JP2024017520A - 電源装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御用電源及び駆動用電源を有する電源装置において、電子機器の動作中に交流電源の交流電圧が低下した場合でも、駆動用電源を安全に停止させること。【解決手段】スタンバイモード又はプリントモードで動作しているとき、補助巻線電圧Vcc1が所定値以上では補助巻線電圧Vcc1を供給して電源制御IC206を動作させ、補助巻線電圧Vcc1が所定値未満では補助巻線電圧Vcc1の供給を遮断して電源制御IC206を停止させるように切り替えるツェナーダイオード214を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、電源装置及び画像形成装置に関し、例えば、交流電源の交流電圧を2つのトランスでそれぞれ異なる電圧に変換して出力する電源装置に関する。
電子機器の電源装置には2系統の直流電圧を出力するために、2つの独立したトランスを用いる2コンバータ構成のものがある。2コンバータのうち一方のコンバータは、電子機器の制御用電源としてCPUやASICといった電子制御を行うIC等に供給される。他方のコンバータは、電子装置の駆動用電源としてモータやファンといったアクチュエータ等に供給される。また電源装置には電源制御ICを用いて電源の制御を行う構成があり、2コンバータ構成では、制御用電源と駆動用電源のそれぞれに独立した電源制御ICを使用することがある。電源制御ICは、トランスの補助巻線の出力電圧を電源として使用しており、供給された電源電圧からスイッチング用のFETに印加するゲート電圧を生成している。
電源装置において電子機器が省電力モードに移行しているときは、アクチュエータ等で消費される電力を削減するため、駆動用電源を停止させて省電力化を図ることがある。駆動用電源を停止させる方法の1つとして、駆動用電源で使用する電源制御ICが必要とする電源を遮断する方法がある。この方法では、アクチュエータ等の待機電力だけでなく電源制御ICが消費する電力も抑えることができるため、省電力の効果が高い。例えば特許文献1には、上述の電源構成において停電等による交流電源の電圧低下が起きた際に、制御用電源より先に駆動用電源を停止させ、電子機器の誤動作を防ぐ方法が開示されている。
特開2017-017859号公報
しかしながら、交流電圧が停電したり一時的な電圧低下を起こしたりすると、補助巻線の出力電圧が低下することで電源制御ICの電源電圧も低下し、スイッチング用のFETのゲート電圧も低下してしまう。ゲート電圧の低下量が一定以上になるとFETを十分にオンさせることができなくなる。FETが十分にオンできないと、ドレイン-ソース間の抵抗値が下がりきらない状態で電流が流れるため、FETの電力損失が大きくなる。この対策として、FETのゲート端子に接続されているゲート抵抗の抵抗値を小さくし、FETのスイッチング速度を上げ、ドレイン-ソース間の抵抗値が下がる速度を早めることが考えられる。しかし、FETのスイッチング速度を上げると、発生する放射ノイズが増えたり、周辺部品に印加されるサージ電圧値が高くなったりすることがあるため、安易に変更することはできない。
さらに、駆動用電源の電源制御ICと制御用電源の電源制御ICとをそれぞれ独立させた場合、出力電圧や出力電力の違いから、それぞれのコンバータのFETや周辺部品の選定が異なるため、FETのゲート電圧の最低駆動電圧値にも差が生じる。例えば駆動用電源の方が制御用電源よりもFETのゲート電圧の最低駆動電圧値が高かった場合、交流電圧が低下すると、制御用電源はFETを正常にスイッチングできているのに、駆動用電源はFETを正常にスイッチングできない状態となる。この状態で駆動側電源の負荷が大きくなると、駆動側電源のFETの駆動電圧は低下した状態のままスイッチング周波数やドレイン電流が増加するため、FETの損失量が大きくなる。FETの損失量が増えるとFETの発熱量が増加し、FETの温度が耐量を超え熱破壊まで至ると、電源は出力を停止し、電子機器は動作を停止してしまう。これらのことから、交流電圧が低下した場合でも、駆動用電源を安全に停止させる構成が必要である。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、制御用電源及び駆動用電源を有する電源装置において、電子機器の動作中に交流電源の交流電圧が低下した場合でも、駆動用電源を安全に停止させることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)交流電圧を整流平滑した入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線と、補助巻線とを有する第1トランスと、前記第1トランスの1次巻線に直列に接続された第1スイッチング素子と、前記補助巻線に誘起された電圧に基づく補助巻線電圧が供給され、前記第1スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第1トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第1制御部と、を有し、制御系負荷に対応する電圧を出力する第1電源と、前記入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線とを有する第2トランスと、前記第2トランスの1次巻線に直列に接続された第2スイッチング素子と、前記補助巻線電圧が供給され、前記第2スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第2トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第2制御部と、を有し、前記制御系負荷に対応する電圧よりも高く、駆動系負荷に対応する電圧を出力する第2電源と、を備え、第1モード、又は、前記第1モードよりも消費する電力が低い第2モードで動作することが可能な電源装置であって、前記第1モードで動作しているとき、前記補助巻線電圧が所定値以上では前記補助巻線電圧を供給して前記第2制御部を動作させ、前記補助巻線電圧が前記所定値未満では前記補助巻線電圧の供給を遮断して前記第2制御部を停止させるように切り替える切替手段を備えることを特徴とする電源装置。
(2)交流電圧を整流平滑した第1入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線と、第1補助巻線とを有する第1トランスと、前記第1トランスの1次巻線に直列に接続された第1スイッチング素子と、前記第1補助巻線に誘起された電圧に基づく第1補助巻線電圧が供給され、前記第1スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第1トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第1制御部と、を有し、制御系負荷に対応する電圧を出力する第1電源と、前記交流電圧を整流平滑した第2入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線と、第2補助巻線とを有する第2トランスと、前記第2トランスの1次巻線に直列に接続された第2スイッチング素子と、前記第1補助巻線電圧が供給され、前記第2スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第2トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第2制御部と、を有し、前記制御系負荷に対応する電圧よりも高く、駆動系負荷に対応する電圧を出力する第2電源と、を備え、第1モード、又は、前記第1モードよりも消費する電力が低い第2モードで動作することが可能な電源装置であって、前記第1モードで動作しているとき、前記第2補助巻線に誘起された電圧に基づく第2補助巻線電圧が所定値以上では前記第1補助巻線電圧を供給して前記第2制御部を動作させ、前記第2補助巻線電圧が前記所定値未満では前記第1補助巻線電圧の供給を遮断して前記第2制御部を停止させるように切り替える切替手段を備えることを特徴とする電源装置。
(3)交流電圧を整流平滑した入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線と、補助巻線とを有する第1トランスと、前記第1トランスの1次巻線に直列に接続された第1スイッチング素子と、前記補助巻線に誘起された電圧に基づく補助巻線電圧が供給され、前記第1スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第1トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第1制御部と、を有し、制御系負荷に電力を供給する第1電源と、前記入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線とを有する第2トランスと、前記第2トランスの1次巻線に直列に接続された第2スイッチング素子と、前記補助巻線電圧が供給され、前記第2スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第2トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第2制御部と、を有し、駆動系負荷に電力を供給する第2電源と、を備え、第1モード、又は、前記第1モードよりも消費する電力が低い第2モードで動作することが可能な電源装置を備え、記録材に画像形成を行う画像形成装置であって、前記第1モードで動作しているとき、前記補助巻線電圧が所定値以上では前記補助巻線電圧を供給して前記第2制御部を動作させ、前記補助巻線電圧が前記所定値未満では前記補助巻線電圧の供給を遮断して前記第2制御部を停止させるように切り替える切替手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
(4)交流電圧を整流平滑した第1入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線と、第1補助巻線とを有する第1トランスと、前記第1トランスの1次巻線に直列に接続された第1スイッチング素子と、前記第1補助巻線に誘起された電圧に基づく第1補助巻線電圧が供給され、前記第1スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第1トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第1制御部と、を有し、制御系負荷に電力を供給する第1電源と、前記交流電圧を整流平滑した第2入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線と、第2補助巻線とを有する第2トランスと、前記第2トランスの1次巻線に直列に接続された第2スイッチング素子と、前記第1補助巻線電圧が供給され、前記第2スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第2トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第2制御部と、を有し、駆動系負荷に電力を供給する第2電源と、を備え、第1モード、又は、前記第1モードよりも消費する電力が低い第2モードで動作することが可能な電源装置を備え、記録材に画像形成を行う画像形成装置であって、前記第1モードで動作しているとき、前記第2補助巻線に誘起された電圧に基づく第2補助巻線電圧が所定値以上では前記第1補助巻線電圧を供給して前記第2制御部を動作させ、前記第2補助巻線電圧が前記所定値未満では前記第1補助巻線電圧の供給を遮断して前記第2制御部を停止させるように切り替える切替手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、制御用電源及び駆動用電源を有する電源装置において、電子機器の動作中に交流電源の交流電圧が低下した場合でも、駆動用電源を安全に停止させることができる。
実施例1、2のレーザービームプリンタの断面図 実施例1の電力供給装置の回路図 実施例1の電力供給装置の電圧遷移図 実施例2の電力供給装置の回路図 実施例2の電力供給装置の電圧遷移図
上述した課題を解決するための本発明の具体的な構成について、以下の実施例に基づいて説明する。なお、以下に示す実施例は、本発明の構成を適用するのに好適な電子機器として、レーザービームプリンタを一例に説明するが、この発明の技術的範囲をレーザービームプリンタのみに限定する趣旨のものではない。
[プリンタ]
図1は画像形成装置であるレーザービームプリンタ(以下、プリンタという)100の断面図である。給紙カセット118に積載された記録材である記録紙112はピックアップローラ113によって1枚だけ給紙カセット118から送出され、給紙ローラ114によってレジストレーション(以下、レジストという)ローラ115に向けて搬送される。記録紙112はレジストローラ115によって所定のタイミングでカートリッジ106へ搬送される。カートリッジ106は、帯電ローラ101、現像手段である現像ローラ102、クリーニング手段であるクリーナ105、感光体である感光ドラム104で一体的に構成されている。公知である電子写真プロセスの一連の処理によって未定着のトナー像が記録紙112上に形成される。感光ドラム104は帯電ローラ101によって表面を一様に帯電された後、像露光手段であるスキャナユニット107により画像信号に基づいた像露光が行なわれる。スキャナユニット107から出射されるレーザ光108は、感光ドラム104に走査され、感光ドラム104の表面上に2次元の潜像が形成される。感光ドラム104の潜像は現像ローラ102によってトナー像として可視化され、トナー像は転写ローラ103によって、レジストローラ115から搬送されてきた記録紙112上に転写される。
トナー像が転写された記録紙112は、定着装置111に搬送される。定着装置111は、加圧ローラ109と加熱ローラ110とを有する。記録紙112は、定着装置111によって加熱加圧処理され、記録紙112上の未定着のトナー像が記録紙112に定着される。記録紙112は中間排出ローラ116、排出ローラ117によってプリンタ100の本体外に排出され、一連のプリント動作を終える。電源装置である電力供給装置119はプリンタ100に電力を供給する。商用電源等の交流電源から供給される交流電圧は、電源ケーブル(不図示)を介して、電力供給装置119と接続されている。電力供給装置119は前述の一連のプリント動作を行うために必要な電圧を生成し供給している。具体的には、電力供給装置119は、交流電源から得られた電力をプリンタ100の制御部211(制御手段)であるCPUやASIC等に供給するための直流電圧に変換する。また電力供給装置119は、交流電源から得られた電力をプリンタ100の動作部である記録紙112の搬送の動力を生成するモータや装置の冷却を行うファン等に供給するための直流電圧に変換する。
[電力供給装置の構成]
図2は実施例1の構成を示す回路図であり、電力供給装置119の回路を表したものである。電力供給装置119は、交流電源200に接続される。電力供給装置119は、ブリッジダイオード201、1次電解コンデンサ204、トランス209、210、ツェナーダイオード214、フォトカプラ216、222、236を有する。電力供給装置119は、ダイオード219、224、230、コンデンサ220、221、225、231、237、シャントレギュレータ229、235を有する。電力供給装置119は、抵抗215、217、223、226、227、228、232、233、234、238、239を有する。電力供給装置119は、電界効果トランジスタ(以下、FETという)207、208、213、電源制御IC205、206を有する。
抵抗217は、電流制限抵抗である。第1トランスであるトランス209は、1次巻線209p、2次巻線209s、補助巻線209tを有している。FET207は、トランス209の1次巻線209pに直列に接続されている。第2トランスであるトランス210は、1次巻線210p、2次巻線210sを有している。FET208は、トランス210の1次巻線210pに直列に接続されている。フォトカプラ216は、フォトダイオード216a、フォトトランジスタ216bを有している。フォトカプラ222は、フォトダイオード222a、フォトトランジスタ222bを有している。フォトカプラ236は、フォトダイオード236a、フォトトランジスタ236bを有している。また、ツェナーダイオード214、抵抗215、フォトカプラ216は、FET213を駆動する駆動回路240に含まれる。
第1制御部である電源制御IC205は、IS端子、OUT端子、VH端子、VCC端子、FB端子、GND端子を有している。IS端子は、第1スイッチング素子であるFET207のソース端子と抵抗223との接続点に接続されている。OUT端子は、FET207のゲート端子に接続されている。VH端子は、抵抗239に接続されている。VCC端子には、補助巻線209tに誘起された電圧をダイオード219とコンデンサ220とで整流平滑した電圧(後述するVcc1)が入力されている。FB端子は、フォトカプラ222のフォトトランジスタ222bのコレクタ端子に接続されている。GND端子は、1次電解コンデンサ204の低電位側に接続されている。トランス209、FET207、電源制御IC205は、第1電源に含まれる。
第2制御部である電源制御IC206は、IS端子、OUT端子、VH端子、VCC端子、FB端子、GND端子を有している。IS端子は、第2スイッチング素子であるFET208のソース端子と抵抗238との接続点に接続されている。OUT端子は、FET208のゲート端子に接続されている。VCC端子は、FET213のドレイン端子に接続されている。FB端子は、フォトカプラ236のフォトトランジスタ236bのコレクタ端子に接続されている。GND端子は、1次電解コンデンサ204の低電位側に接続されている。トランス210、FET208、電源制御IC206は、第2電源に含まれる。
1次電解コンデンサ204の高電位側の電圧を入力電圧である直流電圧Vhとする。トランス209の補助巻線209tに誘起された電圧をダイオード219とコンデンサ220で整流平滑した電圧を補助巻線電圧Vcc1とする。電源制御IC206のVCC端子に入力される電圧を補助巻線電圧Vcc2とする。補助巻線電圧Vcc2は、FET213を介して入力される補助巻線電圧Vcc1である。
シャントレギュレータ229は、Ref端子、K端子、A端子を有している。Ref端子には、トランス209の2次巻線209sに誘起された電圧をダイオード224とコンデンサ225で整流平滑した電圧(例えば3.3V)を、抵抗226と抵抗227で分圧した電圧が入力されている。K端子には、抵抗228を介してフォトカプラ222のフォトダイオード222aのカソード端子が接続されている。A端子は接地されている。シャントレギュレータ235は、Ref端子、K端子、A端子を有している。Ref端子には、トランス210の2次巻線210sに誘起された電圧をダイオード230とコンデンサ231で整流平滑した電圧(例えば24V)を、抵抗232と抵抗233で分圧した電圧が入力されている。K端子には、抵抗234を介してフォトカプラ236のフォトダイオード236aのカソード端子が接続されている。A端子は接地されている。
電力供給装置119は、2コンバータの構成で2系統の電圧(例えば、3.3Vと24V)を生成している。一方の電圧(例えば、3.3V)は、CPUやASICといった動作電圧が低い制御系負荷である制御部211へ供給するための直流電圧である。他方の電圧(例えば、24V)は、モータやファンといった動作電圧が高い駆動系負荷である駆動部212へ供給する直流電圧である。一般に、制御系負荷に対応する直流電圧は、駆動系負荷に対応する直流電圧よりも低く設定される。例えば前者は3.3Vに対して後者は24Vという設定や、1.8Vに対して12Vといった設定が一般的である。以降では3.3Vに対して24Vの設定を例として説明を行う。だたし、この直流電圧の値は一例であって供給する負荷に必要な電圧を選定すればよい。
なお、制御部211は、電源制御IC206の動作と停止を制御するための信号を出力する24V制御部218を有する。プリンタ100は、例えば、第1モードであるプリントモード及びスタンバイモード、第2モードである省電力モードといった各モードで動作することが可能である。プリントモードは、記録紙112に画像形成を行うモードである。スタンバイモードは、プリント指示を受信したらすぐにプリントモードに移行することが可能なモードである。省電力モードは、プリントモードやスタンバイモードよりも消費する電力が低いモードである。例えば、プリントモード及びスタンバイモードでは、電源制御IC206が動作し、トランス210の2次側から24Vの電圧が駆動部212に供給されている。一方、省電力モードでは、電源制御IC206は停止し、トランス210の2次側からの出力は停止されている。
実施例1では、電源制御IC206の動作又は停止は、FET213の導通又は非導通によって制御される。FET213は、補助巻線209tに基づく電圧である補助巻線電圧Vcc1を電源制御IC206に供給する接続状態、又は、補助巻線電圧Vcc1の電源制御IC206への供給を遮断する非接続状態、となる接続手段として機能する。電力供給装置119も、24V制御部218の制御に応じてFET213が導通状態又は非導通状態となることで、第1モード又は第2モードで動作することとなる。
制御部211(24V制御部218)は、スタンバイモード及びプリントモード(第1モード)でFET213を接続状態とし、省エネルギーモード(第2モード)でFET213を非接続状態とするように駆動回路240を制御する。例えば、24V制御部218は、スタンバイモード及びプリントモードでは、例えばハイレベルの信号を出力してFET213をオン(導通状態)し、省電力モードでは、例えばローレベルの信号を出力してFET213をオフ(非導通状態)する。
[電力供給装置の動作]
図2を用いて以下に本回路の動作を説明する。電力供給装置119に交流電源200から交流電圧が入力されると、ブリッジダイオード201と1次電解コンデンサ204によって交流電圧は直流電圧Vhに変換される。変換された直流電圧Vhは電源制御IC205のVH端子に抵抗239を介して入力される。電源制御IC205はこの電圧を電源として動作を開始し、OUT端子からFET207のゲート端子に交流電圧を出力し、FET207のスイッチングを開始する。FET207がスイッチングすることでトランス209の1次巻線209pに電流が流れ、トランス209のコアを通じて2次巻線209sと補助巻線209tにエネルギーが伝達され、それぞれの巻線の端子間に電圧が現れる。2次巻線209sが出力する交流電圧はダイオード224とコンデンサ225により直流電圧の3.3Vに変換され、制御部211や3.3Vが必要な回路(不図示)に供給される。3.3Vは抵抗226と抵抗227によって分圧され、シャントレギュレータ229のRef端子に入力される。シャントレギュレータ229はRef端子の電圧が一定の値になるようにK端子に流れる電流量を調整する。その電流はフォトカプラ222の発光側のフォトダイオード222aから受光側のフォトトランジスタ222bに伝達され、電源制御IC205のFB端子の電圧値を変動させる。このため、電源制御IC205は、3.3Vの電圧の変動をFB端子で検知することができる。
また、1次巻線209pに流れる電流は抵抗223にも流れる。このため、電源制御IC205は、抵抗223で発生する電圧降下量から1次巻線209pに流れる電流量をIS端子で検知できる。つまり電源制御IC205は、FB端子の電圧値により3.3Vの出力電圧の変動を検知し、IS端子の電圧値からトランス209に流れる電流量を検知する。これにより電源制御IC205は、スイッチングの周波数やデューティーを決定し、FET207のスイッチングを制御することで、3.3Vを安定して出力し続ける。なお、駆動系負荷に電力を供給する第2電源(トランス210)についても同様である。
補助巻線209tから出力される交流電圧はダイオード219とコンデンサ220により直流電圧のVcc1に変換され、電源制御IC205のVCC端子と、FET213を介して電源制御IC206のVCC端子に入力される。FET213は電源制御IC206のオンオフの制御に使用されている。FET213がオン状態であれば、駆動用の電源制御IC206が動作することで24Vを出力し、駆動部212や24Vが必要な回路(不図示)に電圧を供給する。また、FET213がオフ状態であれば、駆動用の電源制御IC206は出力を停止する。FET213の駆動手段である駆動回路240は、ツェナーダイオード214、抵抗215、フォトカプラ216から構成されており、この駆動回路240の動作を、図2と図3を用いて以下に説明する。
[FET213の駆動回路の動作]
図3は実施例1の回路の(i)直流電圧Vh、(ii)補助巻線電圧Vcc1と補助巻線電圧Vcc2、(iii)出力電圧、のそれぞれの遷移を示す電圧遷移図である。図3の横軸は時間[s]、縦軸は電圧値[V]を表しており、直流電圧Vhの増減により、電源制御IC205及び電源制御IC206のVCC端子に入力される電圧値が変動する様子を表している。t0~t4は所定のタイミングを示している。なお、(i)には、電源制御IC205が動作を開始することができる最低の電圧(以下、最低動作電圧という)を示す。なお、最低動作電圧は、電源制御IC205の起動電圧でもある。(ii)には、補助巻線電圧Vcc1を実線で示し、補助巻線電圧Vcc2を破線で示す。また、FET213がオフからオン、又は、オンからオフになる電圧(以下、動作電圧という)も示す。(iii)には、電源制御IC205による制御でトランス209の2次側から出力される電圧を実線で示し、電源制御IC206による制御でトランス210の2次側から出力される電圧を破線で示す。
図3の原点からタイミングt1までの期間は、交流電源200から1次電解コンデンサ204に電荷が供給され、直流電圧Vhが0Vから徐々に上昇する状態を表している。また、原点からタイミングt0に到達するまでの期間においては、直流電圧Vhが電源制御IC205の最低動作電圧に到達しないため、各コンバータは動作せず、出力電圧は0Vを維持する。タイミングt0は電源制御IC205のVH端子の電圧が起動電圧に到達したタイミングを表しており、電源制御IC205が動作を開始し、3.3Vや補助巻線電圧Vcc1が出力され始める。補助巻線209tは1次巻線209pと順方向巻の関係である。このことから、補助巻線209tの出力電圧は1次巻線209pに印加されている電圧と巻数比にほぼ比例した電圧となり、電源制御IC205が動作している間は直流電圧Vhと補助巻線電圧Vcc1は、ほぼ比例の関係となる。
タイミングt2は、省電力モードから24Vが必要なスタンバイモードやプリントモードに移行したタイミングを表しており、24V制御部218から電源制御IC206を起動するための電圧が出力される。24V制御部218から出力された電圧により、電流制限抵抗217を介してフォトカプラ216内のフォトダイオード216aに電流が流れ、フォトカプラ216内のフォトトランジスタ216bがオンする。このとき、ツェナーダイオード214に印加される電圧がツェナー電圧に達していると、補助巻線電圧Vcc1から抵抗215、ツェナーダイオード214、フォトトランジスタ216bを経由して電流が流れる。抵抗215に電流が流れることで電圧降下が発生し、FET213のゲート-ソース間電圧に電位差が発生する。これによりFET213が導通するため、補助巻線電圧Vcc1が電源制御IC206のVCC端子に接続され、補助巻線電圧Vcc2として供給される。これにより、電源制御IC206はFET208のスイッチングを開始しトランス210の2次側から24Vが出力される。
FET213がオンするためには、抵抗215でFET213の最低オン電圧値以上の電圧値の電圧降下を起こさせる必要がある。抵抗215で発生する電圧降下量Vrは下記式で表すことができる。
Vr=Vcc1-Vz-Vce
ここで、Vrは抵抗215による電圧降下量、Vzはツェナーダイオード214のツェナー電圧、Vceはフォトカプラ216内のフォトトランジスタ216bのコレクタ-エミッタ間電圧を表す。上述の電圧値の関係を満たしつつ、FET213のドレイン-ソース間電圧の定格や、ツェナーダイオード214の最低動作電流値、フォトカプラ216の増幅率等の設計要件を満たす部品を選定すれば、この回路を動作させることができる。
タイミングt3からは、例えば停電等で交流電源200の交流電圧が低下した状態を表している。タイミングt4は、補助巻線電圧Vcc1の電圧値が低下したことでツェナーダイオード214がオフし、補助巻線電圧Vcc2が遮断されたことを表している。補助巻線電圧Vcc2が遮断されることで電源制御IC206は電源が断たれるため動作を停止し、それに伴ってFET208のスイッチングは止まり、トランス210の2次側の出力電圧も24Vから低下していく。つまり、実施例1の構成は、ツェナーダイオード214の所定値であるツェナー電圧を閾値として、補助巻線電圧Vcc1が一定の値を下回った際に補助巻線電圧Vcc2が遮断される構成となっている。このため、補助巻線電圧Vcc2が常に一定の値を下回らないように設定することができる。なお、タイミングt4では、24V制御部218はFET213をオンするように、言い換えればプリントモード又はスタンバイモードで動作するように、駆動回路240を制御している状態である。
このように、駆動回路240は、補助巻線電圧Vcc1が所定値を下回った場合に、制御部211(24V制御部218)による制御にかかわらずFET213を非接続状態にする。駆動回路240、具体的にはツェナーダイオード214は、切替手段として機能する。すなわち、駆動回路240は、第1モードで動作しているとき、補助巻線電圧Vcc2が所定値以上では補助巻線電圧Vcc2を供給して電源制御IC206を動作させる。一方、駆動回路240は、補助巻線電圧Vcc2が所定値未満では補助巻線電圧Vcc2の供給を遮断して電源制御IC206を停止させる。ここで、所定値はツェナーダイオード214のツェナー電圧である。
以上に説明したとおり、実施例1の構成にすることで、FET208のゲート電圧の低下による電力損失の増加及びFET208の過熱を防ぐことができ、安全に電源を停止させることができる。
以上、実施例1によれば、制御用電源及び駆動用電源を有する電源装置において、電子機器の動作中に交流電源の交流電圧が低下した場合でも、駆動用電源を安全に停止させることができる。
[電力供給装置の構成]
図4は実施例2の回路構成を示したものであり、実施例1の回路に対して補助巻線210tと、補助巻線210tに接続される回路を追加及び変更したものである。実施例2では、FET213の代わりに接続手段であるトランジスタ301が接続されている。抵抗215及びフォトカプラ216はトランジスタ301の駆動手段である駆動回路242である。具体的には、トランジスタ301は、コレクタ端子に補助巻線電圧Vcc1が接続され、エミッタ端子に抵抗302を介して電源制御IC206のVCC端子が接続されている。トランジスタ301のエミッタ端子は、FET304のドレイン端子にも接続されている。また、トランス210の1次巻線210pには1次電解コンデンサ303が接続されている。1次電解コンデンサ303の高電位側の電圧を第2入力電圧である直流電圧Vh2とする。このとき、直流電圧Vhは第1入力電圧に相当する。また、1次電解コンデンサ303の高電位側には、ダイオード300のアノード端子が接続され、ダイオード300のカソード端子は1次電解コンデンサ204の高電位側が接続されている。
実施例2のトランス210は、さらに補助巻線210tを有している。ここで、トランス209の補助巻線209tは第1補助巻線に相当し、トランス210の補助巻線210tは第2補助巻線に相当する。補助巻線210tの出力電圧をVtとする。補助巻線電圧Vcc1(又は補助巻線電圧Vcc2)は第1補助巻線電圧に相当し、出力電圧Vtは第2補助巻線電圧に相当する。補助巻線210tの一端には、ダイオード313のアノード端子が接続され、補助巻線210tの他端は1次電解コンデンサ303の低電位側に接続されている。ダイオード313のカソード端子にはコンデンサ312の一端が接続され、コンデンサ312の他端は1次電解コンデンサ303の低電位側に接続されている。ダイオード313のカソード端子及びコンデンサ312の一端は、ツェナーダイオード311のカソード端子に接続され、ツェナーダイオード311のアノード端子は、抵抗309の一端に接続される。抵抗309の他端には抵抗310の一端が接続され、抵抗310の他端は1次電解コンデンサ303の低電位側に接続されている。抵抗309の他端及び抵抗310の一端は、FET304を制御する制御素子であるトランジスタ308のベース端子に接続される。トランジスタ308は、コレクタ端子が抵抗307を介して補助巻線電圧Vcc2に接続され、FET304のゲート端子にも接続され、エミッタ端子は1次電解コンデンサ303の低電位側に接続されている。抵抗306及びコンデンサ305は、FET304のゲート端子とソース端子との間に接続されている。FET304は、ドレイン端子が補助巻線電圧Vcc2に接続されている。すなわち、FET304は、抵抗302を介してトランジスタ301のエミッタ端子に接続されている。
[FET304の動作]
図5は、実施例2の回路の24V制御部218から出力される信号の電圧レベルと、FET304のゲート-ソース間電圧と、トランジスタ308のベース-エミッタ間電圧の電圧遷移図である。図5(i)は、直流電圧Vh2[V]を示し、(ii)は補助巻線電圧Vcc2[V]を示し、(iii)はFET304のゲート-ソース間電圧[V]を示す。(ii)には、電源制御IC206の動作開始電圧も示す。(iii)には、FET304の動作開始電圧も示す。図5(iv)はトランジスタ308のベース-エミッタ間電圧[V]を示し、(v)は各出力電圧[V]を示す。(iv)には、トランジスタ308の動作開始電圧も示す。(v)には、電源制御IC205による制御でトランス209の2次側から出力される電圧を実線で示し、電源制御IC206による制御でトランス210の2次側から出力される電圧を破線で示す。
実施例1は、補助巻線電圧Vcc1がツェナーダイオード214のツェナー電圧等によって決まる閾値を上回ると補助巻線電圧Vcc2が出力され、下回ると遮断されるように構成されている。一方、実施例2は、補助巻線210tの出力電圧Vtが、設定した閾値を上回ると補助巻線電圧Vcc2が出力され、下回ると遮断されるように構成されている。言い換えると、実施例1の構成は1次巻線209pに印加される電圧値の大小によって電源制御IC206のオンオフを切り替えているが、実施例2は1次巻線210pに印加される電圧値の大小によって電源制御IC206のオンオフを切り替える構成である。ここで、補助巻線電圧Vcc1は第1補助巻線電圧に相当し、出力電圧Vtは第2補助巻線電圧に相当する。
例えば従来技術のように、停電対策等でそれぞれのコンバータの1次電解コンデンサの間にダイオードを挿入している場合、負荷値の大きさによってはそれぞれのコンバータの1次巻線に印加される電圧値が異なることがある。実施例1は電解コンデンサ204の電圧と比例した電圧値の補助巻線電圧Vcc1に閾値を設けて電源制御IC206の動作を制限している。この構成で、1次電解コンデンサ204の電圧値が異なる状況になった場合、電力供給装置119が意図しない動作をしてしまう可能性がある。
具体的には、停電等で交流電源200の電圧が低下し始めても、3.3Vの負荷が軽い状態においては電解コンデンサ204に蓄えた電荷が少ししか消費されない。つまり、電解コンデンサ204の電圧の低下に時間がかかり、交流電源200の電圧低下が電解コンデンサ204の電圧に反映されるのに時間がかかってしまう。これにより交流電源200の電圧は低下しているのに補助巻線209tの電圧は高止まりしてしまい、ツェナーダイオード214のツェナー電圧等によって決まる閾値を下回らず、電源制御IC206は動作を継続する。この状態で24Vの負荷が引かれると24V側の1次電解コンデンサ303の電圧は低くなるが、電源制御IC206は停止しない。1次電解コンデンサ303の電圧が低い状態では、FET208のオン時間が増加し、それに伴う電流量の増加に起因する損失の増加や、オンデューティが50%以上のときに発生するサブハーモニック発振状態に陥る可能性がある。実施例2は、それらの課題が発生しないように回路を構成したものであり、その詳細な動作について以下に図4と図5を用いながら説明する。
原点からタイミングt10に到達するまでの期間は、省電力モードの状態を表している。この期間では電源制御IC205は動作をしているが、電源制御IC206は24V制御部218から電圧が出力されておらず動作していない。タイミングt10は24V出力が必要なスタンバイ等のモードに移行した状態を表しており、24V制御部218から電圧が出力され、フォトカプラ216が動作し、トランジスタ301がオンした状態を表している。これにより補助巻線電圧Vcc1のラインと補助巻線電圧Vcc2のラインが導通し、補助巻線電圧Vcc2に電圧が現れ始める。
補助巻線電圧Vcc2は、電源制御IC206のVCC端子に接続されているため、タイミングt11で補助巻線電圧Vcc2が電源制御IC206の動作開始電圧に到達すると、電源制御IC206は動作を開始し、24Vの出力が開始される。さらに、補助巻線電圧Vcc2はFET304のドレイン端子及び抵抗307を介してゲート端子に接続されている。FET304のゲート-ソース間電圧は補助巻線電圧Vcc2を抵抗307と抵抗306で分圧した値が現れるようになっており、補助巻線電圧Vcc2が上昇するとFET304がオンする(導通状態となる)ように構成されている。
ここで、FET304がオンすると補助巻線電圧Vcc2の電位は電源制御IC206のGND端子と同電位程度まで低下するため、電源制御IC206は動作を停止してしまう。しかし、FET304のゲート-ソース間にはコンデンサ305が接続されているため、過渡状態においては電圧値が遅れて変動する。これにより、FET304のゲート-ソース間電圧の上昇に時間を掛けさせることができ、FET304が動作を開始するより前に補助巻線電圧Vcc2が電源制御IC206の動作開始電圧に到達することで電源制御IC206は動作を開始することができる。電源制御IC206が動作を開始すると補助巻線210tから交流電圧が出力され、それをダイオード313とコンデンサ312によって整流した出力電圧Vtが出力される。
タイミングt11はツェナーダイオード311がオンしはじめた状態を表しており、スイッチングが継続することで補助巻線210tの出力電圧が上昇していき、トランジスタ308のベース-エミッタ間電圧が上昇していく状態を表している。タイミングt12はトランジスタ308のベース-エミッタ間電圧が動作開始電圧に到達し、トランジスタ308をオンするタイミングを表している。また、タイミングt12では、トランジスタ308がオンしたことによりFET304のゲート-ソース間電圧は低下する。FET304のゲート-ソース間電圧は動作開始電圧に到達する前に低下させられてしまうため、FET304はオフ状態(非導通状態)を継続する。上述の一連の流れで24Vコンバータ(第2電源)は出力を開始する。
タイミングt13は、例えば停電等で交流電源200の電圧が低下し、直流電圧Vh2が低下し始めた状態を表している。補助巻線210tからは1次巻線210pと補助巻線210tとの巻数比に比例した電圧が出力されているため、直流電圧Vh2が低下すると補助巻線210tから出力される電圧も低下する。補助巻線210tから出力される電圧はツェナーダイオード311と抵抗309を介してトランジスタ308のベース端子に入力されているため、ベース-エミッタ間電圧がトランジスタ308の最低動作電圧を下回るとトランジスタ308はオフする。
タイミングt14はトランジスタ308がオフした状態を表している。タイミングt14では、トランジスタ308がオフしたことでFET304のゲート-ソース間電圧が上昇を始める。FET304のゲート-ソース間電圧は、コンデンサ305の作用によって徐々に上昇していく。タイミングt15はFET304のゲート電圧がFET304の最低動作電圧を上回った状態を表しており、FET304がオンすることで補助巻線電圧Vcc2は急激に低下する。補助巻線電圧Vcc2が電源制御IC206の最低動作電圧を下回ると、電源制御IC206は動作を停止し、24Vは出力されなくなる。
実施例2では、導通素子であるFET304が切替手段として機能する。FET304は、第1モードで動作しているとき、出力電圧Vtが所定値以上では補助巻線電圧Vcc2を供給して電源制御IC206を動作させる。一方、FET304は、出力電圧Vtが所定値未満では補助巻線電圧Vcc2の供給を遮断して電源制御IC206を停止させる。具体的には、FET304は、24V制御部218による制御にかかわらず、導通状態で補助巻線電圧Vcc2を電源制御IC206が起動する電圧である起動電圧よりも低下させる。なお、コンデンサ305がFET304のゲート端子とソース端子との間に接続されており、FET304のゲート端子とソース端子との間の電圧は、コンデンサ305の作用によって徐々に上昇する。
上述の通り実施例2の構成によれば、直流電圧Vh2の値と比例関係にある補助巻線210tの出力電圧Vtを閾値として電源制御IC206の動作を制御することができる。つまり直流電圧Vhの値の影響を受けずに交流電源200の電圧低下を検出することができるため、それぞれのコンバータの1次電解コンデンサが独立している状態でも、前述の動作により安全に駆動用電源を停止させることができる。
以上、実施例2によれば、制御用電源及び駆動用電源を有する電源装置において、電子機器の動作中に交流電源の交流電圧が低下した場合でも、駆動用電源を安全に停止させることができる。
205、206 電源制御IC
207、208 電界効果トランジスタ
209、210 トランス
214 ツェナーダイオード

Claims (18)

  1. 交流電圧を整流平滑した入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線と、補助巻線とを有する第1トランスと、前記第1トランスの1次巻線に直列に接続された第1スイッチング素子と、前記補助巻線に誘起された電圧に基づく補助巻線電圧が供給され、前記第1スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第1トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第1制御部と、を有し、制御系負荷に対応する電圧を出力する第1電源と、
    前記入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線とを有する第2トランスと、前記第2トランスの1次巻線に直列に接続された第2スイッチング素子と、前記補助巻線電圧が供給され、前記第2スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第2トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第2制御部と、を有し、前記制御系負荷に対応する電圧よりも高く、駆動系負荷に対応する電圧を出力する第2電源と、
    を備え、第1モード、又は、前記第1モードよりも消費する電力が低い第2モードで動作することが可能な電源装置であって、
    前記第1モードで動作しているとき、前記補助巻線電圧が所定値以上では前記補助巻線電圧を供給して前記第2制御部を動作させ、前記補助巻線電圧が前記所定値未満では前記補助巻線電圧の供給を遮断して前記第2制御部を停止させるように切り替える切替手段を備えることを特徴とする電源装置。
  2. 前記補助巻線電圧を前記第2制御部に供給する接続状態、又は、前記補助巻線電圧の前記第2制御部への供給を遮断する非接続状態、となる接続手段と、
    前記接続手段を駆動する駆動手段と、
    前記第1モードで前記接続手段を前記接続状態とし、前記第2モードで前記接続手段を前記非接続状態とするように前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記切替手段は、前記駆動手段に含まれることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記切替手段は、ツェナーダイオードであり、
    前記所定値は、前記ツェナーダイオードのツェナー電圧であることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 交流電圧を整流平滑した第1入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線と、第1補助巻線とを有する第1トランスと、前記第1トランスの1次巻線に直列に接続された第1スイッチング素子と、前記第1補助巻線に誘起された電圧に基づく第1補助巻線電圧が供給され、前記第1スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第1トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第1制御部と、を有し、制御系負荷に対応する電圧を出力する第1電源と、
    前記交流電圧を整流平滑した第2入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線と、第2補助巻線とを有する第2トランスと、前記第2トランスの1次巻線に直列に接続された第2スイッチング素子と、前記第1補助巻線電圧が供給され、前記第2スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第2トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第2制御部と、を有し、前記制御系負荷に対応する電圧よりも高く、駆動系負荷に対応する電圧を出力する第2電源と、
    を備え、第1モード、又は、前記第1モードよりも消費する電力が低い第2モードで動作することが可能な電源装置であって、
    前記第1モードで動作しているとき、前記第2補助巻線に誘起された電圧に基づく第2補助巻線電圧が所定値以上では前記第1補助巻線電圧を供給して前記第2制御部を動作させ、前記第2補助巻線電圧が前記所定値未満では前記第1補助巻線電圧の供給を遮断して前記第2制御部を停止させるように切り替える切替手段を備えることを特徴とする電源装置。
  5. 前記第1補助巻線電圧を前記第2制御部に供給する接続状態、又は、前記第1補助巻線電圧の前記第2制御部への供給を遮断する非接続状態、となる接続手段と、
    前記接続手段を駆動する駆動手段と、
    前記第1モードで前記接続手段を前記接続状態とし、前記第2モードで前記接続手段を前記非接続状態とするように前記駆動手段を制御する制御手段と、
    前記所定値以上で非導通状態となり、前記所定値未満で導通状態となる導通素子と、
    を備え、
    前記切替手段は、前記導通素子であり、
    前記導通素子は、前記導通状態で前記第1補助巻線電圧を前記第2制御部が起動する電圧である起動電圧よりも低下させることを特徴とする請求項4に記載の電源装置。
  6. カソード端子が前記第1入力電圧に接続され、アノード端子が前記第2入力電圧に接続されたダイオードを備えることを特徴とする請求項5に記載の電源装置。
  7. 前記導通素子は、ドレイン端子に前記第1補助巻線電圧が供給される電界効果トランジスタであり、
    前記電界効果トランジスタのゲート端子とソース端子との間に接続されたコンデンサを備え、
    前記電界効果トランジスタの前記ゲート端子と前記ソース端子との間の電圧は、前記コンデンサの作用によって徐々に上昇することを特徴とする請求項6に記載の電源装置。
  8. 前記切替手段を制御する制御素子を備え、
    前記第2補助巻線電圧は、前記制御素子のベース端子に供給されることを特徴とする請求項4から請求項7のうちのいずれか1項に記載の電源装置。
  9. 前記制御系負荷とは、前記電源装置を備える装置が備える制御手段を含み、
    前記駆動系負荷とは、前記電源装置を備える装置が備える駆動部を含むことを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の電源装置。
  10. 交流電圧を整流平滑した入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線と、補助巻線とを有する第1トランスと、前記第1トランスの1次巻線に直列に接続された第1スイッチング素子と、前記補助巻線に誘起された電圧に基づく補助巻線電圧が供給され、前記第1スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第1トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第1制御部と、を有し、制御系負荷に電力を供給する第1電源と、前記入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線とを有する第2トランスと、前記第2トランスの1次巻線に直列に接続された第2スイッチング素子と、前記補助巻線電圧が供給され、前記第2スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第2トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第2制御部と、を有し、駆動系負荷に電力を供給する第2電源と、を備え、第1モード、又は、前記第1モードよりも消費する電力が低い第2モードで動作することが可能な電源装置を備え、記録材に画像形成を行う画像形成装置であって、
    前記第1モードで動作しているとき、前記補助巻線電圧が所定値以上では前記補助巻線電圧を供給して前記第2制御部を動作させ、前記補助巻線電圧が前記所定値未満では前記補助巻線電圧の供給を遮断して前記第2制御部を停止させるように切り替える切替手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  11. 前記補助巻線電圧を前記第2制御部に供給する接続状態、又は、前記補助巻線電圧の前記第2制御部への供給を遮断する非接続状態、となる接続手段と、
    前記接続手段を駆動する駆動手段と、
    前記第1モードで前記接続手段を前記接続状態とし、前記第2モードで前記接続手段を前記非接続状態とするように前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記切替手段は、前記駆動手段に含まれることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記切替手段は、ツェナーダイオードであり、
    前記所定値は、前記ツェナーダイオードのツェナー電圧であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 交流電圧を整流平滑した第1入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線と、第1補助巻線とを有する第1トランスと、前記第1トランスの1次巻線に直列に接続された第1スイッチング素子と、前記第1補助巻線に誘起された電圧に基づく第1補助巻線電圧が供給され、前記第1スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第1トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第1制御部と、を有し、制御系負荷に電力を供給する第1電源と、前記交流電圧を整流平滑した第2入力電圧が供給される1次巻線と、2次巻線と、第2補助巻線とを有する第2トランスと、前記第2トランスの1次巻線に直列に接続された第2スイッチング素子と、前記第1補助巻線電圧が供給され、前記第2スイッチング素子のスイッチングを制御することで前記第2トランスの2次側に誘起される電圧を制御する第2制御部と、を有し、駆動系負荷に電力を供給する第2電源と、を備え、第1モード、又は、前記第1モードよりも消費する電力が低い第2モードで動作することが可能な電源装置を備え、記録材に画像形成を行う画像形成装置であって、
    前記第1モードで動作しているとき、前記第2補助巻線に誘起された電圧に基づく第2補助巻線電圧が所定値以上では前記第1補助巻線電圧を供給して前記第2制御部を動作させ、前記第2補助巻線電圧が前記所定値未満では前記第1補助巻線電圧の供給を遮断して前記第2制御部を停止させるように切り替える切替手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  14. 前記第1補助巻線電圧を前記第2制御部に供給する接続状態、又は、前記第1補助巻線電圧の前記第2制御部への供給を遮断する非接続状態、となる接続手段と、
    前記接続手段を駆動する駆動手段と、
    前記第1モードで前記接続手段を前記接続状態とし、前記第2モードで前記接続手段を前記非接続状態とするように前記駆動手段を制御する制御手段と、
    前記所定値以上で非導通状態となり、前記所定値未満で導通状態となる導通素子と、
    を備え、
    前記切替手段は、前記導通素子であり、
    前記導通素子は、前記導通状態で前記第1補助巻線電圧を前記第2制御部が起動する電圧である起動電圧よりも低下させることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. カソード端子が前記第1入力電圧に接続され、アノード端子が前記第2入力電圧に接続されたダイオードを備えることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記導通素子は、ドレイン端子に前記第1補助巻線電圧が供給される電界効果トランジスタであり、
    前記電界効果トランジスタのゲート端子とソース端子との間に接続されたコンデンサを備え、
    前記電界効果トランジスタの前記ゲート端子と前記ソース端子との間の電圧は、前記コンデンサの作用によって徐々に上昇することを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 前記切替手段を制御する制御素子を備え、
    前記第2補助巻線電圧は、前記制御素子のベース端子に供給されることを特徴とする請求項13から請求項16のうちのいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. 駆動部を備え、
    前記制御系負荷は、前記制御手段を含み、
    前記駆動系負荷は、前記駆動部を含むことを特徴とする請求項11、請求項12、請求項14から請求項16のうちのいずれか1項に記載の画像形成装置。
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