JP7422310B2 - 冷蔵庫 - Google Patents
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Description
このような冷蔵庫には、左右のどちらか一方の扉を開けたときに、もう片方の扉も開いてしまう共開きを抑制するために、磁石の対峙する箇所に面取り、またはラウンド形状を設け、接触面積を減らして摩擦抵抗を抑制するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、扉の共開きを抑制できる冷蔵庫を提供することを目的とする。
本実施の形態において、磁力による吸着力とは、2つの磁石が磁力によって、互いに引き付けられる力の度合いを意味する。
図1は、本発明の実施形態に係る冷蔵庫1の正面図である。
冷蔵庫1は、図1に示すように、アンダーカウンター型の業務用冷蔵庫であり、当該冷蔵庫1は、貯蔵庫2と、複数の断熱扉4と、機械室5と、トップテーブル6と、を備えている。
貯蔵庫2は、断熱壁を備えた箱状部材であり、当該貯蔵庫2は、内部に貯蔵室が設けられ、前面が開口している。
また、各断熱扉4の前面には、いずれも互いに隣接する側面側にハンドル10が設けられている。
また、貯蔵庫2と、機械室5との上面には、トップテーブル6が取り付けられている。
図2は、一方の断熱扉4の斜視図である。なお、図2は、断熱扉4の背面側から視た図となっている。
図3は、一方の断熱扉4と、取付ガイド部材24と、封止部材26とを示した分解斜視図であり、図4は、封止部材26の長手方向に直交する方向に沿った断面図である。なお、図3において、軟質材料で形成された側面パッキン28と、前面ひれ部32とには、説明の便宜上ドットを付している。
以下、一方の断熱扉4について説明するが、他方の断熱扉4についても同様の構成となっている。
断熱扉4は、図2に示すように、所定の厚さを有した平板状の部材であり、当該断熱扉4の前面と、両側面と、上面と、下面と、背面の外縁とは、いずれもステンレス鋼板等の金属によって一体に形成された扉外装板12によって構成されている。また、断熱扉4の背面中央部は、硬質樹脂で形成された扉内装板14によって構成されている。この扉内装板14は、断熱扉4の背面の外縁よりも、貯蔵室の内部側に突出している。
これらの扉外装板12、及び扉内装板14によって囲まれた空間には、発泡スチロールや硬質ウレタンフォーム等の断熱材16が充填されている。
なお、扉外装板12は、金属に限らずABS樹脂等の硬質樹脂で形成されていてもよい。
複数の外縁パッキン20は、ゴム等の軟質樹脂で形成され、断熱扉4の外縁の各辺に対応するように、それぞれが線状に成形されている。各外縁パッキン20の前面は、当該外縁パッキン20の長手方向全体に亘って滑らかに成形されており、また、各外縁パッキン20の背面には、当該外縁パッキン20の長手方向全体に亘って凸部20Aが突出して設けられている。
この凸部20Aが外縁パッキン取付溝18に挿入されることによって、各外縁パッキン20が扉外装板12に取り付けられる。
なお、外縁パッキン20は、線状に限らず、一体に成型された矩形の枠体であってもよい。
以下、一方の断熱扉4の側面について説明するが、他方の断熱扉4についても同様の構成となっている。
図3に示すように、各断熱扉4の他方の断熱扉4に隣接する側の側面には、取付ガイド部材24を介して封止部材26が設けられている。
さらに、ヒータ保持部24Dの断熱扉4の前面側には、保持部係合片24Eが設けられている。この保持部係合片24Eは、断熱扉4の前面側に突出する爪状に形成されている。この保持部係合片24Eには、後述するカバー部30が備えるカバー部係合片30Bが係合される。
封止部材26は、図3、及び図5に示すように、側面パッキン28と、カバー部30と、前面ひれ部32とを備え、これらが一体に成形されることで形成されている。側面パッキン28と、カバー部30と、前面ひれ部32とは、同一の樹脂材で形成されている。本実施形態では、側面パッキン28と、カバー部30と、前面ひれ部32とは、いずれもポリ塩化ビニルによって形成されている。
この封止部材26は、取付ガイド部材24と同程度の長さ寸法を備え、断面がコ字状となるように成形されたレール状の部材であり、当該封止部材26は、上下方向が断熱扉4の上下方向に沿うように取り付けられている。
この側面パッキン28は、断面がL字状に成形され、当該L字形状の角部に相当する箇所には、断面が矩形の空間を有するように区切られた側面マグネット収容部28Aが設けられている。以下、側面マグネット収容部28Aの内部の空間を収容空間Vとする。
側面マグネット収容部28Aに挿通された側面マグネット34は、収容空間Vに配置される。
また、第2シール部28Cの先端部28C1は、側面マグネット収容部28Aの他方の断熱扉4側に位置する面と同程度の位置まで延びている。
この第2シール部28Cの上下方向における長さ寸法は、側面パッキン28の上下方向における長さ寸法よりも短く、扉内装板14の上下方向における長さ寸法と同程度の長さ寸法となっている。
硬質に形成されていることによって、カバー部30は、取付ガイド部材24に容易に取り付けられ、また、冷蔵庫1の意匠性が向上する。
このカバー部30は、断面がコ字状に形成されており、当該カバー部30の底面30Aの貯蔵庫2の庫内側に位置する端部には、上述の通り、側面パッキン28の連結部28Eが結合されている。
さらに、カバー部係合片30Bには、リブ30B1が設けられている。リブ30B1は、貯蔵庫2の庫内側に向かって突出しており、当該リブ30B1は、ヒータ36が保持されたヒータ保持部24Dの開放された箇所を閉塞している。
また、前面ひれ部32は、断熱扉4の側面に向かって延びており、当該前面ひれ部32の先端は、断熱扉4の側面に当接されている。
キャップ38の他方の端部側に位置する先端には、ねじ止め孔38Cが設けられており、は、ねじ孔12Bが設けられている。キャップ38は、ねじ止め孔38Cを介して、断熱扉4の背面の外縁にねじ部材によってねじ止めされることで、断熱扉4に固定される。
図6は、封止部材26の長手方向に直交する方向に沿った断面図である。
図6に示すように、側面マグネット収容部28Aは、他方の断熱扉4側に位置する壁面を構成する密着部40を備えている。密着部40は、側面パッキン28の長手方向全体に亘って設けられた平板状の部材であり、また、当該密着部40は、側面パッキン28に一体に形成されている。
密着部40は、他方の断熱扉4側に一対の断熱扉4が閉止されたときに、互いに密着する密着面28A1を有している。各密着面28A1は、いずれも平滑面に形成されている。
また、密着部40の長手方向に直交する方向における一方の端部には、連結部28Eの一方の端部が結合されている。
本実施形態の距離調節部50は、背面28A2において、貯蔵庫2の庫内側から遠ざかった位置、すなわち貯蔵庫2の庫外側に設けられている。
なお、距離調節部50は、側面パッキン28の長手方向において、一部に設けられていてもよい。また、距離調節部50は、側面パッキン28の長手方向において、短い突起状に形成されたものが複数設けられていてもよい。
収容空間Vに収められた側面マグネット34の幅方向を構成する側面34Aにおいて、当該側面34Aの庫内側に位置する箇所が背面28A2に当接し、当該側面34Aの庫外側に位置する箇所が距離調節部50に当接する。
これによって、収容空間Vに収められた側面マグネット34は、庫内側に位置する端部側が密着面28A1に接近し、庫外側に位置する端部側が密着面28A1から遠ざかるように配置される。すなわち、側面マグネット34は、密着部40の密着面28A1に対して、幅方向を構成する側面34Aが斜めになるように側面マグネット収容部28Aに収められる。
このため、断熱扉4が開閉された場合や、密着部40の密着面28A1同士が密着した場合であっても、側面マグネット34は、収容空間Vで位置ずれを起こすことが抑制される。すなわち、側面マグネット34は、距離調節部50と、側面マグネット収容部28Aの内周面とによって、密着部40の密着面28A1に対して、幅方向を構成する側面34Aが斜めになるように位置決めされた状態で側面マグネット収容部28Aの収容空間Vに収められている。
まず、封止部材26を取付ガイド部材24に取り付ける手順について説明する。
まず、ヒータ36がヒータ保持部24Dに挟み込まれる。次いで、封止部材26の一方の端部を取付ガイド部材24の一方の端部に上下方向にスライドさせながら挿通させることで、封止部材26は、取付ガイド部材24に固定される。すなわち、取付ガイド部材24とカバー部30とは、側面パッキン28の「固定部」として機能する。
また、各断熱扉4の封止部材26のそれぞれが備える側面マグネット34同士は、磁力によって、互いに引き付けられる。これによって、各伸長部28F、及び連結部28Eが互いに他方の断熱扉4の側面に向かって伸長する。そして、各側面マグネット収容部28Aの他方の断熱扉4側に位置する平滑面である密着面28A1同士が各側面マグネット34の磁力によって圧着される。
このように、各断熱扉4が閉止された状態において、各密着面28A1同士が側面マグネット34の磁力によって圧着されて密着することで、各断熱扉4の側面間の隙間が高い気密性で封止される。
加えて、上述の通り、前面ひれ部32は、断熱扉4の側面に当接している。これらの断熱空気層と、前面ひれ部32とによって、断熱扉4の側面と、取付ガイド部材24との間から貯蔵室の内部に熱が侵入することを抑制すると共に、貯蔵室の内部から冷気が漏出することが抑えられる。
さらに、メンテナンスや、掃除等を行うときに、ユーザが側面パッキン28とカバー部30とを個別に取り外す必要がなく、これらの側面パッキン28とカバー部30の破損や脱落が抑制される。
加えて、側面パッキン28と、カバー部30とを結合させるための構造や機構を設ける必要がなく、封止部材26を小型化することができ、断熱扉4を薄型化や軽量化させることが可能である。
上述の通り、本実施形態では、各側面マグネット34は、密着部40の密着面28A1に対して、幅方向を構成する側面34Aが斜めになるように側面マグネット収容部28Aに収められている。すなわち、各側面マグネット34の一部は、密着部40の密着面28A1から所定の距離を空けた状態で配置されている。
これによって、各側面マグネット34同士の所定箇所の距離が離間することとなり、当該箇所においては、各側面マグネット34の磁力による吸着力が弱まる。
このため、各密着部40の密着面28A1は、互いに密着した状態から、互いに摺動することが容易となっている。
各側面パッキン28には、いずれも側面マグネット34が収められる側面マグネット収容部28Aが設けられている。そして、側面マグネット収容部28Aは、いずれも互いに密着する密着部40を備え、側面マグネット34の少なくとも一部を密着部40の密着面28A1から遠ざける距離調節部50が設けられている構成とした。
これによって、各側面マグネット34同士の所定箇所の距離が離間することとなり、当該箇所においては、各側面マグネット34の磁力による吸着力が弱まる。
このため、各密着部40の密着面28A1は、互いに密着した状態から、互いに摺動することが容易となり、各断熱扉4の共開きを抑制できる。
これによって、密着面28A1を平滑面としつつ、当該密着面28A1から側面マグネット34の所定箇所を遠ざけることができる。このため、密着面28A1同士が係合する等して断熱扉4の開閉を妨げることが抑制される。
例えば、図7に示すように、側面マグネット収容部28Aの密着部40は、密着面28A1に対して背面28A2が傾斜面となるように形成されていてもよい。具体的には、貯蔵庫2の庫内側から庫外側に向かうにつれて、密着面28A1と背面28A2との距離が離間するように形成されている。
この場合、密着部40の背面28A2側を構成する箇所が距離調節部として機能する。
2 貯蔵庫
4 断熱扉
26 封止部材
28 側面パッキン(パッキン)
28A 側面マグネット収容部(磁石収容部)
28A1 密着面
28A2 背面
34 側面マグネット(磁石)
34A 側面
40 密着部
50 距離調節部
V 収容空間
Claims (4)
- 開口部が設けられた貯蔵庫と、前記開口部に設けられた一対の断熱扉とを備え、
一対の前記断熱扉は、観音開き式扉であり、
各前記断熱扉の互いに対向している側面には、いずれも各前記断熱扉が閉じられたときに互いに密着することで前記貯蔵庫を封止するパッキンが設けられ、
各前記パッキンには、いずれも磁石が収められる磁石収容部が設けられ、
各前記磁石収容部は、いずれも互いに密着する密着面を備え、
各前記磁石収容部の少なくとも一方には、前記磁石の少なくとも一部を前記密着面から遠ざける距離調節部が設けられ、
前記距離調節部は、前記貯蔵庫の庫外側に位置する前記磁石の端部が前記貯蔵庫の庫内側に位置する前記磁石の端部よりも前記密着面から遠ざかるように設けられている
ことを特徴とする冷蔵庫。 - 前記磁石収容部は、内部に前記磁石を収める収容空間が設けられ、
前記距離調節部の前記収容空間側は、前記貯蔵庫の庫外側に位置する前記磁石の端部が前記貯蔵庫の庫内側に位置する前記磁石の端部よりも前記密着面から遠ざかるように前記収容空間側に向かって突出して設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。 - 前記密着面は、前記パッキンに一体に形成され、前記パッキンの長手方向全体に亘って平板状に設けられている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。 - 前記距離調節部は、前記収容空間側に膨出する突起状に形成されている
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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