JP2020133979A - 封止部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】より確実に貯蔵庫内の冷気の漏洩を抑制できる冷蔵庫を提供する。【解決手段】貯蔵庫2の開口部2Bに設けられた断熱扉4に設けられた外縁封止部材20において、中空に形成された封止部材本体28と、封止部材本体28本体の内部に第1中央空間S1と、外部側空間S2と、内部側空間S3と、第2中央空間S4とを形成を形成する第1仕切部24と、第2仕切部25と、第3仕切部26とを備え、貯蔵庫2の内部と外部との間には、第1中央空間S1と、外部側空間S2と、内部側空間S3と、第2中央空間S4との内の少なくとも3つが配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、封止部材に関する。
従来、貯蔵庫と、断熱扉とを備えた冷蔵庫が知られている。このような冷蔵庫の断熱扉には、貯蔵庫を封止するパッキンやガスケットといった封止部材が設けられている。このような封止部材には、本体が中空に形成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。当該封止部材の本体の内部に設けられた空間は、断熱空気層として作用し、貯蔵庫内の冷気の漏洩を抑制する。
特開2000−130920号公報
しかしながら、封止部材の本体の内部に設けられた空間が少数の場合、冷気の漏洩が十分に抑制されないことがあった。
本発明は、より確実に貯蔵庫内の冷気の漏洩を抑制できる封止部材を提供することを目的とする。
本発明は、貯蔵庫の開口部に設けられた断熱扉に設けられた封止部材において、中空に形成された本体と、前記本体の内部に複数の空間を形成する複数の仕切部とを備え、前記貯蔵庫の内部と外部との間には、前記複数の空間の少なくとも3つが配置されていることを特徴とする封止部材を提供する。
本発明は、上記封止部材において、前記本体には、磁石が収められる磁石収容部が設けられ、前記磁石収容部には、前記貯蔵庫に密着する密着面が設けられ、前記複数の仕切部の内の1つの仕切部は、前記磁石を挟んで前記密着面の反対側に位置する前記磁石収容部の外表面に設けられていることを特徴とする。
本発明は、上記封止部材において、前記本体から突出する取付部が前記断熱扉に着脱自在に取り付けられており、前記取付部は、断面が矢尻状に形成されており、前記複数の仕切部の内の他の仕切部は、前記取付部の背面に設けられていることを特徴とする。
本発明は、上記封止部材において、前記封止部材には、前記貯蔵庫と、前記断熱扉との間を封止するひれ部が設けられ、前記ひれ部は、ひれ部空間を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、より確実に貯蔵庫内の冷気の漏洩を抑制できる。
本発明の実施形態に係る冷蔵庫の正面図 図1のII−II断面図 断熱扉の斜視図 断熱扉本体と、外縁封止部材とを示した分解斜視図 外縁封止部材の幅方向における断面図 貯蔵庫に密着した状態の外縁封止部材の幅方向における断面図
第1の発明は、貯蔵庫の開口部に設けられた断熱扉に設けられた封止部材において、中空に形成された本体と、本体の内部に複数の空間を形成する複数の仕切部とを備え、貯蔵庫の内部と外部との間には、複数の空間の少なくとも3つが配置されていることを特徴とする封止部材である。
これによれば、貯蔵庫の内部と外部との間には、少なくとも3つの断熱空気層が設けられている。
このため、貯蔵庫と、断熱扉との間において、より確実に貯蔵庫内の冷気の漏洩が抑制される。
第2の発明は、本体には、磁石が収められる磁石収容部が設けられ、磁石収容部には、貯蔵庫に密着する密着面が設けられ、複数の仕切部の内の1つの仕切部は、磁石を挟んで密着面の反対側に位置する磁石収容部の外表面に設けられていることを特徴とする封止部材である。
これによれば、密着面は、貯蔵庫の表面に対して平行に移動され、全面を当該貯蔵庫に確実に密着させることができる。
このため、封止部材が貯蔵庫の表面から剥離することを抑制することができる。
第3の発明は、本体から突出する取付部が断熱扉に着脱自在に取り付けられており、取付部は、断面が矢尻状に形成されており、複数の仕切部の内の他の仕切部は、取付部の背面に設けられていることを特徴とする封止部材である。
これによれば、封止部材を断熱扉に取り付けるときに、仕切部が取付部の先端に向かって押し込まれ、当該取付部が変形する。
このため、取付部を断熱扉に容易に挿入することができ、封止部材の取付性を向上させることができる。
第4の発明は、封封止部材には、貯蔵庫と、断熱扉との間を封止するひれ部が設けられ、ひれ部は、ひれ部空間を備えていることを特徴とする封止部材である。
これによれば、ひれ部が貯蔵庫と断熱扉との間を封止すると共に、ひれ部に設けられた空間が断熱空気層として作用する。
このため、貯蔵庫と断熱扉との間から貯蔵室2Aの冷気が漏洩することを抑制できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る冷蔵庫1の正面図であり、図2は、図1のII−II断面図である。
冷蔵庫1は、図1に示すように、縦型の業務用冷蔵庫であり、当該冷蔵庫1は、貯蔵庫2と、複数の断熱扉4と、機械室6とを備えている。
貯蔵庫2は、外箱5と内箱7とで囲まれた空間に断熱材8が充填されることで形成された断熱壁3を備えた箱体である。本実施形態の外箱5と内箱7とは、いずれもステンレス鋼板等の金属によって一体に形成され、また、断熱材8は、発泡スチロールや硬質ウレタンフォーム等が用いられている。
なお、外箱5と内箱7とは、金属に限らずABS樹脂等の硬質樹脂で形成されていてもよい。また、外箱5と内箱7とは、金属と硬質樹脂とを組み合わせて形成されていてもよい。
当該貯蔵庫2は、内部に貯蔵室2Aが設けられ、前面には、開口部2Bが設けられている。
開口部2Bの内側面は、側面部材9によって形成されている。この側面部材9は、外箱5と内箱7とを開口部2Bにおいて連結する部材であり、当該側面部材9は、硬質樹脂によって形成されている。
詳述すると、側面部材9は、幅方向の断面視でL字状に形成されており、当該側面部材9は、開口部2Bの内側面と、開口部2Bの周辺に位置する貯蔵庫2の前面とを、当該開口部2Bの全周に亘って構成している。この側面部材9が設けられることによって、貯蔵室2Aの内部の冷気が内箱7から外箱5に伝わることが抑制される。
また、側面部材9の貯蔵庫2の前面側には、金属板10が設けられている。この金属板10は、所定の幅を有した平板状部材であり、当該金属板10は、開口部2Bの全周に亘って設けられている。
また、開口部2Bの中央部には、仕切枠2Cが設けられており、当該開口部2Bは、当該仕切枠2Cによって、上下に仕切られている。
複数の断熱扉4は、貯蔵庫2の開口を閉塞する矩形状の扉部材である。本実施形態の冷蔵庫1は、左右方向に配置された一対の断熱扉4を1組として、上下に2組が設けられており、これらの断熱扉4は、互いに一方の側面を隣接させて配置されている。また、各断熱扉4の上面及び下面には、各断熱扉4の他方の側面側に位置する箇所にヒンジ11が設けられている。各一対の断熱扉4は、これらのヒンジ11によって、冷蔵庫1の左右方向に開閉可能となっている。すなわち、各一対の断熱扉4は、観音開き扉となっている。
また、各断熱扉4の前面には、いずれも左右方向において互いに隣接する側面側にハンドル18が設けられている。
機械室6は、貯蔵庫2の上方に配置されている。当該機械室6の内部には、冷凍サイクルを構成する冷凍装置61が収められている。詳述すると、冷凍装置61は、圧縮機62と、凝縮器63と、凝縮器用送風機64と、キャピラリチューブ65と、電装箱66とを備え、これらが駆動することによって、貯蔵室2Aに冷気が送り込まれる。
次いで断熱扉4について詳述する。
図3は、断熱扉4の斜視図であり、図4は、断熱扉本体12と、外縁封止部材20とを示した分解斜視図である。なお、図3、及び図4は、断熱扉4の背面側から視た図となっている。
断熱扉4は、図2に示すように、所定の厚さを有した平板状の部材であり、当該断熱扉4は、図3に示すように、断熱扉本体12と、複数の外縁封止部材20とを備えている。
断熱扉本体12の前面と、両側面と、上面と、下面と、背面の外縁とは、いずれもステンレス鋼板等の金属によって一体に形成された扉外装板13によって構成されている。また、断熱扉本体12の背面中央部は、硬質樹脂で形成された扉内装板14によって構成されている。この扉内装板14は、中央部が断熱扉本体12の背面の外縁よりも貯蔵室2Aの内部側に突出している。
これらの扉外装板13、及び扉内装板14によって囲まれた空間には、図2に示すように、発泡スチロールや硬質ウレタンフォーム等の断熱材15が充填されている。
なお、扉外装板13は、金属に限らずABS樹脂等の硬質樹脂で形成されていてもよい。
各断熱扉本体12の他方の断熱扉4に隣接する側の側面には、側面封止部材50が設けられている。
側面封止部材50は、ゴムや軟質ポリ塩化ビニル等の軟質樹脂で形成されたパッキンやガスケットといわれる封止部材である。当該側面封止部材50は、断熱扉本体12の側面と同程度の長さを備え、所定の幅を備えている。この側面封止部材50は、上下方向が断熱扉4の上下方向に沿うように、断熱扉本体12の側面に取り付けられている。
冷蔵庫1の一対の断熱扉4が閉止されると、各断熱扉本体12の側面封止部材50が互いに密着し、これによって、各断熱扉4の側面間が封止される。
次いで、断熱扉本体12の背面について詳述する。
図2に示すように、断熱扉本体12の背面の外縁は、上面側、下面側、及び各側面側が扉外装板13の端部によって形成され、背面中央部側が扉内装板14の端部によって形成されている。
また、扉内装板14の端部、すなわち断熱扉本体12の背面の外縁には、全周に亘って外縁取付溝16が設けられている。この外縁取付溝16の幅寸法は、幅方向における断面視で、開口箇所付近が狭く、断熱扉本体12の前面側に位置する箇所が広く形成されている。すなわち、外縁取付溝16は、所謂蟻溝状に形成されている。この外縁取付溝16には、複数の外縁封止部材20が取り付けられている。
図5は、外縁封止部材20の幅方向における断面図である。
複数の外縁封止部材20は、ゴムや軟質ポリ塩化ビニル等の軟質樹脂で形成されたパッキンやガスケットといわれる封止部材である。これらの外縁封止部材20は、断熱扉本体12の外縁の各辺に対応するように、いずれも線状に成形されている。
各外縁封止部材20は、いずれも封止部材本体28と、外縁取付部30と、第1内部側ひれ部31と、第2内部側ひれ部32と、第3内部側ひれ部33と、一対の外部側ひれ部35とを備えている。
封止部材本体28は、断面が略矩形の中空の筒状に形成されており、当該封止部材本体28の内部は、複数の空間に仕切られている。
詳述すると、封止部材本体28は、貯蔵庫2側に配置された前面板28Aと、断熱扉本体12側に配置された背面板28Bと、開口部2Bから離隔されて配置された外部側側板28Cと、開口部2B側に配置された内部側側板28Dとで構成されている。
また、前面板28A、外部側側板28C、及び内部側側板28Dの厚さ寸法は、いずれも略同一の厚さに形成されており、背面板28Bの厚さ寸法は、前面板28A、外部側側板28C、及び内部側側板28Dの厚さ寸法よりも厚く形成されている。
封止部材本体28の前面板28Aと、外部側側板28Cとで形成される角部には、断面矩形状の外縁磁石収容部21が設けられている。外縁磁石収容部21は、中空に形成されており、この外縁磁石収容部21の内部には、棒状の外縁磁石40が収容されている。外縁磁石40は、断熱扉本体12の背面の各辺と同程度の長さを有しており、これらが各辺に沿って各外縁磁石収容部21に挿通されている。
外縁磁石収容部21の貯蔵庫2側は、収容部前面板21Aによって構成されている。当該収容部前面板21Aの外表面は、外縁封止部材20の長手方向全体に亘って、滑らかな平面に成形された密着面22として形成されている。
また、外縁磁石収容部21において、外縁磁石40を挟んで収容部前面板21Aの反対側に位置する箇所は、収容部背面板21Bによって構成されている。当該収容部背面板21Bの外表面である接続面23には、第1仕切部24が接続されている。
この第1仕切部24は、封止部材本体28に一体に成形され、封止部材本体28の内部の空間を仕切る部材である。第1仕切部24は、接続面23から背面板28Bに向かって突出した後、背面板28Bに沿って内部側側板28Dに向かって延び、さらに、略U字状に曲成された後、前面板28Aに接続されている。
これによって、封止部材本体28の内部には、この第1仕切部24と、前面板28Aと、外縁磁石収容部21とによって囲まれた第1中央空間S1が設けられている。
また、第1仕切部24は、前面板28Aと略同一の厚さ寸法を有している。
第1仕切部24の中途部には、背面板28Bに向かって延在する第2仕切部25と、第3仕切部26とが接続されている。これらの第2仕切部25と、第3仕切部26とは、第1仕切部24と同様に、封止部材本体28に一体に成形されている。第2仕切部25と、第3仕切部26とは、互いに所定の間隔を空けて、いずれも背面板28Bに接続されている。また、第2仕切部25は、前面板28Aと略同一の厚さ寸法を有し、第3仕切部26は、背面板28Bと略同一の厚さ寸法を有している。
封止部材本体28の内部には、この第2仕切部25と、第1仕切部24と、外部側側板28Cと、接続面23と、背面板28Bで囲まれた外部側空間S2が設けられている。また、封止部材本体28の内部には、第3仕切部26と、第1仕切部24と、内部側側板28Dと、前面板28A及び背面板28Bとで囲まれた内部側空間S3が設けられている。さらに、外縁封止部材20の内部には、第1仕切部24と、第2仕切部25と、第3仕切部26と、背面板28Bとで囲まれた第2中央空間S4が設けられている。
封止部材本体28の背面板28Bには、当該外縁封止部材20の長手方向全体に亘って外縁取付部30が設けられている。この外縁取付部30は、封止部材本体28の背面板28Bから突出して設けられている。また、この外縁取付部30は、幅方向における断面視で、矢尻形状に成形されており、当該外縁取付部30の両側面の先端部側に位置する箇所には、いずれも封止部材本体28側に延びる返し部30Aが設けられている。さらに、外縁取付部30は、中空に形成され、背面板28Bと略同一の厚さ寸法を有している。
また、外縁取付部30の背面の中央部には、上述した第3仕切部26が接続されている。この第3仕切部26は、外縁取付部30の背面と、第1仕切部24とを接続し、また、当該第3仕切部26は、外縁取付部30が突出する方向と略同一方向に延びた状態で外縁取付部30の背面に接続されている。
封止部材本体28の前面板28Aと、内部側側板28Dとで形成される角部には、第1内部側ひれ部31と、第2内部側ひれ部32と、第3内部側ひれ部33とが設けられている。これらの第1内部側ひれ部31と、第2内部側ひれ部32と、第3内部側ひれ部33とは、いずれも貯蔵庫2に向かって突出し、断熱扉本体12の扉内装板14に当接している。
また、第1内部側ひれ部31は、所定の厚さを備え、中空に形成されている。
詳述すると、第1内部側ひれ部31は、幅方向において封止部材本体28の前面板28Aから中程までが厚く形成された肉厚部34を備えている。この肉厚部34は、中空に形成されており、当該肉厚部34の内部には、2つのひれ部空間V1、V2が設けられている。
図2に示すように、肉厚部34は、断熱扉4が閉止された状態において、貯蔵庫2の側面部材9に当接している。
これによって、側面部材9と扉内装板14との間を第1内部側ひれ部31が封止すると共に、肉厚部34の内部のひれ部空間V1、V2が断熱空気層として作用し、貯蔵室2Aの冷気の漏洩を抑制することができる。
さらに、第1内部側ひれ部31と、第2内部側ひれ部32と、第3内部側ひれ部33と、扉内装板14とで囲まれた各空間もまた、断熱空気層として作用し、貯蔵室2Aの冷気の漏洩を抑制する。すなわち、第1内部側ひれ部31と、第2内部側ひれ部32と、第3内部側ひれ部33とが貯蔵庫2と、断熱扉4との間を封止することで、貯蔵庫2と、各断熱扉4との間における密閉性が向上する。
また、封止部材本体28の背面板28Bと、外部側側板28Cとで形成される角部には、一対の外部側ひれ部35が設けられている。
各外部側ひれ部35は、断熱扉本体12の背面の外縁に向かって突出し、断熱扉本体12の扉外装板13に当接している。
これらの外部側ひれ部35が設けられることによって、貯蔵庫2の外部から貯蔵室2Aにゴミが侵入することや、カビの増殖等が抑えられる。
また、各外部側ひれ部35と、扉外装板13とで囲まれた空間は、断熱空気層として作用し、外縁封止部材20と、断熱扉本体12との間から、貯蔵室2Aの冷気が漏洩することを抑制する。
なお、第1内部側ひれ部31に限らず、第2内部側ひれ部32と、第3内部側ひれ部33と、外部側ひれ部35に中空の肉厚部が設けられていてもよい。
次に、本実施形態の作用について説明する。
まず、外縁封止部材20を断熱扉本体12に取り付ける手順について説明する。
外縁封止部材20を取り付けるときには、外縁取付部30を外縁取付溝16に当接させた状態で、封止部材本体28の前面板28Aが押圧される。このとき、第3仕切部26は、外縁取付部30の先端に向かって押し込まれる。外縁取付部30は、中空に形成されているため、外縁取付部30の背面がたわみ、当該外縁取付部30の各側面が互いに接近する方向に変形する。そして、各返し部30Aも同様に変形し、外縁取付部30の幅が狭く変形する。このため、外縁取付部30を外縁取付溝16に容易に挿入することができ、外縁封止部材20の取付性を向上させることができる。
このように、外縁取付部30が外縁取付溝16に挿入されることによって、外縁封止部材20が扉外装板13に取り付けられる。このとき、各返し部30Aは、幅方向に再び広がり、外縁取付溝16の開口箇所に係合する。これによって、各返し部30Aが抜け止めとして作用し、外縁封止部材20が断熱扉本体12に確実に固定される。
図6は、貯蔵庫2に密着した状態の外縁封止部材20の幅方向における断面図である。
断熱扉4が閉止されると、金属板10と、各外縁封止部材20が備える外縁磁石40とが磁力によって引き合い、図6に示すように、外縁磁石収容部21が貯蔵庫2側に引っ張られる。また、封止部材本体28の背面板28Bは、外縁取付部30によって断熱扉本体12に固定されているため、封止部材本体28の外部側側板28Cと前面板28Aとが外縁磁石収容部21と共に貯蔵庫2側に引っ張られ、封止部材本体28が変形する。
このとき、第1仕切部24が伸長することによって、外縁磁石収容部21の密着面22は、金属板10の表面に平行に移動される。これによって、密着面22は、全面が金属板10の表面に密着する。このため、断熱扉4が閉止されたときに、外縁封止部材20が金属板10から剥離することを抑制することができ、貯蔵庫2と断熱扉4との間を確実に封止することができる。そして、貯蔵室2Aの冷気の漏洩を抑制することができる。
また、観音開き扉である一対の断熱扉4の内、一方の断熱扉4を開いたときに、他方の断熱扉4が開かれる、所謂共開きが生じることを抑制できる。
断熱扉4が閉止された状態において、各外縁封止部材20は、図2に示すように、貯蔵庫2と、断熱扉本体12との間に配置されている。また、上述の通り、各外縁封止部材20の内部には、第1中央空間S1と、外部側空間S2と、内部側空間S3と、第2中央空間S4とが形成されている。
これらの第1中央空間S1と、外部側空間S2と、内部側空間S3と、第2中央空間S4とは、いずれも断熱空気層として作用し、貯蔵室2Aに熱が侵入することを抑制すると共に、貯蔵室2Aから冷気が漏出することを抑制することができる。
さらに、貯蔵庫2と、断熱扉本体12との間において、貯蔵庫2の内部と外部との間には、各外縁封止部材20の内部に形成された各空間の内、少なくとも3つの空間が配置されている。
具体的には、外縁封止部材20は、貯蔵庫2の内部と外部との間に、第1中央空間S1と、外部側空間S2と、内部側空間S3、または外部側空間S2と、内部側空間S3と、第2中央空間S4とが配置されるように取り付けられている。
すなわち、貯蔵庫2の内部と外部との間には、少なくとも3つの断熱空気層が設けられている。
これによって、貯蔵庫2と、断熱扉4との間において、より確実に貯蔵室2Aの冷気の漏洩を抑制することができ、冷蔵庫1の節電効果を向上させることができる。
上述した実施形態によれば、次のような効果を奏する。
本実施形態の冷蔵庫1は、開口部が設けられた貯蔵庫2と、開口部2Bに設けられた一対の断熱扉4とを備えている。これらの断熱扉4には、いずれも開口部2Bを封止する複数の外縁封止部材20が設けられており、これらの外縁封止部材20の封止部材本体28は、いずれも中空に形成されている。また、封止部材本体28の内部には、第1仕切部24と、第2仕切部25と、第3仕切部26とが設けられている。これらの第1仕切部24と、第2仕切部25と、第3仕切部26とは、第1中央空間S1と、外部側空間S2と、内部側空間S3と、第2中央空間S4とを形成している。そして、貯蔵庫2の内部と外部との間には、これらの各空間の内、少なくとも3つが配置されている構成とした。
これによって、貯蔵庫2の内部と外部との間には、少なくとも3つの断熱空気層が設けられている。このため、貯蔵庫2と、断熱扉4との間において、より確実に貯蔵室2Aの冷気の漏洩を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、封止部材本体28には、外縁磁石40が収められる外縁磁石収容部21が設けられ、当該外縁磁石収容部21の収容部前面板21Aには、貯蔵庫2の金属板10に密着する密着面22が設けられている。そして、第1仕切部24は、外縁磁石40を挟んで収容部前面板21Aの反対側に位置する当該収容部背面板21Bの外表面である接続面23に設けられている構成とした。これによって、密着面22は、金属板10の表面に平行に移動され、全面を金属板10の表面に確実に密着させることができる。このため、外縁封止部材20が金属板10から剥離することを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、外縁封止部材20には、当該外縁封止部材20から突出する外縁取付部30が断熱扉本体12に着脱自在に取り付けられており、当該外縁取付部30は、幅方向における断面が矢尻状に形成されている。そして、第3仕切部26は、外縁取付部30の背面に設けられている構成とした。これによって、外縁封止部材20を断熱扉本体12に取り付けるときに、第3仕切部26が外縁取付部30の先端に向かって押し込まれることによって、各返し部30Aが互いに接近する方向に変形する。このため、外縁取付部30を外縁取付溝16に容易に挿入することができ、外縁封止部材20の取付性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、外縁封止部材20には、貯蔵庫2と、断熱扉本体12との間を封止する第1内部側ひれ部31が設けられ、当該第1内部側ひれ部31は、ひれ部空間V1、V2を備えた中空に形成されている構成とした。これによって、側面部材9と扉内装板14との間を第1内部側ひれ部31が封止すると共に、肉厚部34の内部のひれ部空間V1、V2が断熱空気層として作用し、貯蔵室2Aの冷気の漏洩を抑制することができる。
上述した実施形態は、本発明の一態様を例示したものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
例えば、上述した実施形態では、外縁封止部材20は、断熱扉本体12の各辺に、それぞれが対応する複数の線状の部材としたが、これに限らず、断熱扉の4辺に対応する矩形の枠体として、一体に成型されたものであってもよい。
また例えば、上述した実施形態では、冷蔵庫1を4ドア式の縦型冷蔵庫としたが、これに限らず、アンダーカウンター型の業務用冷蔵庫や、仕切り板などで仕切られることで形成された複数の貯蔵室を備えた家庭用冷蔵庫といった冷蔵庫に適用してもよい。
また例えば、外縁封止部材20に限らず、側面封止部材50も中空に形成され、複数の空間に区切られていてもよい。
1 冷蔵庫
2 貯蔵庫
2A 貯蔵室
2B 開口部
3 断熱壁
4 断熱扉
6 機械室
9 側面部材
10 金属板
12 断熱扉本体
13 扉外装板
14 扉内装板
16 外縁取付溝
20 外縁封止部材(封止部材)
21 外縁磁石収容部(磁石収容部)
21A 収容部前面板
21B 収容部背面板
22 密着面
23 接続面(外表面)
24 第1仕切部(仕切部)
25 第2仕切部(仕切部)
26 第3仕切部(仕切部)
28 封止部材本体(本体)
28A 前面板
28B 背面板
28C 外部側側板
28D 内部側側板
30 外縁取付部
30A 返し部
31 第1内部側ひれ部(ひれ部)
34 肉厚部
40 外縁磁石(磁石)
50 側面封止部材
S1 第1中央空間(空間)
S2 外部側空間(空間)
S3 内部側空間(空間)
S4 第2中央空間(空間)
V1、V2 ひれ部空間

Claims (4)

  1. 貯蔵庫の開口部に設けられた断熱扉に設けられた封止部材において、
    中空に形成された本体と、
    前記本体の内部に複数の空間を形成する複数の仕切部とを備え、
    前記貯蔵庫の内部と外部との間には、前記複数の空間の少なくとも3つが配置されている
    ことを特徴とする封止部材。
  2. 前記本体には、磁石が収められる磁石収容部が設けられ、
    前記磁石収容部には、前記貯蔵庫に密着する密着面が設けられ、
    前記複数の仕切部の内の1つの仕切部は、前記磁石を挟んで前記密着面の反対側に位置する前記磁石収容部の外表面に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の封止部材。
  3. 前記本体から突出する取付部が前記断熱扉に着脱自在に取り付けられており、
    前記取付部は、断面が矢尻状に形成されており、
    前記複数の仕切部の内の他の仕切部は、前記取付部の背面に設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の封止部材。
  4. 前記封止部材には、前記貯蔵庫と、前記断熱扉との間を封止するひれ部が設けられ、
    前記ひれ部は、ひれ部空間を備えている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の封止部材。
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