JP5997785B2 - 隔膜電極及びそれを用いた電着塗装装置 - Google Patents

隔膜電極及びそれを用いた電着塗装装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5997785B2
JP5997785B2 JP2015008308A JP2015008308A JP5997785B2 JP 5997785 B2 JP5997785 B2 JP 5997785B2 JP 2015008308 A JP2015008308 A JP 2015008308A JP 2015008308 A JP2015008308 A JP 2015008308A JP 5997785 B2 JP5997785 B2 JP 5997785B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
electrode
electrodeposition
tank
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015008308A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016132799A (ja
Inventor
小倉 敏男
敏男 小倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor East Japan Inc
Original Assignee
Toyota Motor East Japan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor East Japan Inc filed Critical Toyota Motor East Japan Inc
Priority to JP2015008308A priority Critical patent/JP5997785B2/ja
Publication of JP2016132799A publication Critical patent/JP2016132799A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5997785B2 publication Critical patent/JP5997785B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Description

本発明は、隔膜電極及びそれを用いた電着塗装装置に関し、例えば、大きさの異なる被塗物が連続して搬送される場合に、各被塗物に要求される塗膜厚にてそれぞれ電着塗装を行うための隔膜電極及びそれを用いた電着塗装装置に関する。
例えば自動車の製造工程において、車両ボデーの外・内板及び袋部内などに対し、防錆等を目的とした下地塗装が行われる。一般に、この下地塗装においては、被塗物である車両ボデーなどを、塗料が貯留された電着槽に浸漬し、通電しながら槽内を移動させ、被塗物に塗膜形成する電着塗装が行われている。より具体的には、前記電着塗装は、図10に模式的に示すように電着槽50内に水性の電着塗料51が貯留される。そして、搬送手段であるコンベア53にハンガー54を介して被塗物Wを吊持すると共に被塗物Wを槽内の塗料51に浸漬し、前記コンベア53により被塗物Wを槽50内で移動させる。
また、コンベア53に並行に集電レール56が設けられ、この集電レール56とハンガー54を介して被塗物Wに電圧を印加するようになっている。例えばカチオン電着塗装の場合、図11に模式的に示すように槽50内においては被塗物W側を陰極とし、槽50内に設置した陽極板60との間に直流電圧を印加する。これにより、電着塗料51において水の電気分解が生じ、塗料粒子51aとOH−イオンとの作用によって被塗物Wの表面に塗膜55が析出される。
ところで、近年では、自動車生産の多品種少量生産化や注文生産化に伴い、車種に応じたボデーや部品においても小ロットでの生産が求められている。このため、被塗物Wの種類毎に電着塗装装置の部品を変更することなく、一つのラインで対応でき、また、様々な種類の被塗物Wが連続して搬送されても自動的に対応でき、かつ要求される塗膜厚と塗膜品質を達成できる電着塗装装置が求められている。
このような要求に対し特許文献1には、前記集電レール56を電着槽50の入槽域に設置された1段目レールと、電着槽50の全没域及び出槽域に設置した2段目レールとで構成し、さらに2段目レールを複数の部分レールに分割し、各部分レールに独立して電圧印加が可能とした電着塗装装置が開示されている。
この構成によれば、異なる種類の被塗物Wが連続して搬送される場合においても、前記部分レール毎に対応する被塗物Wに適した電圧印加を行うことができるため、被塗物W毎に目的とする膜厚を高精度に制御することができる。
ところで、特許文献1にも開示されるように、集電レール56は一般に電気的に分離された1段目レールと2段目レールとで構成され、それぞれに整流器やトランスからなる電圧設定装置が設けられる。即ち、2つの電圧設定装置により電圧制御がなされる。
しかしながら、特許文献1に開示された電着塗装装置の構成にあっては、2段目レールにおいて、部分レール毎に独立して電圧の印加を行うために、部分レール毎に電流断続器が必要となる。したがって、従来よりも設備にかかるコストが格段に高くなるという課題があった。
特許4866980号
前記の課題に対し本願出願人は、電着槽中に複数の被塗物を連続的に搬送する際、最も面積の大きい被塗物に合わせた電圧を印加すると共に、最も面積の大きい被塗物よりも面積の小さい被塗物に対しては、通電終了前の所定時点で電圧の印加を停止するよう制御する方法を提案している(特願2014−075047)。
この方法によれば、塗着面積の異なる複数の被塗物が混在する場合であっても、各被塗物に対し適正な膜厚形成を行うことができる。
しかしながら、前記のように電圧の印加を停止する制御を行う場合、大掛かりな電流断続器が電極ごとに必要となる。そのため、電流断続器を使用しない構成よりも格段にコストが大きくなるという課題が生じていた。
更には、通電を停止する制御にあっては、陽極側に逆電位が発生し、バイポーラ現象によって塗装面に品質不良が生じるという課題があった。
本発明は、前記した点に着目してなされたものであり、種類の異なる複数の被塗物が連続して電着槽に搬送される電着塗装装置において、各被塗物に要求される塗膜厚にてそれぞれ電着塗装することができ、且つ装置にかかるコストを抑制することのできる隔膜電極及びそれを用いた電着塗装装置を提供することを目的とする。
前記した課題を解決するために、本発明に係る隔膜電極は、電着塗料が貯留された電着槽の中に配置され、被塗物との間に所定の電圧が印加される隔膜電極であって、筒状に配置された隔膜と、前記筒状の隔膜内においてその軸方向に延設された電極管と、前記隔膜の内周面と電極管の外周面との間の空間により形成された隔膜室と、前記隔膜室に対し電極液の供給/回収を行う第1の流路と、前記第1の流路から電極液が隔膜室に供給される際には前記隔膜室から溢れた電極液を外部に排出し、前記隔膜室内の電極液が前記第1の流路から回収される際には外部から前記隔膜室に空気を導入する第2の流路と、前記第1の流路を用いた電極液の供給/回収の切り替え制御を行う制御部とを備えることに特徴を有する。
また、前記複数の隔膜室のそれぞれに対応する複数の前記第1の流路と、前記複数の隔膜室のそれぞれに対応する複数の前記第2の流路とを備えることにより、前記制御部は、前記複数の第1の流路を用いた電極液の供給/回収の制御を前記複数の隔膜室に対してそれぞれ独立して行うことができる。
このように構成することにより、被塗物の大きさに合わせて、電着槽中における通電量を制御することができる。即ち、例えば車両ボデーの大きさの異なる被塗物を電着槽に連続搬送しても、各被塗物に適した通電量で電着塗装を行うことができ、大きさの異なる被塗物に対し均一な膜厚の塗装を行うことができる。
また、前記隔膜電極を用いることにより、電圧の印加を遮断することなく通電量を調整することができるため、陽極側に逆電位が発生することがなく、バイポーラ現象による塗装面の品質不良の発生を防止することができる。
また、被塗物Wの大きさによって、多数の電圧設定装置により印加電圧を切り替えたり、或いは、電流断続器により電圧の印加時間を変化させる必要がないため、装置にかかるコストを格段に抑えることができる。
また、前記した課題を解決するために、本発明に係る電着塗装装置は、前記隔膜電極を用いた電着塗装装置であって、電着塗料が貯留された電着槽と、前記電着槽の中に形成された搬送路と、前記搬送路に沿って複数の被塗物を連続搬送する搬送手段と、前記搬送路に沿って配置された複数の前記隔膜電極と、前記搬送路に搬送される被塗物と前記隔膜電極との間に所定の電圧を印加する整流器とを備え、前記制御部は、前記隔膜室ごとに前記第1の流路を用いた電極液の供給/回収の切り替え制御を行うことに特徴を有する。
このように構成された電着塗装装置によれば、前記の隔膜電極を用いることによる効果を得ることができる。
本発明によれば、種類の異なる複数の被塗物が連続して電着槽に搬送される電着塗装装置において、異なる表面積の被塗物に要求される同一膜厚に対して、それぞれ適正な電着塗装をすることができ、且つ装置にかかるコストを抑制することができる。
図1は、本発明に係る電着塗装装置を模式的に示した断面図である。 図2は、図1の電着塗装装置に用いる隔膜電極の第1の実施形態を示す縦断面図である。 図3は、図2の隔膜電極の横断面図である。 図4は、図2の隔膜電極の他の状態を示す縦断面図である。 図5は、図1の電着塗装装置に用いる隔膜電極の第2の実施形態を示す縦断面図である。 図6は、図5の隔膜電極の横断面図である。 図7は、図5の隔膜電極が配置された電着槽中に複数の被塗物を搬送する場合に、隔膜電極の陽極として機能させる部分を模式的に示す断面図である。 図8は、図7に示す被塗物の大きさが異なる場合に、隔膜電極の陽極として機能させる部分の変化を模式的に示す断面図である。 図9は、図7、図8に示す被塗物の大きさがさらに異なる場合に、隔膜電極の陽極として機能させる部分の変化を模式的に示す断面図である。 図10は、一般的な電着塗装装置の構成を示す断面図である。 図11は、電着塗装の原理を説明するための断面図である。
以下、本発明にかかる隔膜電極及びそれを用いた電着塗装装置の実施の形態につき、図面に基づいて説明する。尚、本発明に係る電着塗装装置は、ハンガーに吊した被塗物を、コンベアを用いて一定速度で搬送しながら、電着槽の電着塗料に全没させ、集電レールを介して被塗物と電極との間に所定の電圧を印加し電着塗装を行うものである。
図1は、本発明に係る電着塗装装置を模式的に示した断面図である。図1に示す電着塗装装置1は電着槽2を備え、この電着槽2は、内面をFRP等の電気絶縁材でライニングした舟形の金属タンクを採用し、中に水性塗料からなる電着塗料3を貯留している。前記電着槽2の上方には、被塗物の搬送方向に沿ってコンベア4(搬送手段)が設けられ、コンベア4の下方には、このコンベア4と並行して集電レール10が設けられている。尚、コンベア4にはコンベアパルス発信器17が設けられ、コンベア速度に応じたパルスを発信しており、このコンベアパルスは電着塗装における制御信号として用いられる。
コンベア4には絶縁部5を介してハンガー6が連結され、ハンガー6の上部に設けられた集電子(図示せず)が前記集電レール10と接触するように構成されている。また、本実施の形態において、被塗物Wは自動車ボデーとし、例えば異なるサイズのボデーが混在し、それらがハンガー6に吊持され、電着槽2の電着塗料3中に形成された搬送路に沿って搬送されるようになっている。
また、前記集電レール10は、電着槽2の入槽域に設置された第1レール10aと、その後に続く第2レール10b、第3レール10cとにより構成される。
集電レール10のうち、第1レール10aには、整流器11により一方向に所定の電圧(例えば260V)が印加可能とされ、第2レール10bには、整流器12により一方向に所定の電圧印加(例えば290V)が可能な構成となっている。尚、第3レール10cは被塗物Wが電着液から引き上げられた後での搬送のため常時0Vとなされる。
また、第1レール10a、第2レール10bにそれぞれ対応して、電着槽2内の電着塗料3に没する槽内及び被塗物側面には、複数の隔膜電極15が配置されている。尚、本実施の形態においては、例えば、被塗物W側を陰極とし、隔膜電極15側を陽極とするカチオン型電着塗装を実施するものとする。
ここで、前記隔膜電極15の第1の実施形態について詳細に説明する。隔膜電極15は、筒状に配置された隔膜内の電極管を陽極(本実施形態ではカチオン電着とする)とする電着隔膜電極によって構成される。
図2に1本の隔膜電極15の縦断面図を示し、図3にその横断面図を示す。図2、図3に示す隔膜電極15は、直棒状(筒状)の金属からなる電極管7の周りに配置された筒状の多孔性支持材8と、多孔性支持材8によってその外側に支持された隔膜9(例えばポリエチレンにより形成された膜)とを備える。
前記電極管7と多孔性支持材8と円筒状の隔膜9とは、その両端開口が絶縁キャップ13、14によって塞がれ、電極管7の外周面と多孔性支持材8の内周面との間の空間に隔膜室16が形成されている。この隔膜室16に電極液Lが充填されることによって、隔膜電極15が陽極として機能するようになっている。
また、前記電極管7には、整流器11(12)の陽極側が接続されており、その内部には電極液Lが流れ込まないように密閉されている(即ち空洞状態)。
また、前記隔膜室16には、第1の流路として供給/回収パイプ20が配管されている。この供給/回収パイプ20は、上部側の絶縁キャップ13に貫挿され、その下端部開口20aが隔膜室16の底部付近(絶縁キャップ14付近)に位置している。この供給/回収パイプ20は、極液槽18から電極液Lを供給する、或いは隔膜室16内の電極液Lを回収するために設けられている。
また、前記隔膜室16には、第2の流路として、隔膜室16内からオーバーフローにより溢れた電極液Lを回収槽21に回収するとともに、隔膜室16内に外部から空気を供給するための回収パイプ22が、上部側の絶縁キャップ13に挿通され、その一端開口22aが隔膜室16内の上部に配置されている。
尚、図2に示すように前記供給/回収パイプ20を通して隔膜室16内に電極液Lが供給されている場合、溢れた電極液Lが前記回収パイプ22を通して回収槽21に回収される。
一方、図4に示すように前記供給/回収パイプ20を通して隔膜室16から電極液Lが回収される場合、前記回収パイプ22を通して外部から隔膜室16に空気が供給され、電極液Lがすべて回収されることによって隔膜室16内が空気に置換されるようになっている。
また、前記極液パイプ20の上端側は、切替バルブ25に接続されている。前記切替バルブ25は、3つの入出力ポートを持ち、その1つに極液パイプ20が接続されている。他の2つのポートはそれぞれポンプP1に接続された回収パイプ26の一端側と、ポンプP2に接続された供給パイプ27の一端側とに接続されている。また、前記回収パイプ26の他端側と、供給パイプ27の他端側とは、それぞれ極液槽18に接続されている。
前記切替バルブ25は、極液パイプ20の接続先を、回収パイプ26と供給パイプ27のいずれかに切り替えるためのものである。
また、極液槽18と回収槽21との間には、ポンプP3に接続されたパイプ28が設けられ、回収槽21に貯まった極液LをポンプP3の駆動で極液槽18に戻すようになっている。
このように構成された隔膜電極15を陽極(カチオン電着の場合)として機能させる場合、制御部100の制御により切替バルブ25の切り替え(電極液Lの供給/回収の切り替え)を行い、極液パイプ20と供給パイプ27とを接続する。また、ポンプP2を駆動し、極液槽18から電極液Lを極液パイプ20に流す。これにより、隔膜室16には電極液Lが供給開始され、溢れてオーバーフローした液は、回収パイプ22を通って回収槽21に回収されるようになっている(図2の状態)。
また、整流器11(12)からの電圧印加により、電着塗料内の余分な酸が隔膜を通じて隔膜室16内(電極管7)に導かれ、電着塗料内から分離除去される。また、塗料粒子とOH−イオンとの作用によって被塗物Wの表面に塗膜が析出される。
一方、隔膜電極15の陽極としての機能を停止させる場合、制御部100の制御により切替バルブ25の切り替えを行い、極液パイプ20と回収パイプ26とを接続する。また、ポンプP1を駆動し、隔膜室16内の電極液Lを極液パイプ20の先端部20aから吸い出し、極液槽18に回収する。また、このとき回収パイプ22を通じて隔膜室16には空気が供給され、隔膜室16内にあった電極液Lは空気に置換される(図4の状態)。これにより、隔膜電極15は電極として機能しない状態となされる。
このように構成された隔膜電極15を用いる電着塗装装置1にあっては、電着槽2内の搬送路(第1レール10a、第2レール10bに対応する区間)に沿って、隔膜電極15が複数本配置される。
そして、電着槽2内の搬送路に沿って、複数の被塗物Wが搬送され、制御部100は例えば被塗物Wの大きさに応じて各隔膜電極15を陽極として機能させるか否かを制御する。具体的には、搬送路を複数の区間に分け、例えば被塗物Wの大きさによって、各区間に配置された複数の隔膜電極15を陽極として機能させるか否かを設定し、被塗物Wの通過に合わせて切替バルブ25の切り替えを行うように制御する。
これにより被塗物Wの大きさに合わせて、電着槽2中における通電量を制御することができる。即ち、車両ボデーの大きさの異なる被塗物Wを電着槽2に連続搬送しても、各被塗物Wに適した通電量で電着塗装を行うことができ、大きさの異なる被塗物Wに対し均一な膜厚の塗装を行うことができる。
また、前記隔膜電極15を用いることにより、電圧の印加を遮断することなく通電量を調整することができるため、陽極側に逆電位が発生することがなく、バイポーラ現象による塗装面の品質不良の発生を防止することができる。
また、被塗物Wの大きさによって、多数の電圧設定装置により印加電圧を切り替えたり、或いは、電流断続器により電圧の印加時間を変化させる必要がないため、装置にかかるコストを格段に抑えることができる。
続いて、本発明に係る隔膜電極15の第2の実施形態について説明する。
図5は、隔膜電極15の第2の実施形態を示す縦断面図であり、図6はその横断面図である。図5に示すように、隔膜電極15は、複数(第2の実施形態では3つ)のサブ電極部15A、15B、15Cが上下に連結されてなる(即ち、第1の実施形態に示した電極部15と同様の独立した機能を有する3つのサブ電極部15A、15B、15Cが1本の棒状に連結されている)。
図5において、サブ電極部15Aとサブ電極部15Bとは絶縁キャップ23により分離され、サブ電極部15Bとサブ電極部15Cとは絶縁キャップ24により分離されている。
切替バルブ25はサブ電極部15Aに対応するバルブ25Aと、サブ電極部15Bに対応するバルブ25Bと、サブ電極部15Cに対応するバルブ25Cとが設けられている。
各サブ電極部15A、15B、15Cの隔膜室16に対し極液Lの供給と回収を行うための極液パイプ20A、20B、20Cのうち、極液パイプ20Aはその下端開口がサブ電極部15Aの隔膜室16下部に配置され、極液パイプ20Bはその下端開口がサブ電極部15Bの隔膜室16下部に配置され、極液パイプ20Cはその下端開口がサブ電極部15Cの隔膜室16下部に配置される。
また、隔膜室16からオーバーフローした液を回収槽21に回収し、かつ空気を隔膜室16に供給するための回収パイプ22A、22B、22Cにおいて、回収パイプ22Aはその下端開口がサブ電極部15Aの隔膜室16上部に配置され、回収パイプ22Bはその下端開口がサブ電極部15Bの隔膜室16上部に配置され、回収パイプ22Cはその下端開口がサブ電極部15Cの隔膜室16上部に配置される。
尚、この第2の実施形態にあっては、図6に示すように、最上部のサブ電極部15Aの隔膜室16内を3本の極液パイプ20A、20B、20Cと3本の回収パイプ22A、22B、22Cが配置される。また、中央のサブ電極部15Bの隔膜室16内に2本の極液パイプ20B、20Cと2本の回収パイプ22B、22Cが配置される。また、最下部のサブ電極部15Cの隔膜室16内に1本の極液パイプ20Cと1本の回収パイプ22Cが配置される。
このように構成された隔膜電極15を用いる電着塗装装置1によれば、例えば、図7乃至図9に示すように1つの隔膜電極15内で、さらに陽極として機能させる部分(サブ電極部)と機能させない部分(サブ電極部)とを分けることができるため、より細かな通電量の制御を行うことができる。尚、図7乃至図9において、各隔膜電極15内のハッチング部分は、陽極として機能させないことを示している。
例えば、図7、図8に示すように、小型車ボデーである被塗物W4、W5、W6が区間S1を通過する際は、制御部100は、隔膜電極15内の全てのサブ電極部が陽極として機能するよう制御する。
また、区間S2、S3を通過する際には、制御部100は隔膜電極15の3つのサブ電極部のうち2つが陽極として機能するよう制御する。
さらに最後の区間S4では、制御部100は、隔膜電極15の3つのサブ電極部すべてが陽極として機能しないよう制御する。
即ち、被塗物Wが小型車ボデーの場合には、塗布面積が小さい分、通電量が小さく抑えられる。
一方、図7、図9に示すように、大型車ボデーである被塗物W3、W9、W10、W11が区間S1、S2、S3、S4を通過する際は、制御部100は、隔膜電極15内の全てのサブ電極部が陽極として機能するよう制御する。
即ち、被塗物Wが大型車ボデーの場合には、塗布面積が大きい分、通電量が大きくなるよう制御される。
このように隔膜電極15の第2の実施形態によれば、1つの隔膜電極15内に複数のサブ電極部を有し、サブ電極部ごとに陽極として機能させるか否かを設定することができるため、搬送区間内においてより細かに通電量を制御することができる。
尚、前記実施の形態においては、隔膜電極15の第2の実施形態において、1つの隔膜電極15が3つのサブ電極部15A,15B,15Cからなるものとしたが、本発明にあっては、サブ電極部の数は限定されるものではない。例えば、2つのサブ電極部や4つのサブ電極部により1つの隔膜電極15を構成してもよい。
また、図7乃至図9に示した例では、被塗物Wの大きさを2種として説明したが、その種類も限定されるものではなく、本発明に係る隔膜電極を用いることにより、より多種の被塗物Wが電着槽2中を搬送される場合にも対応することができる。
1 電着塗装装置
2 電着槽
3 電着塗料
4 コンベア(搬送手段)
5 絶縁部
6 ハンガー
7 電極管
8 多孔性支持材
9 隔膜
10 集電レール
10a 第1レール
10b 第2レール
10c 第3レール
11 整流器(第1)
12 整流器(第2)
15 隔膜電極
17 コンベアパルス発信器
100 制御部
W 被塗物

Claims (3)

  1. 電着塗料が貯留された電着槽の中に配置され、被塗物との間に所定の電圧が印加される隔膜電極であって、
    筒状に配置された隔膜と、
    前記筒状の隔膜内においてその軸方向に延設された電極管と、
    前記隔膜の内周面と電極管の外周面との間の空間により形成された隔膜室と、
    前記隔膜室に対し電極液の供給/回収を行う第1の流路と、
    前記第1の流路から電極液が隔膜室に供給される際には前記隔膜室から溢れた電極液を外部に排出し、前記隔膜室内の電極液が前記第1の流路から回収される際には外部から前記隔膜室に空気を導入する第2の流路と、
    前記第1の流路を用いた電極液の供給/回収の切り替え制御を行う制御部とを備えることを特徴とする隔膜電極。
  2. 複数の前記隔膜室と、
    前記複数の隔膜室のそれぞれに対応する複数の前記第1の流路と、
    前記複数の隔膜室のそれぞれに対応する複数の前記第2の流路とを備え、
    前記制御部は、前記複数の第1の流路を用いた電極液の供給/回収の制御をそれぞれ独立して行うことを特徴とする請求項1に記載された隔膜電極。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載された隔膜電極を用いた電着塗装装置であって、
    電着塗料が貯留された電着槽と、
    前記電着槽の中に形成された搬送路と、
    前記搬送路に沿って複数の被塗物を連続搬送する搬送手段と、
    前記搬送路に沿って配置された複数の前記隔膜電極と、
    前記搬送路に搬送される被塗物と前記隔膜電極との間に所定の電圧を印加する整流器とを備え、
    前記制御部は、前記隔膜室ごとに前記第1の流路を用いた電極液の供給/回収の切り替え制御を行うことを特徴とする電着塗装装置。
JP2015008308A 2015-01-20 2015-01-20 隔膜電極及びそれを用いた電着塗装装置 Expired - Fee Related JP5997785B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015008308A JP5997785B2 (ja) 2015-01-20 2015-01-20 隔膜電極及びそれを用いた電着塗装装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015008308A JP5997785B2 (ja) 2015-01-20 2015-01-20 隔膜電極及びそれを用いた電着塗装装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016132799A JP2016132799A (ja) 2016-07-25
JP5997785B2 true JP5997785B2 (ja) 2016-09-28

Family

ID=56425858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015008308A Expired - Fee Related JP5997785B2 (ja) 2015-01-20 2015-01-20 隔膜電極及びそれを用いた電着塗装装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5997785B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0659470U (ja) * 1993-01-28 1994-08-19 トリニティ工業株式会社 電着塗装装置
JP2002060997A (ja) * 2000-08-17 2002-02-28 Poritekkusu:Kk 電着塗装用隔膜電極装置
JP4873695B2 (ja) * 2006-04-14 2012-02-08 ダイソー株式会社 電着塗装用膜付き中空電極
JP4866980B2 (ja) * 2006-07-20 2012-02-01 関東自動車工業株式会社 電着塗装装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016132799A (ja) 2016-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109423685B (zh) 集装箱的涂装方法和集装箱的涂装系统
US4107016A (en) Method and apparatus for electro-phorectic coating
CN100582317C (zh) 对至少表面导电的工件进行电解处理的装置和方法
JPH0660440B2 (ja) 電着塗装方法
JP5997785B2 (ja) 隔膜電極及びそれを用いた電着塗装装置
JPH0433874B2 (ja)
JPS63145798A (ja) 電着塗装方法
JP6531064B2 (ja) 電着塗装装置及び電着塗装方法
JP6380482B2 (ja) 電着塗装方法及び電着塗装ラインの洗浄水除去促進装置
JPS6096795A (ja) 混合生産における電着塗装法
CN101680104B (zh) 工件电泳涂装方法及工件电泳涂装装置
JP2002030486A (ja) 電着塗装装置
JP2008024983A (ja) 電着塗装装置
KR101613469B1 (ko) 전착도장 장치
KR101256604B1 (ko) 롤링 방식의 연속 전기도금장치
FR3051592B1 (fr) Procede de fabrication de supercondensateur
EP1124644A1 (de) Verfahren und anordnung zum transport von elektrisch leitfähigem lack
ITBO20070068A1 (it) Apparecchiatura per la riverniciatura elettroforetica di oggetti metallici, in particolare di coperchi per contenitori ad uso alimentare
JP4823878B2 (ja) 電着塗装装置及び電着塗装方法
JP6135547B2 (ja) 電着塗装装置及び電着塗装方法
JP6927065B2 (ja) 電着塗装方法及び電着塗装装置
JP5217959B2 (ja) 電着塗装装置
KR102035236B1 (ko) 도금 시스템
DE102012106986A1 (de) Galvanische Beschichtungsanlage und Verfahren zu deren Betrieb
DE10349392B3 (de) Verfahren und Vorrichtung zum Entmetallisieren von Kontaktmitteln in elektrolytischen Anlagen

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160826

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5997785

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees