JP2020122198A - 複層めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐エッジクリープ性に優れるとともに、2層めっき構造を安定的に形成して生産安定性を高め得る複層めっき鋼板およびその製造方法を提供する。【解決手段】複層めっき鋼板は、基材鋼板と、上記基材鋼板の表面に施された、質量%でSi:0〜12%およびZn:0〜1%を含む溶融Al系めっき層と、上記溶融Al系めっき層の上に施された、質量%でAl:0〜3%を含む溶融Zn系めっき層と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、複層めっき鋼板およびその製造方法に関する。
亜鉛(Zn)系めっき鋼板は、Znの犠牲防食作用を活用して、建材、自動車、家電、等の分野を中心に広く使用されている。また、Zn−アルミニウム(Al)系めっき鋼板は、Zn系めっき鋼板よりも耐食性に優れていることから、建材等の分野で広く利用されている。
Zn−Al系めっき鋼板は、電着塗装、粉体塗装等のコーティング処理によって表面被覆層(以下、塗膜と称する)が形成された状態にて用いられることがある。塗膜が表面に形成されためっき鋼板は、切断端面、表面における疵部等の部分から腐食が生じることによって、塗膜の一部が浮き上がる(膨れる)現象が生じることがある。このような現象は一般にエッジクリープと呼ばれる。
上記のようなエッジクリープの発生を抑制し得る技術として、例えば、特許文献1には、鋼板にAl:20〜75%、Si:0.1〜5%、残部Znおよび不可避的不純物からなる組成のZn−Alめっきを施して第1のめっき層(下層)を形成し、該第1のめっき層の上にAl:0.1〜10%、残部Znおよび不可避的不純物からなる組成のZnめっきを施して第2のめっき層(上層)を形成した溶融Zn−Al系合金めっき鋼板が記載されている。この溶融Zn−Al系合金めっき鋼板では、下層よりもZn含有量の多い上層によって犠牲防食作用が高められ、切断端面の耐錆性等が向上し、耐エッジクリープ性についても向上するとされている。
また、例えば、特許文献2には、Si:1〜12%、Zn:0〜1%、残部Alおよび不可避的不純物からなる組成の溶融Al系めっき層を下地として、その上にAl:3〜22%、Mg:0.5〜8%、残部Znおよび不可避的不純物からなる組成の溶融Zn系めっき層を形成した複層めっき鋼板が開示されている。
特開2006−219716号公報 特開2010−144193号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法においては、下層の上に上層を形成するための溶融Znめっきを行う際に、下層と上層との間でZn等の拡散が生じ易く、そのため下層および上層が一体化した領域が広範囲に生じることがある。この場合、めっき層の全体的な耐食性が低下するとともに耐エッジクリープ性が低下し得る。また、この方法においては、複層めっき構造を有する製品を安定的および効率的に生産するという点で改善の余地が有る。
特許文献2に記載の方法では、複層めっき構造を有する製品を比較的安定して生産することが可能である一方で、塗膜を表面に形成した場合の耐エッジクリープ性については考慮されていない。
本発明の一態様は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、耐エッジクリープ性に優れるとともに、複層めっき構造を安定的に形成して生産安定性を高め得る複層めっき鋼板およびその製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様における複層めっき鋼板は、基材鋼板と、上記基材鋼板の表面に施された、質量%でSi:0〜12%およびZn:0〜1%を含む溶融Al系めっき層と、上記溶融Al系めっき層の上に施された、質量%でAl:0〜3%を含む溶融Zn系めっき層と、を有することを特徴としている。
本発明の一態様によれば、耐エッジクリープ性に優れるとともに、複層めっき構造を安定的に形成して生産安定性を高め得る複層めっき鋼板およびその製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態における複層めっき鋼板のめっき層断面の一例を示す電子顕微鏡写真である。 2R90°の曲げ加工を施した試験片の様子の一例を示す図である。 参考例における2度めっき鋼板のめっき層断面の一例を示す電子顕微鏡写真、並びに、該写真に関するZn、Al、Mg、Si、およびFeのEPMA面分析を行った結果を示す画像である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の記載は発明の趣旨をよりよく理解させるためのものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものでは無い。また、本出願において、「A〜B」とは、A以上B以下であることを示している。
<発明の知見の概略的な説明>
本発明者らは、塗膜を表面に形成した場合における耐エッジクリープ性に優れる複層めっき鋼板(複層めっき鋼板)について種々検討を行った。上記塗膜としては、例えば、複層めっき鋼板の表面に化成処理を行った後、カチオン型電着塗装を施すことにより該表面上に形成したものが挙げられる。但し、塗膜の具体的な態様はこれに限定されない。以下の説明において、塗膜を表面に形成した複層めっき鋼板を塗膜形成めっき鋼板と称することがある。また、複層めっき鋼板における、基材鋼板に接して形成された第1のめっき層を下層と称し、第1のめっき層の上に形成された第2のめっき層を上層と称することがある。
通常、塗膜下腐食においては、塗膜を透過した酸素および水によって腐食環境が形成される。また、塗膜下腐食における腐食環境は、塗膜に形成した疵部または塗膜形成めっき鋼板の切断面等から酸素および水が塗膜下に侵入して形成される場合も有り得る。
複層めっき鋼板では、上記塗膜と上層との間に上記腐食環境が形成される。腐食過程の初期においては、上層に含まれるZnが優先的に腐食される。具体的には、Znのアノード溶解(Zn→Zn2++2e)とカソード反応(1/2O+HO+2e→2OH)とが生じ、全体として腐食環境におけるpHが増大する(アルカリ性となる)。ここで、Znイオンは、耐食性の向上に寄与する腐食生成物を形成する。
本発明者らは、上述の特許文献2に記載の複層めっき鋼板を用いて作製した塗膜形成めっき鋼板について腐食試験を実施したところ、以下のことがわかった。すなわち、上層に由来するZnの犠牲防食作用によってエッジクリープの発生が抑制される一方で、エッジクリープの発生量としては、想定よりも多い試験結果となった。この理由について検討した結果、上層に含まれるAlが、一般の大気環境下においては上層の耐食性を向上させる一方で、塗膜下においては、上述のように腐食環境がアルカリ性となることにより、Alが腐食起点となり得るという知見を得た。このことは、上層中のAlには酸化皮膜による不働態化の作用が塗膜下では充分に発現しないといった理由によるものと考えられる。
上記の知見に基づき更に検討し、上層中のAl濃度を3質量%よりも小さくすることにより、上記塗膜形成めっき鋼板の耐エッジクリープ性を向上させ得ることを見出した。
そして、本発明の一態様における複層めっき鋼板を製造するに際しては、下層の成分組成においても検討することを要する。これは、例えば、上述の特許文献1に記載の溶融Zn−Al系合金めっき鋼板において、上層のAl濃度を低減することは可能であるが、以下のような問題が生じ得るためである。
すなわち、複層めっき鋼板としては、下層と上層との密着性が乏しいと、製品の耐久性が低下し得ることから実際上好ましくない。そのため、例えば特許文献1に記載の技術では、下層を形成した鋼板を予熱した状態にて、第2の溶融めっきを施して上層を形成している。ここで、下層がZn−Alめっき層の場合、Zn濃度の増大に伴って固相線温度が比較的低くなるとともに、その組織構造におけるZn濃化部(インターデンドライト部)と上層であるZnめっき層とは、相互にZnの拡散が生じ易い。そのため、下層を形成した鋼板を予熱することによって下層とZnめっきとの反応性を高めることによれば、下層と上層との界面の接合性を高めることができる一方で、厚みの薄い下層と上層とが全体的に混ざり合うという好ましくない現象も生じ易くなる。よって、上記溶融Zn−Al系合金めっき鋼板は、製造の安定性を高めることが難しい。例えば、上記予熱を比較的低い温度にて行うという対応が考えられるが、この場合、第2の溶融めっき浴の浴温および第2の溶融めっきにおける浸漬時間の調節が煩雑となるとともに、製品を生産する上で効率を向上させることが難しい。
そこで、本発明の一態様における複層めっき鋼板では、溶融Al系めっき層(Zn濃度:1質量%以下)を下層とすることとした。これにより、下層の固相線温度を比較的高くすることができるとともに、下層と上層とが混ざり合う現象を生じ難くすることができる。よって、第2の溶融めっき前における予熱温度を高めることによって第2の溶融めっき浴と下層との界面の反応性を高めることができ、その結果、上層と下層との密着性を高めることができる。また、第2の溶融めっき浴の浸漬時間を短縮して、上層と下層との界面の反応を安定的に生じさせることができる。
〔用語の定義〕
以下の説明において、基材鋼板を溶融Al系めっき浴に浸漬して、基材鋼板の表面に溶融Al系めっき層を形成することを第1の溶融めっきと称することがある。そして、上記第1の溶融めっき後の鋼板を溶融Zn系めっき浴に浸漬して、表面に溶融Zn系めっき層を形成することを第2の溶融めっきと称することがある。
なお、上記第2の溶融めっき後の複層めっき鋼板は、基材鋼板と、該基材鋼板の表面に施された下層である溶融Al系めっき層と、該溶融Al系めっき層の上に施された上層である溶融Zn系めっき層とを有する。下層および上層をまとめて複層めっき層と称することがある。複層めっき鋼板は、下層と上層との間に中間層を有していてもよい。
<複層めっき鋼板>
以下、本発明の一実施形態における複層めっき鋼板について説明する。図1は、本発明の一実施形態における複層めっき鋼板10のめっき層断面の一例を示す電子顕微鏡写真である。
図1に示すように、複層めっき鋼板10は、基材鋼板1、基材鋼板1の表面に形成された下層2、基材鋼板1および下層2の界面に形成された合金層3、並びに、下層2の表面に形成された上層4を有している。ここでは、下層2は9質量%のSiを含む溶融Al系めっき層であり、上層4は1.0質量%のAlおよび1.0質量%のMgを含む溶融Zn系めっき層である。
複層めっき鋼板10は、下層2と上層4との間に界面を観測することができ、明瞭な複層めっき構造を有している。以下に、基材鋼板および各種の層について詳細に説明する。
〔基材鋼板〕
めっき原板となる基材鋼板としては、一般に、Zn系めっき鋼板やAl系めっき鋼板の基材として使用されている各種鋼板が適用可能である。
〔下層〕
本明細書において「下層」とは、第1の溶融めっきおよび第2の溶融めっきを施した後の複層めっき層中に存在する、第1の溶融めっきにより形成された溶融Al系めっき層に由来する層(後述の中間層を除く部分)をいう。
この下層は、溶融Al系めっき層に特有の優れた耐食性を発揮して鋼板表面の長期耐食性を担う。下層の成分組成(上記第1の溶融めっきの際の溶融Al系めっき浴組成)は、質量%でSi:0〜12%、Zn:0〜1%を含む。残部はAlであってよい。また、残部は各種の添加元素を含んでいてもよい。残部は不可避的不純物を含んでいてもよい。
下層におけるSiは、Al系めっき浴の液相線温度を低減する作用を有する。ただし、めっき浴のSi含有量が12質量%を超えると共晶組成を過ぎて逆に液相線温度が上昇する領域に入りやすい。また、そのように多量のSiを含有すると下層と後述の上層との界面に多量のSi晶出相が形成して、下層と上層の密着性が低下しやすくなる。この場合、曲げ加工によって下層と上層の間に亀裂が生じることがあり、上層のZnによる犠牲防食作用が十分に発揮されない原因となる。したがってSiは無添加(0%)とするか、12質量%以下の範囲で含有させる。
下層におけるZnの含有量が1質量%を超えると、溶融Al系めっき層に特有の優れた耐食性を示さなくなり、下層の耐食性低下の原因となる。また、そのようにZn含有量が多いと、第2の溶融めっきを施した際に第1の溶融めっきで形成しためっき層と第2の溶融めっきのめっき金属との反応が促進され、その結果、めっき層全体にわたって明瞭な下層および上層が形成されず、単層のめっき層となる部分が形成されやすくなる。このような単層部分は、溶融Al系めっき層に特有の優れた耐食性が失われ得る。
下層における不可避的不純物として2%以下の範囲でFeの混入が許容され、他の不純物元素は合計1%以下の範囲とすることが好ましい。
下層は、Alの含有量が75質量%以上である。下層は、Alの含有量が80質量%以上、85質量%以上、90質量%以上であってもよい。下層は、Alの含有量が大きいほど、溶融Al系めっき層に特有の耐食性が向上する。
下層と上層の間には、後述するように中間層が介在していても構わないし、下層と上層が直接接していても構わない。下層と上層が直接接している部分がある場合には、その界面近傍の下層内部において、第2の溶融めっきに由来するZn成分が拡散することにより生じた傾斜組成領域を有していることが好ましい。このような傾斜組成は下層と上層の密着性向上に有利となる。
基材鋼板は、めっき付着面全体が下層と接している必要がある。すなわち、上述のような単層部分が存在しないことが重要である。また、基材/下層界面近傍の下層内部はZn濃度が0〜1%である領域となっていることが望ましい。上述の傾斜組成領域を有している場合であっても、基材側の領域はZn濃度が低い状態が維持されていないと、耐食性が低下しやすい。
〔上層〕
本明細書において「上層」とは、第1の溶融めっきおよび第2の溶融めっきを施した後の複層めっき層中に存在する、第2の溶融めっきにより形成されたZn系めっき層に由来する層(後述の中間層を除く部分)をいう。この上層は、Alを随意的に含有するZn系めっき層であり、主として基材鋼板(鋼素地)に対する犠牲防食作用を担う。また、上層は、Mgを含有することが好ましい。上層は、AlまたはMgを含有したZn系腐食生成物の形成によるめっき面の保護作用およびMgを含有したZn系腐食生成物による鋼素地露出部の保護作用を担う。
上層の成分組成(上記第2の溶融めっきの際の溶融Zn系めっき浴組成)は、Al濃度が3質量%より小さい。残部はZnであってよい。また、残部は各種の添加元素を含んでいてもよい。残部は不可避的不純物を含んでいてもよい。
また、上層は、Mg:0〜8%を含むことが好ましい。上層は、必要に応じてさらに、Ti:0.1%以下、B:0.05%以下、Si:2%以下の1種以上を含有してもよい。
上層におけるAlは、上層の耐食性を向上させる作用を有する。一方、Al含有量が3質量%を超えると、塗膜下腐食が進行し易くなり、耐エッジクリープ性が低下する。
上層におけるMgは、めっき層表面に生成する腐食生成物を保護性腐食生成物として安定に維持し、めっき層の耐食性を著しく高める作用を有する。また、切断端面等の鋼素地露出部には、犠牲防食作用により生成したMg含有Zn系腐食生成物が堆積して保護皮膜を形成し、鋼素地露出部を保護する作用を発揮する。
また、めっき浴中に存在するMgは、第1の溶融めっきにより形成されたAl系めっき層の表面を活性化する作用を有するので、第2の溶融めっき浴との濡れ性を向上させて、上層における点状めっき欠陥の発生防止、および下層との密着性向上に寄与する。上記の活性化作用は、下地であるAl系めっき層の表面酸化皮膜を第2の溶融めっき浴中のMgが還元することにより発現するものと考えられる。Mgが8%を超えると、めっき浴中にMg系酸化物ドロスが発生し易くなる。
上層におけるめっき金属成分として、さらにTi、B、Siの1種以上を含有させることができる。めっき浴中にTi、Bの1種または2種を含有させると、斑点状の外観不良の要因となるZn11Mg相の生成・成長が抑制される。Siを含有させると、めっき層の黒色化が防止され、表面の光沢性が維持される。これらの成分の1種以上を含有させる場合は、Ti:0.1%以下、B:0.05%以下、Si:2%以下の範囲とする。
上層における不可避的不純物として2%以下の範囲でFeの混入が許容され、他の不純物元素は合計1%以下の範囲とすることが好ましい。
上層には種々の晶出相が観察されるが、上層を構成する元素の成分組成はほぼ第2の溶融めっきにおけるめっき浴組成を反映したものとなる。このような上層めっき組成とすることにより、下層および下地鋼板に対して上層の犠牲防食作用が有効に働き、切断端面などの鋼素地露出部はZn、Mgを含有する安定な腐食生成物皮膜に覆われる。この皮膜が鋼素地表面での酸素還元反応を抑制することで、鋼素地露出部は長期にわたって保護される。上層の腐食(溶解)が進行して下層が露出し、犠牲防食作用が低下した場合であっても、Zn、Mgを含有する腐食生成物により鋼素地露出部の保護性は維持される。
また、上層においては、Zn系めっきの付着量を10g/m以上とすることが望ましい。薄すぎると上層のめっき欠陥が多くなる。また犠牲防食作用や腐食生成物による保護作用が十分に発揮されないこともある。ただし、過剰に厚いと不経済となるので、例えば300g/m以下の範囲とすることが好ましい。
(製造方法)
本発明の一態様における複層めっき鋼板は、基材鋼板の表面に、第1の溶融めっき(溶融Al系めっき)を施し(第1のステップ)、その上に第2の溶融めっき(溶融Zn系めっき)を施す(第2のステップ)ことによって製造することができる。具体的には、連続溶融めっきラインで第1の溶融めっきを施すことによって中間製品とし、その中間製品に対して連続溶融めっきラインで第2の溶融めっきを施せばよい。或いは、1つの連続ラインの中に、第1の溶融めっき浴と第2の溶融めっき浴とを直列に設置し、1パスで複層めっき鋼板に仕上げることもできる。
下層と上層との密着性に優れる複層めっき層を形成するためには、第1の溶融めっきおよび第2の溶融めっきにおけるめっき浴組成(前述)が重要である。また、第1の溶融めっきを終えた中間製品を第2の溶融めっきに供する際の、中間製品の鋼板温度が重要となる。種々検討の結果、中間製品のめっき鋼板を、インレット温度を400℃以上に調整された状態で第2の溶融めっきのめっき浴に浸漬することが効果的である。鋼板温度が低すぎると下層/上層界面に隙間(空孔)が生じやすくなる。また上層に点状のめっき欠陥が形成されやすくなる。鋼板温度が高すぎると下層/上層界面における拡散が進行し、単層のめっき層となる部分が形成されやすい。場合によっては下地である溶融Al系めっき層が再溶融してめっき層全体が単層のめっき層となることもある。
第1の溶融めっきにおいては、Al系めっき付着量を10g/m以上とすることが望ましい。これより薄いと、第2の溶融めっきの条件をかなり厳密にコントロールしない限り、下層の基材近傍まで第2の溶融めっきに由来するZnが拡散して耐食性の低下を招きやすい。また単層のめっき層となる領域が生じやすくなる。Al系めっき付着量の上限は特に規定されないが、例えば300g/m以下の範囲とすることができる。
また、第2の溶融めっきにおいては、Zn系めっき付着量を10g/m以上とすることが望ましい。薄すぎると上層のめっき欠陥が多くなる。また犠牲防食作用や腐食生成物による保護作用が十分に発揮されないこともある。ただし、過剰に厚いと不経済となるので、例えば300g/m以下の範囲とすることが好ましい。
めっき後には必要に応じて化成処理等の表面処理を施すことができる。
板厚0.8mmの普通鋼冷延鋼板(C含有量:約0.04質量%)をめっき原板(基材鋼板)として、バッチ式溶融めっき装置を用いて各種めっき浴組成およびめっき付着量(下記表1参照)にて第1の溶融めっきを施し、室温まで冷却して中間製品を得た。
次いで、再び上記装置を用いて、各中間製品の鋼板を大気中で500℃に予熱した後、各種めっき浴組成およびめっき付着量(下記表1参照)にて第2の溶融めっき(Zn系めっき)を施した。第2の溶融めっきを施すに際して、第2の溶融めっき浴に浸漬する時点の上記中間製品の鋼板の温度(インレット温度)が400℃、360℃、または300℃となるように、予熱後の冷却時間を調整した。
第1の溶融めっき浴の浴温は650〜700℃、第2の溶融めっき浴の浴温は400〜450℃とした。但し、表1に示す参考例No.15aおよび15bについては、第1の溶融めっき浴の浴温を600℃とした。第1の溶融めっきおよび第2の溶融めっきにおける浴中浸漬時間はいずれも2秒とした。めっき付着量はガスワイピングにより制御した。
得られためっき鋼板について、以下の調査を行った。
(1)上層と下層との拡散状態(上層/下層複層構造)
得られためっき鋼板のそれぞれから試験片を切り出して、切断面のめっき層が観察可能となるように前処理を行った。前処理後の試験片断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察し、以下の基準で評価した。
○:上層と下層との境界面での相互拡散がごくわずかであり、明瞭な複層めっき構造が認められる。
×:上層と下層とが相互に拡散し、複層めっき構造が不明瞭となっている。
(2)上層と下層との密着性
得られためっき鋼板のそれぞれに2R90°の曲げ加工を施した後、曲げ加工部に粘着テープを貼付した。図2は、2R90°の曲げ加工(曲率半径が2mm)を施した試験片20の様子の一例を示す図である。
そして、上記テープを剥離することにより、上層がテープに付着して剥離するか否か調査し、上層と下層との密着性について以下の基準で評価した。
○:テープに上層の付着なし。
×:テープに剥離した上層の付着あり。
(3)耐エッジクリープ性
表1の各めっき鋼板を用いて、耐エッジクリープ性を以下の手順で評価した。
各めっき鋼板を表面調整剤(日本パーカライジング株式会社製、商品名:プレパレンXG)に10秒間浸漬させた後、リン酸亜鉛処理液(日本パーカライジング株式会社製、商品名:パルボンドSX35)に浸漬させることにより、各めっき鋼板の表面にリン酸塩皮膜を形成させた。処理液温度は40℃、浸漬時間は120秒とした。
次いで、リン酸塩皮膜を形成した各めっき鋼板にカチオン電着塗料(日本ペイント株式会社製)を塗装し、焼付温度170℃で20分間焼き付け塗装した。電着塗装の膜厚は15μmとした。
そして、電着塗装を施した各試験片をサイクル腐食試験(CCT)に供した。CCT試験はJASO(M609−91)に準拠したもので、「塩水噴霧(5%塩水、35℃)2h→乾燥(60℃、25%RH)4h→湿潤(50℃、98%RH)2h」を1サイクルとするものである。300サイクル後の各試験片の切断端面を観察して塗膜の膨れ幅を測定し、下記に示す5段階で耐エッジクリープ性を評価した。
5:膨れ幅1mm以下
4:膨れ幅1mm超え3mm以下
3:膨れ幅3mm超え5mm以下
2:膨れ幅5mm超え10mm以下
1:膨れ幅10mm超え。
結果を表1に示す。
本発明例のものはいずれも明瞭な2層めっき構造(複層めっき構造)を有しており、上層と下層との密着性に優れているとともに、耐エッジクリープ性の評点がいずれも5であり、優れた耐エッジクリープ性を有する。
一方、上層のめっき層のAl濃度が3%より高い比較例No.12、13、14においては耐エッジクリープ性が悪化した。また、比較例No.8では、下層中のZn濃度が1%より高いため、上層とAl濃度の高い下層とが拡散によって混じり合い、単層構造となった。その結果、めっき層上層側のAl濃度が目標のAl濃度よりも高くなってしまうため、耐エッジクリープ性が悪化した。比較例No.11は下層中のSi濃度が高いため、下層のめっき層の表層にSiが多量に析出しており、上層と下層の界面に拡散層が十分に形成されていない。その結果、上層と下層の密着性が悪化した。
参考例No.15aおよび15bは上述の特許文献1に示す成分範囲の複層めっき鋼板の評価結果である。参考例No.15aでは、本発明例と同様に、第2の溶融めっき浴の浴温と同等のインレット温度(400℃)で第2の溶融めっきを施すと、比較例No.8と同様に上層と下層が混じり合った単層構造となり、エッジクリープが著しく発生した。参考例No.15aの第2の溶融めっき後の試験片のめっき断面について、SEM観察およびEPMAを用いて分析した結果を図2に示す。図2中の二次電子像(S.E.I)に示す厚さt1は、中間製品における、第1の溶融めっきにより形成された溶融Zn−55%Alめっき層の厚みである。図2に示すように、参考例No.15aでは、下層と上層との界面が見られず、単相のめっきとなった。つまり、熱的に比較的不安定な(固相線温度が低い)溶融Zn−55%Alめっき層は、インレット温度400℃に加熱した場合、第2の溶融めっきの際に形態を保持できなかった。そして、試験片の表面近傍のAl濃度が高くなっており、耐エッジクリープ性が低下した。
一方、参考例No.15bのようにインレット温度を300℃に下げると、上層と下層の拡散による単層構造化は発生せず、耐エッジクリープ性も良好となった。しかし、鋼板温度(インレット温度)が低くなると、下層である溶融Zn−55%Alめっき層と第2の溶融めっき浴との反応性が悪くなり、めっき欠陥が多数発生する。めっき欠陥部では耐エッジクリープ性が得られなくなる。また、めっき欠陥は意匠性の観点からも問題となる。
以上のことから、本発明例は、インレット温度を第2の溶融めっき浴の浴温と同程度以上に上昇させても上層と下層の著しい拡散は生じず、かつ耐エッジクリープ性に優れる点で、先行技術(例えば特許文献1に記載の技術)よりも優れた性質を有することがわかる。
(附記事項)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、上記説明において開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。

Claims (5)

  1. 基材鋼板と、
    上記基材鋼板の表面に施された、質量%でSi:0〜12%およびZn:0〜1%を含む溶融Al系めっき層と、
    上記溶融Al系めっき層の上に施された、質量%でAl:0〜3%を含む溶融Zn系めっき層と、
    を有することを特徴とする複層めっき鋼板。
  2. 上記溶融Zn系めっき層は、質量%でMg:0〜8%を含むことを特徴とする請求項1に記載の複層めっき鋼板。
  3. 上記溶融Al系めっき層は、75質量%以上のAlを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の複層めっき鋼板。
  4. 質量%でSi:0〜12%、Zn:0〜1%を含む溶融Al系めっき浴に基材鋼板を浸漬して、該基材鋼板の表面に溶融Al系めっき層を形成する第1のステップと、
    上記第1のステップにより形成された第1のめっき鋼板を、質量%でAl:0〜3%を含む溶融Zn系めっき浴に浸漬して、上記溶融Al系めっき層の上に溶融Zn系めっき層を施す第2のステップと、を含むことを特徴とする複層めっき鋼板の製造方法。
  5. 上記第2のステップでは、上記第1のめっき鋼板を、当該鋼板の温度が360℃以上に調整された状態で上記溶融Zn系めっき浴に浸漬させることを特徴とする請求項4に記載の複層めっき鋼板の製造方法。
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