JP2020198492A - 水晶素子、水晶デバイス及び電子機器並びに水晶素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定の結晶軸方向を認識し得る水晶素子を提供する。【解決手段】水晶素子10は、略矩形の水晶板12と、励振電極14e,14fと、少なくとも一つの切り欠き15と、を備える。水晶板12は、平面視して、二つの長辺11a.11b及び二つの短辺11c,11dと、二つの長辺11a.11b及び二つの短辺11c,11dに囲まれた対向する二つの主面13e,13fと、二つの主面13e,13fに挟まれた四つの側面13a.13b,13c,13dと、を有する。励振電極14e,14fは、二つの主面13e,13f上にそれぞれ位置する。切り欠き15は、四つの側面13a.13b,13c,13dのうちの少なくとも一つの側面13a上に位置する。【選択図】図1

Description

本発明は、水晶素子及びその製造方法、水晶素子を備えた水晶デバイス、並びに、水晶デバイスを備えた電子機器に関する。水晶デバイスとしては、例えば水晶振動子又は水晶発振器などが挙げられる。
水晶素子は、水晶板の両主面に励振電極を形成したものである。水晶デバイスは、水晶素子の圧電効果及び逆圧電効果を利用して、特定の発振周波数を発生させる。一般的な水晶デバイスは、パッケージ内に水晶素子を収容し、これを蓋体によって気密封止した構造である(例えば特許文献1)。
特開2016−139901号公報
略矩形の水晶板は、例えばその長辺が特定の結晶軸方向に平行になるように形成しても、個片化してバラバラにすると、その結晶軸方向を正確に認識できなくなる。なぜなら、略矩形の水晶板を、裏返しても、平面内で180°回転させても、同じ形状になるからである。
水晶素子は、水晶板の結晶軸方向に応じて異なる電気特性を示す。そのため、水晶板の結晶軸方向を正確に認識できないまま水晶素子を製造すると、量産時の水晶素子に電気特性のバラツキ又は不良を生じる。
そこで、本発明の目的は、特定の結晶軸方向を認識し得る水晶素子を提供することにある。
本発明に係る水晶素子は、略矩形の水晶板と、励振電極と、少なくとも一つの切り欠きと、を備える。前記水晶板は、平面視して、二つの長辺及び二つの短辺と、前記二つの長辺及び前記二つの短辺に囲まれた対向する二つの主面と、前記二つの主面に挟まれた四つの側面とを有する。励振電極は、前記二つの主面上にそれぞれ位置する。前記切り欠きは、前記四つの側面のうちの少なくとも一つの側面上に位置する。そして、水晶の結晶軸のX軸、Y軸及びZ軸を、X軸回りに30°以上かつ50°以下回転させてX軸、Y’軸及びZ’軸を定義したとき、前記長辺が前記X軸に平行かつ前記短辺が前記Z’軸に平行である。
本発明に係る水晶デバイスは本発明に係る水晶素子を備えたものであり、本発明に係る電子機器は本発明に係る水晶デバイスを備えたものである。
本発明に係る水晶素子の製造方法は、本発明に係る水晶素子を製造する方法であって、次の工程を含む。複数の水晶ウェハを貼り合わせて第一ウェハブロックを作る第一貼り合わせ工程。前記第一ウェハブロックを前記長辺及び前記短辺の一方の寸法で切断して複数の第一切断ブロックを作る第一切断工程。前記複数の第一切断ブロックを貼り合わせて第二ウェハブロックを作る第二貼り合わせ工程。前記二ウェハブロックを前記長辺及び前記短辺の他方の寸法で切断して複数の第二切断ブロックを作る第二切断工程。前記第二切断ブロックに前記切り欠きを形成する切り欠き形成工程。前記切り欠きが形成された前記第二切断ブロックを、個々の前記水晶板に分解する水晶板形成工程。
本発明に係る水晶素子によれば、水晶板の側面に切り欠きを備えたことにより、水晶板に対して特定の結晶軸方向を認識できるので、安定した電気特性を確保できる。
図1[A]は実施形態1の水晶素子を示す斜視図、図1[B]は図1[A]におけるIb−Ib線拡大断面図、図1[C]は図1[A]におけるIc−Ic線拡大断面図である。 実施形態1の水晶素子の製造方法を示す斜視図であり、図2[A]、図2[B]、図2[C]の順に工程が進行する。 実施形態1の水晶素子の製造方法を示す斜視図であり、図3[A]、図3[B]、図3[C]の順に工程が進行する。 実施形態1の水晶素子の製造方法を示し、図2[A]の斜視図、図2[B]の部分拡大断面図、図2[C]の斜視図の順に工程が進行する。 図5[A]は実施形態1における切り欠きの配置例1、図5[B]は実施形態1における切り欠きの配置例2、図5[C]は実施形態1における切り欠きの形状例、図5[D]は実施形態1における切り欠きの配置例3、図5[E]は実施形態1における切り欠きの配置例4、図5[F]は実施形態1における切り欠きの配置例5である。 図6[A]は実施形態2の水晶素子を示す斜視図、図6[B]は実施形態3の水晶素子を示す斜視図である。 図7[A]は実施形態4の水晶デバイスを示す斜視図であり、図7[B]は図7[A]におけるVIIb−VIIb線断面図である。 図8[A]は実施形態5の電子機器の第一例を示す正面図であり、図8[B]は実施形態5の電子機器の第二例を示す正面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という。)について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については同一の符号を用いることにより適宜説明を省略する。図面に描かれた形状は、当業者が理解しやすいように描かれているため、実際の寸法及び比率とは必ずしも一致していない。
<実施形態1>
本実施形態1の水晶素子10は、略矩形の水晶板12と、励振電極14e,14fと、少なくとも一つの切り欠き15と、を備える。水晶板12は、平面視して、二つの長辺11a.11b及び二つの短辺11c,11dと、二つの長辺11a.11b及び二つの短辺11c,11dに囲まれた対向する二つの主面13e,13fと、二つの主面13e,13fに挟まれた四つの側面13a.13b,13c,13dと、を有する。励振電極14e,14fは、二つの主面13e,13f上にそれぞれ位置する。切り欠き15は、四つの側面13a.13b,13c,13dのうちの少なくとも一つの側面上に位置する。
次に、水晶素子10の構成について更に詳しく説明する。
水晶素子10は、パッケージに電気的に接続される接続電極14a,14bと、接続電極14a,14bと励振電極14e,14fとを繋ぐ引き出し電極14g,14hと、を更に備える。
水晶板12は、ATカット水晶板である。すなわち、水晶において、X軸(電気軸)、Y軸(機械軸)及びZ軸(光軸)からなる直交座標系XYZを、X軸回りに30°以上かつ50°以下(一例として、35°15′)回転させて直交座標系XY’Z’を定義したとき、XZ’平面に平行に切り出されたウェハが水晶板12の原材料となる。そして、長辺11a,11bがX軸に平行、短辺11c,11dがZ’軸に平行、厚み方向がY’軸に平行である。水晶板12の外形寸法を例示すれば、長辺11a,11bは1000μm以下例えば650〜920μm、短辺11c,11dは550〜690μm、厚みは59〜62μmである。
切り欠き15は、単数でも複数でもよく、側面13a.13b,13c,13dのどこに位置してもよく、かつ、どのような形状でもよい。本実施形態1では、一つの切り欠き15が側面13a上に位置している。例えば、切り欠き15の形状は平面視して略楔状である。略楔状の切り欠き15は、例えばレーザ光又は機械加工などで切り欠き15を形成することにより得られる。
一対の励振電極14e,14fは、平面視して略矩形であり、両主面13e,13fのそれぞれ略中央に設けられている。主面13eにおいて励振電極14eからは、引き出し電極14gが、長辺11aに沿って短辺11cの接続電極14aまで延びている。接続電極14aは、主面13eから側面13cを通って主面13fまで延びている。主面13fにおいて励振電極14fからは、引き出し電極14hが、長辺11bに沿って短辺11cの接続電極14bまで延びている。接続電極14bは、主面13fから側面13cを通って主面13eまで延びている。つまり、接続電極14aは引き出し電極14gを介して励振電極14eに導通し、接続電極14bは引き出し電極14hを介して励振電極14fに導通している。なお、励振電極14e,14fは、略矩形に限らず、例えば略円形又は略楕円形などであってもよい。
励振電極14e,14fは、例えばクロム(Cr)からなる下地層と、金(Au)などの金属からなる最外層との、積層体を成している。つまり、水晶板12上に下地層が位置し、下地層上に最外層が位置している。下地層は、主に水晶板12との密着力を得る役割を果たす。最外層は、主に電気的導通を得る役割を果たす。接続電極14a,14b及び引き出し電極14g,14hも、励振電極14e,14fと同様に、下地層と最外層との積層体としてもよい。なお、下地層と最外層との間に、他の層を設けてもよい。
励振電極14e,14f等の製造工程としては、水晶板12に成膜後にフォトレジストパターンを形成してエッチングする方法、水晶板12にフォトレジストパターンを形成後に成膜してリフトオフする方法、又は、水晶板12をメタルマスクで覆い成膜する方法などが挙げられる。成膜には、スパッタ又は蒸着などが用いられる。
水晶素子10の動作は次のとおりである。励振電極14e,14fを介して、水晶板12に交番電圧を印加する。すると、水晶板12は、両主面13e,13fが互いにずれるように厚みすべり振動を起こし、特定の発振周波数を発生させる。このように、水晶素子10は、水晶板12の圧電効果及び逆圧電効果を利用して、一定の発振周波数の信号を出力するように動作する。このとき、励振電極14e,14f間の水晶板12の板厚が薄いほど、高い発振周波数となる。
次に、水晶素子10の作用及び効果について説明する。
(1)水晶素子10によれば、水晶板12の側面13aに切り欠き15を備えたことにより、水晶板12に対して特定の結晶軸方向を認識できるので、安定した電気特性を確保できる。本実施形態1の場合、平面視して、長辺11a.11bが上下方向に平行になるように、かつ、切り欠き15が右側の長辺の上半分側に位置するように、水晶板12を置けば、水晶板12の上方向が+X軸方向、奥方向が+Y’軸方向かつ左方向が+Z’軸方向になる。
(2)水晶の結晶軸のX軸、Y軸及びZ軸を、X軸回りに30°以上かつ50°以下回転させてX軸、Y’軸及びZ’軸を定義したとき、長辺11a.11bがX軸に平行かつ短辺11c.11dがZ’軸に平行である。つまり、水晶素子10は厚みすべり振動モードで動作する。厚みすべり振動では、X軸方向に進む振動の伝搬速度とZ’軸方向に進む振動の伝搬速度とが異なる。X軸方向に進む振動の伝搬速度は、Z軸方向に進む振動の伝搬速度よりも早い。
厚みすべり振動モードの水晶素子10は、水晶板12の短辺11c.11dの一方(先端側)を浮かせ短辺11c.11dの他方(基端側)を固定することにより、片持ち梁状に保持される。このとき、+X軸方向が先端側になるように水晶板12を保持した場合と、−X軸方向が先端側になるように水晶板12を保持した場合とでは、振動特性(例えば周波数温度特性)が異なる。そこで、本実施形態1では、切り欠き15の位置情報に基づき正確に+X軸方向を認識できることにより、量産時の全ての水晶素子10において+X軸方向が先端側になるように水晶板12を保持できるので、バラツキの少ない安定した電気特性を確保できる。なお、先端は自由端、基端は固定端とも呼ばれる。
(3)切り欠き15の形状は平面視して略楔状としてもよい。この略楔状には、略V字状及び略U字状なども含まれる。略楔状の切り欠き15は、水晶板12にレーザ光を照射することにより容易に得ることができる。
(4)単数の切り欠き15の位置情報を利用して、結晶軸方向を認識する場合について説明する。
図5[A]に示す切り欠き150は、長辺11a.11bと交わる水晶板12の中心線121上に位置し、±X軸方向の認識に有効である。つまり、平面視して、長辺11a.11bが上下方向に平行になるように、すなわち、切り欠き150が右側の長辺に位置するように、水晶板12を置けば、水晶板12の上下方向がX軸方向になる。このとき、切り欠き150を図5[C]に示す切り欠き153(後述)とすることにより、切り欠き153が指し示す水晶板12の上方向又は下方向が+X’軸方向になる。図5[B]に示す切り欠き150は、短辺11c,11dと交わる水晶板12の中心線122上に位置し、±X軸方向の認識に有効である。つまり、平面視して、長辺11a.11bが上下方向に平行になるように、かつ、切り欠き150が上側の短辺に位置するように、水晶板12を置けば、水晶板12の上方向が+X’軸方向になる。
図5[A]及び図5[B]に示す位置以外の単数の切り欠き15は、±X軸方向の認識に有効である。つまり、この場合の単数の切り欠き15は、平面視して、長辺11a.11bと交わる中心線121上及び短辺11c,11dと交わる水晶板12の中心線122上のどちらにも位置しない。
(5)複数の切り欠き15の位置情報を利用して、結晶軸方向を認識する場合について説明する。
図5[D]に示す切り欠き151,152は、水晶板12の中心線121に対して線対称に配置され、±X軸方向の認識に有効である。つまり、平面視して、長辺11a.11bが上下方向に平行になるように、すなわち、切り欠き151,152が右側の長辺に位置するように、水晶板12を置けば、水晶板12の上下方向がX軸方向になる。このとき、切り欠き151,152の少なくとも一方を図5[C]に示す切り欠き153(後述)とすることにより、切り欠き153が指し示す水晶板12の上方向又は下方向が+X’軸方向になる。図5[E]に示す切り欠き151,152は、水晶板12の中心線122に対して線対称に配置され、±X軸方向の認識に有効である。つまり、平面視して、長辺11a.11bが上下方向に平行になるように、かつ、切り欠き151,152が上側の短辺に位置するように、水晶板12を置けば、水晶板12の上方向が+X’軸方向になる。
図5[F]に示す切り欠き151,152は、水晶板12の中心120に対して点対称に配置され、±X軸方向の認識に有効である。つまり、平面視して、長辺11a.11bが上下方向に平行になるように、すなわち、切り欠き151が右側の長辺かつ切り欠き152が左側の長辺に位置するように、水晶板12を置けば、水晶板12の上下方向がX軸方向になる。このとき、切り欠き151,152の少なくとも一方を図5[C]に示す切り欠き153(後述)とすることにより、切り欠き153が指し示す水晶板12の上方向又は下方向が+X’軸方向になる。
図5[D]、図5[E]及び図5[F]に示す位置以外の複数の切り欠き15は、±X軸方向の認識に有効である。つまり、この場合の複数の切り欠き15は、平面視して、長辺11a.11bと交わる水晶板12の中心線121及び短辺11c,11dと交わる水晶板12の中心線122のどちらに対しも線対称な配置とならず、かつ、水晶板12の中心120に対して点対称な配置とならない。
(6)切り欠き15の形状情報を利用して、結晶軸方向を認識する場合について説明する。図5[C]に示すように、平面視して切り欠き153が特定方向を指す形状である、としてもよい。図5[C]に示す切り欠き153は、平面形状に方向性を持たせることにより、切り欠き153の位置に関係なく、結晶軸方向を認識できる。つまり、切り欠き153は、平面視して略三角形であり、最小角度のただ一つの頂点が+X軸方向を指す。図5[C]に示す例では、平面視して、長辺11a.11bが上下方向に平行になるように、かつ、切り欠き153が右側の長辺に位置するように水晶板12を置けば、切り欠き153の指す上方向が+X軸方向になる。なお、図5[C]に示す形状は、例えば、水晶板12に照射するレーザスポットのエネルギ分布を、レンズ等を用いて調整することにより得られる。
次に、水晶素子10の製造方法の一例(以下「実施形態1の製造方法」という。)について、図1乃至図4に基づき説明する。
本実施形態1の製造方法は、次の工程を含む。
(1)複数の水晶ウェハ40を貼り合わせて第一ウェハブロック41を作る第一貼り合わせ工程(図2[A][B])。
(2)第一ウェハブロック41を長辺11a.11bの寸法42で切断して複数の第一切断ブロック43を作る第一切断工程(図2[B][C])。
(3)複数の第一切断ブロック43を貼り合わせて第二ウェハブロック44を作る第二貼り合わせ工程(図3[A][B])。
(4)第二ウェハブロック44を短辺11c,11dの寸法45で切断して複数の第二切断ブロック46を作る第二切断工程(図3[B][C])。
(5)第二切断ブロック46に切り欠き15を形成する切り欠き形成工程(図4[A])。
(6)切り欠き15が形成された第二切断ブロック46を、個々の水晶板12に分解する水晶板形成工程(図4[C])。
各工程について、説明を補足する。第一貼り合わせ工程(図2[A][B])では、例えばホットメルトタイプの接着剤によって各水晶ウェハ40同士を貼り合わせる。このとき、光硬化性樹脂からなる接着剤を用いてもよい。
第一切断工程(図2[B][C])では、例えばダウンカット方式のワイヤソーの切断用ワイヤ47によって第一ウェハブロック41を切断する。本実施形態1では、一方の寸法42が長辺11a.11bの寸法である。切断用ワイヤ47の代わりに、ダイシングブレードなどを用いてもよい。
第二貼り合わせ工程(図3[A][B])では、ダウンカット方式のワイヤソーに合わせるため、図2[C]に示す複数の第一切断ブロック43をそれぞれY’軸を中心に90°回転させて、接着剤によって各第一切断ブロック43同士を貼り合わせる。このとき使用する接着剤等は、第一貼り合わせ工程と同様である。
第二切断工程(図3[B][C])では、例えば切断用ワイヤ47によって第二ウェハブロック44を切断する。本実施形態1では、他方の寸法45が短辺11c,11dの寸法である。切断用ワイヤ47の代わりに、ダイシングブレードなどを用いてもよい。
切り欠き形成工程(図4[A])では、例えばレーザ光48を第二切断ブロック46に照射することにより、第二切断ブロック46に切り欠き15を形成する。レーザ光48の代わりに、ダイシングブレードなどを用いてもよい。
水晶板形成工程(図4[C])では、例えば接着剤を溶融することにより、第二切断ブロック46を個々の水晶板12に分解する。これにより、切り欠き15が形成された水晶板12が得られる。その後、水晶板12上に励振電極14e,14f等を形成することにより、水晶素子10が完成する。
また、切り欠き形成工程(図4[A])と水晶板形成工程(図4[C])との間に、側面研磨工程(図4[B])を挿入してもよい。切り欠き形成工程(図4[A])では、レーザ光48の照射によって、略楔状の切り欠き15の周囲に突起49が形成されることがある。側面研磨工程(図4[B])では、この突起49が除去される。
次に、本実施形態1の製造方法の作用及び効果について説明する。
本実施形態1の製造方法によれば、機械加工技術を用いて水晶板12を形成することにより、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて水晶板を形成する場合に比べて、製造設備及び製造工程を簡素化できる。しかも、水晶板12の側面13aに切り欠き15が形成されているので、個片化されバラバラになっても、水晶板12の結晶軸方向を正確に認識できる。
また、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて水晶板を形成した場合は、水晶板の主面と側面とのなす角度がエッチング残渣によって直角でなくなる。これに対して、本実施形態1の製造方法によれば、主面13e,13fと側面13a.13b,13c,13dとが正確に直角になるように切断できるので、シミュレーションに良く合致する水晶素子10を得ることができる。
<実施形態2>
図6[A]に示すように、本実施形態2の水晶素子20は、次の点で実施形態1と異なる。すなわち、短辺11dを含む側面13dに切り欠き25が位置する。本実施形態2では、平面視して、長辺11a.11bが上下方向に平行になるように、かつ、切り欠き25が上側の短辺の右半分側に位置するように、水晶板12を置けば、水晶板12の上方向が+X軸方向、奥方向が+Y’軸方向かつ左方向が+Z’軸方向になる。
水晶素子20の電気特性は、長辺11a.11bの寸法(短辺11cから短辺11dまでの長さ)よりも、短辺11c、11dの寸法(長辺11aから長辺11bまでの長さ)に依存する。水晶素子20によれば、長辺(X軸)方向に切り欠きを入れる、つまり短辺11c,11dを含む側面13c,13dに切り欠き25が位置することにより、電気特性に影響しやすい短辺11c、11dの寸法を変えないので、切り欠き25による電気特性への影響を軽減できる。本実施形態2のその他の構成、作用及び効果は、実施形態1のそれらと同様である。
<実施形態3>
図6[B]に示すように、本実施形態3の水晶素子30は、次の点で実施形態1と異なる。すなわち、励振電極14e,14fから短辺11cに延びる接続電極14a,14bを更に備え、接続電極14b及び短辺11cを含む側面13cに切り欠き35が位置する。本実施形態3では、平面視して、長辺11a.11bが上下方向に平行になるように、かつ、切り欠き35が下側の短辺の左半分側に位置するように、水晶板12を置けば、水晶板12の上方向が+X軸方向、奥方向が+Y’軸方向かつ左方向が+Z’軸方向になる。
接続電極14bには、後述するように導電性接着剤が付着する。水晶素子30によれば、接続電極14bの表面積が切り欠き35によって増加するので、導電性接着剤の付着力を向上できる。本実施形態3のその他の構成、作用及び効果は、実施形態1又は2のそれらと同様である。
<実施形態4>
図7[A]及び図7[B]に示すように、本実施形態4の水晶デバイス60は、実施形態1の水晶素子10と、水晶素子10が位置する基体61と、基体61とともに水晶素子10を気密封止する蓋体62と、を備えている。基体61は、パッケージとも呼ばれ、基板61aと枠体61bとからなる。基板61aの上面と枠体61bの内側面と蓋体62の下面とによって囲まれた空間が、水晶素子10の収容部63となる。水晶素子10は、例えば、電子機器等で使用する基準信号を出力する。
換言すると、水晶デバイス60は、上面に一対の電極パッド61d及び下面に四つの外部端子61cを有する基板61aと、基板61aの上面の外周縁に沿って位置する枠体61bと、一対の電極パッド61dに導電性接着剤61eを介して実装される水晶素子10と、水晶素子10を枠体61bとともに気密封止する蓋体62と、を備えている。
基板61a及び枠体61bは、例えばアルミナセラミックス又はガラスセラミックス等のセラミック材料からなり、一体的に形成されて基体61となる。基体61及び蓋体62は、平面視して概ね矩形状である。外部端子61cと電極パッド61d及び蓋体62とは、基体61の内部又は側面に形成された導体を介して電気的に接続される。詳しく言えば、基板61aの下面の四隅に外部端子61cがそれぞれ位置する。それらのうちの二つの外部端子61cが水晶素子10に電気的に接続され、残りの二つの外部端子61cが蓋体62に電気的に接続される。外部端子61cは、電子機器等のプリント配線板などに実装するために用いられる。
水晶素子10は、前述したように、水晶板12と、水晶板12の上面に形成された励振電極14eと、水晶板12の下面に形成された励振電極14fとを有する。そして、水晶素子10は、導電性接着剤61eを介して電極パッド61d上に接合され、安定した機械振動と圧電効果により、電子機器等の基準信号を発振する役割を果たす。
電極パッド61dは、基体61に水晶素子10を実装するためのものであり、基板61aの一辺に沿うように隣接して一対が位置する。そして、一対の電極パッド61dは、それぞれ接続電極14a,14bを接続して水晶素子10の一端を固定端とし、水晶素子10の他端を基板61aの上面から離間した自由端とすることにより、片持ち支持構造にて水晶素子10を基板61a上に固定する。
導電性接着剤61eは、例えば、シリコーン樹脂等のバインダの中に、導電フィラとして導電性粉末が含有されたものである。蓋体62は、例えば、鉄、ニッケル又はコバルトの少なくともいずれかを含む合金からなり、シーム溶接などによって枠体61bと接合することにより、真空状態にある又は窒素ガスなどが充填された収容部63を気密的に封止する。
水晶デバイス60によれば、水晶素子10を備えたことにより、安定した電気特性を発揮できる。なお、水晶デバイス60は、実施形態1の水晶素子10に限らず、他の実施形態の水晶素子を備えたものとしてもよい。
<実施形態5>
図8[A]及び図8[B]に示すように、本実施形態7の電子機器71,72はそれぞれ水晶デバイス60を備えている。図8[A]に例示した電子機器71はスマートフォンであり、図8[B]に例示した電子機器72はパーソナルコンピュータである。
図7[A]及び図7[B]に示すように構成された水晶デバイス60は、はんだ付け、金(Au)バンプ又は導電性接着剤などによってプリント基板に外部端子61cの底面が固定されることによって、電子機器71,72を構成するプリント基板の表面に実装される。そして、水晶デバイス60は、例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、時計、ゲーム機、通信機、又はカーナビゲーションシステム等の車載機器などの種々の電子機器で発振源として用いられる。
電子機器71,72によれば、水晶デバイス60を備えたことにより、安定した電気特性に基づく高性能かつ高信頼性の動作を実現できる。
<その他>
以上、上記各実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明の構成や詳細については、当業者が理解し得るさまざまな変更を加えることができる。また、本発明には、上記各実施形態の構成の一部又は全部を相互に適宜組み合わせたものも含まれる。
10,20,30 水晶素子
11a,11b 長辺
11c,11d 短辺
12 水晶板
120 中心
121,122 中心線
13e,13f 主面
13a,13b,13c,13d 側面
14a,14b 接続電極
14e,14f 励振電極
14g,14h 引き出し電極
15,150,151,152,153,25,35 切り欠き
40 水晶ウェハ
41 第一ウェハブロック
42 一方の寸法
43 第一切断ブロック
44 第二ウェハブロック
45 他方の寸法
46 第二切断ブロック
47 切断用ワイヤ
48 レーザ光
49 突起
60 水晶デバイス
61 基体
61a 基板
61b 枠体
61c 外部端子
61d 電極パッド
61e 導電性接着剤
62 蓋体
63 収容部
71,72電子機器

Claims (7)

  1. 平面視して、二つの長辺及び二つの短辺と、前記二つの長辺及び前記二つの短辺に囲まれた対向する二つの主面と、前記二つの主面に挟まれた四つの側面とを有する略矩形の水晶板と、
    前記二つの主面上にそれぞれ位置する励振電極と、
    前記四つの側面のうちの少なくとも一つの側面上に位置する少なくとも一つの切り欠きと、を備え、
    水晶の結晶軸のX軸、Y軸及びZ軸を、X軸回りに30°以上かつ50°以下回転させてX軸、Y’軸及びZ’軸を定義したとき、前記長辺が前記X軸に平行かつ前記短辺が前記Z’軸に平行である、
    水晶素子。
  2. 平面視して、前記切り欠きが略楔状である、
    請求項1記載の水晶素子。
  3. 前記短辺を含む前記側面に前記切り欠きが位置する、
    請求項1又は2記載の水晶素子。
  4. 前記励振電極から前記二つの短辺の一方に延びる接続電極を更に備え、
    前記接続電極及び前記短辺を含む前記側面に前記切り欠きが位置する、
    請求項3記載の水晶素子。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の水晶素子と、
    前記水晶素子が位置する基体と、
    前記基体とともに前記水晶素子を気密封止する蓋体と、
    を備えた水晶デバイス。
  6. 請求項5記載の水晶デバイスを備えた電子機器。
  7. 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の水晶素子を製造する方法であって、
    複数の水晶ウェハを貼り合わせて第一ウェハブロックを作る第一貼り合わせ工程と、
    前記第一ウェハブロックを前記長辺及び前記短辺の一方の寸法で切断して複数の第一切断ブロックを作る第一切断工程と、
    前記複数の第一切断ブロックを貼り合わせて第二ウェハブロックを作る第二貼り合わせ工程と、
    前記二ウェハブロックを前記長辺及び前記短辺の他方の寸法で切断して複数の第二切断ブロックを作る第二切断工程と、
    前記第二切断ブロックに前記切り欠きを形成する切り欠き形成工程と、
    前記切り欠きが形成された前記第二切断ブロックを、個々の前記水晶板に分解する水晶板形成工程と、
    を含む水晶素子の製造方法。
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