JP7321348B1 - 袖丈調整方法及び衣服 - Google Patents

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Abstract

【課題】衣服の袖丈を自在に調整する。【解決手段】袖12の袖丈調整方法は、袖12の内周において縫い合わせ部28よりも長手方向の先端側に設けられた第1係合部32a、32bと、袖12の内周において第1係合部32a、32bよりも肩口側に設けられた第2係合部34を係合させる係合ステップと、第1係合部と32a(32b)と第2係合部34が係合した状態で縫い合わせ部28の位置を長手方向において移動させて袖12の長さを調整する調整ステップを有する。【選択図】図4

Description

本発明は、袖丈調整方法及び衣服に関する。
下記の特許文献1には、着用者の成長に対応するために、シャツの袖のカフス部に折り返し部を重ね合わせて複数の縫い糸で縫着し、縫い糸を抜き取ることで袖丈を伸長する技術が開示されている。
実用新案登録第3142553号公報
しかし、上記の技術では、縫い糸を抜き取った後は、縫い糸を再度縫着しない限りは、袖丈を調整することができない。別言すれば、上記の技術では、袖丈を何度も自在に調整することができない。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、衣服の袖丈を何度も自在に調整することを目的とする。
本発明の第1の態様においては、表袖口と裏袖口を縫い合わせ、又は袖口見返しと裏袖口を縫い合わせた袖の袖丈調整方法であって、前記袖の内周において縫い合わせ部よりも長手方向の先端側に設けられた第1係合部と、前記袖の内周において前記第1係合部よりも肩口側に設けられた第2係合部とを、係合させる係合ステップと、前記第1係合部と前記第2係合部が係合した状態で前記縫い合わせ部の位置を前記長手方向において移動させて前記袖の長さを調整する調整ステップと、を有する、袖丈調整方法を提供する。
また、前記係合ステップにおいて、前記縫い合わせ部の位置を前記先端側の方向へ移動して表袖が弛むように、前記第1係合部と前記第2係合部を係合させ、前記調整ステップにおいて、弛んだ前記表袖が張るように前記表袖の折り返し位置をずらして前記縫い合わせ部の位置を前記肩口側の方向へ移動させて、前記袖の長さを調整することとしてもよい。
本発明の第2の態様においては、表袖口と裏袖口を縫い合わせ、又は袖口見返しと裏袖口を縫い合わせた袖の袖丈調整方法であって、縫い合わせ部の位置を長手方向において移動させて前記袖の長さを調整する調整ステップと、前記袖の内周において前記縫い合わせ部よりも長手方向の先端側に設けられた第1係合部と、前記袖の内周において前記第1係合部よりも肩口側に設けられた第2係合部とを、係合させる係合ステップと、を有する、袖口調整方法を提供する。
また、前記調整ステップにおいて、表袖の折り返し位置をずらして前記縫い合わせ部の位置を前記肩口側の方向へ移動して裏袖が弛むように、前記袖の長さを調整し、前記係合ステップにおいて、弛んだ前記裏袖が張るように、前記第1係合部と前記第2係合部を係合させることとしてもよい。
また、前記調整ステップにおいて、表袖に環状に内包された案内部材に沿って前記表袖を折り返すことで、前記袖の先端位置を調整することとしてもよい。
本発明の第3の態様においては、表袖口と裏袖口を縫い合わせ、又は袖口見返しと裏袖口を縫い合わせた袖の袖丈調整方法であって、表袖に環状に内包され前記表袖よりも硬い案内部材に沿って前記表袖を折り返すステップと、縫い合わせ部の位置を長手方向において移動させて前記袖の長さを調整する調整ステップと、を有する、袖丈調整方法を提供する。
本発明の第4の態様においては、表袖口と裏袖口を縫い合わせ、又は袖口見返しと裏袖口を縫い合わせた袖を有する衣服であって、前記袖の内周に位置する縫い合わせ部と、前記袖の内周において前記縫い合わせ部よりも長手方向の先端側に設けられた第1係合部と、前記袖の内周において前記第1係合部よりも肩口側に設けられ、前記第1係合部との係合又は係合の解除に伴い前記縫い合わせ部の位置を上下動可能な第2係合部と、を備える、衣服を提供する。
また、表袖に内包され、前記表袖の折り返し位置を案内する所定幅の環状の案内部材を更に備えることとしてもよい。
本発明によれば、衣服の袖丈を何度も自在に調整できるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る衣服1の構成を説明するための模式図である。 衣服1の袖丈の調整を説明するための模式図である。 図1のA-A断面を示す模式図である。 袖12の内側の袖丈調整構造を説明するための模式図である。 袖丈の第2短状態への調整手順を説明するための模式図である。 袖丈調整時の表袖22の状態を示す写真である。 袖丈の第1短状態への調整手順を説明するための模式図である。 第2実施形態に係る袖丈調整構造を説明するための模式図である。 袖丈の第2短状態への調整手順を説明するための模式図である。 袖丈の第1短状態への調整手順を説明するための模式図である。
<第1の実施形態>
(衣服の概要)
第1の実施形態に係る衣服の概要について、図1~図3を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施形態に係る衣服1の構成を説明するための模式図である。衣服1は、上衣であり、ここではスーツジャケットである。ただし、これに限定されず、衣服1は、例えばシャツであってもよい。衣服1は、図1に示すように、身頃部10と、右袖12Rと、左袖12Lを有する。
身頃部10は、上衣の胴体部分である。身頃部10は、例えば、前身頃と後身頃を含む。右袖12Rは、衣服1の右側の袖であり、身頃部10に繋がっている。左袖12Lは、衣服1の左側の袖であり、身頃部10に繋がっている。
衣服1においては、右袖12R及び左袖12Lの丈を自在に何度も調整可能である。ここでは、右袖12R及び左袖12Lの丈は、2段階に調整可能であるが、3段階以上に調整可能であってもよい。以下では、左袖12Lの丈の調整について、図2を参照しながら説明する。
図2は、衣服1の袖丈の調整を説明するための模式図である。なお、図2では、説明の便宜上、衣服1の左袖12Lの丈のみが調整された状態が示されているが、実際には、右袖12Rの丈も同様に調整される。
左袖12Lの丈は、図1に示す通常状態と、図2(a)に示す第1短状態と、図2(b)に示す第2短状態のいずれかの状態に自在に調整可能である。第1短状態時の左袖12Lの丈は、通常状態時の左袖12Lの丈よりも所定長さだけ短い。第2短状態時の左袖12Lの丈は、第1短状態時の左袖12Lの丈よりも所定長さだけ短い。なお、図2(a)及び図2(b)に示す一点鎖線は、通常状態時の左袖12Lの先端位置を示している。
右袖12R及び左袖12Lの先端13側には、袖丈を調整する際に表袖の先端の位置をずらす際の目安となる案内部材が内包されている。この案内部材を設けることで、表袖の先端の位置を所望の位置にずらしやすくなる。
図3は、図1のA-A断面を示す模式図である。図3では、説明の便宜上、後述するタブ30等が省略されている。左袖12Lの表袖22の先端側には、複数の案内部材17、18が内包されている。案内部材17、18は、左袖12Lを1周するように設けられた所定幅の案内部材である。また、案内部材17、18は、表袖22の折り返された先端部の片側の面に接着されている。ここでは、案内部材17、18の外周面17a、18aが、表袖22の片側の面に接着されている。案内部材17、18は、長手方向において僅かな隙間を空けて配置されている。案内部材17、18は、袖丈調整時に表袖22の折り返し位置を案内する機能を有する。なお、右袖12Rの先端にも、同様に案内部材17、18が内包されている。
本明細書において、「表袖22の折り返し」とは、図3に示すように表袖22を内側に折り返す(すなわち、折り込む)ことを意味する。
右袖12Rの丈も、左袖12Lと同様に、通常状態、第1短状態及び第2短状態のいずれかの状態に自在に調整可能である。以下では、右袖12R及び左袖12Lを単に袖12と総称して、袖12の袖丈を調整する調整構造の詳細について説明する。
(袖丈調整構造について)
図4は、袖12の内側の袖丈調整構造を説明するための模式図である。図4には、袖12を裏返した状態(すなわち、袖12の内側)が示されている。
袖12は、図4に示すように、表袖22と、裏袖24と、袖口見返し26と、縫い合わせ部28と、タブ30と、第1係合部32a、32bと、第2係合部34を有する。
表袖22は、袖12の表側になる部分であり、裏袖24は、袖12の内側になる部分である。表袖22は、図4に示すように、袖12の内側まで延びている。また、表袖22には、前述した案内部材17、18が内包されている。
袖口見返し26は、袖12の内側において裏袖24と表袖22の間に位置している。袖口見返し26の一端は、表袖22の表袖口に縫い合わせられており、袖口見返し26の他端は、裏袖24の裏袖口に縫い合わせられている。
縫い合わせ部28は、裏袖24の裏袖口と袖口見返し26を縫い合わせた部分である。縫い合わせ部28は、袖12の内周に位置している。縫い合わせ部28は、袖12を1周するように形成されている。
タブ30は、縫い合わせ部28から延びるように設けられている。タブ30は、袖12の内側において所定幅で1周するように設けられている。タブ30の長手方向の一端30a側は、縫い合わせ部28に縫い合わせられている。タブ30の長手方向の他端30b側は、自由端となっている。このため、タブ30は、一端30aを支点として折り返し可能である。
第1係合部32a、32bは、図4に示すように、袖12の内周において縫い合わせ部28よりも長手方向の先端側に設けられている。第1係合部32aは、長手方向において所定間隔だけ第1係合部32bから離れている。ここでは、2つの第1係合部32a、32bが設けられていることとしたが、これに限定されず、3つ以上の第1係合部が設けられていてもよいし、一つの第1係合部が設けられていてもよい。
第1係合部32aは、周方向において所定間隔で3つ設けられている。同様に、第1係合部32bも、周方向において所定間隔で3つ設けられている。第1係合部32a、32bは、ここでは凸形状となっているが、これに限定されず、他の形状であってもよい。
第2係合部34は、第1係合部32a、32bよりも肩口側に設けられている。第2係合部34は、ここではタブ30に設けられている。第2係合部34は、複数の第1係合部32a、32bのうちの一の第1係合部と係合可能である。第2係合部34は、凸形状の第1係合部32a、32bと係合可能な凹形状となっている。第2係合部34も、第1係合部32a、32bと同様に、周方向において所定間隔で3つ設けられている。第2係合部34は、第1係合部32a、32bとの係合又は係合の解除に伴い縫い合わせ部28の位置を上下動可能である。そして、縫い合わせ部28の位置を上下動させることで、袖12の丈を調整することが可能となっている。
上記では、第1係合部32a、32bが凸形状であり、第2係合部34が凹形状であることとしたが、これに限定されず、例えば、第1係合部32a、32bが凹形状であり、第2係合部34が凸形状であってもよい。また、第1係合部32a、32b及び第2係合部34の形状が、左袖12Lと右袖12Rで逆になっていてもよい。この場合には、第1係合部32a、32bと第2係合部34を形成する一対のパーツを無駄なく使い切ることができる。
本実施形態では、第2係合部34が第1係合部32aに係合した状態で、縫い合わせ部28の位置を上下動させて、袖12の丈を第1短状態(図2(a))に調整可能である。また、第2係合部34が第1係合部32bに係合した状態で、縫い合わせ部28の位置を上下動させて、袖12の丈を第2短状態(図2(b))に調整可能である。すなわち、本実施形態に係る衣服1の場合には、複数の丈状態(通常状態、第1短状態、第2短状態)の間で、袖丈を自在に何度も調整可能である。また、図1及び図2に示すように、丈を調整した後の袖12の美観が損なわれることがない。
(袖丈調整の手順)
袖12の袖丈調整の具体的な手順について、図5~図7を参照しながら説明する。以下では、説明の便宜上、袖丈を通常状態から第2短状態へ調整する手順について説明した後に、袖丈を通常状態から第1短状態へ調整する手順について説明する。
図5は、袖丈の第2短状態への調整手順を説明するための模式図である。図6は、袖丈調整時の表袖22の状態を示す写真である。なお、図5(a)には、第2係合部34が第1係合部32bに係合した状態の袖12が示され、図5(b)には、袖丈が第2短状態に調整された状態の袖12が示されている。以下では、袖12を裏返した状態で袖丈調整が行われる。なお、袖12を裏返さずに、袖丈を調整することも可能である。
まず、使用者は、例えば図4に示す通常状態から、図5(a)に示すようにタブ30が第1係合部32a、32bを覆うように、タブ30及び袖口見返し26を折り返す。この際、折り返し位置(図5(a)で一点鎖線が示す位置)は、袖口見返し26の部分となり、図4と図5(a)を対比すると分かるように、縫い合わせ部28の位置が袖12の先端方向(第1方向)へ移動する。
次に、使用者は、第2係合部34と第1係合部32bを係合させる(係合ステップ)。具体的には、使用者は、周方向に所定間隔で配置された3つの第2係合部34の各々を、対応する第1係合部32bに係合させる。この状態では、縫い合わせ部28が袖12の先端側へ移動したため、図6(a)に示すように表袖22が弛んだ状態となる。
次に、使用者は、第2係合部34と第1係合部32bが係合した状態で縫い合わせ部28の位置を袖12の先端から離れる方向(第2方向)へ移動させて(図5(b))、袖12の長さを調整する(調整ステップ)。具体的には、使用者は、表袖22の丈を短くするように折り返し位置をずらすことで、縫い合わせ部28の位置を袖12の先端から離れる方向(肩口側の方向)へ移動させる。図5(b)において、一点鎖線が、図5(a)における表袖22の折り返し位置を示す。この際、使用者は、表袖22に内包された案内部材18の端で表袖22を折り返して、袖12の先端位置を調整する。表袖22の先端位置をずらすことで、図6(b)に示すように表袖22の弛みがなくなって、袖丈が第2短状態になる。
図7は、袖丈の第1短状態への調整手順を説明するための模式図である。図7(a)には、第2係合部34が第1係合部32aに係合した状態の袖12が示され、図7(b)には、袖丈が第1短状態に調整された状態の袖12が示されている。
まず、使用者は、例えば通常状態から、図7(a)に示すようにタブ30が第1係合部32aを覆うように、タブ30及び袖口見返し26を折り返す。この際、折り返し位置(図7(a)で一点鎖線が示す位置)は、袖口見返し26の部分となり、縫い合わせ部28の位置が袖12の先端方向へ移動する。
次に、使用者は、3つの第2係合部34と第1係合部32aを係合させる。この状態では、縫い合わせ部28が袖12の先端側へ移動したため、表袖22が弛んだ状態となる。
次に、使用者は、第2係合部34と第1係合部32aが係合した状態で縫い合わせ部28の位置を袖12の位置から離れる方向へ移動させて(図7(b))、袖12の長さを調整する。具体的には、使用者は、表袖22の丈を短くするように折り返し位置をずらすことで、縫い合わせ部28の位置を袖12の先端から離れる方向へ移動させる。図7(b)において、一点鎖線が、図7(a)における表袖22の折り返し位置を示す。この際、使用者は、表袖22に内包された案内部材17の端で表袖22を折り返して、袖12の先端位置を調整する。この際、案内部材17は、表袖22内で案内部材18と重なる状態となる。表袖22の先端位置をずらすことで、表袖22の弛みがなくなって、袖丈が第1短状態になる。
上述した係合ステップ及び調整ステップを含む手順で袖丈調整を行うことで、使用者は、衣服1の袖12の丈を、複数の状態(通常状態、第1短状態、第2短状態)の間で自在に何度も調整可能である。
(袖丈調整の変形例)
上述した袖丈調整の手順では、第2係合部34と第1係合部32a、32bを係合した後に、袖12の長さを調整することとしたが、これに限定されない。例えば、以下に説明するように、袖12の長さを調整した後に、第2係合部34と第1係合部32a、32bを係合させてもよい。
まず、使用者は、縫い合わせ部28の位置を長手方向において移動させて袖12の長さを調整する。具体的には、使用者は、表袖22の丈を短くするように折り返し位置をずらして縫い合わせ部28の位置を肩口側の方向へ移動させる。この際、裏袖24が弛むことになる。ここでは、袖丈が第2短状態に調整されたものとする。
次に、使用者は、弛んだ裏袖24が張るように、第2係合部34と第1係合部32bを係合させる。具体的には、使用者は、弛んだ裏袖24が張るように縫い合わせ部28の位置を先端側の方向へ移動して、第2係合部34と第1係合部32bを係合させる。これにより、袖丈が第2短状態に保持される。
変形例においては、袖丈を通常状態から第1短状態へ調整する際も、同様な手順で行われる。このため、使用者は、衣服1の袖12の丈を、複数の状態(通常状態、第1短状態、第2短状態)の間で自在に何度も調整可能である。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、袖12の袖口見返し26と裏袖口の縫い合わせ部28の位置を移動させて、袖丈を調整していた。これに対して、第2の実施形態において袖丈調整時に移動する縫い合わせ部は、表袖口と裏袖口の縫い合わせ部である点で相違する。第2の実施形態の袖12は、袖口見返し26を有しない。
図8は、第2実施形態に係る袖丈調整構造を説明するための模式図である。図8には、袖12を裏返した状態(すなわち、袖12の内側)が示されている。
第2実施形態の袖12は、図8に示すように、表袖22と、裏袖24と、縫い合わせ部28と、第1係合部42と、第2係合部44a、44bを有する。第2の実施形態の表袖22及び裏袖24は、第1の実施形態の表袖22及び裏袖24と同様であるので、詳細な説明は省略する。なお、表袖22には、第1の実施形態と同様に案内部材17、18(図3)が内包されている。
縫い合わせ部28は、表袖口と裏袖口を縫い合わせた部分である。縫い合わせ部28は、袖12の内周に位置している。縫い合わせ部28は、袖12を1周するように形成されている。
第1係合部42は、袖12の内周において縫い合わせ部28よりも長手方向の先端側に設けられている。第1係合部42は、周方向において所定間隔で3つ設けられている。第1係合部42は、ここでは凸形状である。
第2係合部44a、44bは、裏袖24に固定された係合部材40に設けられており、第1係合部42と係合可能である。第2係合部44a、44bは、凸形状の第1係合部42と係合可能な凹形状となっている。第2係合部44a、44bのうちの一方が、第1係合部42と係合可能である。第2係合部44a、44bは、第1係合部42との係合又は係合の解除に伴い縫い合わせ部28の位置を上下動可能である。
第2の実施形態では、第2係合部44aが第1係合部42に係合した状態で、縫い合わせ部28の位置を上下動させて、袖12の丈を第1短状態(図2(a))に調整可能である。また、第2係合部44bが第1係合部42に係合した状態で、縫い合わせ部28の位置を上下動させて、袖12の丈を第2短状態(図2(b))に調整可能である。
次に、第2の実施形態における袖丈調整の具体的な手順について、図9及び図10を参照しながら説明する。
図9は、袖丈の第2短状態への調整手順を説明するための模式図である。図9(a)には、第2係合部44bが第1係合部42に係合した状態の袖12が示され、図9(b)には、袖丈が第2短状態に調整された状態の袖12が示されている。以下では、袖12を裏返した状態で袖丈調整が行われる。
まず、使用者は、例えば図8に示す通常状態から、図9(a)に示すように裏袖24が第1係合部42を覆うように、裏袖24を折り返す。次に、使用者は、第2係合部44bと第1係合部42を係合させる(係合ステップ)。具体的には、使用者は、周方向に所定間隔で配置された3つの第2係合部44bの各々を、対応する第1係合部42に係合させる。この状態では、裏袖24が折り返されているため、表袖22が弛んだ状態となる(図6(a)参照)。
次に、使用者は、第2係合部44bと第1係合部42が係合した状態で縫い合わせ部28の位置を袖12の先端から離れる方向へ移動させて(図9(b))、袖12の長さを調整する(調整ステップ)。具体的には、使用者は、表袖22の丈を短くするように折り返し位置をずらすことで、縫い合わせ部28の位置を袖12の先端から離れる方向へ移動させる。図9(b)において、一点鎖線が、図9(a)における表袖22の折り返し位置を示す。この際、使用者は、表袖22に内包された案内部材18の端で表袖22を折り返して、袖12の先端位置を調整する。表袖22の先端位置をずらすことで、表袖22の弛みがなくなって(図6(b)参照)、袖丈が第2短状態になる。
図10は、袖丈の第1短状態への調整手順を説明するための模式図である。図10(a)には、第2係合部44aが第1係合部42に係合した状態の袖12が示され、図10(b)には、袖丈が第1短状態に調整された状態の袖12が示されている。
まず、使用者は、例えば通常状態から、図10(a)に示すように裏袖24が第1係合部42を覆うように、裏袖24を折り返す。次に、使用者は、3つの第2係合部44aと第1係合部42を係合させる。この状態では、裏袖24が折り返されているため、表袖22が弛んだ状態となる。
次に、使用者は、第2係合部44aと第1係合部42が係合した状態で縫い合わせ部28の位置を袖12の先端から離れる方向へ移動させて(図10(b))、袖12の長さを調整する。具体的には、使用者は、表袖22の丈を短くするように折り返し位置をずらすことで、縫い合わせ部28の位置を袖12の先端から離れる方向へ移動させる。図10(b)において、一点鎖線が、図10(a)における表袖22の折り返し位置を示す。この際、使用者は、表袖22に内包された案内部材に沿って表袖22を折り返して、袖12の先端位置を調整する。表袖22の先端位置をずらすことで、表袖22の弛みがなくなって、袖丈が第1短状態になる。
上述した袖丈調整の手順では、第2係合部44a、44bと第1係合部42を係合した後に、袖12の長さを調整することとしたが、これに限定されない。例えば、第1の実施形態の変形例と同様に、袖12の長さを調整した後に、第2係合部44a、44bと第1係合部42を係合させてもよい。
第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、複数の丈状態(通常状態、第1短状態、第2短状態)の間で、袖丈を自在に何度も調整可能である。また、丈を調整した後の袖12の美観が損なわれることがない。
<第3の実施形態>
第1の実施形態及び第2の実施形態では、衣服1が第1係合部(例えば、第1係合部32a、32b)及び第2係合部(例えば、第2係合部34)を有し、袖丈を調整する際に第1係合部と第2係合部を係合させることとした。これに対して、第3の実施形態では、衣服1に第1係合部及び第2係合部を設けず、袖丈を調整する際に第1係合部と第2係合部を係合させる工程が不要となる。
第3の実施形態では、衣服1の表袖22に環状に内包された案内部材(ここでは、図3に示す案内部材17、18を例に挙げて説明する)が、表袖22よりも硬い。別言すれば、表袖22が、折り返し位置を案内する案内部材17、18よりも柔らかい材質から成る。この場合には、使用者が案内部材17又は案内部材18の端で表袖22を折り返すと、表袖22を折り返した状態が保持されるため、係合部を設ける必要がなくなる。特に、案内部材17、18が、表袖22を1周するように配置されていることで保持力が高まり、折り返された表袖22が折り返し前の状態に戻りにくくなる。
使用者は、表袖22を折り返しながら、縫い合わせ部の位置を長手方向において移動させて袖の長さを調整する。これにより、係合部を用いない衣服1でも、丈調整後の袖を保持しやすくなる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
1 衣服
12 袖
17、18 案内部材
22 表袖
24 裏袖
26 袖口見返し
28 縫い合わせ部
30 タブ
32a、32b 第1係合部
34 第2係合部
40 係合部材
42 第1係合部
44a、44b 第2係合部

Claims (7)

  1. 表袖口と裏袖口を縫い合わせ、又は袖口見返しと裏袖口を縫い合わせた袖の袖丈調整方法であって、
    前記袖の内周において縫い合わせ部よりも長手方向の先端側に設けられた複数の第1係合部と、前記袖の内周において前記第1係合部よりも肩口側に設けられた複数の第2係合部とを、係合させる係合ステップと、
    前記第1係合部と前記第2係合部が係合した状態で前記縫い合わせ部の位置を前記長手方向において移動させて前記袖の長さを調整する調整ステップと、
    を有し、
    前記係合ステップにおいて、前記袖の内側において所定幅で1周するように設けられ、前記縫い合わせ部に連結している幅方向の一端部と、自由端になっている前記幅方向の他端部とを有するタブに周方向において所定間隔で位置する前記第2係合部を、前記内周に前記周方向において前記所定間隔で位置する前記第1係合部に係合させる、袖丈調整方法。
  2. 前記係合ステップにおいて、前記縫い合わせ部の位置を前記先端側の方向へ移動して表袖が弛むように、前記第1係合部と前記第2係合部を係合させ、
    前記調整ステップにおいて、弛んだ前記表袖が張るように前記表袖の折り返し位置をずらして前記縫い合わせ部の位置を前記肩口側の方向へ移動させて、前記袖の長さを調整する、
    請求項1に記載の袖丈調整方法。
  3. 表袖口と裏袖口を縫い合わせ、又は袖口見返しと裏袖口を縫い合わせた袖の袖丈調整方法であって、
    縫い合わせ部の位置を長手方向において移動させて前記袖の長さを調整する調整ステップと、
    前記袖の内周において前記縫い合わせ部よりも長手方向の先端側に設けられた複数の第1係合部と、前記袖の内周において前記第1係合部よりも肩口側に設けられた複数の第2係合部とを、係合させる係合ステップと、
    を有し、
    前記係合ステップにおいて、前記袖の内側において所定幅で1周するように設けられ、前記縫い合わせ部に連結している幅方向の一端部と、自由端になっている前記幅方向の他端部とを有するタブに周方向において所定間隔で位置する前記第2係合部を、前記内周に前記周方向において前記所定間隔で位置する前記第1係合部に係合させる、袖丈調整方法。
  4. 前記調整ステップにおいて、表袖の折り返し位置をずらして前記縫い合わせ部の位置を前記肩口側の方向へ移動して裏袖が弛むように、前記袖の長さを調整し、
    前記係合ステップにおいて、弛んだ前記裏袖が張るように、前記第1係合部と前記第2係合部を係合させる、
    請求項3に記載の袖丈調整方法。
  5. 前記調整ステップにおいて、表袖に環状に内包された案内部材に沿って前記表袖を折り返すことで、前記袖の先端位置を調整する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の袖丈調整方法。
  6. 表袖口と裏袖口を縫い合わせ、又は袖口見返しと裏袖口を縫い合わせた袖を有する衣服であって、
    前記袖の内周に位置する縫い合わせ部と、
    前記袖の内周において前記縫い合わせ部よりも長手方向の先端側に設けられた複数の第1係合部と、
    前記袖の内周において前記第1係合部よりも肩口側に設けられ、前記第1係合部との係合又は係合の解除に伴い前記縫い合わせ部の位置を上下動可能な複数の第2係合部と、
    前記袖の内側において所定幅で1周するように設けられ、前記縫い合わせ部に連結している幅方向の一端部と、自由端になっている前記幅方向の他端部とを有するタブと、
    を備え、
    前記複数の第2係合部は、前記タブに周方向において所定間隔で位置し
    前記複数の第1係合部は、前記内周に前記周方向において前記所定間隔で位置している、衣服。
  7. 表袖に内包され、前記表袖の折り返し位置を案内する所定幅の環状の案内部材を更に備える、
    請求項6に記載の衣服。
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