JP2020141458A - 電源装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】DC/DCコンバータの過負荷時の温度上昇を抑えること。【解決手段】交流電圧を変換して、直流電圧V1、又は直流電圧V1よりも低い電圧V5を出力する駆動系電源20と、駆動系電源20から出力された直流電圧が入力され、直流電圧V1よりも低い直流電圧V2を出力する制御系電源60と、制御系電源60の状態を検知する電流検知回路50と、電流検知回路50による検知結果に基づいて、駆動系電源20の出力電圧の切替えを制御するCPU100と、を備え、CPU100は、駆動系電源20から制御系電源60に直流電圧V1が出力されているときに、電流検知回路50の検知結果に基づいて駆動系電源20の出力電圧を直流電圧V1から直流電圧V5に切り替える。【選択図】図1

Description

本発明は、電源装置及び画像形成装置に関し、特に電源装置の過負荷状態を保護する構成に関する。
駆動手段を有している電子機器に備えられる電源装置は、2系統の電圧を出力する電源装置が多い。2系統の電圧の内の1つは、例えばモータやソレノイド等の、動作に必要な電圧が高い駆動系に供給される第一の直流電圧であり、もう一つは、CPUやASIC等の、動作に必要な電圧が低い制御系に供給される第二の直流電圧である。このような電源装置では、第一のDC/DCコンバータと第二のDC/DCコンバータの2つのDC/DCコンバータを有している。そして、第一のDC/DCコンバータでは商用電源から入力された交流電圧を整流、平滑した直流電圧をもとに、駆動系へ供給する第一の直流電圧を生成し、第二のDC/DCコンバータでは、第一の直流電圧をもとに制御系へ供給する第二の直流電圧を生成する。そして、このような電源装置を備えた画像形成装置では、画像形成装置内の発熱しやすい素子や部材等を冷却するために、ファンを備えているものがある。一般的に、上述したDC/DCコンバータは動作時に発熱し、その発熱量はDC/DCコンバータの負荷電流量に依存する。そのため、画像形成装置は、プリント動作を行っているときは負荷電流量が増えるため、ファンを駆動することが多い。一方、画像形成を行っていない待機状態では、DC/DCコンバータの負荷電流量が小さく、ファンを停止させても装置内の発熱に支障が生じないため、ファンの駆動を停止させて静音化を図っている。
近年、USBポートを備えた画像形成装置が増え、かつUSB端子に接続し、USB端子から供給される電力を電源として動作する電子機器も数多く存在している。例えば画像形成装置が画像形成動作を行っていない待機状態のときに、画像形成装置のUSBポートに規格以上の大きな電力を必要とする電子機器が接続されると、電子機器への電力供給のために、DC/DCコンバータが過負荷状態となる。その結果、待機状態にもかかわらず、画像形成装置はファンを駆動させないと、DC/DCコンバータが過負荷状態のために著しく発熱してしまい、電源装置が故障してしまうといった課題が発生する。そこで、例えば特許文献1では、温度検知素子を用いて、電源装置内の発熱素子が所定の温度を超えた場合には、電源装置の動作を停止させる構成、あるいはファンを駆動する構成を備える画像形成装置が提案されている。
特開平11−143341号公報
しかしながら、USBポートに消費電力の大きな電子機器が接続されるたびに、電源装置の動作を停止させてしまうと、ユーザビリティーを低下させてしまうことになる。また、電源装置内の温度検知素子で所定以上の温度を検知した場合にファンを駆動させる構成では、ファンを駆動させることによる騒音が発生し、ユーザビリティーを低下させることになる。更に、画像形成装置によっては、ファンから生じる騒音を低減させるために、ファンの回転数を低減する回路を設けた構成を有するものもあるが、このような構成を設けることにより回路規模の増大やコストアップという課題を招いていた。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、DC/DCコンバータの過負荷時の温度上昇を抑えることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明では、以下の構成を備える。
(1)交流電圧を直流電圧に変換して負荷に供給する電源装置であって、交流電圧を変換して、第一の直流電圧、又は前記第一の直流電圧よりも低い第三の直流電圧を出力する第一の電源部と、前記第一の電源部から出力された直流電圧が入力され、前記第一の直流電圧よりも低い第二の直流電圧を出力する第二の電源部と、前記第二の電源部の状態を検知する検知手段と、前記検知手段による検知結果に基づいて、前記第一の電源部の出力電圧の切替えを制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第一の電源部から前記第二の電源部に前記第一の直流電圧が出力されているときに、前記検知手段の検知結果に基づいて前記第一の電源部の出力電圧を前記第一の直流電圧から前記第三の直流電圧に切り替えることを特徴とする電源装置。
(2)記録材に画像形成を行う画像形成手段と、交流電圧を直流電圧に変換して負荷に供給する電源装置と、を備える画像形成装置であって、前記電源装置は、交流電圧を変換して、第一の直流電圧、又は前記第一の直流電圧よりも低い第三の直流電圧を出力する第一の電源部と、前記第一の電源部から出力された直流電圧が入力され、前記第一の直流電圧よりも低い第二の直流電圧を出力する第二の電源部と、前記第二の電源部の状態を検知する検知手段と、前記検知手段による検知結果に基づいて、前記第一の電源部の出力電圧の切替えを制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第一の電源部から前記第二の電源部に前記第一の直流電圧が出力されているときに、前記検知手段の検知結果に基づいて前記第一の電源部の出力電圧を前記第一の直流電圧から前記第三の直流電圧に切り替えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、DC/DCコンバータの過負荷時の温度上昇を抑えることができる。
実施例1の電源装置の回路構成を示す回路図 実施例1〜3のスイッチング損失を説明する図 実施例1の電源装置の制御を説明するタイミングチャート 実施例1の電源装置の制御シーケンスを示すフローチャート 実施例2の電源装置の回路構成を示す回路図 実施例2のPWM信号と出力電圧の電圧波形を説明する図 実施例2の電源装置の制御を説明するタイミングチャート 実施例2の電源装置の制御シーケンスを示すフローチャート 実施例3の電源装置の回路構成を示す回路図 実施例3の電源装置の制御を説明するタイミングチャート 実施例3の電源装置の制御シーケンスを示すフローチャート 実施例4の画像形成装置の構成を示す概略断面図
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[電源装置の構成]
図1は、実施例1の電源装置の回路構成を示す回路図である。図1に示す電源装置は、2つのスイッチング電源を有している。1つは、モータやソレノイド等の動作に必要な電圧が高い駆動系へ第一の直流電圧である出力電圧Vout1を供給する第一の電源部である駆動系電源20である。もう1つは、CPUやASIC等の動作に必要な電圧が低い制御系へ第二の直流電圧である出力電圧Vout2を供給する第二の電源部である制御系電源60である。また、負荷70は、駆動系電源20から電力供給される負荷であり、例えば電子機器を動作させるモータやソレノイド等の駆動負荷である。負荷80は、制御系電源60から電力供給される負荷であり、例えば不図示の制御部である。また、電流検知回路50は、制御系電源60から負荷80に供給される負荷電流を検知し、検知結果を、電源装置を制御する制御手段であるCPU100に出力する構成となっている。なお、本実施例では、CPU100は、本実施例の電源装置を備える、後述する画像形成装置のCPUであり、画像形成装置の画像形成動作を制御する。
[駆動系電源の動作]
まず、駆動系電源20の動作について説明する。商用電源10から交流電圧が入力されると、整流器11で整流され、整流された電圧は平滑化手段であるコンデンサ13に充電される。コンデンサ13への充電が開始され、コンデンサ13の端子間電圧が上昇すると、コンデンサ13の充電電圧は、起動抵抗21を介して電源制御IC22のVH端子に供給される。そして、電源制御IC22は、OUT端子より電界効果トランジスタ23(以下、FET23という)のゲート端子に電圧を印加することにより、FET23がオンし、スイッチング動作を開始する。トランス24は、一次巻線24p、二次巻線24s、及び補助巻線24bを有している。二次巻線24sは、一次巻線24pに対して巻方向が逆方向となるように構成されている。一方、補助巻線24bは、一次巻線24pと巻方向が同じ方向となるよう構成されている。FET23がオンすると、コンデンサ13からトランス24の一次巻線24pに電流が流れ、この電流により発生する磁束によってエネルギーの蓄積が行われる。このとき、二次巻線24sに誘起される電圧は、ダイオード31のアノード端子側を負とする電圧であるため、ダイオード31は導通状態にならず、電流が流れない。一方、補助巻線24bに誘起される電圧により、ダイオード25を通じてコンデンサ26を充電する方向に電流が流れ、コンデンサ26の電圧が上昇する。コンデンサ26の電圧が上昇すると、電源制御IC22は、起動抵抗21から供給されていた電源電圧を、VCC端子に接続されたコンデンサ26から供給されるように内部回路を切り替える。これは、起動抵抗21から電源電圧を消費すると損失が大きく、効率を低下させてしまうためである。
トランス24の一次巻線24pに流れる電流は、抵抗28によって電圧に変換され、電源制御IC22のIS端子に入力される。電源制御IC22は、IS端子に入力される電圧(以下、IS端子電圧という)がFB端子に入力される電圧(以下、FB端子電圧という)と同じ電圧値になった時点で、FET23をオフする。すると、一次巻線24pのFET23のドレイン端子の電圧が上昇する。また、二次巻線24sにはダイオード31のアノード端子側を正とする電圧が誘起され、トランス24に蓄積されたエネルギーが放出される。そして、ダイオード31が導通状態となり、コンデンサ32を充電する方向に電流が流れ、コンデンサ32の電圧が上昇する。本実施例では、電源制御IC22は、PWM制御を行う電源制御ICであり、FB端子に入力されるFB端子電圧に応じたスイッチング周波数で動作するように、FET23をオンする。FET23がオンされると、再度、トランス24の一次巻線24pに電流が流れる。このように、電源制御IC22は、FET23のオン、オフ制御を繰り返すことで、次第にコンデンサ32、及びコンデンサ26の充電電圧を上昇させる。なお、コンデンサ32の充電電圧が、駆動系電源20の出力電圧Vout1である。
出力電圧Vout1を電源制御IC22にフィードバックするフィードバック回路は、シャントレギュレータ35、FET37、発光ダイオード39、フォトトランジスタ27を有するフォトカプラ、抵抗33、34、36、38を有している。シャントレギュレータ35のRef端子には、駆動系電源20の出力電圧Vout1を抵抗33、34、36によって分圧した電圧が入力される。FET37は、シャントレギュレータ35のRef端子に入力する電圧を分圧する分圧抵抗を切り替えるスイッチである。FET37は、CPU100から出力されるSig1信号によりオン状態又はオフに切り替えられ、抵抗33、34、36の組合せで決定される分圧比を切り替えることで、シャントレギュレータ35のRef端子に入力される電圧を可変できる構成となっている。CPU100から出力されるSig1信号がハイレベルの場合には、FET37がオン状態となるため、抵抗33、34の分圧比で決まる電圧がRef端子に入力される。一方、CPU100から出力されるSig1信号がローレベルの場合には、FET37がオフ状態となるため、抵抗33、34、36の分圧比で決まる電圧がRef端子に入力されることになる。これにより、駆動系電源20は、2種類の安定した直流の出力電圧Vout1を出力することができる。シャントレギュレータ35のカソード端子(K)は、抵抗38を介してフォトカプラの発光ダイオード39に接続され、フォトカプラのフォトトランジスタ27は電源制御IC22のFB端子に接続されている。電源制御IC22のFB端子電圧は、電源制御IC22より出力されるFB端子電流と、二次側フィードバック回路及びフォトトランジスタ27の動作に応じて変化する。駆動系電源20の出力電圧Vout1が低下すると、シャントレギュレータ35のRef端子の入力電圧が下がり、シャントレギュレータ35のカソード端子の出力電流は小さくなる。そのため、フォトカプラの発光ダイオード39の発光量は減り、フォトトランジスタ27に流れる電流も低下する。その結果、電源制御IC22内部電源から出力される電流によりコンデンサ29が充電され、FB端子電圧は上昇する。上述したように、電源制御IC22は、IS端子電圧がFB端子電圧と同じ電圧になった時点で、FET23をオフする。そのため、FB端子電圧が上昇すると、IS端子電圧がFB端子電圧と同じ電圧に到達するまでの時間が長くなるため、電源制御IC22がFET23をオンしているオン状態の時間幅(オン幅)が大きくなる。一方、駆動系電源20の出力電圧Vout1が上昇すると、シャントレギュレータ35のRef端子の入力電圧が上昇し、シャントレギュレータ35のカソード端子の出力電流も大きくなる。そのため、フォトカプラの発光ダイオード39の発光量が増加し、フォトトランジスタ27に流れる電流も増加する。その結果、コンデンサ29に充電された電荷が放電され、FB端子電圧は低下する。このとき、電源制御IC22は、IS端子電圧がFB端子電圧と同じ電圧になった時点で、FET23をオフするため、FB端子電圧が低下すると、IS端子電圧がFB端子電圧と同じ電圧に到達するまでの時間が短くなるため、オン幅も小さくなる。このようにして、電源制御IC22は、シャントレギュレータ35の内部に有する基準電圧Vrefと、駆動系電源20の出力電圧Vout1を抵抗33、34、36の分圧比で決定される分圧された電圧とが等しくなるように、FET23のオン幅を制御する。これにより、電源制御IC22は、駆動系電源20の出力電圧Vout1を安定した出力電圧にしている。
[制御系電源の動作]
次に、制御系電源60の動作について説明する。制御系電源60の制御IC61は、駆動系電源20のコンデンサ32に充電された電圧が入力されると、スイッチング素子であるFET62を断続的に駆動し、インダクタ64にパルス電圧を出力する。出力されたパルス電圧は、インダクタ64、回生ダイオード63、コンデンサ65によって平滑化される。平滑化され、コンデンサ65に充電された電圧が、制御系電源60の出力電圧Vout2となる。出力電圧Vout2は、抵抗66、67により分圧され、分圧された電圧が制御IC61に入力される。制御IC61は、内部に有する基準電圧と、抵抗66、67により分圧された電圧とが等しくなるように、FET62のオンデューティ(1周期中のオン状態の割合)を制御することで、出力電圧Vout2を安定した出力電圧となるように制御する。
[電流検知回路の動作]
次に、検知手段である電流検知回路(電流検知部)50の動作について説明する。電流検知回路50は、制御系電源60の抵抗68の端子間に生じた電圧差から制御系電源60から負荷80に流れる負荷電流を検知する回路で、オペアンプ54、抵抗51、52、53、55、56を有している。オペアンプ54は、電源電圧Vout3により動作し、非反転入力端子(+)には制御系電源60により生成された出力電圧Vout2を、抵抗51、52で分圧した電圧が入力される。一方、オペアンプ54の反転入力端子(−)には、制御系電源60の負荷電流に応じて抵抗68で電圧降下した電圧が抵抗53を介して入力されている。制御系電源60から負荷80に流れる負荷電流が過負荷状態ではない通常状態の場合には、抵抗68で生じる電圧降下は小さいため、非反転入力端子の入力電圧よりも反転入力端子の入力電圧の方が高くなり、オペアンプ54はローレベルの信号を出力する。一方、制御系電源60から負荷80に流れる負荷電流が過負荷状態の場合には、抵抗68で生じる電圧降下が大きくなるため、非反転入力端子の入力電圧の方が反転入力端子の入力電圧よりも高くなる。そのため、オペアンプ54は、反転入力端子の入力電圧と非反転入力端子の入力電圧との電圧差に基づいた電圧を出力する。そして、オペアンプ54から出力された電圧は、抵抗55、56により分圧され、過負荷状態を示す検知信号CとしてCPU100に入力される。
[動作モード]
本実施例の電源装置は、画像形成装置で使用する電源装置を想定しており、CPU100は、画像形成装置を制御するCPUとする。画像形成装置は、プリント動作前の初期設定などを行うキャリブレーションモード、プリント動作を行うプリントモード、プリント動作に備えた待機状態のスタンバイモード、電源装置の消費電力を小さくする省電力モードの4種類の動作モードを有している。また、スタンバイモードでは、本実施例の電源装置は、制御系電源60が過負荷状態である過負荷モードと、過負荷状態ではない通常モードの2種類の状態モードとを遷移する。CPU100は、キャリブレーションモード、プリントモード、及び通常モードの場合には、ハイレベルのSig1信号を出力する。これにより、FET37がオンされて、出力電圧Vout1を抵抗33、34で分圧された電圧がシャントレギュレータ35のRef端子に入力されることになり、出力電圧Vout1はプリント動作に必要な電圧値V1に設定される。一方、出力電圧Vout1が電圧値V1よりも低い電圧値に設定されている場合には、駆動系電源20の負荷70などに供給される電圧が下がってしまい、プリント動作に支障が生じてしまうため、CPU100は、動作モードをプリントモードには移行しない。また、省電力モード及び過負荷モードの場合には、CPU100はローレベルのSig1信号を出力し、出力電圧Vout1を電圧値V1より低い電圧値V5に低下させることで、制御系電源60の電源効率を向上させ、省エネルギー化を図っている。
[電源効率の向上]
ここで、出力電圧Vout1の電圧を低下させることにより、制御系電源60の電源効率が向上する理由について説明する。図2は、制御系電源60のFET62のスイッチング損失を説明する図である。(a)は出力電圧Vout1の電圧値がV1の場合を説明する図であり、(b)は出力電圧Vout1の電圧値が第三の直流電圧であるV5(V1>V5)の場合を説明する図である。図2において、実線はFET62のドレイン端子−ソース端子間の電圧波形を示しており、破線はFET62のドレイン電流波形を示している。また、Idはドレイン電流、Vdsはドレイン端子−ソース端子間電圧、Tsw(on)は、FET62のターンオン時間、Tsw(off)はFET62のターンオフ時間を示している。ここでは、ドレイン端子−ソース端子間の電圧Vdsは駆動系電源20の出力電圧Vout1を示しており、ドレイン電流の電流値Idは、制御系電源60から負荷80に流れる負荷電流の電流値である。また、図2の横軸は、時間を示している。
FET62は、ターンオン状態とターンオフ状態の遷移時に、ドレイン端子−ソース端子間の電圧波形とドレイン電流波形との重なりを生じ、スイッチング損失が発生する。図2(a)のスイッチング損失は、ドレイン電流波形とドレイン端子−ソース端子間の電圧波形とが重なり合った領域Xで示される。そこで出力電圧Vout1を電圧値V1よりも低い電圧値V5に設定すると、ドレイン端子−ソース端子間の電圧Vdsが低下するとともに、FET62のターンオフ時の電圧Vdsの立ち上がり時間、及びターンオン時の電圧Vdsの立ち下がり時間が短くなる。ここで、FET62のターンオフ時の電圧Vdsの立ち上がり時間とは、ドレイン端子−ソース端子間の電圧Vdsが0ボルトから電圧値V5まで上昇するまでの時間である。一方、FET62のターンオン時の電圧Vdsの立ち下がり時間とは、ドレイン端子−ソース端子間の電圧Vdsが電圧値V5から0ボルトまで下降する時間である。電圧値がV5の場合の図2(b)のスイッチング損失は、ドレイン電流波形とドレイン端子−ソース端子間の電圧波形とが重なり合った領域Yで示される。図2(b)の領域Yに示すように、FET62のターンオン状態とターンオフ状態の遷移時に生じるドレイン端子−ソース端子間の電圧波形とドレイン電流波形との重なりで生じるスイッチング損失が小さくなるため、制御系電源60の電源効率が向上する。また、スイッチング損失が小さくなるということは、FET62の発熱が抑制されることでもある。本実施例では、過負荷状態時には、駆動系電源20から供給される出力電圧Vout1の電圧値を低下させることで、制御系電源60のFET62のスイッチング損失を小さくし、FET62の発熱を抑制する。
[電源装置の過負荷状態時の動作]
次に、過負荷状態を検知した場合の電源装置の動作について説明する。上述したように、本実施例の電源装置は、電流検知回路50により電源装置の過負荷状態を検知した場合には、制御系電源60の入力電圧である出力電圧Vout1を可変する構成である。図3は、本実施例の電源装置の動作を説明するタイミングチャートである。図3において、(a)は、電源装置の状態モードを示しており、(b)は、電流検知回路50からCPU100に出力される負荷検知信号Cの状態を示している。また、(c)は、制御系電源60に入力される、駆動系電源20の出力電圧Vout1の電圧値を示しており、(d)は、CPU100から駆動系電源20のFET37に出力される電圧切替信号であるSig1信号の状態を示している。なお、図3の横軸は、時間を示す。
図3において、本実施例の電源装置を備える画像形成装置が上述したスタンバイモードで、電源装置が過負荷状態ではない通常状態の通常モードの領域Aの場合((a)参照)には、負荷検知信号C、Sig1信号、出力電圧Vout1は次のような状態である。すなわち、電流検知回路50から出力される負荷検知信号Cは、過負荷状態を示す閾値電圧C1よりも低い電圧であり((b)参照)、駆動系電源20は、電圧値V1の出力電圧Vout1を出力している((c)参照)。また、駆動系電源20が電圧値V1の出力電圧Vout1を出力するように、CPU100は、ハイレベル(図中、Hで表示)のSig1信号を出力している。
電源装置が過負荷状態となり、CPU100は、電流検知回路50から出力される負荷検知信号Cの電圧値が過負荷状態を示す閾値電圧C1以上になったこと((b)参照)を検知すると、次の制御を行う。すなわち、領域Bでは、CPU100は、Sig1信号をハイレベルからローレベル(図中、Lで表示)に切り替えて((d)参照)、駆動系電源20のFET37をオフする。これにより、出力電圧Vout1を分圧する抵抗は抵抗33、34から抵抗33、34、36の組合せに切り替えられ、駆動系電源20から出力される出力電圧Vout1の電圧値は、電圧値V1から電圧値V5に切り替わる((c)参照)。CPU100は、負荷検知信号Cの電圧値が閾値電圧C1以上の間は、Sig1信号をローレベルのままとし、駆動系電源20から出力される出力電圧Vout1の電圧値を電圧値V5に維持する。
電源装置が過負荷状態から通常状態に戻り、CPU100は、電流検知回路50から出力される負荷検知信号Cの電圧値が過負荷状態を示す閾値電圧C1よりも低くなったこと((b)参照)を検知すると、次の制御を行う。すなわち、領域Cでは、CPU100は、Sig1信号をローレベルからハイレベルに切り替えて((d)参照)、駆動系電源20のFET37をオンし、出力電圧Vout1を分圧する抵抗を抵抗33、34、36から抵抗33、34の組合せに切り替える。これにより、駆動系電源20から出力される出力電圧Vout1の電圧値は電圧値V5から電圧値V1に切り替わる((c)参照)。
[電源装置の状態モード切替の制御シーケンス]
図4は、電源装置の状態モード切替の制御シーケンスを示すフローチャートである。図4の処理は、電源装置が電源オンされ、CPU100が立ち上がると起動され、CPU100により実行される。ここでは、本実施例の電源装置を備える画像形成装置を例に説明する。
電源装置が電源オンされ、商用電源10から交流電圧が入力されると、駆動系電源20により出力電圧Vout1が生成され、制御系電源60では、入力された出力電圧Vout1により出力電圧Vout2が生成される。このとき、Sig1信号の出力はハイレベルに固定されており、シャントレギュレータ35のRef端子には、出力電圧Vout1を抵抗33、34で分圧した電圧が入力され、駆動系電源20は出力電圧Vout1の電圧値を電圧V1に制御する。そして、制御系電源60の出力電圧Vout2が入力されることにより、CPU100が立ち上がり、画像形成装置は動作を開始する。
ステップ(以下ではSとする)101では、CPU100は、画像形成装置をキャリブレーションモードに移行させ、キャリブレーションを実施した後、キャリブレーションモードからスタンバイモードに移行させる。CPU100は、画像形成装置をスタンバイモードに移行させ、電源装置を通常モードに移行させると、駆動系電源20から電圧値がV1の出力電圧Vout1を出力させるため、Sig1信号をハイレベルで出力する。また、CPU100は、制御系電源60の過負荷状態を検知するため、電流検知回路50から出力される負荷検知信号Cを取得する。
S102では、CPU100は、電流検知回路50から取得した負荷検知信号Cの電圧値が過負荷状態を示す閾値電圧C1以上(所定値以上)かどうか(C≧C1?)判断する。CPU100は、負荷検知信号Cの電圧値が閾値電圧C1以上と判断した場合には、制御系電源60が過負荷状態であると判断し、処理をS103に進め、負荷検知信号Cの電圧値が閾値電圧C1未満(C<C1)と判断した場合には、処理をS101に戻す。
S103では、CPU100は、駆動系電源20から電圧値が電圧値V1よりも低い電圧値V5の出力電圧Vout1を出力させるため、Sig1信号をローレベルで出力し、電源装置を通常モードから過負荷モードに移行させる。
S104では、CPU100は、電流検知回路50から取得した負荷検知信号Cの電圧値が通常状態である閾値電圧C1未満かどうか(C<C1?)判断する。CPU100は、負荷検知信号Cの電圧値が閾値電圧C1未満(所定値未満)と判断した場合には、制御系電源60が通常状態であると判断し、処理をS101に戻す。一方、CPU100は、負荷検知信号Cの電圧値が閾値電圧C1以上(C≧C1)と判断した場合には、処理をS103に戻す。
上述したように、本実施例では、電流検知回路50で検知した負荷電流に基づいて、制御系電源60の負荷状態を検知し、過負荷状態と判断した場合には、制御系電源60の入力電圧である駆動系電源20の出力電圧Vout1の電圧を下げる。これにより、制御系電源60のスイッチング損失を低減させるとともに、制御系電源60のFET62の発熱を抑制することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、DC/DCコンバータの過負荷時の温度上昇を抑えることができる。
実施例1では、制御系電源60から負荷80に供給される負荷電流に基づいて過負荷状態を検知し、駆動系電源20から出力され、制御系電源60に入力される出力電圧Vout1の電圧を下げる構成について説明した。実施例2では、制御系電源60の過負荷状態を温度検知素子により検知し、制御系電源60に入力される出力電圧Vout1の電圧を下げる構成について説明する。
[電源装置の構成]
図5は、実施例2の電源装置の回路構成を示す回路図である。図5は、実施例1の図1の回路図と比べて、電流検知回路50、及び制御系電源60の抵抗68が削除され、温度検知部90が追加されている点が異なる。また、図5では、図1の回路図と比べて、CPU100から駆動系電源20のFET37に出力される信号がSig1信号からPWM信号に変更されている。以下では、実施例1の図1の回路図と異なる点について説明を行い、図1と同じ回路構成については、同じ符号を用いることにより、ここでの説明を省略する。
(温度検知部の構成)
温度検知部90は、抵抗91とNTCサーミスタ92を有している。温度検知部90は、制御系電源60で生成された直流の出力電圧Vout2を、抵抗91とNTCサーミスタ92で分圧し、分圧した電圧をCPU100に出力する。NTCサーミスタは、温度上昇に伴い抵抗値が低下する特性を有しており、制御系電源60の温度が上昇すると、NTCサーミスタ92の抵抗値が低下することにより、抵抗91とNTCサーミスタ92により分圧される電圧は低下することになる。したがって、CPU100には、NTCサーミスタ92が検知する温度が上昇すると、より低い電圧が入力されることになる。本実施例では、NTCサーミスタ92を制御系電源60のFET62近傍に配置し、FET62の温度をより正確に検知できる構成になっている。
(PWM信号)
CPU100は、FET37にハイレベルに固定されたPWM信号、ローレベルに固定されたPWM信号、オン状態を示すデューティ(Duty)可変のPWM信号の3種類のPWM信号を出力する。CPU100からハイレベルに固定されたPWM信号が出力された場合には、FET37がオンし、抵抗33、34により分圧された電圧がシャントレギュレータ35のRef端子に入力され、電圧値がV1の出力電圧Vout1が生成される。一方、CPU100からローレベルに固定されたPWM信号が出力された場合には、FET37がオフし、抵抗33、34、36により分圧された電圧がシャントレギュレータ35のRef端子に入力され、電圧値がV5の出力電圧Vout1が生成される。CPU100からデューティ可変のPWM信号が出力された場合には、デューティに応じた平均電圧値の出力電圧Vout1が生成される。図6は、CPU100から出力されるPWM信号と、PWM信号のデューティに応じて駆動系電源20により生成される電圧Vout1の電圧波形を示した図である。図6(a)は、PWM信号のデューティを小さくした場合の出力電圧Vout1の電圧波形を示しており、図6(b)はPWM信号のデューティを大きくした場合の出力電圧Vout1の電圧波形を示している。図6において、電圧V1は、PWM信号をハイレベルに固定した場合の出力電圧Vout1の電圧値であり、電圧V5はPWM信号をローレベルに固定した場合の出力電圧Vout1の電圧値を示している。また、電圧Vaは、PWM信号のデューティをA%に設定した場合の出力電圧Vout1の平均電圧値を示し、電圧Vbは、PWM信号のデューティをB%に設定した場合の出力電圧Vout1の平均電圧値を示している。なお、電圧Vaと電圧Vbの大小関係は、電圧Va<電圧Vbである。また、A%、B%は、PWM信号の、1周期中のオン状態の時間割合を示している。図6の横軸は、時間を示し、両方向の太い矢印は、PWM信号の1周期(時間幅)を示している。図6に示すように、CPU100は、PWM信号のデューティを調整することで、電圧値V5から電圧値V1の電圧範囲(V1>Vb>Va>V5)で、出力電圧Vout1の平均電圧値を調整することができる。なお、図6に示す出力電圧Vout1の電圧波形は、回路定数や負荷により異なり、図6に示す電圧波形はあくまで例示であり、本発明を限定するものではない。
また、本実施例においても、図5に示す電源装置は、画像形成装置で使用する電源装置を想定している。そのため、実施例1と同様に、画像形成装置は、4種類の動作モード(キャリブレーションモード、プリントモード、スタンバイモード、省電力モード)を有し、電源装置は、2種類の状態モード(通常モード、過負荷モード)を有している。画像形成装置は、出力電圧Vout1の電圧値が電圧V1より低い電圧の場合には、プリントモードには移行しない。また、本実施例では、過負荷モードにおいては、PWM信号をデューティ可変にすることにより、出力電圧Vout1の平均電圧値が電圧V5から電圧V1の範囲で設定される。
[電源装置の過負荷状態時の動作]
次に、過負荷状態を検知した場合の電源装置の動作について説明する。上述したように、本実施例の電源装置は、温度検知部90で検知した温度に基づき、過負荷状態を検知した場合、制御系電源60の入力電圧である駆動系電源20で生成する出力電圧Vout1を制御する。図7は、本実施例の電源装置の動作を説明するタイミングチャートである。図7において、(a)は、電源装置の状態モードを示しており、(b)は、温度検知部90から出力される電圧に基づいて、CPU100が検知した検知温度Tの状態を示している。また、(c)は、制御系電源60に入力される、駆動系電源20の出力電圧Vout1の平均電圧値を示しており、(d)は、CPU100から駆動系電源20のFET37に出力されるPWM信号の状態を示している。なお、図7の横軸は、時間を示す。
図7において、本実施例の電源装置を備える画像形成装置が上述したスタンバイモードで、電源装置が過負荷状態ではない通常状態の通常モードの領域Dの場合((a)参照)には、検知温度T、PWM信号、出力電圧Vout1の平均電圧は次の状態である。すなわち、温度検知部90から出力される電圧値に基づいてCPU100が検知する検知温度Tは、過負荷状態を示す閾値温度T1よりも低い温度であり((b)参照)、駆動系電源20は、電圧値V1の出力電圧Vout1を出力している((c)参照)。また、駆動系電源20が電圧値V1の出力電圧Vout1を出力するように、CPU100は、ハイレベル(図中、Hで表示)に固定されたPWM信号を出力している。領域Eでは、制御系電源60から負荷80に流れる負荷電流が増加すると、FET62が発熱し検知温度Tが上昇する。しかし、領域Eにおいては、検知温度Tは閾値温度T1よりも低いため、CPU100は過負荷状態とは判断せず、通常モードを維持して領域Dと同じ制御を実施し、過負荷モードには移行しない。
CPU100は、温度検知部90から出力される電圧値に基づく検知温度Tが過負荷状態を示す閾値温度T1以上になる((b)参照)領域Fでは、状態モードを通常モードから過負荷モードに移行させる((a)参照)。CPU100は、制御系電源60に入力される駆動系電源20の出力電圧Vout1の平均電圧値を電圧値V2に低下させるため、PWM信号のDuty設定値Dをt秒間、d0に設定する((c)参照)。これにより、出力電圧Vout1の平均電圧値が電圧値V1から電圧値V2に下がると、領域Fでの検知温度Tが閾値温度T1から低下していく((b)参照)。
CPU100は、制御系電源60をt秒間(所定時間)駆動させると、温度検知部90から出力される電圧値に基づく検知温度Tを判断する。CPU100は、検知温度Tが過負荷モードの閾値温度T1以上の温度の場合には、出力電圧Vout1の電圧降下量が不足していると判断し、PWM信号のDuty設定値Dを更にΔd小さくして、再度、t秒間、駆動系電源20を駆動する。CPU100は、検知温度Tが通常モードの閾値温度T2より高い場合には、更に検知温度Tが温度T3<検知温度T<閾値温度T1を満たすかどうか判断する。CPU100は、検知温度Tが温度T3<検知温度T<閾値温度T1を満たさないようであれば、検知温度Tを上げるため、PMW信号のDuty設定値DをΔd分大きくして、再度、t秒間、駆動系電源20を駆動する。ここで、温度T3は、過負荷モード時に制御系電源60のFET62の温度を所定温度に制御するための温度設定値である。本実施例では、FET62の温度が温度T3から閾値温度T1の間になるように、駆動系電源20の出力電圧Vout1の電圧を制御する。また、CPU100は、検知温度Tが温度T3<検知温度T<閾値温度T1を満たしていれば、PMW信号のDuty設定値Dを維持する。なお、検知温度Tが通常モードの閾値温度T2より低くなった場合、CPU100はPWM信号をハイレベルで出力し、駆動系電源20から出力される出力電圧Vout1が電圧値V1となるように制御し、状態モードを過負荷モードから通常モードに遷移させる。
領域Gでは、検知温度Tが通常モードの閾値温度T2よりも高いが、温度T3<検知温度T<閾値温度T1を満たしていない。そのため、CPU100は、PMW信号のDuty設定値DをΔd分大きくし(D=d0+Δd)、平均電圧が電圧値V3となるようにt秒間、駆動系電源20を駆動する。領域Hでは、検知温度Tが通常モードの閾値温度T2よりも高いが、温度T3<検知温度T<閾値温度T1を満たしていない。そのため、CPU100は、PMW信号のDuty設定値DをΔd分大きくし(D=d0+Δd+Δd)、平均電圧が電圧V4となるようにt秒間、駆動系電源20を駆動する。
領域Iでは、CPU100は、検知温度Tが通常モードの閾値温度T2よりも高く、温度T3<検知温度T<閾値温度T1を満たしているため、PMW信号のDuty設定値Dを維持したまま(D=d0+Δd+Δd)、検知温度Tの監視を行う。そして、CPU100は、検知温度Tが閾値温度T2よりも低くなったことを検知すると、領域JではPWM信号をハイレベルで出力し、駆動系電源20から出力される出力電圧Vout1が電圧V1となるように制御する。これにより、状態モードは過負荷モードから通常モードに遷移する。
[電源装置の状態モード切替の制御シーケンス]
図8は、電源装置の状態モード切替の制御シーケンスを示すフローチャートである。図8の処理は、電源装置が電源オンされ、CPU100が立ち上がると起動され、CPU100により実行される。ここでは、本実施例の電源装置を備える画像形成装置を例に説明する。
電源装置が電源オンされ、商用電源10から交流電圧が入力されると、駆動系電源20により出力電圧Vout1が生成され、制御系電源60では、入力された出力電圧Vout1により出力電圧Vout2が生成される。このとき、PWM信号の出力はハイレベルに固定されており、シャントレギュレータ35のRef端子には、出力電圧Vout1を抵抗33、34で分圧した電圧が入力され、駆動系電源20は出力電圧Vout1の電圧値を電圧V1に制御する。そして、制御系電源60の出力電圧Vout2が入力されることにより、CPU100が立ち上がり、画像形成装置は動作を開始する。
S201では、CPU100は、画像形成装置をキャリブレーションモードに移行させ、キャリブレーションを実施した後、キャリブレーションモードからスタンバイモードに移行させる。CPU100は、画像形成装置をスタンバイモードに移行させ、電源装置を通常モードに移行させると、駆動系電源20から電圧値V1の出力電圧Vout1を出力させるため、PWM信号をハイレベルで出力する。また、CPU100は、制御系電源60の過負荷状態を検知するため、温度検知部90から出力される電圧を取得し、取得した電圧に基づいてFET62の温度を検知する。
S202では、CPU100は、温度検知部90から取得した電圧値に基づいたFET62の検知温度Tが過負荷状態を示す閾値温度T1以上かどうか(T≧T1?)判断する。CPU100は、検知温度Tが閾値温度T1以上と判断した場合には、制御系電源60が過負荷状態であると判断し、処理をS203に進め、検知温度Tが閾値温度T1未満(T<T1)と判断した場合には、処理をS201に戻す。
S203では、CPU100は、電源装置を過負荷モードに移行させるとともに、駆動系電源20の出力電圧Vout1の平均電圧を電圧値V2に低下させるため、PWM信号のデューティ(Duty)Dをd0に設定する。
S204では、CPU100は、駆動系電源20のFET37にデューティDのPWM信号をt秒間出力し、駆動系電源20を駆動させる。S205では、CPU100は、デューティDのPWM信号をt秒間出力した後の、温度検知部90から取得した電圧値に基づいたFET62の検知温度Tが過負荷状態を示す閾値温度T1以上かどうか(T≧T1?)判断する。CPU100は、検知温度Tが閾値温度T1以上と判断した場合には、制御系電源60の過負荷状態が継続し、FET62の温度が低下していないと判断し、処理をS209に進め、検知温度Tが閾値温度T1未満と判断した場合には、処理をS206に進める。S206では、CPU100は、温度検知部90から取得した電圧値に基づいたFET62の検知温度Tが、通常状態の閾値温度T2未満かどうか(T<T2?)判断する。CPU100は、検知温度Tが閾値温度T2未満と判断した場合には、制御系電源60の過負荷状態が正常状態に戻ったと判断し、処理をS201に戻し、検知温度Tが閾値温度T2以上(T≧T2)と判断した場合には、処理をS207に進める。S207では、CPU100は、FET62の検知温度Tが、温度T3より高く、閾値温度T1より低いかどうか(T3<T<T1?)判断する。CPU100は、検知温度Tが温度T3より高く、閾値温度T1より低いと判断した場合には、処理をS210に進め、検知温度Tが温度T3以下(T≦T3)と判断した場合には、処理をS208に進める。
S208では、CPU100は、駆動系電源20の出力電圧Vout1の電圧を上昇させるため、PWM信号のデューティ(Duty)Dを、現在のデューティDからΔdだけ増加させたデューティに変更し、処理をS204に戻す。S209では、CPU100は、駆動系電源20の出力電圧Vout1の電圧を低下させるため、PWM信号のデューティ(Duty)Dを、現在のデューティDからΔdだけ減少させたデューティに変更し、処理をS204に戻す。
S210では、CPU100は、温度検知部90から取得した電圧値に基づいたFET62の検知温度Tが、温度T3より高く、閾値温度T1より低いかどうか(T3<T<T1?)判断する。CPU100は、検知温度Tが温度T3より高く、閾値温度T1より低いと判断した場合には、処理をS210に戻し、検知温度Tが温度T3以下(T≦T3)、又は閾値温度T1以上と判断した場合には、処理をS211に進める。S211では、CPU100は、温度検知部90から取得した電圧値に基づいたFET62の検知温度Tが、閾値温度T1以上かどうか(T≧T1?)判断する。CPU100は、検知温度Tが閾値温度T1以上と判断した場合には、処理をS213に進め、検知温度Tが閾値温度T1未満と判断した場合には、処理をS212に進める。S212では、CPU100は、検知温度Tが通常状態の閾値温度T2以上かどうか(T2≦T?)判断する。CPU100は、検知温度Tが閾値温度T2以上と判断した場合には、処理をS210に戻し、検知温度Tが閾値温度T2未満(T<T2)と判断した場合には、制御系電源60の過負荷状態が正常状態に戻ったと判断し、処理をS201に戻す。S213では、CPU100は、駆動系電源20の出力電圧Vout1の電圧を低下させるため、PWM信号のデューティ(Duty)Dを、現在のデューティDからΔdだけ減少させたデューティに変更し、処理をS204に戻す。なお、PWM信号のデューティDは、検知温度Tの温度に基づいて可変される。そのため、PWM信号のデューティDによる駆動系電源20の出力電圧Vout1の電圧は、電圧値V5以上で、かつ電圧値V1以下となる。
以上説明したように、本実施例では、温度検知部90で検知した温度が過負荷状態を示す閾値温度以上の場合には、CPU100は過負荷状態と判断し、制御系電源60に入力される駆動系電源20の出力電圧Vout1の電圧を下げる。これにより、制御系電源60のFET62のスイッチング損失を低減するとともに、FET62の発熱を抑制する。
なお、本実施例では、温度検知部90が検知した温度Tが所定の温度幅、すなわち温度T3<温度T<温度T1となるように、過負荷状態となっている制御系電源60の入力電圧を制御する構成を説明したが、その制御方法は本構成に限定されるものではない。例えば、過負荷状態を検知した場合に、温度制御を実施せず、制御系電源60の入力電圧を別の所定電圧に切り替える構成であってもよい。しかしながら、制御系電源60の入力電圧を別の所定電圧に切り替える構成では、微小な過負荷状態のレベルであっても、入力電圧を必要以上に低下させてしまう可能性がある。例えば、画像形成装置において、スタンバイモードなどの待機状態で、制御系電源60の入力電圧を低下させた場合には、同様に、駆動系電源20から負荷70に供給する電圧も低下することになる。その結果、負荷70に供給される電圧低下によりプリント動作に支障が生じるため、画像形成装置は、スタンバイモードからプリントモードに移行することができない。そのため外部コンピュータ等からプリントジョブを受信したコントローラ(不図示)からプリントジョブの実行を要求するコマンドが送信されると、CPU100は出力電圧Vout1をプリント動作可能な電圧値V1に戻してプリント動作を開始する必要がある。出力電圧Vout1を電圧V1に戻す場合、出力電圧Vout1の立ち上がりに時間を要するため、出力電圧Vout1を過剰に低下させてしまうと、出力電圧Vout1の立ち上がり時間がより長くなってしまう。そのため、プリントジョブ開始から印刷された用紙が排出されるまでの時間(FPOT:First Print Output Time)が長くなってしまうといった課題が生じる。そのため、本実施例で説明した温度制御を実施することにより、制御系電源60に入力される駆動系電源20の出力電圧Vout1を過剰に低下させる必要がなくなるため、FPOTを不必要に長くしない制御となる。
また、過負荷状態を検知する構成として、実施例1の負荷電流を検知する構成に対して、本実施例では、制御系電源60のFET62の温度を検知する構成である。FET62の温度は、過負荷状態になってから、所定の勾配で温度上昇し、急激に温度上昇するわけではない。そのため、本実施例の温度検知を行う構成では、FET62が熱破壊を引き起こす温度までは通常モードとして動作させることが可能となり、実施例1の電流検知を行う構成と比べて、出力電圧Vout1を低下させている期間が短くなる。そのため、FPOTを短くする観点からは、本実施例の温度検知による制御の方が、実施例1の電流検知による制御よりも有利となる。また、実施例1、2では、CPU100は、画像形成装置を制御するCPUであるとして説明したが、例えば電源装置に搭載され、電源装置を制御するCPUでもよい。この場合、画像形成装置の動作モードや画像形成動作の制御は、画像形成装置を制御するコントローラが行うこととなる。
以上説明したように、本実施例によれば、DC/DCコンバータの過負荷時の温度上昇を抑えることができる。
実施例3では、電流検知回路50が過負荷状態を検知すると、制御系電源60の入力電圧である駆動系電源20の出力電圧Vout1を低下させるとともに、制御系電源60の冷却装置であるファンを駆動させる構成について説明する。
[電源装置の構成]
図9は、実施例3の電源装置の回路構成を示す回路図である。図9は、実施例1の図1の回路図と比べて、ファン110とSig2信号によりファン110を制御するファン駆動回路40が追加されている点が異なる。以下では、実施例1の図1の回路図と異なる点について説明を行い、図1と同じ回路構成については、同じ符号を用いることにより、ここでの説明を省略する。
(ファン駆動回路)
ファン駆動回路40は、FET41、抵抗42、PNPトランジスタ43(以下、トランジスタ43という)、ダイオード44を有する。CPU100から出力されるファン駆動信号であるSig2信号は、FET41のゲート端子に入力される。Sig2信号がローレベルの場合には、FET41はオフ状態となり、トランジスタ43もオフ状態となる。このとき、ファン110には駆動系電源20から出力電圧Vout1が供給されないため、ファンは非駆動状態(回転停止状態)となる。一方、CPU100のSig2信号がハイレベルの場合には、FET41はオン状態となる。トランジスタ43のエミッタ端子には駆動系電源20で生成される出力電圧Vout1が印加されており、FET41がオン状態になると、出力電圧Vout1からトランジスタ43、抵抗42、FET41を介して電流が流れトランジスタ43がオン状態になる。その結果、ファン110にファン110を駆動する駆動電圧が供給され、ファンが駆動状態(回転状態)となる。なお、ダイオード44は回生ダイオードであり、トランジスタ43を保護する目的で接続されている。
[電源装置の過負荷状態時の動作]
次に、過負荷状態を検知した場合の電源装置の動作について説明する。上述したように、本実施例の電源装置は、実施例1と同様に、電流検知回路50により電源装置の過負荷状態を検知した場合には、制御系電源60の入力電圧である駆動系電源20の出力電圧Vout1を可変する構成である。図10は、本実施例の電源装置の動作を説明するタイミングチャートである。図10において、(a)は、電源装置の状態モードを示しており、(b)は、電流検知回路50からCPU100に出力される負荷検知信号Cの状態を示している。また、(c)は、制御系電源60に入力される、駆動系電源20の出力電圧Vout1の電圧値を示しており、(d)は、CPU100からファン駆動回路40のFET41に出力されるファン駆動信号であるSig2信号の状態を示している。(e)は、CPU100から駆動系電源20のFET37に出力される電圧切替信号であるSig1信号の状態を示している。なお、図10の横軸は、時間を示す。
図10において、本実施例の電源装置を備える画像形成装置が上述したスタンバイモードで、電源装置が過負荷状態ではない通常状態の通常モードの領域Kの場合((a)参照)には、負荷検知信号C、Sig1信号、出力電圧Vout1は、次の状態である。すなわち、電流検知回路50から出力される負荷検知信号Cは、過負荷状態を示す閾値電圧C1よりも低い電圧であり((b)参照)、駆動系電源20は、電圧値V1の出力電圧Vout1を出力している((c)参照)。また、駆動系電源20が電圧値V1の出力電圧Vout1を出力するように、CPU100は、ハイレベル(図中、Hで表示)のSig1信号を出力している((e)参照)。更に、CPU100は、ローレベル(図中、Lで表示)のSig2信号を出力し、ファン110は非駆動状態である((d)参照)。
電源装置が過負荷状態となり、CPU100は、電流検知回路50から出力される負荷検知信号Cの電圧値が過負荷状態を示す閾値電圧C1以上になったこと((b)参照)を検知すると、次の制御を行う。すなわち、領域Lでは、CPU100は、Sig1信号をハイレベルからローレベルに切替えて((e)参照)、駆動系電源20のFET37をオフし、出力電圧Vout1を分圧する抵抗を抵抗33、34から抵抗33、34、36の組合せに切り替える。これにより、駆動系電源20から出力される出力電圧Vout1の電圧値を電圧値V1から電圧値V5に切り替える((c)参照)。CPU100は、負荷検知信号Cの電圧値が閾値電圧C1以上の間は、Sig1信号をローレベルのままとし、駆動系電源20から出力される出力電圧Vout1の電圧値を電圧値V5に維持する。更に、CPU100は、ファン110を駆動するため、ハイレベル(図中、Hで表示)のSig2信号を出力し、ファン110を駆動させる((d)参照)。
電源装置が過負荷状態から通常状態に戻り、CPU100は、電流検知回路50から出力される負荷検知信号Cの電圧値が過負荷状態を示す閾値電圧C1よりも低くなったこと((b)参照)を検知すると、次の制御を行う。すなわち、領域Mでは、CPU100は、Sig1信号をローレベルからハイレベルに切り替えて((e)参照)、駆動系電源20のFET37をオンし、出力電圧Vout1を分圧する抵抗を抵抗33、34、36から抵抗33、34の組合せに切り替える。これにより、駆動系電源20から出力される出力電圧Vout1の電圧値を電圧値V5から電圧値V1に切り替える((c)参照)。更に、CPU100は、ローレベル(図中、Lで表示)のSig2信号を出力し、ファン110は非駆動状態にする((d)参照)。
[電源装置の状態モード切替の制御シーケンス]
図11は、電源装置の状態モード切替の制御シーケンスを示すフローチャートである。図11の処理は、電源装置が電源オンされ、CPU100が立ち上がると起動され、CPU100により実行される。ここでは、本実施例の電源装置を備える画像形成装置を例に説明する。
電源装置が電源オンされ、商用電源10から交流電圧が入力されると、駆動系電源20により出力電圧Vout1が生成され、制御系電源60では、入力された出力電圧Vout1により出力電圧Vout2が生成される。このとき、Sig1信号の出力はハイレベルに固定されており、シャントレギュレータ35のRef端子には、出力電圧Vout1を抵抗33、34で分圧した電圧が入力され、駆動系電源20は出力電圧Vout1の電圧値を電圧V1に制御する。そして、制御系電源60の出力電圧Vout2が入力されることにより、CPU100が立ち上がり、画像形成装置は動作を開始する。
S301では、CPU100は、画像形成装置をキャリブレーションモードに移行させ、キャリブレーションを実施した後、キャリブレーションモードからスタンバイモードに移行させる。CPU100は、画像形成装置をスタンバイモードに移行させ、電源装置を通常モードに移行させると、駆動系電源20から電圧値がV1の出力電圧Vout1を出力させるため、Sig1信号をハイレベルで出力する。また、CPU100は、ファン110を非駆動状態(回転停止状態)にするため、Sig2信号をローレベルで出力する。更に、CPU100は、制御系電源60の過負荷状態を検知するため、電流検知回路50から出力される負荷検知信号Cを取得する。
S302では、CPU100は、電流検知回路50から取得した負荷検知信号Cの電圧値が過負荷状態を示す閾値電圧C1以上かどうか(C≧C1?)判断する。CPU100は、負荷検知信号Cの電圧値が閾値電圧C1以上と判断した場合には、制御系電源60が過負荷状態であると判断し、処理をS303に進め、負荷検知信号Cの電圧値が閾値電圧C1未満(C<C1)と判断した場合には、処理をS301に戻す。
S303では、CPU100は、駆動系電源20から電圧値が電圧値V1よりも低い電圧値V5の出力電圧Vout1を出力させるため、Sig1信号をローレベルで出力し、電源装置を通常モードから過負荷モードに移行させる。また、CPU100は、ファン110を駆動状態(回転状態)に設定して、制御系電源60のFET62を冷却するために、Sig2信号をハイレベルで出力する。
S304では、CPU100は、電流検知回路50から取得した負荷検知信号Cの電圧値が通常状態である閾値電圧C1未満かどうか(C<C1?)判断する。CPU100は、負荷検知信号Cの電圧値が閾値電圧C1未満と判断した場合には、制御系電源60が通常状態であると判断し、処理をS101に戻し、負荷検知信号Cの電圧値が閾値電圧C1以上(C≧C1)と判断した場合には、処理をS303に戻す。
上述したように、本実施例では、CPU100は、電流検知回路50で負荷電流により検知した負荷状態が過負荷状態と判断した場合、制御系電源60の入力電圧である出力電圧Vout1の電圧を下げるとともに、ファン110を駆動状態に設定する。これにより、制御系電源60のFET62のスイッチング損失を低減しつつ、ファン110で冷却させて、FET62の発熱を抑制することができる。実施例1や実施例2と比べて、本実施例はFET62のスイッチング損失の低減とファン110による冷却が両立できる構成となっているため、FET62の発熱状態をより抑制することができる。なお、本実施例は、ファン110を駆動する構成であり、実施例1や実施例2と比べて、画像形成装置の騒音は増加する傾向にあるが、ファン110の駆動時にファン110に供給される出力電圧Vout1の電圧を下げている。これにより、ファン110の回転数調整回路を別途設けることなく、ファン110の騒音を低減することができる。
また、本実施例では、制御系電源60の過負荷状態を、実施例1と同様に、制御系電源60から負荷に供給される負荷電流に基づいて検知する構成であったが、実施例2のように温度検知により過負荷状態を検知する方法でも実施可能である。なお、この場合も、CPU100は、温度検知部90で検知した温度により過負荷状態と判断した場合、制御系電源60の入力電圧である出力電圧Vout1の電圧を下げるとともに、ファン110を駆動状態に設定する。これにより、制御系電源60のFET62のスイッチング損失を低減しつつ、ファン110で冷却させて、FET62の発熱を抑制することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、DC/DCコンバータの過負荷時の温度上昇を抑えることができる。
実施例1〜3で説明した電源装置は、例えば画像形成装置の低圧電源、すなわちコントローラ(制御部)やモータ等の駆動部へ電力を供給する電源装置として適用可能である。以下に、実施例1〜3の電源装置が適用される画像形成装置の構成を説明する。
[画像形成装置の構成]
画像形成装置の一例として、レーザビームプリンタを例にあげて説明する。図12に電子写真方式のプリンタの一例であるレーザビームプリンタの概略構成を示す。レーザビームプリンタ300は、静電潜像が形成される像担持体としての感光ドラム311、感光ドラム311を一様に帯電する帯電部317(帯電手段)、感光ドラム311に形成された静電潜像をトナーで現像する現像部312(現像手段)を備えている。そして、感光ドラム311に現像されたトナー像をカセット316から供給された記録材としてのシート(不図示)に転写部318(転写手段)によって転写して、シートに転写したトナー像を定着器314で定着してトレイ315に排出する。この感光ドラム311、帯電部317、現像部312、転写部318が画像形成部(画像形成手段)である。また、レーザビームプリンタ300は、実施例1、2で説明した電源装置500を備えている。なお、実施例1、2の電源装置500を適用可能な画像形成装置は、図12に例示したものに限定されず、例えば複数の画像形成部を備える画像形成装置であってもよい。更に、感光ドラム311上のトナー像を中間転写ベルトに転写する一次転写部と、中間転写ベルト上のトナー像をシートに転写する二次転写部を備える画像形成装置であってもよい。
レーザビームプリンタ300は、画像形成部による画像形成動作や、シートの搬送動作を制御するコントローラ320を備えており、実施例1〜3に記載の制御系電源60は、例えばコントローラ320に電力を供給する。また、実施例1〜3に記載の駆動系電源20は、感光ドラム311を回転するため、又はシートを搬送する各種ローラ等を駆動するためのモータ等の駆動部に電力を供給する。なお、コントローラ320は、実施例1〜3のCPU100に相当する。コントローラ320は、画像形成装置を前述したキャリブレーションモード、プリントモード、スタンバイモード、省電力モードの4種類の動作モードに切り替える。更に、コントローラ320は、スタンバイモードでは、電源装置を、制御系電源60が過負荷状態である過負荷モード、又は過負荷状態ではない通常モードの2種類の状態モードに切り替える。
本実施例の電源装置500が実施例1の電源装置である場合には、コントローラ320は、電源装置500の電流検知回路50で検知した負荷電流に基づいて、制御系電源60の負荷状態を検知する。そして、コントローラ320は、過負荷状態と判断した場合には、制御系電源60の入力電圧である駆動系電源20の出力電圧Vout1の電圧を下げる。これにより、制御系電源60のスイッチング損失を低減させるとともに、制御系電源60のFET62の発熱を抑制する。また、本実施例の電源装置500が実施例2の電源装置である場合には、コントローラ320は、電源装置500の温度検知部90で検知した温度が過負荷状態を示す閾値温度以上の場合には過負荷状態と判断する。そして、コントローラ320は、制御系電源60に入力される駆動系電源20の出力電圧Vout1の電圧を下げる。これにより、制御系電源60のFET62のスイッチング損失を低減するとともに、FET62の発熱を抑制する。本実施例の電源装置500が実施例2の電源装置である場合には、コントローラ320は、電源装置500の電流検知回路50で検知した負荷状態が過負荷状態と判断した場合、制御系電源60の入力電圧である出力電圧Vout1の電圧を下げる。更に、コントローラ320は、ファン110(図12には不図示)を駆動状態に設定する。これにより、制御系電源60のFET62のスイッチング損失を低減しつつ、ファン110で冷却させて、FET62の発熱を抑制する。
以上説明したように、本実施例によれば、DC/DCコンバータの過負荷時の温度上昇を抑えることができる。
20 駆動系電源
50 電流検知回路
60 制御系電源
100 CPU

Claims (9)

  1. 交流電圧を直流電圧に変換して負荷に供給する電源装置であって、
    交流電圧を変換して、第一の直流電圧、又は前記第一の直流電圧よりも低い第三の直流電圧を出力する第一の電源部と、
    前記第一の電源部から出力された直流電圧が入力され、前記第一の直流電圧よりも低い第二の直流電圧を出力する第二の電源部と、
    前記第二の電源部の状態を検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知結果に基づいて、前記第一の電源部の出力電圧の切替えを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記第一の電源部から前記第二の電源部に前記第一の直流電圧が出力されているときに、前記検知手段の検知結果に基づいて前記第一の電源部の出力電圧を前記第一の直流電圧から前記第三の直流電圧に切り替えることを特徴とする電源装置。
  2. 前記検知手段は、前記第二の電源部から前記負荷に供給される負荷電流を検知する電流検知部であり、
    前記制御手段は、前記電流検知部で検知された電流が所定値以上の場合には、前記第二の電源部の過負荷状態を検知することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記制御手段は、前記電流検知部で検知された電流が所定値未満となり、前記第二の電源部の過負荷状態が通常状態に移行したことを検知すると、前記第一の電源部の出力電圧を前記第三の直流電圧から前記第一の直流電圧に切り替えることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記第二の電源部は、前記第二の直流電圧を生成するためのスイッチング素子を有し、
    前記検知手段は、前記スイッチング素子の近傍に配置され、前記スイッチング素子の温度を検知する温度検知部であり、
    前記制御手段は、前記温度検知部で検知された温度が閾値温度以上の場合には、前記第二の電源部の過負荷状態を検知することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  5. 前記制御手段は、前記第二の電源部の過負荷状態を検知した場合には、前記温度検知部で検知された温度に応じて、前記第一の電源部から出力される前記第三の直流電圧の電圧値を、前記第三の直流電圧から前記第一の直流電圧の間で可変することを特徴とする請求項4に記載の電源装置。
  6. 記録材に画像形成を行う画像形成手段と、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電源装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 記録材に画像形成を行う画像形成手段と、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電源装置と、
    前記画像形成手段を制御して記録材に画像形成を行うプリントモードと、画像形成に備えた待機状態のスタンバイモードと、消費電力を小さくする省電力モードとを切替え可能なコントローラと、
    を備え、
    前記制御手段は、前記コントローラであり、
    前記コントローラは、前記プリントモード及び前記スタンバイモードでは前記第一の電源部から前記第一の直流電圧を出力し、前記省電力モードでは前記第一の電源部から前記第三の直流電圧を出力することを特徴とする画像形成装置。
  8. 前記電源装置を冷却するファンを備え、
    前記コントローラは、前記第二の電源部の過負荷状態を検知すると、前記ファンを駆動することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 記録材に画像形成を行う画像形成手段と、
    交流電圧を直流電圧に変換して負荷に供給する電源装置と、
    を備える画像形成装置であって、
    前記電源装置は、
    交流電圧を変換して、第一の直流電圧、又は前記第一の直流電圧よりも低い第三の直流電圧を出力する第一の電源部と、
    前記第一の電源部から出力された直流電圧が入力され、前記第一の直流電圧よりも低い第二の直流電圧を出力する第二の電源部と、
    前記第二の電源部の状態を検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知結果に基づいて、前記第一の電源部の出力電圧の切替えを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記第一の電源部から前記第二の電源部に前記第一の直流電圧が出力されているときに、前記検知手段の検知結果に基づいて前記第一の電源部の出力電圧を前記第一の直流電圧から前記第三の直流電圧に切り替えることを特徴とする画像形成装置。
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