JP2020092609A - 無塩手延べ乾麺及びその製造方法 - Google Patents
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なお生地に一方向の撚りをかけつつ引き延して得られる手延べ干しめんは、グルテンの網目構造が麺の長手方向に配列して密な束になるので、強い弾力感が生まれ、喉越し及び歯応えに優れる食感になる。それに対して、圧延装置により生地に圧力をかけて延して製造される麺は、グルテンの網目構造がばらついている(非特許文献2:新・大きな目小さな目2014年春号8〜9頁)。前者の麺表面は極めて滑らかであるために喉越し良好であるのに対し、後者では麺表面に微細な空隙があり、前者に比べて喉越しに劣る。
特開平01−300862(特許文献1)では、極めて短時間で美味なる(減塩した)そうめんを製作することを可能とする減塩そうめんを製造するために、強力小麦粉と食塩を混合して熟成させた原料塊を30〜38℃程度の温度で食用油を塗布しながら紐状に成形した後、常温以下にて細く小撚状に延ばし、引き続いて低温下で乾燥・切断することを特徴とする減塩そうめんの製造方法が開示されている。特開2002−112721(特許文献2)では、煮汁を捨てることの無い手延べ麺を提供するために、小麦粉とかんすいと食塩を含み、前記食塩の量は前記小麦粉に対して2.0重量%未満であること(かんすいは小麦粉に対して0.1重量%未満)を特徴とする、手延べ麺が開示されている。特開2007−189942(特許文献3)では、延ばしが容易に行える塩分の低い即席麺に好適な手延べ素麺を提供するために、小麦粉100重量部に対して塩1.5〜3重量部・小麦タンパク13〜18重量部・かん水0.075〜0.125重量部を含有している原料を用いた手延べ素麺が開示されている。しかしながら、何れの発明においても、減塩によるグルテン収斂作用の低下を補うには十分ではなく、また茹でこぼし不要とするには塩分含有率が高いものであった。
また麺類の品質改良を目的として、グリセリン脂肪酸エステルを使用することにより麺のほぐれが良くなること(特許文献5)、アスコルビン酸を使用することにより斑点の発生を防止し、色調の変化を抑制すること(特許文献6)、アスコルビン酸とリン酸架橋澱粉を使用することにより麺に透明感を付与し、好ましい食感を付与すること(特許文献7)、トランスグルタミナーゼと炭酸塩及びまたは還元剤を使用することによりバランスの良いコシと粘りを有する食感を付与すること(特許文献8)、トランスグルタミナーゼと酸化還元酵素を使用することによりコシ及び弾力が向上すること(特許文献9)、トランスグルタミナーゼとアスコルビン酸を使用することにより生麺類の麺線同士の決着を防止すること(特許文献10)等が提案されている。
すなわち本発明は以下の通りである。
[1]アスコルビン酸、トランスグルタミナーゼ及びアルギン酸プロピレングリコールエステルからなる群から選択される1以上の成分、小麦粉、食用油脂並びに乳化剤を含む手延べ乾麺であって、小麦粉100質量部に対して、食用油脂の含有量が0.4〜8.5質量部、乳化剤の含有量が0.04〜2.1質量部、アスコルビン酸の含有量が0.00004〜0.0006質量部、アルギン酸プロピレングリコールエステルの含有量が0.75〜1.2質量部であり、小麦粉100gに対して、トランスグルタミナーゼの含有量が0.4〜55mUである、手延べ乾麺。
[2]アスコルビン酸、トランスグルタミナーゼ及びアルギン酸プロピレングリコールエステルからなる群から選択される1以上の成分、小麦粉、食用油脂並びに乳化剤を含む手延べ乾麺用ミックス粉であって、小麦粉100質量部に対して、食用油脂の含有量が0.4〜8.5質量部、乳化剤の含有量が0.04〜2.1質量部、アスコルビン酸の含有量が0.00004〜0.0006質量部、アルギン酸プロピレングリコールエステルの含有量が0.75〜1.2質量部であり、小麦粉100gに対して、トランスグルタミナーゼの含有量が0.4〜55mUである、前記ミックス粉。
[3]小麦粉に、アスコルビン酸、トランスグルタミナーゼ及びアルギン酸プロピレングリコールエステルからなる群から選択される1以上の成分、食用油脂並びに乳化剤を添加して生地を得る工程を含む、手延べ乾麺の製造方法であって、小麦粉100質量部に対して、食用油脂の含有量が0.4〜8.5質量部、乳化剤の含有量が0.04〜2.1質量部、アスコルビン酸の含有量が0.00004〜0.0006質量部、アルギン酸プロピレングリコールエステルの含有量が0.75〜1.2質量部であり、小麦粉100gに対して、トランスグルタミナーゼの含有量が0.4〜55mUである、前記製造方法。
[4]小麦粉に、アスコルビン酸、トランスグルタミナーゼ及びアルギン酸プロピレングリコールエステルからなる群から選択される1以上の成分、食用油脂並びに乳化剤の全量を含む練り水を添加して生地を得る工程を含む、前記[3]の手延べ乾麺の製造方法。
本発明において「手延べ乾麺」は原料に小麦粉と食塩水以外の成分を含む以外は「手延べ干しめんのJAS規格」の製造方法及び/又は前記JAS規格の手作業の一部又は全部を機械式延伸法に置き換えた製造方法に基づいて製造したものをいう。
本発明において「練り水」とは生地作成時に添加する水溶液であり、手延べ干しめんの日本農林規格における食塩水に代えて使用するものである。
本発明の手延べ乾麺において、加水量は小麦粉100質量部に対する練り水の配合割合が45質量部以上であり、小引き工程から門干し工程までの間において、めん線を引き延ばす行為のすべてを手作業又は一部もしくはすべてを特開2010−68792(特許文献4)に例示されるような手作業に代わる機械式延伸法により行い、かつ混合工程とかけば工程の間の工程における熟成については、6時間以上、かけば工程と小引き工程の間の工程における熟成については、1時間以上、小引き工程と門干し工程の間の工程及び門干し工程における熟成については、合計12時間以上行う。
本発明において、アスコルビン酸は、小麦粉100質量部に対して、アスコルビン酸として0.00004〜0.0006質量部使用する。好ましくは0.0001〜0.0004質量部使用することができる。小麦粉100質量部に対して、アスコルビン酸として0.00004〜0.0006質量部使用することで、収斂作用によりグルテン強化作用が得られ、製麺工程において生地のつながりがよく、また生地のダレが生じにくくなり、さらに良好な生地の進展性により作業性が向上する。
本発明において、トランスグルタミナーゼは、小麦粉100g(質量部)に対して、0.4〜55mU(mU部)使用する。好ましくは0.5〜50mU(mU部)、より好ましくは5〜45U(mU部)、更に好ましくは15〜40U(mU部)使用することができる。トランスグルタミナーゼを、小麦粉100g(質量部)に対して、0.4〜55mU(mU部)使用することで、蛋白質架橋によりグルテン強化作用が得られ、製麺工程において生地のつながりがよく、また生地のダレが生じにくくなり、さらに良好な生地の進展性により作業性が向上する。
トランスグルタミナーゼの活性は、特開2013−208109号公報の段落0027、特開平11−346689号公報の段落0014の記載と同様、ベンジルオキシカルボニル-L-グルタミニルグリシンとヒドロキシルアミンを基質として反応を行い、生成したヒドロキサム酸をトリクロロ酢酸存在下で鉄錯体を形成させた後525nmの吸光度を測定し、ヒドロキサム酸の量を検量線より求め活性を算出する。本発明においては、37℃、pH6.0で1分間に1μmolのヒドロキサム酸を生成する酵素量を1U(ユニット)と定義した。
本発明において、アルギン酸プロピレングリコールエステルは、小麦粉100質量部に対して、0.75〜1.2質量部使用する。好ましくは0.2〜0.7質量部、より好ましくは0.3〜0.6質量部使用することができる。アルギン酸プロピレングリコールエステルは、小麦粉100質量部に対して、0.75〜1.2質量部使用することで、収斂作用によるグルテン強化作用が得られ、製麺工程において生地のつながりがよく、また生地のダレが生じにくくなり、さらに良好な生地の進展性により作業性が向上する。
本発明において、食用油脂は、小麦粉100質量部に対して、0.4〜8.5質量部使用する。好ましくは2.0〜8.0質量部、より好ましくは3.0〜6.0質量部使用することができる。食用油脂を、小麦粉100質量部に対して、0.4〜8.5質量部使用することにより、製麺工程において生地のダレが生じにくく、さらに生地の乾燥が抑制され作業性が向上する。
なお、粉末油脂を使用する場合、粉末油脂に含有される油脂の含有率を換算係数とし、食用油脂の量を換算係数で除することにより粉末油脂の使用量を決定する。例えば、食用油脂の量が6質量部である場合、油脂含量75質量%の粉末油脂であれば8質量部を使用する。
本発明において、乳化剤は、小麦粉100質量部に対して0.04〜2.1質量部使用する。好ましくは0.05〜1.5質量部であり、より好ましくは0.1〜1.0質量部であり、更に好ましくは0.2〜0.7質量部使用することができる。乳化剤を、小麦粉100質量部に対して0.04〜2.1質量部使用することで、製麺工程において生地のダレが生じにくく、さらに良好な生地の進展性により作業性が向上する。
本発明の手延べ乾麺用プレミックス粉が、小麦粉以外に穀粉を含む場合、手延べ乾麺用プレミックス粉に含まれる穀粉全体の質量に対する小麦粉全量の割合は好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは75質量%以上、最も好ましくは90質量%以上である。
好ましくは、小麦粉に、アスコルビン酸、トランスグルタミナーゼ及びアルギン酸プロピレングリコールエステルからなる群から選択される1以上の成分、食用油脂並びに乳化剤の全量を含む練り水を添加して生地を得る工程を含む。
例えば、a)小麦粉を含む原料に練り水を添加し混合する工程(混合工程)、b)円盤状に延ばした生地に渦巻き状に切れ目を入れ帯状にする工程(板切工程)、c)よりをかけなががら表面に食用油を塗る工程(油返し)、d)よりをかけて細く引き延ばす工程(細目工程)、e)さらに細く引き延ばす工程(小均工程)、f)油を塗りながら生地を引き延ばすことを繰り返し、めんの太さが7〜8ミリ程度になったら、2本の棒の間に八の字の形に巻きつける工程(かけば工程)、g)棒に巻きつけたものをねかした後で、一方の棒を固定してもう片方を引っ張り、更に細長く引き延ばす工程(小引き工程)、h)乾燥用ハタ(織)と呼ばれる専用の道具にめんをかけて引き延ばしたまま、乾燥させる工程(門干し工程)、i)裁断する工程(裁断工程)を含む工程によって製造され、混合工程とかけば工程の間の工程における熟成については、6時間以上(長径を1.7mm以上に成形するものは3時間以上)、かけば工程と小引き工程の間の工程における熟成については、1時間以上、小引き工程と門干し工程の間の工程及び門干し工程における熟成については、合計12時間以上行うことによって製造される。
小麦粉(日本製粉社製讃岐菊)100質量部と練り水46.5質量部(水40質量部に食塩6.5質量部を溶解させたもの)とをミキサーに投入し、10rpmで30分間常圧で混捏して生地を得た。この生地をまとめ、室温で30分間熟成させた後、板状に成形した。この成形した生地に渦巻き状の切れ目を入れ、麺帯状に切り出した。その後、よりをかけながら表面に油を塗って麺紐状にし、1時間熟成を行った。間に熟成を取りながら、細目と小均工程を実施し、麺紐の直径が7〜8ミリ程度になるまで細くして、更に1時間熟成を行った。熟成した麺紐を、かけば機((株)スズキ麺工)を使用して、2本の棒の間に八の字の形に巻きつけ、1時間ほど熟成をとった。熟成後、小引きを行って、目的の太さまで引き伸ばし、ハタにかけて一晩乾燥させた。十分に乾燥した麺を裁断し、手延べほしめんを得た。
製造例1の成形工程における生地のつながり、「かけば」及び「小引き」工程における生地の伸展性、「門干し」工程における生地の乾燥耐性について、熟練のパネラー10名により、下記表1の評価基準に従って評価した。なお、評価点は、パネラー10名の平均点とSD(標準偏差)で示した。
製造例1で得られた手延べ干しめんを沸騰しているお湯に投入して2分間茹で上げ、30秒間水洗冷却した。熟練のパネラー10名により、下記表2の評価基準に従って評価した。なお、評価点は、パネラー10名の平均点とSD(標準偏差)で示した。
食塩を使用せず、表4記載の食用油脂(岡村製油社製の綿実サラダ油)、乳化剤(理研ビタミン製のパンマック200V:コハク酸モノグリセリド)及びアスコルビン酸(DSM Nutritional Products (UK) Ltd.社製のアスコルビン酸)を40質量部の水に溶解させた練り水を使用した以外は製造例1に従って食塩不含手延べ乾麺を製造し、評価例1及び2に従って作業性及び食感を評価した。結果を表4に示す。
実施例1〜4では、アスコルビン酸量の増加に伴ってつながり、生地ダレ、弾力感の評価点が高くなり、それに対して伸展性の評価が低くなったが、何れも許容範囲内の作業性(減塩手延べ干しめんよりも良好な作業性)であり、何れの官能評価も良好であった。比較例1では、アスコルビン酸が少なかったために許容範囲をやや超えた生地ダレが確認され、弾力がやや弱いものであった。比較例2では、アスコルビン酸が多いために伸展性が著しく低下し、延ばし工程(かけばと小引き)において麺線が切れ易く、食塩不含手延べ乾麺を得ることができず、乾燥耐性評価及び官能評価をすることができなかった。
アスコルビン酸に代えて表5記載のトランスグルタミナーゼ(味の素社製アクティバSTGコシキープ水溶き用;アスコルビン酸不含タイプ)を使用した以外は試験例1に従って食塩不含手延べ乾麺を製造し、評価例1及び2に従って作業性及び食感を評価した。結果を表5に示す。
実施例5〜8では、トランスグルタミナーゼの増加に伴ってつながり、生地ダレ、弾力感の評価点が高くなり、それに対して伸展性の評価が低くなったが、何れも許容範囲を超える良好な手延べ乾麺であった。トランスグルタミナーゼを使用しない比較例3では、つながりが悪く、生地ダレが強く、伸展性も悪かったため、食塩不含手延べ乾麺を得ることができなかった。比較例4では、トランスグルタミナーゼが少なかったためにややつながりが悪く、やや生地ダレが強くなったために作業性が悪かった。比較例5では、トランスグルタミナーゼが多いために伸展性が著しく低下し、延ばす工程で麺線が切れ易くなり、食塩不含手延べ乾麺を得ることができなかった。
アスコルビン酸に代えて表6記載のアルギン酸プロピレングリコールエステル(太陽化学社製ネオソフトAL31)を使用した以外は試験例1に従って食塩不含手延べ乾麺を製造し、評価例1及び2に従って作業性及び食感を評価した。結果を表6に示す。
実施例9〜12では、アルギン酸プロピレングリコールエステルの増加に伴ってつながり、生地ダレ、弾力感の評価点が高くなり、それに対して伸展性の評価が低くなったが、何れも許容範囲を超える良好な手延べ乾麺であった。比較例6では、アルギン酸プロピレングリコールエステルが少なかったためにややつながりが悪く、やや生地ダレが強くなったために作業性が悪かった。比較例7では、アルギン酸プロピレングリコールエステルが多いために伸展性が著しく低下し、延ばす工程で麺線が切れ易くなり、食塩不含手延べ乾麺を得ることができなかった。
表7記載の質量部のアスコルビン酸、乳化剤及び食用油脂を40質量部の水に溶解させた練り水を使用した以外は製造例1に従って手延べ乾麺を製造し、作業性を評価した。結果を表7に示す。
食用油脂0.5〜8.0質量部を練り水に溶解させた実施例2、13〜16では、つながり、生地ダレ、伸展性、乾燥耐性のいずれも許容範囲内に収まっており、良好な手延べ乾麺であった。比較例8では、食用油脂の量が少ないために生地の乾燥が生じた。比較例9では、食用油脂が多くなったためにつながりがやや悪くなり、生地ダレがやや強くなった。
表8記載の質量部のアスコルビン酸及び食用油脂、乳化剤を40質量部の水に溶解させた練り水を使用した以外は製造例1に従って手延べ乾麺を製造し、作業性を評価した。結果を表8に示す。
乳化剤0.05〜2.0質量部を練り水に溶解させた実施例2、17〜20では、つながり、生地ダレ、伸展性、乾燥耐性共に許容範囲内に収まっており、良好な手延べ乾麺であった。比較例10では乳化剤が少なかったために伸展性が悪く、比較例11では乳化剤が多かったために生地ダレが強くなり、いずれも作業性が悪くなった。
表9記載の質量部のアスコルビン酸及び食用油脂、乳化剤を40質量部の水に溶解させた練り水を使用した以外は製造例1に従って手延べ乾麺を製造し、作業性を評価した。結果を表9に示す。なお、固形油脂は5mm角程度以下に小さく砕いて練り水と共に小麦粉に加えて混捏した。
固形油脂を使用した実施例21では、つながり、生地ダレ、伸展性、乾燥耐性共に許容範囲内に収まっており、良好な手延べ乾麺であった。
表10記載の質量部のアスコルビン酸及び食用油脂、乳化剤を水に溶解させた練り水を使用した以外は製造例1に従って手延べ乾麺を製造し、作業性を評価した。ただし、乳化剤Bのジアセチル酒石酸モノグリセリドは純粋品ではないため、ジアセチル酒石酸モノグリセリドの含有率に基づきその使用量を記載した。その結果、何れの乳化剤を使用しても作業性に大差はなく良好であった。
乳化剤Aはコハク酸モノグリセリド(理研ビタミン社製のパンマック200V)
乳化剤Bはジアセチル酒石酸モノグリセリド(理研ビタミン社製のポエムW-90VP)
実施例2の原料を使用してミックス粉を製造した。すなわち、小麦粉100質量部、乳化剤(理研ビタミン製のパンマック200V:コハク酸モノグリセリド)0.5質量部及びアスコルビン酸(DSM Nutritional Products (UK) Ltd.社製のアスコルビン酸)0.0001質量部をミキサーに投入し、粉体混合しながら徐々に食用油脂(岡村製油社製の綿実サラダ油)4.0質量部を滴下し、食用油脂滴下終了後から更に10分間混合して実施例24の手延べ乾麺用ミックス粉を製造した。
小麦粉100質量部、乳化剤(理研ビタミン製のパンマック200V:コハク酸モノグリセリド)0.5質量部、アスコルビン酸(DSM Nutritional Products (UK) Ltd.社製のアスコルビン酸)0.0001質量部及び4質量部の5mm角程度以下に小さく砕いた固形油脂(太陽油脂社製のシルバーVS)をミキサーに投入し、15分間混合して実施例25の手延べ乾麺用ミックス粉を得た。
実施例24又は実施例25の手延べ乾麺用ミックス粉全量と40質量部の水とをミキサーに投入し、製造例1に従って手延べ乾麺を製造し、評価例1及び2に従って作業性及び食感を評価した。表11に示したように、何れのミックス粉を使用した場合であっても実施例2とほぼ同等の作業性及び食感の手延べ乾麺が得られた。
Claims (4)
- アスコルビン酸、トランスグルタミナーゼ及びアルギン酸プロピレングリコールエステルからなる群から選択される1以上の成分、小麦粉、食用油脂並びに乳化剤を含む手延べ乾麺であって、小麦粉100質量部に対して、食用油脂の含有量が0.4〜8.5質量部、乳化剤の含有量が0.04〜2.1質量部、アスコルビン酸の含有量が0.00004〜0.0006質量部、アルギン酸プロピレングリコールエステルの含有量が0.75〜1.2質量部であり、小麦粉100gに対して、トランスグルタミナーゼの含有量が0.4〜55mUである、手延べ乾麺。
- アスコルビン酸、トランスグルタミナーゼ及びアルギン酸プロピレングリコールエステルからなる群から選択される1以上の成分、小麦粉、食用油脂並びに乳化剤を含む手延べ乾麺用ミックス粉であって、小麦粉100質量部に対して、食用油脂の含有量が0.4〜8.5質量部、乳化剤の含有量が0.04〜2.1質量部、アスコルビン酸の含有量が0.00004〜0.0006質量部、アルギン酸プロピレングリコールエステルの含有量が0.75〜1.2質量部であり、小麦粉100gに対して、トランスグルタミナーゼの含有量が0.4〜55mUである、前記ミックス粉。
- 小麦粉に、アスコルビン酸、トランスグルタミナーゼ及びアルギン酸プロピレングリコールエステルからなる群から選択される1以上の成分、食用油脂並びに乳化剤を添加して生地を得る工程を含む、手延べ乾麺の製造方法であって、小麦粉100質量部に対して、食用油脂の含有量が0.4〜8.5質量部、乳化剤の含有量が0.04〜2.1質量部、アスコルビン酸の含有量が0.00004〜0.0006質量部、アルギン酸プロピレングリコールエステルの含有量が0.75〜1.2質量部であり、小麦粉100gに対して、トランスグルタミナーゼの含有量が0.4〜55mUである、前記製造方法。
- 小麦粉に、アスコルビン酸、トランスグルタミナーゼ及びアルギン酸プロピレングリコールエステルからなる群から選択される1以上の成分、食用油脂並びに乳化剤の全量を含む練り水を添加して生地を得る工程を含む、請求項3に記載の手延べ乾麺の製造方法。
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