JP3239513U - ペットウエア - Google Patents

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Abstract

【課題】ペットの身体に襠布の両側部が当たることを防止できるペットウエアを提供する。【解決手段】ペットウエア10は、ウエア本体31と、ファスナ32と、襠布と、を備える。ウエア本体は、ペットの背中側においてウエア本体31の前端38aから腰部側の後端38bまで切込部43が形成されている。ファスナは、切込部を形成する一対の縁部44に沿って設けられている。襠布は、ファスナに対してペット側において切込部の切込開口を覆うように一対の縁部に設けられている。また、襠布は、一対の縁部において表布地と裏布地との間に襠布側部(両側部)が挟み込まれている。【選択図】図2

Description

本考案は、ペットウエアに関する。
ペットウエアのなかには、例えば、ペットの胴部を囲むウエア本体に切込部が形成され、切込部を開閉するファスナが設けられ、ファスナに対してウエア本体の内側に襠布が設けられたものが知られている。具体的には、切込部は、ウエア本体の端部が切り離されていない状態に保たれている。また、ファスナは、切り離されていないウエア本体の端部において分離不能に設けられている。
このペットウエアによれば、ウエア本体の端部が切り離されていない状態に保たれ、かつ、ファスナが端部で分離不能に設けられることにより、ファスナは端部で咬合(咬み合わ)されている。よって、例えば、ペットが動いた場合でもペットにペットウエアを着せやすい。また、ファスナに対してウエア本体の内側に襠布を設けることにより、ファスナをウエア本体の内側から襠布で覆うことができる。よって、ファスナを閉める際に、ペットの体毛をファスナで挟み込みこむことを防止できる(例えば、特許文献1参照)。
特開2011-250737号公報
しかし、特許文献1のペットウエアは、ファスナに対してウエア本体の内側に襠布を設けることにより、襠布の両側部がウエア本体の内側に露出した状態に設けられている。このため、ペットにペットウエアを着せた状態において、ペットの身体に襠布の両側部が当たり、ペットに不快感を与えることが考えられる。
本考案はペットの身体に襠布の両側部が当たることを防止できるペットウエアを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本考案は以下の手段を提案している。
(1)本考案に係るペットウエアは、ペットの胴部を囲むように筒状に形成され、前記ペットの背中側において頭部側の一端から腰部側の他端まで切込部が形成されることにより前記一端および前記他端が切り離されたウエア本体と、前記切込部を形成する一対の縁部に沿って設けられて前記切込部を開閉可能なファスナと、前記ファスナに対して前記ペット側において前記切込部の開口を覆うように前記一対の縁部に設けられた襠布と、を備え、ウエア本体は、表側に配置された表布地と、裏側に配置された裏布地と、を備え、襠布は、前記一対の縁部において前記表布地と前記裏布地との間に両側部が挟み込まれている。
この構成によれば、襠布の両側部をウエア本体の表布地と裏布地との間に挟み込むように配置した。よって、ペット側(すなわち、ウエア本体の内側)において、襠布の両側部をウエア本体の裏布地で覆うことができる。これにより、ペットにペットウエアを着せた状態において、ペットの身体に襠布の両側部が当たることを防止できる。したがって、ペットに不快感を与えることなくペットウエアを快適に着せることができる。
ここで、例えば、襠布の両側部は、表布地と裏布地との間に挟み込まれた状態において縫糸で縫い付けられる(縫製される)。
具体的には、襠布の両側部が表布地と裏布地との間に挟み込まれた状態において縫糸で縫い付けられる。この状態において、縫糸が縫い付けられた縫目から表布地を襠布の両側部側に折り返す。また、縫糸が縫い付けられた縫目から裏布地を襠布の両側部側に折り返す。折り返された表布地と裏布地とが重ね合わされる。よって、縫糸の縫目が折り返された表布地によりウエア本体の表側から覆われる。また、縫糸の縫目が折り返された裏布地によりウエア本体の内側から覆われる。
これにより、ペットにペットウエアを着せた状態において、ペットの身体に縫糸の縫目が当たることを防止できる。したがって、ペットに不快感を与えることなくペットウエアを一層快適に着せることができる。加えて、ペットの身体に縫糸の縫目が当たることを防止することにより、襠布を縫い付けた縫糸をほつれ難くできる。
また、従来技術のペットウエアは、切込部がウエア本体の端部を切り離さない状態に形成されている。このため、切込部をペットに合わせて開き難く、ペットウエアをペットに着せ難いことが考えられる。
そこで、この構成において、ペットウエアの切込部を頭部側の一端から腰部側の他端まで形成して、頭部側の一端および腰部側の他端を切り離すようにした。よって、ウエア本体の端部を切込部で切り離さない従来技術に比べて、切込部をペットに合わせて大きく開くことが可能なる。これにより、従来技術のペットウエアに比べて、ペットウエアをペットに容易に着せることができる。
(2)上記態様において、前記切込部は、前記一端から前記腰部の手前側の部位までの範囲を形成する幅広部と、前記幅広部に連続して前記腰部に沿って延びる範囲を形成する幅狭部と、を有し、前記幅広部は、前記一端から前記腰部の手前側の部位へ向かうに従って前記一対の縁部の間の離間距離が徐々に狭くなるように逆ハ字状に形成され、前記幅狭部は、前記腰部において前記離間距離が前記幅広部に対して一定の狭さで形成されていていてもよい。
この構成によれば、切込部のうち、一端から腰部の手前側の部位までの範囲を幅広部に形成した。幅広部は、一端から腰部の手前側の部位へ向かうに従って離間距離が徐々に狭く(小さく)なるように逆ハ字状に形成されている。よって、ペットウエアをペットに着せる際に、ウエア本体の一端を好適に広げることができる。これにより、ペットウエアをペットに容易に着せることができる。
また、切込部のうち、腰部に沿って延びる範囲を幅狭部に形成した。幅狭部は、腰部において離間距離が一定の狭さで(例えば、平行に)形成されている。よって、幅狭部に設けられた襠布の幅を狭く抑えることができる。これにより、ペットウエアをペットに着せて幅狭部をファスナで閉じた状態において、襠布の弛みを少なく抑えることができる、あるいは、襠布が弛まないようにできる。よって、幅狭部において、ペットの身体に襠布が当たることを防止できる。これにより、ペットに不快感を与えることなくペットウエアを一層快適に着せることができる。
(3)上記態様において、前記ファスナは、前記他端において止部により分離不能に咬み合わされていてもよい。
この構成によれば、ファスナをウエア本体の他端において止部により分離不能に咬み合わせた状態に保つことができる。よって、ペットウエアをペットに着せる際に、分離状態のファスナを咬み合わせることなく、ファスナを閉じるスライダをスライド移動させるだけでファスナを閉じることができる。このように、分離状態のファスナを咬み合わせる手間を不要にできる。これにより、ペットウエアをペットに着せる際に、例えば、ペットが動いた場合でもペットにペットウエアを一層容易に着せることができる。
また、切込部の幅広部を、一端から腰部の手前側の部位へ向かうに従って離間距離が徐々に狭くなるように逆ハ字状に形成した。よって、ファスナをウエア本体の他端において止部により分離不能に咬み合わせた状態において、ウエア本体の一端を好適に広げることができる。これにより、ペットウエアをペットに一層容易に着せることができる。
本考案によれば、ウエア本体の表布地と裏布地との間に襠布の両側部を挟み込むようにした。これにより、ペットの身体に襠布の両側部が当たることを防止できるペットウエアを提供できる。
本考案に係る実施形態のペットウエアをペットに着せた状態を示す側面図である。 一実施形態のペットウエアを背部側からみた平面図である。 一実施形態のペットウエアを胸部側からみた底面図である。 図1のペットウエアにおいてファスナをあけた状態を示す平面図である。 一実施形態のペットウエアに備えた襠布を幅広部において幅方向に広げた状態を示す平面図である。 一実施形態のペットウエアの内側を背部側からみた平面図である。 図6のVII部を拡大した平面図である。 図4のペットウエアをVIII-VIII線で破断した断面図である。 一実施形態のペットウエアにおいてウエア本体の切込部に襠布を縫い付ける手順を説明する断面図である。 一実施形態のペットウエアをペットの頭部側から胴部に配置する手順を説明する平面図である。 一実施形態のペットウエアをペットの胴部に着せる手順を説明する平面図である。 図11のペットウエアをXII-XII線で破断した断面図である。
以下、図面を参照し、本考案の一実施形態に係るペットウエアを説明する。なお、実施形態においてはペットとして犬を例に説明するがペットは犬に限らない。
図1に示すように、ペットウエア10は、ペット12に対して着脱自在に形成されている。ペットウエア10は、ペット12に着せた状態において、ペット12の胴部13を覆うように形成されている。なお、胴部13には、ペット12の背部(背中)14、腰部15、および胸部16などが含まれる。以下、ペット12の頭部17側を前方、尻部18側を後方として説明する。また、ペット12の左右方向を幅方向として説明する。
図1から図3に示すように、ペットウエア10は、ウエア本体31と、ファスナ32と、襠布33と、を備えている。ウエア本体31は、例えば、ペット12の胸部16を覆うように形成された胸覆い部35を有する。胸覆い部35は、ペット12の腹部19を覆わないように形成されている。胸覆い部35は、ペット12の首部21寄りに形成された一対の挿通口(袖口)36を有する。一対の挿通口36は、ペット12の前肢22が挿通可能に形成されている。
また、ウエア本体31は、例えば、ペット12の背部14側に設けられてペット12の背部14を覆う背中覆い部38を有する。背中覆い部38は、胸覆い部35に対して後方まで延びるように形成されている。よって、ウエア本体31は、胸覆い部35および背中覆い部38により後部に比較的大きな開口部39が形成されている。開口部39は、ペット12の頭部17や胴部13が通過可能に形成されている。開口部39は、ペット12にペットウエア10を着せた状態においてペット12の腹部19に位置する。
また、背中覆い部38には切込部43が形成されている。切込部43は、背中覆い部38において、頭部17側の前端(一端)38aから腰部15側の後端(他端)38bまで連続して形成されている。すなわち、切込部43は、背中覆い部38の前端38aに切込前端43aが位置し、腰部15側の後端38bに切込後端43bが位置する。切込部43は、一対の縁部44(図8も参照)を有する。
一対の縁部44は、切込前端43aにおいて切り離されている。また、一対の縁部44は、切込後端43bにおいて切り離されている。
図4、図5に示すように、切込部43は、幅広部47と、幅狭部48と、を有する。幅広部47は、背中覆い部38の前端38aから腰部15の手前側の部位38dまでの範囲を形成する。幅広部47は、前端38aから腰部15の手前側の部位38dへ向かうに従って一対の縁部44の間の離間距離Lが徐々に狭く(小さく)なるように逆ハ字状に形成されている。
幅狭部48は、幅広部47に連続して腰部15(図1参照)に沿って後端38bまで延びる範囲を形成する。幅狭部48は、腰部15において離間距離Lが幅広部47に対して一定の狭さで、例えば平行に形成されている。すなわち、切込部43は、幅広部47および幅狭部48により概ねY字状に形成されている。
図2、図4に示すように、切込部43を形成する一対の縁部44に沿ってファスナ32が設けられている。換言すれば、切込部43にファスナ32が設けられている。ファスナ32は、いわゆる、一般に使用されているスライドファスナである。具体的には、ファスナ32は、例えば、一対のテープ51と、一対のエレメント52と、止部53と、スライダ54と、を備えている。
ファスナ32は、一対のテープ51が一対の縁部44に沿って設けられ、一対のテープ51にエレメント52がそれぞれ設けられている。一対のエレメント52は、背中覆い部38の前端38a(すなわち、切込前端43a)においてファスナ32の一端が分離可能に咬み合わされている。また、一対のエレメント52は、腰部15側の後端38b(すなわち、切込後端43b)においてファスナ32の他端が止部53により分離不能に咬み合わされている。一対のエレメント52には、スライダ54がスライド移動可能に設けられている。
ファスナ32によれば、スライダ54が一対のエレメント52に沿って他端から一端までスライド移動されることにより一対のエレメント52が咬み合わされる。すなわち、ファスナ32が閉じられる。また、スライダ54が一対のエレメント52に沿って一端から他端までスライド移動されることにより一対のエレメント52の咬合いが解除される。すなわち、ファスナ32が開けられる。
すなわち、ファスナ32は、スライダ54を一対のエレメント52に沿ってスライド移動させることにより切込部43を開閉可能に構成されている。また、ファスナ32が開けられた状態において、ファスナ32の他端は一対のエレメント52が咬み合わされた状態に保たれる。よって、切込部43は、ファスナ32が開けられた状態において、一対の縁部44が切込前端43aで切り離され、切込後端43bで連結された状態に保たれる。
ここで、ウエア本体31は、スライダ54がファスナ32の一端(すなわち、切込前端43a)までスライド移動されてファスナ32が閉じられることにより、ペット12の胴部13(図1参照)の全周を囲むように筒状に形成される。
図5から図7に示すように、ウエア本体31の背中覆い部38に襠布33が設けられている。具体的には、襠布33は、ファスナ32に対してウエア本体31の内側(すなわち、図1に示すペット12側)に設けられている。また、襠布33は、切込部43の切込開口(開口)46を覆うように一対の縁部44に設けられている。さらに、襠布33は、ファスナ32にウエア本体31の内側から重ねられた状態に配置されている。
襠布33は、例えば、いわゆるスパンテレコ生地が採用されている。すなわち、襠布33は、幅方向において凹部および凸部が交互に連続して形成されている。さらに、凹部および凸部は前後方向に延びている。すなわち、襠布33は、特に、幅方向において伸縮性に優れている。よって、襠布33は、切込部43の幅広部47において幅方向に大きく伸ばすことが可能である。なお、襠布33は、スパンテレコ生地に限らないで、その他の生地を採用してもよい。
つぎに、ウエア本体31の切込部43に襠布33を設ける具体例を図8、図9に基づいて説明する。なお、ウエア本体31の一対の縁部44、ファスナ32の一対のテープ51、襠布33の一対の側部(両側部)33aは、それぞれ左右対称に形成されている。よって、図8、図9において、ウエア本体31の一対の縁部44、ファスナ32の一対のテープ51、襠布33の一対の側部33aのうち、一方側のみを縁部44、テープ51、襠布側部33aとして説明し、他方側の説明を省略する。
図8に示すように、ウエア本体31は、表布地61と、裏布地62と、を備えている。表布地61は、ウエア本体31の表側に配置されている。表布地61は、切込部43を形成する縁部44において表折曲部61aがウエア本体31の内側に折り曲げられている。裏布地62は、ウエア本体31の裏側に配置されている。裏布地62は、切込部43を形成する縁部44において裏折曲部62aがウエア本体31の表側に折り曲げられている。
表折曲部61aにファスナ32のテープ51がウエア本体31の内側から重ねられる。さらに、テープ51に襠布33の襠布側部33aがウエア本体31の内側から重ねられる。加えて、襠布側部33aに裏折曲部62aがウエア本体31の内側から重ねられる。すなわち、襠布33は、襠布側部33aがファスナ32のテープ51に対してウエア本体31の内側に配置され、テープ51とともに表折曲部61aと裏折曲部62aとの間に挟み込まれている。この状態において、襠布側部33aは、テープ51、表折曲部61a、および裏折曲部62aに第1縫糸65で縫い付けられている(縫製されている)。
さらに、表布地61は、第1縫糸65が縫い付けられた第1縫目66からテープ51側に折り返され、ウエア本体31の表側に配置されている。また、裏布地62は、第1縫目66から襠布側部33a側に折り返され、ウエア本体31の裏側に配置されている。
折り返された表布地61がテープ51に重ね合わされ、折り返された裏布地62が襠布側部33aに重ね合わされる。この状態において、折り返された裏布地62、表折曲部61a、テープ51、襠布側部33a、裏折曲部62a、および折り返された裏布地62が第2縫糸67(すなわち、第2縫目68)で縫い付けられている(縫製されている)。
よって、第1縫目66は、折り返された表布地61によりウエア本体31の表側から覆われている。また、第1縫目66は、折り返された裏布地62によりウエア本体31の内側から覆われている。
このように、ウエア本体31の縁部44において、襠布側部33aが表布地61と裏布地62との間に挟み込まれた状態で設けられている。さらに、襠布33は、ファスナ32に対してウエア本体31の内側において切込部43の切込開口46を覆うように縁部44に設けられている。
ここで、ウエア本体31の切込部43に襠布33を縫い付ける手順を図9に基づいて説明する。
図9に示すように、まず、表布地61の表折曲部61aにテープ51、襠布側部33a、および裏布地62の裏折曲部62aをウエア本体31の内側から順に重ねる。この状態において、表折曲部61a、テープ51、襠布側部33a、および裏折曲部62aを第1縫糸65(第1縫目66)で縫い付ける。
つぎに、表布地61を第1縫目66からテープ51側に矢印Aの如く折り返してウエア本体31の表側に配置する。また、裏布地62を第1縫目66から襠布側部33a側に矢印Bの如く折り返してウエア本体31の裏側に配置する。
ついで、折り返した表布地61をテープ51に重ね合わせる。また、折り返した裏布地62を襠布側部33aに重ね合わせる。この状態において、折り返した表布地61、表折曲部61a、テープ51、襠布側部33a、裏折曲部62a、および折り返した裏布地62を第2縫糸67(第2縫目68)で縫い付ける。
これにより、ウエア本体31の切込部43に襠布33を縫い付ける手順が完了する。
ついで、ペットウエア10をペット12に着せる手順を図3、図10、図12に基づいて説明する。
図10に示すように、まず、ファスナ32のスライダ54を一対のエレメント52に沿ってファスナ32の他端までスライド移動させて一対のエレメント52の咬合いを解除する。よって、切込部43を形成する一対の縁部44が切込前端43aにおいて幅方向に切り離される。一方、スライダ54をファスナ32の他端までスライド移動した状態において、一対のエレメント52は他端で咬み合わされた状態に保たれる。よって、切込部43は、切込後端43bにおいて連結された状態に保たれる。
この状態において、切込部43の幅広部47において襠布33を幅方向に大きく伸ばすことにより、幅広部47を幅方向に大きく広げることができる。
ここで、図3、図10に示すように、ウエア本体31は、胸覆い部35および背中覆い部38により後部において、ペット12の頭部17や胴部13が通過可能な開口部39が形成されている。よって、切込部43の切込後端43bが連結された状態において、ウエア本体31の開口部39をペット12の頭部17や胴部13に矢印Cの如く通すことができる。
ここで、切込部43の幅広部47において襠布33を幅方向に大きく伸ばすことにより、幅広部47を幅方向に大きく広げることができる。よって、ペットウエア10をペット12の胴部13に容易に配置できる。さらに、幅広部47を幅方向に大きく広げることにより、胸覆い部35に有する一対の挿通口36にペット12の前肢22を容易に挿通できる。
図11に示すように、ペットウエア10をペット12の胴部13に配置し、一対の挿通口36に前肢22を挿通させた状態においてファスナ32を閉じる。具体的には、ファスナ32のスライダ54を一対のエレメント52に沿ってファスナ32の一端(すなわち、切込前端43a)まで矢印Dの如くスライド移動する。よって、一対のエレメント52が咬み合わされ(ファスナ32が閉じられ)、ウエア本体31がペット12の胴部13の全周を囲むように筒状に形成される。
ここで、ファスナ32は、一対のエレメント52が切込後端43b(すなわち、ファスナ32の他端)において止部53により分離不能に咬み合わされた状態に保たれている。よって、ペットウエア10をペット12の胴部13に配置した状態において、スライダ54をファスナ32の一端(切込前端43a)までスライド移動させるだけでファスナ32を閉じることができる。
このように、切込部43の幅広部47において襠布33を幅方向に大きく伸ばし、さらに、一対のエレメント52を切込後端43b(ファスナ32の他端)において分離不能に咬み合わせた状態に保つようにした。これにより、ペットウエア10をペット12に容易に着せることができる。
以上説明したように、実施形態のペットウエア10によれば、図8、図12に示すように、襠布33の両側部(すなわち、襠布側部)33aをウエア本体31の表布地61と裏布地62との間に挟み込むように配置した。よって、ウエア本体31の内側において、襠布33の襠布側部33aをウエア本体31の裏布地62で覆うことができる。これにより、ペット12にペットウエア10を着せた状態において、ペット12の背部(すなわち、身体)14に襠布33の襠布側部33aが当たることを防止できる。したがって、ペット12に不快感を与えることなくペットウエア10を快適に着せることができる。
また、第1縫糸65の第1縫目66が折り返された裏布地62によりウエア本体31の内側から覆われている。よって、ペット12にペットウエア10を着せた状態において、ペット12の背部14に第1縫目66が当たることを防止できる。これにより、ペット12に不快感を与えることなくペットウエア10を一層快適に着せることができる。さらに、ペット12の背部14に第1縫目66が当たることを防止することにより、襠布33を縫い付けた第1縫糸65をほつれ難くできる。
加えて、折り返された表布地61および折り返された裏布地62は、表折曲部61a、テープ51、襠布側部33a、および裏折曲部62aに重ね合わされて第2縫糸67で縫い付けられている。よって、例えば、第2縫糸67の第2縫目68は、裏布地62が折り返された部位62bに対してウエア本体31の表側に向けてペット12の背部14から離すことができる。
これにより、ペット12にペットウエア10を着せた状態において、ペット12の背部14に第2縫目68を当たり難くできる。したがって、ペット12に不快感を与えることなくペットウエア10を一層快適に着せることができる。さらに、ペット12の背部14に第2縫目68を当たり難くすることにより第2縫糸67をほつれ難くできる。
また、図2、図4に示すように、切込部43は、一対の縁部44が切込前端43aにおいて切り離され、さらに切込後端43bにおいて切り離されている。よって、ファスナ32の止部53を切込後端43bに配置できる。切込後端43bは、背中覆い部38において腰部15(図1参照)側の後端38bに位置する。これにより、ファスナ32の止部53を背中覆い部38の後端38bに配置できる。
したがって、図10に示すように、切込部43の一対の縁部44をペット12に合わせて大きく開くことが可能なる。これに対して、従来技術のペットウエアは、ウエア本体の端部が切込部で切り離されていないため、切込部をペットに合わせて開き難い。この結果、従来技術のペットウエアに比べて、ペットウエア10をペット12に容易に着せることができる。
さらに、図4、図5に示すように、切込部43において、背中覆い部38の前端38aから腰部15の手前側の部位38dまでの範囲を幅広部47に形成した。幅広部47は、背中覆い部38の前端38aから腰部15の手前側の部位38dへ向かうに従って離間距離Lが徐々に狭くなるように逆ハ字状に形成されている。
よって、ペットウエア10をペット12(図10参照)に着せる際に、ウエア本体31の一端(すなわち、背中覆い部38の前端38a)を幅方向へ好適に広げることができる。これにより、ペットウエア10をペット12に容易に着せることができる。
加えて、図4、図12に示すように、切込部43において、幅広部47に連続して背中覆い部38の後端38bまで腰部15に沿って延びる範囲を幅狭部48に形成した。幅狭部48は、腰部15において離間距離L(図8も参照)が一定の狭さで平行に形成されている。よって、幅狭部48に設けられた襠布33の幅を狭く抑えることができる。これにより、ペットウエア10をペット12に着せて幅狭部48をファスナ32で閉じた状態において、襠布33の弛みを少なく抑えることができる、あるいは、襠布33が弛まないようにできる。
よって、幅狭部48において、ペット12の背部14に襠布33が当たることを防止できる。これにより、ペット12に不快感を与えることなくペットウエア10を一層快適に着せることができる。
さらに、図2、図10に示すように、ファスナ32は、ウエア本体31の後端38b(切込後端43b)において止部53により分離不能に咬み合わせた状態に保たれている。よって、ペットウエア10をペット12に着せる際に、分離状態のファスナ32を咬み合わせることなく、スライダ54をスライド移動させるだけでファスナ32を閉じることができる。このように、分離状態のファスナ32を咬み合わせる手間を不要にできる。これにより、ペットウエア10をペット12に着せる際に、例えば、ペット12が動いた場合でもペット12にペットウエア10を一層容易に着せることができる。
加えて、図4、図5に示すように、切込部43の幅広部47は、背中覆い部38の前端38aから腰部15の手前側の部位38dへ向かうに従って離間距離Lが徐々に狭くなるように逆ハ字状に形成されている。よって、ファスナ32をウエア本体31の後端38b(切込後端43b)において止部53により分離不能に咬み合わせた状態において、背中覆い部38の前端38a(すなわち、ウエア本体31の一端)を好適に広げることができる。これにより、ペットウエア10をペット12に一層容易に着せることができる。
なお、本考案の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、ファスナ32に止部53を備えて、一対のエレメント52を切込後端43b(すなわち、ファスナ32の他端)において分離不能に咬み合わせた状態に保つ例について説明したが、これに限らない。その他の例として、ファスナ32の他端において一対のエレメント52を分離可能に構成してもよい。
よって、ファスナ32の他端において一対のエレメント52を分離させることにより、背中覆い部38を切込部43から幅方向に分離できる。よって、例えば、ファスナ32の他端を分離させて背中覆い部38を切込部43から幅方向に分離することによって、切込部43の幅狭部48(すなわち、ファスナ32の他端付近)において襠布33を幅方向に伸縮可能となる。これにより、ペットウエア10を体身の大きなペット12にも容易に着せることができる。
その他、本考案の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
10 ペットウエア
12 ペット
13 胴部
14 背部(背中)
15 腰部
17 頭部
31 ウエア本体
32 ファスナ
33 襠布
33a 襠布側部(一対の側部、両側部)
38 背中覆い部
38a 頭部側の前端(頭部側の一端)
38b 腰部側の後端(腰部側の他端)
38d 腰部の手前側の部位
43 切込部
44 縁部
46 切込開口(開口)
47 幅広部
48 幅狭部
53 止部
61 表布地
62 裏布地
L 離間距離

Claims (3)

  1. ペットの胴部を囲むように筒状に形成され、前記ペットの背中側において頭部側の一端から腰部側の他端まで切込部が形成されることにより前記一端および前記他端が切り離されたウエア本体と、
    前記切込部を形成する一対の縁部に沿って設けられて前記切込部を開閉可能なファスナと、
    前記ファスナに対して前記ペット側において前記切込部の開口を覆うように前記一対の縁部に設けられた襠布と、を備え、
    ウエア本体は、表側に配置された表布地と、裏側に配置された裏布地と、を備え、
    襠布は、前記一対の縁部において前記表布地と前記裏布地との間に両側部が挟み込まれている、
    ことを特徴とするペットウエア。
  2. 前記切込部は、
    前記一端から前記腰部の手前側の部位までの範囲を形成する幅広部と、
    前記幅広部に連続して前記腰部に沿って延びる範囲を形成する幅狭部と、を有し、
    前記幅広部は、
    前記一端から前記腰部の手前側の部位へ向かうに従って前記一対の縁部の間の離間距離が徐々に狭くなるように逆ハ字状に形成され、
    前記幅狭部は、
    前記腰部において前記離間距離が前記幅広部に対して一定の狭さで形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のペットウエア。
  3. 前記ファスナは、
    前記ウエア本体の前記他端において止部により分離不能に咬み合わされている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のペットウエア。
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