JP2020080240A - ブランチケーブル、及び、ブランチケーブルの製造方法 - Google Patents

ブランチケーブル、及び、ブランチケーブルの製造方法 Download PDF

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光司 西村
内田 桂
Katsura Uchida
桂 内田
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Masayuki Hayashi
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Abstract

【課題】接続部分の電気的及び機械的な接続信頼性を確保することができるブランチケーブル、及び、このブランチケーブルの製造方法を提供する。【解決手段】ブランチケーブル1は、幹線2と分岐線3を備えて構成される。幹線2及び分岐線3は、それぞれ所定位置の被覆9、10を除去して形成される幹線側導体露出部7及び分岐線側導体露出部8を有する。幹線側導体露出部7及び分岐線側導体露出部8の電気的な接続部分6は、溶接にて形成される。接続部分6の形成にあたり、予め幹線側導体露出部7と分岐線側導体露出部8のいずれか一方には、いずれか他方の溶接受け面11と面接触する溶接被受け面12が形成される。溶接被受け面12は、この断面形状が溶接受け面11の断面形状に合致するように形成される。【選択図】図2

Description

本発明は、マンションやビルディング、集合住宅、工場、トンネル等の低圧配線に用いられるブランチケーブル、及び、このブランチケーブルの製造方法に関する。
従来、マンションやビルディング等に配線される(敷設される)電力ケーブルは、現場にて幹線と分岐線との電気的な接続、また、絶縁処理が施されていた。そのため現場では時間がとられ、工期が長くなってしまうという問題点があった。この問題点の解消として現場での加工削減を目的とし、予め自社工場内で幹線と分岐線とを接続・絶縁処理することが一般的になった。すなわち、例えば、特許文献1に開示されるブランチケーブルでの提供が一般的になった。
図10に図示する特許文献1のブランチケーブル100は、幹線101と、分岐線102と、吊り上げ金具103とを備えて構成されている。幹線101と分岐線102は、これらの電気的な接続部分104が形成されて、分岐線102が幹線101から分岐されている。
図11において、引用符号105は、幹線101の中間における被覆107を除去して(皮むきして)形成される幹線側導体露出部を示す。また、引用符号106は、分岐線102の端末における被覆108を除去して形成される分岐線側導体露出部を示す。接続部分104は、幹線側導体露出部105と分岐線側導体露出部106とを溶接(例えば、抵抗溶接)にて接続状態にすることにより形成されている。なお、引用符号109は溶接部分を示す。
引用符号110は絶縁処理部であり、絶縁処理部110は、接続部分104を覆うようにして形成されている。
特許文献1に開示されるブランチケーブルは、図12に図示するブランチケーブル200のように形成してもよいものする。
図12において、引用符号205は、幹線201の中間における被覆207を除去して(皮むきして)形成される幹線側導体露出部を示す。また、引用符号206は、分岐線202の端末における被覆208を除去して形成される分岐線側導体露出部を示す。接続部分204は、幹線側導体露出部205と分岐線側導体露出部206とを接続状態にすることにより形成されている。なお、引用符号209は溶接部分を示す。
ここで、接続部分204の形成にあたり、ブランチケーブル200においては、パイプ部材211が用いられている。パイプ部材211は、予め分岐線側導体露出部206に組み付けられて(パイプ部材211の貫通孔に分岐線側導体露出部206を挿通して)幹線側導体露出部205との電気的な接続に用いられている。接続部分204は、分岐線側導体露出部206に組み付けられたパイプ部材211と幹線側導体露出部205とを溶接(例えば、超音波溶接)にて接続状態にすることにより形成されている。
引用符号210は絶縁処理部であり、絶縁処理部210は、接続部分204を覆うようにして形成されている。絶縁処理部210の構成及び構造は、図11に図示する絶縁処理部110と同一であるため、ここでは説明を省略するものとする。
特許文献1のブランチケーブル100、200によれば、幹線側導体露出部105、205と分岐線側導体露出部106、206とを溶接にて接続することで、圧縮コネクタ(特許文献1の図10(b)参照)を用いて幹線側導体露出部105、205と分岐線側導体露出部106、206とを接続するよりも短時間で接続することができる。また、特許文献1のブランチケーブル100、200によれば、圧縮コネクタを用いた場合と比べて、絶縁処理部110、210のサイズを小さくすることができる。
また、特許文献1のブランチケーブル200によれば、分岐線202のように径の大きいものは、素線が太く分岐線側導体露出部206において導体がばらけ易いため、このばらけを防止することができる。
特開2017−17030号公報
ところで、特許文献1のブランチケーブル100では、接続部分104の形成にあたり、幹線側導体露出部105に分岐線側導体露出部106を重ねて溶接する場合、以下のような問題点があった。すなわち、幹線側導体露出部105と分岐線側導体露出部106は、それぞれの径が大きく剛性が強いため、溶接時に掛かる荷重だけでは溶接部分109を十分に変形させることができず、溶接部分109における溶接面積が狭いままとなってしまうということがあった。このように溶接面積が狭いままであると、溶接強度を必要十分に確保することができないというような問題点があった。したがって、接続部分の電気的及び機械的な接続信頼性を確保することが難しいという問題点があった。
また、特許文献1のブランチケーブル200のように、幹線側導体露出部205と分岐線側導体露出部206に組み付けられたパイプ部材211とを溶接する場合も、上記と同様の問題点があった。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、接続部分の電気的及び機械的な接続信頼性を確保することができるブランチケーブル、及び、このブランチケーブルの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明のブランチケーブルは、幹線及び分岐線を備えるとともに絶縁処理部を有し、前記幹線及び前記分岐線は、それぞれ、所定位置の被覆を除去して形成される幹線側導体露出部及び分岐線側導体露出部を有し、前記絶縁処理部は、前記幹線側導体露出部及び前記分岐線側導体露出部の電気的な接続部分を覆うように形成され、該接続部分は、前記幹線側導体露出部と前記分岐線側導体露出部とが溶接されて形成され、前記接続部分の形成にあたり、予め前記幹線側導体露出部と前記分岐線側導体露出部のいずれか一方には、いずれか他方の溶接受け面と面接触する溶接被受け面が形成され、前記溶接被受け面は、この断面形状が前記溶接受け面の断面形状に合致するように形成されることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、接続部分の形成にあたり、予め幹線側導体露出部と分岐線側導体露出部のいずれか一方には、いずれか他方の溶接受け面と面接触する溶接被受け面が形成され、溶接被受け面は、この断面形状が溶接受け面の断面形状に合致するように形成されることから、溶接部分における溶接面積を従来に比べて広く確保することができる。すなわち、溶接強度を必要十分に確保することができる。
また、本発明によれば、溶接被受け面の断面形状が溶接受け面の断面形状に合致するように形成されることから、従来のように、幹線側導体露出部と分岐線側導体露出部とを単に重ねて溶接した場合に比べて、接続部分の、幹線側導体露出部と分岐線側導体露出部の配列方向におけるサイズを小さくすることができる。
請求項2記載の本発明のブランチケーブルは、請求項1に記載のブランチケーブルにおいて、前記溶接被受け面を前記分岐線側導体露出部側に形成する場合、前記分岐線側導体露出部に組み付けられた導電性のパイプ部材に前記溶接被受け面を形成することを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、溶接被受け面を分岐線側導体露出部側に形成する場合、分岐線側導体露出部に組み付けられた導電性のパイプ部材に溶接被受け面を形成するため、パイプ部材を用いた場合であっても、溶接部分における溶接面積を従来に比べて広く確保することができる。すなわち、溶接強度を必要十分に確保することができる。
また、本発明によれば、溶接被受け面の断面形状が溶接受け面の断面形状に合致するように形成されることから、従来のように、幹線側導体露出部と分岐線側導体露出部に組み付けられたパイプ部材とを単に重ねて溶接した場合に比べて、接続部分の、幹線側導体露出部とパイプ部材(分岐線側導体露出部)の配列方向におけるサイズを小さくすることができる。
また、本発明によれば、パイプ部材を用いることから、分岐線側導体露出部のバラケを防止することができるのは勿論のこと、幹線側導体露出部との接続を安定させることができる。さらには、幹線側導体露出部と分岐線側導体露出部との素線径が異なってもパイプ部材により溶接面積を十分に確保することができる。
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の本発明のブランチケーブルの製造方法は、幹線及び分岐線それぞれの所定位置の被覆を除去して幹線側導体露出部及び分岐線側導体露出部を形成する被覆除去工程と、前記幹線側導体露出部と前記分岐線側導体露出部とを溶接して接続部分を形成する接続部分形成工程と、前記接続部分を覆うように絶縁処理部を形成する絶縁処理部形成工程と、を含み、前記被覆除去工程と前記接続部分形成工程との間に、前記幹線側導体露出部と前記分岐線側導体露出部のいずれか一方に、いずれか他方の溶接受け面と面接触する溶接被受け面を形成する溶接被受け面形成工程をさらに含み、該溶接被受け面形成工程では、前記溶接被受け面を、この断面形状が前記溶接受け面の断面形状に合致するように形成することを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によれば、接続部分の形成にあたり、予め幹線側導体露出部と分岐線側導体露出部のいずれか一方には、いずれか他方の溶接受け面と面接触する溶接被受け面が形成され、溶接被受け面は、この断面形状が溶接受け面の断面形状に合致するように形成されることから、溶接部分における溶接面積を従来に比べて広く確保することができる。すなわち、溶接強度を必要十分に確保することができる。
また、本発明によれば、溶接被受け面の断面形状が溶接受け面の断面形状に合致するように形成されることから、従来のように、幹線側導体露出部と分岐線側導体露出部とを単に重ねて溶接した場合に比べて、接続部分の、幹線側導体露出部と分岐線側導体露出部の配列方向におけるサイズを小さくすることができる。
本発明によれば、幹線側導体露出部と分岐線側導体露出部との溶接部分における溶接強度を必要十分に確保することができるため、接続部分の電気的及び機械的な接続信頼性を確保することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、従来に比べて、接続部分の、幹線側導体露出部と分岐線側導体露出部の配列方向におけるサイズを小さくすることができるため、ブランチケーブル敷設時にマンションやビルディング等の貫通孔に挿通し易くなり、ブランチケーブル敷設時の作業性の向上を図ることができるという効果を奏する。
本発明のブランチケーブルの実施例1を示す概略図である。 図1の接続部分を示す図であり、(a)は接続部分の拡大図、(b)は(a)におけるA−A間断面図である。 本発明のブランチケーブルの実施例1における溶接被受け面形成工程を説明するための図であり、(a)は溶接被受け面形成前の断面図、(b)は溶接被受け面が形成された状態の断面図である。 溶接被受け面形成工程が完了したときの断面図である。 本発明のブランチケーブルの実施例2を示す図であり、(a)は接続部分の拡大図、(b)は(a)におけるD−D間断面図である。 本発明のブランチケーブルの実施例2における溶接被受け面形成工程を説明するための図であり、(a)は溶接被受け面形成前の断面図、(b)は溶接被受け面形成後の断面図である。 本発明のブランチケーブルの実施例2における溶接被受け面形成工程の他の例を説明するための図であり、(a)は溶接被受け面形成前の断面図、(b)は溶接被受け面形成後の断面図である。 本発明のブランチケーブルの実施例3を示す図であり、(a)は接続部分形成前の断面図、(b)は接続部分形成後の断面図である。 本発明のブランチケーブルの実施例4を示す図であり、(a)は接続部分形成前の断面図、(b)は接続部分形成後の断面図である。 従来技術のブランチケーブルを示す概略図である。 図10の接続部分を示す図であり、(a)は接続部分の拡大図、(b)は(a)におけるE−E間断面図である。 図10の接続部分の他の例を示す図であり、(a)は接続部分の拡大図、(b)は(a)におけるF−F間断面図である。
以下、図1−図4を参照しながら、本発明に係るブランチケーブルの実施例1について、また、図5−図7を参照しながら、本発明に係るブランチケーブルの実施例2について、また、図8を参照しながら、本発明に係るブランチケーブルの実施例3について、また、図9を参照しながら、本発明に係るブランチケーブルの実施例4について、それぞれ、説明する。
図1は本発明のブランチケーブルの実施例1を示す概略図、図2は図1の接続部分を示す図であり、(a)は接続部分の拡大図、(b)は(a)におけるA−A間断面図、図3は本発明のブランチケーブルの実施例1における溶接被受け面形成工程を説明するための図であり、(a)は溶接被受け面形成前の断面図、(b)は溶接被受け面が形成された状態の断面図、図4は溶接被受け面形成工程が完了したときの断面図である。
図1において、引用符号1は本発明のブランチケーブルを示す。ブランチケーブル1は、マンションやビルディング(以下ビルと略記する)、集合住宅、工場、トンネル等の低圧配線に用いられる。ブランチケーブル1は、分岐付ケーブルと呼ばれることもある。このようなブランチケーブル1は、幹線2と、複数の分岐線3と、吊り上げ金具4とを備えて構成されている。ブランチケーブル1における引用符号5は、後述する接続部分6を覆う絶縁処理部を示す。以下、まず、ブランチケーブル1の敷設について説明し、しかる後、ブランチケーブル1の各構成について説明する。
まず、ブランチケーブル1の敷設について説明する。
ここで、ブランチケーブル1は、例えば、ビル内に敷設するものとする。 特に図示しないが、ビルの最上階の天井部等には、吊り下げ用のフックが設けられている。このフックには、滑車が取り付けられ、滑車には牽引用のワイヤーが掛けられる。ワイヤーは、この一端がビルの各階の仕切壁に形成された貫通孔に通された後、ブランチケーブル1の搬入先である最下階まで降ろされる。最下階まで降ろされたワイヤーの一端は、ブランチケーブル1の吊り上げ金具4に取り付けられる。
ワイヤーの他端側を引っ張ると、ブランチケーブル1は吊り上げられ、各階の貫通孔を通過する。この時、ブランチケーブル1は本発明の特徴によりスムーズに貫通孔を通過する。吊り上げ金具4の部分がフックの位置まで来るようにブランチケーブル1の吊り上げを行った後、吊り上げ金具4をフックに取り付けると、ブランチケーブル1は天井部から吊り下がった状態になる。
ここまでを行うと、分岐線3は電気配線が必要な各階の所定位置にあり、分岐線3の例えば端末を各種電気機器(一般コンセント、照明器具、分電盤等)に接続すれば、ブランチケーブル1の敷設が完了する。なお、天井部から吊り下がった状態のブランチケーブル1は、各階において中間支持具にて幹線2が固定される。
つぎに、幹線2及び分岐線3の電気的な接続部分6について説明する。
図1及び図2に図示する幹線2及び分岐線3としては、例えば、600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルが採用されるものとする。幹線2及び分岐線3には、これらの電気的な接続部分6が形成されている。分岐線3は、接続部分6を介して幹線2から分岐されている。接続部分6は、幹線側導体露出部7と分岐線側導体露出部8とを電気的に接続することにより形成されている。接続部分6は、幹線側導体露出部7と分岐線側導体露出部8とが溶接されて形成されている。本実施例では、上記溶接として、超音波溶接を採用するものとする(溶接技術での接続であればよく、その他、例えば、抵抗溶接、スポット溶接等であってもよいものとする)。
つぎに、幹線側導体露出部7について説明する。
図2に図示する幹線側導体露出部7は、幹線2の中間における被覆9を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆9の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。幹線2の導体(幹線側導体露出部7)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている。
本実施例では、幹線側導体露出部7は、図2(b)に図示するように、この外面に、溶接受け面11を有している。本実施例における溶接受け面11は、図2(b)に図示するように、幹線側導体露出部7の断面周方向における所定の範囲であるものとする。溶接受け面11は、この断面形状が後述する溶接被受け面12の断面形状に合致するように形成されている。
つぎに、分岐線側導体露出部8について説明する。
図2に図示する分岐線側導体露出部8は、分岐線3の端末における被覆10を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆10の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。分岐線3の導体(分岐線側導体露出部8)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている。なお、分岐線側導体露出部8は、後述する溶接被受け面12が形成されるため、図2(b)に図示するように、圧縮されて、潰されたような形状に(本実施例では、断面形状が略三日月形となるように)形成されている。
本実施例では、分岐線側導体露出部8は、図2(b)に図示するように、この外面に、溶接被受け面12が形成されている。溶接被受け面12は、接続部分6の形成の際に溶接が採用されることから、溶接し易い構造や接続状態を安定させる構造、溶接面積を必要十分に確保することができる構造等にするために、分岐線側導体露出部8に予めフォーミング加工を施すことにより形成される部分である。溶接被受け面12は、幹線側導体露出部7の溶接受け面11と面接触するように形成されている。本実施例における溶接被受け面12は、図2(b)に図示するように、この断面形状が幹線側導体露出部7の溶接受け面11の断面形状に合致するように形成されている。
つぎに、絶縁処理部5について説明する。
図1及び図2に図示する絶縁処理部5は、接続部分6を覆うようにして形成されている。具体的には、塩化ビニール樹脂、ポリエチレン等を用いたモールド成形により、図2(a)に図示するような形状に形成されている。なお、絶縁処理部5は、幹線2の被覆9及び分岐線3の被覆10も覆うようにして形成されている。
つぎに、ブランチケーブル1の製造方法について説明する。
まず、被覆除去工程において、幹線2及び分岐線3それぞれの所定位置の被覆9、10を除去して幹線側導体露出部7及び分岐線側導体露出部8を形成する。
しかる後、溶接被受け面形成工程において、分岐線側導体露出部8に、溶接被受け面12を形成する。溶接被受け面12の形成は、まず、図3(a)に図示するように、分岐線側導体露出部8を上ダイス14と、上ダイス14に対向する下ダイス15との間に配置した後に、上ダイス14を図3(a)に図示する矢印Bの指示する方向に移動させ、上ダイス14及び下ダイス15にてフォーミングする。分岐線側導体露出部8は、図3(b)に図示するように圧縮されて、結果、溶接被受け面12が形成される。しかる後、上ダイス14を図4に図示する矢印Cの指示する方向に移動させ分岐線側導体露出部8を取り出す。
しかる後、接続部分形成工程において、幹線側導体露出部7と分岐線側導体露出部8とを溶接して接続部分6を形成する。接続部分6の形成は、分岐線側導体露出部8の溶接被受け面12を幹線側導体露出部7の溶接受け面11に合致させた後に、分岐線側導体露出部8の上から押し付けるように図示しない超音波接合ホーンを当てて超音波溶接を施すことにより行う。超音波溶接が施されると、上記合致させた部分に振動によるエネルギーが集中し、結果、部材同士の溶接(引用符号13は溶接部分を示す)が行われて接続部分6が形成される。
しかる後、絶縁処理部形成工程において、接続部分6を覆うように絶縁処理部5を形成する。絶縁処理部5の形成は、塩化ビニール樹脂、ポリエチレン等を用いたモールド成形により、図2(a)に図示するような形状に形成する。以上により、ブランチケーブル1の製造が完了する。
つぎに、ブランチケーブル1と従来のブランチケーブル100との比較について説明する。
ブランチケーブル1によれば、接続部分6の形成にあたり、予め分岐線側導体露出部8には、幹線側導体露出部7の溶接受け面11と面接触する溶接被受け面12が形成され、溶接被受け面12は、この断面形状が溶接受け面11の断面形状に合致するように形成されることから、溶接部分13における溶接面積を、従来のブランチケーブル100(図11参照)の溶接部分109における溶接面積に比べて広く確保することができる。すなわち、ブランチケーブル1によれば、従来のブランチケーブル100よりも溶接強度を必要十分に確保することができる。
また、ブランチケーブル1によれば、溶接被受け面12の断面形状が溶接受け面11の断面形状に合致するように形成されることから、従来のブランチケーブル100の接続部分104ように、幹線側導体露出部105と分岐線側導体露出部106とを単に重ねて溶接した場合に比べて、接続部分6の、幹線側導体露出部7と分岐線側導体露出部8の配列方向におけるサイズを小さくすることができる。
つぎに、ブランチケーブル1の効果について説明する。
以上、図1−図4を参照しながら説明してきたように、ブランチケーブル1によれば、幹線側導体露出部7と分岐線側導体露出部8との溶接部分6における溶接強度を必要十分に確保することができるため、接続部分6の電気的及び機械的な接続信頼性を確保することができるという効果を奏する。
また、ブランチケーブル1によれば、従来に比べて、接続部分6の、幹線側導体露出部7と分岐線側導体露出部8の配列方向におけるサイズを小さくすることができるため、ブランチケーブル1の敷設時にマンションやビルディング等の貫通孔に挿通し易くなり、ブランチケーブル1の敷設時の作業性の向上を図ることができるという効果を奏する。
本発明に係るブランチケーブルは、実施例1の他、下記の実施例2を用いてもよいものとする。以下、図5−図7を参照しながら、実施例2について説明する。
図5は本発明のブランチケーブルの実施例2を示す図であり、(a)は接続部分の拡大図、(b)は(a)におけるD−D間断面図、図6は本発明のブランチケーブルの実施例2における溶接被受け面形成工程を説明するための図であり、(a)は溶接被受け面形成前の断面図、(b)は溶接被受け面形成後の断面図、図7は本発明のブランチケーブルの実施例2における溶接被受け面形成工程の他の例を説明するための図であり、(a)は溶接被受け面形成前の断面図、(b)は溶接被受け面形成後の断面図である。
図5において、引用符号21は本発明のブランチケーブルを示す。ブランチケーブル21は、実施例1と同様、マンションやビルディング(以下ビルと略記する)、集合住宅、工場、トンネル等の低圧配線に用いられる。このようなブランチケーブル21は、幹線22と、複数の分岐線23と、図示しない吊り上げ金具(図1参照)とを備えて構成されている。ブランチケーブル21における引用符号25は、後述する接続部分26を覆う絶縁処理部を示す。以下、ブランチケーブル21の各構成について説明する。なお、ブランチケーブル21の敷設は、実施例1と同様であるため、ここでは説明を省略するものとする。
まず、幹線22及び分岐線23の電気的な接続部分26について説明する。
図5に図示する幹線22及び分岐線23としては、実施例1と同様に600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルが採用されるものとする。幹線22及び分岐線23には、これらの電気的な接続部分26が形成されている。分岐線23は、接続部分26を介して幹線22から分岐されている。接続部分26は、幹線側導体露出部27と分岐線側導体露出部28とを電気的に接続することにより形成されている。接続部分26の形成にあたり、本実施例では、パイプ部材34を用いることが特徴になる。
つぎに、幹線側導体露出部27について説明する。
図5に図示する幹線側導体露出部27は、幹線22の中間における被覆29を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆29の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。幹線22の導体(幹線側導体露出部27)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている。なお、幹線22は、分岐線23よりも導体サイズが大きく、そのため素線径も大きくなるものとする(図中では素線径が異なることを示すため誇張してある)。
本実施例では、幹線側導体露出部27は、図5(b)に図示するように、この外面に、溶接受け面31を有している。本実施例における溶接受け面31は、図5(b)に図示するように、幹線側導体露出部27の断面周方向における所定の範囲であるものとする。溶接受け面31は、この断面形状が後述する溶接被受け面32の断面形状に合致するように形成されている。
つぎに、分岐線側導体露出部28について説明する。
図5に図示する分岐線側導体露出部28は、分岐線23の端末における被覆30を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆30の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。分岐線23の導体(分岐線側導体露出部28)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている(素線は幹線22の素線より細いものとする)。
つぎに、パイプ部材34について説明する。
図5に図示するパイプ部材34は、銅製で所定長さに形成されている(幹線22及び分岐線23の素線材料に合わせた材料で形成することが好ましい)。パイプ部材34は、幹線側導体露出部27と分岐線側導体露出部28とを電気的に接続するために用いられる部材である。具体的には、予め分岐線側導体露出部28に組み付けられて幹線側導体露出部27との電気的な接続に用いられている。パイプ部材34は、以下の説明でも分かるようになるが、本発明に欠かせない部材であり、また、電気的な接続を良好に行えるような部材でもある。なお、パイプ部材34の組み付けとは、パイプ部材34の貫通孔に分岐線側導体露出部28を挿通することである。
本実施例では、パイプ部材34は、図5(b)に図示するように、分岐線側導体露出部28に組み付けられた状態において、この外面(長辺の部分)に、溶接被受け面32が形成されている。溶接被受け面32は、接続部分26の形成の際に溶接が採用されることから、溶接し易い構造や接続状態を安定させる構造、溶接面積を必要十分に確保することができる構造等にするために、パイプ部材34に予めフォーミング加工を施すことにより形成される部分である。溶接被受け面32は、幹線側導体露出部27の溶接受け面31と面接触するように形成されている。本実施例における溶接被受け面32は、図5(b)に図示するように、この断面形状が幹線側導体露出部27の溶接受け面31の断面形状に合致するように形成されている。
つぎに、絶縁処理部25について説明する。
図5に図示する絶縁処理部25は、接続部分26を覆うようにして形成されている。具体的には、塩化ビニール樹脂、ポリエチレン等を用いたモールド成形により、図5(a)に図示するような形状に形成されている。なお、絶縁処理部25は、幹線22の被覆29及び分岐線23の被覆30も覆うようにして形成されている。
つぎに、ブランチケーブル21の製造方法について説明する。
まず、被覆除去工程において、実施例1と同様、幹線22及び分岐線23それぞれの所定位置の被覆29、30を除去して幹線側導体露出部27及び分岐線側導体露出部28を形成する。なお、分岐線側導体露出部28には、パイプ部材34を組み付けておく(図6(a)参照)。
しかる後、溶接被受け面形成工程において、パイプ部材34に、溶接被受け面32を形成する(図6(b)参照)。溶接被受け面32の形成は、パイプ部材34の外面(長辺の部分)にフォーミング加工を施すことにより形成する。フォーミング加工は、特に図示しないが、加圧等を行うプレス加工が該当する。
しかる後、接続部分形成工程において、幹線側導体露出部27と分岐線側導体露出部28に組み付けられたパイプ部材34とを溶接して接続部分26を形成する。接続部分26の形成は、分岐線側導体露出部28に組み付けられたパイプ部材34の溶接被受け面32を幹線側導体露出部27の溶接受け面31に合致させた後に、パイプ部材34の上から押し付けるように図示しない超音波接合ホーンを当てて超音波溶接を施すことにより行う。超音波溶接が施されると、上記合致させた部分に振動によるエネルギーが集中し、結果、部材同士の溶接(引用符号33は溶接部分を示す)が行われて接続部分26が形成される。
しかる後、絶縁処理部形成工程において、実施例1と同様、接続部分26を覆うように絶縁処理部25を形成する。絶縁処理部25の形成は、実施例1と同様であるため、ここでは説明を省略するものとする。以上により、ブランチケーブル21の製造が完了する。
つぎに、ブランチケーブル21と従来のブランチケーブル200との比較について説明する。
ブランチケーブル21によれば、溶接被受け面32を分岐線側導体露出部28側に形成する場合、分岐線側導体露出部28に組み付けられたパイプ部材34に溶接被受け面32を形成するため、パイプ部材34を用いた場合であっても、溶接部分26における溶接面積を、従来のブランチケーブル200(図12参照)の溶接部分109における溶接面積に比べて広く確保することができる。すなわち、ブランチケーブル21によれば、従来のブランチケーブル200よりも溶接強度を必要十分に確保することができる。
また、ブランチケーブル21によれば、溶接被受け面32の断面形状が溶接受け面31の断面形状に合致するように形成されることから、従来のブランチケーブル200の接続部分204ように、幹線側導体露出部205と、分岐線側導体露出部206に組み付けられたパイプ部材211とを単に重ねて溶接した場合に比べて、接続部分26の、幹線側導体露出部27とパイプ部材34(分岐線側導体露出部28)の配列方向におけるサイズを小さくすることができる。
以上はブランチケーブル21と従来のブランチケーブル200との比較であるが、その他、ブランチケーブル21によれば、パイプ部材34を用いることから、分岐線側導体露出部28のバラケを防止することができるのは勿論のこと、幹線側導体露出部27との接続を安定させることができる。さらには、ブランチケーブル21によれば、幹線側導体露出部27と分岐線側導体露出部28との素線径が異なってもパイプ部材34により溶接面積を十分に確保することができる。
以上、説明したブランチケーブル21は、図5及び図6に図示するパイプ部材34を、図7に図示するパイプ部材40に置き換えてもよいものとする。以下、図7を参照しながら、パイプ部材40について説明する。
図7(a)に図示するパイプ部材40は、この外面(短辺の部分)に一対のヒレ部41が形成されている。パイプ部材40は、図7(b)に図示するように、分岐線側導体露出部28に組み付けられた状態において、この外面(長辺の部分)に、溶接被受け面42が形成されている。溶接被受け面42は、溶接し易い構造や接続状態を安定させる構造、溶接面積を必要十分に確保することができる構造等にするために、パイプ部材40に予めフォーミング加工を施すことにより形成される部分である。溶接被受け面42は、図5(b)に図示する幹線側導体露出部27の溶接受け面31と面接触するように形成されている。本実施例における溶接被受け面42は、この断面形状が幹線側導体露出部27の溶接受け面31の断面形状に合致するように形成されている。
つぎに、ブランチケーブル21の効果について説明する。
以上、図5−図7を参照しながら説明してきたように、ブランチケーブル21によれば、実施例1と同様の効果を奏する。
本発明に係るブランチケーブルは、実施例1、2の他、下記の実施例3を用いてもよいものとする。以下、図8を参照しながら、実施例3について説明する。
図8は本発明のブランチケーブルの実施例3を示す図であり、(a)は接続部分形成前の断面図、(b)は接続部分形成後の断面図である。
図8に図示するブランチケーブル51は、幹線側導体露出部55の外面に、溶接被受け面58が形成されている点で実施例1と異なっている。以下、ブランチケーブル51の各構成のうち、実施例1と異なっている点について説明する。なお、ブランチケーブル51の敷設は、実施例1と同様であるため、ここでは説明を省略するものとする。
まず、幹線52及び分岐線53の電気的な接続部分54について説明する。
図8に図示する幹線52及び分岐線53としては、例えば、600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルが採用されるものとする。幹線52及び分岐線53には、これらの電気的な接続部分54が形成されている。分岐線53は、接続部分54を介して幹線52から分岐されている。接続部分54は、幹線側導体露出部55と分岐線側導体露出部56とを電気的に接続することにより形成されている。接続部分54は、幹線側導体露出部55と分岐線側導体露出部56とが溶接されて形成されている。本実施例では、上記溶接として、超音波溶接を採用するものとする(溶接技術での接続であればよく、その他、例えば、抵抗溶接、スポット溶接等であってもよいものとする)。
つぎに、幹線側導体露出部55について説明する。
図8に図示する幹線側導体露出部55は、幹線52の中間における図示しない被覆を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。幹線52の導体(幹線側導体露出部55)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている。なお、幹線側導体露出部55は、後述する溶接被受け面58が形成されるため、図8に図示するように、圧縮されて、潰されたような形状に(本実施例では、断面形状が略三日月形となるように)形成されている。
本実施例では、幹線側導体露出部55は、図8に図示するように、この外面に、溶接被受け面58が形成されている。溶接被受け面58は、接続部分54の形成の際に溶接が採用されることから、溶接し易い構造や接続状態を安定させる構造、溶接面積を必要十分に確保することができる構造等にするために、幹線側導体露出部55に予めフォーミング加工を施すことにより形成される部分である。溶接被受け面58は、分岐線側導体露出部56の溶接受け面57と面接触するように形成されている。本実施例における溶接被受け面58は、図8に図示するように、この断面形状が分岐線側導体露出部56の溶接受け面57の断面形状に合致するように形成されている。
つぎに、分岐線側導体露出部56について説明する。
図8に図示する分岐線側導体露出部56は、分岐線53の端末における図示しない被覆を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。分岐線53の導体(分岐線側導体露出部56)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている。
本実施例では、分岐線側導体露出部56は、図8に図示するように、この外面に、溶接受け面57を有している。本実施例における溶接受け面57は、図8に図示するように、分岐線側導体露出部56の断面周方向における所定の範囲であるものとする。溶接受け面57は、この断面形状が溶接被受け面58の断面形状に合致するように形成されている。
つぎに、ブランチケーブル51の製造方法について説明する。
まず、被覆除去工程において、実施例1と同様、幹線52及び分岐線53それぞれの所定位置の被覆を除去して幹線側導体露出部55及び分岐線側導体露出部56を形成する。
しかる後、溶接被受け面形成工程において、幹線側導体露出部55に、溶接被受け面58を形成する(図8(a)参照)。溶接被受け面58の形成は、特に図示しないが、幹線側導体露出部55の外面にフォーミング加工を施すことにより形成する。
しかる後、接続部分形成工程において、幹線側導体露出部55と分岐線側導体露出部56とを溶接して接続部分54を形成する。接続部分54の形成は、分岐線側導体露出部56の溶接受け面57を幹線側導体露出部55の溶接被受け面58に合致させた後に、分岐線側導体露出部56の上から押し付けるように図示しない超音波接合ホーンを当てて超音波溶接を施すことにより行う。超音波溶接が施されると、上記合致させた部分に振動によるエネルギーが集中し、結果、部材同士の溶接(引用符号59は溶接部分を示す)が行われて接続部分54が形成される(図8(b)参照)。
しかる後、絶縁処理部形成工程において、接続部分54を覆うように図示しない絶縁処理部を形成する。絶縁処理部の形成は、実施例1と同様であるため、ここでは説明を省略するものとする。以上により、ブランチケーブル51の製造が完了する。
つぎに、ブランチケーブル51の効果について説明する。
以上、図8を参照しながら説明してきたように、ブランチケーブル51によれば、実施例1と同様の効果を奏する。
本発明に係るブランチケーブルは、実施例1−3の他、下記の実施例4を用いてもよいものとする。以下、図9を参照しながら、実施例4について説明する。
図9は本発明のブランチケーブルの実施例4を示す図であり、(a)は接続部分形成前の断面図、(b)は接続部分形成後の断面図である。
図9に図示するブランチケーブル61は、パイプ部材70を用いる点において実施例2と同様であるが、幹線側導体露出部65の外面に、溶接被受け面68が形成されている点で実施例2と異なっている。以下、ブランチケーブル61の各構成のうち、実施例2と異なっている点について説明する。なお、ブランチケーブル61の敷設は、実施例1と同様であるため、ここでは説明を省略するものとする。
まず、幹線62及び分岐線63の電気的な接続部分64について説明する。
図9に図示する幹線62及び分岐線63としては、実施例1と同様に600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルが採用されるものとする。幹線62及び分岐線63には、これらの電気的な接続部分64が形成されている。分岐線63は、接続部分64を介して幹線62から分岐されている。接続部分64は、幹線側導体露出部65と分岐線側導体露出部66とを電気的に接続することにより形成されている。接続部分64の形成にあたり、本実施例では、パイプ部材70を用いることが特徴になる。
つぎに、幹線側導体露出部65について説明する。
図9に図示する幹線側導体露出部65は、幹線62の中間における図示しない被覆を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。幹線62の導体(幹線側導体露出部65)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている。なお、幹線62は、分岐線63よりも導体サイズが大きく、そのため素線径も大きくなるものとする。なお、幹線側導体露出部65は、後述する溶接被受け面68が形成されるため、図9に図示するように、圧縮されて、上側が潰されたような形状に形成されている。
本実施例では、幹線側導体露出部65は、図9に図示するように、この外面に、溶接被受け面68が形成されている。溶接被受け面68は、接続部分64の形成の際に溶接が採用されることから、溶接し易い構造や接続状態を安定させる構造、溶接面積を必要十分に確保することができる構造等にするために、幹線側導体露出部65に予めフォーミング加工を施すことにより形成される部分である。溶接被受け面68は、分岐線側導体露出部66の溶接受け面67と面接触するように形成されている。本実施例における溶接被受け面68は、図9に図示するように、この断面形状がパイプ部材70の溶接受け面67の断面形状に合致するように形成されている。
つぎに、分岐線側導体露出部66について説明する。
図9に図示する分岐線側導体露出部66は、分岐線63の端末における図示しない被覆を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。分岐線63の導体(分岐線側導体露出部66)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている(素線は幹線62の素線より細いものとする)。
つぎに、パイプ部材70について説明する。
図9に図示するパイプ部材70は、実施例2におけるパイプ34と同一の部材であり、予め分岐線側導体露出部66に組み付けられて幹線側導体露出部65との電気的な接続に用いられている。
本実施例では、パイプ部材70は、図9に図示するように、この外面(長辺の部分)が溶接受け面67として形成されている。溶接受け面67は、幹線側導体露出部65の溶接被受け面68と面接触するように形成されている。本実施例における溶接受け面67は、図9(b)に図示するように、この断面形状が幹線側導体露出部65の溶接被受け面68の断面形状に合致するように形成されている。
つぎに、ブランチケーブル61の製造方法について説明する。
まず、被覆除去工程において、実施例1と同様、幹線62及び分岐線63それぞれの所定位置の被覆を除去して幹線側導体露出部65及び分岐線側導体露出部66を形成する。なお、分岐線側導体露出部66には、パイプ部材70を組み付けておく(図9(a)参照)。
しかる後、溶接被受け面形成工程において、幹線側導体露出部65に、溶接被受け面68を形成する(図9(a)参照)。溶接被受け面68の形成は、特に図示しないが、幹線側導体露出部65の外面にフォーミング加工を施すことにより形成する。
しかる後、接続部分形成工程において、幹線側導体露出部65と分岐線側導体露出部66に組み付けられたパイプ部材70とを溶接して接続部分64を形成する。接続部分64の形成は、分岐線側導体露出部66に組み付けられたパイプ部材70の溶接受け面67を幹線側導体露出部65の溶接被受け面68に合致させた後に、パイプ部材70の上から押し付けるように図示しない超音波接合ホーンを当てて超音波溶接を施すことにより行う。超音波溶接が施されると、上記合致させた部分に振動によるエネルギーが集中し、結果、部材同士の溶接(引用符号69は溶接部分を示す)が行われて接続部分64が形成される。
しかる後、絶縁処理部形成工程において、接続部分64を覆うように図示しない絶縁処理部を形成する。絶縁処理部の形成は、実施例1と同様であるため、ここでは説明を省略するものとする。以上により、ブランチケーブル61の製造が完了する。
つぎに、ブランチケーブル61の効果について説明する。
以上、図9を参照しながら説明してきたように、ブランチケーブル61によれば、実施例1と同様の効果を奏する。
この他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
上記説明では、溶接被受け面を、幹線側導体露出部、分岐線側導体露出部、又は、パイプ部材形成する構成であるが、これに限らず、つぎのような構成にしてもよいものとする。
すなわち、特に図示しないが、例えば、分岐線側導体露出部に接続された端子に溶接被受け面を形成する構成であってもよいものとする。上記端子に形成された溶接被受け面は、幹線側導体露出部の溶接受け面と面接触するように形成されている。また、溶接被受け面は、この断面形状が幹線側導体露出部の溶接受け面の断面形状に合致するように形成されている。
1、21、51、61…ブランチケーブル、 2、22、52、62…幹線、 3、23、53、63…分岐線、 4…吊り上げ金具、 5、25…絶縁処理部、 6、26、54、64…接続部分、 7、27、55、65…幹線側導体露出部、 8、28、56、66…分岐線側導体露出部、 9、10、29、30…被覆、 11、31、57、67…溶接受け面、 12、32、42、58、68…溶接被受け面、 13、33、59、69…溶接部分、 14…上ダイス、 15…下ダイス、 34、40、70…パイプ部材、 41…ヒレ部

Claims (3)

  1. 幹線及び分岐線を備えるとともに絶縁処理部を有し、
    前記幹線及び前記分岐線は、それぞれ、所定位置の被覆を除去して形成される幹線側導体露出部及び分岐線側導体露出部を有し、
    前記絶縁処理部は、前記幹線側導体露出部及び前記分岐線側導体露出部の電気的な接続部分を覆うように形成され、
    該接続部分は、前記幹線側導体露出部と前記分岐線側導体露出部とが溶接されて形成され、
    前記接続部分の形成にあたり、予め前記幹線側導体露出部と前記分岐線側導体露出部のいずれか一方には、いずれか他方の溶接受け面と面接触する溶接被受け面が形成され、
    前記溶接被受け面は、この断面形状が前記溶接受け面の断面形状に合致するように形成される
    ことを特徴とするブランチケーブル。
  2. 請求項1に記載のブランチケーブルにおいて、
    前記溶接被受け面を前記分岐線側導体露出部側に形成する場合、前記分岐線側導体露出部に組み付けられた導電性のパイプ部材に前記溶接被受け面を形成する
    ことを特徴とするブランチケーブル。
  3. 幹線及び分岐線それぞれの所定位置の被覆を除去して幹線側導体露出部及び分岐線側導体露出部を形成する被覆除去工程と、
    前記幹線側導体露出部と前記分岐線側導体露出部とを溶接して接続部分を形成する接続部分形成工程と、
    前記接続部分を覆うように絶縁処理部を形成する絶縁処理部形成工程と、
    を含み、
    前記被覆除去工程と前記接続部分形成工程との間に、前記幹線側導体露出部と前記分岐線側導体露出部のいずれか一方に、いずれか他方の溶接受け面と面接触する溶接被受け面を形成する溶接被受け面形成工程をさらに含み、
    該溶接被受け面形成工程では、前記溶接被受け面を、この断面形状が前記溶接受け面の断面形状に合致するように形成する
    ことを特徴とするブランチケーブルの製造方法。

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