JP2020081954A - ハニカム構造体 - Google Patents

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    • F01N3/24Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for rendering innocuous by thermal or catalytic conversion of noxious components of exhaust characterised by constructional aspects of converting apparatus
    • F01N3/28Construction of catalytic reactors

Abstract

【課題】 触媒を担持した際に、触媒が昇温しやすく冷めにくいハニカム構造体を提供する。【解決手段】 複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されたハニカム焼成体からなるハニカム構造体であって、上記ハニカム焼成体は、セリア−ジルコニア複合酸化物粒子とアルミナ粒子とからなり、上記隔壁中の残留カーボン量が、500〜1500ppmであることを特徴とするハニカム構造体。【選択図】 図1

Description

本発明は、ハニカム構造体に関する。
自動車等の内燃機関から排出される排ガスには、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)等の有害ガスが含まれている。そのような有害ガスを分解する排ガス浄化触媒は三元触媒とも称され、コージェライト等からなるハニカム状のモノリス基材に触媒活性を有する貴金属粒子を含むスラリーをウォッシュコートして触媒層を設けたものが一般的である。
特許文献1には、モノリス基材がセリア−ジルコニア複合酸化物粒子とθ相のアルミナ粒子とを含み、上記モノリス基材に貴金属粒子が担持された排ガス浄化触媒が開示されている。
特開2015−85241号公報
特許文献1に記載の排ガス浄化触媒については、モノリス基材の温度が触媒の活性化温度以上の温度を維持する期間が長くなるように、エンジンの駆動開始時等のモノリス基材の昇温速度が速いこと(温まりやすいこと)が要求されていた。さらに、触媒の活性化温度以上の温度を維持する期間が長くなるように、アイドリング時等には冷めにくいことが要求されている。
本発明は、上記課題を解決するためになされた発明であり、触媒を担持した際に、触媒が昇温しやすく冷めにくいハニカム構造体を提供することを目的とする。
本発明のハニカム構造体は、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されたハニカム焼成体からなるハニカム構造体であって、
上記ハニカム焼成体は、セリア−ジルコニア複合酸化物粒子とアルミナ粒子とからなり、
上記隔壁中の残留カーボン量が、500〜1500ppmであることを特徴とする。
特許文献1に記載されたようなモノリス基材の製造工程では、脱脂工程が行われるが、通常の脱脂工程ではカーボンを残留させないように充分に脱脂を行うので、隔壁中の残留カーボン量は0ppmに近いものと推測される。
一方、本発明のハニカム構造体においては意図的に隔壁中の残留カーボン量を500〜1500ppmとなるように制御している。
隔壁中の残留カーボン量が500〜1500ppmであると、アイドリング時等のハニカム構造体が冷めてしまう局面において、カーボンの遠赤外線効果によりハニカム構造体の温度低下が抑制され、冷めにくいハニカム構造体となる。残留カーボン量が1500ppmを超えると、排ガスの温度が高くなった時に、カーボンが燃焼し、ハニカム構造体の温度が異常に高くなり、担持された触媒が失活することがある。
また、セリア−ジルコニア複合酸化物粒子とアルミナ粒子とからなるハニカム焼成体からなるハニカム構造体は熱容量が小さいために温まりやすい。
以上のことから、本発明のハニカム構造体は昇温しやすく冷めにくいハニカム構造体となる。そのため、触媒を担持した際に、触媒がガス浄化に有効な期間を長くすることができる。
本発明のハニカム構造体において、上記隔壁の気孔率は、50〜65%であることが好ましい。
また、上記ハニカム焼成体の上記長手方向に垂直な断面における上記貫通孔の割合が60〜80%であることが好ましい。
また、ハニカム構造体の体積が0.5〜1.5Lであることが好ましい。
これらの要件を満たすとハニカム構造体が軽くなるので、昇温しやすいハニカム構造体とするために好ましい。
気孔率が65%を超えると、もしくは、貫通孔の割合が80%を超えると、もしくは、体積が0.5L未満になると、ハニカム構造体における基材部分(隔壁部分)が少なくなり、それに伴い、担持できる触媒量が少なくなるため、排ガスの浄化性能が低下することがある。
本発明のハニカム構造体において、上記ハニカム焼成体における上記セリア−ジルコニア複合酸化物粒子の割合が、40〜60重量%であることが好ましい。
セリア−ジルコニア複合酸化物粒子の割合を、40〜60重量%にすることで、昇温しやすいハニカム構造体とすることができる。60重量%を超えると、比重の大きいセリア−ジルコニア複合酸化物粒子の割合が多くなり、ハニカム構造体としての重量が重くなるため、昇温しにくくなることがあり、40重量%未満では、セリア−ジルコニア複合酸化物粒子の助触媒機能が低下するため、排ガスの浄化性能が低下することがある。
図1は、本発明のハニカム構造体の一例を模式的に示す斜視図である。
(発明の詳細な説明)
[ハニカム構造体]
本発明のハニカム構造体について説明する。
図1は、本発明のハニカム構造体の一例を模式的に示す斜視図である。
図1に示すように、ハニカム構造体10は、複数の貫通孔12が隔壁13を隔てて長手方向(図1中、両矢印Lで示す方向)に並設され、最外周に外周壁14が設けられたハニカム焼成体11からなる。
ハニカム焼成体11は、セリア−ジルコニア複合酸化物粒子(以下、CZ粒子ともいう)とアルミナ粒子を含んでなる。
図1に示すように、ハニカム構造体10が単一のハニカム焼成体11からなる場合、ハニカム焼成体11はハニカム構造体そのものでもある。
本発明のハニカム構造体では、隔壁中の残留カーボン量が、500〜1500ppmである。
隔壁中の残留カーボン量は、ハニカム構造体の隔壁を切り出し、粉砕した後に燃焼容量法により測定することができる。燃焼容量法による測定は以下のように行う。
測定試料と助燃剤を管状電気抵抗炉中で加熱(例えば1350℃)し、酸素気流中で燃焼させて炭素を二酸化炭素にする。
過剰の酸素気流に搬送させて、目盛り付ビュレットに捕集して全ガスの体積を測定する。
その後、水酸化カリウム溶液に通気して二酸化炭素を吸収・除去した後、残留ガスの体積を目盛り付ビュレットで測定し、その体積の減少量から残留カーボン量を算出する。
本発明のハニカム構造体では、隔壁中の残留カーボン量が500〜1500ppmであると、アイドリング時等のハニカム構造体が冷めてしまう局面において、カーボンの遠赤外線効果によりハニカム構造体の温度低下が抑制され、冷めにくいハニカム構造体となる。残留カーボン量が1500ppmを超えると、排ガスの温度が高くなった時に、カーボンが燃焼し、ハニカム構造体の温度が異常に高くなり、担持された触媒が失活することがある。
また、セリア−ジルコニア複合酸化物粒子とアルミナ粒子とからなるハニカム焼成体からなるハニカム構造体は熱容量が小さいために温まりやすい。
以上のことから、本発明のハニカム構造体は昇温しやすく冷めにくいハニカム構造体となる。そのため、触媒を担持した際に、触媒がガス浄化に有効な期間を長くすることができる。
本発明のハニカム構造体において、上記隔壁の気孔率は、50〜65%であることが好ましい。
また、上記ハニカム焼成体の上記長手方向に垂直な断面における上記貫通孔の割合が60〜80%であることが好ましい。
また、ハニカム構造体の体積が0.5〜1.5Lであることが好ましい。
これらの要件を満たすとハニカム構造体が軽くなるので、昇温しやすいハニカム構造体とするために好ましい。
気孔率が65%を超えると、もしくは、貫通孔の割合が80%を超えると、もしくは、体積が0.5L未満になると、ハニカム構造体における基材部分(隔壁部分)が少なくなり、それに伴い、担持できる触媒量が少なくなるため、排ガスの浄化性能が低下することがある。
ハニカム焼成体の気孔率(隔壁の気孔率)は、以下に説明する重量法により測定することができる。
(1)ハニカム焼成体を10セル×10セル×10mmの大きさに切断して、測定試料とする。この測定試料をイオン交換水及びアセトンを用いて超音波洗浄した後、オーブンを用いて100℃で乾燥する。なお、10セル×10セル×10mmの測定試料とは、貫通孔が縦方向に10個、横方向に10個並んだ状態で、最も外側の貫通孔とその貫通孔を構成する隔壁を含み、長手方向の長さが10mmとなるように切り出した試料を指す。
(2)測定顕微鏡(ニコン製Measuring Microscope MM−40 倍率:100倍)を用いて、測定試料の断面形状の寸法を測定し、幾何学的な計算から体積を求める(なお、幾何学的な計算から体積を求めることができない場合は、飽水重量と水中重量とを実測して体積を測定する)。
(3)計算から求められた体積及びピクノメータで測定した測定試料の真密度から、測定試料が完全な緻密体であると仮定した場合の重量を計算する。なお、ピクノメータでの測定手順は(4)に示す通りとする。
(4)ハニカム焼成体を粉砕し、23.6ccの粉末を準備する。得られた粉末を200℃で8時間乾燥させる。その後、Micromeritics社製 Auto Pycnometer1320を用いて、JIS R 1620(1995)に準拠して真密度を測定する。排気時間は40分とする。
(5)測定試料の実際の重量を電子天秤(A&D製 HR202i)で測定する。
(6)以下の式から、ハニカム焼成体の気孔率を求める。
(ハニカム焼成体の気孔率)=100−(測定試料の実際の重量/測定試料が完全な緻密体であると仮定した場合の重量)×100[%]
なお、本発明のハニカム構造体に貴金属を直接担持させた場合であっても、貴金属担持によるハニカム焼成体の気孔率の変化は無視できるほど小さい。
ハニカム焼成体の長手方向に垂直な断面における貫通孔の割合は、ハニカム焼成体の端面の写真を撮影して、画像解析によりハニカム焼成体の端面の面積と貫通孔部分の面積の割合から求めることができる。
ハニカム構造体の体積は、ハニカム構造体の見掛け体積である。
本発明のハニカム構造体において、隔壁の厚さは、均一であることが好ましい。具体的には、ハニカム焼成体の隔壁の厚さは、0.05〜0.50mmであることが好ましく、0.05〜0.30mmであることがより好ましい。
本発明のハニカム構造体において、ハニカム焼成体は、CZ粒子及びアルミナ粒子を含む押出成形体からなる。すなわち、本発明のハニカム構造体は、CZ粒子及びアルミナ粒子を含む原料ペーストを押出成形して得られたハニカム成形体を焼成することにより作製されたハニカム焼成体により構成される。
ハニカム構造体が上記した成分を有していることは、X線回折(XRD)にて確認することができる。
本発明のハニカム構造体は、単一のハニカム焼成体を備えていてもよいし、複数個のハニカム焼成体を備えていてもよい。本発明のハニカム構造体が複数のハニカム焼成体を備える場合、複数個のハニカム焼成体が接着剤層により結合されていることが好ましい。
本発明のハニカム構造体において、ハニカム焼成体を構成するCZ粒子の含有割合は、40〜60重量%であることが好ましい。
セリア−ジルコニア複合酸化物粒子の割合を、40〜60重量%にすることで、昇温しやすいハニカム構造体とすることができる。60重量%を超えると、比重の大きいセリア−ジルコニア複合酸化物粒子の割合が多くなり、ハニカム構造体としての重量が重くなるため、昇温しにくくなることがあり、40重量%未満では、セリア−ジルコニア複合酸化物粒子の助触媒機能が低下するため、排ガスの浄化性能が低下することがある。
本発明のハニカム構造体において、ハニカム焼成体を構成するアルミナ粒子は、θ相のアルミナ粒子であることが好ましい。
アルミナ粒子がθ相のアルミナ粒子であると耐熱性が高いため、貴金属を担持させ、長時間使用した後であっても高い排ガス浄化性能を発揮することができる。
本発明のハニカム構造体において、ハニカム焼成体を構成するアルミナ粒子の含有割合は、15〜35重量%であることが好ましい。
本発明のハニカム構造体の形状としては、円柱状、角柱状、楕円柱状、長円柱状、丸面取りされている角柱状(例えば、丸面取りされている三角柱状)等が挙げられる。
本発明のハニカム構造体において、ハニカム焼成体の貫通孔の形状としては、四角柱状に限定されず、三角柱状、六角柱状等が挙げられる。
貫通孔の形状はそれぞれ異なっていてもよいが、全て同じであることが好ましい。すなわち、ハニカム焼成体の長手方向に垂直な断面において、隔壁に囲まれた貫通孔のサイズが同じであることが好ましい。
本発明のハニカム構造体において、ハニカム焼成体の長手方向に垂直な断面の貫通孔の密度は、31〜155個/cmであることが好ましい。
本発明のハニカム構造体において、ハニカム焼成体にはさらに無機繊維や無機バインダが含まれていてもよい。
無機繊維としては、アルミナ繊維が好ましい。
無機繊維としてアルミナ繊維を用いると、ハニカム構造体の機械的特性を改善することができる。
無機バインダとしては、ベーマイトが好ましい。
焼成工程によって、ベーマイトの大部分がγアルミナとなるからである。
本発明のハニカム構造体においては、ハニカム焼成体に貴金属が担持されていることが好ましい。
貴金属としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウムなどの白金族金属が挙げられる。
ハニカム焼成体全体への貴金属の担持量は、0.1〜15g/Lであることが好ましく、0.5〜10g/Lであることがより好ましい。
本明細書において、貴金属の担持量とは、ハニカム構造体の見掛けの体積当たりの貴金属の重量をいう。なお、ハニカム構造体の見掛けの体積は、空隙の体積を含む体積であり、接着層を含む場合は接着層の体積を含むこととする。
本発明のハニカム構造体において、ハニカム焼成体の外周面には、外周コート層が形成されていてもよい。
外周コート層の厚さは、0.1〜2.0mmであることが好ましい。
[ハニカム構造体の製造方法]
次に、本発明のハニカム構造体を製造する方法について説明する。
本発明のハニカム構造体は、例えば、CZ粒子、アルミナ粒子、無機繊維及び無機バインダを含む原料ペーストを成形することにより、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されたハニカム成形体を作製する成形工程と、上記成形工程により成形されたハニカム成形体を乾燥する乾燥工程と、上記乾燥工程により乾燥されたハニカム乾燥体を脱脂する脱脂工程と、前記脱脂工程により脱脂されたハニカム脱脂体を焼成することにより、ハニカム焼成体を作製する焼成工程と、により作製することができる。
(成形工程)
成形工程では、まず、CZ粒子及びアルミナ粒子を混合して原料ペーストを調製する。
原料ペーストには、さらに無機繊維、無機バインダ、成形助剤、有機バインダ、有機溶剤、造孔剤、分散媒等が含まれていてもよい。
原料ペーストに含まれる有機成分(成形助剤、有機バインダ、有機溶剤、有機造孔剤及びその他の成分)が残留カーボン源となる。
CZ粒子は、排ガス浄化触媒の助触媒(酸素貯蔵材)として用いられている材料である。CZ粒子としては、セリアとジルコニアとが固溶体を形成したものが好ましい。
CZ粒子は、セリウム以外の希土類元素をさらに含んでいてもよい。希土類元素としては、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、イッテルビウム(Yb)、ルテニウム(Lu)等が挙げられる。
CZ粒子は、セリアを30重量%以上含むことが好ましく、40重量%以上含むことがより好ましく、一方、セリアを90重量%以下含むことが好ましく、80重量%以下含むことがより好ましい。また、CZ粒子は、ジルコニアを60重量%以下含むことが好ましく、50重量%以下含むことがより好ましい。このようなCZ粒子は熱容量が小さいため、ハニカム構造体の温度が上昇しやすくなり、暖機性能を高めることができる。
CZ粒子の平均粒子径は耐熱衝撃性を向上させる観点から、1〜50μmであることが好ましい。また、CZ粒子の平均粒子径は1〜30μmであることがより好ましい。CZ粒子の平均粒子径が1〜50μmであると、ハニカム構造体とした際に、表面積が大きくなるため、酸素吸蔵能を高くすることができる。
アルミナ粒子の種類は特に限定されないが、θ相のアルミナ粒子(以下、θ−アルミナ粒子ともいう)であることが好ましい。
θ相のアルミナ粒子をCZ粒子の仕切り材として用いることにより、アルミナ粒子が使用中に熱によって互いに焼結することを抑制できるため、触媒機能を維持することが可能となる。さらに、アルミナ粒子をθ相とすることにより、耐熱性を高くすることができる。
アルミナ粒子の平均粒子径は特に限定されないが、ガス浄化性能及び暖機性能を向上させる観点から、1〜10μmであることが好ましく、1〜5μmであることがより好ましい。
CZ粒子及びアルミナ粒子の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(MALVERN社製 MASTERSIZER2000)により求めることができる。
無機繊維を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、アルミナ、シリカ、炭化ケイ素、シリカアルミナ、ガラス、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム等が挙げられ、二種以上併用してもよい。これらの中では、アルミナ繊維が好ましい。
無機繊維のアスペクト比は、5〜300であることが好ましく、10〜200であることがより好ましく、10〜100であることがさらに好ましい。
なお、無機繊維とは、アスペクト比が5以上のものをいう。
無機バインダとしては、ベーマイトが好ましい。
ベーマイトは、AlOOHの組成で示されるアルミナ1水和物であり、水等の媒体に良好に分散するので、ベーマイトをアルミナバインダとして用いることが好ましい。
また、ベーマイトを用いることで原料ペースト中の水分率を低くし、成形性を高めることができる。
有機バインダとしては、特に限定されないが、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
造孔剤としては、特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、コークス、デンプン等が挙げられる。
造孔剤とは、ハニカム焼成体を製造する際、ハニカム焼成体の内部に気孔を導入するために用いられるものをいう。
成形助剤としては、特に限定されないが、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
分散媒としては、特に限定されないが、水、ベンゼン等の有機溶媒、メタノール等のアルコール等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
上記した原料としてCZ粒子、アルミナ粒子、アルミナ繊維及びアルミナバインダを使用した際、これらの配合割合は、原料中の焼成工程後に残存する全固形分に対し、CZ粒子:40〜60重量%、アルミナ粒子:15〜35重量%、アルミナ繊維:5〜15重量%、アルミナバインダ:5〜20重量%が好ましい。
原料ペーストを調製する際には、混合混練することが好ましく、ミキサー、アトライタ等を用いて混合してもよく、ニーダー等を用いて混練してもよい。
成形工程では、CZ粒子とアルミナ粒子とを含む上記原料ペーストを押出成形することにより、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されたハニカム成形体を得る。
ハニカム成形体の形状は特に限定されるものではないが、円柱形状が好ましい。また、円柱形状の場合の直径が150mm以下であることが好ましい。
また、ハニカム成形体の形状は角柱形状であってもよく、角柱形状である場合は、四角柱形状であることが好ましい。
(乾燥工程)
続いて、ハニカム成形体を乾燥してハニカム乾燥体を得る乾燥工程を行う。
乾燥工程では、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等の乾燥機を用いて、ハニカム成形体を乾燥してハニカム乾燥体を作製する。
(脱脂工程)
続いて、ハニカム乾燥体を脱脂してハニカム脱脂体を得る脱脂工程を行う。
脱脂工程においては脱脂炉を用いてハニカム乾燥体に含まれる有機分を除去する。脱脂炉は後述する焼成工程で使用する焼成炉と一体になっていてもよく、焼成工程と連続して行うようにしてもよい。
ハニカム構造体における隔壁中の残留カーボン量が500〜1500ppmになるように、脱脂工程の条件を下記の方法(複数を組み合わせてもよい)により調整することが好ましい。
(1)昇温速度、脱脂温度を調整する。
(2)ハニカム乾燥体の貫通孔内に通気を行うかを変更する。通気を行わないほうが残留カーボン量が多くなる。
(3)脱脂炉内の酸素濃度を調整する。酸素濃度が低い方が残留カーボン量が多くなる。
(焼成工程)
焼成工程では、脱脂工程により脱脂されたハニカム脱脂体を焼成することにより、ハニカム焼成体を作製する。
焼成工程の温度は、800〜1300℃であることが好ましく、900〜1200℃であることがより好ましい。また、焼成工程の時間は、1〜24時間であることが好ましく、
3〜18時間であることがより好ましい。焼成工程の雰囲気は特に限定されないが、酸素濃度が1〜20%であることが好ましい。
以上の工程により、本発明のハニカム構造体を製造することができる。
(その他の工程)
本発明のハニカム構造体を製造する方法では、必要に応じて、上記ハニカム焼成体に貴金属を担持させる担持工程をさらに含んでいてもよい。
ハニカム焼成体に貴金属を担持する方法としては、例えば、貴金属粒子もしくは錯体を含む溶液にハニカム焼成体又はハニカム構造体を浸漬した後、引き上げて加熱する方法等が挙げられる。
ハニカム構造体が外周コート層を備える場合、外周コート層を形成する前のハニカム焼成体に貴金属を担持してもよいし、外周コート層を形成した後のハニカム焼成体又はハニカム構造体に貴金属を担持してもよい。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記担持工程で担持した貴金属の担持量は、0.1〜15g/Lであることが好ましく、0.5〜10g/Lであることがより好ましい。
本発明のハニカム構造体を製造する方法において、ハニカム焼成体の外周面に外周コート層を形成する場合、外周コート層は、ハニカム焼成体の両端面を除く外周面に外周コート層用ペーストを塗布した後、乾燥固化することにより形成することができる。外周コート層用ペーストとしては、原料ペーストと同じ組成のものが挙げられる。
(実施例)
以下、本発明をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明は、以下の実施例のみに限定されるものではない。
[ハニカム構造体の作製]
(実施例1)
CZ粒子(平均粒子径:2μm)を26.5重量%、θ−アルミナ粒子(平均粒子径:2μm)を13.2重量%、アルミナ繊維(平均繊維径:3μm、平均繊維長:60μm)を5.3重量%、アルミナバインダとしてベーマイトを11.3重量%、有機バインダとしてメチルセルロースを7.8重量%、造孔剤としてアクリル樹脂を1.9重量%、同じく造孔剤としてグラファイトを2.3重量%、成形助剤として界面活性剤であるポリオキシエチレンオレイルエーテルを4.3重量%、及び、イオン交換水を27.4重量%混合混練して、原料ペーストを調製した。
押出成形機を用いて、原料ペーストを押出成形して、円柱状のハニカム成形体を作製した。
マイクロ波乾燥機を用いて、ハニカム成形体を出力1.8A、マイクロ波照射時間110秒で乾燥させた。
[脱脂工程]
得られたハニカム成形体の乾燥体を脱脂してハニカム脱脂体を作製した。
脱脂条件は脱脂温度600℃、脱脂温度までの昇温速度18℃/時間、貫通孔への通気あり、脱脂炉内の酸素濃度18%とした。
[焼成工程]
得られたハニカム脱脂体を1100℃で10時間焼成することにより実施例1に係るハニカム焼成体を作製した。ハニカム焼成体は直径が117.0mm、長さが80mmの円柱状であり、貫通孔の密度が77.5個/cm(500cpsi)、隔壁の厚さが0.127mm(5mil)であった。
(実施例2〜4及び比較例1)
脱脂工程における脱脂温度までの昇温速度、貫通孔への通気の有無、脱脂炉内の酸素濃度を表1に示すように変更した他は実施例1と同様にしてハニカム構造体を作製した。
[残留カーボン量の測定]
各実施例及び各比較例に係るハニカム構造体の隔壁を切り出して粉砕し、隔壁中の残留カーボン量を、燃焼容量法により測定した。
結果を表1に示した。
[昇温時間及び降温時間の測定]
各実施例及び各比較例に係るハニカム構造体に対し、室温(20℃)のハニカム構造体の貫通孔に500℃のガス(空気)を空間速度150000/hrで流入させた。
ハニカム構造体の温度が450℃になったときに流入ガスを加熱するヒータをOFFにして流入ガスを室温(20℃)のガスに切り替えた。
この工程において、ガス流入開始からハニカム構造体の温度が200℃に達するまでの時間を昇温時間とした。
また、ヒータOFFからハニカム構造体の温度が200℃を下回るまでの時間を降温時間とした。
結果を表1に示した。
Figure 2020081954
表1に示すように、本発明のハニカム構造体は、隔壁中の残留カーボン量が500〜1500ppmに制御されているので、ハニカム構造体が冷めてしまう局面において降温時間が長く、冷めにくいハニカム構造体となっていた。そのため、触媒を担持した際に、触媒がガス浄化に有効な期間を長くすることができる。
10 ハニカム構造体
11 ハニカム焼成体
12 貫通孔
13 隔壁
14 外周壁

Claims (5)

  1. 複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されたハニカム焼成体からなるハニカム構造体であって、
    前記ハニカム焼成体は、セリア−ジルコニア複合酸化物粒子とアルミナ粒子とからなり、
    前記隔壁中の残留カーボン量が、500〜1500ppmであることを特徴とするハニカム構造体。
  2. 前記隔壁の気孔率は、50〜65%である請求項1に記載のハニカム構造体。
  3. 前記ハニカム焼成体の前記長手方向に垂直な断面における前記貫通孔の割合が60〜80%である請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
  4. 体積が0.5〜1.5Lである請求項1〜3のいずれか1項に記載のハニカム構造体。
  5. 前記ハニカム焼成体における前記セリア−ジルコニア複合酸化物粒子の割合が、40〜60重量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載のハニカム構造体。
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