JP2022167385A - インダクタおよびその実装構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温・大電流に対応可能なインダクタおよびその実装構造を提供する。【解決手段】コア12の第1鍔部15には、第1および第3端子電極17,19が設けられ、第2鍔部16には、第2および第4端子電極18,20が設けられる。巻芯部13のまわりには、第1および第2ワイヤ25,26が互いに逆まわり方向に巻回される。第1および第2端子電極17,18は対角線方向に対向し、第3および第4端子電極19,20は対角線方向に対向する。第1ワイヤ25の一方端末25aは第1端子電極17に接続され、他方端末25bは第2端子電極18に接続される。第2ワイヤ26の一方端末26aは第3端子電極19に接続され、他方端末26bは第4端子電極20に接続される。第1および第4端子電極17,20を共通に接続する導体から、第2および第3端子電極18,19を共通に接続する導体に向かって電流を流す。【選択図】図1

Description

この発明は、インダクタおよびその実装構造に関するもので、特に、巻線型であって、直流抵抗を低減するために2本のワイヤを備えたインダクタおよび当該インダクタの実装構造に関するものである。
この発明にとって興味ある技術が、たとえば特開2011-216681号公報(特許文献1)に記載されている。図9は、特許文献1の図3から引用したもので、コイル部品1を実装面側から示した平面図である。
図9を参照して、コイル部品1は、軸線方向AXに延びる巻芯部2と、巻芯部2の軸線方向での互いに逆の第1端、第2端にそれぞれ設けられた第1鍔部3、第2鍔部4と、を有する、コア5を備えている。第1鍔部3には、第1端子電極7が設けられ、第2鍔部4には、第2端子電極8が設けられる。
巻芯部2には、第1ワイヤ9および第2ワイヤ10が互いに同じまわり方向に巻回される。たとえば、第1ワイヤ9は、巻芯部2に接するように巻回され、第2ワイヤ10は、第1ワイヤ9の外周に接するように巻回される。
第1ワイヤ9は、引き出し端末として、第1端末9aおよび第2端末9bを有する。第2ワイヤ10は、引き出し端末として、第3端末10aおよび第4端末10bを有する。第1端末9aおよび第3端末10aは、第1端子電極7に接続され、第2端末9bおよび第4端末10bは、第2端子電極8に接続される。
このようにして、コイル部品1によれば、第1端子電極7および第2端子電極8間で、2本のワイヤ9および10が並列に接続されているので、直流抵抗を下げることができる。よって、コイル部品1は、抵抗値を低減した1つのインダクタとして使用することができる。
特開2011-216681号公報
近年、インダクタにおいて、高温・大電流に対応可能であるといった要望が高まっている。上述の図9に示したコイル部品1は、並列に接続された2本のワイヤ9および10を備えることから、直流抵抗が低減されるので、高温・大電流対応といった課題を解決し得る1つの手段を提供している。
一方、高温・大電流対応といった課題を解決し得るさらなる手段として、巻線型のインダクタに備えるワイヤを太くすることが考えられる。ここで、図9に示したコイル部品1において、ワイヤ9および10を太くすることを想定してみる。図9を参照して、第1ワイヤ9の第1端末9aおよび第2端末9bに注目すると、それぞれ、第1端子電極7および第2端子電極8上で、巻芯部2の軸線方向AXに対して、平行ではなく、傾斜した方向に引き出されている。この状態を斜め引き出しの状態と呼称する。第2ワイヤ10の第3端末10aおよび第4端末10bについても同様である。これらの構成は、特許文献1に記載の発明の目的に合致しており、ワイヤ9および10の長さをできるだけ短くして、ワイヤ9および10が与える直流抵抗をできるだけ低減しようとすることに寄与する。
また、観点を変えると、ワイヤ9および10は、太くなると、剛性が高くなって、曲げにくくなるのが通常である。そのため、図9では、第1ワイヤの第1端末9aおよび第2端末9bは、巻芯部2のまわりの位置から引き出された後、それぞれ、第1端子電極7および第2端子電極8までほぼ直線状に延びており、第2ワイヤ10の第3端末10aおよび第4端末10bについても、巻芯部2のまわりの位置から引き出された後、それぞれ、第1端子電極7および第2端子電極8までほぼ直線状に延びている。その結果、前述したように、第1ワイヤ9の端末9aおよび9bは、それぞれ、端子電極7および8上で、斜め引き出しの状態となり、第2ワイヤ10の端末10aおよび10bについても、それぞれ、端子電極7および8上で、斜め引き出しの状態となっている。
しかしながら、ワイヤ9および10の端末9a、9b、10aおよび10bが斜め引き出しの状態となったとき、以下のような問題に遭遇することがある。
ワイヤ9および10の端末9a、9b、10aおよび10bが端子電極7および8に接続されるとき、たとえば熱圧着が適用される。ワイヤ9および10の端末9a、9b、10aおよび10bが斜め引き出しの状態となると、たとえば軸線方向AXに平行な方向に引き出される場合に比べて、端末9a、9b、10aおよび10bが端子電極7および8上で横切る長さが長くなる。そのため、熱圧着時に圧着作用を及ぼすべき面積が広くなり、圧着力が不足し、ワイヤ9および10を潰しきれず、熱圧着不良を招くことがある。
斜め引き出しは、さらに、以下のような課題をもたらすことがある。熱圧着と同時に、ワイヤ9および10の切断が行なわれるが、圧着不良が切断を困難なものにすることがある。また、熱圧着時の熱が通りにくくなり、このことも熱圧着不良の原因となることがある。また、ワイヤの端末ごとにワイヤの潰れ具合が異なることがしばしばあり、このことが実装時にコイル部品1の不所望な傾きを生じさせ得る。
上述した斜め引き出しがもたらす課題は、ワイヤ9および10が太いほど、より顕著となる。
そこで、この発明の目的は、高温・大電流に対応可能であるとともに、斜め引き出しがもたらす課題に対処可能なインダクタおよびその実装構造を提供しようとすることである。
この発明に係るインダクタは、軸線方向に延びる巻芯部と、巻芯部の軸線方向での互いに逆の第1端、第2端にそれぞれ設けられた第1鍔部、第2鍔部と、を有する、コアを備える。第1鍔部の実装面側に向く面には、第1端子電極および第3端子電極が設けられ、第2鍔部の実装面側に向く面には、第2端子電極および第4端子電極が設けられる。巻芯部のまわりには、第1ワイヤおよび第2ワイヤが巻回されるが、これら第1ワイヤおよび第2ワイヤは、互いに逆まわり方向に巻回される。
上述した第1端子電極、第2端子電極、第3端子電極および第4端子電極の各々の位置は、実装面上に仮想の四角形を描いたとき、当該四角形の4つの頂点の各位置にそれぞれ対応しており、第1端子電極と第2端子電極とは対角線方向に対向するように配置され、第3端子電極と第4端子電極とは対角線方向に対向するように配置される。
そして、第1ワイヤの一方の端末である第1端末は、第1端子電極に接続され、第1ワイヤの他方の端末である第2端末は、第2端子電極に接続される。また、第2ワイヤの一方の端末である第3端末は、第3端子電極に接続され、第2ワイヤの他方の端末である第4端末は、第4端子電極に接続される。
この発明は、また、上述したインダクタの実装構造にも向けられる。この発明に係る実装構造は、上記インダクタと、第1端子電極および第4端子電極を共通に接続する第1導体と、第2端子電極および第3端子電極を共通に接続する第2導体と、を備え、第1導体からインダクタを介して第2導体に向かって電流を流すようにしたことを特徴としている。
この発明に係るインダクタによれば、まず、2本のワイヤを備えることから、1本のワイヤしか備えないものに比べて、直流抵抗値を下げることができるので、高温・大電流に十分に対応させることができる。
また、この発明に係るインダクタによれば、第1端子電極および第4端子電極を共通に接続する第1導体から、当該インダクタを介して、第2端子電極および第3端子電極を共通に接続する第2導体に向かって電流を流すように用いることにより、第1ワイヤが与える磁束と第2ワイヤが与える磁束とが同じ方向に向いて、第1ワイヤによるコイルと第2ワイヤによるコイルとの結合係数をほぼ1にすることができるので、1本のワイヤしか備えないインダクタと同様の使用方法が可能である。
また、この発明に係るインダクタによれば、第1端子電極と第2端子電極とは対角線方向に対向するように配置され、第3端子電極と第4端子電極とは対角線方向に対向するように配置されるので、第1端末は、巻芯部の一方側に沿って延びたまま、第1端子電極に接続され、第2端末は、巻芯部の他方側に沿って延びたまま、第2端子電極に接続され、第3端末は、巻芯部の上記他方側に沿って延びたまま、第3端子電極に接続され、第4端末は、巻芯部の上記一方側に沿って延びたまま、第4端子電極に接続されることができる。したがって、ワイヤが太くなっても、無理なく、前述した斜め引き出しの状態から遠ざけることができ、必要に応じて、斜め引き出しの状態を回避することができる。
この発明に係るインダクタの実装構造によれば、複雑な配線の引き回しを必要とせず、この発明に係るインダクタにおいて、所望のインダクタンス値を発現させることができる。
この発明の第1の実施形態によるインダクタ11の外観を示す斜視図であり、実装面側に向く面を上にして図示している。 図1に示したインダクタ11の実装面側から示した平面図である。 図1に示したインダクタ11の実装構造を説明するための回路図である。 図1に示したインダクタ11の製造途中の状態を示す、図1に対応する斜視図である。 図1に示したインダクタ11における第1ワイヤ25および第2ワイヤ26の巻回状態を説明するためのもので、巻芯部13の周面の展開図である。 第1ワイヤ25および第2ワイヤ26の巻回状態を説明するための図5の線A-Aに沿う断面図である。 第1ワイヤ25および第2ワイヤ26の巻回状態を説明するための図5の線B-Bに沿う断面図である。 この発明の第2の実施形態によるインダクタ11aの実装面側から示した平面図である。 特許文献1に記載されたコイル部品1を実装面側から示した平面図である。
図1ないし図7を参照して、この発明の第1の実施形態によるインダクタ11について説明する。
インダクタ11は、図1および図2に示すように、コア12を備える。コア12は、軸線方向AXに延びる巻芯部13と、巻芯部13の軸線方向AXでの互いに逆の第1端、第2端にそれぞれ設けられた第1鍔部15、第2鍔部16と、を有する。コア12は、全体として四角柱形状をなしており、たとえば、軸線方向AXの寸法が1.8~4.7mm、高さ方向(図2の紙面に直交する方向)の寸法が1.5~3.5mm、幅方向(図2での上下方向)の寸法が1.0~3.4mmである。一例として、コア12の軸線方向AXの寸法は4.5mm、高さ方向の寸法は2.5mm、幅方向の寸法は2.5mmである。
コア12は、たとえば、アルミナのような絶縁体セラミック等の非磁性材料、ニッケル(Ni)-亜鉛(Zn)系フェライト、マンガン(Mn)-Zn系フェライト等の磁性材料、金属磁性体などから構成される。コア12は、上述した材料の粉末を、圧縮成形し、得られた成形体を焼結させることにより得られる。コア12は、磁性粉を含有した樹脂を成形することによって得られてもよい。
第1鍔部15の実装面側に向く面には、第1端子電極17および第3端子電極19が設けられる。第2鍔部16の実装面側に向く面には、第2端子電極18および第4端子電極20が設けられる。
図2によく示されているように、第1端子電極17、第2端子電極18、第3端子電極19および第4端子電極20の各々の位置は、実装面上に仮想の四角形を描いたとき、当該四角形の4つの頂点V1,V2,V3,V4の各位置にそれぞれ対応しており、第1端子電極17と第2端子電極18とは対角線方向に対向するように配置され、第3端子電極19と第4端子電極20とは対角線方向に対向するように配置される。
なお、図2において、上記仮想の四角形の4つの頂点V1,V2,V3,V4がワイヤ25および26の端部上に位置するように図示されているが、このことは図面作成上の偶然に過ぎず、このことに意味があるわけではない。すなわち、仮想の四角形の大きさおよび形状は任意である。また、上述した「第1端子電極17と第2端子電極18とは対角線方向に対向するように配置される」とは、第1端子電極17と第2端子電極18との相対的な位置関係を言い、「第3端子電極19と第4端子電極20とは対角線方向に対向するように配置される」とは、第3端子電極19と第4端子電極20との相対的な位置関係を言う。
端子電極17~20は、たとえば、ガラス粉末および導電成分としての銀を含む導電性ペーストの焼き付けによって形成され、必要に応じて、この焼付け厚膜上にNi、Cu、Sn等のめっきが施される。端子電極17~20は、別に用意された金属端子部材を鍔部15および16に接着することによって設けられてもよい。
巻芯部13は、軸線方向AXにそれぞれ延びる、実装面に対向する底面21と、底面21に対向する天面22と、実装面に対して直交する方向に延びかつ互いに対向する第1側面23および第2側面24と、を有する多角柱状である。
巻芯部13のまわりには、第1ワイヤ25および第2ワイヤ26が巻回される。ワイヤ25および26は、図示しないが、CuやAg等の導電性金属材料からなる芯線と、芯線を被覆する、たとえばポリウレタンやポリエステル、ポリイミド、ポリアミドまたはこれらの混合材料からなる電気絶縁性樹脂材料からなる被覆材からなる。芯線および被覆材を含めたワイヤ25および26の直径は、好ましくは、150μm以上かつ250μm以下である。
第1ワイヤ25および第2ワイヤ26は、巻芯部13のまわりで互いに逆まわり方向に巻回される。第1ワイヤ25の一方の端末である第1端末25aは、第1端子電極17に接続され、第1ワイヤ25の他方の端末である第2端末25bは、第2端子電極18に接続される。また、第2ワイヤ26の一方の端末である第3端末26aは、第3端子電極19に接続され、第2ワイヤ26の他方の端末である第4端末26bは、第4端子電極20に接続される。
ワイヤ25および26の端末25a、25b、26aおよび26bの各々と端子電極17~20の各々との接続には、好ましくは、熱圧着が適用される。したがって、これらの接続部は、潰れ部を構成する。なお、熱圧着に代えて、はんだ付け、溶接等が適用されてもよい。
図3には、インダクタ11の実装構造を説明するための回路図が示されている。図3において、図1または図2に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付している。
図3において、インダクタ11に備える端子電極17~20、ワイヤ25および26ならびにその端末25a、25b、26aおよび26bが図示されている。インダクタ11を実装するにあたっては、第1端子電極17および第4端子電極20を第1導体27によって共通に接続し、第2端子電極18および第3端子電極19を第2導体28によって共通に接続するように実装される。そして、インダクタ11は、第1導体27からインダクタ11を介して第2導体28に向かって電流を流すようにされる。電流の方向は、逆に、第2導体28から第1導体27に向くようにされてもよい。
上述のようなインダクタ11の実装構造あるいは使用方法によれば、まず、直流抵抗値を下げることができるので、インダクタ11を高温・大電流に十分に対応させることができる。
また、以下の理由により、インダクタ11は、第1ワイヤ25および第2ワイヤ26を備えることから、1本のワイヤしか備えない場合に比べて、インダクタンス値を向上させることができる。上述した実装構造を採用すれば、第1ワイヤ25については、第1端末25aから第2端末25bへと電流が流れ、第2ワイヤ26については、第4端末26bから第3端末26bへと電流が流れる。一方、第1ワイヤ25と第2ワイヤ26とは、巻芯部13のまわりで互いに逆まわり方向に巻回されている。したがって、第1ワイヤ25と第2ワイヤ26とは、各々が与える磁束が互いに同じ方向に向いて、第1ワイヤ25によるコイルと第2ワイヤ26によるコイルとの結合係数がほぼ1となり、よって、1本のワイヤしか備えないインダクタと同様の使用方法が可能である。
なお、第1端子電極17と第2端子電極18とを、対角線方向に対向するように配置するのではなく、軸線方向AXに対向するように配置し、同様に、第3端子電極19と第4端子電極20とを、対角線方向に対向するように配置するのではなく、軸線方向AXに対向するように配置しながら、第1ワイヤ25と第2ワイヤ26とを、巻芯部13のまわりで互いに逆まわり方向に巻回する構成が考えられる。この構成によっても、第1ワイヤ25と第2ワイヤ26とで逆向きの電流を流すことで結合係数をほぼ1にすることは可能である。しかし、第1ワイヤ25と第2ワイヤ26とで逆向きの電流を流すためには、実装基板側において、対角線方向にそれぞれ対向する第1組の端子電極から第2組の端子電極へと電流を流すための配線を設けなければならない。したがって、実装基板側の配線は複雑になり、たとえば、配線上で立体的にクロスさせる箇所を設ける必要が生じてしまう。
次に、図1および図2に加えて、図4ないし図7をも参照して、第1ワイヤ25および第2ワイヤ26の巻回態様の詳細について説明する。図5は、第1ワイヤ25および第2ワイヤ26の巻回状態を、巻芯部13の周面の展開図をもって示しており、第1ワイヤ25は破線で示し、第2ワイヤ26は実線で示している。図6は、図5の線A-Aに沿う断面図であり、図7は、図5の線B-Bに沿う断面図である。
まず、第1ワイヤ25は、図4ないし図7に示すように、巻芯部13に接するように巻回されている。次いで、第2ワイヤ26は、図1、図2および図5ないし図7に示すように、第1ワイヤ25の外周に接するように巻回されている。このような構成を採用することにより、巻芯部13の限られた面積の周面上で、ワイヤ25および26の巻回数を増やすことができ、効率良くインダクタンス値を得ることができる。
より具体的には、第1ワイヤ25は、順次、巻芯部13の第1側面23、天面22、第2側面24、底面21、第1側面23、…に沿って延びながら、巻芯部13のまわりに螺旋状に巻回される。第2ワイヤ26は、順次、巻芯部13の第2側面24、天面22、第1側面23、底面21、第2側面24、…に沿って延びるというように、巻芯部13のまわりで第1ワイヤ25とは逆回り方向に巻回される。第2ワイヤ26は、その1つのターン中において、図7に示すように、第1ワイヤ25の隣り合うターン間にはまり込みながら巻回される部分と、図6に示すように、第1ワイヤ25との間でクロス部29を形成しながら巻回される部分と、を有する。
クロス部29は、底面21と第1側面23との交差部分、第1側面23と天面22との交差部分、天面22と第2側面24との交差部分、または第2側面24と底面21との交差部分というように、巻芯部13の周面における稜線部分に位置させないことが好ましい。ワイヤ25および26の巻回状態がより安定するからである。
この実施形態では、図5に示すように、クロス部29は、巻芯部13の底面21上および天面22上に位置している。第1側面23と第2側面24とでは、第2ワイヤ26は第1ワイヤ25の隣り合うターン間にはまり込んでいる。このように、クロス部29を設ける位置を巻芯部13の特定の部分に限定すれば、インダクタ11が良品であるか否かの判別が容易である。このような利点を特に望まないならば、クロス部29を巻芯部13の周面の任意の位置にランダムに設けてもよい。
なお、第1ワイヤ25と第2ワイヤ26とは、各々の巻回数が互いに等しいことが好ましいが、互いに異なっていてもよい。
この実施形態は、さらに、以下のような特徴を有している。第1ワイヤ25および第2ワイヤ26の各々の、端子電極17~20への引き出し部分に注目する。
まず、図1、図2および図4によく示されているように、第1ワイヤ25の第1端末25aは、巻芯部13から離れて第1端子電極17に接続されるまでの間で、実装面に直交する方向から見て、巻芯部13の底面21と実質的に重ならないように引き出されている。第1ワイヤ25の第2端末25bは、巻芯部13から離れて第2端子電極18に接続されるまでの間で、実装面に直交する方向から見て、巻芯部13の底面21と実質的に重ならないように引き出されている。
同様に、図1および図2によく示されているように、第2ワイヤ26の第3端末26aは、巻芯部13から離れて第3端子電極19に接続されるまでの間で、実装面に直交する方向から見て、巻芯部13の底面21と実質的に重ならないように引き出されている。第2ワイヤ26の第4端末26bは、巻芯部13から離れて第4端子電極20に接続されるまでの間で、実装面に直交する方向から見て、巻芯部13の底面21と実質的に重ならないように引き出されている。
なお、第1ワイヤ25の第1端末25aおよび第2端末25bならびに第2ワイヤ26の第3端末26aおよび第4端末26bの各々は、巻芯部13の底面21と実質的に重なることなく引き出されるが、このとき、全く重ならないとは限らず、たとえばワイヤ25および26の各々の直径の範囲内であれば、わずかに重なっていてもよい。
また、実装面に直交する方向からそれぞれ見たとき、図2によく示されているように、第1端子電極17は、巻芯部13の第1側面23より外側に位置する第1外側部分17aを有し、第2端子電極18は、巻芯部13の第2側面24より外側に位置する第2外側部分18aを有し、第3端子電極19は、巻芯部13の第2側面24より外側に位置する第3外側部分19aを有し、第4端子電極20は、巻芯部13の第1側面23より外側に位置する第4外側部分20aを有している。そして、第1端末25aは第1外側部分17aにまで引き出され、第2端末25bは第2外側部分18aにまで引き出され、第3端末26aは第3外側部分19aにまで引き出され、第4端末26bは第4外側部分20aにまで引き出されている。
上述の第1端末25aおよび第4端末26bは、巻芯部13の第1側面23に沿って延びるが、第1側面23に必ずしも接触していなくてもよい。また、第2端末25bおよび第3端末26aは、巻芯部13の第2側面24に沿って延びるが、第2側面24に必ずしも接触していなくてもよい。
以上の構成によれば、前述した斜め引き出し状態を容易に回避することができる。その結果、図2によく示されているように、第1端末25aは、軸線方向AXに延びた状態で第1外側部分17aに接続され、第2端末25bは、軸線方向AXに延びた状態で第2外側部分18aに接続され、第3端末26aは、軸線方向AXに延びた状態で第3外側部分19aに接続され、第4端末26bは、軸線方向AXに延びた状態で第4外側部分20aに接続される。
このような接続状態が実現されると、ワイヤ25および26の引き出し部分において、斜め引き出し状態を回避するために、ワイヤ25および26を無駄に迂回させる必要がないので、ワイヤ25および26の長さを短くすることができる。このことも直流抵抗の低減に寄与する。
また、斜め引き出し状態が回避されると、ワイヤ25および26と端子電極17~20との接続のために熱圧着が適用されるとき、ワイヤ25および26を潰しきれず、熱圧着不良を招いたり、ワイヤ25および26の切断不良を招いたり、ワイヤ25および26の端末25a、25b、26aおよび26bごとに潰れ具合が異なり、実装時にインダクタ11の不所望な傾きを生じさせたりする、といった不都合に遭遇しにくくすることができる。
前述したように、ワイヤ25および26の直径は、芯線および被覆材を含めて、好ましくは、150μm以上かつ250μm以下である。ここで、ワイヤ25および26の直径を250μm以下としたのは、250μmを超えると、ワイヤ25および26を巻芯部13に巻回することが困難になるためである。他方、ワイヤ25および26の直径が150μm以上となると、直流抵抗が低減されるが、剛性が高くなって、曲げにくくなり、何らの対策も講じない場合には、斜め引き出しの状態となりやすい。斜め引き出しの状態になると、前述したように、熱圧着不良を招きやすい。したがって、ワイヤ25および26の直径を150μm以上としたのは、斜め引き出し防止の意義がより高められるからである。
図8は、この発明の第2の実施形態によるインダクタ11aの実装面側から示した平面図であり、図2に対応する図である。
前述した第1の実施形態では、図2に示したように、第1端子電極17、第2端子電極18、第3端子電極19および第4端子電極20の各々の位置に対応する位置にある第1頂点V1、第2頂点V2、第3頂点V3および第4頂点V4を有する仮想の四角形は、長方形であり、第1頂点V1と第3頂点V3とを結ぶ辺および第2頂点V2と第4頂点V4とを結ぶ辺の各長さが、第1頂点V1と第4頂点V4とを結ぶ辺および第2頂点V2と第3頂点V3とを結ぶ辺の各長さより短い。
他方、第2の実施形態では、図8に示すように、第1端子電極17、第2端子電極18、第3端子電極19および第4端子電極20の各々の位置に対応する位置にある第1頂点V1、第2頂点V2、第3頂点V3および第4頂点V4を有する仮想の四角形は、長方形であるが、第1頂点V1と第3頂点V3とを結ぶ辺および第2頂点V2と第4頂点V4とを結ぶ辺の各長さL1が、第1頂点V1と第4頂点V4とを結ぶ辺および第2頂点V2と第3頂点V3とを結ぶ辺の各長さL2より長い。
このような長さ関係が採用されるのは、図3を参照して説明した実装構造に関連している。多くのチップ状のインダクタを含む電子部品は、部品本体の長手方向の両端部に端子電極を備えている。実装基板には、チップ状の電子部品の各端部にそれぞれ対応する位置の近傍に導電ランドが対をなした状態で設けられる。そして、チップ状の電子部品は、対をなす導電ランドを連結するように位置決めされる。このとき、チップ状の電子部品の長手方向は、対をなす導電ランド間を結ぶ方向と一致するのが一般的である。
しかしながら、第1の実施形態に係るインダクタ11が図3に示すような実装構造を実現する場合、インダクタ11の長手方向は、対をなす導電ランドを結ぶ方向と一致せず、直交する方向と一致する。一方、第2実施形態に係るインダクタ11aによれば、インダクタ11aの長手方向は、対をなす導電ランドを結ぶ方向と一致し、他のチップ状の電子部品との間で違和感のない状態で実装することができる。また、対をなす導電ランド間の距離を比較的長くすることができるので、電気的短絡の問題も生じにくくすることができる。
以上、この発明を図示した実施形態に関連して説明したが、図示した各実施形態は、例示的なものであり、この発明の範囲内において、種々の変更が可能である。
たとえば、巻芯部13の断面形状は多角柱状でなくてもよい。また、ワイヤ25および26の巻芯部13のまわりでのターン数は任意に変更可能である。また、図示されないが、コア12の第1鍔部15および第2鍔部間に渡される磁性体からなる天板が設けられ、磁性体からなるコア12と協働して、閉磁路を構成するようにしてもよい。また、異なる実施形態間において、構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。
11,11a インダクタ
12 コア
13 巻芯部
15 第1鍔部
16 第2鍔部
17 第1端子電極
18 第2端子電極
19 第3端子電極
20 第4端子電極
17a 第1外側部分
18a 第2外側部分
19a 第3外側部分
20a 第4外側部分
21 底面
22 天面
23 第1側面
24 第2側面
25 第1ワイヤ
25a 第1端末
25b 第2端末
26 第2ワイヤ
26a 第3端末
26b 第4端末
27 第1導体
28 第2導体
29 クロス部
AX 軸線方向
L1,L2 長さ
V1,V2,V3,V4 頂点

Claims (12)

  1. 軸線方向に延びる巻芯部と、前記巻芯部の前記軸線方向での互いに逆の第1端、第2端にそれぞれ設けられた第1鍔部、第2鍔部と、を有する、コアと、
    前記第1鍔部の実装面側に向く面に設けられた、第1端子電極および第3端子電極と、
    前記第2鍔部の実装面側に向く面に設けられた、第2端子電極および第4端子電極と、
    前記巻芯部に互いに逆まわり方向に巻回された、第1ワイヤおよび第2ワイヤと、
    を備え、
    前記第1端子電極、前記第2端子電極、前記第3端子電極および前記第4端子電極の各々の位置は、実装面上に仮想の四角形を描いたとき、当該四角形の4つの頂点の各位置にそれぞれ対応しており、前記第1端子電極と前記第2端子電極とは対角線方向に対向するように配置され、前記第3端子電極と前記第4端子電極とは対角線方向に対向するように配置され、
    前記第1ワイヤは、前記第1端子電極に接続された第1端末と、前記第2端子電極に接続された第2端末と、を有し、
    前記第2ワイヤは、前記第3端子電極に接続された第3端末と、前記第4端子電極に接続された第4端末と、を有する、
    インダクタ。
  2. 前記巻芯部は、前記軸線方向にそれぞれ延びる、実装面に対向する底面と、前記底面に対向する天面と、実装面に対して直交する方向に延びかつ互いに対向する第1側面および第2側面と、を有する多角柱状である、請求項1に記載のインダクタ。
  3. 前記第1端末は、前記巻芯部から離れて前記第1端子電極に接続されるまでの間で、実装面に直交する方向から見て、前記巻芯部の前記底面と実質的に重ならないように引き出され、
    前記第2端末は、前記巻芯部から離れて前記第2端子電極に接続されるまでの間で、実装面に直交する方向から見て、前記巻芯部の前記底面と実質的に重ならないように引き出され、
    前記第3端末は、前記巻芯部から離れて前記第3端子電極に接続されるまでの間で、実装面に直交する方向から見て、前記巻芯部の前記底面と実質的に重ならないように引き出され、
    前記第4端末は、前記巻芯部から離れて前記第4端子電極に接続されるまでの間で、実装面に直交する方向から見て、前記巻芯部の前記底面と実質的に重ならないように引き出されている、
    請求項2に記載のインダクタ。
  4. 実装面に直交する方向からそれぞれ見たとき、前記第1端子電極は、前記巻芯部の前記第1側面より外側に位置する第1外側部分を有し、前記第2端子電極は、前記巻芯部の前記第2側面より外側に位置する第2外側部分を有し、前記第3端子電極は、前記巻芯部の前記第2側面より外側に位置する第3外側部分を有し、前記第4端子電極は、前記巻芯部の前記第1側面より外側に位置する第4外側部分を有し、
    前記第1端末は前記第1外側部分にまで引き出され、前記第2端末は前記第2外側部分にまで引き出され、前記第3端末は前記第3外側部分にまで引き出され、前記第4端末は前記第4外側部分にまで引き出されている、請求項2または3に記載のインダクタ。
  5. 前記第1端末は、前記軸線方向に延びた状態で前記第1外側部分に接続され、前記第2端末は、前記軸線方向に延びた状態で前記第2外側部分に接続され、前記第3端末は、前記軸線方向に延びた状態で前記第3外側部分に接続され、前記第4端末は、前記軸線方向に延びた状態で前記第4外側部分に接続されている、請求項4に記載のインダクタ。
  6. 前記第1ワイヤは、前記巻芯部に接するように巻回され、前記第2ワイヤは、前記第1ワイヤの外周に接するように巻回されている、請求項2ないし5のいずれかに記載のインダクタ。
  7. 前記第1ワイヤは、前記巻芯部のまわりに螺旋状に巻回され、前記第2ワイヤは、その1つのターン中において、前記第1ワイヤの隣り合うターン間にはまり込みながら巻回される部分と、第1ワイヤとの間でクロス部を形成しながら巻回される部分と、を有する、請求項6に記載のインダクタ。
  8. 前記クロス部は、前記巻芯部における前記底面と前記第1側面および前記第2側面の各々との交差部分にも、前記天面と前記第1側面および前記第2側面の各々との交差部分にも位置していない、請求項7に記載のインダクタ。
  9. 前記クロス部は、前記巻芯部の前記底面上および前記天面上に位置している、請求項8に記載のインダクタ。
  10. 前記第1端子電極と前記第1端末との接続部、前記第2端子電極と前記第2端末との接続部、前記第3端子電極と前記第3端末との接続部、および前記第4端子電極と前記第4端末との接続部は、潰れ部を構成する、請求項1ないし9のいずれかに記載のインダクタ。
  11. 前記第1端子電極、前記第2端子電極、前記第3端子電極および前記第4端子電極をそれぞれ位置させる第1頂点、第2頂点、第3頂点および第4頂点を有する前記仮想の四角形は、長方形であり、前記第1頂点と前記第3頂点とを結ぶ辺および前記第2頂点と前記第4頂点とを結ぶ辺の各長さが、前記第1頂点と前記第4頂点とを結ぶ辺および前記第2頂点と前記第3頂点とを結ぶ辺の各長さより長い、請求項1ないし10のいずれかに記載のインダクタ。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載のインダクタと、
    前記第1端子電極および前記第4端子電極を共通に接続する第1導体と、
    前記第2端子電極および前記第3端子電極を共通に接続する第2導体と、
    を備え、
    前記第1導体から前記インダクタを介して前記第2導体に向かって電流を流すようにした、インダクタの実装構造。
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