JP2020132903A - 電着塗装装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】種類の異なる被塗物が混流しても生産性を悪化させることなく、求められる塗装仕様を満足させることができるようにする。【解決手段】電着塗装装置1は、被塗物W1を吊り下げる第1吊り下げ部材11と、被塗物W2を吊り下げる第2吊り下げ部材12と、第1吊り下げ部材11及び第2吊り下げ部材12にそれぞれ設けられ、吊り下げられた被塗物W1、W2及び陽極用電極部材2a間に流れる電流の大きさを変更する電流変更部21、22を備えている。【選択図】図4
Description
本発明は、電着塗装装置に関し、特に被塗物に応じて塗装仕様を変更可能にする構造の技術分野に属する。
従来より、例えば自動車の車体や足回り部品等の被塗物を塗装する際にはカチオン電着塗装法が用いられることがある。カチオン電着塗装ラインでは、被塗物の脱脂洗浄処理を施した後、化成処理を施し、その後、被塗物を電着槽に搬送して被塗物に塗料を付着させてから、焼き付け、乾燥処理を施す。
電着塗装ラインでは、種類が異なる被塗物(例えば、クロスメンバー、アーム、トーションビームなど)が搬送されてくることがある。被塗物は車種や仕向け地などによって塗装仕様(塗装膜厚)が異なる場合があり、塗装工程には次のようなことが求められる。
(1)塗装仕様に指示された、被塗物ごとに異なる厚さの塗膜の形成
(2)同じ塗装仕様の被塗物については、被塗物の種類に関わらない均一な膜厚の塗膜の形成
(1)塗装仕様に指示された、被塗物ごとに異なる厚さの塗膜の形成
(2)同じ塗装仕様の被塗物については、被塗物の種類に関わらない均一な膜厚の塗膜の形成
いろいろな形状や大きさの被塗物が順次搬送されてくる電着塗装ラインにおいて、電着塗膜の膜厚をできるだけ均一にすることや、塗装仕様に応じた厚さの電着塗膜を形成するために、膜抵抗の適切化、搬送速度のコントロール、変動電圧の印加を行う等、各種設備が知られている(例えば、特許文献1〜5参照)。
また、種類や塗装仕様が異なる被塗物を塗装する場合には、電着槽を一旦空にしてから、整流器の電圧を切り替えるなど、次に入槽する被塗物の塗装条件を調整することが考えられる。しかし、被塗物毎や塗装仕様毎のロット生産になるために電着塗装工程と焼付け・乾燥工程との間に塗装仕掛品が発生したり、塗装工程を空にするための空走時間が生じ、生産性を悪化させてしまう。
そこで特許文献6に開示されているように、被塗物の種類や塗装仕様が異なっても同一ラインで塗装することができる方法が提案されている。特許文献6のカチオン電着塗装装置は、薄い塗装膜厚が求められる場合には電着槽内の通電する電極の数を減らし、厚い塗装膜厚が求められる場合には電着槽内の通電する電極の数を増やすように構成されている。
しかしながら、特許文献6のカチオン電着塗装装置は、電着槽内における通電する電極の数を変化させることによって、種類や塗装仕様が異なる被塗物を同一ラインで塗装できるようにしているので、電着槽に複数の部品を搬送すると、それら全ての部品について同じ条件で塗装を行うことになり、異なる塗装仕様の被塗物を同時に電着槽内に混在させることはできない。つまり、電着槽内に搬送された全ての部品が同じ条件で塗装されることになるので、一部の部品だけ異なる条件で塗装したい場合には、他の部品と同時に電着槽に搬送することができず、他の部品の塗装が終わった後に、一部の部品を電着槽に搬送して塗装を行う必要が生じ、生産性を悪化させてしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、種類の異なる被塗物が混流しても生産性を悪化させることなく、求められる塗装仕様を満足させることができるようにすることにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、電着塗料を貯留するとともに、複数の被塗物を前記電着塗料に浸漬可能に形成された電着槽と、前記電着槽に搬送されて前記電着塗料に浸漬された導電性材料からなる複数の前記被塗物が一方の電極となり、かつ、前記電着槽内で前記被塗物から離間して配置された複数の導電性部材が他方の電極となるように、複数の前記被塗物及び前記導電性部材間に直流電流を流して前記電着塗料を前記被塗物の表面に付着させる電流供給装置とを備えた電着塗装装置において、前記被塗物に導通し、当該被塗物を吊り下げた状態で前記電着塗料に浸漬させる第1吊り下げ部材と、前記第1吊り下げ部材とは別体とされ、当該第1吊り下げ部材に吊り下げられた前記被塗物とは別の前記被塗物に導通し、当該被塗物を吊り下げた状態で前記第1吊り下げ部材に吊り下げた前記被塗物と同時に前記電着塗料に浸漬可能に構成された第2吊り下げ部材と、前記第1吊り下げ部材に吊り下げられた前記被塗物及び前記導電性部材間に流れる電流の大きさを変更する第1電流変更手段と、前記第2吊り下げ部材に吊り下げられた前記被塗物及び前記導電性部材間に流れる電流の大きさを変更する第2電流変更手段とを備えていることを特徴とする。
この構成によれば、被塗物を第1吊り下げ部材に吊り下げ、それとは別の被塗物を第2吊り下げ部材に吊り下げた状態で両被塗物を同一の電着槽の電着塗料に浸漬することが可能になる。第1及び第2電流変更手段により、第1吊り下げ部材に吊り下げられた被塗物及び導電性部材間に流れる電流の大きさを変更することが可能になるとともに、第2吊り下げ部材に取り下げられた被塗物及び導電性部材間に流れる電流の大きさを変更することが可能になる。したがって、第1吊り下げ部材に吊り下げられた被塗物及び導電性部材間に流れる電流の大きさと、第2吊り下げ部材に吊り下げられた被塗物及び導電性部材間に流れる電流の大きさとを変えることにより、第1吊り下げ部材に吊り下げられた被塗物と、第2吊り下げ部材に吊り下げられた被塗物とがそれぞれ別の塗装仕様で塗装される。
第2の発明は、前記第1及び第2電流変更手段は、前記被塗物と前記電流供給装置との間に抵抗器を介在させるか否かを切り替えるように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、被塗物と電流供給装置との間に抵抗器を介在させることで、被塗物に印加される電圧が抵抗器を介在させない場合に比べて低下するので、塗膜が薄くなる。これにより、塗膜の厚さを変えることが可能になる。
第3の発明は、前記第1及び第2電流変更手段は、前記被塗物と前記電流供給装置との間に並列に設けられ、前記抵抗器を有する第1回路及び前記抵抗器が無い第2回路と、前記第1回路と前記第2回路とを切り替える回路切替スイッチとを備えていることを特徴とする。
この構成によれば、並列に設けられた第1回路と第2回路との切り替えを回路切替スイッチで行うことにより、塗膜の厚さを簡単に変えることが可能になる。
第4の発明は、前記第1及び第2電流変更手段は、前記回路切替スイッチを制御する制御部を有し、前記制御部は、前記被塗物が前記電着槽に入槽する前に、前記回路切替スイッチによる切り替えを完了させるように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、被塗物が前記電着槽に入槽する前に第1回路と第2回路との切り替えが完了しているので、回路の切り替えが完了した後に、電着塗装が行われることになる。
第5の発明は、前記第1及び第2電流変更手段は、前記制御部に接続され、前記被塗物の位置を検出する位置検出センサを有し、前記制御部は、前記位置検出センサによって前記被塗物が前記電着槽に対して所定の距離まで接近したことを検出した場合に、前記回路切替スイッチによる切り替えを完了させるように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、被塗物が電着槽に接近したタイミングで回路切替スイッチによる切り替えが完了するので、被塗物を搬送装置等で搬送している場合等に、被塗物の位置に応じた制御が行えるようになる。
第6の発明は、前記第1電流変更手段と、前記第2電流変更手段とは、共通の前記電流供給装置に接続されていることを特徴とする。
この構成によれば、複数の電流変更手段が共通の電流供給装置に接続されるので、電流供給装置を1つにしてシンプルな構成とすることが可能になる。
第1の発明によれば、第1及び第2電流変更手段が設けられているので、第1吊り下げ部材に吊り下げられた被塗物と、第2吊り下げ部材に吊り下げられた被塗物とを同一の電着槽の電着塗料に浸漬しながら、それぞれ別の塗装仕様で塗装することができる。これにより、種類の異なる被塗物が混流しても生産性を悪化させることなく、求められる塗装仕様を満足させることができる。
第2の発明によれば、被塗物と電流供給装置との間に抵抗器を介在させるか否かを切り替えることで、塗膜の厚さを簡単に変えることができる。
第3の発明によれば、抵抗器を有する第1回路と抵抗器が無い第2回路とを並列に設けておき、回路切替スイッチによって回路を切り替えるようにしたので、回路切替スイッチを制御することによって塗膜の厚さを確実にかつ簡単に変えることができる。
第4の発明によれば、第1回路と第2回路との切り替えが完了した後に電着塗装を行うことができるので、塗膜の厚さを狙い通りに確実に変えることができる。
第5の発明によれば、被塗物を搬送している場合に被塗物の位置に応じた回路の切り替え制御を行うことができる。
第6の発明によれば、第1吊り下げ部材の電流変更手段と、第2吊り下げ部材の電流変更手段とを共通の電流供給装置に接続するようにしたので、シンプルな構成としながら、被塗物を複数通りの塗装仕様で塗装することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るカチオン電着塗装装置1を示すものである。このカチオン電着塗装装置1は、例えば自動車の部品、特に足回り部品を塗装する際に使用される装置であり、クロスメンバー、アーム、トーションビームなどを塗装することができる。カチオン電着塗装装置1によって塗装する部品を被塗物と呼ぶ。被塗物は、車種や仕向け地などによって塗装仕様(塗装膜厚)が異なる場合があり、例えば塗装膜厚(塗膜)が厚い塗装仕様と、薄い塗装仕様とがある。被塗物は、上述した部品以外にも複数あり、部品の種類は特に限定されない。また、自動車部品以外の部品をカチオン電着塗装装置1で塗装することもできる。
図1は、本発明の実施形態1に係るカチオン電着塗装装置1を示すものである。このカチオン電着塗装装置1は、例えば自動車の部品、特に足回り部品を塗装する際に使用される装置であり、クロスメンバー、アーム、トーションビームなどを塗装することができる。カチオン電着塗装装置1によって塗装する部品を被塗物と呼ぶ。被塗物は、車種や仕向け地などによって塗装仕様(塗装膜厚)が異なる場合があり、例えば塗装膜厚(塗膜)が厚い塗装仕様と、薄い塗装仕様とがある。被塗物は、上述した部品以外にも複数あり、部品の種類は特に限定されない。また、自動車部品以外の部品をカチオン電着塗装装置1で塗装することもできる。
(カチオン電着塗装装置1の全体構成)
カチオン電着塗装装置1は、電着槽2と、陽極用電極部材(導電性部材)2aと、電流供給装置3と、位置検出センサ4と、制御部5と、被塗物を吊り下げる複数の吊り下げ部材11、12、…と、吊り下げ部材11、12、…毎に設けられる電流変更部21、22、…とを備えている。吊り下げ部材11、12、…は、搬送装置30によって所定の軌道を描きながら搬送されるようになっている。搬送装置30もカチオン電着塗装装置1の構成要素とすることができる。
カチオン電着塗装装置1は、電着槽2と、陽極用電極部材(導電性部材)2aと、電流供給装置3と、位置検出センサ4と、制御部5と、被塗物を吊り下げる複数の吊り下げ部材11、12、…と、吊り下げ部材11、12、…毎に設けられる電流変更部21、22、…とを備えている。吊り下げ部材11、12、…は、搬送装置30によって所定の軌道を描きながら搬送されるようになっている。搬送装置30もカチオン電着塗装装置1の構成要素とすることができる。
電着槽2は、電着塗料を貯留するとともに、複数の被塗物を同時に電着塗料に同時に浸漬可能に形成されている。電着槽2の上方が開放されており、電着槽2の上方から被塗物を当該電着槽2の内部に搬送することが可能になっている。電着槽2は、被塗物の搬送方向に長い形状とすることができ、図1に示す「入槽側」とは、被塗物の搬送方向上流側であり、図1に示す「出槽側」とは、被塗物の搬送方向下流側である。よって、この実施形態では、被塗物が図1の左から右へ向けて搬送されるようになっている。
電着槽2に貯留される電着塗料は、従来から使用されている水溶性の電着塗料であり、例えば、塗膜成分粒子間のバインダとして機能するエマルジョンと、塗膜の色彩の基となる顔料ペーストと、イオン交換水(純水)とが混ぜ合わされてなる液状の混合物である。
電着槽2の内部には、導電性部材からなる複数の陽極用電極部材2aが電着塗料と接触するように設けられている。陽極用電極部材2aは、電着槽2の長手方向(被塗物の搬送方向)に互いに間隔をあけて配置されるとともに被塗物から離間して配置されており、例えば電着槽2等に固定されている。陽極用電極部材2aは、電着槽2の幅方向両側にそれぞれ設けることができる。電着槽2に搬送されて電着塗料に浸漬された被塗物は一方の電極となり、また、電着槽2内で被塗物から離間して配置された複数の陽極用電極部材2aが他方の電極となる。
(搬送装置30の構成)
搬送装置30は、レール部材31と、レール部材31に沿って循環するワイヤやチェーン等からなる循環部材32と、循環部材32を駆動する駆動装置33とを備えている。レール部材31は、電着槽2から上方へ離れて配置されており、電着槽2の直上に位置する部分は、電着塗料の液面と略平行に延びる一方、電着槽2の直上から搬送方向上流側へ離れるほど上に位置するように傾斜し、また、電着槽2の直上から搬送方向下流側へ離れるほど上に位置するように傾斜している。このように形成していることで、被塗物を搬送するだけで、電着塗料への浸漬、電着塗料からの引き上げが可能になる。駆動装置33は、例えば電動モータや減速機等を備えており、循環部材32を搬送方向上流側から下流側へ向けて移動させることができるように構成されている。
搬送装置30は、レール部材31と、レール部材31に沿って循環するワイヤやチェーン等からなる循環部材32と、循環部材32を駆動する駆動装置33とを備えている。レール部材31は、電着槽2から上方へ離れて配置されており、電着槽2の直上に位置する部分は、電着塗料の液面と略平行に延びる一方、電着槽2の直上から搬送方向上流側へ離れるほど上に位置するように傾斜し、また、電着槽2の直上から搬送方向下流側へ離れるほど上に位置するように傾斜している。このように形成していることで、被塗物を搬送するだけで、電着塗料への浸漬、電着塗料からの引き上げが可能になる。駆動装置33は、例えば電動モータや減速機等を備えており、循環部材32を搬送方向上流側から下流側へ向けて移動させることができるように構成されている。
(吊り下げ部材の構成)
この実施形態では、吊り下げ部材が多数設けられている。すなわち、第1吊り下げ部材11、第2吊り下げ部材12、第3吊り下げ部材13、…が搬送方向上流側から下流側に向けて順に設けられている。吊り下げ部材11、12、…は、導電性材料からなり、互いに別体とされている。吊り下げ部材11、12、…は、全て同じ構造のものにすることができるが、吊り下げる被塗物の形状や大きさに応じて変更してもよい。吊り下げ部材11、12、…の上端部は、搬送装置30の循環部材32に固定されている。吊り下げ部材11、12、…の間隔は、被塗物が互いに接触しないように設定されていればよく、例えば自動車の足回り部品の場合、400mm〜600mm程度に設定することができる。吊り下げ部材11、12、…の下部には、被塗物を引っ掛ける等して係合させるための係合部11a、12a、…が設けられている。吊り下げ部材11、12、…は、搬送装置30の循環部材32やレール部材31と導通状態になっている。電流供給装置3と吊り下げ部材11、12、…とは、循環部材32やレール部材31を介して電気的に接続されている。
この実施形態では、吊り下げ部材が多数設けられている。すなわち、第1吊り下げ部材11、第2吊り下げ部材12、第3吊り下げ部材13、…が搬送方向上流側から下流側に向けて順に設けられている。吊り下げ部材11、12、…は、導電性材料からなり、互いに別体とされている。吊り下げ部材11、12、…は、全て同じ構造のものにすることができるが、吊り下げる被塗物の形状や大きさに応じて変更してもよい。吊り下げ部材11、12、…の上端部は、搬送装置30の循環部材32に固定されている。吊り下げ部材11、12、…の間隔は、被塗物が互いに接触しないように設定されていればよく、例えば自動車の足回り部品の場合、400mm〜600mm程度に設定することができる。吊り下げ部材11、12、…の下部には、被塗物を引っ掛ける等して係合させるための係合部11a、12a、…が設けられている。吊り下げ部材11、12、…は、搬送装置30の循環部材32やレール部材31と導通状態になっている。電流供給装置3と吊り下げ部材11、12、…とは、循環部材32やレール部材31を介して電気的に接続されている。
吊り下げ部材11、12、…は、被塗物を吊り下げた状態で電着槽2の電着塗料に浸漬させるための部材である。吊り下げ部材11、12、…の全てに同じ被塗物を吊り下げることができ、また、吊り下げ部材11、12、…に互いに異なる被塗物を吊り下げることもできる。この実施形態では、図4に示すように、第1被塗物W1を第1吊り下げ部材11に吊り下げた状態で第1被塗物W1を電着塗料に浸漬させる一方、第1吊り下げ部材11に吊り下げられた第1被塗物W1とは別の被塗物である第2被塗物W2を第2吊り下げ部材12に吊り下げた状態で第2被塗物W2を電着塗料に浸漬させるように構成されている。第1被塗物W1を第1吊り下げ部材11に吊り下げた状態では、第1吊り下げ部材11が第1被塗物W1に導通しており、また、第2被塗物W2を第2吊り下げ部材12に吊り下げた状態では、第2吊り下げ部材12が第2被塗物W2に導通している。同様に、第3吊り下げ部材13には第1被塗物W1が吊り下げられ、第4吊り下げ部材14には第2被塗物W2が吊り下げられている。第1被塗物W1と第2被塗物W2の順番は一例であり、この順番に限られるものではなく、任意の順番で第1被塗物W1と第2被塗物W2を吊り下げることができる。
尚、どの吊り下げ部材にどの被塗物を吊り下げてもよく、第1被塗物W1を吊り下げている吊り下げ部材が本発明の第1吊り下げ部材に相当し、第2被塗物W2を吊り下げている吊り下げ部材が本発明の第2吊り下げ部材に相当する。
第1被塗物W1と第2被塗物W2とは、求められる塗装仕様が異なっている。具体的には、第1被塗物W1の塗膜の方が第2被塗物W2の塗膜よりも厚くする必要がある。塗膜は、塗装仕様を決定する1つの要素であり、塗膜以外にも塗装仕様を決定する要素があってもよい。第1被塗物W1と第2被塗物W2とが同じ形状や同じ大きさであっても、第1被塗物W1と第2被塗物W2とに求められる塗装仕様が異なる場合がある。また、形状や大きさが異なっていても、求められる塗装仕様が同じである場合もある。この実施形態では、詳細は後述するが、被塗物の形状や大きさ、構造等には関係なく、求められる塗装仕様を満足させることができるように塗膜を形成することができる。
(電流変更部の構成)
電流変更部(電流変更手段)21、22、…は、吊り下げ部材11、12、…にそれぞれ設けられている。第1吊り下げ部材11に設けられている電流変更部を第1電流変更部21とし、第2吊り下げ部材12に設けられている電流変更部を第2電流変更部22とし、以下、同様に第3電流変更部23、第4電流変更部24、…とする。電流変更部21、22、…は、全て同じ構造のものにすることができるが、一部が異なっていてもよい。
電流変更部(電流変更手段)21、22、…は、吊り下げ部材11、12、…にそれぞれ設けられている。第1吊り下げ部材11に設けられている電流変更部を第1電流変更部21とし、第2吊り下げ部材12に設けられている電流変更部を第2電流変更部22とし、以下、同様に第3電流変更部23、第4電流変更部24、…とする。電流変更部21、22、…は、全て同じ構造のものにすることができるが、一部が異なっていてもよい。
第1電流変更部21は、第1吊り下げ部材11に吊り下げられた第1被塗物W1及び陽極用電極部材2a間に流れる電流の大きさを変更するための部分である。同様に、第2電流変更部22は、第2吊り下げ部材12に吊り下げられた第2被塗物W2及び陽極用電極部材2a間に流れる電流の大きさを変更するための部分である。以下、第3電流変更部23、第4電流変更部24、…も同様に機能する。
図2に示すように、第1電流変更部21は、第1被塗物W1と電流供給装置3との間に抵抗器21aを介在させるか否かを切り替えるように構成されている。具体的には、第1電流変更部21は、抵抗器21aを有する第1回路21b及び抵抗器21aが無い第2回路21cと、第1回路21bと第2回路21cとを切り替えるための回路切替スイッチ21dとを備えている。第1回路21bと第2回路21cとは、第1被塗物W1と電流供給装置3との間に並列に設けられている。回路切替スイッチ21dが図2に実線で示すように、第2回路21c側を閉にすると、第1回路21bは開かれて電流供給装置3からの電流は第2回路21cを流れることになる。一方、回路切替スイッチ21dが図2に仮想線で示すように、第1回路21b側を閉にすると、第2回路21cは開かれて電流供給装置3からの電流は第1回路21bを流れることになる。この第1回路21bには、抵抗器21aが設けられているので、第2回路21cを電流が流れる場合に比べて第1被塗物W1に流れる電流が低下することになる。
第1電流変更部21は、例えば電磁ソレノイド等からなるアクチュエータ21eを備えた構造とすることもできる。アクチュエータ21eは、回路切替スイッチ21dを操作するものであり、アクチュエータ21eにより、第1回路21bを閉じて第2回路21cを開いた状態と、第2回路21cを閉じて第1回路21bを開いた状態とに切り替えることができる。アクチュエータ21eは、制御部5に接続され、当該制御部5によって制御される。
(位置検出センサ4の構成)
図1に示す位置検出センサ4は、制御部5に接続されており、被塗物の位置を検出するためのセンサである。位置検出センサ4は、例えば、被塗物が電着槽2に対して所定の距離まで接近したことを検出可能なセンサであればよく、例えばリミットスイッチや、レーザー光を照射して対象物の距離を測定するレーザーセンサ等で構成することができる。リミットスイッチを用いる場合、被塗物が搬送されてきて電着槽2に対して入槽側から接近し、電着槽2と搬送物との距離が例えば数mから数十cmになったときに、リミットスイッチがONになるように当該リミットスイッチを配設することができる。レーザーセンサを用いる場合、電着槽2と搬送物との距離が例えば数mから数十cmになった場合に、レーザーセンサの検出範囲に被塗物が入るように、当該レーザーセンサを配設することができる。位置検出センサ4は、上述したもの以外にも、被塗物の位置を検出可能なセンサであればよく、従来から周知のものを用いることができる。
図1に示す位置検出センサ4は、制御部5に接続されており、被塗物の位置を検出するためのセンサである。位置検出センサ4は、例えば、被塗物が電着槽2に対して所定の距離まで接近したことを検出可能なセンサであればよく、例えばリミットスイッチや、レーザー光を照射して対象物の距離を測定するレーザーセンサ等で構成することができる。リミットスイッチを用いる場合、被塗物が搬送されてきて電着槽2に対して入槽側から接近し、電着槽2と搬送物との距離が例えば数mから数十cmになったときに、リミットスイッチがONになるように当該リミットスイッチを配設することができる。レーザーセンサを用いる場合、電着槽2と搬送物との距離が例えば数mから数十cmになった場合に、レーザーセンサの検出範囲に被塗物が入るように、当該レーザーセンサを配設することができる。位置検出センサ4は、上述したもの以外にも、被塗物の位置を検出可能なセンサであればよく、従来から周知のものを用いることができる。
位置検出センサ4は、第1被塗物W1と第2被塗物W2との識別が行えるように構成することができる。例えば、第1被塗物W1と第2被塗物W2とに異なる目印部を設けておき、第1被塗物W1の目印部を位置検出センサ4が検出すれば、第1被塗物W1が電着槽2に対して所定の距離まで接近したとし、第2被塗物W2の目印部を位置検出センサ4が検出すれば、第2被塗物W2が電着槽2に対して所定の距離まで接近したとする。また、画像センサによって第1被塗物W1と第2被塗物W2との識別及び位置を検出可能にしてもよい。
(電流供給装置3の構成)
図1に示すように、電流供給装置3は、電着槽2に搬送されて電着塗料に浸漬された複数の被塗物が一方の電極となり、かつ、電着槽2内で被塗物から離間して配置された複数の陽極用電極部材2aが他方の電極となるように、複数の被塗物及び陽極用電極部材2a間に直流電流を流して電着塗料を被塗物の表面に付着させるための装置である。電流供給装置3は、例えば整流器3a等を備えており、所定以上の電圧で直流電流を流すことができるように構成されている。電圧は、被塗物や塗装仕様等に応じて変更することができる。
図1に示すように、電流供給装置3は、電着槽2に搬送されて電着塗料に浸漬された複数の被塗物が一方の電極となり、かつ、電着槽2内で被塗物から離間して配置された複数の陽極用電極部材2aが他方の電極となるように、複数の被塗物及び陽極用電極部材2a間に直流電流を流して電着塗料を被塗物の表面に付着させるための装置である。電流供給装置3は、例えば整流器3a等を備えており、所定以上の電圧で直流電流を流すことができるように構成されている。電圧は、被塗物や塗装仕様等に応じて変更することができる。
電流供給装置3の陽極側には、陽極側配線3bを介して複数の陽極用電極部材2aが接続されている。電流供給装置3の陰極側には、陰極側配線3cを介して複数の電流変更部21、22、…が接続されている。つまり、第1吊り下げ部材11に設けられた第1電流変更手段21と、第2吊り下げ部材12に設けられた第2電流変更手段12とは、共通の電流供給装置3に接続されているので、構造をシンプルにすることができる。
(制御部5の構成)
図2に示すように、制御部5は、電流供給装置3を制御するとともに、アクチュータ21eも制御する部分であり、例えばシーケンサ等を用いた制御回路で構成することができる。制御部5は、図示しない運転スイッチがONにされると、電流供給装置3に対して所定の電圧を印加するように制御信号を出力する。これにより、電流供給装置3が所定の電圧を印加する。
図2に示すように、制御部5は、電流供給装置3を制御するとともに、アクチュータ21eも制御する部分であり、例えばシーケンサ等を用いた制御回路で構成することができる。制御部5は、図示しない運転スイッチがONにされると、電流供給装置3に対して所定の電圧を印加するように制御信号を出力する。これにより、電流供給装置3が所定の電圧を印加する。
また、位置検出センサ4によって被塗物が電着槽2に対して所定の距離まで接近したことを検出した場合に、回路切替スイッチ21dによる切り替えを完了させるべく、アクチュエータ21eを制御する。すなわち、位置検出センサ4が、第1被塗物W1が電着槽2に対して所定の距離まで接近したことを検出すると、第1被塗物W1の塗装仕様は膜厚が厚い仕様であるため、第2回路21cに電流が流れるようにアクチュエータ21eが回路切替スイッチ21dを操作する。一方、位置検出センサ4が、第2被塗物W2が電着槽2に対して所定の距離まで接近したことを検出すると、第2被塗物W2の塗装仕様は膜厚が薄い仕様であるため、第1回路21bに電流が流れるようにアクチュエータ21eが回路切替スイッチ21dを操作する。この回路切替スイッチ21dによる切り替えを、被塗物が電着槽2に入槽するまでに完了させるように、制御部5がアクチュエータ21eに対して制御信号を出力する。
(カチオン電着塗装の手順)
次に、図3に示すフローチャートに基づいてカチオン電着塗装の手順について説明する。ステップS1では、被塗物の脱脂及び洗浄処理を施す。その後、ステップS2に進み、被塗物の表面に処理液を付着させて化成処理を施す。そして、ステップS3に進んで電着塗装を行う。最後に、ステップS4において焼付け及び乾燥処理を施す。
次に、図3に示すフローチャートに基づいてカチオン電着塗装の手順について説明する。ステップS1では、被塗物の脱脂及び洗浄処理を施す。その後、ステップS2に進み、被塗物の表面に処理液を付着させて化成処理を施す。そして、ステップS3に進んで電着塗装を行う。最後に、ステップS4において焼付け及び乾燥処理を施す。
ステップS3の電着塗装工程では、図4に示すように、第1被塗物W1と第2被塗物W2とを電着槽2の電着塗料に同時に浸漬させて電着塗料を第1被塗物W1及び第2被塗物W2の両方の表面に付着させる。このとき、上述したように、第1被塗物W1の塗装仕様は膜厚が厚い仕様であるため、第2回路21cに電流が流れるようにアクチュエータ21eが回路切替スイッチ21dを操作する一方、第2被塗物W2の塗装仕様は膜厚が薄い仕様であるため、第1回路21bに電流が流れるようにアクチュエータ21eが回路切替スイッチ21dを操作している。したがって、第1被塗物W1では、当該第1被塗物W1の抵抗だけになるので、当該第1被塗物W1に流れる電流が、第2被塗物W2に流れる電流に比べて大きくなり、第1被塗物W1に形成される塗料の膜厚は第2被塗物W2に比べて厚くなる。また、第2被塗物W2では、当該第2被塗物W2の抵抗と第1回路21bの抵抗器21aの抵抗が直列に接続された状態になるので、当該第2被塗物W2に流れる電流が、第1被塗物W1に流れる電流に比べて小さくなり、第2被塗物W2に形成される塗料の膜厚は第1被塗物W1に比べて薄くなる。
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、この実施形態に係るカチオン電着塗装装置1によれば、第1被塗物W1を第1吊り下げ部材11に吊り下げ、それとは別の第2被塗物W2を第2吊り下げ部材12に吊り下げた状態で両被塗物W1、W2を同一の電着槽2の電着塗料に浸漬することが可能になる。各吊り下げ部材11、12には電流変更部21、22がそれぞれ設けられており、この電流変更部21、22により、第1吊り下げ部材11に吊り下げられた第1被塗物W1及び陽極用電極部材2a間に流れる電流の大きさを変更することが可能になるとともに、第2吊り下げ部材12に取り下げられた第2被塗物W2及び陽極用電極部材2a間に流れる電流の大きさを変更することが可能になる。
以上説明したように、この実施形態に係るカチオン電着塗装装置1によれば、第1被塗物W1を第1吊り下げ部材11に吊り下げ、それとは別の第2被塗物W2を第2吊り下げ部材12に吊り下げた状態で両被塗物W1、W2を同一の電着槽2の電着塗料に浸漬することが可能になる。各吊り下げ部材11、12には電流変更部21、22がそれぞれ設けられており、この電流変更部21、22により、第1吊り下げ部材11に吊り下げられた第1被塗物W1及び陽極用電極部材2a間に流れる電流の大きさを変更することが可能になるとともに、第2吊り下げ部材12に取り下げられた第2被塗物W2及び陽極用電極部材2a間に流れる電流の大きさを変更することが可能になる。
したがって、第1被塗物W1と第2被塗物W2とをそれぞれ別の塗装仕様で塗装することができ、塗装の膜厚を変えることができる。
また、位置検出センサ4で第1被塗物W1と第2被塗物W2との判別を行い、回路切替スイッチ21dを自動的に操作するようにしているので、塗装仕様を作業者が視覚で識別しなくても、被塗物W1、W2を連続で流すことができる。したがって、塗装仕掛り品を置くためのエリアを確保することは必要無く、ジャストインタイムの生産が可能になる。さらに、膜厚の変更は自動化で対応できるので、間違いが起こらなくなる。
(実施形態2)
図5は、本発明の実施形態2に係るカチオン電着塗装装置1を示すものである。実施形態2では、固定式のバスバー50を備えている点で実施形態1のものと異なっている。以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
図5は、本発明の実施形態2に係るカチオン電着塗装装置1を示すものである。実施形態2では、固定式のバスバー50を備えている点で実施形態1のものと異なっている。以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
固定式のバスバー50は、搬送装置30による搬送方向に所定の間隔をあけて断続するように設けられている。搬送装置30には、電流変更部21、22、…毎に、集電子34が設けられており、この集電子34が吊り下げ部材11、12、…に吊り下げられた状態で搬送されるようになっている。吊り下げ部材11、12、…は搬送装置30のレール部材31に吊り下げられている。集電子34は、搬送装置30によって搬送されながら、バスバー50に接触して電気的に接続された状態と、バスバー50から離れて電気的に非接続とされた状態とに切り替えられる。集電子34がバスバー50に接続されると、電流が被塗物と陽極用電極部材2aとを間を流れることになる。
この実施形態2によれば、実施形態1と同様に、被塗物毎に回路を切り替えることができるので、複数の被塗物をそれぞれ別の塗装仕様で塗装することができ、塗装の膜厚を変えることができる。
(実施形態3)
図6は、本発明の実施形態3に係るカチオン電着塗装装置1を示すものである。実施形態3では、バスバー60と搬送装置30とが一体化されている点で実施形態1のものと異なっている。以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
図6は、本発明の実施形態3に係るカチオン電着塗装装置1を示すものである。実施形態3では、バスバー60と搬送装置30とが一体化されている点で実施形態1のものと異なっている。以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
バスバー60は、搬送装置30による搬送方向に連続しており、搬送装置30のレール部材31に沿って設けられている。集電子44は、電流変更部21、22、…毎に設けられており、この集電子44がバスバー60に導通した状態で搬送装置30により搬送されるようになっている。吊り下げ部材11、12、…は、実施形態1と同様に電流変更部を有しており、集電子44に吊り下げられている。電流変更部を構成する回路は、集電子44を介してバスバー60と導通可能に構成されている。
この実施形態3によれば、実施形態1と同様に、被塗物毎に回路を切り替えることができるので、複数の被塗物をそれぞれ別の塗装仕様で塗装することができ、塗装の膜厚を変えることができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る電着塗装装置は、例えば塗装の膜厚が異なる複数の自動車部品を一度に塗装する場合に利用することができる。
1 電着塗装装置
2 電着槽
3 電流供給装置
4 位置検出センサ
5 制御部
11 第1吊り下げ部材
12 第2吊り下げ部材
21 第1電流変更部(第1電流変更手段)
21a 抵抗器
21b 第1回路
21c 第2回路
21d 回路切替スイッチ
22 第2電流変更部(第2電流変更手段)
W1 第1被塗物
W2 第2被塗物
2 電着槽
3 電流供給装置
4 位置検出センサ
5 制御部
11 第1吊り下げ部材
12 第2吊り下げ部材
21 第1電流変更部(第1電流変更手段)
21a 抵抗器
21b 第1回路
21c 第2回路
21d 回路切替スイッチ
22 第2電流変更部(第2電流変更手段)
W1 第1被塗物
W2 第2被塗物
Claims (6)
- 電着塗料を貯留するとともに、複数の被塗物を前記電着塗料に浸漬可能に形成された電着槽と、
前記電着槽に搬送されて前記電着塗料に浸漬された導電性材料からなる複数の前記被塗物が一方の電極となり、かつ、前記電着槽内で前記被塗物から離間して配置された複数の導電性部材が他方の電極となるように、複数の前記被塗物及び前記導電性部材間に直流電流を流して前記電着塗料を前記被塗物の表面に付着させる電流供給装置とを備えた電着塗装装置において、
前記被塗物に導通し、当該被塗物を吊り下げた状態で前記電着塗料に浸漬させる第1吊り下げ部材と、前記第1吊り下げ部材とは別体とされ、当該第1吊り下げ部材に吊り下げられた前記被塗物とは別の前記被塗物に導通し、当該被塗物を吊り下げた状態で前記第1吊り下げ部材に吊り下げた前記被塗物と同時に前記電着塗料に浸漬可能に構成された第2吊り下げ部材と、前記第1吊り下げ部材に吊り下げられた前記被塗物及び前記導電性部材間に流れる電流の大きさを変更する第1電流変更手段と、前記第2吊り下げ部材に吊り下げられた前記被塗物及び前記導電性部材間に流れる電流の大きさを変更する第2電流変更手段とを備えていることを特徴とする電着塗装装置。 - 請求項1に記載の電着塗装装置において、
前記第1及び第2電流変更手段は、前記被塗物と前記電流供給装置との間に抵抗器を介在させるか否かを切り替えるように構成されていることを特徴とする電着塗装装置。 - 請求項2に記載の電着塗装装置において、
前記第1及び第2電流変更手段は、前記被塗物と前記電流供給装置との間に並列に設けられ、前記抵抗器を有する第1回路及び前記抵抗器が無い第2回路と、前記第1回路と前記第2回路とを切り替える回路切替スイッチとを備えていることを特徴とする電着塗装装置。 - 請求項3に記載の電着塗装装置において、
前記第1及び第2電流変更手段は、前記回路切替スイッチを制御する制御部を有し、
前記制御部は、前記被塗物が前記電着槽に入槽する前に、前記回路切替スイッチによる切り替えを完了させるように構成されていることを特徴とする電着塗装装置。 - 請求項4に記載の電着塗装装置において、
前記第1及び第2電流変更手段は、前記制御部に接続され、前記被塗物の位置を検出する位置検出センサを有し、
前記制御部は、前記位置検出センサによって前記被塗物が前記電着槽に対して所定の距離まで接近したことを検出した場合に、前記回路切替スイッチによる切り替えを完了させるように構成されていることを特徴とする電着塗装装置。 - 請求項1から5のいずれか1つに記載の電着塗装装置において、
前記第1電流変更手段と、前記第2電流変更手段とは、共通の前記電流供給装置に接続されていることを特徴とする電着塗装装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019023703A JP2020132903A (ja) | 2019-02-13 | 2019-02-13 | 電着塗装装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019023703A JP2020132903A (ja) | 2019-02-13 | 2019-02-13 | 電着塗装装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020132903A true JP2020132903A (ja) | 2020-08-31 |
Family
ID=72262426
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019023703A Pending JP2020132903A (ja) | 2019-02-13 | 2019-02-13 | 電着塗装装置 |
Country Status (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7534952B2 (ja) | 2020-12-23 | 2024-08-15 | トリニティ工業株式会社 | 電着塗装設備における通電条件データ取得方法、電着塗装設備 |
JP7539211B2 (ja) | 2020-12-17 | 2024-08-23 | トリニティ工業株式会社 | 電着塗装方法、電着塗装設備 |
-
2019
- 2019-02-13 JP JP2019023703A patent/JP2020132903A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7539211B2 (ja) | 2020-12-17 | 2024-08-23 | トリニティ工業株式会社 | 電着塗装方法、電着塗装設備 |
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