JP2020193047A - エレベータのガイドレール支持部材間距離の測定方法および装置 - Google Patents
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Abstract
Description
既設のエレベータでは、ガイドレールの支持部材同士の間の距離を測定することが行われることがある。このようなガイドレール支持部材間距離の測定は、エレベータをリニューアルする場合に行われる。エレベータのリニューアルにあたって、ガイドレールの耐震強度を最新の耐震基準に適合させるためには、既設のガイドレール支持部材間の距離を正確に把握しておく必要があるからである。
(第1実施形態)
図1は、エレベータ昇降路を概略的に示す図である。この図1において、参照番号10は、エレベータの昇降路を示している。昇降路10の上部は、機械室となっていて、巻上機16と制御盤17が設置されている。巻上機16から吊り下げられたメインロープ15の一端には、乗りかご12が懸架されており、他端には釣合おもり14が懸架されている。乗りかご用のガイドレール18と釣合おもり用のガイドレール19は、乗りかご12、釣合おもり14の左右両側にそれぞれ配置されている。
乗りかご用のガイドレール18は、図2に示されるようなレールブラケット22を支持部材として建物の壁に固定されている。ガイドレール18は、レールクリップ23を用いてボルト24によりレールブラケット22に対して締結されている。レールブラケット22は、上下方向に間隔を取って多数配列しており、本実施形態では、図3、図4に示す支持部材検知装置を用いて上下に隣り合うレールブラケット22の間の距離が測定される。
図3に示されるように、上梁20の左右両端部には、ガイドレール18に摺動するガイドシュー25を支持しているレールガイド26が設けられている。図3では、片側のレールガイド26だけが示されている。
図4並びに図5において、乗りかごが降下していくと、検知レバー28がレールブラケット22を通過する度に、スイッチ30の接点は開閉する。
次に、本発明の第2実施形態によるエレベータのガイドレール支持部材間距離の測定装置について、図6を参照しながら説明する。
上述の第1実施形態では、検知レバー28に接触するのが、レールブラケット22に限られていることが前提となる。
しかし、ガイドレール18には、レールブラケット22以外にも、例えば、着床検出板の腕や、テールコード押さえ等の用品が取り付いている。
この第2実施形態では、近接センサ44を検知レバー28に追加して取り付け、この近接センサ44で直下にある物体を検知するようにしている。パソコン40には、近接センサ44の検知信号が導入され、物体がレールブラケット22であるか否かを判別するプログラムが組み込まれている。
次に、本発明の第3実施形態によるエレベータのガイドレール支持部材間距離の測定装置について、図7を参照して説明する。
第1実施形態では、スイッチ30のON状態が継続する時間と乗りかごの移動速度とから乗りかごの移動距離を求め、レールブラケット22間の距離を算出している。
この第3実施形態は、ガイドレール18に接触して転動するローラ46と、このローラ46の回転数の情報を取得するロータリエンコーダ48を利用して、スイッチ30のON状態が継続する間の乗りかごの移動距離を求め、これをレールブラケット22間の距離とするようにした実施形態である。このようなローラ46とロータリエンコーダ48の組み合わせは、かご上に配置される検知レバー28の近傍に設けられている。ロータリエンコーダ48は、ローラ46に接しながら転動し、ローラ46の回転数に対応するパルスを出力するようになっている。
次に、本発明の第4実施形態によるエレベータのガイドレール支持部材間距離の測定装置について、図8を参照して説明する。
この第4実施形態は、検知レバー28a、28bとスイッチ30a、30bからなる測定装置をガイドレール18を間に挟むように対にして上梁20に配置した実施の形態である。
第1実施形態のように、検知レバー28とスイッチ30が一組である場合には、レールブラケット22ではない部材に接触して検知レバー28が持ち上げられた場合でも、レールブラケット22に接触したものと扱われて、レールブラケット22間の距離が算出されてしまう可能性がある。
この第4実施形態は、検知レバー28a、28bとスイッチ30a、30bからなる測定装置をガイドレール18を間に挟むようにして2組対にして配置することにより、かかる不都合を回避しようとするものである。
もし、スイッチ30a、30bの片方しかOFFに切り替わらなかった場合には、検知レバー28a、28bの片方がレールブラケット22ではない部材に引っ掛かったものとみなして無視する扱いとする。
図9は、本発明の第5実施形態によるエレベータのガイドレール支持部材間距離の測定装置を示す図である。
第1乃至第4実施形態は、乗りかご用のガイドレール18におけるレールブラケット22間の距離を測定している実施形態であるのに対して、この第5実施形態では、つり合い重り14用のガイドレールにおけるレールブラケット22間の距離を測定する。
検知レバー28の先端部は、レールブラケット22に当たることが可能な位置まで届くようになっている。図10に示されるように、つり合い重り14が上昇していって、検知レバー28の先端部がレールブラケット22に当たると、検知レバー28は押し下げられる方向に回動する。この時、スイッチ30は、接点を押された状態から解放され、スイッチ30の接点は開いた状態になる。
レールブラケット22を検知レバー28が通過するときには、図10に示されるように、検知レバー28が押し下げられ、スイッチ30が開いて接点がOFFになる動作と、図9に示されるように、検知レバー28が自重で下がり、スイッチ30の接点が閉じてONになる動作と、が繰り返される。パソコンに、スイッチ30のON・OFF信号を取り込み、スイッチ30がONになった時間、OFFになった時間を記録する点も同様である。そして、スイッチ30がONを継続している時間を計測し、つり合い重り14は乗りかごの移動速度と同じ速度で移動するので、この時間に乗りかごの移動速度を乗ずれば、つり合い重り用ガイドレールについても、つり合い重りの移動距離を求め、レールブラケット22同士の間の距離を算出することができる。
Claims (7)
- エレベータの乗りかごを案内するガイドレールまたはつり合い重りを案内するガイドレールを支持し、上下方向に間隔を置いて昇降路壁に固定された複数の支持部材間の距離を測定する装置であって、
前記支持部材を検知する支持部材検知装置と、
前記乗りかご又はつり合い重りに設けられ、前記乗りかご又はつり合い重りが移動する過程で、一の前記支持部材が検知されてから次の前記支持部材が検知される間に前記乗りかご又はつり合い重りが移動する距離を順次演算し、記録する測定装置と、
を備えたことを特徴とするエレベータのガイドレール支持部材間距離の測定装置。 - 前記支持部材検知装置は、前記支持部材に当たることで回動可能な検知レバーと、前記検知レバーの回動により接点が切り替わるスイッチと、を有することを特徴とする請求項1に記載のエレベータのガイドレール支持部材間距離の測定装置。
- 前記測定装置は、前記乗りかご又はつり合い重りが移動する距離を、一の前記支持部材が検知されてから次の前記支持部材が検知されるまでの時間と、前記乗りかご又はつり合い重りの移動速度と、から算出することを特徴とする請求項1に記載のエレベータのガイドレール支持部材間距離の測定装置。
- 前記検知レバーには、直下にある物体を検知するセンサが設けられ、前記測定装置は、前記接点が切り替わる直前に前記センサが反応しなかった場合には前記接点の切り替えを無効とすることを特徴とする請求項1に記載のエレベータのガイドレール支持部材間距離の測定装置。
- 前記乗りかご又はつり合い重りは、前記ガイドレールを転動するローラと、前記ローラの回転数を検出するロータリエンコーダと、を有し、前記測定装置は、前記ローラの回転数に基づいて前記乗りかご又はつり合い重りが移動する距離を算出することを特徴とする請求項1に記載のエレベータのガイドレール支持部材間距離の測定装置。
- 前記支持部材検知装置は、前記ガイドレールを間に挟んで一対をなす前記検知レバーを有することを特徴とする請求項2に記載のエレベータのガイドレール支持部材間距離の測定装置。
- エレベータの乗りかごを案内するガイドレールまたはつり合い重りを案内するガイドレールを支持し、上下方向に間隔を置いて昇降路壁に固定された複数の支持部材間の距離を測定する方法であって、
請求項1乃至6のいずれかに記載した支持部材検知装置を前記乗りかご又はつり合い重りに設置し、
前記乗りかご又はつり合い重りが移動する過程で、一の前記支持部材が検知されてから次の前記支持部材が検知される間に前記乗りかご又はつり合い重りが移動する距離を前記支持部材間の距離として測定することを特徴とするエレベータのガイドレール支持部材間距離の測定方法。
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