JP2020126975A - コイル装置 - Google Patents

コイル装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020126975A
JP2020126975A JP2019019937A JP2019019937A JP2020126975A JP 2020126975 A JP2020126975 A JP 2020126975A JP 2019019937 A JP2019019937 A JP 2019019937A JP 2019019937 A JP2019019937 A JP 2019019937A JP 2020126975 A JP2020126975 A JP 2020126975A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lead
winding core
terminal electrode
collar
coil device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019019937A
Other languages
English (en)
Inventor
宗仁 西村
Munehito Nishimura
宗仁 西村
仁寛 川崎
Hitohiro Kawasaki
仁寛 川崎
正人 大塚
Masato Otsuka
正人 大塚
太司 北村
Taishi Kitamura
太司 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2019019937A priority Critical patent/JP2020126975A/ja
Priority to CN202010080408.XA priority patent/CN111540577A/zh
Priority to US16/782,148 priority patent/US11621118B2/en
Publication of JP2020126975A publication Critical patent/JP2020126975A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/29Terminals; Tapping arrangements for signal inductances
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/29Terminals; Tapping arrangements for signal inductances
    • H01F27/292Surface mounted devices
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/2823Wires
    • H01F27/2828Construction of conductive connections, of leads
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/04Fixed inductances of the signal type  with magnetic core
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/04Fixed inductances of the signal type  with magnetic core
    • H01F17/045Fixed inductances of the signal type  with magnetic core with core of cylindric geometry and coil wound along its longitudinal axis, i.e. rod or drum core
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/24Magnetic cores
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/2823Wires
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/30Fastening or clamping coils, windings, or parts thereof together; Fastening or mounting coils or windings on core, casing, or other support
    • H01F27/306Fastening or mounting coils or windings on core, casing or other support
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F2017/0093Common mode choke coil

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

【課題】ショート不良の発生を防止することが可能なコイル装置を提供すること。【解決手段】コイル装置1は、巻芯部12および巻芯部12のX軸方向の端部に設けられた鍔部14mを含むコア10と、巻芯部12に第1ワイヤ31および第2ワイヤ32を巻回してなるコイル部30と、鍔部14mのY軸方向の一端側に形成され、第1ワイヤ31の第1引出部310が接続される第1端子電極41と、鍔部14mのY軸方向の他端側に形成され、第2ワイヤ32の第2引出部320が接続される第2端子電極42と、を有する。鍔部14mのX軸方向に沿う幅は、鍔部14mのY軸方向の一端側と他端側とで異なっている。【選択図】図1A

Description

本発明はコイル装置に関する。
インダクタ等に使用されるコイル装置として、例えば特許文献1に記載されている巻線型コモンモードチョークコイルが知られている。特許文献1に記載の巻線型コモンモードチョークコイルは、巻線部(巻芯部)およびその軸方向の端部に設けられた鍔を含むドラムコアを有し、巻線部の外周面には2本の巻線線材が巻回されている。各巻線線材の巻線端末は、巻線部の側方において、各々近接した状態で、鍔の実装面に向けて引き出され、実装面に形成された2つの電極の各々に熱圧着等により接続される。
しかしながら、特許文献1に記載の巻線型コモンモードチョークコイルでは、各巻線端末の熱圧着時に、その熱により、各巻線端末を覆っている絶縁皮膜が溶けた場合、近接する各巻線端末間で、ショート不良が発生するおそれがある。
特開2008−91359号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、ショート不良の発生を防止することが可能なコイル装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るコイル装置は、
巻芯部および前記巻芯部の第1方向の端部に設けられた鍔部を含むコアと、
前記巻芯部に第1ワイヤおよび第2ワイヤを巻回してなるコイル部と、
前記鍔部の前記第1方向に略垂直な第2方向の一端側に形成され、前記第1ワイヤの第1引出部が接続される第1端子電極と、前記鍔部の前記第2方向の他端側に形成され、前記第2ワイヤの第2引出部が接続される第2端子電極と、を有し、
前記鍔部の第1方向に沿う幅は、前記鍔部の第2方向の一端側と他端側とで異なっている。
本発明に係るコイル装置では、鍔部の第1方向に沿う幅が、鍔部の第2方向の一端側と他端側とで異なっている。そのため、第1方向に沿う幅が短い鍔部の第2方向の一端側(あるいは他端側)では、第1引出部および第2引出部の各々を、第1方向に沿って十分に引き離した状態で、各端子電極に向けて引き出すことが可能となる。したがって、鍔部の第2方向の一端側(あるいは他端側)では、第1引出部と第2引出部とが接触し難くなり、各引出部間におけるショート不良の発生を防止することができる。
好ましくは、前記巻芯部と前記鍔部とが交わる凹状角部であって、前記第1引出部または前記第2引出部が立ち上げられる第1凹状角部は、前記巻芯部を挟んで前記第1凹状角部の反対側に位置する第2凹状角部よりも、前記第1方向に沿って前記鍔部の外端面側に位置ずれしている。このような構成とすることにより、第1凹状角部を含む周囲において、第1引出部および第2引出部の各々を第1方向に沿って十分に引き離すことが可能となり、第1引出部と第2引出部との接触を効果的に防止することができる。
好ましくは、前記第1凹状角部を含む周囲において、前記第1引出部および前記第2引出部の各々は、前記第1方向に沿って離間して配置されている。このような構成とすることにより、前述のとおり、第1凹状角部を含む周囲において、第1引出部および第2引出部の各々が第1方向に沿って十分に引き離され、第1引出部と第2引出部との接触を効果的に防止することができる。
前記第1凹状角部の位置には、凸状の段差部が形成されており、前記第1引出部は前記段差部を挟んで一方側を前記第1端子電極に向かって引き出されるとともに、前記第2引出部は前記段差部を挟んで他方側を前記第2端子電極に向かって引き出されていてもよい。このような構成とすることにより、第1凹状角部では、段差部を介して、第1引出部と第2引出部とが隔離され、第1引出部と第2引出部とが接触し難くなる。したがって、第1引出部と第2引出部との間の絶縁を十分に確保し、ショート不良の発生を防止することができる。
前記段差部は、前記第1凹状角部に沿って延びていてもよい。このような構成とすることにより、第1凹状角部の位置に広範囲にわたって段差部を形成することが可能となり、段差部を介して、第1引出部と第2引出部との間の絶縁を効果的に確保することができる。
好ましくは、前記鍔部には、前記第1端子電極に向かう前記第1引出部が通過する第1傾斜部と、前記第1傾斜部とは異なる角度で延び、前記第2端子電極に向かう前記第2引出部が通過する第2傾斜部とが形成されている。このような構成とすることにより、第1引出部および第2引出部を、第1傾斜部および第2傾斜部に沿って、第1端子電極および第2端子電極に向けて容易に引き出すことができる。
また、第1傾斜部を通過する第1引出部と、第2傾斜部を通過する第2引出部とは、それぞれ異なる方向に引き出されるため、第1引出部と第2引出部とを十分に離間させることが可能となる。したがって、第1引出部と第2引出部との間の絶縁を十分に確保することができる。
好ましくは、前記第1傾斜部は、前記巻芯部の第2方向の略中心部に向かって延びている。このような構成とすることにより、第1引出部を、巻芯部の第2方向の略中心部と端部との間に位置する外周面において、巻芯部から離れるように第1端子電極に向けて引き出すことが可能となる。したがって、第1引出部および第2引出部の各々を、第2方向に沿って十分に引き離した状態で、各端子電極に向けて引き出すことが可能となり、第1引出部と第2引出部との接触を効果的に防止することができる。
好ましくは、前記第1引出部は、前記巻芯部の前記第2方向の略中心部と端部との間に位置する外周面おいて、前記巻芯部から離れて前記第1端子電極に向かって引き出され、前記第2引出部は、前記第1凹状角部を含む周囲において、前記巻芯部から離れて前記第2端子電極に向かって引き出される。このような構成とした場合、第1引出部および第2引出部の各々が第2方向に沿った異なる位置から引き出され、第1引出部と第2引出部との接触を効果的に防止することができる。
好ましくは、前記第1傾斜部と前記第2傾斜部とを隔てる壁部の一部は、前記第1方向に向かって、前記鍔部の内端面から突出している。このような構成とした場合、第1引出部は鍔部の内端面から突出した壁部の一部を迂回するように、第1傾斜部に向かって引き出される。したがって、第1引出部および第2引出部の各々を十分に引き離し、第1引出部と第2引出部との接触を効果的に防止することができる。
好ましくは、前記巻芯部の横断面において、前記巻芯部の第2方向の略中心部と端部との間に位置する外周面の一部が外側に向けて凸状に突出している。このような構成とした場合、巻芯部の第2方向の略中心部と端部との間に位置する外周面の一部から、第1引出部を第1端子電極に向けて引き出しやすくなる。また、巻芯部の外周面の一部を外側に向けて凸状に突出させることにより、その突出分だけ巻芯部の横断面積を確保することが可能となり、コイル装置のインダクタンス特性を良好にすることができる。
好ましくは、前記第1引出部は、前記鍔部の外端面に向かって引き出されて前記第1端子電極に接続され、前記第2引出部は、前記第1引出部とは異なる角度で前記鍔部の外端面に向かって引き出されて前記第2端子電極に接続される。
図1Aは本発明の第1実施形態に係るコイル装置の全体斜視図である。 図1Bは図1Aに示すコイル装置の平面図である。 図1Cは図1Aに示すコイル装置をIC方向から見た側面図である。 図2Aは図1Aに示すコイル装置を製造する過程を示す斜視図である。 図2Bは図2Aの続きの工程を示す斜視図である。 図2Cは図2Bの続きの工程を示す斜視図である。 図2Dは図2Cの続きの工程を示す斜視図である。 図2Eは図2Dの続きの工程を示す斜視図である。 図2Fは図2Eの続きの工程を示す斜視図である。 図2Gは図2Fの続きの工程を示す斜視図である。 図2Hは図2Gの続きの工程を示す斜視図である。 図3は図2Gに示す工程の変形例を示す斜視図である。 図4Aは本発明の第2実施形態に係るコイル装置の全体斜視図である。 図4Bは図4Aに示すコイル装置の平面図である。 図5は図4Aに示すコアの全体斜視図である。 図6Aは本発明の第3実施形態に係るコイル装置の全体斜視図である。 図6Bは図6Aに示すコイル装置の平面図である。 図7は図6Aに示すコアの全体斜視図である。 図8は図6Aに示すコア(巻芯部)の横断面図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図1Aに示すように、本発明の第1実施形態に係るコイル装置1は、ドラムコア10と、ドラムコア10の巻芯部12に巻回されたコイル部30を有する。
以下の説明では、X軸はコイル装置1を実装する実装面と平行な面内で、ドラムコア10の巻芯部12の巻軸と平行な方向(第1方向)を示す。Y軸は、X軸と同じく実装面と平行な面内にありX軸と垂直な方向(第2方向)である。Z軸は、実装面の法線方向である。
ドラムコア10は、巻芯部12と、巻芯部12のX軸方向の両端に備えられる一対の鍔部14m,14nと、を有する。一方の鍔部(第1鍔部)14mは、巻芯部12の軸方向(第1方向)の一方の端部に設けられている。他方の鍔部(第2鍔部)14nは、巻芯部12の軸方向(第1方向)の他方の端部に設けられ、鍔部14mと対向している。各鍔部14m,14nは、同一形状であるが、相互に異なっていてもよい。本実施形態では、各鍔部14m,14nは、点対称となるように配置してある。以下の説明において、鍔部14m,14nを特に区別する必要がない場合には、「鍔部14」と総称する。
ドラムコア10(コイル装置1)のサイズは特に限定されないが、図1Bに示すように、そのX軸方向長さL0は1.15〜1.35mmであり、Y軸方向幅W2は0.9〜1.1mmであり、Z軸方向高さH1(図1C参照)は0.45〜0.53mmである。図2Aに示す巻芯部12のY軸方向幅W6と、図1Bに示す鍔部14m,14nのY軸方向幅W2との比W6/W2は、好ましくは0.6〜0.9である。
巻芯部12は、X軸方向(第1方向)に巻軸を持ち、Y軸方向(第2方向)に細長い略六角形状の断面を持つ。巻芯部12の横断面形状は、本実施形態では略六角形であるが、矩形や円形、あるいは略八角形でもよく、その横断面形状は特に限定されない。以下の説明において、巻芯部12の上方側に位置する外周面を上面と呼び、巻芯部12の下方側に位置する外周面を下面と呼び、巻芯部12の側方側に位置する外周面を側面と呼ぶ。
図1Aに示すように、巻芯部12には、第1ワイヤ31および第2ワイヤ32が巻回してあり、ワイヤ31,32を1層以上(本実施形態では2層)に巻回してなるコイル部30を構成している。ワイヤ31,32は、たとえば被覆導線で構成してあり、良導体からなる芯材を絶縁性の被覆膜で覆った構成を有している。本実施形態では、ワイヤ31,32における導体部分の横断面積は同一であるが、異なっていてもよい。また、コイル部30は、1本のワイヤを1層以上に巻回して構成してもよく、あるいは3本以上のワイヤを1層以上に巻回して構成してもよい。
本実施形態では、ワイヤ31,32の巻回数が略同じであるが、用途によっては異ならせても良い。なお、ワイヤ31,32の巻回数が略同じとは、これらの巻回数の比が0.75〜1/0.75の範囲内であり、好ましくは1である。
各鍔部14の外形状は、Y軸方向に長い略直方体状(略矩形状)であり、これらの鍔部14は、X軸方向に所定の間隔を空けて、互いに略平行になるように配置されている。図1Bに示すように、鍔部14を実装面側(本実施形態では、Z軸上側)から見たときに、鍔部14は、その四隅が丸みを帯びるように形成してある。なお、鍔部14の横断面(Y−Z断面)形状は、円形状や略八角形状でも良く、その横断面形状は特に限定されない。
鍔部14は、上面14aと、下面14bと、内端面14cと、外端面14dと、第1横側面14eと、第2横側面14fとを有する。上面14aは、鍔部14の上方側の面である。下面14bは、上面14aとは反対側の面である。内端面14cは、巻芯部12側の面である。外端面14dは、内端面14cとは反対側の面である。第1横側面14eは、上面14aおよび内端面14cに直交し、後述する第1端子電極41側の面である。第2横側面14fは、上面14aおよび内端面14cに直交し、後述する第2端子電極42側の面である。
本実施形態では、上面14aは、コイル装置1を回路基板などに実装する場合における実装面(接地面)となる。なお、図示の例では、第1鍔部14mの第2横側面14fと第2鍔部14nの第1横側面14eが面一となっているが、横側面14e,14fの間にY軸方向のずれがあってもよい。
図2Aに示すように、巻芯部12と鍔部14とが交わる位置には、凹状角部16が形成されている。凹状角部16は、巻芯部12の外周面と鍔部14の内端面14cとで形成された角状の部分であり、巻芯部12の外周方向に沿って、巻芯部12の周囲を一周するように形成されている。以下では、凹状角部16のうち、特に、巻芯部12の側面(第2横側面14f側の側面)と鍔部14の内端面14cとで形成された凹状角部を第1凹状角部161と呼び、巻芯部12を挟んで第1凹状角部161の反対側に位置する凹状角部を第2凹状角部162と呼び、巻芯部12の上面と鍔部14の内端面14cとで形成された凹状角部を第3凹状角部163と呼ぶ。
第1凹状角部161は、後述する第1引出部310または第2引出部320(図1A参照)が鍔部14の上面14aに向かって立ち上げられる側、あるいは巻芯部12から離れる側(巻芯部12の側方側)に位置する。第2凹状角部162は、巻芯部12の側面(第1横側面14e側の側面)と鍔部14の内端面14cとで形成された凹状角部に対応する。
第1凹状角部161および第2凹状角部162は、凹状角部16の側方部を構成し、Z軸方向(鍔部14の高さ方向)に沿って形成されている。第3凹状角部163は、凹状角部16の上方部を構成し、Y軸方向に沿って形成されている。
本実施形態では、鍔部14のX軸方向に沿う幅が、鍔部14のY軸方向の一端側と他端側とで異なっている。すなわち、図1Bに示すように、後述する第1端子電極41が位置する鍔部14の一端側のX軸方向に沿う幅をW1Aとし、後述する第2端子電極42が位置する鍔部14の他端側のX軸方向に沿う幅をW1Bとしたときに、鍔部14の他端側のX軸方向に沿う幅W1Bは、鍔部14の一端側のX軸方向に沿う幅W1Aよりも小さい(W1B<W1A)。
なお、鍔部14のY軸方向の一端側のX軸方向に沿う幅W1Aは、鍔部14の外端面14dと、鍔部14のY軸方向の一端側に位置する内端面14cの一部との間の長さに対応する。また、鍔部14の他端側のX軸方向に沿う幅W1Bは、鍔部14の外端面14dと、鍔部14のY軸方向の他端側に位置する内端面14cの一部との間の長さに対応する。
鍔部14のY軸方向の一端側におけるX軸方向に沿う幅W1Aは、好ましくは0.45cm〜0.51cmである。鍔部14のY軸方向の他端側におけるX軸方向に沿う幅W1Bは、幅W1Aよりも短く、好ましくは0.39cm〜0.45cmである。幅W1Bと幅W1Aとの比W1B/W1Aは、好ましくは、0.7以上1未満であり、さらに好ましくは、0.8以上0.9未満である。幅W1Aと幅W1Bとの差分であるW1Cの大きさは、第1ワイヤ31あるいは第2ワイヤ32の直径以上であることが好ましい。
本実施形態では、W1B<W1Aであるため、鍔部14のY軸方向の他端側に位置する内端面14cの一部は、鍔部14のY軸方向の一端側に位置する内端面14cの一部よりも、X軸方向に沿って、鍔部14の外端面14d側に位置ずれして配置される。鍔部14のY軸方向の他端側に位置する内端面14cの一部と、鍔部14のY軸方向の一端側に位置する内端面14cの一部との間のずれ幅は、前述の幅W1AとW1Bとの差分であるW1Cに対応する。図示の例では、上記ずれ幅は、第2ワイヤ32の直径と略等しくなっているが、該直径以上であってもよい。
また、第1凹状角部161は、第2凹状角部162よりも、X軸方向に沿って、鍔部14の外端面14d側に位置ずれしている。第1凹状角部161と第2凹状角部162との間のずれ幅は、前述の幅W1Aと幅W1Bとの差分であるW1Cに対応する。
鍔部14の上面14a(実装面)には、第1端子電極41が形成してある。第1鍔部14mに形成してある第1端子電極41と、第2鍔部14nに形成してある第1端子電極(第3端子電極)41とは、同様の構成を有する。図1Bおよび図1Cに示すように、本実施形態では、第1端子電極41は、第1上面電極部410と、第1側面電極部411とからなり、これらは電気的に接続されている。より詳細には、第1上面電極部410は、XY平面に平行な面を有し、鍔部14の上面14aのY軸方向の一端に形成してある。第1上面電極部410の一部は、後述する第1傾斜部141に入り込むように形成してある。また、第1側面電極部411は、YZ平面に平行な面を有し、鍔部14の端面14dに形成してある。第1側面電極部411を鍔部14に形成することにより、第1端子電極41に十分な半田フィレットを形成することが可能となる。
第1鍔部14mに形成してある第1上面電極部410には、第1ワイヤ31の第1引出部310との接続部分である第1継線部311が形成してある。第2鍔部14nに形成してある第1上面電極部410には、第2ワイヤ32の第2引出部320との接続部分である第2継線部321が形成してある。継線部311,321は、引出部310,320を第1上面電極部410に熱圧着することにより形成される。本実施形態では、第1上面電極部410は、回路基板(図示略)の表面と向き合って接続される実装部としての機能も有する。より詳細には、第1上面電極部410のうち、継線部311,321が形成されていない部分が、回路基板の電極(ランド)との半田の良接合面として機能する。
なお、一般的には、熱圧着した部分では、はんだ濡れ性が低下する。そのため、継線部311,321は、第1上面電極部410の中央ではなく、端部に配置されることが好ましい。これにより、第1上面電極部410のうち、はんだ濡れ性に優れた部分の面積を十分に大きく確保することが可能となり、コイル装置と回路基板との接合強度(固着強度)を高めることができる。また、コイル装置1を小型化した場合であっても、回路基板との固着強度を十分に確保することができる。
鍔部14の上面14a(実装面)には、第2端子電極42が、第1端子電極41とはY軸方向に沿って所定間隔をあけて(離間して)形成してある。第1鍔部14mに形成してある第2端子電極42と、第2鍔部14nに形成してある第2端子電極(第4端子電極)42とは、同様の構成を有する。なお、第1端子電極41と第2端子電極42の間隔は、絶縁が確保される距離であれば特に限定されない。
本実施形態では、第2端子電極42は、第2上面電極部420と、第2側面電極部421とからなり、これらは電気的に接続されている。より詳細には、第2上面電極部420は、XY平面に平行な面を有し、鍔部14の上面14aのY軸方向の他端(第1上面電極部410とは反対側)に形成してある。第2上面電極部420の一部は、後述する第2傾斜部142に入り込むように形成してある。また、第2側面電極部421は、YZ平面に平行な面を有し、鍔部14の端面14dに形成してある。第2側面電極部421を鍔部14に形成することにより、第2端子電極42に十分な半田フィレットを形成することが可能となる。
第1鍔部14mに形成してある第2上面電極部420には、第2ワイヤ32の第2引出部320との接続部分である第2継線部321が形成してある。第2鍔部14nに形成してある第2上面電極部420には、第1ワイヤ31の第1引出部310との接続部分である第1継線部311が形成してある。継線部311,321は、引出部310,320を第2上面電極部420に熱圧着することにより形成される。本実施形態では、第2上面電極部420は、回路基板(図示略)の表面と向き合って接続される実装部としての機能も有する。より詳細には、第2上面電極部420のうち、継線部311,321が形成されていない部分が、回路基板の電極(ランド)との半田の良接合面として機能する。
なお、継線部311,321は、第2上面電極部420の中央ではなく、端部に配置されることが好ましい。これにより、第2上面電極部420のうち、はんだ濡れ性に優れた部分の面積を十分に大きく確保することが可能となり、コイル装置と回路基板との固着強度を高めることができる。また、コイル装置1を小型化した場合であっても、回路基板との固着強度を十分に確保することができる。
本実施形態では、鍔部14m,14nの各々の継線部311,321は、鍔部14の外端面14dからX軸方向に距離L5だけ離れた位置に配置されている。すなわち、継線部311,321の位置は、X軸方向に沿って、揃っており、継線部311,321は、Y軸に平行に延びる直線L上に配置されている。
第1端子電極41および第2端子電極42は、たとえば金属ペースト焼付け膜や金属メッキ膜で構成されている。端子電極41,42は、鍔部14の上面14aおよび外端面14dの表面に、たとえばAgペーストを塗布して焼き付けた後、その表面に、たとえば電界メッキまたは無電界メッキを施し、メッキ膜を形成することにより形成される。
なお、金属ペーストの材料は、特に限定されるものではなく、CuペーストやAgペーストなどが例示される。また、メッキ膜は、単層でも複層でも良く、たとえばCuメッキ、Niメッキ、Snメッキ、Ni−Snメッキ、Cu−Ni−Snメッキ、Ni−Auメッキ、Auメッキなどのメッキ膜が例示される。端子電極41,42の厚みは、特に限定されないが、好ましくは0.1〜15μmである。
図2Aに示すように、鍔部14には、第1傾斜部141と第2傾斜部142とが形成してある。鍔部14mに形成してある第1傾斜部141と、鍔部14nに形成してある第1傾斜部(「第3傾斜部」とも呼ぶ)141とは、同様の構成からなる。また、鍔部14mに形成してある第2傾斜部142と、鍔部14nに形成してある第2傾斜部(「第4傾斜部」とも呼ぶ)142とは、同様の構成からなる。本実施形態では、鍔部14mに形成してある各傾斜部141,142と、鍔部14nに形成してある各傾斜部141,142とは、点対称となるように配置してある。
第1傾斜部141と第2傾斜部142とは、鍔部14に形成してある壁部146によって隔てられている。壁部146は、第1傾斜部141と第2傾斜部142との間に位置する。壁部146は、先端が尖った形状からなる先端鋭角部1460を有する。先端鋭角部1460は、第3凹状角部163のY軸方向の端部に向かって延びている。図1Bに示すように、先端鋭角部1460は、第1凹状角部161よりも、巻芯部12側に位置している。
図2Bに示すように、第1傾斜部141は、鍔部14の外側(外端面14d)に向かって斜めに延びており、鍔部14の内端面14c側に向かって徐々に下降するように傾斜している。第1傾斜部141の中心軸の延長線C1は、鍔部14の外端面14dと交差するとともに、鍔部14の内端面14cと交差する。延長線C1とX軸との為す角度は、好ましくは48〜54°である。なお、延長線C1の延在方向は、第1傾斜部141に沿って引き出される第1引出部310の引出方向と略等しくなっている(図1A参照)。
本実施形態では、第1傾斜部141は、第3凹状角部163のY軸方向の端部に向かって延びており、当該部分から第1端子電極41に向かって傾斜している。第1傾斜部141は、巻芯部12の上面と、鍔部14の上面14aとの間の範囲に形成してある。
図2Aに示すように、第1傾斜部141は、溝形状(溝部)からなり、第1傾斜面1410と、第1壁側側面1411と、第1傾斜側面1412とを有する。第1傾斜面1410は、第1壁側側面1411と、第1傾斜側面1412とに挟まれるように配置してあり、鍔部14のY軸方向一端側(あるいは、外端面14d)からY軸方向他端側(あるいは、内端面14c)に向かって傾斜する傾斜面からなる。
第1壁側側面1411は、壁部146の一部を構成しており、第1傾斜面1410の外端面14d側に形成してある。第1傾斜側面1412は、第1傾斜面1410の内端面14c側に形成してある。第1傾斜側面1412は、鍔部14の内端面14cにおいて、鍔部14のY軸方向一端側からY軸方向他端側に向かって、徐々に下降するように傾斜する傾斜面からなる。
図2Bに示すように、第2傾斜部142は、鍔部14の外側(外端面14d)に向かって、第1傾斜部141とは異なる角度で斜めに延びており、徐々に下降するように傾斜している。第2傾斜部142の中心軸の延長線C2は、鍔部14の外端面14dと交差するとともに、第1凹状角部161に向かって延び、後述する段差面148の周縁部1480と交差する。延長線C2とX軸との為す角度は、好ましくは18〜24°である。なお、延長線C2の延在方向は、第2傾斜部142に沿って引き出される第2引出部320の引出方向と略等しくなっている(図1A参照)。
図2Aに示すように、第2傾斜部142は、溝形状(溝部)からなり、第2傾斜面1420と、第2壁側側面1421と、第2外側側面1422とを有する。第2傾斜面1420は、第2壁側側面1421と、第2外側側面1422とで挟まれるように配置してあり、鍔部14のY軸方向一端側(あるいは、外端面14d)からY軸方向他端側(あるいは、内端面14c)に向かって傾斜する傾斜面からなる。
第2壁側側面1421は、壁部146の一部を構成しており、第2傾斜面1420の第1横側面14e側に形成してある。第2外側側面1422は、第2傾斜面1420の第2横側面14f側に形成してある。
第1傾斜部141および第2傾斜部142は、鍔部14の外側に向かうにしたがって幅広となる。第1傾斜部141の第1傾斜面1410の幅は、好ましくは第1ワイヤ31または第2ワイヤ32の直径の2〜5倍程度である。第2傾斜部142の第2傾斜面1420の幅についても同様である。
鍔部14には、段差面148が形成されている。段差面148は、略平面形状からなり、第3凹状角部163のY軸方向の他端側(第2横側面14f側)あるいは第1凹状角部161の上端に形成されている。
図2Bに示すように、本実施形態では、段差面148の周縁部1480には、第2傾斜部142の第2始端142sが接続されている。第2傾斜部142の第2始端142sは、段差面148と、第2傾斜部142(第2傾斜面1420)との交差部に対応する。第2傾斜部142の第2終端142eは、鍔部14の上面14aと、第2傾斜部142(第2傾斜面1420)との交差部に対応する。
また、第1傾斜部141の第1始端141sは、第3凹状角部163と、第1傾斜部141(第1傾斜面1410)との交差部に対応する。第1傾斜部141の第1終端141eは、鍔部14の上面14aと、第1傾斜部141(第1傾斜面1410)との交差部に対応する。
第1終端141eと鍔部14の外端面14dとの間の延長線C1に沿った距離と、第2終端142eと鍔部14の外端面14dとの間の延長線C2に沿った距離とは略等しくなっており、好ましくは0.21〜0.29cmである。
第1傾斜部141の第1始端141sと鍔部14の外端面14dとの間の距離L1と、第2傾斜部142の第2始端142sと鍔部14の外端面14dとの間の距離L2とは異なっている。本実施形態では、L1>L2となっている。
一方、第1傾斜部141の第1終端141eと鍔部14の外端面14dとの間の距離L3と、第2傾斜部142の第2終端142eと鍔部14の外端面14dとの間の距離L4とは異なっているが、略同一でもよい。すなわち、第1傾斜部141の第1終端141eと第2傾斜部142の第2終端142eとは、鍔部14の上面14aを通り、鍔部14の外端面14dに平行な同一直線上に位置していてもよい。
図1Aに示すように、本実施形態では、鍔部14mの第1傾斜部141には第1ワイヤ31の第1引出部310が通過し、鍔部14mの第2傾斜部142には第2ワイヤ32の第2引出部320が通過する。また、鍔部14nの第1傾斜部141には第2ワイヤ32の第2引出部320が通過し、鍔部14nの第2傾斜部142には第1ワイヤ31の第1引出部310が通過する。
より詳細には、図1Aおよび図2Bに示すように、第1鍔部14m側において、第1ワイヤ31の第1引出部310は、巻芯部12の側面側で、巻芯部12(あるいは、コイル部30)から離れ、第3凹状角部163のY軸方向の端部から、第1端子電極41(あるいは、鍔部14の外端面14d)に向かって、第1傾斜部141の傾斜面に沿って斜めに引き出される。
また、第1鍔部14m側において、第2ワイヤ32の第2引出部320は、巻芯部12の側面側で(第1凹状角部161を含む周囲で)、巻芯部12(あるいは、コイル部30)から離れた後、第1凹状角部161に沿って、その上端まで引き出される(立ち上げられる)。そして、第2引出部320は、段差面148の上を接触することなく通過し、第2傾斜部142の傾斜面に沿って、第2端子電極42(あるいは、鍔部14の外端面14d)に向かって、第1引出部310とは異なる角度で斜めに引き出される。なお、第1凹状角部161を含む周囲とは、第1凹状角部161およびその近傍をいい、鍔部14の第2横側面14fや巻芯部12のX軸方向略中心部等は除かれる。
また、第2鍔部14n側において、第2ワイヤ32の第2引出部320は、巻芯部12の側面側で、巻芯部12(あるいは、コイル部30)から離れ、第3凹状角部163(不図示)のY軸方向の端部から、第1端子電極41(あるいは、鍔部14の外端面14d)に向かって、第1傾斜部141の傾斜面に沿って斜めに引き出される。
また、第2鍔部14n側において、第1ワイヤ31の第1引出部310は、巻芯部12の側面側で(第1凹状角部161を含む周囲で)、巻芯部12(あるいは、コイル部30)から離れた後、第1凹状角部161に沿って、その上端まで引き出される(立ち上げられる)。そして、第1引出部310は、段差面148の上を接触することなく通過し、第2傾斜部142の傾斜面に沿って、第2端子電極42(あるいは、鍔部14の外端面14d)に向かって、第1引出部310とは異なる角度で斜めに引き出される。
第1凹状角部161を含む周囲において、第1引出部310および第2引出部320の各々は、X軸方向に沿って離間して配置されている。前述の通り、本実施形態では、第1凹状角部161が、第2凹状角部162よりも、幅W1C(図1B参照)に応じた距離だけ、鍔部14の外端面14d側に位置ずれしている。そのため、第2引出部320は、通常のコイル装置と比較して、幅W1Cに応じた距離だけ、鍔部14の外端面14d側に位置ずれした位置で、第1凹状角部161に沿って引き出される。
なお、第2ワイヤ32は、段差面148から第2傾斜部142の第2終端142eの手前にかけて空中配線され、第2傾斜部142の第2終端142eの手前で第2傾斜部142の底(第2傾斜面1420)に当接してもよい。
コイル装置1の製造では、まず、ドラム型のドラムコア10とワイヤ31,32とを準備する。なお、ワイヤ31,32としては、たとえば、銅(Cu)などの良導体からなる芯材を、イミド変成ポリウレタンなどからなる絶縁材で覆い、さらに最表面をポリエステルなどの薄い樹脂膜で覆ったものを用いることができる。
ドラムコア10を構成する磁性体材料としては、たとえば、比較的透磁率の高い磁性材料、たとえばNi−Zn系フェライトや、Mn−Zn系フェライト、あるいは金属磁性体などが例示され、これらの磁性材料の粉体を、成型および焼結することにより、ドラムコア10が作製される。その際に、図2Aに示すように、ドラムコア10は、鍔部14の各部に第1傾斜部141と、第2傾斜部142とが一体に形成されるように作製される。また、ドラムコア10は、巻芯部12と一対の鍔部14とが一体に成形され、鍔部14のX軸方向に沿う幅が、鍔部14のY軸方向の一端側と他端側とで異なるように作製される
次に、ドラムコア10の鍔部14に金属ペーストを塗布し、所定の温度で焼き付ける。そして、その表面に電界めっきまたは無電解メッキを施すことにより、図2Bに示すような第1端子電極41および第2端子電極42が形成される。
次に、端子電極41,42が形成されたドラムコア10およびワイヤ31,32を、巻線機(図示略)にセットし、図2Cに示すように、ノズル50の先端から第1ワイヤ31(第1引出部310)を引き出し、第1端子電極41の第1上面電極部410に接続する。これにより、第1上面電極部410と第1ワイヤ31との接続部分に第1継線部311が形成される。
同時に(あるいは、その後)、ノズル50の先端から第2ワイヤ32(第2引出部320)を引き出し、第2端子電極42の第2上面電極部420に接続する。これにより、第2上面電極部420と第2ワイヤ32との接続部分に第2継線部321が形成される。
なお、接続のための方法は、特に限定されないが、たとえばワイヤ31,32を端子電極41,42との間で挟むようにヒータチップを押し当てて、ワイヤ31,32を端子電極41,42に熱圧着する。なお、ワイヤ31,32の芯線を被覆している絶縁材料については、熱圧着時の熱で溶融するため、ワイヤ31,32に被膜除去を施す必要はない。
本実施形態では、図1Bに示すように、ワイヤ31,32の各々は、鍔部14の外端面14dから等距離の位置(外端面14dから距離L5だけ離れた位置)で、端子電極41,42に熱圧着される。このように、ワイヤ31,32の各々について熱圧着する位置を揃えておくことにより、ヒータチップの交換や複数のヒータチップを用意することなく、一度にワイヤ31,32の各々を適切な融着条件で端子電極41,42に熱圧着することが可能となる。したがって、熱圧着の信頼性や作業性を高めることができる。
次に、図2Dに示すように、上面電極部410,420(第1端子電極41,42)からはみ出たワイヤ31,32(引出部310,320)の不要部分を切削具60で切断する。引出部310,320の不要部分の切断時には、鍔部14の外端面14dの周辺部に、引出部310,320の切断箇所を配置しておくとともに、切削具60を、その側面が外端面14dと略面一になるように配置(位置決め)しておく。
そして、その位置で、外端面14dに沿ってZ軸方向に切削具60を下降させる。これにより、鍔部14の上面14aと外端面14dとの角部に切削具60を接触させることなく、引出部310,320の切断箇所を切断することが可能となり、鍔部14が損傷するのを防止することができる。
本実施形態では、引出部310,320の各々が鍔部14の外端面14dに向かって引き出されている。そのため、切削具60を用いて、一度に引出部310,320の各々を切断することが可能となり、作業性を高めることができる。
次に、図2Eに示すように、第1鍔部14m側において、第1ワイヤ31(第1引出部310)を第1傾斜部141の傾斜面に沿って第3凹状角部163の端部に向けて斜めに引き出す。また、第2ワイヤ32(第2引出部320)を第2傾斜部142の傾斜面に沿って第1凹状角部161の上端部に向けて斜めに引き出すとともに、第1凹状角部161に沿って、その下端部まで引き出す。その後、ワイヤ31,32を、巻芯部12に巻回してコイル部30を形成する。
そして、第2鍔部14n側において、第2ワイヤ32(第2引出部320)を第1傾斜部141の傾斜面に沿って、第3凹状角部163(不図示)の端部から第1端子電極41の第1上面電極部410に向けて斜めに引き出し、その後、弛まないように支柱70に引っ掛けて固定する。
同時に(あるいは、その後)、第1ワイヤ31(第1引出部310)を、第1凹状角部161に沿って、その下端部から上端部に向けて引き出す。そして、引き出した第1ワイヤ31を第2傾斜部142の傾斜面に沿って第2端子電極42の第2上面電極部420に向けて斜めに引き出し、その後、弛まないように支柱70に引っ掛けて固定する。
次に、図2Fに示すように、第1ワイヤ31を第2端子電極42の第2上面電極部420に接続する。これにより、第2上面電極部420と第1ワイヤ31との接続部分には第1継線部311が形成される。
同時に(あるいは、その後)、第2ワイヤ32を第1端子電極41の第1上面電極部410に接続する。これにより、第1上面電極部410と第2ワイヤ32との接続部分には第2継線部321が形成される。
次に、図2Gに示すように、図2Dで説明した場合と同様の要領で、上面電極部410,420(端子電極41,42)からはみ出たワイヤ31,32(引出部310,320)の不要部分を切削具60で切断する。
次に、図2Hに示すように、鍔部14の下面14bに板状コア20を設置する。下面14bは平坦面からなり、板状コア20を設置することが容易になっている。板状コア20は、平坦面を有する扁平な直方体からなり、コイル装置1のインダクタンスを高める機能を有する。板状コア20は、ドラムコア10と同じ磁性体部材で構成されるのが好ましいが、別々の部材で構成されてもよい。なお、板状コア20は、必ずしも磁性体で構成する必要はなく、合成樹脂などの非磁性体で構成してもよい。
本実施形態では、図1Bに示すように、鍔部14のX軸方向に沿う幅が、鍔部14のY軸方向の一端側と他端側とで異なっている。そのため、X軸方向に沿う幅が短い鍔部14のY軸方向の他端側では、第1引出部310および第2引出部320の各々を、X軸方向に沿って十分に引き離した状態で、各端子電極41,42に向けて引き出すことが可能となる。したがって、鍔部14のY軸方向の他端側では、第1引出部310と第2引出部320とが接触し難くなり、各引出部310,320間におけるショート不良の発生を防止することができる。
また、本実施形態では、図2Aに示すように、第1凹状角部161が、第2凹状角部162よりも、X軸方向に沿って鍔部14の外端面14d側に位置ずれしている。そのため、第1凹状角部161を含む周囲において、第1引出部310および第2引出部320の各々をX軸方向に沿って十分に引き離すことが可能となり、第1引出部310と第2引出部320との接触を効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、鍔部14には、第1端子電極41に向かう第1引出部310が通過する第1傾斜部141と、第1傾斜部141とは異なる角度で延び、第2端子電極42に向かう第2引出部320が通過する第2傾斜部142とが形成されている。そのため、第1引出部310および第2引出部320を、第1傾斜部141および第2傾斜部142に沿って、第1端子電極41および第2端子電極42に向けて容易に引き出すことができる。
第2実施形態
図4Aおよび図4Bに示す第2実施形態に係るコイル装置1Aは、以下に示す以外は、第1実施形態に係るコイル装置1と同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。また、図4Aおよび図4Bに示すコイル装置1Aにおける各部材は、図1Aおよび図1Bに示す第1実施形態に係るコイル装置1における各部材に対応し、対応する部材には、同一符号を付してあり、その説明は一部省略する。
図4Aおよび図4Bに示すように、コイル装置1Aは、コア10Aを有する。コア10Aは、第1鍔部14mAと第2鍔部14nAとを有する。第1鍔部14mAと第2鍔部14nAとは同一の構成を有し、以下において、鍔部14mA,14nAを特に区別する必要がない場合には、「鍔部14A」と総称する。
図5に示すように、鍔部14Aには、段差面148Aと壁部146Aとが形成されている。段差面148Aは、図2Aに示す第1実施形態における段差面148よりも広い面積を有する。本実施形態では、段差面148Aの周縁部1480Aには、第1傾斜部141の第1始端141sと、第2傾斜部142の第2始端142sとが、段差面148Aの周縁部1480Aに沿って位置ずれして配置してある。なお、第1傾斜部141の第1始端141sは、段差面148Aと、第1傾斜部141(第1傾斜面1410)との交差部に対応する。
壁部146Aは、先端面1461Aを有する。壁部146Aに先端面1461Aを具備させることにより、図2Aに示す第1実施形態における壁部146の先端鋭角部1460を無くすことが可能となる。そのため、第1ワイヤ31が壁部146Aの先端部分(先端面1461A)に接触して損傷することを防止することができる。
本実施形態では、第1凹状角部161の位置には、コア10Aの外方に向けて突出する凸状の段差部18が形成されている。段差部18は第1凹状角部161に沿って直線的に延びており、段差部18の延在方向と、鍔部14Aの高さ方向(あるいは、巻芯部12の外周方向)とは略一致している。段差部18の上端部は、第1凹状角部161の上端部に位置する。段差部18の下端部は、鍔部14Aの下端部に位置するが、第1凹状角部161の下端部に位置していてもよい。段差部18(後述する段差側面181,182)は、第1凹状角部161の上端部と下端部との間において、連続的に延びている。
段差部18は、第1段差側面181と第2側面182とを有する。第1段差側面181は、略平坦面からなり、巻芯部12が位置する段差部18の一方側に形成されている。第2段差側面182は、略平坦面からなり、鍔部14Aが位置する段差部18の他方側に形成されている。好ましくは、段差側面181,182の幅は、ワイヤ31,32の直径と同等、またはそれよりも大きく、0.06cm以上であることが好ましい。第1段差側面181と第2段差側面182とは、段差角部183で交差している。段差角部183において、第1段差側面181と第2段差側面182とが為す角度Θは、0°<Θ<180°(本実施形態では、Θの値は略90°)となっている。
段差部18は、第1凹状角部161を構成する巻芯部12の側面と鍔部14Aの内端面14cとに跨って形成されており、巻芯部12の側面と鍔部14Aの内端面14cとを接続している。巻芯部12の側面には第1段差側面181が略直角に(不連続に)接続されており、これら各面に跨るように、少なくとも第1凹状角部161の上端部と下端部との間において、凹状の角部が連続的に形成されている。また、鍔部14Aの内端面14cには第2段差側面182が略直角に(不連続に)接続されており、これら各面に跨るように、少なくとも第1凹状角部161の上端部と下端部との間において、凹状の角部が連続的に形成されている。
図4Aおよび図5に示すように、段差部18を挟んで一方側(巻芯部12が配置されている側)では、第1引出部310の一部が、第1段差側面181に固定されつつ第1端子電極41に向けて引き出される。より詳細には、第1引出部310の一部は、第1段差側面181と巻芯部12の側面とで形成された凹状の角部に沿って引き出される。
段差部18を挟んで他方側(鍔部14Aが配置されている側)では、第2引出部320の一部が、第2段差側面182に固定されつつ第2端子電極42に向けて引き出される。より詳細には、第2引出部320の一部は、第2段差側面182と鍔部14Aの内端面14cとで形成された凹状の角部に沿って引き出される。
第1引出部310は、巻芯部12の側面側で(第1凹状角部161を含む周囲で)、巻芯部12(あるいは、コイル部30)から離れた後、そのまま第1段差側面181に引き出される。そして、第1引出部310は、第1段差側面181に固定されつつ、第1段差側面181に沿って、第1凹状角部161の上端部まで引き出され(立ち上げられ)、さらに段差面148Aの上を接触することなく通過し、第1傾斜部141に沿って、第1端子電極41に向かって斜めに引き出される。第1ワイヤ31は、段差面148Aから第1傾斜部141の第1終端141eの手前にかけて空中配線され、第1傾斜部141の第1終端141eの手前で第1傾斜部141の底(第1傾斜面1410)に当接してもよい。
第2引出部320は、巻芯部12の側面側で(第1凹状角部161を含む周囲で)、巻芯部12(あるいは、コイル部30)から離れた後、段差部18の長手方向(高さ方向)の途中位置に向かって斜めに引き出され、一旦、段差角部183を跨いだ後、第2段差側面182に引き出される。そして、第2引出部320は、段差部18の第2段差側面182に固定されつつ、第2段差側面182に沿って、第1凹状角部161の上端部まで引き出され(立ち上げられ)、さらに段差面148Aの上を接触することなく通過し、第2傾斜部142に沿って、第2端子電極42に向かって斜めに引き出される。
本実施形態では、第1凹状角部161の位置に、段差部18が形成されており、第1引出部310は段差部18を挟んで一方側を第1端子電極41に向かって引き出されるとともに、第2引出部320は段差部18を挟んで他方側を第2端子電極42に向かって引き出される。そのため、第1凹状角部161では、段差部18を介して、第1引出部310と第2引出部320とが隔離され、第1引出部310と第2引出部320とが接触し難くなる。したがって、第1引出部310と第2引出部320との間の絶縁を十分に確保し、ショート不良の発生を防止することができる。
また、本実施形態では、段差部18が、第1凹状角部161に沿って延びている。そのため、第1凹状角部161の位置に広範囲にわたって段差部18を形成することが可能となり、段差部18を介して、第1引出部310と第2引出部320との間の絶縁を効果的に確保することができる。
第3実施形態
図6Aおよび図6Bに示す第3実施形態に係るコイル装置1Bは、以下に示す以外は、第1実施形態に係るコイル装置1と同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。また、図6Aおよび図6Bに示すコイル装置1Bにおける各部材は、図1Aおよび図1Bに示す第1実施形態に係るコイル装置1における各部材に対応し、対応する部材には、同一符号を付してあり、その説明は一部省略する。
図6Aおよび図6Bに示すように、コイル装置1Bは、コア10Bと巻芯部12Bとを有する。コア10Bは、第1鍔部14mBと第2鍔部14nBとを有する。第1鍔部14mBと第2鍔部14nBとは同一の構成を有し、以下において、鍔部14mB,14nBを特に区別する必要がない場合には、「鍔部14B」と総称する。
図7に示すように、巻芯部12BのY軸方向の略中心部に位置する外周面(上面)には中央突出部120が形成され、巻芯部12BのY軸方向の略中心部と端部との間に位置する外周面(上面)には、外側に向けて凸状に突出する第1突出部121と第2突出部122とが形成されている。第1突出部121は、巻芯部12BのY軸方向の略中心部と一端との間に形成され、第2突出部122は、巻芯部12BのY軸方向の略中心部と他端との間に形成されている。突出部120〜122は、巻芯部12Bの長手方向に沿って延びている。
巻芯部12Bに突出部121,122を具備させた場合、図8に示すように、巻芯部12Bの横断面において、巻芯部12BのY軸方向の略中心部と端部との間に位置する外周面(上面)の一部が、外側に向けて凸状に突出する。また、巻芯部12Bの上面は、突出部121,122の位置において、屈曲し(角が形成され)、巻芯部12BのY軸方向の略中心部と端部との間に不連続面が形成される。なお、巻芯部12Bの上面のうち、突出部121,122とY軸方向の端部との間の部分の傾斜は、突出部121,122と中央突出部120との間の部分の傾斜よりも急峻になっている。
突出部121,122は巻芯部12Bの上面にのみ形成され、巻芯部12Bの下面には突出部は形成されていない。巻芯部12Bの上面にのみ複数の突出部121,122を形成することにより、巻芯部12Bの横断面形状は、Y軸方向に細長い略八角形となる。
図7に示すように、鍔部14Bには、第1傾斜部141Bと、段差面148Bと、壁部146Bとが形成されている。第1傾斜部141Bは、巻芯部12BのY軸方向の略中心部に向かって延びている。より詳細には、第1傾斜部141Bは、中央突出部120と第2突出部122との間(中央突出部120よりもY軸方向の他端側)に向かって延びている。なお、第1傾斜部140Bは、中央突出部120に向かって延びていてもよく、あるいは中央突出部120と第1突出部121との間に向かって延びていてもよい。
壁部146Bは、先端面1461Bを有する。先端面1461Bは、鍔部14Bの内端面14cの一部を構成し、X軸方向を向いている。図2Aに示す第1実施形態における壁部146や図5に示す第2実施形態における壁部146Aに比べて、壁部146BのY軸方向の厚みは大きくなっている。
本実施形態では、第1傾斜部141Bと第2傾斜部142とを隔てる壁部146Bの一部は、X軸方向に向かって、鍔部14Bの内端面14cから突出している。図6Bに示すように、壁部146BのY軸方向の一端側における内端面14cからの突出長をL6とした場合、突出長L6と、鍔部14BのY軸方向の一端側のX軸方向に沿う幅W1A(図1B参照)との比L6/W1Aは、好ましくは1/8〜1/50である。
図6Aおよび図7に示すように、第1引出部310は、巻芯部12BのY軸方向の略中心部と他端との間の外周面において(より詳細には、図7に示す第2突出部122の周辺で)、巻芯部12Bから離れ、第1傾斜部141Bに沿って、第1端子電極41に向かって引き出される。本実施形態では、巻芯部12Bの外周面に第2突出部122が形成されているため、第1引出部310が、第2突出部122の周囲に位置する巻芯部12Bの外周面に引っ掛かりやすくなり、当該部分から第1引出部310を第1傾斜部141に向かって容易に引き出すことが可能となっている。
第2引出部320は、巻芯部12Bの側面側で(第1凹状角部161を含む周囲で)、巻芯部12B(あるいは、コイル部30)から離れた後、第1凹状角部161に沿って、その上端部まで引き出され(立ち上げられ)、さらに段差面148Bの上を接触することなく通過し、第2傾斜部142に沿って、第2端子電極42に向かって斜めに引き出される。
本実施形態では、第1傾斜部141が、巻芯部12BのY軸方向の略中心部に向かって延びている。そのため、第1引出部310を、巻芯部12BのY軸方向の略中心部と端部との間に位置する外周面において、巻芯部12Bから離れるように第1端子電極41に向けて引き出すことが可能となる。したがって、第1引出部310および第2引出部320の各々を、Y軸方向に沿って十分に引き離した状態で、端子電極41,42に向けて引き出すことが可能となり、第1引出部310と第2引出部320との接触を効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、第1引出部310が、巻芯部12BのY軸方向の略中心部と端部との間に位置する外周面おいて、巻芯部12Bから離れて第1端子電極41に向かって引き出され、第2引出部42が、第1凹状角部161を含む周囲において、巻芯部12Bから離れて第2端子電極42に向かって引き出される。そのため、第1引出部310および第2引出部320の各々がY軸方向に沿った異なる位置から引き出されることになり、第1引出部310と第2引出部320との接触を効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、第1傾斜部141Bと第2傾斜部142とを隔てる壁部146Bの一部が、X軸方向に向かって、鍔部14Bの内端面14cから突出している。そのため、第1引出部310は鍔部14Bの内端面14cから突出した壁部146Bの一部を迂回するように、第1傾斜部141Bに向かって引き出される。したがって、第1引出部310および第2引出部320の各々を十分に引き離し、第1引出部310と第2引出部320との接触を効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、巻芯部12Bの横断面において、巻芯部12BのY軸方向の略中心部と端部との間に位置する外周面の一部が外側に向けて凸状に突出している。そのため、巻芯部12BのY軸方向の略中心部と端部との間に位置する外周面の一部から、第1引出部310を第1端子電極41に向けて引き出しやすくなる。また、巻芯部12Bの外周面の一部を外側に向けて凸状に突出させることにより、その突出分だけ巻芯部12Bの横断面積を確保することが可能となり、コイル装置1Bのインダクタンス特性を良好にすることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
上記第1実施形態において、第1ワイヤ31の各第1引出部310を、それぞれ第1鍔部14mの第1端子電極41と、第2鍔部14nの第1端子電極41とに接続してもよい。同様に、第2ワイヤ32の各第2引出部320を、それぞれ第1鍔部14mの第2端子電極42と、第2鍔部14nの第2端子電極42とに接続してもよい。この場合、たとえばコイル部30を形成する前あるいは形成した後、第1ワイヤ31と第2ワイヤ32とを交差させる(一対のワイヤ31,32をひねる)ことにより、第1ワイヤ31と第2ワイヤ32の位置関係を図1Aに示す例とは逆にしてもよい。第2実施形態および第3実施形態についても同様である。
上記第1実施形態において、図1Bに示す第1上面電極部410の範囲を鍔部14のY軸方向外側まで拡張し、鍔部14のY軸方向端部を第1上面電極部410で覆ってもよい。また、第1側面電極部411の範囲を鍔部14のY軸方向外側まで拡張し、鍔部14のY軸方向端部を第1側面電極部411で覆ってもよい。
同様に、第2上面電極部420の範囲を鍔部14のY軸方向外側まで拡張し、鍔部14のY軸方向端部を第2上面電極部420で覆ってもよい。また、第2側面電極部421の範囲を鍔部14のY軸方向外側まで拡張し、鍔部14のY軸方向端部を第2側面電極部421で覆ってもよい。
上記第1実施形態において、ワイヤ31,32(引出部310,320)の不要部分の切断は、図2Gに示す位置よりも、鍔部14の外端面14dからX軸方向に離間した位置で行われてもよい。その際に、図3に示すように、継線部311,321の先にワイヤ31,32の不要部分が残っていてもよい。
上記第1実施形態では、図1Aに示すように、2層からなるコイル部30を有するコイル装置1を示したが、コイル部30の層数は3層以上であってもよく、あるいは1層であってもよい。第2実施形態および第3実施形態についても同様である。
上記第1実施形態において、図2Bに示すように、第1傾斜部141および第2傾斜部142の各々の中心軸の延長線C1,C2は、鍔部14の外端面14dと交差していたが、第1傾斜部141の中心軸の延長線C1については、鍔部14の第1横側面14eと交差していてもよい。この場合、ワイヤ31,32を端子電極41,42に継線した後は、第1ワイヤ31を鍔部14の第1横側面14eの外側に引き出し、たとえば切削具を鍔部14の第1横側面14eに沿って移動させることにより、鍔部14の外側で第1ワイヤ31を切断することが可能となる。第2実施形態および第3実施形態についても同様である。
上記第1実施形態では、図2Aに示すように、段差面148は略平面形状からなる段差面で構成されていたが、湾曲面からなる段差面で構成されていてもよい。第2実施形態および第3実施形態についても同様である。
上記第1実施形態では、図2Bに示すように、第1端子電極41を第1上面電極部410と第1側面電極部411とで構成する場合を例示したが、第1側面電極部411については省略してもよい。第2端子電極42についても同様に、第2側面電極部421を省略してもよい。第2実施形態および第3実施形態についても同様である。
上記第1実施形態では、鍔部14の上面14aを実装面としたが、下面14bを実装面とし、上面14aに板状コア20を設置してもよい。第2実施形態および第3実施形態についても同様である。
上記第1実施形態では、図1Bに示すように、引出部310,320は、鍔部14の外端面14dからL5だけ離れた位置に形成されていたが、図2Bに示す傾斜部141,142の終端141e,142eから所定の距離だけ離れた位置に形成されていてもよい。この場合、引出部310,320の各々について、上面電極部410,420における接触長さが等しくなり、引出部310,320を鍔部14の外端面14dからL5だけ離れた位置に形成した場合と同様に、ヒータチップの交換や複数のヒータチップを用意することなく、一度にワイヤ31,32の各々を適切な融着条件で熱圧着することが可能となる。
上記第1実施形態では、図2Eに示すように、ワイヤ31,32を支柱70,70の一方側(紙面向かって手前側)の外周面に引っ掛けて固定していたが、支柱70,70の他方側(紙面向かって奥側)の外周面に引っ掛けて固定してもよい。
上記第2実施形態おいて、段差部18は、第1凹状角部161の上端部と下端部との間を断続的に延びていてもよい。あるいは、段差部18は、第1凹状角部161の上端部と下端部との間の一部のみに形成されていてもよい。
上記第2実施形態において、段差部18の形状は図4Aに示す形状に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。例えば、段差角部183を省略し、第1段差側面181と第2段差側面182とが連続的に接続されていてもよい(一体となっていてもよい)。
上記第3実施形態において、巻芯部12Bの上面に、突出部121,122に加えて、さらに他の突出部を形成してもよい。
1,1A,1B…コイル装置
10,10A,10B…ドラムコア
12,12B…巻芯部
120…中央突出部
121…第1突出部
122…第2突出部
14,14m,14n,14mA,14nA,14mB,14nB…鍔部
14a…上面
14b…下面
14c…内端面
14d…外端面
14e…第1横側面
14f…第2横側面
141,141B…第1傾斜部
1410…第1傾斜面
1411…第1壁側側面
1412…第1傾斜側面
142…第2傾斜部
1420…第2傾斜面
1421…第2壁側側面
1422…第2外側側面
146,146A,146B…壁部
1460…先端鋭角部
1461A,1461B…先端面
148,148A,148B…段差面
1480,1480A…周縁部
16…凹状角部
161…第1凹状角部
162…第2凹状角部
163…第3凹状角部
18…段差部
181…第1段差側面
182…第2段差側面
183…段差角部
20…板状コア
30…コイル部
31…第1ワイヤ
310…第1引出部
311…第1継線部
32…第2ワイヤ
320…第2引出部
321…第2継線部
41…第1端子電極
410…第1上面電極部
411…第1側面電極部
42…第2端子電極
420…第2上面電極部
421…第2側面電極部
50…ノズル
60…切削具
70…支柱

Claims (11)

  1. 巻芯部および前記巻芯部の第1方向の端部に設けられた鍔部を含むコアと、
    前記巻芯部に第1ワイヤおよび第2ワイヤを巻回してなるコイル部と、
    前記鍔部の前記第1方向に略垂直な第2方向の一端側に形成され、前記第1ワイヤの第1引出部が接続される第1端子電極と、前記鍔部の前記第2方向の他端側に形成され、前記第2ワイヤの第2引出部が接続される第2端子電極と、を有し、
    前記鍔部の第1方向に沿う幅は、前記鍔部の第2方向の一端側と他端側とで異なっているコイル装置。
  2. 前記巻芯部と前記鍔部とが交わる凹状角部であって、前記第1引出部または前記第2引出部が立ち上げられる第1凹状角部は、前記巻芯部を挟んで前記第1凹状角部の反対側に位置する第2凹状角部よりも、前記第1方向に沿って前記鍔部の外端面側に位置ずれしている請求項1に記載のコイル装置。
  3. 前記第1凹状角部を含む周囲において、前記第1引出部および前記第2引出部の各々は、前記第1方向に沿って離間して配置されている請求項2に記載のコイル装置。
  4. 前記第1凹状角部の位置には、凸状の段差部が形成されており、
    前記第1引出部は前記段差部を挟んで一方側を前記第1端子電極に向かって引き出されるとともに、前記第2引出部は前記段差部を挟んで他方側を前記第2端子電極に向かって引き出される請求項2または3に記載のコイル装置。
  5. 前記段差部は、前記第1凹状角部に沿って延びている請求項4に記載のコイル装置。
  6. 前記鍔部には、前記第1端子電極に向かう前記第1引出部が通過する第1傾斜部と、前記第1傾斜部とは異なる角度で延び、前記第2端子電極に向かう前記第2引出部が通過する第2傾斜部とが形成されている請求項2〜5のいずれかに記載のコイル装置。
  7. 前記第1傾斜部は、前記巻芯部の第2方向の略中心部に向かって延びている請求項6に記載のコイル装置。
  8. 前記第1引出部は、前記巻芯部の前記第2方向の略中心部と端部との間に位置する外周面おいて、前記巻芯部から離れて前記第1端子電極に向かって引き出され、
    前記第2引出部は、前記第1凹状角部を含む周囲において、前記巻芯部から離れて前記第2端子電極に向かって引き出される請求項7に記載のコイル装置。
  9. 前記第1傾斜部と前記第2傾斜部とを隔てる壁部の一部は、前記第1方向に向かって、前記鍔部の内端面から突出している請求項7または8に記載のコイル装置。
  10. 前記巻芯部の横断面において、前記巻芯部の第2方向の略中心部と端部との間に位置する外周面の一部が外側に向けて凸状に突出している請求項7〜9のいずれかに記載のコイル装置。
  11. 前記第1引出部は、前記鍔部の外端面に向かって引き出されて前記第1端子電極に接続され、
    前記第2引出部は、前記第1引出部とは異なる角度で前記鍔部の外端面に向かって引き出されて前記第2端子電極に接続される請求項1〜10のいずれかに記載のコイル装置。
JP2019019937A 2019-02-06 2019-02-06 コイル装置 Pending JP2020126975A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019019937A JP2020126975A (ja) 2019-02-06 2019-02-06 コイル装置
CN202010080408.XA CN111540577A (zh) 2019-02-06 2020-02-05 线圈装置
US16/782,148 US11621118B2 (en) 2019-02-06 2020-02-05 Coil device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019019937A JP2020126975A (ja) 2019-02-06 2019-02-06 コイル装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020126975A true JP2020126975A (ja) 2020-08-20

Family

ID=71836727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019019937A Pending JP2020126975A (ja) 2019-02-06 2019-02-06 コイル装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US11621118B2 (ja)
JP (1) JP2020126975A (ja)
CN (1) CN111540577A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7020397B2 (ja) 2018-12-29 2022-02-16 株式会社村田製作所 コイル部品
JP7302562B2 (ja) * 2020-09-18 2023-07-04 株式会社村田製作所 巻線型インダクタ部品

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002033228A (ja) * 2000-07-17 2002-01-31 Murata Mfg Co Ltd チップ型コモンモードチョークコイル
JP2004356473A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Toko Inc チップ型コモンモードチョークコイル
JP2006049383A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Taiyo Yuden Co Ltd コモンモードチョークコイル
JP2009094389A (ja) * 2007-10-11 2009-04-30 Taiyo Yuden Co Ltd 巻線型コイル部品
JP2009147159A (ja) * 2007-12-14 2009-07-02 Tdk Corp コイル部品
JP2014170783A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Murata Mfg Co Ltd 電子部品

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6778055B1 (en) * 2003-02-07 2004-08-17 Aoba Technology Co., Ltd. Core member for winding
JP4203949B2 (ja) * 2003-04-03 2009-01-07 Tdk株式会社 コモンモードフィルタ
US7256673B2 (en) * 2005-01-31 2007-08-14 Tdk Corporation Coil assembly including common-mode choke coil
JP2008091359A (ja) 2006-09-29 2008-04-17 Toko Inc 巻線型コモンモードチョークコイル
US7358842B1 (en) * 2006-11-08 2008-04-15 Prosperity Dielectrics Co., Ltd. Wire-winding common mode choke
JP6435649B2 (ja) * 2014-06-05 2018-12-12 Tdk株式会社 コイル部品及びその製造方法
US10141098B2 (en) * 2015-02-12 2018-11-27 Murata Manufacturing Co., Ltd. Coil component
JP6520850B2 (ja) * 2016-07-14 2019-05-29 株式会社村田製作所 電子部品及び回路モジュール
JP6819314B2 (ja) * 2017-01-23 2021-01-27 Tdk株式会社 コモンモードフィルタ及びその製造方法
US11164692B2 (en) * 2017-07-11 2021-11-02 Tdk Corporation Coil device

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002033228A (ja) * 2000-07-17 2002-01-31 Murata Mfg Co Ltd チップ型コモンモードチョークコイル
JP2004356473A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Toko Inc チップ型コモンモードチョークコイル
JP2006049383A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Taiyo Yuden Co Ltd コモンモードチョークコイル
JP2009094389A (ja) * 2007-10-11 2009-04-30 Taiyo Yuden Co Ltd 巻線型コイル部品
JP2009147159A (ja) * 2007-12-14 2009-07-02 Tdk Corp コイル部品
JP2014170783A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Murata Mfg Co Ltd 電子部品

Also Published As

Publication number Publication date
CN111540577A (zh) 2020-08-14
US11621118B2 (en) 2023-04-04
US20200251276A1 (en) 2020-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6966722B2 (ja) コイル装置
US20220013274A1 (en) Coil device
JP5585934B2 (ja) コイル部品及びコイル部品の製造方法
JP2020126976A (ja) コイル装置
JP4796560B2 (ja) 巻線型コイル部品
US9852839B2 (en) Coil component and manufacturing method thereof
JP6658669B2 (ja) 巻線型コイル部品
CN101796599B (zh) 磁性零件
JPWO2005119709A1 (ja) インダクタ
JP5223884B2 (ja) コイル部品
JP6424923B1 (ja) コイル部品及びその製造方法
JP7415899B2 (ja) コイル部品、及びコイル部品の製造方法
JP2020126975A (ja) コイル装置
JP6966721B2 (ja) コイル装置
US10347416B2 (en) Coil component, circuit board provided with the same, and manufacturing method for coil component
JP2018125397A (ja) コイル装置
JP7367399B2 (ja) コイル装置
CN106158292A (zh) 线圈组件
JP7450331B2 (ja) コイル装置およびパルストランス
US20200013541A1 (en) Pulse transformer and circuit module having the same
JP4419569B2 (ja) 巻線コイル部品
JP2992810B2 (ja) Icカード用センサーコイル及びその製造方法
JP2022167385A (ja) インダクタおよびその実装構造
JP2022043352A (ja) コイル部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220830

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221028

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230214