JP2018161898A - 積層体 - Google Patents

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Kazumasa Sasao
一将 笹尾
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敦史 三木
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Abstract

【課題】 良好な放熱性を有する積層体を提供する。
【解決手段】金属箔と、表面処理層と、カーボンナノチューブ層とをこの順に備えた積層体。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層体に関する。
近年、電子機器の小型化、高精細化に伴い、使用される電子部品の発熱による故障等が問題となっている。特に、成長著しい電気自動車やハイブリッド電気自動車で用いられる電子部品には、バッテリー部のコネクタ等の著しく高い電流が流れる部品があり、通電時の電子部品の発熱が問題となっている。また、スマートフォンタブレットやタブレットPCの液晶には液晶フレームと呼ばれる放熱板が用いられている。この放熱板により、周辺に配置された液晶部品、ICチップ等からの熱を外部へ放出し、電子部品の故障等を抑制している。
電子部品の熱を効果的に放出する放熱材としては従来種々のものが開発・研究されている。例えば、特許文献1には、上面に回路チップ搭載部を有する導電性の放熱板と、回路チップ搭載部の周辺部上にセラミック粉末を含有する接着剤を介して接着されたリードとを具備することを特徴とする放熱板付き半導体装置が開示されている。
特開平08−078461号公報
しかしながら、近年の電子機器の小型化、高精細化に伴う電子部品の発熱を効果的に放出する機能について、放熱材には今後も更なる開発の余地がある。そこで、本発明の実施形態は、良好な放熱性を有する積層体を提供することを課題とする。
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、表面処理層を有する金属箔の表面処理層上にカーボンナノチューブの層を形成することで、良好な放熱性を有する積層体を提供することができることを見出した。
以上の知見を基礎として完成された本発明は一実施形態において、金属箔と、表面処理層と、カーボンナノチューブ層とをこの順に備えた積層体である。
本発明の実施形態によれば、良好な放熱性を有する積層体を提供することができる。
本発明の実施形態に係る積層体の断面模式図である。
<積層体>
本発明の実施形態に係る積層体は、図1に示すように、金属箔(原箔)と、表面処理層と、カーボンナノチューブ層(CNT層)とをこの順に備える。本発明の実施形態に係る積層体は、このような構成により良好な放熱性を有している。金属箔(原箔)と表面処理層との間、表面処理層とCNT層との間に、必要に応じて他の層を設けてもよい。
<金属箔(原箔)>
本発明の実施形態に係る積層体に用いることができる金属箔(原箔)としては、特に限定されないが、銅箔、アルミニウム箔、ニッケル箔、ステンレス箔、鉄箔、亜鉛箔、コバルト箔等を用いることができる。当該銅箔、アルミニウム箔、ニッケル箔、鉄箔、亜鉛箔、コバルト箔等には、それらの合金箔も含まれる。また、金属箔として公知の金属箔を用いることができる。
本発明の実施形態に係る積層体に用いることができる金属箔(原箔)として銅箔を用いる場合、当該銅箔としては特に限定されず、圧延銅箔又は電解銅箔を用いることができる。本発明の実施形態に係る積層体に用いることができる銅箔(原箔)の例としては、典型的には、JIS H0500やJIS H3100に規定されるリン脱酸銅(JIS H3100 合金番号C1201、C1220、C1221)、無酸素銅(JIS H3100 合金番号C1020)及びタフピッチ銅(JIS H3100 合金番号C1100)の箔、更には電解銅箔などを用いてもよい。また、Sn、Ag、Au、Co、Cr、Fe、In、Ni、P、Si、Te、Ti、Zn、B、Mn及びZrの中の一種以上を合計で0.001〜4.0質量%含有する銅合金の箔を用いてもよい。
また銅合金箔としては、更に、リン青銅、コルソン合金、丹銅、黄銅、洋白、その他銅合金等の箔を用いてもよい。また、銅又は銅合金の箔としてはJIS H3100〜JIS H3510、JIS H5120、JIS H5121、JIS C2520〜JIS C2801、JIS E2101〜JIS E2102に規格されている銅又は銅合金の箔を用いてもよい。なお、本明細書においては特に断らない限りは、金属の規格を示すために挙げたJIS規格は2001年度版のJIS規格を意味する。
リン青銅は典型的には銅を主成分としてSn及びこれよりも少ない質量のPを含有する銅合金のことをいう。一例として、リン青銅はSnを3.5〜11質量%、Pを0.03〜0.35質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物からなる組成を有する。リン青銅は、Ni、Zn等の元素を合計で1.0質量%以下含有してもよい。
コルソン合金は典型的にはSiと化合物を形成する元素(例えば、Ni、Co及びCrの何れか一種以上)が添加され、母相中に第二相粒子として析出する銅合金のことをいう。一例として、コルソン合金はNi、Co及びCrの何れか一種以上を合計で0.5〜4.0質量%、Siを0.1〜1.3質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物から構成される組成を有する。別の一例として、コルソン合金はNi及びCoのいずれか一種以上を合計で0.5〜4.0質量%、Siを0.1〜1.3質量%、Crを0.03〜0.5質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物から構成される組成を有する。更に別の一例として、コルソン合金はNiを0.5〜4.0質量%、Siを0.1〜1.3質量%、Coを0.5〜2.5質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物から構成される組成を有する。更に別の一例として、コルソン合金はNiを0.5〜4.0質量%、Siを0.1〜1.3質量%、Coを0.5〜2.5質量%、Crを0.03〜0.5質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物から構成される組成を有する。更に別の一例として、コルソン合金はSiを0.2〜1.3質量%、Coを0.5〜2.5質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物から構成される組成を有する。コルソン合金には随意にその他の元素(例えば、Mg、Sn、B、Ti、Mn、Ag、P、Zn、As、Sb、Be、Zr、Al及びFe)が添加されてもよい。これらその他の元素は総計で5.0質量%程度まで添加するのが一般的である。例えば、更に別の一例として、コルソン合金はNi、Co及びCrの何れか一種以上を合計で0.5〜4.0質量%、Siを0.1〜1.3質量%、Snを0.01〜2.0質量%、Znを0.01〜2.0質量%含有し、残部銅及び不可避的不純物から構成される組成を有する。
本発明の実施形態において、丹銅とは、銅と亜鉛との合金であり亜鉛を1〜20質量%、より好ましくは亜鉛を1〜10質量%含有する銅合金のことをいう。また、丹銅は錫を0.1〜1.0質量%含んでも良い。
本発明の実施形態において、黄銅とは、銅と亜鉛との合金で、特に亜鉛を20質量%以上含有する銅合金のことをいう。亜鉛の上限は特には限定されないが60質量%以下、好ましくは45質量%以下、あるいは40質量%以下である。
本発明の実施形態において、洋白とは銅を主成分として、銅を60〜75質量%、ニッケルを8.5〜19.5質量%、亜鉛を10〜30質量%含有する銅合金のことをいう。
本発明の実施形態において、その他銅合金とはZn、Sn、Ni、Mg、Fe、Si、P、Co、Mn、Zr、Ag、B、Cr及びTiの内一種又は二種以上を合計で8.0質量%以下含み、残部が不可避的不純物と銅からなる銅合金をいう。
本発明の実施形態に係る積層体の金属箔の厚みについては特に制限はなく、用途別に適した厚みに適宜調節して用いることができる。当該厚みは例えば、1〜5000μm程度又は2〜1000μm程度とすることができる。上限の厚みに特に制限は無い。
<表面処理層>
本発明の実施形態に係る積層体は、金属箔上に表面処理層を有している。表面処理層は、粗化処理層で構成されていてもよく、被せめっき層で構成されていてもよく、粗化処理層と被せめっき層とを含む層で構成されていてもよい。
<粗化処理層>
本発明の実施形態に係る積層体は、樹脂基材に積層して接着させて使用することがあるが、そのような場合、金属箔の、樹脂基材と接着する面即ち粗化面に積層後の金属箔の引き剥し強さを向上させることを目的として、金属箔の表面に「ふしこぶ」状の電着を行なう粗化処理が施される。粗化前の前処理として通常の銅メッキ等が行われることがあり、粗化後の仕上げ処理として電着物の脱落を防止するために通常の銅メッキ等が行なわれることもある。本発明の実施形態においては、こうした前処理及び仕上げ処理をも含め、金属箔粗化と関連する公知の処理を必要に応じて含め、「粗化処理」と称する。
粗化処理層は一次粒子層を有してもよく、また、一次粒子層上に二次粒子層を有してもよい。一次粒子層とは、金属箔の上に直接形成されている粗化粒子と、当該粗化粒子の上に積み重なっている粗化粒子であって、金属箔の上に直接形成されている粗化粒子と組成が同様であるか、金属箔の上に直接形成されている粗化粒子が含有する元素と同じ元素を有する粗化粒子を含む層とする。二次粒子層とは、一次粒子層に含まれる粗化粒子の上に形成されている粗化粒子であって、一次粒子層を形成する粗化粒子とは組成が異なるか、又は、一次粒子層を形成する粗化粒子が含まない元素を含む粗化粒子を含む層とする。また、一次粒子及び/又は二次粒子を構成する元素の有無、及び/又は、当該元素の濃度若しくは付着量を測定することができない場合には、一次粒子及び二次粒子は、例えば走査型電子顕微鏡写真で観察した際に、重なって見える粒子であって金属箔側に存在する粒子、及び、重なっていない粒子を一次粒子とし、重なって見える粒子であって他の粒子の上に存在する粒子を二次粒子と判定することができる。
一次粒子層は銅を含むことが好ましい。一次粒子層は銅を主成分とする金属で構成されることが好ましい。主成分とはその元素の一次粒子層中の濃度が50質量%以上であることを意味する。一次粒子層は銅と不可避的不純物で構成されることが好ましい。一次粒子層が銅を含むことで、金属箔が銅箔である場合、銅箔の放熱性が向上する場合があるからである。一次粒子層はNi、Co、Fe、Cr、Mo、Zn、Ta、Cu、Al、P、W、Mn、Sn、As及びTiからなる群から選択される一つ又は二つ以上の元素を含んでも良い。
二次粒子層は、Ni、Co、Fe、Cr、Mo、Zn、Ta、Cu、Al、P、W、Mn、Sn、As及びTiからなる群から選択される一つ又は二つ以上の元素を含むことが好ましい。二次粒子層は、Cuと、Ni、Co、Fe、Cr、Mo、Zn、Ta、Al、P、W、Mn、Sn、As及びTiからなる群から選択される一つ又は二つ以上の元素を含むことが好ましい。二次粒子層は合金を含むことが好ましい。二次粒子層は、Ni、Co、Fe、Cr、Mo、Zn、Ta、Cu、Al、P、W、Mn、Sn、As及びTiからなる群から選択される一つ又は二つ以上の元素を含む合金を含むことが好ましい。二次粒子層は、Cuと、Ni、Co、Fe、Cr、Mo、Zn、Ta、Al、P、W、Mn、Sn、As及びTiからなる群から選択される一つ又は二つ以上の元素を含む合金を含むことが好ましい。
一次粒子層は一次粒子を有する。一次粒子層の一次粒子の平均粒径は、例えば0.01〜0.80μmとすることができる。一次粒子層の一次粒子の平均粒径は0.05〜0.70μmであるのがより好ましく、0.10〜0.15μmであるのがより好ましい。
二次粒子層は二次粒子を有する。二次粒子層の二次粒子の平均粒径は例えば0.01〜0.80μmとすることができる。二次粒子層の二次粒子の平均粒径は、典型的には0.1〜0.35μm、0.15〜0.35μm、又は、0.25〜0.35μmである。また、二次粒子層の二次粒子の平均粒径は0.34μm以下であるのが好ましく、0.33μm以下であるのが好ましく、0.32μm以下であるのが好ましく、0.31μm以下であるのが好ましく、0.30μm以下であるのが好ましく、0.29μm以下であるのが好ましく、0.28μm以下であるのが好ましく、0.27μm以下であるのが好ましく、0.26μm以下であるのが好ましく、0.25μm以下であるのが好ましく、0.24μm以下であるのが好ましく、0.234μm以下であるのがより好ましく、0.23μm以下であるのがより好ましく、0.22μm以下であるのがより好ましく、0.21μm以下であるのがより好ましく、0.20μm以下であるのがより好ましく、0.19μm以下であるのがより好ましく、0.18μm以下であるのがより好ましく、0.17μm以下であるのがより好ましく、0.16μm以下であるのがより好ましく、0.15μm以下であるのがより好ましく、0.145μm以下であるのがより好ましく、0.14μm以下であるのがより好ましく、0.13μm以下であるのがより好ましく、0.125μm以下であるのがより好ましく、0.12μm以下であるのがより好ましく、0.11μm以下であるのがより好ましく、0.10μm以下であるのがより好ましく、0.09μm以下であるのがより好ましく、0.08μm以下であるのがより好ましく、0.07μm以下であるのがより好ましく、0.06μm以下であるのがより好ましい。
上述の粗化処理層を形成する際の一次粒子層、二次粒子層の各形成条件(浴組成及びメッキ条件)の一例を以下に示す。
<浴組成及びメッキ条件>
一次粒子層は金属箔表面の上に(A−1)一次粒子層の形成1の条件でめっき層を形成した後に、(A−2)一次粒子層の形成2の条件でめっき層を形成することが好ましい。なお、一次粒子層と金属箔との間に、一又は複数の他の層を設けても良い。他の層は銅めっき層又はニッケルめっき層であってもよい。
(A−1)一次粒子層の形成1(Cuメッキ、又は、Cu−W合金メッキ)
一次粒子層の形成1の処理は、粗化めっき(粗めっき)に相当する処理である。粗化めっきは電流密度を限界電流密度以上に設定して行うめっきである。
(Cuメッキ)
液組成:銅10〜20g/L、硫酸50〜100g/L
液温:25〜50℃
電流密度:20〜58A/dm2
クーロン量:30〜80As/dm2
(Cu−W合金メッキ)
液組成:銅10〜20g/L、タングステン0.1〜30mg/L、硫酸50〜100g/L
液温:25〜50℃
電流密度:20〜58A/dm2
クーロン量:30〜80As/dm2
(A−2)一次粒子層の形成2
一次粒子層の形成2の処理は平滑めっき(正常めっき)に相当する。平滑めっきは電流密度を限界電流密度未満に設定して行うめっきである。
液組成:銅15〜50g/L、硫酸60〜100g/L
液温:25〜50℃
電流密度:1〜10A/dm2
クーロン量:10〜30As/dm2
上述の一次粒子を形成するために用いるメッキ液に、Ni、Co、Fe、Cr、Mo、Zn、Ta、Al、P、W、Mn、Sn、As及びTiからなる群から選択される一つ又は二つ以上の元素をそれぞれ0.0001〜0.5g/Lの濃度で添加してもよい。
なお、一次粒子層は1回又は2回以上の処理で形成してもよい。
(B)二次粒子層の形成
二次粒子層はCuメッキ、Cu−Co−Ni合金メッキ、Cu−Co合金メッキ、Cu−Ni合金メッキ、Cu−Ni−P合金メッキ、Cu−Ni−Mo−W合金メッキ、Cu−Ni−Fe−Zn合金メッキ、Cu−Co−Cr−Ti合金メッキ、又は、Cu−Co−As合金メッキなどで形成しても良い。二次粒子層は1回又は2回以上の処理で形成してもよい。
(二次粒子層の形成条件1)
二次粒子のメッキ条件の一例を挙げると、下記の通りである。
液組成:Ni、Co、Fe、Cr、Mo、Zn、Ta、Cu、Al、P、W、Mn、Sn、As及びTiからなる群から選択される一つ又は二つ以上の元素 それぞれ0.001〜15g/L
pH:2〜3
液温:30〜50℃
電流密度:25〜50A/dm2
クーロン量:4〜50As/dm2、より好ましくは、5〜40As/dm2、より好ましくは、8〜30As/dm2
(二次粒子層の形成条件2)
二次粒子のメッキ条件の別の一例を挙げると、下記の通りである。
液組成:銅10〜20g/L、又は、銅10〜20g/LにNi、Co、Fe、Cr、Mo、Zn、Ta、Al、P、W、Mn、Sn、As及びTiからなる群から選択される一つ又は二つ以上の元素をそれぞれ0.001〜15g/L
pH:2〜3
液温:30〜50℃
電流密度:25〜50A/dm2
クーロン量:4〜50As/dm2、より好ましくは、5〜40As/dm2、より好ましくは、8〜30As/dm2
(Cu−Co−Ni合金メッキ)
液組成:銅10〜20g/L、ニッケル5〜15g/L、コバルト5〜15g/L
pH:2〜3
液温:30〜50℃
電流密度:25〜50A/dm2
クーロン量:4〜75As/dm2、より好ましくは、5〜40As/dm2、より好ましくは、8〜30As/dm2
(Cu−Co合金メッキ)
液組成:銅10〜20g/L、コバルト5〜15g/L
pH:2〜3
液温:30〜50℃
電流密度:25〜50A/dm2
クーロン量:4〜75As/dm2、より好ましくは、5〜40As/dm2、より好ましくは、8〜30As/dm2
(Cu−Ni合金メッキ)
液組成:銅10〜20g/L、ニッケル5〜15g/L
pH:2〜3
液温:30〜50℃
電流密度:25〜50A/dm2
クーロン量:4〜75As/dm2、より好ましくは、5〜40As/dm2、より好ましくは、8〜30As/dm2
(Cu−Ni−P合金メッキ)
液組成:銅10〜20g/L、ニッケル5〜15g/L、リン0.1〜3g/L
pH:2〜3
液温:30〜50℃
電流密度:25〜50A/dm2
クーロン量:4〜75As/dm2、より好ましくは、5〜40As/dm2、より好ましくは、8〜30As/dm2
(Cu−Ni−Mo−W合金メッキ)
液組成:銅10〜20g/L、ニッケル5〜15g/L、モリブデン0.5〜8g/L、タングステン0.1〜30mg/L
pH:2〜3
液温:30〜50℃
電流密度:25〜50A/dm2
クーロン量:4〜75As/dm2、より好ましくは、5〜40As/dm2、より好ましくは、8〜30As/dm2
(Cu−Ni−Fe−Zn合金メッキ)
液組成:銅10〜20g/L、ニッケル5〜15g/L、鉄0.1〜1.5g/L、亜鉛0.5〜5g/L
pH:2〜3
液温:30〜50℃
電流密度:25〜50A/dm2
クーロン量:4〜75As/dm2、より好ましくは、5〜40As/dm2、より好ましくは、8〜30As/dm2
(Cu−Co−Cr−Ti合金メッキ)
液組成:銅10〜20g/L、コバルト5〜15g/L、クロム0.1〜1.5g/L、チタン0.01〜1.5g/L
pH:2〜3
液温:30〜50℃
電流密度:25〜50A/dm2
クーロン量:4〜75As/dm2、より好ましくは、5〜40As/dm2、より好ましくは、8〜30As/dm2
(Cu−Co−As合金メッキ)
液組成:銅10〜20g/L、コバルト5〜15g/L、砒素0.01〜2g/L
pH:2〜3
液温:30〜50℃
電流密度:25〜50A/dm2
クーロン量:4〜75As/dm2、より好ましくは、5〜40As/dm2、より好ましくは、8〜30As/dm2
一次粒子層を形成する際のめっき時間を長くし、及び/又は、電流密度を高くし、及び/又は、クーロン量を大きくすることで、一次粒子の平均粒径を大きくすることができる。また、一次粒子層を形成する際のめっき時間を短くし、及び/又は、電流密度を低くし、及び/又は、クーロン量を小さくすること、及び/又は、めっき液に下記の所定の元素を添加することで、一次粒子の平均粒径を小さくすることができる。二次粒子層を形成する際のめっき時間を長くし、及び/又は、電流密度を低くし、及び/又は、クーロン量を大きくすることで、二次粒子の平均粒径を大きくすることができる。また、二次粒子を形成する際のめっき時間を短くし、及び/又は、電流密度を高くし、及び/又は、クーロン量を小さくすること、及び/又は、めっき液に下記の所定の元素を添加することで、二次粒子の平均粒径を小さくすることができる。
粗化処理層におけるCo及びNiの合計含有量が20000μg/dm2以下であるのが好ましい。粗化処理層におけるCo及びNiの合計含有量は1900μg/dm2以下であるのがより好ましく、1800μg/dm2以下であるのがより好ましく、1700μg/dm2以下であるのがより好ましく、1600μg/dm2以下であるのがより好ましく、1500μg/dm2以下であるのがより好ましく、1400μg/dm2以下であるのがより好ましく、1300μg/dm2以下であるのがより好ましく、1200μg/dm2以下であるのがより好ましく、1100μg/dm2以下であるのがより好ましく、1000μg/dm2以下であるのが更により好ましく、950μg/dm2以下であるのが更により好ましく、900μg/dm2以下であるのが更により好ましく、850μg/dm2以下であるのが更により好ましく、800μg/dm2以下であるのが更により好ましく、750μg/dm2以下であるのが更により好ましく、700μg/dm2以下であるのが更により好ましい。粗化処理層におけるCo及びNiの合計含有量の下限は特に限定をする必要は無いが、典型的には、例えば、Co及びNiを含んでいない、Co及びNiの合計含有量の下限は0μg/dm2である、0μg/dm2以上、0.1μg/dm2以上、0.5μg/dm2以上、0.8μg/dm2以上、1μg/dm2以上、2μg/dm2以上、5μg/dm2以上、10μg/dm2以上、15μg/dm2以上、20μg/dm2以上、又は、25μg/dm2以上である。
粗化処理層におけるCoの含有量が3000μg/dm2以下であるのが好ましい。粗化処理層におけるCoの含有量は950μg/dm2以下であるのが好ましく、900μg/dm2以下であるのが好ましく、850μg/dm2以下であるのが好ましく、800μg/dm2以下であるのが好ましく、750μg/dm2以下であるのが好ましく、700μg/dm2以下であるのが好ましく、650μg/dm2以下であるのが好ましく、600μg/dm2以下であるのが好ましく、550μg/dm2以下であるのが好ましく、500μg/dm2以下であるのが好ましい。粗化処理層におけるCoの含有量の下限は特に限定をする必要は無いが、典型的には、例えば、Coを含んでいない、Coの含有量の下限は0μg/dm2である、0μg/dm2以上、0.1μg/dm2以上、0.5μg/dm2以上、0.8μg/dm2以上、1μg/dm2以上、2μg/dm2以上、5μg/dm2以上、8μg/dm2以上、10μg/dm2以上、11μg/dm2以上、又は、15μg/dm2以上である。
粗化処理層におけるNiの含有量が3000μg/dm2以下であるのが好ましい。粗化処理層におけるNiの含有量は950μg/dm2以下であるのが好ましく、900μg/dm2以下であるのが好ましく、850μg/dm2以下であるのが好ましく、800μg/dm2以下であるのが好ましく、750μg/dm2以下であるのが好ましく、700μg/dm2以下であるのが好ましく、650μg/dm2以下であるのが好ましく、600μg/dm2以下であるのが好ましく、550μg/dm2以下であるのが好ましく、500μg/dm2以下であるのが好ましい。粗化処理層におけるNiの含有量の下限は特に限定をする必要は無いが、典型的には、例えば、Niを含んでいない、Niの含有量の下限は0μg/dm2である、0μg/dm2以上、0.1μg/dm2以上、0.5μg/dm2以上、0.8μg/dm2以上、1μg/dm2以上、2μg/dm2以上、5μg/dm2以上、8μg/dm2以上、10μg/dm2以上、11μg/dm2以上、又は、15μg/dm2以上である。
なお、金属箔が粗化処理層以外の表面処理層(被せめっき層等)も有している場合には、粗化処理層におけるCo及びNiの合計含有量は、粗化処理層におけるCo及びNi及び粗化処理層以外の表面処理層におけるCo及びNiの合計含有量を意味する。また、上述の場合には、粗化処理層におけるCoの含有量は、粗化処理層におけるCo及び粗化処理層以外の表面処理層におけるCoの合計含有量を意味する。また、上述の場合には、粗化処理層におけるNiの含有量は、粗化処理層におけるNi及び粗化処理層以外の表面処理層におけるNiの合計含有量を意味する。
<被せめっき層>
被せめっき層は、粒子脱落防止層、耐熱・耐薬層、防錆層、クロメート処理層、及び、シランカップリング処理層からなる群から選択された一種以上であってもよい。
粒子脱落防止層、耐熱・耐薬層、防錆層としては公知の粒子脱落防止層、耐熱・耐薬層、防錆層を用いることができる。例えば、粒子脱落防止層、耐熱・耐薬層、防錆層は、それぞれニッケル、亜鉛、錫、コバルト、モリブデン、銅、タングステン、リン、ヒ素、クロム、バナジウム、チタン、アルミニウム、金、銀、白金族元素、鉄、タンタルの群から選ばれる1種以上の元素を含む層であってもよく、ニッケル、亜鉛、錫、コバルト、モリブデン、銅、タングステン、リン、ヒ素、クロム、バナジウム、チタン、アルミニウム、金、銀、白金族元素、鉄、タンタルの群から選ばれる1種以上の元素からなる金属層又は合金層であってもよい。また、粒子脱落防止層、耐熱・耐薬層、防錆層は、それぞれニッケル、亜鉛、錫、コバルト、モリブデン、銅、タングステン、リン、ヒ素、クロム、バナジウム、チタン、アルミニウム、金、銀、白金族元素、鉄、タンタルの群から選ばれる1種以上の元素を含む酸化物、窒化物、珪化物を含んでもよい。また、粒子脱落防止層、耐熱・耐薬層、防錆層は、それぞれニッケル−亜鉛合金を含む層であってもよい。また、粒子脱落防止層、耐熱・耐薬層、防錆層は、それぞれニッケル−亜鉛合金層であってもよい。前記ニッケル−亜鉛合金層は、不可避不純物を除き、ニッケルを50質量%〜99質量%、亜鉛を50質量%〜1質量%含有するものであってもよい。前記ニッケル−亜鉛合金層の亜鉛及びニッケルの合計付着量が5〜1000mg/m2、好ましくは10〜500mg/m2、好ましくは20〜100mg/m2であってもよい。また、前記ニッケル−亜鉛合金を含む層又は前記ニッケル−亜鉛合金層のニッケルの付着量と亜鉛の付着量との比(=ニッケルの付着量/亜鉛の付着量)が1.5〜10であってもよい。また、前記ニッケル−亜鉛合金を含む層又は前記ニッケル−亜鉛合金層のニッケルの付着量は0.5〜500mg/m2であってもよく、1〜50mg/m2であってもよい。
粒子脱落防止層、耐熱・耐薬層、防錆層は、それぞれ付着量が1〜100mg/m2、好ましくは5〜50mg/m2のニッケル又はニッケル合金層と、付着量が1〜80mg/m2、好ましくは5〜40mg/m2のスズ層とを順次積層したものであってもよく、前記ニッケル合金層はニッケル−モリブデン、ニッケル−亜鉛、ニッケル−モリブデン−コバルトのいずれか一種により構成されてもよい。また、粒子脱落防止層、耐熱・耐薬層、防錆層は、それぞれニッケル又はニッケル合金とスズとの合計付着量が2〜150mg/m2であってもよく、10〜70mg/m2であってもよい。また、粒子脱落防止層、耐熱・耐薬層、防錆層は、それぞれ[ニッケル又はニッケル合金中のニッケル付着量]/[スズ付着量]=0.25〜10であってもよく、0.33〜3であってもよい。
クロメート処理層とは無水クロム酸、クロム酸、二クロム酸、クロム酸塩又は二クロム酸塩を含む液で処理された層のことをいう。クロメート処理層はコバルト、鉄、ニッケル、モリブデン、亜鉛、タンタル、銅、アルミニウム、リン、タングステン、錫、砒素及びチタン等の元素(金属、合金、酸化物、窒化物、硫化物等どのような形態でもよい)を含んでもよい。クロメート処理層の具体例としては、無水クロム酸又は二クロム酸カリウム水溶液で処理したクロメート処理層や、無水クロム酸又は二クロム酸カリウム及び亜鉛を含む処理液で処理したクロメート処理層等が挙げられる。
シランカップリング処理層は、エポキシ系シラン、アミノ系シラン、メタクリロキシ系シラン、メルカプト系シランなどのシランカップリング剤などを使用して形成してもよい。なお、このようなシランカップリング剤は、2種以上混合して使用してもよい。中でも、アミノ系シランカップリング剤又はエポキシ系シランカップリング剤を用いて形成したものであることが好ましい。
シランカップリング剤には公知のシランカップリング剤を用いてよく、例えばアミノ系シランカップリング剤又はエポキシ系シランカップリング剤、メルカプト系シランカップリング剤を用いてよい。また、シランカップリング剤にはビニルトリメトキシシラン、ビニルフェニルトリメトキシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、4−グリシジルブチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−3−(4−(3−アミノプロポキシ)プトキシ)プロピル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、イミダゾールシラン、トリアジンシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を用いてもよい。
アミノ系シランカップリング剤は、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N−スチリルメチル−2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−(3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル−3−アミノプロピル)トリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル−3−アミノプロピル)トリス(2−エチルヘキソキシ)シラン、6−(アミノヘキシルアミノプロピル)トリメトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、3−(1−アミノプロポキシ)−3,3−ジメチル−1−プロペニルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリス(メトキシエトキシエトキシ)シラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ω−アミノウンデシルトリメトキシシラン、3−(2−N−ベンジルアミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(N,N−ジエチル−3−アミノプロピル)トリメトキシシラン、(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)トリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N−スチリルメチル−2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−3−(4−(3−アミノプロポキシ)プトキシ)プロピル−3−アミノプロピルトリメトキシシランからなる群から選択されるものであってもよい。
シランカップリング処理層は、ケイ素原子換算で、0.05〜200mg/m2、好ましくは0.15〜20mg/m2、好ましくは0.3〜2.0mg/m2の範囲で設けられていてもよい。
<表面処理層の金属付着量>
表面処理層におけるCoの含有量が3000μg/dm2以下であるのが好ましい。表面処理層におけるCoの含有量は2500μg/dm2以下であるのが好ましく、1500μg/dm2以下であるのが好ましく、500μg/dm2以下であるのが好ましい。表面処理層におけるCoの含有量の下限は特に限定をする必要は無いが、典型的には、例えば、0μg/dm2以上、0.1μg/dm2以上、1μg/dm2以上、50μg/dm2以上、又は、300μg/dm2以上である。
表面処理層におけるNiの含有量が2000μg/dm2以下であるのが好ましい。表面処理層におけるNiの含有量は1500μg/dm2以下であるのが好ましく、1000μg/dm2以下であるのが好ましい。表面処理層におけるNiの含有量の下限は特に限定をする必要は無いが、典型的には、例えば、0μg/dm2以上、50μg/dm2以上、300μg/dm2以上、又は、500μg/dm2以上である。
表面処理層におけるZnの含有量が800μg/dm2以下であるのが好ましい。表面処理層におけるZnの含有量は500μg/dm2以下であるのが好ましく、300μg/dm2以下であるのが好ましい。表面処理層におけるZnの含有量の下限は特に限定をする必要は無いが、典型的には、例えば、0μg/dm2以上、30μg/dm2以上、50μg/dm2以上、又は、200μg/dm2以上である。
表面処理層におけるCrの含有量が200μg/dm2以下であるのが好ましい。表面処理層におけるCrの含有量は100μg/dm2以下であるのが好ましい。表面処理層におけるCrの含有量の下限は特に限定をする必要は無いが、典型的には、例えば、0μg/dm2以上、30μg/dm2以上、又は、50μg/dm2以上である。
表面処理層におけるWの含有量が150μg/dm2以下であるのが好ましい。表面処理層におけるWの含有量は100μg/dm2以下であるのが好ましい。表面処理層におけるWの含有量の下限は特に限定をする必要は無いが、典型的には、例えば、0μg/dm2以上、30μg/dm2以上、又は、60μg/dm2以上である。
<表面処理層の表面性状>
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、算術平均粗さRaが0.01〜0.80μmであるのが好ましい。表面処理層のRaが0.01μm未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層の表面のRaが0.4μm超の場合は粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Raの下限は0.01μm以上、0.05μm以上、又は、0.08μm以上であってもよい。Raの上限は0.80μm以下、0.60μm以下、0.50μm以下、0.40μm以下、0.25μm以下、又は、0.20μm以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、十点平均粗さRzが0.25μm以上4.0μm以下であるのが好ましい。表面処理層の十点平均粗さRzが0.25μm未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層の表面の十点平均粗さRzが4.0μm超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。0.35μm以上、0.60μm以上、又は、0.80μm以上であってもよい。Rzの上限は3.0μm以下、2.0μm以下、1.5μm以下、又は、1.0μm以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、最大山高さRpが0.1μm以上3.0μm以下であるのが好ましい。表面処理層の表面の最大山高さRpが0.1μm未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層の表面の最大山高さRpが3.0μm超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Rpの下限は0.3μm以上、0.4μm以上、又は、0.5μm以上であってもよい。Rpの上限は2.5μm以下、2.0μm以下、又は、1.8μm以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、粗さ曲線の最大断面高さRtが0.01μm以上3.0μm以下であるのが好ましい。表面処理層の表面の粗さ曲線の最大断面高さRtが0.01μm未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層の表面の最大断面高さRtが3.0μm超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Rtの下限は0.01μm以上、0.2μm以上、1.00μm以上、1.20μm以上、又は、1.25μm以上であってもよい。Rtの上限は3.0μm以下、2.5μm以下、2.0μm以下、1.80μm以下、又は、1.75μm以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、二乗平均平方根高さRqが0.01μm以上1.0μm以下であるのが好ましい。表面処理層の表面の二乗平均平方根高さRqが0.01μm未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層のRqが1.0μm超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Rqの下限は0.10μm以上、0.20μm以上、0.30m以上、又は、0.32μm以上であってもよい。Rqの上限は0.80μm以下、0.60μm以下、又は、0.50μm以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、スキューネスRskが−1.0以上1.8以下であるのが好ましい。表面処理層の表面のスキューネスRskが−1.0未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層のRskが1.8超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Rskの下限は−0.80以上、−0.60以上、−0.40以上、又は、−0.20以上であってもよい。Rskの上限は1.5以下、1.2以下、1.0以下、又は、0.6以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、クルトシスRkuが2.0以上8.0以下であるのが好ましい。表面処理層の表面のクルトシスRkuが2.0未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層のRkuが8.0超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Rkuの下限は2.2以上、2.4以上、2.5以上、又は、2.7以上であってもよい。Rkuの上限は6.0以下、4.0以下、3.6以下、又は、3.0以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、凹凸の平均間隔Rsmが1.0μm以上10.0μm以下であるのが好ましい。表面処理層の表面の凹凸の平均間隔Rsmが1.0μm未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層のRsmが10.0μm超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Rsmの下限は1.5μm以上、2.0μm以上、又は、3.0μm以上であってもよい。Rsmの上限は9.0μm以下、8.0μm以下、又は、7.0μmであってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、粗さ曲線の最大谷深さRvが0.2μm以上3.0μm以下であるのが好ましい。表面処理層の表面の粗さ曲線の最大谷深さRvが0.2μm未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層の表面の粗さ曲線の最大谷深さRvが3.0μm超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Rvの下限は0.3μm以上、0.35μm以上、又は、0.4μm以上であってもよい。Rvの上限は、2.5μm以下、2.3μm以下、又は、2.0μm以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、粗さ曲線要素の平均高さRcが0.1μm以上1.5μm以下であるのが好ましい。表面処理層の表面の粗さ曲線要素の平均高さRcが0.1μm未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層の表面の粗さ曲線要素の平均高さRcが1.5μm超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Rcの下限は0.2μm以上、0.25μm以上、又は、0.3μm以上であってもよい。Rcの上限は、1.4μm以下、1.3μm以下、又は、1.2μm以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、面粗さSaが0.010μm以上0.80μm以下であるのが好ましい。表面処理層の面粗さSaが0.010μm未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層のSaが0.80μm超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Saの下限は、0.050μm以上、0.10μm以上、0.15μm以上、又は、0.20μm以上であってもよい。Saの上限は、0.60μm以下、0.40μm以下、又は、0.30μm以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、最大高さSzが0.3μm以上4.5μm以下であるのが好ましい。表面処理層の最大高さSzが0.3μm未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層のSzが4.5μm超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Szの下限は0.80μm以上、1.2μm以上、1.5μm以上、又は、2.0μm以上であってもよい。Szの上限は4.0μm以下、3.8μm以下、3.6μm以下、又は、3.5μm以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、最大山高さSpが0.1μm以上3.5μm以下であるのが好ましい。表面処理層の最大山高さSpが0.1μm未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層のSpが3.5μm超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Spは0.20μm以上、0.30μm以上、0.50μm以上、又は、0.70μm以上であってもよい。Spは2.5μm以下、2.3μm以下、2.0μm以下、又は、1.8μm以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、2乗平均平方根高さSqが0.010μm以上0.90μm以下であるのが好ましい。表面処理層の2乗平均平方根高さSqが0.010μm未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層のSqが0.90μm超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Sqの下限は0.080μm以上、0.10μm以上、0.15μm以上、又は、0.20μm以上であってもよい。Sqの上限は0.80μm以下、0.60μm以下、0.50μm以下、又は、0.40μm以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、スキューネスSskが−1.5以上1.0以下であるのが好ましい。表面処理層のスキューネスSskが−1.5未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層のSskが1.0超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Sskの下限は−1.2以上、−1.0以上、−0.80以上、又は、−0.6以上であってもよい。Sskの上限は0.6以下、0.45以下、0.20以下、0以下、又は、−0.2以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、表面高さ分布のとがり度Sku(クルトシス)が0.50以上8.0以下であるのが好ましい。表面処理層の表面高さ分布のとがり度Sku(クルトシス)が0.50未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層のSkuが8.0超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Skuの下限は1.0以上、2.0以上、2.5以上、又は、3.0以上であってもよい。Skuの上限は7.0以下、6.0以下、5.5以下、又は、5.0以下であってもよい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、最大谷深さSvは0.20μm以上3.0μm以下であるのが好ましい。表面処理層の最大谷深さSvが0.20μm未満であると、表面から熱放射する面積が小さいため、放熱特性が良くない。表面処理層のSkuが3.0μm超の場合は、粗化粒子が箔の表面から脱離する可能性がある。Svの下限は0.40μm以上、0.60μm以上、0.80μm以上、又は、1.0μm以上であってもよい。Svの上限は2.5μm以下、2.2μm以下、2.0μm以下、又は、1.6μm以下であってもよい。
<表面処理層の2次元表面積と3次元表面積の比>
本発明の実施形態に係る表積層体の表面処理層の表面について、レーザー顕微鏡を用いて測定した三次元表面積をA、前記三次元表面積Aを測定した視野を平面視した際の二次元表面積をBとした場合に、表面積比A/Bが1.1〜3.0であるのが好ましい。表面積比A/Bが1.1未満の場合は、CNT層との接触面積が少なくなり、CNT層が脱落するおそれがある。表面積比A/Bの下限は好ましくは1.2以上、好ましくは1.3以上、好ましくは1.8以上、好ましくは1.9以上、好ましくは2.0以上である。表面積比A/Bの上限は好ましくは2.9以下、好ましくは2.8以下、好ましくは2.7以下、好ましくは2.6以下、好ましくは2.5以下、好ましくは2.45以下、好ましくは2.4以下である。
<表面処理層の粗化粒子高さ>
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の粗化粒子の高さについて、粗化粒子高さが0.15μm〜1.5μmであるのが好ましい。粗化粒子高さが0.15μm未満の場合は、CNT層との接触面積が少なくなり、CNT層が脱落するおそれがある。粗化粒子高さの上限は好ましくは1.4μm以下、好ましくは1.35μm以下、好ましくは1.3μm以下、好ましくは1.2以下である。
<表面処理層の色調>
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層表面は、JIS Z8730:2009の幾何条件Cに基づき測定されるCIE L***表色系のL*(以下、「L*」ともいう。)が35〜70であることが好ましい。L*は白や黒を表現する値であり、L*を上記の範囲内に制御することにより、熱放射性を向上できるため、好ましい。
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層表面は、JIS Z8730:2009の幾何条件Cに基づき測定されるCIE L***表色系のa*(以下、「a*」ともいう。)が1.5〜25であることが好ましい。a*は赤や緑を表現する値であり、a*を上記の範囲内に制御することにより、熱放射性の低下を阻止できるため、好ましい。
本発明の実施形態に係る表積層体の表面処理層表面は、JIS Z8730:2009の幾何条件Cに基づき測定されるCIE L***表色系のb*(以下、「b*」ともいう。)が2〜15であることが好ましい。b*は青や黄を表現する値であり、b*を上記の範囲内に制御することにより、熱放射性の低下を阻止できるため、好ましい。
上述の色調L***は、粗化処理層の形成条件や被せめっき層の形成条件によって制御することができる。具体的には、粗化処理層の形成時において、複数の元素、例えば銅、ニッケル、コバルト、タングステン、モリブデン、リン、亜鉛、錫、クロム及び鉄からなる群から選択される一種以上の元素を含む電解液を用いて、電流密度と処理時間と処理液の温度を制御することで、上述の色調を制御することができる。
*を35〜70の範囲にするためには、例えば被せめっき層の形成の際、処理液のニッケル濃度を7〜15g/L、コバルト濃度を0〜8g/L、処理液の温度を35〜50℃、電流密度を6〜35A/dm2、処理時間を0.5〜15秒、にすると制御できる。
*を1.5〜25の範囲にするためには、被せめっき層の形成の際、処理液のニッケル濃度を7〜15g/L、コバルト濃度を0〜8g/L、処理液の温度を35〜50℃、電流密度を6〜35A/dm2、処理時間を0.5〜15秒、にすると制御できる。
<表面処理層の水に対する接触角>
本発明の実施形態に係る積層体の表面処理層の表面について、水に対する接触角が115°以下であるのが好ましい。水に対する接触角が115°超であると金属箔がCNT分散液を弾き馴染まないため、均一なCNT層が形成されない。
<カーボンナノチューブ層>
カーボンナノチューブ層(CNT層)は、カーボンナノチューブ(CNT)を含有しており、さらに分散剤及び溶媒成分で構成されていてもよい。CNT層のCNT濃度は、本発明の実施形態に係る積層体がより良好な放熱性を得る観点から、1〜20質量%であってもよく、2〜10質量%であってもよく、3〜6質量%であってもよい。
分散剤は、CNTが分散するものであれば特に限定されず、例えば界面活性剤入りの水に分散させることができる。界面活性剤Aを水相Aに混合してエマルションAを調整した後、エマルションAに油相Aと界面活性剤Bとを混合し、乳化することによりエマルションBを調製した溶液をCNT分散媒として用いてもよい。また、エマルションBにさらに水相Bと界面活性剤Cとを混合し、乳化することによりエマルションCを調製して、これをCNT分散媒として用いてもよい。また、界面活性剤Cとして界面活性剤Aに含まれる親水性界面活性剤(後述)と同種の界面活性剤を用いることができ、水相Bとして水相Aと同種のものを用いることができる。
界面活性剤Aに含まれる親水性界面活性剤としては、テトライソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシエチレンオレイン酸グリセリル、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、イソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリグリセリンイソステアリン酸エステル、ポリグリセリンラウリン酸エステル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等を用いてもよい。また、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤Aに含まれる高分子型界面活性剤としては、スルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、ポリカルボン酸ナトリウム、スチレン−マレイン酸ハーフエステルコポリマーアンモニウム塩、スチレン−マレイン酸コポリマーアンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のイオン性高分子型界面活性剤等を用いてもよい。
界面活性剤Bに含まれる疎水性界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、およびレシチン類等を用いてもよい。
グリセリン脂肪酸エステル類としては、モノグリセリンモノカプリル酸エステル、モノグリセリンモノカプリン酸エステル、モノグリセリンジカプリル酸エステル、モノグリセリンジカプリン酸エステル、モノグリセリンジラウリン酸エステル、モノグリセリンジミリスチン酸エステル、モノグリセリンジステアリン酸エステル、モノグリセリンジオレイン酸エステル、モノグリセリンジエルカ酸エステル、モノグリセリンジベヘニン酸エステル等のモノグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリンカプリル酸コハク酸エステル、モノグリセリンステアリン酸クエン酸エステル、モノグリセリンステアリン酸酢酸エステル、モノグリセリンステアリン酸コハク酸エステル、モノグリセリンステアリン酸乳酸エステル、モノグリセリンステアリン酸ジアセチル酒石酸エステル、モノグリセリンオレイン酸クエン酸エステル等のモノグリセリン脂肪酸有機酸エステル等の脂肪酸の部分グリセリド;ヘキサグリセリンモノカプリル酸エステル、ヘキサグリセリンジカプリル酸エステル、デカグリセリンモノカプリル酸エステル、トリグリセリンモノラウリン酸エステル、テトラグリセリンモノラウリン酸エステル、ペンタグリセリンモノラウリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル、デカグリセリンモノラウリン酸エステル、トリグリセリンモノミリスチン酸エステル、ペンタグリセリンモノミリスチン酸エステル、ペンタグリセリントリミリスチン酸エステル、ヘキサグリセリンモノミリスチン酸エステル、デカグリセリンモノミリスチン酸エステル、ジグリセリンモノオレイン酸エステル、トリグリセリンモノオレイン酸エステル、テトラグリセリンモノオレイン酸エステル、ペンタグリセリンモノオレイン酸エステル、ヘキサグリセリンモノオレイン酸エステル、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、ジグリセリンモノステアリン酸エステル、トリグリセリンモノステアリン酸エステル、テトラグリセリンモノステアリン酸エステル、ペンタグリセリンモノステアリン酸エステル、ペンタグリセリントリステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノステアリン酸エステル、ヘキサグリセリントリステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンジステアリン酸エステル、デカグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグリセリンジステアリン酸エステル、デカグリセリントリステアリン酸エステル等のポリグリセリン脂肪酸エステル;テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ペンタグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ヘキサグリセリン縮合リシノレイン酸エステル等のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル等を挙げることができる。
ショ糖脂肪酸エステル類としては、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等が挙げられる。
ソルビタン脂肪酸エステル類としては、ソルビタンモノステアリン酸エステル、ソルビタンモノオレイン酸エステル等が挙げられる。
レシチン類としては、卵黄レシチン、大豆レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、スフィンゴミエリン、ジセチルリン酸、ステアリルアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホスファチジルイノシトールアミン、カルジオリピン、セラミドホスホリルエタノールアミン、セラミドホスホリルグリセロール、リゾレシチン、及びこれらの混合物等を挙げることができる。
界面活性剤Bに含まれる高分子型界面活性剤としては、スルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、ポリカルボン酸ナトリウム、スチレン−マレイン酸ハーフエステルコポリマーアンモニウム塩、スチレン−マレイン酸コポリマーアンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のイオン性高分子型界面活性剤等を用いてもよい。
油相Aとしての有機溶媒は、他の油相成分を溶解することができ、かつ水と混和しない揮発性の有機溶媒であれば特に限定されない。ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、1.2−ジクロロエタン、トルエン等を用いてもよい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
水相Aとして、水道水、浄水、蒸留水、イオン交換水などを用いることができる。また、親水性有機溶媒や添加剤を少量添加してもよい。親水性有機溶媒としては、水相に容易に溶解するものであれば特に限定されず、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、グリセリン等のアルコール類;アセトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル等のニトリル類;ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類等を用いてもよい。添加剤としては、pH調整剤、消泡剤、磁性粉、フィラー、フロック形成剤、硬化剤、レベリング剤、流動性促進剤、流動性制御剤、可塑剤、安定化剤、気体発生防止剤、酸化防止剤、光安定化剤、増粘剤等を用いてもよい。
分散させたいCNTは、まず樹脂を溶解した有機溶媒に攪拌混合させておく。有機溶媒はその樹脂を溶解させるものであればよい。樹脂は、最終的に配向性を有して分散させたCNTをその配向性を保ったまま固定する基材としての役割を有する。したがって、有機溶媒中の樹脂濃度は、分散液を塗布して乾燥させたときに膜状となる厚さを確保できればよい。
CNT有機溶媒混合液調製のための樹脂としては、有機溶媒に可溶な樹脂であれば特に限定されない。アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸樹脂、マレイン酸樹脂、スチレンとマレイン酸エステルとの共重合体、スチレンとアクリル酸又はそのエステルとの共重合体、スチレンとメタクリル酸又はそのエステルとの共重合体、尿素樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリアミド樹脂、エステルガム、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルキルエーテル、クマロン−インデン樹脂、ポリテルペン、ロジン系樹脂やその水素添加物、ケトン樹脂、テルペン−フェノール共重合物、ポリアクリル酸ポリメタクリル酸共重合物、フェノール樹脂、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロースやこれらの共重合体や各種誘導体等を用いてもよい。これらの樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、分散剤を界面活性剤及び溶媒で構成する場合、界面活性剤としては、両性イオン界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤が挙げられる。
上記両性イオン界面活性剤としては、スルホベタイン類、ホスホベタイン類、カルボキシベタイン類、イミダゾリウムベタイン類、アルキルアミンオキサイド類などが挙げられ、これらの両性イオン界面活性剤は、一種で又は二種以上の組み合わせで使用できる。その塩としては、アンモニア、アミン(アミン、エタノールアミンなどのアルカノールアミン等)、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム等)などとの塩が挙げられる。
上記陰イオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩(ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのC6−24アルキルベンゼンスルホン酸塩等)、アルキルナフタレンスルホン酸塩(ジイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のジC3−8アルキルナフタレンスルホン酸塩等)、アルキルスルホン酸塩(ドデカンスルホン酸ナトリウム等のC6−24アルキルスルホン酸塩等)、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩(ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム等のジC6−24アルキルスルホコハク酸塩等)、アルキル硫酸塩(硫酸化脂、ヤシ油の還元アルコールと硫酸とのエステルのナトリウム塩等のC6−24アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等)、アルキルリン酸塩(モノ〜トリ−ラウリルエーテルリン酸等のリン酸モノ〜トリ−C8−18アルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等)などが挙げられる。これらの陰イオン性界面活性剤は、一種で又は二種以上の組み合わせで使用できる。その塩としては、アンモニア、アミン(アミン、エタノールアミンなどのアルカノールアミン等)、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム等)などとの塩が挙げられる。
上記陽イオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩(ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロライド等のモノ又はジC8−24アルキル−トリ又はジメチルアンモニウム塩等)、トリアルキルベンジルアンモニウム塩(セチルベンジルジメチルアンモニウムクロライド等のC8−24アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩(塩化ベンザルコニウム塩等)等)、アルキルピリジニウム塩(セチルピリジニウムブロマイド等のC8−24アルキルピリジニウム塩等)などが挙げられる。これらの陽イオン性界面活性剤は、一種で又は二種以上の組み合わせで使用できる。その塩としては、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子等)、過塩素酸等との塩が挙げられる。
上記非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル等のポリオキシエチレンC6−24アルキルエーテル)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンC6−18アルキルフェニルエーテル等)、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部分エステル(ポリオキシエチレングリセリンステアリン酸エステル等のポリオキシエチレングリセリンC8−24脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンステアリン酸エステル等のポリオキシエチレンソルビタンC8−24脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンショ糖C8−24脂肪酸エステル等)、ポリグリセリン脂肪酸エステル(ポリグリセリンモノステアリン酸エステル等のポリグリセリンC8−24脂肪酸エステル)などが挙げられる。これらの非イオン性界面活性剤は、一種で又は二種以上の組み合わせで使用できる。
また、上記分散剤の溶媒としては、水、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、エチルイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、エチレングリコール類(エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル等)、プロピレングリコール類(プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、ピロリドン類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等)、のヒドロキシエステル類(ジメチルスルオキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチル、β−メトキシイソ酪酸メチル、α−ヒドロキシイソ酪酸メチル等)、芳香族炭化水素(アニリン、N−メチルアニリン等のアニリン類、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、m−クレゾール、アセトニトリル、テトラハイドロフラン、1,4−ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メトキシプロパノール、又はこれらの混合物が挙げられる。特にCNTの分散性の観点から、水、アルコール類、ケトン類等の有機溶剤又はこれらの有機溶剤と水の混合物が好ましい。
カーボンナノチューブ層の厚みは0.1〜2μmであるのが好ましい。カーボンナノチューブ層の厚みは、0.8μm以下が好ましく、0.7μm以下が好ましい。カーボンナノチューブ層の厚みの下限は特に限定する必要は無いが、典型的には、例えば、0.1μm以上、又は、0.2μm以上である。
CNT層は表面処理面に形成されており、表面処理面は表面処理前に脱脂工程によって表面の油分を取り除いている。この油分が表面に残ったままだと、CNT分散液は銅箔表面で弾いてしまい、CNT層を形成することができない。
<積層体、電子機器>
本発明の実施形態に係る積層体は、基板、筐体、金属加工部材、電子部品、電子機器、液晶パネル又はディスプレイと積層して用いてもよく、基板、筐体、金属加工部材、電子部品、電子機器、液晶パネル又はディスプレイの一部として用いてもよい。また、当該電子部品、電子機器として例えば半導体シリコンチップやスマートフォンのCPUを挙げることができる。当該基板は、樹脂基板、金属材料の基板、無機材料の基板、有機材料の基板、又は、セラミックスの基板であってもよい。
また、本発明の実施形態に係る積層体は放熱板、構造板、シールド材、シールド板、シールド部品、補強材、カバー、筐体、ケース、箱などに使用して金属加工部材を作製することができ、更に当該金属加工部材を電子機器に用いることができる。本発明の実施形態に係る積層体は発熱体からの熱の吸収性及び吸収した熱の放熱性が良好であるため放熱板として用いることが特に好ましい。
(実施例1)
<試料の作製>
実施例1の銅箔(原箔)として、厚み12μmの無酸素銅(JIS H3100 合金番号C1020)の銅箔を準備した。当該銅箔の表面に、下記に示す条件で、一次粒子層(Cuメッキ)、二次粒子層(Cu−Co−Ni合金メッキ)を形成し、粗化処理層とした。
(A)一次粒子層の形成(Cuメッキ)
液組成 :銅11g/L、硫酸50g/L
液温 :25℃
電流密度 :45A/dm2
クーロン量:45.8As/dm2
(B)二次粒子層の形成(Cu−Co−Ni合金メッキ)
液組成 :銅15.5g/L、ニッケル9.5g/L、コバルト7.5g/L
pH :2
液温 :40℃
電流密度 :45.0A/dm2
クーロン量:45.8As/dm2
次に、粗化処理層上に、以下の条件でCo−Niメッキ、Zn−Niメッキを形成し、耐熱・耐薬層とした。
・Co−Niメッキ
液組成 :ニッケル10g/L、コバルト6g/L
pH :2〜3
液温 :50℃
電流密度 :9.2A/dm2
クーロン量:11.8As/dm2
・Zn−Niメッキ
液組成 :亜鉛20g/L、ニッケル5g/L
pH :3〜4
液温 :40℃
電流密度 :2.0A/dm2
クーロン量:1.4As/dm2
次に、耐熱・耐薬層上に、電解クロメート処理を行い、クロメート処理層(防錆層)を形成した。さらにクロメート処理層上にジアミノシランを用いたシランカップリング処理を行い、シランカップリング処理層を形成した。これにより、粗化処理層、耐熱・耐薬層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる表面処理層を形成した。
・電解クロメートメッキ
液組成 :二クロム酸カリウム3g/L、亜鉛0.33g/L
pH :2.3
液温 :55℃
電流密度 :2.3A/dm2
クーロン量:3.3As/dm2
次に、CNT濃度4質量%の分散液を表面処理層上に塗布した後、乾燥させることで、CNT層を形成した。これにより、実施例1に係る積層体を作製した。
<表面処理層の金属付着量の測定>
表面処理層中のCo、Ni及びZnの付着量は、実施例1に係る積層体について、CNT層を塗布する前の試料を用い、濃度20質量%の硝酸に溶解し、VARIAN社製の原子吸光分光光度計(型式:AA240FS)を用いて原子吸光法で定量分析を行うことによって測定した。また、Crの付着量は前記積層体を濃度7質量%の塩酸に溶解し、上記と同様に原子吸光法で定量分析を行うことによって測定した。
<線粗さ、面粗さの測定>
実施例1に係る積層体の表面処理層について、CNT層を塗布する前の試料を用い、Rp、Rv、Rz、Rc、Rt、Ra、Rq、Rsk、Rku、Rsm、Sq、Ssk、Sku、Sp、Sv、Sz、Saをオリンパス社製レーザー顕微鏡(試験機:OLYMPUS LEXT OLS 4000、解像度:XY−0.12μm、Z−0.01μm、カットオフ:なし)によって測定した。なお、観察部の測定面積を16824.2μm2とした。また、評価長さは129.8μmとした。測定環境温度は23〜25℃とした。Rp、Rv、Rz、Rc、Rt、Ra、Rq、Rsk、Rku、RsmについてはJIS B0601:1994に準拠して測定した。Sq、Ssk、Sku、Sp、Sv、Sz、SaについてはISO25178に準拠して測定を行った。測定点数は10cm×10cm四方の任意の箇所5点とし、それらの平均値を算出した。なお、測定時の温度は23〜25℃とした。また、レーザー顕微鏡における主要な設定条件は下記の通りである。
対物レンズ:MPLAPONLEXT100(×100倍)
走査モード:XYZ高精度
取込み画像サイズ:横129.8μm×縦129.6μm
カットオフ:無し(λc、λs、λf全て無し)
フィルタ:ガウシアンフィルタ
ノイズ除去及び傾き補正:実施
<表面積比の測定>
実施例1に係る積層体の表面処理層について、CNT層を塗布する前の試料を用い、オリンパス社製レーザー顕微鏡(試験機:OLYMPUS LEXT OLS 4000、解像度:XY−0.12μm、Z−0.01μm、カットオフなし)によって、測定視野が129.8μm×129.6μm相当面積(実データでは16824.2μm2)における三次元表面積Aを測定した。測定環境温度は23〜25℃とした。そして三次元表面積A÷二次元表面積B(=16824.2μm2)=表面積比(A/B)の計算式に基づき表面積比を算出した。ここで、二次元表面積Bは、積層体を平面視した際の面積を意味する。前述の表面積比の測定は任意の10か所について行い、得られた10か所の測定で得られた表面積比の平均値を表面積比とした。
なお、測定時の温度は23〜25℃とした。また、レーザー顕微鏡における主要な設定条件は下記の通りである。
対物レンズ:MPLAPONLEXT100(×100倍)
走査モード:XYZ高精度
取込み画像サイズ:横129.8μm×縦129.6μm
カットオフ:無し
フィルタ:ガウシアンフィルタ
ノイズ除去及び傾き補正:実施
<粗化粒子高さの測定>
実施例1に係る積層体の表面処理層について、CNT層を塗布する前の試料を用い、粗化粒子高さを観察するために、BUEHLER社製回転研磨機(試験機:METASERV 2000)によって当該試料断面を研磨した。具体的には、研磨紙を貼り付けた研磨盤を回転させて、当該試料の断面を研磨盤に押し付けて削ることで、当該試料断面を研磨した。研磨した断面のSEM像を撮影し、得られたSEM像の2000倍拡大写真を用い、幅6.3μmに相当する範囲において、幅方向に沿って略等間隔に5箇所選び、当該5箇所についてサンプルの粗化粒子高さを測定した。当該5箇所についての測定値から平均値を算出し、当該平均値を粗化粒子高さとした。
<色調の測定>
測定器としてHunterLab社製のMiniScan(登録商標)EZ Model 4000Lを用い、JIS Z8730:2009に準拠してCIE L***表色系のa*の測定を行った。具体的には、上記の実施例1で得られた積層体の表面処理層を測定器の感光部に押し当て、外から光が入らないようにしつつL*、a*及びb*を測定した。また、上記測定は、JIS Z8722の幾何条件Cに基づいて行った。なお、測定器の主な条件は下記の通りである。
光学系 d/8°、積分球サイズ 63.5mm、観察光源 D65
測定方式 反射
照明径 25.4mm
測定径 20.0mm
測定波長・間隔 400〜700nm・10nm
光源 パルスキセノンランプ・1発光/測定
トレーサビリティ標準 CIE 44及びASTM E259に基づく、米国標準技術研究所(NIST)準拠校正
標準観察者 10°
また、測定基準となる白色タイルは、下記の物体色のものを使用した。
D65/10°にて測定した場合に、CIE XYZ表色系での値がX:81.90、Y:87.02、Z:93.76(これは、CIE L***表色系に数値を変換すると、L*:94.8、a*:−1.6、b*:0.7に相当する)である。
<熱放射性の評価>
ヒーター上に接着剤を介してSUS板を設け、SUS板の上に放熱用グリスを介して上記の実施例1に係る積層体(試料)を、CNT層が上を向くように設けた。さらに試料の表面の一部に黒体テープ(放射率0.9)を貼り付け、試料の上方にサーモグラフィーを設置した。なお、ヒーターの下には断熱材を設けた。
この状態で、ヒーターから熱を発し、試料の表面のサーモグラフ温度、すなわち赤外線エネルギーの測定を行った。具体的には、サーモグラフィーで黒体テープのサーモグラフ表示温度が一定値を示すことを確認しながら、黒体テープのサーモグラフ表示温度:88℃(基準)と、試料表面のサーモグラフ表示温度とを比較した。CNT層を形成していない試料の表面のサーモグラフ表示温度が38.0℃なのに対し、実施例1の試料の表面のサーモグラフ表示温度は75.4℃を示し、実施例1の試料は良好な熱放射性を有していることが確認された。
<CNT層の厚み>
実施例1に係る積層体のCNT層の厚みについて、当該積層体におけるCNT層の厚みを観察するために、BUEHLER社製回転研磨機(試験機:METASERV 2000)を用いて積層体の断面を研磨した。具体的には、研磨紙を貼り付けた研磨盤を回転させて、当該積層体銅箔の断面を研磨盤に押し付けて削ることで、積層体の断面を研磨した。研磨した断面のSEM像を撮影し、得られたSEM像の2000倍拡大写真を用い、幅6.3μmに相当する範囲において、幅方向に沿って略等間隔に5箇所選び、当該5箇所についてサンプルのCNT層の厚みを測定した。当該5箇所についての測定値から平均値を算出し、当該平均値をCNT層の厚みとした。
<接触角の測定方法>
実施例1に係る積層体の表面処理層の接触角を、協和界面化学(株)製接触角計CA−DTを用いて、温度25℃、液量約1.5μlで測定した。
評価結果を表1〜2に示す。
Figure 2018161898
Figure 2018161898

Claims (1)

  1. 金属箔と、表面処理層と、カーボンナノチューブ層とをこの順に備えた積層体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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