本発明は、プリント基板に電子部品を実装する電子部品の実装構造及び実装方法に関し、更に詳しくは、プリント基板の側面と平行な端面に電子部品を表面実装する電子部品の実装構造及び実装方法に関する。
従来、抵抗、コイル、電気コネクタ、ソケット、ICチップなど種々の電子部品は、表面実装工程で、プリント基板の表面(基板に平行な基板の上面)上に実装している。すなわち、この表面実装工程では、プリント基板の表面に形成するランドパターン上に、クリーム半田などを介して電子部品の底面に露出させた導電パッドを載置し、リフロー炉を通してランドパターンと導電パッド間をクリーム半田で半田付けして、電子部品とプリント基板の導電パターンを電気接続している。
この実装構造では、プリント基板の表面(基板と平行な平面)の面積に限りがあるので、その表面に実装する電子部品の数や大きさに限界がある。特に、電子機器の小型、軽量化から、限られた大きさプリント基板には、可能な限りの高密度実装化が要求されているので、実装する電子部品が一つでも増加した場合には、より大きいプリント基板に変更し、そのために電子機器のケースの形状も変更する大がかりな設計変更が必要となっていた。
そこで、プリント基板の側面にも電子部品を実装可能として、実装面積を拡大させた電子部品の実装構造が特許文献1に開示されている。この特許文献1に記載の電子部品の実装構造は、プリント配線板の内装銅箔(導電パターン層)を基板の側面に露出させ、その露出部若しくは露出部に施した銅メッキ部を電子部品の接続部と半田接続するランドとして、電子部品を基板の側面へも実装可能としている。
また、図17に示すように、プリント配線基板110の表面110aに実装した雄コネクタ101と、プリント配線基板120の表面120aに実装した雌コネクタ103とを互いに嵌合接続し、表面110a、120aに電子部品の実装面積を拡大させた電子部品の実装構造100も知られている(特許文献2)。
この電子部品の実装構造100は、雄型コネクタ101の雄コンタクト102と、雌コネクタ103の雌コンタクト104が、それぞれ導電性金属板をその板厚方向に打ち抜いて形成され、各絶縁ハウジング105、106からプリント配線基板110、120の表面110a、120a側に突出し、表面110a、120aに対向する切断面の平面を、実装接続部102a、104aとしている。
一方、実装接続部102a、104aに対向するプリント配線基板110、120の表面110a、120a上には、図示しないランドパターンが形成され、実装接続部102a、104aとランドパターン間を半田接続することにより、雄型コネクタ101と雌コネクタ103がそれぞれプリント配線基板110、120の表面110a、120aに実装される。
雄型コネクタ101と雌型コネクタ103を、図17に示すように嵌合接続すると、互いに接触する雌コンタクト104と雄コンタクト102を介して、プリント配線基板110、120の表面110a、120aに配線される導電パターン間が電気接続する。このようにして積層配置されるプリント配線基板110、120の相互を電気接続することにより、電子部品を実装する実装面積を拡大させても、複数の基板を電子機器の筐体内に効率的に配置することができ、機器の筐体内の占有空間を最小限とすることができる。
特開平4−271188号公報
特開2000−260509号公報
特許文献1に開示された電子部品の実装構造は、プリント基板の側面に露出する内装銅箔(導電パターン層)の露出部に、電子部品の接続部を半田接続するので、電子部品の実装位置が内装銅箔(導電パターン層)の露出位置に限られ、また、その露出部が微小であるので、電子部品の接続部を半田接続するのが困難となる。
また、プリント基板の側面に露出する内装銅箔(導電パターン層)の露出部に施した銅メッキ部に電子部品の接続部を半田接続する場合には、プリント基板の側面で、その側面に露出する他の内装銅箔(導電パターン層)と電気接続することなく、特定の内装銅箔に銅メッキ部を施すメッキ工程が極めて困難であり、また、同様に、電子部品の実装位置が銅メッキ部の位置に限られるという問題があった。
図17に示す従来の電子部品の実装構造100では、2枚のプリント配線基板110、120の電子部品を実装する実装面110a、120aを対向させて互いに平行に配置するので、実装面からの背が高い電子部品を実装することができず、限られた電子部品を選択したり、その実装位置が制約されることがあった。
また、2枚のプリント配線基板110、120間を積層方向(図中上下方向)に重ねるので、積層方向の高さが高くなり、薄型化して高さが制約された電子機器内に配置することはできず、更に、プリント配線基板110、120の各表面110a、120aに配線された導電パターン間が平行で接近し、高周波信号が流れると相互に電磁干渉が生じる恐れがあった。
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、単純な加工で、電子部品をプリント基板の側面に実装し、電子部品の実装面積を拡大する電子部品の実装構造及び実装方法を提供することを目的とする。
また、実装する電子部品の大きさや実装位置が制約されない電子部品の実装構造及び実装方法を提供することを目的とする。
また、2枚のプリント基板間を一組のコネクタを嵌合接続して接続しても、プリント配線基板に配線された導電パターン間の電磁干渉を低減させた電子部品の実装構造及び実装方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、請求項1に記載の電子部品の実装構造は、絶縁基板の表面、背面若しくは内部の少なくともいずれかに、絶縁基板と平行に配線された1又は2以上の導電パターン層と、少なくともいずれかの導電パターン層にビアホールが接し、ビアホールの内壁面を覆う導電メッキ層が、ビアホールに接する導電パターン層に電気接続するビアとを有し、ビアに沿って切断した端面に導電メッキ層の切断面が露出するプリント基板と、導電メッキ層の切断面と対応する部位に臨む実装接続部を有する電子部品とを備え、導電メッキ層の切断面を実装接続部と半田接続するランドパターンとして、電子部品がプリント基板の端面に表面実装されることを特徴とする。
ビアに沿って切断した端面に露出する導電メッキ層の切断面を、電子部品を表面実装するランドパターンとするので、ビアに沿って切断する簡単な加工で、プリント基板の側面に電子部品を表面実装できる。
請求項2に記載の電子部品の実装構造は、ビアホールが合成樹脂からなる絶縁充填体で充填され、一対の導電メッキ層の切断面の間に、絶縁充填体の切断面が同一平坦面で連続していることを特徴とする。
パッドオンビアの製造工程で、ビアホールは合成樹脂からなる絶縁充填体で充填される。
ランドパターンとなる導電メッキ層の切断面の幅は、導電メッキ層のメッキ厚に相当する細幅であり、ビアに沿って切断することによって、一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に合成樹脂からなる絶縁充填体の切断面が同一平坦面で連続する。
請求項3に記載の電子部品の実装構造は、絶縁基板の表面、背面若しくは内部の少なくともいずれかに、絶縁基板と平行に配線された1又は2以上の導電パターン層と、少なくともいずれかの導電パターン層にビアホールが接し、ビアホールの内壁面を覆う導電メッキ層が、ビアホールに接する導電パターン層に電気接続するビアと、ビアホールに充填される導電性ペーストからなる導電充填体とを有し、ビアに沿って切断した端面に導電メッキ層と導電充填体の切断面が露出するプリント基板と、導電メッキ層と導電充填体の切断面と対応する部位に臨む実装接続部を有する電子部品とを備え、導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面を実装接続部と半田接続するランドパターンとして、電子部品がプリント基板の端面に表面実装されることを特徴とする。
パッドオンビアの製造工程で、ビアホールは導電性ペーストからなる導電充填体で充填される。
ビアに沿って切断した端面に露出する導電メッキ層及び又は導電充填体の切断面を、電子部品を表面実装するランドパターンとするので、ビアに沿って切断する簡単な加工で、プリント基板の側面に電子部品を表面実装できる。
導電メッキ層の切断面の幅は、導電メッキ層のメッキ厚に相当する細幅であり、ビアに沿って切断することによって、一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に導電性ペーストからなる導電充填体の切断面が同一平坦面で連続する。
請求項4に記載の電子部品の実装構造は、複数の導電パターン層にビアホールが接するビアが、複数の各導電パターン層に電気接続する接続部位の間に穿設された孔若しくは凹溝で切断され、複数の各導電パターン層にそれぞれ電気接続する導電メッキ層が互いに絶縁されていることを特徴とする。
複数の導電パターン層間を接続する目的で形成されるビアが、孔若しくは凹溝で複数のビアに分断され、分断された各ビアの導電メッキ層が互いに絶縁されて、それぞれ導電パターン層に電気接続する。
請求項5に記載の電子部品の実装構造は、ビアに沿って切断された端面は、プリント基板の隣り合う側面から突出し、電子部品は、他のプリント基板の平面に実装される相手側コネクタに嵌合接続する電気コネクタであることを特徴とする。
電気コネクタは、プリント基板の厚さ方向に平行な端面に実装されるので、相手側コネクタに嵌合接続すると、他のプリント基板の平面に直交する鉛直方向に沿ってプリント基板が接続される。
請求項6に記載の電子部品の実装構造は、ビアホールに沿って切断された端面は、プリント基板の隣り合う側面から凹んでいることを特徴とする。
電子部品が実装される端面の両側にプリント基板が突出する。
請求項7に記載の電子部品の実装構造は、絶縁基板の背面に沿って配線された背面導電パターン層に第1ビアホールが接し、第1ビアホールの内壁面を覆う第1導電メッキ層が、背面導電パターン層に電気接続する第1ビアと、第1ビアホールに充填される第1導電充填体と、背面導電パターン層を絶縁基板の表面に投影させた投影範囲内の絶縁基板の表面に沿って配線された表面導電パターン層に第2ビアホールが接し、第2ビアホールの内壁面を覆う第2導電メッキ層が、表面導電パターン層に電気接続する第2ビアと、第2ビアホールに充填される第2導電充填体とを有するプリント基板と、第1導電メッキ層と第1導電充填体の切断面と対応する部位に第1実装接続部が臨む外部コンタクトと、第2導電メッキ層と第2導電充填体の切断面と対応する部位に第2実装接続部が臨む中心コンタクトとを有する同軸コネクタとを備え、
第1導電メッキ層及び/又は第1導電充填体と、第2導電メッキ層及び/又は第2導電充填体の各切断面を、それぞれ外部コンタクトの第1実装接続部と、中心コンタクトの第2実装接続部が半田接続するランドパターンとして、グランドパターンとする背面導電パターン層と信号パターンとする表面導電パターン層とから構成されるマイクロストリップラインに同軸コネクタが電気接続することを特徴とする。
背面導電パターン層と表面導電パターン層とからプリント基板に構成されるマイクロストリップラインにマイクロストリップラインと同方向に同軸コネクタが接続される。
請求項8に記載の電子部品の実装構造は、プリント基板が、絶縁基板の表面に沿って互いに絶縁して配線される複数の配線パターンからなる導電パターン層と、複数の配線パターンにそれぞれビアホールが接し、ビアホールの内壁面を覆う導電メッキ層が、それぞれビアホールに接する配線パターンに電気接続する複数のビアと、各ビアホールに充填される導電性ペーストからなる導電充填体とを有し、複数のビアに沿って切断した端面に、複数のビア毎に導電メッキ層と各導電充填体の切断面が同一平坦面で連続して露出し、電子部品は、複数のビア毎に、導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面と対応する部位に複数の各コンタクトの脚部が臨むプリント基板接続用コネクタであり、導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面をランドパターンとして、コンタクトの脚部を半田接続し、プリント基板の端面にプリント基板接続用コネクタが表面実装されることを特徴とする。
電子部品の各コンタクトがプリント基板の複数の各配線パターン層に電気接続した状態で、プリント基板接続用コネクタがプリント基板の端面に実装される。
請求項9に記載の電子部品の実装方法は、
(A1)絶縁基板の表面、背面若しくは内部の少なくともいずれかに、絶縁基板と平行に1又は2以上の導電パターン層を配線したプリント基板を形成し、
(B1)プリント基板に、導電パターン層の少なくともいずれかに接するビアホールを穿設し、
(C1)ビアホールの内壁面に、ビアホールが接する導電パターン層に電気接続する導電メッキ層を鍍着してビアを形成し、
(D1)ビアに、合成樹脂からなる絶縁充填体を充填し、
(E1)ビアに沿ってプリント基板を切断し、切断面となったプリント基板の端面に、同一平坦面で連続する導電メッキ層と絶縁充填体の切断面を露出させ、
(F1)導電メッキ層の切断面を実装接続部が半田接続するランドパターンとして、電子部品の実装接続部を半田接続し、
(G1)プリント基板の端面に電子部品を表面実装する
(A1)乃至(G1)の各工程を備えたことを特徴とする。
プリント基板にビアを形成し、ビアに沿って切断するだけで、プリント基板の厚さ方向に沿った端面に、電子部品を表面実装するランドパターンが形成される。
請求項10に記載の電子部品の実装方法は、
(A2)絶縁基板の表面、背面若しくは内部の少なくともいずれかに、絶縁基板と平行に1又は2以上の導電パターン層を配線したプリント基板を形成し、
(B2)プリント基板に、導電パターン層の少なくともいずれかに接するビアホールを穿設し、
(C2)ビアホールの内壁面に、ビアホールが接する導電パターン層に電気接続する導電メッキ層を鍍着してビアを形成し、
(D2)ビアに、導電性ペーストからなる導電充填体を充填し、
(E2)ビアに沿ってプリント基板を切断し、切断面となったプリント基板の端面に、同一平坦面で連続する導電メッキ層と導電充填体の切断面を露出させ、
(F2)導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面を実装接続部が半田接続するランドパターンとして、電子部品の実装接続部を半田接続し、
(G2)プリント基板の端面に電子部品を表面実装する
(A2)乃至(G2)の各工程を備えたことを特徴とする。
プリント基板にパッドオンビアを形成し、ビアに沿って切断するだけで、プリント基板の厚さ方向に沿った端面に、電子部品を表面実装する幅広のランドパターンが形成される。
請求項1、請求項3、請求項9及び請求項10の発明によれば、ビアに沿って切断する単純な加工で、電子部品をプリント基板の厚さ方向に沿った側面に実装し、電子部品の実装面積を拡大することができる。
また、電子部品をプリント基板の厚さ方向に対して直交する方向に実装するので、プリント基板の平面上の実装高さが制約されていても、実装する電子部品の大きさや実装位置が制約されない。
請求項2と請求項9の発明によれば、ランドパターンとなる細幅の一対の導電メッキ層の切断面の間に絶縁充填体の切断面が同一平坦面で連続するので、ランドパターンに半田接続する電子部品の実装接続部を安定してランドパターン上に支持でき、半田付けする実装工程が容易になる。
請求項3と請求項10の発明によれば、ランドパターンを、細幅の一対の導電メッキ層の切断面に加えてその間の導電充填体の切断面まで拡張できるので、電子部品の実装接続部を半田接続する接続面積が拡大し、一対の導電メッキ層の切断面のみをランドパターンとする場合に比べて、ランドパターンと実装接続部の間により大きい電流を流すことができる。
また、一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に導電充填体の切断面が同一平坦面で連続するので、ランドパターンに半田接続する電子部品の実装接続部を安定して支持できるとともに、実装接続部を半田接続するランドパターンの領域が拡大し、半田付けの実装工程が容易になる。
請求項4の発明によれば、1本のビアの中間に孔若しくは凹溝を穿設するだけで、複数の導電パターン層にそれぞれ接続し、互いに絶縁する複数のランドパターンをプリント基板の端面に形成できる。
請求項5の発明によれば、プリント基板を他のプリント基板の実装面である平面に直交させて接続できるので、他のプリント基板の実装面に実装する電子部品と干渉しない。
また、プリント配線基板と他のプリント基板の平面に配線される信号パターン間は、互いに直交方向に配線されるので、相互の電子干渉を低減させることができる。
請求項6の発明によれば、端面に実装された電子部品は、その両側に突出するプリント基板により周囲から保護され、プリント基板を内蔵する電位機器の組立の際に、端面に実装される電子部品が不要な外力を受けることがない。
請求項7の発明によれば、同軸コネクタを特性インピーダンスが一定のマイクロストリップラインの延長方向に接続できる。
請求項8の発明によれば、プリント基板間を接続するプリント基板接続用コネクタが、プリント基板の厚さ方向に沿った端面に実装されるので、基板表面の実装面積を減少させることなく、相手側のプリント基板接続用コネクタと接続することによって、他のプリント基板と接続できる。
本願発明の第1実施の形態に係る電子部品の実装構造1を示す要部斜視図である。
ビア2A、2B、2C、2Dが形成されたプリント基板10の部分拡大平面図である。
図2のA−A線で切断した断面図である。
プリント基板10をビア2A、2B、2C、2Dに沿ったA−A線で切断した要部拡大斜視図である。
A−A線で切断したプリント基板10の端面11に凹溝13を凹設した状態を示す要部拡大斜視図である。
本願発明の第2実施の形態に係る電子部品の実装構造20を示す要部斜視図である。
プリント基板10の端面11に同軸ソケット25を実装した状態を示す側面図である。
プリント基板10の端面11にめくら穴21を凹設した状態を示す要部拡大斜視図である。
同軸ソケット25に同軸プラグ29を接続した状態を示す斜視図である。
本願発明の第3実施の形態に係る電子部品の実装構造30を示す要部斜視図である。
プリント基板10の端面11に凹溝31を凹設した状態を示す要部拡大斜視図である。
プリント基板10の端面11にヘッダーコネクタ34を実装した状態を示す要部拡大平面図である。
第3実施の形態のプリント基板10、15間を接続した状態を示す斜視図である。
本願発明の第4実施の形態に係る電子部品の実装構造40を示す要部斜視図である。
本願発明の第5実施の形態に係る電子部品の実装構造50を示す要部斜視図である。
第5実施の形態のプリント基板10、15間を接続した状態を示す斜視図である。
従来の電子部品の実装構造100を示す縦断面図である。である。
本発明の第1実施の形態に係る電子部品の実装構造1と電子部品の実装方法を、図1乃至図5を用いて説明する。この電子部品の実装構造1のプリント基板10は、ビルドアップ工法によって、4層の銅箔などからなる導電パターン層(L1乃至L4)を絶縁基板12の表面12aと内部と背面12bに沿って平行に配線したビルドアップ基板である。プリント基板10に電子部品7を実装する実装面は、通常、表面12a若しくは背面12bであるが、本実施の形態では、図1に示すように、導電パターン層(L1乃至L4)の積層方向(以下、厚さ方向という)に平行なプリント基板10の側面となる端面11に複数の表面実装用電子部品7を実装している。
プリント基板10には、ビルドアップ工法の過程で、導電パターン層(L1乃至L4)間を導通する目的で、図2、図3に示す4つのビア2A、2B、2C、2Dが形成されている。このうち、ビア2Aとビア2Bは、表面12aに沿って配線された導電パターン層L4と背面12bに沿って配線された導電パターン層L1とを接続するスルーホールビア、ビア2Cは、絶縁基板12の内部に平行に配線された導電パターン層L2、L3とを接続するベリッドビア、ビア2Dは、内部に平線された導電パターン層L2と背面12bに沿って配線された導電パターン層L1とを接続するブラインドビアであるが、本明細書では、各ビア2A、2B、2C、2Dについて特に個別に説明する必要がない限り、ビア2として説明する。また、ビア2は、複数の導電パターン層(L1乃至L4)間を導通する目的で形成するが、本発明では、ビア2がいずれか一層の導電パターン層(L1乃至L4)のみに接続するものであってもよい。
各ビア2は、プリント基板10の厚さ方向にレーザーなどで穿設され、いずれかの導電パターン層(L1乃至L4)に接する円筒形のビアホール3と、ビアホール3の内壁面に鍍着される導電メッキ層4とからなっている。導電メッキは、いずれの金属を用いても可能であるが、形状に追従する銅メッキからなる銅メッキ層4が好ましい。銅メッキ層4がビアホール3の内壁面の全体に鍍着されることによって、ビアホール3が接する導電パターン層(L1乃至L4)に電気接続する。従って、ビア2Aの銅メッキ層4Aとビア2Bの銅メッキ層4Bは、導電パターン層L1、L4に、ビア2Cの銅メッキ層4Cは、導電パターン層L2、L3に、ビア2Dの銅メッキ層4Dは、導電パターン層L1、L3に、それぞれ電気接続している。
また、ビアホール3の内壁面に鍍着する導電メッキ層4は、化学メッキと電気メッキのいずれの方法でもよいが、後述するように、導電メッキ層4のメッキ厚は厚いほどよいので、電気メッキが好ましい。
本実施の形態では、ビア2Aのビアホール3Aとビア2Bのビアホール3Bに、ビア2A、2Bにパッドオンビアを形成する工程に採用する真空印刷などの方法で銀ペーストなどの導電ペーストからなる導電充填体5が充填されている。しかしながら、ビアホール3内に充填する充填体は、絶縁合成樹脂からなる絶縁充填体であってもよく、また、ビア2C、2Dのように、必ずしもビアホール3を充填体で満たさなくてもよい。
電子部品7を実装する上記プリント基板10の端面11は、図2に示すように、これらの4つのビア2A、2B、2C、2Dの中心を結ぶA−A線に沿ってプリント基板10の厚さ方向に切断した切断面である。プリント基板10の切断は、金型を用いたプレス加工で切断してもよいが、プリント基板10を精度良く、なぞり切ることが可能な、ルーター加工で切断するのが好ましい。
ビア2A、2B、2C、2Dの中心を結ぶA−A線に沿ってプリント基板10を切断すると、図4に示すように、各ビア2の銅メッキ層4と導電充填体5の切断面も、切断面である端面11に表れる。このうち、銅メッキ層4の切断面は、銅メッキ層4が円筒形のビアホール3の内壁面に鍍着されているので、ビア2に沿って切断されることにより、互いに平行な一対の細長帯状の輪郭で表れる。また、ビア2のビアホール3に充填体が充填されている場合には、上記一対の細長帯状の銅メッキ層4の切断面の間に、銅メッキ層4のの切断面に同一平坦面で連続する充填体の帯状の切断面が表れる。
本実施の形態では、ビア2A、2Bのビアホール3A、3Bに導電充填体5が充填されているので、端面11には、銅メッキ層4と導電充填体5の切断面からなる幅がビアホール3A、3Bの内径に、長さがプリント基板12の厚みに相当する長方形の切断面が表れる。導電充填体5は、それぞれ銅メッキ層4A、4B4に電気接続するので、その切断面の全体を、電子部品7の実装接続部8と半田接続するランドパターン9A、9Bとする。また、ビア2C、2Dのビアホール3C、3Dには導電充填体5が充填されていないので、端面11に表れる銅メッキ層4C、4Dの切断面を、電子部品7の実装接続部8と半田接続するランドパターン9C、9Dとする。
ここで、銅メッキ層4Aと銅メッキ層4Bは、導電パターン層L1、L4に、銅メッキ層4Cは、導電パターン層L2、L3に、銅メッキ層4Dは、導電パターン層L1、L3に、それぞれ電気接続しているので、導電パターン層L1、L4に電気接続するランドパターン9A及びランドパターン9Bと、導電パターン層L2、L3に電気接続するランドパターン9Cと、導電パターン層L1、L3に電気接続するランドパターン9Dとを端面11に形成することができ、図1に示すように、電子部品7をプリント基板10の厚さ方向に平行な端面11に表面実装することができる。
このうち、複数の導電パターン層(L1乃至L4)に電気接続するランドパターン9は、銅メッキ層4が各導電パターン層(L1乃至L4)に電気接続する接続位置の間で、凹溝や穴を穿設ことによりビア2及び導電充填体5を切断し、各導電パターン層(L1乃至L4)毎に接続するランドパターン9に分割することができる。例えば、本実施の形態では、図5に示すように、導電パターン層L1、L4に電気接続するビア2Aの導電メッキ層4Aと導電充填体5を、導電パターン層L1、L4に電気接続する絶縁基板12の背面12bと表面12a間の任意の位置に穿設した凹溝13で切断し、ビア2Aについて形成されるランドパターン9Aを、導電パターン層L1に電気接続するランドパターン9A1と導電パターン層L4に電気接続するランドパターン9A4とに分割している。
これにより、図1に示すように、電子部品7Aの一組の導電パッド8A1、8A4を、それぞれ端面11に表れるランドパターン9A1、9A4上に配置し、相互を半田接続することにより、導電パターン層L1と導電パターン層L4間に接続する電子部品7をプリント基板10の端面11に表面実装できる。
以下、このように構成されるプリント基板10の端面11に電子部品7を実装する方法を説明する。始めに、絶縁基板12に4層の銅箔の導電パターン層(L1乃至L4)と、4つのビア2A、2B、2C、2Dが形成されたプリント基板10をコア層12Cから順にビルドアップ工法で製造する。すなわち、コア層12Cの背面と表面に、それぞれ所望のパターンに形成した導電パターン層L2、L3を形成し、導電パターン層L2、L3とコア層12Cを貫通し、導電パターン層L2、L3に接する円筒形のビア2Cのビアホール3Cをレーザー加工で穿設する。その後、ビアホール3Cの内壁面の全体に銅メッキ層4を鍍着し、導電パターン層L2、L3に電気接続する銅メッキ層4Cを形成する。
続いて、コア層12Cの下方に絶縁板12の下層12Dを貼り付け、同様の方法で、導電パターン層L1と、銅メッキ層4Dが導電パターン層L1、L3に電気接続するビア2Dを形成し、更に、コア層12Cの上方に絶縁板12の上層12Uを貼り付け、同様の方法で、導電パターン層L4と、それぞれ銅メッキ層4A、4Bが導電パターン層L1、L4に電気接続するビア2A、2Bを形成する。尚、本実施の形態では、プリント基板10をA−A線のビア2A、2B、2C、2Dに沿って切断するので、ビア2A、2B、2C、2Dは、同一直線上となる各位置に形成する。
続いて、ビア2A、2Bに、導電ペーストからなる導電充填体5を充填し、導電ペーストが硬化した後、プリント基板10をビア2A、2B、2C、2Dに沿った図2に示すA−A線で、ルーター加工で切断し、切断面の端面11に、各ビア2A、2B、2C、2Dの銅メッキ層4A、4B、4C、4Dと導電充填体5の切断面を露出させ、電子部品7の実装接続部8と半田接続するランドパターン9A、9B、9C、9Dとする。このうち、ランドパターン9Aは、図5に示すように、凹溝13を凹設することによって、ランドパターン9A1とランドパターン9A4に分割され、図5に示すように、端面11に、ランドパターン9A1、9A4、9B、9C、9Dが露出する。
続いて、端面11に表れるランドパターン9A1、9A4、9B、9C、9D上にはんだディスペンサーを用いてクリーム半田を適量付着し、更にその上に電子部品7の対応するコンタクトの脚部や導電パッドからなる実装接続部8を配置し、リフロー炉を通し、若しくは加熱ブロアーでクリーム半田を加熱し、各ランドパターン9と電子部品7の実装接続部8間を半田接続することにより、電子部品8をプリント基板10の端面11へ表面実装する。
次に本発明の第2実施の形態に係る電子部品の実装構造20を、図6乃至図9を用いて説明する。尚、以下の他の実施の形態に係る実装構造の説明において、上述の第1実施の形態に係る電子部品の実装構造1と同一若しくは同様に作用する構成については、同一番号を付してその説明を省略する。
第2実施の形態に係る実装構造20のプリント基板10は、絶縁基板12の背面12b全体を覆う導電パターン層L1と、絶縁基板12の内部に配線される導電パターン層L2と、絶縁基板12の表面12aに沿って配線される導電パターン層L4とを有するビルドアップ基板であり、導電パターン層L1と導電パターン層L2は、接地され、それぞれグランドパターンとして作用している。また、導電パターン層L4は、絶縁基板12の表面12aに配線された高周波信号が流れる1本の信号パターン22である。従って、誘電体である絶縁基板12を介して配線されるグランドパターンL1、L2と信号パターン22とから、プリント基板10にマイクロストリップライン23の伝送線路が形成される。
プリント基板10には、更に、導電メッキ層4Aが導電パターン層L1、L4に電気接続するビア2Aと、同一直線上となるその両側に、それぞれ導電メッキ層4Cが導電パターン層L1、L2に電気接続する一組のビア2C、2Cが形成され、いずれのビア2A、2C、2Cも導電充填体5が充填されている。
従って、ビア2A、2C、2Cの中心に沿ってプリント基板10を切断した端面11には、図8示すように、ビア2Aの導電メッキ層4Aと導電充填体5の切断面から構成されるランドパターン9Aと、ビア2Cの導電メッキ層4Cと導電充填体5の切断面から構成される一組のランドパターン9C、9Cが表れ、ランドパターン9Aは、その中間にめくら穴21が凹設されることにより、上方の信号パターン22に電気接続するランドパターン9A4と下方のグランドパターンの導電パターン層L1に電気接続するランドパターン9A1に分割される。
プリント基板10の端面11に実装する電子部品7は、インシュレータ28を介して円筒状の外部コンタクト26の中心に中心コンタクト27が取り付けられた同軸ソケット25であり、中心コンタクト27の実装接続部となる脚部27aは、ランドパターン9A4に平行に対向するように直角に折り曲げられている。また、外部コンタクト26は、中心コンタクト27と接触しないように、中心コンタクト27の脚部27aを挿通させる円筒状の一部が切り欠かれ、残る円筒状の端面から、外部コンタクト26の実装接続部となる3本の脚部26a、26a、26aが、一組のランドパターン9C、9Cとランドパターン9A1に対向するように直角に折り曲げられて連設されている。
これにより、同軸ソケット25の中心コンタクト27の脚部27aをランドパターン9A4に半田付けし、外部コンタクト26の端面を一組のランドパターン9C、9Cとランドパターン9A1に半田付けすることにより、同軸ソケット25の中心コンタクト27が信号パターン22に電気接続するとともに、外部コンタクト2がグランドパターンに電気接続し、図6、図7に示すように、マイクロストリップライン23の方向に沿ってその終端のプリント基板10の端面11に実装される。
図9に示すように、同軸ソケット25に嵌合接続する相手側の同軸プラグ29の接続方向は、プリント基板10に平行となるので、同軸プラグ29との接続がプリント基板10の表面12aや背面12bに実装される他の電子部品7と干渉することがなく、また、同軸プラグ29から引き出される同軸ケーブル29aは、マイクロストリップライン23に沿って引き出されないので、相互に電磁干渉が生じることがない。
この実施の形態では、プリント基板10の表面12aに沿って形成される導電パターン層L4を高周波信号が流れる信号パターン22としてマイクロストリップライン23の伝送路が形成されているが、プリント基板10の表面12aと背面12bに沿って形成される導電パターン層L1、L4をグランドパターンとして、絶縁基板12内に配線する導電パターン層から高周波信号が流れる1本の信号パターンを形成し、グランドパターンと信号パターンからストリップラインの伝送路に、同軸コネクタ25、29を電気接続してもよい。
次に本発明の第3実施の形態に係る電子部品の実装構造30を、図10乃至図13を用いて説明する。第3実施の形態に係る実装構造30のプリント基板10は、絶縁基板12の背面12bに沿って配線される導電パターン層L1と、絶縁基板12の表面12aに沿って配線される導電パターン層L4とを有し、導電パターン層L4は、それぞれ互いに絶縁して配線される多数の表面側配線パターン32、32・・から構成され、全ての表面側配線パターン32、32・・は、プリント基板10の表面12aの一側(図11の右下方向)に互いに平行に引き出されている。また、導電パターン層L4は、互いに絶縁して背面12bに沿って配線される図示しない多数の背面側配線パターンから構成され、プリント基板10の上記一側で、各表面側配線パターン32、32・・を背面12bに投影させた部位に互いに平行に引き出されている。
この表面側配線パターン32と背面側配線パターンが厚さ方向で重なるプリント基板10の上記一側には、それぞれ厚さ方向で重なる表面側配線パターン32と背面側配線パターンに貫通し、導電メッキ層4が表面側配線パターン32と背面側配線パターンに電気接続する多数のビア2、2・・が同一直線上に形成され、各ビア2に導電充填体5が充填されている。しかしながら、表面側配線パターン32と背面側配線パターンは、必ずしも1対1で厚さ方向の対応部位に引き出される必要はなく、ビア2が貫通し、その導電メッキ層4が電気接続するものであれは、それぞれ上記一側の任意の位置に引き出してもよい。
本実施の形態では、この多数のビア2、2・・に沿ってプリント基板1を切断し、切断した端面11に、各ビア2の導電メッキ層4と導電充填体5の切断面からなるランドパターン9を臨ませている。厚さ方向に沿って細長帯状に臨む全てのランドパターン9、9・・は、端面11の中間で水平方向に細長凹溝31が凹設されることにより、表面側配線パターン32に接続するランドパターン91と、背面側配線パターンに電気接続するランドパターン92とに分割されている。また、細長凹溝31の内底面でランドパターン9が切断された両側には、後述するヘッダーコネクタ34を位置決めする位置決め孔33、33が凹設されている。
プリント基板10の端面11に実装する電子部品7は、図13に示すように、他のプリント基板15に実装されるソケットコネクタ38と嵌合接続し、2枚のプリント基板10、15に配線される配線パターン間を接続するヘッダーコネクタ34であり、図10に示すように、細長直方体状の絶縁ハウジング35と、絶縁ハウジングに35に、上下2段に分けて水平方向に互いに絶縁して取り付けられた多数の雄コンタクト36を備えている。
絶縁ハウジング35には、前方(図中、右斜め下方の方向)から嵌合接続するソケットコネクタ38を挿抜させる嵌合凹部35aが前面から凹設され、また、その嵌合凹部35aの内奥面からは、上下2段に分けられた雄コンタクト36を平面と底面に沿って支持するコンタクト支持プレート35bが突設されている。更に、絶縁ハウジング35の端面11に7対向する後面の両側には、それぞれ位置決め孔33、33に挿入され、ヘッダーコネクタ34を端面11の適正位置に位置決めする一対のボス37、37が突設されている。
上段の雄コンタクト36と下段の雄コンタクト36は、それぞれ、端面11に上下に分かれて露出する対応するランドパターン91、92に対向して露出するように、ランドパターン91、92と同数が絶縁ハウジング35に取り付けられ、細長帯状の金属片が上段と下段で上下対称のL字状に折り曲げられ、折り曲げられた前方は、コンタクト支持プレート35bに沿って露出する接触部36aと、端面11に沿って折り曲げられた後方は、脚部36bとなっている。このうち、上段の雄コンタクト36の接触部36aは、コンタクト支持プレート36bの平面に露出し、ソケットコネクタ38の図示しない雌コンタクトに接触し、後方の脚部36bは、図12に示すように、ヘッダーコネクタ34が端面11の適正位置に位置決めされた際に、ランドパターン91の対応部位に露出し、ランドパターン91と半田接続する実装接続部となっている。一方、下段の雄コンタクト36の触部36aは、コンタクト支持プレート36bの底面に露出し、ソケットコネクタ38の図示しない雌コンタクトに接触し、後方の脚部36bは、ヘッダーコネクタ34が適正位置に位置決めされた際に、ランドパターン92の対応部位に露出し、ランドパターン92と半田接続する実装接続部となっている。
従って、端面11に露出する各ランドパターン91、92上にクリーム半田を付着させた後、ヘッダーコネクタ34のボス37、37を位置決め孔33、33へ挿入して、ヘッダーコネクタ34を適正位置に位置決めし、リフロー炉等に通してクリーム半田を加熱溶融させると、クリーム半田で半田接続するランドパターン91、92と脚部36bの接続部を介して、プリント基板10の表面側配線パターン32と背面側配線パターンに各雄コンタクト36が電気接続する状態で、ヘッダーコネクタ34がプリント基板10の端面11に実装される。
このように、プリント基板10の端面11に実装されたヘッダーコネクタ34に、同様にして、他のプリント基板15の端面に実装されるソケットコネクタ38を、図13に示すように、嵌合接続すると、2枚のプリント基板10、15に配線される配線パターン間が個々に電気接続する。
上述の各実施の形態では、複数のビア2の中心を通る直線に沿ってプリント基板10を切断した切断面をランドパターン9を露出させる端面11としているが、端面11に切断面が表れれば、必ずしもビア2の中心を通る直線に沿って切断する必要はなく、また、複数のビア2を屈曲する切断線に沿って切断し、一部に曲面を含む端面11としてもよく、矩形の切断線に沿って切断した切断面を端面11としてもよい。
本発明の第4実施の形態に係る電子部品の実装構造40は、図14に示すように、プリント基板10を、複数のビア2を通過するコの字状の凹部に沿って切断し、その切断面を端面11として、端面11に電子部品7を実装したものである。この実装構造40では、コの字状の端面11の内凹面11aに電子部品7が実装され、その両側に内凹面11aから相対的にプリント基板10の突出部10aが突出するので、実装された電子部品7は、突出部10aで保護され、意図しない外力を受けにくい。
また、本発明の第4実施の形態に係る電子部品の実装構造50は、第3実施の形態に係る電子部品の実装構造30におけるプリント基板10の端面11を、図15に示すように、複数のビア2を通過する切断線が周囲からコの字状に突出する先端の一辺となるようにプリント基板10を切断し、その切断面を端面51としたもので、他の構成は、第3実施の形態に係る電子部品の実装構造30と同一であるので、同一番号を付してその説明を省略する。
この電子部品の実装構造50では、プリント基板10の周囲の側面からコの字状に突出する突出部52の先端面を端面51とし、その端面51にプリント基板間接続用コネクタであるヘッダーコネクタ34が実装される。ヘッダーコネクタ34は、嵌合接続する相手側のソケットコネクタ38との接続方向を突出部52の突出方向として端面52に実装されるので、ソケットコネクタ38を他のプリント基板15の表面15a上に起立させて実装すれば、互いに直交する2枚のプリン基板10、15間を接続できる。
従って、一方のプリント基板10、15の表面12a、15aに実装される電子部品7が他方のプリント基板15、10やそのプリント基板15、10に実装されたプリント基板間接続用コネクタ38、34と干渉することなく、プリント基板間を接続できる。
また、2枚のプリント基板10、15は直交した姿勢で接続されるので、各基板10、15の表面若しくは背面に配線される信号パターン間が接近することによる電磁干渉を低減できる。
この第4実施の形態では、多数の雄コンタクト36とこの雄コンタクト36に接触する多数の雌コンタクトがそれぞれ互いに絶縁されて配列したヘッダーコネクタ34とソケットコネクタ38からなる一組のプリント基板間接続用コネクタで説明したが、ヘッダーコネクタ34とソケットコネクタ38を、前述第2実施の形態で説明した同軸ソケット25と同軸プラグ29に置き換え、高周波信号が流れる同軸線路間を接続する場合にも適用できる。
現在、極限まで小型化が望まれるスマートフォーン等の携帯情報通信端末機器では、高周波信号のアンテナ信号をプリント基板間で接続する従来構造のプリント基板接続用コネクタの嵌合接続高さが0.6mm若しくは0.8mmであり、0.6mm若しくは0.8mmの間隔で平行に配置されるプリント基板に相互のに電磁干渉の問題なく、アンテナ信号を流すには、その最大周波数を3.6GHz帯までとするのが限界となっていた。従って、アンテナ信号が今後予定されている10GHz以上となると、プリント基板間に流れるアンテナ信号間の電磁干渉が避けられないが、本発明のように、同軸ソケット25と同軸プラグ29の一方をプリント基板10の端面11に実装すれば、2枚のプリント基板10、15を直交させて接続し、10GHz以上の帯域のアンテナ信号を流しても相互の電磁干渉を減じることができる。
上述の各実施の形態で用いるプリント基板は、紙フェノール基板、ガラスエポキシ基板、セラミック基板など種々の材料で形成できる。また、上述のプリント基板は、ビルドアップ基板で説明したが、絶縁体の表面、背面、内部のいずれかに導電パターンが配線されるプリント基板であれば、片面基板や両面基板であってもよい。
また、上述の各実施の形態において、ビアホール3に充填する導電充填体5は、ビアホール3の開口を充填体で平坦面とするパッドオンビア工程の一部の工程で充填するものであったが、別の方法で充填してもよく、また、パッドオンビア工程で形成されるパッドをビアホール3上に残したものであってもよい。
また、ビアホール3に受点する充填体には、種々の材料を用いることができるが、ビアに沿って切断する工程を容易にするため、ビアホール3へ充填した後、一定の硬度で硬化する材料が好ましい。
本は発明は、高実装密度で多数の電子部品を実装するプリント基板に適している。
1 電子部品の実装構造及び実装方法
2 ビア
3 ビアホール
4 導電メッキ層
5 導電充填体
7 電子部品
8 実装接続部
9 ランドパターン
10 プリント基板
11 端面
20 第2実施の形態の実装構造
22 信号パターン
23 マイクロストリップライン
25 同軸ソケット(同軸コネクタ)
30 第3実施の形態の実装構造
31 細長凹溝
34 ヘッダーコネクタ(プリント基板接続用コネクタ)
40 第4実施の形態の実装構造
50 第5実施の形態の実装構造
51 端面
本発明は、プリント基板に電子部品を実装する電子部品の実装構造及び実装方法に関し、更に詳しくは、プリント基板の側面と平行な端面に電子部品を表面実装する電子部品の実装構造及び実装方法に関する。
従来、抵抗、コイル、電気コネクタ、ソケット、ICチップなど種々の電子部品は、表面実装工程で、プリント基板の表面(基板に平行な基板の上面)上に実装している。すなわち、この表面実装工程では、プリント基板の表面に形成するランドパターン上に、クリーム半田などを介して電子部品の底面に露出させた導電パッドを載置し、リフロー炉を通してランドパターンと導電パッド間をクリーム半田で半田付けして、電子部品とプリント基板の導電パターンを電気接続している。
この実装構造では、プリント基板の表面(基板と平行な平面)の面積に限りがあるので、その表面に実装する電子部品の数や大きさに限界がある。特に、電子機器の小型、軽量化から、限られた大きさプリント基板には、可能な限りの高密度実装化が要求されているので、実装する電子部品が一つでも増加した場合には、より大きいプリント基板に変更し、そのために電子機器のケースの形状も変更する大がかりな設計変更が必要となっていた。
そこで、プリント基板の側面にも電子部品を実装可能として、実装面積を拡大させた電子部品の実装構造が特許文献1に開示されている。この特許文献1に記載の電子部品の実装構造は、プリント配線板の内装銅箔(導電パターン層)を基板の側面に露出させ、その露出部若しくは露出部に施した銅メッキ部を電子部品の接続部と半田接続するランドとして、電子部品を基板の側面へも実装可能としている。
また、図17に示すように、プリント配線基板110の表面110aに実装した雄コネクタ101と、プリント配線基板120の表面120aに実装した雌コネクタ103とを互いに嵌合接続し、表面110a、120aに電子部品の実装面積を拡大させた電子部品の実装構造100も知られている(特許文献2)。
この電子部品の実装構造100は、雄型コネクタ101の雄コンタクト102と、雌コネクタ103の雌コンタクト104が、それぞれ導電性金属板をその板厚方向に打ち抜いて形成され、各絶縁ハウジング105、106からプリント配線基板110、120の表面110a、120a側に突出し、表面110a、120aに対向する切断面の平面を、実装接続部102a、104aとしている。
一方、実装接続部102a、104aに対向するプリント配線基板110、120の表面110a、120a上には、図示しないランドパターンが形成され、実装接続部102a、104aとランドパターン間を半田接続することにより、雄型コネクタ101と雌コネクタ103がそれぞれプリント配線基板110、120の表面110a、120aに実装される。
雄型コネクタ101と雌型コネクタ103を、図17に示すように嵌合接続すると、互いに接触する雌コンタクト104と雄コンタクト102を介して、プリント配線基板110、120の表面110a、120aに配線される導電パターン間が電気接続する。このようにして積層配置されるプリント配線基板110、120の相互を電気接続することにより、電子部品を実装する実装面積を拡大させても、複数の基板を電子機器の筐体内に効率的に配置することができ、機器の筐体内の占有空間を最小限とすることができる。
特開平4−271188号公報
特開2000−260509号公報
特許文献1に開示された電子部品の実装構造は、プリント基板の側面に露出する内装銅箔(導電パターン層)の露出部に、電子部品の接続部を半田接続するので、電子部品の実装位置が内装銅箔(導電パターン層)の露出位置に限られ、また、その露出部が微小であるので、電子部品の接続部を半田接続するのが困難となる。
また、プリント基板の側面に露出する内装銅箔(導電パターン層)の露出部に施した銅メッキ部に電子部品の接続部を半田接続する場合には、プリント基板の側面で、その側面に露出する他の内装銅箔(導電パターン層)と電気接続することなく、特定の内装銅箔に銅メッキ部を施すメッキ工程が極めて困難であり、また、同様に、電子部品の実装位置が銅メッキ部の位置に限られるという問題があった。
図17に示す従来の電子部品の実装構造100では、2枚のプリント配線基板110、120の電子部品を実装する実装面110a、120aを対向させて互いに平行に配置するので、実装面からの背が高い電子部品を実装することができず、限られた電子部品を選択したり、その実装位置が制約されることがあった。
また、2枚のプリント配線基板110、120間を積層方向(図中上下方向)に重ねるので、積層方向の高さが高くなり、薄型化して高さが制約された電子機器内に配置することはできず、更に、プリント配線基板110、120の各表面110a、120aに配線された導電パターン間が平行で接近し、高周波信号が流れると相互に電磁干渉が生じる恐れがあった。
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、単純な加工で、電子部品をプリント基板の側面に実装し、電子部品の実装面積を拡大する電子部品の実装構造及び実装方法を提供することを目的とする。
また、実装する電子部品の大きさや実装位置が制約されない電子部品の実装構造及び実装方法を提供することを目的とする。
また、2枚のプリント基板間を一組のコネクタを嵌合接続して接続しても、プリント配線基板に配線された導電パターン間の電磁干渉を低減させた電子部品の実装構造及び実装方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、請求項1に記載の電子部品の実装構造は、絶縁基板の表面、背面若しくは内部の少なくともいずれかに、絶縁基板と平行に配線された1又は2以上の導電パターン層と、少なくともいずれかの導電パターン層にビアホールが接し、ビアホールの内壁面を覆う導電メッキ層が、ビアホールに接する導電パターン層に電気接続するビアと、ビアホールに充填される充填体とを有し、ビアに沿って切断した端面の一対の導電メッキ層の切断面の間に、充填体の切断面が同一平坦面で連続して露出するプリント基板と、導電メッキ層の切断面と対応する部位に実装接続部が臨む電子部品とを備え、
導電メッキ層の切断面を、実装接続部と半田接続するランドパターンとして、電子部品がプリント基板の端面に表面実装されることを特徴とする。
ビアに沿って切断した端面に露出する導電メッキ層の切断面を、電子部品を表面実装するランドパターンとするので、ビアに沿って切断する簡単な加工で、プリント基板の側面に電子部品を表面実装できる。
パッドオンビアの製造工程で、ビアホールは充填体で充填される。
ランドパターンとなる導電メッキ層の切断面の幅は、導電メッキ層のメッキ厚に相当する細幅であり、ビアに沿って切断することによって、一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に充填体の切断面が同一平坦面で連続する。
請求項2に記載の電子部品の実装構造は、充填体が、導電性ペーストからなる導電充填体であり、導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面を実装接続部と半田接続するランドパターンとして、電子部品がプリント基板の端面に表面実装されることを特徴とする。
パッドオンビアの製造工程で、ビアホールは導電性ペーストからなる導電充填体で充填される。
ビアに沿って切断した端面に露出する導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面を、電子部品を表面実装するランドパターンとするので、ビアに沿って切断する簡単な加工で、プリント基板の側面に電子部品を表面実装できる。
導電メッキ層の切断面の幅は、導電メッキ層のメッキ厚に相当する細幅であり、ビアに沿って切断することによって、一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に導電性ペーストからなる導電充填体の切断面が同一平坦面で連続する。
請求項3に記載の電子部品の実装構造は、絶縁基板の表面、背面若しくは内部の少なくともいずれかに、絶縁基板と平行に配線された1又は2以上の導電パターン層と、少なくともいずれかの導電パターン層にビアホールが接し、ビアホールの内壁面を覆う導電メッキ層が、ビアホールに接する導電パターン層に電気接続するビアとを有し、ビアに沿って切断した端面に導電メッキ層の切断面が露出するプリント基板と、ビアに沿って切断した導電メッキ層の切断面と対応する部位に実装接続部が臨む電子部品とを備え、導電メッキ層の切断面を、実装接続部と半田接続するランドパターンとして、電子部品がプリント基板の端面に表面実装される電子部品の実装構造であって、複数の導電パターン層に導電メッキ層が電気接続するビアが、ビアに沿って切断されるとともに、複数の各導電パターン層に電気接続する接続部位の間に穿設された孔若しくは凹溝で分割され、孔若しくは凹溝で分割されることにより、互いに絶縁された複数の導電メッキ層の切断面をそれぞれ複数の各導電パターン層に電気接続するランドパターンとすることを特徴とする。
複数の導電パターン層間を接続する目的で形成されるビアが、孔若しくは凹溝で複数のビアに分断され、分断された各ビアの導電メッキ層が互いに絶縁されて、それぞれ導電パターン層に電気接続する。
請求項4に記載の電子部品の実装構造は、プリント基板が、ビアホールに充填される導電性ペーストからなる導電充填体を有し、ビアに沿って切断した端面の一対の導電メッキ層の切断面の間に、導電充填体の切断面が同一平坦面で連続して露出し、孔若しくは凹溝で分割されることにより、互いに絶縁された複数の導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面を、それぞれ複数の各導電パターン層に電気接続するランドパターンとすることを特徴とする。
パッドオンビアの製造工程で、ビアホールは導電性ペーストからなる導電充填体で充填される。
ビアに沿って切断した導電メッキ層の切断面の幅は、導電メッキ層のメッキ厚に相当する細幅であり、孔若しくは凹溝で分割されることにより、互いに絶縁された複数の各一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に導電性ペーストからなる導電充填体の切断面が同一平坦面で連続する。
請求項5に記載の電子部品の実装構造は、絶縁基板の表面、背面若しくは内部の少なくともいずれかに、絶縁基板と平行に配線された1又は2以上の導電パターン層と、少なくともいずれかの導電パターン層にビアホールが接し、ビアホールの内壁面を覆う導電メッキ層が、ビアホールに接する導電パターン層に電気接続するビアとを有し、ビアに沿って切断した端面に導電メッキ層の切断面が露出するプリント基板と、導電メッキ層の切断面と対応する部位に実装接続部が臨む電子部品とを備え、導電メッキ層の切断面を、実装接続部と半田接続するランドパターンとして、電子部品がプリント基板の端面に表面実装される電子部品の実装構造であって、ビアに沿って切断された端面は、プリント基板の隣り合う側面から突出し、電子部品は、他の相手側プリント基板の平面に実装される相手側コネクタに嵌合接続する電気コネクタであることを特徴とする。
電気コネクタは、プリント基板の厚さ方向に平行な端面に実装されるので、相手側コネクタに嵌合接続すると、他のプリント基板の平面に直交する鉛直方向に沿ってプリント基板が接続される。
請求項6に記載の電子部品の実装構造は、プリント基板は、ビアホールに充填される導電性ペーストからなる導電充填体を有し、ビアに沿って切断した端面の一対の導電メッキ層の切断面の間に、導電充填体の切断面が同一平坦面で連続して露出し、導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面を、電気コネクタの実装接続部と半田接続するランドパターンとすることを特徴とする。
パッドオンビアの製造工程で、ビアホールは導電性ペーストからなる導電充填体で充填される。
導電メッキ層の切断面の幅は、導電メッキ層のメッキ厚に相当する細幅であり、ビアに沿って切断することによって、一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に導電性ペーストからなる導電充填体の切断面が同一平坦面で連続する。
請求項7に記載の電子部品の実装構造は、絶縁基板の背面に沿って配線された背面導電パターン層に第1ビアホールが接し、第1ビアホールの内壁面を覆う第1導電メッキ層が、背面導電パターン層に電気接続する第1ビアと、背面導電パターン層を絶縁基板の表面に投影させた投影範囲内の絶縁基板の表面に沿って配線された表面導電パターン層に第2ビアホールが接し、第2ビアホールの内壁面を覆う第2導電メッキ層が、表面導電パターン層に電気接続する第2ビアとを有し、第1ビアと第2ビアに沿って切断した端面に第1導電メッキ層と第2導電メッキ層の切断面が露出するプリント基板と、第1導電メッキ層の切断面と対応する部位に第1実装接続部が臨む外部コンタクトと、第2導電メッキ層の切断面と対応する部位に第2実装接続部が臨む中心コンタクトとを有する同軸コネクタとを備え、第1導電メッキ層と、第2導電メッキ層の各切断面を、それぞれ外部コンタクトの第1実装接続部と、中心コンタクトの第2実装接続部が半田接続するランドパターンとして、グランドパターンとする背面導電パターン層と信号パターンとする表面導電パターン層とから構成されるマイクロストリップラインに同軸コネクタが電気接続することを特徴とする。
背面導電パターン層と表面導電パターン層とからプリント基板に構成されるマイクロストリップラインにマイクロストリップラインと同方向に同軸コネクタが接続される。
請求項8に記載の電子部品の実装構造は、プリント基板は、第1ビアホールに充填される導電性ペーストからなる第1導電充填体と、第2ビアホールに充填される導電性ペーストからなる第2導電充填体とを更に有し、端面の一対の第1導電メッキ層と一対の第2導電メッキ層の切断面の間に、それぞれ第1導電充填体と第2導電充填体の切断面が同一平坦面で連続して露出し、第1導電メッキ層及び/又は第1導電充填体と、第2導電メッキ層及び/又は第2導電充填体の各切断面を、それぞれ外部コンタクトの第1実装接続部と、中心コンタクトの第2実装接続部が半田接続するランドパターンとすることを特徴とする。
パッドオンビアの製造工程で、第1ビアホールと第2ビアホールは、それぞれ導電性ペーストからなる第1導電充填体と第2導電充填体で充填される。
ビアに沿って切断した端面に露出する第1導電メッキ層及び/又は第1導電充填体と、第2導電メッキ層及び/又は第2導電充填体の各切断面を、それぞれ外部コンタクトの第1実装接続部と、中心コンタクトの第2実装接続部が半田接続するランドパターンとするので、ビアに沿って切断する簡単な加工で、プリント基板の側面に同軸コネクタを表面実装できる。
請求項9に記載の電子部品の実装構造は、絶縁基板の表面に沿って互いに絶縁して配線される複数の配線パターンからなる導電パターン層と、複数の配線パターンにそれぞれ複数のビアホールが接し、複数のビアホールの各内壁面を覆う導電メッキ層が、それぞれビアホールに接する配線パターンに電気接続する複数のビアを有し、複数のビアに沿って切断した端面に、複数のビア毎に導電メッキ層の切断面が露出するプリント基板と、
複数のビア毎に、導電メッキ層の切断面と対応する部位に複数の各コンタクトの脚部が臨むプリント基板接続用コネクタとを備え、導電メッキ層の切断面を、各コンタクトの脚部と半田接続するランドパターンとして、プリント基板接続用コネクタがプリント基板の端面に表面実装されることを特徴とする。
電子部品の各コンタクトがプリント基板の複数の各配線パターン層に電気接続した状態で、プリント基板接続用コネクタがプリント基板の端面に実装される。
請求項10に記載の電子部品の実装構造は、プリント基板は、複数のビアホールにそれぞれ充填される導電性ペーストからなる導電充填体を更に有し、端面に、各一対の導電メッキ層の切断面の間に、導電充填体の切断面が同一平坦面で連続して露出し、導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面を、プリント基板接続用コネクタの各コンタクトの脚部と半田接続するランドパターンとすることを特徴とする。
パッドオンビアの製造工程で、複数のビアホールは、それぞれ導電性ペーストからなる導電充填体で充填される。
複数のビアに沿って切断した端面に露出する各ビア毎の導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面を、各コンタクトの脚部と半田接続するランドパターンとするので、各ビアに沿ってプリント基板を切断する簡単な加工で、プリント基板の側面に多数の配線パターンにそれぞれ各コンタクトが接続するプリント基板接続用コネクタを表面実装できる。
各ビアの一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に導電性ペーストからなる導電充填体の切断面が同一平坦面で連続する。
請求項11に記載の電子部品の実装方法は、
(A)絶縁基板の表面、背面若しくは内部の少なくともいずれかに、絶縁基板と平行に1又は2以上の導電パターン層を配線したプリント基板を形成し、
(B)プリント基板に、導電パターン層の少なくともいずれかに接するビアホールを穿設し、
(C)ビアホールの内壁面に、ビアホールが接する導電パターン層に電気接続する導電メッキ層を鍍着してビアを形成し、
(D)ビアに、充填体を充填し、
(E)ビアに沿ってプリント基板を切断した端面に、導電メッキ層と充填体の切断面を同一平坦面で連続して露出させ、
(F)導電メッキ層の切断面をランドパターンとして、電子部品の実装接続部を半田接続し、
(G)プリント基板の端面に電子部品を表面実装する
(A)乃至(G)の各工程を備えたことを特徴とする。
プリント基板にビアを形成し、ビアに沿って切断するだけで、プリント基板の厚さ方向に沿った端面に、電子部品を表面実装するランドパターンが形成される。
請求項12に記載の電子部品の実装方法は、
(D)の工程が、ビアに、導電性ペーストからなる導電充填体を充填し、
(F)の工程が、導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面をランドパターンとして、電子部品の実装接続部を半田接続する
工程であることを特徴とする。
プリント基板にパッドオンビアを形成し、ビアに沿って切断するだけで、プリント基板の厚さ方向に沿った端面に、電子部品を表面実装する幅広のランドパターンが形成される。
請求項1、請求項2、請求項11及び請求項12の発明によれば、ビアに沿って切断する単純な加工で、電子部品をプリント基板の厚さ方向に沿った側面に実装し、電子部品の実装面積を拡大することができる。
また、電子部品をプリント基板の厚さ方向に対して直交する方向に実装するので、プリント基板の平面上の実装高さが制約されていても、実装する電子部品の大きさや実装位置が制約されない。
また、ランドパターンとなる細幅の一対の導電メッキ層の切断面の間に充填体の切断面が同一平坦面で連続するので、ランドパターンに半田接続する電子部品の実装接続部を安定してランドパターン上に支持でき、半田付けする実装工程が容易になる。
請求項2、請求項4、請求項6及び請求項12の発明によれば、ランドパターンを、細幅の一対の導電メッキ層の切断面に加えてその間の導電充填体の切断面まで拡張できるので、電子部品の実装接続部を半田接続する接続面積が拡大し、一対の導電メッキ層の切断面のみをランドパターンとする場合に比べて、ランドパターンと実装接続部の間により大きい電流を流すことができる。
また、一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に導電充填体の切断面が同一平坦面で連続するので、ランドパターンに半田接続する電子部品の実装接続部を安定して支持できるとともに、実装接続部を半田接続するランドパターンの領域が拡大し、半田付けの実装工程が容易になる。
請求項3の発明によれば、1本のビアの中間に孔若しくは凹溝を穿設するだけで、複数の導電パターン層にそれぞれ接続し、互いに絶縁する複数のランドパターンをプリント基板の端面に形成できる。
請求項5の発明によれば、プリント基板を他のプリント基板の実装面である平面に直交させて接続できるので、他のプリント基板の実装面に実装する電子部品と干渉しない。
また、プリント配線基板と他のプリント基板の平面に配線される信号パターン間は、互いに直交方向に配線されるので、相互の電子干渉を低減させることができる。
請求項7の発明によれば、同軸コネクタを特性インピーダンスが一定のマイクロストリップラインの延長方向に接続できる。
請求項8の発明によれば、ランドパターンを、細幅の一対の第1導電メッキ層若しくは第2導電メッキ層の切断面に加えてその間の第1導電充填体若しくは第2導電充填体の切断面まで拡張できるので、同軸コネクタの外部コンタクトの第1実装接続部若しくは中心コンタクトの第2実装接続部を半田接続する接続面積が拡大し、ランドパターンと外部コンタクト若しくは中心コンタクト間により大きい電流を流すことができる。
また、ランドパターンに半田接続する同軸コネクタの外部コンタクトの第1実装接続部と中心コンタクトの第2実装接続部を安定して支持できるとともに、第1実装接続部と第2実装接続部を半田接続するランドパターンの領域が拡大し、半田付けの実装工程が容易になる。
請求項9の発明によれば、プリント基板間を接続するプリント基板接続用コネクタが、プリント基板の厚さ方向に沿った端面に実装されるので、基板表面の実装面積を減少させることなく、相手側のプリント基板接続用コネクタと接続することによって、他のプリント基板と接続できる。
請求項10の発明によれば、複数の各ランドパターンを、細幅の一対の導電メッキ層の切断面に加えてその間の導電充填体の切断面まで拡張できるので、プリント基板接続用コネクタの各コンタクトの脚部を半田接続する接続面積が拡大し、一対の導電メッキ層の切断面のみをランドパターンとする場合に比べて、ランドパターンと各コンタクト間により大きい電流を流すことができる。
また、一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に導電充填体の切断面が同一平坦面で連続するので、ランドパターンに半田接続するプリント基板接続用コネクタの各コンタクトの脚部を安定して支持できるとともに、各コンタクトの脚部を半田接続するランドパターンの領域が拡大し、半田付けの実装工程が容易になる。
本願発明の第1実施の形態に係る電子部品の実装構造1を示す要部斜視図である。
ビア2A、2B、2C、2Dが形成されたプリント基板10の部分拡大平面図である。
図2のA−A線で切断した断面図である。
プリント基板10をビア2A、2B、2C、2Dに沿ったA−A線で切断した要部拡大斜視図である。
A−A線で切断したプリント基板10の端面11に凹溝13を凹設した状態を示す要部拡大斜視図である。
本願発明の第2実施の形態に係る電子部品の実装構造20を示す要部斜視図である。
プリント基板10の端面11に同軸ソケット25を実装した状態を示す側面図である。
プリント基板10の端面11にめくら穴21を凹設した状態を示す要部拡大斜視図である。
同軸ソケット25に同軸プラグ29を接続した状態を示す斜視図である。
本願発明の第3実施の形態に係る電子部品の実装構造30を示す要部斜視図である。
プリント基板10の端面11に凹溝31を凹設した状態を示す要部拡大斜視図である。
プリント基板10の端面11にヘッダーコネクタ34を実装した状態を示す要部拡大平面図である。
第3実施の形態のプリント基板10、15間を接続した状態を示す斜視図である。
本願発明の第4実施の形態に係る電子部品の実装構造40を示す要部斜視図である。
本願発明の第5実施の形態に係る電子部品の実装構造50を示す要部斜視図である。
第5実施の形態のプリント基板10、15間を接続した状態を示す斜視図である。
従来の電子部品の実装構造100を示す縦断面図である。である。
本発明の第1実施の形態に係る電子部品の実装構造1と電子部品の実装方法を、図1乃至図5を用いて説明する。この電子部品の実装構造1のプリント基板10は、ビルドアップ工法によって、4層の銅箔などからなる導電パターン層(L1乃至L4)を絶縁基板12の表面12aと内部と背面12bに沿って平行に配線したビルドアップ基板である。プリント基板10に電子部品7を実装する実装面は、通常、表面12a若しくは背面12bであるが、本実施の形態では、図1に示すように、導電パターン層(L1乃至L4)の積層方向(以下、厚さ方向という)に平行なプリント基板10の側面となる端面11に複数の表面実装用電子部品7を実装している。
プリント基板10には、ビルドアップ工法の過程で、導電パターン層(L1乃至L4)間を導通する目的で、図2、図3に示す4つのビア2A、2B、2C、2Dが形成されている。このうち、ビア2Aとビア2Bは、表面12aに沿って配線された導電パターン層L4と背面12bに沿って配線された導電パターン層L1とを接続するスルーホールビア、ビア2Cは、絶縁基板12の内部に平行に配線された導電パターン層L2、L3とを接続するベリッドビア、ビア2Dは、内部に平線された導電パターン層L2と背面12bに沿って配線された導電パターン層L1とを接続するブラインドビアであるが、本明細書では、各ビア2A、2B、2C、2Dについて特に個別に説明する必要がない限り、ビア2として説明する。また、ビア2は、複数の導電パターン層(L1乃至L4)間を導通する目的で形成するが、本発明では、ビア2がいずれか一層の導電パターン層(L1乃至L4)のみに接続するものであってもよい。
各ビア2は、プリント基板10の厚さ方向にレーザーなどで穿設され、いずれかの導電パターン層(L1乃至L4)に接する円筒形のビアホール3と、ビアホール3の内壁面に鍍着される導電メッキ層4とからなっている。導電メッキは、いずれの金属を用いても可能であるが、形状に追従する銅メッキからなる銅メッキ層4が好ましい。銅メッキ層4がビアホール3の内壁面の全体に鍍着されることによって、ビアホール3が接する導電パターン層(L1乃至L4)に電気接続する。従って、ビア2Aの銅メッキ層4Aとビア2Bの銅メッキ層4Bは、導電パターン層L1、L4に、ビア2Cの銅メッキ層4Cは、導電パターン層L2、L3に、ビア2Dの銅メッキ層4Dは、導電パターン層L1、L3に、それぞれ電気接続している。
また、ビアホール3の内壁面に鍍着する導電メッキ層4は、化学メッキと電気メッキのいずれの方法でもよいが、後述するように、導電メッキ層4のメッキ厚は厚いほどよいので、電気メッキが好ましい。
本実施の形態では、ビア2Aのビアホール3Aとビア2Bのビアホール3Bに、ビア2A、2Bにパッドオンビアを形成する工程に採用する真空印刷などの方法で銀ペーストなどの導電ペーストからなる導電充填体5が充填されている。しかしながら、ビアホール3内に充填する充填体は、絶縁合成樹脂からなる絶縁充填体であってもよく、また、ビア2C、2Dのように、必ずしもビアホール3を充填体で満たさなくてもよい。
電子部品7を実装する上記プリント基板10の端面11は、図2に示すように、これらの4つのビア2A、2B、2C、2Dの中心を結ぶA−A線に沿ってプリント基板10の厚さ方向に切断した切断面である。プリント基板10の切断は、金型を用いたプレス加工で切断してもよいが、プリント基板10を精度良く、なぞり切ることが可能な、ルーター加工で切断するのが好ましい。
ビア2A、2B、2C、2Dの中心を結ぶA−A線に沿ってプリント基板10を切断すると、図4に示すように、各ビア2の銅メッキ層4と導電充填体5の切断面も、切断面である端面11に表れる。このうち、銅メッキ層4の切断面は、銅メッキ層4が円筒形のビアホール3の内壁面に鍍着されているので、ビア2に沿って切断されることにより、互いに平行な一対の細長帯状の輪郭で表れる。また、ビア2のビアホール3に充填体が充填されている場合には、上記一対の細長帯状の銅メッキ層4の切断面の間に、銅メッキ層4のの切断面に同一平坦面で連続する充填体の帯状の切断面が表れる。
本実施の形態では、ビア2A、2Bのビアホール3A、3Bに導電充填体5が充填されているので、端面11には、銅メッキ層4と導電充填体5の切断面からなる幅がビアホール3A、3Bの内径に、長さがプリント基板12の厚みに相当する長方形の切断面が表れる。導電充填体5は、それぞれ銅メッキ層4A、4B4に電気接続するので、その切断面の全体を、電子部品7の実装接続部8と半田接続するランドパターン9A、9Bとする。また、ビア2C、2Dのビアホール3C、3Dには導電充填体5が充填されていないので、端面11に表れる銅メッキ層4C、4Dの切断面を、電子部品7の実装接続部8と半田接続するランドパターン9C、9Dとする。
ここで、銅メッキ層4Aと銅メッキ層4Bは、導電パターン層L1、L4に、銅メッキ層4Cは、導電パターン層L2、L3に、銅メッキ層4Dは、導電パターン層L1、L3に、それぞれ電気接続しているので、導電パターン層L1、L4に電気接続するランドパターン9A及びランドパターン9Bと、導電パターン層L2、L3に電気接続するランドパターン9Cと、導電パターン層L1、L3に電気接続するランドパターン9Dとを端面11に形成することができ、図1に示すように、電子部品7をプリント基板10の厚さ方向に平行な端面11に表面実装することができる。
このうち、複数の導電パターン層(L1乃至L4)に電気接続するランドパターン9は、銅メッキ層4が各導電パターン層(L1乃至L4)に電気接続する接続位置の間で、凹溝や穴を穿設ことによりビア2及び導電充填体5を切断し、各導電パターン層(L1乃至L4)毎に接続するランドパターン9に分割することができる。例えば、本実施の形態では、図5に示すように、導電パターン層L1、L4に電気接続するビア2Aの導電メッキ層4Aと導電充填体5を、導電パターン層L1、L4に電気接続する絶縁基板12の背面12bと表面12a間の任意の位置に穿設した凹溝13で切断し、ビア2Aについて形成されるランドパターン9Aを、導電パターン層L1に電気接続するランドパターン9A1と導電パターン層L4に電気接続するランドパターン9A4とに分割している。
これにより、図1に示すように、電子部品7Aの一組の導電パッド8A1、8A4を、それぞれ端面11に表れるランドパターン9A1、9A4上に配置し、相互を半田接続することにより、導電パターン層L1と導電パターン層L4間に接続する電子部品7をプリント基板10の端面11に表面実装できる。
以下、このように構成されるプリント基板10の端面11に電子部品7を実装する方法を説明する。始めに、絶縁基板12に4層の銅箔の導電パターン層(L1乃至L4)と、4つのビア2A、2B、2C、2Dが形成されたプリント基板10をコア層12Cから順にビルドアップ工法で製造する。すなわち、コア層12Cの背面と表面に、それぞれ所望のパターンに形成した導電パターン層L2、L3を形成し、導電パターン層L2、L3とコア層12Cを貫通し、導電パターン層L2、L3に接する円筒形のビア2Cのビアホール3Cをレーザー加工で穿設する。その後、ビアホール3Cの内壁面の全体に銅メッキ層4を鍍着し、導電パターン層L2、L3に電気接続する銅メッキ層4Cを形成する。
続いて、コア層12Cの下方に絶縁板12の下層12Dを貼り付け、同様の方法で、導電パターン層L1と、銅メッキ層4Dが導電パターン層L1、L3に電気接続するビア2Dを形成し、更に、コア層12Cの上方に絶縁板12の上層12Uを貼り付け、同様の方法で、導電パターン層L4と、それぞれ銅メッキ層4A、4Bが導電パターン層L1、L4に電気接続するビア2A、2Bを形成する。尚、本実施の形態では、プリント基板10をA−A線のビア2A、2B、2C、2Dに沿って切断するので、ビア2A、2B、2C、2Dは、同一直線上となる各位置に形成する。
続いて、ビア2A、2Bに、導電ペーストからなる導電充填体5を充填し、導電ペーストが硬化した後、プリント基板10をビア2A、2B、2C、2Dに沿った図2に示すA−A線で、ルーター加工で切断し、切断面の端面11に、各ビア2A、2B、2C、2Dの銅メッキ層4A、4B、4C、4Dと導電充填体5の切断面を露出させ、電子部品7の実装接続部8と半田接続するランドパターン9A、9B、9C、9Dとする。このうち、ランドパターン9Aは、図5に示すように、凹溝13を凹設することによって、ランドパターン9A1とランドパターン9A4に分割され、図5に示すように、端面11に、ランドパターン9A1、9A4、9B、9C、9Dが露出する。
続いて、端面11に表れるランドパターン9A1、9A4、9B、9C、9D上にはんだディスペンサーを用いてクリーム半田を適量付着し、更にその上に電子部品7の対応するコンタクトの脚部や導電パッドからなる実装接続部8を配置し、リフロー炉を通し、若しくは加熱ブロアーでクリーム半田を加熱し、各ランドパターン9と電子部品7の実装接続部8間を半田接続することにより、電子部品8をプリント基板10の端面11へ表面実装する。
次に本発明の第2実施の形態に係る電子部品の実装構造20を、図6乃至図9を用いて説明する。尚、以下の他の実施の形態に係る実装構造の説明において、上述の第1実施の形態に係る電子部品の実装構造1と同一若しくは同様に作用する構成については、同一番号を付してその説明を省略する。
第2実施の形態に係る実装構造20のプリント基板10は、絶縁基板12の背面12b全体を覆う導電パターン層L1と、絶縁基板12の内部に配線される導電パターン層L2と、絶縁基板12の表面12aに沿って配線される導電パターン層L4とを有するビルドアップ基板であり、導電パターン層L1と導電パターン層L2は、接地され、それぞれグランドパターンとして作用している。また、導電パターン層L4は、絶縁基板12の表面12aに配線された高周波信号が流れる1本の信号パターン22である。従って、誘電体である絶縁基板12を介して配線されるグランドパターンL1、L2と信号パターン22とから、プリント基板10にマイクロストリップライン23の伝送線路が形成される。
プリント基板10には、更に、導電メッキ層4Aが導電パターン層L1、L4に電気接続するビア2Aと、同一直線上となるその両側に、それぞれ導電メッキ層4Cが導電パターン層L1、L2に電気接続する一組のビア2C、2Cが形成され、いずれのビア2A、2C、2Cも導電充填体5が充填されている。
従って、ビア2A、2C、2Cの中心に沿ってプリント基板10を切断した端面11には、図8示すように、ビア2Aの導電メッキ層4Aと導電充填体5の切断面から構成されるランドパターン9Aと、ビア2Cの導電メッキ層4Cと導電充填体5の切断面から構成される一組のランドパターン9C、9Cが表れ、ランドパターン9Aは、その中間にめくら穴21が凹設されることにより、上方の信号パターン22に電気接続するランドパターン9A4と下方のグランドパターンの導電パターン層L1に電気接続するランドパターン9A1に分割される。
プリント基板10の端面11に実装する電子部品7は、インシュレータ28を介して円筒状の外部コンタクト26の中心に中心コンタクト27が取り付けられた同軸ソケット25であり、中心コンタクト27の実装接続部となる脚部27aは、ランドパターン9A4に平行に対向するように直角に折り曲げられている。また、外部コンタクト26は、中心コンタクト27と接触しないように、中心コンタクト27の脚部27aを挿通させる円筒状の一部が切り欠かれ、残る円筒状の端面から、外部コンタクト26の実装接続部となる3本の脚部26a、26a、26aが、一組のランドパターン9C、9Cとランドパターン9A1に対向するように直角に折り曲げられて連設されている。
これにより、同軸ソケット25の中心コンタクト27の脚部27aをランドパターン9A4に半田付けし、外部コンタクト26の端面を一組のランドパターン9C、9Cとランドパターン9A1に半田付けすることにより、同軸ソケット25の中心コンタクト27が信号パターン22に電気接続するとともに、外部コンタクト2がグランドパターンに電気接続し、図6、図7に示すように、マイクロストリップライン23の方向に沿ってその終端のプリント基板10の端面11に実装される。
図9に示すように、同軸ソケット25に嵌合接続する相手側の同軸プラグ29の接続方向は、プリント基板10に平行となるので、同軸プラグ29との接続がプリント基板10の表面12aや背面12bに実装される他の電子部品7と干渉することがなく、また、同軸プラグ29から引き出される同軸ケーブル29aは、マイクロストリップライン23に沿って引き出されないので、相互に電磁干渉が生じることがない。
この実施の形態では、プリント基板10の表面12aに沿って形成される導電パターン層L4を高周波信号が流れる信号パターン22としてマイクロストリップライン23の伝送路が形成されているが、プリント基板10の表面12aと背面12bに沿って形成される導電パターン層L1、L4をグランドパターンとして、絶縁基板12内に配線する導電パターン層から高周波信号が流れる1本の信号パターンを形成し、グランドパターンと信号パターンからストリップラインの伝送路に、同軸コネクタ25、29を電気接続してもよい。
次に本発明の第3実施の形態に係る電子部品の実装構造30を、図10乃至図13を用いて説明する。第3実施の形態に係る実装構造30のプリント基板10は、絶縁基板12の背面12bに沿って配線される導電パターン層L1と、絶縁基板12の表面12aに沿って配線される導電パターン層L4とを有し、導電パターン層L4は、それぞれ互いに絶縁して配線される多数の表面側配線パターン32、32・・から構成され、全ての表面側配線パターン32、32・・は、プリント基板10の表面12aの一側(図11の右下方向)に互いに平行に引き出されている。また、導電パターン層L4は、互いに絶縁して背面12bに沿って配線される図示しない多数の背面側配線パターンから構成され、プリント基板10の上記一側で、各表面側配線パターン32、32・・を背面12bに投影させた部位に互いに平行に引き出されている。
この表面側配線パターン32と背面側配線パターンが厚さ方向で重なるプリント基板10の上記一側には、それぞれ厚さ方向で重なる表面側配線パターン32と背面側配線パターンに貫通し、導電メッキ層4が表面側配線パターン32と背面側配線パターンに電気接続する多数のビア2、2・・が同一直線上に形成され、各ビア2に導電充填体5が充填されている。しかしながら、表面側配線パターン32と背面側配線パターンは、必ずしも1対1で厚さ方向の対応部位に引き出される必要はなく、ビア2が貫通し、その導電メッキ層4が電気接続するものであれは、それぞれ上記一側の任意の位置に引き出してもよい。
本実施の形態では、この多数のビア2、2・・に沿ってプリント基板1を切断し、切断した端面11に、各ビア2の導電メッキ層4と導電充填体5の切断面からなるランドパターン9を臨ませている。厚さ方向に沿って細長帯状に臨む全てのランドパターン9、9・・は、端面11の中間で水平方向に細長凹溝31が凹設されることにより、表面側配線パターン32に接続するランドパターン91と、背面側配線パターンに電気接続するランドパターン92とに分割されている。また、細長凹溝31の内底面でランドパターン9が切断された両側には、後述するヘッダーコネクタ34を位置決めする位置決め孔33、33が凹設されている。
プリント基板10の端面11に実装する電子部品7は、図13に示すように、他のプリント基板15に実装されるソケットコネクタ38と嵌合接続し、2枚のプリント基板10、15に配線される配線パターン間を接続するヘッダーコネクタ34であり、図10に示すように、細長直方体状の絶縁ハウジング35と、絶縁ハウジングに35に、上下2段に分けて水平方向に互いに絶縁して取り付けられた多数の雄コンタクト36を備えている。
絶縁ハウジング35には、前方(図中、右斜め下方の方向)から嵌合接続するソケットコネクタ38を挿抜させる嵌合凹部35aが前面から凹設され、また、その嵌合凹部35aの内奥面からは、上下2段に分けられた雄コンタクト36を平面と底面に沿って支持するコンタクト支持プレート35bが突設されている。更に、絶縁ハウジング35の端面11に7対向する後面の両側には、それぞれ位置決め孔33、33に挿入され、ヘッダーコネクタ34を端面11の適正位置に位置決めする一対のボス37、37が突設されている。
上段の雄コンタクト36と下段の雄コンタクト36は、それぞれ、端面11に上下に分かれて露出する対応するランドパターン91、92に対向して露出するように、ランドパターン91、92と同数が絶縁ハウジング35に取り付けられ、細長帯状の金属片が上段と下段で上下対称のL字状に折り曲げられ、折り曲げられた前方は、コンタクト支持プレート35bに沿って露出する接触部36aと、端面11に沿って折り曲げられた後方は、脚部36bとなっている。このうち、上段の雄コンタクト36の接触部36aは、コンタクト支持プレート36bの平面に露出し、ソケットコネクタ38の図示しない雌コンタクトに接触し、後方の脚部36bは、図12に示すように、ヘッダーコネクタ34が端面11の適正位置に位置決めされた際に、ランドパターン91の対応部位に露出し、ランドパターン91と半田接続する実装接続部となっている。一方、下段の雄コンタクト36の触部36aは、コンタクト支持プレート36bの底面に露出し、ソケットコネクタ38の図示しない雌コンタクトに接触し、後方の脚部36bは、ヘッダーコネクタ34が適正位置に位置決めされた際に、ランドパターン92の対応部位に露出し、ランドパターン92と半田接続する実装接続部となっている。
従って、端面11に露出する各ランドパターン91、92上にクリーム半田を付着させた後、ヘッダーコネクタ34のボス37、37を位置決め孔33、33へ挿入して、ヘッダーコネクタ34を適正位置に位置決めし、リフロー炉等に通してクリーム半田を加熱溶融させると、クリーム半田で半田接続するランドパターン91、92と脚部36bの接続部を介して、プリント基板10の表面側配線パターン32と背面側配線パターンに各雄コンタクト36が電気接続する状態で、ヘッダーコネクタ34がプリント基板10の端面11に実装される。
このように、プリント基板10の端面11に実装されたヘッダーコネクタ34に、同様にして、他のプリント基板15の端面に実装されるソケットコネクタ38を、図13に示すように、嵌合接続すると、2枚のプリント基板10、15に配線される配線パターン間が個々に電気接続する。
上述の各実施の形態では、複数のビア2の中心を通る直線に沿ってプリント基板10を切断した切断面をランドパターン9を露出させる端面11としているが、端面11に切断面が表れれば、必ずしもビア2の中心を通る直線に沿って切断する必要はなく、また、複数のビア2を屈曲する切断線に沿って切断し、一部に曲面を含む端面11としてもよく、矩形の切断線に沿って切断した切断面を端面11としてもよい。
本発明の第4実施の形態に係る電子部品の実装構造40は、図14に示すように、プリント基板10を、複数のビア2を通過するコの字状の凹部に沿って切断し、その切断面を端面11として、端面11に電子部品7を実装したものである。この実装構造40では、コの字状の端面11の内凹面11aに電子部品7が実装され、その両側に内凹面11aから相対的にプリント基板10の突出部10aが突出するので、実装された電子部品7は、突出部10aで保護され、意図しない外力を受けにくい。
また、本発明の第4実施の形態に係る電子部品の実装構造50は、第3実施の形態に係る電子部品の実装構造30におけるプリント基板10の端面11を、図15に示すように、複数のビア2を通過する切断線が周囲からコの字状に突出する先端の一辺となるようにプリント基板10を切断し、その切断面を端面51としたもので、他の構成は、第3実施の形態に係る電子部品の実装構造30と同一であるので、同一番号を付してその説明を省略する。
この電子部品の実装構造50では、プリント基板10の周囲の側面からコの字状に突出する突出部52の先端面を端面51とし、その端面51にプリント基板間接続用コネクタであるヘッダーコネクタ34が実装される。ヘッダーコネクタ34は、嵌合接続する相手側のソケットコネクタ38との接続方向を突出部52の突出方向として端面52に実装されるので、ソケットコネクタ38を他のプリント基板15の表面15a上に起立させて実装すれば、互いに直交する2枚のプリン基板10、15間を接続できる。
従って、一方のプリント基板10、15の表面12a、15aに実装される電子部品7が他方のプリント基板15、10やそのプリント基板15、10に実装されたプリント基板間接続用コネクタ38、34と干渉することなく、プリント基板間を接続できる。
また、2枚のプリント基板10、15は直交した姿勢で接続されるので、各基板10、15の表面若しくは背面に配線される信号パターン間が接近することによる電磁干渉を低減できる。
この第4実施の形態では、多数の雄コンタクト36とこの雄コンタクト36に接触する多数の雌コンタクトがそれぞれ互いに絶縁されて配列したヘッダーコネクタ34とソケットコネクタ38からなる一組のプリント基板間接続用コネクタで説明したが、ヘッダーコネクタ34とソケットコネクタ38を、前述第2実施の形態で説明した同軸ソケット25と同軸プラグ29に置き換え、高周波信号が流れる同軸線路間を接続する場合にも適用できる。
現在、極限まで小型化が望まれるスマートフォーン等の携帯情報通信端末機器では、高周波信号のアンテナ信号をプリント基板間で接続する従来構造のプリント基板接続用コネクタの嵌合接続高さが0.6mm若しくは0.8mmであり、0.6mm若しくは0.8mmの間隔で平行に配置されるプリント基板に相互のに電磁干渉の問題なく、アンテナ信号を流すには、その最大周波数を3.6GHz帯までとするのが限界となっていた。従って、アンテナ信号が今後予定されている10GHz以上となると、プリント基板間に流れるアンテナ信号間の電磁干渉が避けられないが、本発明のように、同軸ソケット25と同軸プラグ29の一方をプリント基板10の端面11に実装すれば、2枚のプリント基板10、15を直交させて接続し、10GHz以上の帯域のアンテナ信号を流しても相互の電磁干渉を減じることができる。
上述の各実施の形態で用いるプリント基板は、紙フェノール基板、ガラスエポキシ基板、セラミック基板など種々の材料で形成できる。また、上述のプリント基板は、ビルドアップ基板で説明したが、絶縁体の表面、背面、内部のいずれかに導電パターンが配線されるプリント基板であれば、片面基板や両面基板であってもよい。
また、上述の各実施の形態において、ビアホール3に充填する導電充填体5は、ビアホール3の開口を充填体で平坦面とするパッドオンビア工程の一部の工程で充填するものであったが、別の方法で充填してもよく、また、パッドオンビア工程で形成されるパッドをビアホール3上に残したものであってもよい。
また、ビアホール3に受点する充填体には、種々の材料を用いることができるが、ビアに沿って切断する工程を容易にするため、ビアホール3へ充填した後、一定の硬度で硬化する材料が好ましい。
本は発明は、高実装密度で多数の電子部品を実装するプリント基板に適している。
1 電子部品の実装構造及び実装方法
2 ビア
3 ビアホール
4 導電メッキ層
5 導電充填体
7 電子部品
8 実装接続部
9 ランドパターン
10 プリント基板
11 端面
20 第2実施の形態の実装構造
22 信号パターン
23 マイクロストリップライン
25 同軸ソケット(同軸コネクタ)
30 第3実施の形態の実装構造
31 細長凹溝
34 ヘッダーコネクタ(プリント基板接続用コネクタ)
40 第4実施の形態の実装構造
50 第5実施の形態の実装構造
51 端面
本発明は、プリント基板に電子部品を実装する電子部品の実装構造及び実装方法に関し、更に詳しくは、プリント基板の側面と平行な端面に電子部品を表面実装する電子部品の実装構造及び実装方法に関する。
従来、抵抗、コイル、電気コネクタ、ソケット、ICチップなど種々の電子部品は、表面実装工程で、プリント基板の表面(基板に平行な基板の上面)上に実装している。すなわち、この表面実装工程では、プリント基板の表面に形成するランドパターン上に、クリーム半田などを介して電子部品の底面に露出させた導電パッドを載置し、リフロー炉を通してランドパターンと導電パッド間をクリーム半田で半田付けして、電子部品とプリント基板の導電パターンを電気接続している。
この実装構造では、プリント基板の表面(基板と平行な平面)の面積に限りがあるので、その表面に実装する電子部品の数や大きさに限界がある。特に、電子機器の小型、軽量化から、限られた大きさプリント基板には、可能な限りの高密度実装化が要求されているので、実装する電子部品が一つでも増加した場合には、より大きいプリント基板に変更し、そのために電子機器のケースの形状も変更する大がかりな設計変更が必要となっていた。
そこで、プリント基板の側面にも電子部品を実装可能として、実装面積を拡大させた電子部品の実装構造が特許文献1に開示されている。この特許文献1に記載の電子部品の実装構造は、プリント配線板の内装銅箔(導電パターン層)を基板の側面に露出させ、その露出部若しくは露出部に施した銅メッキ部を電子部品の接続部と半田接続するランドとして、電子部品を基板の側面へも実装可能としている。
また、図17に示すように、プリント配線基板110の表面110aに実装した雄コネクタ101と、プリント配線基板120の表面120aに実装した雌コネクタ103とを互いに嵌合接続し、表面110a、120aに電子部品の実装面積を拡大させた電子部品の実装構造100も知られている(特許文献2)。
この電子部品の実装構造100は、雄型コネクタ101の雄コンタクト102と、雌コネクタ103の雌コンタクト104が、それぞれ導電性金属板をその板厚方向に打ち抜いて形成され、各絶縁ハウジング105、106からプリント配線基板110、120の表面110a、120a側に突出し、表面110a、120aに対向する切断面の平面を、実装接続部102a、104aとしている。
一方、実装接続部102a、104aに対向するプリント配線基板110、120の表面110a、120a上には、図示しないランドパターンが形成され、実装接続部102a、104aとランドパターン間を半田接続することにより、雄型コネクタ101と雌コネクタ103がそれぞれプリント配線基板110、120の表面110a、120aに実装される。
雄型コネクタ101と雌型コネクタ103を、図17に示すように嵌合接続すると、互いに接触する雌コンタクト104と雄コンタクト102を介して、プリント配線基板110、120の表面110a、120aに配線される導電パターン間が電気接続する。このようにして積層配置されるプリント配線基板110、120の相互を電気接続することにより、電子部品を実装する実装面積を拡大させても、複数の基板を電子機器の筐体内に効率的に配置することができ、機器の筐体内の占有空間を最小限とすることができる。
特開平4−271188号公報
特開2000−260509号公報
特許文献1に開示された電子部品の実装構造は、プリント基板の側面に露出する内装銅箔(導電パターン層)の露出部に、電子部品の接続部を半田接続するので、電子部品の実装位置が内装銅箔(導電パターン層)の露出位置に限られ、また、その露出部が微小であるので、電子部品の接続部を半田接続するのが困難となる。
また、プリント基板の側面に露出する内装銅箔(導電パターン層)の露出部に施した銅メッキ部に電子部品の接続部を半田接続する場合には、プリント基板の側面で、その側面に露出する他の内装銅箔(導電パターン層)と電気接続することなく、特定の内装銅箔に銅メッキ部を施すメッキ工程が極めて困難であり、また、同様に、電子部品の実装位置が銅メッキ部の位置に限られるという問題があった。
図17に示す従来の電子部品の実装構造100では、2枚のプリント配線基板110、120の電子部品を実装する実装面110a、120aを対向させて互いに平行に配置するので、実装面からの背が高い電子部品を実装することができず、限られた電子部品を選択したり、その実装位置が制約されることがあった。
また、2枚のプリント配線基板110、120間を積層方向(図中上下方向)に重ねるので、積層方向の高さが高くなり、薄型化して高さが制約された電子機器内に配置することはできず、更に、プリント配線基板110、120の各表面110a、120aに配線された導電パターン間が平行で接近し、高周波信号が流れると相互に電磁干渉が生じる恐れがあった。
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、単純な加工で、電子部品をプリント基板の側面に実装し、電子部品の実装面積を拡大する電子部品の実装構造及び実装方法を提供することを目的とする。
また、実装する電子部品の大きさや実装位置が制約されない電子部品の実装構造及び実装方法を提供することを目的とする。
また、2枚のプリント基板間を一組のコネクタを嵌合接続して接続しても、プリント配線基板に配線された導電パターン間の電磁干渉を低減させた電子部品の実装構造及び実装方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、請求項1に記載の電子部品の実装構造は、絶縁基板の表面、背面若しくは内部の少なくともいずれかに、絶縁基板と平行に配線された1又は2以上の導電パターン層と、少なくともいずれかの導電パターン層にビアホールが接し、ビアホールの内壁面を覆う導電メッキ層が、ビアホールに接する導電パターン層に電気接続するビアとを有し、ビアに沿って切断した端面に導電メッキ層の切断面が露出するプリント基板と、ビアに沿って切断した導電メッキ層の切断面と対応する部位に実装接続部が臨む電子部品とを備え、導電メッキ層の切断面を、実装接続部と半田接続するランドパターンとして、電子部品がプリント基板の端面に表面実装される電子部品の実装構造であって、複数の導電パターン層に導電メッキ層が電気接続するビアが、ビアに沿って切断されるとともに、複数の各導電パターン層に電気接続する接続部位の間に穿設された孔若しくは凹溝で分割され、孔若しくは凹溝で分割されることにより、互いに絶縁された複数の導電メッキ層の切断面をそれぞれ複数の各導電パターン層に電気接続するランドパターンとすることを特徴とする。
複数の導電パターン層間を接続する目的で形成されるビアが、孔若しくは凹溝で複数のビアに分断され、分断された各ビアの導電メッキ層が互いに絶縁されて、それぞれ導電パターン層に電気接続する。
請求項2に記載の電子部品の実装構造は、プリント基板が、ビアホールに充填される導電性ペーストからなる導電充填体を有し、ビアに沿って切断した端面の一対の導電メッキ層の切断面の間に、導電充填体の切断面が同一平坦面で連続して露出し、孔若しくは凹溝で分割されることにより、互いに絶縁された複数の導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面を、それぞれ複数の各導電パターン層に電気接続するランドパターンとすることを特徴とする。
パッドオンビアの製造工程で、ビアホールは導電性ペーストからなる導電充填体で充填される。
ビアに沿って切断した導電メッキ層の切断面の幅は、導電メッキ層のメッキ厚に相当する細幅であり、孔若しくは凹溝で分割されることにより、互いに絶縁された複数の各一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に導電性ペーストからなる導電充填体の切断面が同一平坦面で連続する。
請求項3に記載の電子部品の実装構造は、絶縁基板の表面、背面若しくは内部の少なくともいずれかに、絶縁基板と平行に配線された1又は2以上の導電パターン層と、少なくともいずれかの導電パターン層にビアホールが接し、ビアホールの内壁面を覆う導電メッキ層が、ビアホールに接する導電パターン層に電気接続するビアとを有し、ビアに沿って切断した端面に導電メッキ層の切断面が露出するプリント基板と、導電メッキ層の切断面と対応する部位に実装接続部が臨む電子部品とを備え、導電メッキ層の切断面を、実装接続部と半田接続するランドパターンとして、電子部品がプリント基板の端面に表面実装される電子部品の実装構造であって、ビアに沿って切断された端面は、プリント基板の隣り合う側面から突出し、電子部品は、他の相手側プリント基板の平面に実装される相手側コネクタに嵌合接続する電気コネクタであることを特徴とする。
電気コネクタは、プリント基板の厚さ方向に平行な端面に実装されるので、相手側コネクタに嵌合接続すると、他のプリント基板の平面に直交する鉛直方向に沿ってプリント基板が接続される。
請求項4に記載の電子部品の実装構造は、プリント基板は、ビアホールに充填される導電性ペーストからなる導電充填体を有し、ビアに沿って切断した端面の一対の導電メッキ層の切断面の間に、導電充填体の切断面が同一平坦面で連続して露出し、導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面を、電気コネクタの実装接続部と半田接続するランドパターンとすることを特徴とする。
パッドオンビアの製造工程で、ビアホールは導電性ペーストからなる導電充填体で充填される。
導電メッキ層の切断面の幅は、導電メッキ層のメッキ厚に相当する細幅であり、ビアに沿って切断することによって、一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に導電性ペーストからなる導電充填体の切断面が同一平坦面で連続する。
請求項5に記載の電子部品の実装構造は、絶縁基板の背面に沿って配線された背面導電パターン層に第1ビアホールが接し、第1ビアホールの内壁面を覆う第1導電メッキ層が、背面導電パターン層に電気接続する第1ビアと、背面導電パターン層を絶縁基板の表面に投影させた投影範囲内の絶縁基板の表面に沿って配線された表面導電パターン層に第2ビアホールが接し、第2ビアホールの内壁面を覆う第2導電メッキ層が、表面導電パターン層に電気接続する第2ビアとを有し、第1ビアと第2ビアに沿って切断した端面に第1導電メッキ層と第2導電メッキ層の切断面が露出するプリント基板と、第1導電メッキ層の切断面と対応する部位に第1実装接続部が臨む外部コンタクトと、第2導電メッキ層の切断面と対応する部位に第2実装接続部が臨む中心コンタクトとを有する同軸コネクタとを備え、第1導電メッキ層と、第2導電メッキ層の各切断面を、それぞれ外部コンタクトの第1実装接続部と、中心コンタクトの第2実装接続部が半田接続するランドパターンとして、グランドパターンとする背面導電パターン層と信号パターンとする表面導電パターン層とから構成されるマイクロストリップラインに同軸コネクタが電気接続することを特徴とする。
背面導電パターン層と表面導電パターン層とからプリント基板に構成されるマイクロストリップラインにマイクロストリップラインと同方向に同軸コネクタが接続される。
請求項6に記載の電子部品の実装構造は、プリント基板は、第1ビアホールに充填される導電性ペーストからなる第1導電充填体と、第2ビアホールに充填される導電性ペーストからなる第2導電充填体とを更に有し、端面の一対の第1導電メッキ層と一対の第2導電メッキ層の切断面の間に、それぞれ第1導電充填体と第2導電充填体の切断面が同一平坦面で連続して露出し、第1導電メッキ層及び/又は第1導電充填体と、第2導電メッキ層及び/又は第2導電充填体の各切断面を、それぞれ外部コンタクトの第1実装接続部と、中心コンタクトの第2実装接続部が半田接続するランドパターンとすることを特徴とする。
パッドオンビアの製造工程で、第1ビアホールと第2ビアホールは、それぞれ導電性ペーストからなる第1導電充填体と第2導電充填体で充填される。
ビアに沿って切断した端面に露出する第1導電メッキ層及び/又は第1導電充填体と、第2導電メッキ層及び/又は第2導電充填体の各切断面を、それぞれ外部コンタクトの第1実装接続部と、中心コンタクトの第2実装接続部が半田接続するランドパターンとするので、ビアに沿って切断する簡単な加工で、プリント基板の側面に同軸コネクタを表面実装できる。
請求項7に記載の電子部品の実装構造は、絶縁基板の表面に沿って互いに絶縁して配線される複数の表面側配線パターンからなる第1導電パターン層と、絶縁基板の背面に沿って互いに絶縁して配線される複数の背面側配線パターンからなる第2導電パターン層と、絶縁基板の厚さ方向で重なる複数の表面側配線パターンと背面側配線パターンにそれぞれ複数のビアホールが接し、複数のビアホールの各内壁面を覆う導電メッキ層が、それぞれビアホールに接する表面側配線パターンと背面側配線パターンに電気接続する複数のビアを有し、複数のビアに沿って切断した端面に、複数のビア毎に導電メッキ層の切断面が露出するプリント基板と、複数のビア毎に、導電メッキ層の切断面と対応する部位に複数の各コンタクトの脚部が臨むプリント基板接続用コネクタとを備え、導電メッキ層の切断面を、各コンタクトの脚部と半田接続するランドパターンとして、プリント基板接続用コネクタがプリント基板の端面に表面実装される電子部品の実装構造であって、
複数の表面側配線パターンと背面側配線パターンにそれぞれ導電メッキ層が電気接続するビアが、ビアに沿って切断されるとともに、表面側配線パターンと背面側配線パターンに電気接続する接続部位の間に穿設された凹溝で分割され、凹溝で分割されることにより、互いに絶縁された複数の導電メッキ層の切断面を、それぞれ表面側配線パターンと背面側配線パターンに電気接続するランドパターンとすることを特徴とする。
電子部品の各コンタクトがプリント基板の複数の各配線パターン層に電気接続した状態で、プリント基板接続用コネクタがプリント基板の端面に実装される。
請求項8に記載の電子部品の実装構造は、プリント基板は、複数のビアホールにそれぞれ充填される導電性ペーストからなる導電充填体を更に有し、ビアに沿って切断した端面の一対の導電メッキ層の切断面の間に、導電充填体の切断面が同一平坦面で連続して露出し、凹溝で分割されることにより、互いに絶縁された複数の導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面を、それぞれ表面側配線パターンと背面側配線パターンのいずれかに電気接続し、プリント基板接続用コネクタの各コンタクトの脚部と半田接続するランドパターンとすることを特徴とする。
パッドオンビアの製造工程で、複数のビアホールは、それぞれ導電性ペーストからなる導電充填体で充填される。
複数のビアに沿って切断した端面に露出する各ビア毎の導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面を、各コンタクトの脚部と半田接続するランドパターンとするので、各ビアに沿ってプリント基板を切断する簡単な加工で、プリント基板の側面に多数の配線パターンにそれぞれ各コンタクトが接続するプリント基板接続用コネクタを表面実装できる。
各ビアの一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に導電性ペーストからなる導電充填体の切断面が同一平坦面で連続する。
請求項9に記載の電子部品の実装方法は、
(A)絶縁基板の表面、背面若しくは内部の少なくともいずれかに、絶縁基板と平行に複数の導電パターン層を配線したプリント基板を形成し、
(B)プリント基板に、複数の導電パターン層に接するビアホールを穿設し、
(C)ビアホールの内壁面に、ビアホールが接する複数の導電パターン層に電気接続する導電メッキ層を鍍着してビアを形成し、
(D)ビアに、充填体を充填し、
(E1)ビアに沿ってプリント基板を切断した端面に、導電メッキ層と充填体の切断面を同一平坦面で連続して露出させ、
(E2)導電メッキ層と充填体の切断面を、複数の導電パターン層にそれぞれ電気接続する接続部位の間に穿設する凹溝で分割し、
(F)凹溝で分割することにより、互いに絶縁された複数の導電メッキ層の切断面を、それぞれ複数の各導電パターン層に電気接続するランドパターンとして、電子部品の実装接続部を半田接続し、
(G)プリント基板の端面に電子部品を表面実装する
(A)乃至(G)の各工程を備えたことを特徴とする。
プリント基板にビアを形成し、ビアに沿って切断するだけで、プリント基板の厚さ方向に沿った端面に、電子部品を表面実装するランドパターンが形成される。
請求項10に記載の電子部品の実装方法は、
(D)の工程が、ビアに、導電性ペーストからなる導電充填体を充填し、
(F)の工程が、前記凹溝で分割することにより、互いに絶縁された複数の導電メッキ層及び/又は導電充填体の切断面をランドパターンとして、電子部品の実装接続部を半田接続する
工程であることを特徴とする。
プリント基板にパッドオンビアを形成し、ビアに沿って切断するだけで、プリント基板の厚さ方向に沿った端面に、電子部品を表面実装する幅広のランドパターンが形成される。
請求項1の発明によれば、1本のビアの中間に孔若しくは凹溝を穿設するだけで、複数の導電パターン層にそれぞれ接続し、互いに絶縁する複数のランドパターンをプリント基板の端面に形成できる。
請求項2、請求項4及び請求項10の発明によれば、ランドパターンを、細幅の一対の導電メッキ層の切断面に加えてその間の導電充填体の切断面まで拡張できるので、電子部品の実装接続部を半田接続する接続面積が拡大し、一対の導電メッキ層の切断面のみをランドパターンとする場合に比べて、ランドパターンと実装接続部の間により大きい電流を流すことができる。
また、一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に導電充填体の切断面が同一平坦面で連続するので、ランドパターンに半田接続する電子部品の実装接続部を安定して支持できるとともに、実装接続部を半田接続するランドパターンの領域が拡大し、半田付けの実装工程が容易になる。
請求項3の発明によれば、プリント基板を他のプリント基板の実装面である平面に直交させて接続できるので、他のプリント基板の実装面に実装する電子部品と干渉しない。
また、プリント配線基板と他のプリント基板の平面に配線される信号パターン間は、互いに直交方向に配線されるので、相互の電子干渉を低減させることができる。
請求項5の発明によれば、同軸コネクタを特性インピーダンスが一定のマイクロストリップラインの延長方向に接続できる。
請求項6の発明によれば、ランドパターンを、細幅の一対の第1導電メッキ層若しくは第2導電メッキ層の切断面に加えてその間の第1導電充填体若しくは第2導電充填体の切断面まで拡張できるので、同軸コネクタの外部コンタクトの第1実装接続部若しくは中心コンタクトの第2実装接続部を半田接続する接続面積が拡大し、ランドパターンと外部コンタクト若しくは中心コンタクト間により大きい電流を流すことができる。
また、ランドパターンに半田接続する同軸コネクタの外部コンタクトの第1実装接続部と中心コンタクトの第2実装接続部を安定して支持できるとともに、第1実装接続部と第2実装接続部を半田接続するランドパターンの領域が拡大し、半田付けの実装工程が容易になる。
請求項7の発明によれば、プリント基板間を接続するプリント基板接続用コネクタが、プリント基板の厚さ方向に沿った端面に実装されるので、基板表面の実装面積を減少させることなく、相手側のプリント基板接続用コネクタと接続することによって、他のプリント基板と接続できる。
請求項8の発明によれば、複数の各ランドパターンを、細幅の一対の導電メッキ層の切断面に加えてその間の導電充填体の切断面まで拡張できるので、プリント基板接続用コネクタの各コンタクトの脚部を半田接続する接続面積が拡大し、一対の導電メッキ層の切断面のみをランドパターンとする場合に比べて、ランドパターンと各コンタクト間により大きい電流を流すことができる。
また、一対の細幅の導電メッキ層の切断面の間に導電充填体の切断面が同一平坦面で連続するので、ランドパターンに半田接続するプリント基板接続用コネクタの各コンタクトの脚部を安定して支持できるとともに、各コンタクトの脚部を半田接続するランドパターンの領域が拡大し、半田付けの実装工程が容易になる。
請求項9及び請求項10の発明によれば、ビアに沿って切断する単純な加工で、電子部品をプリント基板の厚さ方向に沿った側面に実装し、電子部品の実装面積を拡大することができる。
また、電子部品をプリント基板の厚さ方向に対して直交する方向に実装するので、プリント基板の平面上の実装高さが制約されていても、実装する電子部品の大きさや実装位置が制約されない。
また、ランドパターンとなる細幅の一対の導電メッキ層の切断面の間に充填体の切断面が同一平坦面で連続するので、ランドパターンに半田接続する電子部品の実装接続部を安定してランドパターン上に支持でき、半田付けする実装工程が容易になる。
本願発明の第1実施の形態に係る電子部品の実装構造1を示す要部斜視図である。
ビア2A、2B、2C、2Dが形成されたプリント基板10の部分拡大平面図である。
図2のA−A線で切断した断面図である。
プリント基板10をビア2A、2B、2C、2Dに沿ったA−A線で切断した要部拡大斜視図である。
A−A線で切断したプリント基板10の端面11に凹溝13を凹設した状態を示す要部拡大斜視図である。
本願発明の第2実施の形態に係る電子部品の実装構造20を示す要部斜視図である。
プリント基板10の端面11に同軸ソケット25を実装した状態を示す側面図である。
プリント基板10の端面11にめくら穴21を凹設した状態を示す要部拡大斜視図である。
同軸ソケット25に同軸プラグ29を接続した状態を示す斜視図である。
本願発明の第3実施の形態に係る電子部品の実装構造30を示す要部斜視図である。
プリント基板10の端面11に凹溝31を凹設した状態を示す要部拡大斜視図である。
プリント基板10の端面11にヘッダーコネクタ34を実装した状態を示す要部拡大平面図である。
第3実施の形態のプリント基板10、15間を接続した状態を示す斜視図である。
本願発明の第4実施の形態に係る電子部品の実装構造40を示す要部斜視図である。
本願発明の第5実施の形態に係る電子部品の実装構造50を示す要部斜視図である。
第5実施の形態のプリント基板10、15間を接続した状態を示す斜視図である。
従来の電子部品の実装構造100を示す縦断面図である。である。
本発明の第1実施の形態に係る電子部品の実装構造1と電子部品の実装方法を、図1乃至図5を用いて説明する。この電子部品の実装構造1のプリント基板10は、ビルドアップ工法によって、4層の銅箔などからなる導電パターン層(L1乃至L4)を絶縁基板12の表面12aと内部と背面12bに沿って平行に配線したビルドアップ基板である。プリント基板10に電子部品7を実装する実装面は、通常、表面12a若しくは背面12bであるが、本実施の形態では、図1に示すように、導電パターン層(L1乃至L4)の積層方向(以下、厚さ方向という)に平行なプリント基板10の側面となる端面11に複数の表面実装用電子部品7を実装している。
プリント基板10には、ビルドアップ工法の過程で、導電パターン層(L1乃至L4)間を導通する目的で、図2、図3に示す4つのビア2A、2B、2C、2Dが形成されている。このうち、ビア2Aとビア2Bは、表面12aに沿って配線された導電パターン層L4と背面12bに沿って配線された導電パターン層L1とを接続するスルーホールビア、ビア2Cは、絶縁基板12の内部に平行に配線された導電パターン層L2、L3とを接続するベリッドビア、ビア2Dは、内部に平線された導電パターン層L2と背面12bに沿って配線された導電パターン層L1とを接続するブラインドビアであるが、本明細書では、各ビア2A、2B、2C、2Dについて特に個別に説明する必要がない限り、ビア2として説明する。また、ビア2は、複数の導電パターン層(L1乃至L4)間を導通する目的で形成するが、本発明では、ビア2がいずれか一層の導電パターン層(L1乃至L4)のみに接続するものであってもよい。
各ビア2は、プリント基板10の厚さ方向にレーザーなどで穿設され、いずれかの導電パターン層(L1乃至L4)に接する円筒形のビアホール3と、ビアホール3の内壁面に鍍着される導電メッキ層4とからなっている。導電メッキは、いずれの金属を用いても可能であるが、形状に追従する銅メッキからなる銅メッキ層4が好ましい。銅メッキ層4がビアホール3の内壁面の全体に鍍着されることによって、ビアホール3が接する導電パターン層(L1乃至L4)に電気接続する。従って、ビア2Aの銅メッキ層4Aとビア2Bの銅メッキ層4Bは、導電パターン層L1、L4に、ビア2Cの銅メッキ層4Cは、導電パターン層L2、L3に、ビア2Dの銅メッキ層4Dは、導電パターン層L1、L3に、それぞれ電気接続している。
また、ビアホール3の内壁面に鍍着する導電メッキ層4は、化学メッキと電気メッキのいずれの方法でもよいが、後述するように、導電メッキ層4のメッキ厚は厚いほどよいので、電気メッキが好ましい。
本実施の形態では、ビア2Aのビアホール3Aとビア2Bのビアホール3Bに、ビア2A、2Bにパッドオンビアを形成する工程に採用する真空印刷などの方法で銀ペーストなどの導電ペーストからなる導電充填体5が充填されている。しかしながら、ビアホール3内に充填する充填体は、絶縁合成樹脂からなる絶縁充填体であってもよく、また、ビア2C、2Dのように、必ずしもビアホール3を充填体で満たさなくてもよい。
電子部品7を実装する上記プリント基板10の端面11は、図2に示すように、これらの4つのビア2A、2B、2C、2Dの中心を結ぶA−A線に沿ってプリント基板10の厚さ方向に切断した切断面である。プリント基板10の切断は、金型を用いたプレス加工で切断してもよいが、プリント基板10を精度良く、なぞり切ることが可能な、ルーター加工で切断するのが好ましい。
ビア2A、2B、2C、2Dの中心を結ぶA−A線に沿ってプリント基板10を切断すると、図4に示すように、各ビア2の銅メッキ層4と導電充填体5の切断面も、切断面である端面11に表れる。このうち、銅メッキ層4の切断面は、銅メッキ層4が円筒形のビアホール3の内壁面に鍍着されているので、ビア2に沿って切断されることにより、互いに平行な一対の細長帯状の輪郭で表れる。また、ビア2のビアホール3に充填体が充填されている場合には、上記一対の細長帯状の銅メッキ層4の切断面の間に、銅メッキ層4のの切断面に同一平坦面で連続する充填体の帯状の切断面が表れる。
本実施の形態では、ビア2A、2Bのビアホール3A、3Bに導電充填体5が充填されているので、端面11には、銅メッキ層4と導電充填体5の切断面からなる幅がビアホール3A、3Bの内径に、長さがプリント基板12の厚みに相当する長方形の切断面が表れる。導電充填体5は、それぞれ銅メッキ層4A、4B4に電気接続するので、その切断面の全体を、電子部品7の実装接続部8と半田接続するランドパターン9A、9Bとする。また、ビア2C、2Dのビアホール3C、3Dには導電充填体5が充填されていないので、端面11に表れる銅メッキ層4C、4Dの切断面を、電子部品7の実装接続部8と半田接続するランドパターン9C、9Dとする。
ここで、銅メッキ層4Aと銅メッキ層4Bは、導電パターン層L1、L4に、銅メッキ層4Cは、導電パターン層L2、L3に、銅メッキ層4Dは、導電パターン層L1、L3に、それぞれ電気接続しているので、導電パターン層L1、L4に電気接続するランドパターン9A及びランドパターン9Bと、導電パターン層L2、L3に電気接続するランドパターン9Cと、導電パターン層L1、L3に電気接続するランドパターン9Dとを端面11に形成することができ、図1に示すように、電子部品7をプリント基板10の厚さ方向に平行な端面11に表面実装することができる。
このうち、複数の導電パターン層(L1乃至L4)に電気接続するランドパターン9は、銅メッキ層4が各導電パターン層(L1乃至L4)に電気接続する接続位置の間で、凹溝や穴を穿設ことによりビア2及び導電充填体5を切断し、各導電パターン層(L1乃至L4)毎に接続するランドパターン9に分割することができる。例えば、本実施の形態では、図5に示すように、導電パターン層L1、L4に電気接続するビア2Aの導電メッキ層4Aと導電充填体5を、導電パターン層L1、L4に電気接続する絶縁基板12の背面12bと表面12a間の任意の位置に穿設した凹溝13で切断し、ビア2Aについて形成されるランドパターン9Aを、導電パターン層L1に電気接続するランドパターン9A1と導電パターン層L4に電気接続するランドパターン9A4とに分割している。
これにより、図1に示すように、電子部品7Aの一組の導電パッド8A1、8A4を、それぞれ端面11に表れるランドパターン9A1、9A4上に配置し、相互を半田接続することにより、導電パターン層L1と導電パターン層L4間に接続する電子部品7をプリント基板10の端面11に表面実装できる。
以下、このように構成されるプリント基板10の端面11に電子部品7を実装する方法を説明する。始めに、絶縁基板12に4層の銅箔の導電パターン層(L1乃至L4)と、4つのビア2A、2B、2C、2Dが形成されたプリント基板10をコア層12Cから順にビルドアップ工法で製造する。すなわち、コア層12Cの背面と表面に、それぞれ所望のパターンに形成した導電パターン層L2、L3を形成し、導電パターン層L2、L3とコア層12Cを貫通し、導電パターン層L2、L3に接する円筒形のビア2Cのビアホール3Cをレーザー加工で穿設する。その後、ビアホール3Cの内壁面の全体に銅メッキ層4を鍍着し、導電パターン層L2、L3に電気接続する銅メッキ層4Cを形成する。
続いて、コア層12Cの下方に絶縁板12の下層12Dを貼り付け、同様の方法で、導電パターン層L1と、銅メッキ層4Dが導電パターン層L1、L3に電気接続するビア2Dを形成し、更に、コア層12Cの上方に絶縁板12の上層12Uを貼り付け、同様の方法で、導電パターン層L4と、それぞれ銅メッキ層4A、4Bが導電パターン層L1、L4に電気接続するビア2A、2Bを形成する。尚、本実施の形態では、プリント基板10をA−A線のビア2A、2B、2C、2Dに沿って切断するので、ビア2A、2B、2C、2Dは、同一直線上となる各位置に形成する。
続いて、ビア2A、2Bに、導電ペーストからなる導電充填体5を充填し、導電ペーストが硬化した後、プリント基板10をビア2A、2B、2C、2Dに沿った図2に示すA−A線で、ルーター加工で切断し、切断面の端面11に、各ビア2A、2B、2C、2Dの銅メッキ層4A、4B、4C、4Dと導電充填体5の切断面を露出させ、電子部品7の実装接続部8と半田接続するランドパターン9A、9B、9C、9Dとする。このうち、ランドパターン9Aは、図5に示すように、凹溝13を凹設することによって、ランドパターン9A1とランドパターン9A4に分割され、図5に示すように、端面11に、ランドパターン9A1、9A4、9B、9C、9Dが露出する。
続いて、端面11に表れるランドパターン9A1、9A4、9B、9C、9D上にはんだディスペンサーを用いてクリーム半田を適量付着し、更にその上に電子部品7の対応するコンタクトの脚部や導電パッドからなる実装接続部8を配置し、リフロー炉を通し、若しくは加熱ブロアーでクリーム半田を加熱し、各ランドパターン9と電子部品7の実装接続部8間を半田接続することにより、電子部品8をプリント基板10の端面11へ表面実装する。
次に本発明の第2実施の形態に係る電子部品の実装構造20を、図6乃至図9を用いて説明する。尚、以下の他の実施の形態に係る実装構造の説明において、上述の第1実施の形態に係る電子部品の実装構造1と同一若しくは同様に作用する構成については、同一番号を付してその説明を省略する。
第2実施の形態に係る実装構造20のプリント基板10は、絶縁基板12の背面12b全体を覆う導電パターン層L1と、絶縁基板12の内部に配線される導電パターン層L2と、絶縁基板12の表面12aに沿って配線される導電パターン層L4とを有するビルドアップ基板であり、導電パターン層L1と導電パターン層L2は、接地され、それぞれグランドパターンとして作用している。また、導電パターン層L4は、絶縁基板12の表面12aに配線された高周波信号が流れる1本の信号パターン22である。従って、誘電体である絶縁基板12を介して配線されるグランドパターンL1、L2と信号パターン22とから、プリント基板10にマイクロストリップライン23の伝送線路が形成される。
プリント基板10には、更に、導電メッキ層4Aが導電パターン層L1、L4に電気接続するビア2Aと、同一直線上となるその両側に、それぞれ導電メッキ層4Cが導電パターン層L1、L2に電気接続する一組のビア2C、2Cが形成され、いずれのビア2A、2C、2Cも導電充填体5が充填されている。
従って、ビア2A、2C、2Cの中心に沿ってプリント基板10を切断した端面11には、図8示すように、ビア2Aの導電メッキ層4Aと導電充填体5の切断面から構成されるランドパターン9Aと、ビア2Cの導電メッキ層4Cと導電充填体5の切断面から構成される一組のランドパターン9C、9Cが表れ、ランドパターン9Aは、その中間にめくら穴21が凹設されることにより、上方の信号パターン22に電気接続するランドパターン9A4と下方のグランドパターンの導電パターン層L1に電気接続するランドパターン9A1に分割される。
プリント基板10の端面11に実装する電子部品7は、インシュレータ28を介して円筒状の外部コンタクト26の中心に中心コンタクト27が取り付けられた同軸ソケット25であり、中心コンタクト27の実装接続部となる脚部27aは、ランドパターン9A4に平行に対向するように直角に折り曲げられている。また、外部コンタクト26は、中心コンタクト27と接触しないように、中心コンタクト27の脚部27aを挿通させる円筒状の一部が切り欠かれ、残る円筒状の端面から、外部コンタクト26の実装接続部となる3本の脚部26a、26a、26aが、一組のランドパターン9C、9Cとランドパターン9A1に対向するように直角に折り曲げられて連設されている。
これにより、同軸ソケット25の中心コンタクト27の脚部27aをランドパターン9A4に半田付けし、外部コンタクト26の端面を一組のランドパターン9C、9Cとランドパターン9A1に半田付けすることにより、同軸ソケット25の中心コンタクト27が信号パターン22に電気接続するとともに、外部コンタクト2がグランドパターンに電気接続し、図6、図7に示すように、マイクロストリップライン23の方向に沿ってその終端のプリント基板10の端面11に実装される。
図9に示すように、同軸ソケット25に嵌合接続する相手側の同軸プラグ29の接続方向は、プリント基板10に平行となるので、同軸プラグ29との接続がプリント基板10の表面12aや背面12bに実装される他の電子部品7と干渉することがなく、また、同軸プラグ29から引き出される同軸ケーブル29aは、マイクロストリップライン23に沿って引き出されないので、相互に電磁干渉が生じることがない。
この実施の形態では、プリント基板10の表面12aに沿って形成される導電パターン層L4を高周波信号が流れる信号パターン22としてマイクロストリップライン23の伝送路が形成されているが、プリント基板10の表面12aと背面12bに沿って形成される導電パターン層L1、L4をグランドパターンとして、絶縁基板12内に配線する導電パターン層から高周波信号が流れる1本の信号パターンを形成し、グランドパターンと信号パターンからストリップラインの伝送路に、同軸コネクタ25、29を電気接続してもよい。
次に本発明の第3実施の形態に係る電子部品の実装構造30を、図10乃至図13を用いて説明する。第3実施の形態に係る実装構造30のプリント基板10は、絶縁基板12の背面12bに沿って配線される導電パターン層L1と、絶縁基板12の表面12aに沿って配線される導電パターン層L4とを有し、導電パターン層L4は、それぞれ互いに絶縁して配線される多数の表面側配線パターン32、32・・から構成され、全ての表面側配線パターン32、32・・は、プリント基板10の表面12aの一側(図11の右下方向)に互いに平行に引き出されている。また、導電パターン層L4は、互いに絶縁して背面12bに沿って配線される図示しない多数の背面側配線パターンから構成され、プリント基板10の上記一側で、各表面側配線パターン32、32・・を背面12bに投影させた部位に互いに平行に引き出されている。
この表面側配線パターン32と背面側配線パターンが厚さ方向で重なるプリント基板10の上記一側には、それぞれ厚さ方向で重なる表面側配線パターン32と背面側配線パターンに貫通し、導電メッキ層4が表面側配線パターン32と背面側配線パターンに電気接続する多数のビア2、2・・が同一直線上に形成され、各ビア2に導電充填体5が充填されている。しかしながら、表面側配線パターン32と背面側配線パターンは、必ずしも1対1で厚さ方向の対応部位に引き出される必要はなく、ビア2が貫通し、その導電メッキ層4が電気接続するものであれは、それぞれ上記一側の任意の位置に引き出してもよい。
本実施の形態では、この多数のビア2、2・・に沿ってプリント基板1を切断し、切断した端面11に、各ビア2の導電メッキ層4と導電充填体5の切断面からなるランドパターン9を臨ませている。厚さ方向に沿って細長帯状に臨む全てのランドパターン9、9・・は、端面11の中間で水平方向に細長凹溝31が凹設されることにより、表面側配線パターン32に接続するランドパターン91と、背面側配線パターンに電気接続するランドパターン92とに分割されている。また、細長凹溝31の内底面でランドパターン9が切断された両側には、後述するヘッダーコネクタ34を位置決めする位置決め孔33、33が凹設されている。
プリント基板10の端面11に実装する電子部品7は、図13に示すように、他のプリント基板15に実装されるソケットコネクタ38と嵌合接続し、2枚のプリント基板10、15に配線される配線パターン間を接続するヘッダーコネクタ34であり、図10に示すように、細長直方体状の絶縁ハウジング35と、絶縁ハウジングに35に、上下2段に分けて水平方向に互いに絶縁して取り付けられた多数の雄コンタクト36を備えている。
絶縁ハウジング35には、前方(図中、右斜め下方の方向)から嵌合接続するソケットコネクタ38を挿抜させる嵌合凹部35aが前面から凹設され、また、その嵌合凹部35aの内奥面からは、上下2段に分けられた雄コンタクト36を平面と底面に沿って支持するコンタクト支持プレート35bが突設されている。更に、絶縁ハウジング35の端面11に7対向する後面の両側には、それぞれ位置決め孔33、33に挿入され、ヘッダーコネクタ34を端面11の適正位置に位置決めする一対のボス37、37が突設されている。
上段の雄コンタクト36と下段の雄コンタクト36は、それぞれ、端面11に上下に分かれて露出する対応するランドパターン91、92に対向して露出するように、ランドパターン91、92と同数が絶縁ハウジング35に取り付けられ、細長帯状の金属片が上段と下段で上下対称のL字状に折り曲げられ、折り曲げられた前方は、コンタクト支持プレート35bに沿って露出する接触部36aと、端面11に沿って折り曲げられた後方は、脚部36bとなっている。このうち、上段の雄コンタクト36の接触部36aは、コンタクト支持プレート36bの平面に露出し、ソケットコネクタ38の図示しない雌コンタクトに接触し、後方の脚部36bは、図12に示すように、ヘッダーコネクタ34が端面11の適正位置に位置決めされた際に、ランドパターン91の対応部位に露出し、ランドパターン91と半田接続する実装接続部となっている。一方、下段の雄コンタクト36の触部36aは、コンタクト支持プレート36bの底面に露出し、ソケットコネクタ38の図示しない雌コンタクトに接触し、後方の脚部36bは、ヘッダーコネクタ34が適正位置に位置決めされた際に、ランドパターン92の対応部位に露出し、ランドパターン92と半田接続する実装接続部となっている。
従って、端面11に露出する各ランドパターン91、92上にクリーム半田を付着させた後、ヘッダーコネクタ34のボス37、37を位置決め孔33、33へ挿入して、ヘッダーコネクタ34を適正位置に位置決めし、リフロー炉等に通してクリーム半田を加熱溶融させると、クリーム半田で半田接続するランドパターン91、92と脚部36bの接続部を介して、プリント基板10の表面側配線パターン32と背面側配線パターンに各雄コンタクト36が電気接続する状態で、ヘッダーコネクタ34がプリント基板10の端面11に実装される。
このように、プリント基板10の端面11に実装されたヘッダーコネクタ34に、同様にして、他のプリント基板15の端面に実装されるソケットコネクタ38を、図13に示すように、嵌合接続すると、2枚のプリント基板10、15に配線される配線パターン間が個々に電気接続する。
上述の各実施の形態では、複数のビア2の中心を通る直線に沿ってプリント基板10を切断した切断面をランドパターン9を露出させる端面11としているが、端面11に切断面が表れれば、必ずしもビア2の中心を通る直線に沿って切断する必要はなく、また、複数のビア2を屈曲する切断線に沿って切断し、一部に曲面を含む端面11としてもよく、矩形の切断線に沿って切断した切断面を端面11としてもよい。
本発明の第4実施の形態に係る電子部品の実装構造40は、図14に示すように、プリント基板10を、複数のビア2を通過するコの字状の凹部に沿って切断し、その切断面を端面11として、端面11に電子部品7を実装したものである。この実装構造40では、コの字状の端面11の内凹面11aに電子部品7が実装され、その両側に内凹面11aから相対的にプリント基板10の突出部10aが突出するので、実装された電子部品7は、突出部10aで保護され、意図しない外力を受けにくい。
また、本発明の第4実施の形態に係る電子部品の実装構造50は、第3実施の形態に係る電子部品の実装構造30におけるプリント基板10の端面11を、図15に示すように、複数のビア2を通過する切断線が周囲からコの字状に突出する先端の一辺となるようにプリント基板10を切断し、その切断面を端面51としたもので、他の構成は、第3実施の形態に係る電子部品の実装構造30と同一であるので、同一番号を付してその説明を省略する。
この電子部品の実装構造50では、プリント基板10の周囲の側面からコの字状に突出する突出部52の先端面を端面51とし、その端面51にプリント基板間接続用コネクタであるヘッダーコネクタ34が実装される。ヘッダーコネクタ34は、嵌合接続する相手側のソケットコネクタ38との接続方向を突出部52の突出方向として端面52に実装されるので、ソケットコネクタ38を他のプリント基板15の表面15a上に起立させて実装すれば、互いに直交する2枚のプリン基板10、15間を接続できる。
従って、一方のプリント基板10、15の表面12a、15aに実装される電子部品7が他方のプリント基板15、10やそのプリント基板15、10に実装されたプリント基板間接続用コネクタ38、34と干渉することなく、プリント基板間を接続できる。
また、2枚のプリント基板10、15は直交した姿勢で接続されるので、各基板10、15の表面若しくは背面に配線される信号パターン間が接近することによる電磁干渉を低減できる。
この第4実施の形態では、多数の雄コンタクト36とこの雄コンタクト36に接触する多数の雌コンタクトがそれぞれ互いに絶縁されて配列したヘッダーコネクタ34とソケットコネクタ38からなる一組のプリント基板間接続用コネクタで説明したが、ヘッダーコネクタ34とソケットコネクタ38を、前述第2実施の形態で説明した同軸ソケット25と同軸プラグ29に置き換え、高周波信号が流れる同軸線路間を接続する場合にも適用できる。
現在、極限まで小型化が望まれるスマートフォーン等の携帯情報通信端末機器では、高周波信号のアンテナ信号をプリント基板間で接続する従来構造のプリント基板接続用コネクタの嵌合接続高さが0.6mm若しくは0.8mmであり、0.6mm若しくは0.8mmの間隔で平行に配置されるプリント基板に相互のに電磁干渉の問題なく、アンテナ信号を流すには、その最大周波数を3.6GHz帯までとするのが限界となっていた。従って、アンテナ信号が今後予定されている10GHz以上となると、プリント基板間に流れるアンテナ信号間の電磁干渉が避けられないが、本発明のように、同軸ソケット25と同軸プラグ29の一方をプリント基板10の端面11に実装すれば、2枚のプリント基板10、15を直交させて接続し、10GHz以上の帯域のアンテナ信号を流しても相互の電磁干渉を減じることができる。
上述の各実施の形態で用いるプリント基板は、紙フェノール基板、ガラスエポキシ基板、セラミック基板など種々の材料で形成できる。また、上述のプリント基板は、ビルドアップ基板で説明したが、絶縁体の表面、背面、内部のいずれかに導電パターンが配線されるプリント基板であれば、片面基板や両面基板であってもよい。
また、上述の各実施の形態において、ビアホール3に充填する導電充填体5は、ビアホール3の開口を充填体で平坦面とするパッドオンビア工程の一部の工程で充填するものであったが、別の方法で充填してもよく、また、パッドオンビア工程で形成されるパッドをビアホール3上に残したものであってもよい。
また、ビアホール3に受点する充填体には、種々の材料を用いることができるが、ビアに沿って切断する工程を容易にするため、ビアホール3へ充填した後、一定の硬度で硬化する材料が好ましい。
本は発明は、高実装密度で多数の電子部品を実装するプリント基板に適している。
1 電子部品の実装構造及び実装方法
2 ビア
3 ビアホール
4 導電メッキ層
5 導電充填体
7 電子部品
8 実装接続部
9 ランドパターン
10 プリント基板
11 端面
20 第2実施の形態の実装構造
22 信号パターン
23 マイクロストリップライン
25 同軸ソケット(同軸コネクタ)
30 第3実施の形態の実装構造
31 細長凹溝
34 ヘッダーコネクタ(プリント基板接続用コネクタ)
40 第4実施の形態の実装構造
50 第5実施の形態の実装構造
51 端面