JP2020202294A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体装置の信頼性が低下するのを抑制する。【解決手段】半導体装置は、半導体基板と、この半導体基板上に形成されたファイン層(多層配線層)と、このファイン層に形成された容量素子C1と、を含んでいる。そして、上記容量素子C1は、上記ファイン層に形成された第1金属パターンMP11と、上記ファイン層に形成された第2金属パターンMP12と、上記ファイン層に形成され、かつ、第1金属パターンMP11と第2金属パターンMP12との間に配置された複数の第3金属パターンMP13と、第1金属パターンMP11と第2金属パターンMP12との間に介在する層間絶縁膜と、から成る。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、例えば、容量素子を有する半導体装置に適用して有効な技術に関する。
特許文献1には、ある配線層ML3に形成され、かつ、ある電位が供給される金属パターンMP1と、金属パターンMP1が形成された配線層ML3に形成され、かつ、金属パターンMP1に供給される電位とは異なる電位が供給される金属パターンMP2と、2つの金属パターンMP1、MP2が形成された配線層ML3に形成され、かつ、金属パターンMP1の電極部MD1と金属パターンMP2の電極部MD2との間に形成され、かつ、電気的に浮遊状態とされている浮遊電極FE3と、から成る容量素子を備えた半導体装置に関する技術が記載されている。
特開2014−229711号公報
容量素子に蓄えられる電荷の量は、容量素子を構成する電極となる2つの金属パターンのそれぞれの面積と、この2つの金属パターンの間隔と、この2つの金属パターンのそれぞれに印加(供給)する電圧に依存する。具体的には、各金属パターンの面積は大きくする、互いに隣り合う2つの金属パターンの間隔は小さくする、あるいは、互いに隣り合う2つの金属パターンの電位差を大きくすることで、容量素子に蓄えられる電荷の量を増やすことができる。
一方、本発明者は、より微細化された半導体装置に対して、上記特許文献1のように、複数の金属パターンから成る容量素子を形成することを検討している。
ここで、互いに隣り合う2つの金属パターンの電位差を大きくするために、例えば、より微細化された半導体装置に形成された容量素子を構成する2つの金属パターンのうちの一方に印加する電圧を他方に印加する電圧よりも大きくすると、この2つの金属パターンの間に介在する絶縁体(誘電体)が絶縁破壊を起こす。この結果、この2つの金属パターン間でリーク電流が発生する恐れがある。しかしながら、リーク電流対策として、ただ単に2つの金属パターンの間隔を大きくすると、各金属パターンが所望の形状に形成されず、この結果、容量素子の信頼性が低下する恐れがある。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。
一実施の形態における半導体装置は、まず、半導体基板と、この半導体基板上に形成された多層配線層と、この多層配線層に形成された容量素子と、を含んでいる。また、上記多層配線層は、複数の層間絶縁膜と、複数の配線層と、を有している。また、複数の層間絶縁膜は、第1溝、上記第1溝から離間した第2溝、および、上記第1溝および上記第2溝のそれぞれから離間した複数の第3溝、を有する第1膜、を含んでいる。また、複数の配線層は、上記第1溝内に埋め込まれ、かつ、第1電源電位が供給される第1金属パターン、上記第2溝内に埋め込まれ、かつ、上記第1電源電位とは異なる第2電源電位が供給され、かつ、上記第1金属パターンから離間した第2金属パターン、および、上記複数の第3溝内にそれぞれ埋め込まれ、かつ、如何なる信号および如何なる電源電位が供給されず、かつ、上記第1金属パターンおよび上記第2金属パターンのそれぞれから離間した複数の第3金属パターン、を有する第1層、を含んでいる。そして、上記容量素子は、上記第1金属パターンと、上記第2金属パターンと、上記第1金属パターンと上記第2金属パターンとの間に配置された上記複数の第3金属パターンと、上記第1金属パターンと上記第2金属パターンとの間に介在する上記第1膜と、から成る。
また、一実施の形態における半導体装置の製造方法は、まず、その表面に形成された半導体素子、前記半導体素子を覆うように形成されたコンタクト層間絶縁層、および、前記コンタクト層間絶縁層上に形成された第1層間絶縁膜を有する半導体基板を準備する工程を、含んでいる。また、上記半導体装置の製造方法は、上記半導体基板を準備した後、上記第1層間絶縁膜に、第1溝、上記第1溝から離間した第2溝、および、上記第1溝および上記第2溝のそれぞれから離間した複数の第3溝、を形成する工程を、含んでいる。また、上記半導体装置の製造方法は、各溝を形成した後、上記第1溝、上記第2溝、および、上記複数の第3溝のそれぞれの内部、および、上記第1層間絶縁膜上に、金属パターンを形成する工程を含んでいる。また、金属パターンを形成した後、この金属パターンのうち、上記第1溝、上記第2溝、および、上記複数の第3溝のそれぞれの外部に位置する部分を、CMP処理により除去する。これにより、第1電源電位が供給される第1金属パターンを、上記第1溝内に埋め込む。また、上記第1電源電位とは異なる第2電源電位が供給される第2金属パターンを、上記第2溝内に埋め込む。さらに、如何なる信号および如何なる電源電位が供給されない複数の第3金属パターンを、上記複数の第3溝内にそれぞれ埋め込む。ここで、上記複数の第3溝は、上記第1溝と上記第2溝との間に設けられている。
一実施の形態における半導体装置によれば、半導体装置の信頼性が低下するのを、抑制できる。
また、一実施の形態における半導体装置の製造方法によれば、半導体装置の信頼性が低下するのを、抑制できる。
図1は、本実施の形態1の半導体装置SD1の要部断面図である。 図2は、図1の破線部で囲まれた領域に設けられた容量素子C1の要部平面図である。 図3は、図2のA−A線における要部断面図である。 図4は、図2のB−B線における要部断面図である。 図5は、本実施の形態1の容量素子C1の製造フロー図である。 図6は、図5のステップS1であるマスクの形成工程を説明する要部断面図である。 図7は、図5のステップS2である溝の形成工程を説明する要部断面図である。 図8は、図5のステップS3であるパターンの形成工程を説明する要部断面図である。 図9は、図5のステップS4である研磨工程を説明する要部断面図である。 図10は、図5のステップS5であるキャップ膜の形成工程を説明する要部断面図である。 図11は、実施の形態1の変形例である半導体装置SD2の要部断面図である。 図12は、実施の形態1の変形例である半導体装置SD3の要部断面図である。 図13は、実施の形態1の変形例である容量素子C3の要部平面図である。 図14は、実施の形態1のステップS2の変形例を説明する要部断面図である。 図15は、本実施の形態2の半導体装置SD4の要部断面図である。 図16は、図15の破線部で囲まれた領域に設けられた容量素子C4の要部平面図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
(実施の形態1)
まず、本実施の形態1の半導体装置SD1について、図1乃至図4を用いて説明する。図1は、本実施の形態1の半導体装置SD1の要部断面図である。図2は、図1の破線部で囲まれた領域に設けられた容量素子C1の要部平面図である。図3は、図2のA−A線における要部断面図である。図4は、図2のB−B線における要部断面図である。
[半導体装置]
図1に示すように、半導体装置SD1は、半導体基板SBを備えている。ここで、本実施の形態1の半導体基板SBは、例えばp型のシリコン基板から成る。また、この半導体基板SBの表面(素子形成面)SB1には、図1に示すように、半導体素子(電界効果トランジスタ)Q1が形成されている。この半導体素子Q1は、例えばnチャネル型のMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)である。具体的には、半導体素子Q1は、ゲート絶縁膜GF1を介して半導体基板SBの表面SB1上に形成されたゲート電極GE1を有している。また、半導体基板SBのうちの素子分離部STで囲まれた領域(活性領域)で、かつ、ゲート電極GE1の両側には、この半導体素子Q1のソース/ドレインとなる半導体領域SR1、DR1が形成されている。
また、図1に示すように、半導体基板SBの表面SB1上には、上記半導体素子Q1を覆うように、コンタクト層間絶縁層CILが形成されている。ここで、コンタクト層間絶縁層CILは、層間絶縁膜IL1から成る。また、層間絶縁膜IL1は、例えばシリコン酸化膜(SiO)から成り、その誘電率kは、約4.2〜4.3である。そして、図1に示すように、この層間絶縁膜IL1のうち、半導体素子Q1のソース/ドレインとなる半導体領域SR1、DR1と重なる位置に、コンタクトプラグCP1が形成されている。ここで、コンタクトプラグCP1は、層間絶縁膜IL1に形成されたコンタクトホールCH1内に、例えばタングステン(W)から成る導電性部材を埋め込むことにより形成されたものである。
また、図1に示すように、コンタクト層間絶縁層CIL上には、ファイン層(多層配線層)FNLが形成されている。このファイン層FNLは、図1に示すように、複数の層間絶縁膜IL2、IL3、IL4、IL5、IL6、IL7、IL8と、この複数の層間絶縁膜IL2、IL3、IL4、IL5、IL6、IL7、IL8にそれぞれ形成された複数の配線層M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7と、を有している。ここで、ファイン層FNLを構成する上記複数の層間絶縁膜IL2〜IL8のそれぞれは、シリコン酸化膜の誘電率よりも低い誘電率を有する絶縁膜から成る。具体的には、上記複数の層間絶縁膜IL2〜IL8のそれぞれは、例えばシリコン酸炭化膜(SiOC)といった所謂Low−k膜から成り、その誘電率kは、約2.5〜3.0である。一方、ファイン層FNLを構成する上記複数の配線層M1〜M7のそれぞれは、例えば銅(Cu)を主成分とする材料から成る。なお、各配線層の詳細な構成については、後述する。
また、図1に示すように、ファイン層FNL上には、別のグローバル層(多層配線層)GBLが形成されている。このグローバル層GBLは、図1に示すように、複数の層間絶縁膜IL9、IL10と、この複数の層間絶縁膜IL9、IL10にそれぞれ形成された複数の配線層M8、M9と、を有している。ここで、グローバル層GBLを構成する層間絶縁膜IL9、IL10の厚さは、ファイン層FNLを構成する層間絶縁膜IL2、IL3、IL4、IL5、IL6、IL7、IL8の厚さよりも大きい。また、グローバル層GBLを構成する配線層M8、M9の厚さは、ファイン層FNLを構成する配線層M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7の厚さよりも大きい。さらに、グローバル層を構成する複数の層間絶縁膜IL9、IL10のそれぞれは、コンタクト層間絶縁層CILである層間絶縁膜IL1と同じ材料から成る。一方、グローバル層を構成する複数の配線層M8、M9のそれぞれは、ファイン層FNLを構成する複数の配線層M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7のそれぞれと同じ材料から成る。
さらに、図1に示すように、グローバル層GBL上には、別の層間絶縁膜IL11と、この層間絶縁膜IL11上に形成された配線層(最上層配線層)MULとが、形成されている。なお、この配線層MULは、後に、ボンディングワイヤ、バンプ電極、あるいは、再配置配線などが接続されるボンディングパッド領域BPを有している。そして、このボンディングパッド領域BPは、この配線層MULを覆うように配線層MUL上に形成された保護膜(パッシベーション膜)PAFの開口部OP1内において、露出している。なお、層間絶縁膜IL11は、グローバル層GBLを構成する複数の層間絶縁膜IL9、IL10のそれぞれと同じ材料から成る。一方、配線層MULは、例えばアルミニウム(Al)を主成分とする材料から成る。また、保護膜PAFは、無機材料であるシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜から成り、その誘電率kは、約4.2〜7.0である。
ここで、半導体装置SD1を構成するファイン層FNLは、容量素子C1を有している。この容量素子C1の詳細については、以下に説明する。
[容量素子]
まず、容量素子C1は、ファイン層FNLを構成する複数の配線層M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7のうちのある配線層に形成された複数の金属パターン(配線)と、この複数の金属パターンの間に介在し、かつ、誘電体である層間絶縁膜と、から成る。本実施の形態1では、図1に示すように、複数の配線層M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7のうちの3つの配線層M2、M3、M4を用いて容量素子C1を構成している。
次に、容量素子C1を構成する複数の金属パターンの平面レイアウトについて説明する。なお、3つの配線層M2、M3、M4のそれぞれに形成された複数の金属パターンの平面レイアウトは互いに同じである。そのため、複数の金属パターンの平面レイアウトの詳細については、便宜上、1つの配線層(ここでは、配線層M2)を用いて以下に説明する。
まず、図2に示すように、配線層M1のうちの容量素子C1を構成する部材が形成される領域には、第1電源電位が供給される第1金属パターンMP11と、上記第1電源電位とは異なる第2電源電位が供給され、かつ、この第1金属パターンMP11から離間した第2金属パターンMP12と、が形成されている。なお、本実施の形態1では、第1金属パターンMP11に供給される第1電源電位が、例えば10V〜12Vである。一方、第2金属パターンMP12に供給される第2電源電位が、例えば0Vである。
第1金属パターンMP11は、図2に示すX方向に沿って延びる第1部分MP11Aと、この第1部分(マザー部)MP11Aにそれぞれ繋がり、かつ、図2に示すY方向に沿ってそれぞれ延びる複数の第2部分(ドーター部)MP11Bと、から成る。また、第2金属パターンMP12は、第1金属パターンMP11と同様に、図2に示すX方向に沿って延びる第1部分(マザー部)MP12Aと、この第1部分MP12Mにそれぞれ繋がり、かつ、図2に示すY方向に沿ってそれぞれ延びる複数の第2部分(ドーター部)MP12Bと、から成る。そして、図2に示すように、第1金属パターンMP11の複数の第2部分MP11Bと、第2金属パターンMP12の複数の第2部分MP12Bとは、図2に示すX方向において、交互に配置されている。なお、本実施の形態1では、図2に示すX方向において互いに隣り合う第1金属パターンMP11の第2部分MP11Bと第2金属パターンMP12の第2部分MP12Bとの間隔D1が、図2に示すY方向における第1金属パターンMP11の第2部分MP11Bの端部と第2金属パターンMP12の第1部分MP12Aとの間隔D2、および、図2に示すY方向における第2金属パターンMP12の第2部分MP12Bの端部と第1金属パターンMP11の第1部分MP11Aとの間隔D3のそれぞれよりも大きい。すなわち、間隔D1は、第1金属パターンMP11のうちの最も第2金属パターンMP12の近くに位置する部分から第2金属パターンMP12までの距離、および、第2金属パターンMP12のうちの最も第1金属パターンMP11の近くに位置する部分から第1金属パターンMP11までの距離のそれぞれよりも大きい。なお、間隔D2と間隔D3は、互いに同じ間隔である。
また、図2に示すように、第1金属パターンMP11の第1部分MP11Aは、ビア配線VW1が接続される第3部分(接合部)MP11Cを有している。そして、第1金属パターンMP11と同様に、第2金属パターンMP12の第1部分MP12Aは、図2に示すように、ビア配線VW2が接続される第3部分(接合部)MP12Cを有している。なお、本実施の形態1では、ビア配線VW1、VW2は、図示しない金属パターン(配線)を介して、配線層(最上層配線)MULに形成された金属パターン(配線)と電気的に接続されている。そして、第1電源電位は、ビア配線VW1を介して第1金属パターンMP11に供給される。また、第2電源電位は、ビア配線VW2を介して第2金属パターンMP12に供給される。
さらに、容量素子C1を構成する部材が形成される領域内には、図1および図2に示すように、第1金属パターンMP11および第2金属パターンMP12のそれぞれから離間した複数の第3金属パターンMP13が形成されている。
複数の第3金属パターンMP13のそれぞれは、図2に示すY方向に沿って延びている。また、図2に示すように、複数の第3金属パターンMP13のうちの一部(ここでは、2つの第3金属パターンMP13)は、交互に配列された第1金属パターンMP11の第2部分MP11Bと第2金属パターンMP12の第2部分MP12Bとの間に設けられている。言い換えると、第1金属パターンMP11の第2部分MP11Bと、X方向においてこの第2部分MP11Bの隣に位置する第2金属パターンMP12の第2部分MP12Bとの間には、複数の第3金属パターンMP13が設けられている。ここで、上記した2つの第3金属パターンMP13は、上記した第1金属パターンMP11の第2部分MP11Bの最も近くに位置する第4金属パターンと、上記した第2金属パターンMP12の第2部分MP12Bの最も近くに位置する第5金属パターンと、を有している。そして、図2に示すように、上記した2つの第3金属パターンMP13は、互いに隣り合うこの2つの第3金属パターンのX方向における間隔(すなわち、第4金属パターンと第5金属パターンとの間隔)D4が、この2つの第3金属パターンのうち、第1金属パターンMP11の第2部分MP11Bに隣接する一方(すなわち、第4金属パターン)と、この第1金属パターンMP11の第2部分MP11Bとの間隔D5よりも大きくなるように、設けられている。また、上記した2つの第3金属パターンMP13は、互いに隣り合うこの2つの第3金属パターンのX方向における間隔(すなわち、第4金属パターンと第5金属パターンとの間隔)D4が、この2つの第3金属パターンのうち、第2金属パターンMP12の第2部分MP12Bに隣接する他方(すなわち、第5金属パターン)と、この第2金属パターンMP12の第2部分MP12Bとの間隔D6よりも大きくなるように、設けられている。本実施の形態1では、間隔D4は、間隔D5および間隔D6のそれぞれの2倍以上であり、かつ、5倍以下である。一方、間隔D5と間隔D6は、互いに同じ間隔である。
なお、本実施の形態1では、この第3金属パターンMP13には、如何なる信号および如何なる電源電位は供給されない。すなわち、この第3金属パターンMP13は、所謂ダミーパターンである。また、第1金属パターンMP11、第2金属パターンMP12、第3金属パターンMP13のそれぞれの太さ、すなわち、平面視における幅は、例えば30nm〜40nmである。なお、ここで言う「太さ」あるいは「幅」とは、例えば第3金属パターンMP13を用いて説明すると、図2で言うX方向における長さである。また、第1金属パターンMP11の第1部分MP11Aおよび第2金属パターンMP12の第1部分MP12Aのそれぞれについては、図2で言うY方向における長さである。さらに、第1金属パターンMP11の第2部分MP11Bおよび第2金属パターンMP12の第2部分MP12Bのそれぞれについては、図2で言うX方向における長さである。
次に、容量素子C1の断面構造について、図3および図4を用いて説明する。
まず、図3に示すように、複数の金属パターンMP11、MP12、MP13のうちの互いに隣り合う2つの金属パターンの間には、誘電体である層間絶縁膜IL3、IL4、IL5が介在している。なお、各層間絶縁膜IL3、IL4、IL5は、図3に示すように、その内部に第1金属パターンMP11が埋め込まれた第1溝TR1と、その内部に第2金属パターンMP12が埋め込まれた第2溝TR2と、その内部に複数の第3金属パターンMP13がそれぞれ埋め込まれた複数の第3溝TR3と、を有している。より具体的には、各金属パターンMP11、MP12、MP13は、図3に示すように、バリア膜BL1、BL2、BL3を介して、各溝TR1、TR2、TR3内にそれぞれ形成されている。これにより、各金属パターンMP11、MP12、MP13を構成する銅(Cu)の層間絶縁膜IL2内への拡散を、抑制することができる。なお、本実施の形態1のバリア膜BL1、BL2、BL3は、例えばタンタル(Ta)、あるいは、窒化チタン(TiN)である。
そして、上記した3種類の金属パターンMP11、MP12、MP13は、他の配線層M3、M4にも、配線層M2における平面レイアウトと同じ平面レイアウトで形成されている。すなわち、他の配線層M3、M4に形成された3種類の金属パターンMP11、MP12、MP13は、図3に示すように、上記した配線層M2に形成された3種類の金属パターンMP11、MP12、MP13と、それぞれ重なる位置に設けられている。また、各層間絶縁膜IL3、IL4、IL5上には、図3に示すように、各金属パターンMP11、MP12、MP13の表面を覆うように、キャップ膜CAPが形成されている。なお、本実施の形態1のキャップ膜CAPは、例えば炭窒化ケイ素(SiCN)であり、その誘電率kは、約4.5〜5.0である。
また、図4に示すように、配線層M2に形成された第1金属パターンMP11は、ビア配線VW1を介して、この配線層M2とは異なる配線層(ここでは、配線層M3、M4)に形成された第1金属パターンMP21、MP31の第1部分MP21A、MP31Aと電気的に接続されている。また、図示しないが、配線層M2に形成された第2金属パターンMP12は、ビア配線を介して、この配線層M1とは異なる配線層(ここでは、配線層M3、M4)に形成された第2金属パターンの第1部分と電気的に接続されている。
[本実施の形態1の半導体装置による効果]
まず、上記したように、容量素子に蓄えられる電荷の量(容量値)を増やすには、例えば容量素子を構成する電極となる2つの金属パターンのそれぞれの面積を大きくすることが考えらえる。しかしながら、1つの配線層だけで大きな容量値を有する容量素子を形成しようとした場合は、図1に示す容量素子が形成される領域の面積を大きく取る必要がある。
これに対し、本実施の形態1では、図1および図3のそれぞれに示すように、1つの配線層だけでなく、複数の配線層M2、M3、M4に亘って形成された金属パターンMPを用いて容量素子C1を形成している。そのため、1つの配線層を用いて容量素子を形成する場合と比較して、容量素子を形成するための領域の大型化を抑制することができる。
また、本実施の形態1では、図2に示すように、第1電源電位が供給される第1金属パターンMP11および第2電源電位が供給される第2金属パターンMP12のそれぞれに複数の第2部分(ドーター部)MP11B、MP12Bを設け、この複数の第2部分(ドーター部)MP11B、MP12Bを交互に配置している。すなわち、本実施の形態1では、主に、第1金属パターンMP11の第2部分MP11Bと第2金属パターンMP12の第2部分MP12Bを用いて容量素子C1を構成しているため、各金属パターンの第1部分MP11A、MP12Aだけで容量素子を構成する場合と比較して、容量素子を形成するための領域の大型化を抑制しながら、容量素子に蓄えられる電荷の量(容量値)を増やすことができる。
また、本実施の形態1では、図2に示すように、互いに隣り合う第1金属パターンMP11の第2部分MP11Bと第2金属パターンMP12の第2部分MP12Bとの間隔D1は、第1金属パターンMP11の第2部分MP11Bの端部と第2金属パターンMP12の第1部分MP12Aとの間隔D2、および、図2に示すY方向における第2金属パターンMP12の第2部分MP12Bの端部と第1金属パターンMP11の第1部分MP11Aとの間隔D3のそれぞれよりも大きい。そのため、互いに隣り合う2つの金属パターンMP11、MP12の間に介在し、かつ、誘電体である層間絶縁膜が絶縁破壊を起こすことなく、容量素子C1に蓄えられる電荷の量(容量値)を増やすことができる。
さらに、本実施の形態1では、その誘電率が比較的低い層間絶縁膜を有する層である、ファイン層FNLを用いて容量素子C1を形成しているため、例えばその誘電率が比較的高い層間絶縁膜であるコンタクト層間絶縁層CIL、あるいは、グローバル層GBLを用いて容量素子を構成する場合と比較して、この容量素子C1を構成する電極となる2つの金属パターンの間隔を小さくすることができる。すなわち、半導体装置の微細化(小型化)を実現できる。
[容量素子C1の製造方法]
次に、本実施の形態1の容量素子C1の製造方法について、図5〜図10を用いて説明する。なお、図面の簡略化を目的として、半導体基板SB、半導体基板SBに形成された素子分離部ST、半導体基板SBに形成された半導体素子Q1、半導体基板SBの表面SB1上に形成されたコンタクト層間絶縁層CILなどは、図示しない。すなわち、その表面に半導体素子Q1が形成された半導体基板SB上に、コンタクト層間絶縁層CILを介して、ファイン層(多層配線層)FNLを構成する1つ目の層間絶縁膜IL2を形成した状態から、説明する。
1.マスク形成(図5のステップS1)
まず、層間絶縁膜IL2の表面を絶縁材料で覆った後、後の工程において各溝TR1、TR2、TR3が形成される領域を露出するように、この絶縁材料の一部を除去する。これにより、図6に示すように、後の工程において形成される各溝TR1、TR2、TR3にそれぞれ対応する開口部OP2を備えたマスクMSK1が層間絶縁膜IL3上に形成された状態となる。なお、マスクMSK1を構成する絶縁材料は、例えば窒化チタン(TiN)やシリコン酸化膜(SiO)などから成る。
2.溝形成(図5のステップS2)
次に、層間絶縁膜IL2のうち、マスクMSK1の開口部OP2から露出する部分を除去する。これにより、図7に示すように、複数の溝TRを層間絶縁膜IL3に形成する。なお、本実施の形態1では、例えばドライエッチングにより層間絶縁膜IL3の一部を除去する。なお、上記のように、本工程により形成される各溝TRは、その内部に各金属パターンMP11、MP12、MP13が埋め込まれる各溝TR1、TR2、TR3に対応している。すなわち、互いに隣り合う2つの溝TR3同士の間隔は、上記した間隔D4に対応している。また、複数の溝TR3のうちの溝TR2に隣接する溝TR3と溝TR2との間隔は、上記した間隔D5に対応している。さらに、複数の溝TR3のうちの溝TR1に隣接する溝TR3と溝TR1との間隔は、上記した間隔D6に対応している。
3.配線形成(図5のステップS3)
次に、バリア膜BLを介して金属膜MFを層間絶縁膜IL3上に形成する。このとき、図8に示すように、各溝TR内にも、バリア膜BLを介して金属膜MFを埋め込む。
4.研磨(図5のステップS4)
次に、金属膜MFのうちの溝TR外に位置する部分と、バリア膜BLのうちの溝TR外に位置する部分のそれぞれを除去する。これにより、図9に示すように、各溝内TR1、TR2、TR3内に、各バリア膜BL1、BL2、BL3を介して各金属パターン(配線)MP11、MP12、MP13を、それぞれ形成する。なお、本実施の形態では、金属膜MFおよびバリア膜BLのそれぞれのうちの溝外に位置する部分を除去する方法として、例えばCMP(Chemical Mechanical Planarization)処理を施している。
5.キャップ膜形成(図5ステップS5)
その後、層間絶縁膜IL3の表面をキャップ膜CAPで覆う。すなわち、図10に示すように、各バリア膜BL1、BL2、BL3を介して各溝内TR1、TR2、TR3内に埋め込まれた各金属パターンMP11、MP12、MP13を、キャップ膜CAPで覆う。これにより、容量素子C1を構成する3つの配線層M2、M3、M4のうちの1つ目の配線層M2に関する製造工程が、完了する。そして、上記キャップ膜CAP上に層間絶縁膜IL4を形成したら、2つ目の配線層M3についても、この1つ目の配線層M2に関する製造工程と同じ製造工程を施す。なお、3つの目の配線層M4についても同様である。ここで、1つ目の配線層M2と2つ目の配線層M3とを互いに電気的に接続するためのビア配線VW1は、2つ目の配線層M3を構成する溝TRを形成した後、第1金属パターンMP11の第3部分MP11Cが露出するように、層間絶縁膜IL4のうちのこの第3部分MP11Cと重なる位置に、更に溝を形成する。そして、この溝内にもバリア膜BL2を介して金属パターンMP12を埋め込む。2つ目の配線層M3と3つ目の配線層M4とを互いに電気的に接続するためのビア配線VW2についても、同様である。
[本実施の形態1の半導体装置の製造方法による効果]
上記したように、リーク電流対策として、第1電源電位が供給される第1金属パターンMP11と、第2電源電位が供給される第2金属パターンMP12との間隔を大きくすると、CMP工程時における単位面積当たりの金属パターンの占有率が小さくなってしまい、この結果、各金属パターン(特に、金属パターンMP11、MP12)が所望の形状には形成されない恐れがある。一方、たとえ如何なる信号および如何なる電源電位は供給されないダミーパターンとはいえ、金属パターン13を上記2つの金属パターンMP11、MP12の間に配置し過ぎると、金属パターン13を介して、第1金属パターンMP11と第2金属パターンMP12との間でリーク電流が発生する恐れがある。
これに対し、本実施の形態1では、図2に示すように、間隔D4が、間隔D5および間隔D6のそれぞれの2倍以上であり、かつ、5倍以下となるように、複数の第3金属パターンMP13を形成するための溝TR13を各層間絶縁膜IL3、IL4、IL5に設けている。そのため、CMP時における単位面積当たりの金属パターンの占有率が大きくなり、この結果、各金属パターン(特に、金属パターンMP11、MP12)を所望の形状に形成することができる。
また、本実施の形態1では、図2に示すように、互いに隣り合う2つの金属パターンMP13同士の間隔を取っているため、上記したリーク電流の発生も抑制できる。具体的には、半導体装置の微細化に伴い、互いに隣り合う2つの金属パターンMP11、MP12同士の間隔だけでなく、下側の配線層(例えば、配線層M2)に形成された金属パターンMPと、この配線層の1つ上側に位置する配線層(例えば、配線層M3)に形成された金属パターンMPとの間隔も、小さくなる。言い換えると、配線層M2に形成された金属パターンMPと、配線層M3に形成された金属パターンMPとの間に介在する層間絶縁膜IL3の厚さは、小さくなる。一方、炭窒化ケイ素(SiCN)から成るキャップ膜CAPの誘電率は、シリコン酸炭化膜(SiOC)から成る層間絶縁膜IL3の誘電率よりも高い。そのため、上記したリーク電流は、このキャップ膜CAPを介して流れる恐れもある。しかしながら、本実施の形態1では、上記のように、間隔D4が、間隔D5および間隔D6のそれぞれの2倍以上であり、かつ、5倍以下となるように、複数の第3金属パターンMP13を形成するための溝TR13を各層間絶縁膜IL3、IL4、IL5に設けているため、キャップ膜CAPを介して流れる恐れのあるリーク電流対策も可能である。
[本実施の形態1の変形例]
次に、本実施の形態1の変形例について説明する。
(変形例1)
上記実施の形態1では、複数の配線層M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7のうちの3つの配線層M2、M3、M4を用いて容量素子C1を形成することについて説明した。しかしながら、この下層側に位置する配線層M2、M3、M4に限らず、上層側に位置する配線層M4、M5、M6を用いてもよい。なお、容量素子C1に蓄えておいた電荷を、半導体基板SBの表面SB1に形成された半導体素子(例えば、半導体素子Q1)にいち早く供給したい場合は、上記実施の形態1のように、下層側に位置する配線層を用いて容量素子を構成する(すなわち、配線層M1を含めて容量素子を構成する)ことが好ましい。
(変形例2)
また、上記実施の形態1では、複数の配線層M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7のうちの3つの配線層M2、M3、M4を用いて容量素子C1を形成することについて説明した。しかしながら、例えば配線層M1、M3、M5と、容量素子C1を構成する金属パターンが形成される配線層は、連続していなくても良い。これにより、半導体装置の微細化(小型化)に伴い、各層間絶縁膜の厚さが薄くなったとしても、互いに異なる電源電位が供給され、かつ、容量素子を構成する電極となる2つの金属パターン間でリーク電流が発生するのを、抑制できる。
(変形例3)
また、上記実施の形態1では、複数の配線層M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7のうちの3つの配線層M2、M3、M4を用いて容量素子C1を形成することについて説明した。しかしながら、要求される容量値が小さい場合は、図11に示すように、1つの配線層を用いた容量素子C2としてもよい。これにより、この容量素子C2を備えた半導体装置SD2は、上記実施の形態1で説明した半導体装置SD1よりも、容量素子を形成するための領域を小さくすることができる。すなわち、例えば入力信号、あるいは、出力信号の伝送経路となる金属パターン(配線)をレイアウトする上での自由度を、半導体装置SD1よりも向上させることができる。
(変形例4)
また、上記実施の形態1では、図1乃至図3のそれぞれに示すように、第1金属パターンMP11の第2部分(ドーター部)MP11Bおよび第2金属パターンMP12の第2部分(ドーター部)MP12Bのそれぞれを、2本ずつ設けることについて説明した。しかしながら、各第2部分MP11B、MP12Bの本数は、より多くてもよい。これにより、上記実施の形態1のような各金属パターンMP11、MP12の第2部分MP11B、MP12Bは用いずに、各金属パターンMP11、MP12の第1部分MP11A、MP12Aで容量素子を構成する場合と比較して、更なる容量値の増加を図ることができる。
(変形例5)
また、上記実施の形態1では、図1に示すように、容量素子C1が半導体素子Q1と重ならない位置に設けられている例について説明した。しかしながら、図12に示すように、半導体素子Q1、具体的には、この半導体素子Q1の半導体領域(ここでは、ドレインとなる半導体領域DR1)と重なる位置に容量素子C1を形成し、さらに、この容量素子C1を構成する金属パターン(配線)の一部(ここでは、第2金属パターンMP12)を、コンタクト層間絶縁層CILに形成されたコンタクトプラグCP2を介して、半導体素子Q1の半導体領域と電気的に接続してもよい。これにより、容量素子C1から半導体素子Q1まで電荷が供給される経路上の抵抗成分を小さくすることができるため、容量素子C1に蓄えられた電荷をいち早く半導体素子Q1に供給することができる。すなわち、半導体装置SD3の信頼性を向上できる。
(変形例6)
また、上記実施の形態1では、間隔D4が、間隔D5および間隔D6のそれぞれの2倍以上であり、かつ、5倍以下となるように、複数の第3金属パターンMP13を、第1金属パターンMP11と第2金属パターンMP12との間に設けることについて説明した。しかしながら、図13に示すように、第1金属パターンMP11の第2部分MP11B、第2金属パターンMP12の第2部分MP12B、および、複数の第3金属パターンMP13を、図7に示すX方向において等間隔で配置した容量素子C3としてもよい。これにより、容量素子を構成する部材が形成される領域内における金属パターン(配線)の占有率を向上させることができる。すなわち、CMP工程における不具合を、実施の形態1よりも抑制することができる。しかしながら、容量素子を構成する電極となる2つの金属パターンのそれぞれに供給する電源電位をより大きくした場合、あるいは、半導体装置の微細化が更に進んだ場合には、この等間隔(等ピッチ)に設けられた複数の第3金属パターンMP13を介して、第1金属パターンMP11と第2金属パターンMP12との間でリーク電流が発生する恐れがある。そのため、リーク電流対策を優先する場合は、上記実施の形態1の容量素子C1(図2を参照)を採用することが好ましい。
(変形例7)
さらに、上記実施の形態1では、各層間絶縁膜IL3、IL4、IL5に各溝TRを形成する際、図6および図7に示すように、各溝TR1、TR2、TR3に対応する箇所にのみ開口部OP2を備えたマスクMSK1を用いることについて説明した。しかしながら、図14に示すように、実施の形態1で使用したマスクMSK1とは異なる2種類のマスクMSK2、MSK3を用いても良い。なお、マスクMSK2を構成する絶縁材料は、例えば窒化チタン(TiN)やシリコン酸化膜(SiO)などから成る。また、マスクMSK3は、例えば反射防止膜(BARC:Bottom Anti-Reflection Coating)である。そして、本変形例7で使用するマスクMSK2は、図14に示すように、複数の開口部OP3の間隔が等ピッチで設けられている。一方、マスクMSK3は、各溝TR1、TR2、TR3と、各溝TR1、TR2、TR3に対応するマスクMSK2の複数の開口部OP3を包含する開口部OP4を有している。言い換えると、マスクMSK2に形成された複数の開口部OP3のうち、各溝TR1、TR2、TR3に対応しない開口部OP3は、マスクMSK3で塞がれている。上記のように、本変形例7で使用するマスクMSK2は、複数の開口部OP3の間隔が等ピッチで設けられているため、各開口部の形状を、実施の形態1で使用するマスクMSK1と比較して、安定化させることができる。この結果、後のエッチング処理を施すことにより形成される各溝TRのばらつきも、実施の形態1で使用するマスクMSK1と比較して、抑制することができる。
(実施の形態2)
次に、本実施の形態2の半導体装置SD4について、図15および図16を用いて説明する。図15は、本実施の形態2の半導体装置SD4の要部断面図である。図16は、図15の破線部で囲まれた領域に設けられた容量素子C4の要部平面図である。そして、図15は、図16のC−C線における要部断面図でもある。
次に、上記実施の形態1との相違点について、以下に説明する。まず、上記実施の形態1では、図2に示すように、第1金属パターンMP11の複数の第2部分MP11Bと、第2金属パターンMP12の複数の第2部分MP12Bとが、図2に示すX方向において、交互に配置されていた。これに対し、本実施の形態2では、図16に示すように、第1金属パターンMP14の複数の第2部分MP14Bのそれぞれの長さと、第2金属パターンMP15の複数の第2部分MP15Bのそれぞれの長さが、上記実施の形態1の各第2部分MP11B、MP12Bの長さよりも短い。また、図16に示すように、第1金属パターンMP14の複数の第2部分MP14Bのそれぞれの端部と、第2金属パターンMP15の複数の第2部分MP15Bのそれぞれの端部とが、図16に示すY方向において、互いに対向している。そして、図16に示すように、第1金属パターンMP14および第2金属パターンMP15のそれぞれから離間した複数の第3金属パターンMP16のそれぞれが、図16に示すY方向において互いに対向する2つの第2部分MP14B、MP15Bに沿って延在している。すなわち、本実施の形態2の各第3金属パターンMP16の長さは、上記実施の形態1の各第3金属パターンMP13の長さよりも長い。
さらに、この各第3金属パターンMP16には、ビア配線VW3が接続されている。すなわち、上記実施の形態1では、第3金属パターンMP13には、如何なる信号および如何なる電源電位は供給されないことについて説明した。これに対し、本実施の形態2では、この第3金属パターン16に、第1金属パターンMP14に供給される電源電位および第2金属パターンMP15に供給される電源電位のそれぞれとは異なる電源電位が供給される。これにより、容量素子を形成するための領域の大型化を抑制しながら、容量素子に蓄えられる電荷の量(容量値)を増やすことができる。なお、上記以外の構成については、上記実施の形態1および各変形例で説明した内容と同じであるため、説明は省略する。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、上記のとおり種々の変形例について説明したが、各変形例について説明した要旨に矛盾しない範囲内において、上記で説明した各変形例の一部分または全部を互いに組み合わせて適用することができる。
BL、BL1、BL2、BL3 バリア膜
C1、C2、C3、C4 容量素子
CAP キャップ膜
CH1 コンタクトホール
CIL コンタクト層間絶縁層
CP1 コンタクトプラグ
D1、D2、D3 間隔
DR1 半導体領域
GNL 多層配線層(グローバル層)
GE1 ゲート電極
GF1 ゲート絶縁膜
FNL 多層配線層(ファイン層)
IL1、IL2、IL3、IL4、IL5、IL6、IL7、IL8、IL9、IL10、IL11 層間絶縁膜
M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7、M8、M9 配線層
MF 金属膜
MP、MP11、MP12、MP13、MP14、MP15、MP16 金属パターン(配線)
MP11A、MP12A 第1部分(マザー部)
MP11B、MP12B、MP14B、MP15B 第2部分(ドーター部)
MP11C、MP12C 第3部分(接合部)
MSK1、MSK2、MSK3 マスク
MUL 配線層(最上層配線層)
OP1、OP2 開口部
PAF 保護膜(パッシベーション膜)
Q1、Q2 半導体素子(電界効果トランジスタ)
SB 半導体基板
SB1 表面(素子形成面)
SD1、SD2、SD3、SD4 半導体装置
SR1 半導体領域
ST 素子分離部
TR、TR1、TR2、TR3 溝
VW1、VW2、VW3 ビア配線

Claims (14)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成され、かつ、複数の第1層間絶縁膜および複数の第1配線層のそれぞれを有する第1多層配線層と、
    前記第1多層配線層に形成された容量素子と、
    を含み、
    前記複数の第1層間絶縁膜は、第1溝、前記第1溝から離間した第2溝、および、前記第1溝および前記第2溝のそれぞれから離間した複数の第3溝、を有する第1膜、を有し、
    前記複数の第1配線層は、前記第1溝内に埋め込まれ、かつ、第1電源電位が供給される第1金属パターン、前記第2溝内に埋め込まれ、かつ、前記第1電源電位とは異なる第2電源電位が供給され、かつ、前記第1金属パターンから離間した第2金属パターン、および、前記複数の第3溝内にそれぞれ埋め込まれ、かつ、如何なる信号および如何なる電源電位が供給されず、かつ、前記第1金属パターンおよび前記第2金属パターンのそれぞれから離間した複数の第3金属パターン、を有する第1層、を有し、
    前記容量素子は、前記第1金属パターンと、前記第2金属パターンと、前記第1金属パターンと前記第2金属パターンとの間に配置された前記複数の第3金属パターンと、前記第1金属パターンと前記第2金属パターンとの間に介在する前記第1膜と、から成る、半導体装置。
  2. 前記第1金属パターンおよび前記第2金属パターンのそれぞれは、平面視において第1方向に延びるマザー部と、前記マザー部にそれぞれ繋がり、かつ、平面視において前記第1方向と交差する第2方向にそれぞれ延びる複数のドーター部と、を有し、
    前記複数の第3金属パターンは、互いに隣り合う、前記第1金属パターンの前記複数のドーター部のうちの一つと、前記第2金属パターンの前記複数のドーター部のうちの一つとの間に設けられている、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記複数の第3金属パターンは、前記第1金属パターンの前記複数のドーター部のうちの前記一つの最も近くに位置する第4金属パターンと、前記第2金属パターンの前記複数のドーター部のうちの前記一つの最も近くに位置する第5金属パターンと、を有し、
    平面視において、前記第4金属パターンと前記第5金属パターンとの間隔は、前記第1金属パターンの前記複数のドーター部のうちの前記一つと前記第4金属パターンとの間隔、および、前記第2金属パターンの前記複数のドーター部のうちの前記一つと前記第5金属パターンとの間隔のそれぞれの2倍以上、かつ、5倍以下である、請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1層間絶縁膜は、Low−k膜から成る、請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記半導体基板の表面には、半導体素子が形成されており、
    前記半導体基板の前記表面上には、前記半導体素子を覆うようにコンタクト層間絶縁層が形成されており、
    前記コンタクト層間絶縁層上には、前記第1多層配線層が形成されており、
    前記コンタクト層間絶縁層の誘電率は、前記第1多層配線層を構成する前記複数の第1層間絶縁膜のそれぞれの誘電率よりも高い、請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記第1多層配線層上には、前記第1多層配線層とは異なる第2多層配線層が形成されており、
    前記第2多層配線層を構成する、前記複数の第1層間絶縁膜のそれぞれとは異なる第2層間絶縁膜上には、ボンディングパッド領域を有する第2配線層が形成されており、
    前記第2多層配線層の誘電率は、前記複数の第1層間絶縁膜のそれぞれの誘電率よりも高い、請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記複数の第1層間絶縁膜は、第4溝、前記第4溝から離間した第5溝、および、前記第4溝および前記第5溝のそれぞれから離間した複数の第6溝、を有する第2膜、を含み、
    前記複数の第1配線層は、前記第4溝内に埋め込まれ、かつ、前記第1電源電位が供給される第4金属パターン、前記第5溝内に埋め込まれ、かつ、前記第2電源電位が供給され、かつ、前記第4金属パターンから離間した第5金属パターン、および、前記複数の第6溝内にそれぞれ埋め込まれ、かつ、如何なる信号および如何なる電源電位が供給されず、かつ、前記第4金属パターンおよび前記第5金属パターンのそれぞれから離間した複数の第6金属パターン、を有する第2層と、を含み、
    前記第1金属パターンは、前記第2膜に形成された第1ビア配線を介して、前記第4金属パターンと電気的に接続されており、
    前記第2金属パターンは、前記第2膜に形成された第2ビア配線を介して、前記第5金属パターンと電気的に接続されている、請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記半導体素子は、ソース/ドレインとなる半導体領域を有するMISFETであり、
    前記容量素子は、断面視において、前記MISFETの前記半導体領域と重なる位置に設けられている、請求項7に記載の半導体装置。
  9. 前記第1金属パターン、前記第2金属パターン、および前記複数の第3金属パターンは、等ピッチで配列されている、請求項2に記載の半導体装置。
  10. 以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
    (a)その表面に形成された半導体素子、前記半導体素子を覆うように形成されたコンタクト層間絶縁層、および、前記コンタクト層間絶縁層上に形成された第1層間絶縁膜を有する半導体基板を準備した後、前記第1層間絶縁膜に、第1溝、前記第1溝から離間した第2溝、および、前記第1溝および前記第2溝のそれぞれから離間した複数の第3溝、を形成する工程;
    (b)前記(a)工程の後、前記第1溝、前記第2溝、および、前記複数の第3溝のそれぞれの内部、および、前記第1層間絶縁膜上に、金属パターンを形成する工程;
    (c)前記(b)工程の後、前記金属パターンのうち、前記第1溝、前記第2溝、および、前記複数の第3溝のそれぞれの外部に位置する部分を、CMP処理により除去することで、第1電源電位が供給される第1金属パターンを前記第1溝内に埋め込み、前記第1電源電位とは異なる第2電源電位が供給される第2金属パターンを前記第2溝内に埋め込み、如何なる信号および如何なる電源電位が供給されない複数の第3金属パターンを前記複数の第3溝内にそれぞれ埋め込む工程、
    ここで、
    前記複数の第3溝は、前記第1溝と前記第2溝との間に設けられている。
  11. 前記第1金属パターンおよび前記第2金属パターンのそれぞれは、平面視において第1方向に延びるマザー部と、前記マザー部にそれぞれ繋がり、かつ、平面視において前記第1方向と交差する第2方向にそれぞれ延びる複数のドーター部と、を有し、
    前記複数の第3金属パターンは、互いに隣り合う、前記第1金属パターンの前記複数のドーター部のうちの一つと、前記第2金属パターンの前記複数のドーター部のうちの一つとの間に設けられている、請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記複数の第3溝は、
    その内部に、前記第1金属パターンの前記複数のドーター部のうちの前記一つの最も近くに位置する第4金属パターンが埋め込まれる第4溝と、
    その内部に、前記第2金属パターンの前記複数のドーター部のうちの前記一つの最も近くに位置する第5金属パターンが埋め込まれる第5溝と、
    を有し、
    平面視において、前記第4溝と前記第5溝との間隔は、前記第1金属パターンの前記複数のドーター部のうちの前記一つが埋め込まれる前記第1溝と前記第4溝との間隔、および、前記第2金属パターンの前記複数のドーター部のうちの前記一つが埋め込まれる前記第2溝と前記第5溝との間隔のそれぞれの2倍以上、かつ、5倍以下である、請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記第1層間絶縁膜は、Low−k膜から成る、請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記第1溝、前記第2溝、および、前記複数の第3溝は、等ピッチで配列されている、請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
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