JP2007332293A - 粘着ラベル - Google Patents

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Toshihisa Maeda
前田寿久
Hiroshi Enami
榎並裕志
Hitoshi Kawai
川井仁志
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Abstract

【課題】基材層の片面に粘着剤層を有する粘着ラベルであって、ハードディスクドライブなどの機器の筐体表面に貼り付けることにより、機器内部で発生する熱を表面側によく伝導して放熱し、機器内で発生する音声振動の減衰性を有し、しかも表面での優れた情報表示性も保持された粘着ラベルを提供することにある。
【解決手段】 粘着剤層に熱伝導性フィラーを含有させて熱伝導性と音声振動減衰性を付与し、基材層として優れた熱伝導性と剛直性を有するシートを使用し、表面に例えば印字性受容層を設け、その受容層に放熱性粒子を添加する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、粘着ラベルに関し、詳しくは、ハードディスクドライブ等の機器の筐体外面に添付することにより、内部で発生する熱を表面に伝導して放熱し、内部で発する音声振動を粘着剤層で減衰または消音することが出来(以下、まとめて音声振動減衰性という)、しかも表面での情報表示性を有する粘着ラベルに関する。
従来、ハードディスクドライブは、記憶容量、読み書き速度などの点で、有用な電子データの格納用装置として汎用されている。そして、近年では、読み書き速度の高速化のため記憶部分であるディスク部分の回転速度が高速となったことに伴い、内部発熱や音声振動の発生が問題となって来た。かかる内部発熱の問題の解決のため、例えば、印刷加工に適する加工処理をした厚さが100μm程度の樹脂フィルムなどのラベル基材と、該ラベル基材の裏面側に設けられた例えば、厚さが50μm程度のアルミ層と、該アルミ層の裏面側に形成された接着剤層とを含み、当該接着剤層を介して電気機器などの筐体の外表面に貼着する表示ラベルが、このアルミ層の放熱作用により機器の温度上昇を抑えることができる旨開示されている(特許文献1参照)。また、情報表示部が形成される樹脂フィルム層/制振性を発揮できる剛性を保つ金属箔/粘着剤層、の構成を有する粘着ラベルを貼り付けてハードディスクドライブの駆動時発生音を低減する方法が開示されている(特許文献2参照)。
実用新案登録第3072823号公報 特開2001−351369号公報
しかしながら、特許文献1に記載の表示ラベルは、放熱性を目的としたものであるが、粘着剤層として通常有機質共重合体が使用されているため、機器で発生する熱の放熱部であるアルミ層への熱伝導が不十分であり、さらに、その表面に情報表示部である樹脂フィルム層が被覆されているため、放熱効果も不十分である。そして、この表示ラベルには内部で発生する音声の減衰性は考慮されていない。
また、特許文献2に記載の粘着ラベルは、金属箔の制振性による音声振動を減衰させることを目的としたものであり、内部で発生する熱の伝導および放熱については特に考慮されていない。しかし、内部で熱および音声の発生がある以上、放熱性または音声振動減衰性を兼備し、且つ表面に情報表示性が保持されるものが求められている。
即ち、本発明の課題は、機器の筐体表面に貼り付けることにより、機器内部で発生する熱を表面側によく伝導して放熱し、機器内で発生する音声振動減衰性を有し、しかも表面での優れた情報表示性も保持された粘着ラベルを提供することにある。
即ち、本発明の要旨は、熱伝導性と剛直性を有するシートから構成された基材層の片面に粘着剤層を有し、他面に情報表示性と放熱性を有する情報表示・放熱層を有し、粘着剤層が熱伝導性フィラーを含有して熱伝導性と音声振動減衰性を有することを特徴とする放熱性、音声振動減衰性および情報表示性を共に有する粘着ラベルに存する。
本発明の粘着ラベルは、基材層の片面に粘着剤層を有し、他面に情報表示・放熱層を有し、粘着剤層を介して機器の筐体外面に貼付される粘着ラベルであって、粘着剤層が熱伝導性フィラーを含有し、基材層が優れた熱伝導性と剛直性を有するシートから構成され、情報表示・放熱層が優れた放熱性と情報表示性を有しているため、機器内で発生する熱は粘着剤層を効率的に通過して基材層に到達し、この熱が隣接する情報表示・放熱層によって効率的に外気に放熱される。また機器内で発生する音声振動は、粘着剤の粘弾性と粘着剤中に含有されている放熱性フィラーが振動子として挙動し、基材層の剛直性との相互作用により効率的に減衰され、しかも情報表示・放熱層の情報表示性により文字および図柄が容易に表示される。すなわち、一枚の粘着ラベルにより放熱性および音声振動減衰性が改善され、しかも情報表示性も保持される。
本発明の粘着ラベルは、順に粘着剤層、基材層および情報表示・放熱層を含む。
上記の基材層は後述の粘着剤層と情報表示・放熱層を形成する芯層であり、機器側から伝導される音声振動による粘着剤層の内部振動を反射して遮蔽する機能と、機器等から伝導される熱および粘着剤層内で音声振動から転換されて発生する熱を表面側の情報表示・放熱層へ送る中継所としての機能も兼ねる。かかる基材層を構成する素材としては、特に制限されないが、基本的には熱伝導性が優れ、且つ、剛直性が高いものが好ましく、例えば、金属シートが挙げられ、具体的には、銅、燐青銅、鉄、ステンレススチール、アルミニウムまたはアルミニウム合金、などを挙げることが出来る。
また、上記の基材層の厚さは、上記の剛直性を備える程度である必要があり、その厚みは、基材層を構成する素材の物性にもよるが、通常、10〜150μm程度であり、15〜100μm程度であるのがより好ましい。該金属箔の厚みが10μmよりも薄い場合は、基材の剛直性を高めるといった目的を達成できない場合がある。また、基材の剛性を高めるためには、その厚みは厚いほど良いが、厚くなりすぎると粘着ラベルとして厚くなりすぎるので、金属箔としては、その厚みが150μm以下であるのが望ましい。
なお、上記の基材層の粘着剤層が形成される面は、必ずしも平面である必要はなく、すなわち、一様な厚さである必要はなく、例えば波板状、凹凸状であってもよく、この場合は、凹部に粘着剤層を形成して凸部は被着体である機器の筐体表面などに直接接触させることにより熱伝導をより向上させることも出来るが、かかる凹凸部を形成する場合は、凹部の面積比が小さすぎると音声振動の減衰効果が低下するため、凹部の面積比は50〜99%とするのが好ましく、70〜99%とするのがより好ましい。しかし、情報表示・放熱層と接する面は、印刷性などの観点から平面であるのが好ましい。
上記の粘着剤層は、内部に熱伝導性のフィラーを含有する粘着剤から成る。
上記の粘着剤としては、一般的に熱伝導シートの素材として用いられていて粘着性を有するものであれば特に限定されるものではなく、具体的には、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、ニトリル−ブタジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン系ゴム、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、アクリル系樹脂、アミド系樹脂、イミド系樹脂、或いはそれらの共重合体などを適宜用いることが出来るが、モノマーの状態で後述する熱伝導性フィラー等との混合が容易にできることや、その分子構成の調整が容易であるといったような点で、アクリル系樹脂が好ましい。
上記のアクリル系樹脂は、アクリレート及び/又はメタアクリレートからなる主成分モノマー、官能基を含有する共重合性モノマーおよびその他の共重合性モノマーを含有するモノマー組成物を共重合して製造される。なお、上記のアクリレート及び/又はメタアクリレートは、以下、(メタ)アクリレートと略記する。
上記のアルキル(メタ)アクリレートは、アルキル基部分の炭素数が3〜12のものであり、炭素数が4〜10のものがより好ましい。かかるモノマーとしては、具体的には、例えば、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートなどを挙げることができ、これらの2種以上を併用してもよい。これらのモノマーの配合比は、全モノマー組成物中で85〜99.9質量%であり、好ましくは92〜97質量%であり、より好ましくは95質量%以上とされる。
上記の官能基含有共重合性モノマーとして、カルボキシル基含有ビニルモノマー及びヒドロキシル基含有アルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。上記のカルボキシル基含有ビニルモノマーとしては、特に制限されないが、入手容易性や、重合反応性の観点から、通常、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、フマル酸などが挙げられる。また、上記のヒドロキシル基含有アルキル(メタ)アクリレートモノマーとしては、そのアルキル基部分の炭素数が1〜12のものであり、例えば、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ペンタエリスリトールトリアクリレート等が挙げられる。これら官能基含有共重合性モノマーの配合量は、粘着力および凝集力のバランスの観点から、全共重合モノマー成分に対して0.1〜5質量%、好ましくは1〜3質量%とされる。
また、上記のその他の共重合性モノマーとして、例えば、アルキル基部分の炭素数は1または2のアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルフォリン、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、酢酸ビニルなどのビニルモノマー等が挙げられる。これらのその他の共重合性モノマーは、通常、10質量%以下の範囲でかつ本発明の目的を損なわない範囲で、配合することが出来る。
前記のアクリル系高分子量重合体は、上記の各モノマー成分を溶剤に溶解して濃度が30〜50質量%程度の反応溶液とし、重合開始剤および必要に応じてさらに連鎖移動触媒を添加した後、通常、加熱重合して製造することができる。
上記の重合開始触媒としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド(BPO)、ラウリルパーオキサイド、クメンパーオキサイド等のパーオキサイド類、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物などを例示することができる。かかる重合開始触媒は、全共重合モノマー100質量部に対して、通常、0.05〜2.0質量部、実用的には0.1〜0.5質量部とされる。
上記の連鎖移動触媒としては、通常、チオール類が使用され、具体的には、たとえば、n−ドデカンチオール等を例示することができる。かかる連鎖移動触媒は、全共重合モノマー100質量部に対して、通常、0.01〜0.5質量部、実用的には0.1〜0.5質量部とされる。
上記の各成分の溶解に使用される溶媒としては、例えば、n−ペンタン、トルエン、ベンゼン、n−ヘキサン、ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、及びそれらの混合物等が挙げられ、通常、酢酸エチル、トルエン又はその混合物が汎用される。必要により本発明の目的に支障がない範囲でメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類を10質量%程度以下の範囲で混合することができる。
上記の共重合反応の条件は、特に限定されるものではないが、通常、反応系内を不活性ガスで置換し、冷却器を使用して還流させつつ40〜80℃で、通常5〜15時間、実用的には10時間程度反応が継続される。また、上記の不活性ガスとしては、経済性の観点から、通常、窒素ガスが汎用される。反応は、通常、随時反応液成分をモニターして、溶液濃度、ラジカル開始剤添加量、連鎖移動剤添加量、反応温度、反応時間などを調節して、重合体成分の質量平均分子量が制御される。
上記の重合体の重合度の範囲は、通常30万〜300万程度であり、中でも後述の熱伝導性フィラーを添加した状態での粘弾性が、内部で発生する騒音振動と共振しうる程度であるのが好ましい。
上記の粘着剤層に含有される熱伝導性フィラーは、粘着剤層の熱伝導性の向上に資するのみならず、粘着剤層における音声振動減衰性の向上に資する効果が期待される。
上記の熱伝導性フィラーを構成する素材としては、粘着剤層の熱伝導性の向上に資する役目という観点からは、熱伝導率が30W/mK以上の熱伝導率が30W/mK以上の高熱伝導率のものが好ましく、100W/mK以上であることがより好ましく、200W/mK以上であることが更に好ましい。なお、高熱伝導フィラーの熱伝導率の上限は特に限定はされないが、通常、1100W/mK以下である。かかる熱伝導性フィラーとしては、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン等の塩基性金属酸化物;窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の金属窒化物;炭化珪素、炭化チタン、炭化硼素などの金属炭化物;銅、銀、鉄、アルミニウム、ニッケル等の金属;これらの金属からなる群から選ばれる金属の合金、例えば、Al−Cu合金(JIS2219、JIS
2020等)、Au−Ni合金、Ag−Cu合金、Ag−Au合金等;ダイヤモンド、カーボン等の炭素化合物;石英、石英ガラス等のシリカ粉末等が挙げられる。これらの熱伝導性フィラーの中で、窒化ホウ素、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウムは熱伝導率が高く、比較的少ない充填量で高い熱伝導性が得られ、柔軟性を確保しやすい点で好ましく用いられる。
また、上記の熱伝導性フィラーは、粘着剤層内における音声振動から熱エネルギーへの変換を向上させる役目を兼ねており、かかる観点からは、比重が4.5〜5.5のように比重が高いものがより好適に使用できる。この場合、これに、比重2.0〜3.0の軽金属の炭酸塩又は水酸化物を併用すると、シート全体としての剛性及び密度を向上することができる。この比重2.0〜3.0の軽金属の炭酸塩又は水酸化物としては、例えば炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられ、中でも炭酸カルシウム、水酸化マグネシウムが好適に挙げられる。
また、上記の塩基性金属酸化物にはシランカップリング剤処理してもよい。カップリング剤としてはシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤などがありどれを用いてもよい。カップリング剤の好ましい配合量は塩基性金属化合物に対して0.05〜2重量%である。前記シランカップリング剤としては、例えばγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等がある。
また、熱伝導性フィラーの平均粒径は、通常、0.2〜100μm、好ましくは0.7〜50μm、より好ましくは1〜30μmである。平均粒径が0.2μm未満のものは感圧接着剤組成物の粘度を増大させ、ポリマーと熱伝導性無機化合物との混練が困難となるおそれがあり、また、同時に硬度も増大し、シート状成形体の密着性を低下させるおそれがある。一方、100μmを超えるものは、得られる熱伝導性感圧接着剤表面の平滑性が低くなり、発熱体や放熱体に充分密着できず、優れた熱伝導性を得にくくなる。平均粒子径が2μm超で40μm以下の粗紛と、平均粒子径0.1〜2μmの微紛との混合粉末とするのも好ましい。この際、粗粉は、高熱伝導率を有するものでその構成比率は40〜60体積%が好ましく、微紛は、粗粉ほどの高熱伝導率は必ずしも必要ではなく、粗紛の空隙を埋める機能を有するものであればよく、構成比率は60〜40体積%が好ましい。
上記の熱伝導性フィラーの形状は、素材が天然の場合は、その化学成分により結晶構造などにより特有の形状を示すが、特に限定されず、例えば、球状、針状、繊維状、フレーク状、鱗片状、樹枝状、平板状及び不定形状のいずれでもよい。しかし、取扱性の面からは、球状、扁平粒状が好ましいが、窒化ホウ素の様に形状が鱗片形状又は扁平形状であるものは単位重量当たりの表面積が大きく、樹脂に充填する場合に粒子同士が接触しやすく、熱の通り道となるパスを形成しやすく、少ない充填量で高い熱伝導性が得られるという面もある。また、この熱伝導性フィラーが熱伝導性改良効果と共に音声振動の熱への変換効果を兼ねる側面もあるため、実用的には、その熱伝導性、粒子の大きさ、比重、および形状などの特性を考慮して好ましい組合せを確認して使用される。
また、粘着剤層の粘着剤成分に含有される熱伝導性フィラーの含有率は、通常10〜95質量%であり、好ましくは40〜88質量%であり、より好ましくは65〜80質量%である。そして、熱伝導性フィラーが65質量%未満の場合は音声振動減衰性が低下する。一方95質量%を超える場合は接着剤成分が少なくなり過ぎ、音声振動減衰効果が低くなり、且つ接着性も悪くなる。
以上の様にして得られた共重合体を粘着剤として使用する場合は、熱伝導性フィラーの他、粘着剤層の内部凝集力の向上、粘着性の調整、粘弾性の調整のため通常、架橋剤が併用される。かかる架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、多価金属キレート化合物およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
上記のイソシアネート系架橋剤は、大きく分けると、脂肪族系と芳香族系に分けられ、芳香族系のものには、一部水素添加したものも含まれるが、本発明においては、それらのいずれも使用することができる。かかるイソシアネート系架橋剤としては、例えば、TDI−TMP(トリレンジイソシアネート−トリメチルプロパンアダクト)、HMDI−ビューレットタイプ、HMDI−イソシアヌレート、HMDI−TMPアダクト(ヘキサメチレンジイソシアネート−トリメチルプロパンアダクト)、XDI−TMPアダクト(キシリレンジイソシアネート−トリメチルプロパンアダクト)などのイソシアネート系化合物が挙げられる。
上記のエポキシ化合物としては、エピクロルヒドリン型エポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、N,N,N´,N´−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン等を挙げることができる。
前記の多価金属キレート化合物としては、アルミニウム、鉄、錫、亜鉛、チタンなどの多価金属がアセチルアセトンやアセト酢酸エステルに配位している化合物等を挙げることができる。
上記のイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤および多価金属キレート化合物の添加量は、高分子量アクリル系重合体100質量部に対し、通常0.01〜5質量部、好ましくは0.05〜3.0質量部である。
上記の粘着剤層には、必要により難燃剤、老化防止剤、熱安定剤、着色剤、分散剤、増粘剤、消泡剤などを添加しても良い。上記の難燃剤としては一般的にハロゲン元素を含まない難燃剤を添加するのが好ましく、例えば、前記の水酸化アルミニウムのように、難燃性付与の効果を有する熱伝導フィラーを兼用することが出来る。
更に、その難燃助剤としての赤りんを配合することができる。その際の赤りんの配合量は、前記粘着剤100質量部に対して通常1〜20質量部であり、好ましくは2〜8質量部である。1部未満では難燃性の改善効果が不十分となることが有り、20部を超えてもそれ以上の難燃性の改善が認められないばかりか、後述する粘着剤層の形成が困難になる。
前記の粘着剤層は、一般的な方法で基材層の片面に積層して形成され、その面に凹凸が有る場合はその凹部に形成される。その形成の方法は、例えば、粘着剤を構成する原料混合物を、溶剤等を用いて適度の粘度になるように調整して塗布溶液とし、これを例えばローラー塗装法、刷毛塗装法、スプレー塗装法、浸漬塗装法の他、ダイコーター、バーコーター、ナイフコーターなどを用いて基材層シート表面に塗布し、乾燥して粘着剤層を形成する。
上記の粘着剤層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常20〜500μmとされ、好ましくは40〜150μmとされる。層の厚さが20μm未満になると、筐体などの被着体表面の微小な凹凸(隙間)を埋めることができず、熱伝導の効率が低下する。一方、500μmを超えると、ラベル自体の存在が目立ち、放熱シートを貼付する電子機器の薄肉化という観点からも好ましくなく、且つ熱伝導距離が大きくなるため放熱効率が低下する。
上記の粘着剤層の乾燥条件は、粘着剤層の厚さにより適宜設定されるが、通常、80〜150℃の温風中で30〜120秒間、好ましくは100〜130℃の温風の中で40〜90秒間とされる。
上記の粘着剤層の表面には、取扱上の便利のため、離型性フィルムを積層することができる。かかる離型性フィルムとしては、公知のものを利用することができるが、例えば、プラスチックフィルムの表面にシリコーン系離型剤を塗布したものを挙げることができる。
前記の情報表示・放熱層は、粘着ラベルとして機器の名称、注意事項、使用方法、商標などの情報表示機能の他に、機器から基材層に伝導された熱および粘着剤層において音声振動から変換された熱を大気に放熱する機能が付与されている。
上記の情報表示機能としては、特に限定されず、例えば、インクジェット法などによる印刷法、昇華性染料の転写法、スタンプ押印法などの情報表示方法を挙げることが出来る。かかる情報表示・放熱層としては、例えば、基材表面に上記のいずれかに情報表示方法に応する印字成分の受容層を形成して情報表示性を付与し、この受容層に放熱性が優れた粒子(以下、放熱性粒子という)を多量に添加することにより放熱性を付与する方法、あるいは、基材層の全面に放熱性物資から成る層を形成する。この場合は、情報の表示は、スタンプ押印法、昇華染料の熱転写法により表示することが出来る。この場合、必要によりその情報表示・放熱層の面の一部に、インクジェット法などの情報表示性が優れた受容層を形成することもできる。
上記の情報表示方法がインクジェット法の場合、その受容層を構成する成分としては、例えば、公知のインクジェット記録用紙などに使用されているインク受容層成分の処方を適用できるが、かかるインク受容層としては、例えば、ポリウレタン系樹脂40〜70質量%およびその他の水不溶性樹脂60〜30質量%を含む水不溶性樹脂55〜75質量部と、ポリビニルアルコール及び/又はその変性物30〜70質量%及びポリビニルピロリドン70〜30質量%を含む水溶性樹脂25〜45質量部とを合わせた100質量部に対して、無機質顔料50〜100質量部と、水溶性マグネシウム塩(無水塩換算)2〜20質量部とを含有する組成物を塗布し乾燥して形成することが出来る。
上記の放熱性粒子を添加する方式の情報表示・放熱層の厚さは、添加される放熱性粒子の大きさや熱放射特性によっても異なるが、十分な特性を得るためには5μm以上であることが好ましく、通常、5〜100μmであり、好ましくは5〜50μmが好ましく、より好ましくは5〜20μmであるが、放熱性粒子の少なくとも頂部が露出する程度の厚さが好ましい。5μm未満では放熱性粒子の保持が不安定であり、また、情報表示性が不十分となる。又、厚さが100μmを超えると屈曲性が不十分となる虞がある。また、放熱性粒子の頂部が露出しないと放熱性が低下する。
また、上記の放熱性粒子の平均粒径は、上記のように、情報表示・放熱層の厚さを考慮して、表面に放熱性粒子の頭が露出する程度となるように決定される。放熱性粒子の粒径が制御できない場合は、情報表示・放熱層の厚さを調節する。また、放熱性粒子の形状は、粒子を構成する素材によっては、特に天然産の粒子は、素材の結晶特性により自ずから決定されるが、一般的には、アスペクト比が小さいものが好ましく、例えば2以下、より好ましくは1.5以下のものである。
また、放熱性粒子の添加量は情報表示・放熱層の情報表示性を保持できる範囲で多い方が好ましく、情報表示・放熱層の質量に対して20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましいが、上限は粒子の容積比による受容層への担持性、情報表示性の低下を考慮して決定されるが、例えば60質量%程度以下とされる。
上記の情報表示・放熱層として情報表示性の受容層に添加する場合、その放熱性粒子としては、その放熱性の原理から長波長の放射率が高い遠赤外線放射体、又は全赤外線域で放射率が高い放射体が使用され、具体的には、例えばコージライト(2MgO・2Al・5SiO)、チタン酸アルミニウム(Al・Ti)、β-スポジューメン(LiO・Al・4SiO)、遷移元素酸化物系のセラミックス(MnO:60%、Fe:20%CuO:10%)、カーボンブラック黒鉛、炭素繊維等が挙げられる。
また、前記の基材層の全面に放熱性物資から成る層を形成する場合、かかる放熱性物質としては、アルミナ等のセラミックス皮膜が挙げられ、具体的には例えば、セラミック粉末を溶着焼成する方法(特開昭63−78475号公報参照)、陽極酸化被膜を形成する方法(特開昭63−145797号公報参照)、及び化成処理等の下地処理を施された前記基材層上に、アルミナゾルを塗装し焼き付けする方法(特開平10−110278号公報参照)等があり、いずれの方法で形成したセラミックス皮膜でも良いが、遠赤外線の放射特性、熱放射層の耐屈曲性及び生産性等の点でアルミナゾルを塗装・焼き付けする方法のものが実用的である。
上記の放熱性物質から成る層の熱放射率を向上させるため、表面を赤外線の波長以の粗面にすることが有効であり、赤外線の波長が0.7〜30μmであことから熱放射層の表面は、高低差が0.7μm以上の凹凸面にするのが好ましい。このような凹凸面の形成手段としては、サンドブラスト処理などの方法が挙げられる。
以上のようにして得られる本発明の粘着ラベルは、ハードディスクドライブ等の機器の筐体外面に添付することにより、内部で発する音声振動を粘着剤層で減衰または消音することが出来、内部で発生する熱および粘着剤層で音声が変換して生じる熱を表面に伝導して放熱し、しかも表面での情報表示性を有するため、その産業上の利用効果は大である。

Claims (3)

  1. 熱伝導性と剛直性を有するシートから構成された基材層の片面に粘着剤層を有し、他面に情報表示性と放熱性を有する情報表示・放熱層を有し、粘着剤層が熱伝導性フィラーを含有して熱伝導性と音声振動減衰性を有することを特徴とする放熱性、音声振動減衰性および情報表示性を共に有する粘着ラベル。
  2. 情報表示・放熱層がインクジェット記録用受容層に放熱性粒子を添加して成ることを特徴とする請求項1に記載の粘着ラベル。
  3. 粘着剤層を介して機器の筐体外面に貼付される請求項1または2に記載の粘着ラベル。






































JP2006166785A 2006-06-16 2006-06-16 粘着ラベル Pending JP2007332293A (ja)

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