JP2020118217A - 密封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性の向上を図った密封装置を提供する。【解決手段】環状ピストン100の内周面側には、環状空間R0における径方向内側の壁面に対して摺動自在な第1シールリップ120が設けられると共に、第1シールリップ120は、前記壁面に対して摺動するメインリップ部と、前記メインリップ部よりも油圧室R1側において、油圧室R1側かつ前記壁面側に向かって伸びる油圧室側補助リップ部と、を備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、自動変速機に用いられる密封装置に関する。
自動変速機においては、動力の伝達と伝達解除を行うためのクラッチを駆動する油圧アクチュエータに、密封装置が備えられている。図5及び図6を参照して、従来例に係る密封装置について説明する。図5は従来例に係る密封装置を備える油圧アクチュエータの模式的断面図である。図6は従来例に係る密封装置に備えられるシールリップの模式的断面図である。
油圧アクチュエータは、環状シリンダ710と、環状シリンダ710に備えられる環状空間R0内において往復移動自在に備えられる環状ピストン720とを備えている。環状ピストン720は、環状空間R0の一端側に形成される油圧室R1内の油圧に応じて往復移動することに伴って、クラッチ板740を押圧または押圧解除することにより、クラッチによる動力の伝達と伝達解除の切り替えを行う役割を担っている。また、環状ピストン720を挟んで、油圧室R1とは反対側には、キャンセルプレート730が配置されている。このキャンセルプレート730によって、環状ピストン720との間に、油圧室R1内に生ずる遠心油圧を相殺する油圧を生じさせるキャンセル室R2が形成される。
以上のように構成される油圧アクチュエータにおいては、油圧室R1及びキャンセル室R2の密閉性を確保するために、各部にシール部が設けられる。すなわち、環状ピストン720においては、金属製のピストン本体721の内周面側と外周面側に、それぞれ弾性体製のシールリップ722,723が設けられている。また、キャンセルプレート730においては、金属製のプレート本体731の外周面側に、弾性体製のシールリップ732が設けられている。
例えば、環状ピストン720の内周面側に設けられるシールリップ722は、油圧室R1側に向かって伸びて、環状空間R0における径方向内側の壁面に対して摺動自在に構成される。
しかしながら、従来例に係る密封装置においては、油中に異物が存在する場合、各部に設けられたシールリップにおける摺動部分に異物が噛み込まれるおそれがあり、耐久性を低下させる原因となっていた。
特開2006−242311号公報
本発明の目的は、耐久性の向上を図った密封装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
本発明の密封装置は、
環状空間内において往復移動自在に備えられ、前記環状空間の一端側に形成される油圧
室内の油圧に応じて往復移動することに伴って、クラッチ板を押圧または押圧解除することにより、クラッチによる動力の伝達と伝達解除の切り替えを行う環状ピストンと、
前記環状ピストンを挟んで、前記油圧室とは反対側に配置されて、前記環状ピストンとの間に、前記油圧室内に生ずる遠心油圧を相殺する油圧を生じさせるキャンセル室を形成するキャンセルプレートと、
を備え、
前記環状ピストンの内周面側には、前記環状空間における径方向内側の壁面に対して摺動自在なシールリップが設けられると共に、
前記シールリップは、
前記壁面に対して摺動するメインリップ部と、
前記メインリップ部よりも前記油圧室側において、該油圧室側かつ前記壁面側に向かって伸びる油圧室側補助リップ部と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、油圧室内に異物が存在していても、油圧室側補助リップ部によって、異物がメインリップ部の摺動部分に侵入してしまうことを抑制することができる。
前記シールリップは、
前記メインリップ部よりも前記キャンセル室側において、該キャンセル室側かつ前記壁面側に向かって伸びるキャンセル室側補助リップ部を備えるとよい。
これにより、キャンセル室内に異物が存在していても、キャンセル室側補助リップ部によって、異物がメインリップ部の摺動部分に侵入してしまうことを抑制することができる。
また、他の発明は、
環状空間内において往復移動自在に備えられ、前記環状空間の一端側に形成される油圧室内の油圧に応じて往復移動することに伴って、クラッチ板を押圧または押圧解除することにより、クラッチによる動力の伝達と伝達解除の切り替えを行う環状ピストンと、
前記環状ピストンを挟んで、前記油圧室とは反対側に配置されて、前記環状ピストンとの間に、前記油圧室内に生ずる遠心油圧を相殺する油圧を生じさせるキャンセル室を形成するキャンセルプレートと、
を備え、
前記環状ピストンの外周面側には、前記環状空間における径方向外側の壁面に対して摺動自在なシールリップが設けられると共に、
前記シールリップは、
前記壁面に対して摺動するメインリップ部と、
前記メインリップ部よりも前記油圧室側において、該油圧室側かつ前記壁面側に向かって伸びる油圧室側補助リップ部と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、油圧室内に異物が存在していても、油圧室側補助リップ部によって、異物がメインリップ部の摺動部分に侵入してしまうことを抑制することができる。
前記シールリップは、
前記メインリップ部よりも前記油圧室とは反対側において、該反対側かつ前記壁面側に向かって伸びる反対側補助リップ部を備えるとよい。
これにより、油圧室とは反対側の空間内に異物が存在していても、反対側補助リップ部によって、異物がメインリップ部の摺動部分に侵入してしまうことを抑制することができ
る。
更に、他の発明は、
環状空間内において往復移動自在に備えられ、前記環状空間の一端側に形成される油圧室内の油圧に応じて往復移動することに伴って、クラッチ板を押圧または押圧解除することにより、クラッチによる動力の伝達と伝達解除の切り替えを行う環状ピストンと、
前記環状ピストンを挟んで、前記油圧室とは反対側に配置されて、前記環状ピストンとの間に、前記油圧室内に生ずる遠心油圧を相殺する油圧を生じさせるキャンセル室を形成するキャンセルプレートと、
を備え、
前記キャンセルプレートの外周面側には、前記環状ピストンに対して摺動自在なシールリップが設けられると共に、
前記シールリップは、
前記環状ピストンに対して摺動するメインリップ部と、
前記メインリップ部よりも前記キャンセル室側において、該キャンセル室側かつ前記環状ピストンとの摺動面側に向かって伸びるキャンセル室側補助リップ部と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、キャンセル室内に異物が存在していても、キャンセル室側補助リップ部によって、異物がメインリップ部の摺動部分に侵入してしまうことを抑制することができる。
前記シールリップは、
前記メインリップ部よりも前記キャンセル室とは反対側において、該反対側かつ前記環状ピストンとの摺動面側に向かって伸びる反対側補助リップ部を備えるとよい。
これにより、キャンセル室とは反対側の空間内に異物が存在していても、反対側補助リップ部によって、異物がメインリップ部の摺動部分に侵入してしまうことを抑制することができる。
以上説明したように、本発明によれば、耐久性の向上を図ることができる。
図1は本発明の実施例に係る密封装置を備える油圧アクチュエータの模式的断面図である。 図2は本発明の実施例に係る密封装置に備えられるシールリップの模式的断面図である。 図3は本発明の実施例に係る密封装置に備えられるシールリップの模式的断面図である。 図4は本発明の実施例に係る密封装置に備えられるシールリップの模式的断面図である。 図5は従来例に係る密封装置を備える油圧アクチュエータの模式的断面図である。 図6は従来例に係る密封装置に備えられるシールリップの模式的断面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例)
図1〜図4を参照して、本発明の実施例に係る密封装置について説明する。図1は本発明の実施例に係る密封装置を備える油圧アクチュエータの模式的断面図である。図1においては、環状の密封装置における中心軸線を含む面で各部材を切断した断面図を示している。なお、図1中右側が中心軸線側である。図2〜図4は本発明の実施例に係る密封装置に備えられるシールリップの模式的断面図である。これらの図においても、密封装置における中心軸線を含む面で密封装置を切断した断面図を示している。いずれの図においても、図中、右側が中心軸線側である。なお、以下の説明において、環状の密封装置等の中心軸線が伸びる方向を「軸方向」と称する。
<油圧アクチュエータ>
図1を参照して、本実施例に係る密封装置を備える油圧アクチュエータについて説明する。本実施例に係る油圧アクチュエータは、環状シリンダ300と、環状シリンダ300に備えられる環状空間R0内において往復移動自在に備えられる環状ピストン100とを備えている。環状ピストン100は、環状空間R0の一端側に形成される油圧室R1内の油圧に応じて往復移動することに伴って、クラッチ板を押圧または押圧解除することにより、クラッチ400による動力の伝達と伝達解除の切り替えを行う役割を担っている。また、環状ピストン100を挟んで、油圧室R1とは反対側には、キャンセルプレート200が配置されている。このキャンセルプレート200によって、環状ピストン100との間に、油圧室R1内に生ずる遠心油圧を相殺する油圧を生じさせるキャンセル室R2が形成される。環状ピストン100とキャンセルプレート200は、本実施例に係る密封装置の主要構成部材である。また、環状ピストン100とキャンセルプレート200との間には、スプリング500が、周方向に間隔を空けて複数設けられている。
環状ピストン100は、金属製のピストン本体110と、ピストン本体110の内周面側に備えられるシールリップ(以下、第1シールリップ120と称する)と、ピストン本体110の外周面側に備えられるシールリップ(以下、第2シールリップ130と称する)とを備えている。ピストン本体110は、鋼板などの金属板を打ち抜きプレス成形することにより得られる。このピストン本体110は、略平板部111と、略平板部111の径方向内側に設けられる内筒部112と、内筒部112の先端に設けられる内向きフランジ部113と、略平板部111の径方向外側に設けられる外筒部114とを有している。そして、内向きフランジ部113の先端に第1シールリップ120が設けられており、略平板部111と外筒部114との境界付近に第2シールリップ130が設けられている。第1シールリップ120と第2シールリップ130は、ゴムなどの弾性体により構成される。例えば、ピストン本体110をインサート部品として、インサート成形することにより、第1シールリップ120及び第2シールリップ130をピストン本体110に一体的に設けることができる。
キャンセルプレート200は、金属製のプレート本体210と、プレート本体210の外周面側に備えられるシールリップ(以下、第3シールリップ220と称する)とを備えている。プレート本体210は、鋼板などの金属板を打ち抜きプレス成形することにより得られる。このプレート本体210の内周端部211は、環状シリンダ300における径方向内側の壁面310に固定されたスナップリング313に位置決めされた状態で支持されている。そして、このプレート本体210の外周端部212に、第3シールリップ220が設けられている。この第3シールリップ220は、ゴムなどの弾性体により構成される。例えば、プレート本体210をインサート部品として、インサート成形することにより、第3シールリップ220をプレート本体210に一体的に設けることができる。
環状シリンダ300には、油圧室R1に油圧を導入するための第1油通路311と、キャンセル室R2に油圧を導入するための第2油通路312とが設けられている。これら第1油通路311と第2油通路312は、いずれも環状シリンダ300における径方向内側の壁面310に開口するように設けられている。
クラッチ400は、環状シリンダ300における径方向外側の壁面320に対して軸方向に移動可能な状態で周方向に係止された複数のドライブプレート410を備えている。また、クラッチ400は、不図示の従動軸側に設けられたクラッチハブ(不図示)に対して軸方向に移動可能な状態で周方向に係止された複数のドリブンプレート420を備えている。これら複数のドライブプレート410と複数のドリブンプレート420は、軸方向に交互に配置されている。
以上のように構成される油圧アクチュエータによれば、第1油通路311から送られる油圧によって、油圧室R1内の油圧が高くなると、環状ピストン100がスプリング500による押圧力に抗してキャンセルプレート200側に向かって移動する。これにより、環状ピストン100におけるピストン本体110の外筒部114の先端部115がクラッチ板としてのドライブプレート410を図1中下方に押圧する。これにより、ドライブプレート410が図中下方に移動して、複数のドライブプレート410と複数のドリブンプレート420とがそれぞれ摩擦係合された状態となる。これにより、クラッチ400は、動力伝達状態となり、不図示の駆動軸の駆動トルクが、環状ピストン100及びクラッチ400等を介して、不図示の従動軸に伝達される。そして、油圧室R1内の油圧が低下すると、環状ピストン100がスプリング500による押圧力により元の位置に戻るため、環状ピストン100によるドライブプレート410への押圧状態が解除されて、複数のドライブプレート410と複数のドリブンプレート420との摩擦係合状態も解除される。これにより、駆動軸から従動軸への動力の伝達も解除される。
ここで、環状ピストン100及び環状シリンダ300等は、不図示の駆動軸と共に回転している。そのため、油圧室R1内においては、油の遠心力が作用する。このような遠心油圧は、環状ピストン100の動作に影響を与え得る。しかしながら、本実施例においては、第2油通路312からキャンセル室R2内に、上記遠心油圧と同等の遠心油圧を発生させる油が供給される。従って、環状ピストン100に対しては、油圧室R1内の遠心油圧とキャンセル室R2内の遠心油圧の双方が作用するため、これらの油圧は相殺される。これにより、遠心油圧により、環状ピストン100の動作に影響が及ぼされることはない。
<シールリップ>
特に、図2〜図4を参照して、本実施例に係る密封装置に備えられるシールリップ(第1シールリップ120,第2シールリップ130及び第3シールリップ220)について、より詳細に説明する。
<<第1シールリップ>>
図2に示すように、環状ピストン100の内周面側に設けられる第1シールリップ120は、メインリップ部121を備えている。このメインリップ部121は、環状空間R0における径方向内側の壁面(環状シリンダ300における径方向内側の壁面310)に対して摺動自在に構成されている。また、第1シールリップ120は、メインリップ部121よりも油圧室R1側において、油圧室R1側かつ壁面310側に向かって伸びる油圧室側補助リップ部122も備えている。更に、第1シールリップ120は、メインリップ部121よりもキャンセル室R2側において、キャンセル室R2側かつ壁面310側に向かって伸びるキャンセル室側補助リップ部123を備えている。
油圧室側補助リップ部122とキャンセル室側補助リップ部123は、いわゆるラビリンスシールとしての役割を担っている。これら油圧室側補助リップ部122の先端とキャンセル室側補助リップ部123の先端は、壁面310との間に微小隙間を設けるように構成される。ただし、摺動抵抗に影響を与えなければ、油圧室側補助リップ部122の先端とキャンセル室側補助リップ部123の先端は、壁面310に僅かに接触するようにしてもよい。
<<第2シールリップ>>
図3に示すように、環状ピストン100の外周面側に設けられる第2シールリップ130は、メインリップ部131を備えている。このメインリップ部131は、環状空間R0における径方向外側の壁面(環状シリンダ300における径方向外側の壁面320)に対して摺動自在に構成されている。また、第2シールリップ130は、メインリップ部131よりも油圧室R1側において、油圧室R1側かつ壁面320側に向かって伸びる油圧室側補助リップ部132も備えている。更に、第2シールリップ130は、メインリップ部131よりも油圧室R1とは反対側において、当該反対側かつ壁面320側に向かって伸びる反対側補助リップ部133を備えている。
油圧室側補助リップ部132と反対側補助リップ部133は、いわゆるラビリンスシールとしての役割を担っている。これら油圧室側補助リップ部132の先端と反対側補助リップ部133の先端は、壁面320との間に微小隙間を設けるように構成される。ただし、摺動抵抗に影響を与えなければ、油圧室側補助リップ部132の先端と反対側補助リップ部133の先端は、壁面320に僅かに接触するようにしてもよい。
<<第3シールリップ>>
図4に示すように、キャンセルプレート200の外周面側に設けられる第3シールリップ220は、メインリップ部221を備えている。このメインリップ部221は、環状ピストン100(より具体的には、ピストン本体110の外筒部114の内周面)に対して摺動自在に構成されている。また、第3シールリップ220は、メインリップ部221よりもキャンセル室R2側において、キャンセル室R2側かつ環状ピストン100との摺動面側(つまり、外筒部114の内周面側)に向かって伸びるキャンセル室側補助リップ部222も備えている。更に、第3シールリップ220は、メインリップ部221よりもキャンセル室R2とは反対側において、当該反対側かつ環状ピストン100との摺動面側(つまり、外筒部114の内周面側)に向かって伸びる反対側補助リップ部223を備えている。
キャンセル室側補助リップ部222と反対側補助リップ部223は、いわゆるラビリンスシールとしての役割を担っている。これらキャンセル室側補助リップ部222の先端と反対側補助リップ部223の先端は、外筒部114の内周面との間に微小隙間を設けるように構成される。ただし、摺動抵抗に影響を与えなければ、キャンセル室側補助リップ部222の先端と反対側補助リップ部223の先端は、外筒部114の内周面に僅かに接触するようにしてもよい。
<本実施例に係る密封装置の優れた点>
本実施例に係る密封装置においては、第1シールリップ120は、メインリップ部121の他に、ラビリンスシールとしての機能を有する油圧室側補助リップ部122とキャンセル室側補助リップ部123とを備えている。これにより、油圧室R1内に異物が存在していても、油圧室側補助リップ部122によって、異物がメインリップ部121の摺動部分に侵入してしまうことを抑制することができる。また、キャンセル室R2内に異物が存在していても、キャンセル室側補助リップ部123によって、異物がメインリップ部12
1の摺動部分に侵入してしまうことを抑制することができる。
また、第2シールリップ130は、メインリップ部131の他に、ラビリンスシールとしての機能を有する油圧室側補助リップ部132と反対側補助リップ部133とを備えている。これにより、油圧室R1内に異物が存在していても、油圧室側補助リップ部132によって、異物がメインリップ部131の摺動部分に侵入してしまうことを抑制することができる。また、油圧室R1とは反対側の空間内に異物が存在していても、反対側補助リップ部133によって、異物がメインリップ部131の摺動部分に侵入してしまうことを抑制することができる。
更に、第3シールリップ220は、メインリップ部221の他に、ラビリンスシールとしての機能を有するキャンセル室側補助リップ部222と反対側補助リップ部223とを備えている。これにより、キャンセル室R2内に異物が存在していても、キャンセル室側補助リップ部222によって、異物がメインリップ部221の摺動部分に侵入してしまうことを抑制することができる。また、キャンセル室R2とは反対側の空間内に異物が存在していても、反対側補助リップ部223によって、異物がメインリップ部221の摺動部分に侵入してしまうことを抑制することができる。
以上のように、本実施例に係る密封装置によれば、各シールリップにおけるメインリップ部の摺動部分に、異物が侵入することを抑制することができる。従って、それぞれのメインリップ部の耐久性の低下を抑制することができ、密封装置の耐久性の向上を図ることができる。
100 環状ピストン
110 ピストン本体
111 略平板部
112 内筒部
113 内向きフランジ部
114 外筒部
115 先端部
120 第1シールリップ
121 メインリップ部
122 油圧室側補助リップ部
123 キャンセル室側補助リップ部
130 第2シールリップ
131 メインリップ部
132 油圧室側補助リップ部
133 反対側補助リップ部
200 キャンセルプレート
210 プレート本体
211 内周端部
212 外周端部
220 第3シールリップ
221 メインリップ部
222 キャンセル室側補助リップ部
223 反対側補助リップ部
300 環状シリンダ
310 壁面
311 第1油通路
312 第2油通路
313 スナップリング
320 壁面
400 クラッチ
410 ドライブプレート
420 ドリブンプレート
500 スプリング
R0 環状空間
R1 油圧室
R2 キャンセル室

Claims (6)

  1. 環状空間内において往復移動自在に備えられ、前記環状空間の一端側に形成される油圧室内の油圧に応じて往復移動することに伴って、クラッチ板を押圧または押圧解除することにより、クラッチによる動力の伝達と伝達解除の切り替えを行う環状ピストンと、
    前記環状ピストンを挟んで、前記油圧室とは反対側に配置されて、前記環状ピストンとの間に、前記油圧室内に生ずる遠心油圧を相殺する油圧を生じさせるキャンセル室を形成するキャンセルプレートと、
    を備え、
    前記環状ピストンの内周面側には、前記環状空間における径方向内側の壁面に対して摺動自在なシールリップが設けられると共に、
    前記シールリップは、
    前記壁面に対して摺動するメインリップ部と、
    前記メインリップ部よりも前記油圧室側において、該油圧室側かつ前記壁面側に向かって伸びる油圧室側補助リップ部と、
    を備えることを特徴とする密封装置。
  2. 前記シールリップは、
    前記メインリップ部よりも前記キャンセル室側において、該キャンセル室側かつ前記壁面側に向かって伸びるキャンセル室側補助リップ部を備えることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
  3. 環状空間内において往復移動自在に備えられ、前記環状空間の一端側に形成される油圧室内の油圧に応じて往復移動することに伴って、クラッチ板を押圧または押圧解除することにより、クラッチによる動力の伝達と伝達解除の切り替えを行う環状ピストンと、
    前記環状ピストンを挟んで、前記油圧室とは反対側に配置されて、前記環状ピストンとの間に、前記油圧室内に生ずる遠心油圧を相殺する油圧を生じさせるキャンセル室を形成するキャンセルプレートと、
    を備え、
    前記環状ピストンの外周面側には、前記環状空間における径方向外側の壁面に対して摺動自在なシールリップが設けられると共に、
    前記シールリップは、
    前記壁面に対して摺動するメインリップ部と、
    前記メインリップ部よりも前記油圧室側において、該油圧室側かつ前記壁面側に向かって伸びる油圧室側補助リップ部と、
    を備えることを特徴とする密封装置。
  4. 前記シールリップは、
    前記メインリップ部よりも前記油圧室とは反対側において、該反対側かつ前記壁面側に向かって伸びる反対側補助リップ部を備えることを特徴とする請求項3に記載の密封装置。
  5. 環状空間内において往復移動自在に備えられ、前記環状空間の一端側に形成される油圧室内の油圧に応じて往復移動することに伴って、クラッチ板を押圧または押圧解除することにより、クラッチによる動力の伝達と伝達解除の切り替えを行う環状ピストンと、
    前記環状ピストンを挟んで、前記油圧室とは反対側に配置されて、前記環状ピストンとの間に、前記油圧室内に生ずる遠心油圧を相殺する油圧を生じさせるキャンセル室を形成するキャンセルプレートと、
    を備え、
    前記キャンセルプレートの外周面側には、前記環状ピストンに対して摺動自在なシール
    リップが設けられると共に、
    前記シールリップは、
    前記環状ピストンに対して摺動するメインリップ部と、
    前記メインリップ部よりも前記キャンセル室側において、該キャンセル室側かつ前記環状ピストンとの摺動面側に向かって伸びるキャンセル室側補助リップ部と、
    を備えることを特徴とする密封装置。
  6. 前記シールリップは、
    前記メインリップ部よりも前記キャンセル室とは反対側において、該反対側かつ前記環状ピストンとの摺動面側に向かって伸びる反対側補助リップ部を備えることを特徴とする請求項5に記載の密封装置。
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