JP7242348B2 - 粘着性放熱シートの製造方法 - Google Patents
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Description
ΔlogG(t)=logG(t)max-logG(t)min …(I)
本発明の一実施形態に係る粘着性放熱シートの製造方法は、粘着成分と無機フィラーとを含有する放熱シート形成用組成物を塗布して塗布層を形成する工程と、上記塗布層を加熱プレスする工程とを備えている。このように、上記塗布層を加熱プレスすると、得られる粘着性放熱シートにおける無機フィラーの充填率が向上し、無機フィラーが相互に接触、密着することとなって、効率的な熱伝導経路が形成され、熱伝導性が向上する。これにより、熱伝導性に優れた粘着性放熱シートを簡便に製造することができる。
本実施形態で使用する放熱シート形成用組成物は、粘着成分と無機フィラーとを含有する。粘着成分の種類は、上記の物性が満たされれば特に限定されず、例えば、アクリル系粘着成分、ポリエステル系粘着成分、ポリウレタン系粘着成分、ゴム系粘着成分、シリコーン系粘着成分等のいずれであってもよい。それらの中でも、前述した作用効果を発揮し易いアクリル系粘着成分が好ましい。
(1)(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)
本実施形態における(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、当該重合体を構成するモノマー単位として、後述する架橋剤(B)と反応する反応性基を分子内に有する反応性基含有モノマーを含むことが好ましい。この反応性基含有モノマー由来の反応性基が架橋剤(B)と反応して、架橋構造(三次元網目構造)が形成され、所望の凝集力を有する粘着性放熱シートが得られる。
架橋剤(B)は、放熱シート形成用組成物Cの加熱により(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を架橋し、三次元網目構造を良好に形成することが可能となる。これにより、得られる粘着性放熱シートの凝集力が向上し、耐久性が優れたものとなる。
放熱シート形成用組成物Cは、無機フィラー(C)を含有する。無機フィラー(C)は、熱伝導性に優れたものであることが好ましい。具体的には、25℃における熱伝導率が10W/m・K以上であるものが好ましく、特に20W/m・K以上であるものが好ましく、さらには30W/m・K以上であるものが好ましい。なお、当該熱伝導率の上限値は限定されないものの、通常、300W/m・K以下である。
放熱シート形成用組成物Cには、所望により、各種添加剤、例えば粘着付与剤、難燃剤、酸化防止剤、光安定剤、軟化剤、防錆剤などを添加することができる。なお、後述の重合溶媒や希釈溶媒は、放熱シート形成用組成物Cを構成する添加剤に含まれないものとする。
放熱シート形成用組成物Cは、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を製造し、得られた(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)と、架橋剤(B)と、無機フィラー(C)とを混合するとともに、所望により添加剤を加えることで製造することができる。
(1)ゲル分率
放熱シート形成用組成物Cから無機フィラー(C)を除いた組成物であって、加熱プレス直前の状態における組成物(以下「組成物RC」という場合がある。)のゲル分率は、1%以上であることが好ましく、特に5%以上であることが好ましく、さらには10%以上であることが好ましい。これにより、得られる粘着性放熱シートは、耐久性に優れたものとなる。また、当該ゲル分率は、70%以下であることが好ましく、50%以下であることがより好ましく、特に30%以下であることが好ましく、さらには20%以下であることが好ましい。これにより、加熱プレスによって放熱シート形成用組成物Cの塗布層に発生する気泡が潰れて消失し易くなり、その結果、得られる粘着性放熱シートの熱伝導性がより向上し易くなる。
上記組成物RCを、JIS K7244-1に準拠して10%ひずませたときに測定される最大の緩和弾性率値を最大緩和弾性率G(t)max(MPa)とし、当該最大緩和弾性率G(t)maxが測定されてから1800秒後まで上記組成物RCを10%ひずませ続け、その間に測定される最小の緩和弾性率値を最小緩和弾性率G(t)min(MPa)とする。その場合に、以下の式(I)から算出される緩和弾性率変動値ΔlogG(t)は、1.01以上であることが好ましく、特に1.1以上であることが好ましく、さらには1.2以上であることが好ましい。
ΔlogG(t)=logG(t)max-logG(t)min …(I)
なお、緩和弾性率G(t)の測定方法の詳細は、後述する試験例に示す通りである。
上記組成物RCの100℃における貯蔵弾性率(G’)は、50MPa以下であることが好ましく、30MPa以下であることがより好ましく、特に15MPa以下であることが好ましく、さらには11MPa以下であることが好ましい。100℃における貯蔵弾性率(G’)が上記であると、放熱シート形成用組成物Cの塗布層(加熱プレス直前)は、加熱プレスによって変形し易いものとなる。これにより、加熱プレスによって放熱シート形成用組成物Cの塗布層に発生する気泡が潰れて消失し易くなり、その結果、得られる粘着性放熱シートの熱伝導性がより向上し易くなる。
上記組成物RCの100℃における損失正接(tanδ)は、0.1以上であることが好ましく、特に0.2以上であることが好ましく、さらには0.3以上であることが好ましい。また、当該損失正接(tanδ)は、1以下であることが好ましく、特に0.8以下であることが好ましく、さらには0.6以下であることが好ましい。100℃における損失正接(tanδ)が上記範囲にあることにより、加熱プレスによって放熱シート形成用組成物Cの塗布層に発生する気泡が潰れて消失し易くなり、その結果、得られる粘着性放熱シートの熱伝導性がより向上し易くなる。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい一実施形態に係る粘着性放熱シートの製造方法を説明する。本実施形態では、放熱シート形成用組成物における粘着成分((メタ)アクリル酸エステル重合体(A))が、架橋性のものであることを前提とするが、これに限定されるものではない。また、本実施形態では、放熱シート形成用組成物の一例として、前述した放熱シート形成用組成物Cを使用するが、これに限定されるものではない。
(1)厚さ
本実施形態によって得られる粘着性放熱シート(「本実施形態に係る粘着性放熱シート」ともいう。)の厚さ(JIS K7130に準じて測定した値)は、下限値として40μm以上であることが好ましく、80μm以上であることがより好ましく、特に100μm以上であることが好ましく、さらには120μm以上であることが好ましい。粘着性放熱シートの厚さの下限値が上記であると、良好な粘着力を発揮しやすい。また、放熱性に優れた粒径を有する熱伝導性フィラーを、放熱シートの表面から突出させ難くして、粘着性放熱シートの表面平滑性を高く維持し易くすることができる。
本実施形態に係る粘着性放熱シートの23℃、50%RHにおける熱伝導率(ISO 22007-3に準じて測定した値)は、4W/m・K以上であることが好ましく、6W/m・K以上であることがより好ましく、特に7W/m・K以上であることが好ましく、さらには8W/m・K以上であることが好ましく、9W/m・K以上であることが最も好ましい。これにより、粘着性放熱シートは放熱性に優れるということができる。前述した放熱シート形成用組成物Cから得られる粘着性放熱シートは、上記の熱伝導率を満たすことが可能である。なお、本実施形態に係る粘着性放熱シートの23℃、50%RHにおける熱伝導率の上限値は特に限定されないが、通常は20W/m・K以下であることが好ましく、特に12W/m・K以下であることが好ましい。
熱伝導率の上昇率(%)=(粘着性放熱シートの熱伝導率/加熱プレス工程直前の段階における塗布層の熱伝導率)×100
本実施形態に係る粘着性放熱シートの少なくとも一方の面(好ましくは両方の面)の算術平均粗さRaは、20μm未満であることが好ましく、特に15μm以下であることが好ましく、さらには10μm以下であることが好ましい。これにより、被着体に対する接触面積を大きくすることができ、所望の粘着性を発揮し易くなるとともに、熱伝導率の再現性を高いものとすることができる。上記算術平均粗さRaの下限値は、最も好ましくは0μmであるが、通常は2μm以上であることが好ましく、特に4μm以上であることが好ましい。
本実施形態に係る粘着性放熱シートのプローブタック値は、15mN/5mmφ以上であることが好ましく、25mN/5mmφ以上であることがより好ましく、特に30mN/5mmφ以上であることが好ましく、さらには40mN/5mmφ以上であることが好ましい。これにより、粘着性放熱シートを発熱部材や伝熱部材等の被着体に対して貼付するときのハンドリング性が向上する。前述した放熱シート形成用組成物Cから得られる粘着性放熱シートは、上記のプローブタック値を満たすことが可能である。
本実施形態に係る粘着性放熱シートのステンレススチール(SUS304,#360研磨)に対する粘着力は、0.1N/25mm以上であることが好ましく、0.3N/25mm以上であることがより好ましく、特に0.6N/25mm以上であることが好ましく、さらには0.8N/25mm以上であることが好ましい。これにより、発熱部材や伝熱部材等の被着体に対して良好に密着し、優れた放熱性を発揮することができる。前述した放熱シート形成用組成物Cから得られる粘着性放熱シートは、上記の粘着力を満たすことが可能である。
本実施形態に係る粘着性放熱シートは、例えば、発熱部材と、伝熱部材とを貼合して、放熱性装置を得るのに好適である。発熱部材は、所定の機能の発揮に伴い発熱するものの、温度上昇の抑制が要求される部材、あるいは当該部材が発熱した熱の流れを特定の方向に制御することが要求される部材などである。かかる発熱部材としては、例えば、熱電変換デバイス、光電変換デバイス、大規模集積回路等の半導体デバイス、LED発光素子、光ピックアップ、パワートランジスタなどの電子デバイスや、モバイル端末、ウェアラブル端末等の各種電子機器、バッテリー、電池、モーター、エンジンなどが挙げられる。
1.(メタ)アクリル酸エステル重合体の調製
アクリル酸n-ブチル95.5質量部、酢酸ビニル3質量部、アクリル酸2-ヒドロキシエチル0.5質量部、およびアクリル酸1質量部を溶液重合法により共重合させて、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を調製した。この(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の分子量を以下の方法で測定したところ、重量平均分子量(Mw)100万であった。
<測定条件>
・測定装置:東ソー社製,HLC-8320
・GPCカラム(以下の順に通過):東ソー社製
TSK gel superH-H
TSK gel superHM-H
TSK gel superH2000
・測定溶媒:テトラヒドロフラン
・測定温度:40℃
上記工程1で得られた(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)100質量部(固形分換算値;以下同様)と、架橋剤(B)としてのトリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート(トーヨーケム社製,製品名「BHS8515」)1質量部と、無機フィラー(C)としての顆粒状の窒化ホウ素(顆粒の平均粒径40μm)82質量部((メタ)アクリル酸エステル重合体(A)および架橋剤(B)の合計100体積部に対して100体積部)とを混合するとともに、メチルエチルケトンで希釈し、十分に撹拌して、放熱シート形成用組成物を得た。
上記工程2で得られた放熱シート形成用組成物を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離シート(第1の剥離シート;リンテック社製,製品名「SP-PET751031」)の剥離処理面に、アプリケーターで塗布したのち、90℃で1分間、120℃で1分間加熱処理して塗布層を形成した。得られた塗布層付きの剥離シートにおける塗布層側の面と、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離シート(第2の剥離シート;リンテック社製,製品名「SP-PET751130」)の剥離処理面とを貼合し、23℃、50%RHの条件下で7日間養生した。
上記工程3で得られた第1の剥離シート、塗布層(養生後)および第2の剥離シートからなる積層体を、熱プレス機(井元製作所社製,製品名「テストプレス15t・IMC-18E7型」)によって、100℃、100kg/cm2にて、1分間加熱プレスして、塗布層を粘着性放熱シートとした。このようにして得られた粘着性放熱シートの厚さ(加熱プレス後の厚さ)は、130μmであった。
加熱プレスの条件を100℃、100kg/cm2、10分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
加熱プレスの条件を100℃、100kg/cm2、30分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
加熱プレスの条件を60℃、100kg/cm2、1分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
加熱プレスの条件を60℃、100kg/cm2、10分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
加熱プレスの条件を60℃、100kg/cm2、30分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
加熱プレスの条件を30℃、100kg/cm2、1分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
加熱プレスの条件を30℃、100kg/cm2、10分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
加熱プレスの条件を30℃、100kg/cm2、30分間に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
塗布層の養生を行うことなく、塗布層形成の直後に加熱プレスを行う以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。なお、後述する試験例4、5、6および7に係る試験においては、本実施例で製造した粘着性放熱シートを、23℃、50%RHの条件下で7日間養生した後、当該試験に付した。
塗布層の養生期間を1日に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。なお、後述する試験例4、5、6および7に係る試験においては、本実施例で製造した粘着性放熱シートを、23℃、50%RHの条件下で6日間養生した後、当該試験に付した。
塗布層の養生期間を3日に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。なお、後述する試験例4、5、6および7に係る試験においては、本実施例で製造した粘着性放熱シートを、23℃、50%RHの条件下で4日間養生した後、当該試験に付した。
塗布層の養生期間を14日に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
塗布層の養生期間を21日に変更する以外、実施例1と同様にして粘着性放熱シートを製造した。
実施例1における加熱プレス直前の塗布層(養生後)を、粘着性放熱シートとした。
実施例1の工程1で得られた(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)100質量部と、架橋剤(B)としてのトリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート(トーヨーケム社製,製品名「BHS8515」)1質量部とを混合するとともに、メチルエチルケトンで希釈し、十分に撹拌して、組成物(放熱シート形成用組成物から無機フィラー(C)を除いた組成物)を得た。
試験例1と同様にして、各実施例および比較例に対応する養生後の塗布層(組成物RC)を得た。その塗布層を複数層積層し、厚さ0.5mmの積層体とした。得られた塗布層(組成物RC)の積層体から、直径8mmの円柱体(高さ0.5mm)を打ち抜き、これをサンプルとした。
測定温度:25℃
測定点:1000点(対数プロット)
ΔlogG(t)=logG(t)max-logG(t)min …(I)
試験例1と同様にして、各実施例および比較例に対応する養生後の塗布層(組成物RC)を得た。その塗布層を複数層積層し、厚さ0.5mm程度の積層体とした。得られた塗布層(組成物RC)の積層体から、直径8mmの円柱体(高さ0.5mm)を打ち抜き、これをサンプルとした。
測定周波数:0.1Hz
測定温度範囲:-20~140℃
実施例および比較例で得られた粘着性放熱シートの片面(第2の剥離シート側の面)の算術平均粗さRa(μm)および粗さ曲線要素の平均長さRSm(μm)を、形状測定レーザマイクロスコープ(カラー3Dレーザ顕微鏡,キーエンス社製,製品名「VK-9700」)を用いて、JIS B 0601:2001に準拠して測定した。結果を表2に示す。
実施例および比較例で得られた粘着性放熱シートの片面(第2の剥離シート側の面)について、JIS Z0237:2009に準拠して、直径5mm(5mmφ)のプローブを使用し、プローブタック試験機(テスター産業社製,製品名「TE-6001 プローブタックテスター」)により、以下の測定条件にてプローブタック値(mN/5mmφ)を測定した。結果を表2に示す。
荷重:200gf/cm2
接触時間:1秒
試験速度:1cm/秒
実施例および比較例で得られた粘着性放熱シートから第1の剥離シートを剥がし、露出した面を、易接着層を有するポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製,東洋紡社製,製品名「PET A4300」,厚さ:25μm)の易接着層に貼合した。その積層体を、幅25mm、長さ100mmに裁断し、これをサンプルとした。そして、当該サンプルから第2の剥離シートを剥がし、露出した面を、ステンレススチール板(SUS304,#360研磨)に貼付した。
実施例および比較例で得られた粘着性放熱シートについて、熱拡散率・熱伝導率測定装置(アイフェイズ社製,製品名「ai-phase mobile」)を使用し、ISO 22007-3に準拠して熱伝導率(W/m・K)の測定を行った。その結果、測定値が±30%以内のものを5点平均した値を熱伝導率の値とした。また、比較例1の粘着性放熱シートの熱伝導率に対する各実施例の粘着性放熱シートの熱伝導率の上昇率(%;(実施例の熱伝導率/比較例1の熱伝導率)×100)を算出した。結果を表2に示す。
1B…粘着性放熱シート
21…第1の剥離シート
22…第2の剥離シート
3…熱プレス機
Claims (13)
- 粘着成分と無機フィラーとを含有する放熱シート形成用組成物を塗布して塗布層を形成する工程と、
前記塗布層を加熱プレスする工程と
を備えた粘着性放熱シートの製造方法であって、
前記加熱プレスにより、前記塗布層の厚さが40~90%になるまで前記塗布層を圧縮する
ことを特徴とする粘着性放熱シートの製造方法。 - 前記粘着成分がアクリル系粘着成分であることを特徴とする請求項1に記載の粘着性放熱シートの製造方法。
- 前記塗布層を加熱プレスする前に、養生工程を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の粘着性放熱シートの製造方法。
- 前記放熱シート形成用組成物を第1の剥離シートに塗布して塗布層を形成し、
前記塗布層に第2の剥離シートを積層した後、前記塗布層を加熱プレスする
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の粘着性放熱シートの製造方法。 - 前記加熱プレスを、28~160℃、50~200kg/cm2にて、0.5~60分間行うことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の粘着性放熱シートの製造方法。
- 前記放熱シート形成用組成物における前記無機フィラーの含有量が、前記粘着成分100体積部に対して、35体積部以上、500体積部以下であることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の粘着性放熱シートの製造方法。
- 前記無機フィラーが、粒状であることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の粘着性放熱シートの製造方法。
- 前記無機フィラーの平均粒径が、10μm以上、100μm以下であることを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の粘着性放熱シートの製造方法。
- 前記無機フィラーが、窒化ホウ素からなることを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の粘着性放熱シートの製造方法。
- 前記放熱シート形成用組成物から無機フィラーを除いた組成物の加熱プレス直前の状態におけるゲル分率が、1%以上、70%以下であることを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の粘着性放熱シートの製造方法。
- 前記放熱シート形成用組成物から無機フィラーを除いた組成物の加熱プレス直前の状態における前記組成物を、JIS K7244-1に準拠して10%ひずませたときに測定される最大の緩和弾性率値を最大緩和弾性率G(t)max(MPa)とし、当該最大緩和弾性率G(t)maxが測定されてから1800秒後まで前記組成物を10%ひずませ続け、その間に測定される最小の緩和弾性率値を最小緩和弾性率G(t)min(MPa)とし、以下の式(I)から算出される緩和弾性率変動値ΔlogG(t)が、1.01以上であることを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の粘着性放熱シートの製造方法。
ΔlogG(t)=logG(t)max-logG(t)min …(I) - 前記放熱シート形成用組成物から無機フィラーを除いた組成物の加熱プレス直前の状態における100℃での貯蔵弾性率が、1MPa以上、50MPa以下であることを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の粘着性放熱シートの製造方法。
- 前記放熱シート形成用組成物から無機フィラーを除いた組成物の加熱プレス直前の状態における100℃での損失正接が、0.1以上、1以下であることを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の粘着性放熱シートの製造方法。
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