JP2020196828A - 粘着性放熱シート - Google Patents

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Abstract

【課題】熱伝導性に優れた粘着性放熱シートを提供する。【解決手段】粘着剤および無機フィラーを含有する粘着性放熱シート1であって、粘着性放熱シート1の少なくとも一方の面における、算術平均粗さRaが20μm未満であり、粗さ曲線要素の平均長さRSmが30μm未満であり、プローブタック値が13mN/5mmΦ以上である粘着性放熱シート1。【選択図】図1

Description

本発明は、粘着性放熱シートに関するものである。
従来より、熱電変換デバイス、光電変換デバイス、大規模集積回路等の半導体デバイスなどの電子デバイス等において、発熱した熱を逃がすために、熱伝導性を有する放熱シートが用いられている。例えば、半導体デバイスから発生する熱を効率良く外部に放熱するための方法として、半導体デバイスと、ヒートシンクや放熱板との間に、熱伝導性に優れる粘着性の放熱シートを設けることが行われている。
上記のような粘着性放熱シートは、特許文献1に例示されるように、粘着性樹脂、無機フィラー、硬化剤および溶剤を含有する放熱材料の塗布液を、剥離シートや基材に塗工し、乾燥することにより製造される。
特開2015−67713号公報
しかしながら、従来の粘着性放熱シートは、熱伝導性が必ずしも十分ではなかった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、熱伝導性に優れた粘着性放熱シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1に本発明は、粘着剤および無機フィラーを含有する粘着性放熱シートであって、前記粘着性放熱シートの少なくとも一方の面における、算術平均粗さRaが20μm未満であり、粗さ曲線要素の平均長さRSmが30μm未満であり、プローブタック値が13mN/5mmΦ以上であることを特徴とする粘着性放熱シートを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)に係る粘着性放熱シートは、上記の組成および物性を有することで、優れた熱伝導性を発揮する。具体的には、上記の組成に係る粘着性放熱シートが上記の物性を満たすと、無機フィラーの充填率が高く、無機フィラーが相互に接触、密着することとなって、効率的な熱伝導経路が形成され、熱伝導性が向上すると考えられる。また、表面粗さが上記であることで、表面平滑性が高く、それにより被着体との接触面積が大きくなり、かつ、プローブタック値が上記であることで、被着体との密着性も高くなる。そのため、これらの側面からも熱伝導性に優れたものとなる。
上記発明(発明1)においては、前記粘着剤がアクリル系粘着剤であることが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)においては、前記粘着性放熱シートにおける前記無機フィラーの含有量が、前記粘着剤100体積部に対して、35体積部以上、500体積部以下であることが好ましい(発明3)。
上記発明(発明1〜3)においては、前記無機フィラーが、粒状であることが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1〜4)においては、前記無機フィラーの平均粒径が、10μm以上、100μm以下であることが好ましい(発明5)。
上記発明(発明1〜5)においては、前記無機フィラーが、窒化ホウ素からなることが好ましい(発明6)。
上記発明(発明1〜6)においては、前記粘着性放熱シートが、2枚の剥離シートの剥離面と接するように前記剥離シートに挟持されていることが好ましい(発明7)。
本発明に係る粘着性放熱シートは、熱伝導性に優れる。
本発明の一実施形態に係る粘着性放熱シートを示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る粘着性放熱シートの製造方法の一例を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の一実施形態に係る粘着性放熱シートは、粘着剤および無機フィラーを含有する。そして、当該粘着性放熱シートの少なくとも一方の面、好ましくは両面における、算術平均粗さRaは、20μm未満であり、粗さ曲線要素の平均長さRSmは、30μm未満であり、プローブタック値は、13mN/5mmΦ以上である。
本実施形態に係る粘着性放熱シートは、上記の組成および物性を有することで、優れた熱伝導性および貼合性・粘着性を発揮する。具体的には、上記の組成に係る粘着性放熱シートが上記の算術平均粗さRaおよび粗さ曲線要素の平均長さRSmを満たすと、粘着性放熱シート表面には無機フィラーが突出し難く、粘着性放熱シート中に多く存在する傾向となる。これにより、粘着性放熱シート中の無機フィラーの充填率が高くなり、無機フィラーが相互に接触、密着することとなって、効率的な熱伝導経路が形成され、熱伝導性が向上すると考えられる。また、算術平均粗さRaおよび粗さ曲線要素の平均長さRSmが上記であることで、表面平滑性が高く、それにより被着体との接触面積が大きくなり、かつ、プローブタック値が上記であることで、粘着性放熱シートを発熱部材や伝熱部材等の被着体に対して貼付するときの貼合性(ハンドリング性および密着性)が良好となり、優れた粘着性を示す。
熱伝導性の観点から、上記算術平均粗さRaは、18μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがより好ましく、特に10μm以下であることが好ましく、プローブタック値や粘着力をより高くできる観点から、8μm以下であることが好ましく、さらには7μm以下であることが好ましい。一方、上記算術平均粗さRaの下限値は、特に限定されないが、0μm以上であることが好ましく、1μm以上であることが好ましく、特に2μm以上であることが好ましく、さらには4μm以上であることが好ましい。
同じく熱伝導性の観点から、上記粗さ曲線要素の平均長さRSmは、28μm以下であることが好ましく、特に26μm以下であることが好ましく、プローブタック値や粘着力をより高くできる観点から、さらには25μm以下であることが好ましい。一方、上記粗さ曲線要素の平均長さRSmの下限値は、特に限定されないが、0μm以上であることが好ましく、1μm以上であることが好ましく、特に2μm以上であることが好ましく、さらには4μm以上であることが好ましい。
なお、本明細書における算術平均粗さRaおよび粗さ曲線要素の平均長さRSmは、JIS B0601−1994に準拠して測定した値である。
また、貼合性(ハンドリング性および密着性)および粘着力向上の観点から、上記プローブタック値は、13mN/5mmΦ以上であり、15mN/5mmΦ以上であることが好ましく、21mN/5mmΦ以上であることがより好ましく、特に30mN/5mmφ以上であることが好ましく、さらには40mN/5mmφ以上であることが好ましく、60mN/5mmφ以上であることが最も好ましい。一方、上記プローブタック値の下限値は、リワーク性の観点から、200mN/5mmφ以下であることが好ましく、特に150mN/5mmφ以下であることが好ましく、さらには120mN/5mmφ以下であることが好ましい。なお、本明細書におけるプローブタック値は、JIS Z0237:1991に準じて測定された値をいい、詳細な測定方法は後述する実施例にて示す。
前述した通り、本実施形態に係る粘着性放熱シートは、粘着剤および無機フィラーを含有する。粘着剤の種類は、上記の物性が満たされれば特に限定されず、例えば、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等のいずれであってもよい。それらの中でも、前述した物性を満たし易いアクリル系粘着剤が好ましい。
アクリル系粘着剤は、エマルション型、溶剤型または無溶剤型のいずれであってもよい。また、アクリル系粘着剤は、架橋性のものであってもよいし、活性エネルギー線硬化性、熱硬化性等の硬化性のものであってもよい。上記の中でも、前述した物性を満たし易くなる観点から、非硬化性のアクリル系粘着剤であることが好ましく、中でも、架橋性のアクリル系粘着剤であることが好ましい。
具体的に、本実施形態に係る粘着性放熱シートを構成する材料は、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)と、架橋剤(B)と、無機フィラー(C)とを含有する放熱シート形成用組成物(以下「放熱シート形成用組成物C」という場合がある。)を架橋してなるものであることが好ましい。なお、本明細書において、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル及びメタクリロイルの両方を意味する。他の類似用語も同様である。また、本明細書において、「重合体」には「共重合体」の概念も含まれるものとする。
1.各成分
(1)(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)
本実施形態における(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、当該重合体を構成するモノマー単位として、後述する架橋剤(B)と反応する反応性基を分子内に有する反応性基含有モノマーを含むことが好ましい。この反応性基含有モノマー由来の反応性基が架橋剤(B)と反応して、架橋構造(三次元網目構造)が形成され、所望の凝集力を有する粘着性放熱シートが得られる。
上記反応性基含有モノマーとしては、分子内に水酸基を有するモノマー(水酸基含有モノマー)、分子内にカルボキシ基を有するモノマー(カルボキシ基含有モノマー)、分子内にアミノ基を有するモノマー(アミノ基含有モノマー)などが好ましく挙げられる。これらの反応性官能基含有モノマーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記反応性官能基含有モノマーの中でも、架橋剤(B)との反応性の観点や無機フィラー(C)の充填性向上の観点から、水酸基含有モノマーおよびカルボキシ基含有モノマーが好ましい。本実施形態における(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、当該重合体を構成するモノマー単位として、水酸基含有モノマーおよびカルボキシ基含有モノマーの両方を含有してもよいし、それぞれ単独で含有してもよい。特に、前述したプローブタック値の満たし易さの観点から、水酸基含有モノマーおよびカルボキシ基含有モノマーの両方を含有することが好ましい。
水酸基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル等が挙げられる。上記の中でも、前述したプローブタック値の満たし易さの観点から、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルまたは(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルが好ましく、特にアクリル酸2−ヒドロキシエチルまたはアクリル酸4−ヒドロキシブチルが好ましく、さらにはアクリル酸2−ヒドロキシエチルが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸が挙げられる。上記の中でも、前述したプローブタック値の満たし易さの観点から、アクリル酸が好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)中における構成モノマー単位としての反応性官能基含有モノマーの含有量(反応性官能基含有モノマーを2種以上含有する場合には、その合計量)は、0.4質量%以上であることが好ましく、特に0.8質量%以上であることが好ましく、さらには1.2質量%以上であることが好ましい。また、当該含有量は、12質量%以下であることが好ましく、特に6質量%以下であることが好ましく、さらには3質量%以下であることが好ましい。反応性官能基含有モノマーの含有量が上記の範囲にあることで、前述したプローブタック値を満たし易いものとなる。また、無機フィラー(C)の充填性が良好となって放熱性をより発揮し易くなる。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)が、当該重合体を構成するモノマー単位としての反応性官能基含有モノマーとして、水酸基含有モノマーを含有する場合、その含有量は、0.1質量%以上であることが好ましく、特に0.2質量%以上であることが好ましく、さらには0.4質量%以上であることが好ましい。また当該含有量は、5質量%以下であることが好ましく、特に3質量%以下であることが好ましく、さらには1質量%以下であることが好ましい。
また、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)が、当該重合体を構成するモノマー単位としての反応性官能基含有モノマーとして、カルボキシ基含有モノマーを含有する場合、その含有量は、0.1質量%以上であることが好ましく、特に0.4質量%以上であることが好ましく、さらには0.8質量%以上であることが好ましい。また当該含有量は、10質量%以下であることが好ましく、特に6質量%以下であることが好ましく、さらには2質量%以下であることが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、当該重合体を構成するモノマー単位として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有することが好ましい。これにより、前述したプローブタック値が満たされ易くなって、良好な貼合性(ハンドリング性および密着性)および良好な粘着性を発現することができる。アルキル基は、直鎖状、分岐鎖状または環状であってもよい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、貼合性(ハンドリング性および密着性)および粘着性の観点から、アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。中でも、貼合性(ハンドリング性および密着性)および粘着性をより向上させる観点から、アルキル基の炭素数が1〜8の(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブチルまたは(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルがより好ましく、アクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチルまたはアクリル酸2−エチルヘキシルが特に好ましく、アクリル酸n−ブチルまたはアクリル酸2−エチルヘキシルがさらに好ましい。なお、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、当該重合体を構成するモノマー単位として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを60質量%以上含有することが好ましく、特に80質量%以上含有することが好ましく、さらには90質量%以上含有することが好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量の下限値が上記であると、前述したプローブタック値を満たし易いものとなるとともに、無機フィラー(C)の充填性が良好となって放熱性をより発揮し易くなる。また、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、当該重合体を構成するモノマー単位として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを99質量%以下含有することが好ましく、特に98質量%以下含有することが好ましく、さらには96質量%以下含有することが好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量の上限値が上記であると、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)中に反応性官能基含有モノマー等の他のモノマー成分を好適な量導入することができる。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、所望により、当該重合体を構成するモノマー単位として、他のモノマーを含有してもよい。他のモノマーとしては、前述した反応性官能基含有モノマーの作用を阻害しないためにも、反応性を有する官能基を含まないモノマーであることが好ましい。かかる反応性を有する官能基を含まないモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、酢酸ビニルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記の中でも、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、当該重合体を構成するモノマー単位として、酢酸ビニルを含有することが好ましい。これにより、前述したプローブタック値を満たし易いものとなる。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、当該重合体を構成するモノマー単位として、酢酸ビニルを0.5質量%以上含有することが好ましく、特に1質量%以上含有することが好ましく、さらには2質量%以上含有することが好ましい。また、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、当該重合体を構成するモノマー単位として、酢酸ビニルを10質量%以下含有することが好ましく、特に7質量%以下含有することが好ましく、さらには4質量%以下含有することが好ましい。酢酸ビニルの含有量が上記の範囲にあることで、前述したプローブタック値をより満たし易いものとなる。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、直鎖状のポリマーであることが好ましい。直鎖状のポリマーであることにより、分子鎖の絡み合いが起こりやすくなり、凝集力の向上が期待できる。これにより、前述したプローブタック値をより満たし易く、耐久性に優れた粘着性放熱シートが得られ易い。
また、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、溶液重合法によって得られた溶液重合物であることが好ましい。溶液重合物であることにより、高分子量のポリマーが得られやすくなり、凝集力の向上が期待できる。これにより、前述したプローブタック値をより満たし易く、耐久性に優れた粘着性放熱シートが得られ易い。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重合態様は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重量平均分子量は、下限値として30万以上であることが好ましく、特に50万以上であることが好ましく、さらには80万以上であることが好ましい。(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重量平均分子量の下限値が上記であると、得られる粘着性放熱シートの耐久性が優れたものとなる。
また、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重量平均分子量は、上限値として160万以下であることが好ましく、特に140万以下であることが好ましく、さらには120万以下であることが好ましい。(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重量平均分子量の上限値が上記であると、前述した表面粗さに関する物性を満たし易く、また、前述したプローブタック値を満たし易いものとなる。
なお、放熱シート形成用組成物Cにおいて、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(2)架橋剤(B)
架橋剤(B)は、放熱シート形成用組成物Cの加熱により(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を架橋し、三次元網目構造を良好に形成することが可能となる。これにより、得られる粘着性放熱シートの凝集力が向上し、前述したプローブタック値をより満たし易くなるとともに、耐久性が優れたものとなる。
上記架橋剤(B)としては、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)が有する反応性基と反応するものであればよく、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アミン系架橋剤、メラミン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、ヒドラジン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、アンモニウム塩系架橋剤等が挙げられる。上記の中でも、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)が有する反応性基との反応性に優れたイソシアネート系架橋剤を使用することが好ましい。なお、架橋剤(B)は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
イソシアネート系架橋剤は、少なくともポリイソシアネート化合物を含むものである。ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネートなど、及びそれらのビウレット体、イソシアヌレート体、さらにはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油等の低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体などが挙げられる。中でも水酸基との反応性の観点から、トリメチロールプロパン変性の芳香族ポリイソシアネート、特にトリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネートおよびトリメチロールプロパン変性キシリレンジイソシアネートが好ましい。
放熱シート形成用組成物C中における架橋剤(B)の含有量は、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、特に0.1質量部以上であることが好ましく、さらには0.5質量部以上であることが好ましい。また、当該含有量は、5質量部以下であることが好ましく、特に4質量部以下であることが好ましく、さらには2質量部以下であることが好ましい。架橋剤(B)の含有量が上記範囲にあることで、得られる粘着性放熱シートが良好な凝集力を発揮し、前述したプローブタック値をより満たし易く、耐久性に優れたものとなる。
(3)無機フィラー(C)
放熱シート形成用組成物Cは、無機フィラー(C)を含有する。無機フィラー(C)は、熱伝導性に優れたものであることが好ましい。具体的には、25℃における熱伝導率が10W/m・K以上であるものが好ましく、特に20W/m・K以上であるものが好ましく、さらには30W/m・K以上であるものが好ましい。なお、当該熱伝導率の上限値は限定されないものの、通常、300W/m・K以下である。
無機フィラー(C)の材料としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄等の金属酸化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化金属、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等の窒化物、炭化ケイ素、炭化カルシウム等の炭化物、タルクなどが挙げられる。
上記の中でも、放熱性および前述した表面粗さに関する物性の満たし易さの観点から、金属酸化物、水酸化金属または窒化物が好ましく、特に窒化物が好ましい。窒化物の中でも、放熱性に優れるとともに、前述した表面粗さに関する物性を満たし易い窒化ホウ素が特に好ましい。また、窒化ホウ素は、導電性を有しないことから、絶縁性が要求される用途のときには、その観点からも好ましい。なお、上記無機フィラー(C)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
無機フィラー(C)の形状は、粒状、針状、板状、鱗片状、不定形等のいずれであってもよい。粒状は、他の形状(例えば、針状、板状、鱗片状、不定形等)の粒子が凝集して形成される顆粒状を含むものとする。例えば、窒化ホウ素の一次粒子の形状は鱗片状であることが多いが、その鱗片状の一次粒子が凝集して顆粒状になっていてもよい。本実施形態では、鱗片状の一次粒子が凝集して顆粒状になっている窒化ホウ素を使用することが特に好ましい。かかる顆粒状の窒化ホウ素は、放熱性に優れるとともに、前述した表面粗さに関する物性をより満たし易い。
無機フィラー(C)の平均粒径は、目的とする放熱シートの厚さ未満であることが好ましい。これにより、放熱シートの表面から無機フィラー(C)が突出し難くなり、前述した表面粗さに関する物性がより満たされ易くなる。
無機フィラー(C)の平均粒径は、10μm以上であることが好ましく、特に20μm以上であることが好ましく、さらには30μm以上であることが好ましい。また、上記平均粒径は、100μm以下であることが好ましく、80μm以下であることがより好ましく、特に60μm以下であることが好ましく、さらには50μm以下であることが好ましい。無機フィラー(C)の平均粒径が上記範囲にあることで、得られる粘着性放熱シートにおける無機フィラー(C)の充填率を高くすることができ、放熱性がより優れたものとなるとともに、前述した表面粗さに関する物性がより満たされ易くなる。
なお、本明細書における無機フィラー(C)の平均粒径とは、電子顕微鏡で無作為に選んだフィラー20個の長軸径(顆粒状の場合には、その顆粒の長軸径)を測定し、その算術平均値として算出される粒径をいう。
放熱シート形成用組成物C中における無機フィラー(C)の含有量は、粘着剤(アクリル系粘着剤)、すなわち(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)および架橋剤(B)の合計100体積部に対して、35体積部以上であることが好ましく、50体積部以上であることがより好ましく、特に70体積部以上であることが好ましく、さらには90体積部以上であることが好ましい。また、無機フィラー(C)の当該含有量は、500体積部以下であることが好ましく、300体積部以下であることがより好ましく、特に200体積部以下であることが好ましく、さらには120体積部以下であることが好ましい。無機フィラー(C)の含有量が上記範囲にあることで、前述した表面粗さに関する物性およびプローブタック値が満たされ易くなる。なお、無機フィラー(C)の含有量が35体積部未満、特に30体積部以下であると、所望の熱伝導率が得られ難い。
(4)各種添加剤
放熱シート形成用組成物Cには、所望により、各種添加剤、例えば粘着付与剤、難燃剤、酸化防止剤、光安定剤、軟化剤、防錆剤などを添加することができる。なお、後述の重合溶媒や希釈溶媒は、放熱シート形成用組成物Cを構成する添加剤に含まれないものとする。
2.放熱シート形成用組成物の調製
放熱シート形成用組成物Cは、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を製造し、得られた(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)と、架橋剤(B)と、無機フィラー(C)とを混合するとともに、所望により添加剤を加えることで製造することができる。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、重合体を構成するモノマーの混合物を通常のラジカル重合法で重合することにより製造することができる。(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重合は、所望により重合開始剤を使用して、溶液重合法により行うことが好ましい。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、無溶剤にて重合してもよい。重合溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン等が挙げられ、2種類以上を併用してもよい。
重合開始剤としては、アゾ系化合物、有機過酸化物等が挙げられ、2種類以上を併用してもよい。アゾ系化合物としては、例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4'−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2'−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等が挙げられる。
有機過酸化物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシド等が挙げられる。
なお、上記重合工程において、2−メルカプトエタノール等の連鎖移動剤を配合することにより、得られる重合体の重量平均分子量を調節することができる。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)が得られたら、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の溶液に、架橋剤(B)、無機フィラー(C)ならびに所望により希釈溶剤および添加剤を添加し、十分に混合することにより、溶剤で希釈された放熱シート形成用組成物Cを得る。なお、上記各成分のいずれかにおいて、固体状のものを用いる場合、あるいは、希釈されていない状態で他の成分と混合した際に析出を生じる場合には、その成分を単独で予め希釈溶媒に溶解もしくは希釈してから、その他の成分と混合してもよい。
上記希釈溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、塩化エチレン等のハロゲン化炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶剤などが用いられる。
このようにして調製された放熱シート形成用組成物Cの粘度としては、コーティング可能な範囲であればよく、特に制限されず、状況に応じて適宜選定することができる。なお、希釈溶剤等の添加は必要条件ではなく、放熱シート形成用組成物Cがコーティング可能な粘度等であれば、希釈溶剤を添加しなくてもよい。この場合、放熱シート形成用組成物Cは、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重合溶媒をそのまま希釈溶剤とする塗布溶液となる。
3.粘着性放熱シートの形成
本実施形態に係る粘着性放熱シートは、粘着剤と無機フィラーとを含有する放熱シート形成用組成物、好ましくは前述した放熱シート形成用組成物Cの塗布溶液を塗布して塗布層を形成し、当該塗布層を加熱プレスすることにより形成することが好ましい(詳しくは後述)。このように、上記塗布層を加熱プレスすることにより、前述した表面粗さに関する物性およびプローブタック値が満たされ易くなる。かかる方法により、熱伝導性に優れた粘着性放熱シートを簡便に製造することができる。
4.粘着性放熱シートの具体的構成
本実施形態に係る粘着性放熱シートの一例としての具体的構成を図1に示す。
図1に示すように、本実施形態に係る粘着性放熱シート1は、2枚の剥離シート、具体的には第1の剥離シート21および第2の剥離シート22の剥離面と接するように、第1の剥離シート21および第2の剥離シート22に挟持されている。なお、本明細書における剥離シートの剥離面とは、剥離シートにおいて剥離性を有する面をいい、剥離処理を施した面および剥離処理を施さなくても剥離性を示す面のいずれをも含むものである。
第1の剥離シート21および第2の剥離シート22としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニルフィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム等が用いられる。また、これらの架橋フィルムも用いられる。さらに、これらの積層フィルムであってもよい。
上記第1の剥離シート21および第2の剥離シート22の剥離面(特に粘着性放熱シートと接する面)には、剥離処理が施されていることが好ましい。剥離処理に使用される剥離剤としては、例えば、アルキッド系、シリコーン系、フッ素系、不飽和ポリエステル系、ポリオレフィン系、ワックス系の剥離剤が挙げられる。
第1の剥離シート21および第2の剥離シート22の厚さについては特に制限はないが、通常20〜150μm程度である。
本実施形態に係る粘着性放熱シート1は、上記のように2枚の剥離シート21,22に挟持されていることにより、所望の時点(例えば使用時)まで保護される。また、前述した加熱プレスを行うにあたり、2枚の剥離シートを使用することが好ましく、これをそのまま粘着性放熱シート1に積層させることで、粘着性放熱シート1を保護することができる。ただし、第1の剥離シート21および第2の剥離シート22は、このときに使用した剥離シートに限定されるものではない。
5.材料の物性
(1)ゲル分率
放熱シート形成用組成物Cから無機フィラー(C)を除いた組成物であって、加熱プレス直前の状態における組成物(以下「組成物RC」という場合がある。)のゲル分率は、粘着性放熱シートの耐久性の観点から、1%以上であることが好ましく、2%以上であることがより好ましく、さらには所望のプローブタック値や粘着力が満たされ易くなる観点から、5%以上であることが好ましく、特に10%以上であることが好ましい。また、当該ゲル分率は、70%以下であることが好ましく、50%以下であることがより好ましく、特に30%以下であることが好ましく、さらには20%以下であることが好ましい。これにより、加熱プレスによって放熱シート形成用組成物Cの塗布層に発生する気泡が潰れて消失し易くなり、その結果、前述した表面粗さに関する物性およびプローブタック値が満たされ易くなる。
なお、上記の「加熱プレス直前の状態」は、加熱プレスに付す時の状態と同じ状態をいい、粘着成分((メタ)アクリル酸エステル重合体(A))が架橋性のものである場合、架橋は完了していてもよいし、進行中であってもよい(以下同じ)。また、上記ゲル分率の測定方法は、後述する試験例に示す通りである。
(2)緩和弾性率
上記組成物RCを、JIS K7244−1に準拠して10%ひずませたときに測定される最大の緩和弾性率値を最大緩和弾性率G(t)max(MPa)とし、当該最大緩和弾性率G(t)maxが測定されてから1800秒後まで上記組成物RCを10%ひずませ続け、その間に測定される最小の緩和弾性率値を最小緩和弾性率G(t)min(MPa)とし、以下の式(I)から算出される緩和弾性率変動値ΔlogG(t)は、1.01以上であることが好ましく、特に1.1以上であることが好ましく、さらには1.2以上であることが好ましい。
ΔlogG(t)=logG(t)max−logG(t)min …(I)
なお、緩和弾性率G(t)の測定方法の詳細は、後述する試験例に示す通りである。
緩和弾性率変動値ΔlogG(t)が上記であると、放熱シート形成用組成物Cの塗布層(加熱プレス直前)は、応力緩和し易いものとなる。これにより、加熱プレスによって放熱シート形成用組成物Cの塗布層に発生する気泡が潰れて消失し易くなり、その結果、前述した表面粗さに関する物性およびプローブタック値が満たされ易くなる。
緩和弾性率変動値ΔlogG(t)の上限値は特に限定されないが、通常は1.8以下であることが好ましく、特に1.5以下であることが好ましく、さらには1.3以下であることが好ましい。
上記組成物RCの最大緩和弾性率G(t)maxは、上限値として、0.1MPa以上であることが好ましく、特に0.5MPa以上であることが好ましく、さらには1MPa以上であることが好ましい。最大緩和弾性率G(t)maxの下限値が上記であることで、上記緩和弾性率変動値ΔlogG(t)が前述した値を満たし易いものとなる。最大緩和弾性率G(t)maxの上限値は特に限定されないが、通常は10MPa以下であることが好ましく、5MPa以下であることがより好ましく、特に2MPa以下であることが好ましく、さらには1.8MPa以下であることが好ましく、1.7MPa以下であることが最も好ましい。
また、上記組成物RCの最小緩和弾性率G(t)minは、上限値として、2MPa以下であることが好ましく、1MPa以下であることがより好ましく、特に0.5MPa以下であることが好ましく、さらには0.2MPa以下であることが好ましく、0.15MPa以下であることが最も好ましい。最小緩和弾性率G(t)minの上限値が上記であることで、上記緩和弾性率変動値ΔlogG(t)が前述した値を満たし易いものとなる。最小緩和弾性率G(t)minの下限値は特に限定されないが、通常は0.01MPa以上であることが好ましく、特に0.04MPa以上であることが好ましく、さらには0.08MPa以上であることが好ましい。
(3)貯蔵弾性率
上記組成物RCの100℃における貯蔵弾性率(G’)は、50MPa以下であることが好ましく、30MPa以下であることがより好ましく、特に15MPa以下であることが好ましく、さらには11MPa以下であることが好ましい。100℃における貯蔵弾性率(G’)が上記であると、放熱シート形成用組成物Cの塗布層(加熱プレス直前)は、加熱プレスによって変形し易いものとなる。これにより、加熱プレスによって放熱シート形成用組成物Cの塗布層に発生する気泡が潰れて消失し易くなり、その結果、前述した表面粗さに関する物性およびプローブタック値が満たされ易くなる。
上記貯蔵弾性率(G’)の下限値は、得られる粘着性放熱シートの耐久性の観点から、1MPa以上であることが好ましく、特に4MPa以上であることが好ましく、さらには9MPa以上であることが好ましい。
(4)損失正接
上記組成物RCの100℃における損失正接(tanδ)は、0.1以上であることが好ましく、特に0.2以上であることが好ましく、さらには0.3以上であることが好ましい。また、当該損失正接(tanδ)は、1以下であることが好ましく、特に0.8以下であることが好ましく、さらには0.6以下であることが好ましい。100℃における損失正接(tanδ)が上記範囲にあることにより、加熱プレスによって放熱シート形成用組成物Cの塗布層に発生する気泡が潰れて消失し易くなり、その結果、前述した表面粗さに関する物性およびプローブタック値が満たされ易くなる。
6.粘着性放熱シートの製造方法の具体例
以下、図面を参照して、本発明の好ましい一実施形態に係る粘着性放熱シートの製造方法を説明する。本実施形態では、粘着剤(放熱シート形成用組成物Cにおける(メタ)アクリル酸エステル重合体(A))が、架橋性のものであることを前提とするが、これに限定されるものではない。また、本実施形態では、放熱シート形成用組成物の一例として、前述した放熱シート形成用組成物Cを使用するが、これに限定されるものではない。
最初に、図2(a)に示すように、第1の剥離シート21の剥離面上に放熱シート形成用組成物Cを塗布して、塗布層1Aを形成する。このとき、好ましくは、加熱処理を行って放熱シート形成用組成物Cを架橋(熱架橋)する。
上記放熱シート形成用組成物Cを塗布する方法としては、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等を利用することができる。
上記加熱処理は、放熱シート形成用組成物Cの塗布層1Aから希釈溶剤等を揮発させる際の乾燥処理で兼ねることもできる。加熱処理の加熱温度は、50〜150℃であることが好ましく、特に70〜120℃であることが好ましい。また、加熱時間は、10秒〜10分であることが好ましく、特に50秒〜2分であることが好ましい。
次に、図2(b)に示すように、形成した塗布層1Aに第2の剥離シート22を、その剥離面が塗布層1Aに接触するように積層する。
本実施形態では、この段階で、放熱シート形成用組成物Cにおける架橋反応を完遂させるために、養生工程を設けてもよい。一方、得られる粘着性放熱シートの粘着力を大きくしたい場合や、放熱シート形成用組成物Cにおける架橋反応が上記の加熱処理によって殆ど完了している場合などには、当該養生工程を設けなくてもよい。
養生工程における養生条件は、特に限定されることなく、常温(例えば10〜30℃)、常湿(例えば30〜70%RH)であることが好ましい。養生工程における養生期間は、0.5〜30日間であることが好ましく、特に1〜14日間であることが好ましく、さらには1〜7日間であることが好ましい。
加熱プレス工程直前の段階(養生工程を設けた場合には、養生工程後の段階)における塗布層1Aの厚さ(JIS K7130に準じて測定した値)は、100μm以上であることが好ましく、特に140μm以上であることが好ましく、さらには180μm以上であることが好ましい。また、当該厚さは、300μm以下であることが好ましく、特に250μm以下であることが好ましく、さらには220μm以下であることが好ましい。これにより、加熱プレス工程によって得られる粘着性放熱シートの厚さを、所望の厚さに制御し易い。
次いで、図2(c)に示すように、第1の剥離シート21、塗布層1Aおよび第2の剥離シート22からなる積層体を、熱プレス機3によって加熱プレスして、塗布層1Aを粘着性放熱シート1とする。このように塗布層1Aを加熱プレスすると、得られる粘着性放熱シート1における無機フィラー(C)の充填率が向上し、前述した表面粗さに関する物性が満たされ易くなるとともに、その表面状態からプローブタック値が満たされ易くなる。
かかる効果を得るために、上記の加熱プレスにより、塗布層1Aの厚さが40〜90%になるまで塗布層1Aを圧縮することが好ましく、特に50〜80%になるまで圧縮することが好ましく、さらには60〜70%になるまで圧縮することが好ましい。
また、上記の効果を得るために、上記の加熱プレスを、25〜160℃、50〜200kg/cmにて、0.5〜60分間行うことが好ましい。加熱プレスの温度は、熱伝導性向上の観点からは、28〜160℃であることがより好ましく、特に50〜140℃であることが好ましく、さらには80〜120℃であることが好ましい。ただし、例えば作業者の安全性の観点から高温加熱を避ける場合には、25〜40℃であることが好ましい。加熱プレスの圧力は、特に70〜150kg/cmであることが好ましく、さらには90〜120kg/cmであることが好ましい。加熱プレスの時間は、熱伝導性向上の観点からは、特に5〜45分間であることが好ましく、さらには15〜30分間であることが好ましい。ただし、生産性向上の観点からは、0.5〜5分間であることが好ましい。
最後に、図2(d)に示すように、第1の剥離シート21、粘着性放熱シート1および第2の剥離シート22からなる積層体を、熱プレス機3から取り出す。以上の方法によれば、熱伝導性に優れた粘着性放熱シート1を簡便に製造することができる。
7.粘着性放熱シートの物性等
(1)厚さ
本実施形態によって得られる粘着性放熱シート(「本実施形態に係る粘着性放熱シート」ともいう。)の厚さ(JIS K7130に準じて測定した値)は、下限値として40μm以上であることが好ましく、80μm以上であることがより好ましく、特に100μm以上であることが好ましく、さらには120μm以上であることが好ましい。粘着性放熱シートの厚さの下限値が上記であると、良好な粘着力を発揮しやすい。また、放熱性に優れた粒径を有する熱伝導性フィラーが、放熱シートの表面から突出し難くなるため、前述した表面粗さに関する物性が満たされ易くなる。
また、本実施形態に係る粘着性放熱シートの厚さは、上限値として270μm以下であることが好ましく、225μm以下であることがより好ましく、特に180μm以下であることが好ましく、さらには160μm以下であることが好ましく、140μm以下であることが最も好ましい。粘着性放熱シートの厚さの上限値が上記であると、放熱性により優れたものとすることができる。
(2)熱伝導率
本実施形態に係る粘着性放熱シートの23℃、50%RHにおける熱伝導率(ISO 22007−3に準じて測定した値)は、4W/m・K以上であることが好ましく、6W/m・K以上であることがより好ましく、特に7W/m・K以上であることが好ましく、さらには8W/m・K以上であることが好ましく、9W/m・K以上であることが最も好ましい。これにより、粘着性放熱シートは放熱性に優れるということができる。前述した放熱シート形成用組成物Cから得られる粘着性放熱シートは、上記の熱伝導率を満たすことが可能である。なお、本実施形態に係る粘着性放熱シートの23℃、50%RHにおける熱伝導率の上限値は特に限定されないが、通常は20W/m・K以下であることが好ましく、特に18W/m・K以下であることが好ましく、さらには16W/m・K以下であることが好ましい。
(3)粘着力
本実施形態に係る粘着性放熱シートのステンレススチール(SUS304,#360研磨)に対する粘着力は、0.1N/25mm以上であることが好ましく、0.3N/25mm以上であることがより好ましく、特に0.6N/25mm以上であることが好ましく、さらには0.8N/25mm以上であることが好ましい。これにより、発熱部材や伝熱部材等の被着体に対して良好に密着し、優れた放熱性を発揮することができる。前述した放熱シート形成用組成物Cから得られる粘着性放熱シートは、上記の粘着力を満たすことが可能である。
また、上記粘着力は、10N/25mm以下であることが好ましく、5N/25mm以下であることがより好ましく、特に2N/25mm以下であることが好ましく、さらには1.5N/25mm以下であることが好ましい。これにより、良好なリワーク性が得られ、貼合ミスが生じた場合でも貼り直しが可能となる。
なお、本明細書における粘着力は、基本的にはJIS Z0237:2009に準じた180度引き剥がし法により測定した粘着力をいい、具体的な測定方法は、後述する試験例に示す通りである。
8.粘着性放熱シートの用途
本実施形態に係る粘着性放熱シートは、例えば、発熱部材と、伝熱部材とを貼合して、放熱性装置を得るのに好適である。発熱部材は、所定の機能の発揮に伴い発熱するものの、温度上昇の抑制が要求される部材、あるいは当該部材が発熱した熱の流れを特定の方向に制御することが要求される部材などである。かかる発熱部材としては、例えば、熱電変換デバイス、光電変換デバイス、大規模集積回路等の半導体デバイス、LED発光素子、光ピックアップ、パワートランジスタなどの電子デバイスや、モバイル端末、ウェアラブル端末等の各種電子機器、バッテリー、電池、モーター、エンジンなどが挙げられる。
また、伝熱部材は、受熱した熱を放熱する部材、あるいは受熱した熱を別の部材に伝熱する部材などである。かかる伝熱部材は、熱伝導性の高い材料、例えば、アルミニウム、ステンレススチール、銅等の金属や、グラファイト、カーボンナノファイバーなどからなることが好ましい。伝熱部材の形態としては、基板、筐体、ヒートシンク、ヒートスプレッダー等のいずれであってもよく、特に限定されない。
上記のような放熱性装置を製造するには、例えば、図1に示される粘着性放熱シート1から第2の剥離シート22(または第1の剥離シート21)を剥離し、露出した粘着性放熱シート1の一方の面を発熱部材に貼付する。次いで、発熱部材に設けられた粘着性放熱シート1から第1の剥離シート21(または第2の剥離シート22)を剥離し、露出した粘着性放熱シート1の他方の面を、伝熱部材に貼付する。また、粘着性放熱シート1の一方の面を伝熱部材に貼付した後、粘着性放熱シート1の他方の面に発熱部材を貼合してもよい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、粘着性放熱シート1に積層された第1の剥離シート21および第2の剥離シート22のいずれか一方または両方は、任意の段階で剥離されてもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〕
1.(メタ)アクリル酸エステル重合体の調製
アクリル酸n−ブチル95.5質量部、酢酸ビニル3質量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.5質量部、およびアクリル酸1質量部を溶液重合法により共重合させて、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を調製した。この(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の分子量を以下の方法で測定したところ、重量平均分子量(Mw)100万であった。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて、下記条件に沿って測定した標準ポリスチレン換算値である。
<測定条件>
・測定装置:東ソー社製,HLC−8320
・GPCカラム(以下の順に通過):東ソー社製
TSK gel superH−H
TSK gel superHM−H
TSK gel superH2000
・測定溶媒:テトラヒドロフラン
・測定温度:40℃
2.放熱シート形成用組成物の調製
上記工程1で得られた(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)100質量部(固形分換算値;以下同様)と、架橋剤(B)としてのトリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート(トーヨーケム社製,製品名「BHS8515」)1質量部と、無機フィラー(C)としての顆粒状の窒化ホウ素(顆粒の平均粒径40μm)82質量部((メタ)アクリル酸エステル重合体(A)および架橋剤(B)の合計100体積部に対して100体積部;50体積%)とを混合するとともに、メチルエチルケトンで希釈し、十分に撹拌して、放熱シート形成用組成物を得た。
3.塗布層の形成および養生
上記工程2で得られた放熱シート形成用組成物を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離シート(第1の剥離シート;リンテック社製,製品名「SP−PET751031」)の剥離処理面に、アプリケーターで塗布したのち、90℃で1分間、120℃で1分間加熱処理して塗布層を形成した。得られた塗布層付きの剥離シートにおける塗布層側の面と、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離シート(第2の剥離シート;リンテック社製,製品名「SP−PET751130」)の剥離処理面とを貼合し、23℃、50%RHの条件下で7日間養生した。
上記養生後における塗布層の厚さ(加熱プレス前の厚さ)は、200μmであった。なお、当該塗布層の厚さおよび後述する粘着性放熱シートの厚さは、JIS K7130に準拠し、定圧厚さ測定器(テクロック社製,製品名「PG−02」)を使用して測定した値である。
4.加熱プレス
上記工程3で得られた第1の剥離シート、塗布層(養生後)および第2の剥離シートからなる積層体を、熱プレス機(井元製作所社製,製品名「テストプレス15t・IMC−18E7型」)によって、100℃、100kg/cmにて、1分間加熱プレスして、塗布層を粘着性放熱シートとした。このようにして得られた粘着性放熱シートの厚さ(加熱プレス後の厚さ)は、130μmであった。
〔実施例2〕
加熱プレスの条件を100℃、100kg/cm、10分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
〔実施例3〕
加熱プレスの条件を100℃、100kg/cm、30分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
〔実施例4〕
加熱プレスの条件を60℃、100kg/cm、1分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
〔実施例5〕
加熱プレスの条件を60℃、100kg/cm、10分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
〔実施例6〕
加熱プレスの条件を60℃、100kg/cm、30分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
〔実施例7〕
加熱プレスの条件を30℃、100kg/cm、1分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
〔実施例8〕
加熱プレスの条件を30℃、100kg/cm、10分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
〔実施例9〕
加熱プレスの条件を30℃、100kg/cm、30分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
〔実施例10〕
塗布層の養生を行うことなく、塗布層形成の直後に加熱プレスを行う以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。なお、後述する試験例4、5、6および7に係る試験においては、本実施例で製造した粘着性放熱シートを、23℃、50%RHの条件下で7日間養生した後、当該試験に付した。
〔実施例11〕
塗布層の養生期間を1日に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。なお、後述する試験例4、5、6および7に係る試験においては、本実施例で製造した粘着性放熱シートを、23℃、50%RHの条件下で6日間養生した後、当該試験に付した。
〔実施例12〕
塗布層の養生期間を3日に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。なお、後述する試験例4、5、6および7に係る試験においては、本実施例で製造した粘着性放熱シートを、23℃、50%RHの条件下で4日間養生した後、当該試験に付した。
〔実施例13〕
塗布層の養生期間を14日に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
〔実施例14〕
塗布層の養生期間を21日に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
〔実施例15〕
実施例1の工程1で得られた(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)100質量部と、架橋剤(B)としてのトリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート(トーヨーケム社製,製品名「BHS8515」)1質量部と、無機フィラー(C)としての顆粒状の窒化ホウ素(顆粒の平均粒径40μm)310質量部((メタ)アクリル酸エステル重合体(A)および架橋剤(B)の合計100体積部に対して400体積部;80体積%)とを混合するとともに、メチルエチルケトンで希釈し、十分に撹拌して、放熱シート形成用組成物を得た。
得られた放熱シート形成用組成物を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離シート(第1の剥離シート;リンテック社製,製品名「SP−PET751031」)の剥離処理面に、アプリケーターで塗布したのち、90℃で1分間、120℃で1分間加熱処理して塗布層を形成した。得られた塗布層付きの剥離シートにおける塗布層側の面と、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離シート(第2の剥離シート;リンテック社製,製品名「SP−PET751130」)の剥離処理面とを貼合した。このときの塗布層の厚さ(加熱プレス前の厚さ)は、220μmであった。
次いで、塗布層の養生を行うことなく、塗布層形成の直後に、実施例1と同様にして加熱プレスを行い、粘着性放熱シートを製造した。このようにして得られた粘着性放熱シートの厚さ(加熱プレス後の厚さ)は、175μmであった。なお、後述する試験例4、5、6および7に係る試験においては、本実施例で製造した粘着性放熱シートを、23℃、50%RHの条件下で7日間養生した後、当該試験に付した。
〔比較例1〕
実施例1における加熱プレス直前の塗布層(養生後)を、粘着性放熱シートとした。
〔比較例2〕
実施例15における加熱プレス直前の塗布層を、粘着性放熱シートとした。なお、後述する試験例4、5、6および7に係る試験においては、本例で製造した粘着性放熱シートを、23℃、50%RHの条件下で7日間養生した後、当該試験に付した。
〔比較例3〕
実施例1の工程1で得られた(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)100質量部と、架橋剤(B)としてのトリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート(トーヨーケム社製,製品名「BHS8515」)1質量部と、無機フィラー(C)としての顆粒状の窒化ホウ素(顆粒の平均粒径40μm)35質量部((メタ)アクリル酸エステル重合体(A)および架橋剤(B)の合計100体積部に対して42.86体積部;30体積%)とを混合するとともに、メチルエチルケトンで希釈し、十分に撹拌して、放熱シート形成用組成物を得た。
得られた放熱シート形成用組成物を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離シート(第1の剥離シート;リンテック社製,製品名「SP−PET751031」)の剥離処理面に、アプリケーターで塗布したのち、90℃で1分間、120℃で1分間加熱処理して塗布層を形成した。得られた塗布層付きの剥離シートにおける塗布層側の面と、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離シート(第2の剥離シート;リンテック社製,製品名「SP−PET751130」)の剥離処理面とを貼合した。このときの塗布層の厚さ(加熱プレス前の厚さ)は、150μmであった。
次いで、塗布層の養生を行うことなく、塗布層形成の直後に、実施例1と同様にして加熱プレスを行い、粘着性放熱シートを製造した。このようにして得られた粘着性放熱シートの厚さ(加熱プレス後の厚さ)は、55μmであった。なお、後述する試験例4、5、6および7に係る試験においては、本例で製造した粘着性放熱シートを、23℃、50%RHの条件下で5.35日間養生した後、当該試験に付した。
〔比較例4〕
比較例3における加熱プレス直前の塗布層を、粘着性放熱シートとした。なお、後述する試験例4、5、6および7に係る試験においては、本例で製造した粘着性放熱シートを、23℃、50%RHの条件下で7日間養生した後、当該試験に付した。
ここで、各例における、加熱プレスの条件、塗布層の厚さ(加熱プレス前の厚さ)、粘着性放熱シートの厚さ(加熱プレス後の厚さ)および養生期間を表1に示す。
〔試験例1〕(ゲル分率の測定)
実施例1の工程1で得られた(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)100質量部と、架橋剤(B)としてのトリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート(トーヨーケム社製,製品名「BHS8515」)1質量部とを混合するとともに、メチルエチルケトンで希釈し、十分に撹拌して、組成物(放熱シート形成用組成物から無機フィラー(C)を除いた組成物)を得た。
得られた組成物を使用して、各実施例および比較例と同様にして塗布層を形成し、養生した。この養生後の塗布層を構成する組成物は、加熱プレス直前の状態における「組成物RC」に該当する。上記のようにして得られた塗布層を80mm×80mmのサイズに裁断して、その塗布層をポリエステル製メッシュ(メッシュサイズ200)に包み、その質量を精密天秤にて秤量し、上記メッシュ単独の質量を差し引くことにより、塗布層(組成物RC)のみの質量を算出した。このときの質量をM1とする。
次に、上記ポリエステル製メッシュに包まれた塗布層(組成物RC)を、室温下(23℃)で酢酸エチルに72時間浸漬させた。その後、組成物RCを取り出し、温度23℃、相対湿度50%の環境下で、24時間風乾させ、さらに80℃のオーブン中にて12時間乾燥させた。乾燥後、その質量を精密天秤にて秤量し、上記メッシュ単独の質量を差し引くことにより、組成物RCのみの質量を算出した。このときの質量をM2とする。ゲル分率(%)は、(M2/M1)×100で表される。これにより、組成物RCのゲル分率を導出した。結果を表2に示す。
〔試験例2〕(緩和弾性率の測定)
試験例1と同様にして、各実施例および比較例に対応する養生後の塗布層(組成物RC)を得た。その塗布層を複数層積層し、厚さ0.5mmの積層体とした。得られた塗布層(組成物RC)の積層体から、直径8mmの円柱体(高さ0.5mm)を打ち抜き、これをサンプルとした。
上記サンプルについて、JIS K7244−1に準拠し、粘弾性測定装置(Anton paar社製,製品名「MCR302」)を用いて、以下の条件で組成物RCを10%ひずませ続け、緩和弾性率G(t)(MPa)を測定した。その測定結果から、最大緩和弾性率G(t)max(MPa)を導出するとともに、当該最大緩和弾性率G(t)maxが測定されてから1800秒後までに測定された最小緩和弾性率G(t)min(MPa)を導出した。
測定温度:25℃
測定点:1000点(対数プロット)
得られた最大緩和弾性率G(t)max(MPa)および最小緩和弾性率G(t)min(MPa)から、以下の式(I)に基づいて、緩和弾性率変動値ΔlogG(t)を算出した。結果を表2に示す。
ΔlogG(t)=logG(t)max−logG(t)min …(I)
〔試験例3〕(弾性率の測定)
試験例1と同様にして、各実施例および比較例に対応する養生後の塗布層(組成物RC)を得た。その塗布層を複数層積層し、厚さ0.5mm程度の積層体とした。得られた塗布層(組成物RC)の積層体から、直径8mmの円柱体(高さ0.5mm)を打ち抜き、これをサンプルとした。
上記サンプルについて、JIS K7244−1に準拠し、粘弾性測定装置(Anton paar社製,製品名「MCR302」)を用いて、以下の条件で動的粘弾性を測定し、25℃における貯蔵弾性率(G’)(MPa)および損失弾性率(G”)(MPa)を観測した。また、得られた2つの値から、損失正接(tanδ)を算出した(損失弾性率(G”)/貯蔵弾性率(G’))。結果を表2に示す。
測定周波数:0.1Hz
測定温度範囲:−20〜140℃
〔試験例4〕(表面粗さの測定)
実施例および比較例で得られた粘着性放熱シートの片面(第2の剥離シート側の面)の算術平均粗さRa(μm)および粗さ曲線要素の平均長さRSm(μm)を、形状測定レーザマイクロスコープ(カラー3Dレーザ顕微鏡,キーエンス社製,製品名「VK−9700」)を用いて、JIS B 0601:2001に準拠して測定した。ただし、比較例3および4の粘着性放熱シートについては、正確な測定が不能であった。結果を表2に示す。
なお、粘着性放熱シートの他方の面(第1の剥離シート側の面)の算術平均粗さRaおよび粗さ曲線要素の平均長さRSmも、上記結果とほぼ同様の結果であった。
〔試験例5〕(プローブタック値の測定)
実施例および比較例で得られた粘着性放熱シートの片面(第2の剥離シート側の面)について、JIS Z0237:2009に準拠して、直径5mm(5mmφ)のプローブを使用し、プローブタック試験機(テスター産業社製,製品名「TE−6001 プローブタックテスター」)により、以下の測定条件にてプローブタック値(mN/5mmφ)を測定した。結果を表2に示す。
荷重:200gf/cm
接触時間:1秒
試験速度:1cm/秒
なお、粘着性放熱シートの他方の面(第1の剥離シート側の面)のプローブタック値も、上記結果とほぼ同様の結果であった。
〔試験例6〕(粘着力の測定)
実施例および比較例で得られた粘着性放熱シートから第1の剥離シートを剥がし、露出した面を、易接着層を有するポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製,東洋紡社製,製品名「PET A4300」,厚さ:25μm)の易接着層に貼合した。その積層体を、幅25mm、長さ100mmに裁断し、これをサンプルとした。そして、当該サンプルから第2の剥離シートを剥がし、露出した面を、ステンレススチール板(SUS304,#360研磨)に貼付した。
貼付後1分以内に、引張試験機(オリエンテック社製,製品名「テンシロン」)を用い、剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件で粘着力(N/25mm)を測定した。ここに記載した以外の条件はJIS Z0237:2009に準拠して、測定を行った。結果を表2に示す。ただし、比較例1、2および4の粘着性放熱シートについては、粘着剤の凝集破壊等が発生したため、正確な測定が不能であった。
なお、粘着性放熱シートの他方の面(第1の剥離シート側の面)の粘着力も、上記結果とほぼ同様の結果であった。
〔試験例7〕(熱伝導率の測定)
実施例および比較例で得られた粘着性放熱シートについて、熱拡散率・熱伝導率測定装置(アイフェイズ社製,製品名「ai−phase mobile」)を使用し、ISO 22007−3に準拠して熱伝導率(W/m・K)の測定を行った。その結果、測定値が±30%以内のものを5点平均した値を熱伝導率の値とした。結果を表2に示す。
Figure 2020196828
Figure 2020196828
表2から分かるように、実施例の粘着性放熱シートは、高い熱伝導率を示しており、熱伝導性に優れていた。また、実施例の粘着性放熱シートは、良好な粘着力を有していた。
本発明に係る粘着性放熱シートは、例えば、発熱する電子デバイスと放熱性の基板またはヒートシンクとの間に介在させて、当該電子デバイスを冷却するのに好適に使用することができる。
1…粘着性放熱シート
21…第1の剥離シート
22…第2の剥離シート
1A…塗布層
3…熱プレス機

Claims (7)

  1. 粘着剤および無機フィラーを含有する粘着性放熱シートであって、
    前記粘着性放熱シートの少なくとも一方の面における、
    算術平均粗さRaが、20μm未満であり、
    粗さ曲線要素の平均長さRSmが、30μm未満であり、
    プローブタック値が、13mN/5mmΦ以上である
    ことを特徴とする粘着性放熱シート。
  2. 前記粘着剤がアクリル系粘着剤であることを特徴とする請求項1に記載の粘着性放熱シート。
  3. 前記粘着性放熱シートにおける前記無機フィラーの含有量が、前記粘着剤100体積部に対して、35体積部以上、500体積部以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の粘着性放熱シート。
  4. 前記無機フィラーが、粒状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘着性放熱シート。
  5. 前記無機フィラーの平均粒径が、10μm以上、100μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の粘着性放熱シート。
  6. 前記無機フィラーが、窒化ホウ素からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の粘着性放熱シート。
  7. 前記粘着性放熱シートが、2枚の剥離シートの剥離面と接するように前記剥離シートに挟持されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の粘着性放熱シート。
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