JP2020190052A - ニット製の衣服 - Google Patents

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親彦 古谷
Chikahiko Furuya
親彦 古谷
昭江 永井
Akie Nagai
昭江 永井
真以子 吉田
Maiko Yoshida
真以子 吉田
明利 天目
Akitoshi Temmoku
明利 天目
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Abstract

【課題】外観の良いニット製の衣服1の提供。【解決手段】着用者の身体を通す開口Hが形成された本体部2と、ニット製のゴムであり且つ前記開口H周りの開口縁部22よりも周長が短い帯環状の環状締付部3であって、前記開口縁部22に縫合された環状締付部3と、を備え、前記環状締付部3は、帯幅方向における一方の端部が前記本体部2の内側に向けて配置される内向端部30となり、他方の端部が前記本体部2の外側に向けて配置される外向端部31となるように構成され、該環状締付部3には、前記内向端部30を前記開口縁部22に縫合する内側縫い目32aと、前記帯幅方向において該内側縫い目32aよりも前記外向端部31側に位置する外側縫い目32bとが形成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、ニット製の衣服に関する。
上記のニット製の衣服として、例えば特許文献1に開示されているような男性用のニットトランクスが提供されている。
かかるニットトランクスは、着用者の腰回りを取り囲む腰部が形成されるようにして前身頃生地と後身頃生地とを縫い合わせた本体部と、帯環状であり且つ伸縮性を有するベルト体であって、帯幅方向における一端部が全周に亘って前記腰部に縫合されるベルト体とを備えており、着用状態においてはベルト体が着用者の身体を締め付けることによって着用位置がずれないようになっている。
実用新案登録第3072029号公報
ところで、上記従来のニットトランクスでは、ベルト体がニット製のゴムで構成されることがあり、この場合、縫合前の周長を腰部の周長よりも短く設定することによって、ベルト体が着用位置のずれを防止できる程度の締付力を発揮できるようにしている。
かかるベルト体は、腰部の周長と合うように伸長させた状態で前記一端部が腰部に縫合された後、伸長させた状態を解除するに伴い収縮するようになっている。しかしながら、この収縮に伴って本体部(例えば、腰部や、腰部付近の生地)が波打ってしまい、ニットトランクスの外観が悪くなることがある。
また、ベルト体は、前記幅方向における両端部のうちの前記一端部のみが腰部に縫合されているため、前記一端部側に対して他端部側(ベルト体の前記幅方向における他端部側)が大きく収縮する。そのため、ベルト体の外形が前記一端部側と前記他端部側とで不揃いとなることによってもニットトランクスの外観が悪くなることがある。
このように、上記従来のニットトランクスは、波打ちや型崩れが生じることにより外観の良さが損なわれることが問題となっている。なお、ニットトランクス以外のニット製の衣服においても同様の問題が起こり得る。
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、外観の良いニット製の衣服を提供することを課題とする。
本発明のニット製の衣服は、
着用者の身体を通す開口が形成された本体部と、
ニット製のゴムであり且つ前記開口周りの開口縁部よりも周長が短い帯環状の環状締付部であって、前記開口縁部に縫合された環状締付部と、を備え、
前記環状締付部は、帯幅方向における一方の端部が前記本体部の内側に向けて配置される内向端部となり、他方の端部が前記本体部の外側に向けて配置される外向端部となるように構成され、
該環状締付部には、前記内向端部を前記開口縁部に縫合する内側縫い目と、前記帯幅方向において該内側縫い目よりも前記外向端部側に位置する外側縫い目とが形成されている。
上記構成のニット製の衣服の環状締付部は周長が開口縁部よりも短いため、環状締付部は、周長が開口縁部の周長と合うように伸長した状態(伸長状態)で開口縁部に縫合され、開口縁部への縫合後に前記伸長状態が解除されると収縮する。
環状締付部には、内向端部と開口縁部とを縫合する内側縫い目に加えて、内側縫い目から外向端部側にずれた位置には内側縫い目とは別の縫い目である外側縫い目が形成されているため、内向端部側の収縮が内側縫い目によって抑制され、外向端部側の収縮が外側縫い目によって抑制される。
従って、環状締付部の内向端部側と外向端部側の収縮が何れも抑制されるため、帯幅方向における一端部側(内向端部側)の周長と他端部側(外向端部側)の周長とが不揃いとなること、すなわち、ニット製の衣服の型崩れが抑制される。
また、内側縫い目と外側縫い目とによって環状締付部全体の収縮が抑制されやすくなるため、環状締付部の収縮に伴う本体部(開口縁部)の波打ちも抑制される。
また、本発明のニット製の衣服において、
前記開口縁部は、円周端が前記環状締付部における前記内向端部よりも前記外向端部側にずれた場所に位置するようにして前記環状締付部に重ねて配置され、
前記環状締付部は、前記内側縫い目と前記外側縫い目とで該開口縁部に縫合されていてもよい。
このようにすれば、環状締付部が内側縫い目と外側縫い目とで開口縁部に縫合されるため、環状締付部の内向端部側の収縮と外向端部側の収縮とが抑制されやすくなる。
さらに、本発明のニット製の衣服において、
前記開口縁部は、前記円周端及び前記外側縫い目が前記環状締付部の前記帯幅方向における中央部よりも前記外向端部側にずれた場所に位置するようにしてもよい。
このようにすれば、環状締付部の内向端部側と外向端部側とが開口縁部に縫合されるため、環状締付部全体の収縮が抑制されやすくなる。
以上のように、本発明のニット製の衣服によれば、型崩れや波打ちの発生を抑制することによって、外観を良くすることができるという優れた効果を奏し得る。
図1は、本発明の一実施形態に係るニット製の衣服の正面図である。 図2は、同実施形態に係るニット製の衣服の背面図である。 図3は、同実施形態に係るニット製の衣服の分解図である。 図4は、図2のIV−IV線での断面図である。 図5は、同実施形態に係るニット製の衣服の製造方法の説明図であって、(a)は環状締付部を伸長させている状態の説明図であり、(b)は本体部に縫合した環状締付部が収縮している状態の説明図である。 図6は、本発明の別の実施形態に係るニット製の衣服の説明図である。 図7において、(a)は本発明のさらに別の実施形態に係るニット製の衣服の説明図であり、(b)は本発明のさらなる別の実施形態に係るニット製の衣服の説明図である。 図8は、本発明のさらなる別の実施形態に係るニット製の衣服の説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係るニット製の衣服について添付図面を参照しつつ説明を行う。
なお、本実施形態では、ニット製の衣服が下半身に着用する男性用の肌着(より具体的にはニット製のトランクス)であることを前提として以下の説明を行うこととする。
本実施形態に係るニット製の衣服は、図1に示すように、着用者の身体を通す開口が形成された本体部2と、ニット製のゴムを帯環状にした環状締付部3であって、本体部2の開口まわりの開口縁部に縫合される環状締付部3とを備えている。
本体部2は、着用状態において、着用者の正面側に配置される正面部20と、着用者の背面側に配置される背面部21(図2参照)とを有する。正面部20は、いわゆる前身頃であり、背面部21は、いわゆる後身頃である。
本体部2には、図5(a)に示すように、前記開口Hが複数(本実施形態では3つ)形成されており、この3つの開口Hには着用者が腰を通す一つの開口H(以下、腰側開口HWと称する)と、着用者が脚を通す2つの開口H(以下、脚側開口HLと称する)とが含まれている。そして、本実施形態では、一つの腰側開口HWと2つの脚側開口HLのうち、一つの腰側開口HWまわりの開口縁部22のみに環状締付部3が縫合されている。
環状締付部3は、図3に示すように、帯幅方向における一方の端部が本体部2の内側に向けて配置される内向端部30となり、他方の端部が本体部2の外側に向けて配置される外向端部31となるように構成されている。すなわち、環状締付部3では、外向端部31が内向端部30よりも前方(本体部2の開口Hを通じて本体部2内から本体部2外に向かう方向における前方)に位置している。
また、環状締付部3(環状締付部3の外周面)は、帯幅方向における全体若しくは略全体が開口縁部22(開口縁部22の内周面)に重なるようにして配置されている。そのため、開口縁部22の円周端(先端)220は、環状締付部3の内向端部30よりも外向端部31側にずれた場所、より具体的には、環状締付部3の外向端部31に重ねて配置されている。
図4に示すように、環状締付部3には、内向端部30を開口縁部22に縫合する内側縫い目32aと、帯幅方向において内側縫い目32aよりも外向端部31側に位置する外側縫い目32bとが形成されている。
内側縫い目32aと外側縫い目32bとは、環状締付部3の周方向全周に亘って連続するように形成されている。
内側縫い目32aは、上述のように内向端部30を開口縁部22に縫合している縫い目であり、また、外側縫い目32bは、外向端部31を開口縁部22に縫合している縫い目である。そのため、本実施形態の環状締付部3は、帯幅方向における両端側(内向端部30側と外向端部31側)が全周に亘って開口縁部22に縫合されている。
ここで、環状締付部3は、着用者の身体に対する着用位置のずれを防止するための構成であり、内部に通した身体の部位に締付力を付与できるように構成されている。
より具体的に説明すると、環状締付部3は、伸長させていない状態での周長が開口縁部22の周長よりも短くなるように構成されている(図3参照)。また、環状締付部3は筒状に編まれた丸編地であり、継ぎ目がないように構成されている。
また、環状締付部3を開口縁部22に縫合する場合は、図5(a)に示すように、環状締付部3を該環状締付部3自身の周長が開口縁部22の周長と合うように伸長させた伸長状態のまま、内側縫い目32aと外側縫い目32bとを形成して環状締付部3を開口縁部22に縫合している。
そして、開口縁部22に縫合された環状締付部3は、内側縫い目32aと外側縫い目32bとによって、縫合前の周長となる前に収縮が止まるようになっている。そのため、開口縁部22に縫合された環状締付部3は、開口縁部22への縫合前の状態に比べて引き伸ばされた状態となっている。
本実施形態に係るニット製の衣服1の構成は、以上の通りである。続いて、ニット製の衣服1の製造方法の説明を行う。
ニット製の衣服1の製造方法には、本体部2と環状締付部3とを縫合する縫合工程が含まれている。そして、この縫合工程では、環状締付部3を伸長状態にしたまま、環状締付部3の内向端部30を開口縁部22に縫合して内側縫い目32aを形成するとともに、外向き端部に外側縫い目32bを形成している。
また、縫合工程においては、環状締付部3の内向端部30よりも外側端部側にずれた場所、より具体的には、環状締付部3の帯幅方向における中央部よりも外向端部31側にずれた場所に開口縁部22の円周端220が位置するようにして環状締付部3を位置決めした後、環状締付部3を内側縫い目32aと前記外側縫い目32bとで開口縁部22に縫合している。なお、本実施形態では、外側縫い目32bを環状締付部3の前記中央部よりも外向端部31側にずれた場所に形成している。
以上のように、本実施形態に係るニット製の衣服1では、環状締付部3によって着用者の身体に締付力を付与できるように構成する必要があることから、環状締付部3の周長(縫合前の周長)が開口縁部22の周長よりも短く設定されており、この環状締付部3を開口縁部22の周長と合うように伸長させた伸長状態(図5(a)参照)で開口縁部22に縫合している。
環状締付部3は、開口縁部22に縫合された後に前記伸長状態が解除されると収縮する(図5(b)参照)が、内向端部30と開口縁部22とを縫合する内側縫い目32aに加えて、内側縫い目32aとは別の縫い目である外側縫い目32bが内側縫い目32aから外向端部31側にずれた位置に形成されているため、内向端部30側の収縮が内側縫い目32aによって抑制され、外向端部31側の収縮が外側縫い目32bによって抑制される。
従って、環状締付部3の内向端部30側と外向端部31側の収縮が何れも抑制されるため、帯幅方向における一端部側(内向端部30側)の周長と他端部側(外向端部31側)の周長とが不揃いとなること、すなわち、ニット製の衣服1の型崩れが抑制される。
また、内側縫い目32aと外側縫い目32bとによって環状締付部3全体の収縮が抑制されやすくなるため、環状締付部3の収縮に伴う本体部2(開口縁部22)の波打ちも抑制される。
このように、本実施形態に係るニット製の衣服1によれば、型崩れや波打ちの発生を抑制することによって、外観を良くすることができるという優れた効果を奏し得る。
また、本実施形態のニット製の衣服1では、環状締付部3の内向端部30側と外向端部31側とが、それぞれ内側縫い目32aと外側縫い目32bとで開口縁部22に縫合されているため、環状締付部3の内向端部30側の収縮と外向端部31側の収縮とが抑制されやすくなる。
特に、本実施形態の環状締付部3は、帯幅方向における中央部よりも前記外向端部31側にずれた場所に形成されている外側縫い目32bによって開口縁部22に縫合されているため、環状締付部3全体の収縮が抑制されやすくなる。
さらに、ニット製の衣服1の環状締付部3は、開口縁部22への縫合後においては、縫合前の周長となる前に収縮が止まるようになっている。そのため、ニット製の衣服1を着用していない状態においても、環状締付部3に伸びが生じた状態にすることができ、これにより、着用者に過剰な締め付け感を与えてしまうことも抑制できる。
なお、本実施形態に係るニット製の衣服は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態のニット製の衣服1は男性用であったが、この構成に限定されない。ニット製の衣服1は、例えば、女性用であってもよい。
上記実施形態のニット製の衣服1は肌着であったが、この構成に限定されない。ニット製の衣服1は、例えば、ズボン等であってもよい。この場合、環状締付部3は、ウエストや、裾等に設けられる。
上記実施形態のニット製の衣服1は下半身に着用するものであったが、この構成に限定されない。ニット製の衣服1は、例えば、トレーナー等の上半身に着用するものであってもよい。この場合、環状締付部3は、袖口に等に設けられる。
上記実施形態において特に言及しなかったが、正面部20と背面部21とが一つながりの生地から作られたものであってもよいし、別々の生地から作られたものであってもよい。
上記実施形態では、本体部2の3つの開口Hのうち、腰側開口HWのみに環状締付部3が縫合されていたが、この構成に限定されない。例えば、本体部2の脚側開口HLに環状締付部3が縫合されていてもよい。
上記実施形態では、外向端部31に形成された縫い目を外側縫い目32bとしていたが、この構成に限定されない。内側縫い目32aよりも外向端部31側(外側)に形成された縫い目であれば、例えば、図6に示すように、環状締付部3の帯幅方向における内向端部30と外向端部31の間に形成された縫い目を外側縫い目32bとしてもよい。
上記実施形態では、環状締付部3の外側端部が開口縁部22の円周端220の近傍に位置していたが、この構成に限定されない。環状締付部3の外側端部は、開口縁部22の円周端220から前方に進出した場所に位置していてもよい。この場合、外側縫い目32bには、図7(a)に示すように、環状締付部3の前記中央部よりも外向端部31側に形成された縫い目だけが含まれていてもよいし、図7(b)に示すように、内側縫い目32aよりも外向端部31側であり且つ環状締付部3の前記中央部よりも内向端部30側に形成された縫い目が含まれるようにしてもよい。
上記実施形態において、特に言及しなかったが、環状締付部3は、図8に示すように、外向端部31が円周端220よりも内側に位置するように配置されていてもよい。なお、図8に示す環状締付部3には、外側縫い目32bとしての縫い目を外側端部のみに形成しているが、内側縫い目32aよりも外向端部31側であり且つ環状締付部3の前記中央部よりも内向端部30側に外側縫い目32bとしての縫い目を形成してもよい。
1…衣服、2…本体部、3…環状締付部、20…正面部、21…背面部、22…開口縁部、30…内向端部、31…外向端部、32a…内側縫い目、32b…外側縫い目、220…円周端、H…開口、HL…脚側開口、HW…腰側開口

Claims (3)

  1. 着用者の身体を通す開口が形成された本体部と、
    ニット製のゴムであり且つ前記開口周りの開口縁部よりも周長が短い帯環状の環状締付部であって、前記開口縁部に縫合された環状締付部と、を備え、
    前記環状締付部は、帯幅方向における一方の端部が前記本体部の内側に向けて配置される内向端部となり、他方の端部が前記本体部の外側に向けて配置される外向端部となるように構成され、
    該環状締付部には、前記内向端部を前記開口縁部に縫合する内側縫い目と、前記帯幅方向において該内側縫い目よりも前記外向端部側に位置する外側縫い目とが形成されている、
    ニット製の衣服。
  2. 前記開口縁部は、円周端が前記環状締付部における前記内向端部よりも前記外向端部側にずれた場所に位置するようにして前記環状締付部に重ねて配置され、
    前記環状締付部は、前記内側縫い目と前記外側縫い目とで該開口縁部に縫合されている、
    請求項1に記載のニット製の衣服。
  3. 前記開口縁部は、前記円周端及び前記外側縫い目が前記環状締付部の前記帯幅方向における中央部よりも前記外向端部側にずれた場所に位置する、
    請求項2に記載のニット製の衣服。
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