JP2020164118A - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を削減しつつ、通常のブレーキ制御、アンチロックブレーキ制御および加圧ブレーキ制御を好適に実行する。【解決手段】マスタシリンダMと車輪ブレーキRとの間に配置される液圧回路U1を備えている。液圧回路U1は、車輪ブレーキRから逃された作動液を貯溜するリザーバ4と、車輪ブレーキRとリザーバ4との間に配置された常閉の出口弁3と、マスタシリンダMと車輪ブレーキRとの間に配置された常開の制御弁2とを備えている。また、リザーバ4に貯溜された作動液を吸引して制御弁2と車輪ブレーキRとの間に吐出するポンプ5と、マスタシリンダMとポンプ5の吸入口との間に配置される常閉のサクション弁6と、を備えている。制御弁2とポンプ5の吐出口と車輪ブレーキRに通じる液路とが直接連通している構成とした。【選択図】図1

Description

本発明は、ブレーキ液圧制御装置に関する。
従来、自動二輪車等に用いられるブレーキ液圧制御装置として特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1には、単一のハウジングと単一のポンプを備える1系統の液圧回路を有するブレーキ液圧制御装置が示されている。
特許文献1の液圧回路は、通常のブレーキ制御とアンチロックブレーキ制御と加圧ブレーキ制御とを実行可能である。通常のブレーキ制御は、ブレーキ操作子の操作量に応じた制動力を車輪ブレーキに伝えるブレーキ制御である。アンチロックブレーキ制御は、濡れた路面等の走行時において、急ブレーキをかけた場合等に生じる車輪のロックを防止するためのブレーキ制御である。加圧ブレーキ制御は、車輪に作用させる制動力を補填するための加圧や、連動ブレーキ時において前輪と後輪との制動力のバランスを理想的なバランスに制御するためのブレーキ制御である。
特許第5979752号公報
特許文献1のブレーキ液圧制御装置は、前記した3つのブレーキ制御を実行するために、4種類の弁(入口弁、出口弁、レギュレータ弁、サクション弁)を液圧回路に用いていた。このため、ブレーキ液圧制御装置を構成する部品点数が多くなるという問題があった。
本発明は、前記した課題を解決し、部品点数を削減しつつ、通常のブレーキ制御、アンチロックブレーキ制御および加圧ブレーキ制御を好適に実行できるブレーキ液圧制御装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明のブレーキ液圧制御装置は、マスタシリンダと車輪ブレーキとの間に配置される液圧回路を備えている。マスタシリンダは、ブレーキ操作子の操作量に応じて液圧を発生させる。車輪ブレーキは、マスタシリンダで発生した液圧等、供給される作動液の液圧によって作動する。前記液圧回路は、前記車輪ブレーキから逃された作動液を貯溜するリザーバと、前記車輪ブレーキと前記リザーバとの間に配置された常閉の出口弁と、前記マスタシリンダと前記車輪ブレーキとの間に配置された常開の制御弁とを備えている。また、前記液圧回路は、前記リザーバに貯溜された作動液を吸引して前記制御弁と前記車輪ブレーキとの間に吐出するポンプと、前記マスタシリンダと前記ポンプの吸入口との間に配置される常閉のサクション弁と、を備えている。前記制御弁と前記ポンプの吐出口と前記車輪ブレーキに通じる液路とは、直接連通している。
本発明では、ブレーキ操作子の操作量に応じて発生した作動液の液圧を、制御弁を通じて車輪ブレーキに伝達することで通常のブレーキ制御を実行できる。また、アンチロックブレーキ制御時に制御弁を閉じた上で出口弁を開く制御を行うと、車輪ブレーキに作用している作動液をリザーバに逃がす(作動液を減圧する)ことができる。また、アンチロックブレーキ制御時に制御弁および出口弁を閉じてポンプを駆動する制御を行うと、リザーバに逃された作動液やマスタシリンダから作動液が吸引されて車輪ブレーキ側に吐出される。その結果、車輪ブレーキに作用する液圧が増圧される。また、アンチロックブレーキ制御時に制御弁および出口弁を閉じる制御およびポンプの駆動を停止する制御を行うと、液圧を保持できる。
さらに、制御弁を閉じてサクション弁を開くとともにポンプ5を駆動する制御を行うと、リザーバに逃された作動液やマスタシリンダから作動液が吸引され車輪ブレーキ側に吐出される。この結果、加圧ブレーキ制御を実行できる。
そして、液圧回路に備わる制御弁が、従来の液圧回路で必要であった入口弁に相当する機能を備えているので、液圧回路から入口弁を実質的に排除することができる。したがって、部品点数を削減することができる。
また、前記制御弁の開閉および前記出口弁の開閉、並びに前記ポンプの作動は、前記ブレーキ操作子の操作量の変化、前記車輪ブレーキに作用する作動液の圧力の変化および車輪速度の変化のうち、少なくとも1つの変化に基づいて、制御されることが好ましい。
このようにすると、ブレーキ操作子の操作量の変化、前記車輪ブレーキに作用する作動液の圧力の変化および車輪速度の変化のうち、少なくとも1つの変化に基づいて、アンチロックブレーキ制御における減圧、増圧、保持、および加圧ブレーキ制御における加圧を好適に実行できる。
また、ブレーキ液圧制御装置は、2つのブレーキ系統を有しており、少なくとも一方のブレーキ系統が、前記液圧回路を備えている場合には、他方のブレーキ系統に対応する前記ブレーキ操作子の操作量に基づいて、一方のブレーキ系統に係る前記制御弁の開閉および前記出口弁の開閉、並びに前記ポンプの作動が制御されることが好ましい。
このようにすると、他方のブレーキ系統のブレーキ操作子の操作量によって一方のブレーキ系統に係る連動ブレーキ制御を好適に実現できる。他方のブレーキ系統は、機械式ブレーキであってもよい。
また、前記サクション弁は、前記マスタシリンダ側の作動液の液圧と、前記ポンプの作動で負圧となる前記ポンプの吸入口側の作動液の液圧との圧力差によって開弁することが好ましい。
このようにすると、サクション弁の開閉を自動化するので、制御ユニットによる制御が簡単になるとともに、コストダウンを図れる。
また、前記サクション弁には、前記リザーバが一体に設けられていることが好ましい。
このようにすると、サクション弁とリザーバとを別々に設ける必要がなくなるので、その分、省スペース化が可能である。また、コストダウンを図れる。
本発明では、部品点数を削減しつつ、通常のブレーキ制御、アンチロックブレーキ制御および加圧ブレーキ制御を実行できるブレーキ液圧制御装置が得られる。
本発明の第1実施形態に係るブレーキ液圧制御装置の液圧回路図である。 本発明の第1実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、ペダル操作による通常のブレーキ制御時の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第1実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、アンチロックブレーキ制御の減圧時の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第1実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、アンチロックブレーキ制御の増圧時の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第1実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、アンチロックブレーキ制御の保持時の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第1実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、ペダル非操作時における加圧ブレーキ制御の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第1実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、ペダル操作時における加圧ブレーキ制御の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第2実施形態に係るブレーキ液圧制御装置の液圧回路図である。 本発明の第2実施形態に係るブレーキ液圧制御装置のサクション弁を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るブレーキ液圧制御装置のサクション弁のダイヤフラムの有効径を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、ペダル操作による通常のブレーキ制御時の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第2実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、アンチロックブレーキ制御の減圧時の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第2実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、アンチロックブレーキ制御の増圧時の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第2実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、アンチロックブレーキ制御の保持時の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第2実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、ペダル非操作時における加圧ブレーキ制御の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第2実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、ペダル非操作時における加圧ブレーキ制御のサクション弁の作動の様子を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、ペダル操作時における加圧ブレーキ制御の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第2実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、ペダル操作時における加圧ブレーキ制御のサクション弁の作動の様子を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るブレーキ液圧制御装置の液圧回路図である。 本発明の第3実施形態に係るブレーキ液圧制御装置のサクション弁を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、ペダル操作による通常のブレーキ制御時の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第3実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、アンチロックブレーキ制御の減圧時の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第3実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、アンチロックブレーキ制御の減圧時におけるサクション弁の作動の様子を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、アンチロックブレーキ制御の増圧時の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第3実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、アンチロックブレーキ制御の保持時の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第3実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、ペダル非操作時における加圧ブレーキ制御の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第3実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、ペダル非操作時における加圧ブレーキ制御のサクション弁の作動の様子を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、ペダル操作時における加圧ブレーキ制御の作動液の流れを示す液圧回路図である。 本発明の第3実施形態に係るブレーキ液圧制御装置において、ペダル操作時における加圧ブレーキ制御のサクション弁の作動の様子を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照して詳細に説明する。以下の説明において、同一の要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。また、以下では、本実施形態のブレーキ液圧制御装置を、自動二輪車、自動三輪車、オールテレーンビークル(ATV)などバーハンドルタイプの車両に適用した場合を例にして説明するが、搭載される車両を限定するものではない。また、以下では、前輪のブレーキユニットと後輪のブレーキユニットとがセパレートされた車両において、後輪の車輪ブレーキに対応するブレーキ液圧制御装置Uを例に挙げて説明する。
なお、以下の各実施形態における液圧回路U1〜U3の説明において、太い一点鎖線で示す液圧路は、マスタシリンダMで昇圧された作動液が作用している部分である。また、同様に、太い実線で示す液圧路は、昇圧された作動液が作用している部分であり、太い破線で示す液圧路は、ポンプ5に作動液が吸引されて負圧となる部分である。
(第1実施形態)
ブレーキ液圧制御装置Uは、マスタシリンダMと車輪ブレーキRとの間に配置されるものであり、図1に示す液圧回路U1を備えている。ブレーキ液圧制御装置Uは、車輪ブレーキRのアンチロックブレーキ制御および車輪ブレーキRの加圧ブレーキ制御を実行可能である。
液圧回路U1は、入口ポート21から出口ポート22に至る回路である。入口ポート21には、液圧源であるマスタシリンダMの出力ポートM21に繋がる配管H1が接続されている。出口ポート22には、車輪ブレーキRに至る配管H2が接続されている。
液圧回路U1には、制御弁2,出口弁3、リザーバ4、ポンプ5、サクション弁6、チェック弁7、液圧センサ8および電動モータ9が備わる。
また、液圧回路U1には、制御弁2,出口弁3およびサクション弁6の開閉を制御するとともに、ポンプ5の駆動(電動モータ9の駆動)を制御する制御ユニット10が接続されている。液圧回路U1には、作動液が充填されている。
なお、以下では、マスタシリンダMから制御弁2に至る液路を「出力液圧路A」と称し、制御弁2から車輪ブレーキRに至る流路を「車輪液圧路B」と称する。また、ポンプ5から車輪液圧路Bに至る流路を「吐出液圧路C」と称し、さらに、出口弁3からリザーバ4に至る流路を「開放路D」と称する。また、サクション弁6からポンプ5に至る流路を「吸入液圧路E」と称し、出口弁3とリザーバ4との間の開放路Dから吸入液圧路Eに至る流路を「戻し液圧路F」と称する。また、出力液圧路Aから分岐してサクション弁6に至る流路を「第1分岐液圧路A1」と称し、車輪液圧路Bから分岐して出口弁3に至る流路を「第2分岐液圧路B1」と称する。
なお、液圧回路U1は模式的に示したものであり、液圧回路U1を実現するために、図には示さないが、液路を介さずに弁同士が直接接続さる回路構成とすることも可能である。
マスタシリンダMには、ブレーキ操作子であるブレーキペダルBPが接続されている。マスタシリンダMは、運転者がブレーキペダルBPに加えた力に応じた作動液の液圧を発生する。マスタシリンダMは、配管H1、出力液圧路A、車輪液圧路Bおよび配管H2を介して車輪ブレーキR(ホイールシリンダ)に接続されている。
マスタシリンダMに接続された液路(出力液圧路Aおよび車輪液圧路B)は、通常時、マスタシリンダMから車輪ブレーキRまで連通している。これにより、ブレーキペダルBPの操作で発生した作動液の液圧が車輪ブレーキRに伝達される。
マスタシリンダMと車輪ブレーキRとを繋ぐ液路上には、制御弁2および出口弁3が設けられている。
制御弁2は、出力液圧路Aと車輪液圧路Bとの間に介設された常開型のリニアソレノイド弁である。制御弁2は、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへの作動液の通流を許容する状態および遮断する状態を切り換えるものである。
制御弁2は、開弁状態にあるときに、マスタシリンダMで昇圧された作動液が車輪ブレーキRへ伝達するのを許容する。また、制御弁2は、車輪がロックしそうになったときに制御ユニット10により閉塞されることで、車輪ブレーキRへ伝達する作動液を遮断する。
また、制御弁2は、後記する加圧ブレーキ制御を行うときに、制御ユニット10の制御によって閉塞される。そして、制御弁2は、車輪液圧路Bの作動液の液圧が出力液圧路Aの作動液の液圧を上回り、かつ、出力液圧路Aの作動液の液圧と車輪液圧路Bの作動液の液圧との差圧がソレノイドへの通電によって制御される、弁を閉じようとする電磁力を上回ると、車輪液圧路Bの作動液を出力液圧路A側へ開放する。すなわち、制御弁2は、ソレノイドへの通電が制御ユニット10によって制御されることによって開弁圧を調整可能な構成(リリーフ弁としての機能を併せ備えた構成)となっている。
出口弁3は、常閉型電磁弁からなる。出口弁3は、車輪ブレーキRとリザーバ4との間(第2分岐液圧路B1と開放路Dとの間)に設けられている。出口弁3は、通常時に閉塞しているが、後輪がロックしそうになったときに開弁(開放)することで、車輪ブレーキRへ加わる作動液をリザーバ4に逃がす。
リザーバ4は、出口弁3が開放されることによって逃がされる作動液を一時的に貯溜する機能を有している。
ポンプ5は、電動モータ9により駆動されるプランジャポンプである。ポンプ5は、図示しないプランジャと、図示しない吸入弁および吐出弁とを備えている。ポンプ5は、吸入液圧路Eと吐出液圧路Cとの間に設けられている。ポンプ5は、電動モータ9の回転力によって駆動する。なお、電動モータ9は、制御ユニット10の指令に基づいて作動する。
ポンプ5は、リザーバ4に貯溜された作動液を吸入して吐出液圧路Cに吐出する。また、ポンプ5は、制御弁2が閉弁状態にあり、サクション弁6が開弁状態にあるときに、マスタシリンダM、第1分岐液圧路A1、吸入液圧路Eおよびリザーバ4等に貯溜されている作動液を吸入して吐出液圧路Cに吐出する。これにより、ブレーキペダルBPの操作によって発生した作動液の液圧を増圧することが可能となる。さらには、ブレーキペダルBPを操作していない状態でも車輪ブレーキRに作動液を作用させること(加圧ブレーキ制御)が可能となる。
また、ポンプ5は、後記するアンチロックブレーキ制御後および加圧ブレーキ制御後において、制御弁2が開弁状態にあり、サクション弁6が閉弁状態にあるときに、吸入液圧路Eおよびリザーバ4に貯溜されている作動液を吸入して吐出液圧路Cに吐出する。これにより、アンチロックブレーキ制御の減圧時や加圧ブレーキ制御の後に、出口弁3から逃されてリザーバ4に貯溜された作動液を、制御弁2を通じてマスタシリンダMに戻すことが可能となる。
このような制御弁2は、車輪液圧路Bを介して、また、ポンプ5の吐出口は、吐出液圧路Cと車輪液圧路Bを介して車輪ブレーキRに直接連通している。つまり、制御弁2から車輪ブレーキRに至る液圧路に開閉弁等の機械的要素が存在しておらず、また、ポンプ5の吐出口から車輪ブレーキRに至る液圧路に開閉弁等の機械的要素が存在していない。このように、従来の液圧回路で必要であった入口弁が車輪液圧路Bおよび吐出液圧路Cに存在しない構成となっている。
サクション弁6は、常閉型の電磁弁からなる。サクション弁6は、第1分岐液圧路A1と吸入液圧路Eとの間を開放する状態および遮断する状態を切り換えるものである。
チェック弁7は、戻し液圧路Fに設けられている。チェック弁7は、リザーバ4側からポンプ5側への作動液の流れを許容する一方向弁である。
液圧センサ8は、出力液圧路Aに設けられている。液圧センサ8は、出力液圧路Aの作動液の液圧、すなわち、マスタシリンダMにおける作動液の液圧の大きさを計測するものである。
液圧センサ8で計測された作動液の液圧の値は、制御ユニット10に随時取り込まれる。制御ユニット10は、液圧センサ8で計測された作動液の液圧の値に基づき、マスタシリンダMから作動液の液圧が出力されているか否か、すなわち、ブレーキペダルBPが踏まれているか否かを判定する。さらに、制御ユニット10は、液圧センサ8で計測された作動液の液圧の値に基づいて、加圧ブレーキ制御等を行う。
制御ユニット10には、ブレーキペダルBPによる作動液の圧力の変化を計測する液圧センサ8の計測値、車輪速度の変化を計測する図示しない車輪速センサの計測値が入力される。また、制御ユニット10には、ブレーキペダルBPの操作量の変化を計測する図示しないストロークセンサの計測値、車輪ブレーキRに作用する作動液の液圧の変化を計測する図示しない作動液の液圧センサからの計測値等が入力される。制御ユニット10は、入力されたこれらの計測値のうち、少なくとも1つの変化に基づいて、制御弁2、出口弁3およびサクション弁6の開閉、並びに、ポンプ5の作動(電動モータ9の駆動)を制御する。
次に、液圧回路U1を参照しつつ、制御ユニット10によって実現される通常のブレーキ制御、アンチロックブレーキ制御および加圧ブレーキ制御について説明する。
(通常のブレーキ制御)
各車輪がロックする可能性のない通常のブレーキ制御においては、図2Aに示すように、制御弁2、出口弁3およびサクション弁6の電磁コイルが制御ユニット10によっていずれも消磁させられる。つまり、通常のブレーキ制御においては、制御弁2が開弁状態であるとともに、出口弁3およびサクション弁6が閉弁状態である。
このような状態で運転者がブレーキペダルBPを踏み込むと、図2Aに示すように、その踏力に起因して発生した作動液の液圧は、出力液圧路A、制御弁2および車輪液圧路Bを通じて、そのまま車輪ブレーキRに伝達される。これによって、車輪が制動されることとなる。
(アンチロックブレーキ制御)
アンチロックブレーキ制御は、車輪がロック状態に陥りそうになったときに実行されるものであり、車輪ブレーキRに作用する作動液の液圧を減圧、増圧あるいは一定に保持する状態を適宜選択することによって実現される。減圧モード、増圧モードおよび保持モードのいずれを選択するかは、図示しない車輪速度センサから得られた車輪速度に基づいて、制御ユニット10によって判断される。
ブレーキペダルBPを踏み込んでいる最中に、車輪がロック状態に入りそうになると、制御ユニット10によりアンチロックブレーキ制御が開始される。
アンチロックブレーキ制御において減圧モードが選択されていると、図2Bに示すように、制御ユニット10によって制御弁2および出口弁3の各コイルが励磁され、サクション弁6が消磁される。これにより、制御弁2およびサクション弁6が閉弁状態にされるとともに、出口弁3が開弁状態にされる。このようにすると、車輪ブレーキRに通じる車輪液圧路Bの作動液が第2分岐液圧路B1を介して出口弁3から開放路Dを通ってリザーバ4に流入する。その結果、車輪ブレーキRに作用していた作動液が減圧される。
上記減圧によってリザーバ4に貯溜された作動液は、後記するように、アンチロックブレーキ制御の増圧時に使用される。また、アンチロックブレーキ制御の終了後にリザーバ4に残った作動液は、マスタシリンダMに戻される。
この場合、アンチロックブレーキ制御が終了したら、制御ユニット10が制御弁2、出口弁3およびサクション弁6の各コイルを消磁する。これにより、制御弁2が開弁状態にされるとともに、出口弁3およびサクション弁6が閉弁状態にされる。そして、この状態で制御ユニット10によって電動モータ9が駆動される。そうすると、ポンプ5が作動し、リザーバ4に貯溜されている作動液がポンプ5に吸引され、ポンプ5から吐出液圧路C、車輪液圧路B、制御弁2および出力液圧路Aを通じてマスタシリンダMに戻される。
なお、ポンプ5から吐出液圧路Cを通じて車輪液圧路Bに吐出された作動液は、制御弁2を通じてマスタシリンダM側に流れるので、車輪液圧路B上にある車輪ブレーキRに対して作用することがない。
また、アンチロックブレーキ制御において増圧モードが選択されていると、図3Aに示すように、制御ユニット10によって制御弁2のコイルが励磁されるとともに、出口弁3およびサクション弁6のコイルが消磁される。これにより、制御弁2が閉弁状態にされるとともに、出口弁3およびサクション弁6が閉弁状態にされる。さらに、増圧モードでは、電動モータ9が駆動されポンプ5が作動する。これによって、吸入液圧路Eおよびリザーバ4に貯溜された作動液が、ポンプ5に吸引された後、ポンプ5から吐出液圧路Cを通じて車輪液圧路Bに吐出される。この場合、制御弁2が閉弁状態となっているので、車輪液圧路Bに吐出された作動液が車輪ブレーキRに作用する。その結果、車輪ブレーキRに作用する作動液が増圧される。
なお、上記の吸入液圧路Eおよびリザーバ4に貯溜された作動液だけでは車輪ブレーキRに作用する作動液の昇圧が足りない場合には、追加の増圧制御がなされる。この場合、制御ユニット10によってサクション弁6のコイルが励磁されて開弁状態にされる。これによって、マスタシリンダMの作動液が、第1分岐液圧路A1、サクション弁6および吸入液圧路Eを通じてポンプ5に吸引され、ポンプ5から吐出液圧路Cを通じて車輪液圧路Bに吐出される。その結果、車輪ブレーキRに作用する作動液が増圧されることとなる。
また、アンチロックブレーキ制御において保持モードが選択されていると、図3Bに示すように、制御ユニット10によって制御弁2のコイルが励磁されるとともに、出口弁3およびサクション弁6のコイルが消磁される。そして、電動モータ9の駆動が停止され、ポンプ5が停止される。これにより、制御弁2が閉弁状態にされるとともに、出口弁3およびサクション弁6が閉弁状態にされる。このようにすると、制御弁2、出口弁3およびポンプ5で閉じられた流路内(吐出液圧路C、車輪液圧路B、第2分岐液圧路B1内)に作動液が閉じ込められる。その結果、車輪ブレーキRに作用していた作動液の液圧が一定に保持される。
(加圧ブレーキ制御)
制御ユニット10により車輪を制動すべきと判断された場合には、加圧ブレーキ制御が実行される。初めに、ブレーキペダルBPの操作がない非操作時における加圧ブレーキ制御について説明する。
この場合には、図4Aに示すように、制御ユニット10によって制御弁2およびサクション弁6の各コイルが励磁されるとともに、出口弁3のコイルが消磁される。これにより、制御弁2および出口弁3が閉弁状態にされるとともに、サクション弁6が開弁状態にされる。そして、この状態で制御ユニット10によって電動モータ9が駆動されポンプ5が作動される。
ポンプ5が作動すると、マスタシリンダMの作動液が、出力液圧路A、第1分岐液圧路A1、サクション弁6および吸入液圧路Eを通じてポンプ5に吸引され、ポンプ5から吐出液圧路Cを通じて車輪液圧路Bに吐出される。これによって、車輪ブレーキRに作用する作動液が昇圧され、車輪が制動されることとなる。なお、リザーバ4に残っている作動液がある場合には、その作動液もポンプ5によって吸引される。
次に、ブレーキペダルBPが操作されている操作時において、制御ユニット10により車輪を制動すべきと判断された場合の加圧ブレーキ制御について説明する。この場合にも、図4Bに示すように、制御ユニット10によって、制御弁2とサクション弁6の各コイルが励磁されるとともに、出口弁3のコイルが消磁される。これにより、制御弁2および出口弁3が閉弁状態にされるとともに、サクション弁6が開弁状態にされる。そして、この状態で制御ユニット10によって電動モータ9が駆動されポンプ5が作動される。
ポンプ5が作動すると、ブレーキペダルBPの操作によって昇圧された作動液が第1分岐液圧路A1からサクション弁6を通じて吸入液圧路Eに流入し、ポンプ5に吸引される。そして、ポンプ5により吸引された作動液は、ポンプ5から吐出液圧路Cを通じて車輪液圧路Bに吐出されて車輪ブレーキRに作用する。これにより、車輪が制動されることとなる。この場合にも、リザーバ4に残っている作動液がある場合には、その作動液もポンプ5によって吸引される。
制動時に制御弁2は、車輪液圧路Bの作動液を出力液圧路A側へ開放して調節する。つまり、ポンプ5により昇圧された車輪液圧路Bの作動液の液圧が出力液圧路Aの作動液の液圧を上回り、かつ、両作動液の液圧の差圧が弁を閉じようとする電磁力を上回る状態となると制御弁2が開弁する。
なお、ブレーキペダルBPの非操作時の加圧ブレーキ制御において、後からブレーキペダルBPが操作された場合にも、上記のブレーキペダルBPの操作時の加圧ブレーキ制御と同様に、ポンプ5により加圧された作動液が車輪ブレーキRに作用する。
加圧ブレーキ制御が終了すると、上記加圧ブレーキ制御によって車輪液圧路Bに吐出された作動液は、加圧ブレーキ制御の終了後にマスタシリンダMに戻される。すなわち、制御ユニット10によって制御弁2およびサクション弁6の各コイルが消磁されるとともに、電動モータ9の駆動が停止されてポンプ5が停止され、作動液が車輪液圧路Bから出力液圧路Aを通じてマスタシリンダMに戻される。
以上説明した本実施形態のブレーキ液圧制御装置Uでは、ブレーキペダルBPの操作量に応じて発生した作動液の液圧を、制御弁2を通じて車輪ブレーキRに伝えることで通常のブレーキ制御を実行できる。また、制御弁2を閉じ、車輪ブレーキRに作用している作動液の液圧を、出口弁3を開いてリザーバ4に逃がすことで、アンチロックブレーキ制御の減圧を実行できる。また、制御弁2を閉じてポンプ5を駆動し、リザーバ4に逃された作動液やマスタシリンダMから作動液を吸引して車輪ブレーキR側に吐出することで、アンチロックブレーキ制御における増圧を実行できる。また、制御弁2および出口弁3を閉じることで、アンチロックブレーキ制御の保持を実行できる。
また、制御弁2を閉じてサクション弁6を開くとともにポンプ5を駆動し、リザーバ4に逃された作動液やマスタシリンダMから作動液を吸引して車輪ブレーキR側に吐出することで、加圧ブレーキ制御を実行できる。
そして、本実施形態のブレーキ液圧制御装置Uでは、制御弁2が、従来の液圧回路で必要であった入口弁に相当する機能を備えているため、液圧回路U1から入口弁を実質的に排除することができる。したがって、部品点数を削減することができる。
また、ブレーキ液圧制御装置Uは、ブレーキペダルBPの操作量の変化、車輪ブレーキRに作用する作動液の圧力の変化および車輪速度の変化のうち、少なくとも1つの変化に基づいて、アンチロックブレーキ制御における減圧、増圧、保持、および加圧ブレーキ制御における加圧を好適に実行できる。
(第2実施形態)
次に、図5〜図10Bを参照して第2実施形態のブレーキ液圧制御装置について説明する。本実施形態のブレーキ液圧制御装置Uが前記第1実施形態と異なるところは、機械式のサクション弁60Aを用いている点である。
サクション弁60Aは、図5に示すように、第1実施形態と同様に、第1分岐液圧路A1と吸入液圧路Eとの間を開放する状態および遮断する状態を切り換えるものである。サクション弁60Aは、通常は閉弁しており、マスタシリンダM側(第1分岐液圧路A1側)の作動液の液圧と、ポンプ5の作動で負圧となるポンプ5の吸入口側(吸入液圧路E側)の作動液の液圧との差によって開弁するように構成されている。
サクション弁60Aは、図6Aに示すように、アルミニウム合金等の金属製の基体100に形成されたサクション弁装着穴38およびこの底部に形成された一方向弁装着穴38aに収容されている。基体100の内部には、液圧回路U2が構成されている。サクション弁60Aは、常閉の一方向弁61と、プランジャ62と、プランジャ板63と、ダイヤフラム64と、ダイヤフラム64を固定するためのプラグとしての蓋部材65とを備えている。一方向弁装着穴38aは、サクション弁装着穴38より小径である。一方向弁装着穴38aには、第1分岐液圧路A1が連通している。
一方向弁61は、環状の固定部611と、固定部611の上端部に固定されるリテーナ612と、リテーナ612内に配置される大径弁613と、大径弁613の内側に配置される球状の小径弁614と、を備えている。固定部611は、一方向弁装着穴38aの開口部の内壁にかしめ固定されている。固定部611の上端部の径方向内側には、大径弁613が着座する環状の弁座611aが形成されている。弁座611aは、断面テーパ形状に形成されている。
リテーナ612は、断面略ハット状(固定部611側が開口する有底円筒状)を呈している。リテーナ612の内部には、大径弁613および小径弁614が収容されている。リテーナ612の下端部は、固定部611の上端外周壁に外嵌されている。リテーナ612の周壁および底部には、作動液の通流を可能とする挿通孔615が形成されている。
大径弁613は、断面凹状(リテーナ612の底部側が開口する有底円筒状)を呈している。大径弁613の内側には、小径弁614が収容されている。大径弁613の底部外周面は、固定部611の弁座611aに対応してテーパ形状または断面円弧状に形成されている。大径弁613は、大径弁613とリテーナ612の底部との間に縮設されたコイル状の弁バネ613sによって着座方向に付勢されており、弁座611aに着座している。大径弁613の底部には、挿通孔613aが形成されている。挿通孔613aは、プランジャ62の凸部62aが挿通可能な大きさに形成されている。
挿通孔613aの上側の開口縁部には、環状の弁座613bが形成されている。弁座613bは、断面テーパ形状に形成されており、小径弁614が着座可能である。
小径弁614は、球形状である。小径弁614は、小径弁614とリテーナ612の底部との間に縮設されたコイル状の弁バネ614sによって着座方向に付勢されており、弁座613bに着座している。弁バネ614sは、弁バネ613sよりも小径である。
プランジャ62は、柱状の部材である。プランジャ62の上部は、一方向弁61の固定部611の内側に挿入されている。プランジャ62は、軸方向に直交する方向の断面形状が略三角形状を呈している。これにより、プランジャ62の外面と一方向弁61の固定部611の内面との間に隙間S1が形成されている。隙間S1は、作動液の通流路となる。
プランジャ62の上端面には、上方へ突出する凸部62aが形成されている。凸部62aは、大径弁613の底部の挿通孔613aに対応する位置に形成されている。凸部62aは、後記するプランジャ62の上動時に挿通孔613a内に挿入され、弁座613bに着座している小径弁614を上方に押圧する。これにより、小径弁614が弁座613bから離座する。
また、プランジャ62の上面は、凸部62a以外は平らに形成されており、大径弁613の底部の下面に当接可能である。プランジャ62の上面は、後記するプランジャ62の上動時に大径弁613の底部の下面に当接して大径弁を上方に押圧する。このような押圧によって、大径弁613が弁座611aから離座する。なお、プランジャ62の上面や大径弁613の下端面には、作動液の円滑な通流を可能にする溝や凹部を形成してもよい。
プランジャ62は、プランジャ板63の上面に立設された状態で固定されている。
プランジャ板63は、円板状を呈している。プランジャ板63は、ダイヤフラム64の上面中央部に載置されている。プランジャ板63の上面には、プランジャ62の下部を嵌合して保持する環状のリブ63aが形成されている。また、プランジャ板63の外周縁部は、上方へ向けて断面弧状に立ち上がっている。
ダイヤフラム64は、サクション弁装着穴38の内周面に密着する環状のシール部641と、シール部641の径方向内側に連続し、プランジャ62を押動する薄膜駆動部642とを備える。
シール部641は、第一シール部643と、第一シール部643に連続してサクション弁装着穴38の開口部と反対側となる上方に延在する環状のカップシール部644とを備えている。
第一シール部643は、径方向に厚みを備えて環状に形成されている。第一シール部643は、サクション弁装着穴38の開口部側の内周面に密着し、ポンプ作動時に発生する負圧によって外部から空気を吸い込まないようにサクション弁装着穴38の内周面と蓋部材65との間をシールしている。カップシール部644は、断面略カップ形状であり、サクション弁装着穴38の開口部と反対側となる内周面に密着している。カップシール部644は、例えば、サクション弁60Aが開弁した場合において、マスタシリンダM側の作動液の液圧を受けたときに、外部に作動液が漏れないようにしている。
薄膜駆動部642は、シール部641よりも薄く形成されており、シール部641から径方向内側に向けて円弧状に延在する立上部646と、立上部646の径方向内側に連続する平部647とを備えている。ダイヤフラム64で仕切られる負圧室6a内が負圧になると、立上部646が弾性変形して平部647が一方向弁61側に持ち上がるように移動する。平部647の下面には、蓋部材65の上面に平部647が密着するのを防ぐための環状のリブ645が形成されている。
ダイヤフラム64の有効径L1は、図6Bに示すように、一方向弁装着穴38aの内径L3よりも大きく設定されている。つまり、一方向弁装着穴38a内に配置される大径弁613の外径よりも有効径L1は必ず大きくなり、これによって、ダイヤフラム64の有効径L1部分の受圧面積が大径弁613の受圧面積よりも必然的に大きくなるように設定されている。このような大きさとすることによって、ブレーキペダルBPの操作時にポンプが作動し加圧する場合に、マスタシリンダM側の作動液が高圧である場合でも、サクション弁60Aを確実に開弁することができる。
蓋部材65は、サクション弁装着穴38の開口部の内側に挿入され、ダイヤフラム64をサクション弁装着穴38内(基体100内)に固定する部材である。蓋部材65は、基部651と、嵌合部652と、抜け止め部653と、リップ部654と、大気連通孔655とを備えている。
嵌合部652は、径方向外側に延在するフランジ状を呈しており、サクション弁装着穴38の内周面に嵌合している。嵌合部652には、抜け止め用の係止リング656が軸方向外側から係止している。抜け止め部653は、嵌合部652の上面を利用して形成されている。抜け止め部653には、ダイヤフラム64の第一シール部643が外嵌されている。リップ部654は、抜け止め部653に連続しており、抜け止め部653から上方に向けて環状に膨出している。リップ部654の上端部は、断面円弧状となっている。リップ部654は、ダイヤフラム64の立上部646の下方に位置している。リップ部654は、立上部646の下方に位置することで、例えば、サクション弁60Aが開弁固着した場合において、負圧室6a内にマスタシリンダM側からの作動液が作用した場合に、必要以上にダイヤフラム64が変形することを防止している。
次に、本実施形態の液圧回路U2を参照しつつ、制御ユニット10によって実現される通常のブレーキ制御、アンチロックブレーキ制御および加圧ブレーキ制御について説明する。
通常のブレーキ制御においては、第1実施形態と同様に、制御弁2が開弁状態であり、出口弁3が閉弁状態であり、さらに、サクション弁60Aの一方向弁61が閉じてサクション弁60Aが閉弁状態になっている。
このような状態で運転者がブレーキペダルBPを踏み込むと、図7Aに示すように、その踏力に起因して発生した作動液の液圧は、そのまま車輪ブレーキRに伝達され、車輪が制動されることとなる。
この場合、サクション弁60Aには、マスタシリンダMからの作動液が第1分岐液圧路A1を介して作用する。これにより、一方向弁61の大径弁613および小径弁614(図6A参照、以下同じ)が作動液を受けてそれぞれ着座し、サクション弁60Aの閉弁状態が維持される。つまり、吸入液圧路E側にマスタシリンダMからの作動液が作用しないようになっている。
(アンチロックブレーキ制御)
アンチロックブレーキ制御において減圧モードが選択されると、図7Bに示すように、制御ユニット10によって制御弁2および出口弁3の各コイルが励磁される。これにより、制御弁2が閉弁状態にされるとともに、出口弁3が開弁状態にされる。このようにすると、車輪ブレーキRに通じる車輪液圧路B、第2分岐液圧路B1の作動液が出口弁3から開放路Dを通ってリザーバ4に流入する。その結果、車輪ブレーキRに作用していた作動液が減圧される。
アンチロックブレーキ制御の減圧モード中、サクション弁60Aには、通常のブレーキ制御時と同様に、マスタシリンダMからの作動液が第1分岐液圧路A1を介して作用している。これにより、サクション弁60Aは、上記と同様に閉弁状態を維持する。
上記減圧によってリザーバ4に貯溜された作動液は、第1実施形態と同様に、後記するアンチロックブレーキ制御の増圧時に使用される。また、アンチロックブレーキ制御の終了後にリザーバ4に残った作動液は、マスタシリンダMに戻される。
この場合、アンチロックブレーキ制御が終了したら、制御ユニット10が制御弁2、出口弁3の各コイルを消磁する。これにより、制御弁2が開弁状態にされるとともに、出口弁3が閉弁状態にされる。そして、この状態で制御ユニット10によって電動モータ9が駆動されポンプ5が作動される。そうすると、リザーバ4に貯溜されている作動液がポンプ5に吸引され、ポンプ5から吐出液圧路C、車輪液圧路B、制御弁2および出力液圧路Aを通じてマスタシリンダMに戻される。
この場合にも、ポンプ5によって吸引された作動液は、制御弁2を通じてマスタシリンダMに戻されるので、車輪液圧路B上にある車輪ブレーキRに対して作用することがない。
また、アンチロックブレーキ制御において増圧モードが選択されると、図8Aに示すように、制御ユニット10によって制御弁2のコイルが励磁されるとともに、出口弁3のコイルが消磁される。これにより、制御弁2が閉弁状態にされるとともに、出口弁3が閉弁状態にされる。また、サクション弁60Aは、上記と同様に閉弁状態が維持される。そして、この状態で制御ユニット10によって電動モータ9が駆動されポンプ5が作動される。そうすると、吸入液圧路E、開放路D、戻し液圧路Fおよびリザーバ4に貯溜された作動液が、ポンプ5に吸引され、ポンプ5から吐出液圧路Cを通じて車輪液圧路Bに吐出される。これによって、車輪ブレーキRに作用する作動液が増圧される。
なお、上記の吸入液圧路E、開放路D、戻し液圧路Fおよびリザーバ4に貯溜された作動液だけでは車輪ブレーキRに作用する作動液の昇圧が足りない場合には、マスタシリンダM側の作動液が吸引されて引き続き増圧制御がなされる。ここで、リザーバ4に貯溜された作動液が先に吸引される理由について説明する。すなわち、サクション弁60Aの開弁は、吸入液圧路Eに連通する負圧室6aが負圧になって、ダイヤフラム64の薄膜駆動部642が大気圧によって一方向弁61側に弾性変形することで行われる。リザーバ4に作動液が貯溜されている状態では、リザーバ4に備わるバネがリザーバ4のピストンを初期位置に戻すべく付勢している状態であるため、開放路D、戻し液圧路Fおよび吸入液圧路Eは加圧された状態となっている。これによって、リザーバ4からの加圧がなくなる(リザーバ4の作動液が空になる)までは、サクション弁60Aが開くことがなく、その結果、リザーバ4に貯溜された作動液が先に吸引されることとなる。
引き続き増圧制御がなされると、ポンプ5の作動が継続されることで吸入液圧路Eが負圧になる。そうすると、図10Bに示すように、吸入液圧路Eに連通するサクション弁60Aの負圧室6aが負圧になり、この負圧でダイヤフラム64の薄膜駆動部642が大気圧によって一方向弁61側に弾性変形する。これによって、プランジャ62の上面の凸部62aが小径弁614に当接する。このとき、小径弁614には、運転者の踏力に起因して発生したマスタシリンダM側の作動液の液圧による押圧力および弁バネ614sの付勢力が作用している。このため、プランジャ62が小径弁614を押し上げる力が、小径弁614に作用している前記押圧力と前記付勢力との合力を上回る状態になると、小径弁614が弁座613bから離座する。つまり、小径弁614は、押し上げる力と前記合力との差圧で開く。
小径弁614が離座すると、離座した隙間およびプランジャ62の隙間S1を通じて、第1分岐液圧路A1が負圧室6aと連通する。この連通によって、マスタシリンダM側の作動液が、出力液圧路A、第1分岐液圧路A1から一方向弁61を通じて負圧室6aに流入し、さらに、負圧室6aから吸入液圧路Eに流入してポンプ5に吸引される。
負圧室6aにマスタシリンダM側の作動液が流入すると、マスタシリンダM側の作動液の液圧がダイヤフラム64に作用し、薄膜駆動部642が蓋部材65側に戻る(図6A参照)。これにより、プランジャ62が小径弁614を押し上げる力が消滅し、小径弁614が弁座613bに着座する。
ポンプ5の作動中は、上記の作用が繰り返し行われる。つまり、小径弁614の開閉が繰り返し行われて、ポンプ5により昇圧された作動液が、車輪ブレーキRに作用する。これによって、車輪ブレーキRに作用する作動液が増圧される。
また、アンチロックブレーキ制御において保持モードが選択されると、図8Bに示すように、制御ユニット10によって制御弁2のコイルが励磁されるとともに、出口弁3のコイルが消磁される。そして、電動モータ9の駆動が停止され、ポンプ5が停止される。これにより、制御弁2が閉弁状態にされるとともに、出口弁3が閉弁状態にされる。また、サクション弁60Aは、上記と同様に閉弁状態が維持される。このようにすると、制御弁2、出口弁3およびポンプ5で閉じられた流路内(吐出液圧路C、車輪液圧路B、第2分岐液圧路B1内)に作動液が閉じ込められる。その結果、車輪ブレーキRに作用していた作動液の液圧が一定に保持される。
(加圧ブレーキ制御)
ブレーキペダルBPの非操作時における加圧ブレーキ制御では、図9Aに示すように、制御ユニット10によって制御弁2のコイルが励磁されるとともに、出口弁3のコイルが消磁される。これにより、制御弁2が閉弁状態にされるとともに、出口弁3が閉弁状態にされる。また、サクション弁60Aは、上記と同様に閉弁状態にされている(図9Aでは閉弁状態は不図示)。そして、この状態で制御ユニット10によって電動モータ9が駆動されポンプ5が作動される。
ポンプ5が作動すると、吸入液圧路Eの作動液がポンプ5に吸引され、吸入液圧路Eが負圧になる。なお、リザーバ4に残っている作動液がある場合には、その作動液もポンプ5によって吸引される。この場合にも、前記と同様にして、吸入液圧路Eやリザーバ4に貯溜された作動液が先に吸引される。吸入液圧路Eやリザーバ4の作動液がポンプ5に吸引されると、図9Bに示すように、吸入液圧路Eに連通するサクション弁60Aの負圧室6aが負圧になり、この負圧でダイヤフラム64の薄膜駆動部642が大気圧によって一方向弁61側に弾性変形する。この弾性変形でプランジャ62の上面が、大径弁613の下面に当接し、大径弁613を上方へ押し上げる。
これによって、大径弁613が環状の弁座611aから離座し、第1分岐液圧路A1がプランジャ62の隙間S1を通じて負圧室6aと連通する。この連通によって、マスタシリンダM側の作動液が、第1分岐液圧路A1から一方向弁61を通じて負圧室6aに流入し、さらに、負圧室6aから吸入液圧路Eに流入してポンプ5に吸引される。
ポンプ5により加圧された作動液は、ポンプ5から車輪液圧路Bに吐出されて車輪ブレーキRに作用する。これにより、車輪が制動される。
ブレーキペダルBPの操作時における加圧ブレーキ制御では、図10Aに示すように、上記したアンチロックブレーキ制御の増圧時と同様に、制御ユニット10によって制御弁2が閉弁状態にされるとともに、出口弁3が閉弁状態にされる。また、サクション弁60Aは、同様に閉弁状態にされている(図10Aでは閉弁状態は不図示)。そして、この状態で制御ユニット10によって電動モータ9が駆動されポンプ5が作動される。
ポンプ5が作動されると、吸入液圧路Eが負圧になる。そうすると、図10Bに示すように、吸入液圧路Eに連通するサクション弁60Aの負圧室6aが負圧になり、この負圧でダイヤフラム64の薄膜駆動部642が大気圧によって一方向弁61側に弾性変形する。これによって、プランジャ62の上面の凸部62aが小径弁614に当接する。このとき、小径弁614には、運転者の踏力に起因して発生したマスタシリンダM側の作動液の液圧による押圧力および弁バネ614sの付勢力が作用している。このため、プランジャ62が小径弁614を押し上げる力が、小径弁614に作用している前記押圧力と前記付勢力との合力を上回る状態になると、小径弁614が弁座613bから離座する。つまり、小径弁614は、押し上げる力と前記合力との差圧で開く。
小径弁614が離座すると、離座した隙間およびプランジャ62の隙間S1を通じて、第1分岐液圧路A1が負圧室6aと連通する。この連通によって、マスタシリンダM側の作動液が、第1分岐液圧路A1から一方向弁61を通じて負圧室6aに流入し、さらに、負圧室6aから吸入液圧路Eに流入してポンプ5に吸引される。
負圧室6aにマスタシリンダM側の作動液が流入すると、マスタシリンダM側の作動液の液圧がダイヤフラム64に作用し、薄膜駆動部642が蓋部材65側に戻る(図6A参照)。これにより、プランジャ62が小径弁614を押し上げる力が消滅し、小径弁614が弁座613bに着座する。
ポンプ5の作動中は、上記の作用が繰り返し行われる。つまり、小径弁614の開閉が繰り返し行われて、ポンプ5により昇圧された作動液が、車輪ブレーキRに作用する。これによって、車輪ブレーキRに作用する作動液が増圧され車輪が制動される。
この場合、制御弁2は、ポンプ5により昇圧された車輪液圧路Bの作動液の液圧が出力液圧路Aの作動液の液圧を上回り、かつ、両作動液の液圧の差圧が弁を閉じようとする電磁力を上回る状態になると、車輪液圧路Bの作動液を出力液圧路A側へ開放する。
なお、ブレーキペダルBPの非操作時の加圧ブレーキ制御において、後からブレーキペダルBPが操作された場合にも、上記のブレーキペダルBPの操作時の加圧ブレーキ制御と同様に、ポンプ5により加圧された作動液が車輪ブレーキRに作用する。
加圧ブレーキ制御が終了すると、上記加圧ブレーキ制御によって車輪液圧路Bに吐出された作動液は、加圧ブレーキ制御の終了後にマスタシリンダMに戻される。すなわち、制御ユニット10によって制御弁2のコイルが消磁されるとともに、電動モータ9の駆動が停止されてポンプ5が停止され、作動液が車輪液圧路Bから出力液圧路Aを通じてマスタシリンダMに戻される。
以上説明した本実施形態のブレーキ液圧制御装置Uでは、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
そして、サクション弁60Aは、マスタシリンダM側の作動液の液圧と、ポンプ5の作動で負圧となるポンプ5の吸入口側の作動液の液圧との圧力差によって開弁するので、制御ユニット10による制御が簡単になるとともに、コストダウンを図れる。
(第3実施形態)
次に、図11〜図17Bを参照して第3実施形態のブレーキ液圧制御装置について説明する。本実施形態のブレーキ液圧制御装置Uが前記第1,第2実施形態と異なるところは、機械式のサクション弁60Bにリザーバ66が一体に設けられている点である。なお、本実施形態の液圧回路U3は、出口弁3からサクション弁60Bに至る流路が1つの連続した流路「開放路D」として形成されている。以下ではこの開放路Dからポンプ5に至る流路を「吸入液圧路E1」と称する。
サクション弁60Bは、図11に示すように、第1分岐液圧路A1と開放路Dとの間を開放する状態および遮断する状態を切り換えるものである。サクション弁60Bは、通常は閉弁している。サクション弁60Bは、マスタシリンダM側(第1分岐液圧路A1側)の作動液の液圧と、ポンプ5の作動で負圧となるポンプ5の吸入口側(開放路D側)の作動液の液圧との差によって開弁するように構成されている。
サクション弁60Bは、図12に示すように、第2実施形態のサクション弁60Aと同様に、常閉の一方向弁61と、プランジャ62と、プランジャ板63と、ダイヤフラム64と、蓋部材65Aと、を備えている。リザーバ66は、ダイヤフラム64と蓋部材65Aに形成された凹状部67とによって構成されている。リザーバ66は、ダイヤフラム64が凹状部67の底部に向けて弾性変形する。ダイヤフラム64で仕切られる負圧室6aは、ダイヤフラム64の弾性変形によって拡大し、作動液を一時的に貯溜するリザーバ室として機能する。以下、第2実施形態のサクション弁60Aと異なる点を中心に本実施形態のサクション弁60Bを説明する。
一方向弁61の固定部611の下部内面には、プランジャ62の係止に使用される突起部611bが周方向に連続して形成されている。一方、プランジャ62の上部外面には、固定部611の突起部611bへの係止に使用される係止部62bが形成されている。係止部62bは、固定部611の突起部611bに対して上方から当接するように構成されている。
プランジャ62は、プランジャ板63の上面に固定されておらず、プランジャ板63に対して離脱可能となっている。つまり、図14Bに示すように、ダイヤフラム64がサクション弁装着穴38の開口部側に弾性変形した場合に、プランジャ62は、プランジャ板63から離脱するようになっている。この場合、一方向弁61の固定部611の突起部611bにプランジャ62の係止部62bが係止することで、プランジャ62が固定部611に保持される状態(ぶら下がる状態)となる。また、プランジャ62は、図12に示すように、ダイヤフラム64が上方に弾性変形して初期位置に戻る途中で、プランジャ板63の上面に当接される。
プランジャ板63は、プランジャ62を引っ掛かりなく離脱可能とするために平板状に形成されている。本実施形態では、プランジャ板63の上面に環状のリブ63a(図6A参照)が形成されていない。
ダイヤフラム64は、蓋部材65Aに形成された凹状部67内に向けて弾性変形可能である。ダイヤフラム64は、開放路Dを通じて負圧室6aに流入した作動液を受けて凹状部67内に弾性変形する。そして、弾性変形したダイヤフラム64は、後記するように、ポンプ5によって開放路Dに作動液が吸引されることで、凹状部67と反対側となる一方向弁61側に弾性変形する。
蓋部材65Aは、凹状部67を備えることで有底円筒形状に形成されている。凹状部67は、蓋部材65Aの基部651の径方向の中央部に形成されている。基部651は、有底円筒状を呈している。
凹状部67は、リップ部654に連続して形成された内面部671と、内面部671の下部に連続して形成された隅部672と、隅部672の端部に連続して形成された底面部673とを備えている。
内面部671は、下部側となるサクション弁装着穴38の開口部側に向けて延在しており、断面テーパ状に緩やかに窄まる形態である。隅部672は、断面円弧状を呈しており、内面部671と底面部673とを繋いでいる。底面部673は、凹状部67の径方向の中央部に向けてロート状に緩やかに傾斜している。底面部673の径方向の中央部には、大気に連通する大気連通孔655が形成されている。
このような凹状部67は、図14Bに示すように、サクション弁装着穴38の開口部側に向けて、ダイヤフラム64が大きく弾性変形することを許容している。内面部671および隅部672は、ダイヤフラム64がサクション弁装着穴38の開口部側に向けて弾性変形する際のガイド部としても機能する。これによって、ダイヤフラム64は凹状部67の内面形状に沿った形態で弾性変形し、意図しない形態に弾性変形することが防止されている。
ダイヤフラム64がサクション弁装着穴38の開口部側に向けて弾性変形すると、底面部673には、ダイヤフラム64の平部647が対峙する。また、ダイヤフラム64が、サクション弁装着穴38の開口部側に向けて弾性変形することで、ダイヤフラム64で仕切られる負圧室6aの容積が拡大する。
次に、本実施形態の液圧回路U3を参照しつつ、制御ユニット10によって実現される通常のブレーキ制御、アンチロックブレーキ制御および加圧ブレーキ制御について説明する。
通常のブレーキ制御においては、第2実施形態と同様に、制御弁2が開弁状態であり、出口弁3が閉弁状態であり、さらに、サクション弁60Bの一方向弁61が閉じてサクション弁60Bが閉弁状態になっている。
このような状態で運転者がブレーキペダルBPを踏み込むと、図13に示すように、その踏力に起因して発生した作動液の液圧は、そのまま車輪ブレーキRに伝達され、車輪が制動されることとなる。
この場合、サクション弁60Bには、マスタシリンダMからの作動液が第1分岐液圧路A1を介して作用する。これにより、一方向弁61の大径弁613および小径弁614(図12参照、以下同じ)が作動液の液圧を受けてそれぞれ着座し、サクション弁60Bの閉弁状態が維持される。つまり、開放路D側にマスタシリンダMからの作動液が作用しないようになっている。
(アンチロックブレーキ制御)
アンチロックブレーキ制御において減圧モードが選択されると、図14Aに示すように、制御ユニット10によって制御弁2および出口弁3の各コイルが励磁される。これにより、制御弁2が閉弁状態にされるとともに、出口弁3が開弁状態にされる。このようにすると、車輪ブレーキRに通じる車輪液圧路B、第2分岐液圧路B1の作動液が出口弁3から開放路Dを通ってサクション弁60Bの負圧室6aに流入する。
負圧室6aに作動液が流入すると、図14Bに示すように、流入した作動液を受けてダイヤフラム64が凹状部67に沿うようにしてサクション弁装着穴38の開口部側に向けて弾性変形する。これによって、負圧室6aの容積が拡大し、リザーバ66に作動液が貯溜される。その結果、車輪ブレーキRに作用していた作動液が減圧される。
なお、サクション弁60Bには、通常のブレーキ制御時と同様にマスタシリンダMからの作動液が作用している。したがって、一方向弁61の大径弁613および小径弁614が着座して、サクション弁60Bの閉弁状態が維持されている。
上記減圧によってリザーバ66に貯溜された作動液は、第2実施形態と同様に、後記するアンチロックブレーキ制御の増圧時に使用される。また、アンチロックブレーキ制御の終了後にリザーバ66に残った作動液は、マスタシリンダMに戻される。
この場合、アンチロックブレーキ制御が終了したら、制御ユニット10が制御弁2、出口弁3の各コイルを消磁する。これにより、制御弁2が開弁状態にされるとともに、出口弁3が閉弁状態にされる。そして、この状態で制御ユニット10によって電動モータ9が駆動されポンプ5が作動される。そうすると、リザーバ66に貯溜されている作動液が開放路Dおよび吸入液圧路E1を通じてポンプ5に吸引される。
ポンプ5に吸引された作動液は、ポンプ5から吐出液圧路Cを通じて車輪液圧路Bに吐出され、制御弁2から出力液圧路Aを通じてマスタシリンダMに戻される。この場合にも、ポンプ5によって吸引された作動液は、制御弁2を通じてマスタシリンダMに戻されるので、車輪液圧路B上にある車輪ブレーキRに対して作用することがない。
また、アンチロックブレーキ制御において増圧モードが選択されると、図15Aに示すように、制御ユニット10によって制御弁2のコイルが励磁されるとともに、出口弁3のコイルが消磁される。これにより、制御弁2が閉弁状態にされるとともに、出口弁3が閉弁状態にされる。また、サクション弁60Bは、上記と同様に閉弁状態にされている。そして、この状態で制御ユニット10によって電動モータ9が駆動されポンプ5が作動される。そうすると、開放路D、吸入液圧路E1およびリザーバ66に貯溜された作動液が、ポンプ5に吸引され、ポンプ5から吐出液圧路Cを通じて車輪液圧路Bに吐出される。これによって、車輪ブレーキRに作用する作動液が増圧される。
なお、上記の増圧だけでは車輪速度が減速しない場合に、引き続き増圧制御がなされる。つまり、開放路D、吸入液圧路E1およびリザーバ66に貯溜された作動液だけでは車輪ブレーキRに作用する作動液の昇圧が足りない場合には、引き続き増圧制御がなされる。この場合、リザーバ66に貯溜された作動液が先に吸引される。その理由は、ポンプ5の吸引によってリザーバ66分の作動液が汲み出されて、ダイヤフラム64が初期位置まで戻らないとサクション弁60Bが開弁しないからである。
引き続き増圧制御がなされると、ポンプ5の作動が継続されることで開放路D、吸入液圧路E1が負圧になる。そうすると、図17Bに示すように、開放路Dに連通するサクション弁60Bの負圧室6aが負圧になり、この負圧でダイヤフラム64の薄膜駆動部642が大気圧によって一方向弁61側に弾性変形する。これによって、プランジャ62の上面の凸部62aが小径弁614に当接する。このとき、小径弁614には、運転者の踏力に起因して発生したマスタシリンダM側の作動液による押圧力および弁バネ614sの付勢力が作用している。このため、プランジャ62が小径弁614を押し上げる力が、小径弁614に作用している前記押圧力と前記付勢力との合力を上回る状態になると、小径弁614が弁座613bから離座する。つまり、小径弁614は、押し上げる力と前記合力との差圧で開く。
小径弁614が離座すると、離座した隙間およびプランジャ62の隙間S1を通じて、第1分岐液圧路A1が負圧室6aと連通する。この連通によって、マスタシリンダM側の作動液が、第1分岐液圧路A1から一方向弁61を通じて負圧室6aに流入し、さらに、負圧室6aから開放路D、吸入液圧路E1に流入してポンプ5に吸引される。
負圧室6aにマスタシリンダM側の作動液が流入すると、マスタシリンダM側の作動液がダイヤフラム64に作用し、薄膜駆動部642が蓋部材65A側に戻る(図12参照)。これにより、プランジャ62が小径弁614を押し上げる力が消滅し、小径弁614が弁座613bに着座する。
ポンプ5の作動中は、上記の作用が繰り返し行われる。つまり、小径弁614の開閉が繰り返し行われて、ポンプ5により昇圧された作動液が、車輪ブレーキRに作用する。これによって、車輪ブレーキRに作用する作動液が増圧される。
また、アンチロックブレーキ制御において保持モードが選択されると、図15Bに示すように、制御ユニット10によって制御弁2のコイルが励磁されるとともに、出口弁3のコイルが消磁される。そして、電動モータ9の駆動が停止され、ポンプ5が停止される。これにより、制御弁2が閉弁状態にされるとともに、出口弁3が閉弁状態にされる。また、サクション弁60Bは、上記と同様に閉弁状態にされている。このようにすると、制御弁2、出口弁3およびポンプ5で閉じられた流路内(吐出液圧路C、車輪液圧路B、第2分岐液圧路B1内)に作動液が閉じ込められる。その結果、車輪ブレーキRに作用していた作動液の液圧が一定に保持される。
(加圧ブレーキ制御)
ブレーキペダルBPの非操作時における加圧ブレーキ制御では、図16Aに示すように、制御ユニット10によって制御弁2のコイルが励磁されるとともに、出口弁3のコイルが消磁される。これにより、制御弁2が閉弁状態にされるとともに、出口弁3が閉弁状態にされる。また、サクション弁60Bは、上記と同様に閉弁状態にされている(図16Aでは閉弁状態は不図示)。そして、この状態で制御ユニット10によって電動モータ9が駆動されポンプ5が作動される。
ポンプ5が作動すると、開放路Dおよび吸入液圧路E1の作動液がポンプ5に吸引され、開放路Dが負圧になる。これによって、図16Bに示すように、開放路Dに連通するサクション弁60Bの負圧室6aが負圧になり、この負圧でダイヤフラム64の薄膜駆動部642が一方向弁61側に弾性変形する。この弾性変形でプランジャ62の上面が、大径弁613の下面に当接し、大径弁613を上方へ押し上げる。なお、大径弁613を上方へ押し上げるか否かは、マスタシリンダM側の圧力とのバランスによる。
これによって、大径弁613が環状の弁座611aから離座し、第1分岐液圧路A1がプランジャ62の隙間S1を通じて負圧室6aと連通する。この連通によって、マスタシリンダM側の作動液が、第1分岐液圧路A1から一方向弁61を通じて負圧室6aに流入し、さらに、負圧室6aから開放路Dおよび吸入液圧路E1に流入してポンプ5に吸引される。
そして、ポンプ5により吸引された作動液は、ポンプ5から車輪液圧路Bに吐出されて車輪ブレーキRに作用する。これにより、車輪が制動される。
ブレーキペダルBPの操作時における加圧ブレーキ制御では、図17Aに示すように、上記したアンチロックブレーキ制御の増圧時と同様に、制御ユニット10によって制御弁2が閉弁状態にされるとともに、出口弁3が閉弁状態にされる。また、サクション弁60Bは、同様に閉弁状態にされている(図17Aでは閉弁状態は不図示)。そして、この状態で制御ユニット10によって電動モータ9が駆動されポンプ5が作動される。
ポンプ5の駆動によって開放路Dおよび吸入液圧路E1が負圧になると、図17Bに示すように、ダイヤフラム64の薄膜駆動部642が大気圧によって一方向弁61側に弾性変形しプランジャ62を上動させる。そして、プランジャ62が小径弁614を押し上げる力が、小径弁614に作用している前記合力を上回る状態になると、小径弁614が弁座613bから離座し、隙間S1を通じてマスタシリンダM側の作動液が負圧室6aに流入する。そして、この流入した作動液でダイヤフラム64が蓋部材65A側に戻り、小径弁614が弁座613bに着座する。
加圧ブレーキ制御中は、上記のような小径弁614の開閉が繰り返し行われ、車輪ブレーキRに作動液が作用して車輪が制動される。
この場合、制御弁2は、ポンプ5により昇圧された車輪液圧路Bの作動液の液圧が出力液圧路Aの作動液の液圧を上回り、かつ、両作動液の液圧の差圧が弁を閉じようとする電磁力を上回る状態になると、車輪液圧路Bの作動液を出力液圧路A側へ開放して調節する。
なお、ブレーキペダルBPの非操作時の加圧ブレーキ制御において、後からブレーキペダルBPが操作された場合にも、上記のブレーキペダルBPの操作時の加圧ブレーキ制御と同様に、ポンプ5により加圧された作動液が車輪ブレーキRに作用する。
加圧ブレーキ制御が終了すると、上記加圧ブレーキ制御によって車輪液圧路Bに吐出された作動液は、加圧ブレーキ制御の終了後にマスタシリンダMに戻される。すなわち、制御ユニット10によって制御弁2のコイルが消磁されるとともに、電動モータ9の駆動が停止されてポンプ5が停止され、作動液が車輪液圧路Bから出力液圧路Aを通じてマスタシリンダMに戻される。
以上説明した本実施形態のブレーキ液圧制御装置Uでは、第2実施形態と同様の作用効果が得られる。
また、サクション弁60Bには、リザーバ66が一体に設けられているので、これらを別々に設けた場合に比べて、コストダウンを図れる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
前記実施形態では、後輪の車輪ブレーキRに係るブレーキ液圧制御装置Uについて説明したが、ブレーキペダルBPをブレーキ操作子に代えて、前輪の車輪ブレーキに係るブレーキ液圧制御装置Uとしてもよい。
前記実施形態では、マスタシリンダMと車輪ブレーキRとが1系統備わるものについて説明したが、これに限られることはなく、マスタシリンダMと車輪ブレーキRとが2系統備わるものについても適用することができる。
この場合には、制御ユニット10が、一方のブレーキ系統に対応するブレーキ操作子の操作量に基づいて他方のブレーキ系統に係るブレーキ制御を行うように構成することができる。
このようにすると、一方のブレーキ系統のブレーキ操作子の操作量によって他方のブレーキ系統に係る連動ブレーキ制御を好適に実現できる。
このような連動ブレーキ制御では、一方のブレーキ系統のブレーキおよび他方のブレーキ系統のブレーキのそれぞれに異なる大きさの作動液の液圧を付与するとよい。このようにすると、第1ブレーキおよび第2ブレーキの両方に良好な制動配分にて制動力を発生させることができる。
また、2つのブレーキ系統を有するブレーキ液圧制御装置Uにおいて、少なくとも一方のブレーキ系統が、液圧回路U1(U2、U3)を備えている場合には、他方のブレーキ系統を機械式ブレーキで構成してもよい。この場合には、他方のブレーキ系統のブレーキ操作子(ブレーキレバーやブレーキペダルBP)の操作量に基づいて、一方のブレーキ系統に係る制御弁2の開閉および出口弁3の開閉、並びにポンプ5の作動が制御されるように構成でき、連動ブレーキ制御を好適に実現できる。
また、一方向弁61における小径弁614や大径弁613の配置は、適宜設定することができる。
2 制御弁
3 出口弁
4 リザーバ
5 ポンプ
6 サクション弁
10 制御ユニット
60A サクション弁
60B サクション弁
66 リザーバ
BP ブレーキペダル(ブレーキ操作子)
M マスタシリンダ
R 車輪ブレーキ
U ブレーキ液圧制御装置
U1 液圧回路
U2 液圧回路
U3 液圧回路

Claims (5)

  1. ブレーキ操作子の操作量に応じて作動液の液圧を発生させるマスタシリンダと、供給された作動液の液圧によって作動する車輪ブレーキと、の間に配置される液圧回路を備えたブレーキ液圧制御装置であって、
    前記液圧回路は、
    前記車輪ブレーキから逃された作動液を貯溜するリザーバと、
    前記車輪ブレーキと前記リザーバとの間に配置された常閉の出口弁と、
    前記マスタシリンダと前記車輪ブレーキとの間に配置された常開の制御弁と、
    前記リザーバに貯溜された作動液を吸引した前記制御弁と前記車輪ブレーキとの間に吐出するポンプと、
    前記マスタシリンダと前記ポンプの吸入口との間に配置される常閉のサクション弁と、を備えており、
    前記制御弁と前記ポンプの吐出口と前記車輪ブレーキに通じる液路とが直接連通していることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  2. 前記制御弁の開閉および前記出口弁の開閉、並びに前記ポンプの作動は、
    前記ブレーキ操作子の操作量の変化、前記車輪ブレーキに作用する作動液の圧力の変化および車輪速度の変化のうち、少なくとも1つの変化に基づいて、制御されることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ液圧制御装置。
  3. 2つのブレーキ系統を有しており、
    少なくとも一方のブレーキ系統は、前記液圧回路を備えており、
    他方のブレーキ系統に対応する前記ブレーキ操作子の操作量に基づいて、
    一方のブレーキ系統に係る前記制御弁の開閉および前記出口弁の開閉、並びに前記ポンプの作動が制御されることを特徴とする請求項2に記載のブレーキ液圧制御装置。
  4. 前記サクション弁は、前記マスタシリンダ側の作動液の液圧と、前記ポンプの作動で負圧となる前記ポンプの吸入口側の作動液の液圧との圧力差によって開弁することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のブレーキ液圧制御装置。
  5. 前記サクション弁には、前記リザーバが一体に設けられていることを特徴とする請求項4に記載のブレーキ液圧制御装置。
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