JP2020192748A - 繊維含有樹脂基材、及び繊維含有樹脂成形体 - Google Patents

繊維含有樹脂基材、及び繊維含有樹脂成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】植物性繊維不在箇所の発生が抑制された繊維含有樹脂基材、及び繊維含有樹脂成形体の提供。【解決手段】本発明の繊維含有樹脂基材は、熱可塑性樹脂、植物性繊維、及び前記熱可塑性樹脂よりも融点が高く、かつ引張弾性率が4000MPa以上である高強力繊維とを含み、高強力繊維の平均繊維径が30μm以下である。【選択図】図3

Description

本発明は、繊維含有樹脂基材、及び繊維含有樹脂成形体に関する。
植物性繊維同士が、母材である熱可塑性樹脂により結着された構造の植物性繊維複合材(以下、複合材)が知られている(例えば、特許文献1)。この種の複合材は、軽量でありながら高い剛性を備えているため、ドアトリム等の車両用内装材として広く用いられている。
前記複合材は、植物性繊維と熱可塑性樹脂を含むプレボードを、所定の金型を利用して成形したものからなる。プレボードは、植物性繊維と、熱可塑性樹脂からなる繊維(熱可塑性樹脂繊維)とを混繊して形成された繊維マットが、加熱圧縮されたものからなる。このようなプレボードは、成形直前に、熱可塑性樹脂の融点以上の温度で加熱されるため、それまで圧縮されて小さくまとまっていた植物繊維が膨張等することにより、厚みが大きくなる。そのようなプレボードが、金型で挟み込まれることで、所定形状に成形される。
特開2009−234129号公報
プレボードの成形時、母材である熱可塑性樹脂は、金型内で溶融した状態となっている。そのため、植物性繊維は、溶融した熱可塑性樹脂の中に浸った状態となっている。このような状態のプレボードが、金型内の成形面に倣って曲げられると、その曲げ角度が大きい場合に、曲げ部分に植物性繊維が残らず、最終的に得られる成形品に、熱可塑性樹脂のみからなる部分が形成されてしまうことがあった。これは、植物性繊維が剛直であり、かつ互いの交絡が少ないため、曲げ部分において、互いに離れる方向に引っ張られると、繊維同士の絡まりが容易に解れて、植物性繊維が裂けてしまうために起こる。
そのような部分は、植物性繊維がなく、透けて見えるため、成形品に意匠上の問題が発生することがあった。また、その部分が原因で、成形品の機械物性が低下することもあった。
本発明の目的は、植物性繊維不在箇所の発生が抑制された繊維含有樹脂基材、及び繊維含有樹脂成形体を提供することである。
本発明に係る繊維含有樹脂基材は、熱可塑性樹脂、植物性繊維、及び前記熱可塑性樹脂よりも融点が高く、かつ引張弾性率が4000MPa以上である高強力繊維とを含み、前記高強力繊維の平均繊維径が30μm以下である。
前記繊維含有樹脂基材において、前記繊維含有樹脂基材における前記高強力繊維の含有率が、2〜25質量%であることが好ましい。
前記繊維含有樹脂基材において、熱間引張試験における最大荷重が、100〜300Nであることが好ましい。
前記繊維含有樹脂基材において、前記植物性繊維の平均繊維径は、前記高強力繊維の前記平均繊維径よりも大きいことが好ましい。
また、本発明に係る繊維含有樹脂成形体は、熱可塑性樹脂、植物性繊維、及び前記熱可塑性樹脂よりも融点が高く、かつ引張弾性率が4000MPa以上である高強力繊維とを含み、前記高強力繊維の平均繊維径が30μm以下である。
本発明によれば、植物性繊維不在箇所の発生が抑制された繊維含有樹脂基材、及び繊維含有樹脂成形体を提供することができる。
本実施形態の繊維含有樹脂成形体の断面構成を模式的に表した説明図 繊維含有樹脂基材の製造方法を模式的に表した説明図 熱盤プレス装置を利用して、維含有樹脂基材が加熱される工程を示す説明図 熱盤プレス装置によって加熱されて、厚み方向に膨張した状態の維含有樹脂基材を示す説明図 プレス成型装置の構成を模式的に表した説明図 プレス成型装置を利用して維含有樹脂基材が成形されて、成形体が得られる工程を示す説明図
本実施形態の繊維含有樹脂成形体1、及び繊維含有樹脂基材10について、図1〜図6を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態の繊維含有樹脂成形体1の断面構成を模式的に表した説明図である。繊維含有樹脂成形体1(以下、単に「成形体1」と称する場合がある。)は、図1に示されるように、全体的に中央部分が図1の上方に向かって凸状に盛り上がった形をなしており、車両用内装材(ドアトリム)として用いられる。成形体1は、植物性繊維と、熱可塑性樹脂と、高強力繊維とを含む繊維含有樹脂基材(プレボード)を所定形状に成形したものからなる。
植物性繊維は、植物に由来する繊維である。植物性繊維としては、例えば、ケナフ、ジュート麻、マニラ麻、サイザル麻、雁皮、三椏、楮、バナナ、パイナップル、ココヤシ、トウモロコシ、サトウキビ、バガス、ヤシ、パピルス、葦、エスパルト、サバイグラス、麦、稲、竹、各種針葉樹(スギ及びヒノキ等)、広葉樹及び綿花等の各種植物体から得られた繊維が挙げられる。これらの植物性繊維は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。植物性繊維としては、ケナフ繊維が好ましい。ケナフは成長が極めて早い一年草であり、優れた二酸化炭素吸収性を有するため、大気中の二酸化炭素量の削減、森林資源の有効利用等に貢献できる。また、前記植物性繊維として用いる植物体の部位は特に限定されず、繊維を採取できればよく、非木質部、茎部、根部、葉部及び木質部等の植物体を構成するいずれの部位であってもよい。更に、特定部位のみを用いてもよく2ヶ所以上の異なる部位を併用してもよい。
植物性繊維は、通常、中実体である。植物性繊維の繊維長の上限は、好ましくは150mmである。尚、上記繊維長の平均値(平均繊維長)は、好ましくは10mm〜100mm、より好ましくは30mm〜80mmである。なお、この平均繊維長は、JIS L1015に準拠して、直接法にて無作為に単繊維を1本ずつ取り出し、伸張させずにまっすぐに伸ばし、置尺上で繊維長を測定し、合計200本について測定した平均値である。後述する他の繊維の平均繊維長についても、同様の方法で求められる。
植物性繊維の繊維径の上限は、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はないが、例えば、1500μm以下が好ましく、500μm以下がより好ましく、200μm以下が更に好ましい。また、前記繊維径の平均値(平均繊維径)の下限は、後述する高強力繊維の平均繊維径よりも大きいことが好ましく、例えば、35μm以上が好ましく、より好ましくは45μm以上である。なお、この平均繊維径は、繊維長を測定した当該植物性繊維について、繊維の長さ方向の中央における繊維径を、光学顕微鏡を用いて測定した値(合計200本について測定した平均値)である。後述する他の繊維の平均繊維径についても、同様の方法で求められる。
植物性繊維の形状は、特に限定されない。長さ方向の形状は、直線状、折れ線状、曲線状、螺旋状又はこれらの変形形状とすることができる。断面の外形は、円形、楕円形、多角形又はこれらの変形形状とすることができる。
成形体1における植物性繊維の含有率(質量%)は、35質量%以上、好ましくは40質量%以上であり、55質量%以下、好ましくは50質量%以下である。植物性繊維の含有率(%)がこのような範囲であると、成形体1の軽量性が確保されると共に、植物性繊維不在箇所の発生が抑制される。
熱可塑性樹脂は、主に、バインダー樹脂として機能するものであり、種々の熱可塑性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂(メタクリレート及び/又はアクリレート等を用いて得られた樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂及びABS樹脂等が挙げられる。このうち、ポリオレフィン樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合体(エチレン・プロピレンブロック共重合体、エチレン・プロピレンランダム共重合体)等が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン及びポリブチレンサクシネート等の脂肪族ポリエステル樹脂、並びに、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、熱可塑性樹脂として、酸変性熱可塑性樹脂を用いてもよい。なお、本明細書において、熱可塑性樹脂のうち、酸変性熱可塑性樹脂以外の他の熱可塑性樹脂を、「非酸変性熱可塑性樹脂」と称する場合がある。
酸変性熱可塑性樹脂は、酸変性により酸変性基が導入された熱可塑性樹脂である。この熱可塑性樹脂に導入された酸変性基の種類は特に限定されないが、通常、無水カルボン酸残基(−CO−O−OC−)及び/又はカルボン酸残基(−COOH)である。酸変性基はどのような化合物により導入されたものであってもよく、その化合物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、アクリル酸、及びメタクリル酸等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのなかでは、無水マレイン酸及び無水イタコン酸が好ましく、無水マレイン酸が特に好ましい。
更に、酸変性熱可塑性樹脂の骨格となる熱可塑性樹脂の種類は特に限定されず種々の熱可塑性樹脂を用いることができる。具体的には、上記のように、熱可塑性樹脂(非酸変性熱可塑性樹脂)として例示した各種の熱可塑性樹脂を用いることができる。
酸変性熱可塑性樹脂の骨格となる熱可塑性樹脂と、非酸変性熱可塑性樹脂とは同種であってもよく、異種であってもよいが、同じであることが好ましく、更には、共にポリオレフィン樹脂であることが好ましい。ポリオレフィン樹脂は、取扱いが容易であり、生産性を向上させることができる。また、高い柔軟性と優れた賦形性が得られる。ポリオレフィン樹脂のなかでも、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合体、及びポリプロピレンとポリエチレンとの混合樹脂(アロイ)が好ましい。更には、非酸変性熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン又は上記混合樹脂が特に好ましく、酸変性熱可塑性樹脂の骨格となる熱可塑性樹脂としてはポリプロピレンが特に好ましい。
また、熱可塑性樹脂全体を100質量%とした場合、上記酸変性熱可塑性樹脂の割合は15質量%以下(通常0.3質量%以上)であることが好ましい。この範囲の配合量であれば、スムーズな紡糸を行うことができると共に、非酸変性熱可塑性樹脂との併用により、成形体1の機械的特性等を向上できる。この配合量は、0.5〜15質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましく、2〜7質量%が特に好ましい。
成形体1における熱可塑性樹脂の含有率(質量%)は、38質量%以上、好ましくは40質量%以上、より好ましくは42質量%以上であり、55質量%以下、好ましくは53質量%以下、より好ましくは51質量%以下である。熱可塑性樹脂の含有率(質量%)がこのような範囲であると、バインダー樹脂としての機能を発揮できると共に、植物性繊維不在箇所の発生を抑制することができる。
高強力繊維は、熱可塑性樹脂よりも融点が高い樹脂からなり、JIS L 1013に準じて測定される引張弾性率が、4000MPa以上の繊維である。高強力繊維としては、合成繊維、特に熱可塑性樹脂繊維を好適に用いることができる。高強力繊維は、所定量の植物性繊維と共に所定量で使用することで、植物性繊維不在箇所の発生を抑制することができる。
高強力繊維としては、高強力ポリエステル繊維(高強力ポリエチレンテレフタラート繊維等、「高強力PET繊維」と称する)、芳香族ポリアミド繊維(メタ型アラミド繊維等)、脂肪族ポリアミド繊維(ナイロン66、ナイロン6、ナイロン46等)を例示することができる。ポリアミド繊維としては、脂肪族ポリアミド繊維よりも高耐熱性の芳香族ポリアミド繊維がより好ましい。また、成形体1の生産性の観点から、一般的にポリアミド繊維より廉価な高強力PET繊維が特に好ましい。高強力PET繊維としては、非強化のポリエチレンテレフタラート樹脂(引張弾性率:3000〜3700MPa程度のノーマルPET繊維)より引張弾性率が高い、エアバッグやシートベルト等にも用いられる高強力繊維を好適に用いることができる。
高強力繊維は、通常、中実体である。高強力繊維の平均繊維長は、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はないが、例えば、150mmである。なお、高強力繊維の平均繊維長は、好ましくは10mm〜150mmであり、より好ましくは30mm〜100mmであり、更に好ましくは50mm〜80mmである。
また、高強力繊維の平均繊維径は、30μm以下である。なお、高強力繊維の平均繊維径の下限は、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はないが、例えば、3μm以上が好ましい。高強力繊維の平均繊維径が、このような範囲であると、植物性繊維と絡みやすく、繊維含有樹脂基材(プレボード)の成形時に、植物性繊維不在箇所の発生が抑制される。
高強力繊維の引張弾性率は、好ましくは8000MPa以上、より好ましくは12000MPa以上である。なお、高強力繊維の引張弾性率の上限値は、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はない。
成形体1における高強力繊維の含有率(%)は、1.5質量%以上、好ましくは2質量%以上であり、20質量%以下、好ましくは18質量%以下である。高強力繊維の含有率(%)がこのような範囲であると、植物性繊維不在箇所の発生を抑制することができる。なお、高強力繊維の含有率は、熱可塑性樹脂及び植物性繊維の各含有率よりも少なくなるように設定される。
なお、他の実施形態においては、成形体1の表面に、表皮材が貼り付けられてもよい。また、成形体1には、表皮材以外の他の層(部材)が適宜、形成されてもよい。
また、成形体1は、本発明の目的を損なわない限り、植物性繊維、熱可塑性樹脂及び高強力繊維の他に成分(例えば、着色剤、フィラー、添加剤等)を含んでもよい。
本実施形態の成形体1では、図1に示されるように、外側に突出する形で折れ曲がった角部C1や、内側に突出する形で折れ曲がった角部C2においても、植物性繊維が存在し、植物性繊維不在箇所(所謂、透け)の発生が抑制されている。
成形体1は、植物性繊維、熱可塑性樹脂及び高強力繊維を含む繊維含有樹脂基材(プレボード)10を利用して製造される。ここで、繊維含有樹脂基材10について説明する。
図2は、繊維含有樹脂基材10の製造方法を模式的に表した説明図である。図2に示されるように、繊維含有樹脂基材10は、植物性繊維と、熱可塑性樹脂からなる繊維(熱可塑性樹脂繊維)と、高強力繊維とを混繊して形成された繊維マット11を、一対の熱板12を利用して、所定温度で加熱しつつ、所定の厚みとなるように圧縮されたものからなる。なお、他の実施形態においては、熱可塑性樹脂繊維以外に、熱可塑性樹脂のペレット等を用いてもよい。
熱可塑性樹脂繊維は、公知またはそれに準ずる方法で製造されたものである。熱可塑性樹脂繊維の平均繊維長及び平均繊維径については、高強力繊維や植物性繊維と同等のものを用いることができる。例えば、熱可塑性樹脂繊維の繊維長は、好ましくは30mm以上、より好ましくは30mm〜100mm、更に好ましくは30mm〜70mmである。熱可塑性樹脂繊維の平均繊維長が、このような範囲であると、熱可塑性樹脂繊維同士の十分な絡み合い、及び熱可塑性樹脂繊維と植物性繊維及び高強力繊維との十分な絡み合いを得やすい。
上記「混繊」とは、植物性繊維、熱可塑性樹脂繊維、及び高強力繊維を混合して繊維混合物(例えば、繊維マット)を得ることを意味する。この際の混繊方法は、特に限定されず種々の方法を用いることができ、通常、乾式法又は湿式法が用いられる。混繊方法としては、乾式法が好ましい。乾式法としては、エアレイ法、カード法等が挙げられる。なお、繊維同士を混繊した後、必要に応じてニードルパンチ等による交絡を行ってもよい。
前記繊維マットを形成する際、植物性繊維、熱可塑性樹脂繊維及び高強力繊維の各配合量は、成形体1における植物性繊維、熱可塑性樹脂繊維及び高強力繊維の各含有率(%)が、上述した値となるように設定される。
前記繊維マットを加熱する温度は、熱可塑性樹脂繊維が溶融(軟化)する温度以上であって高強力繊維が繊維状態を維持可能な温度である。例えば、熱可塑性樹脂繊維が、ポリプロピレン繊維(PP繊維)からなる場合、加熱温度は、例えば、170〜240℃(好ましくは、180〜200℃)に設定される。なお、繊維マットを加熱する温度は、繊維マット中の植物性繊維が分解等の劣化が発生しないように考慮されている。
また、前記繊維マットの圧縮には、上記熱板12以外に、ダブルベルトプレス機や、金型を備えたプレス機等の公知のプレス機が利用される。繊維マットが所定の厚みとなるように圧縮され、その後、適宜、冷却されると、成形体1を形成するためのプレボード(繊維含有樹脂基材10)が得られる。プレボードの厚みは、本発明の目的を損なわない限り、特に制限されないが、例えば、2mm〜3.5mmであることが好ましい。
また、繊維含有樹脂基材10の熱間引張試験における最大荷重は、100N〜300Nであることが好ましい。前記最大荷重がこのような範囲であると、繊維含有樹脂基材10の成形時に、植物性繊維不在箇所の発生が抑制される。
次いで、維含有樹脂基材10を利用した成形体1の製造方法を、図3〜図5を参照しつつ説明する。成形体1の製造方法は、プレボードとしての繊維含有樹脂基材10を、熱可塑性樹脂が溶融する温度以上でありかつ高強力繊維が繊維状態を維持可能な温度で加熱して、繊維含有樹脂基材10を厚み方向に膨張させる工程と、膨張後の維含有樹脂基材10が、プレス成型装置を利用して圧縮される工程とを備える。
繊維含有樹脂基材10は、成形体1を製造する直前に、熱盤プレス装置20等の加熱装置を利用して加熱されると、熱可塑性樹脂が溶融(又は軟化)して、それまで圧縮されて小さくまとまっていた植物性繊維、及び高強力繊維が膨張等することにより、厚みが大きくなる。なお、膨張後の維含有樹脂基材10の厚みは、成形時に利用される金型のクリアランスよりも大きくなる。
図3は、熱盤プレス装置20を利用して、繊維含有樹脂基材10が加熱される工程を示す説明図である。熱盤プレス装置20は、図3の下側に示される固定側の熱盤21と、図3の上側に示される可動側の熱盤22とを備えており、各熱盤21,22には、それぞれヒータ23,24が設けられている。図3に示されるように、上側の熱盤22が、下側の熱盤21の上方で待機している状態において、維含有樹脂基材10が下側の熱盤21上に載せられる。その後、上側の熱盤22を下降させて、下側の熱盤21との間で繊維含有樹脂基材10を挟むことにより、繊維含有樹脂基材10の加熱圧締が行われる。その際、熱盤プレス装置20は、熱可塑性樹脂が溶融する温度以上でありかつ高強力繊維が繊維状態を維持可能な温度で繊維含有樹脂基材10を加熱する。
図4は、熱盤プレス装置20によって加熱されて、厚み方向に膨張した状態の繊維含有樹脂基材10を示す説明図である。その後、図4に示されるように、上側の熱盤22を上昇させて、熱盤プレス装置20の圧締を終了すると、下側の熱盤21上に、加熱によって厚み方向に膨張した繊維含有樹脂基材10が現れる。このようにして、厚み方向に膨張した繊維含有樹脂基材10を得ることができる。この繊維含有樹脂基材10は、熱可塑性樹脂が溶融(又は軟化)している間に、プレス成型装置30を利用して成形される。
図5は、プレス成型装置30の構成を模式的に表した説明図である。加熱後の繊維含有樹脂基材10は、プレス成型装置30を利用して所定の形となるように成形される。プレス成型装置30は、凸状の型面31aを有する固定側の下型31と、凹状の型面32aを有する可動側の上型32とを備えている。図5に示されるように、上型32が、下型31の上方で待機している状態において、下型31の凸状の型面31a上に、加熱後の維含有樹脂基材10が載せられる。
図6は、プレス成型装置30を利用して繊維含有樹脂基材10が成形されて、成形体1が得られる工程を示す説明図である。図6に示されるように、型締め状態のプレス成型装置30において、下型31の型面31aと、上型32の型面32aとの距離(クリアランス)は、膨張後の繊維含有樹脂基材10の厚みよりも小さくなるように、設定されている。このようなクリアランスを有する下型31と上型32との間で、繊維含有樹脂基材10が挟み付けられると、繊維含有樹脂基材10は厚み方向に圧縮されて、厚みが小さくなるように潰しこまれた状態となる。
このような状態の繊維含有樹脂基材10は、上型32と下型31との間で挟まれた状態で冷却され、繊維含有樹脂基材10に含まれる熱可塑性樹脂の固化が行われる。その後、上型32及び下型31を型開きして、プレス成型装置30から成形物を取り出すと、図1に示されるような、成形体1が得られる。このようにして得られた成形体1の各角部C1,C2には、上述したように、植物性繊維不在箇所(所謂、透け)の発生が抑制される。これは、植物性繊維に対して、高強力繊維が絡まることで、植物線繊維及び高強力繊維からなる混合繊維体が、互いに離れる方向に引っ張られても、その混合繊維体が解けずに形状が保持されるからである。そのような混合繊維体に対して、溶融した熱可塑性樹脂が、上型32及び下型31の間で万遍なく行き渡るため、成形体1に透け等の不良が発生することが抑制される。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
(原料)
高強力繊維として、平均繊維径30μm、平均繊維長60mm、引張弾性率10000MPa、引張破断伸度18%、溶融温度260℃の高強力PET繊維を使用した。
熱可塑性樹脂繊維(非酸変性熱可塑性樹脂繊維)として、日本ポリプロ社製ポリプロピレン樹脂「ノバテックSA01」(商品名)を溶融紡糸して得られた、平均繊維長51mmのポリプロピレン繊維(PP繊維)を用いた。
熱可塑性樹脂繊維(酸変性熱可塑性樹脂繊維)として、上記ポリプロピレン樹脂95質量%と、三菱化学社製無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂「モディックP908」(商品名)5質量%とをドライブレンドした後、溶融紡糸して得られた、平均繊維径30μm及び平均繊維長51mmの酸変性ポリプロピレン繊維(酸変性PP繊維)を用いた。
植物性繊維として、平均繊維径50μm、平均繊維長70mmのケナフ繊維を使用した。
(プレボードの製造)
48質量部のケナフ繊維と、47.5質量部のPP繊維と、2.5質量部の酸変性PP繊維と、2質量部の高強力PET繊維を、カード法により混合して、繊維マットを形成した。得られた繊維マットを、金型温度が235℃に設定されたプレス機を用い、内部温度が210℃となるまで加熱圧縮し、厚さ2.5mmの実施例1のプレボード(繊維含有樹脂基材)を得た。なお、プレボードは、2個作製した。以降の各実施例、各比較例も同様、プレボードは、それぞれ2個作製した。
〔実施例2,3〕
ケナフ繊維、PP繊維、酸変性PP繊維、及び高強力PET繊維の各配合比(質量比)を、表1に示される値に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、実施例2,3のプレボードを作製した。
〔実施例4〕
高強力繊維として、平均繊維径12μm、平均繊維長60mm、引張弾性率10000MPa、引張破断伸度18%、溶融温度260℃の高強力PET繊維を15質量部使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で、実施例3のプレボードを作製した。
〔比較例1〕
ケナフ繊維の配合量を50質量部に変更し、かつ高強力PET繊維を使用しないこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1のプレボードを作製した。
〔比較例2〕
高強力PET繊維に替えて、通常のPET樹脂からなるノーマルPET繊維を15質量部使用し、かつケナフ繊維、PP繊維及び酸変性PP繊維の各配合比(質量比)を、表1に示される値に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、比較例2のプレボードを作製した。なお、ノーマルPET繊維としては、東レ株式会社製の市販品(平均繊維径:30μm)を用いた。
〔比較例3〕
高強力PET繊維に替えて、レーヨンを15質量部使用し、かつケナフ繊維、PP繊維及び酸変性PP繊維の各配合比(質量比)を、表1に示される値に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、比較例3のプレボードを作製した。なお、レーヨンとしては、三菱ケミカル株式会社製の市販品(平均繊維径:30μm)を用いた。
〔比較例4〕
高強力繊維として、平均繊維径50μm、平均繊維長60mm、引張弾性率10000MPa、引張破断伸度18%、溶融温度260℃の高強力PET繊維を15質量部使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で、比較例4プレボードを作製した。
〔熱間引張試験〕
各実施例及び各比較例の一方のプレボードについて、以下に示される方法で、熱間引張試験を行った。試験結果は、表1に示した。
プレボードを、PP繊維(PP樹脂)が溶融するまでオーブンで加熱した。そして、PP繊維が溶融状態のプレボードについて、JIS K7161に準拠して、引張試験を行った。結果は、表1に示した。
〔成形品の製造〕
各実施例及び各比較例の一方のプレボードについて、以下に示される方法で、成形品を製造した。先ず、得られたプレボードを、ヒータを備えた熱盤プレス装置に挟んで加熱圧締した。この際、熱盤プレス装置では、PP繊維の融点より20〜40℃高い温度となるように加熱して、プレボード中のPP繊維及び酸変性PP繊維を溶融した。その後、熱盤プレス装置の圧締を開放して、加熱されて厚み方向に膨張したプレボードを得た。
次いで、加熱された状態のプレボードを、上型及び下型を備えるプレス成型装置に供した。プレス成型装置の上型及び下型を型締めして、内部温度が25℃になるまで60秒間冷間プレスした。その後、型開きして、厚さが約2.5mmである成形品を得た。なお、各成形品の中央には、凸状に盛り上がった部分が形成されている。
〔植物性繊維不在箇所の確認〕
各実施例及び各比較例の成形品について、植物性繊維不在箇所である、光が透過する部分(所謂、透け)が発生しているか否かを、目視で確認した。特に、凸状に盛り上がった部分を形成するために、板状の部分が折れ曲がった部分(曲率半径R=3)について、注意して確認した。結果は、表1に示した。
Figure 2020192748
表1に示されるように、実施例1〜4の成形品(繊維含有樹脂成形体)には、透けが見られなかった。また、実施例1〜4のプレボード(繊維含有樹脂基材)の最大荷重は、100N以上であった。特に、高強力PET繊維を多く含む実施例3,4では、プレボードの最大荷重が、200N以上となった。
比較例1は、高強力PET繊維を含まない場合であり、比較例2,3は、高強力PET繊維に代えて、他の繊維(ノーマルPET繊維、レーヨン)を含む場合である。このような比較例1〜3の成形品には、透けが見られた。また、比較例4は、平均繊維径(50μm)が大きい高強力PET繊維を用いた場合である。比較例4の成形品には、透けが見られた。これは、比較例4で使用した高強力PET繊維が太すぎるため、ケナフ繊維(植物性繊維)等と上手く絡まらず、繊維同士が解けてしまったためと推測される。なお、比較例4のプレボードの最大荷重は、150.3Nであった。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態の繊維含有樹脂基材及び繊維含有樹脂成形体は、車両、船舶、航空機、建築等の分野において広く用いられ、これらの分野における内装材、外装材、構造材等として好適に用いられる。車両の分野では、自動車用で、ドア基材、パッケージトレー、ピラーガーニッシュ、スイッチベース、クオーターパネル、アームレストの芯材、ドアトリム、シート構造材、コンソールボックス、ダッシュボード、各種インストルメントパネル、デッキトリム、バンパー、スポイラー、カウリング等が挙げられる。更に、例えば、建築物及び家具等の内装材、外装材及び構造材にも好適である。具体的には、ドア表装材、ドア構造材、各種家具(机、椅子、棚、箪笥など)の表装材、構造材等が挙げられる。その他、包装体、収容体(トレイ等)、保護用部材及びパーティション部材等としても好適である。
1…繊維含有樹脂成形体、10…繊維含有樹脂基材、20…熱盤プレス装置、21,22…熱盤、23,24…ヒータ

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂、植物性繊維、及び前記熱可塑性樹脂よりも融点が高く、かつ引張弾性率が4000MPa以上である高強力繊維とを含み、
    前記高強力繊維の平均繊維径が30μm以下である繊維含有樹脂基材。
  2. 前記繊維含有樹脂基材における前記高強力繊維の含有率が、2〜25質量%である請求項1に記載の繊維含有樹脂基材。
  3. 熱間引張試験における最大荷重が、100〜300Nである請求項1又は請求項2に記載の繊維含有樹脂基材。
  4. 前記植物性繊維の平均繊維径は、前記高強力繊維の前記平均繊維径よりも大きい請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の繊維含有樹脂基材。
  5. 熱可塑性樹脂、植物性繊維、及び前記熱可塑性樹脂よりも融点が高く、かつ引張弾性率が4000MPa以上である高強力繊維とを含み、
    前記高強力繊維の平均繊維径が30μm以下である繊維含有樹脂成形体。
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