JP2020192841A - ハイブリッド車両およびその異常診断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェイストゲートバルブの固着をより確実に検出する。【解決手段】車両1は、過給機15付きのエンジン10と、バッテリ70と、バッテリ70との間で電力の授受が可能に構成された第2モータジェネレータ22と、エンジン10および第2モータジェネレータ22を制御するように構成されたECU100とを備える。エンジン10は、エンジン本体11からの排気通路14と、過給機15を迂回して排気を流すように構成されたバイパス通路161と、エンジン本体11からバイパス通路161に導かれる排気の流量を調整するウェイストゲートバルブ162とを含む。ECU100は、エンジン10の動作中にハイブリッド車両1のアクセル開度に拘わらずエンジン10の動作点が自然吸気域から過給域に移動するようにエンジン10を制御し、ウェイストゲートバルブ162が閉じたまま固着しているか否かを診断する。【選択図】図7

Description

本開示は、ハイブリッド車両およびその制御方法に関し、より特定的には、過給機付きのエンジンを備えるハイブリッド車両および、その異常診断方法に関する。
過給機付きエンジンが公知である。過給機により低回転域でのトルクを高めることで、同等のパワーを維持しながら排気量を下げ、ハイブリッド車両の燃費を向上させることができる。たとえば特開2015−58924号公報(特許文献1)に開示されたハイブリッド車両は、ターボ式過給機付きのエンジンと、モータジェネレータとを備える。
特開2015−58924号公報
過給機付きのエンジンを備えるハイブリッド車両において、過給システムに異常が生じる可能性がある。より具体的には、ハイブリッド車両は、ウェイストゲートバルブ(WGV:wastegate valve)を備える。ウェイストゲートバルブは、エンジン本体からバイパス通路(過給機を迂回して排気を流すように構成された通路)に導かれる排気の流量を調整するバルブ機構である。このウェイストゲートバルブが閉じたまま固着したり、逆にウェイストゲートバルブが開いたまま固着したりする可能性がある。ウェイストゲートバルブの固着が生じ、過給システムが正常に動作しなくなると、エンジンから所望の出力または走行駆動力を得ることができにくくなる。したがって、ウェイストゲートバルブの固着をより確実に検出することが好ましい。
本開示は、かかる課題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、過給機付きのエンジンを備えるハイブリッド車両におけるウェイストゲートバルブの固着をより確実に検出することである。
(1)本開示のある局面に従うハイブリッド車両は、過給機付きのエンジンと、蓄電装置と、蓄電装置との間で電力の授受が可能に構成された回転電機と、エンジンおよび回転電機を制御するように構成された制御装置とを備える。エンジンは、エンジン本体からの排気通路と、排気通路に接続され、過給機を迂回して排気を流すように構成されたバイパス通路と、バイパス通路に設けられ、エンジン本体からバイパス通路に導かれる排気の流量を調整するウェイストゲートバルブとを含む。制御装置は、エンジンの動作中にハイブリッド車両のアクセル開度に拘わらずエンジンの動作点が自然吸気域から過給域に移動するようにエンジンを制御し、ウェイストゲートバルブが閉じたまま固着しているか否かを診断する。
(2)ハイブリッド車両は、エンジン本体への吸気経路に設けられ、過給機による吸気経路の過給圧を検出する過給圧センサと、吸気経路に設けられ、吸気経路への吸気量を検出する吸気量センサとのうちの少なくとも一方をさらに備える。制御装置は、吸気経路の過給圧または吸気量に基づいて、ウェイストゲートバルブが閉じたまま固着しているか否かを診断する。
車両の走行態様によっては、エンジンの動作中(たとえば車両のトリップ中)に過給機による過給動作が1度も行われない場合がある。このような場合はウェイストゲートバルブの閉固着の有無を診断する機会がない。したがって、上記(1),(2)の構成においては、アクセル開度に拘わらずエンジン動作点を過給域内に強制的に移動させる。これにより、エンジン動作中に少なくとも1度はウェイストゲートバルブの閉固着が診断されることになるので、閉固着の診断頻度が増加する。したがって、上記(1),(2)の構成によれば、ウェイストゲートバルブの閉固着をより確実に検出することができる。
(3)制御装置は、動作点が等パワーラインに沿って自然吸気域から過給域に移動するようにエンジンを制御し、ハイブリッド車両の要求パワーに対してエンジンのパワーに過不足が生じた場合には当該過不足を蓄電装置と回転電機との間での電力授受により補う。
上記(3)の構成においては、エンジン動作点を等パワーラインに沿って移動させる。これにより、エンジンパワーが一定である期間中にハイブリッド車両の要求パワー変動した場合には、必要な電力が蓄電装置から回転電機に供給されたり、過剰な電力が回転電機から蓄電装置に回生されたりすることによって、ハイブリッド車両の出力変動を抑制することができる。
(4)本開示の他の局面に従うハイブリッド車両は、過給機付きのエンジンと、蓄電装置と、蓄電装置との間で電力の授受が可能に構成された回転電機と、エンジンおよび回転電機を制御するように構成された制御装置とを備える。エンジンは、エンジン本体からの排気通路と、排気通路に接続され、過給機を迂回して排気を流すように構成されたバイパス通路と、バイパス通路に設けられ、エンジン本体からバイパス通路に導かれる排気の流量を調整するウェイストゲートバルブとを含む。制御装置は、エンジンの動作中にハイブリッド車両のアクセル開度に拘わらずエンジンの動作点が過給域から自然吸気域に移動するようにエンジンを制御し、ウェイストゲートバルブが開いたまま固着しているか否かを診断する。
上記(4)の構成によれば、上記(1)の構成とは逆に、ウェイストゲートバルブの開固着をより確実に検出することができる。
(5)本開示のさらに他の局面に従うハイブリッド車両の異常診断方法において、ハイブリッド車両は、過給機付きのエンジンと、蓄電装置との間で電力の授受が可能に構成された回転電機とを備える。エンジンは、エンジン本体からの排気通路と、排気通路に接続され、過給機を迂回して排気を流すように構成されたバイパス通路と、バイパス通路に設けられ、エンジン本体からバイパス通路に導かれる排気の流量を調整するウェイストゲートバルブとを含む。ハイブリッド車両の異常診断方法は、エンジンの動作中にハイブリッド車両のアクセル開度に拘わらずエンジンの動作点が自然吸気域から過給域に移動するようにエンジンを制御するステップと、エンジンの動作点を過給域内に維持している間にウェイストゲートバルブが閉じたまま固着しているか否かを診断するステップとを含む。
上記(5)の方法によれば、上記(1)の構成と同様に、ウェイストゲートバルブの固着をより確実に検出することができる。
本開示によれば、過給機付きのエンジンを備える車両におけるウェイストゲートバルブの固着をより確実に検出することができる。
本開示の実施の形態1に係るハイブリッド車両の全体構成図である。 エンジンの構成の一例を示す図である。 本実施の形態における車両の制御系の構成例を示す図である。 過給制御を説明するための図である。 過給制御の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態1における閉固着診断制御を説明するための図である。 実施の形態1における閉固着診断制の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態2における開固着診断制御を説明するための図である。 実施の形態2における開固着診断制御の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
<ハイブリッド車両の構成>
図1は、本開示の実施の形態1に係るハイブリッド車両の全体構成図である。図1を参照して、車両1は、ハイブリッド車両であって、エンジン10と、第1モータジェネレータ21と、第2モータジェネレータ22と、遊星歯車機構30と、駆動装置40と、駆動輪50と、電力制御ユニット(PCU:Power Control Unit)60と、バッテリ70と、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)100とを備える。
エンジン10は、ガソリンエンジン等の内燃機関である。エンジン10は、ECU100からの制御信号に応じて、車両1が走行するための動力を発生する。エンジン10は、過給機15を含む。エンジン10の詳細な構成については図2にて説明する。
第1モータジェネレータ21および第2モータジェネレータ22の各々は、永久磁石式同期モータまたは誘導モータである。第1モータジェネレータ21および第2モータジェネレータ22は、ロータ軸211,221をそれぞれ有する。
第1モータジェネレータ21は、エンジン10を始動する際にバッテリ70の電力を用いてエンジン10のクランクシャフト(図示せず)を回転させる。また、第1モータジェネレータ21は、エンジン10の動力を用いて発電することも可能である。第1モータジェネレータ21によって発電された交流電力は、PCU60により直流電力に変換されてバッテリ70に充電される。また、第1モータジェネレータ21によって発電された交流電力は、第2モータジェネレータ22に供給される場合もある。
第2モータジェネレータ22は、バッテリ70からの電力および第1モータジェネレータ21により発電された電力の少なくとも一方を用いてドライブシャフト46,47(後述)を回転させる。また、第2モータジェネレータ22は、回生制動によって発電することも可能である。第2モータジェネレータ22によって発電された交流電力は、PCU60により直流電力に変換されてバッテリ70に充電される。なお、第2モータジェネレータ22は、本開示に係る「回転電機」に相当する。
遊星歯車機構30は、シングルピニオン型の遊星歯車機構であり、エンジン10の出力軸101と同一の軸線Cnt上に配置されている。遊星歯車機構30は、エンジン10が出力するトルクを第1モータジェネレータ21と出力ギヤ31とに分割して伝達する。遊星歯車機構30は、サンギヤSと、リングギヤRと、ピニオンギヤPと、キャリヤCとを含む。
リングギヤRは、サンギヤSと同軸に配置されている。ピニオンギヤPは、サンギヤSおよびリングギヤRに噛み合う。キャリヤCは、ピニオンギヤPを自転および公転可能に保持する。エンジン10および第1モータジェネレータ21の各々は遊星歯車機構30を介して駆動輪50に機械的に連結されている。エンジン10の出力軸101は、キャリヤCに連結されている。第1モータジェネレータ21のロータ軸211は、サンギヤSに連結されている。リングギヤRは、出力ギヤ31に連結されている。
遊星歯車機構30においては、キャリヤCが入力要素になり、リングギヤRが出力要素になり、サンギヤSが反力要素になる。キャリヤCには、エンジン10が出力するトルクが入力される。遊星歯車機構30は、エンジン10が出力軸101に出力するトルクをサンギヤS(ひいては第1モータジェネレータ21)とリングギヤR(ひいては出力ギヤ31)とに分割して伝達するように構成されている。サンギヤSには、第1モータジェネレータ21による反力トルクが作用する。リングギヤRは、出力ギヤ31にトルクを出力する。
駆動装置40は、ドリブンギヤ41と、カウンタシャフト42と、ドライブギヤ43と、デファレンシャルギヤ44とを含む。デファレンシャルギヤ44は、終減速機に相当し、リングギヤ45を有する。駆動装置40は、ドライブシャフト46,47と、オイルポンプ48と、電動オイルポンプ49とをさらに含む。
ドリブンギヤ41は、遊星歯車機構30のリングギヤRに連結された出力ギヤ31に噛み合っている。また、ドリブンギヤ41は、第2モータジェネレータ22のロータ軸221に取り付けられたドライブギヤ222にも噛み合っている。カウンタシャフト42は、ドリブンギヤ41に取り付けられ、軸線Cntと平行に配置されている。ドライブギヤ43は、カウンタシャフト42に取り付けられ、デファレンシャルギヤ44のリングギヤ45に噛み合っている。このような構成を有する駆動装置40において、ドリブンギヤ41は、第2モータジェネレータ22がロータ軸221に出力したトルクと、遊星歯車機構30に含まれるリングギヤRから出力ギヤ31に出力されたトルクとを合成するように作用する。合成された駆動トルクは、デファレンシャルギヤ44から左右に延びたドライブシャフト46,47を介して駆動輪50に伝達される。
オイルポンプ48は、たとえば機械式のオイルポンプである。オイルポンプ48は、エンジン10の出力軸101と同軸に設けられ、エンジン10によって駆動される。オイルポンプ48は、エンジン10が作動しているときに、遊星歯車機構30、第1モータジェネレータ21、第2モータジェネレータ22およびデファレンシャルギヤ44に潤滑油を送る。
電動オイルポンプ49は、バッテリ70または図示しない他の車載バッテリ(補機バッテリ等)から供給される電力によって駆動される。電動オイルポンプ49は、エンジン10が停止しているときに、遊星歯車機構30、第1モータジェネレータ21、第2モータジェネレータ22およびデファレンシャルギヤ44に潤滑油を送る。
PCU60は、ECU100からの制御信号に応じて、バッテリ70に蓄えられた直流電力を交流電力に変換して第1モータジェネレータ21および第2モータジェネレータ22に供給する。また、PCU60は、第1モータジェネレータ21および第2モータジェネレータ22が発電した交流電力を直流電力に変換してバッテリ70に供給する。PCU60は、第1インバータ61と、第2インバータ62と、コンバータ63とを含む。
第1インバータ61は、ECU100からの制御信号に応じて、直流電圧を交流電圧に変換して第1モータジェネレータ21を駆動する。第2インバータ62は、ECU100からの制御信号に応じて、直流電圧を交流電圧に変換して第2モータジェネレータ22を駆動する。コンバータ63は、ECU100からの制御信号に応じて、バッテリ70から供給された電圧を昇圧して第1インバータ61および第2インバータ62に供給する。また、コンバータ63は、ECU100からの制御信号に応じて、第1インバータ61および第2インバータ62の一方または両方から供給された直流電圧を降圧してバッテリ70を充電する。
バッテリ70は、リチウムイオン二次電池またはニッケル水素電池等の二次電池を含んで構成されている。なお、バッテリに代えて、電気二重層キャパシタ等のキャパシタを採用してもよい。なお、バッテリ70は、本開示に係る「蓄電装置」に相当する。
ECU100は、いずれも図示しないが、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)と、メモリと、入出力ポートと、カウンタと等を含んで構成されている。CPUは制御プログラムを実行する。メモリは、各種の制御プログラムおよびマップ等を記憶する。入出力ポートは各種信号の送受を制御する。カウンタは時間を計測する。ECU100は、各センサ(後述)からの信号の入力ならびにメモリに記憶された制御プログラムおよびマップに基づいて、制御信号を出力するとともに、車両1が所望の状態となるように各機器を制御する。
ECU100により実行される主要な処理として、過給機15による過給を制御する「過給制御」と、過給機15に含まれるウェイストゲートバルブ(WGV)(図2参照)における閉固着の有無を診断するための「閉固着診断制御」とを実行する。これらの制御の詳細については後述する。
<エンジン構成>
図2は、エンジン10の構成の一例を示す図である。図2を参照して、エンジン10は、たとえば直列4気筒型の火花点火式内燃機関である。エンジン10は、エンジン本体11を備える。エンジン本体11は、4つの気筒111〜114を含む。4つの気筒111〜114は一方向に並べられている。各気筒111〜114の構成は同等であるため、以下では気筒111の構成について代表的に説明する。
気筒111には、2つの吸気バルブ121と、2つの排気バルブ122と、インジェクタ123と、点火プラグ124とが設けられている。また、気筒111には、吸気通路13および排気通路14が接続されている。吸気通路13は吸気バルブ121により開閉される。排気通路14は排気バルブ122により開閉される。吸気通路13を通じてエンジン本体11に供給される空気に燃料(たとえばガソリン)を加えることにより、空気と燃料との混合気が生成される。燃料はインジェクタ123により気筒111内で噴射され、気筒111内で混合気が生成される。そして、点火プラグ124が気筒111内で混合気に点火する。こうして気筒111内で混合気が燃焼される。気筒111で混合気を燃焼させたときに生じる燃焼エネルギーは、気筒111内のピストン(図示せず)により運動エネルギーに変換されて出力軸101(図1参照)に出力される。
エンジン10は、ターボ式の過給機15をさらに備える。過給機15は、排気エネルギーを利用して吸入空気を過給するターボチャージャである。過給機15は、コンプレッサ151と、タービン152と、シャフト153とを含む。
過給機15は、排気エネルギーを利用してタービン152およびコンプレッサ151を回転させることによって、吸入空気の過給(すなわち、エンジン本体11に吸入される空気の密度を高めること)を行なうように構成されている。より詳細には、コンプレッサ151は吸気通路13に配置され、タービン152は排気通路14に配置されている。コンプレッサ151とタービン152とは、シャフト153を介して互いに連結されて一体的に回転するように構成されている。タービン152は、エンジン本体11から排出される排気の流れを受けて回転する。タービン152の回転力は、シャフト153を介してコンプレッサ151に伝達され、コンプレッサ151を回転させる。コンプレッサ151が回転することによって、エンジン本体11へ向かう吸気が圧縮され、圧縮された空気がエンジン本体11に供給される。
吸気通路13においてコンプレッサ151よりも上流側の位置には、エアフローメータ131が設けられている。吸気通路13においてコンプレッサ151よりも下流側の位置には、インタークーラ132が設けられている。吸気通路13においてインタークーラ132よりも下流側の位置には、スロットル弁(吸気絞り弁)133が設けられている。そのため、吸気通路13に流入する空気は、エアフローメータ131、コンプレッサ151、インタークーラ132およびスロットル弁133を、この順に通ってエンジン本体11の各気筒111〜114に供給される。
エアフローメータ(AFM:Air Flow Meter)131は、吸気通路13内を流れる空気の流量に応じた信号を出力する。インタークーラ132は、コンプレッサ151により圧縮された吸気を冷却する。スロットル弁133は、吸気通路13内を流れる吸気の流量を調整可能に構成されている。
排気通路14においてタービン152よりも下流側には、スタート触媒コンバータ141と、後処理装置142とが設けられている。また、排気通路14にはWGV装置16がさらに設けられている。WGV装置16は、エンジン本体11から排出される排気をタービン152を迂回して流すとともに、迂回させる排気の量を調整可能に構成されている。WGV装置16は、バイパス通路161と、WGV162と、WGVアクチュエータ163とを含む。
バイパス通路161は、排気通路14に接続され、タービン152を迂回して排気を流す。具体的には、バイパス通路161は、排気通路14におけるタービン152よりも上流側の部位(たとえば、エンジン本体11とタービン152との間)から分岐し、排気通路14におけるタービン152よりも下流側の部位(たとえば、タービン152とスタート触媒コンバータ141との間)に合流する。
WGV162は、バイパス通路161に配置されている。WGV162は、その開度によって、エンジン本体11からバイパス通路161に導かれる排気の流量を調整可能に構成されている。WGV162が閉じるほど、エンジン本体11からバイパス通路161に導かれる排気流量が少なくなる一方でタービン152に流入する排気流量が多くなり、吸入空気の圧力(すなわち過給圧)が高くなる。
WGVアクチュエータ163は、ECU100の制御に従ってWGV162の開度を調整する。WGVアクチュエータ163は、ダイアフラム(図示せず)の片側に負圧を作用させる負圧式のアクチュエータであってもよいし、WGV162を電気的に駆動する電動式のアクチュエータであってもよい。
エンジン本体11から排出される排気は、タービン152およびWGV162のいずれかを通る。スタート触媒コンバータ141および後処理装置142の各々は、たとえば三元触媒を含み、排気中の有害物質を除去する。より詳細には、スタート触媒コンバータ141は、排気通路14の上流側(燃焼室に近い部分)に設けられているため、エンジン10の始動後、短時間のうちに活性温度まで上昇する。また、下流側に位置している後処理装置142は、スタート触媒コンバータ141で浄化することのできなかったHC、COおよびNOxを浄化する。
<制御システム構成>
図3は、本実施の形態における車両1の制御系の構成例を示す図である。図3を参照して、車両1は、アクセル開度センサ801と、タービン回転速度センサ802と、過給圧センサ803と、クランク角センサ804とをさらに備える。
アクセル開度センサ801は、ユーザによるアクセルペダル(図示せず)の踏み込み量(アクセル開度Acc)を検出する。タービン回転速度センサ802は、過給機15のタービン152の回転速度を検出する。過給圧センサ803は、インタークーラ132の上流側に設けられ、過給機15による過給圧を検出する。クランク角センサ804は、クランクシャフトの回転速度(すなわちエンジン回転速度Ne)およびクランクシャフトの回転角度(クランク角)を検出する。各センサは、その検出結果を示す信号をECU100に出力する。
ECU100は、エンジン10、第1モータジェネレータ21および第2モータジェネレータ22を協調的に制御する(協調制御)。まず、ECU100は、アクセル開度および車速等に応じて要求駆動力を決定し、その要求駆動力からエンジン10の要求パワーを算出する。ECU100は、エンジン10の要求パワーに対するシステム効率が最適となるように、エンジン10の要求パワーから、たとえばエンジン10の燃料消費量が最小となるエンジン動作点(エンジン回転速度NeとエンジントルクTeとの組合せ)を決定する。そして、ECU100は、エンジン10が上記エンジン動作点で作動するように、第1モータジェネレータ21および第2モータジェネレータ22を駆動するための信号を生成してPCU60に制御するとともに、エンジン10の各部(インジェクタ123、点火プラグ124、スロットル弁133、WGVアクチュエータ163、過給機15等)を制御する。
なお、ECU100は、たとえば2つまたは3つのECU(エンジンを制御するECU、PCU60を制御するECUなど)に機能毎に分割して構成されていてもよい。
<過給制御>
図4は、過給制御を説明するための図である。図4ならびに後述する図6および図8において、横軸はエンジン回転速度Neを表し、縦軸はエンジントルクTeを表す。
図4を参照して、エンジン10は、通常、エンジン動作点が予め設定された推奨動作ラインL上を移動するように制御される。推奨動作ラインLは、図4に示す例では、車両1の燃費が最も小さくなる動作点を結んだ最適燃費線である。推奨動作ラインLは、エンジン10が出力可能な最大トルクを示す最大トルクラインMAXよりも下方に位置している。
また、エンジン10は、エンジンパワーPeが要求エンジンパワーに等しくなる等パワーラインPL上を移動するように制御される。ECU100は、推奨動作ラインLと等パワーラインPLとの交点を目標動作点(図4ではエンジン動作点Eを示す)として設定する。
さらに、エンジン10は、過給機15による過給が開始される「過給ラインTL」に応じて制御される。過給ラインTLよりも上方の領域が過給域であり、過給ラインTLよりも下方の領域が自然吸気(NA:Natural Aspiration)域である。
図5は、過給制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、エンジン10が動作しており、かつ、WGV162が固着していると診断されていない場合にメインルーチン(図示せず)から呼び出されて繰り返し実行される。なお、図5ならびに後述する図7および図9に示すフローチャート内の各ステップ(以下、単に「S」と表記する)は、基本的にはECU100によるソフトウェア処理によって実現されるが、ECU100内に作製された電子回路によるハードウェア処理によって実現されてもよい。
図4を参照して、S1において、ECU100は、エンジン動作点が過給域内にあるか否かを判定する。
エンジン動作点が過給域内にある場合(S1にてYES)、つまり、アクセルペダルが踏み込まれるなどしてエンジントルクTeが所定のレベル(図4に示す過給ラインTL)を超えた場合、ECU100は、処理をS2に進め、過給機15による過給を要求する。より詳細には、ECU100は、WGV162を第1開度D1D1に閉じるようにWGVアクチュエータ163に「WGV閉指令」を出力する。これにより、WGV162が正常に動作する状態であれば、WGV162が閉じて過給が実行される。
これに対し、エンジン動作点が過給域外である場合(S1にてNO)、すなわちエンジン動作点がNA域内である場合には、ECU100は、処理をS3に進め、過給機15による過給の停止を要求する。より詳細には、ECU100は、WGV162を第1開度D1よりも大きい第2開度D2に開くように(たとえば全開となるように)WGVアクチュエータ163に「WGV開指令」を出力する。これにより、WGV162が正常に動作する状態であれば、WGV162が開いて過給が停止する。上記S2およびS3のいずれかが実行されると、処理がメインルーチンへと戻される。
第1開度D1および第2開度D2の各々は、第2開度D2が第1開度D1よりも大きい範囲で適宜設定される。第1開度D1および第2開度D2の各々は、固定値であってもよいし、状況に応じた可変値であってもよい。
<閉固着診断制御>
WGV162が閉じたまま固着する可能性がある(閉固着)。WGV162の閉固着が生じると、エンジン10から所望の出力または走行駆動力を得ることができにくくなる。より詳細には、過給が継続されることによってエンジントルクTeの制御性が悪化する。その結果、エンジン10に連結された各装置がダメージを受ける可能性もある。したがって、WGV162の閉固着をより確実に検出することが好ましい。
そこで、本実施の形態においては、車両1のトリップ毎に、ユーザによるアクセル操作とは無関係にWGV162の閉固着診断を行う制御である「閉固着診断制御」を実行する。ここで「トリップ」とは、車両1がイグニッションオン(IG−ON)されてからイグニッションオフ(IG−OFF)されるまで期間である。言い換えると、トリップとは、車両1の電気システムが起動してから停止するまでの期間である。ただし、閉固着診断制御の実行タイミングが車両1のトリップ毎であることは必須ではない。たとえば、所定回数(複数回)のトリップ毎に1回であってもよいし、所定の期間毎に1回であってもよい。
図6は、実施の形態1における閉固着診断制御を説明するための図である。図6を参照して、この例では、まず、車両1のエンジン動作点E1がNA域内にあるものとする。このとき、WGV162は第2開度D2で開くように制御されており、過給機15による過給は停止している。
実施の形態1における閉固着診断制御において、ECU100は、アクセル開度Accに拘わらず、エンジン動作点が等パワーラインPLに沿ってE1からE2へと移動するようにエンジン10を制御する。エンジン動作点E2は過給域内にある。そのため、ECU100は、図4および図5にて説明した過給制御に従ってWGV閉指令を出力する。
このときにWGV閉指令に応答して過給が正常に実行されるかどうかを監視するによって、過給機WGV162の異常診断を行うことが可能である。より詳細に説明すると、WGV162が正常である場合、WGVアクチュエータ163がWGV閉指令に応答してWGV162の開度が第1開度D1に変更され、過給が正常に実行される。一方、WGV162が閉固着している場合には、WGV162の開度が変更されない(開度がD2に固定されたままになる)ので過給機15による過給が正常には実行されない。よって、エンジン動作点を過給域内に移動させたときに過給が正常に実行されているかどうかを、吸気通路13への吸入空気の圧力(吸気圧)または体積(吸気量)に基づいて判定することにより、WGV162における閉固着の有無を診断することができる。
車両1のトリップ中に車両1が1回も高速走行しない場合など、車両1の走行態様によっては過給機15による過給動作がトリップ中に1度も行われない場合がある。このような場合はWGV162における閉固着の有無を前述のようにして診断する機会がない。したがって、本実施の形態においては、車両1のトリップ毎に、アクセル開度Accに拘わらずエンジン動作点を過給域内に強制的に移動させる。これにより、車両1のトリップ毎に少なくとも1度はWGV162の閉固着が診断されることになるので、閉固着の診断頻度(診断回数)を増加させることができる。したがって、本実施の形態によれば、WGV162の閉固着をより確実に検出することが可能になる。
<制御フロー>
図7は、実施の形態1における閉固着診断制の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、ECU100により、エンジン10の動作中に所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
図7を参照して、S11において、ECU100は、今回のトリップでWGV162の閉固着が診断済みであるかどうかを判定する。これにより、WGV162の閉固着が診断済みであるかどうかがエンジン10が始動されてから制御周期が経過する度に確認されることとなる。
WGV162の閉固着が診断済みである場合(S11においてYES)には処理がメインルーチンに戻される。WGV162の閉固着が未診断である場合(S11においてNO)、処理がS12に進められる。
S12において、ECU100は、エンジン動作点がNA域内にあるかどうかを判定する。エンジン動作点がNA域内にある場合(S12においてYES)、ECU100は、処理をS13に進める。
S13において、ECU100は、アクセル開度センサ801により検出されるアクセル開度Accに拘わらずエンジン動作点が過給域内に入るまで高トルク側に移動するように、エンジン10を制御する。ここでは図6にて説明したように、エンジン動作点を等パワーラインPLに沿って移動させることが好ましい。エンジン動作点が過給域内に移動した後、その状態が、以下のS14においてWGV診断を行うのに必要な時間(たとえば数秒間)の間は少なくとも維持される。
なお、エンジン動作点がNA域内にない場合(S12においてNO)、すなわち、エンジン動作点が既に過給域内である場合にはS13の処理がスキップされ、処理がS14に進められる。このときには通常通りにWGV162の閉固着の有無を診断可能である。
S14において、ECU100は、WGVアクチュエータ163に出力されたWGV閉指令の通りにWGV162が動いたか否かに基づいて、WGV162が閉じた状態で固着しているか否かを判断する(WGV診断)。この実施の形態では、ECU100は、過給圧(過給圧センサ803の検出値)の挙動に基づいて、WGV閉指令通りにWGV162が動いたか否かを判定する。より詳細には、WGV162が正常である場合に過給圧が取り得る値の範囲(正常範囲)が第1開度D1毎に予め求められ、ECU100のメモリに、たとえばマップとして格納されている。ECU100は、このマップを参照することで、WGV閉指令により指示された第1開度D1に対応する正常範囲を読み出す。そして、過給圧センサ803により検出された過給圧が正常範囲内にあるかどうかを判定する。
なお、ECU100は、過給圧と大気圧(図示しない大気圧センサの検出値)とを比較することで、WGV閉指令通りにWGV162が動いたか否かを判定してもよい。また、ECU100は、上記過給圧に代えてまたは加えて、吸気量(エアフローメータ131の検出値)の挙動に基づいて、WGV閉指令通りにWGV162が動いたか否かを判定してもよい。
過給圧が正常範囲外である場合(S15においてYES)には、ECU100が過給の実行を要求したにも拘わらず過給圧が正常範囲内まで上昇していない。この場合、ECU100は、処理をS16に進める。そして、ECU100は、指示通りにWGV162が動いていないとして、WGV162の閉固着が生じていると診断する。さらに、ECU100は、WGV162の異常が生じた旨を車両1のユーザ(運転者)に報知するとともに、WGV162の閉固着が生じた旨をダイアグに記録することができる(S17)。
一方、過給圧が正常範囲内である場合(S15においてYES)には、ECU100は、処理をS16に進め、WGV162の閉固着は生じていないと診断する。S17またはS18の処理が終了すると、処理がメインルーチンに戻される。
以上のように、本実施の形態において、ECU100は、エンジン10を始動してから長時間が経過する前にエンジン動作点を過給域内に積極的に移動させる。これにより、車両1のトリップ毎に少なくとも1度は、WGV162の閉固着を診断可能な状況が作り出される。その結果、WGV162の閉固着の診断頻度が増加するので、WGV162の閉固着が実際には生じているにも拘わらず診断機会がないため診断漏れを起こす可能性を低減できる。よって、本実施の形態によれば、WGV162の閉固着をより確実に検出することができる。
また、本実施の形態では、等パワーラインPLに沿ってエンジン動作点をNA域から過給域内へと移動させると説明したが、等パワーラインPLに沿わせることは閉固着の診断に必須ではない。しかし、等パワーラインPLに沿わせることにより、診断に伴う車両1の出力変動を抑制することができる。エンジンパワーPeが一定である期間中に車両1の要求パワー変動した場合には、エンジンパワーPeの過不足が前述の協調制御によって補われる。すなわち、必要な電力がバッテリ70から第2モータジェネレータ22に供給されたり、過剰な電力が第2モータジェネレータ22からバッテリ70に回生されたりするので、これにより車両1の出力変動を抑制することができる。
[実施の形態2]
実施の形態2においては、WGV162が開いたまま固着する「開固着」が生じているかどうかを診断する構成について説明する。なお、実施の形態2に係るハイブリッド車両の構成は、実施の形態1に係る車両1の構成(図1〜図3参照)と基本的に同等であるため、説明は繰り返さない。
図8は、実施の形態2における開固着診断制御を説明するための図である。図8に示す例では、まず、車両1のエンジン動作点E1が過給域内にある。このとき、過給機15による過給が行われている。
実施の形態2において、ECU100は、アクセル開度Accに拘わらず、エンジン動作点を等パワーラインPLに沿ってエンジン動作点をE1からE2に移動させる。エンジン動作点E2はNA域内にある。ECU100は、過給制御に従ってWGV開指令を出力する。
WGV162が正常である場合、WGVアクチュエータ163がWGV開指令に応答してWGV162の開度が第2開度D2に変更され、過給が停止される。一方、WGV162が開固着している場合には、WGV162の開度が変更されず、過給機15による過給が正常には停止されない。よって、エンジン動作点をNA域内に移動させたときに過給が停止されているかどうかを吸気通路13内の吸気圧または吸気量に基づいて判定することにより、WGV162における開固着の有無が診断される。
図9は、実施の形態2における開固着診断制御の処理手順を示すフローチャートである。図9を参照して、S21において、ECU100は、今回のトリップでWGV162の開固着が診断済みであるかどうかを判定する。
WGV162の開固着が診断済みである場合(S21においてYES)には処理がメインルーチンに戻される。WGV162の開固着が未診断である場合(S21においてNO)、処理がS22に進められる。
S22において、ECU100は、エンジン動作点が過給域内にあるかどうかを判定する。エンジン動作点が過給域内にある場合(S22においてYES)、ECU100は、処理をS23に進める。
S23において、ECU100は、アクセル開度Accに拘わらず、エンジン動作点が自然吸気域内に入るまで低トルク側に移動するように、エンジン10を制御する。このときもエンジン動作点を等パワーラインPLに沿って移動させることが好ましい。
S24において、ECU100は、WGVアクチュエータ163に出力されたWGV開指令の通りにWGV162が動いたか否かに基づいて、WGV162が開いた状態で固着しているか否かを判断する(WGV診断)。過給圧センサ803により検出される過給圧が正常範囲(この範囲は実施の形態1における範囲とは異なり得る)外である場合(S25においてYES)には、ECU100が過給の停止を要求したにも拘わらず過給圧が正常範囲内まで低下していない。この場合、ECU100は、処理をS26に進める。そして、ECU100は、指示通りにWGV162が動いていないとして、WGV162の開固着が生じていると診断する。そして、ECU100は、WGV162の異常が生じた旨を車両1のユーザに報知するとともに、WGV162の開固着が生じた旨をダイアグに記録する(S27)。
一方、過給圧が正常範囲内である場合(S25においてYES)には、ECU100は、処理をS26に進め、WGV162の開固着は生じていないと診断する。S27またはS28の処理が終了すると、処理がメインルーチンに戻される。
以上のように、実施の形態2において、ECU100は、車両1のトリップ毎に少なくとも1度はエンジン動作点を過給域内に移動させ、WGV162の開固着を診断可能な状況を作り出す。これにより、WGV162の開固着の診断頻度が増加するので、WGV162の開固着の診断漏れを起こす可能性を低減し、WGV162の開固着をより確実に検出することができる。
なお、実施の形態1,2では、過給機15が、排気エネルギーを利用して過給するターボ式の過給機である例について説明した。しかし、過給機15は、エンジン10の回転を利用してコンプレッサを駆動するタイプの過給機であってもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、10 エンジン、11 エンジン本体、13 吸気通路、14 排気通路、15 過給機、16 WGV装置、21 第1モータジェネレータ、22 第2モータジェネレータ、30 遊星歯車機構、P ピニオンギヤ、S サンギヤ、R リングギヤ、31 出力ギヤ、40 駆動装置、41 ドリブンギヤ、42 カウンタシャフト、43,222 ドライブギヤ、44 デファレンシャルギヤ、45 リングギヤ、46,47 ドライブシャフト、48 オイルポンプ、49 電動オイルポンプ、50 駆動輪、60 PCU、61 第1インバータ、62 第2インバータ、63 コンバータ、70 バッテリ、100 ECU、101 出力軸、111,114 気筒、121 吸気バルブ、122 排気バルブ、123 インジェクタ、124 点火プラグ、131 エアフローメータ、132 インタークーラ、133 スロットル弁、134 エアバイパスバルブ、141 スタート触媒コンバータ、142 後処理装置、151 コンプレッサ、152 タービン、153 シャフト、161 バイパス通路、162 WGV、163 WGVアクチュエータ、211,221 ロータ軸、801 アクセル開度センサ、802 タービン回転速度センサ、803 過給圧センサ、804 クランク角センサ。

Claims (5)

  1. ハイブリッド車両であって、
    過給機付きのエンジンと、
    蓄電装置と、
    前記蓄電装置との間で電力の授受が可能に構成された回転電機と、
    前記エンジンおよび前記回転電機を制御するように構成された制御装置とを備え、
    前記エンジンは、
    エンジン本体からの排気通路と、
    前記排気通路に接続され、前記過給機を迂回して排気を流すように構成されたバイパス通路と、
    前記バイパス通路に設けられ、前記エンジン本体から前記バイパス通路に導かれる排気の流量を調整するウェイストゲートバルブとを含み、
    前記制御装置は、前記エンジンの動作中に前記ハイブリッド車両のアクセル開度に拘わらず前記エンジンの動作点が自然吸気域から過給域に移動するように前記エンジンを制御し、前記ウェイストゲートバルブが閉じたまま固着しているか否かを診断する、ハイブリッド車両。
  2. 前記エンジン本体への吸気経路に設けられ、前記過給機による前記吸気経路の過給圧を検出する過給圧センサと、前記吸気経路に設けられ、前記吸気経路への吸気量を検出する吸気量センサとのうちの少なくとも一方をさらに備え、
    前記制御装置は、前記吸気経路の過給圧または吸気量に基づいて、前記ウェイストゲートバルブが閉じたまま固着しているか否かを診断する、請求項1に記載のハイブリッド車両。
  3. 前記制御装置は、前記動作点が等パワーラインに沿って前記自然吸気域から前記過給域に移動するように前記エンジンを制御し、前記ハイブリッド車両の要求パワーに対して前記エンジンのパワーに過不足が生じた場合には当該過不足を前記蓄電装置と前記回転電機との間での電力授受により補う、請求項1または2に記載のハイブリッド車両。
  4. ハイブリッド車両であって、
    過給機付きのエンジンと、
    蓄電装置と、
    前記蓄電装置との間で電力の授受が可能に構成された回転電機と、
    前記エンジンおよび前記回転電機を制御するように構成された制御装置とを備え、
    前記エンジンは、
    エンジン本体からの排気通路と、
    前記排気通路に接続され、前記過給機を迂回して排気を流すように構成されたバイパス通路と、
    前記バイパス通路に設けられ、前記エンジン本体から前記バイパス通路に導かれる排気の流量を調整するウェイストゲートバルブとを含み、
    前記制御装置は、前記エンジンの動作中に前記ハイブリッド車両のアクセル開度に拘わらず前記エンジンの動作点が過給域から自然吸気域に移動するように前記エンジンを制御し、前記ウェイストゲートバルブが開いたまま固着しているか否かを診断する、ハイブリッド車両。
  5. 過給機付きのエンジンと、蓄電装置との間で電力の授受が可能に構成された回転電機とを備えるハイブリッド車両の異常診断方法であって、
    前記エンジンは、
    エンジン本体からの排気通路と、
    前記排気通路に接続され、前記過給機を迂回して排気を流すように構成されたバイパス通路と、
    前記バイパス通路に設けられ、前記エンジン本体から前記バイパス通路に導かれる排気の流量を調整するウェイストゲートバルブとを含み、
    前記ハイブリッド車両の異常診断方法は、
    前記エンジンの動作中に前記ハイブリッド車両のアクセル開度に拘わらず前記エンジンの動作点が自然吸気域から過給域に移動するように前記エンジンを制御するステップと、
    前記エンジンの動作点を前記過給域内に維持している間に前記ウェイストゲートバルブが閉じたまま固着しているか否かを診断するステップとを含む、ハイブリッド車両の異常診断方法。
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