JP2020081156A - 固形薬剤分包装置 - Google Patents

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Shiro Omura
司郎 大村
繁幸 山本
Shigeyuki Yamamoto
繁幸 山本
山本 拓
Taku Yamamoto
拓 山本
深津 邦夫
Kunio Fukatsu
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Abstract

【課題】筐体高さを増加させることなく、1台の薬剤分包装置へ収容する薬剤の種類数を増加させる、固形薬剤分包装置を提供する。【解決手段】固形薬剤を収容し、収容した固形薬剤を1つずつ放出する薬剤供給部22を、複数配置するとともに、各薬剤供給部から放出された固形薬剤を下方に導出する、垂直シュート9a、9eを有する薬剤収容棚2a、2b、2c、2d、2eが、横方向に複数列設けられた薬剤収容部24と、薬剤収容部の下方に設けられ、各薬剤収容棚の垂直シュートから放出された固形薬剤を受入れて中央下部開口に集める斜めシュート12と、斜めシュートで集められた固形薬剤を分包紙内に収容させるホッパ14と、薬剤収容棚の垂直シュートから放出される固形薬剤を受入れて一旦保留し、保留した状態で中央方向に移動して保留した固形薬剤を前記斜めシュートに放出する一時保留機構17a、17eと、を具備する固形薬剤分包装置。【選択図】図1

Description

本発明は、錠剤やカプセル剤などの固形薬剤を供給して個包に封入する固形薬剤分包装置に関する。
調剤業務において、数百種類にも及ぶ多様な形状の錠剤やカプセル剤を処方箋に従って、1ケの個包に封入することができる固形薬剤分包装置(特許文献1)が実用化して、調剤業務の中核装置として稼動している。近年、ジェネリック薬剤の登場などによって、薬剤の品種は増大する一方であり、これに対応して、薬剤分包装置を複数台設置して運用する薬局も多くなってきている。
特許第6255528号公報
しかし、複数台の薬剤分包装置を導入し、薬局として全体で使用する薬剤の種類は増やすことはできるが、特定の薬剤分包装置では結局、その筐体に収容している薬剤しか分包できない。そのために、複数台の薬剤分包装置に収容している薬剤を機体から機体へ入れ替えるという付帯的な作業が発生してしまうという問題がある。
薬局に求められているのは、一台の薬剤分包装置で扱いうる薬剤の種類数を増加させることである。単に薬剤の種類数を増加させることは比較的容易で、単純に機体を大型化すれば良いと考えがちである。しかしながら、薬剤分包装置を薬局という屋内へ設置することを考えると、小型エレベータへの積載、室内扉の通過等を考慮する必要がある。それを考慮した寸法としては、高さ2m以下、奥行0.8m以下程度の寸法が求められる。
そのための手段として、図7のような形態の薬剤分包装置1を利用する。図7(a)は1つの薬剤収容棚2を引き出した状態を示す薬剤分包装置1の斜視図、(b)は薬剤収容棚2の断面図である。図7(a)に示すように、薬剤分包装置1には4つの薬剤収容棚2が収納されており、それぞれ手で引出し可能になっている。
図7(b)に示すように、この薬剤収容棚2の左右には薬剤収容容器設置台4が前後方向、上下方向に直交配列している。すなわち、薬剤収容容器設置台4が薬剤収容棚2の両側面に各1列ずつ配置され、各列には前方から後方に沿って5台の薬剤収容容器設置台4が設けられている。さらに、これらの薬剤収容容器設置台4が上下方向に6段配置されている。各薬剤収容容器設置台4にはモータ5が設けられている。薬剤収容容器3が薬剤収容容器設置台4に装着されると、モータ5の軸端のカップリング6は、回転羽根7の下部カップリング8と係合する。そして、薬剤払い出し指令によってモータ5が回転すると、回転羽根7が回転し、内蔵する薬剤Pが薬剤収容容器設置台4を通過する。このとき図示しないセンサで、この薬剤通過を検出した上で、垂直シュート9の内部を落下していき、薬剤収容棚2の下部に設けられた下部開口10から、落下していく。薬剤収容容器3、薬剤収容容器設置台4、モータ5及び回転羽根7等で薬剤供給部を構成する。
図8(a)のように下部開口10から落下する薬剤Pは、一旦貯留シャッタ11に集積する。次に、横に配列する4台の薬剤収容棚2の貯留シャッタ11を同時に開放して、集積した薬剤Pを斜めシュート12に落下させる。落下した薬剤Pは、斜めシュート12の斜面に沿って中央下部出口13に集められ、さらに包装機のホッパ14で、さらに一旦集積する。次に図示しないホッパ14のシャッタを開いて、連続して搬送される分包紙Bの1包分のスペースに落下させる。このようにして複数の薬剤Pが、1包に収容することができる。各薬剤収容棚2のどの場所に配置した薬剤収容容器3の薬剤であっても、他の薬剤に遅れることなく1包に収納することができる。
特に、これらの薬剤収容棚2を横方向に複数列配列し、さらに錠剤収容容器3を薬剤収容棚2の前後方向、上下方向に直交配列する配置は、この種筐体が矩形状である場合、その内部に最も無駄なく高密度で配列しうるものである。
このような優れた特徴を持つ薬剤収容棚式薬剤分包装置において、さらに薬剤の種類数を増やすために、この棚数を増やすことが検討される。図8(b)に、棚数を4列から5列に増加させた例を示す。棚の列数の増加によって横に広がった棚の下部出口開口10に対応するように、斜めシュート12bの間口を広げて大型化する必要がある。単に間口を広げただけでは、斜面の角度が緩やかになって、錠剤Pが滑りにくくなり、錠剤Pが斜めシュート12に滞留する虞があるので、一定以上の角度を維持する必要がある。そうすると斜めシュート12bは、上下方向のサイズも大型化して、図8(a)に示す4棚構成より寸法H1分だけ高くなる。この高さH1は筐体の高さとして筐体のサイズが増加してしまう。このことは、既に屋内設置用に限界まで大型化している筐体では許容されない。筐体の高さを小さくするために、上下方向の薬剤収容容器3の収容数を減らすことも考えられるが、これでは、横方向に棚の列数を増やした意味合いがなくなってしまう。
本発明が解決しようとする課題は、特に筐体高さを増加させることなく、1台の薬剤分包装置へ収容する薬剤の種類数を増加させるという、実際の薬局現場の切実な要請に応えるものである。
本発明は、上述した課題を解決すべくなされたもので、本発明は、固形薬剤を収容し、収容した固形薬剤を1つずつ放出する薬剤供給部を、横方向及び前後方向に複数配置するとともに、これら薬剤供給部を上下方向に複数段配列し、前記各薬剤供給部から放出された固形薬剤を下方に導出する、各薬剤供給部に共通して設けられた垂直シュートを有する薬剤収容棚が、横方向に複数列設けられた薬剤収容部と、前記薬剤収容部の下方に設けられ、前記各薬剤収容棚の垂直シュートから放出された固形薬剤を受入れて中央下部開口に集める斜めシュートと、前記斜めシュートで集められた固形薬剤を分包紙内に収容させるホッパと、前記薬剤収容部と前記斜めシュートとの間に設けられ、前記薬剤収容部の両端に配置された前記薬剤収容棚の垂直シュートから放出される固形薬剤を受入れて一旦保留し、保留した状態で中央方向に移動して保留した固形薬剤を前記斜めシュートに放出する一時保留機構と、を具備する。
実施形態に係る錠剤分包装置の内部を透視した正面図。 一時保留機構の詳細を示す断面図。 一時保留機構の変形例を示す断面図。 他の一時保留機構の例を示す断面図。 他の一時保留機構の変形例を示す斜視図。 図5の一時保留機構の一部切欠断面図。 従来の錠剤分包装置を示す斜視図及び薬剤収容棚を示す断面図。 従来の錠剤分包装置を示す透視図
以下、実施形態に係る固形薬剤分包装置を、図面を用いて説明する。
以下の説明では錠剤として説明するが、本発明は錠剤に限定されるものではなく、カプセル剤、円板状薬剤、玉剤、円筒状薬剤等の固形薬剤にも適用可能なものである。
図1は、実施形態に係る錠剤分包装置の内部を透視した正面図である。図1に示した錠剤分包装置20は基本的に図7及び図8に示した錠剤分包装置と同じであるが、錠剤収容棚2が左から2a〜2eの5列である点で異なる。また、各錠剤収容棚2a〜2eの内部構造も図7(b)に記載した構造と同じであるので詳細な説明は省略する。
そして、錠剤収容棚2a〜2eの薬剤供給容器(薬剤供給部)22,22・・・から放出された錠剤は垂直シュート9a〜9eを介して下部開口10a〜10eに落下する。薬剤供給容器22,22・・・から下部開口10a〜10eまでを薬剤収容部24と呼ぶこととする。薬剤収容部24の下方には薬剤収容部24の垂直シュート9a〜9eから放出される薬剤を受入れる斜めシュート12が設けられている。この斜めシュート12は上端から受入れた錠剤を傾斜部によって下方に形成された中央下部開口13に集めるものである。この斜めシュート12の上端部は、中央側の錠剤収容棚2b〜2dの下部まで開口している。換言すると、斜めシュート12の上端の端部は、両端に位置する錠剤収容棚2a、2eの垂直シュート9a、9eよりも中央側に位置する。
薬剤収容部24と斜めシュート12との間には垂直シュート9a〜9eから放出された錠剤を受入れて一旦保留する一時保留機構が設けられている。
中央側の錠剤収容棚2b〜2dに対応して設けられた一時保留機構15は、下部開口10b〜10dの下部にそれぞれ設けられ、各錠剤収容棚2b〜2dの垂直シュート9b〜9dから放出された錠剤をそれぞれ一旦集積する貯留シャッタ15b〜15dが設けられている。これら貯留シャッタ15b〜15dは、2枚の側壁で形成され、一方の側壁が開閉可能に形成されている。そして、垂直シュート9b〜9dから錠剤を受入れるときは側壁が閉鎖しており、全ての一時保留機構15b〜15dから錠剤を放出するときに一方の側壁が一斉に開放するものである。
また、薬剤収容部24の両端に配置された錠剤収容棚2a、2eに対応する一時保留機構16a、16eは、垂直シュート9a、9eから放出された錠剤を受入れて一旦保留し、錠剤を保留した状態で中央方向に移動し、斜めシュート12の上部まで移動して錠剤を斜めシュート12に放出するようになっている。具体的には、垂直シュート9a、9eの下方に、垂直シュート9a、9eの下部から斜めシュート12の上部に渡って延びた平板17a、17eが設けられている。そして、この平板17a、17eの上に矩形状の保留枡18a、18eが往復移動可能に設けられている。この保留枡18a、18eは、上面と下面とが開放されている。従って、垂直シュート9a、9eから放出された錠剤は保留枡18a、18eの上面から受入れて平板17a、17eの上に一旦保留する。その後、保留枡18a、18eが中央方向に移動する。この保留枡18a、18eが平板17a、17eの端部を越えて移動することによって、錠剤が平板17a、17eの上から保留枡18a、18eの下面からを通って斜めシュート12に落下するものである。
一方の一時保留機構16aについて、図2を用いて詳細に説明する。図2(a)は一時保留機構の平面の断面図、図2(b)は正面の断面図である。
図2で、31及び32はそれぞれ筐体の前板及び後板である。また、17は垂直シュート9の下部から斜めシュート12の上部まで延在している平板である。18は平板17の上を摺動して移動する保留枡である。この保留枡18は前方の薬剤供給容器から後方の薬剤供給容器に亘って細長い形状となっている。また、保留枡18は上面と下面とが開放しており、垂直シュート9aから放出された錠剤がこの上面から保留枡18内に受入れられ、平板17の上に一旦保留される。また、保留枡18の下面は開放され、その下面が平板17の上を摺動するようになっている。
35はモータで、保留枡18をクランク機構によって往復移動させる駆動源である。モータ35の軸36にはクランク38の一端が回転自在に取付けられている。また、クランク38の他端にはロッド39の一端が回転自在に取り付けられている。従って、モータ35が回転することによってクランク38も回転する。クランク38が回転することによって、ロッド39が往復運動する。ロッド39の他端には保留枡18が固定されている。従って、モータ35が回転することによって保留枡18は図中、左右方向に往復移動するものである。これらモータ35、クランク38、ロッド39で駆動機構を構成する。図2では、実線で描いた保留枡18は最も左に位置し、垂直シュート9の下部の位置である。また、破線で示す保留枡18は最も右側に移動した位置である。この位置では保留枡18の下面は平板17の位置を越えて斜めシュート12の上部まで移動している。従って、この移動に伴って平板17上に一旦保留された錠剤Pは保留枡18の下面から斜めシュート12に放出される。
このように、両端に配置された錠剤収容棚2a、2eの垂直シュート9a、9eから放出された錠剤を移動する保留枡18に受入れて一旦保留し、保留した状態で保留枡18を斜めシュート12の上部に移動して、保留枡18から錠剤Pを斜めシュート12に放出するので、斜めシュート12の上端の間口を広げる必要が無く、斜めシュートの高さが高くなることがない。従って、錠剤収容棚2を4列から5列に増加しても筐体の高さが増加することなく、収容する錠剤の種類を増加することができる。
一時保留機構の他の例を、図3(b)を用いて説明する。
図3(b)では錠剤収容棚2を4列設けた例で記載している。図1と同様に錠剤収容棚2a〜2dの薬剤供給容器22,22・・・から垂直シュート9a〜9dを介して下部開口10a〜10dまでを薬剤収容部24と呼ぶこととする。薬剤収容部24の下方には薬剤収容部24の垂直シュート9a〜9dから放出される薬剤を受入れる斜めシュート42が設けられている。この斜めシュート42は上端から受入れた錠剤を傾斜部によって下方に形成された中央下部開口に集めるものである。この斜めシュート42の上端部は、中央側の2つの錠剤収容棚2b〜2cの下部まで開口している。換言すると、斜めシュート42の上端の端部は、両端に位置する錠剤収容棚2a、2dの垂直シュート9a、9dよりも中央側に位置する。このため、斜めシュート42の高さは図1に記載したものと比較して、さらに低くすることができる。
薬剤収容部24と斜めシュート42との間には垂直シュート9a〜9dから放出された錠剤を受入れて一旦保留する一時保留機構が設けられている。両端の錠剤収容棚2a、2dの垂直シュート9a、9dの下部には第1の一時保留機構(第1の保留部)43a、43dが設けられている。この第1の一時保留機構43a、43dは、図1及び図2に記載した一時保留機構16a、16eと同様に、図示しない平板と、この平板上に設けられ、上面と下面とが開放され、平板上を往復移動する第1の保留枡44a、44dとを有する。平板と保留枡の移動機構は図2と同一であるので図示、及び説明を省略する。そして、第1の一時保留機構43a、43dは、垂直シュート9a、9dから錠剤を受入れて一旦保留する。錠剤を保留した状態で保留枡44a、44dが中央方向に移動し、保留した錠剤を下方に放出する。
また、第1の一時保留機構43a、43dの下部には、第1の一時保留機構43a、43dから錠剤を受入れて一旦保留する第2の一時保留機構45a、45bが設けられている。第2の一時保留機構(第2の保留部)45a、45bも図1及び図2に記載した一時保留機構16a、16eと同様に図示しない平板と、この平板上に設けられ、上面と下面とが開放され、平板上を往復移動する第2の保留枡46a、46bを有する。
そして、第1の一時保留機構43a、43dから錠剤を受入れて一旦保留する。錠剤を保留した状態で保留枡46a、46bが中央方向に移動し、保留した錠剤を斜めシュート42に放出する。
さらに、内側の2つの錠剤収容棚2b、2cの垂直シュート9b、9cの下部には第3の一時保留機構(第3の保留部)43b、43cが設けられている。これら第3の一時保留機構43b、43cは第1の一時保留機構43a、43dと同様であるが、垂直シュート9b、9cから錠剤を受入れた後の保留枡44b、44cの移動方向が異なっている。すなわち、第3の一時保留機構43b、43cは垂直シュート9b、9cから錠剤を受入れて一旦保留する。そして、錠剤を保留した状態で保留枡44b、44cが外側方向に移動する。これは、第2の一時保留機構45a、45bが第1の一時保留機構43a、43dの近傍にあるため、第1の一時保留機構の保留枡44a、44dが中央側に移動し、第3の一時保留機構の保留枡44b、44cが外側に移動するものである。そして、それぞれ第2の一時保留機構45a、45bの保留枡46a、46b内に錠剤を放出するものである。
そして、第1の一時保留機構43a、43d及び第3の一時保留機構43b、43cから錠剤を受入れた第2の一時保留機構45a、45bの保留枡46a、46bは中央側に移動して、保留した錠剤を斜めシュート42に放出するものである。
このように、垂直シュート9から放出される錠剤を2段階の一時保留機構によって、一時保留、移動、放出することによって、斜めシュート42の高さをさらに低くすることができる。図3(a)に従来の薬剤分包装置の正面を対比して記載したように、第1乃至第3の一時保留機構と斜めシュート42の高さをあわせた高さが、従来の斜めシュート12の高さに対してH2の高さだけ低くすることができる。
これは、薬局によっては薬剤分包装置の幅が、錠剤収容棚を5列にできないという制限がある場合には、錠剤収容棚を4列にして、棚に収容する薬剤供給容器を6段から7段に増加して収容することにより、収容できる薬剤の種類数を増加させることができるものである。
次に、一時保留機構のさらに他の例を、図4を用いて説明する。図4においては左端の錠剤収容棚2aの下部に設けられた一時保留機構を示している。
図4において、47は垂直シュート9aの下部と斜めシュート12の上部との間を往復移動する保留枡で、一方の側壁47aと他方の側壁47bとで錠剤の収容部を形成している。そして、一方の側壁47aは軸47cを支軸として回動可能に構成されている。また、一方の側壁47aはバネ47dによって一方の側壁47aが閉鎖する方向に付勢されている。さらに48は斜めシュート12の上部に固定された係止部である。保留枡47が斜めシュート12の上部に移動したとき、保留枡47の一方の側壁47aの端部に形成された係合部47eが、この係止部48に当接することで保留枡47の一方の側壁47aが開放する。これら係合部47e、バネ47d、及び係止部48で開閉機構を構成している。
この保留枡47の往復移動の駆動機構は図2に記載したものと同一であるので、同じ符号を付して説明は省略する。
次に、図4の一時保留機構の動作を説明する。
保留枡47は、一方の側壁47aを閉じた状態で、図中、左の位置、すなわち、垂直シュート9aの下部で待機している。そして、垂直シュート9aから錠剤が放出されると、一方の側壁47aと他方の側壁47bとの間に形成された収容部に錠剤を保留する。その後、錠剤を保留したまま、駆動機構によって保留枡47は右方向に移動させられる。右方向に移動して、保留枡47が斜めシュート12の上部に移動すると、保留枡47の係合部47eが係止部48に当接することによって、一方の側壁47aが開放される。その結果、保留枡47の内部に保留された錠剤Pは斜めシュート12に放出される。
このように、図4に記載した実施形態でも、両端に配置された錠剤収容棚2a、2eの垂直シュート9a、9eから放出された錠剤を移動する保留枡47に受入れて一旦保留し、保留した状態で保留枡47を斜めシュート12の上部に移動して、保留枡47から錠剤Pを斜めシュート12に放出する。
従って、斜めシュート12の上端の間口を広げる必要が無く、斜めシュート12の高さが高くなることがない。よって、錠剤収容棚2を4列から5列に増加しても筐体の高さが増加することなく、収容する錠剤の種類を増加することができる。
次に図4に記載した一時保留機構の変形例を図5及び図6を用いて説明する。図5は一時保留機構50の保留枡52の移動の過程を示す斜視図で、図6は保留枡52の移動の過程を示す一部切欠斜視図である。
図5及び図6において、51は逆コの字型のベース部材で、このベース部材51上には保留枡52が設けられている。このベース部材51の下部には図示しない斜めシュートが配置されている。このベース部材51上には、保留枡52の長手方向の両端部に、保留枡52が往復移動するときのスライドレール53、53が設けられている。保留枡52の下部に設けられた台座54の両端には、スライドレール53、53に勘合して案内されるボールユニット55、55が設けられている。
台座54には、傾斜して固定された側壁56が設けられている。また、台座54の長手方向の両端には、側壁56と連結した一対の端面壁57、57が台座54に固定されて形成されている。これら一対の端面壁57、57間には、側壁56と反対側の位置に、下側に開放したコ字条の枠体58が設けられている。この枠体58内には、図6に示すように一対の端面壁57、57に回動可能に支持された回動軸59が取付けられている。この回動軸59には、側壁56と対向した回動側壁60が設けられている。側壁56、端面壁57、57及び回動側壁60の間で錠剤の収容部61を形成している。この回動側壁60は、回動軸59を中心として回動することにより、収容部61の下部を開閉する。
手前側の端面壁57の外側には、一端を回動軸59に固定され、他端にコロ62が取付けられたレバー63が設けられている。また、手前側の端面壁57には、軸64を中心に回動するカム65が設けられ、このカム65の周囲にコロ62が当接している。そして、レバー63は図示しないバネによって反時計方向に回動付勢されている。カム65にはシャフト66の一端が取付けられ、このシャフト66の他端にはローラ67が取付けられている。また、ベース51にはローラ67と対向する位置に滑り台70が設けられている。
これら、コロ62、レバー63、軸64、カム65、シャフト66、ローラ67及び滑り台70で開閉機構を構成している。
また、ベース部材51の下面にはモータ75が設けられ、そのモータ軸76がベース部材51の上面に突出している。なお、図5ではモータ75を省略している。モータ軸76にはクランク78の一端が固定され、クランク78の他端にはロッド79の一端が回転自在に取付けられている。そして、ロッド79の他端は台座54に回転自在に取付けられている。従って、モータ75が回転することによってクランク78、ロッド79が回転し、保留枡52を往復移動する構成となっている。これらモータ75、クランク78、ロッド79で駆動機構を構成する。
次に、このように構成された一時保留機構50の動作を説明する。
図5(a)、図6(a)は初期位置を示している。この位置では、保留枡52の収容部61が図1に示した垂直シュート9aの下部に位置している。また、この位置では、収容部61を形成する回動側壁60は、コロ62がカム65の大径部に当接しているので、レバー63が時計方向に回動された状態である。その結果、回動側壁60は収容部61の下端を閉鎖している。この状態で垂直シュート9aから錠剤が放出されると、放出された錠剤を収容部61に一旦保留する。
その後、モータ75が回転することにより、図5(b)、図6(b)に示すように、クランク78とロッド79が回動し、錠剤を収容した状態で保留枡52を移動させる。図5(b)に示すように、この位置でローラ67が滑り台70の傾斜部に乗り上げる。ローラ67が滑り台70の傾斜部に乗り上げることにより、カム65が時計方向に回動を開始する。この回動に伴って、カム65に当接しているコロ62がカム65の径の小さい部分に当接する。その結果、レバー63が反時計方向に回動し、レバー63の軸と同軸の回動軸59も反時計方向に回動する。したがって回動軸59に固定されている回動側壁60も反時計方向に回動を開始する。
図5(c)、図6(c)に示すようにさらにモータ75が回転し、クランク78とロッド79が一直線状になったときに保留枡52が最も移動させられ、ローラ67が滑り台70の最も高い位置に乗り上げる。その結果、コロ62がカム65の小径部に当接し、回動側壁60を最大に開放する。従って、保留枡52の収容部61に保留されていた錠剤は、保留枡52から下部に位置する斜めシュート12に放出される。
その後、モータ75がさらに回転し、保留枡52が初期位置に戻ると、ローラ67が滑り台70から降下し、コロ62がカム65の大径部に当接するので回動側壁60も時計方向に回動して保留枡52の収容部61を閉鎖する。
上述のような一時保留機構50によると、保留枡52の移動に連動して回動側壁60を開閉することができ、錠剤の保留と放出とを確実に行うことができるものである。
以上のような実施形態によれば、筐体の高さを増加させること無く、収容する錠剤の種類を増加させることができ、実際の薬局現場での要請に応えることができるものである。
本発明のいくつかの実施形態、変形例を説明したが、これらの実施形態、変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態、変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1・・・錠剤分包装置(薬剤分包装置)
2・・・錠剤収容棚(薬剤収容棚)
3・・・錠剤収容容器(薬剤収容容器)
4・・・錠剤収容容器設置台(薬剤収容容器設置台)
9・・・垂直シュート
10・・・下部開口
12、42・・・斜めシュート
14・・・ホッパ
15,16,43,45,50・・・一時保留機構
17・・・平板
18,44,46,52・・・保留枡
22・・・錠剤収容容器(薬剤供給部)
24・・・薬剤収容部
43a,43d・・・第1の保留機構(第1の保留部)
45a,45b・・・第2の保留機構(第2の保留部)
43b,43c・・・第3の保留機構(第3の保留部)
35,75・・・モータ(駆動機構)
38,78・・・クランク(駆動機構)
39,79・・・ロッド(駆動機構)

Claims (6)

  1. 固形薬剤を収容し、収容した固形薬剤を1つずつ放出する薬剤供給部を、横方向及び前後方向に複数配置するとともに、これら薬剤供給部を上下方向に複数段配列し、前記各薬剤供給部から放出された固形薬剤を下方に導出する、各薬剤供給部に共通して設けられた垂直シュートを有する薬剤収容棚が、横方向に複数列設けられた薬剤収容部と、
    前記薬剤収容部の下方に設けられ、前記各薬剤収容棚の垂直シュートから放出された固形薬剤を受入れて中央下部開口に集める斜めシュートと、
    前記斜めシュートで集められた固形薬剤を分包紙内に収容させるホッパと、
    前記薬剤収容部と前記斜めシュートとの間に設けられ、前記薬剤収容部の両端に配置された前記薬剤収容棚の垂直シュートから放出される固形薬剤を受入れて一旦保留し、保留した状態で中央方向に移動して保留した固形薬剤を前記斜めシュートに放出する一時保留機構と、
    を有する固形薬剤分包装置。
  2. 前記斜めシュートの上端端部は、前記薬剤収容部の両端に位置する薬剤収容棚の垂直シュートよりも中央側に位置する、請求項1記載の固形薬剤分包装置。
  3. 前記一時保留機構は、
    前記両端の前記薬剤収容棚の垂直シュートの下端から前記斜めシュートの上端まで延在する平板と、
    上面と下面とが開放され、その下面が前記平板の上を摺動して前記垂直シュートの下部から斜めシュートの上部まで移動する矩形の保留枡と、
    前記保留枡を前記垂直シュートの下部と前記斜めシュートの上部と間で往復移動させる駆動機構と、
    を有し、前記保留枡が前記垂直シュートの下部に位置するとき、前記垂直シュートから放出される固形薬剤を上面から受入れて、前記平板上に保留し、前記保留枡が前記平板を超えて中央側に移動したとき、前記保留枡の下面から前記固形薬剤を前記斜めシュートに放出する、請求項2記載の固形薬剤分包装置。
  4. 前記一時保留機構は、
    前記両端に配置された前記薬剤収容棚の垂直シュートから放出される固形薬剤を受入れて一旦保留し、固形薬剤を保留した状態で中央方向に移動して固形薬剤を下方に放出する第1の保留部と、
    前記第1の保留部の下部に位置し、前記第1の保留部が中央方向に移動したとき前記第1の保留部から放出された固形薬剤を受入れて一旦保留し、保留した状態で中央方向に移動して固形薬剤を前記斜めシュートに放出する第2の保留部と、
    を有する請求項2記載の固形薬剤分包装置。
  5. 前記一時保留機構は、
    前記両端よりも中央側に配置された前記薬剤収容棚の垂直シュートから放出される固形薬剤を受入れて一旦保留し、固形薬剤を保留した状態で移動して、前記第2の保留部に固形薬剤を放出する第3の保留部を、
    さらに有する請求項4記載の固形薬剤分包装置。
  6. 前記一時保留機構は、
    上面が開放し、一方の側壁が開閉可能な保留枡と、
    前記保留枡を前記垂直シュートの下部と前記斜めシュートの上部と間で往復移動させる駆動機構と、
    前記保留枡が前記垂直シュートの下部に位置するとき、前記一方の側壁を閉鎖した状態で垂直シュートからの固形薬剤を受入れて保留し、前記斜めシュートの上部に移動したとき、前記保留枡の一方の側壁を開放して、前記保留枡内の固形薬剤を前記斜めシュートに放出する開閉機構と、
    を有する請求項2記載の固形薬剤分包装置。
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