JP2020199469A - 酸化促進触媒及びその製造方法 - Google Patents

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典之 北折
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麻由子 綱島
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康生 秋吉
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Ryutaro Saito
竜太郎 齋藤
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Abstract

【課題】揮発性有機化合物の酸化分解を低温化し、かつ製造コストの低減化を図れる酸化促進触媒及びその製造方法の提供。【解決手段】揮発性有機化合物を酸化分解する酸化促進触媒において、担持体と、担持体に被膜した酸化触媒の性能を有する金属と、酸化を促進させる性能を有する金属を有し、酸化を促進させる性能を有する金属を酸化触媒の性能を有する金属に対して蛍光X線分析方法により測定される添加量が0.33%〜42.5%を満たす酸化促進触媒。酸化触媒の性能を有する金属は、鉄、ニッケル、コバルト、銅、銀、亜鉛のうちいずれか1の酸化物である酸化促進触媒。酸化を促進させる性能を有する金属は、白金、パラジウム、ロジウムのいずれか1つ、又はいずれか2種以上を等量含有させた酸化促進触媒。【選択図】なし

Description

本発明は、揮発性有機化合物を酸化分解する際に、酸化温度を低下させる目的で使用される酸化促進触媒及びその製造方法に関する。
印刷工場では多くの有機溶剤を使用するためVOC(Volatile Organic Compounds)ガスが発生する。VOCガスは悪臭や健康被害の原因となるため、そのまま大気中に放出することなく適正な排気処理を行うことが義務付けられている。VOCガスの処理には、一般に維持管理が容易な触媒燃焼法が用いられている。この触媒燃焼法は、触媒を用いることにより350℃から450℃の低温でVOCガスを完全燃焼させる方法である。触媒燃焼法に用いる触媒には、アルミナ等の表面積の大きな担持体に、酸化力を促進する触媒性能の高い白金をはじめ、パラジウム、バナジウム、マンガン、鉄等といった金属系触媒を担持させたものが主に使用されている。
特許文献1に開示の排ガス浄化触媒は、アルミナ、イットリア及び酸化鉄からなる担体と、担体に担持された貴金属とを備え、低温でのCO及びHCに対する高い酸化活性を有している。
触媒燃焼法に用いる触媒の中でも白金触媒は、他の触媒と比較して酸化分解温度が低く、反応速度も速く優れている。しかしながら、白金は流通量の少ないレアメタルに属し枯渇化が懸念されており、そのコストは1g当たり数千円以上と高価である。この他の触媒材料、例えば、鉄などは、触媒能は示すが、白金と比べると非常に低く、実際の工場での実用化は難しいのが現状である。
また特許文献1に開示の技術では、貴金属が白金及びパラジウムからなり少なくとも一部が700℃以上の熱処理によって固溶状態であることが好ましいが、このような高温条件は、加熱のための電気代、燃料費が増加するとともに、酸化触媒の変形等も生じてしまう。
特許第6096818号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点に鑑み、揮発性有機化合物の酸化分解を低温化し、かつ製造コストの低減化を図れる酸化促進触媒及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するための第1の手段として、揮発性有機化合物を酸化分解する酸化促進触媒において、
担持体と、前記担持体に被膜した酸化触媒の性能を有する金属と、酸化を促進させる性能を有する金属を有し、
前記酸化を促進させる性能を有する金属を前記酸化触媒の性能を有する金属に対して蛍光X線分析方法により測定される添加量が0.33%〜42.5%を満たすことを特徴とする酸化促進触媒を提供することにある。
上記第1の手段によれば、揮発性有機化合物の酸化分解を低温化し、かつ製造コストの低減化も図れる。
本発明は、上記課題を解決するための第2の手段として、第1の手段において、前記酸化触媒の性能を有する金属は、鉄、ニッケル、コバルト、銅、銀、亜鉛のうちいずれか1の酸化物であることを特徴とする酸化促進触媒を提供することにある。
上記第2の手段によれば、鉄又は鉄と同程度の酸化分解能力を有するニッケル、コバルト、銅、銀、亜鉛の酸化分解能力を向上させることができる。
本発明は、上記課題を解決するための第3の手段として、第1又は第2の手段において、前記酸化を促進させる性能を有する金属は、前記蛍光X線分析方法により測定される前記担持体表面の含有率が0.01mg/cm2〜0.166mg/cm2であることを特徴とする酸化促進触媒を提供することにある。
上記第3の手段によれば、酸化を促進させる性能を有する金属、換言すると貴金属の含有率を低減して揮発性有機化合物の酸化分解の製造コストを低減化できる。
本発明は、上記課題を解決するための第4の手段として、第1ないし第3のいずれか1に記載された手段において、前記酸化を促進させる性能を有する金属は、白金、パラジウム、ロジウムのいずれか1つ、又はいずれか2種以上を等量含有させたことを特徴とする酸化促進触媒を提供することにある。
上記第4の手段によれば、酸化を促進させる性能を有する金属、換言すると貴金属の含有率を低減して揮発性有機化合物の酸化分解の製造コストを低減化できる。
本発明は、上記課題を解決するための第5の手段として、揮発性有機化合物を酸化分解する酸化促進触媒の製造方法において、
酸化触媒の性能を有する金属イオンを含む金属塩水溶液にアルミナボールを浸漬して球面に金属イオンを担持させて、過酸化水溶液を添加して前記金属イオンを強制酸化させて酸化金属被膜を形成し、酸化を促進させる性能を有する金属を少量添加したことを特徴とする酸化促進触媒の製造方法を提供することにある。
上記第5の手段によれば、揮発性有機化合物の酸化分解を低温化し、かつ製造コストの低減化も実現できる。
本発明は、上記課題を解決するための第6の手段として、第5の手段において、前記担持体に酸化を促進させる性能を有する触媒を乾燥及び焼成する温度を400℃よりも低温に設定することを特徴とする酸化促進触媒の製造方法を提供することにある。
上記第6の手段によれば、揮発性有機化合物を酸化分解する触媒の製造コストの低減化を実現できる。
本発明者らは触媒能力の低い材料の性能を向上させることを見出した。すなわち、元々触媒能力のある鉄の本来の性能を向上させることである。鋭意検討を重ねた結果、性能の低い鉄の化合物の表面に、白金を微量(従来の白金の使用量に対して5%程度)添加することで解決できることを見出した。鉄の他にも、ニッケル、コバルト、銅、銀も同様な効果を発現できることを見出した。本発明によって、従来1Lの触媒に使用していた白金のコストの1/20程度まで削減できる可能性がある。
また従来の触媒製法では、触媒材料をアルミナ等の担持体に強硬に付着させるために酸化還元処理(焼成工程)が行われていた。高温の熱処理で表面の状態が異なり、これが触媒性能に影響を及ぼすことが知られていた。例えば、白金の場合、白金黒と呼ばれている状態にすると触媒性能は格段に良くなる。本発明で示すアルミナ等の担持体に鉄のイオンの水溶液を浸漬し、過酸化水素水を加えて、表面にオキシ水酸化鉄等を付着させて、これが少量の白金で優れた触媒性能を発現することになったと考えられる。
触媒性能評価装置の説明図である。
本発明の酸化促進触媒及びその製造方法の実施形態について、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
[酸化促進触媒]
本発明の酸化促進触媒は、揮発性有機化合物を酸化分解する際に、酸化温度を低下させる目的で使用される。酸化を促進する性能を有する金属に白金を、酸化触媒の性能を有する金属に対して、蛍光X線分析方法により白金の含有量が0.33%〜42.5%を満たす範囲に設定している。
(担持体)
本発明の酸化促進触媒の担持体は、直径が5mm±1mmである球状のγ−Al2O3(アルミナボール)を用いている。これにより後述する酸化触媒の性能を有する金属及び酸化を促進する性能を有する金属との接触面積を拡大でき、触媒性能の効率化を実現できる。この他にもリング状、円柱状、ペレット状などの公知形状を用いることもできる。
なお担持体としてのアルミナは、ベーマイト、χ、κ、ρ、η、γ、δ、θ、α型のうち少なくとも1つを用いることができ、特に活性の高いγ、θ型のアルミナを用いると良い。また、VOC分解用触媒に用いられる公知の担持体、例えば、ゼオライト、シリカ、カーボンブラック、活性炭、チタニア、ジルコニア、セリア、その他の複合酸化物などを適用することもできる。
(酸化触媒の性能を有する金属)
本実施形態の酸化触媒の性能を有する金属は、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、銅(Cu)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)からなる金属群より選ばれるいずれか1又は2種以上の元素であり、その酸化物を触媒に用いている。前述のように鉄は、触媒能力が低い反面、触媒の製造コストを低減できる。本実施形態の酸化触媒の性能を有する金属の酸化物は、過酸化水素水を用いて酸化させている。これにより、従来の焼成工程によらず、酸化触媒の性能を有する金属の酸化物を生成でき、加熱費用を抑えて製造コストの低減化を実現できる。
(酸化を促進する性能を有する金属)
本実施形態の酸化を促進する性能を有する金属は、白金(Pt)又は、白金、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)のうち少なくとも2種類以上の金属(白金のみで用いた場合と同じ等量)を用いている。
なお酸化を促進させる性能を有する金属は、白金、パラジウム、ロジウムのいずれか1つ、又はいずれか2種以上を等量含有させても良い。
[蛍光X線分析方法(XRF)]
本実施形態の蛍光X線分析方法(XRF)は島津エネルギー分散型蛍光X線分析装置 EDX−700を用いて測定した。測定条件は、定量で管電圧50kV、管電流100mV、積分時間10sec、コリメーター(測定径)3mm、測定雰囲気:大気、試料容器:マイラーフィルム(Φ70、厚さ6μm)で測定した。試料形体は、フィルムで、ベースはAl2O3とし、1層目は触媒性能を有する金属及び白金からなる群の貴金属のみ定量した。
本発明の酸化促進触媒は、直径が5mm±1mmである球状のγ−Al2O3(アルミナボール)からなる担持体に、酸化触媒の性能を有する金属の含有量が蛍光X線分析方法において0.40mg/cm2〜3.00mg/cm2であり、白金からなる群の酸化を促進させる性能を有する金属の含有量が蛍光X線分析方法において0.010mg/cm2〜0.166mg/cm2含有している。
なお、酸化を促進する性能を有する金属について2種類以上の金属を含有させた場合(多成分)は例外であり、そのうちの少なくとも1種の金属が0.010mg/cm2〜0.166mg/cm2の範囲を満たしていれば良い。
[酸化促進触媒の製造方法]
上記構成による本発明の酸化促進触媒の製造方法について、以下説明する。
初めに触媒性能を有する金属の金属イオンを含む金属塩水溶液に球状のアルミナボールを浸漬し、金属イオンをアルミナボール表面に担持させる。その後1〜35wt%過酸化水素水を添加して金属イオンを強制酸化させる。これにより触媒性能を有する酸化金属被膜を球状のアルミナ表面に被膜することができる。
なお、過酸化水素水の添加量は、アルミナ100mlに対して10mlであり、過酸化水素水の添加は5分〜10分かけて行い、攪拌棒で攪拌しながら行うことが望ましい。少量ずつ添加することおよび攪拌しながら添加することにより、触媒の酸化金属被膜を均一に被膜することができる。
なお本実施形態の酸化剤は、過酸化水素水の他にも液反応で用いることができれば良く、この他にもオゾン、気体酸素のバブリング、過酢酸、二酸化マンガン(MnO2)等の金属酸化物、次亜塩素酸等のオキソ酸の塩類などを適用することもできる。
次に触媒性能を有する酸化金属が被膜されているアルミナボールを浸漬溶液と分離させた後、酸化を促進させる性能を有する金属の水溶液に浸漬させて、触媒性能を有する金属に酸化を促進させる性能を有する金属を少量添加する。このとき金属イオンを含む金属塩水溶液へのアルミナボールの浸漬は、5分〜10分間行うことが望ましい。その際、酸化触媒の性能を有する金属塩水溶液の塩の種類は硫酸塩、硝酸塩などが好ましいが、この他にも塩化塩、炭酸塩、酢酸塩、クロム酸塩、水酸化塩、シュウ酸塩、リン酸塩などを適用することもできる。
また酸化を促進させる性能を有する金属の金属塩は、酢酸塩、炭酸塩、硝酸塩、低塩素硝酸塩、アンモニウム塩、クエン酸塩、ジニトロジアンミン塩等またはその錯体を適用することができ、特に担持されやすいジニトロジアンミン塩、硝酸塩がより好ましい。例えば白金の金属塩の場合、水酸化白金(IV)酸のエタノールアミン溶液、テトラアンミン白金(II)酢酸塩、テトラアンミン白金(II)炭酸塩、テトラアンミン白金(II)硝酸塩、水酸化白金(IV)酸の硝酸溶液、硝酸白金、ジニトロジアンミン白金硝酸、塩化白金(IV)酸などを適用することができる。
また金属塩水溶液への酸化金属被膜を表面に担持しているアルミナボールの浸漬は、1時間以上行うことが好ましい。これにより水溶液中のほぼすべての金属イオンをアルミナボールに担持できる。
貴金属の添加後、100℃〜200℃(400℃よりも低温)の熱で乾燥させることにより酸化促進触媒が得られる。なお、加熱による乾燥の他、常温で自然乾燥しても良い。
(実施例1)
2.7wt%硫酸鉄水溶液にアルミナボール(日揮ユニバーサル社製、商品名:NA−046、前処理済み)200mlを5分間浸漬させる。そこに15wt%の過酸化水素水20mlを5分間かけて添加し、酸化鉄被膜をもつアルミナボールを得た。次に酸化鉄被膜を持つアルミナボールを0.8g/Lジニトロジアンミン白金硝酸溶液200mlに2時間浸漬させた。その後、浸漬溶液とアルミナボールを分離させてアルミナボールを100℃で乾燥させて酸化促進触媒を得た。前記蛍光X線分析方法による作製した酸化促進触媒の鉄の含有量は、0.498mg/cm2、白金の含有量は0.120mg/cm2であった。
(実施例2)
2.0wt%硫酸鉄水溶液、アルミナボールの体積に対して0.1g/Lジニトロジアンミン白金硝酸溶液を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、酸化促進触媒を得た。前記蛍光X線分析方法による作製した酸化促進触媒の鉄の含有量は、0.437mg/cm2、白金の含有量は0.013mg/cm2であった。
(実施例3)
アルミナボールの体積に対して0.05g/Lジニトロジアンミン白金硝酸溶液を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、酸化促進触媒を得た。前記蛍光X線分析方法による作製した酸化促進触媒の鉄の含有量は、0.488mg/cm2、白金の含有量は0.010mg/cm2であった。
(実施例4)
6.1wt%硫酸鉄水溶液、アルミナボールの体積に対して0.1g/Lジニトロジアンミン白金硝酸溶液を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、酸化促進触媒を得た。前記蛍光X線分析方法による作製した酸化促進触媒の鉄の含有量は、0.837mg/cm2、白金の含有量は0.019mg/cm2であった。
(実施例5)
アルミナボールの体積に対して1g/Lジニトロジアンミン白金硝酸溶液を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、酸化促進触媒を得た。前記蛍光X線分析方法による作製した酸化促進触媒の鉄の含有量は、0.553mg/cm2、白金の含有量は0.166mg/cm2であった。
なお、これ以上白金を添加すると製造コスト面での低廉化が図れないため、この値を上限値とする(市販品は0.333mg/cm2)。
(実施例6)
1wt%硫酸銀水溶液、アルミナボールの体積に対してジニトロジアンミン白金硝酸溶液を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、酸化促進触媒を得た。前記蛍光X線分析方法による作製した酸化促進触媒の銀の含有量は、2.799mg/cm2、白金の含有量は0.017mg/cm2であった。
(実施例7)
酸化鉄被膜を持つアルミナボールを担持体の体積に対してジニトロジアンミン白金硝酸溶液、低塩素硝酸パラジウム、硝酸ロジウムがそれぞれ0.33g/Lの200mlに2時間浸漬させたこと以外は実施例1と同様に行い、酸化促進触媒を得た。前記蛍光X線分析方法による作製した酸化促進触媒の鉄の含有量は、0.459mg/cm2、白金の含有量は0.058mg/cm2、パラジウムの含有量は0.312mg/cm2、ロジウムの含有量は0.193mg/cm2であった。
(比較例1)
1.3wt%硫酸鉄水溶液、0.05g/Lジニトロジアンミン白金硝酸溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、触媒を得た。前記蛍光X線分析方法による作製した触媒の鉄の含有量は0.323mg/cm2、白金の含有量は0.010mg/cm2であった。
(比較例2)
0.001g/Lジニトロジアンミン白金硝酸溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、触媒を得た。前記蛍光X線分析方法による作製した触媒の鉄の含有量は0.523mg/cm2、白金の含有量は0.006mg/cm2であった。
(比較例3)
エヌ・イーケムキャット製市販白金触媒(担持体の体積に対して白金1.8g/L担持、商品名:DASH−230)を用いた。前記蛍光X線分析方法による白金の含有量は、0.333mg/cm2であった。
(比較例4)
2.7wt%硫酸鉄水溶液にアルミナボール(日揮ユニバーサル、商品名:NA−046前処理済み)200mlを5分間浸漬させ、そこに、15wt%の過酸化水素水20mlを5分間かけて添加し、酸化鉄被膜を持つアルミナボールを触媒とした。前記蛍光X線分析方法による作製した触媒の鉄の含有量は、0.584mg/cm2であった。
(触媒性能評価装置)
図1は、触媒性能評価装置の説明図である。図示のように触媒性能評価装置10は、ガス生成部20、触媒反応部40、ガス濃度測定部60を有している。
ガス生成部20では、酢酸エチル21にポンプ22で送った乾燥空気を送り込み、酢酸エチルガスを生成させている。酢酸エチル21はクールスターラー23で冷却することで揮発量を変化させて、ガス濃度を任意に調整できる。また金属系触媒は水分に弱く、水蒸気量で触媒性能が著しく変化するうえ、配管内が結露することを防止するために、シリカゲル24で乾燥した空気を使用している。
触媒反応部40では、石英ガラス管42(本実施例では、一例として管径26mm)に本発明の酸化促進触媒1を充填することで触媒層を形成している。この触媒層に酢酸エチルガス(3000ppm)を流入することで分解させている。このとき石英ガラス管42を管状の電気炉44を用いて加熱することにより、触媒温度を任意に設定変更できる。本実施例の触媒温度は、一例として、印刷工場での触媒実験使用温度である350℃〜400℃を含む250℃〜350℃の範囲で変化させて、触媒温度に伴う分解前後の酢酸エチル濃度を測定する。ガスの流入方向は、ガスが滞留して分解が促進されることを防止するために酸化促進触媒1の下部から流入した。
ガス濃度測定部60では、酸化促進触媒1の通過前後のガスを採取して、酢酸エチル濃度を測定することで、触媒反応により分解された酢酸エチルの濃度(ppm)を測定した。
この触媒性能評価装置による実施例1〜7、比較例1〜4の評価を表1に示す。
一般に印刷工場から排出される排ガス温度は、300℃〜350℃が多い。また、VOCガスの排出基準値は数ppm(一例として7ppm)であり、この基準を満たす必要がある。表1によれば、本実施例1〜7はいずれも0ppmであり排出基準値を満たしている。
本実施例1〜7により、酸化を促進させる性能を有する金属は、前記蛍光X線分析方法により測定される担持体表面の含有率が0.01mg/cm2〜0.166mg/cm2であり、酸化触媒の性能を有する金属の含有量が前記蛍光X線分析方法において0.40mg/cm2〜3.00mg/cm2である。これにより、酸化を促進させる性能を有する金属を酸化触媒の性能を有する金属に対して蛍光X線分析方法により測定される添加量は、最小値0.33%〜最大値42.5%を満たす範囲となる。
このような本発明によれば、揮発性有機化合物の酸化分解を低温化し、かつ製造コストの低減化も図れる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、上記実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
また、本発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
本発明の酸化促進触媒及びその製造方法は、特にVOCガスを排出する化学工場、塗装工場、印刷工場などにおいて産業上の利用可能性を有する。
1 酸化促進触媒
10 触媒性能評価装置
20 ガス生成部
21 酢酸エチル
22 ポンプ
23 クールスターラー
24 シリカゲル
40 触媒反応部
42 石英ガラス管
44 電気炉
60 ガス濃度測定部

Claims (6)

  1. 揮発性有機化合物を酸化分解する酸化促進触媒において、
    担持体と、前記担持体に被膜した酸化触媒の性能を有する金属と、酸化を促進させる性能を有する金属を有し、
    前記酸化を促進させる性能を有する金属を前記酸化触媒の性能を有する金属に対して蛍光X線分析方法により測定される添加量が0.33%〜42.5%を満たすことを特徴とする酸化促進触媒。
  2. 請求項1に記載された酸化促進触媒において、
    前記酸化触媒の性能を有する金属は、鉄、ニッケル、コバルト、銅、銀、亜鉛のうちいずれか1の酸化物であることを特徴とする酸化促進触媒。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された酸化促進触媒であって、
    前記酸化を促進させる性能を有する金属は、前記蛍光X線分析方法により測定される前記担持体表面の含有率が0.01mg/cm2〜0.166mg/cm2であることを特徴とする酸化促進触媒。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載された酸化促進触媒であって、
    前記酸化を促進させる性能を有する金属は、白金、パラジウム、ロジウムのいずれか1つ、又はいずれか2種以上を等量含有させたことを特徴とする酸化促進触媒。
  5. 揮発性有機化合物を酸化分解する酸化促進触媒の製造方法において、
    酸化触媒の性能を有する金属イオンを含む金属塩水溶液にアルミナボールを浸漬して球面に金属イオンを担持させて、過酸化水溶液を添加して前記金属イオンを強制酸化させて酸化金属被膜を形成し、酸化を促進させる性能を有する金属を少量添加したことを特徴とする酸化促進触媒の製造方法。
  6. 請求項5に記載の酸化促進触媒の製造方法において、
    前記担持体に酸化を促進させる性能を有する触媒を乾燥及び焼成する温度を400℃よりも低温に設定することを特徴とする酸化促進触媒の製造方法。
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