JP2020524492A - Corynebacterium glutamicum由来のプロモーターおよび補助遺伝子発現の制御におけるその使用 - Google Patents

Corynebacterium glutamicum由来のプロモーターおよび補助遺伝子発現の制御におけるその使用 Download PDF

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Abstract

経路上および/または経路から外れた遺伝子発現を制御する、すなわち、増加させるかまたは減少させるために使用され得る、Corynebacterium glutamicumから単離されたポリヌクレオチドを含む天然プロモーターおよびそれらに由来する変異プロモーターが提供される。プロモーター活性が徐々に増加している複数のプロモーターを含むプロモーターラダーもまた提供される。プロモーターを含む宿主細胞および組換えベクター、ならびに宿主細胞を使用して、目的の補助遺伝子を発現させ、生体分子を産生する方法もまた提供される。

Description

関連出願の相互参照
この出願は、2017年6月7日に出願された、「PROMOTERS FROM CORYNEBACTERIUM GLUTAMICUM AND USES THEREOF IN REGULATING ANCILLARY GENE EXPRESSION」と題する米国仮特許出願第62/516,609号のSection 119(e)による優先権の利益を主張し、その開示は、全体として、かつ全ての目的のために参照により本明細書に組み入れられている。
配列表の参照による組み入れ
本出願は、ASCII形式で電子的に提出されており、全体として参照により本明細書に組み入れられている配列表を含有する。2018年6月5日に作成された前記ASCIIコピーは、ZMG−004_PCT_SL.txtと名付けられ、サイズが645,695バイトである。
背景
分野
本開示は、Corynebacterium glutamicumから単離されたポリヌクレオチドを含む天然プロモーターおよびそれらに由来する変異プロモーター、プロモーターを含む宿主細胞および組換えベクター、ならびに宿主細胞を培養するステップを含む、補助標的遺伝子(ancillary target gene)の発現を改変し、および生体分子を産生する方法に関する。
関連技術の説明
工業的に重要な細菌の菌株は、生体分子の産生において重要な役割を果たす。例えば、コリネ型細菌、特にCorynebacterium glutamicumは、培養されて、アミノ酸、有機酸、ビタミン、ヌクレオシド、およびヌクレオチドなどの生体分子を産生することができる。産生プロセスを向上させるためにたゆまぬ努力が続けられている。前記プロセスは、例えば、撹拌および酸素供給、または例えば発酵中の糖濃度などの栄養培地の組成、栄養分供給スケジュール、pHバランス、代謝物除去、または例えば、イオン交換クロマトグラフィーによる製品形態への仕上げ、または微生物自体の内因性パフォーマンス特性などの発酵関連手段に関して向上され得る。
パフォーマンス特性には、例えば、収量、力価、生産性、副産物排除、プロセスの一過的逸脱に対する許容度、最適な増殖温度および増殖速度を挙げることができる。微生物株のパフォーマンスを向上させるための一つの方法は、代謝物の産生を調節する遺伝子の発現を増加させることである。遺伝子の発現を増加させることは、その遺伝子によりコードされる酵素の活性を増加させることができる。酵素活性を増加させることは、その酵素が属する経路により生成される代謝産物の合成の速度を増加させることができる。場合によっては、代謝物の産生の速度を増加させることは、他の細胞プロセスを不均衡にさせて、微生物培養物の増殖を阻害し得る。時々、活性を下方制御することが、菌株のパフォーマンスを向上させるのに重要であることがある。例えば、流束の方向を副産物から離すように変えることで、収量を向上させることができる。したがって、代謝経路内で同時の様々な構成成分の発現レベルの微調整が必要である場合が多い。
プロモーターは、遺伝子が転写される速度を制御し、様々な仕方で転写に影響を及ぼし得る。例えば、構成的プロモーターは、内部細胞条件にも外部細胞条件にも無関係に、それらの関連した遺伝子の転写を一定の速度で命令し、一方、制御可能なプロモーターは、内部および/または外部細胞条件、例えば、増殖速度、温度、特定の環境化学物質に対する応答などに応じて、遺伝子が転写される速度を増加または減少させる。プロモーターを、それらの正常な細胞状況から単離することができ、事実上いかなる遺伝子の発現も制御するように操作して、細胞増殖、産物収量、および/または他の目的の表現型の効果的な改変を可能にすることができる。
標的生体分子の産生について、プロモーターは、典型的には、宿主細胞において標的生体分子を生成する生合成経路の構成成分である異種の標的遺伝子に機能的に連結している。例えば、リシンの産生について、リシン生合成経路の構成成分(例えば、Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes (KEGG)経路M00030において定義されているような)は、異種のプロモーターに機能的に連結することができる。そのような経路上の構成成分の領域は、有限であり、十分探索されており、標的生体分子産生を最適化するために経路上標的遺伝子の発現または活性をモジュレートすることによるさらなる最適化の可能性は限られている。しかしながら、工業的に重要な宿主株において、異種のプロモーターを1つまたは複数の補助標的遺伝子に作動可能に連結し、それにより、そのような標的遺伝子の発現をモジュレートすることにより与えられる、そのような生体分子の生産性および収量への潜在的影響は、ほとんど探索されていない。したがって、発現または活性を増加または減少させて、それにより標的生体分子産生を向上させるようにモジュレートされ得る補助標的遺伝子をスクリーニングし、同定し、使用するための方法および組成物についての必要性が当技術分野において依然としてある。
簡単な概要
本開示は、当技術分野におけるこれらを始めとする必要性に取り組む。簡単に述べれば、本開示は、少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結したプロモーターポリヌクレオチド配列を含有する宿主細胞であって、前記補助標的遺伝子が標的生体分子を産生するための生合成経路の構成成分ではない、宿主細胞を対象とする。本開示は、標的生体分子の産生を向上させるために異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結されるプロモーターポリヌクレオチドをスクリーニングし、同定し、使用するための方法を提供する。
好ましい実施形態では、プロモーターポリヌクレオチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、および配列番号8から選択される配列を含む。一部の実施形態では、プロモーターポリヌクレオチドは、配列番号1、配列番号5、または配列番号7から選択される配列からなる。
一部の実施形態では、補助標的遺伝子は、GOslimターム、GO:0003674;GO:0003677;GO:0008150;GO:0034641;またはGO:0009058の下に分類される遺伝子である。好ましくは、補助標的遺伝子は、以下のGOslimターム、GO:0003674;GO:0003677;GO:0008150;GO:0034641;もしくはGO:0009058の下に、またはそれらの少なくとも2つ、3つ、4つ、もしくは5つの下に分類される遺伝子である。一部の実施形態では、補助標的遺伝子は、以下のKEGGエントリー:M00010、M00002、M00007、M00580、またはM00005の1つもしくは複数、または全部の遺伝子から選択される。
一部の実施形態では、補助標的遺伝子は、以下のKEGGエントリー:M00016;M00525;M00526;M00527;M00030;M00433 M00031;M00020;M00018;M00021;M00338;M00609;M00017;M00019;M00535;M00570;M00432;M00015;M00028;M00763;M00026;M00022;M00023;M00024;M00025;およびM00040の1つもしくは複数、または全部の遺伝子を含む生合成経路の構成成分ではない。
一実施形態では、本開示は、少なくとも第1および第2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含有する宿主細胞であって、第1のプロモーターが、第1の異種の標的遺伝子に機能的に連結しており、第1の異種の標的遺伝子が標的生体分子を産生するための生合成経路の構成成分であり、かつ第2のプロモーターが、標的生体分子を産生するための生合成経路の構成成分ではない第2の異種の補助標的遺伝子に機能的に連結している、宿主細胞を提供する。一部の実施形態では、第1のプロモーターは、Corynebacterium glutamicumから単離されたポリヌクレオチドを含む天然プロモーターおよび/またはそれに由来する変異プロモーターであり得、それぞれ、短いDNA配列、理想的には100塩基対未満によりコードされ得、一方、第2のプロモーターは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、および配列番号8から選択される配列を含む。一部の実施形態では、第1および第2のプロモーターの両方が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、および配列番号8から選択される配列を含む。一部の実施形態では、プロモーターポリヌクレオチドは、配列番号1、配列番号5、または配列番号7から選択される配列からなる。
本開示の一実施形態は、本明細書に記載された第1および/または第2のプロモーターポリヌクレオチドを含む宿主細胞に関する。本開示の一実施形態は、本明細書に記載された第1のプロモーターポリヌクレオチドおよび/または第2のプロモーターポリヌクレオチドを含む組換えベクターに関する。一部の実施形態では、第1のプロモーターポリヌクレオチドは、第1の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。一部の実施形態では、第2のプロモーターポリヌクレオチドは、第1または第2の補助標的遺伝子に機能的に連結している。本開示の一実施形態は、本明細書に記載されたプロモーターポリヌクレオチドの組合せを含む宿主細胞に関する。本開示の一実施形態は、本明細書に記載されたプロモーターポリヌクレオチドの組合せを含む組換えベクターに関する。一部の実施形態では、各プロモーターポリヌクレオチドは、異なる標的遺伝子に機能的に連結している。好ましくは、本明細書でより詳細に記載および実証されているように、標的遺伝子は、同じ代謝経路の要素ではない。一部の実施形態では、第1のセットの標的遺伝子は、同じ代謝経路の要素であり、第2のセットの標的遺伝子は、異なる経路の要素である。本開示の一実施形態は、本明細書に記載された組換えベクターで形質転換された宿主細胞に関する。
本開示の一実施形態は、補助標的遺伝子に機能的に連結した少なくとも1つのプロモーターポリヌクレオチドを含む宿主細胞であって、プロモーターポリヌクレオチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、および配列番号8から選択される配列を含み、プロモーターポリヌクレオチドが配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号6、または配列番号8から選択される配列を含む場合、標的遺伝子がプロモーターポリヌクレオチドの内因性遺伝子以外である、宿主細胞に関する。一部の実施形態では、宿主細胞は、少なくとも2つのプロモーターポリヌクレオチドを含み、各プロモーターポリヌクレオチドが異なる標的遺伝子に機能的に連結している。本開示の一実施形態は、補助標的遺伝子に機能的に連結した少なくとも1つのプロモーターポリヌクレオチドを含む組換えベクターであって、プロモーターポリヌクレオチドが配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、および配列番号8から選択される配列を含み、プロモーターポリヌクレオチドが配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号6、または配列番号8から選択される配列を含む場合、標的遺伝子がプロモーターポリヌクレオチドの内因性遺伝子以外である、組換えベクターに関する。
一部の実施形態では、組換えベクターは、少なくとも2つのプロモーターポリヌクレオチドを含み、各プロモーターポリヌクレオチドが、異なる標的遺伝子に機能的に連結している。好ましくは、本明細書に、より完全に記載および実証されているように、標的遺伝子は、同じ代謝経路の要素ではない。例えば、1つの標的遺伝子は、標的生体分子の産生のための経路上標的遺伝子であり得、第2の標的遺伝子は補助標的遺伝子であり得る。
本開示の一実施形態は、本明細書に記載された組換えベクターで形質転換された宿主細胞に関する。一部の場合には、形質転換された宿主細胞は、異種の補助標的遺伝子または少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結したプロモーターポリヌクレオチドの組合せを含み、前記プロモーターポリヌクレオチドの組合せが、プロモーターラダーを含む。個々のプロモーターポリヌクレオチドは、異なる形質転換宿主細胞内にあり得、かつ同じ異種の補助標的遺伝子配列に作動可能に連結し得る。一部の実施形態では、前記プロモーターポリヌクレオチドの組合せは、少なくとも1つの第1のプロモーターポリヌクレオチドおよび少なくとも1つの第2のプロモーターポリヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、第1のプロモーターポリヌクレオチドは、配列番号1、配列番号5、および配列番号7からなる群から選択され、第2のプロモーターポリヌクレオチドは、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号6、および配列番号8からなる群から選択される。一部の実施形態では、前記第1および第2のプロモーターポリヌクレオチドは、複数の宿主細胞の異なる宿主細胞内にあり、かつ同じ異種の補助標的遺伝子配列に作動可能に連結している。一部の場合には、形質転換宿主細胞は、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、および/または8つの異なるプロモーターポリヌクレオチドのプロモーターラダーを含むプロモーターポリヌクレオチドの組合せを含む。一部の場合には、前記第1、第2、第3、第4、第5、第6、および/または第7のプロモーターポリヌクレオチドは、複数の形質転換宿主細胞の異なる宿主細胞内にあり、かつ同じ異種の補助標的遺伝子配列に作動可能に連結している。
一部の場合には、異種の補助標的遺伝子または少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結したプロモーターポリヌクレオチドの組合せを含む形質転換宿主細胞であって、前記プロモーターポリヌクレオチドの組合せがプロモーターラダーを含む、形質転換宿主細胞が、経路上のシェル1および/またはシェル2異種の標的遺伝子に作動可能に連結したプロモーターポリヌクレオチドをさらに含む。一部の場合には、形質転換宿主細胞のそれぞれ、形質転換宿主細胞の実質的に全部、または形質転換宿主細胞の大部分が、経路上のシェル1および/またはシェル2の異種の標的遺伝子に作動可能に連結したプロモーターポリヌクレオチドを含む。
本開示の一実施形態は、1つまたは複数の補助標的遺伝子の発現を改変する方法であって、本明細書に記載された宿主細胞を培養するステップを含み、各補助標的遺伝子の改変が上方制御および下方制御から独立して選択される、方法に関する。好ましくは、補助標的遺伝子は、アミノ酸、有機酸、核酸、タンパク質、またはポリマーなどの生体分子の生合成経路の1つまたは複数のポリペプチドまたはタンパク質をコードしない。例えば、一部の実施形態では、補助標的遺伝子は、転写因子、シグナル伝達分子、クエン酸回路の構成成分、または解糖系の構成成分の生合成経路の1つまたは複数のポリペプチドまたはタンパク質をコードし得る。
本開示の別の実施形態は、生体分子を産生する方法であって、生体分子を産生するのに適した条件下で、本明細書に記載された宿主細胞を培養するステップを含む方法に関する。一部の実施形態では、補助標的遺伝子は、アミノ酸、有機酸、香味料および芳香剤、バイオ燃料、タンパク質および酵素、ポリマー/モノマーおよび他のバイオマテリアル、脂質、核酸、小分子治療薬、タンパク質またはペプチド治療薬、ファインケミカル、ならびに栄養補助食品から選択される生体分子の生合成を直接的に、または間接的に増強する。好ましい実施形態では、生体分子はL−アミノ酸である。特定の実施形態では、L−アミノ酸はリシンである。
一部の実施形態では、宿主細胞は、Corynebacterium属に属する。一部の実施形態では、宿主細胞はCorynebacterium glutamicumである。
図1は、アミノ酸L−リシンの生合成のための遺伝学的および生化学的経路の図を示す。生合成経路において中間体を転用する遺伝子(例えば、pck、odx、icd、およびhom)は下線が引かれている。
詳細な説明
以下の説明において、ある特定の具体的な詳細は、本開示の様々な実施形態の完全な理解を提供するために示されている。しかしながら、当業者は、本開示がこれらの詳細なしに実施され得ることを理解しているだろう。
文脈上他の意味に解すべき場合を除き、本明細書および特許請求の範囲を通じて、語「含む(comprise)」、ならびに「含む(comprises)」および「含むこと(comprising)」などのその変形は、オープンの包括的な意味で、すなわち、「含むが、それらに限定されない」と解釈されるべきである。
本明細書で使用される場合、用語「組換え核酸分子」は、組換えDNA分子または組換えRNA分子を指す。組換え核酸分子は、異なる本源由来で、かつ天然では一緒に付着していない、連結された核酸分子を含有する任意の核酸分子である。組換えRNA分子は、組換えDNA分子から転写されたRNA分子を含む。特に、組換え核酸分子は、異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1〜8のプロモーターを含む核酸分子を含む。
本明細書に使用される場合、用語「異種の標的遺伝子」は、特定のゲノムにおいてそれが作動可能に連結しているプロモーターによってそれの天然状態(例えば、遺伝子改変されていない細胞内)では調節されていない任意の遺伝子またはコード配列を指す。本明細書で提供される場合、天然に存在しないプロモーターに機能的に連結した全ての標的遺伝子は、「異種の標的遺伝子」とみなされる。より具体的には、配列番号1、5、および7のプロモーターポリヌクレオチド配列は天然で存在しないため、全ての機能的に連結した標的遺伝子配列は、「異種の標的遺伝子」配列である。同様に、宿主細胞における全ての、例えば、天然に存在する標的遺伝子であって、宿主細胞において天然に存在するが、野生型生物体において通常、前記標的遺伝子に機能的に連結していないプロモーターに機能的に連結している、標的遺伝子は、「異種の標的遺伝子」である。本明細書で使用される場合、異種の標的遺伝子は、オペロンの一部分である1つまたは複数の標的遺伝子を含むことができる。すなわち、オペロンの内因性プロモーターは、配列番号1〜8の核酸配列を有するプロモーターポリヌクレオチド配列に置き換えられる。本明細書で使用される場合、用語「プロモーターポリヌクレオチド配列」は、関連した配列番号に列挙されているような配列を有する核酸を指す。
「代謝経路」または「生合成経路」は、各反応が遺伝子産物(例えば、酵素)により触媒される、一連の基質から生成物への変換反応であり、1つの変換反応の生成物が、次の変換反応のための基質として働き、原料から標的生体分子への変換反応が挙げられる。一部の実施形態では、代謝経路は、Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes KEGGデータベースに定義されているような経路モジュールである。本明細書で使用される場合、KEGGデータベース(その中のマップおよび経路モジュールを含む)への言及は、本出願の優先日に公的に利用可能である場合のそのデータベースを指す。
「経路上」異種の標的遺伝子は、標的生体分子が、それが存在する生物体において産生される代謝経路内にある、遺伝子産物(例えば、酵素、または多酵素複合体の構成成分)をコードする異種の標的遺伝子である。通常、改変の標的とされる遺伝子は、「経路上」にあると判断される遺伝子、すなわち、目的の分子についての生合成経路の要素、またはその生合成経路への分岐、もしくはそれからの分岐であることが公知の代謝酵素の遺伝子である(Keasling, JD. 「Manufacturing molecules through metabolic engineering.」 Science、2010年)。そのような遺伝子の発見を自動化し得る、流束均衡分析(「FBA」)などの方法(Segreら、「Analysis of optimality in natural and perturbed metabolic networks.」 PNAS、2002年)が知られている。
「補助」または「経路から外れた」異種の標的遺伝子、または「標的分子の産生のための生合成経路の構成成分ではない」異種の標的遺伝子などは、標的生体分子が、それが存在する生物体において産生される代謝経路内にある遺伝子産物(例えば、酵素、または多酵素複合体の構成成分)をコードしない異種の標的遺伝子である。
例えば、標的生体分子L−リシンの産生のための補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子は、KEGG経路モジュールM00016、M00030、M00031、M00433、M00525、M00526、もしくはM00527、または好ましくはそれらの全部において開示されていない遺伝子である。別の例として、標的生体分子セリンの産生のための補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子は、KEGG経路モジュールM00020に開示されていない遺伝子である。別の例として、標的生体分子スレオニンの産生のための補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子は、KEGG経路モジュールM00018に開示されていない遺伝子である。別の例として、標的生体分子システインの産生のための補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子は、KEGG経路モジュールM00021、M00338、もしくはM00609、または好ましくはそれらの全部において開示されていない遺伝子である。
さらに別の例として、標的生体分子バリンおよび/またはイソロイシンの産生のための補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子は、KEGG経路モジュールM00019に開示されていない遺伝子である。さらに別の例として、標的生体分子イソロイシンの産生のための補助な、経路から外れた異種の標的遺伝子は、KEGG経路モジュールM00535もしくはM00570、または好ましくはそれらの全部において開示されていない遺伝子である。さらに別の例として、標的生体分子ロイシンの産生のための補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子は、KEGG経路モジュールM00432に開示されていない遺伝子である。
さらに別の例として、標的生体分子プロリンの産生のための補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子は、KEGG経路モジュールM00015に開示されていない遺伝子である。さらに別の例として、標的生体分子オルニチンの産生のための補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子は、KEGG経路モジュールM00028、M00763、または好ましくはそれらの全部において開示されていない遺伝子である。さらに別の例として、標的生体分子ヒスチジンの産生のための補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子は、KEGG経路モジュールM00026に開示されていない遺伝子である。
さらに別の例として、トリプトファン、チロシン、およびフェニルアラニンなどの芳香族アミノ酸は、シキミ酸経路を介して産生される。したがって、標的生体分子シキミ酸、またはシキミ酸経路の生合成産物であるアミノ酸(例えば、標的生体分子、トリプトファン、チロシン、またはフェニルアラニンの1つまたは複数)の産生のための補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子は、KEGG経路モジュールM00022に開示されていない遺伝子である。さらに別の例として、標的生体分子トリプトファンの産生のための補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子は、KEGG経路モジュールM00022に開示されていない遺伝子である。さらに別の例として、標的生体分子フェニルアラニンの産生のための補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子は、KEGG経路モジュールM00024に開示されていない遺伝子である。さらに別の例として、標的生体分子チロシンの産生のための補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子は、KEGG経路モジュールM00025、M00040、またはそれらの組合せにおいて開示されていない遺伝子である。
さらに別の例として、一部の実施形態では、L−リシン標的生体分子を産生することの関連において、L−リシンを産生する生合成経路の構成成分である異種の標的遺伝子は、以下の遺伝子の1つ、またはそれが存在する生物体におけるその内因性機能的オルソログである:asd、ask、aspB、cg0931、dapA、dapB、dapD、dapE、dapF、ddh、fbp、hom、icd、lysA、lysE、odx、pck、pgi、ppc、ptsG、pyc、tkt、またはzwf。したがって、L−リシン標的生体分子を産生することの関連において、補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子は、以下の遺伝子の1つでも、それが存在する生物体におけるその内因性機能的オルソログでもない遺伝子である:asd、ask、aspB、cg0931、dapA、dapB、dapD、dapE、dapF、ddh、fbp、hom、icd、lysA、lysE、odx、pck、pgi、ppc、ptsG、pyc、tkt、またはzwf。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、「シェル」と呼ばれる優先レベルに分けられ、プロモーターポリヌクレオチドは、シェルの1つまたは複数の異種の標的遺伝子に作動可能に連結し、シェルは、標的分子産生に間接的に関与する遺伝子で構成されている。本明細書で使用される場合、「シェル1」遺伝子は、選択された代謝経路に直接的に関与する生合成酵素をコードする遺伝子である。「シェル2」遺伝子は、生成物転用またはフィードバックシグナル伝達を担う生合成経路内のシェル1ではない酵素または他のタンパク質をコードする遺伝子を含む。「シェル3」遺伝子は、生合成経路の発現をモジュレートすること、または宿主細胞内の炭素流束を制御することを担う制御遺伝子を含む。「シェル4」遺伝子は、シェル1〜3のいずれの1つにも割り当てられていない標的生物体の遺伝子である。実施例5は、リシン産生の系統的ゲノムワイドな摂動についてのC.glutamicumにおける遺伝子のシェルへの割当を記載する。
一部の場合には、補助異種の標的遺伝子は、標的分子の産生のための「シェル2」、「シェル3」、および/または「シェル4」異種の標的遺伝子である。一部の場合には、補助異種の標的遺伝子は、標的分子の産生のための「シェル3」および/または「シェル4」異種の標的遺伝子である。一部の場合には、補助異種の標的遺伝子は、標的分子の産生のための「シェル3」異種の標的遺伝子である。一部の場合には、補助異種の標的遺伝子は、標的分子の産生のための「シェル4」異種の標的遺伝子である。一部の場合には、補助異種の標的遺伝子は、標的分子の産生のための「シェル2」異種の標的遺伝子である。
C.glutamicumにおけるリシン産生の関連における例示的な標的遺伝子およびそれらのシェル指定は、下記の表10に提供されている。
「一実施形態」または「ある実施形態」へのこの明細書を通しての言及は、その実施形態に関して記載された特定の特徴、構造、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、この明細書を通して様々な箇所での句「一実施形態では」または「ある実施形態では」の出現は、必ずしも全部が同じ実施形態を指しているとは限らない。明確にするために、別々の実施形態に関連して記載されている本発明のある特定の特徴がまた、単一の実施形態において組み合わせて提供され得ることは認識されている。逆に、簡潔さのために、単一の実施形態に関連して記載されている本発明の様々な特徴はまた、別々に、または任意の適切な部分的組合せで提供され得る。
プロモーター活性を有するポリヌクレオチド
以下の判定基準の両方を満たす天然のC.glutamicumプロモーターを同定した:1)構成的プロモーターのラダー、すなわち、プロモーター活性のレベルが徐々に増加している複数のプロモーターを表す;および2)短いDNA配列、理想的には100塩基対未満によりコードされている。C.glutamicum ATCC 13032における全体的な遺伝子発現レベルを記載する公表されたデータセット(Leeら、Biotechnol Lett (2013年)35巻:709〜717頁)を調べて、異なる増殖条件に渡って構成的に発現する遺伝子を同定した。発現レベルが2つの増殖条件、すなわち、過酸化水素の添加の有りおよび無しでの最少培地におけるケモスタット増殖に渡って一定(0.33から3の間の発現比率として定義される)のままである遺伝子が第1の判定基準を満たした。C.glutamicum ATCC 13032トランスクリプトームを記載する公表されたデータセット(Pfeifer-Sancarら、BMC Genomics 2013年、14巻:888頁)を調べて、小型プロモーター、すなわち、60塩基対のコアプロモーター領域、および長さが26から40塩基対の間の5’非翻訳領域からなるプロモーターに関する遺伝子を見出した。その2つのデータセットを、相互参照して、両方の判断基準を満たすプロモーターを同定した。以下の5つの野生型プロモーターが同定された(表1)。
Figure 2020524492
野生型プロモーターPcg1860およびPcg3121は文献に記載されていない。野生型プロモーターPcg0007−gyrBも文献に記載されていないが、NeumannおよびQuinones(J Basic Microbiol. 1997年;37巻(1号):53〜69頁)は、E.coliにおけるgyrB遺伝子発現の制御を記載している。野生型プロモーターPcg0755は、メチオニン生合成経路の公知の要素である(Sudaら、Appl Microbiol Biotechnol (2008年)81巻:505〜513頁;およびReyら、Journal of Biotechnology 103巻(2003年)51〜65頁)。野生型プロモーターPcg3381はtatAホモログである。CorynebacteriumにおけるtatA経路は、Kikuchiら、Applied and Environmental Microbiology、2006年11月、7183〜7192頁により記載されている。強い構成的プロモーターPcg0007を変異誘発のために選択した。Pcg0007の予測された−10エレメントにおける6個の位置(TAAGAT)のうちの4個がランダム化されて、より強いプロモーターバリアントと減弱したプロモーターバリアントの両方(配列番号1、5、および7)を生じた。
配列番号1〜8を含むプロモーターの同定後、本発明者らは、1つまたは複数のそのようなプロモーターが、生合成経路の1つまたは複数の異種の標的遺伝子に機能的に連結して、宿主細胞においてその生合成経路により産生される標的生体分子の産生を増加させ得ることを決定した。配列番号1〜8のプロモーターの同定および特徴付け、ならびに標的生体分子を産生するための1つまたは複数の経路上異種の標的遺伝子の発現を上方制御および/または下方制御することにおけるそれらの使用は、2016年12月7日に出願されたPCT出願第PCT/US16/65464号にさらに記載されており、その内容は、全体として、かつ配列番号1〜8のプロモーター、異種の標的遺伝子に作動可能に連結していようが、していまいが、前記プロモーターを含むベクター、発現カセット、および宿主細胞、ならびに標的生体分子の産生(例えば、配列番号1〜8のプロモーターを使用する)のための方法および組成物を含むが、これらに限定されない全ての目的のために、参照により本明細書に組み入れられている。
追加として、本発明者らは、驚くべきことに、1つまたは複数のそのようなプロモーターを1つまたは複数の補助なまたは経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結することが、標的生体分子の産生を増加させ、または標的生体分子の産生をさらに増加させるために使用され得ることを発見した。
例えば、一部の実施形態では、1つまたは複数のそのようなプロモーターを1つまたは複数の補助異種の標的遺伝子に機能的に連結することは、標的生体分子を産生する生合成経路の構成成分である異種の標的遺伝子に機能的に連結したプロモーターを有しない菌株バックグラウンドにおいて標的生体分子の産生を増加させるために使用することができる。追加として、一部の実施形態では、1つまたは複数のそのようなプロモーターを1つまたは複数の補助異種の標的遺伝子に機能的に連結することは、標的生体分子を産生する生合成経路の構成成分である1つまたは複数の異種の標的遺伝子に機能的に連結した1つまたは複数のプロモーターも含む菌株バックグラウンドにおいて標的生体分子の産生を増加させるために使用することができる。
一部の場合には、標的生体分子の産生のための生合成経路の構成成分である1つまたは複数の異種の標的遺伝子に機能的に連結した1つまたは複数のプロモーターは、配列番号1〜8、配列番号1、5、および7、ならびに当技術分野において公知の他のプロモーターから選択することができる。同様に、一部の場合には、標的生体分子の産生のための生合成経路の構成成分ではない1つまたは複数の補助異種の標的遺伝子に機能的に連結した1つまたは複数のプロモーターは、配列番号1〜8、配列番号1、5、および7、ならびに当技術分野において公知の他のプロモーターから選択することができる。
したがって、本開示の一実施形態は、C.glutamicumから単離されたポリヌクレオチドを含む天然プロモーター、およびプロモーター活性が徐々に増加している構成的プロモーターのラダーを合わせて表現する、それらに由来する変異プロモーターに関し、プロモーターのラダーの1つまたは複数は、標的生体分子の産生のための異種の補助標的遺伝子に機能的に連結している。一部の実施形態では、C.glutamicumプロモーターは、短いDNA配列によりコードされ得る。一部の実施形態では、C.glutamicumプロモーターは、100塩基対未満のDNA配列によりコードされ得る。プロモーターは、標的生体分子の産生のための生合成経路内にある異種の標的遺伝子に機能的に連結したプロモーターも含む菌株を含む、任意の菌株バックグラウンドにおいて使用することができる。
本開示の一実施形態は、配列番号1(Pcg0007_lib_39)、配列番号2(Pcg1860)、配列番号3(Pcg0007)、配列番号4(Pcg0755)、配列番号5(Pcg0007_lib_265)、配列番号6(Pcg3381)、配列番号7(Pcg0007_lib_119)、または配列番号8(Pcg3121)から選択される配列を含むプロモーターポリヌクレオチドに関する。別の実施形態では、本明細書は、少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1を含むプロモーターポリヌクレオチドを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結した配列番号2のプロモーターポリヌクレオチドを提供し、含む。別の実施形態では、本明細書は、少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチドを提供し、含む。別の実施形態では、本明細書は、少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチドを提供し、含む。別の実施形態では、本明細書は、少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチドを提供し、含む。別の実施形態では、本明細書は、少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチドを提供し、含む。別の実施形態では、本明細書は、少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチドを提供し、含む。別の実施形態では、本明細書は、少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチドを提供し、含む。
本明細書で使用される場合、「プロモーターカセット」は、少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチド配列を指す。本開示のある特定の実施形態では、「プロモーターカセット」は、リンカーポリヌクレオチド、補助標的遺伝子に続く転写ターミネーター、補助標的遺伝子の開始コドンの上流のリボソーム結合部位、およびそれぞれの組合せの1つまたは複数をさらに含み得る。
本開示の一実施形態は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8から選択される配列からなるプロモーターポリヌクレオチドに関する。ある実施形態では、本明細書は、配列番号1のプロモーターポリヌクレオチド配列を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を提供し、含む。本明細書で使用される場合、プロモーターカセットは、プロモーター名、続いて、そのプロモーターに機能的に連結している異種の標的遺伝子の名前を参照して記載され得る。例えば、経路から外れたグルコース−6−リン酸1−デヒドロゲナーゼ遺伝子をコードする遺伝子zwfに機能的に連結した、Pcg1860と名付けられた配列番号2のプロモーターは、Pcg1860−zwfと呼ばれる。同様に、Pcg0007_39−lysAは、ポリペプチドジアミノピメリン酸デカルボキシラーゼをコードする標的遺伝子lysAに機能的に連結した配列番号1の0007_39プロモーターである。
本開示の一実施形態は、本明細書に記載されたプロモーターポリヌクレオチドの組合せに関する。この関連において、用語「プロモーターポリヌクレオチドの組合せ」は、別々の単離された配列として、別々のポリヌクレオチド分子の構成成分として、または同じポリヌクレオチド分子の構成成分として、およびそれらの組合せとして存在し得る2つまたはそれより多いポリヌクレオチドを指す。ポリヌクレオチド分子の例には、染色体およびプラスミドが挙げられる。
本開示はまた、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8に示されたヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドから本質的になる、単離されたプロモーターポリヌクレオチドに関する。ある実施形態では、本明細書は、配列番号1の単離されたプロモーターポリヌクレオチドを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、配列番号5の単離されたプロモーターポリヌクレオチドを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、配列番号7の単離されたプロモーターポリヌクレオチドを提供し、含む。
この関連における用語「本質的に」は、1,000ヌクレオチド長以下、800ヌクレオチド長以下、700ヌクレオチド長以下、600ヌクレオチド長以下、500ヌクレオチド長以下、または400ヌクレオチド長以下のポリヌクレオチド;および15,000ヌクレオチド長以下、10,000ヌクレオチド長以下、7,500ヌクレオチド長以下、5,000ヌクレオチド長以下、2,500ヌクレオチド長以下、1,000ヌクレオチド長以下、800ヌクレオチド長以下、700ヌクレオチド長以下、600ヌクレオチド長以下、500ヌクレオチド長以下、または400ヌクレオチド長以下のポリヌクレオチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8のポリヌクレオチドの5’末端および3’末端、それぞれに、付加されていることを意味する。
配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8のポリヌクレオチドの5’末端および3’末端、それぞれに、付加されたポリヌクレオチドの前述の2つのリストからの特徴の任意の有用な組合せは本明細書における本発明に従う。「有用な組合せ」とは、例えば、結果として効率的な組換えが実行される特徴の組合せを意味する。置き換えられ得るDNA領域に隣接する同じ長さの付加物の使用が、実験手順における相同組換えによるその領域の転移を促進する。相対的に長い隣接する相同領域は、環状DNA分子間の効率的な組換えに有利であるが、置換ベクターのクローニングは、その隣接部分の長さの増加と共により困難になる(Wangら、Molecular Biotechnology、432巻:43〜53頁(2006年))。本明細書は、標的遺伝子配列の相同組換えおよび置換を命令する、少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列(例えば、「プロモーターカセット」)に隣接する相同領域を提供し、含む。ある実施形態では、相同領域は、直列反復領域である。ある実施形態では、相同領域は、プロモーターカセットに隣接する標的遺伝子配列の500塩基対(bp)から5000bpの間をそれぞれ含む。ある実施形態では、相同領域は、プロモーターカセットに隣接する標的遺伝子配列の少なくとも500bpをそれぞれ含む。ある実施形態では、相同領域は、プロモーターカセットに隣接する標的遺伝子配列の少なくとも1000bp(1Kb)をそれぞれ含む。ある実施形態では、相同領域は、プロモーターカセットに隣接する標的遺伝子配列の少なくとも2Kbをそれぞれ含む。ある実施形態では、相同領域は、プロモーターカセットに隣接する標的遺伝子配列の少なくとも5Kbをそれぞれ含む。
本開示はさらに、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8に示されたヌクレオチド配列からなる、単離されたプロモーターポリヌクレオチドに関する。ある実施形態では、単離されたプロモーターポリヌクレオチドは、配列番号1のポリヌクレオチド配列からなる。ある実施形態では、単離されたプロモーターポリヌクレオチドは、配列番号5のポリヌクレオチド配列からなる。ある実施形態では、単離されたプロモーターポリヌクレオチドは、配列番号7のポリヌクレオチド配列からなる。
微生物などの生きている物に存在するようなポリヌクレオチドの生化学および化学構造に関する詳細は、例えば、とりわけ、Bergらによる教科書「Biochemie」[Biochemistry](Spektrum Akademischer Verlag Heidelberg Berlin、Germany、2003年;ISBN 3−8274−1303−6)に見出すことができる。
核酸塩基または塩基アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、およびチミン(T)を含有するデオキシリボヌクレオチドモノマーからなるポリヌクレオチドは、デオキシリボ−ポリヌクレオチドまたはデオキシリボ核酸(DNA)と呼ばれる。核酸塩基または塩基アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、およびウラシル(U)を含有するリボヌクレオチドモノマーからなるポリヌクレオチドは、リボポリヌクレオチドまたはリボ核酸(RNA)と呼ばれる。前記ポリヌクレオチドにおけるモノマーは、3’,5’−ホスホジエステル結合により互いに共有結合により連結している。
「プロモーターポリヌクレオチド」または「プロモーター」または「プロモーター活性を有するポリヌクレオチド」は、転写されることになっているポリヌクレオチドに機能的に連結している時、コードポリヌクレオチドの転写の開始の点および頻度を決定し、それにより、調節されるポリヌクレオチドの発現の強度に影響を及ぼすことを可能にする、ポリヌクレオチド、好ましくはデオキシリボポリヌクレオチド、または核酸、好ましくはデオキシリボ核酸(DNA)を意味する。本明細書で使用される用語「プロモーターラダー」は、プロモーター活性のレベルが徐々に増加している、複数のプロモーターを指す。本明細書で使用される用語「プロモーター活性」は、プロモーターが、ポリヌクレオチド配列のmRNAへの転写を開始する能力を指す。プロモーター活性を評価する方法は、当業者に周知であり、その方法には、例えば、PCT/US16/65464の実施例2に記載された方法が挙げられる。本明細書で使用される用語「構成的プロモーター」は、内部細胞条件にも外部細胞条件にも無関係に、その関連した遺伝子の一定の速度での転写を命令するプロモーターを指す。一部の場合には、プロモーターラダーのプロモーターは、刺激に応答して(例えば、化学物質、熱、冷却、ストレス、リン酸飢餓などによる誘導に応答して)様々なプロモーター強度を示す。一部の場合には、プロモーターラダーのプロモーターは、様々な構成的プロモーター強度を示す。
DNAの二本鎖構造のために、配列表の配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8における鎖に相補的な鎖は、同様に、本発明の対象である。
キット
本開示の一実施形態は、配列番号1、配列番号5、および配列番号7から選択される配列を含む第1のプロモーターポリヌクレオチド、ならびにポリヌクレオチドについての適切な保存手段を含むキットに関する。一部の実施形態では、第1のプロモーターポリヌクレオチドは、配列番号1、配列番号5、および配列番号7から選択される配列からなる。一部の実施形態では、キットは、本明細書に記載された少なくとも2つの第1のプロモーターポリヌクレオチドを含むプロモーターポリヌクレオチドの組合せを含む。一部の実施形態では、キットは、本明細書に記載された少なくとも1つの第1のプロモーターポリヌクレオチド、ならびに配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号6、および配列番号8から選択される配列を含む少なくとも1つの第2のプロモーターポリヌクレオチドを含む、プロモーターポリヌクレオチドの組合せを含む。一部の実施形態では、キットは、本明細書に記載された少なくとも1つの第1のプロモーターポリヌクレオチド、ならびに配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号6、および配列番号8から選択される配列からなる少なくとも1つの第2のプロモーターポリヌクレオチドを含む、プロモーターポリヌクレオチドの組合せを含む。
標的遺伝子
本開示の一実施形態は、本明細書に記載されているようなプロモーターポリヌクレオチドを含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を培養するステップを含む、異種の標的遺伝子の発現をモジュレートする方法に関する。異種の標的遺伝子は、本明細書に記載されたプロモーターにより発現が調節されるポリヌクレオチドである。異種の標的遺伝子は、1つもしくは複数のポリペプチドをコードするコードポリヌクレオチド、または非コードRNAなどの非コードポリヌクレオチドであり得る。タンパク質/ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、ATG、GTG、およびTTGからなる群から選択される開始コドン、好ましくはATGまたはGTG、特に好ましくはATG、タンパク質コード配列、ならびにTAA、TAG、およびTGAからなる群から選択される1つまたは複数の停止コドンから本質的になる。異種の標的遺伝子は、「経路上」もしくは「経路から外れて」、またはそれらの組合せであり得る。
「転写」は、DNA鋳型から始まって、相補RNA分子が産生されるプロセスを意味する。このプロセスは、RNAポリメラーゼ、「シグマ因子」、および転写制御タンパク質などのタンパク質を含む。標的遺伝子がコードポリヌクレオチドである場合、合成されたRNA(メッセンジャーRNA、mRNA)は次いで、続いてポリペプチドまたはタンパク質を生じる翻訳のプロセスにおいて、鋳型としての役割を果たす。
「機能的に連結した」とは、この関連において、本開示によるプロモーターポリヌクレオチドのさらなるオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドとの連続的配置を意味し、結果として、前記さらなるポリヌクレオチドが転写されて、センスRNA転写産物を生じる。
さらなるポリヌクレオチドが、ポリペプチド/タンパク質をコードする標的遺伝子であり、かつ開始コドンから始まって、停止コドンを含み、適切な場合、転写終結配列を含む、ポリペプチドについてのコード領域からなる場合には、「機能的に連結した」は、本発明によるプロモーターポリヌクレオチドの標的遺伝子との連続的配置を意味し、結果として、前記標的遺伝子の転写および合成RNAの翻訳を生じる。
標的遺伝子が複数のタンパク質/ポリペプチドをコードする場合には、各遺伝子の前にリボソーム結合部位があり得る。適切な場合、終結配列は、最後の遺伝子の下流に位置する。
好ましくは、標的遺伝子は、好ましくは、タンパク質を構成するアミノ酸、タンパク質を構成しないアミノ酸、ビタミン、ヌクレオシド、ヌクレオチド、および有機酸の群から選択される生体分子の生合成経路の1つまたは複数のポリペプチドまたはタンパク質をコードする。標的遺伝子は、好ましくは、参照により本明細書に組み入れられているEP1108790A2の表1に列挙された経路上のおよび/または経路から外れた標的遺伝子の1つまたは複数からなる。
本明細書は、代謝経路および生合成経路に関与する遺伝子のような、Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes(KEGG)において同定可能な異種の標的遺伝子のいずれか1つに機能的に連結した配列番号1〜8からなる群から選択されるプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換え核酸分子を提供し、含む。KEGGデータベースは、インターネット上で、genome.jp/keggにおいて利用可能である。
好ましい実施形態では、標的生体分子は、アミノ酸、タンパク質、炭水化物ポリマーであり、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列の1つまたは複数は、クエン酸回路の1つまたは複数の補助標的遺伝子に機能的に連結している。一部の場合には、補助標的遺伝子は、KEGG経路M00010における遺伝子から選択される。一実施形態では、標的生体分子は、アミノ酸、タンパク質、または炭水化物ポリマーであり、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列の1つまたは複数は、解糖経路の1つまたは複数の補助標的遺伝子に機能的に連結している。一部の場合には、補助標的遺伝子は、KEGG経路M00002における遺伝子から選択される。一実施形態では、標的生体分子は、アミノ酸、タンパク質、または炭水化物ポリマーであり、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列の1つまたは複数は、ペントースリン酸経路の1つまたは複数の補助標的遺伝子に機能的に連結している。一部の場合には、補助標的遺伝子は、KEGG経路M00007もしくはM00580、またはそれらの組合せにおける遺伝子から選択される。
一実施形態では、標的生体分子は、アミノ酸、タンパク質、または炭水化物ポリマーであり、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列の1つまたは複数は、PRPP生合成経路の1つまたは複数の補助標的遺伝子に機能的に連結している。一部の場合には、補助標的遺伝子は、KEGG経路M00005における遺伝子から選択される。一部の場合には、標的生体分子は、特定のアミノ酸または1セットのアミノ酸であり、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列の1つまたは複数は、異なるアミノ酸または1セットのアミノ酸の産生のための代謝経路から選択される1つまたは複数の補助標的遺伝子に機能的に連結している。
ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGマップ番号00300に表されているようなリシン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、1つまたは複数の経路上標的遺伝子は、リシンスクシニル−DAP生合成経路、M00016から選択される。ある実施形態では、1つまたは複数の経路上標的遺伝子は、リシンアセチル−DAP生合成経路、M00525から選択される。ある実施形態では、1つまたは複数の経路上標的遺伝子は、リシンDAPデヒドロゲナーゼ生合成経路、M00526から選択される。ある実施形態では、1つまたは複数の経路上標的遺伝子は、リシンDAPアミノトランスフェラーゼ生合成経路、M00527から選択される。ある実施形態では、1つまたは複数の経路上標的遺伝子は、AAA経路生合成経路、M00030から選択される。ある実施形態では、1つまたは複数の経路上標的遺伝子は、2−オキソグルタレートからのリシン生合成経路、M00433、またはLysWにより媒介されるリシン生合成経路、M00031から選択される。
本開示は、エントリーM00020の遺伝子を含むセリン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列を提供し、含む。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00018の遺伝子を含むスレオニン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00021の遺伝子を含むシステイン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00338の遺伝子を含むシステイン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00609の遺伝子を含むシステイン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00017の遺伝子を含むメチオニン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00019の遺伝子を含むバリン/イソロイシン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00535の遺伝子を含むイソロイシン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00570の遺伝子を含むイソロイシン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00432の遺伝子を含むロイシン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00015の遺伝子を含むプロリン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00028の遺伝子を含むオルニチン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00763の遺伝子を含むオルニチン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00026の遺伝子を含むヒスチジン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00022の遺伝子を含むシキミ酸生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、エントリーM00023の遺伝子を含むトリプトファン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00024の遺伝子を含むフェニルアラニン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00025の遺伝子を含むチロシン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00040の遺伝子を含むチロシン生合成経路の1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。
好ましい実施形態では、例えば、宿主細胞、宿主細胞のゲノム、発現カセット、および/またはポリヌクレオチドベクターにおいて、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列のうちの1つまたは複数は、本明細書に記載された1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結しており、かつ配列番号1〜8の1つまたは複数のプロモーターポリヌクレオチド配列は、本明細書に記載された1つまたは複数の補助標的遺伝子に機能的に連結している。別の実施形態では、例えば、宿主細胞、宿主細胞のゲノム、発現カセット、および/またはポリヌクレオチドベクターにおいて、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列のうちの1つまたは複数は、本明細書に記載された1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結しており、かつ1つまたは複数の他のプロモーターポリヌクレオチド配列は、本明細書に記載された1つまたは複数の補助標的遺伝子に機能的に連結している。さらに別の実施形態では、例えば、宿主細胞、宿主細胞のゲノム、発現カセット、および/またはポリヌクレオチドベクターにおいて、配列番号1〜8のプロモーターポリヌクレオチド配列のうちの1つまたは複数は、本明細書に記載された1つまたは複数の補助標的遺伝子に機能的に連結しており、かつ1つまたは複数の他のプロモーターポリヌクレオチド配列は、本明細書に記載された1つまたは複数の経路上標的遺伝子に機能的に連結している。
本開示は、エントリーM00020の遺伝子を含むセリン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列を提供し、含む。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00018の遺伝子を含むスレオニン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00021の遺伝子を含むシステイン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00338の遺伝子を含むシステイン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00609の遺伝子を含むシステイン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00017の遺伝子を含むメチオニン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00019の遺伝子を含むバリン/イソロイシン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00535の遺伝子を含むイソロイシン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00570の遺伝子を含むイソロイシン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00432の遺伝子を含むロイシン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00015の遺伝子を含むプロリン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00028の遺伝子を含むオルニチン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00763の遺伝子を含むオルニチン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00026の遺伝子を含むヒスチジン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00022の遺伝子を含むシキミ酸生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、エントリーM00023の遺伝子を含むトリプトファン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00024の遺伝子を含むフェニルアラニン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00025の遺伝子を含むチロシン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。ある実施形態では、配列番号1、5、または7のプロモーターポリヌクレオチド配列は、KEGGエントリーM00040の遺伝子を含むチロシン生合成経路の1つまたは複数の標的遺伝子に機能的に連結している。
本明細書は、表2に提供されたCorynebacterium glutamicum ATCC 13032またはその任意のCorynebacterium glutamicum等価物由来の異種の経路上のまたは経路から外れた標的遺伝子のいずれか1つに機能的に連結した配列番号1〜8からなる群から選択されるプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換え核酸分子を提供し、含む。配列開始および終了位置は、ゲノムヌクレオチド受託番号NC_003450.3に対応する。対応する遺伝子が、C.glutamicumの他の菌株に存在し、表2から容易に同定され得ることは、当業者により理解されているだろう。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換え核酸分子を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換え核酸分子を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換え核酸分子を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換え核酸分子を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換え核酸分子を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換え核酸分子を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換え核酸分子を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換え核酸分子を提供し、含む。
Figure 2020524492
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ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された経路上のまたは経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。
ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された経路上のまたは経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表2に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。
ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された経路上のまたは経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。
Figure 2020524492
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ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された経路上のまたは経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。
ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された経路上のまたは経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表3に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。
本明細書は、表4に提供されたCorynebacterium glutamicum ATCC 13032またはそのCorynebacterium glutamicum等価物由来の経路上のまたは経路から外れた異種の標的遺伝子のいずれか1つに機能的に連結した配列番号1〜8からなる群から選択されるプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供する。配列開始および終了位置は、ゲノムヌクレオチド受託番号NC_003450.3に対応する。対応する遺伝子が、C.glutamicumの他の菌株に存在し、表4から容易に同定され得ることは、当業者により理解されているだろう。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。
Figure 2020524492
ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された経路上のまたは経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。
ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された経路上のまたは経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表4に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。
本明細書は、表5に提供されたCorynebacterium glutamicum ATCC 13032またはそのCorynebacterium glutamicum等価物由来の経路から外れた異種の標的遺伝子のいずれか1つに機能的に連結した配列番号1〜8からなる群から選択されるプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供する。配列開始および終了位置は、ゲノムヌクレオチド受託番号NC_003450.3に対応する。対応する遺伝子が、C.glutamicumの他の菌株に存在し、表5から容易に同定され得ることは、当業者により理解されているだろう。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。
Figure 2020524492
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ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。
ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表5に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。
ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。
本明細書は、プロモーターラダーを含む複数のプロモーターポリヌクレオチドから選択されるプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供する。一部の場合には、宿主細胞は、プロモーターラダーを含む複数の形質転換宿主細胞の構成成分であり、例えば、その複数の各細胞は、プロモーターラダーの異なるプロモーターポリヌクレオチドを含む。一部の場合には、その複数の同じまたは異なる形質転換宿主細胞における、プロモーターラダーのプロモーターポリヌクレオチドは、同じ異種の、例えば、補助な、標的遺伝子に作動可能に連結している。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、シェル2、シェル3、および/またはシェル4の異種の標的遺伝子である。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、シェル3および/またはシェル4の異種の標的遺伝子である。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、シェル4の異種の標的遺伝子である。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、シェル2の異種の標的遺伝子である。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、シェル3の異種の標的遺伝子である。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、Corynebacterium glutamicum由来の異種の標的遺伝子、例えば、表10、または必要に応じて、本明細書に記載された表のいずれか1つに提供された異種の標的遺伝子である。表10における配列開始および終了位置は、ゲノムヌクレオチド受託番号NC_003450.3に対応する。対応する遺伝子は、C.glutamicumの他の菌株に存在し、本開示から容易に同定され得ることは、当業者により理解されているだろう。
一部の場合には、プロモーターラダーを含むプロモーターポリヌクレオチドは、経路から外れた異種の標的遺伝子、例えば、シェル2、シェル3、および/もしくはシェル4の異種の標的遺伝子、表10に提供された経路から外れた異種の標的遺伝子、または、必要に応じて、本明細書に記載された表のいずれか1つにおける経路から外れた標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1〜8からなる群から選択される。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、シェル4の異種の標的遺伝子である。
ある実施形態では、本明細書は、シェル2、シェル3、および/またはシェル4の異種の標的遺伝子、例えば、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、シェル4の異種の標的遺伝子である。ある実施形態では、本明細書は、シェル2、シェル3、および/またはシェル4の異種の標的遺伝子、例えば、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、シェル4の異種の標的遺伝子である。ある実施形態では、本明細書は、シェル2、シェル3、および/またはシェル4の異種の標的遺伝子、例えば、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、シェル4の異種の標的遺伝子である。ある実施形態では、本明細書は、シェル2、シェル3、および/またはシェル4の異種の標的遺伝子、例えば、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、シェル4の異種の標的遺伝子である。
ある実施形態では、本明細書は、シェル2、シェル3、および/またはシェル4の異種の標的遺伝子、例えば、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、シェル4の異種の標的遺伝子である。ある実施形態では、本明細書は、シェル2、シェル3、および/またはシェル4の異種の標的遺伝子、例えば、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、シェル4の異種の標的遺伝子である。
ある実施形態では、本明細書は、シェル2、シェル3、および/またはシェル4の異種の標的遺伝子、例えば、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、シェル2の異種の標的遺伝子である。ある実施形態では、本明細書は、シェル2、シェル3、および/またはシェル4の異種の標的遺伝子、例えば、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。一部の場合には、異種の標的遺伝子は、シェル4の異種の標的遺伝子である。
ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターを提供し、含む。
ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された経路から外れた異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号7のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、本明細書は、表10に列挙された異種の標的遺伝子に機能的に連結した配列番号8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む組換えベクターで形質転換された宿主細胞を提供し、含む。
本明細書で使用される場合、宿主細胞は、プロモーターカセットの1個または複数個で形質転換されている、下記の「発現」と題するセクションに記載された生物体を指す。当業者にとって明らかなように、宿主細胞は、本明細書に記載されているような1個または複数個のプロモーターカセットを含み得る。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、アミノ酸、有機酸、香味料および芳香剤、バイオ燃料、タンパク質および酵素、ポリマー/モノマーおよび他のバイオマテリアル、脂質、核酸、小分子治療薬、タンパク質治療薬、ファインケミカル、ならびに栄養補助食品から選択される生体分子を産生する生合成経路と関連している。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、抗生物質、アルカロイド、テルペノイド、およびポリケタイドから選択される二次代謝物を産生する生合成経路と関連している。一部の実施形態では、標的遺伝子は、アルコール、アミノ酸、ヌクレオチド、抗酸化剤、有機酸、ポリオール、ビタミン、および脂質/脂肪酸から選択される一次代謝物を産生する代謝経路と関連している。一部の実施形態では、標的遺伝子は、タンパク質、核酸、およびポリマーから選択される高分子を産生する生合成経路と関連している。
加えて、それぞれの生合成経路、解糖系、アナプレロシス、クエン酸回路、ペントースリン酸回路、アミノ酸搬出の1つまたは複数の酵素、および必要に応じて、制御タンパク質を増強し、特に過剰発現させることは、L−アミノ酸の産生にとって有利であり得る。
したがって、例えば、L−アミノ酸の産生について、以下の群から選択される1つまたは複数の遺伝子が増強され、特に、過剰発現することは有利であり得る:ジヒドロジピコリン酸シンターゼをコードする遺伝子dapA(EP−B0197335);エノラーゼをコードする遺伝子eno(DE:19947791.4);グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼをコードする遺伝子gap(Eikmanns(1992年)、Journal of Bacteriology 174巻:6076〜6086頁);トリオースリン酸イソメラーゼをコードする遺伝子tpi(Eikmanns(1992年)、Journal of Bacteriology 174巻:6076〜6086頁);3−ホスホグリセリン酸キナーゼをコードする遺伝子pgk(Eikmanns(1992年)、Journal of Bacteriology 174巻:6076〜6086頁);グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼをコードする遺伝子zwf(JP−A−09224661);ピルビン酸カルボキシラーゼをコードする遺伝子pyc(DE−A−19831609;Eikmanns(1992年)、Journal of Bacteriology 174巻:6076〜6086頁);リンゴ酸−キノンオキシドレダクターゼをコードする遺伝子mqo(Molenaarら、European Journal of Biochemistry 254巻、395〜403頁(1998年));フィードバック抵抗性アスパラギン酸キナーゼをコードする遺伝子lysC(受託番号P26512);リシン搬出をコードする遺伝子lysE(DE−A−19548222);ホモセリンデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子hom(EP−A0131171);スレオニンデヒドラターゼをコードする遺伝子ilvA(Moeckelら、Journal of Bacteriology(1992年)8065〜8072頁))またはフィードバック抵抗性スレオニンデヒドラターゼをコードする対立遺伝子ilvA(Fbr)(Moeckelら、(1994年)Molecular Microbiology 13巻:833〜842頁);アセトヒドロキシ酸シンターゼをコードする遺伝子ilvBN(EP−B0356739);ジヒドロキシ酸デヒドラターゼをコードする遺伝子ilvD(SahmおよびEggeling(1999年) Applied and Environmental Microbiology 65巻:1973〜1979頁);およびZwa1タンパク質をコードする遺伝子zwa1(DE:19959328.0、DSM13115)。
さらに、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼをコードする遺伝子pck(DE19950409.1;DSM13047);グルコース−6−リン酸イソメラーゼをコードする遺伝子pgi(米国特許第6,586,214号;DSM12969);ピルビン酸オキシダーゼをコードする遺伝子poxB(DE:19951975.7;DSM13114);およびZwa2タンパク質をコードする遺伝子zwa2(DE:19959327.2、DSM13113)の群から選択される1つまたは複数の遺伝子の発現を減弱させ、特に、低下させることもまた、L−アミノ酸の産生に有利であり得る。
加えて、望ましくない副反応を排除することはさらに、アミノ酸、特に、L−リシンの産生に有利であり得る(Nakayama:「Breeding of Amino Acid Producing Micro-organisms」、Overproduction of Microbial Products、Krumphanzl、Sikyta、Vanek(編)、Academic Press、London、UK、1982年)。
したがって、本開示によるプロモーターは、C.glutamicumにおいて標的遺伝子を過剰発現または過小発現させるいずれの場合にも使用することができる。
標的生体分子の産生を最適化するための補助標的遺伝子を同定する方法
標的生体分子産生を向上させるための発現および/または活性のモジュレーションのための補助標的遺伝子をスクリーニングおよび/または同定するための方法が本明細書に記載されている。一部の場合には、異種の補助標的遺伝子は、シェル2、シェル3、および/またはシェル4の標的遺伝子である。一部の場合には、異種の補助標的遺伝子は、シェル3および/またはシェル4の標的遺伝子である。一部の場合には、異種の補助標的遺伝子は、シェル4の標的遺伝子である。典型的には、方法は、形質転換宿主細胞のライブラリーをスクリーニングするステップであって、ライブラリーの個々の形質転換宿主細胞が、ライブラリーの他の形質転換細胞と比較して異なる[プロモーターポリヌクレオチド:作動可能に連結した異種の補助標的遺伝子]組合せを含む、ステップを含む。次いで、そのような組合せは、標的生体分子産生を向上させるライブラリーから同定され、かつ標的生体分子の製造に用いられ、またはさらに最適化され得る。
したがって、方法は、そのようなライブラリーを提供するステップ、および/またはそのようなライブラリーをスクリーニングするステップ、および/または標的分子産生の向上を示す形質転換体を同定するステップ、および/またはそのような向上した形質転換体を単離するステップ、および/またはそのような向上した形質転換体を保存し、もしくは増やすステップの1つまたは複数のステップを含み得る。一部の実施形態では、プロモーターポリヌクレオチドはプロモーターラダーを含む。
一般的に、ライブラリーの形質転換宿主細胞は、経路上の改変をさらに含む。一部の場合には、経路上の改変は、ライブラリーの形質転換細胞の全部、本質的に全部、実質的に全部、または大部分で同じである。例えば、リシン産生について、ライブラリーの形質転換細胞の全部、本質的に全部、実質的に全部、または大部分が、経路上異種の標的遺伝子lysAに作動可能に連結したプロモーターポリヌクレオチド、および/または経路上異種の標的遺伝子に作動可能に連結した1つもしくは複数の他のプロモーターポリヌクレオチドを含み得る。一部の場合には、形質転換宿主細胞は、内因性経路上標的遺伝子がそれらの対応する内因性プロモーターに作動可能に連結しているような野生型株バックグラウンドを含む。
形質転換細胞のライブラリーは、プロモーターラダーを含み得、プロモーターラダーの個々のプロモーターポリヌクレオチドはライブラリーの異なる細胞内にある。一般的に、プロモーターラダーの異なるプロモーターポリヌクレオチドは、異なる形質転換細胞における同じ異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している。例として、8つの異なるプロモーターポリヌクレオチドを有するプロモーターラダーを含み、かつ単一の異種の補助標的遺伝子を問い合わせるライブラリーについて、最小ライブラリーサイズは、1個の細胞が各可能な[プロモーターポリヌクレオチド:作動可能に連結した異種の補助標的遺伝子]組合せを含有する、8個の細胞、または1個の細胞がプロモーターラダーのプロモーターポリヌクレオチドを含まない対照細胞である、9個の細胞である。形質転換宿主細胞のライブラリーが、ライブラリーまたはそのサブセットの最小細胞セットの複数(例えば、>10個;>100個;>1,000個;10〜1,000個;10〜10,000個;または100〜100,000個)の重複コピーを含有し得ることを、当業者は認識できる。ライブラリーは、それぞれの問い合わされる異種の補助標的遺伝子が、異なる細胞におけるプロモーターラダーの異なるプロモーターポリヌクレオチドのそれぞれに作動可能に連結しているように、それぞれの問い合わされる異種の補助標的遺伝子についての追加の細胞セットをさらに含み得る。これは、ライブラリーにおける各細胞が、異なる[プロモーターポリヌクレオチド:作動可能に連結した異種の補助標的遺伝子]組合せを問い合わせる実験である、細胞セットを提供する。
ライブラリーは、当業者に利用可能ないくつかの技術によって提供され得る。例えば、選択されたバックグラウンド(例えば、lysA過剰発現のために改変された)を有する複数の宿主細胞は、実質的に全部の形質転換体が、単一の[異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結したプロモーターポリヌクレオチド]組合せを含有するように一つずつ改変されるような条件下で、組換えベクターのライブラリーで形質転換され得る。組換えベクターは、組込みベクターであり得、それゆえに、その提供は、宿主細胞のゲノムを操作することを含む。形質転換体は、標的分子産生のために単離され、保存され、および/または増殖され、必要に応じて、アッセイされ得る。例示的な単離方法は、非限定的に、限界希釈、プレーティング、画線、および/またはコロニー採取を含む。例示的な保存方法には、非限定的に、凍結保存または胞子形成が挙げられる。例えば、形質転換体を単離し、適切な凍結保護物質(例えば、グリセロール)と混合し、氷晶形成を制限するのに適した条件下で極低温で凍結し、保存することができる。
さらに、問い合わされる異種の補助標的遺伝子は、複数の(例えば、2つまたはそれより多い)異なる経路上改変バックグラウンドでアッセイすることができる。異なる経路上バックグラウンドのアッセイは、同時に、例えば並行して、または連続的に、実施することができる。例えば、リシンの産生を増加させるための形質転換宿主細胞のライブラリーは、lysA過剰発現改変を有し、かつ複数の[異種の標的遺伝子に作動可能に連結したプロモーターポリヌクレオチド]組合せを問い合わせる形質転換宿主細胞の第1のサブライブラリー、および異なる、または追加の経路上改変を有することによって第1のサブライブラリーとは異なる第2のサブライブラリーを含み得る。同様に、ライブラリーは、経路から外れた改変バックグラウンドを含み得、またはさらに含み、複数の[異種の標的遺伝子に作動可能に連結したプロモーターポリヌクレオチド]組合せを問い合わせ、および/または複数の[異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結したプロモーターポリヌクレオチド]組合せを問い合わせる。例として、リシンの産生を増加させるための形質転換宿主細胞のライブラリーは、経路上lysA過剰発現改変;経路から外れたpgi過剰発現改変;および様々な[異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結したプロモーターポリヌクレオチド]組合せを含むバックグラウンドを有する形質転換宿主細胞を含み得る。
一部の実施形態では、方法は、複数の宿主細胞から、標的生体分子の産生の増加を示す宿主細胞を同定するステップを含む。一部の場合には、同定するステップは、宿主細胞を同定するための再現性フィルター、および標的生体分子の産生の増加を再現性よく示す、根底にある[異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結したプロモーターポリヌクレオチド]組合せを含む。例えば、同定するステップは、各[異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結したプロモーターポリヌクレオチド]組合せの重複コピーをアッセイし、重複コピーの全部、実質的に全部、または大部分において標的生体分子産生の向上を再現性よく示す組合せを同定することができる。別の例として、統計的フィルターは、選択されたレベルの統計的有意性(例えば、p<0.05、0.01、0.005、または0.001)を満たさない組合せを排除するために適用することができる。
一部の実施形態では、方法は、ライブラリーを提供する反復法を含み得る。例えば、ライブラリーが提供され、培養され得、標的生体分子の産生の増加を示す1つまたは複数の宿主細胞が、ライブラリー作製およびスクリーニングの第2ラウンドのためのバックグラウンド菌株を含み得る。したがって、一部の実施形態では、後続の反復は、先行する宿主細胞ライブラリーの少なくとも2個の個々の宿主細胞の中から選択される遺伝的バリエーションの組合せである固有の遺伝的バリエーションを有する個々の宿主細胞を含む新しい宿主細胞ライブラリーを生じる。生じた宿主細胞が、選択されたレベルの標的生体分子産生向上を獲得するまで;ライブラリーを提供し、かつスクリーニングするさらなるラウンドが向上の減少を示すまで;または向上プラトーまで、反復は、複数回、実施され得る。ある実施形態では、少なくとも1ラウンドが、異種の補助標的遺伝子を問い合わせる。追加として、または代替として、経路上遺伝子が、ライブラリー作製およびスクリーニングの早い方の、または後の方のラウンドにおいて、必要に応じて、異種の補助標的遺伝子のさらなる問い合わせと組み合わせて、問い合わされ得る。
リンカー
標的遺伝子は、本発明によるプロモーターポリヌクレオチドの下流に、すなわち、その3’末端に、両方のポリヌクレオチドが、互いに、直接的にまたはリンカーオリゴヌクレオチドもしくはリンカーポリヌクレオチドによって機能的に連結するように、位置する。プロモーターと標的遺伝子が互いにリンカーオリゴヌクレオチドまたはリンカーポリヌクレオチドによって機能的に連結することが優先される。前記リンカーオリゴヌクレオチドまたはリンカーポリヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチドからなる。
この関連において、語句「互いに直接的に、機能的に連結した」とは、プロモーターポリヌクレオチド、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8の3’末端におけるヌクレオチドが、標的遺伝子の開始コドンの最初のヌクレオチドに直接的に連結していることを意味する。これは、結果として、5’末端AUG開始コドンからすぐに開始し、したがって、いかなる他の翻訳開始シグナルも有しない、「リーダーのない」mRNAを生じる。
この関連において、語句「互いにリンカーオリゴヌクレオチドによって機能的に連結した」とは、プロモーターポリヌクレオチド、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8の3’末端におけるヌクレオチドが、標的遺伝子の開始コドンの最初のヌクレオチドに、1ヌクレオチド長、2ヌクレオチド長、3ヌクレオチド長、4ヌクレオチド長、または5ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドによって連結していることを意味する。
この関連において、語句「互いにリンカーポリヌクレオチドによって機能的に連結した」とは、プロモーターポリヌクレオチド、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8の3’末端におけるヌクレオチドが、標的遺伝子の開始コドンの最初のヌクレオチドへ、6ヌクレオチド長から600ヌクレオチド長以下のポリヌクレオチドによって連結していることを意味する。
この関連において、語句「互いに機能的に連結した」とは、標的遺伝子が、本発明によるプロモーターポリヌクレオチドに、標的遺伝子の転写および合成されたRNAの翻訳が保証されるように結合していることを意味する。
技術的要求に応じて、リンカーポリヌクレオチドは、
6〜600、6〜500、6〜400、6〜300、6〜200、6〜180、6〜160、6〜140、6〜120、6〜100、6〜80、6〜60、6〜50、6〜40、6〜30、6〜28、6〜27、6〜26、もしくは6〜25;または
8〜600、8〜500、8〜400、8〜300、8〜200、8〜180、8〜160、8〜140、8〜120、8〜100、8〜80、8〜60、8〜50、8〜40、8〜30、8〜28、8〜27、8〜26、もしくは8〜25;または
10〜600、10〜500、10〜400、10〜300、10〜200、10〜180、10〜160、10〜140、10〜120、10〜100、10〜80、10〜60、10〜50、10〜40、10〜30、10〜28、10〜27、10〜26、もしくは10〜25;または
12〜600、12〜500、12〜400、12〜300、12〜200、12〜180、12〜160、12〜140、12〜120、12〜100、12〜80、12〜60、12〜50、12〜40、12〜30、12〜28、12〜27、12〜26、もしくは12〜25;または
14〜600、14〜500、14〜400、14〜300、14〜200、14〜180、14〜160、14〜140、14〜120、14〜100、14〜80、14〜60、14〜50、14〜40、14〜30、14〜28、14〜27、14〜26、もしくは14〜20;または
16〜600、16〜500、16〜400、16〜300、16〜200、16〜180、16〜160、16〜140、16〜120、16〜100、16〜80、16〜60、16〜50、16〜40、16〜30、16〜28、16〜27、16〜26、もしくは16〜25;または
18〜600、18〜500、18〜400、18〜300、18〜200、18〜180、18〜160、18〜140、18〜120、18〜100、18〜80、18〜60、18〜50、18〜40、18〜30、18〜28、18〜27、18〜26、もしくは18〜25;または
20〜600、20〜500、20〜400、20〜300、20〜200、20〜180、20〜160、20〜140、20〜120、20〜100、20〜80、20〜60、20〜50、20〜40、20〜30、20〜28、20〜27、20〜26、もしくは20〜25ヌクレオチド長である。
特に好ましい実施形態では、リンカーポリヌクレオチドは、20、21、22、23、24、または25ヌクレオチド長であり、これが、好ましいことに機能的な構築物を生じるからである。
したがって、本開示はさらに、5’末端にATGまたはGTG開始コドンを含有し、かつ1つまたは複数の経路から外れたポリペプチドをコードする標的遺伝子に、直接的に、またはRNAの翻訳を保証するリンカーポリヌクレオチドによって3’末端におけるヌクレオチドを介して機能的に連結している、プロモーターポリヌクレオチド、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8から本質的になる、単離されたプロモーターポリヌクレオチドに関する。プロモーターと標的遺伝子が互いにリンカーポリヌクレオチドによって機能的に連結していることが優先される。
本開示はさらにまた、3’末端におけるヌクレオチドを介して、リンカーオリゴヌクレオチドに機能的に連結している、プロモーターポリヌクレオチド、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8から本質的になる単離されたポリヌクレオチドに関する。
加えて、本開示はさらに、3’末端におけるヌクレオチドを介して、RNAの翻訳を保証するリンカーポリヌクレオチドに機能的に連結している、プロモーターポリヌクレオチド、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8から本質的になる単離されたポリヌクレオチドに関する。
この関連において、用語「本質的に」とは、1,000ヌクレオチド長以下、800ヌクレオチド長以下、700ヌクレオチド長以下、600ヌクレオチド長以下、500ヌクレオチド長以下、または400ヌクレオチド長以下のポリヌクレオチドが、プロモーターポリヌクレオチド、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8の5’末端に付加しており、かつ1,000ヌクレオチド長以下、800ヌクレオチド長以下、700ヌクレオチド長以下、600ヌクレオチド長以下、500ヌクレオチド長以下、もしくは400ヌクレオチド長以下のポリヌクレオチドが、標的遺伝子の3’末端に付加しており、または15,000ヌクレオチド長以下、10,000ヌクレオチド長以下、7,500ヌクレオチド長以下、5,000ヌクレオチド長以下、2,500ヌクレオチド長以下、1,000ヌクレオチド長以下、800ヌクレオチド長以下、700ヌクレオチド長以下、600ヌクレオチド長以下、500ヌクレオチド長以下、もしくは400ヌクレオチド長以下のポリヌクレオチドが、リンカーオリゴヌクレオチドもしくはポリヌクレオチドの3’末端に付加していることを意味する。
ポリヌクレオチドの前述の3つのリストからの特徴のいかなる有用な組合せも、本明細書において本発明に従う。「有用な組合せ」とは、例えば、結果として効率的な組換えが実行される特徴の組合せを意味する。置き換えられるDNA領域に隣接する同じ長さの付加物の使用は、実験手順における相同組換えによるその領域の転移を促進する。相対的に長い隣接する相同領域は、環状DNA分子間の効率的な組換えに有利であるが、置換ベクターのクローニングは、その隣接部分の長さの増加と共により困難になる(Wangら、Molecular Biotechnology、32巻:43〜53頁(2006年))。
加えて、リンカーオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの3’末端における隣接部分は、その3’末端が、5’末端にATGまたはGTG開始コドンを含有し、かつ1つまたは複数のポリペプチドをコードする標的遺伝子に機能的に連結している場合、長さが15,000ヌクレオチド以下まで増加する。
リンカーポリヌクレオチドのこれらの特に好ましい実施形態は、RNAの翻訳を有利に保証する。
プロモーターポリヌクレオチド、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8と、RNAの翻訳を保証するリンカーポリヌクレオチドと、5’末端にATGまたはGTG開始コドンを有する、1つまたは複数のポリペプチドをコードする標的遺伝子との間の化学的連結を促進するために、クローニングに必要とされる機能的ヌクレオチド配列が、前記ポリヌクレオチドへそれらの5’および3’末端に組み込まれ得、前記クローニング後さえも少なくとも部分的に保持される。
本明細書における用語「クローニングに必要とされる機能的ヌクレオチド配列」は、配列が通常4から8ヌクレオチドまでからなる、存在する任意のREII(II型制限エンドヌクレアーゼ)切断部位を表す。
加えて、制限エンドヌクレアーゼについての切断部位を除去するためのヌクレオチド配列の変異誘発プライマーまたは新規遺伝子合成(例えば、GENEART AG(Regensburg、Germany)による)による部位特異的変異誘発は、前記切断部位がその後のクローニングステップに有利に使用されることを可能にするために、その配列へサイレント変異を導入し得ることは、言及しておきたい。
本発明によるプロモーターが、RNAの翻訳を保証するリンカーポリヌクレオチドに機能的に連結していることから生じるポリヌクレオチドはまた、本明細書において下記で、発現ユニットとも呼ばれている。
発現
本開示はさらに、微生物において標的遺伝子またはポリヌクレオチドを発現させるための、本発明によるプロモーターまたは本発明による発現ユニットの使用に関する。本発明によるプロモーターまたは本発明による発現ユニットは、転写、および合成されたRNA、好ましくはmRNAのポリペプチドへの翻訳を保証する。本明細書で使用される場合、用語「宿主細胞」は、微生物の形質転換細胞を指す。
本開示は、上記で詳細に記載された組換え核酸および組換えベクターを含む形質転換宿主細胞を提供し、含む。本開示はさらに、2つの組換え核酸で形質転換された宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、宿主細胞は、3つの組換え核酸で形質転換されている。上記で提供されているように、核酸は、所望の産物の収量への全体的効果に基づいて、生合成経路から選択され得る。本明細書の宿主細胞へ組み込まれ得る組換え核酸の数の実際的な限界はない。発現は、好ましくは、Corynebacterium属の微生物において実行される。以下の種に基づいているCorynebacterium属内の菌株が優先される:C.efficiens(寄託された基準株はDSM44549である);C.glutamicum(寄託された基準株はATCC13032である);およびC.ammoniagenes(寄託された基準株はATCC6871である)。C.glutamicum種が極めて特に優先される。このように、対応する宿主においては存在せず、検出もできない性質、好ましくは酵素活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを発現させることは可能である。したがって、例えば、Yukawaらは、C.glutamicum Rにおける構成的Ptrcプロモーターの調節下での、D−キシロースを利用するためのEscherichia coli遺伝子の発現を記載する(Applied Microbiology and Biotechnology 81巻、691〜699頁(2008年))。
本明細書は、上記のプロモーターポリヌクレオチド配列の調節下での生合成経路の2つまたはそれより多い遺伝子を有するC.glutamicumなどの宿主細胞を提供し、含む。様々な実施形態では、1つまたは複数の標的遺伝子(例えば、補助標的遺伝子、ならびに/またはシェル2、および/もしくはシェル3、および/もしくはシェル4の標的遺伝子)は、上記のような配列番号1〜8の配列を有するプロモーターポリヌクレオチド配列の調節下に置かれる。他の実施形態では、1つまたは複数の標的遺伝子は、上記のような配列番号1、5、または7の配列を有するプロモーターポリヌクレオチド配列の調節下に置かれる。
本明細書によるある特定の実施形態では、C.glutamicum宿主細胞は、配列番号1〜8の配列を有するプロモーターの調節下での2つの標的遺伝子を有する。本明細書によるある特定の他の実施形態では、C.glutamicum宿主細胞は、配列番号1、5、または7の配列を有するプロモーターの調節下での2つの標的遺伝子を有する。相同組換えを使用して、異種の遺伝子に機能的に連結したプロモーターを調製するように、本開示のプロモーターが、内因性プロモーターおよび内因性配列に取って代わる。その組換えが、遺伝子をその天然遺伝子座に保持しながら、内因性プロモーターの置き換えをもたらすことを当業者は認識しているだろう。特定の非限定的例は下記の表8に示されている。複数のプロモーター−異種の標的ペア(例えば、プロモーターカセット)は、宿主細胞のゲノムへ容易に組み込まれ得る。ある実施形態では、プロモーターカセットは、連続的に、宿主細胞へ組み込まれ得る。ある特定の実施形態では、本開示の組換えベクターは、単一の構築物における2個またはそれより多い異なるプロモーターカセットを提供する。本明細書は、記載された方法を使用して開発することができるプロモーター置き換えの数の実際的な限界を設けない。
プロモーターラダーを含む複数の宿主細胞であって、複数の宿主細胞のうちの1個の細胞が、異種の標的遺伝子、例えば、補助標的遺伝子、シェル2標的遺伝子、シェル3標的遺伝子、またはシェル4標的遺伝子に作動可能に連結した第1のプロモーターポリヌクレオチドを含み、複数の宿主細胞のうちの第2の細胞が、同じ異種の標的遺伝子に作動可能に連結した第2のプロモーターポリヌクレオチドを含み、第1および第2のプロモーターポリヌクレオチドがプロモーターラダーの異なるプロモーターポリヌクレオチドである、複数の宿主細胞もまた本明細書に記載されている。
一部の場合には、複数の宿主細胞は、同じ異種の標的遺伝子に作動可能に連結した第3のプロモーターポリヌクレオチドを含む、複数の宿主細胞のうちの第3の細胞をさらに含み、第3のプロモーターポリヌクレオチドは、第1および第2のプロモーターポリヌクレオチドとは異なる、プロモーターラダーのプロモーターポリヌクレオチドである。一部の場合には、複数の宿主細胞は、同じ異種の標的遺伝子に作動可能に連結した第4のプロモーターポリヌクレオチドを含む、複数の宿主細胞のうちの第4の細胞をさらに含み、第4のプロモーターポリヌクレオチドは、第1、第2、および第3のプロモーターポリヌクレオチドとは異なる、プロモーターラダーのプロモーターポリヌクレオチドである。一部の場合には、複数の宿主細胞は、同じ異種の標的遺伝子に作動可能に連結した第5のプロモーターポリヌクレオチドを含む、複数の宿主細胞のうちの第5の細胞をさらに含み、第5のプロモーターポリヌクレオチドは、第1、第2、第3、および第4のプロモーターポリヌクレオチドとは異なる、プロモーターラダーのプロモーターポリヌクレオチドである。一部の場合には、複数の宿主細胞は、同じ異種の標的遺伝子に作動可能に連結した第6のプロモーターポリヌクレオチドを含む、複数の宿主細胞のうちの第6の細胞をさらに含み、第6のプロモーターポリヌクレオチドは、第1、第2、第3、第4、および第5のプロモーターポリヌクレオチドとは異なる、プロモーターラダーのプロモーターポリヌクレオチドである。一部の場合には、複数の宿主細胞は、同じ異種の標的遺伝子に作動可能に連結した第7のプロモーターポリヌクレオチドを含む、複数の宿主細胞のうちの第7の細胞をさらに含み、第7のプロモーターポリヌクレオチドは、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のプロモーターポリヌクレオチドとは異なる、プロモーターラダーのプロモーターポリヌクレオチドである。一部の場合には、複数の宿主細胞は、同じ異種の標的遺伝子に作動可能に連結した第8のプロモーターポリヌクレオチドを含む、複数の宿主細胞のうちの第8の細胞をさらに含み、第8のプロモーターポリヌクレオチドは、第1、第2、第3、第4、第5、第6、および第7のプロモーターポリヌクレオチドとは異なる、プロモーターラダーのプロモーターポリヌクレオチドである。
一部の場合には、プロモーターラダーの第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、および/または第8のプロモーターポリヌクレオチドのそれぞれは、配列番号1〜8から選択される。一部の場合には、プロモーターラダーのプロモーターポリヌクレオチドは、配列番号1、5、および7から選択される。複数の宿主細胞における細胞の数は、少なくとも約1×10個、1×10個、または1×10個の細胞を含み得る。
ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007−lysAおよびPcg3121−pgiを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg1860−pycおよびPcg0007−zwfを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007−lysAおよびPcg0007−zwfを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3121−pckおよびPcg0007−zwfを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007_39−ppcおよびPcg0007−zwfを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3121−pckおよびPcg3121−pgiを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3381−ddhおよびPcg0007−zwfを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007_265−dapBおよびPcg0007−zwfを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007−zwfおよびPcg3121−pgiを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3381−ddhおよびPcg3121−pgiを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3121−pgiおよびPcg1860−pycを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg1860−pycおよびPcg0007_265−dapBを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg1860−pycおよびPcg0007−lysAを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg1860−asdおよびPcg0007−zwfを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007_265−dapBおよびPcg3121−pgiを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg1860−pycおよびPcg1860−asdを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3381−aspBおよびPcg1860−pycを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3381−fbpおよびPcg1860−pycを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3381−ddhおよびPcg3381−fbpを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0755−ptsGおよびPcg3121−pgiを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg1860−pycおよびPcg3121−pckを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg1860−asdおよびPcg3121−pgiを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg1860−asdおよびPcg3381−fbpを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007_39−lysEおよびPcg3381−fbpを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3381−fbpおよびPcg0007−lysAを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007_39−lysEおよびPcg1860−pycを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3121−pgiおよびPcg3381−fbpを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3121−pckおよびPcg0007−lysAを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007−lysAおよびPcg0007_265−dapBを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007_265−dapBおよびPcg1860−asdを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3121−pgiおよびPcg0007_265−dapDを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007−lysAおよびPcg3381−ddhを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3121−pckおよびPcg1860−asdを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007−lysAおよびPcg1860−asdを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3121−pckおよびPcg0007_265−dapBを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3381−ddhおよびPcg1860−asdを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007_39−ppcおよびPcg1860−asdを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007_39−ppcおよびPcg0007−lysAを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3381−ddhおよびPcg0007_265−dapBを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007_265−dapBおよびPcg3381−fbpを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007_39−ppcおよびPcg0007_265−dapBを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3381−aspBおよびPcg3121−pckを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007_265−dapBおよびPcg0007_265−dapDを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007_39−lysEおよびPcg3381−aspBを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007_39−lysEおよびPcg0007_265−dapDを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3381−aspBおよびPcg0007_265−dapBを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg1860−asdおよびPcg0007_265−dapDを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3381−aspBおよびPcg0007−lysAを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg3381−aspBおよびPcg3381−ddhを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0755−ptsGおよびPcg1860−pycを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0755−ptsGおよびPcg3381−fbpを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0007−zwfおよびPcg3381−fbpを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。ある実施形態では、宿主細胞は、プロモーターカセットPcg0755−ptsGおよびPcg0007_265−dapDを含むトランスジェニックC.glutamicum宿主細胞である。
本開示は、上記のような3個またはそれより多いプロモーターカセットを有する宿主細胞を提供し、含む。ある実施形態では、宿主細胞は、Pcg0007_39−zwf、Pcg0007_39−lysA、およびPcg1860−pycプロモーターカセットを含む。ある実施形態では、宿主細胞はC.glutamicum宿主細胞である。
ある実施形態では、宿主細胞は、前述のプロモーターカセットのいずれか1個を含み、および/あるいはpcg0007_39−dnak;pcg0007_39−cg0074;pcg3121−cg0074;pcg1860−rhle_609;pcg3121−cg1144;pcg1860−rhle_609;pcg0007_39−cg2899_2194;pcg0007_39−cg1486;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cmk;pcg0007_39−rpob_383;pcg0007_39−ddl;pcg0007_39−cg0027;pcg0007_39−ddl;pcg0007_39−rpob_383;pcg0007_39−rpob_383;pcg0007_39−cg0027;pcg1860−cg1144;pcg0007_39−cg0725;pcg0007_39−cg0027;pcg0007_39−cg1527;pcg0007_39−ddl;pcg0007_39−rpob_383;pcg0007_39−cg0725;pcg0007_39−cg0725;pcg0007_39−ddl;pcg0007_39−cg0725;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cg0725;pcg0007_39−hspr;pcg0007_39−cg3352;pcg0007_39−cg2899_2194;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cg2965;pcg0007_39−rpob_383;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cg2899_2194;pcg0007_39−cg0074;pcg3121−cg0074;pcg0007_39−cg2766;pcg3121−cg1144;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cg2899;pcg0007_39−rho;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cg0725;pcg1860−cg1144;pcg0007_39−cg2766 pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−urer;pcg0007_39−nusg;pcg3121−mutm2_2522;pcg0007_39−ddl;pcg1860−cg1144;pcg0007_39−cg2899;pcg0007_39−cg2965;pcg0007_39−ddl;pcg3121−mutm2_2522;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−cg2766;pcg0007_39−tyra;pcg0007_39−cg1486;pcg0007_39−cg2899;pcg0007_39−cg0027;pcg0007_39−ncgl1511;pcg0007_39−ncgl1262;pcg0007_39−cg3419;pcg0007_39−cg1486;pcg0007_39−cg3210;pcg0007_39−cg1486;pcg0007_39−cg1486;pcg0007_39−cg1486;pcg0007_39−cg1486;pcg0007_39−ncgl0767;pcg0007_39−ncgl2481;pcg0007_39−tyra;pcg0007_39−cg1486;pcg0007_39−ncgl1511;pcg0007_39−ncgl0827;pcg0007_39−tyra;pcg0007_39−cg1486;pcg0007_39−ncgl1262;pcg0007_39−cg1486;pcg0007_39−ncgl1262;pcg0007_39−ncgl1262;pcg0007_39−ncgl0767;pcg0007_39−ncgl0304;pcg0007_39−ncgl1511;pcg0007_39−ncgl0767;pcg0007_39−ncgl1262;pcg0007_39−ncgl1511;pcg0007_39−ncgl0767;pcg0007_39−ncgl0767;pcg0007_39−ncgl1262;pcg0007_39−cg1486;pcg0007_39−ncgl1262;pcg0007_39−ncgl0304;pcg0007_39−ncgl1262;pcg0007_39−ncgl0767;pcg0007_39−ncgl1262、またはそれらの1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、もしくは全部の組合せを含む。
本発明によるプロモーターまたは本発明による発現ユニットはさらに、微生物のパフォーマンス特性を向上させるために使用され、そのパフォーマンス特性には、例えば、収量、力価、生産性、副産物排除、プロセスの一過的逸脱に対する許容度、最適な増殖温度および増殖速度を挙げることができる。一部の実施形態では、本発明によるプロモーターまたは本発明による発現ユニットは、微生物において標的遺伝子を上方制御する(過剰発現)ために使用される。過剰発現は、一般的に、出発株(親株)、または野生株(野生株が出発株ならば)と比較して、リボ核酸、タンパク質(ポリペプチド)、または酵素の細胞内濃度または活性の増加を意味する。一部の実施形態では、本発明によるプロモーターまたは本発明による発現ユニットは、微生物において標的遺伝子を下方制御する(過小発現)ために使用される。過小発現は、一般的に、出発株(親株)、または野生株(野生株が出発株ならば)と比較して、リボ核酸、タンパク質(ポリペプチド)、または酵素の細胞内濃度または活性の減少を意味する。一部の実施形態では、本発明によるプロモーターおよび/または発現ユニットの組合せは、微生物において1つより多い標的遺伝子の発現を制御するために使用され、各標的遺伝子は、上方制御されるかまたは下方制御される。一部の実施形態では、プロモーターおよび/または発現ユニットの組合せにより上方制御または下方制御される標的遺伝子は、同じ代謝経路の要素である。一部の実施形態では、プロモーターおよび/または発現ユニットの組合せにより上方制御または下方制御される標的遺伝子は、同じ代謝経路の要素ではない。
本明細書に記載されたプロモーターは、対応するDNAによりコードされる微生物における1つまたは複数の酵素(タンパク質)の細胞内活性を、例えば、弱いプロモーターを使用すること、または低活性を有する対応する酵素をコードし、もしくは対応する遺伝子もしくは酵素(タンパク質)を不活性化する遺伝子もしくは対立遺伝子を使用すること、および必要に応じて、これらの手段を組み合わせることにより、減弱する(低下させ、または排除する)ための当技術分野において非常によく知られた他の方法と組み合わせて、使用することができる。
遺伝子発現の低下は、適切な培養により、または遺伝子発現のシグナル構造の遺伝的改変(変異)により起こり得る。遺伝子発現のシグナル構造は、例えば、リプレッサー遺伝子、アクチベーター遺伝子、オペレーター、プロモーター、アテニュエーター、リボソーム結合部位、開始コドン、およびターミネーターである。専門家は、例えば、特許出願WO96/15246、BoydおよびMurphy(Journal of Bacteriology 170巻:5949頁(1988年))、VoskuilおよびChambliss(Nucleic Acids Research 26巻:3548頁(1998年)、JensenおよびHammer(Biotechnology and Bioengineering 58巻:191頁(1998年))、Patekら(Microbiology 142巻:1297頁(1996年))、Vasicovaら(Journal of Bacteriology 181巻:6188頁(1999年))、ならびに遺伝学および分子生物学の公知の教科書、例えば、Knippersによる教科書(「Molekulare Genetik [Molecular Genetics]」、第6版、Georg Thieme Verlag、Stuttgart、Germany、1995年)またはWinnackerによる教科書(「Gene und Klone [Genes and Clones]」、VCH Verlagsgesellschaft、Weinheim、Germany、1990年)において、これらに関する情報を見出すことができる。
酵素タンパク質の触媒性質の変化または低下をもたらす変異は、先行技術から公知である;挙げられ得る例は、QiuおよびGoodman(Journal of Biological Chemistry 272巻:8611〜8617頁(1997年))、Sugimotoら(Bioscience Biotechnology and Biochemistry 61巻:1760〜1762頁(1997年))ならびにMoeckel (「Die Threonindehydratase aus Corynebacterium glutamicum: Aufhebung der allosterischen Regulation und Struktur des Enzyms [Threonine dehydratase from Corynebacterium glutamicum: Cancelling the allosteric regulation and structure of the enzyme]」、 Reports from the Juelich Research Centre、Juel-2906、ISSN09442952、Juelich、Germany、1994年)による研究である。包括的記述は、遺伝学および分子生物学の公知の教科書、例えば、Hagemann(「Allgemeine Genetik [General Genetics]」、 Gustav Fischer Verlag、Stuttgart、1986年)による教科書に見出すことができる。
可能な変異は、移行、トランスバージョン、挿入、および欠失である。アミノ酸交換の酵素活性への効果に応じて、ミスセンス変異またはナンセンス変異が言及される。遺伝子における少なくとも1つの塩基対の挿入または欠失は、フレームシフト変異をもたらし、その結果として、間違ったアミノ酸が組み込まれ、または翻訳が早まって中断される。いくつかのコドンの欠失は、典型的には、酵素活性の完全な喪失をもたらす。そのような変異の発生に関する教示は、先行技術であり、遺伝学および分子生物学の公知の教科書、例えば、Knippers(「Molekulare Genetik [Molecular Genetics]」、第6版、Georg Thieme Verlag、Stuttgart、Germany、1995年)による教科書、Winnacker(「Gene und Klone [Genes and Clones]」、VCH Verlagsgesellschaft、Weinheim、Germany、1990年)による教科書、またはHagemann(「Allgemeine Genetik [General Genetics]」、Gustav Fischer Verlag、Stuttgart、1986年)による教科書に見出すことができる。C.glutamicumの遺伝子を変異させる一般的な方法は、SchwarzerおよびPuehler(Bio/Technology 9巻、84〜87頁(1991年))により記載された遺伝子破壊および遺伝子置換の方法である。
遺伝子破壊の方法において、目的の遺伝子のコード領域の中心的部分が、宿主(典型的にはE.coli)において複製し得るが、C.glutamicumにおいては複製し得ないプラスミドベクターにクローニングされる。可能なベクターは、例えば、pSUP301(Simonら、Bio/Technology 1巻、784〜791頁(1983年))、pK18mobもしくはpK19mob(Schaeferら、Gene 145巻、69〜73頁(1994年))、pK18mobsacBもしくはpK19mobsacB(Jaegerら、Journal of Bacteriology 174巻:5462〜65頁(1992年))、pGEM−T(Promega corporation、Madison、Wis.、USA)、pCR2.1−TOPO(Shuman(1994年)、Journal of Biological Chemistry 269巻:32678〜84頁;米国特許第5,487,993号)、pCR(登録商標)Blunt(Invitrogen、Groningen、Holland;Bernardら、Journal of Molecular Biology、234巻:534〜541頁(1993年))またはpEM1(Schrumpfら、1991年、Journal of Bacteriology 173巻:4510〜4516頁)である。遺伝子のコード領域の中心的部分を含有するプラスミドベクターは、次いで、C.glutamicumの望ましい菌株へ接合または形質転換により移入される。接合の方法は、例えば、Schaeferら(Applied and Environmental Microbiology 60巻、756〜759頁(1994年))により記載されている。形質転換の方法は、例えば、Thierbachら(Applied Microbiology and Biotechnology 29巻、356〜362頁(1988年))、DunicanおよびShivnan(Bio/Technology 7巻、1067〜1070頁(1989年))ならびにTauchら(FEMS Microbiological Letters 123巻、343〜347頁(1994年))により記載されている。「クロスオーバー」事象による相同組換え後、問題の遺伝子のコード領域は、ベクター配列により中断され、2つの不完全な対立遺伝子が得られ、1つが、3’末端を欠損し、1つが5’末端を欠損している。この方法は、例えば、C.glutamicumのrecA遺伝子を排除するためにFitzpatrickら(Applied Microbiology and Biotechnology 42巻、575〜580頁(1994年))により使用されている。
遺伝子置換の方法において、変異、例えば、欠失、挿入、または塩基交換は、目的の遺伝子においてin vitroで確立される。次に、調製された対立遺伝子は、C.glutamicumについて複製的ではないベクターにおいてクローニングされ、次いで、これは、C.glutamicumの望ましい宿主へ形質転換または接合により移入される。組込みをもたらす第1の「クロスオーバー」事象、および標的遺伝子または標的配列において切除をもたらす適切な第2の「クロスオーバー」事象による相同組換え後、変異または対立遺伝子の取り込みが達成される。この方法は、例えば、C.glutamicumのpyc遺伝子を欠失により排除するためにPeters-Wendisch(Microbiology 144巻、915〜927頁(1998年))により使用された。
本明細書に記載されたプロモーターは、対応するDNAによりコードされる微生物における1つまたは複数の酵素の細胞内活性を、例えば、その遺伝子(複数可)のコピー数を増加させること、強いプロモーターを使用すること、または高活性を有する対応する酵素をコードする遺伝子を使用すること、および必要に応じて、これらの手段を組み合わせることにより、上昇させる(増強する)ための当技術分野において非常によく知られた他の方法と組み合わせて、使用することができる。
過剰発現を達成するために、対応する遺伝子のコピー数を増加させることができ、または代替として、構造遺伝子の上流に位置する、プロモーターおよび制御領域、またはリボソーム結合部位を変異させることができる。構造遺伝子の上流に組み込まれる発現カセットは同じように働く。誘導性プロモーターによって、酵素アミノ酸産生の過程において発現を増加させることはさらに可能である。発現は、mRNAの寿命を延長することを目的とした手段によって同様に向上する。さらに、酵素活性はまた、酵素タンパク質の分解を防止することにより増強される。遺伝子または遺伝子構築物は、異なるコピー数を有するプラスミドに存在し得るか、または染色体に組み込まれて、増幅され得る。あるいは、関連遺伝子の過剰発現はさらに、培地の組成および培養条件を変化させることにより達成され得る。
当業者は、とりわけ、Martinら(Bio/Technology 5巻、137〜146頁(1987年))、Guerreroら(Gene 138巻、35〜41頁(1994年))、TsuchiyaおよびMorinaga(Bio/Technology 6巻、428〜430頁(1988年))、Eikmannsら(Gene 102巻、93〜98頁(1991年))、欧州特許明細書0472869、米国特許第4,601,893号、SchwarzerおよびPuehler(Bio/Technology 9巻、84〜87頁(1991年)、Reinscheidら(Applied and Environmental Microbiology 60巻、126〜132頁(1994年))、LaBarreら(Journal of Bacteriology 175巻、1001〜1007頁(1993年))、特許出願WO96/15246、Malumbresら(Gene 134巻、15〜24頁(1993年))、日本特許公開明細書JP−A−10−229891、JensenおよびHammer(Biotechnology and Bioengineering 58巻、191〜195頁(1998年))、Makrides(Microbiological Reviews 60巻:512〜538頁(1996年))、ならびに遺伝学および分子生物学の公知の教科書に、上記に関する詳細を見出すことができる。
遺伝子は、例えば、エピソームプラスミドによって、過剰発現し得る。適切なプラスミドは、コリネ型細菌において複製されるプラスミドである。多数の公知のプラスミドベクター、例えば、pZ1(Menkelら、Applied and Environmental Microbiology(1989年)64巻:549〜554頁)、pEKEx1(Eikmannsら、Gene 102巻:93〜98頁(1991年))、またはpHS2−1(Sonnenら、Gene 107巻:69〜74頁(1991年))は潜在性プラスミドpHM1519、pBL1、またはpGA1に基づいている。他のプラスミドベクター、例えば、pCG4(米国特許第4,489,160号)、またはpNG2(Serwold-Davisら、FEMS Microbiology Letters 66巻、119〜124頁(1990年))、またはpAG1(米国特許第5,158,891号)に基づいたプラスミドベクターが同様に使用され得る。
さらに、例えば、hom−thrBオペロンの複製および増幅についてReinscheidら(Applied and Environmental Microbiology 60巻、126〜132頁(1994年))により記載されているような、染色体における組込みによる遺伝子増幅のプロセスが用いられ得ることの助けとなるプラスミドベクターもまた適している。この方法において、完全な遺伝子が、宿主(典型的にはE.coli)において複製し得るが、C.glutamicumにおいて複製し得ないプラスミドベクターへクローニングされる。適切なベクターは、例えば、pSUP301(Simonら、Bio/Technology 1巻、784〜791頁(1983年))、pK18mobもしくはpK19 mob(Schaeferら、Gene 145巻、69〜73頁(1994年))、pGEM−T(Promega Corporation、Madison、Wis.、USA)、pCR2.1−TOPO(Shuman(1994年) Journal of Biological Chemistry、269巻:32678〜84頁;米国特許第5,487,993号)、pCR(登録商標)Blunt(Invitrogen、Groningen、Netherlands;Bernardら、Journal of Molecular Biology、234巻:534〜541頁(1993年))、pEM1(Schrumpfら、1991年、Journal of Bacteriology 173巻:4510〜4516頁)、またはpBGS8(Sprattら、1986年、Gene 41巻:337〜342頁)である。次いで、増幅される遺伝子を含有するプラスミドベクターは、C.glutamicumの望ましい菌株へ接合または形質転換により移入される。接合の方法は、例えば、Schaeferら(Applied and Environmental Microbiology 60巻、756〜759頁(1994年))により記載されている。形質転換の方法は、例えば、Thierbachら(Applied Microbiology and Biotechnology 29巻、356〜362頁(1988年))、DunicanおよびShivnan(Bio/Technology 7巻、1067〜1070頁(1989年))ならびにTauchら(FEMS Microbiological Letters 123巻、343〜347頁(1994年))において記載されている。クロスオーバー事象による相同組換え後、生じた菌株は、関連遺伝子の少なくとも2つのコピーを含有する。
遺伝子発現を制御する、すなわち、増加させるかまたは減少させる方法には、in vitroで提供されたDNA分子を使用して微生物が作製される組換え方法が挙げられる。そのようなDNA分子は、例えば、プロモーター、発現カセット、遺伝子、対立遺伝子、コード領域などを含む。それらは、形質転換、接合、形質導入の方法、または類似した方法により望ましい微生物へ導入される。
本開示の場合、プロモーターは、好ましくは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8のポリヌクレオチドであり、発現カセットは、好ましくは、3’末端におけるヌクレオチドを介して、RNAの翻訳を保証するリンカーポリヌクレオチドに機能的に連結している配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8のポリヌクレオチドである。
本発明によるプロモーターまたは本発明による発現ユニットを使用する過剰発現の手段は、対応するポリペプチドの活性または濃度を、過剰発現を生じる手段の前の菌株における前記ポリペプチドの活性または濃度に基づいて、通常、少なくとも10%、25%、50%、75%、100%、150%、200%、300%、400%、または500%、好ましくは、1,000%以下、2,000%以下、4,000%以下、10,000%以下、または20,000%以下、増加させる。
発現または過剰発現の程度は、その遺伝子から転写されたmRNAの量を測定することにより、ポリペプチドの量を決定することにより、および酵素活性を決定することにより、確立され得る。
mRNAの量は、とりわけ、「ノーザンブロッティング」の方法および定量RT−PCRの方法を使用することにより決定され得る。定量RT−PCRは、ポリメラーゼ連鎖反応に先行する逆転写を含む。これについて、例えば、Roche Diagnostics(Boehringer Mannheim GmbH、Roche Molecular Biochemicals、Mannheim、Germany)製のLightCycler(商標)Systemが、Jungwirthら(FEMS Microbiology Letters 281巻、190〜197頁(2008年))に記載されているように、使用され得る。タンパク質の濃度は、1次元および2次元タンパク質ゲル分画、ならびにその後、適切な評価ソフトウェアを使用するゲルにおけるタンパク質濃度の光学的同定によって、決定され得る。コリネ型細菌についてのタンパク質ゲルを調製する通例の方法、および前記タンパク質を同定する通例の方法は、Hermannら(Electrophoresis、22巻:1712〜23頁(2001年))により記載された手順である。タンパク質濃度は、同様に、検出されるタンパク質に特異的な抗体を使用するウェスタンブロットハイブリダイゼーション(Sambrookら、Molecular cloning: a laboratory manual.第2版 Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.、1989年)、およびその後、濃度決定のための適切なソフトウェアを使用する光学的評価(LohausおよびMeyer(1998年)Biospektrum 5巻:32〜39頁;Lottspeich、Angewandte Chemie 321巻:2630〜2647頁(1999年))により決定され得る。収集されたデータの統計的有意性は、T検定によって決定される(Gosset、Biometrika 6巻(1号):1〜25頁(1908年))。
本発明によるプロモーターを使用する標的遺伝子を過剰発現させる手段は、さらなる過剰発現手段と、適切な様式で組み合わせられ得る。過剰発現は、先行技術における利用可能な複数の方法によって達成される。これらには、遺伝子の発現を命令または調節するヌクレオチド配列を改変することに加えて、コピー数を増加させることが挙げられる。コピー数は、微生物の細胞質において複製するプラスミドによって増加され得る。この目的を達成するために、多数のプラスミドが先行技術において非常に様々な微生物群について記載されており、そのプラスミドは、遺伝子のコピー数の所望の増加を設定するために使用することができる。Corynebacterium属に適したプラスミドは、例えば、Tauchら(Journal of Biotechnology 104巻(1〜3号)、27〜40頁、(2003年))およびStansenら(Applied and Environmental Microbiology 71巻、5920〜5928頁(2005年))に記載されている。
コピー数はさらに、微生物の染色体へさらなるコピーを導入することにより少なくとも1コピーだけ、増加され得る。Corynebacterium属に適した方法は、例えば、特許WO03/014330、WO03/040373、およびWO04/069996に記載されている。
遺伝子発現はさらに、標的遺伝子の上流に複数のプロモーターを位置づけ、またはそれらを、発現させる遺伝子に機能的に連結して、このようにして発現の増加を達成することにより、増加され得る。これの例は、特許WO2006/069711に記載されている。
遺伝子の転写は、適切な場合には、転写を抑制するタンパク質(リプレッサータンパク質)または促進するタンパク質(アクチベータータンパク質)により、調節される。したがって、過剰発現は、同様に、アクチベータータンパク質の発現を増加させ、またはリプレッサータンパク質の発現を低下させ、もしくはそのスイッチを切り、あるいは、リプレッサータンパク質の結合部位を排除することにより達成することができる。伸長の速度は、コドン使用頻度によって影響され、出発株において頻度が高い、トランスファーRNA(tRNA)についてのコドンを利用することにより、翻訳を増強することは可能である。さらに、開始コドンを、多くの微生物において最も頻度の高い(E.coliにおいて77%)ATGコドンと置き換えることは、翻訳をかなり向上させ得、RNAレベルにおいて、AUGコドンは、例えばコドンGUGおよびUUGより2〜3倍、効果的であるためである(Khudyakovら、FEBS Letters 232巻(2号):369〜71頁(1988年);Reddyら、Proceedings of the National Academy of Sciences of the USA 82巻(17号):5656〜60頁(1985年))。開始コドンと隣接領域の間の相乗効果は記載されているため、開始コドンを囲む配列を最適化することもまた可能である(Stenstroemら、Gene 273巻(2号):259〜65頁(2001年);Huiら、EMBO Journal 3巻(3号):623〜9頁(1984年))。
DNAを操作すること、DNAの消化およびライゲーション、形質転換および形質転換体の選択についての教示は、とりわけ、Sambrookら、「Molecular Cloning: A Laboratory Manual」、第2版(Cold Spring Harbor Laboratory Press、1989年)による公知のマニュアルに見出すことができる。
本開示はまた、本発明によるポリヌクレオチドを含むベクターに関する。
KirchnerおよびTauch(Journal of Biotechnology 104巻:287〜299頁(2003年))は、C.glutamicumに使用されるベクターの選択を記載する。
本発明によるベクターを使用する相同組換えは、染色体上のDNAセグメントが、ベクターにより細胞へ輸送される本発明によるポリヌクレオチドに置き換えられることを可能にする。ベクターの環状DNA分子と染色体上の標的DNAの間の効率的な組換えについて、本発明によるポリヌクレオチドに置き換えられるDNA領域は、その末端において、ベクターの組込みの部位およびDNAの置換の部位を決定する、標的部位と相同なヌクレオチド配列と共に提供される。
したがって、本発明によるプロモーターポリヌクレオチドは、1)染色体における標的遺伝子の天然遺伝子座における天然プロモーターと置き換えられ得、または2)染色体の天然遺伝子座における標的遺伝子と、もしくは別の遺伝子座における標的遺伝子と統合され得る。
「標的遺伝子の天然遺伝子座における天然プロモーターの置き換え」とは、対応する野生型または対応する出発生物体においてそのヌクレオチド配列の形でその遺伝子座で単一コピーとして通常、天然で存在する遺伝子の天然に存在するプロモーターが置き換えられるという事実を意味する。
「別の遺伝子座」とは、そのヌクレオチド配列が標的遺伝子の配列とは異なる遺伝子座を意味する。前記他の遺伝子座または前記他の遺伝子座におけるヌクレオチド配列は、好ましくは、染色体内に位置し、通常、増殖および所望の化合物の産生に必須ではない。染色体内の遺伝子間領域、すなわち、コーディング機能をもたないヌクレオチド配列を使用することはさらに可能である。
発現または過剰発現は、好ましくは、Corynebacterium属の微生物において実行される。Corynebacterium属内では、以下の種に基づいた菌株が優先される:C.efficiens(寄託された基準株はDSM44549である);C.glutamicum(寄託された基準株はATCC13032である);およびC.ammoniagenes(寄託された基準株はATCC6871である)。C.glutamicum種が極めて特に優先される。
Corynebacterium属の、特にCorynebacterium glutamicum種の適切な菌株は、特に、既知の野生型株:Corynebacterium glutamicum ATCC13032、Corynebacterium acetoglutamicum ATCC15806、Corynebacterium acetoacidophilum ATCC13870、Corynebacterium melassecola ATCC17965、Corynebacterium thermoaminogenes FERM BP−1539、Brevibacterium flavum ATCC14067、Brevibacterium lactofermentum ATCC13869、およびBrevibacterium divaricatum ATCC14020;ならびにそれらから調製されたL−アミノ酸産生変異体または菌株、例えば、L−リシン産生株:Corynebacterium glutamicum FERM−P 1709、Brevibacterium flavum FERM−P 1708、Brevibacterium lactofermentum FERM−P 1712、Corynebacterium glutamicum FERM−P 6463、Corynebacterium glutamicum FERM−P 6464、Corynebacterium glutamicum DM58−1、Corynebacterium glutamicum DG52−5、Corynebacterium glutamicum DSM5714、およびCorynebacterium glutamicum DSM12866である。
用語「Micrococcus glutamicus」もまた、C.glutamicumの代わりに使用されていた。C.efficiens種の一部の代表は、例えば、FERM BP−1539株など、先行技術において、C.thermoaminogenesとも呼ばれていた。
本発明による発現または過剰発現手段に用いられる微生物または菌株(出発株)は、好ましくは、所望のファインケミカルを周囲の栄養培地へ分泌し、かつそこに蓄積する能力をすでに有する。本明細書の下記において、語句「産生するための」もまた、このことについて使用される。より具体的には、過剰発現手段に用いられる菌株は、所望のファインケミカルを、細胞内、または栄養培地において、120時間以内、96時間以内、48時間以内、36時間以内、24時間以内、または12時間以内に、少なくとも0.10g/L、少なくとも0.25g/L、少なくとも0.5g/L、少なくとも1.0g/L、少なくとも1.5g/L、少なくとも2.0g/L、少なくとも4.0g/L、または少なくとも10.0g/Lの濃度で蓄積する能力を有する。出発株は、好ましくは、変異誘発および選択により、組換えDNAテクノロジーにより、または両方の方法の組合せにより調製された菌株である。
本発明の手段に適した微生物がまた、野生株、例えば、C.glutamicum基準株ATCC 13032またはATCC 14067株において標的遺伝子の過剰発現または過小発現のために、本発明によるプロモーター、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8を最初に用い、次いで、先行技術に記載されたさらなる遺伝的手段によって、微生物に所望のファインケミカルを産生させることにより、獲得され得ることを、当業者は理解している。
用語「生体分子」とは、本発明の手段に関して、アミノ酸、有機酸、ビタミン、ヌクレオシド、およびヌクレオチドを意味する。タンパク質を構成するアミノ酸、タンパク質を構成しないアミノ酸、高分子、および有機酸が特に優先される。
「タンパク質を構成するアミノ酸」とは、天然タンパク質、すなわち、微生物、植物、動物、およびヒトのタンパク質に存在するアミノ酸を意味する。それらは、それらが互いにペプチド結合を介して連結しているタンパク質についての構造単位としての役割を果たす。
L−アミノ酸またはアミノ酸が本明細書の下記で言及される場合、それらは、L−アスパラギン、L−スレオニン、L−セリン、L−グルタメート、L−グリシン、L−アラニン、L−システイン、L−バリン、L−メチオニン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−チロシン、L−フェニルアラニン、L−ヒスチジン、L−リシン、L−トリプトファン、およびL−アルギニンの群から選択される、それらの塩を含む、1つまたは複数のアミノ酸を意味すると理解されるべきである。L−リシンは特に好ましい。L−アミノ酸、特にリシンは、ヒト医学および医薬産業、食品産業、ならびに極めて特に、動物栄養において使用される。したがって、アミノ酸、特にL−リシンの調製のための新しい向上したプロセスを提供することに一般的な関心が寄せられている。
タンパク質およびポリペプチドという用語は交換可能である。
本開示は、ファインケミカルを産生する微生物であって、プロモーターラダーのプロモーター、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、または配列番号8から選択されるプロモーターを使用することにより、特定の出発株と比較して、1つまたは複数の遺伝子の発現が増加している、微生物を提供する。
発酵的調製
本開示は、
a)本開示による上記の微生物を適切な培地中で培養して、発酵ブロスを生じるステップ;ならびに
b)a)の発酵ブロスにおいて、および/または微生物の細胞において、ファインケミカルを濃縮するステップ
を含む、ファインケミカルの発酵的調製のためのプロセスをさらに提供する。
ここでファインケミカル含有発酵ブロスからファインケミカルまたは液体もしくは固体ファインケミカル含有生成物を得ることが優先される。作製された微生物は、所望の有機化合物を産生するために、例えば、WO05/021772に記載されているように連続的に培養され、あるいはバッチプロセス(バッチ培養)で、またはフェドバッチもしくは反復フェドバッチプロセスで非連続的に培養され得る。公知の培養方法についての一般的な性質の概要は、Chmielによる教科書(Bioprozesstechnik. 1巻:Einfuehrung in die Bioverfahrenstechnik(Gustav Fischer Verlag、Stuttgart、1991年))またはStorhasによる教科書(Bioreaktoren and periphere Einrichtungen(Vieweg Verlag、Braunschweig/Wiesbaden、1994年))において入手可能である。
使用される培養培地または発酵培地は、適切な様式でそれぞれの菌株の要求を満たさなければならない。様々な微生物についての培養培地の記載は、「Manual of Methods for General Bacteriology」、American Society for Bacteriology(Washington D.C.、USA、1981年)に載っている。用語培養培地および発酵培地は交換可能である。
炭素源として、糖および炭水化物、例えば、グルコース、スクロース、ラクトース、フルクトース、マルトース、糖蜜、サトウダイコンまたはサトウキビ加工からのスクロース含有溶液、デンプン、デンプン加水分解物、およびセルロース;油脂、例えば、大豆油、ヒマワリ油、落花生油、およびココナッツ脂肪;脂肪酸、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、およびリノール酸;アルコール、例えば、グリセロール、メタノール、およびエタノール;ならびに有機酸、例えば、酢酸または乳酸を使用することが可能である。
窒素源として、窒素含有有機化合物、例えば、ペプトン、酵母エキス、肉エキス、麦芽エキス、トウモロコシ滲出液、大豆粉、および尿素;または無機化合物、例えば、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、および硝酸アンモニウムを使用することが可能である。窒素源は、個々に、または混合物として使用することができる。
リン源として、リン酸、リン酸二水素カリウム、もしくはリン酸水素二カリウム、または対応するナトリウム含有塩を使用することが可能である。
培養培地は、追加として、塩を、例えば、増殖に必要である金属、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、および鉄の塩化物または硫酸塩、例えば、硫酸マグネシウムまたは硫酸鉄の形で含み得る。最後に、アミノ酸、例えば、ホモセリン、およびビタミン、例えば、チアミン、ビオチン、またはパントテン酸などの必須増殖因子が、上記の物質に加えて用いられ得る。
前記出発材料は、単一バッチの形で培養へ加えられ、または適切な様式で培養中に供給され得る。
培養のpHは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、もしくはアンモニア水などの塩基性化合物;またはリン酸もしくは硫酸などの酸性化合物を適切な様式で用いることにより調節することができる。pHは、一般的に、6.0から8.5まで、好ましくは6.5〜8の値に調整される。発泡を調節するために、消泡剤、例えば、脂肪酸ポリグリコールエステルを用いることが可能である。プラスミドの安定性を維持するために、適切な選択物質、例えば、抗生物質を培地に加えることは可能である。発酵は、好ましくは、好気性条件下で実行される。これらの条件を維持するために、酸素または酸素含有ガス混合物、例えば、空気が培養へ導入される。過酸化水素に富む液体を使用することは同様に可能である。発酵は、適切な場合、高圧で、例えば、0.03から0.2MPaまでの高圧で、実行される。培養の温度は、通常、20℃から45℃まで、好ましくは、25℃から40℃まで、特に好ましくは、30℃から37℃までである。バッチまたはフェドバッチプロセスにおいて、培養は、好ましくは、回収されるのに十分な所望の有機化合物の量が形成されるまで継続される。この目的は、通常、10時間〜160時間以内に達成される。連続プロセスにおいて、より長い培養時間が可能である。微生物の活動は、発酵培地において、および/または前記微生物の細胞において、有機化合物の濃縮(蓄積)を生じる。
適切な発酵培地の例は、とりわけ、特許、US5,770,409、US5,990,350、US5,275,940、WO2007/012078、US5,827,698、WO2009/043803、US5,756,345、およびUS7,138,266に見出すことができる。
発酵中に1回または複数回、濃度を決定するためのL−アミノ酸の分析は、Spackmanら(Analytical Chemistry 30巻:1190〜1206頁(1958年))に記載されているように、イオン交換クロマトグラフィー、好ましくは陽イオン交換クロマトグラフィーによりL−アミノ酸を分離し、その後、ニンヒドリンを使用するポストカラム誘導体化によって、行われ得る。ポストカラム誘導体化についてニンヒドリンよりむしろオルト−フタルジアルデヒドを用いることも可能である。イオン交換クロマトグラフィーに関する概説論文は、Pickering(LC-GC Magazine of Chromatographic Science)7巻(6号)、484〜487頁(1989年))に見出すことができる。
プレカラム誘導体化を、例えば、オルト−フタルジアルデヒドまたはフェニルイソチオシアネートを使用して実行すること、および生じたアミノ酸誘導体を、好ましくは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)の形での逆相(RP)クロマトグラフィーにより、分画することは同様に可能である。この型の方法は、例えば、Lindrothら(Analytical Chemistry 51巻:1167〜1174頁(1979年))に記載されている。
検出は、測光法で(吸収、蛍光)、行われる。
アミノ酸分析に関する概要は、とりわけ、LottspeichおよびZorbasによる教科書「Bioanalytik」(Spektrum Akademischer Verlag、Heidelberg、Germany 1998年)に見出すことができる。
発酵の過程における1つまたは複数の時点におけるα−ケト酸の濃度の決定は、イオン交換クロマトグラフィー、好ましくは、例えば0.025M硫酸によるH+型のスルホン化スチレン−ジニビルベンゼンポリマーでの陽イオン交換クロマトグラフィーにより、ケト酸および他の分泌された生成物を分離し、その後、215nmにおける(あるいはまた、230または275nmにおける)UV検出により実行され得る。好ましくは、REZEK RFQ−Fast Fruit H+カラム(Phenomenex)が用いられ得るが、分離相について他の供給業者(例えば、BioRad製のAminex)が可能である。同様の分離は、その供給業者による適用例に記載されている。
濃度(単位体積あたりの形成された化合物)、収量(消費された単位炭素源あたりの形成された化合物)、形成(単位体積および時間あたりの形成された化合物)、および特定の形成(単位乾燥細胞物質もしくは乾燥バイオマスおよび時間あたりの形成された化合物、または単位細胞タンパク質および時間あたりの形成された化合物)、あるいは他のプロセスパラメータ、ならびにそれらの組合せの群から選択されるパラメータのうちの1つまたは複数に関する、本発明によるプロモーターバリアントを含有するプロセスまたは発酵プロセスのパフォーマンスは、本発明によるプロモーターバリアントを含有しない微生物を使用するプロセスまたは発酵プロセスに基づいて、少なくとも0.5%、少なくとも1%、少なくとも1.5%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または少なくとも100%、増加している。これは、大規模の工業プロセスに関して非常に価値があると考えられる。
発酵手段は、所望のファインケミカル、好ましくは、アミノ酸、有機酸、ビタミン、ヌクレオシド、またはヌクレオチドを含有する発酵ブロスを生じる。
ファインケミカルを含有する生成物は、次いで、液状または固形で提供され、または生産され、または回収される。
発酵ブロスは、微生物が、ある特定の時間の間、およびある特定の温度で培養されている発酵培地または栄養培地を意味する。発酵培地または発酵中に用いられる培地は、所望の化合物の産生ならびに典型的には増殖および生存能を保証する全ての物質または構成成分を含む。
発酵が完了した時、その結果、生じた発酵ブロスは、
a)微生物のバイオマス(細胞集団)であって、前記微生物の細胞の増殖により産生されたバイオマス;
b)発酵中に形成された所望のファインケミカル
c)発酵中におそらく形成された有機副産物;および
d)発酵において消費されなかった、用いられた発酵培地の成分または出発材料の成分、例えば、ビオチンなどのビタミン、または硫酸マグネシウムなどの塩を含む。
有機副産物は、特定の所望の化合物に加えて、発酵に用いられた微生物により産生され、必要に応じて、分泌される物質を含む。
発酵ブロスは、培養容器または発酵タンクから取り出され、適切な場合には、収集され、ファインケミカルを含有する生成物を液状または固形で提供するために使用される。語句「ファインケミカル含有生成物を回収すること」もまた、このことについて使用される。最も単純な場合、発酵タンクから取り出されている、ファインケミカル含有発酵ブロス、それ自体が、その回収された生成物を構成する。
a)水分の部分的な(>0%〜<80%)〜完全な(100%)または事実上、完全な(≧80%、≧90%、≧95%、≧96%、≧97%、≧98%、または≧99%)除去;
b)バイオマスの部分的な(>0%〜<80%)〜完全な(100%)または事実上、完全な(≧80%、≧90%、≧95%、≧96%、≧97%、≧98%、または≧99%)除去であって、バイオマスが、必要に応じて、除去前に不活化される;
c)発酵中に形成された有機副産物の部分的な(>0%〜<80%)〜完全な(100%)または事実上、完全な(≧80%、≧90%、≧95%、≧96%、≧97%、≧98%、≧99%、≧99.3%、または≧99.7%)の除去;および
d)発酵において消費されなかった、用いられた発酵培地の成分または出発材料の成分の発酵ブロスからの部分的な(>0%)〜完全な(100%)または事実上、完全な(≧80%、≧90%、≧95%、≧96%、≧97%、≧98%、≧99%、≧99.3%、または≧99.7%)の除去
からなる群から選択される手段の1つまたは複数により、所望の有機化合物の濃縮または精製が達成される。前記化合物の所望の含有量を有する生成物がこのようにして単離される。
水分の部分的な(>0%〜<80%)〜完全な(100%)または事実上、完全な(≧80%〜<100%)除去(手段a))はまた乾燥とも呼ばれる。
プロセスの1つの変形において、水分の、バイオマスの、有機副産物の、および用いられた発酵培地の消費されていない成分の、完全なまたは事実上、完全な除去は、所望の有機化合物の純粋な(≧80重量%、≧90重量%)、または高純度(≧95重量%、≧97重量%、または≧99重量%)の生成物形態を生じる。手段a)、b)、c)およびd)についての多数の技術的教示は、先行技術において入手できる。
要求に応じて、バイオマスは、例えば遠心分離、濾過、デカンテーション、もしくはそれらの組合せなどの分離方法により発酵ブロスから全部、もしくは部分的に除去され得、またはそこに完全に残り得る。適切な場合、バイオマスまたはバイオマス含有発酵ブロスは、適切なプロセスステップ中に、例えば、熱処理(加熱)または酸の添加により、不活化される。
一手順において、バイオマスは、調製された生成物に全くバイオマスが残存せず(0%)、または多くても30%、多くても20%、多くても10%、多くても5%、多くても1%、もしくは多くても0.1%のバイオマスが残存するだけであるように、完全に、または事実上、完全に除去される。さらなる手順において、バイオマスは除去されず、あるいは、調製された生成物において全部(100%)のまたは70%、80%、90%、95%、99%、もしくは99.9%より多くのバイオマスが残存するように、わずかな割合だけ除去される。したがって、本発明による一プロセスにおいて、バイオマスは、≧0%〜≦100%の割合で除去される。
最後に、発酵後に得られる発酵ブロスは、バイオマスの完全なまたは部分的な除去の前または後に、酸性pHに、無機酸、例えば、塩酸、硫酸、もしくはリン酸;または有機酸、例えば、プロピオン酸で調整して、最終生成物の操作性を向上させることができる(GB1,439,728またはEP1331220)。バイオマスの全含有量を有する発酵ブロスを酸性化することは同様に可能である。最後に、ブロスは、亜硫酸水素ナトリウム(NaHCO、GB1,439,728)または別の塩、例えば、亜硫酸のアンモニウム塩、アルカリ金属塩、またはアルカリ土類金属塩を添加することにより安定化させることもできる。
バイオマスの除去中、発酵ブロスに存在するいかなる有機または無機固体も部分的に、または完全に除去される。発酵ブロス中に溶解した有機副産物、および発酵培地(出発材料)の溶解した消費されていない成分は、生成物中、少なくとも部分的に(>0%)、好ましくは少なくとも25%の程度まで、特に好ましくは少なくとも50%の程度まで、非常に特に好ましくは、少なくとも75%の程度まで、残存する。適切な場合、それらはまた、生成物において完全に(100%)、または>95%もしくは>98%もしくは>99%を意味する事実上、完全に残存する。この意味における生成物が発酵ブロスの成分の少なくとも一部を含む場合には、これはまた、「発酵ブロスに基づいた生成物」という用語で記載される。
その後、水分はブロスから除去され、または前記ブロスは、公知の方法により、例えば、ロータリーエバポレータ、薄膜エバポレータ、流下膜式エバポレータを使用して、逆浸透により、またはナノ濾過により、濃厚または濃縮される。この濃縮された発酵ブロスは、次いで、自由流動性生成物、特に、細かい粉末または好ましくは粗い顆粒にまで、凍結乾燥、噴霧乾燥、噴霧顆粒化の方法により、または例えば、PCT/EP2004/006655により記載されているように循環流動床においてなどの他のプロセスにより、生じさせることができる。所望の生成物は、適切な場合、生じた顆粒からスクリーニングまたは除塵により単離される。発酵ブロスを直接的に、すなわち、噴霧乾燥または噴霧顆粒化による前もっての濃縮なしに、乾燥させることは同様に可能である。
「自由流動性」とは、異なるサイズのオリフィスを有する一連のガラスオリフィス容器から、少なくとも、5mmオリフィスを有する容器から妨げられずに流れる粉末を意味する(Klein:Seifen, Oele, Fette, Wachse 94巻、12頁(1968年))。
「細かい」とは、大部分(>50%)が20から200μmまでの直径の粒子サイズを有する粉末を意味する。
「粗い」とは、大部分(>50%)が200から2000μmまでの直径の粒子サイズの生成物を意味する。
粒子サイズ決定は、レーザー回折分光法の方法により行うことができる。対応する方法は、R. H. MuellerおよびR. Schuhmannによる教科書「Teilchengroessenmessung in der Laborpraxis」、Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft Stuttgart(1996年)またはWiley & Sons(1998年)により出版されたM. Rhodesによる教科書「Introduction to Particle Technology」に記載されている。
自由流動性の細かい粉末は、次に、適切な圧縮または顆粒化プロセスにより、粗く、非常に自由流動性が高く、保存可能で、実質的に無塵の生成物へ変換することができる。
用語「無塵の」とは、生成物が、直径100μm未満の粒子サイズをわずかな割合(<5%)だけ、含むことを意味する。
この発明の意味における「保存可能な」とは、乾燥した涼しい環境において、少なくとも1年間またはそれより長く、好ましくは少なくとも1.5年間またはそれより長く、特に好ましくは2年間またはそれより長く、それぞれの有機化合物のいかなる実質的な損失も生じることなく、保存され得る生成物を意味する。「実質的な損失」とは、>5%の損失を意味する。
顆粒化または圧縮中、食品もしくは飼料の加工に結合剤、ゲル化剤、もしくは増粘剤として通常使用されるような、通常の有機もしくは無機補助剤もしくは担体、例えば、デンプン、ゼラチン、セルロース誘導体、もしくは類似した物質、またはさらなる物質、例えば、シリカ、シリケート(EP0743016A)、およびステアレートを用いることは有利である。
WO04/054381に記載されているように、生じた顆粒の表面を油脂で処理することはさらに有利である。使用することができる油は、鉱油、植物油、または植物油の混合物である。そのような油の例は、大豆油、オリーブ油、大豆油/レシチン混合物である。同じように、シリコーン油、ポリエチレングリコール、またはヒドロキシエチルセルロースもまた適している。顆粒の表面の前記油での処理は、その生成物の耐摩耗性の増加および粉塵含有量の低下を達成する。生成物における油含有量は、飼料用添加物の総量に対して、0.02〜2.0重量%、好ましくは0.02〜1.0重量%、非常に特に好ましくは0.2〜1.0重量%である。
好ましい生成物は、≧97重量%の割合が100〜1800μmまでの粒子サイズを有し、または≧95重量%の割合が直径300〜1800μmの粒子サイズを有する。塵、すなわち、粒子サイズ<100pmを有する粒子の割合は、好ましくは、>0〜1重量%であり、特に好ましくは0.5重量%を超えない。
しかしながら、代替として、生成物はまた、飼料の加工における公知かつ通例の有機もしくは無機担体、例えば、シリカ、シリケート、粗挽き粉、ふすま、穀粉、デンプン、糖などに吸収され、ならびに/または通例の増粘剤もしくは結合剤と混合され、それで安定化され得る。それについての使用およびプロセスの例は、文献(Die Muehle + Mischfuttertechnik 132巻(1995年)49号、817頁)に記載されている。
以下の実施例は、例証を目的として提供され、限定を目的とするものではない。
(実施例1)
候補プロモーターのL−リシン生合成経路への適用
本開示のプロモーターは、宿主細胞における生体分子の産生のためのプロセスの向上に有用である。本開示のプロモーターの適用および使用の例は、アミノ酸L−リシンの産生を対象とする。
図1は、L−リシンの産生のための生合成経路を提示し、全体的なL−リシン収量の低下をもたらす、経路由来の中間体を転用する遺伝子pck、odx、icd、およびhom(例えば、ホモセリン/スレオニンシンターゼ経路)を含む。C.glutamicum株ATCC 13032におけるシンボル、遺伝子名、Enzyme Commission番号(EC番号)、およびマップ位置は表3に提供されている。
表3に提供されているような標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1〜8のプロモーターを含む組換えベクターを、Corynebacteriumクローニングベクターへ酵母相同組換えクローニング技術を使用して、各プロモーターが直列反復領域に隣接したベクターを構築して、Corynebacterium glutamicumにおいて標的遺伝子座で相同組換えを提供するように、クローニングする。組換えにより、内因性プロモーターは、内因性C.glutamicum遺伝子座におけるそれぞれの標的遺伝子に機能的に連結した配列番号1〜8のプロモーターにより置き換えられる。そのプロモーターおよび機能的に連結した標的遺伝子を含む様々なターゲティングベクターは、0.5Kb、1Kb、2Kb、および5Kbの範囲の様々な相同直列反復アーム長を含んだ。各DNA挿入断片を、商業的に供給されたオリゴおよび鋳型として上記の宿主株ゲノムDNAを使用して相同領域のPCR増幅により作製した。ゲノムへ導入されるプロモーターは、オリゴテールにコードされた。PCR断片を、酵母における相同組換えを使用するベクターバックボーンへと構築した。
ベクターを、最初、標準熱ショック形質転換技術を使用してE.coliへ形質転換し、正しく構築されたクローンを同定および検証する。形質転換E.coli細菌を、構築成功について試験する。各E.coli形質転換プレートからの4個のコロニーを培養し、正しい構築についてPCRにより試験する。ベクターを、Corynebacterium形質転換のためのベクターDNAを提供するためにE.coli宿主において増幅する。
検証されたクローンを、Corynebacterium glutamicum宿主細胞へエレクトロポレーションによって形質転換する。各形質転換について、DNAの1μgあたりコロニー形成単位(CFU)の数は、挿入断片サイズの関数として決定される。Corynebacteriumゲノム組込みは、相同アーム長の関数として分析される。より短いアームは効率がより低い。
挿入カセットの組込みに成功していると同定されたCorynebacteriumの培養は、sacb選択遺伝子のループアウトについて対抗選択するために5%スクロースを含有する培地で培養される。様々な相同直列反復アームについてのスクロース抵抗性頻度は、アーム長によって有意に変化することはない。これらの結果は、ループアウト効率が0.5kb〜5kbの相同アーム長に渡って一定に保たれることを示唆している。
ループアウト事象をさらに検証するために、スクロース抵抗性を示すコロニーを培養し、シーケンシングにより分析する。挿入ゲノム領域のシーケンシングの結果は、下記の表6に要約されている。
Figure 2020524492
シーケンシング結果は、ループアウトにおける10〜20%効率を示す。いかなる特定の理論にも制限されるつもりはないが、ループアウトは挿入配列に依存する可能性がある。たとえ正しいとしても、10〜20個のスクロース抵抗性コロニーを採取することは、高い成功率をもたらす。
組込みにより、組換えベクターは、内因性プロモーター配列を、Pcg1860(配列番号2)、Pcg0007(配列番号3)、Pcg0755(配列番号4)、Pcg0007_lib_265(配列番号5)、Pcg3381(配列番号6)、Pcg007_lib_119(配列番号7)、およびPcg3121(配列番号8)からなる群から選択されるプロモーターに置き換える。生じた組換え株は以下のリストに提供されている:
Pcg1860−asd;Pcg0755−asd;Pcg0007_119−asd;Pcg3121−asd;Pcg0007_265−asd;Pcg3381−asd;Pcg1860−ask;Pcg0755−ask;Pcg3121−ask;Pcg0007_119−ask;Pcg0007_265−ask;Pcg3381−ask;Pcg3381−aspB;Pcg0007_119−aspB;Pcg0007_119−cg0931;Pcg1860−cg0931;Pcg0007_265−cg0931;Pcg0007_39−cg0931;Pcg0755−cg0931;Pcg0007−cg0931;Pcg0007−dapA;Pcg3381−dapA;Pcg0007_265−dapA;Pcg0007_119−dapA;Pcg0007_265−dapB;Pcg0755−dapB;Pcg0007−dapB;Pcg3381−dapB;Pcg1860−dapB Pcg3121−dapB;Pcg0007_119−dapB;Pcg0007_265−dapD;Pcg0007_119−dapD;Pcg3381−dapD;Pcg0007_39−dapD;Pcg3121−dapD;Pcg0007−dapD;Pcg1860−dapD;Pcg0755−dapD;Pcg3381−dapE;Pcg3121−dapE;Pcg0755−dapE;Pcg0007_119−dapE;Pcg1860−dapE;Pcg0007_39−dapE;Pcg0007_265−dapF;Pcg3381−dapF;Pcg0007_119−dapF;Pcg0007−dapF;Pcg1860−dapF;Pcg0007_39−dapF;Pcg3381−ddh;Pcg3121−ddh;Pcg0007_119−ddh;Pcg0007_39−ddh;Pcg1860−ddh;Pcg0007_265−ddh;Pcg0755−ddh;Pcg0007−ddh;Pcg3381−fbp;Pcg0007_119−fbp;Pcg1860−fbp;Pcg0007−fbp;Pcg3121−fbp;Pcg0755−fbp;Pcg0755−hom;Pcg3381−hom;Pcg1860−hom;Pcg3121−hom;Pcg0007_119−icd;Pcg3121−icd;Pcg3381−icd;Pcg1860−icd;Pcg0007_39−icd;Pcg0007−icd;Pcg0007_265−icd;Pcg0007−lysA;Pcg0007_39−lysA;Pcg3121−lysA;Pcg0007_265−lysA;Pcg0007_119−lysA;Pcg3381−lysA;Pcg0007_39−lysE;Pcg0007−lysE;Pcg0007_265−lysE;Pcg3121−lysE;Pcg3381−lysE;Pcg0007_119−lysE;Pcg3381−odx;Pcg0007_265−odx;Pcg0755−odx;Pcg0007−odx;Pcg1860−odx;Pcg0007_39−odx;Pcg0007_119−odx;Pcg3121−odx;Pcg3121−pck;Pcg3381−pck;Pcg0007_119−pck;Pcg0007_265−pck;Pcg0755−pck;Pcg0007_39−pck;Pcg0007−pck;Pcg1860−pck;Pcg3121−pgi;Pcg0007_119−pgi;Pcg3381−pgi;Pcg0007_265−pgi;Pcg1860−pgi;Pcg0007−pgi;Pcg0007_39−ppc;Pcg0007_265−ppc;Pcg0755−ppc;Pcg3381−ppc;Pcg0007_119−ppc;Pcg1860−ppc;Pcg3121−ppc;Pcg0755−ptsG;Pcg1860−ptsG;Pcg0007_39−ptsG;Pcg3381−ptsG;Pcg0007_119−ptsG;Pcg3121−ptsG;Pcg1860−pyc;Pcg0755−pyc;Pcg0007_39−pyc;Pcg0007_265−pyc;Pcg0007−pyc;Pcg3381−pyc;Pcg0007_119−pyc;Pcg3121−pyc;Pcg3121−tkt;Pcg0007_119−tkt;Pcg0755−tkt;Pcg0007−tkt;Pcg3381−tkt;Pcg0007_265−tkt;Pcg0007−zwf;Pcg0755−zwf;Pcg0007_265−zwf;およびPcg1860−zwf;Pcg3121−zwf。
複数個の単一コロニーを採取し、接種し、小規模培養として増殖させる。試験プロモーターを含むそれぞれの新しく生成された株を、生成物力価パフォーマンスを評価するように設計された小規模培養においてリシン収量について試験する。小規模培養は、工業規模培養からの培地を使用して行われる。生成物力価は、標準比色アッセイで、炭素消耗(すなわち、単一バッチ収量を表す)について光学的に測定される。簡単に述べれば、濃縮されたアッセイ混合物を調製し、試薬の最終濃度が160mMリン酸ナトリウムバッファー、0.2mM Amplex Red、0.2U/mL西洋ワサビペルオキシダーゼ、および0.005U/mLのリシンオキシダーゼであるように発酵試料に加える。反応は完了へと進み、光学密度が、Tecan M1000プレート分光光度計を使用して、560nm波長において測定される。
一部の場合には、L−リシンの収量は、操作されていない株に対して24%より多く(例えば、組換え株7000007840)、増加している。他の実施形態では、L−リシンの収量は、90%近く(例えば、組換え株700000773)、減少している。pgiおよびzwfについてのプロモーターの置き換えは、L−リシン産生に10%より高い向上を生じる。
注目すべきことには、L−リシンの産生は、単に、最も活性の高いプロモーターを組み込むことに依存するものではない。リシン収量は、相対的に弱いプロモーター(例えば、1、7×、もしくは48×の相対的プロモーター発現を有するpgi、または7×の相対的プロモーター強度におけるdapB)により最大化され、または中間体発現(例えば、454×の相対的プロモーター発現を有するlysA)により最大化される。ある特定の場合には、発現は、相対的プロモーター強度が最大化された時に最大である(例えば、ppc)。遺伝学的経路における遺伝子の位置は、L−リシン収量の相対的増加もしくは減少または最適なプロモーター強度を確実に予測するものではない。例えば、cg0931の高レベル発現は、結果として収量の向上を生じ、一方、dapDのより高いレベルは、結果として、収量の向上なし、または減少を生じる。
(実施例2)
L−リシン生合成経路の操作
L−リシンの収量は、標的遺伝子についてプロモーターのペアを交換することにより改変される。実施例1の構築物は、以下のような組換え生物体を調製するために使用される。
Pcg0007−lysAおよびPcg3121−pgiの組合せは、L−リシンの最高収量を提供する。
Figure 2020524492
Figure 2020524492
Figure 2020524492
(実施例3)
経路から外れた遺伝子に作動可能に連結したプロモーターを用いたL−リシン生合成経路の操作
L−リシンの収量は、経路から外れた第2の異種の標的遺伝子に機能的に連結した第2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含むことにより、改変される。異種の標的遺伝子は、ncgl0009、ncgl0019、ncgl0054、ncgl0082、ncgl0142、ncgl0223、ncgl0241、ncgl0242、ncgl0304、ncgl0306、ncgl0356、ncgl0398、ncgl0408、ncgl0424、ncgl0425、ncgl0427、ncgl0439、ncgl0458、ncgl0471、ncgl0531、ncgl0546、ncgl0564、ncgl0573、ncgl0578、ncgl0581、ncgl0598、ncgl0600、ncgl0601、ncgl0641、ncgl0663、ncgl0668、ncgl0737、ncgl0767、ncgl0813、ncgl0823、ncgl0827、ncgl0853、ncgl0874、ncgl0877、ncgl0905、ncgl0916、ncgl0966、ncgl1065、ncgl1124、ncgl1137、ncgl1152、ncgl1187、ncgl1196、ncgl1202、ncgl1203、ncgl1208、ncgl1261、ncgl1262、ncgl1267、ncgl1301、ncgl1320、ncgl1322、ncgl1364、ncgl1366、ncgl1371、ncgl1372、ncgl1457、ncgl1484、ncgl1500、ncgl1503、ncgl1508、ncgl1511、ncgl1545、ncgl1550、ncgl1583、ncgl1607、ncgl1855、ncgl1858、ncgl1880、ncgl1886、ncgl1900、ncgl1905、ncgl1911、ncgl1928、ncgl1948、ncgl1961、ncgl2001、ncgl2002、ncgl2019、ncgl2048、ncgl2077、ncgl2104、ncgl2147、ncgl2153、ncgl2190、ncgl2204、ncgl2210、ncgl2211、ncgl2247、ncgl2250、ncgl2274、ncgl2286、ncgl2287、ncgl2298、ncgl2327、ncgl2399、ncgl2425、ncgl2440、ncgl2441、ncgl2446、ncgl2449、ncgl2472、ncgl2473、ncgl2481、ncgl2491、ncgl2505、ncgl2527、ncgl2535、ncgl2538、ncgl2559、ncgl2567、ncgl2569、ncgl2576、ncgl2587、ncgl2614、ncgl2669、ncgl2684、ncgl2699、ncgl2702、ncgl2755、ncgl2789、ncgl2790、ncgl2802、ncgl2827、ncgl2886、ncgl2898、ncgl2901、ncgl2905、ncgl2921、ncgl2929、ncgl2930、ncgl2931、ncgl2982、およびncgl2984から選択される。
上記で同定された経路から外れた異種の遺伝子の一部分と相同的な配列に連結した、本明細書で同定されたプロモーターを含有する構築物は、表8および9に提供されているような組換え宿主細胞生物体を調製するために使用される。組込みにより、組換えベクターは、内因性プロモーター配列を、Pcg1860(配列番号2)、Pcg0007(配列番号3)、Pcg0755(配列番号4)、Pcg0007_lib_265(配列番号5)、Pcg3381(配列番号6)、Pcg007_lib_119(配列番号7)、およびPcg3121(配列番号8)からなる群から選択されるプロモーターに置き換える。生じた組換え株のリストは下記の表8に提供されている。
複数個の単一コロニー(表8におけるN)を採取し、接種し、小規模培養として増殖させる。試験プロモーターを含むそれぞれの新しく生成された株を、生成物力価パフォーマンスを評価するように設計された小規模培養においてリシン収量について試験する。小規模培養は、工業規模培養からの培地を使用して行われる。生成物力価は、標準比色アッセイで、炭素消耗(すなわち、単一バッチ収量を表す)について光学的に測定される。簡単に述べれば、濃縮されたアッセイ混合物を調製し、試薬の最終濃度が160mMリン酸ナトリウムバッファー、0.2mM Amplex Red、0.2U/mL西洋ワサビペルオキシダーゼ、および0.005U/mLのリシンオキシダーゼであるように発酵試料に加える。反応は完了へと進み、光学密度が、Tecan M1000プレート分光光度計を使用して、560nm波長において測定される。
表8に示されているように、L−リシンの収量は、経路から外れた標的遺伝子に機能的に連結した異種のプロモーターを含有しない親株に対して14%より多く(例えば、組換え株7000152451)、増加している。表9における少なくとも3つの異なる株に適用されたそれらのプロモーター置き換えの中で、全体的に最も良いパフォーマンスを示した改変は、pcg0007_39−cg0725(6株における平均6.5%収量変化)、pcg0007_39−ncgl1262(9株における平均6.3%収量変化)、およびpcg0007_39−cg2766(23株における平均5.1%収量変化)である。
注目すべきことには、L−リシンの産生は、単に、最も活性の高いプロモーターを組み込むことに依存するものではない。pcg3121−mutm2_2522改変は、弱いプロモーターを含むが、4株において平均5%、収量を向上させた。
Figure 2020524492
Figure 2020524492
Figure 2020524492
Figure 2020524492
Figure 2020524492
表9に示されているように、異種のプロモーターに作動可能に連結している場合、リシン産生の有意な増加を示す、経路から外れた標的遺伝子は、ある特定のGOSlimタームの過剰出現を示す。
Figure 2020524492
Figure 2020524492
Figure 2020524492
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(実施例4)
異なるシェルに属する遺伝子によるL−リシン生合成モジュレーションの評価
C.glutamicumゲノムにわたる遺伝子座を、その遺伝子の発現を制御する天然プロモーターが、配列番号1〜8から選択されるプロモーターで置換された菌株を作製することによるリシン産生への潜在的影響について試験した。各遺伝子座の影響を、配列番号1〜8により定義されるプロモーターからの1つまたは複数のプロモーターで天然プロモーターを個々に置換することにより試験した。
菌株を、複数回の実験においてリシン産生について試験し、全実験にわたる各株の平均パフォーマンスを計算し、プロモーター改変を欠く対照株と比較した。単一の遺伝子変化によって異なる全ての株ペアを計算し、変化を有する株と変化を有しない株との間での96時間目におけるリシン産生の差を計算した。変化は、このパフォーマンス差が、この変化によって異なる全ての株ペアにわたって(p=0.01において)0より有意に大きい場合には、ヒットと定義される。
表10は、試験された各遺伝子座/プロモーター改変の組合せ、およびそのパフォーマンスを提供する。各遺伝子座は、本明細書に定義されているようなシェル名称と共に提供されている。表10は、各改変された遺伝子座の遺伝子座id、発現を改変するために使用されたプロモーター、改変を含有する任意の株が株パフォーマンスの有意な差を有したかどうか、および特定の遺伝子座に関連した遺伝子のシェル割当を提供する。表10に示されているように、複数の異なるプロモーターを使用して同じ遺伝子座を試験することにより、出願人らは、株パフォーマンスに影響する遺伝子をコードする遺伝子座を同定することができ、それには、リシン産生についての株パフォーマンスとの既知の関係が以前には同定されていなかったシェル4の遺伝子が含まれた(例えば、49〜54行目参照)。
Figure 2020524492
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(実施例5)
系統的ゲノムワイドな摂動についてのC.glutamicumゲノムにおける遺伝子の様々なシェルへの割当
遺伝子の同定
同定された遺伝子を、それらのリシン産生への影響の関連性に基づいて4つのシェル(1〜4)へ分けた。
シェル1および2について、C.glutamicumのゲノムにおける遺伝子は、基準株ATCC 13032の配列との相同性によりアノテートされた。シェル1および2における各遺伝子の機能は、KEGG経路データベースを使用することにより決定された。シェル3について、C.glutamicumのゲノムにおける遺伝子は、RASTサーバーを使用してアノテートされた。シェル3における各遺伝子の機能は、各遺伝子のアノテートされた記載における自然言語検索タームを使用して決定された。これらの検索タームは、目的の代謝区域の名前から引き出された文字列であった。
各シェルへの割当
同定された遺伝子は、もしそれらが、基質グルコースと生成物リシンとの間の直接代謝中間体の変換に関与するならば、シェル1へ割り当てられた。これは、グルコースの細胞の中への輸送、リシンの細胞から外への輸送、および最終的にリシンへ変換される各中間体への、グルコースに最初に含有された炭素の変換に関与する酵素を含んだ。
同定された遺伝子は、もしそれらが、窒素代謝、TCA回路、またはRNAデグラドソーム(degradasome)KEGG経路マップの要素であると同定されるならば、シェル2へ割り当てられた。これらの代謝区域は、以下のそれらのリシン産生との関係性に基づいて選択された:リシンは、バイオマスと比較してかなりの窒素を含有すること、TCA回路は、リシンおよびバイオマスの合成のためのエネルギーを発生させること、ならびにRNAデグラドソームは、工業発酵中、十分な産生のために最大にするのに重要であるタンパク質発現を調節すること。
同定された遺伝子は、もしそれらが、細胞膜輸送、転写、ペプチドグリカン生合成、脂肪酸生合成、およびビオチン代謝の要素であると同定されるならば、シェル3へ割り当てられた。これらの代謝区域は、工業発酵におけるリシンの産生に関係しているが、シェル2において同定された区域ほどではない。輸送は、各細胞の生産性を増加させるのに重要である;転写に関係した遺伝子を変化させることは、細胞全体にわたる遺伝子の系統的改変を可能にする;ペプチドグリカンおよび脂肪酸の合成は、細胞壁生合成に関与し、その細胞壁生合成は、リシンの中間体のうちの1つの終点である;ビオチンは、リシン代謝経路内にある酵素についての重要な補助因子である。
同定された遺伝子は、それらが、シェル1〜3のいずれにも分類されないならば、シェル4へ割り当てられた。
この明細書で言及された米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願、および非特許の刊行物の全ては、本記載と相反しない程度で、全体として参照により本明細書に組み入れられている。
本明細書に記載された特定の実施形態は、例証のために本明細書に記載されているが、本明細書に記載された精神および範囲から逸脱することなく、様々な改変がなされ得ることは、前述から認識されているだろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲による場合を除き、限定されない。

Claims (91)

  1. 少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結している配列番号1〜8からなる群から選択されるプロモーターポリヌクレオチド配列を含む宿主細胞。
  2. a.少なくとも1つの第1の異種の標的遺伝子に機能的に連結している第1のプロモーターポリヌクレオチド配列であって、前記少なくとも1つの第1の異種の標的遺伝子が、標的生体分子を産生するための生合成経路の構成成分であり、前記標的生体分子がアミノ酸、有機酸、タンパク質、およびポリマーからなる群から選択される、第1のプロモーターポリヌクレオチド配列;ならびに
    b.少なくとも1つの第2の異種の標的遺伝子に機能的に連結している配列番号1〜8からなる群から選択される第2のプロモーターポリヌクレオチド配列であって、前記少なくとも1つの第2の異種の標的遺伝子が補助標的遺伝子である、第2のプロモーターポリヌクレオチド配列
    を含む、宿主細胞。
  3. 前記第2のプロモーターポリヌクレオチド配列が配列番号1、5、および7からなる群から選択される、請求項1に記載の宿主細胞。
  4. 前記補助標的遺伝子が、GOslimターム GO:0003674;GO:0003677;GO:0008150;GO:0034641;またはGO:0009058の下に分類される遺伝子である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の宿主細胞。
  5. 前記補助標的遺伝子が、以下のGOslimターム:GO:0003674;GO:0003677;GO:0008150;GO:0034641;およびGO:0009058の下に、またはそれらのうちの少なくとも2つ、3つ、4つ、もしくは5つの下に分類される遺伝子である、請求項4に記載の宿主細胞。
  6. 単離されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の宿主細胞。
  7. 前記補助標的遺伝子が、以下のKEGGエントリー:M00016;M00525;M00526;M00527;M00030;M00433 M00031;M00020;M00018;M00021;M00338;M00609;M00017;M00019;M00535;M00570;M00432;M00015;M00028;M00763;M00026;M00022;M00023;M00024;M00025;およびM00040の1つもしくは複数、または全部の遺伝子を含む生合成経路の構成成分ではない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の宿主細胞。
  8. 前記補助標的遺伝子が、前記宿主細胞におけるasdでも、askでも、aspBでも、cg0931でも、dapAでも、dapBでも、dapDでも、dapEでも、dapFでも、ddhでも、fbpでも、homでも、icdでも、lysAでも、lysEでも、odxでも、pckでも、pgiでも、ppcでも、ptsGでも、pycでも、tktでも、zwfでもなく、それらの内因性機能的オルソログでもない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の宿主細胞。
  9. 前記補助標的遺伝子が、以下のKEGGエントリー:M00010、M00002、M00007、M00580、またはM00005の1つもしくは複数、または全部の遺伝子から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の宿主細胞。
  10. 前記少なくとも1つの第1の異種の標的遺伝子が、アミノ酸生合成経路の構成成分である遺伝子である、請求項2に記載の宿主細胞。
  11. 前記アミノ酸生合成経路が、
    Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes(KEGG)のエントリーM00016の遺伝子を含むリシン生合成経路;
    KEGGエントリーM00525の遺伝子を含むリシン生合成経路;
    KEGGエントリーM00526の遺伝子を含むリシン生合成経路;
    KEGGエントリーM00527の遺伝子を含むリシン生合成経路;
    KEGGエントリーM00030の遺伝子を含むリシン生合成経路;
    KEGGエントリーM00433の遺伝子を含むリシン生合成経路;および
    KEGGエントリーM00031の遺伝子を含むリシン生合成経路
    からなる群から選択される、請求項10に記載の宿主細胞。
  12. 前記アミノ酸生合成経路が、KEGGエントリーM00020の遺伝子を含むセリン生合成経路からなる群から選択される、請求項10に記載の宿主細胞。
  13. 前記アミノ酸生合成経路が、KEGGエントリーM00018の遺伝子を含むスレオニン生合成経路からなる群から選択される、請求項10に記載の宿主細胞。
  14. 前記アミノ酸生合成経路が、
    KEGGエントリーM00021の遺伝子を含むシステイン生合成経路;
    KEGGエントリーM00338の遺伝子を含むシステイン生合成経路;および/または
    KEGGエントリーM00609の遺伝子を含むシステイン生合成経路
    からなる群から選択される、請求項10に記載の宿主細胞。
  15. 前記アミノ酸生合成経路が、KEGGエントリーM00017の遺伝子を含むメチオニン生合成経路からなる群から選択される、請求項10に記載の宿主細胞。
  16. 前記アミノ酸生合成経路が、KEGGエントリーM00019の遺伝子を含むバリン/イソロイシン生合成経路からなる群から選択される、請求項10に記載の宿主細胞。
  17. 前記アミノ酸生合成経路が、
    KEGGエントリーM00535の遺伝子を含むイソロイシン生合成経路;および/または
    KEGGエントリーM00570の遺伝子を含むイソロイシン生合成経路
    からなる群から選択される、請求項10に記載の宿主細胞。
  18. 前記アミノ酸生合成経路が、KEGGエントリーM00432の遺伝子を含むロイシン生合成経路からなる群から選択される、請求項10に記載の宿主細胞。
  19. 前記アミノ酸生合成経路が、KEGGエントリーM00015の遺伝子を含むプロリン生合成経路からなる群から選択される、請求項10に記載の宿主細胞。
  20. 前記アミノ酸生合成経路が、
    KEGGエントリーM00028の遺伝子を含むオルニチン生合成経路;および
    KEGGエントリーM00763の遺伝子を含むオルニチン生合成経路
    からなる群から選択される、請求項10に記載の宿主細胞。
  21. 前記アミノ酸生合成経路が、KEGGエントリーM00026の遺伝子を含むヒスチジン生合成経路からなる群から選択される、請求項10に記載の宿主細胞。
  22. 前記アミノ酸生合成経路が、
    KEGGエントリーM00022の遺伝子を含むシキミ酸生合成経路;
    エントリーM00023の遺伝子を含むトリプトファン生合成経路;
    KEGGエントリーM00024の遺伝子を含むフェニルアラニン生合成経路;
    KEGGエントリーM00025の遺伝子を含むチロシン生合成経路;および
    KEGGエントリーM00040の遺伝子を含むチロシン生合成経路
    からなる群から選択される、請求項10に記載の宿主細胞。
  23. 配列番号1〜8からなる群から選択される1つまたは複数の追加の第2のプロモーターポリヌクレオチド配列をさらに含み、それぞれの追加の第2のプロモーターポリヌクレオチド配列が、少なくとも1つの追加の第2の異種の標的遺伝子に機能的に連結し、前記少なくとも1つの追加の第2の異種の標的遺伝子が補助標的遺伝子である、請求項2〜22のいずれか一項に記載の宿主細胞。
  24. 前記少なくとも1つの第2の異種の標的遺伝子および前記少なくとも1つの追加の第2の異種の標的遺伝子が、同じ代謝経路の要素である、請求項23に記載の宿主細胞。
  25. 前記少なくとも1つの第2の異種の標的遺伝子および前記少なくとも1つの追加の第2の異種の標的遺伝子が、同じ代謝経路の要素ではない、請求項24に記載の宿主細胞。
  26. 配列番号1〜8からなる群から選択される1つまたは複数の追加の第1のプロモーターポリヌクレオチド配列をさらに含み、それぞれの追加の第1のプロモーターポリヌクレオチド配列が、少なくとも1つの追加の第1の異種の標的遺伝子に機能的に連結し、前記少なくとも1つの第1の異種の標的遺伝子および前記少なくとも1つの追加の第1の異種の標的遺伝子が同じ代謝経路内にある、請求項2〜22のいずれか一項に記載の宿主細胞。
  27. Corynebacterium属に属する、請求項1〜26のいずれか一項に記載の宿主細胞。
  28. Corynebacterium glutamicumである、請求項27に記載の宿主細胞。
  29. 前記補助標的遺伝子が、配列番号148〜286から選択されるアミノ酸配列をコードする、請求項1〜28のいずれか一項に記載の宿主細胞。
  30. 前記補助標的遺伝子が、配列番号9〜147から選択されるヌクレオチド配列を有する、請求項1〜29のいずれか一項に記載の宿主細胞。
  31. 標的生体分子を産生する方法であって、請求項1〜30のいずれか一項に記載の宿主細胞を、前記生体分子を産生するのに適した条件下で培養するステップを含む、方法。
  32. 前記生体分子がL−アミノ酸である、請求項31に記載の方法。
  33. 前記L−アミノ酸がL−リシンである、請求項32に記載の方法。
  34. a.プロモーター活性のレベルが徐々に増加している複数のプロモーターを含むプロモーターの群から選択される第1のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む第1の宿主細胞であって、前記第1のプロモーターポリヌクレオチドが異種の標的遺伝子に作動可能に連結しており、前記異種の標的遺伝子が、標的生体分子の産生のための経路内の遺伝子、および前記標的生体分子の産生のための前記経路から外れている異種の補助標的遺伝子から選択される、第1の宿主細胞;
    b.プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数のプロモーターを含む前記プロモーターの群から選択される第2のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む第2の宿主細胞であって、前記第2のプロモーターポリヌクレオチドが、異種の補助標的遺伝子に機能的に連結しており、前記第1および第2のプロモーターポリヌクレオチドが異なる、第2の宿主細胞
    を含む複数の宿主細胞。
  35. 前記複数の宿主細胞が少なくとも1×10個の細胞を含む、請求項34に記載の複数の宿主細胞。
  36. プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数のプロモーターを含む前記プロモーターの群が構成的プロモーターである、請求項34または35に記載の複数の宿主細胞。
  37. プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数のプロモーターを含む前記プロモーターの群が誘導性プロモーターである、請求項34または35に記載の複数の宿主細胞。
  38. 前記第2のプロモーターポリヌクレオチドに作動可能に連結した前記異種の補助標的遺伝子が、シェル3もしくはシェル4の標的遺伝子であり、および/または前記第1のプロモーターポリヌクレオチドがシェル3もしくは4の異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項34〜37のいずれか一項に記載の複数の宿主細胞。
  39. 前記第1および/または第2のプロモーターポリヌクレオチドに作動可能に連結した前記異種の補助標的遺伝子が、以下のKEGGエントリー:M00016;M00525;M00526;M00527;M00030;M00433 M00031;M00020;M00018;M00021;M00338;M00609;M00017;M00019;M00535;M00570;M00432;M00015;M00028;M00763;M00026;M00022;M00023;M00024;M00025;およびM00040の1つもしくは複数、または全部の遺伝子を含む生合成経路の構成成分ではない、請求項34〜38のいずれか一項に記載の複数の宿主細胞。
  40. 前記第1および/または第2のプロモーターポリヌクレオチドに作動可能に連結した前記異種の補助標的遺伝子が、前記宿主細胞におけるasdでも、askでも、aspBでも、cg0931でも、dapAでも、dapBでも、dapDでも、dapEでも、dapFでも、ddhでも、fbpでも、homでも、icdでも、lysAでも、lysEでも、odxでも、pckでも、pgiでも、ppcでも、ptsGでも、pycでも、tktでも、zwfでもなく、それらの内因性機能的オルソログでもない、請求項34〜38のいずれか一項に記載の複数の宿主細胞。
  41. 前記第1および/または第2のプロモーターポリヌクレオチドに作動可能に連結した前記異種の補助標的遺伝子が、以下のKEGGエントリー:M00010、M00002、M00007、M00580、またはM00005の1つもしくは複数、または全部の遺伝子から選択される、請求項34〜38のいずれか一項に記載の複数の宿主細胞。
  42. 前記第1および/または第2のプロモーターポリヌクレオチドに作動可能に連結した前記異種の補助標的遺伝子が、GOslimターム GO:0003674;GO:003677;GO:0008150;GO:0034641;またはGO:009058の下に分類される遺伝子である、請求項34〜41のいずれか一項に記載の複数の宿主細胞。
  43. 前記第1および/または第2のプロモーターポリヌクレオチドに作動可能に連結した前記異種の補助標的遺伝子が、以下のGOslimターム:GO:0003674;GO:003677;GO:0008150;GO:0034641;GO:009058の下に、またはそれらの少なくとも2つ、3つ、4つ、もしくは5つの下に分類される遺伝子である、請求項42に記載の複数の宿主細胞。
  44. 前記第1のプロモーターポリヌクレオチドが、標的生体分子の産生のための経路上の異種の標的遺伝子、例えば、前記標的生体分子の産生のための生合成経路のシェル1における異種の標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項34〜37に記載の複数の宿主細胞。
  45. 前記第1のプロモーターポリヌクレオチドが、異種のシェル2標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項34〜37に記載の複数の宿主細胞。
  46. 標的生体分子の産生のための前記経路がアミノ酸生合成経路である、請求項34〜45のいずれか一項に記載の複数の宿主細胞。
  47. 前記アミノ酸生合成経路が、
    Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes(KEGG)のエントリーM00016の遺伝子を含むリシン生合成経路;
    KEGGエントリーM00525の遺伝子を含むリシン生合成経路;
    KEGGエントリーM00526の遺伝子を含むリシン生合成経路;
    KEGGエントリーM00527の遺伝子を含むリシン生合成経路;
    KEGGエントリーM00030の遺伝子を含むリシン生合成経路;
    KEGGエントリーM00433の遺伝子を含むリシン生合成経路;および
    KEGGエントリーM00031の遺伝子を含むリシン生合成経路
    からなる群から選択される、請求項46に記載の複数の宿主細胞。
  48. 前記アミノ酸生合成経路が、KEGGエントリーM00020の遺伝子を含むセリン生合成経路からなる群から選択される、請求項46に記載の複数の宿主細胞。
  49. 前記アミノ酸生合成経路が、KEGGエントリーM00018の遺伝子を含むスレオニン生合成経路からなる群から選択される、請求項46に記載の複数の宿主細胞。
  50. 前記アミノ酸生合成経路が、
    KEGGエントリーM00021の遺伝子を含むシステイン生合成経路;
    KEGGエントリーM00338の遺伝子を含むシステイン生合成経路;および/またはKEGGエントリーM00609の遺伝子を含むシステイン生合成経路
    からなる群から選択される、請求項46に記載の複数の宿主細胞。
  51. 前記アミノ酸生合成経路が、KEGGエントリーM00017の遺伝子を含むメチオニン生合成経路からなる群から選択される、請求項46に記載の複数の宿主細胞。
  52. 前記アミノ酸生合成経路が、KEGGエントリーM00019の遺伝子を含むバリン/イソロイシン生合成経路からなる群から選択される、請求項46に記載の複数の宿主細胞。
  53. 前記アミノ酸生合成経路が、
    a.KEGGエントリーM00535の遺伝子を含むイソロイシン生合成経路;および/または
    b.KEGGエントリーM00570の遺伝子を含むイソロイシン生合成経路
    からなる群から選択される、請求項46に記載の複数の宿主細胞。
  54. 前記アミノ酸生合成経路が、KEGGエントリーM00432の遺伝子を含むロイシン生合成経路からなる群から選択される、請求項46に記載の複数の宿主細胞。
  55. 前記アミノ酸生合成経路が、KEGGエントリーM00015の遺伝子を含むプロリン生合成経路からなる群から選択される、請求項46に記載の複数の宿主細胞。
  56. 前記アミノ酸生合成経路が、
    a.KEGGエントリーM00028の遺伝子を含むオルニチン生合成経路;および
    b.KEGGエントリーM00763の遺伝子を含むオルニチン生合成経路
    からなる群から選択される、請求項46に記載の複数の宿主細胞。
  57. 前記アミノ酸生合成経路が、KEGGエントリーM00026の遺伝子を含むヒスチジン生合成経路からなる群から選択される、請求項46に記載の複数の宿主細胞。
  58. 前記アミノ酸生合成経路が、
    KEGGエントリーM00022の遺伝子を含むシキミ酸生合成経路;
    エントリーM00023の遺伝子を含むトリプトファン生合成経路;
    KEGGエントリーM00024の遺伝子を含むフェニルアラニン生合成経路;
    KEGGエントリーM00025の遺伝子を含むチロシン生合成経路;および
    KEGGエントリーM00040の遺伝子を含むチロシン生合成経路
    からなる群から選択される、請求項46に記載の複数の宿主細胞。
  59. 前記第1のプロモーターポリヌクレオチドおよび前記第2のプロモーターポリヌクレオチドが、同じ異種の補助標的遺伝子配列に作動可能に連結している、請求項34〜58のいずれか一項に記載の複数の宿主細胞。
  60. プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数のプロモーターを含む前記プロモーターの群から選択される第3のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む第3の宿主細胞をさらに含み、前記第3のプロモーターが、異種の標的遺伝子に機能的に連結しており、前記第1、第2、および第3のプロモーターが異なる、請求項34〜59のいずれか一項に記載の複数の宿主細胞。
  61. 前記第1、第2、および第3のプロモーターが、同じ異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項60に記載の複数の宿主細胞。
  62. プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数のプロモーターを含む前記プロモーターの群から選択される第4のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む第4の宿主細胞をさらに含み、前記第4のプロモーターが、異種の標的遺伝子に機能的に連結しており、前記第1、第2、第3、および第4のプロモーターが異なる、請求項60または61に記載の複数の宿主細胞。
  63. 前記第1、第2、第3、および第4のプロモーターが、同じ異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項62に記載の複数の宿主細胞。
  64. プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数のプロモーターを含む前記プロモーターの群から選択される第5のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む第5の宿主細胞をさらに含み、前記第5のプロモーターが、異種の標的遺伝子に機能的に連結しており、前記第1、第2、第3、第4、および第5のプロモーターが異なる、請求項62または63に記載の複数の宿主細胞。
  65. 前記第1、第2、第3、第4、および第5のプロモーターが、同じ異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項64に記載の複数の宿主細胞。
  66. プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数のプロモーターを含む前記プロモーターの群から選択される第6のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む第6の宿主細胞をさらに含み、前記第6のプロモーターが、異種の標的遺伝子に機能的に連結しており、前記第1、第2、第3、第4、第5、および第6のプロモーターが異なる、請求項64または65に記載の複数の宿主細胞。
  67. 前記第1、第2、第3、第4、第5、第6、および第7のプロモーターが、同じ異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項66に記載の複数の宿主細胞。
  68. プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数のプロモーターを含む前記プロモーターの群から選択される第8のプロモーターポリヌクレオチド配列を含む第8の宿主細胞をさらに含み、前記第8のプロモーターが、異種の標的遺伝子に機能的に連結しており、前記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、および第8のプロモーターが異なる、請求項66または67に記載の複数の宿主細胞。
  69. 前記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、および第8のプロモーターが、同じ異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項68に記載の複数の宿主細胞。
  70. 前記宿主細胞がCorynebacterium宿主細胞である、請求項34〜70のいずれか一項に記載の複数の宿主細胞。
  71. 前記Corynebacterium宿主細胞がCorynebacterium glutamicum宿主細胞である、請求項71に記載の複数の宿主細胞。
  72. 標的分子の産生のための選択された代謝経路に直接的に関与する異種の標的遺伝子に作動可能に連結したプロモーターポリヌクレオチド配列をさらに含む、請求項34〜71のいずれか一項に記載の複数の宿主細胞。
  73. 請求項34〜72のいずれか一項に記載の複数の宿主細胞を培養するステップを含む方法。
  74. 少なくとも1つの異種の補助標的遺伝子に機能的に連結したプロモーターポリヌクレオチドの組合せを含む複数の形質転換宿主細胞であって、前記プロモーターポリヌクレオチドの組合せが、プロモーター活性のレベルが徐々に増加している複数のプロモーターを含む、複数の形質転換宿主細胞。
  75. 前記プロモーターポリヌクレオチドの組合せが、配列番号1、配列番号5、および配列番号7からなる群から選択される配列を含む少なくとも1つの第1のプロモーターポリヌクレオチド、ならびに配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号6、および配列番号8からなる群から選択される配列を含む少なくとも1つの第2のプロモーターポリヌクレオチドを含む、請求項74に記載の形質転換宿主細胞。
  76. 各プロモーターポリヌクレオチドが、異なる異種の標的遺伝子に機能的に連結している、請求項74または75に記載の形質転換宿主細胞。
  77. 各プロモーターポリヌクレオチドが、同じ異種の補助標的遺伝子に機能的に連結している、請求項74または75に記載の形質転換宿主細胞。
  78. 請求項74〜77のいずれか一項に記載の複数の宿主細胞を培養するステップを含む方法。
  79. 標的生体分子の産生を増加させるための方法であって、
    a.複数の宿主細胞を提供するステップであって、前記複数の宿主細胞が、プロモーター活性のレベルが徐々に増加している複数の異種のプロモーターを含み、前記複数の前記プロモーターがそれぞれ、異種の標的遺伝子に作動可能に連結しており、前記複数のプロモーターの少なくとも1つのプロモーターが、異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している、ステップ;
    b.前記複数の宿主細胞を、前記標的生体分子を産生するのに適した条件下で培養するステップ;および
    c.対照細胞と比較して、標的生体分子の産生の増加を示す宿主細胞を前記複数の宿主細胞から同定するステップ
    を含む、方法。
  80. 前記同定された宿主細胞を、前記複数の他の宿主細胞から単離するステップをさらに含む、請求項79に記載の方法。
  81. 前記単離された宿主細胞を保存するステップを含む、請求項80に記載の方法。
  82. 前記単離された宿主細胞を増やすステップを含む、請求項80に記載の方法。
  83. 前記複数の宿主細胞が、少なくとも第1および第2の宿主細胞を含み、前記第1および第2の宿主細胞が、プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数の異種のプロモーターから選択される異なるプロモーターで形質転換されており、前記異なるプロモーターが、同じ異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項79〜82のいずれか一項に記載の方法。
  84. 前記複数の宿主細胞が第3の宿主細胞をさらに含み、前記第1、第2、および第3の宿主細胞がそれぞれ、プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数の異種のプロモーターから選択される異なるプロモーターで形質転換されており、前記異なるプロモーターが同じ異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項83に記載の方法。
  85. 前記複数の宿主細胞が第4の宿主細胞をさらに含み、前記第1、第2、第3、および第4の宿主細胞がそれぞれ、プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数の異種のプロモーターから選択される異なるプロモーターで形質転換されており、前記異なるプロモーターが同じ異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項84に記載の方法。
  86. 前記複数の宿主細胞が第5の宿主細胞をさらに含み、前記第1、第2、第3、第4、および第5の宿主細胞がそれぞれ、プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数の異種のプロモーターから選択される異なるプロモーターで形質転換されており、前記異なるプロモーターが同じ異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項85に記載の方法。
  87. 前記複数の宿主細胞が第6の宿主細胞をさらに含み、前記第1、第2、第3、第4、第5、および第6の宿主細胞がそれぞれ、プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数の異種のプロモーターから選択される異なるプロモーターで形質転換されており、前記異なるプロモーターが同じ異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項86に記載の方法。
  88. 前記複数の宿主細胞が第7の宿主細胞をさらに含み、前記第1、第2、第3、第4、第5、第6、および第7の宿主細胞がそれぞれ、プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数の異種のプロモーターから選択される異なるプロモーターで形質転換されており、前記異なるプロモーターが同じ異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項87に記載の方法。
  89. 前記複数の宿主細胞が第8の宿主細胞をさらに含み、前記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、および第8の宿主細胞がそれぞれ、プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数の異種のプロモーターから選択される異なるプロモーターで形質転換されており、前記異なるプロモーターが同じ異種の補助標的遺伝子に作動可能に連結している、請求項88に記載の方法。
  90. 前記異種の補助標的遺伝子がシェル3および/またはシェル4の標的遺伝子である、請求項79〜89のいずれか一項に記載の方法。
  91. 前記提供するステップが、前記異種の標的遺伝子に作動可能に連結した、プロモーター活性のレベルが徐々に増加している前記複数のプロモーターを含む組換えベクターライブラリーで複数の宿主細胞を形質転換することを含む、請求項79〜90のいずれか一項に記載の方法。
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