JP2020105118A - 多孔性高分子金属錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置 - Google Patents

多孔性高分子金属錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置 Download PDF

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亮太郎 松田
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彰宏 堀
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進 北川
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Abstract

【課題】二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有している新規な多孔性高分子金属錯体およびこれを用いた優れたガス吸着特性を有するガス吸着材を提供する。【解決手段】下記式(I)[MX]n(I)(式中、Mは2価の遷移金属イオンであり、Xはかさ高い置換基を5位に有するイソフタル酸誘導体由来の配位子であり、nは、[MX]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。)で表され、前記遷移金属イオンがパドルホイール構造を形成している二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有している多孔性高分子金属錯体。【選択図】なし

Description

本発明は多孔性高分子金属錯体およびガス吸着材としての利用、ならびにこれを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置に関する。
ガス吸着材は、加圧貯蔵や液化貯蔵に比べて、低圧で大量のガスを貯蔵しうる特性を有する。このため、近年、ガス吸着材を用いたガス貯蔵装置やガス分離装置の開発が盛んである。ガス吸着材としては、活性炭やゼオライトなどが知られている。また最近は多孔性高分子金属錯体にガスを吸蔵させる方法も提案されている(特許文献1、非特許文献1参照)。
多孔性高分子金属錯体は、金属イオンと有機配位子から構成される結晶性固体で、種々の金属イオン、有機配位子の組み合わせ、および骨格構造の多様性から、様々なガス吸着特性を発現する可能性を秘めている。しかしながら、これらの従来提案されてきたガス吸着材は、ガス吸着量や作業性などの点で充分に満足できるものとはいえず、より優れた特性を有するガス吸着材の開発が所望されている。
多孔性高分子金属錯体の特徴の一つが、そのネットワーク構造である。一次元の鎖状物集合体、二次元の四角格子ネットワーク構造の積層体、ジャングルジム状の三次元構造など様々な構造の多孔性高分子金属錯体が知られている(非特許文献2)。これら多様な多孔性高分子金属錯体は、そのネットワーク構造及びそれを構成している金属イオン、配位子の化学的性質、物理的な形状に由来して、様々な物性を発現する。
中でも二次元四角格子ネットワーク構造の積層型の構造を有している多孔性高分子金属錯体の一部は、ガスを吸着しうる細孔を有しており、ガス吸着・分離材料としての提案が成されている(特許文献2)。一方で、ほぼ同一の二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有している多孔性高分子金属錯体であっても、ガス吸着特性を示すのはその一部であり(非特許文献3)、どのような構造にすれば、ガス吸着特性を有する二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有している多孔性高分子金属錯体を合成できるかはわかっていない。ただし、非特許文献3で示されるガス吸着特性を示す二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有している多孔性高分子金属錯体は、いずれも対イオン(陰イオン)がふっ素原子を含んでいる。しかし、非特許文献3に示されている多孔性高分子金属錯体の成分の1種はふっ素がホウ素に結合した無機イオンであり、その他の成分はふっ素が炭素に結合した有機イオンであり、どのような形態のふっ素をどの程度導入すると、ガス吸着特性を示すのかはわかっていない。
またカゴメ型と総称される特有のネットワーク構造を有する積層型の多孔性高分子金属錯体の一部は、ガスを吸着しうる細孔を有しており、ガス吸着・分離材料としての提案が成されている(特許文献3、非特許文献4)。このカゴメ型多孔性高分子金属錯体の多くはガスを吸着するが、どのようなガスをどの程度吸着するかは配位子に置換している置換基によって大きく左右されている。したがって、置換基の種類がガス吸着特性に重要な影響を有していることは明確であるが、当該置換基を含有する他のネットワーク構造の多孔性高分子金属錯体は必ずしも同様のガス吸着特性を示さないことから、どのようなネットワーク構造にどのような置換基を導入すれば、ガス吸着特性を有する多孔性高分子金属錯体を合成できるかはわかっていない。特に一酸化炭素は、二酸化炭素等と比べると物質との相互作用が弱く、吸着することが難しい。特許文献3に記載の通り、特有の置換基を有している場合にのみ、COを吸着する現象が発現するが、どのネットワーク構造にどの置換基を導入すればCOを吸着できるかは判っていない。
特開2000-109493号公報 特許第4427236号公報 特開2014−166971号公報
北川進、集積型金属錯体、講談社サイエンティフィク、2001年214-218頁 Robsonら、Angew. Chem. Int. Ed. 1998, 37, 1460 ± 1494 上代ら、Int. J. Mol. Sci. 2010, 11, 3803-3845 Zaworotkoら、 Chem. Commun. (2004) 2534-2535
本発明は、二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有している新規な多孔性高分子金属錯体およびこれを用いた優れたガス吸着特性を有するガス吸着材を提供することである。また本発明は、前記特性を有するガス吸着材を内部に収容してなるガス貯蔵装置およびガス分離装置を併せて提供することを目的とする。
本発明者らは、前述のような問題点を解決すべく、鋭意研究を積み重ねた結果、かさ高い置換基が5位に置換したイソフタル酸類と2価遷移金属イオンの反応によって、二次元四角格子ネットワーク構造の新規な積層型構造を有する多孔性高分子金属錯体を得ることができることを見出し、この多孔性高分子金属錯体が、ガスを多量に吸着することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の多孔性高分子金属錯体は、かさ高い置換基を含有する配位子が配位した二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有し、特に、イソフタル酸型の配位子が配位した2価遷移金属イオンからなる多孔性高分子金属錯体である。また、本発明は、本材料のガス吸蔵材料としての利用、本ガス吸着材を内部に収容してなるガス貯蔵装置およびガス分離装置に関する。
すなわち本発明は下記にある。
(1) 下記式(I)
[MX]n (I)
(式中、Mは2価の遷移金属イオンであり、Xはかさ高い置換基を5位に有するイソフタル酸誘導体由来の配位子であり、nは、[MX]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。)
で表され、前記遷移金属イオンがパドルホイール構造を形成している二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有している多孔性高分子金属錯体。
(2) 下記式(III)
[MXL]n (III)
(式中、Mは2価の遷移金属イオンであり、Xはかさ高い置換基を5位に有するイソフタル酸誘導体由来の配位子であり、nは、[MXL]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。Lは合成時に使用した溶媒分子、反応促進剤分子、又は水分子であり、zは前記金属イオンM1モルに対するモル比を表し、1または2である。)
で表され、前記遷移金属イオンがパドルホイール構造を形成している二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有している多孔性高分子金属錯体。
(3) 前記かさ高い置換基が、置換もしくは非置換のアルキニル基、置換もしくは非置換のアルケニル基、アルキルもしくはアルコキシ基が置換したシリル基、アルキルもしくはアルコキシ基が置換したシリルオキシ基、炭素数が3以上のアルコキシ基、またはアルキコキシ基が置換したアルキル基から選ばれる置換基である、前記(1)または(2)に記載の多孔性高分子金属錯体。
(4) 前記2価の遷移金属イオンMが、銅イオンまたは亜鉛イオンである、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の多孔性高分子金属錯体。
(5) 前記(1)〜(4)のいずれかに記載の多孔性高分子金属錯体を含むガス吸着材。
(6) 前記(5)に記載のガス吸着材を用いるガス分離装置。
(7) 前記(5)に記載のガス吸着材を用いるガス貯蔵装置。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、多量のガスを吸蔵、放出し、且つガスの選択的吸着を行うことができる。また本発明の多孔性高分子金属錯体からなるガス吸蔵材料を内部に収容して、ガス貯蔵装置およびガス分離装置を製造することができる。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、また例えば、圧力スイング吸着方式(Pressure Swing Adsorption、以下「PSA方式」と略記)のガス分離装置として使用すれば、非常に効率の良いガス分離が可能である。また、PSA方式の圧力変化に要する時間を短縮でき、省エネルギーにも寄与する。さらに、ガス分離装置の小型化にも寄与し得るため、高純度ガスを製品として販売する際のコスト競争力を高めることができることは勿論、自社工場内部で高純度ガスを用いる場合であっても、高純度ガスを必要とする設備に要するコストを削減できるため、結局最終製品の製造コストを削減する効果を有する。
本発明の多孔性高分子金属錯体の他の用途としては、ガス貯蔵装置が挙げることができる。本発明のガス吸着材をガス貯蔵装置(業務用ガスタンク、民生用ガスタンク、車両用燃料タンクなど)に適用した場合には、搬送中や保存中の圧力を劇的に低減させることが可能である。搬送時や保存中のガス圧力を減少させ得ることに起因する効果としては、形状自由度の向上がまず挙げられる。従来のガス貯蔵装置においては、保存中の圧力を維持しなくてはガス吸着量を高く維持できない。しかしながら、本発明のガス貯蔵装置においては、圧力を低下させても充分なガス吸着量を維持することができる。
ガス分離装置やガス貯蔵装置に適用する場合における、容器形状や容器材質、ガスバルブの種類などに関しては、特に特別の装置を用いなくてもよく、ガス分離装置やガス貯蔵装置に用いられているものを用いることが可能である。ただし、各種装置の改良を排除するものではなく、いかなる装置を用いたとしても、本発明の多孔性高分子金属錯体を用いている限りにおいて、本発明の技術的範囲に包含されるものである。
実施例で得られた本発明の多孔性高分子金属錯体の二次元四角格子のネットワーク構造が3層積層した状態を示す上面図である。 実施例で得られた本発明の多孔性高分子金属錯体の二次元四角格子のネットワーク構造が3層積層した状態を示す側面図である。 図2の3層積層構造の1層だけを示す側面図である。 本発明の多孔性高分子金属錯体の金属イオンと配位子のカルボキシル基で構成されるパドルホイール構造を示す。この図では、遷移金属イオンが4個のカルボキシル基と配位結合したユニットが上下に二つ配位している。図中で、黒色の球形は遷移金属イオンを表し、白色の球形は酸素を表し、灰色の球形は炭素を表す。 実施例1で得られた物質の粉末X線回折データを示すグラフである。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、下記式(I)
[MX]n (I)
(式中、Mは2価の遷移金属イオンであり、Xはかさ高い置換基を5位に有するイソフタル酸誘導体由来の配位子であり、nは、[MX]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。)で表され、前記遷移金属イオンがパドルホイール構造を形成している二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造有している、CO吸着特性が優れる多孔性高分子金属錯体である。
本明細書において用いる「かさ高い置換基」のかさ高さとは、後で説明するように、置換基の占める体積の大きさを意味している。したがって、「かさ高い置換基」とは、置換基に含まれる元素数が多く、置換基自体の占める体積が大きい置換基であることを言う。
以下、本発明の二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を、実施例で得られたデータとしての図面を参照して説明する。実施例で製造した単結晶を(株)リガク社製単結晶測定装置(極微小結晶用単結晶構造解析装置VariMax、MoK・線(λ=0.71069Å))にて測定した(照射時間32秒、d=45ミリ、2θ=−20,温度=−103℃)。得られた回折像を、解析ソフトウエア、リガク(株)製解析ソフトウエア「CrystalStructure」を使用して解析して確認された結晶構造に基づいて、本発明の多孔性高分子金属錯体の構造を説明する。具体的には実施例1で製造した多孔性高分子金属錯体の測定データに基づくものである。ただし、これらの図は分子ネットワーク構造の一部を切り抜いたものであり、実際の多孔性高分子金属錯体は無限格子から成る。
図1〜3では説明の便宜のために水素原子を省略して示している。図1は、本発明の二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有する多孔性高分子金属錯体の上面図(平面図)である。図1から、銅2個と配位子のカルボキシル基4個から形成される通称パドルホイール構造が、配位子の芳香環により連結されることで四角格子が構成されていることが分かる。この四角格子が平面的に連続構造を形成することで、四角格子の二次元ネットワーク構造が生じている。
図2に、図1に示した二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を横から見た側面図を示す。四角格子の二次元ネットワーク構造の層が積層している様子が分かる。
図3に、図2に示す積層構造の四角格子の二次元ネットワーク構造の層の1層分を示す。パドルホイール構造の上下に線状に伸びているのは、合成時に使用したピリジンが配位しているものであり、これは、ガス吸着の際の前処理により除かれるため、最終的に本発明の多孔性高分子金属錯体に含まれない。
図4にパドルホイール構造の例を示す。見やすさのために図3には示されている、遷移金属イオンに配位した合成時に存在するピリジンは非表示としている。
本発明の多孔性高分子金属錯体の基本構造は、二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造である。ここで重要なのはネットワーク構造のトポロジーであり、個々の結合角は、本化合物が柔軟性を有するが故に、必ずしも常に図と同一の結合角を有するとは限らない。たとえば積層構造がジグザグ構造を有していても、トポロジー的には図1〜3に示した平面型の積層構造と同一と見なすことができる。
本発明の多孔性高分子金属錯体は多孔体であるため、水やアルコールやエーテルなどの有機分子に触れると孔内に水や有機溶媒を含有し、たとえば式(II)
[MX]n(G)m (II)
(式中、Mは2価の遷移金属イオンであり、Xはかさ高い置換基を5位に有するイソフタル酸誘導体由来の配位子であり、nは、[MX]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。Gは後述のような合成に使用した溶媒分子や空気中の水分子であり、通常ゲスト分子と呼ばれる。mは金属イオン1に対して0.2から6である。)であるような複合錯体に変化する場合がある。
しかし、これらの複合錯体中の上記Gで表されるゲスト分子は、多孔性高分子金属錯体に弱く結合しているだけであり、ガス吸着材として利用する際の減圧乾燥などの前処理によって除かれ、元の式(I)で表される錯体に戻る。そのため、式(II)で表されるような錯体であっても、本質的には本発明の多孔性高分子金属錯体と同一物と見なすことができる。
また本発明の多孔性高分子金属錯体は、金属イオンに後述のような合成に使用した溶媒分子、ピリジン等の反応促進剤分子や、空気中の水分子が配位し、たとえば式(III)
[MXL]n (III)
(式中、Mは2価の遷移金属イオン、Xはかさ高い置換基を5位に有するイソフタル酸誘導体由来の配位子であり、nは、[MXL]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。Lは後述のような合成に使用した溶媒分子や空気中の水分子である。zは前記金属イオンM1モルに対するモル比を表し、1または2である。)であるような複合錯体に変化する場合がある。
しかし、これらの複合錯体中の上記Lで表される配位分子は、金属イオンに弱く結合しているだけであり、ガス吸着材として利用する際の減圧乾燥などの前処理によって除かれ、元の式(I)で表される錯体に戻る。そのため、式(III)で表されるような錯体であっても、本質的には本発明の多孔性高分子金属錯体と同一物と見なすことができる。
本発明の方法では、式(I)で表される化合物は、銅塩やコバルト塩や亜鉛塩などの金属塩と、特有のかさ高い置換基を有するイソフタル酸誘導体とを溶媒に溶かして、溶液状態で混合することで製造できる。
使用できる溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒が、金属塩、イソフタル酸誘導体双方をよく溶解する点で好適である。特にメタノール、エタノール、1-プロパノールが、目的とする多孔性高分子金属錯体の収率が高い点で好ましい。
アルコールなどのプロトン系溶媒とジメチルホルムアミドなどのホルムアミド類の混合溶媒を利用しても良好な結果が得られる。アルコールなどのプロトン系溶媒およびジメチルアミドなどのホルムアミド類は銅などの2価の遷移金属の塩をよく溶解する。さらに銅などの2価の遷移金属のイオンや対イオンに配位結合や水素結合することによって、銅などの2価の遷移金属の塩を安定化し、イソフタル酸誘導体との急速な反応を抑制し、副反応を抑制することができる。
アルコールの例としてはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールなどの脂肪族系1価アルコールおよびエチレングリコールなどの脂肪族系2価アルコール類を例示できる。安価でかつ銅などの2価の遷移金属の塩の溶解性が高いという点でメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコールが好ましい。またこれらのアルコールは単独で用いてもよいし、複数を混合使用してもよい。ホルムアミド類の例としては、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジブチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが例示できる。銅などの2価の遷移金属の塩の溶解性が高いという点で、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミドが好ましい。
混合溶媒を利用する場合、アルコール類とホルムアミド類の混合比率は1:100〜100:0(体積比)の範囲で任意である。イソフタル酸誘導体、金属塩の両方の溶解性が高まり、副生成物の発生を抑制できるという点で、混合比率は90:10〜10:90(体積比)、反応を加速できるという観点から80:20〜20:80(体積比)が好ましい。
溶媒として前記のアルコール類やホルムアミド類との混合溶媒に、別種の有機溶媒を混合して使用することも好ましい。混合比率は1:100〜100:0(体積比)で任意である。アルコール類とルホルムアミド類の混合溶媒の、他の有機溶媒に対する混合比率を30%以上にすることが、金属塩およびイソフタル酸誘導体の溶解性を向上させる観点から好ましい。
また、ホルムアミド類以外にも、アセトン、アセトニトリル、エーテル類等の一般的な溶媒を、前記アルコール類に混合して使用することもできる。これらの添加比率は、アルコールに対して30体積%以下であることが、目的とする多孔性高分子金属錯体が得られやすい点で好ましい。
本発明の二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有している新規な多孔性高分子金属錯体を形成するのに必要な金属イオンとしては、2価の遷移金属イオンが挙げられる。これらは、4配位または5配位状態で配位子と配位結合を形成し、四角格子を形成する。2価の遷移金属イオンの具体例としては、銅イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、亜鉛イオンが挙げられる。得られた多孔性高分子金属錯体の化学的安定性の観点から、銅イオン、コバルトイオンが特に好ましい。
本発明の多孔性高分子金属錯体の合成で使用する銅塩としては、2価の銅イオンを含有している塩類であればよく、溶媒への溶解性が高いという点で、硝酸銅、酢酸銅、硫酸銅、ぎ酸銅、塩化銅、臭化銅、ほうふっ化銅が好ましく、反応性が高いという点で、硝酸銅、硫酸銅、ほうふっ化銅が特に好ましい。
本発明の多孔性高分子金属錯体の合成で使用するコバルト塩としては、2価のコバルトイオンを含有している塩類であればよく、溶媒への溶解性が高いという点で、硝酸コバルト、酢酸コバルト、硫酸コバルト、ぎ酸コバルト、塩化コバルト、臭化コバルトが好ましく、反応性が高いという点で、硝酸コバルト、硫酸コバルトが特に好ましい。
本発明の多孔性高分子金属錯体の合成で使用する亜鉛塩としては、2価の亜鉛イオンを含有している塩類であればよく、溶媒への溶解性が高いという点で、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、硫酸亜鉛、ぎ酸亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛が好ましく、反応性が高いという点で、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛が特に好ましい。ニッケル塩も、銅塩、コバルト塩、亜鉛塩と同様のものでよい。
本発明の多孔性高分子金属錯体の合成で好ましく用いることができる、イソフタル酸誘導体は、特有のかさ高い置換基を5位に有するイソフタル酸類である。特有の置換基として、炭素不飽和結合を有する置換基が上げられる。具体的には、R−<三重結合>−で表すことができ、Rが水素、メチル基、エチル基、トリメチルシリル基等の置換または非置換のアルキニル基が挙げられる。
また、R−<2重結合>−で表すことができ、Rが水素、メチル基、エチル基、トリメチルシリル基等の置換、非置換のアルケニル基が挙げられる。
また別の例として、アルキルまたはアルコキシ基が置換、あるいはその両方が置換したシリル基が挙げられる。具体的にはトリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基が挙げられる。
また別の例として、アルキルまたはアルコキシ基が置換、あるいはその両方が置換したシリルオキシ基が挙げられる。具体的にはトリメチルシリルオキシ基、トリイソプロピルシリルオキシ基、t−ブチルジメチルシリルオキシ基が挙げられる。
また別の例としては、アルコキシ基であって、アルキル基が炭素数3以上の物が挙げられる、具体的にはn−ブトキシ基、イソブトキシ基、Secブトキシ基、n−または枝分かれしたペントキシ基、n−または枝分かれしたヘキシルオキシ基が挙げられる。
また別の例として、アルコキシ基が置換したアルキル基が挙げられる。具体的にはメトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシメチルオキシメチル基等が挙げられる。
本発明の多孔性高分子金属錯体の合成では、構造形成材としてアンモニウム塩類を添加することが好ましい。アンモニウム塩類は、ゲストとなって四角格子が形成する助けをすると考えられ、物理的に多孔性高分子金属錯体の細孔の中に入りうるような、分子直径が小さいアンモニウム塩が好ましい。具体的にはテトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム塩で、対イオンとしてはCl-、Br-がこのましい。目的とする多孔性高分子金属錯体が得られやすい点でテトラメチルアンモニウム塩が好ましい。添加量は、金属塩に対して、0.00001mol%以上、0.01mol%以下、目的とする多孔性高分子金属錯体が得られやすい点で、特に好ましくは0.0001mol%以上、0.05mol以下が特に好ましい。
本発明の多孔性高分子金属錯体の合成では、反応促進剤として塩基を添加することも可能である。塩基は、イソフタル酸誘導体のカルボキシル基を陰イオンに変換することによって、反応を加速すると推定される。塩基としてはたとえば無機塩基として水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが例示できる。有機塩基としては、トリエチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、ピリジン、2,6−ルチジンなどが例示できる。反応加速性が高いという点で、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、およびピリジンが好ましい。添加量としては、使用するイソフタル酸誘導体の総モルに対し、反応の加速効果が顕著であるという点で好ましくは0.1〜6.0モルであり、副反応少ないという点でさらに好ましくは0.5から4.0モルである。
本発明の多孔性高分子金属錯体の合成では、反応制御剤として有機酸を添加することも可能である。有機酸は、イソフタル酸誘導体のカルボキシル基の酸としての解離を制御することで、反応が適切に進むことを制御していると考えられる。脂肪族の有機酸としては、酢酸、プロピオン酸などの1価の酸、シュウ酸、マロン酸などの2価の酸、ビシクロ[2,2,2」−オクタン−1,4−ジカルボン酸などの環状カルボン酸が挙げられる。芳香族の有機酸としては、安息香酸、4−メチル安息香酸などの1価の酸が挙げられる。これらの内、溶解性が高く、金属イオンに配位が強すぎない酢酸、安息香酸、ビシクロ[2,2,2」−オクタン−1,4−ジカルボン酸が好ましい。添加量としては、使用するイソフタル酸誘導体の総モルに対し、反応の効果が顕著であるという点で好ましくは0.1〜12.0モルであり、副反応が少ないという点でさらに好ましくは0.5から8.0モルである。
金属塩およびイソフタル酸誘導体を反応させるに当たり、金属塩およびイソフタル酸誘導体を容器に装填した後、溶媒を添加する方法以外に、金属塩、配位子化合物をそれぞれ別個に溶液として調製した後、これらの溶液を混合してもよい。溶液の混合方法は、金属塩溶液にイソフタル酸誘導体溶液を添加しても、その逆でもよい。また、金属塩溶液とイソフタル酸誘導体溶液を、積層した後に自然拡散による方法で混合してもよい。積層の方法としては、反応容器に比重の重い溶液を入れ、その上に比重が同等または軽い溶媒を、ピペット等を用いて、先に入れた溶液の上にゆっくりと加える方法が上げられる。
原料物質の混合は、必ずしも溶液として行う必要はなく、例えば、金属塩溶液に固体のイソフタル酸誘導体を投入し、同時に溶媒を入れる方法や、反応容器に金属塩を装填した後に、イソフタル酸誘導体の固体または溶液を注入し、さらに金属塩を溶かすための溶液を注入するなど、最終的に反応が実質的に溶媒中で起こる方法であれば、種々の混合方法が可能である。金属塩の溶液と配位子化合物の溶液を滴下混合する方法が、工業的には最も操作が簡便であり、好ましい。いずれの方法においても、二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を形成させる為には、反応溶液を調製した後に静置することで、イソフタル酸誘導体と金属イオンの反応を適切な速度に保つことが好ましい。ここで、静置する温度は、−40℃〜180℃、副生成物の発生が抑制できるという点で、−20℃〜150℃が好ましい。静置する時間は、1時間〜3ヶ月、さらには副生成物が少ないという点で4時間〜2ヶ月であることが好ましい。
混合する各溶液の濃度は、2価の遷移金属塩溶液は10μmol/L〜4mol/Lが好ましく、より好ましくは100μmol/L〜2mol/Lである。イソフタル酸誘導体の有機溶液は10μmol/L〜3mol/Lであることが好ましく、より好ましくは100μmol/L〜2mol/Lである。これより低い濃度で反応を行っても目的とする多孔性高分子金属錯体は得られるが、製造効率が低下するため好ましくない。また、これより高い濃度では、生成する多孔性高分子金属錯体のガス吸着能が低下するおそれがある。
反応温度は−20〜180℃、好ましくは25〜150℃である。これ以下の低温で行うと、原料の溶解度が下がるため好ましくない。オートクレーブなどを用いて、より高温で反応を行うことも可能であるが、加熱などのエネルギーコストの割には、収率は向上しないため実質的な意味はない。
本発明の反応で用いられる金属塩とイソフタル酸誘導体の混合比率は、金属:イソフタル酸誘導体の比が1:5〜5のモル比、好ましくは5:1モル比の範囲内である。これ以外の範囲では、目的とする多孔性高分子金属錯体の収率が低下し、また、未反応の原料が残留して、多孔性高分子金属錯体の取り出しが困難となる。
反応は通常のガラスライニングのSUS製の反応容器および機械式攪拌機を使用して行うことができる。反応終了後は濾過、乾燥を行うことで生成した多孔性高分子金属錯体と残っている原料の分離を行い、純度の高い多孔性高分子金属錯体を製造することが可能である。
上記の反応により得られた多孔性高分子金属錯体が目的とする二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有しているかどうかは、単結晶X線結晶解析により得られた反射を解析することで確認することができる。また、得られた多孔性高分子金属錯体のガス吸着能は、市販のガス吸着装置を用いて測定が可能である。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、原料として複数種のイソフタル酸誘導体を混合使用して、使用した複数種のイソフタル酸誘導体を含有する多孔性高分子金属錯体を合成する、いわゆる固溶体型の多孔性高分子金属錯体を形成することが可能であることが確認された。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造であり、ネットワーク構造を形成するイソフタル酸の芳香環には、特有の置換基が置換している。本発明の多孔性高分子金属錯体は、パドルホイール構造を含有しており、これは、不飽和の遷移金属イオンを含有することから、このイオンと、例えば一酸化炭素分子が相互作用をすることで一酸化炭素吸着能を発現するかに思われるが、特許文献3に記載の通り、必ずしもパドルホイール構造を含む多孔性高分子金属錯体が一酸化炭素吸着能を発現する分けではない。本発明の多孔性高分子金属錯体が高いガス吸着能を有するのは、イソフタル酸配位子特有の置換基が、かさ高い置換基となっており、これが四角格子内で干渉することで、四角格子に微妙な歪みが生じ、その結果パドルホイール構造が理論的な構造から歪んでいることによると考えられる。これ故、金属イオンとの配位構造が変化し、結果として金属イオンの電子軌道が変化し、この特有の電子軌道を有する金属イオンと吸着されるガスとが相互作用することで高いガス吸着能が発現すると考えられる。ここで言う置換基のかさ高さとは、置換基の占める体積の大きさを意味している。すなわち、置換基に含まれる元素数が多いほど置換基の占める体積が大きく、置換基はかさ高くなる。ただし、置換基は多孔性高分子金属錯体の細孔内に存在しているため、イソフタル酸配位子のあまりにかさ高い置換基は、細孔の容積を低下させ、ガス吸着能を低下させてしまうおそれがある。このため、ベンゼン環や複素環等の芳香族基を含有する様な置換基はガス吸着能を低下させてしまう。したがって、例示したような、芳香族ではない二重結合や三重結合を含有する置換基や、特定の大きさを有するシリル基、シリルオキシ基、アルコキシ基等が、高い効果を発現する。しかし、本発明はここに記載した理論に拘束されるものではなく、本発明の多孔性高分子金属錯体の特性もこの理論によって制限されるものではない。
本発明の多孔性高分子金属錯体の調製方法は種々の条件があり、一義的に決定できるものではないが、ここでは実施例に基づき説明する。
実施例1
硝酸銅3水和物(0.04mmol)、テトラメチルアンモニウムテトラフルオロボレート(0.0001mmol)を溶解させたメタノール(2mL)を直径8ミリの試験管に入れ、メタノール0.5mLをゆっくりと積層し、さらに、次の化学構造式の5位に2-メチルアルキニル基を有するイソフタル酸(0.04mmol):
およびピリジン(0.04mmol)を溶解させたメタノール(2mL)をゆっくりと積層し、室温で4週間静置した。得られた単結晶をX線単結晶構造解析した結果(a=18.662、b=18.662,c=18.389;a=90、b=90、c=90)、目的の二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有する化合物であることが明らかになった。本結晶を、(株)リガク社製単結晶測定装置(極微小結晶用単結晶構造解析装置VariMax、MoK・線(λ=0.71069Å))にて測定し(照射時間32秒、d=45ミリ、2θ=−20,温度=−103℃)、得られた回折像を解析ソフトウエア、リガク(株)製解析ソフトウエア「CrystalStructure」を使用して解析した結果のデータを図5に示す。
同様にして試験管を80本使用して得られた結晶を用いてガス吸着測定を行った。
実施例2〜7
実施例1と同様に本発明の多孔性高分子金属錯体の合成を行った。ただし、イソフタル酸誘導体として、5位に2-メチルアルキニル基を有するイソフタル酸の代わりに表1に示すイソフタル酸誘導体を使用して合成を行った。得られた固体の粉末X線のパターンから、目的としている二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有する化合物であることを確認した。実施例1と同様に吸着測定を行った。
比較例1
Chenら、Crystal Growth & Design, Vol. 7, No. 7, 2007 1333に記載の方法にしたがって、置換基を有していないイソフタル酸配位子からなる二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造の化合物を合成し、吸着測定を行った。
<ガス吸着の結果>
得られたガス吸着材の一酸化炭素の吸着性を、BET自動吸着装置(日本ベル株式会社製ベルミニII)を用いて評価した(測定温度:273K)。測定に先立って試料を393Kで6時間真空乾燥して、微量残存している可能性がある溶媒分子などを除去した。
表2に、実施例1〜7および比較例1で得られた多孔性高分子金属錯体の一酸化炭素の吸着量を示す。
いずれも一酸化炭素の吸着量が多く、イソフタル酸配位子に置換している特有のかさ高い置換基に由来する特殊な一酸化炭素吸着能が発現していることが示唆された。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、配位子の整列によって形成される多数の微細孔が物質内部に存在する。この多孔性を生かして一酸化炭素ガスの特異的な吸着が可能であり、これらのガスの分離、貯蔵に好適に使用できる。

Claims (7)

  1. 下記式(I)
    [MX]n (I)
    (式中、Mは2価の遷移金属イオンであり、Xはかさ高い置換基を5位に有するイソフタル酸誘導体由来の配位子であり、nは、[MX]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。)
    で表され、前記遷移金属イオンがパドルホイール構造を形成している二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有している多孔性高分子金属錯体。
  2. 下記式(III)
    [MXL]n (III)
    (式中、Mは2価の遷移金属イオンであり、Xはかさ高い置換基を5位に有するイソフタル酸誘導体由来の配位子であり、nは、[MXL]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。Lは合成時に使用した溶媒分子、反応促進剤分子、又は水分子であり、zは前記金属イオンM1に対するモル比を表し、1または2である。)
    で表され、前記遷移金属イオンがパドルホイール構造を形成している二次元四角格子ネットワーク構造の積層型構造を有している多孔性高分子金属錯体。
  3. 前記かさ高い置換基が、置換もしくは非置換のアルキニル基、置換もしくは非置換のアルケニル基、アルキルもしくはアルコキシ基が置換したシリル基、アルキルもしくはアルコキシ基が置換したシリルオキシ基、炭素数が3以上のアルコキシ基、またはアルキコキシ基が置換したアルキル基から選ばれる置換基である、請求項1または2に記載の多孔性高分子金属錯体。
  4. 前記2価の遷移金属イオンMが、銅イオンまたは亜鉛イオンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体を含むガス吸着材。
  6. 請求項5に記載のガス吸着材を用いるガス分離装置。
  7. 請求項5に記載のガス吸着材を用いるガス貯蔵装置。
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