JP2019136985A - 繊維含有樹脂成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維含有樹脂成形体におけるヒンジ部の耐久性を向上する。【解決手段】繊維含有樹脂成形体10は、曲げ変形可能なヒンジ部15を備える繊維含有樹脂成形体10であって、植物性繊維21と高強力伸長繊維23との混合繊維20と、混合繊維20同士を結着する熱可塑性樹脂30と、を含み、高強力伸長繊維23は、引張弾性率が熱可塑性樹脂30より大きく、かつ、4000MPa以上であり、引張破断伸度が植物性繊維21より大きい。【選択図】図3

Description

本明細書に開示の技術は、繊維含有樹脂成形体に関する。
下記特許文献1には、植物性繊維どうしが熱可塑性樹脂により結着された構造の植物性繊維複合材の製造方法が開示されている。特許文献1に開示の植物性繊維複合材では、熱可塑性樹脂は、酸変性熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性の樹脂であることが記載されている。そして、特許文献1の植物性繊維複合材の製造方法によれば、従来と同等の機械的特性を得るために必要な目付を小さくすることができ、従来に比べて軽量な植物性繊維複合材を得ることができる、と記載されている。
また、下記特許文献2には、本体ボードと該本体ボードの少なくとも左右の何れか一方に配置した折り畳みボードとからなり、両者をインテグラルヒンジで連結したラゲージボードが開示されている。
特開2009−234129号公報 特開2006−36103号公報
上記特許文献1に開示の植物性繊維複合材に、上記特許文献2のラゲージボードのようなヒンジ部を設けた繊維含有樹脂成形体において、繰り返しヒンジ部を曲げ変形させることにより、ヒンジ部に割れが生じる場合があった。
本明細書に開示の技術は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、繊維含有樹脂成形体におけるヒンジ部の耐久性を向上することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願明細書に開示の繊維含有樹脂成形体は、曲げ変形可能なヒンジ部を備える繊維含有樹脂成形体であって、植物性繊維と高強力伸長繊維との混合繊維と、前記混合繊維同士を結着する熱可塑性樹脂と、を含み、前記高強力伸長繊維は、引張弾性率が前記熱可塑性樹脂より大きく、かつ、4000MPa以上であり、引張破断伸度が前記植物性繊維より大きい構成とされている。
このような繊維含有樹脂成形体によれば、ヒンジ部を曲げ変形させた際に、植物性繊維が破断した後にも、植物性繊維より大きい引張破断伸度を有する高強力伸長繊維が熱可塑性樹脂に追従して伸びることにより、ヒンジ部の耐久性を向上することができる。
上記繊維含有樹脂成形体において、前記ヒンジ部の表面が、表皮材で覆われていてもよい。高強力伸長繊維を含む繊維含有樹脂成形体によれば、ヒンジ部の耐久性が向上することにより、ヒンジ部の割れ等に起因して表皮材が裂け難く、繊維含有樹脂成形体が表皮材で覆われてなる部品の意匠性を向上することができる。
上記繊維含有樹脂成形体において、前記表皮材が、前記熱可塑性樹脂により前記ヒンジ部の前記表面に接着されていてもよい。このような構成では、例えば、繊維含有樹脂成形体と表皮材との間に熱可塑性樹脂とは別の接着層等の介在層を有する構造に比べて、繊維含有樹脂成形体からの力が直接的に表皮材に作用して、ヒンジ部の割れ等に起因して表皮材が裂け易い構造となる。一方、高強力伸長繊維を含む繊維含有樹脂成形体によれば、ヒンジ部の耐久性が向上することにより、表皮材が熱可塑性樹脂によりヒンジ部の表面に接着される構成であっても、表皮材の裂けを抑制することが可能となる。この結果、繊維含有樹脂成形体と表皮材との間に介在する介在層を廃止することができ、繊維含有樹脂成形体の製品価値を向上することができる。
上記構成において、前記高強力伸長繊維は、前記熱可塑性樹脂の引張破壊呼びひずみを基準として±5%以内の引張破断伸度を有する構成であってもよい。高強力伸長繊維が熱可塑性樹脂の引張破壊呼びひずみの−5%より高い引張破断伸度を有していることにより、例えば、これよりも低い引張破断伸度を有する場合に比して、高強力伸長繊維が熱可塑性樹脂の伸びに十分に追従して伸びる繊維含有樹脂成形体の構造を実現することができる。また、高強力伸長繊維が熱可塑性樹脂の引張破壊呼びひずみの+5%より低い引張破断伸度を有していることにより、高強力伸長繊維の引張弾性率を十分なものとし易く、繊維含有樹脂成形体の引張弾性率を高めるうえで好適である。
上記構成において、前記混合繊維及び前記熱可塑性樹脂の合計を100質量%とした場合に、前記高強力伸長繊維が30質量%以下含まれている構成であってもよい。植物性繊維を含む繊維含有樹脂成形体の軽量かつ高剛性である性質を確保するために、繊維含有樹脂成形体における植物性繊維の含有量を低減することは好ましくない。このため、仮に、高強力伸長繊維を30質量%より多く含む繊維含有樹脂成形体では、熱可塑性樹脂の含有量を低下させざるを得ない。しかしながら、繊維含有樹脂成形体において熱可塑性樹脂の含有量を低下させると、熱可塑性樹脂により混合繊維同士を十分に結着することが難しくなり、繊維含有樹脂成形体の成形性が悪化する。本願発明者は、鋭意研究した結果、高強力伸長繊維の含有量を30質量%以下とした場合であっても、十分な耐衝撃性を有する繊維含有樹脂成形体を得ることができるとの知見を得た。そして、高強力伸長繊維の含有量を30質量%以下とすることで、植物性繊維及び熱可塑性樹脂の含有量が十分である繊維含有樹脂成形体を開発するに至った。つまり、上記のような構成によれば、軽量かつ高剛性で、成形性が良好な性質を有しつつ、耐衝撃性に優れた繊維含有樹脂成形体を得ることができる。
上記構成において、前記熱可塑性樹脂は、酸変性熱可塑性樹脂を含有していてもよい。このような構成によれば、酸変性熱可塑性樹脂を含有しない熱可塑性樹脂のみを含む繊維含有樹脂成形体に比べて、熱可塑性樹脂と植物性繊維との接着性を向上することができ、繊維含有樹脂成形体の剛性を好適に向上することができる。そのうえで、熱可塑性樹脂と植物性繊維との接着性が高いことに起因して、繊維含有樹脂成形体の引張破断伸度が低下する事態を、高強力伸長繊維を含むことで抑制することができる。この結果、繊維含有樹脂成形体の剛性の確保と耐衝撃性の向上を、好適に両立することができる。
本明細書に開示の技術によれば、繊維含有樹脂成形体におけるヒンジ部の耐久性を向上することができる。
一実施形態に係るラゲージボードを示す斜視図 ラゲージボードの平面図 (A)図2のIII−III線で切断した、ヒンジ部が曲げ変形していない状態を示す断面図、(B)ヒンジ部が曲げ変形され、第2ボード部が上側に折り曲げられた状態を示す断面図、(C)ヒンジ部が曲げ変形され、第2ボード部が下側に折り曲げられた状態を示す断面図 繊維基材を模式的に示す図 繊維マット形成工程を説明する説明図 成形工程を説明する説明図 比較例及び実施例における繊維基材の引張弾性率、引張破断伸度、シャルピー衝撃強度、及び耐衝撃性を示す表 比較例及び実施例における繊維基材のヒンジ部の耐久性を示す表 他の実施形態に係る成形工程を説明する説明図 従来例のラゲージボードの断面図
一実施形態を図1ないし図9によって説明する。本実施形態では、繊維含有樹脂成形体として、ラゲージボード110を構成する繊維基材10について例示する。ラゲージボード110は、例えば、車両の後部に設けられた荷室100に設置されるものである。
荷室100は、図1に示されるように、車両のホイールベースに相当する部分が室内側に向かってせり出すことにより、前部の幅が小さく、後部の幅が大きくなる形状を有している。荷室100の後上方には、荷室開口部100Aが形成され、荷室開口部100Aを閉じる図示しないバックドアが設けられている。荷室100は、後部の車幅方向における寸法が、荷室開口部100Aの幅寸法より大きい構成となっている。
ラゲージボード110は、図1に示されるように、荷室100のフロアに凹設された収納室100Bを閉止する形で配されている。具体的には、ラゲージボード110は、その周端部が収納室100Bの周縁に形成された載置面に載置される構成となっている。このような構成により、収納室100B内に収容された荷物(例えばスペアタイヤや工具など)をラゲージボード110によって遮蔽できることに加え、ラゲージボード110上へ荷物を載置することも可能となる。
ラゲージボード110は、図3に示されるように、繊維基材10と、繊維基材10の上面10Aを覆う第1表皮材111(表皮材の一例)と、繊維基材10の下面10Bを覆う第2表皮材112(表皮材の他の例)と、を備えて構成されている。第1表皮材111は、ラゲージボード110の意匠面を構成し、第2表皮材112はラゲージボード110の裏面(収納室100B側の面)を構成する。本実施形態では、第1表皮材111及び第2表皮材112が、例えば、汎用のポリエチレンテレフタラート繊維からなる不織布等で構成されるものを例示する。
繊維基材10は、図2に示されるように、曲げ変形可能なヒンジ部15を備えている。具体的には、繊維基材10は、平面視略方形状の第1ボード部16と、第1ボード部16から車幅方向両側にそれぞれ張り出す第2ボード部17,17と、第2ボード部17の張り出し基端部に形成され、第2ボード部17,17を第1ボード部16に対して回動させるためのヒンジ部15,15を有している。ラゲージボード110は、繊維基材10がヒンジ部15で折り曲げられることによって、全体の幅を小さくすることが可能な構成となっている。このような構成により、ラゲージボード110を荷室開口部100Aから荷室100のフロアに敷設し易く、また、ラゲージボード110を荷室100内で変位させて収納室100Bを開閉し易くなっている。なお、第1ボード部16の車両前方側にも、ヒンジ部15と同様の構成のヒンジ部19が設けられている。
ヒンジ部15は、図3に示されるように、インテグラルヒンジとされ、繊維基材10の一部分により構成されている。ヒンジ部15は、繊維基材10において、一般部(第1ボード部16及び第2ボード部17)よりも薄肉化された部分となっている。具体的には、ヒンジ部15は、繊維基材10の上面10Aと下面10Bにそれぞれ凹設された溝部15A,15Bによって形成されている。溝部15A,15Bは、第2ボード部17の張り出し基端部に沿って直線状に延びており、第2ボード部17に折り曲げ方向に向けて力を加えると、ヒンジ部15に応力が集中して、繊維基材10を折り曲げ易くする構造となっている。ヒンジ部15は、第2ボード部17を図3(A)に示す初期状態から、上面10A側に150°程度まで(図3(B);角度α≦150°)、下面10B側に85°程度まで(図3(C);角度β≦85°)折り曲げ可能に構成されている。
第1表皮材111及び第2表皮材112は、図3に示されるように、繊維基材10に含まれる熱可塑性樹脂30により繊維基材10の上面10A及び下面10B(ヒンジ部15の上側及び下側の表面を含む)にそれぞれ接着されている。具体的には、第1表皮材111は、繊維基材10の成形時に、繊維基材10由来の熱可塑性樹脂30の一部が第1表皮材111を構成する不織布に含浸され、そのアンカー効果により繊維基材10の上面10Aに貼着されている(図6参照)。本実施形態では、第2表皮材112も同様の態様により、繊維基材10の下面10Bに貼着されている。このような構成では、例えば、後述する他の実施形態(7)のように、繊維マット11からプレボード13を成形する過程で第2表皮材112が繊維基材10に貼着される構成に比べて、第2表皮材112の繊維基材10からの剥離強度は小さいものの、毛倒れ等の外観品質の低下が抑制されるとともに、第2表皮材112が繊維基材10の変形や割れに追従して裂け難い構成となっている。
続いて、繊維基材10の材質について説明する。繊維基材10は、図4に示されるように、植物性繊維21と高強力伸長繊維23との混合繊維20と、混合繊維20同士を結着する熱可塑性樹脂30と、を含んでいる。繊維基材10は、熱可塑性樹脂30を母材とし、混合繊維20を補強繊維とする繊維強化樹脂の構造を有している。繊維基材10は、例えばプレス成形により成形されたボード状をなし、植物性繊維21及び高強力伸長繊維23が交絡しつつ、概ね板面方向に沿って延びるような配向性を有している。本願において、繊維基材10の引張特性については、特に断りがない限り、JIS K7161に準拠した試験方法で測定したものとし、繊維単体の引張特性については、特に断りがない限り、JIS L1013に準拠した試験方法で測定したものとする。以下、繊維基材10の母材である熱可塑性樹脂30について説明した後に、植物性繊維21と高強力伸長繊維23について順次に説明する。
熱可塑性樹脂30は、熱可塑性であること以外特に限定されず、種々の熱可塑性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂(メタクリレート及び/又はアクリレート等を用いて得られた樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂及びABS樹脂などが挙げられる。このうち、ポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合体(エチレン・プロピレンブロック共重合体、エチレン・プロピレンランダム共重合体)などが挙げられる。ポリエステル樹脂としては、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン及びポリブチレンサクシネート等の脂肪族ポリエステル樹脂、並びに、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル樹脂などが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態では、熱可塑性樹脂30として、酸変性熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性の樹脂を例示する。以下、熱可塑性樹脂のうち、酸変性熱可塑性樹脂を除く他の熱可塑性樹脂を非酸変性熱可塑性樹脂ともいう。酸変性熱可塑性樹脂は、酸変性により酸変性基が導入された熱可塑性樹脂である。この熱可塑性樹脂に導入された酸変性基の種類は特に限定されないが、通常、無水カルボン酸残基(−CO−O−OC−)及び/又はカルボン酸残基(−COOH)である。酸変性基はどのような化合物により導入されたものであってもよく、その化合物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、アクリル酸、及びメタクリル酸等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのなかでは、無水マレイン酸及び無水イタコン酸が好ましく、無水マレイン酸が特に好ましい。
更に、酸変性熱可塑性樹脂の骨格となる熱可塑性樹脂の種類は特に限定されず種々の熱可塑性樹脂を用いることができる。この熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂(メタクリレート及び/又はアクリレート等を用いて得られた樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂及びABS樹脂などが挙げられる。このうち、ポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン・プロピレンランダム共重合体などが挙げられる。ポリエステル樹脂としては、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン及びポリブチレンサクシネート等の脂肪族ポリエステル樹脂、並びに、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル樹脂などが挙げられる。
酸変性熱可塑性樹脂の骨格となる熱可塑性樹脂と、非酸変性熱可塑性樹脂と、は同種であってもよく、異種であってもよいが、同じであることが好ましく、更には、共にポリオレフィンであることが好ましい。ポリオレフィンは、取扱いが容易であり、生産性を向上させることができる。また、高い柔軟性と優れた賦形性が得られる。ポリオレフィンのなかでも、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合体、及びポリプロピレンとポリエチレンとの混合樹脂(アロイ)が好ましい。更には、非酸変性熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン又は上記混合樹脂が特に好ましく、酸変性熱可塑性樹脂の骨格となる熱可塑性樹脂としてはポリプロピレンが特に好ましい。
また、熱可塑性樹脂30の全体を100質量%とした場合、上記酸変性熱可塑性樹脂の割合は15質量%以下(通常0.3質量%以上)であることが好ましい。この範囲の配合量であれば、スムーズな紡糸を行うことができると共に、非酸変性熱可塑性樹脂との併用により、得られる成形体(繊維基材10)の機械的特性を効果的に向上させることができる。この配合量は、0.5〜15質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましく、2〜7質量%が特に好ましく、3〜7質量%がとりわけ好ましい。これら各々好ましい範囲では、各々更に優れた上記効果を得ることができる。
本実施形態では、熱可塑性樹脂30として、ポリプロピレン(以下、非酸変性PPと称する)と無水マレイン酸変性ポリプロピレン(以下、酸変性PPと称する)とを含み、引張弾性率が1000〜1800MPa程度であり、引張破壊呼びひずみが20%程度のものを例示する。
繊維基材10は、混合繊維20及び熱可塑性樹脂30の合計を100質量%とした場合に、植物性繊維21が30〜95質量%含まれている。この範囲では、繊維基材10において優れた賦形性が得られる共に、繊維基材10の軽量化及び剛性の確保に寄与することができる。植物性繊維21の含有量は、混合繊維20及び熱可塑性樹脂30の合計を100質量%とした場合に、40〜85質量%がより好ましく、45〜75質量%が特に好ましい。これらの範囲では各々更に優れた効果が得られる。
植物性繊維21は、植物に由来する繊維である。植物性繊維21としては、ケナフ、ジュート麻、マニラ麻、サイザル麻、雁皮、三椏、楮、バナナ、パイナップル、ココヤシ、トウモロコシ、サトウキビ、バガス、ヤシ、パピルス、葦、エスパルト、サバイグラス、麦、稲、竹、各種針葉樹(スギ及びヒノキ等)、広葉樹及び綿花などの各種植物体から得られた繊維が挙げられる。この植物性繊維は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのなかではケナフが好ましい。ケナフは成長が極めて早い一年草であり、優れた二酸化炭素吸収性を有するため、大気中の二酸化炭素量の削減、森林資源の有効利用等に貢献できるからである。また、上記植物性繊維として用いる植物体の部位は特に限定されず、繊維を採取できればよく、非木質部、茎部、根部、葉部及び木質部等の植物体を構成するいずれの部位であってもよい。更に、特定部位のみを用いてもよく2ヶ所以上の異なる部位を併用してもよい。
植物性繊維21の平均繊維長及び平均繊維径等は特に限定されないが、平均繊維長は、10mm以上が好ましい。この範囲の植物性繊維を用いることで、混合繊維20同士(植物性繊維21及び高強力伸長繊維23)を混繊し易く(特に、絡み合いを形成し易く)、また、後述する熱可塑性樹脂繊維31とも混繊し易く、得られる繊維基材10において優れた機械的特性が発揮される。この平均繊維長は10〜150mmがより好ましく、20〜100mmが更に好ましく、30〜80mmが特に好ましい。各々範囲では上記効果を更に向上させることができる。なお、この平均繊維長は、JIS L1015に準拠して、直接法にて無作為に単繊維を1本ずつ取り出し、伸張させずにまっすぐに伸ばし、置尺上で繊維長を測定し、合計200本について測定した平均値である。
また、植物性繊維21は、平均繊維径が1mm以下が好ましい。この範囲の平均繊維径の熱可塑性樹脂繊維を用いることで、得られる繊維基材10において優れた機械的特性が発揮される。この平均繊維径は0.01〜1mmがより好ましく、0.05〜0.7mmが更に好ましく、0.07〜0.5mmが特に好ましい。各々範囲では上記効果を更に向上させることができる。なお、この繊維径は、繊維長を測定した当該植物性繊維について、繊維の長さ方向の中央における繊維径を、光学顕微鏡を用いて測定した値(t)である。
植物性繊維21は、引張弾性率が好ましくは10000〜40000MPa程度であり、後述する熱可塑性樹脂30に比べて大きい引張弾性率を有している。「繊維基材(繊維含有樹脂成形体)」の弾性率は、一般的に、構成部材の体積率に各部材の引張弾性率を乗じた値の合算値として表される。このため、熱可塑性樹脂30に比して、高い引張弾性率を有する植物性繊維21は、繊維基材10の引張弾性率向上に寄与し得る。一方、植物性繊維21は、引張破断伸度がおよそ2.5%程度であり、熱可塑性樹脂30の引張破壊呼びひずみに比べて小さい引張破断伸度を有している。
繊維基材10は、混合繊維20及び熱可塑性樹脂30の合計を100質量%とした場合に、高強力伸長繊維23が30質量%以下含まれている。この高強力伸長繊維23の含有量の上限値は、繊維基材10の軽量化及び成形性の観点から、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。また、高強力伸長繊維23の含有量は、耐衝撃性を満足し得る範囲内でより少ない方が好ましく、20質量%以下であってもよく、15質量%以下であっても十分な耐衝撃性が得られる。また、本願発明者が鋭意研究した結果、高強力伸長繊維23の含有量は少量でも、繊維基材10のシャルピー衝撃強度を向上する効果が得られることがわかった。このため、繊維基材10における高強力伸長繊維23の含有量は特にその下限値を定めるものではないが、例えば、高強力伸長繊維23の含有量を2質量%以上とすることにより、好適に乗物用内装材等に用いることができる。また、本願発明者は、酸変性PPを含有する繊維基材10であっても、高強力伸長繊維23の含有量が1.8質量%程度において、非酸変性PPのみからなる繊維基材(後述する比較例2)と同等の耐衝撃性を発揮し得るとの知見を得た。このため、酸変性熱可塑性樹脂を含有する繊維基材における剛性の確保と耐衝撃性の両立という観点においても、2質量%以上とすることが好ましいと言える。さらに、高強力伸長繊維23の含有量の下限値は、繊維基材10の軽量化及び耐衝撃性の観点から、5質量%以上がより好ましく、9質量%以上が特に好ましい。また、高強力伸長繊維23の含有量は、植物性繊維21の含有量との比較では、植物性繊維21の含有量より少ないことが好ましく、植物性繊維21の含有量の6割以下とされることがより好ましい。
高強力伸長繊維23は、引張弾性率が熱可塑性樹脂30より大きく、かつ、4000MPa以上であり、植物性繊維21より引張破断伸度が大きい構成である。高強力伸長繊維23としては、上記引張弾性率及び引張破断伸度を有するものであれば、無機繊維、有機繊維等の種別は問わないが、合成繊維、特に熱可塑性樹脂繊維を好適に用いることができる。熱可塑性樹脂繊維によれば、母材となる熱可塑性樹脂30の引張破壊呼びひずみ及び引張弾性率を勘案して、その引張破断伸度及び引張弾性率をバランスよく設計することができ好適である。また、高強力伸長繊維23は、成形性の観点から、熱可塑性樹脂30の溶融温度において溶融しない、つまり、熱可塑性樹脂30の溶融温度より高い溶融温度を有するか、高温下で溶融しない繊維では熱可塑性樹脂30の溶融温度より高い分解温度を有するものが好ましい。
高強力伸長繊維23としては、高強力ポリエステル繊維(高強力ポリエチレンテレフタラート繊維など、以下、PET繊維と称する)、芳香族ポリアミド繊維(メタ型アラミド繊維など)、脂肪族ポリアミド繊維(ナイロン66、ナイロン6、ナイロン46など)を例示することができる。ポリアミド繊維としては、脂肪族ポリアミド繊維よりも高耐熱性の芳香族ポリアミド繊維がより好ましい。また、繊維基材10の生産性の観点から、一般的にポリアミド繊維より廉価なPET繊維が特に好ましい。PET繊維としては、非強化のポリエチレンテレフタラート樹脂(引張弾性率:3000〜3700MPa程度)より引張弾性率が高い、エアバッグやシートベルト等にも用いられる高強力繊維を好適に用いることができる。
高強力伸長繊維23の平均繊維長及び平均繊維径等は特に限定されないが、平均繊維長は、10mm以上が好ましい。この範囲の植物性繊維を用いることで、混合繊維20同士(植物性繊維21及び高強力伸長繊維23)を混繊し易く(特に、絡み合いを形成し易く)、また、後述する熱可塑性樹脂繊維31とも混繊し易く、得られる繊維基材10において優れた機械的特性が発揮される。この平均繊維長は10〜150mmがより好ましく、20〜100mmが更に好ましく、30〜70mmが特に好ましい。各々範囲では上記効果を更に向上させることができる。一方、上記平均繊維径は、1mm以下が好ましい。この範囲の平均繊維径の熱可塑性樹脂繊維を用いることで、得られる繊維基材10において優れた機械的特性が発揮される。この平均繊維径は0.01〜1mmがより好ましく、0.05〜0.7mmが更に好ましく、0.07〜0.5mmが特に好ましい。各々範囲では上記効果を更に向上させることができる。尚、平均繊維長及び平均繊維径等の測定方法については植物性繊維における方法をそのまま適用する。
高強力伸長繊維23の繊度等は特に限定されないが、1〜100dtexであることが好ましい。この範囲では、植物性繊維との混繊を行いやすく、混繊工程で得られる繊維混合物内において、植物性繊維と熱可塑性樹脂繊維とをより均一に分散させて含有させることができる。この繊度は、1〜50dtexがより好ましく、1〜20dtexが更に好ましく、3〜10dtexが特に好ましい。これら各々好ましい範囲では、各々更に優れた上記効果を得ることができる。
高強力伸長繊維23は、好ましくは4000〜20000MPa程度、より好ましくは8000〜20000MPa程度、特に好ましくは12000〜20000MPa程度の引張弾性率を有するものとすることができる。高強力伸長繊維23の引張弾性率の上限値は特に定めるものではないが、繊維基材10の引張弾性率が植物性繊維21により十分に確保されている構造上、高強力伸長繊維23の引張弾性率は、その引張破断伸度とのバランスを勘案して、熱可塑性樹脂30の引張弾性率より大きく植物性繊維21の引張弾性率より小さい値、例えば、その中間的な値のものとすることができる。
高強力伸長繊維23は、好ましくは4%以上、さらに好ましくは10%以上、特に好ましくは15%以上の引張破断伸度を有している。この範囲によれば、繊維基材10の引張破断伸度、ひいては、耐衝撃性を好適に向上することができる。また、高強力伸長繊維23は、熱可塑性樹脂30の引張破壊呼びひずみを基準として±5%以内の引張破断伸度を有している。このような範囲内によれば、熱可塑性樹脂30の降伏点での伸びに追従して、高強力伸長繊維23が伸びる構造となるため、繊維基材10の引張破断伸度を飛躍的に大きくすることができる。
続いて、繊維基材10の製造方法について説明する。繊維基材10の製造方法は、植物性繊維21と、高強力伸長繊維23と、熱可塑性樹脂30からなる熱可塑性樹脂繊維31とを混繊して、繊維マット11を得る繊維マット形成工程と、繊維マット11を熱可塑性樹脂繊維31が溶融する温度以上であって高強力伸長繊維23が繊維状態を維持可能な温度で加熱し、繊維基材10を成形する成形工程と、を備える。植物性繊維21、高強力伸長繊維23、及び熱可塑性樹脂繊維31の各々は、公知またはそれに準ずる方法で製造したもの、あるいは、市販の繊維を適宜使用することができる。また、熱可塑性樹脂繊維31の平均繊維長及び平均繊維径、並びに繊度については高強力伸長繊維23と同等のものを用いることができる。
上記「混繊」とは、植物性繊維21、高強力伸長繊維23、及び熱可塑性樹脂繊維31の繊維どうしを混合して繊維混合物(例えば、マット状物など)を得ることを意味する。この際の混繊方法は特に限定されず種々の方法を用いることができ、通常、乾式法又は湿式法が用いられるが、このうち乾式法が好ましい。本実施形態では、吸湿性を有する植物性繊維21を用いるために、湿式法(抄紙法など)を用いると高度な乾燥工程を要することになるため、より簡略に製造できる乾式法が好ましい。上記乾式法としては、エアーレイ法及びカード法などが挙げられ、以下、カード法による繊維マット形成工程について説明する。
繊維マット形成工程では、図5に示されるように、植物性繊維21、高強力伸長繊維23、及び熱可塑性樹脂繊維31を所定の配合比率で混合し、繊維供給部41に投入する。繊維供給部41に投入された各繊維21,23,31は、繊維供給部41からカード機43へ連続的に供給されてウェブにされる。その後、このウェブが交絡手段(ニードルパンチ装置)45で交絡され、次いで、カッター47により裁断されて、繊維マット11が得られる。本明細書に開示の技術では、繊維基材10のヒンジ部15の耐久性及び耐衝撃性を高めるための構造として、繊維状の高強力伸長繊維23を含む構造を採用することで、従来の繊維基材の製造に用いられるカード機43等を利用して、繊維マット11を形成することができる。
この繊維マット11の密度、目付及び厚さ等は特に限定されるものではないが、通常、密度は0.3g/cm以下(通常0.05g/cm以上)である。また、目付は400〜3000g/m(好ましくは600〜2000g/m)である。更に、厚さは10mm以上(通常50mm以下、好ましくは10〜30mm、より好ましくは15〜40mm)である。尚、上記密度はJIS K7112(プラスチック−非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法)に準じて測定される値である。また、上記目付は、含水率10%における1mあたりの質量である。
成形工程では、繊維マット11内の熱可塑性樹脂繊維31を溶融して、植物性繊維21と高強力伸長繊維23との混合繊維20同士を熱可塑性樹脂30により結着する。この成形工程における加熱温度は、高強力伸長繊維23として、PET繊維を用いる場合には、PET繊維の溶融温度より低い温度に設定されている。この加熱温度は、PET繊維の引張弾性率を好適に維持するために、その溶融温度より−5℃以下に設定されることが好ましく、−10℃以下に設定されることがより好ましい。熱可塑性樹脂繊維31を構成している熱可塑性樹脂30が、ポリプロピレンと無水マレイン酸ポリプロピレンからなる場合には、加熱温度は、170〜240℃とすることが好ましく、200〜210℃とすることがより好ましい。
成形工程は、上記加熱と同時に(例えば、熱間プレス成形法)又は加熱の後に(例えば、冷間プレス成形法)圧縮を行い、繊維基材10をプレス成形する。圧縮を行うことで圧縮を行わない場合に比べて、より強固に混合繊維20同士を熱可塑性樹脂30により結着することができる。この圧縮を行う際の加圧圧力は特に限定されないが1〜10MPaとすることが好ましく、1〜5MPaとすることがより好ましい。また、この圧縮を行う場合には、その際に同時に賦形を行うことができる。例えば、圧縮に成形装置(ダブルベルトプレス機や後述する金型54,55等)を用いることで、板状やその他の各種形状に賦形することができる。上記板状に賦形を行った場合には、そのまま用いることもできるが、板状のプレボード13に更に本成形を施して、最終形態を得ることもできる。つまり、プレボード13を成形する予備成形工程と、最終形状へ賦形する本成形工程と、を備えることができる。以下、冷間プレス成形法による成形工程について説明する。
成形工程では、繊維マット11を、例えばダブルベルトプレス機により加熱圧縮し、プレボード13を得る。そして、内部の熱可塑性樹脂30が溶融した状態のプレボード13を成形装置53の金型54と金型55との間に配置する。この際、プレボード13の一方の板面と金型54との間に第1表皮材111を配置し、プレボード13の他方の板面と金型55との間に第2表皮材112を配置する(図6参照)。その後、金型54と金型55を型閉じする。金型54と金型55には、ヒンジ部15の溝部15A,15Bを成形する図示しない突部が設けられ、繊維基材10におけるにヒンジ部15と対応する部位においてキャビティが幅狭化されている。繊維マット11が金型54と金型55によってプレスされ、内部の熱可塑性樹脂30が冷却され、固化すると、ヒンジ部15を備えた繊維基材10が得られる。さらに、プレス圧により繊維基材10から染み出した熱可塑性樹脂30によって、繊維基材10の上面10Aに第1表皮材111が接着されるとともに、下面10Bに第2表皮材112が接着される。このようなプレス圧は、一般部(第1ボード部16及び第2ボード部17)よりヒンジ部15において大きくなる。このため、ヒンジ部15における表皮材111,112の接着強度が、一般部における表皮材111,112の接着強度より高くなる傾向にあり、ヒンジ部15への応力集中を招来し、表皮材111,112が裂け易くなる要因の一つとなっている。
続いて、本実施形態の作用及び効果について説明する。本実施形態によれば、ヒンジ部15を曲げ変形させた際に、植物性繊維21が破断した後にも、植物性繊維21より大きい引張破断伸度を有する高強力伸長繊維23が熱可塑性樹脂30に追従して伸びることにより、ヒンジ部15の耐久性を向上することができる。
さらに、本実施形態によれば、植物性繊維21を含むことによる高い剛性を確保しつつ、植物性繊維21が破断した後も、引張破断伸度が植物性繊維21より大きい高強力伸長繊維23が熱可塑性樹脂30の伸びに追従して伸びることにより、繊維基材10の引張破断伸度を高めることができる。この結果、相反する課題である剛性の確保と引張破断伸度の向上とを両立して、耐衝撃性に優れた繊維基材10を得ることができる。
また、本実施形態では、ヒンジ部15の表面が、第1表皮材111及び第2表皮材112で覆われている。高強力伸長繊維23を含む繊維基材10によれば、ヒンジ部15の耐久性が向上することにより、ヒンジ部15の割れ等に起因して第1表皮材111や第2表皮材112が裂け難く、ラゲージボード110の意匠性を向上することができる。
また、本実施形態では、第1表皮材111及び第2表皮材112が、熱可塑性樹脂30によりヒンジ部15の表面に接着されている。このため、例えば、繊維基材10と第1表皮材111との間に熱可塑性樹脂30とは別の接着層等の介在層を有する構造に比べて、繊維基材10からの力が直接的に第1表皮材111に作用して、ヒンジ部15の割れ等に起因して第1表皮材111が裂け易い構造となる。なお、介在層としては、後述する比較例1−2のような、熱可塑性樹脂からなるフィルム2を例示することができる(図10参照)。このようなフィルム2は、ヒンジ部15に割れ等が生じる場合であっても、伸び変形しつつ繊維基材1を覆い、繊維基材1の破断面等が表皮材111,112に当たり難くする作用を奏する。一方、高強力伸長繊維23を含む繊維基材10によれば、ヒンジ部15の耐久性が向上することにより、第1表皮材111や第2表皮材112が熱可塑性樹脂30によりヒンジ部15の表面に接着される構成であっても、第1表皮材111や第2表皮材112の裂けを抑制することが可能となる。この結果、繊維基材10と表皮材111,112との間に介在する介在層(フィルム等)を廃止することができ、繊維基材10の製品価値を向上することができる。
また、本実施形態では、高強力伸長繊維23は、熱可塑性樹脂30の引張破壊呼びひずみを基準として±5%以内の引張破断伸度を有している。高強力伸長繊維23が熱可塑性樹脂の引張破壊呼びひずみの−5%より高い引張破断伸度を有していることにより、例えば、これよりも低い引張破断伸度を有する場合に比して、高強力伸長繊維23が熱可塑性樹脂30の伸びに十分に追従して伸びる繊維基材10の構造を実現することができる。また、高強力伸長繊維23が熱可塑性樹脂30の引張破壊呼びひずみの+5%より低い引張破断伸度を有していることにより、高強力伸長繊維23の引張弾性率を十分なものとし易く、繊維基材10の引張弾性率を高めるうえで好適である。
また、本実施形態では、混合繊維20及び熱可塑性樹脂30の合計を100質量%とした場合に、高強力伸長繊維23が30質量%以下含まれている。植物性繊維21を含む繊維基材10の軽量かつ高剛性である性質を確保するために、繊維基材10における植物性繊維21の含有量を低減することは好ましくない。このため、仮に、高強力伸長繊維23を30質量%より多く含む繊維基材では、熱可塑性樹脂30の含有量を低下させざるを得ない。しかしながら、繊維基材10において熱可塑性樹脂30の含有量を低下させると、熱可塑性樹脂30により混合繊維20同士を十分に結着することが難しくなり、繊維基材10の成形性が悪化する。本願発明者は、鋭意研究した結果、高強力伸長繊維23の含有量を30質量%以下とした場合であっても、十分な耐衝撃性を有する繊維基材10を得ることができるとの知見を得た。そして、高強力伸長繊維23の含有量を30質量%以下とすることで、植物性繊維21及び熱可塑性樹脂30の含有量が十分である繊維基材10を開発するに至った。つまり、上記のような構成によれば、軽量かつ高剛性で、成形性が良好な性質を有しつつ、耐衝撃性に優れた繊維基材10を得ることができる。
また、本実施形態では、熱可塑性樹脂30は、酸変性熱可塑性樹脂を含有している。このため、酸変性熱可塑性樹脂を含有しない熱可塑性樹脂のみを含む繊維基材に比べて、熱可塑性樹脂30と植物性繊維21との接着性を向上することができ、繊維基材10の剛性を好適に向上することができる。そのうえで、熱可塑性樹脂30と植物性繊維21との接着性が高いことに起因して、繊維基材10の引張破断伸度が低下する事態を、高強力伸長繊維23を含むことで抑制することができる。この結果、繊維基材10の剛性の確保と耐衝撃性の向上を、好適に両立することができる。
また、本実施形態の繊維基材10の製造方法によれば、例えば、高強力伸長繊維23を含まない従来の繊維複合材の製造方法において、繊維マット形成工程で高強力伸長繊維23を追加して植物性繊維21及び熱可塑性樹脂繊維31とともに混繊し、成形工程の加熱温度を適宜設定することにより繊維基材10を製造することができる。このため、従来製法と同等の工数及び設備で、従来製法で製造した製品よりヒンジ部15の耐久性に優れた繊維基材10を得ることができる。
以下、実施例をもって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に 限定されるものではない。
[1]実施例1〜5(高強力伸長繊維の含有量が異なる繊維基材の製造)
ケナフ繊維、高強力伸長繊維及び熱可塑性樹脂繊維の合計を100質量%とした場合に、ケナフ繊維が50質量%、高強力伸長繊維が5〜25質量%、残部が熱可塑性樹脂繊維となるように混合し、カード法により繊維マットを作成した。ケナフ繊維は、平均繊維長が70mmのものを用いた。高強力伸長繊維は、繊度6.6dtex、平均繊維長51mmの、下記のPET繊維(実施例1〜4)またはメタ型アラミド繊維(実施例5)を用いた。熱可塑性樹脂繊維は、繊度6.6dtex、平均繊維長51mmの、下記の非酸変性PP(47.5質量部)と酸変性PP(2.5質量部)を含む熱可塑性樹脂からなるものを用いた。実施例1〜5における各繊維の配合割合は、図7の表に示すとおりとした。
(1)高強力伸長繊維
PET繊維:引張弾性率10000MPa、引張破断伸度18%、溶融温度260℃
メタ型アラミド繊維:引張弾性率8800MPa、引張破断伸度40%、分解温度415℃
(2)熱可塑性樹脂
非酸変性PP:商品名「ノバテックSA01」(日本ポリプロ株式会社製)
酸変性PP:商品名「ユーメックス1001」(三洋化成工業株式会社製)
上述のようにして得られた繊維マットを235℃に加熱した熱板を用いて、内部温度が210℃となるまで加熱圧縮し、得られたプレボードを内部の熱可塑性樹脂が溶融した状態で、成形装置を用いて内部温度が25℃になるまで60秒間冷却プレスし、目付1.5kg/m2、厚さ約2.5mmのボード状の繊維基材を得た。
[2]比較例1,2(高強力伸長繊維を含まない繊維基材の製造)
比較例1は、高強力伸長繊維を混合しないこと以外は、上記[1]と同様にして繊維基材を得た。比較例2は、高強力伸長繊維を混合せず、かつ、熱可塑性樹脂として酸変性PPを含まずに非酸変性PPのみを含むものを用いたこと以外は、上記[1]と同様にして繊維基材を得た。
[3]実施例1〜5及び比較例1,2の繊維基材における引張弾性率及び引張破断伸度の測定
上記[1][2]で得られた繊維基材について、JIS K7161に準拠して、引張弾性率及び引張破断伸度を測定した。その結果を図7の表に示す。
[4]実施例1〜5及び比較例1,2の繊維基材におけるシャルピー衝撃強度の測定
上記[1][2]で得られた繊維基材について、JIS K7111−1に準拠してシャルピー衝撃強度の測定を行った。その結果を図7の表に示す。なお、このシャルピー衝撃強度の測定では、ノッチ(タイプA)を有しない試験片を用い、温度23℃において、エッジワイズ試験法による衝撃の測定を行った。
[4]実施例1〜5及び比較例1,2における耐衝撃性の評価
続いて、上記[1][2]で得られた繊維基材について、次のような基準によりランク付けして耐衝撃性の評価をした。その結果を図7の表に示す。
◎:シャルピー衝撃強度が30kJ/m2以上である
〇:シャルピー衝撃強度が25kJ/m2以上30kJ/m2未満である
△:シャルピー衝撃強度が20kJ/m2以上25kJ/m2未満である
×:シャルピー衝撃強度が20kJ/m2未満である
[5]考察1
まず、熱可塑性樹脂に酸変性PPを含有する比較例1では、熱可塑性樹脂に酸変性PPを含まない比較例2に比して、引張弾性率は向上するものの、引張破断伸度が低下するとともにシャルピー衝撃強度が低下していることが確認できた。これは、酸変性PPとケナフ繊維との接着性が、非酸変性PPとケナフ繊維との接着性より高いために、比較例1では、比較例2に比して熱可塑性樹脂とケナフ繊維との接着性が向上したためと考えられる。耐衝撃性に関しては、力を受けた際の伸びが重要な指標となるが、比較例1では、比較例2に比して繊維基材の引張破断伸度がケナフ繊維の引張破断伸度により制限され易く、熱可塑性樹脂の引張破壊呼びひずみを十分に活かすことなく破断して、そのシャルピー衝撃強度が低下したものと推察し得る。
一方、実施例1〜実施例4では、高強力伸長繊維としてPET繊維を含有することで、比較例1に比して、引張破断伸度が飛躍的に向上し、これに伴ってシャルピー衝撃強度が向上することが確認できた。特に、実施例3及び実施例4のように、PET繊維の含有割合が15質量%以上では、比較例1に比して、引張破断伸度が10倍以上、シャルピー衝撃強度が約3.5倍以上と、大きく向上することが確認できた。さらに、実施例1のように、PET繊維の含有量が5質量%程度の比較的少量の場合であっても、比較例1に比してシャルピー衝撃強度が2倍以上となることが確認でき、本願明細書に開示の技術によれば、熱可塑性樹脂の含有量を低下させて繊維基材の成形性等を損なうことなく、繊維基材の耐衝撃性を効果的に向上可能であることが確認できた。
また、実施例5では、高強力伸長繊維としてメタ型アラミド繊維を含有する場合であっても、実施例1〜4と同様に、比較例1に比して、引張破断伸度が飛躍的に向上し、これに伴ってシャルピー衝撃強度が向上することを確認できた。つまり、高強力伸長繊維としては、特定の材質のものによらず、種々の繊維を用いた場合であっても、繊維基材の耐衝撃性を向上する効果が期待できることが確認できた。
[6]実施例3−1,3−2(ヒンジ部を備えた繊維基材の製造)
実施例3−1では、上記[1]で得られた実施例3の繊維基材から、ヒンジ部を備えるとともに表皮材が接着された繊維基材を得た。具体的には、実施例3の繊維基材を再び熱板プレスにて加熱し、表面付近の熱可塑性樹脂を溶融させ、その後、成形装置にセットした表皮材と合わせて25℃になるまで40秒冷却し、ヒンジ部を形成するとともに、表皮材を接着した。表皮材としては、主にポリエチレンテレフタラート繊維からなる不織布を用いた。実施例3−2は、表皮材が接着されない他は、上記実施例3−1と同様にして繊維基材を得た。
[7]比較例1−1,1−2(ヒンジ部を備えた、高強力伸長繊維を含まない繊維基材の製造)
比較例1−1では、上記[2]で得られた比較例1の繊維基材から、ヒンジ部を備えるとともに表皮材が接着された繊維基材を得た。ヒンジ部の形成方法及び表皮材の材質及びその接着方法は、実施例3−1と同様とした。比較例1−2は、表皮材と繊維基材との間にフィルムが介在する他は、上記比較例1−1と同様にして繊維基材を得た。フィルムとしては、ポリエチレンからなるものを用いた。
[8]ヒンジ耐久試験
上記[6],[7]で得られた繊維基材について、次のようなヒンジ耐久試験を行った。
ヒンジ耐久試験:ヒンジ部が曲げ変形されていない状態を初期状態として、ヒンジ部を曲げ変形させて、繊維基材の一部(第2ボード部17に相当する部分)を表裏に折り曲げた後に初期状態に復帰する動作を1セットとして、この動作を1000回繰り返した。そして、動作100回、150回、200回、1000回時点での、ヒンジ部の外観異常について調べた。繊維基材の一部を表裏に折り曲げる動作は、ヒンジ部を軸として、当該繊維基材の一部を表皮材が接着された面側に150°回動させ、その後、ヒンジ部が接着された面とは反対側に85°回動させるようにした。
[9]ヒンジ耐久性の評価
ヒンジ耐久試験の結果を図8の表に示す。図8の表では、以下のような観点で、ヒンジ耐久性を評価をした。
〇:著しい外観異常なし
△:わずかな外観異常あり
×:外観異常あり
比較例1−1は、150回の曲げ動作で表皮材の裂けが確認され、1000回の曲げ動作で繊維基材の破断が確認された。比較例1−2は、200回の曲げ動作で表皮材の裂けが確認され、1000回の曲げ動作で繊維基材の破断が確認された。実施例3−2は、1000回の曲げ動作で、繊維基材が破断する等の著しい外観異常は視られなかったが、繊維が一部表面に露出する、わずかな外観不良が視られた。実施例3−1は、1000回の曲げ動作後においても外観異常が確認されなかった。
[10]考察2
比較例1−1のような、従来の繊維基材では、繊維基材の伸び特性が低いことにより、150回の曲げ動作により、表皮材の裂けを生じたものと考えられる。また、比較例1−1のように、ヒンジ部を成形型により圧縮変形させつつ、同時に表皮材を繊維基材に対して直接的に接着してなる構造では、ヒンジ部における繊維基材と表皮材との接着性が周囲に比して高いため、当該部位に応力が集中して、表皮材が裂け易くなったものと考えられる。比較例1−2では、繊維基材と表皮材との間にフィルムを介在させることにより、150回の曲げ動作では、表皮材の裂けが確認されなくなったが、200回の曲げ動作では表皮材の裂けを生じており、ヒンジ耐久性という観点において十分ではなかった。一方、実施例3−1及び実施例3−2のように、PET繊維を含む繊維基材では、1000回の曲げ動作でも著しい外観異常を生じることがなく、比較例1−1及び比較例1−2よりヒンジ耐久性が向上することが確認できた。また、実施例3−2では、繊維基材の表面にわずかな毛羽立ちのような外観不良を生じたが、実施例3−1では、表面が表皮材で覆われているためのそのような外観不良が視認されることがなく、より一層外観不良を抑制する効果が大きいことがわかった。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、熱可塑性樹脂として、酸変性熱可塑性樹脂を含むものを例示したが、これに限られない。例えば、熱可塑性樹脂は、酸変性熱可塑性樹脂を含んでいないものであっても、高強力伸長繊維を含むことによる耐衝撃性向上の効果を奏する。
(2)上記実施形態では、高強力伸長繊維が熱可塑性樹脂の引張破壊呼びひずみを基準として±5%以内の引張破断伸度を有しているものを例示したが、これに限られない。例えば、高強力伸長繊維の引張破断伸度は、熱可塑性樹脂の引張破壊呼びひずみや植物性繊維の引張破断伸度に応じて、適宜設定可能である。
(3)上記実施形態以外にも、植物性繊維、高強力伸長繊維、熱可塑性樹脂の含有量は適宜変更可能である。また、繊維基材は、上記以外の他の成分を更に含んで構成されていても構わない。
(4)上記実施形態以外にも、繊維基材は、種々の材質の材料を用いて、様々な製造方法により製造することができる。
(5)上記実施形態では、繊維基材及びその製造方法として、乗物用内装材及びその製造方法を例示したが、繊維基材は、自動車関連分野以外にも建築関連分野などにおいて広く利用することができる。特に自動車、鉄道車両、船舶及び飛行機等の内装材、外装材及び構造材等に好適であり、なかでも自動車用品としては、自動車用内装材、自動車用インストルメントパネル、自動車用外装材等に好適である。具体的には、シートバックボード、ドア基材、パッケージトレー、ピラーガーニッシュ、スイッチベース、クオーターパネル、アームレストの芯材、自動車用ドアトリム、シート構造材、シートバックボード、天井材、コンソールボックス、自動車用ダッシュボード、各種インストルメントパネル、デッキトリム、バンパー、スポイラー及びカウリング等が挙げられる。更に、例えば、建築物及び家具等の内装材、外装材及び構造材にも好適である。具体的には、ドア表装材、ドア構造材、各種家具(机、椅子、棚、箪笥など)の表装材、構造材等が挙げられる。その他、包装体、収容体(トレイ等)、保護用部材及びパーティション部材等としても好適である。
(6)上記実施形態では、表皮材が、繊維基材由来の熱可塑性樹脂によりヒンジ部の表面に接着されている構成を例示したが、これに限られない。例えば、表皮材はフィルム等の介在層を介してヒンジ部に接着されていてもよい。また、ヒンジ部が表皮材で覆われていない構成であってもよく、繊維基材の上面又は下面のうち一方のみが表皮材で覆われていてもよい。さらに、種々の材質、性状の表皮材を適宜用いることが可能である。
(7)上記実施形態では、表裏の両側の表皮材が、ヒンジ部を形成する過程で貼着される構成を例示したが、これに限られない。例えば、裏面側の表皮材を、繊維マットからプレボードを成形する過程で貼着し、表面側の表皮材を、ヒンジ部を形成する過程で貼着してもよい(図9参照)。このような構成では、裏面側の表皮材がヒンジ部を形成する過程で貼着される場合に比して、強固に繊維基材に対して接着されるため、その剥離強度を大きくすることができる。なお、この場合には、ヒンジ部の割れ等に伴って表皮材が裂け易い構造となるが、本実施形態では、ヒンジ部の耐久性が増しているから、このような製造方法にも好適である。
(8)上記実施形態では、ヒンジ部として、第2ボード部の基端部に設けられ、ラゲージボードの搭載性や荷室内で変位させ易くするためのものについて例示したが、これに限られない。ヒンジ部は、開口部を開閉するための蓋部(例えばマップポケットの蓋)や、他部材との組み付けに供される部位等に設けられるものであってもよい。また、ヒンジ部が設けられる部位に応じて、ヒンジ部の曲げ変形量も適宜変更可能である。さらに、ヒンジ部の構成も繊維基材が薄肉化された構成に限られず、ミシン目状のスリットを有する構成や、数回の予備的な曲げ加工を施すことで、他の部分より曲げ変形し易くされた構成等であってもよい。
10…繊維基材(繊維含有樹脂成形体)、10A…上面(ヒンジ部15の表面)、10B…下面(ヒンジ部15の表面)、15…ヒンジ部、20…混合繊維、21…植物性繊維、23…高強力伸長繊維、30…熱可塑性樹脂、31…熱可塑性樹脂繊維、111…第1表皮材(表皮材)、112…第2表皮材(表皮材)

Claims (6)

  1. 曲げ変形可能なヒンジ部を備える繊維含有樹脂成形体であって、
    植物性繊維と高強力伸長繊維との混合繊維と、
    前記混合繊維同士を結着する熱可塑性樹脂と、を含み、
    前記高強力伸長繊維は、引張弾性率が前記熱可塑性樹脂より大きく、かつ、4000MPa以上であり、引張破断伸度が前記植物性繊維より大きい繊維含有樹脂成形体。
  2. 前記ヒンジ部の表面が、表皮材で覆われている請求項1に記載の繊維含有樹脂成形体。
  3. 前記表皮材が、前記熱可塑性樹脂により前記ヒンジ部の前記表面に接着されている請求項2に記載の繊維含有樹脂成形体。
  4. 前記高強力伸長繊維は、前記熱可塑性樹脂の引張破壊呼びひずみを基準として±5%以内の引張破断伸度を有している請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の繊維含有樹脂成形体。
  5. 前記混合繊維及び前記熱可塑性樹脂の合計を100質量%とした場合に、前記高強力伸長繊維が30質量%以下含まれている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の繊維含有樹脂成形体。
  6. 前記熱可塑性樹脂は、酸変性熱可塑性樹脂を含有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の繊維含有樹脂成形体。
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