JP2020083146A - ウェビング巻取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車種及び座席位置の仕様毎に必要な部品を低減する。【解決手段】ウェビング巻取装置10は、ウェビングが巻取り可能とされるスプール20と、スプール20の回転に伴い回転可能とされたVギヤ38と、作動されることでスプール20の引出方向への回転を規制するロックパウル26と、Vギヤ38の回転を規制することでロックパウル26を作動させるWパウル44と、スプール20の回転角を検出する回転角センサと、を備えている。そして、制御装置は検知された回転角が閾値に達した場合に、Wパウル44を変位させてVギヤ38の回転を規制させる。【選択図】図3
Description
本発明は、乗員に装着されるウェビングが巻取られるウェビング巻取装置に関する。
特許文献1には、ALR(Automatic Locking Retractor)機構を有するウェビング巻取装置が開示されている。当該ALR機構は、ウェビングが最も引出された全引き状態と、シートに乗員が着座していない状態でウェビングに設けられたタングをバックルに装着した状態である空ラッチ状態との間で作動可能である。このALR機構は、スプールの回転を減速するギヤ群と、当該ギヤ群により作動されるカム(コントロールディスク)と、当該カムにより作動される切替パウルと、を含んで構成されている。
一方、特許文献1のようなALR機構は、車種及び座席位置毎にギヤ群の減速比やカムの形状を変更する必要があり、車種及び座席位置の仕様毎に新規部品を製造する必要があった。
本発明は、上記事実を考慮して、車種及び座席位置の仕様毎に必要な部品を低減することができるウェビング巻取装置を得ることが目的である。
本発明の第1形態のウェビング巻取装置は、乗員に装着されるウェビングが巻取り可能とされ、巻取方向へ回転されることで前記ウェビングが巻取られると共に、前記ウェビングが引出されることで引出方向へ回転される巻取軸と、作動されることで前記巻取軸の引出方向への回転を規制する規制部材と、前記ウェビングの引出状態を検知する検知部と、検知された前記引出状態が、前記ウェビングが所定位置まで引出された状態に相当する場合に、前記規制部材を作動させて前記巻取軸の回転を規制させる制御部と、を備えている。
本発明の第2形態のウェビング巻取装置は、第1態様のウェビング巻取装置において、前記巻取軸の回転に伴い回転可能とされた回転体と、前記回転体の回転を規制することで前記規制部材を作動させる作動部材と、をさらに備え、前記制御部は、検知された前記引出状態が、前記ウェビングが所定位置まで引出された状態に相当する場合に、前記作動部材を変位させて前記回転体の回転を規制させる。
本発明の第3形態のウェビング巻取装置は、第2態様のウェビング巻取装置において、前記作動部材は、前記回転体に設けられ、前記回転体が所定以上の速さで引出方向に回転された際に変位して前記回転体を係止する爪体を兼ねている。
本発明の第4形態のウェビング巻取装置は、第2態様のウェビング巻取装置において、車両減速時に慣性によって転動可能な慣性質量体をさらに備え、前記作動部材は、前記慣性質量体に覆い被さると共に、前記慣性質量体の転動により変位して前記回転体を係止する梃体を兼ねている。
本発明の第5形態のウェビング巻取装置は、第2態様〜第4態様の何れか1のウェビング巻取装置において、前記作動部材を作動させる電磁アクチュエータを備え、前記制御部は、前記電磁アクチュエータを通電させて前記作動部材を変位させる。
本発明の第6形態のウェビング巻取装置は、第5態様のウェビング巻取装置において、前記電磁アクチュエータは、前記作動部材を変位させて前記回転体の回転を規制させた場合に、前記作動部材の変位状態を保持可能な自己保持型のアクチュエータである。
本発明の第7形態のウェビング巻取装置は、第1態様〜第6態様の何れか1のウェビング巻取装置において、前記検知部は、前記引出状態として前記巻取軸の回転角を検出する回転角センサであり、前記制御部は、前記回転角が閾値に達した状態を前記ウェビングが所定位置まで引出された状態とする。
本発明の第8形態のウェビング巻取装置は、第1態様〜第6態様の何れか1のウェビング巻取装置において、前記検知部は、前記引出状態として前記ウェビングの引出し量を検出する引出し量センサを備え、前記制御部は、前記引出し量が閾値に達した状態を前記ウェビングが所定位置まで引出された状態とする。
第1態様のウェビング巻取装置では、巻取軸が巻取方向へ回転されることでウェビングが巻取られると共に、ウェビングが引出されることで巻取軸が引出方向へ回転される。また、当該ウェビング巻取装置では、規制部材が作動されることで巻取軸の引出方向への回転が規制される。ここで、当該ウェビング巻取装置は、ウェビングの引出状態を検知する検知部と、規制部材を可動させる制御を行う制御部とを含むALR機構を備えている。そして、制御部は、ウェビングが所定位置まで引出されている場合に規制部材を作動させることで巻取軸の回転を規制する。
第1態様のウェビング巻取装置によれば、制御部において、ウェビングの引出状態に対する規制部材の作動範囲を設定することで、車種及び座席位置の仕様毎に必要な部品を低減することができる。
第2態様のウェビング巻取装置では、巻取軸の回転に伴い回転体が回転可能とされており、作動部材が変位して回転体の回転を規制することで、巻取軸の引出方向への回転が規制される。そして、当該ウェビング巻取装置において、制御部は、ウェビングが所定位置まで引出されている場合に作動部材を変位させることで回転体の回転を規制し、回転体の回転の規制に伴って規制部材を作動させて巻取軸の回転を規制する。
第2態様のウェビング巻取装置では、回転体を介して巻取軸の回転が規制されるため、作動部材はウェビングからの荷重を直接受ける規制部材に比べて軽量化を図ることができる。そのため、当該ウェビング巻取装置によれば、少ない操作力で作動部材を変位させることができる。
第3態様のウェビング巻取装置は、巻取軸の引出方向への回転加速度が所定の大きさを越えることによって作動されるWSIR機構を有しており、ALR機構を構成する作動部材がWSIR機構を作動させる爪体を兼ねている。したがって、当該ウェビング巻取装置によれば、部品数の増加を抑制することができる。
第4態様のウェビング巻取装置は、車両の加速度が所定の大きさを越えることによって作動されるVSIR機構を有しており、ALR機構を構成する作動部材がVSIR機構を作動させる梃体を兼ねている。したがって、当該ウェビング巻取装置によれば、部品数の増加を抑制することができる。
第5態様のウェビング巻取装置によれば、電磁的に作動するALR機構を実現することで機械的な構成を排すことができ、装置の簡素化を図ることができる。
第6態様のウェビング巻取装置によれば、イグニッションをOFFにした場合でもALR機構の作動状態を保持することができる。
第7態様のウェビング巻取装置では、巻取軸の回転角からウェビングの引出状態を取得している。当該ウェビング巻取装置によれば、巻取軸と連動して回転するいずれかの回転部材に回転角センサを設けることができるため、装置に組込みやすく、装置の小型化を図ることができる。
第8態様のウェビング巻取装置では、ウェビングの引出し量をそのままウェビングの引出状態の取得に使用している。当該ウェビング巻取装置によれば、巻取軸におけるウェビングの巻取り状態の影響を受けないため、ALR機構を精度よく作動させることができる。
(第1の実施形態)
図1には、本発明の第1の実施の形態に係るウェビング巻取装置10が後側、外側かつ上側の斜め方向から見た分解斜視図にて示されている。なお、図面では、ウェビング巻取装置10が車両に取付けられた状態での車両前方側を矢印FRで示し、車幅方向外側を矢印OUTで示し、車両上方側を矢印UPで示すものとする。また、以下の説明で、単に前後、上下の方向を示す場合は、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下を示すものとする。
図1には、本発明の第1の実施の形態に係るウェビング巻取装置10が後側、外側かつ上側の斜め方向から見た分解斜視図にて示されている。なお、図面では、ウェビング巻取装置10が車両に取付けられた状態での車両前方側を矢印FRで示し、車幅方向外側を矢印OUTで示し、車両上方側を矢印UPで示すものとする。また、以下の説明で、単に前後、上下の方向を示す場合は、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下を示すものとする。
図1に示されるように、本実施形態のウェビング巻取装置10は、車両上方側から見て略U字状に形成されたフレーム12を備えている。このフレーム12は、車幅方向を厚み方向として車両上下方向に延びる背板12Aと、背板12Aの車両前後方向の両端部からそれぞれ車幅方向外側に向けて屈曲して延びると共に互いに対向して配置された脚板12B及び脚板12Cと、を備えている。また、フレーム12の背板12Aが車体に固定されることで、ウェビング巻取装置10が車体に設置されるようになっている。
脚板12B及び脚板12Cには、略円状の配置孔14及び配置孔16がそれぞれ形成されており、配置孔14と配置孔16とは、互いに車両前後方向に対向している。また、配置孔14の外周全体には、規制手段としてのロック機構18を構成するラチェット歯14A(内歯)が形成されている。
フレーム12の脚板12Bと脚板12Cとの間には、巻取軸としての略円柱状のスプール20が設けられており、スプール20の後側(脚板12B側)の一端20Aは、脚板12Bの配置孔14内に配置されると共に、スプール20の前側(脚板12C側)の他端20Bは、脚板12Cの配置孔16内に配置されている。これにより、スプール20が、その軸方向を前後方向と平行にされた状態で、周方向に回転可能となっている。なお、以下、単に軸方向、径方向、周方向を示す場合は、特に断りのない限り、スプールの軸方向、径方向、周方向を示すものとする。
スプール20には、長尺帯状のウェビング22(ベルト)の基端側が係止されており、ウェビング22は、基端側からスプール20に巻取られている。スプール20が巻取方向(周方向一方であり図1の矢印Aの方向)へ回転された際には、ウェビング22がスプール20に巻取られる。一方、スプール20からウェビング22が引出された際には、スプール20が引出方向(周方向他方であり図1の矢印Bの方向)に回転される。ウェビング22は、フレーム12から上側に延出されており、ウェビング22は、図示しない車両のシートに着座した乗員に装着されるようになっている。
スプール20の他端20Bには、巻取付勢手段としてのぜんまいばね(図示省略)が連結されており、ぜんまいばねは、フレーム12の前側(脚板12Cの前側)に配置されている。ぜんまいばねは、スプール20を巻取方向へ付勢しており、これにより、ウェビング22にスプール20の巻取方向への付勢力が作用されている。このため、ウェビング22が乗員に装着された際には、ぜんまいばねの付勢力によってウェビング22の弛みが除去されると共に、ウェビング22の乗員への装着が解除された際には、ぜんまいばねの付勢力によってウェビング22がスプール20に巻取られるようになっている。
また、スプール20の他端20Bには、円筒状のリング21が連結されている。このリング21には、周方向に沿って複数の突起部21Aが等間隔で配置されている。さらに、リング21に近接する位置には、リング21の回転角を検知する検知部としての回転角センサ110が設けられている。この回転角センサ110は、後述する制御装置100に電気的に接続されている。本実施形態の回転角センサ110は、磁気式であって、リング21の突起部21Aに近接させた磁気センサにより磁束変化を検出することで回転角を検出することができる。上述のようにリング21はスプール20と連結されているため、リング21の角度を検出することで、制御装置100はスプールの回転角を取得することができる。なお、回転角センサ110は磁気式のセンサに限らず、光学式のセンサであってもよい。
スプール20の一端20Aには、当該スプール20の径方向外側が開放された収容孔24が形成されている。収容孔24内には、ロック機構18を構成する規制部材としての長尺板状のロックパウル26が移動可能に収容されている。また、ロックパウル26の一端には、ロック歯26Aが形成されている。また、ロックパウル26には、円柱状の作動軸28が一体に設けられており、作動軸28は、ロックパウル26から後側に突出されている。
スプール20の一端20Aの軸心部には、円柱状の回転軸30が一体に設けられており、回転軸30は、スプール20から後側に突出されると共に、スプール20と同軸上に配置されている。
フレーム12の後側(脚板12Bの後側)には、ロック機構18を構成するセンサ機構32が設けられている。
センサ機構32は、樹脂材料を用いて形成されていると共に前側(脚板12B側)が開放された略有底円筒状のセンサホルダ34を備えており、このセンサホルダ34は脚板12Bに固定されている。センサホルダ34の内側には、円筒状の内筒部34A(図4参照)が形成されており、内筒部34Aは、スプール20の同軸上に配置されている。
センサホルダ34の後側(脚板12Bとは反対側)には、樹脂材料を用いて形成されていると共に前側が開放された略有底円筒状のセンサカバー36が設けられており、センサカバー36は、内部にセンサホルダ34を収容した状態で脚板12Bに固定されている。
センサホルダ34内には、回転体としてのVギヤ38が設けられており、このVギヤ38は、樹脂材料を用いて形成されていると共に後側が開放された有底円筒状に形成されている。Vギヤ38の底壁38Aの軸心部には、筒状に形成された筒状部38Cが立設されており、スプール20の回転軸30が筒状部38Cに挿入されることで、Vギヤ38が、スプール20に対し回転可能となっている。
Vギヤ38の底壁38Aには、長尺の作動溝38Eが形成されており(図2及び図3参照)、作動溝38Eには、ロックパウル26の作動軸28が挿入されている。Vギヤ38とスプール20の一端20Aとの間には、圧縮コイルスプリング40が介装されている。そして、圧縮コイルスプリング40は、Vギヤ38をスプール20に対し引出方向へ付勢して(スプール20をVギヤ38に対し巻取方向へ付勢して)、作動軸28を作動溝38Eの長手方向一端に当接させている。これにより、圧縮コイルスプリング40の付勢力によるVギヤ38のスプール20に対する引出方向への回転が止められており、Vギヤ38は、スプール20の回転に伴いスプール20の回転軸30回りに回転することが可能となっている。また、Vギヤ38の外周全体には、ラチェット歯38B(外歯)が形成されている。
Vギヤ38の底壁38Aには、円柱状の揺動軸42が立設されており、揺動軸42は、Vギヤ38の中心軸線に対して径方向外側に配置されている。また、揺動軸42の中心軸線とVギヤ38の中心軸線とは平行とされている。
図2に示されるように、揺動軸42には、作動部材かつ爪体としてのWパウル44が揺動(変位)可能に支持されている。詳述すると、Wパウル44は、正面視でVギヤ38の軸心部側が開放されたU字状に形成されており、このWパウル44の周方向(Vギヤ38の周方向)の中間部には、揺動軸42が挿入される揺動軸挿入孔44Aが形成されている。また、Wパウル44の周方向他方側の端部は、センサホルダ34の内筒部34A先端の被係合部34Bに係合する係合部44Bとされている。さらに、Wパウル44の周方向他方側であって、揺動軸挿入孔44A寄りの部分には、直方体状の永久磁石61が嵌合されている。この永久磁石61は後述する励磁部64と対向するように配置されている。
また、Wパウル44とVギヤ38との間には、リターンスプリング46が介装されており、リターンスプリング46は、Wパウル44を復帰方向(矢印Cの方向)へ付勢している。さらに、リターンスプリング46の付勢力によるWパウル44の復帰方向への揺動は、Vギヤ38に設けられた規制突起部38Dによって止められている。
Vギヤ38が引出方向へ回転されると、Wパウル44には、Vギヤ38に対する巻取方向への慣性力が作用する。これにより、Wパウル44が、Vギヤ38に対し作動方向(矢印Dの方向)へ揺動しようとする。さらに、Vギヤ38が急激に引出方向へ回転された際には、Wパウル44に作用する慣性力がリターンスプリング46の付勢力を上回る。これにより、Wパウル44が、Vギヤ38に対して作動方向に揺動されて、Wパウル44の係合部44Bがセンサホルダ34の被係合部34Bに係合する。つまり、Wパウル44によりVギヤ38が係止されることによって、Vギヤ38の引出方向への回転が止められるようになっている。
図1に示されるように、センサホルダ34の下端部には、加速度センサ48が設けられている。加速度センサ48は、車両正面視で上方側が開放された略U字状のハウジング50を備えており、ハウジング50の底壁上面には、凹状の湾曲面50Aが形成されている。湾曲面50A上には、慣性質量体としての球状のボール52が載置されており、ボール52の上側には、梃体としての略板状のレバー54が載置されている。レバー54は、基端において、ハウジング50の側壁に回動可能に支持されており、レバー54の先端の上側には、Vギヤ38が配置されている。そして、ボール52がハウジング50の湾曲面50A上を転動されて上昇されることで、レバー54が、上側に回動される。これにより、レバー54の先端がVギヤ38のラチェット歯38Bに噛合(係止)され、Vギヤ38の引出方向への回転が止められるようになっている。
図4に示されるように、センサホルダ34内側の内筒部34Aの軸心部には、連動軸62が配置されている。この連動軸62はスプール20の回転軸30の同軸上に配置されると共に、回転軸30に連結されている。そのため、連動軸62はスプール20と連動して回転する。また、図2に示されるように、連動軸62の前側(回転軸30側)の端部付近では、連動軸62から揺動軸42(Wパウル44)側に突出する軸方向から見て扇状の励磁部64が設けられている。本実施形態の連動軸62及び励磁部64は鉄等の金属導体であって、連動軸62及び励磁部64は一体に形成されている。さらに、内筒部34Aには、連動軸62の周囲を囲むようにコイル66が設けられている。このコイル66は、後述する制御装置100に電気的に接続されている。本実施形態では、Wパウル44に設けられた永久磁石61、並びに内筒部34Aに設けられた連動軸62、励磁部64及びコイル66により電磁石の磁力により作動する電磁アクチュエータ60が形成されている。
例えば、永久磁石61の励磁部64側がN極である場合、コイル66に通電し連動軸62の回転軸30側(つまり、励磁部64)をN極になるように励磁することにより、永久磁石61と励磁部64との間に反発力が生ずる(図3矢印P参照)。上述のように、通常、Wパウル44はリターンスプリング46により復帰方向(矢印Cの方向)へ付勢されているが(図2参照)、永久磁石61と励磁部64とが反発しあうことにより、Wパウル44が、Vギヤ38に対し作動方向(矢印Dの方向)へ揺動しようとする。そして、永久磁石61に作用する反発力がリターンスプリング46の付勢力を上回ると、永久磁石61が固定されているWパウル44が、Vギヤ38に対して作動方向に揺動されて、Wパウル44の係合部44Bがセンサホルダ34の被係合部34Bに係合する。
前述したように、Vギヤ38の引出方向への回転が止められた際に、スプール20がVギヤ38に対し圧縮コイルスプリング40の付勢力に抗して引出方向へ回転されると、ロックパウル26の作動軸28がVギヤ38の作動溝38Eの長手方向他端側に移動されて、ロックパウル26がスプール20(一端20A)の径方向外側へ移動される。これにより、ロックパウル26のロック歯26Aがフレーム12(脚板12B)のラチェット歯14Aに噛合されて、スプール20の引出方向への回転がロック(規制)される。その結果、スプール20からのウェビング22の引出しがロック(規制)されるようになっている。
なお、図3に示されるように、スプール20がVギヤ38に対し引出方向へ回転されると、スプール20に連動して連動軸62も回転するが、この場合においても励磁部64は、Wパウル44に設けられた永久磁石61と対向するように配置されている。
図1に示されるように、本実施形態のウェビング巻取装置10には電磁アクチュエータ60を制御する制御部としての制御装置100が設けられている。制御装置100には、電磁アクチュエータ60の他、少なくとも回転角センサ110が電気的に接続されている。
回転角センサ110において検知されたスプール20の回転角が、ウェビング22が所定位置まで引出された状態に相当する場合、制御装置100は電磁アクチュエータ60を作動させてWパウル44をVギヤ38に対し作動方向へ揺動させる。ここで、ウェビング22の所定位置とは、ウェビング22が最も引出された全引き状態に相当する位置である。
つまり、制御装置100は、ウェビング22が引出されて全引き状態に達した際に電磁アクチュエータ60を作動させる。電磁アクチュエータ60が作動してWパウル44がVギヤ38に係合することで、スプール20からのウェビング22の引出しは規制される。一方、フレーム12(脚板12B)のラチェット歯14Aはスプール20の巻取方向への回転、及びセンサホルダ34の被係合部34BはVギヤ38の巻取方向への回転をそれぞれ許容する。そのため、本実施形態によれば、チャイルドシートにウェビング22を装着した後、ALR機構を作動させることで、チャイルドシートの固定を行うことができる。
以上、本実施形態では、Wパウル44、Vギヤ38及びロック機構18によりスプール20の引出方向への回転加速度が所定の大きさを越えることによって作動されるWSIR機構が構成されている。また、加速度センサ48及びロック機構18により、車両の加速度が所定の大きさを越えることによって作動されるVSIR機構が構成されている。さらに、WSIR機構を構成するWパウル44、Vギヤ38及びロック機構18に加えて、電磁アクチュエータ60、回転角センサ110及び制御装置100を含むことによりALR機構が構成される。
(本実施形態の作用及び効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
以上の構成のウェビング巻取装置10では、ウェビング22が引張られて、スプール20及びVギヤ38がぜんまいばねの付勢力に抗して引出方向へ回転されることで、ウェビング22が、スプール20から引出されると共に、ラッチ状態にされて乗員に装着される。
VSIR機構が作動する場合は次のとおりである。すなわち、車両が急減速された際には、加速度センサ48において、ボール52がハウジング50の湾曲面50A上を転動されて上昇されることで、レバー54が、上側に回動されて、先端をVギヤ38のラチェット歯38Bに噛合(係止)される。これにより、Vギヤ38の引出方向への回転が止められる。
また、WSIR機構が作動する場合は次のとおりである。すなわち、車両が急減速された際には、乗員が慣性力によって移動されることで、乗員によってウェビング22がスプール20から引出されて、スプール20及びVギヤ38が急激に引出方向に回転される。そして、Vギヤ38が急激に引出方向に回転された際には、Wパウル44が、Vギヤ38に対して作動方向に揺動されて、Wパウル44の係合部44Bがセンサホルダ34の被係合部34Bに係合して、Vギヤ38の引出方向への回転が止められる。
Vギヤ38の引出方向への回転が止められた際、スプール20がVギヤ38に対し圧縮コイルスプリング40の付勢力に抗して引出方向へ回転されることで、ロックパウル26の作動軸28がVギヤ38の作動溝38Eの長手方向他端側に移動されて、ロックパウル26がスプール20の径方向外側へ移動される。これにより、ロックパウル26のロック歯26Aがフレーム12のラチェット歯14Aに噛合されて、スプール20の引出方向への回転がロックされる。これにより、スプール20からのウェビング22の引出しがロックされて、ウェビング22によって乗員が拘束される。
一方、ウェビング22の乗員への装着が解除されると、スプール20及びVギヤ38がぜんまいばねの付勢力によって巻取方向に回転されて、ウェビング22がスプール20に巻取られる。
以下、制御装置100がALR機構を作動させる処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
図5に示されるように、車両のイグニッションがONにされると、ステップS100において、制御装置100は、メモリにALR機構の作動情報が記憶されていないかの判定処理を実行する。ここで、ALR機構の作動情報とは、前回イグニッションをOFFにした際、ALR機構が作動していた場合にメモリに記憶される情報である。制御装置100がALR機構の作動情報が記憶されていないと判定した場合、ステップS101に進む。一方、ALR機構の作動情報が記憶されていると判定した場合、ステップS103に進む。
ステップS101において、制御装置100は、回転角センサ110において検知されたスプール20の回転角を基にウェビング22の状態を取得する。ウェビング22の状態は、スプール20の総回転角として取得してもよいし、スプール20の回転角を基に算出されたウェビング22の引出し量として取得してもよい。そしてステップS102に進む。
ステップS102において、制御装置100は、ウェビング22の状態が全引き状態であるか否かを判定する。ウェビング22の状態が全引き状態である場合、ステップS103に進む。一方、ウェビング22の状態が全引き状態ではない場合、ステップS101に戻る。すなわち、制御装置100は、ウェビング22が全引き状態となるまでステップS101及びステップS102を繰り返す。
ステップS103において、制御装置100は、電磁アクチュエータ60をONとする。すなわち、コイル66に通電してWパウル44をVギヤ38に対し作動方向(図3の矢印Dの方向)へ揺動させる。以降、ALR機構が作動する流れはWSIR機構が作動する場合と同様である。そして、ステップS104に進む。
ステップS104において、制御装置100は、ウェビング22の状態が空ラッチ状態であるか否かを判定する。ウェビング22の状態が空ラッチ状態である場合、ステップS105に進む。一方、ウェビング22の状態が空ラッチ状態ではない場合、ステップS104を繰返す。すなわち、制御装置100は、ウェビング22が空ラッチ状態となるまで処理を待機する。
ステップS105において、制御装置100は、電磁アクチュエータ60をOFFとする。すなわち、コイル66への通電を停止し、リターンスプリング46の付勢力によりWパウル44をVギヤ38に対し復帰方向(図3の矢印Cの方向)へ揺動させる。これにより、ALR機構の作動は終了する。そして、ALR機構を作動させる処理は終了する。
以上、本実施形態のウェビング巻取装置10は、ウェビング22の引出し量を検知する回転角センサ110と、Wパウル44を可動させる制御装置100とを含むALR機構を備えている。本実施形態のウェビング巻取装置10によれば、制御装置100においてウェビング22の引出状態に対するWパウル44の作動範囲を設定することで複数の異なる仕様に対応することが可能なALR機構を得ることができる。また、Wパウル44の作動範囲は、上述のように、ウェビング22が全引き状態の場合にALR機構を作動させ、空ラッチ状態に戻った場合にALR機構の作動を終了させる場合に限らない。例えば、ウェビング22が半分程度引出された場合にALR機構を作動させ、完全に巻取られた場合にALR機構の作動を終了させてもよい。以上、本実施形態によれば、ALR機構において、車種及び座席位置の仕様毎に異なる機械部品を必要としないため、装置全体における部品数の増加を抑制することができる。
特に、本実施形態では、電磁アクチュエータ60により電磁的に作動するALR機構を実現することで機械的な構成を排すことができ、装置の簡素化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、Vギヤ38を介してスプール20の回転が規制されるため、Wパウル44はウェビング22からの荷重を受けるロックパウル26に比べて軽量である。そのため、本実施形態によれば、ロックパウル26を作動させる場合に比べて、少ない操作力(磁力)でWパウル44を揺動させることができる。
また、本実施形態のウェビング巻取装置10は、スプール20の引出方向への回転加速度が所定の大きさを越えることによって作動されるWSIR機構を有しており、Wパウル44はALR機構及びWSIR機構で兼用とされている。本実施形態のウェビング巻取装置10によれば、部品数の増加を抑制することができる。
なお、本実施形態のALR機構は、電磁アクチュエータ60によりWパウル44が揺動することで作動するが、電気系(制御装置100、回転角センサ110及び電磁アクチュエータ60)に不具合が生じてもWSIR機構としてのWパウル44は揺動可能である。つまり、ALR機構が故障してもWSIR機構の機能を確保することができる。
また、本実施形態のウェビング巻取装置10では、回転角センサ110により検知されたスプール20の回転角をALR機構の作動制御に使用している。すなわち、制御装置100は、スプール20の回転角が全引き状態に相当する角度に達した場合に電磁アクチュエータ60を作動させる。本実施形態では、全引き状態に相当する角度が、電磁アクチュエータ60の作動条件となる「閾値」に相当し、スプール20の回転角が全引き状態に相当する角度に達した場合が、「ウェビングが所定位置まで引出された状態」に相当する。
さらに、本実施形態によれば、スプール20と連動して回転するいずれかの回転部材に回転角センサ110を設けることができるため、装置に組込みやすく、装置の小型化を図ることができる。また、小型化に伴い、車両搭載性の向上を図ることができる上、異物に対する外乱対策が容易となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、ALR機構の一部の構成(Wパウル44)をWSIR機構と兼用しているが、第2の実施形態では、VSIR機構と兼用している。具体的に、第2の実施形態のウェビング巻取装置10は、車両の加速度が所定の大きさを越えることによって作動されるVSIR機構を有しており、加速度センサ48のレバー54はALR機構及びWSIR機構で兼用とされている。ここで、レバー54は作動部材かつ梃体に相当する。なお、本実施形態では、電磁アクチュエータ(図示省略)によりレバー54の回動させることでALR機構の作動を制御している。本実施形態のウェビング巻取装置10によれば、部品数の増加を抑制することができる。
第1の実施形態では、ALR機構の一部の構成(Wパウル44)をWSIR機構と兼用しているが、第2の実施形態では、VSIR機構と兼用している。具体的に、第2の実施形態のウェビング巻取装置10は、車両の加速度が所定の大きさを越えることによって作動されるVSIR機構を有しており、加速度センサ48のレバー54はALR機構及びWSIR機構で兼用とされている。ここで、レバー54は作動部材かつ梃体に相当する。なお、本実施形態では、電磁アクチュエータ(図示省略)によりレバー54の回動させることでALR機構の作動を制御している。本実施形態のウェビング巻取装置10によれば、部品数の増加を抑制することができる。
なお、本実施形態のALR機構は、電磁アクチュエータによりレバー54が回動することで作動するが、電気系(制御装置100、回転角センサ110及び電磁アクチュエータ)に不具合が生じてもVSIR機構としてのレバー54は揺動可能である。つまり、ALR機構が故障してもVSIR機構の機能を確保することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態のウェビング巻取装置10は、フレーム12上部などのウェビング22の経路上にウェビング22の引出し量を検知する引出し量センサ(図示省略)を設置している。引出し量センサとしては、例えば、レーザ式の変位計を適用することができる。また、本実施形態の引出し量センサは制御装置100と電気的に接続されており、引出し量センサにより取得したウェビング22の引出し量をALR機構の作動制御に使用している。なお、本実施形態では、制御装置100に入力されるセンサを第1の実施形態の回転角センサ110から引出し量センサに替えたものであり、その余の構成は第1の実施形態と同じである。すなわち、制御装置100は、ウェビング22の引出し量が全引き状態に相当する引出し量に達した場合に電磁アクチュエータ60を作動させる。本実施形態では、全引き状態に相当する引出し量そのものが、電磁アクチュエータ60の作動条件となる「閾値」に相当し、ウェビング22の引出し量が全引き状態に相当する引出し量に達した場合が、「ウェビングが所定位置まで引出された状態」に相当する。
第3の実施形態のウェビング巻取装置10は、フレーム12上部などのウェビング22の経路上にウェビング22の引出し量を検知する引出し量センサ(図示省略)を設置している。引出し量センサとしては、例えば、レーザ式の変位計を適用することができる。また、本実施形態の引出し量センサは制御装置100と電気的に接続されており、引出し量センサにより取得したウェビング22の引出し量をALR機構の作動制御に使用している。なお、本実施形態では、制御装置100に入力されるセンサを第1の実施形態の回転角センサ110から引出し量センサに替えたものであり、その余の構成は第1の実施形態と同じである。すなわち、制御装置100は、ウェビング22の引出し量が全引き状態に相当する引出し量に達した場合に電磁アクチュエータ60を作動させる。本実施形態では、全引き状態に相当する引出し量そのものが、電磁アクチュエータ60の作動条件となる「閾値」に相当し、ウェビング22の引出し量が全引き状態に相当する引出し量に達した場合が、「ウェビングが所定位置まで引出された状態」に相当する。
本実施形態のウェビング巻取装置10では、ウェビング22の引出し量をそのままウェビング22の引出状態の取得に使用している。本実施形態によれば、スプール20におけるウェビング22の巻取り状態の影響を受けないため、ALR機構を精度よく作動させることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、第1の実施形態の電磁アクチュエータ60を自己保持型のアクチュエータとしたものである。図示しないが、本実施形態では、Vギヤ38の軸方向から見て作動方向に揺動したWパウル44における永久磁石61と対向する底壁38Aに対して、保持用磁石が設けられている。当該保持用磁石は、その磁極が対向する永久磁石61の磁極と反転するように配置されている。すなわち、Wパウル44が揺動し、永久磁石61が保持用磁石と対向した場合、互いに吸引力が生ずるように構成されている。
第4の実施形態では、第1の実施形態の電磁アクチュエータ60を自己保持型のアクチュエータとしたものである。図示しないが、本実施形態では、Vギヤ38の軸方向から見て作動方向に揺動したWパウル44における永久磁石61と対向する底壁38Aに対して、保持用磁石が設けられている。当該保持用磁石は、その磁極が対向する永久磁石61の磁極と反転するように配置されている。すなわち、Wパウル44が揺動し、永久磁石61が保持用磁石と対向した場合、互いに吸引力が生ずるように構成されている。
本実施形態の電磁アクチュエータ60では、ALR機構の作動時において、コイル66に対して所定の向きの電流を通電することで、Wパウル44を揺動させることができる。そして、永久磁石61に作用する励磁部64からの反発力及び保持用磁石からの吸引力がリターンスプリング46の付勢力を上回ると、永久磁石61が固定されているWパウル44がVギヤ38に対して作動方向に揺動されて、Wパウル44の係合部44Bがセンサホルダ34の被係合部34Bに係合する。
ここで、永久磁石61に作用する保持用磁石からの吸引力がリターンスプリング46の付勢力を上回っている場合、コイル66への通電を停止してもWパウル44は作動方向側に保持される。つまり、保持用磁石により、Wパウル44の変位状態は維持される。また、ALR機構の作動を終了する場合、コイル66に対して所定の向きと逆向きの電流を通電し、永久磁石61に対して保持用磁石からの吸引力よりも大きな吸引力を励磁部64から与えることにより、Wパウル44を復帰方向に揺動させることができる。
このように、本実施形態のウェビング巻取装置10によれば、イグニッションをOFFにした場合でもALR機構の作動状態を保持することができる。
(その他)
上述した各実施形態のウェビング巻取装置10は、Wパウル44を電磁アクチュエータ60により強制的に揺動させる構成となっている。したがって、制御装置100が車両側に設けられた加速度センサから信号を受信し、当該信号に基づいて電磁アクチュエータ60を作動させて、Wパウル44を揺動させることが可能である。これにより、加速度センサ48を用いたVSIR機構を省略することができる。また、制御装置100は、回転角センサ110により検知されたスプール20の回転角からウェビング22の引出し速度を算出することができる。そのため、制御装置100は、算出したウェビング22の引出し速度に基づいて電磁アクチュエータ60を作動させて、レバー54を揺動させることが可能である。これにより、WSIR機構を簡素化、或いは省略することができる。
上述した各実施形態のウェビング巻取装置10は、Wパウル44を電磁アクチュエータ60により強制的に揺動させる構成となっている。したがって、制御装置100が車両側に設けられた加速度センサから信号を受信し、当該信号に基づいて電磁アクチュエータ60を作動させて、Wパウル44を揺動させることが可能である。これにより、加速度センサ48を用いたVSIR機構を省略することができる。また、制御装置100は、回転角センサ110により検知されたスプール20の回転角からウェビング22の引出し速度を算出することができる。そのため、制御装置100は、算出したウェビング22の引出し速度に基づいて電磁アクチュエータ60を作動させて、レバー54を揺動させることが可能である。これにより、WSIR機構を簡素化、或いは省略することができる。
なお、上述した各実施形態の電磁アクチュエータ60は、電磁石の磁力によりWパウル44を直接作動させるものであるが、これに限らず、可動鉄芯(プランジャ)の突出によりWパウル44を作動させるソレノイドであってもよい。
制御装置100がALR機構を作動させる制御に用いるセンサは上述の回転角センサ及び引出し量センサに限らない。例えば、スプール20に巻取られたウェビング22の最外径を計測可能な変位計を設け、制御装置100は、当該変位計により検知されたウェビング22の最外径が閾値を下回った場合にALR機構を作動させてもよい。
上述した各実施形態のウェビング巻取装置10において、ウェビング22の引出状態を検知する、つまりスプール20の回転角やウェビング22の引出し量を検知することで、制御装置100はALR機構の作動状態を制御しているが、この限りではない。例えば、車内の所定位置に電気式のスイッチを設け、乗員によるスイッチの操作に合わせて制御装置100がALR機構を作動させてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10・・・ウェビング巻取装置、20・・・スプール(巻取軸)、22・・・ウェビング、26・・・ロックパウル(規制部材)、38・・・Vギヤ(回転体)、44・・・Wパウル(作動部材、爪体)、52・・・ボール(慣性質量体)、54・・・レバー(作動部材、梃体)、60・・・電磁アクチュエータ、100・・・制御装置(制御部)、110・・・回転角センサ(検知部)
Claims (8)
- 乗員に装着されるウェビングが巻取り可能とされ、巻取方向へ回転されることで前記ウェビングが巻取られると共に、前記ウェビングが引出されることで引出方向へ回転される巻取軸と、
作動されることで前記巻取軸の引出方向への回転を規制する規制部材と、
前記ウェビングの引出状態を検知する検知部と、
検知された前記引出状態が、前記ウェビングが所定位置まで引出された状態に相当する場合に、前記規制部材を作動させて前記巻取軸の回転を規制させる制御部と、
を備えたウェビング巻取装置。 - 前記巻取軸の回転に伴い回転可能とされた回転体と、
前記回転体の回転を規制することで前記規制部材を作動させる作動部材と、をさらに備え、
前記制御部は、検知された前記引出状態が、前記ウェビングが所定位置まで引出された状態に相当する場合に、前記作動部材を変位させて前記回転体の回転を規制させる請求項1記載のウェビング巻取装置。 - 前記作動部材は、
前記回転体に設けられ、前記回転体が所定以上の速さで引出方向に回転された際に変位して前記回転体を係止する爪体を兼ねている請求項2記載のウェビング巻取装置。 - 車両減速時に慣性によって転動可能な慣性質量体をさらに備え、
前記作動部材は、
前記慣性質量体に覆い被さると共に、前記慣性質量体の転動により変位して前記回転体を係止する梃体を兼ねている請求項2記載のウェビング巻取装置。 - 前記作動部材を作動させる電磁アクチュエータを備え、
前記制御部は、前記電磁アクチュエータを通電させて前記作動部材を変位させる請求項2〜4の何れか1項に記載のウェビング巻取装置。 - 前記電磁アクチュエータは、
前記作動部材を変位させて前記回転体の回転を規制させた場合に、前記作動部材の変位状態を保持可能な自己保持型のアクチュエータである請求項5に記載のウェビング巻取装置。 - 前記検知部は、前記引出状態として前記巻取軸の回転角を検出する回転角センサであり、
前記制御部は、前記回転角が閾値に達した状態を前記ウェビングが所定位置まで引出された状態とする請求項1〜6の何れか1項に記載のウェビング巻取装置。 - 前記検知部は、前記引出状態として前記ウェビングの引出し量を検出する引出し量センサを備え、
前記制御部は、前記引出し量が閾値に達した状態を前記ウェビングが所定位置まで引出された状態とする請求項1〜6の何れか1項に記載のウェビング巻取装置。
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