以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態における飲食店に設置される飲食店システムの全体構成の一例を示す図である。飲食店システムは、商品の注文や従業員の呼び出しなどを、電子機器や通信ネットワーク(無線通信/有線通信)を利用したシステムである。
図1では、客による従業員の呼び出しに関係する構成(端末制御システム)を図示している。飲食店システムは、図示していないが、客からの注文内容を厨房等に通知するためのキッチンプリンタやキッチンディスプレイ、会計処理等を実行するためのPOS(Point Of Sales)端末などが含まれる。
また、図1に示す飲食店システムは、複数のフロア(複数階)を有する、あるいはフロアが広いなどの大規模な店舗における利用を想定している。
図1に示す飲食店システム(端末制御システム)は、複数の呼び出しシステム1(1−1,1−2,1−3,…)、複数のハンディターミナル(HTL)11(11−1,…,11−K)、ステーション12、複数のセルフオーダターミナル(SOT)16(16−1,…,16−M)、複数のアクセスポイント17(17−1,…,17−N)を含む。呼び出しシステム1−1,1−2,1−3,…には、それぞれ呼びベル表示機13(13−1,13−2,13−3,…)が設けられる。
呼び出しシステム1−1には、呼びベル表示機13−1の他、複数の卓上送信機14(14−1,14−2,…,14−L)、表示消し機15を含む。複数の卓上送信機14は、例えば店舗に配置されたテーブルのそれぞれに設置される。卓上送信機14は、客による操作(ボタン押下など)に応じて、設置されたテーブルの識別情報(例えばテーブル番号)を含む呼び出し要求を呼びベル表示機13−1に送信する。呼びベル表示機13−1は、呼び出し要求の受信に応じて、例えば呼び出し要求元を示すテーブル番号を表示装置57において表示させると共に、呼び出し要求を受信したことを示す音声をスピーカ58から出力させる。
呼びベル表示機13−1は、卓上送信機14から受信した呼び出し要求(テーブル番号)を例えば最大50件分を記憶し、先に受信した5件分のテーブル番号を表示装置57に表示させる。表示消し機15は、呼びベル表示機13−1に表示されたテーブル番号の消去を指示するための装置である。表示消し機15は、例えば呼びベル表示機13−1に表示されたテーブル番号が示すテーブルにおいて従業員が接客した後、従業員により接客を完了したテーブル番号が指定される。表示消し機15は、従業員による指定に応じて、呼びベル表示機13−1に対して該当するテーブル番号の消去要求を通知する。
なお、呼び出しシステム1−2,1−3,…は、呼び出しシステム1−1と同様に構成される。すなわち、呼び出しシステム1−2,1−3,…の呼びベル表示機13−2,13−3,…は、それぞれのシステム内で使用される卓上送信機14からの呼び出し要求を受信して、表示装置57及びスピーカ58により呼び出し要求が受信されたことを通知する。
本実施形態では、複数の呼び出しシステム1−1,1−2,1−3,…は、店舗内のエリア毎に設けられる。店舗内のエリアは、例えば店舗が複数のフロア(階)に分かれている場合には各フロアのそれぞれに呼び出しシステム1が設置される。また、1フロアが広い場合には、1フロアを複数のエリアに分けて、それぞれに呼び出しシステム1を設置することもできる。例えば、フロアの南側と北側にエリアを分けた場合、南側エリアと北側エリアのそれぞれに呼び出しシステム1が設置される。それぞれの呼び出しシステム1は、自エリアに含まれる例えばテーブルに設置された卓上送信機14からの呼び出し要求を呼びベル表示機13により受信する。
ステーション12は、例えば店舗内には敷設されたLAN(Local Area Network)18によって、複数の呼びベル表示機13(13−1,13−2,13−3,…)、複数のアクセスポイント17(17−1,…,17−N)、キッチンプリンタ(図示せず)、キッチンディスプレイ(図示せず)、POS端末(図示せず)と接続される。複数のアクセスポイント17は、ハンディターミナル11、セルフオーダターミナル16と、無線通信によって接続される。従って、ステーション12は、アクセスポイント17を通じて、ハンディターミナル11及びセルフオーダターミナル16と相互に接続される。複数のアクセスポイント17は、無線通信をする通信機器であり、店舗内の全てのエリアにおいて、ハンディターミナル11及びセルフオーダターミナル16と無線通信が可能となる位置に設置される。
ステーション12は、飲食店システム(端末制御システム)の全体の制御を司る情報装置である。ステーション12は、ハンディターミナル11あるいはセルフオーダターミナル16から受信される、客が注文した商品を示す注文データを処理する注文処理等を行う。また、ステーション12は、呼びベル表示機13(卓上送信機14)あるいはセルフオーダターミナル16から受信される客からの呼び出し要求(テーブル番号を含む)に応じた通知をハンディターミナル11へ送信する情報表示処理、ハンディターミナル11が使用されるエリアの設定をする変更設定処理等を実行する。ステーション12による情報表示処理では、呼び出し要求元とする卓上送信機14あるいはセルフオーダターミナル16が設置されたエリアに基づいて、複数のハンディターミナル11のうち、卓上送信機14あるいはセルフオーダターミナル16が設置されたエリアに対応するエリアで使用される一部のハンディターミナル11に呼び出し要求に応じた情報を出力する。すなわち、ステーション12は、呼び出し要求をした客がいるエリアを担当する従業員に対して、ハンディターミナル11を通じて呼び出し要求があることを通知する。
なお、卓上送信機14及びセルフオーダターミナル16には、それぞれ設置されるテーブルを示すテーブル番号(テーブル−No.)が記憶される。卓上送信機14及びセルフオーダターミナル16は、客の操作に応じて従業員の呼び出しが指示された場合に、テーブル番号を示すデータを含む読み出し要求を送信する。
ハンディターミナル11は、アクセスポイント17との間で無線によりデータを送受信する。接客を担当する従業員は、それぞれハンディターミナル11を携帯して接客する。客からメニュー品目の注文を受けると、従業員は、その注文データをハンディターミナル11に入力する。ハンディターミナル11に入力された注文データはアクセスポイント17に無線送信され、ステーション12に取り込まれる。
また、ハンディターミナル11は、客による呼び出し要求に応じた表示データをステーション12から受信し、従業員に客からの呼び出しを通知するための表示を行う。表示データには、先に呼び出し要求を受信した順番に配列されたテーブル番号のデータを含む。本実施形態では、従業員のそれぞれが携帯する複数のハンディターミナル11は、店舗内の何れのエリアにおいて使用されるかステーション12によって管理される。ステーション12は、店舗内で使用されている全てのハンディターミナル11のうち、呼び出し要求元(客が呼び出し要求のために操作した卓上送信機14あるいはセルフオーダターミナル16)に設置されたエリアで使用される一部のハンディターミナル11に対して呼び出し要求に応じた情報を出力する。
なお、ハンディターミナル11は、注文受付及び情報出力する端末装置の一態様である。ハンディターミナル11に代えて、他の情報機器(タブレット端末など)がシステムで使用されても良い。
また、セルフオーダターミナル16は、例えばタッチスクリーンを備えたタブレット端末により構成される。客は、セルフオーダターミナル16のタッチスクリーンに表示されるメニューやボタンの位置にタッチすることで、商品の注文や呼び出し要求の送信を指示することができる。
図2は、本実施形態におけるハンディターミナル11のハードウェア構成を示すブロック図である。
ハンディターミナル11は、プロセッサ(CPU(Central Processing Unit)など)31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、時計部34、無線回路35を有する。プロセッサ31と、ROM32,RAM33,時計部34及び無線回路35は、アドレスバス,データバス等のバスライン37に接続される。バスライン37には、図示しない入出力回路を介して、タッチパネル24とキーボード25も接続される。
プロセッサ31は、ROM32に記憶されたプログラムに基づいて、ハンディターミナル11としての各種の動作を実現するべく各部を制御するための回路である。ROM32及びRAM33は、プロセッサ31により実行される各種プログラムの他、プロセッサ31が各種の処理を行う上で参照するデータを記録する。
プロセッサ31により実行されるプログラムには、客からの商品の注文を入力するためのオーダ入力処理の他、客からの呼び出し要求に応じた通知をステーション12から受信して表示する呼び出し受信処理、ハンディターミナル11を使用する店舗内のエリアを変更する変更設定処理などを実行するプログラムが含まれる。
時計部34は、現在の時刻を計時する。無線回路35は、アクセスポイント17との間で無線を利用して行われるデータの送信及び受信を制御する。
図3は、本実施形態におけるステーション12のハードウェア構成を示すブロック図である。
ステーション12は、プロセッサ(CPU(Central Processing Unit)など)41、ROM42、RAM43、補助記憶装置44、通信装置45及びバスライン46を含む。
プロセッサ41は、主制御部を構成する。ROM42は、読出し専用のメインメモリである。RAM43は、読み書き自在なメインメモリである。補助記憶装置44は、大容量のデータを記憶可能な記憶装置、例えばHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)である。通信装置45は、LAN18を介して接続される各部との間のデータ通信を司る。アドレスバスやデータバスからなるバスライン46は、プロセッサ41と、ROM42、RAM43、補助記憶装置44及び通信装置45とを、電気的に接続する。
プロセッサ41は、RAM43及びROM42に記憶されたプログラムに基づいて、ステーション12としての各種の動作を実現するべく各部を制御するための回路である。ROM42、RAM4及び補助記憶装置44は、プロセッサ41により実行される各種プログラムの他、プロセッサ41が各種の処理を行う上で参照するデータを記録する。補助記憶装置44には、例えば、振分管理テーブル(図8参照)及び呼出元管理テーブル(図9参照)等が記憶される。振分管理テーブルは、客からの呼び出し要求に応じて、通知先とするハンディターミナル11を判別するために参照されるデータである。呼出元管理テーブルは、卓上送信機14あるいはセルフオーダターミナル16の設置場所、すなわち接客すべき呼び出し元の客がいるテーブルが属するエリアを管理するためのデータである。なお、振分管理テーブルと呼出元管理テーブルは、RAM43あるいはROM42に全部あるいは一部が記憶されていても良い。
プロセッサ41により実行されるプログラムには、ハンディターミナル11あるいはセルフオーダターミナル16から入力された客が注文した商品を示す注文データを処理する注文処理の他、客からの呼び出し要求に応じた通知をハンディターミナル11において出力させるための情報表示処理、ハンディターミナル11を使用する店舗内のエリアを変更する変更設定処理などを実行するプログラムが含まれる。
図4は、本実施形態における呼びベル表示機13のハードウェア構成を示すブロック図である。
呼びベル表示機13は、プロセッサ(CPU(Central Processing Unit)など)51、ROM52、RAM53、補助記憶装置54、通信装置55、無線回路56、表示装置57、スピーカ58及びバスライン59を含む。
プロセッサ51は、主制御部を構成する。ROM52は、読出し専用のメインメモリである。RAM53は、読み書き自在なメインメモリである。補助記憶装置54は、大容量のデータを記憶可能な記憶装置、例えばHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)である。通信装置55は、LAN18を介して接続される各部との間のデータ通信を司る。無線回路56は、卓上送信機14との間で無線を利用して行われる呼び出し要求を示すデータの受信を制御する。アドレスバスやデータバスからなるバスライン59は、プロセッサ51と、ROM52,RAM53、補助記憶装置54、通信装置55、無線回路56、表示装置57及びスピーカ58とを電気的に接続する。
プロセッサ51は、RAM53及びROM52に記憶されたプログラムに基づいて、呼び出しシステム1としての各種の動作を実現するべく各部を制御するための回路である。ROM52、RAM53及び補助記憶装置54は、プロセッサ51により実行される各種プログラムの他、プロセッサ51が各種の処理を行う上で参照するデータを記録する。
プロセッサ51により実行されるプログラムには、卓上送信機14から呼び出し要求を受信して、呼び出し要求に含まれるテーブル番号をRAM53あるいは補助記憶装置54に記憶させる記憶処理の他、記憶されたテーブル番号に応じた表示装置57におけるテーブル番号の表示及び予備対象要求の受信に応じたスピーカ58からの音声出力を制御する出力処理、表示消し機15からの消去要求に応じて、記憶されたテーブル番号を消去する表示消し処理、ステーション12からのデータ取得要求に応じて、記憶されているテーブル番号(例えば最大50件分)に応じた呼出データを送信する送信処理などを実行するプログラムが含まれる。
図5は、本実施形態におけるハンディターミナル11の外観構成の一例を示す平面図である。
ハンディターミナル11は、図5において、左側に配置される第1ボディ21と、右側に配置される第2ボディ22とを備える。第1ボディ21及び第2ボディ22は、いずれも略直方体をなしている。第2ボディ22は、ヒンジ等の止め具23を介して第1ボディ21に対して回動自在に連結される。止め具23により、第2ボディ22は、第1ボディ21に対して第2ボディ22を開いた状態(図5を参照)と、閉じた状態(図示せず)との間で開閉可能にしている。
第2ボディ22を第1ボディ21に対して開いたときに露出する第1ボディ21の内面21Aには、タッチパネル24が配置される。また、同じく第2ボディ22を第1ボディ21に対して開いたときに露出する第2ボディ22の内面22Aには、キーボード25が配置される。タッチパネル24は、表示部24Aとキー部24Bとに分かれている。タッチパネル24及びキーボード25は、操作部を構成する。
図6は、本実施形態におけるハンディターミナル11の表示部24Aにおける表示例を示す図である。
図6(A)は、注文入力モードにおける表示例を示している。表示部24Aの上部には、ステータスバーエリア24A1が設けられる。注文入力モードでは、ステータスバーエリア24A1の他、メニュー表示エリア24A2が設けられる。ステータスバーエリア24A1は、モードに関係なく、常時、受信感度や電池残量などを表すアイコンや時刻などが表示される。本実施形態では、注文入力モードの表示中に、ステーション12から呼び出し要求を通知する表示データが受信された場合には、ステータスバーエリア24A1において呼び出しメッセージ24A3(例えば「呼出中」)が表示される。メニュー表示エリア24A2には、客からの商品の注文を入力するために複数のメニュー品目が個別の表示エリアに表示される(図示せず)。従業員は、注文された商品の名称が表示エリアをタッチすることで、注文された商品の注文データを入力することができる。
図6(B)は、注文入力モード以外の待機中(アイドルモード中)に、ステーション12から呼び出し要求を通知する表示データが受信された場合の表示例を示している。この場合、表示部24Aには、呼出テーブルNo一覧24A4が表示される。呼出テーブルNo一覧24A4には、ステーション12から受信した表示データに応じて、客からの呼び出し要求があったテーブル番号が一覧表示される。図6(B)に示す例では、先に呼び出し要求を受信した順番で5件のテーブル番号が表示されている。なお、ステーション12から表示データが受信された時だけでなく、従業員によるキーボード25あるいはキー部24Bの操作に応じて呼出テーブルNo一覧24A4を表示させても良い。
呼出テーブルNo一覧24A4には、頁変更ボタン24A5が設けられている。頁変更ボタン24A5は、前頁ボタンと次頁ボタンを含む。頁変更ボタン24A5は、6件以上の呼び出し要求があり、1画面で全てのテーブル番号を表示できない場合に、表示されない分のテーブル番号の一覧表示に切り替えるためのボタンである。
また、表示部24Aには、更新ボタン24A6と閉じるボタン24A7が設けられる。更新ボタン24A6は、ステーション12に対して最新の呼び出し要求(表示データ)の送信を指示するためのボタンである。閉じるボタン24A7は、呼出テーブルNo一覧24A4の表示終了を指示するためのボタンである。
次に、本実施形態における飲食店システム(端末制御システム)の別形態について説明する。
図7は、本実施形態における図1とは異なる飲食店システムの全体構成の一例を示す図である。図7において、図1と同じ構成については同一符号を付している。図1に示す飲食店システムでは、ステーション12は、卓上送信機14の操作による客からの呼び出し要求を、呼びベル表示機13を通じて取得する。図7に示す飲食店システムは、複数の卓上送信機64(64−1,…,64−L)からの呼び出し要求をアクセスポイント17により受信する。ステーション12は、アクセスポイント17を通じて、卓上送信機64(64−1,…,64−L)からの呼び出し要求を取得する。図7に示す飲食店システムにおける呼びベル表示機63(63−1,63−2,63−3,…)は、呼びベル表示機13(13−1,13−2,13−3,…)と同様に構成しても良いし、卓上送信機14及び表示消し機15からの受信に関係する構成を省いた構成としても良い。呼びベル表示機63(63−1,63−2,63−3,…)は、ステーション12に制御により、卓上送信機64あるいはセルフオーダターミナル16から受信される呼び出し要求に応じたテーブル番号の表示装置57における表示、及びスピーカ58からの音声の出力を実行する。
ステーション12は、図1と図7に示す飲食店システムの何れの場合も、客からの呼び出し要求に対してハンディターミナル11に通知する情報表示処理を、基本的に同様にして実行することができる。以下の説明では、図1に示す飲食店システムの場合を主にして説明する。
次に、本実施形態におけるステーション12による、呼び出し要求の通知を一部のハンディターミナル11に振り分ける制御方法について説明する。
図8は、ステーション12の補助記憶装置44に記憶される振分管理テーブルのデータ構成の一例を示す図である。プロセッサ41は、例えば可搬型の外部記憶媒体を通じて、あるいはLAN18を通じて振分管理テーブルのデータを入力し、補助記憶装置44に記憶させる。また、プロセッサ41は、ハンディターミナル11から受信されるデータに基づいて、振分管理テーブルに設定されたデータを変更することができる。
図8に示すように、振分管理テーブルには、店舗内で使用されるハンディターミナル11のそれぞれに設定された固有の識別情報(ハンディターミナル番号(HTL−No.))と対応づけて、ハンディターミナル11が使用されるエリアを示すデータ(所属フロア、フロア内エリア)が設定される。本実施形態では、振分管理テーブルには、継続して有効とする設定データと、予め設定された一定期間において呼び出し要求を通知することを有効とする一時データを含む。一時データは、例えばハンディターミナル11から受信されるデータに基づいて設定されるもので、例えば従業員が一時的に別フロアに移動して接客する場合に設定される。一時データが設定されている場合、ステーション12のプロセッサ41は、設定データより優先して参照し、一時データをもとに呼び出しの通知先のハンディターミナル11を判別する。
本実施形態では、ハンディターミナル11が使用されるエリアは、例えば店舗に含まれるフロア毎に設定する他、1フロアを複数に分けて例えば南側と北側に設定することができる。なお、エリアについては、フロア毎あるいは1フロアを複数に分けるだけでなく、店舗毎に任意に設定することが可能である。
図8に示す振分管理テーブルの設定データでは、ハンディターミナル番号001〜003のハンディターミナル11が店舗の1階(1F)で使用され、ハンディターミナル番号004〜006のハンディターミナル11が店舗の2階(2F)で使用され、ハンディターミナル番号007〜009のハンディターミナル11が店舗の3階(3F)で使用されることを示している。さらに、店舗の1階は、南側と北側のエリアに分けられており、ハンディターミナル番号001のハンディターミナル11が北側のフロア内エリア(N)で使用され、ハンディターミナル番号002,003のハンディターミナル11が南側のフロア内エリア(S)で使用されることを示している。
図8に示す振分管理テーブルの一時データでは、ハンディターミナル番号001のハンディターミナル11が店舗の1階(1F)の南側から北側のエリアで使用されるように変更されている。また、2階での業務が忙しくなったために、1階と3階の従業員を応援のために2階に移動させるため、ハンディターミナル番号003,007のハンディターミナル11が店舗の2階(2F)で使用されることを示すように変更されている。
振分管理テーブルの一時データは、例えば予め設定された一定期間において呼び出し要求を通知することを有効として、設定された一定期間が経過した後に削除されるものとする。予め設定された期間としては、例えば、ハンディターミナル11において従業員の操作によって指定された時間、日付が更新されるまで、予め設定された日数など、任意に決めることが可能である。
図9は、ステーション12の補助記憶装置44に記憶される呼出元管理テーブルのデータ構成の一例を示す図である。呼出元管理テーブルは、卓上送信機14あるいはセルフオーダターミナル16の設置場所、すなわち接客すべき呼び出し元の客がいるテーブルが属するエリアを管理するためのデータである。
図9に示す呼出元管理テーブルでは、テーブル番号101〜106が設定された卓上送信機14あるいはセルフオーダターミナル16が、店舗の1階(1F)のテーブルに設置され、テーブル番号201,202,203…の卓上送信機14あるいはセルフオーダターミナル16が、店舗の2階(2F)のテーブルに設置され、テーブル番号…304,305が設定された卓上送信機14あるいはセルフオーダターミナル16が、店舗の3階(3F)のテーブルに設置されることを示している。さらに、テーブル番号101〜103が設定された卓上送信機14あるいはセルフオーダターミナル16は1階の北側(N)のエリアのテーブルに設置され、テーブル番号104〜106が設定された卓上送信機14あるいはセルフオーダターミナル16は1階の南側(S)のエリアのテーブルに設置されることを示している。
ステーション12のプロセッサ41は、卓上送信機14あるいはセルフオーダターミナル16からテーブル番号を含む呼び出し要求が受信された場合に、呼出元管理テーブルを参照することで、何れのテーブル(エリア)の客から呼び出しがあったかを判別することができる。
次に、本実施形態における端末制御システムの動作について説明する。
まず、ステーション12による、客からの呼び出し要求をハンディターミナル11に通知するための情報表示処理について、図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。図11は、本実施形態における端末制御システムのデータの流れを示す図である。
図11では、説明を簡単にするために2つのエリアA(例えば店舗の1階)とエリアB(例えば店舗の2階)に呼び出しシステム1(呼びベル表示機13A,13B)が設置された例を示している。
エリアAに設置された卓上送信機14Aは、客により呼び出しが指示されるとテーブル番号を含む呼び出し要求を呼びベル表示機13Aに送信する(図11(A1))。呼びベル表示機13Aは、卓上送信機14Aから受信された呼び出し要求を受信すると、テーブル番号を記憶すると共に、表示装置57にテーブル番号を表示すると共に、呼び出しを従業員に知らせるための所定の音をスピーカ58から出力させる。呼びベル表示機13Aは、複数の卓上送信機14Aから呼び出し要求を受信した場合には、表示装置57において呼び出し要求を受信した順番で表示装置57に表示する。また、呼びベル表示機13Aは、表示消し機15からテーブル番号の消去要求を受信した場合には、記憶された該当するテーブル番号を削除すると共に表示装置57の表示を消去して、その他の呼び出し要求に対応するテーブル番号の表示順を変更する。
また、エリアAに設置されたセルフオーダターミナル16Aは、客により呼び出しが指示されるとテーブル番号を含む呼び出し要求を、アクセスポイント17を通じてステーション12に送信する(図11(A2))。ステーション12は、セルフオーダターミナル16から受信した呼出要求(テーブル番号)を呼びベル表示機13Aに通知する(図11(A3))。呼びベル表示機13Aは、セルフオーダターミナル16Aから受信された呼び出し要求を受信すると、テーブル番号を記憶すると共に、表示装置57にテーブル番号を表示すると共に、呼び出しを従業員に知らせるための所定の音をスピーカ58から出力させる。
すなわち、呼びベル表示機13Aには、エリアAに設置された卓上送信機14及びセルフオーダターミナル16から受信された全ての呼び出し要求が記憶され、表示装置57においてテーブル番号が表示される。
同様にして、呼びベル表示機13Bは、エリアBに設置された卓上送信機14Bとセルフオーダターミナル16Bから呼び出し要求を受信して(図11(B1)(B2)(B3))、前述した呼びベル表示機13Aと同様の処理を実行する。
ステーション12のプロセッサ41は、予め設定された一定時間(例えば3秒)が経過すると(Act1、Yes)、呼びベル表示機13Aに記憶された呼び出し要求元を示すテーブル番号(呼出データ)を受信し(Act2)、RAM43あるいは補助記憶装置44に記憶させる(Act3)(図11(A4))。プロセッサ41は、呼びベル表示機13Aに複数の呼出要求(テーブル番号)が記憶されている場合、全てのテーブル番号を呼出データとして一括して受信する。同様にして、ステーション12のプロセッサ41は、呼びベル表示機13Bから呼出データ(テーブル番号)を受信して、RAM43あるいは補助記憶装置44に記憶させる(図11(B4))。
呼びベル表示機13Aから受信された呼出データは、エリアAに設置された卓上送信機14Aとセルフオーダターミナル16Aから受信された呼び出し要求元のテーブル番号を示し、呼びベル表示機13Bから受信された呼出データは、エリアBに設置された卓上送信機14Bとセルフオーダターミナル16Bから受信された呼び出し要求元のテーブル番号を示す。
プロセッサ41は、呼びベル表示機13A,13Bから受信した呼出データに基づいて表示判定を実行する(Act4)。表示判定では、呼び出し要求に応じた情報の表示対象とするハンディターミナル11を判定する第1判定、及び呼び出し要求に応じた情報を表示させるための表示データを送信するか否かの第2判定を行う。
第1判定では、プロセッサ41は、振分管理テーブルを参照して、呼出データに応じて呼び出しを通知するハンディターミナル11を判別する。呼びベル表示機13Aから受信した呼出データは、全てがエリアAからの呼び出し要求であるため、エリアAで使用されるハンディターミナル11が表示対象となる。同様にして、呼びベル表示機13Bから受信した呼出データは、全てがエリアBからの呼び出し要求であるため、エリアBで使用されるハンディターミナル11が表示対象となる。この場合、プロセッサ41は、振分管理テーブルのみを参照して、呼び出し要求に応じた情報の表示対象とするハンディターミナル11を判定することができる。
なお、エリアAが図8に示す振分管理テーブルの1階(1F)に相当する場合には、1階においてフロア内エリアが設定されている。この場合、プロセッサ41は、図9に示す呼出元管理テーブルを参照して、呼出データのテーブル番号(テーブル−No.)が何れのエリアに属しているかを判別し、この結果をもとに情報の表示対象とするハンディターミナル11を判定する。例えば、テーブル番号101を含む呼び出し要求は、1階の北側(N)のエリアに設置されたテーブルから送信されている。このため、振分管理テーブルに1階の北側(N)のフロア内エリアが設定されたハンディターミナル番号(HTL−No.)が示すハンディターミナル11を情報の表示対象として判定する。
第2判定では、前回、ハンディターミナル11に表示データを送信した時と表示内容が変更されているか否かに基づいて、表示データを送信するか否かを判定する。例えば、ハンディターミナル11では、1画面中の呼出テーブルNo一覧24A4に先頭から5件分のテーブル番号を一覧表示する。例えば、プロセッサ41は、ハンディターミナル11において呼出テーブルNo一覧24A4の表示内容が変更される、先頭から5件分のテーブル番号に変更がある場合には、表示データの送信が必要と判定する(Act5、Yes)。なお、判定の条件については、5件分のテーブル番号に変更がある場合に限るものでなく、例えば、1件でも変更がある場合には送信が必要と判定するようにしても良い。
この場合、プロセッサ41は、第1判定により判定されたハンディターミナル11に対して、表示データを送信する(Act7)(図11(A5))。すなわち、プロセッサ41は、エリアAからの呼び出しについては、エリアAに所属が設定されたハンディターミナル11のみに、エリアAからの呼び出しを通知する表示データを送信し、エリアBからの呼び出しについては、エリアBに所属が設定されたハンディターミナル11のみに、エリアBからの呼び出しを通知する表示データを送信する(図11(B5))。
表示データを受信したハンディターミナル11は、注文入力モードでは、図6(A)に示すように、呼び出しメッセージ24A3を表示する。また、ハンディターミナル11は、アイドルモード中では、図6(B)に示すように、呼出テーブルNo一覧24A4を表示させて、表示データに含まれるテーブル番号を一覧表示させる。これにより、呼び出し要求をした客がいるエリアを担当する従業員が携帯するハンディターミナル11にのみ呼び出しを通知することができる。従って、従業員は、ハンディターミナル11に呼び出し要求が通知された場合には、自分が担当するエリアにいる客からの呼び出しと認識できる。このため、従業員は、呼び出しの通知に対して自分が対応すべきか、他の従業員が対応するかを考える必要がなく混乱が生じることはない。従業員は、通知に応じて、直ちに、呼び出しに応じた接客に移ることができる。
なお、第2判定において、表示データの送信が不要と判定した場合(Act5、No)、プロセッサ41は、表示データの送信をせずに一定時間の経過待ちの状態に戻る(Act6、No→Act1)。
ところで、ハンディターミナル11は、呼出テーブルNo一覧24A4を表示させた状態において、更新ボタン24A6に対する操作がされた場合、ステーション12に対して呼出テーブルNo一覧24A4の更新要求を送信する。
ステーション12のプロセッサ41は、ハンディターミナル11から更新要求を受信すると(Act6、Yes)、更新要求元のハンディターミナル11が属するエリアの呼出データに基づく表示データを、更新要求元のハンディターミナル11に対して送信する。この場合、プロセッサ41は、第2判定を行わず、表示データを更新要求元のハンディターミナル11に対して送信する。
図12は、呼び出し要求を送信した卓上送信機14Aと表示データが送信されるハンディターミナル11Aの関係を概略的に示す図である。図12に示すように、エリアAに設置された卓上送信機14Aからの呼び出し要求は、呼びベル表示機13A及びステーション12を通じて、エリアAで使用されているハンディターミナル11Aに対して通知される。
図13は、エリアAで使用されていたハンディターミナル11AがエリアBに移動した状況を示している。例えば、エリアAを担当していた従業員がエリアBの業務を手伝うために移動した場合に相当する。この場合、後述する変更設定処理により振分管理テーブルが変更され、ハンディターミナル11AがエリアBに所属するように更新される。
この場合、図13に示すように、エリアAに設置された卓上送信機14Aからの呼び出し要求は、ステーション12からハンディターミナル11Aに対して通知されない。エリアBに設置された卓上送信機14Bからの呼び出し要求は、呼びベル表示機13B及びステーション12を通じて、エリアBで使用する設定に変更された振分管理テーブルに基づいて、移動先のハンディターミナル11Aに対して通知される。
図14は、フロア内エリアが設定された場合の呼び出し要求を送信した卓上送信機14−1〜14−4と表示データが送信されるハンディターミナル11−1,11−2の関係を概略的に示す図である。
図14では、例えば店舗の1階に北側と南側にフロア内エリアが設定されている。1階に設置された卓上送信機14−1〜14−4からの呼び出し要求は、呼びベル表示機13を通じて、ステーション12に取得される。ステーション12は、呼出元管理テーブルをもとに判定される北側に設置された卓上送信機14−1,14−2からの呼び出し要求については、北側にフロア内エリアが設定されたハンディターミナル11−1に対して呼び出し要求を通知する。同様にして、ステーション12は、南側に設置された卓上送信機14−3,14−4からの呼び出し要求については、南側にフロア内エリアが設定されたハンディターミナル11−2に対して呼び出し要求を通知する。
なお、前述した説明では、図1に示す構成による端末制御システムを対象として説明しているが、図7に示す構成による端末制御システムを対象とする場合、図11において、ステーション12は、卓上送信機14A,14Bからの呼び出し要求を、呼びベル表示機13A,13Bを介さないで受信する(図11(A6)(B6))。また、呼び出し要求に応じた接客に対応した場合、従業員は、ハンディターミナル11A,11Bに対して、接客に対応したテーブル番号を入力する。ハンディターミナル11A,11Bは、接客に対応したテーブル番号をステーション12に通知する(図11(A7)(B7))。ステーション12は、ハンディターミナル11A,11Bからの通知に応じて、呼びベル表示機13A,13Bの表示を更新させる。
次に、本実施形態における端末制御システムの変更設定処理について説明する。変更設定処理は、ハンディターミナル11を携帯する従業員が、店舗内の別のエリアの業務に移動する場合などに実行される。
図15は、ハンディターミナル11における変更設定処理を示すフローチャート、図16は、ステーション12における変更設定処理を示すフローチャートである。図17は、変更設定処理を実行する場合のハンディターミナル11とステーション12における処理の流れを示す図である。
ハンディターミナル11のプロセッサ31は、例えばキーボード25に対する操作によって変更設定処理の実行が指示された場合(図15、Act11、Yes)(図17(1))、自ハンディターミナル番号(HTL−No.)をステーション12に対して通知し、現在の振分管理テーブルにおける設定データの送信を要求する(Act12)(図17(2))。
ステーション12のプロセッサ41は、ハンディターミナル11から設定データの送信が要求されると(図16、Act21、Yes)、ハンディターミナル11から受信したハンディターミナル番号をもとに、補助記憶装置44に記憶された振分管理テーブル44Aを照会する(Act22)(図17(3))。プロセッサ41は、振分管理テーブル44Aに記憶されたハンディターミナル11から受信したハンディターミナル番号に対応する設定データ、すなわち所属フロア(及びフロア内エリア)を、要求元のハンディターミナル11に送信する(Act23)(図17(4))。
ハンディターミナル11のプロセッサ31は、ステーション12から設定データを受信すると(Act13、Yes)、タッチパネル24の表示部24Aに、設定データが示す現在の設定内容を含む設定画面を表示させる。
図18は、ハンディターミナル11の表示部24Aに表示される設定画面の一例を示す図である。図18に示す設定画面には、変更ボタン24A8、閉じるボタン24A9、設定内容24A10、選択エリアボタン24A11、一時設定ボタン24A12が設けられる。
変更ボタン24A8は、ステーション12に対して振分管理テーブルの変更を指示するためのボタンである。閉じるボタン24A9は、変更設定処理の終了を指示するためのボタンである。設定内容24A10は、ステーション12から受信した設定データが示す現在の設定されたエリアを示す。図18では、現在、「1F南側」にエリアが設定されていることを示している。選択エリアボタン24A11は、変更後のエリアの指定を入力するためのボタンである。図18では、「1F南側」「2F」「3F」の何れかを選択できることを示している。一時設定ボタン24A12は、振分管理テーブルの一時データとして設定することを指示するためのボタンである。一時設定ボタン24A12により一時データとして指示されなかった場合には、設定データを変更するものとする。なお、ハンディターミナル11では、振分管理テーブルの一時データのみ設定可能とし、設定データについては、ステーション12において、有線又は無線接続された図示しない入力装置(キーボード等)を用いた操作により変更可能としても良い。
別のエリアの業務に移動する従業員は、設定内容24A10に表示された現在の設定内容を確認の上、選択エリアボタン24A11から移動先の別のエリアを選択する操作をする。ハンディターミナル11のプロセッサ31は、選択エリアボタン24A11の何れかを選択する操作を検出すると(Act15、Yes)、選択されたエリアと一時設定の有無を含む変更情報をステーション12に送信する(Act16)(図17(6))。
ステーション12のプロセッサ41は、ハンディターミナル11から変更情報を受信すると(Act24,Yes)、補助記憶装置44に記憶された振分管理テーブル44Aを更新する(Act25)(図17(7))。すなわち、プロセッサ41は、変更要求元のハンディターミナル11のハンディターミナル番号(HTL−No.)に対応する所属フロア(及びフロア内エリア)を変更情報に応じて変更する。一時設定が指示されている場合には、一時データとして振分管理テーブルに追加する。一時設定が指示されていない場合には、設定データを更新する。
こうして、振分管理テーブル44Aが更新されることにより、ステーション12のプロセッサ41は、呼びベル表示機13から読み出し要求を取得した場合に(図17(8))、更新された振分管理テーブル44Aの設定データ(あるいは一時データ)を参照して(図17(9))、呼び出し要求に応じたハンディターミナル11を判定して、呼び出し要求を通知(表示データを送信)することができる。
このように、本実施形態における端末制御システムでは、呼び出し要求を送信した卓上送信機14あるいはセルフオーダターミナル16が設置されたエリアで使用されるハンディターミナル11に対して、呼び出し要求を通知することができる。これにより、ハンディターミナル11により呼び出し要求が通知された従業員は、自らが接客すべきであることを認識できるので、自分が対応すべきか、他の従業員が対応するかを確認する必要が無く混乱が発生するおそれがない。また、他のエリアに移動する場合には、ハンディターミナル11において担当エリアの変更を指示することで、移動先のエリアでの呼び出し要求を受信することが可能となる。こうして、客からの呼び出しに対して、従業員の状況に応じた適切なハンディターミナル11に呼び出しを通知することができる。
なお、図8に示す振分管理テーブルでは、1つのハンディターミナル番号(HTL−No.)に対応して、ハンディターミナル11が使用されるエリアを1つのみ設定しているが、複数のエリアを設定できるようにしても良い。例えば、1階と2階を担当する従業員が携帯するハンディターミナル11については1階と2階において使用されることを示すように、設定データ(あるいは一時データ)を設定する。これにより、1階と2階の何れにいる場合であっても呼び出し要求の通知を受信することができるようになる。さらに、振分管理テーブルにおいて、呼び出し要求を通知しないハンディターミナル11を設定できるようにしても良い。
また、前述した説明では、ハンディターミナル11を携帯する従業員が別のエリアに移動する場合には、従業員の操作に応じて実行される変更設定処理によって振分管理テーブルを変更しているが、他の方法によって振分管理テーブルを変更するようにしても良い。
例えば、店舗内にハンディターミナル11の位置を検出する検出システムを設ける。例えば、店舗内の各所(例えば各フロア)にビーコンを設置する。ハンディターミナル11は、フロアの移動によって移動先に設置されたビーコンからの信号を受信するとステーション12に通知する。ステーション12は、ハンディターミナル11からの通知に応じてハンディターミナル11の移動を検出して、移動先のフロアに応じて振分管理テーブルを更新する。また、無線通信範囲が例えばフロア毎に限定された近距離無線通信を利用して、何れのフロアに設置された無線装置との通信が可能な状態となったかに基づいてハンディターミナル11の位置を検出することも可能である。さらに、ハンディターミナル11の位置を検出する方法としては、屋外などではGPS(Global Positioning System)により検出される位置情報をもとにエリアを判定しても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
また、前述した実施の形態において記載した処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に提供することができる。また、通信媒体により伝送して各種装置に提供することも可能である。コンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、または通信媒体を介してプログラムを受信し、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行する。