JP2020143447A - 免震構造物 - Google Patents

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杉本 浩一
Koichi Sugimoto
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【課題】全層を貫通するコア部を有する免震構造物において、高性能な免震性能を備え、かつ、建物の延面積を有効に確保することができる免震構造物を提供する。【解決手段】コア部1と、コア部に隣接する建物主要部2と、を備えるとともに、コア部および建物主要部の下部に設けられた基礎免震層3と、建物主要部の中間部に設けられた中間免震層4と、を有する複層免震構造と、中間免震層より上層のコア部と、建物主要部における中間免震層より上層の上部架構2aと、が一体形成され、中間免震層より下層のコア部と、建物主要部における中間免震層より下層の基壇架構2bと、がそれぞれ独立して構成され、基壇架構と上部架構とが、異なる建物用途で構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、免震構造物に関する。
免震構造は、固有周期を長周期化することによる地震動入力の低減と、免震層に変形を集中させて地震エネルギーの効率的な吸収を両立するシステムである。近年、このような免震構造を備えた免震構造物は、庁舎や病院、本社機能を有する拠点施設だけでなく、オフィスビルや集合住宅、学校建築など、用途を問わず採用されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
特開2009−019479号公報 特開平11−241524号公報 特開2002−266517号公報 特開2018−009442号公報
一方、東北地方太平洋沖地震を契機に、様々な地震動を想定し、従来よりもレベルの大きな地震動を考慮して構造物を設計することが求められ、これに伴い、免震層変位が想定よりも過大になる場合を考慮する必要性が生じている。
すなわち、地震対策や事業継続に対する社会的ニーズが飛躍的に高まり、一般の建築物に対しても免震/制震技術が積極的に採用され、防災拠点施設や都心の超高層建物においては従来よりも高耐震の構造性能が求められている。
そこで、高性能な免震性能を備え、より大きな地震動にも対応可能な免震構造物を実現するために、本願の発明者らは特許文献4に示すような免震構造物を提案している。ここで、特許文献4で提案した免震構造物は、基礎免震層と中間免震層というように複層の免震層を持つ架構である。また、中間免震層上の上部架構と一体となったコア部を備え、該コア部の下も免震化することで、該コア下免震部が大きく変形し高効率で地震エネルギーを吸収することができる。結果として、高い応答低減効果が得られる架構となっている。
しかしながら、特許文献4の免震構造物では、コア部が全層貫通するように設けられている構造上、コア部と基壇架構との間に免震クリアランスが必要となり、結果として、例えばオフィスの執務空間として使用可能な部分の面積は、当該免震クリアランス分小さくなってしまうという問題があった。また、例えば上部架構と基壇架構の用途が全てオフィス(単体用途)であった場合、上部架構と基壇架構との間で行き来が必要になる可能性が高くなり、その場合、コア部と基壇架構との間にエキスパンションジョイントを設置する必要がある。このエキスパンションジョイントは、基壇架構の階数が多い程、設置する量が多くなり、施工コストも上昇してしまうという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、全層を貫通するコア部を有する免震構造物において、高性能な免震性能を備え、かつ、建物の延面積を有効に確保することができる免震構造物を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の免震構造物は、コア部と、該コア部に隣接する建物主要部と、を備えるとともに、前記コア部および前記建物主要部の下部に設けられた基礎免震層と、前記建物主要部の中間部に設けられた中間免震層と、を有する複層免震構造と、前記中間免震層より上層の前記コア部と、前記建物主要部における前記中間免震層より上層の上部架構と、が一体形成され、前記中間免震層より下層の前記コア部と、前記建物主要部における前記中間免震層より下層の基壇架構と、がそれぞれ独立して構成され、前記基壇架構と前記上部架構とが、異なる建物用途で構成されていることを特徴としている。
また、本発明の免震構造物においては、前記基壇架構が、集合住宅またはホテルとして構成されていてもよい。
本発明の免震構造物においては、複層免震化によって超長周期化を実現でき、従来の免震構造物と比較して応答加速度を大幅に低減することができる。また、基壇架構と上部架構とを異なる建物用途にすることで、コア部と基壇架構との間にエキスパンションジョイントを設置する必要がなくなり、コア部と基壇架構との間の免震クリアランスを、設備配管などを配置するために必要なボイド(中空部)として利用することができる。よって、全層を貫通するコア部を有する免震構造物において、高性能な免震性能を備え、かつ、建物の延面積を有効に活用することができる免震構造物を提供することができる。
本発明の実施形態に係る免震構造物を示す縦断面図である。 図1のa−a線に沿う断面図(平断面図)である。 本発明の実施形態に係る集合住宅階の一例を示す概略平面図である。
本発明の実施形態に係る免震構造物について図面を用いて説明する。
図1、図2に示すように、本実施形態の免震構造物Aは、剛強なコア部と、複数の免震層を有する複層免震建物である。具体的に、本実施形態の免震構造物Aは、複層免震建物であり、建物中央にコアウォールを備えてなる平面視方形状で最下層から最上層まで上下方向に連続的に延設された剛強なコア部(建物中央部)1と、コア部1に隣接し該コア部1を囲繞するように配設されて建物周囲を形成する建物主要部(建物周囲部)2と、を備えている。なお、図1では、コア部1が中央コアとしているが、偏心コアや両端コアを備えた構造物であっても勿論構わない。
コア部1と建物主要部2はそれぞれ下部に基礎免震層3を備えており、この基礎免震層3には任意の免震支承(免震装置)と減衰装置が設けられている。ここで、建物主要部2の下部に配された基礎免震層3を基壇下免震部3aとし、コア部1の下部に配された基礎免震層3をコア下免震部3bとする。基礎免震層3における免震支承としては、例えば、積層ゴム、すべり支承、リニアスライダーのいずれか、もしくは複数を併用している。また、本実施形態の減衰装置としては、オイルダンパー(粘性系ダンパー)が設置されている。
さらに、本実施形態の免震構造物Aは所定の階層に中間免震層4を備えており、中間免震層4よりも上層はコア部1と建物主要部2が一体形成され、中間免震層4から下層は建物主要部2がコア部1との間に所定の空間を設け、それぞれ独立して立設するように形成されている。ここで、建物主要部2における中間免震層4よりも上層を上部架構2aとし、中間免震層4よりも下層を基壇架構2bとする。中間免震層4には基礎免震層3と同様に任意の免震支承(免震装置)が設けられ、この免震支承によって中間免震層4を境に上層の建物主要部2(上部架構2a)が支持されている。なお、中間免震層4に設置される減衰装置としては、オイルダンパー(粘性系ダンパー)が設置されている。
中間免震層4よりも下層においては、基壇架構2bとコア部1とがそれぞれ独立して構築されており、基壇架構2bとコア部1との間にはボイド(中空部)6が形成されている。なお、基壇架構2bとコア部1との間を制振装置で連結してもよい。
本実施形態の免震構造物Aは、例えば基壇架構2b(建物主要部2の下層部分)が集合住宅として構成され、上部架構2a(建物主要部2の上層部分)が事務所として構成されている。上部架構2a用の動線7はコア部1に設けられている。また、基壇架構2b用の動線8が、当該基壇架構2b内に設けられている。それぞれの動線7,8としては、エレベーターや階段などが設置されている。
図3に示すように、集合住宅階においては、基壇架構2bとコア部1との間にボイド6が形成されている。コア部1は免震構造物Aの平面視略中心部分に配置されている。平面視周縁部分に集合住宅の住戸7が複数配置されている。住戸7に囲まれた内側に集合住宅用の動線8が配置されている。つまり、本実施形態では、内廊下式の集合住宅となっている。そして、例えば、ボイド6には、各集合住宅用の配管・ダクト・電気配線といった設備用竪管(不図示)を配置している。このように設備用竪管をボイド6に設けることにより、各住戸7内に設備用竪管のスペースを確保する必要がなくなり、住戸7の専有面積を広く確保することができる。また、基壇架構2bとコア部1との間にボイド6を確保することにより、免震クリアランスとしても利用することができる。なお、ボイド6には上部架構2aである事務所の設備用竪管も配置されている。集合住宅用の設備用竪管は基壇架構2b側に支持固定されており、事務所用の設備用竪管はコア部1側に支持固定されている。
本実施形態の免震構造物Aにおいては、基礎免震層3および中間免震層4を有する複層免震構造としたことで、固有周期の超長周期化を実現することができる。
また、コア部1を基礎免震層3(コア下免震部3b)で支持することで、地震時に基礎免震層3に設置した減衰装置を積極的に変形させてエネルギー吸収を効率化することが可能になる。なお、中間免震層4の位置は用途の境界等の建築計画的な観点から自由に決定できる。
上記のように構成することによって、本実施形態の免震構造物Aにおいては、加速度−変位の関係における従来のコア付き免震、複層免震の対象領域以外の領域の免震性能を担うことが可能になる。
なお、コア部1の剛性は必ずしもRCの連層耐震壁(コアウォール)を用いたような高剛性である必要はなく、従来架構と同程度以上の剛性を有していればよい。例えば、S造の超高層建物である場合は、RC耐震壁に替えて鉄骨ブレースで構成されたコアとすることも可能であり、その場合でも通常免震構造と比較し、十分な応答低減効果が得られる。
本実施形態の免震構造物Aは、コア部1と、該コア部1に隣接する建物主要部2と、を備えるとともに、コア部1および建物主要部2の下部に設けられた基礎免震層3と、建物主要部2の中間部に設けられた中間免震層4と、を有する複層免震構造と、中間免震層4より上層のコア部と、建物主要部2における中間免震層4より上層の上部架構2aと、が一体形成され、中間免震層4より下層のコア部と、建物主要部2における中間免震層4より下層の基壇架構2bと、がそれぞれ独立して構成され、基壇架構2bと上部架構2aとが、異なる建物用途(基壇架構2bが集合住宅、上部架構2aが事務所)で構成されている。
このように構成することで、複層免震化によって超長周期化を実現でき、従来の免震構造物と比較して応答加速度を大幅に低減することができる。また、基壇架構2bと上部架構2aとを異なる建物用途にすると、基壇架構2bと上部架構2aそれぞれで動線7,8を分けることで互いに行き来する必要が無くなり、コア部1と基壇架構2bとの間にエキスパンションジョイントを設置する必要がなくなる。その結果、コア部1と基壇架構2bとの間の免震クリアランスを、設備配管などを配置するために必要なボイド(中空部)6として有効利用することができる。また、地震時など建物が揺れる際にエキスパンションジョイントが破損する危険性が無く、エキスパンションジョイントの設置を省くことで施工コストの削減にもつながる。
よって、全層を貫通するコア部1を有する免震構造物Aにおいて、高性能な免震性能を備え、かつ、建物の延面積を有効に活用することができる免震構造物を提供することができる。
以上、本発明に係る免震構造物の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、基壇架構2bを集合住宅、上部架構2aを事務所として構成した場合の説明をしたが、基壇架構2bはホテルであってもよく、上部架構2aは事務所以外の用途であってもよい。
1 コア部
2 建物主要部
2a 上部架構
2b 基壇架構
3 基礎免震層
3a 基壇下免震部
3b コア下免震部
4 中間免震層
6 ボイド
A 免震構造物

Claims (2)

  1. コア部と、該コア部に隣接する建物主要部と、を備えるとともに、
    前記コア部および前記建物主要部の下部に設けられた基礎免震層と、前記建物主要部の中間部に設けられた中間免震層と、を有する複層免震構造と、
    前記中間免震層より上層の前記コア部と、前記建物主要部における前記中間免震層より上層の上部架構と、が一体形成され、
    前記中間免震層より下層の前記コア部と、前記建物主要部における前記中間免震層より下層の基壇架構と、がそれぞれ独立して構成され、
    前記基壇架構と前記上部架構とが、異なる建物用途で構成されていることを特徴とする免震構造物。
  2. 前記基壇架構が、集合住宅またはホテルとして構成されていることを特徴とする請求項1に記載の免震構造物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003182951A (ja) * 2001-12-14 2003-07-03 Kajima Corp エレベータシステムおよびエレベータシステムを備える建築物
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JP2018009442A (ja) * 2016-07-01 2018-01-18 清水建設株式会社 免震構造物

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