JP2020180144A - 毛髪の成長を促進させる組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】毛髪の成長を促進させる組成物の提供。【解決手段】下記の式(式(I)中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素、水酸基又は-OCH3であり、R5、R6及びR7は、それぞれ独立して、水素、-CH3又は-C2H5又は-OCH3である)で表される化合物、生理学的に許容されるその塩及び生理学的に許容されるその水和物からなる群より選択されるものを少なくとも1以上含有する、毛髪の成長を促進させるための組成物を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪の成長を促進させる組成物に関する。
毛髪は、皮膚に存在する毛包から伸長する。毛包は、複雑な構造をとっており、その最下部には間葉系由来の線維芽細胞が分化した毛乳頭細胞と呼ばれる細胞が存在している。この毛乳頭細胞の外側には、角化細胞が分化した毛母細胞が取り囲むように存在しており、この毛母細胞が活発に増殖することでそれらが上方に押し出され、徐々に毛母細胞の分化が進むことでケラチンタンパク質の合成が進行し、毛髪が成長する。
毛髪は、加齢とともに伸長速度が低下し、毛髪が生えなくなる場合もある。また、ストレスやホルモンバランス異常等の要因で毛髪が生えなくなる場合もある。育毛市場の規模は、年々増加しており、様々な育毛手段が開発されている。
パパイア(学名:Carica Papaya Linn)はトロピカルフルーツとして食用に供されるだけでなく、パパインとして知られるタンパク質加水分解酵素を含むことから、食品、及び、医薬品への配合成分として様々な分野で広く利用されてきた。また、肌に対しても、化粧品や、やけど治療・慢性皮膚潰瘍など皮膚外用剤として局所使用としても用いられてきた。
その保健機能性は該製品の抗酸化能に基づくROS消去活性、特に、ヒドロキシルラジカル消去活性(非特許文献1)、肌への影響については、一重項酸素消去活性に基づく可能性が示唆される。
パパイア果実発酵物製品は、上記抗酸化作用により、各種疾病に有効であることが知られている。例えば、てんかん、健忘症、アルツハイマー病、うつ病などの疾病への有効性、皮膚、大腸粘膜の免疫性を高め、アレルギー性炎症を抑制する可能性が示唆される。
また、紫外線の影響による皮膚のシミやシワなどの皮膚の老化に対する有効性は、パパイア果実発酵物製品のもつヒドロキシルラジカル消去作用だけのものではなく、特に、一重項酸素消去能により改善されていることが示唆される。その際、皮膚内に発生した活性酸素を消去することで、過酸化脂質生成が抑制され、皮膚最上層部の角層の保湿機能を維持されることから、アトピー性皮膚炎や肌乾燥、それに伴う痒みなどに対しても予防及び/又は改善することが示唆される。
これらの効果の延長として、肌の美白や潤い肌などの美容効果も期待されている。
パパイアの発酵処理加工物の食品(特許文献1〜4)及び洗剤・クリーニング分野(特許文献5〜8)、石鹸(特許文献9、10)、外用美容剤(特許文献11)での利用が考えられており、一部実用化されている。
Neuroscience143 2006 P63−72
特開2001−120224号公報
特開2003−24009号公報
特開2004−267026号公報
特開2006−75086号公報
特開平7−82597号公報
特開2001−152188号公報
特開2001−181687号公報
特開2001−247896号公報
特開昭53−54207号公報
特開2004−123585号公報
特開2007−302664号公報
しかしながら、パパイア発酵物中のいずれの化合物に抗酸化能があるのかは不明であった。
そこで本発明者らは、パパイア発酵物中に含まれる化合物を単離精製する過程で発見した化合物に抗酸化能だけでなく、毛髪の成長を促進させる予想外の効果を有することを発見した。本発明者らは、更なる研究を重ねたところ、2,5-ジヒドロキシ安息香酸イソプロピルに毛髪の成長を促進させる効果があることを発見し、本願発明は完成した。
本発明によれば、
下記式(I)
(式(I)中、
R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素、水酸基又は-OCH3であり、
R5、R6及びR7は、それぞれ独立して、水素、-CH3又は-C2H5又は-OCH3である)
で表される化合物、生理学的に許容されるその塩及び生理学的に許容されるその水和物からなる群より選択されるものを少なくとも1以上含有する、毛髪の成長を促進させるための組成物
が提供される。かかる化合物を用いることで、毛髪の成長を促進させることができる。
また、本発明によれば、
毛髪の成長を促進させるための、パパイア発酵物
が提供される。かかる発酵物を用いることで、毛髪の成長を促進させることができる。また、本発明によれば、
上記パパイア発酵物を含む、組成物
が提供される。かかる組成物を用いることで、毛髪の成長を促進させることができる。
また、本発明によれば、
下記式(I)
(式(I)中、
R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素、水酸基又は-OCH3であり、
R5、R6及びR7は、それぞれ独立して、水素、-CH3又は-C2H5又は-OCH3である)
で表される化合物、生理学的に許容されるその塩及び生理学的に許容されるその水和物からなる群より選択されるものを少なくとも1以上含有する、抗酸化用組成物
が提供される。かかる組成物を用いることで、酸化を防止することができる。
図1は、化合物PP-6のHMBC相関を示している。 図2は、X軸にトロロックスのnetAUCの平均値、Y軸にトロロックス濃度(μg)をとった一次回帰式(Y = aX + b)を示している。 図3は、PP-6の抗酸化活性(ORAC)の結果を示している(平均±SD, n=4)。 図4は、ヒト毛包真皮乳頭細胞(HFDPC)アッセイの概略を示している。 図5は、PP-6の添加後のHFDPC細胞の細胞生存率(平均値±SD、n=3)を示している。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、例示であって、本発明の範囲は、以下の実施形態で示すものに限定されない。なお、同様な内容については繰り返しの煩雑をさけるために、摘示説明を省略する。
定義
便宜上、本願で使用される特定の用語は、ここに集めている。別途規定されない限り、本願で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般的に理解するのと同じ意味を有する。文脈で別途明記されない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は複数の言及を含む。
用語「患者」は、本発明の組成物によって毛髪の成長を促進可能な又は毛髪の成長に関する疾患を治療、処置、改善又は予防可能なヒトを含む動物を意味する。用語「対象者」又は「患者」は、性別が特定されない限り、オスとメスの両方の性別を指すことを意図する。従って、用語「対象者」又は「患者」は、本発明の組成物から利益を得ることができる任意の哺乳動物を含む。「対象者」又は「患者」の例として、ヒト、ラット、マウス、モルモット、サル、ブタ、ヤギ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、トリ及びニワトリを挙げることができるが、これらに限定されない。例示的な実施形態において、「対象者」又は「患者」は、ヒトである。
本発明で示す数値範囲及びパラメーターは、近似値であるが、特定の実施例に示されている数値は可能な限り正確に記載している。しかしながら、いずれの数値も本質的に、それぞれの試験測定値に見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を含んでいる。また、本明細書で使用する「約」という用語は、一般に、所与の値又は範囲の10%、5%、1%又は0.5%以内を意味する。或いは、用語「約」は、当業者が考慮する場合、許容可能な標準誤差内にあることを意味する。
実施形態の詳細な説明
毛髪の成長を促進させるための組成物
本実施形態において、
下記式(I)
(式(I)中、
R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素、水酸基又は-OCH3であり、
R5、R6及びR7は、それぞれ独立して、水素、-CH3又は-C2H5又は-OCH3である)
で表される化合物、生理学的に許容されるその塩及び生理学的に許容されるその水和物からなる群より選択されるものを少なくとも1以上含有する、毛髪の成長を促進させるための組成物
が提供される。
また、
上記式(I)に示される化合物は、下記式(II)
(式(II)中、
R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素、水酸基又は-OCH3である)
で表される化合物
であってもよい。
また、
上記式(II)に示される化合物は、下記式(III)から(V)
の群より少なくとも1つ選択される化合物
であってもよい。
また、
上記式(IV)に示される化合物は、下記式(VI)
で表される化合物
(2,5-ジヒドロキシ安息香酸イソプロピル)であってもよい。
本組成物は、医薬組成物、化粧料組成物又は食品組成物であってもよい。本組成物を医薬組成物又は化粧料組成物として用いる場合、毛髪の成長の促進を求める皮膚の領域に塗布してもよい。また、皮膚に塗布する場合、上記組成物を直接皮膚に塗布してもよく、上記組成物を含浸させた適切な基材(例えば、ガーゼやゲル)を介して上記組成物を直接皮膚に塗布してもよい。上記組成物を皮膚に塗布する場合、上記組成物の形態は、ローション状(液状)、ムース状、ジェル状、ゼリー状、乳液状、懸濁液状、クリーム状、軟膏状、シート状、エアゾール状又はスプレー状であってもよい。また、本組成物を医薬組成物として用いる場合、毛髪の成長の促進を求める領域の皮下に本組成物を投与してもよい。
本組成物を化粧料組成物として用いる場合、化粧料組成物の具体的な態様は、化粧水、乳液、スキンクリーム、ローション、オイル、パックなどの基礎化粧料;洗顔料、クレンジング、ボディソープなどの皮膚洗浄料;シャンプー、リンス、コンディショナー、整髪剤、育毛剤などの毛髪化粧料;バスソルト、バスタブレット、バスリキッドなどの入浴剤、マッサージ剤、清拭剤であってもよい。
本組成物を食品組成物として用いる場合、食品組成物は、上記化合物を本来的に含む食品を加工して製造された食品組成物、上記化合物を生物学的作用(例えば、発酵)により獲得した食品組成物、又は上記化合物又はその化合物を含む食品を添加した食品組成物であってもよい。本食品組成物としては、例えば、パパイア発酵物が挙げられる。食品組成物の形態は、その本来の形態(例えば、液体、ゾル、ゲル、粉末及び顆粒)のままであってもよく、適当な担体や助剤などを使用してカプセル剤、錠剤、顆粒剤など服用しやすい形態にしたものであってもよい。
本組成物は、本実施形態の化合物とは異なる、毛髪の成長を促進させる効果を有する物質を含有させてもよい。かかる物質としては、今まで公知の物質を用いることができ、単独又は複数種を組み合わせてもよい。これらの含有量は限定されないが、毛髪の成長を促進させる効果が発揮できる範囲で含まれていればよい。
毛髪は、体毛と読み替えることもでき、例えば、頭髪が含まれる。毛髪の成長は、毛髪に関係する細胞の活性化を通じた成長を意味し、育毛、発毛又はその両方であってもよい。育毛は、現在存在している毛髪を成長させることを意味し、毛髪の伸長、毛髪径の増加又はその両方であってもよい。発毛は、新たに毛髪を生やすこと(生え変わりも含む)を意味し、1つの毛穴から1又は複数の毛髪を生やすことと、既に1又は複数の毛髪が生えている1つの毛穴から新たに1又は複数の毛髪を生やすことが含まれる。毛髪に関係する細胞は、間葉系由来の線維芽細胞、毛乳頭細胞、角化細胞、毛母細胞であってもよい。細胞の活性化は、細胞の分化及び増殖(例えば、毛乳頭細胞の増殖)が含まれる。
また、本組成物は、毛髪の成長に関する疾患(例えば、脱毛症)を治療、処置、改善又は予防することもできる。具体的には、男性型脱毛症、女性型脱毛症、円形脱毛症、脂漏性脱毛症、粃糠性脱毛症、加齢性脱毛症などが挙げられる。
本実施形態において、
毛髪の成長を促進させるための、パパイア発酵物、
上記式(I)から(VI)のいずれかで示される化合物、生理学的に許容されるその塩及び生理学的に許容されるその水和物からなる群より選択されるものを少なくとも1以上含有する、上記パパイア発酵物、又は
上記パパイア発酵物を含む組成物
が提供される。本実施形態にかかるパパイア発酵物は、パパイアを破砕する工程と、上記パパイアに糖質を添加する工程と、上記糖質が添加された上記パパイアを熟成又は発酵させる工程と、熟成又は発酵させた上記パパイアから原液を得る工程と、上記原液の上記糖質の濃度を調節する工程と、上記糖質の濃度を調節した上記原液を静置熟成させて中間原料を得る工程と、上記中間原料を発酵させる工程と、を備える製造方法から製造してもよい。
パパイアとは、パパイア科パパイア属の果実である「パパイア(学名:Carica papaya Linn)」をいい、果物として店頭にならんでいる黄色の成熟パパイアだけでなく、野菜として料理に用いられる緑色の未成熟パパイアも含まれる。パパイアは熱帯から亜熱帯にかけて広く栽培されているが、原産地を特に制限するものではなく、いずれも使用することが可能である。また、成熟又は未成熟を問わずいずれのパパイアを発酵の対象として使用することも可能であるが、野生の未成熟パパイアを用いるのが好適である。
パパイアは、発酵を容易にさせるために、破砕することが好ましい。破砕するパパイアは、ヘタ部分と果実の底部を除いたものを使用するのが好ましい。かかるヘタ部分と底部は、硬いため、発酵後に異物として残留する可能性があるためである。破砕方法は、粉砕後のパパイアがマッシュ又はペースト化できる方法であれば、特に限定しないが、粉砕、摩砕、又はその組合せを例示することができる。
パパイアに加える糖質の量は、使用するパパイアの重量の10重量%〜50重量%であってもよい。パパイアの破砕は、糖質の添加前でも添加後であってもよい。また、パパイアの破砕中に糖質を添加してもよい。
破砕され且つ糖質が添加されたパパイアは、発酵又は静置熟成が行われる。発酵又は静置熟成は、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35℃の何れかから選択される2つの温度の間であってもよい。かかる温度管理は、恒温培養器や恒温室等を用いて行なってもよく、上記温度条件に該当する場合は室温であってもよい。また、発酵又は静置熟成の期間は、4、5、6、7、8、9、10日の何れかから選択される2つの数字の間の期間であってもよい。
発酵又は静置熟成したパパイアから原液を得る方法は、固形物と液体とを分離できる方法であれば、特に限定しないが、例えばろ過による方法が挙げられる。ろ過の場合は、加圧ろ過や遠心ろ過をすることも可能である。
原液の糖質濃度を調節する。糖質の濃度は、40%〜60%であることが好ましい。糖質濃度の調節は、製造中に糖質濃度を測定してその結果に基づいて調節してもよく、糖質濃度を測定せずに過去の測定データに基づいて調節してもよい。
糖質濃度が調節された原液を静置熟成することで中間原料が得られる。この時の静置熟成の温度は、15、16、17、18、19、20℃の何れかから選択される2つの温度の間であってもよい。かかる温度管理は、恒温培養器や恒温室等を用いて行なってもよく、上記温度条件に該当する場合は室温であってもよい。また、静置熟成の期間は、7、8、9、10、11、12、13、14日の何れかから選択される2つの数字の間の期間であってもよい。
中間原料は、味噌用酵素、乳酸菌及びアミラーゼからなる群より選択される1又は複数の発酵体を加えることで発酵させることが好ましい。
本実施形態においてパパイアの発酵には酵母を用いることができる。用いる酵母としては、パパイアを発酵できるものであれば特に限定しないが、例としてカンジダ属(Candida)やピキア属(Pichia)、クリベロマイセス属(Kluyveromyces)、サッカロマイセス属(Saccharomyces)、シゾサッカロマイセス属(Schizosaccaromyces)等を挙げることができるが、好ましくは、サッカロマイセス属の酵母である。また、パパイアに付着又は存在する天然の酵母をそのまま発酵に用いてもよい。パパイアを発酵できるものであれば、通常の方法で凍結乾燥させ調製したもの又は冷蔵で保存しているものであってもよい。酵母発酵の至適条件は、各酵母依存的であり、製造工程の条件や目的製品の状態に合わせて使用方法及び条件を適宜選択することが可能である。さらには、1又は2種以上の酵母を同時又は逐次的に使用することも可能である。
本実施形態においてパパイアの発酵には乳酸菌を用いることができる。用いる乳酸菌としては、パパイアを発酵できるものであれば特に限定しないが、例としてストレプトコッカス属(Streptococcus)やラクトバチルス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)、ロイコノストック属(Leuconostoc)、ペディオコッカス属(Pediococcus)などを挙げることができる。好ましくは、ストレプトコッカス属(Streptococcus)の乳酸菌である。また、パパイアに付着又は存在する天然の乳酸菌をそのまま発酵に用いてもよい。いずれの乳酸菌であっても、パパイアを発酵できるのであれば、通常の方法で凍結乾燥させ調製したもの又は冷蔵で保存しているものであってもよい。乳酸菌発酵の至適条件は、各乳酸菌依存的であり、製造工程の条件や目的製品の状態に合わせて使用方法及び条件を適宜選択することが可能である。さらには、1又は2種以上の乳酸菌を同時又は逐次的に使用することも可能である。
本実施形態においてパパイアの発酵にはアミラーゼを用いることができる。アミラーゼは澱粉中に含まれるアミロースやアミロペクチンのグリコシド結合を加水分解することができる消化酵素であり、目的とする製品の製造工程において充分な活性を有するものであれば、特段の制限を設けることはない。アミラーゼの至適条件は、使用する酵素依存的であり、製造工程の条件や目的製品の状態に合わせて使用する酵素を適宜選択することが可能である。さらには、1又は2種以上のアミラーゼを同時又は逐次的に使用することも可能である。
本実施形態においてパパイアの発酵には味噌用酵素を用いることができる。味噌用酵素とは、味噌や醤油等の発酵食品の製造に用いられるアスペルギルス属(Aspergillus)等の分泌物等を含む。アスペルギルス属に含まれる微生物としてアスペルギルス・オリゼーやアスペルギルス・ニガー、アスペルギルス・ソーエー等を一例として挙げることができる。好ましくは、アスペルギルス・オリゼーである。味噌用酵素は要求される目的製品の品質を満たすものであれば必ずしも精製されている酵素である必要はなく、粗精製のものでもあってもよく、更には菌体そのものを使用することも可能である。味噌用酵素の至適条件は、酵素依存的であり、製造工程の条件や目的製品の状態に合わせて使用方法及び条件を適宜選択することが可能である。さらには、1又は2種以上の味噌用酵素を同時又は逐次的に使用することも可能である。
微生物等の混入を防ぐ目的で発酵前にパパイアを低温殺菌(蒸気や熱湯等)や高温殺菌(加熱蒸気や熱湯等)、マイクロ波、高周波、赤外線、遠赤外線、紫外線、γ線、X線、電子線、オゾン殺菌等の殺菌処理を施すことも可能である。成熟パパイアを用いて発酵する場合は、微生物等による腐敗を引き起こしやすいことから殺菌処理を施すことが好適である。一方で、野生の未成熟パパイアを用いる場合は、未成熟パパイアに付着又は存在する微生物(酵母や乳酸菌等)が発酵に有益である場合には殺菌処理を施さないのが好適である。
発酵促進の目的で加える糖質は、澱粉やモルト、デキストラン、スクロース(蔗糖)、マルトース(麦芽糖)、グルコース(ブドウ糖)等を用いることが可能であるが、パパイアの酵素を不活性化し腐敗を防止する観点から、同じ質量の糖質でも細胞内浸透圧を高くし原形質膜分離を引き起こすことが可能である低分子の糖質を用いるのが好適であり、特に単糖であるグルコースを用いることが好適である。
別の実施形態においては、発酵後の中間原料に糖質を加えた後に乾燥させる工程を更に含む。これにより、乾燥したパパイア発酵物を得ることができる。
発酵後の中間原料に加える糖質の量は、発酵前の中間原料の重量の1から5倍の糖質を加えることが好ましい。乾燥方法は、特に限定しないが、熱による変性等が抑制できる風乾が好ましい。風乾時の温度は15〜20℃の範囲が好ましい。
別の実施形態においては、中間原料を発酵させる工程は、中間原料を第1の中間原料、第2の中間原料及び第3の中間原料の3つに分けて、第1の中間原料の1.0〜5.0重量%の味噌用酵素を第1の中間原料に添加して混和した後に発酵させ、第2の中間原料の3.0〜30.0重量%の乳酸菌及び0.2〜1.0重量%の味噌用酵素を第2の中間原料に添加して混和した後に発酵させ、第3の中間原料の0.5〜4.0重量%のアミラーゼを第3の中間原料に添加して混和した後に発酵させる工程である。これにより、1つの中間原料から発酵体が異なる複数の発酵物を得ることができる。
かかる発酵は、35〜45℃の間で行われることが好ましい。かかる温度管理は、恒温培養器や恒温室等を用いて行なってもよい。また、発酵時間は、好ましくは20〜72時間、より好ましくは40〜50時間である。
別の実施形態において、乾燥させた発酵後の中間原料を少なくとも6ヶ月間は、熟成させる工程を更に備える。
かかる熟成は、ガスバリヤー性の高いアルミ包材等に封入することで熟成させることが好ましい。
上記製造方法で得られたパパイア発酵物の形態は、乳白色の粉末であるが、そのままの形態で使用することも可能である。また他の形態として、散剤や錠剤、カプセル剤、軟カプセル剤、液剤、シロップ剤、丸剤等の任意の形態に調製することができるが、特にこれらに限定されるものではない。
抗酸化用組成物
本実施形態によれば、
上記式(I)から(VI)のいずれかで示される化合物、生理学的に許容されるその塩及び生理学的に許容されるその水和物からなる群より選択されるものを少なくとも1以上含有する、抗酸化用組成物
が提供される。
機能性食品又は健康食品
本実施形態によれば、
上記式(I)から(VI)のいずれかで示される化合物、生理学的に許容されるその塩及び生理学的に許容されるその水和物からなる群より選択されるものを少なくとも1以上含有する、毛髪の成長を促進させるための機能性食品又は健康食品が提供される。
上記化合物を必要に応じて適宜添加することにより、毛髪の成長を促進させる効果を有する機能性食品若しくは健康食品を提供することができる。
本明細書において「機能性食品」とは、その食品自体が本来含有している栄養素によって、その食品を摂取した者に供与できる以上の利益を与え得る成分を含有する食品をいう。
また、本明細書において「健康食品」とは、一般に、健康の保持増進に資する食品として販売・利用されるものの総称であり、日頃不足しがちな栄養成分の摂取を補助するサプリメントも含む。
毛髪の成長に関する疾患を治療、処置、改善又は予防するための方法
本願発明によれば、
毛髪の成長に関する疾患を治療、処置、改善又は予防するための方法であって、上記方法は、
上記毛髪の成長に関する疾患を患っている患者に、上記式(I)から(VI)のいずれかで示される化合物、生理学的に許容されるその塩及び生理学的に許容されるその水和物からなる群より選択されるものを少なくとも1以上含有する、組成物を投与するステップを含む、
方法が提供される。
上記組成物を患者に投与する場合には、投与量は、患者の症状の重篤さ、年齢、体重及び健康状態等の諸条件によって異なる。一般的には、上述した用量及び用法で、1日1回若しくはそれ以上の回数にわたって投与すればよく、以上のような諸条件に応じて、投与の回数及び量を適宜増減すればよい。
上記組成物の1日当たりの投与量、投与期間及び投与回数は、上述した治療薬と同様であってもよい。上記組成物の投与は、医師による判断により終了してもよいし、患者の自己判断で終了してもよい。
毛髪の成長を促進させるための方法
本実施形態によれば、
毛髪の成長を促進させるための方法であって、上記方法は、
毛髪の成長の促進を望む対象者に、上記式(I)から(VI)のいずれかで示される化合物、生理学的に許容されるその塩及び生理学的に許容されるその水和物からなる群より選択されるものを少なくとも1以上含有する組成物を、毛髪の成長の促進を必要とする皮膚領域に塗布するステップを含む、
方法が提供される。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。
化合物の調製
15kgのパパイア発酵物(SAIDO-PS501、カリカセラピ株式会社、日本)を室温においてメタノールで抽出した。抽出液をロータリーエバポレーターで減圧下において濃縮乾固し、450gのメタノール抽出物を得た。全メタノール抽出物を、Diaion HP-20固定相を用いて水から100%MeOHで溶離するクロマトグラフィーを行い、メタノール画分(7.0g)を得た。予めn-ヘキサン中に充填したシリカゲルカラム(500g、30×6cm)の頂部にメタノール画分を加えた。EtOAcの比率を上げながらn-ヘキサンをカラムに流し(n-ヘキサン:EtOAc = 50:50→0:100)、次にMeOHの比率を上げながらEtOAcをカラムに流す(EtOAc:MeOH = 100:0→50:50)ことで勾配溶出させた。流出液を250mL毎に分画した。各画分を40℃、減圧下で濃縮し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で確認した。同じクロマトグラフィーパターンを有する画分を一緒にプールし、蒸発乾固させた。EtOAc-メタノール(80:20)で溶出されたサブ画分34-35について、MeOH-H2O(50:50)を用いてプレコートRP-C18F254プレート上でTLCを行い、化合物(以下、PP-6)を3.8mg得た。
化合物の同定
PP-6の1H及び13C-NMRスペクトルを、Bruker DRX 600 NMR分光計(Bruker Daltonics Inc.、MA、USA)を用いて測定した。化学シフトの内部標準としてTMSを用いた。化学シフト(δ)は、TMS共鳴を基準としてppmで表した。また、PP-6のHR-FAB-MSは、JEOL JMS 700分光計(JEOL、Japan)を用いて測定した。ジメチルスルホキシド(DMSO)及び有機溶媒は、和光純薬工業(大阪、日本)から購入した。ダイヤイオンHP-20は、Mitsubishi Chemical Co.(Tokyo、Japan)から購入した。シリカゲル(75-120メッシュ)は、和光純薬工業(大阪、日本)から購入した。薄層クロマトグラフィー(TLC)シリカゲル60F254プレートは、Merck Co.、Darmstadt、Germanyから購入した。サンプルを展開したプレートを、異なる有機溶媒の溶媒混合物中で現像した。現像したクロマトグラムを254nmのUV光下で視覚化し、バニリン/H2SO4試薬を噴霧することによりスポットを可視化した。可視化の後、プレートを110℃に予熱したオーブンで5分間加温した。分取TLCは、プレコートされたシリカゲル60GF254(20×20cm×0.2mm厚)又はプレコートされたRP-C18F254プレート(5×7.5cm×0.2mm厚)上で実施した。
PP-6の1H及び13C-NMRスペクトル並びにHR-FAB-MSスペクトルを分析した。その結果、分子式C10H12O4に対応するm/z197.0813にプロトン化分子[M+H]+ピークが示された。1H NMRスペクトルから、2組のプロトンシグナルの存在が明確に示された。6.78ppmから7.22ppmのプロトンシグナルのセット(以下、第1セット)は、3つの芳香族シグナル、δH6.78(d、J = 9.0Hz)、δH6.96(dd、J = 9.0,3.0Hz)及びδH7.22(d、J = 3.0Hz)によるものであった。これは、δC113.8からδC156.2間で共鳴するベンゼン環に起因する低磁場側のシグナルを示した13C NMRスペクトルデータによって確認された。δH6.78(d、J = 9.0Hz)に観察された二重線は、δH6.96(dd、J = 9.0、3.0Hz)における二重線のうちの一つの二重線とカップリングしており、H-3とH-4での2つのオルトカップリングプロトンによるものであった。δH6.96(dd、J = 90、3.0Hz)における二重線のうちのもう一つの二重線は、δH7.22(d、J = 3.0Hz)における残りの芳香族プロトンとメタカップリングしていることから、それぞれは、H-4とH-6に位置していた。このことから、三置換体である芳香環の置換パターンが示された。これは、13C NMRスペクトルでのδC150.7及び156.2における2つの酸素化炭素の存在をそれぞれC-5及びC-2に割り当てることによって確認した。プロトンの第2セットは、δH5.26(J = 6.6Hz)での四重線オキシメチンプロトンに関連するδH1.38(J = 6.0Hz)での二重線を有する脂肪族部分のプロトンシグナルに関する。13C NMRスペクトルは、カルボニルエステル部分に属するδC170.9と、アシルオキシ酸素に結合した炭素に属するδC70.5の2つの特徴的なピークを更に示した。PP-6の完全な構造は、HMBC相関に基づいて、表1及び図1に示すようにアセンブルした。結果、PP-6は、ヒドロキシサリチル酸の脂肪族エステルである2,5-ジヒドロキシ安息香酸イソプロピル(イソプロピル2,5-ジヒドロキシベンゾエート)と同定された。
化学シフト(δ)はppm、カップリング定数(J)はHzで表している。1H及び13C NMRは、重メタノール(CD3OD)中においてそれぞれ600及び150MHzで測定した。
酸素ラジカル吸収能力(ORAC)アッセイ
ORACアッセイによって、PP-6のORACを測定した。ORACアッセイは、Garrett, A. R., et al, (Measuring Antioxidant Capacity Using the ORAC and TOSC Assays. In Methods in molecular biology (Clifton, N.J.); 2010; Vol. 594, pp. 251-262)及びRoy, M. K., et al, (ORAC and DPPH assay comparison to assess antioxidant capacity of tea infusions: Relationship between total polyphenol and individual catechin content. Int. J. Food Sci. Nutr. 2010, 61, 109-124)に基づいて実行した。フルオレセインは、485 nmの波長の光で励起し、520 nm付近の波長の光を発光する。AAPH(2,2'-アゾビス(2-アミノプロパン)二塩酸塩)から発生したペルオキシラジカルによってフルオレセインが酸化されると、光は消光していく。サンプル中に抗酸化物質が存在すると、ペルオキシラジカルは消去され、フルオレセインの消光スピードは遅くなる。ORAC法では、この消光スピードの遅延する能力をサンプルの抗酸化能として評価する方法である。
PP-6を75mmol / Lリン酸緩衝液(pH7.4)に溶解して適度な濃度に希釈した(サンプル溶液)。スタンダード曲線は、50、25、12.5及び6.25μmol/ Lのトロロックス溶液を用いて作製した(トロロックス標準試料溶液)。実験は、4つの同じ溶液を一組で行った。96ウェルプレートにトロロックス標準試料溶液及びサンプル溶液を加え、Blankには75 mmol / Lリン酸緩衝液(pH7.4)を20 μL入れた。各ウェルに94.4 nM フルオレセイン溶液 200 μLを添加した。96ウェルプレートを37℃の湯浴で10分間加温した。次に、10分間37℃で加温した31.7 mM AAPH溶液を75 μLずつ各ウェルに添加した。励起波長485nm及び発光波長515nmの蛍光分光光度計を用いて、AAPHを添加した30秒後から37℃、30秒間隔で90分間蛍光強度を測定した。得られた各ウェルでの蛍光強度の測定結果より各サンプルのAUCを算出した。AUCは、以下の式で求めた。
0 μM トロロックスのデータをブランクとし、各トロロックス標準試料溶液(50、25、12.5及び6.25μmol/ L)で得られたデータのAUCの増加量(AUCTrolox - AUCBlank)をnetAUCとした。得られた値の平均値を表2に示す。
サンプル溶液(PP-6)で得られたデータのAUCの増加量をnetAUCとして表したものを表3に示す。
X軸にトロロックスのnetAUCの平均値、Y軸にトロロックス濃度(μg)をとり一次回帰式(Y = aX + b)を作成した(図2)。この回帰式を用いて相対ORAC値を算出した。
結果
結果を、PP-6のmgトロロックス当量(TE)としてmg TE / mg PP-6で表している(図3)。PP-6は、0.19 mg TE/mgと、強力な抗酸化物質であるトロロックスの5分の1程度の抗酸化活性を示した。このアッセイに使用された全ての化学物質及び試薬は分析グレードであり、和光化学、大阪、日本から購入した。
ヒト毛包真皮乳頭細胞(HFDPC)アッセイ
HFDPC細胞アッセイの概要を図4に示している。以下の条件でHFDPC細胞を96ウェルプレート中で培養した。
培地:10%FBS(GE Healthcare Life Sciences Hyclone lab、Utah、USA)及び1%ストレプトマイシン/ペニシリン(富士フイルム和光純薬株式会社、大阪、日本)を含む卵胞皮膚乳頭細胞(FDPC)培地(PromoCell、Heiderberg、Germany)
温度:37℃
細胞濃度:2×104細胞/ウェル
雰囲気:5%CO2条件下の加湿雰囲気
培養時間:24時間
次に、上記培地を0.5%FBS及びPP-6(それぞれ最終濃度11μg/ mL及び110μg/ mL)を含むFDPC培地に交換して、3日間培養した。その後、細胞を10%FBS及びMTT [3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロマイド)](5mg / mL)を含むFDPC培地で4時間培養し、酸性イソプロパノールを各ウェルに添加して、紫青色の不溶性ホルマザン沈殿物を溶解させた。暗所で4時間保持した後、プレートリーダーにより570nmで吸光度を測定した。
細胞の前培養
本試験においてHFDPC細胞を用いた。シャーレ上で培養したHFDPC細胞を含む培養液を血球計測板に10 μL添加し、顕微鏡を用いて細胞数を測定した。その後、細胞培養液に、Dulbecco's Modified Eagle Medium(DMEM)培地を加え、細胞濃度を1.0×105 cells/mLとなるよう調整した。これを96ウェルプレートの各ウェルに1 mLずつ播種し、5% CO2、37℃で24時間、静置培養した。
サンプルの添加
上記96ウェルプレート中の培地を除去し、新たにDMEM培地を1 mL添加した。その後、あらかじめ調製したサンプル溶液を上記96ウェルプレートに2μL添加した。この96ウェルプレートを5% CO2、37℃で24時間静置培養した。24時間後、96ウェルプレートから再び培地を除去し、96ウェルプレートに新たにDMEM培地を1 mL添加した後、サンプル溶液を2 μL添加し、5% CO2、37℃で48時間、静置培養した。
MTT法による細胞生存率の測定
各ウェルにMTT染色液(in 5 mg/mL PBS)を50 μL添加し、5% CO2、37℃で4時間静置培養した。培地を除去し、各ウェルに塩酸−イソプロパノール溶液を1 mLずつ加え、遮光し、4時間室温で放置した。マイクロプレートリーダーで570 nmにおける吸光度を測定し、細胞生存率の指標とした。
結果
PP-6が育毛に与える影響を検討するため、PP-6を添加した際のHFDPC(毛乳頭細胞モデル)の増殖能を細胞生存率により評価した。図5にはHFDPC細胞の細胞生存率を示している。PP-6の添加(11、110 μg/mL)によりHFDPCの細胞生存率の上昇が認められた(図5)。従って、PP-6には毛乳頭細胞の増殖を促進する働きがある事が明らかになった。以上の結果から、PP-6は毛乳頭細胞の増殖に寄与する成分が含まれていることが明らかになった。

Claims (9)

  1. 下記式(I)
    (式(I)中、
    R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素、水酸基又は-OCH3であり、
    R5、R6及びR7は、それぞれ独立して、水素、-CH3又は-C2H5又は-OCH3である)
    で表される化合物、生理学的に許容されるその塩及び生理学的に許容されるその水和物からなる群より選択されるものを少なくとも1以上含有する、毛髪の成長を促進させるための組成物。
  2. 前記式(I)に示される化合物は、下記式(II)
    (式(II)中、
    R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素、水酸基又は-OCH3である)
    で表される化合物である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記式(II)に示される化合物は、下記式(III)から(V)
    の群より少なくとも1つ選択される化合物である、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記式(II)に示される化合物は、前記式(IV)で表される化合物である、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記式(IV)に示される化合物は、下記式(VI)
    で表される化合物である、請求項4に記載の組成物。
  6. 毛髪の成長を促進させるための、パパイア発酵物。
  7. 下記式(I)
    (式(I)中、
    R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素、水酸基又は-OCH3であり、
    R5、R6及びR7は、それぞれ独立して、水素、-CH3又は-C2H5又は-OCH3である)
    で表される化合物、生理学的に許容されるその塩及び生理学的に許容されるその水和物からなる群より選択されるものを少なくとも1以上含有する、請求項6に記載のパパイア発酵物。
  8. 請求項6又は7に記載のパパイア発酵物を含む、組成物。
  9. 下記式(I)
    (式(I)中、
    R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素、水酸基又は-OCH3であり、
    R5、R6及びR7は、それぞれ独立して、水素、-CH3又は-C2H5又は-OCH3である)
    で表される化合物、生理学的に許容されるその塩及び生理学的に許容されるその水和物からなる群より選択されるものを少なくとも1以上含有する、抗酸化用組成物。
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