JPH07139218A - 多層免震構造物 - Google Patents

多層免震構造物

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JPH07139218A
JPH07139218A JP28256793A JP28256793A JPH07139218A JP H07139218 A JPH07139218 A JP H07139218A JP 28256793 A JP28256793 A JP 28256793A JP 28256793 A JP28256793 A JP 28256793A JP H07139218 A JPH07139218 A JP H07139218A
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JP
Japan
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unit
seismic isolation
base isolation
isolation device
unit structure
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Pending
Application number
JP28256793A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuji Ishimaru
辰治 石丸
Takahiro Shintani
隆弘 新谷
Nobuo Yamaguchi
伸夫 山口
Toshihiro Hayashida
敏弘 林田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Komuten Co Ltd
Tokyu Construction Co Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
Tokyu Construction Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単位構造物の層間変位量を抑えつつ、高層階
の構造物を得る。 【構成】 多層免震構造物10は、3つの単位構造物1
2、14、16を有している。下層の単位構造物12
は、免震装置18を介して土台に支持されている。下層
の単位構造物12の上部には、免震装置18を介して中
層の単位構造物14が支持されている。単位構造物14
の上部にも、免震装置18を介して単位構造物16が支
持されている。なお、単位構造物12、14、16は、
免震装置18に対して剛体として挙動するのに充分な剛
性を有しているのが好ましい。多層免震構造物10の外
側には、単位構造物12、14、16を各々連結するエ
レベータシャフト20が設けられている。エレベータシ
ャフト20は、鉄筋コンクリート造等の柔構造で製造さ
れ、単位構造物12、14、16との連絡用の連絡路2
2がそれぞれ接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地震等によって伝達さ
れる震動力をできるだけ小さくする多層免震構造物に関
する。
【0002】
【従来の技術】地震等によって構造物に伝達される震動
力をできるだけ小さくするため、その伝達経路に免震装
置を組み込んだ免震構造が採用されている。この免震構
造によれば、柱や梁等の躯体構造を強固にして震動力に
耐える耐震構造に比べて柱や梁の断面寸法を小さくする
ことができるので、その分だけ構造躯体費は安くなり、
また室内の有効空間を大きくすることができる。また免
震構造では、構造物自体の変形が非常に小さくなるの
で、二次部材の被害を受けることが少ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、免震構
造が適用できる構造物には、高さの制約がある。すなわ
ち、超高層建築物は、構造物自体の固有周期が長くな
り、一種の免震構造に近い性質を持っている。従って、
超高層建築物に免震構造を適用すると、振幅が増幅され
かえって逆効果になるおそれがある。
【0004】本発明は上記事実を考慮して、単位構造物
の層間変位量を抑えつつ、高層階の構造物を得ることが
できる多層免震構造物を提供することが目的である。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の多層免
震構造物は、単位構造物と単位構造物との間に免震装置
を介在させて単位構造物を少なくとも3以上積層してい
る。
【0006】請求項2に記載の多層免震構造物は、単位
構造物と単位構造物との間に免震装置を介在させて単位
構造物を積層した多層免震構造物の外側に、単位構造物
同士を連結する柔構造の通路を設けている。
【0007】
【作用】請求項1に記載の多層免震構造物によれば、単
位構造物を少なくとも3以上積層して、高層階を有する
構造物とされる。また、この多層免震構造物に地震等の
震動が作用すると、その震動は下部から上部へ伝わる
が、免震装置によって震動が減衰されるため変位が分散
されて、単位構造物に伝達される。このように変位が分
散されるので、単位構造物に作用する震動力が小さくな
り、単位構造物の層間変位量が小さくなる。
【0008】また、請求項2に記載の多層免震構造物に
よれば、単位構造物同士が柔構造の通路によって連結さ
れている。この通路はエネルギー動線として作用し、各
単位構造物相互の連絡路として使用される他、地震や火
災等の災害時には、非難用あるいは消火活動用の通路と
して使用され、また空気ダクトや配線を収納するダクト
として使用される。
【0009】
【実施例】図1には、第1実施例に係る多層免震構造物
10が示されている。この多層免震構造物10は、3つ
の単位構造物12、14、16を有している。下層の単
位構造物12は、免震装置18を介して土台に支持され
ている。下層の単位構造物12の上部には、免震装置1
8を介して中層の単位構造物14が支持されている。さ
らに、この単位構造物14の上部にも、免震装置18を
介して単位構造物16が支持されている。なお、単位構
造物12、14、16は、免震装置18に対して剛体と
して挙動するのに充分な剛性を有しているのが好まし
く、例えば、比較的軽量な鉄骨鉄筋コンクリート構造で
製造されている。
【0010】また、この多層免震構造物10の外側に
は、単位構造物12、14、16を各々連結するエレベ
ータシャフト20が設けられている(この実施例では2
カ所)。このエレベータシャフト20は、鉄筋コンクリ
ート造等の柔構造で製造され、単位構造物12、14、
16との連絡用の連絡路22がそれぞれ接続されてい
る。なお、エレベータシャフト20内には、図示しない
ケージが設置されており、乗員や荷物を乗せて昇降可能
になっている。
【0011】図2及び図3に示すように、免震装置18
は、複数の積層ゴム28及び複数のオイルダンパー30
を備えている。積層ゴム28は、平面視にて縦横4列づ
つ配置され(図2参照)、この積層ゴム28は、下層の
単位構造物12の最上部から立設された支持部32と、
上層の単位構造物14の底面から立設された支持部34
との間に介在されている。この積層ゴム28は、鉄板と
ゴムシートが交互にサンドイッチ状に積み重ねられて構
成されており、ゴムに加わる歪みをなるべく均一にする
ため、鉄板とゴムシートは精度良く水平面内で平行にな
るように配置されており、水平方向の剛性に比較して鉛
直方向の剛性は非常に大きくなっている。また、オイル
ダンパー30は、単位構造物の周囲に配置された支持部
32間、及び支持部32間に設けられた補助台36間に
それぞれ掛け渡されている(図2参照)。このオイルダ
ンパー30は、ピストン部に設けられたオリフィスをシ
リンダ内部の流体が通過する際の粘性抵抗によってピス
トンの軸方向に作用するエネルギーを吸収する装置であ
る。
【0012】なお、本実施例では、上記構成の免震装置
18を用いたが、これに限らず、他の構成の免震装置、
例えば積層ゴム及び鋼材ダンパー等の組合せの免震装置
であっても構わない。
【0013】次に第1実施例の作用を説明する。地震等
の震動は、通常水平面内で2方向の成分を有した震動と
なって多層免震構造物10に作用する。図4(A)に示
すように、この震動が多層免震構造物10の下部から上
部へと伝わることによって、この多層免震構造物10が
変形する。このとき、エレベータシャフト20も柔構造
であるためこの多層免震構造物10の変形に対応して変
形する。
【0014】また、図4(B)に示すように、震動の揺
れ戻しによって、最下層の単位構造物12が多層免震構
造物10の鉛直方向の軸線Sに対して右側へ変位し、次
層の単位構造物14が左側に変位し、さらに最上層の単
位構造物16が右側に変位する場合にも、柔構造のエレ
ベータシャフト20も、その変形に対応して変形する。
従って、エレベータシャフト20及び連絡路22は、地
震や火災等の災害時に非難用の通路として使用できると
共に、消火のために消防士の移動にも使用できる。
【0015】一方、単位構造物12、14、16に作用
する震動力が免震装置18によって減衰されるので、単
位構造物12、14、16の各層間の相対変位量は小さ
くなっている。そのため、単位構造物12、14、16
では、カーテンウォール、間仕切り壁及び設備配管等の
二次部材の取付の際に、クリアランスを設ける必要がな
く、取付部材が大きくなることもない。従って、超高層
建築物と比較して二次部材の取付方法を簡素化すること
ができる。
【0016】図5には、第2実施例に係る多層免震構造
物50が示されている。なお、図5において図1と対応
する部分には同一符号を付して説明を省略する。この多
層免震構造物50は、一対の単位構造物52を有してい
る。この一対の単位構造物52の上部には、免震装置1
8を介して単位構造物54が掛け渡されている。この単
位構造物54の上部には、免震装置18を介して単位構
造物56が支持されている。
【0017】上記単位構造物52と単位構造物54と
は、エレベータシャフト58を介して各々連結されてい
る。このエレベータシャフト58の高さは、略100〜
200mである。単位構造物52と単位構造物56と
は、エレベータシャフト60を介して連結されている。
このエレベータシャフト60は、単位構造物54の略中
央に穿設された貫通孔62を貫通している。この貫通孔
62の径はエレベータシャフト60の径よりも大きく、
震動によりエレベータシャフト60が単位構造物54と
接触しないようになっている。また、この貫通孔62の
近傍には、同調質量ダンパー64が設置されている。こ
の同調質量ダンパー64は、補助質量として液体等の揺
動による慣性を利用したものであって、この補助質量の
揺動によって生ずる力を利用して、上下方向の震動力を
抑制するものである。この同調質量ダンパー64によっ
て、単位構造物54の上下方向の変位量を少なくするこ
とができる。なお、エレベータシャフト58、60は、
エレベータシャフト20と同様に、柔構造で建設され地
震等の震動力に対応して変形可能になっている。
【0018】これによって、棟ごとに使用目的が異なる
場合であっても、他の棟の建物の独立性を損なうことな
く、かつ防災上安全に、同一の敷地に建設することがで
きる。例えば、単位構造物52は事務所スペース、もう
一方の単位構造物52は住宅スペース、単位構造物56
はホテルスペースとして使用される。この場合、単位構
造物54は、展望室又は連絡通路として機能する公共ス
ペースとして使用されると同時に、一種の緩衝帯として
機能するので各単位構造物の独立性を担保することがで
きる。なお、その他の構成、作用効果は、上記第1実施
例と同様である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
多層免震構造物は、単位構造物と単位構造物との間に免
震装置を介在させて単位構造物を3以上積層した構成に
したので、単位構造物の層間変位量を抑えつつ、高層階
の構造物を得ることができる。
【0020】また、請求項2に記載の多層免震構造物
は、外側に単位構造物同士を連結する柔構造の通路を設
けた構成にしたので、地震や火災等の災害時に非難用の
通路が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る多層免震構造物を示す斜視図
である。
【図2】免震装置を構成する積層ゴムとオイルダンパー
の配置を示す平面図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】(A)乃至(B)は、本発明に係る多層免震構
造物に震動力が作用した場合の揺れ方を示す側面図であ
る。
【図5】第2実施例に係る多層免震構造物を示す正面図
である。
【符号の説明】
10 多層免震構造物 12 単位構造物 14 単位構造物 16 単位構造物 18 免震装置 20 エレベータシャフト(通路) 22 連絡路(通路) 50 多層免震構造物 52 単位構造物 54 単位構造物 56 単位構造物 58 エレベータシャフト(通路) 60 エレベータシャフト(通路) 64 同調質量ダンパー(免震装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石丸 辰治 埼玉県草加市花栗4丁目11番17号 (72)発明者 新谷 隆弘 千葉県船橋市前原東5丁目8番16号 (72)発明者 山口 伸夫 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 林田 敏弘 東京都渋谷区渋谷1丁目16番14号 渋谷地 下鉄ビル 東急建設株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単位構造物と単位構造物との間に免震装
    置を介在させて単位構造物を少なくとも3以上積層した
    多層免震構造物。
  2. 【請求項2】 単位構造物と単位構造物との間に免震装
    置を介在させて単位構造物を積層した多層免震構造物の
    外側に、単位構造物同士を連結する柔構造の通路を設け
    た多層免震構造物。
JP28256793A 1993-11-11 1993-11-11 多層免震構造物 Pending JPH07139218A (ja)

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