JP2020094431A - 組積造構造物の補強構造および補強方法 - Google Patents

組積造構造物の補強構造および補強方法 Download PDF

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Abstract

【課題】手間をかけることなく、外観に与える影響を小さく抑えることのできる組積造構造物の補強構造および補強方法を提供する。【解決手段】組積材12を積み上げてなる既設の組積造構造物10を補強する構造であって、組積造構造物10の頂部18から組積造構造物10の下部またはその基礎の内部にかけて設けられた非貫通の鉛直孔16と、鉛直孔16の下部または下端よりも下側に設けられ、鉛直孔16の孔径D1よりも拡径した拡径孔24と、鉛直孔16に挿通配置され、緊張材または補強材として機能する棒状材20と、棒状材20の下端に定着され、拡径孔24に配置される定着板22と、拡径孔24に充填され、定着板22を埋設する固化材30とを備えるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、組積造構造物の補強構造および補強方法に関し、例えばレンガ壁などの既設の組積造構造物に対してPC鋼棒などを設けることにより耐震補強する組積造構造物の補強構造および補強方法に関するものである。
従来、既存のレンガ造(組積造)建物の耐震補強において、レンガ壁に頂部から鉛直に孔を堀り、その中にPC鋼棒を挿入した後、端部を定着し、プレストレスを導入することによりレンガ壁の構造性能を向上させる工法が知られている(例えば、特許文献1、2を参照)。この工法では、レンガ壁あるいはその基礎のコンクリートの下まで鉛直孔を貫通させて、基礎の下に定着板を設けてPC鋼棒を定着させるため、施工に多大な手間がかかっていた。
この問題を解決する工法として、鉛直孔はレンガ壁あるいはコンクリート基礎の下まで貫通させず、レンガ壁下部あるいはコンクリート基礎に、鉛直孔につながる横孔を側面から掘り、横孔内でPC鋼棒下端部に定着板を取り付けて定着する方法や、横孔から更に径の大きな縦孔を掘ってその中で定着板を取り付けて定着する方法が開発されている。定着板はPC鋼棒の引張力を既存躯体に定着するために、鉛直孔よりも大きなものが用いられることから、設置のためには大きな横孔が必要となっていた。
特開2010−281033号公報 特開平11−324341号公報
上記の従来の工法では側面に大きな横孔をあける必要があり、多大な手間がかかるとともに、建物の外観に影響を与えて文化財的価値を損なうおそれがあった。このため、手間をかけることなく、建物の外観に与える影響を小さく抑えることのできる補強技術が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、手間をかけることなく、外観に与える影響を小さく抑えることのできる組積造構造物の補強構造および補強方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る組積造構造物の補強構造は、組積材を積み上げてなる既設の組積造構造物を補強する構造であって、組積造構造物の頂部から組積造構造物の下部またはその基礎の内部にかけて設けられた非貫通の鉛直孔と、鉛直孔の下部または下端よりも下側に設けられ、鉛直孔の孔径よりも拡径した拡径孔と、鉛直孔に挿通配置され、緊張材または補強材として機能する棒状材と、棒状材の下端に定着され、拡径孔に配置される定着板と、拡径孔に充填され、定着板を埋設する固化材とを備え、定着板と拡径孔の上部との間に、圧縮ストラット形成用の距離を設けたことを特徴とする。
また、本発明に係る組積造構造物の補強方法は、組積材を積み上げてなる既設の組積造構造物を補強する方法であって、組積造構造物の頂部から組積造構造物の下部またはその基礎の内部にかけて、非貫通の鉛直孔を穿孔するステップと、鉛直孔の下部または下端よりも下側に、鉛直孔の孔径よりも拡径した拡径孔を削孔形成するステップと、緊張材または補強材として機能する棒状材の下端に定着板を定着した後、この棒状材を鉛直孔に挿通配置するとともに定着板を拡径孔に配置するステップと、拡径孔に固化材を充填して定着板を埋設するステップとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の組積造構造物の補強方法は、上述した発明において、棒状材は緊張材として機能するものであり、この棒状材の下端を固定端、上端を緊張端として棒状材に緊張力を付与して組積造構造物に上下方向の圧縮力を作用させるステップをさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る組積造構造物の補強構造によれば、組積材を積み上げてなる既設の組積造構造物を補強する構造であって、組積造構造物の頂部から組積造構造物の下部またはその基礎の内部にかけて設けられた非貫通の鉛直孔と、鉛直孔の下部または下端よりも下側に設けられ、鉛直孔の孔径よりも拡径した拡径孔と、鉛直孔に挿通配置され、緊張材または補強材として機能する棒状材と、棒状材の下端に定着され、拡径孔に配置される定着板と、拡径孔に充填され、定着板を埋設する固化材とを備え、定着板と拡径孔の上部との間に、圧縮ストラット形成用の距離を設けたので、側面に横孔をあけることなく、上からの作業だけで定着板の施工が可能となる。側面に孔をあけないので、組積造構造物の外観に与える影響を小さく抑えることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る組積造構造物の補強方法によれば、組積材を積み上げてなる既設の組積造構造物を補強する方法であって、組積造構造物の頂部から組積造構造物の下部またはその基礎の内部にかけて、非貫通の鉛直孔を穿孔するステップと、鉛直孔の下部または下端よりも下側に、鉛直孔の孔径よりも拡径した拡径孔を削孔形成するステップと、緊張材または補強材として機能する棒状材の下端に定着板を定着した後、この棒状材を鉛直孔に挿通配置するとともに定着板を拡径孔に配置するステップと、拡径孔に固化材を充填して定着板を埋設するステップとを備えるので、側面に横孔をあけることなく、上からの作業だけで定着板の施工が可能となる。側面に孔をあけないので、組積造構造物の外観に与える影響を小さく抑えることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の組積造構造物の補強方法によれば、棒状材は緊張材として機能するものであり、この棒状材の下端を固定端、上端を緊張端として棒状材に緊張力を付与して組積造構造物に上下方向の圧縮力を作用させるステップをさらに備えるので、組積造構造物に圧縮力を作用させる場合において、組積造構造物の外観に与える影響を小さく抑えることのできる補強方法を提供することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る組積造構造物の補強構造および補強方法の実施の形態を示す正面断面図である。 図2は、鉛直孔拡径部の他の実施の形態を示す図である。 図3は、鉛直孔拡径部の変形例を示す図であり、(1)は変形例1、(2)は変形例2、(3)は変形例3、(4)は変形例4である。 図4は、本発明の効果を検証するために行った解析のモデル図であり、(1)は比較例、(2)は実施例である。 図5は、解析結果を示すグラフ図である。
以下に、本発明に係る組積造構造物の補強構造および補強方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
本実施の形態では、補強対象の組積造構造物として、図1に示すようなレンガ壁10を例にとり説明する。このレンガ壁10は、組積材としてのレンガ12を積み上げて形成した壁体であり、図示しない地中に設けたコンクリート基礎上に構築されている。レンガ12は、粘土や頁岩と泥を焼き固めて、または圧縮して作られた直方体状の建築材である。上下および左右に隣り合うレンガ12間には、モルタルやグラウトなどからなる目地14が設けられている。なお、本発明の組積造構造物はレンガ壁に限るものではなく、例えば、コンクリートブロックを組積材として積み上げたコンクリート壁や、石材などを組積材として積み上げた壁であってもよい。
また、本実施の形態では、棒状材がPC鋼棒(緊張材)である場合を例にとり説明するが、本発明の棒状材はこれに限るものではない。例えばPC鋼線、FRP製のより線、ロッドなどの緊張材でもよいし、鉄筋などの補強材であってもよい。
本実施の形態の補強方法は、ステップ1〜6の施工手順で行われる。以下、各ステップの施工内容について説明する。
(ステップ1)
まず、図1に示すように、PC鋼棒を鉛直方向に通すための鉛直孔16(以下、「鉛直孔一般部」という。)をレンガ壁10の内部に穿孔する。この鉛直孔一般部16は、レンガ壁10の上端18(頂部)から下部に向けて鉛直方向に延びる円形断面の非貫通孔である。鉛直孔一般部16は、レンガ壁10あるいは図外のコンクリート基礎の下まで貫通させず、レンガ壁10下部あるいはコンクリート基礎内のPC鋼棒20の下部を定着させる位置まで穿孔する。鉛直孔一般部16の孔の径D1は、後述するように、PC鋼棒20に定着する定着板22の直径あるいは最大寸法D3よりも若干大径に設定する。なお、特に図示しないが、鉛直孔一般部16は、レンガ壁10の長さ方向に沿って間隔をあけて複数形成するものとする。
(ステップ2)
次に、鉛直孔一般部16の下端部の水平方向外側を切削し、下端部の径を鉛直孔一般部16の径よりも大きく拡径する。これにより、鉛直孔一般部16の下端部に、拡径した鉛直孔拡径部24(拡径孔)を形成する。この鉛直孔拡径部24は、鉛直孔一般部16の孔の軸と同軸の円柱状の空洞である。
(ステップ3)
次に、PC鋼棒20の下端部に定着板22を取り付けた後、このPC鋼棒20をレンガ壁10の上端18から鉛直孔一般部16に挿入する。定着板22の大きさ・形状は、上述したように、鉛直孔一般部16の径D1よりも小さく、鉛直孔一般部16の上端18から挿入できる大きさ・形状に設定する。すなわち、以下の関係式を満たすように設定する。
D3 ≦ D1 ≦ D2 ・・・ 式(1)
ここで、D1:鉛直孔一般部16の直径
D2:鉛直孔拡径部24の直径
D3:定着板22の直径、あるいは最大寸法
なお、本発明の定着板はこれに限るものではなく、PC鋼棒等の棒状材に定着用の頭部を付加するものであればいかなるものでもよい。例えばPC鋼棒に螺合するタイプの定着ナットでもよい。
(ステップ4)
続いて、定着板22が鉛直孔拡径部24の中に納まる位置までPC鋼棒20および定着板22を挿入する。定着板22は、鉛直孔拡径部24の上面26(上部)に接触させず、鉛直孔拡径部24の上面26と定着板22との間には一定の鉛直距離Lを確保することが好ましい。これは、定着板22と鉛直孔拡径部24の上面26の間に圧縮ストラット(束)Sを形成して定着力を伝達させるためである。ただし、圧縮ストラットSの角度が水平に近いと伝達効率が悪くなるため、45°よりも鉛直に近くなるように、次式を満たすような形状とすることが望ましい。
(D2−D3)/2 ≦ L ・・・ 式(2)
ここで、D1〜D3:前出
L:定着板22と鉛直孔拡径部24の上面26との鉛直距離
PC鋼棒20や定着板22は、鉛直孔拡径部24の下面28に接触してもよいし、図1の例のように離れていてもよい。
(ステップ5)
次に、鉛直孔拡径部24内にモルタル等の固化材30を充填する。鉛直孔一般部16には充填してもしなくてもよいが、鉛直孔拡径部24内には必ず充填する。モルタル等の固化材30は既設のレンガ壁10よりも圧縮強度の大きい材料を使用することが望ましい。
(ステップ6)
次に、固化材30が固化した後、PC鋼棒20の下端を固定端、上端を緊張端としてPC鋼棒20に緊張力を付与して、PC鋼棒20の上端をレンガ壁10の上端18に設けた図外の定着板等に定着する。これにより、レンガ壁10の上端18と下部の定着板22との間に上下方向の圧縮力を作用させてレンガ壁10を補強し、本実施の形態に係る組積造構造物の補強構造100を得ることができる。
この補強方法によれば、PC鋼棒20を鉛直方向に挿入するレンガ壁10の補強方法において、側面からの削孔作業を行うことなく、上からの削孔作業だけで大きな定着耐力を有する下側定着部を形成することが可能となる。このため掘削量は殆ど生じない。
また、レンガ壁10の側面に横孔をあけないため、レンガ壁10の外観に与える影響は少ないか、または影響は殆どない。したがって、本実施の形態によれば、比較的手間をかけずに、外観に与える影響を小さく抑えながらレンガ壁10を補強することができる。このため、レンガ壁10の文化財としての価値低下を抑止することができる。
また、地面より低い位置に定着部を設ける場合でも、側面に孔をあけるための地面の掘削が不要になるので、施工コストの低減と工期短縮を図ることができる。
上記の実施の形態においては、鉛直孔拡径部24(拡径孔)が円柱状の空洞である場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、図2に示すように、定着力を大きくするために、円錐台と円柱と逆円錐台を上下に結合した形状の鉛直孔拡径部24Aとしてもよい。こうすることで、より剛性、耐力の大きい定着が可能となる。
また、鉛直孔拡径部24(拡径孔)は上記以外にも様々な形状を採用可能である。例えば図3(1)に示すような円錐台形状の鉛直孔拡径部24B、(2)に示すような逆円錐台形状の鉛直孔拡径部24C、(3)に示すような卵形状の鉛直孔拡径部24D、(4)に示すような円錐台と逆円錐台を上下に結合した形状の鉛直孔拡径部24Eなどが挙げられる。
(本発明の効果の検証)
本発明の効果を検証するために、FEM解析を行った。以下に、その内容および結果について説明する。
FEM解析には、図4に示すような解析モデルを用いた。この解析モデルは、コンクリートブロック1を組積材として積み上げたコンクリート壁を補強対象とするモデルである。比較例の解析モデルでは、図4(1)に示すように、直線状の鉛直孔2内に定着板3を持つ鋼棒4を挿入配置した。本発明の実施例の解析モデルでは、図4(2)に示すように、直線状の鉛直孔2の底部に拡径孔5を設け、鉛直孔2内に鋼棒4を挿入配置するとともに拡径孔5内に定着板3を配置した。比較例、実施例とも、鉛直孔、拡径孔内にグラウト6を充填した。回転軸Zについて軸対称とした各モデルについて、鋼棒を引き抜く軸対称FEM解析を行い、拡径孔定着による耐力向上効果を検証した。
図5は、解析により得られた鋼棒を引き抜く際の荷重と、鋼棒の変位の関係を示したものである。この図に示すように、比較例(拡径孔なし)では、コンクリートとグラウト界面でのすべりにより破壊する。これに対して、実施例(拡径孔あり)では、定着板が小さくても定着板からコンクリートへの圧縮ストラットが形成されるため、大きな定着耐力を発揮することがわかる。したがって、本発明によれば、拡径孔定着による耐力向上効果を見込める。
以上説明したように、本発明に係る組積造構造物の補強構造によれば、組積材を積み上げてなる既設の組積造構造物を補強する構造であって、組積造構造物の頂部から組積造構造物の下部またはその基礎の内部にかけて設けられた非貫通の鉛直孔と、鉛直孔の下部または下端よりも下側に設けられ、鉛直孔の孔径よりも拡径した拡径孔と、鉛直孔に挿通配置され、緊張材または補強材として機能する棒状材と、棒状材の下端に定着され、拡径孔に配置される定着板と、拡径孔に充填され、定着板を埋設する固化材とを備え、定着板と拡径孔の上部との間に、圧縮ストラット形成用の距離を設けたので、側面に横孔をあけることなく、上からの作業だけで定着板の施工が可能となる。側面に孔をあけないので、組積造構造物の外観に与える影響を小さく抑えることができる。
また、本発明に係る組積造構造物の補強方法によれば、組積材を積み上げてなる既設の組積造構造物を補強する方法であって、組積造構造物の頂部から組積造構造物の下部またはその基礎の内部にかけて、非貫通の鉛直孔を穿孔するステップと、鉛直孔の下部または下端よりも下側に、鉛直孔の孔径よりも拡径した拡径孔を削孔形成するステップと、緊張材または補強材として機能する棒状材の下端に定着板を定着した後、この棒状材を鉛直孔に挿通配置するとともに定着板を拡径孔に配置するステップと、拡径孔に固化材を充填して定着板を埋設するステップとを備えるので、側面に横孔をあけることなく、上からの作業だけで定着板の施工が可能となる。側面に孔をあけないので、組積造構造物の外観に与える影響を小さく抑えることができる。
また、本発明に係る他の組積造構造物の補強方法によれば、棒状材は緊張材として機能するものであり、この棒状材の下端を固定端、上端を緊張端として棒状材に緊張力を付与して組積造構造物に上下方向の圧縮力を作用させるステップをさらに備えるので、組積造構造物に圧縮力を作用させる場合において、組積造構造物の外観に与える影響を小さく抑えることのできる補強方法を提供することができる。
以上のように、本発明に係る組積造構造物の補強構造および補強方法は、例えばレンガ壁などの既設の組積造構造物に対してPC鋼棒などでプレストレスを導入することにより耐震補強したり、また、既設の組積造構造物に鉄筋を挿入して補強する際に、手間を要さずに施工するのに有用であり、特に、既設の組積造構造物の外観に与える影響を小さく抑えて耐震補強するのに適している。
10 レンガ壁(組積造構造物)
12 レンガ(組積材)
14 目地
16 鉛直孔一般部(鉛直孔)
18 上端(頂部)
20 PC鋼棒(棒状材)
22 定着板
24 鉛直孔拡径部(拡径孔)
26 上面
28 下面
30 固化材
100 組積造構造物の補強構造

Claims (3)

  1. 組積材を積み上げてなる既設の組積造構造物を補強する構造であって、
    組積造構造物の頂部から組積造構造物の下部またはその基礎の内部にかけて設けられた非貫通の鉛直孔と、鉛直孔の下部または下端よりも下側に設けられ、鉛直孔の孔径よりも拡径した拡径孔と、鉛直孔に挿通配置され、緊張材または補強材として機能する棒状材と、棒状材の下端に定着され、拡径孔に配置される定着板と、拡径孔に充填され、定着板を埋設する固化材とを備え、定着板と拡径孔の上部との間に、圧縮ストラット形成用の距離を設けたことを特徴とする組積造構造物の補強構造。
  2. 組積材を積み上げてなる既設の組積造構造物を補強する方法であって、
    組積造構造物の頂部から組積造構造物の下部またはその基礎の内部にかけて、非貫通の鉛直孔を穿孔するステップと、
    鉛直孔の下部または下端よりも下側に、鉛直孔の孔径よりも拡径した拡径孔を削孔形成するステップと、
    緊張材または補強材として機能する棒状材の下端に定着板を定着した後、この棒状材を鉛直孔に挿通配置するとともに定着板を拡径孔に配置するステップと、
    拡径孔に固化材を充填して定着板を埋設するステップとを備えることを特徴とする組積造構造物の補強方法。
  3. 棒状材は緊張材として機能するものであり、この棒状材の下端を固定端、上端を緊張端として棒状材に緊張力を付与して組積造構造物に上下方向の圧縮力を作用させるステップをさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の組積造構造物の補強方法。
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