JP2020080240A - ブランチケーブル、及び、ブランチケーブルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ここで、ブランチケーブル1は、例えば、ビル内に敷設するものとする。 特に図示しないが、ビルの最上階の天井部等には、吊り下げ用のフックが設けられている。このフックには、滑車が取り付けられ、滑車には牽引用のワイヤーが掛けられる。ワイヤーは、この一端がビルの各階の仕切壁に形成された貫通孔に通された後、ブランチケーブル1の搬入先である最下階まで降ろされる。最下階まで降ろされたワイヤーの一端は、ブランチケーブル1の吊り上げ金具4に取り付けられる。
図1及び図2に図示する幹線2及び分岐線3としては、例えば、600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルが採用されるものとする。幹線2及び分岐線3には、これらの電気的な接続部分6が形成されている。分岐線3は、接続部分6を介して幹線2から分岐されている。接続部分6は、幹線側導体露出部7と分岐線側導体露出部8とを電気的に接続することにより形成されている。接続部分6は、幹線側導体露出部7と分岐線側導体露出部8とが溶接されて形成されている。本実施例では、上記溶接として、超音波溶接を採用するものとする(溶接技術での接続であればよく、その他、例えば、抵抗溶接、スポット溶接等であってもよいものとする)。
図2に図示する幹線側導体露出部7は、幹線2の中間における被覆9を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆9の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。幹線2の導体(幹線側導体露出部7)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている。
図2に図示する分岐線側導体露出部8は、分岐線3の端末における被覆10を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆10の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。分岐線3の導体(分岐線側導体露出部8)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている。なお、分岐線側導体露出部8は、後述する溶接被受け面12が形成されるため、図2(b)に図示するように、圧縮されて、潰されたような形状に(本実施例では、断面形状が略三日月形となるように)形成されている。
図1及び図2に図示する絶縁処理部5は、接続部分6を覆うようにして形成されている。具体的には、塩化ビニール樹脂、ポリエチレン等を用いたモールド成形により、図2(a)に図示するような形状に形成されている。なお、絶縁処理部5は、幹線2の被覆9及び分岐線3の被覆10も覆うようにして形成されている。
まず、被覆除去工程において、幹線2及び分岐線3それぞれの所定位置の被覆9、10を除去して幹線側導体露出部7及び分岐線側導体露出部8を形成する。
ブランチケーブル1によれば、接続部分6の形成にあたり、予め分岐線側導体露出部8には、幹線側導体露出部7の溶接受け面11と面接触する溶接被受け面12が形成され、溶接被受け面12は、この断面形状が溶接受け面11の断面形状に合致するように形成されることから、溶接部分13における溶接面積を、従来のブランチケーブル100(図11参照)の溶接部分109における溶接面積に比べて広く確保することができる。すなわち、ブランチケーブル1によれば、従来のブランチケーブル100よりも溶接強度を必要十分に確保することができる。
以上、図1−図4を参照しながら説明してきたように、ブランチケーブル1によれば、幹線側導体露出部7と分岐線側導体露出部8との溶接部分6における溶接強度を必要十分に確保することができるため、接続部分6の電気的及び機械的な接続信頼性を確保することができるという効果を奏する。
図5に図示する幹線22及び分岐線23としては、実施例1と同様に600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルが採用されるものとする。幹線22及び分岐線23には、これらの電気的な接続部分26が形成されている。分岐線23は、接続部分26を介して幹線22から分岐されている。接続部分26は、幹線側導体露出部27と分岐線側導体露出部28とを電気的に接続することにより形成されている。接続部分26の形成にあたり、本実施例では、パイプ部材34を用いることが特徴になる。
図5に図示する幹線側導体露出部27は、幹線22の中間における被覆29を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆29の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。幹線22の導体(幹線側導体露出部27)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている。なお、幹線22は、分岐線23よりも導体サイズが大きく、そのため素線径も大きくなるものとする(図中では素線径が異なることを示すため誇張してある)。
図5に図示する分岐線側導体露出部28は、分岐線23の端末における被覆30を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆30の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。分岐線23の導体(分岐線側導体露出部28)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている(素線は幹線22の素線より細いものとする)。
図5に図示するパイプ部材34は、銅製で所定長さに形成されている(幹線22及び分岐線23の素線材料に合わせた材料で形成することが好ましい)。パイプ部材34は、幹線側導体露出部27と分岐線側導体露出部28とを電気的に接続するために用いられる部材である。具体的には、予め分岐線側導体露出部28に組み付けられて幹線側導体露出部27との電気的な接続に用いられている。パイプ部材34は、以下の説明でも分かるようになるが、本発明に欠かせない部材であり、また、電気的な接続を良好に行えるような部材でもある。なお、パイプ部材34の組み付けとは、パイプ部材34の貫通孔に分岐線側導体露出部28を挿通することである。
図5に図示する絶縁処理部25は、接続部分26を覆うようにして形成されている。具体的には、塩化ビニール樹脂、ポリエチレン等を用いたモールド成形により、図5(a)に図示するような形状に形成されている。なお、絶縁処理部25は、幹線22の被覆29及び分岐線23の被覆30も覆うようにして形成されている。
まず、被覆除去工程において、実施例1と同様、幹線22及び分岐線23それぞれの所定位置の被覆29、30を除去して幹線側導体露出部27及び分岐線側導体露出部28を形成する。なお、分岐線側導体露出部28には、パイプ部材34を組み付けておく(図6(a)参照)。
ブランチケーブル21によれば、溶接被受け面32を分岐線側導体露出部28側に形成する場合、分岐線側導体露出部28に組み付けられたパイプ部材34に溶接被受け面32を形成するため、パイプ部材34を用いた場合であっても、溶接部分26における溶接面積を、従来のブランチケーブル200(図12参照)の溶接部分109における溶接面積に比べて広く確保することができる。すなわち、ブランチケーブル21によれば、従来のブランチケーブル200よりも溶接強度を必要十分に確保することができる。
以上、図5−図7を参照しながら説明してきたように、ブランチケーブル21によれば、実施例1と同様の効果を奏する。
図8に図示する幹線52及び分岐線53としては、例えば、600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルが採用されるものとする。幹線52及び分岐線53には、これらの電気的な接続部分54が形成されている。分岐線53は、接続部分54を介して幹線52から分岐されている。接続部分54は、幹線側導体露出部55と分岐線側導体露出部56とを電気的に接続することにより形成されている。接続部分54は、幹線側導体露出部55と分岐線側導体露出部56とが溶接されて形成されている。本実施例では、上記溶接として、超音波溶接を採用するものとする(溶接技術での接続であればよく、その他、例えば、抵抗溶接、スポット溶接等であってもよいものとする)。
図8に図示する幹線側導体露出部55は、幹線52の中間における図示しない被覆を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。幹線52の導体(幹線側導体露出部55)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている。なお、幹線側導体露出部55は、後述する溶接被受け面58が形成されるため、図8に図示するように、圧縮されて、潰されたような形状に(本実施例では、断面形状が略三日月形となるように)形成されている。
図8に図示する分岐線側導体露出部56は、分岐線53の端末における図示しない被覆を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。分岐線53の導体(分岐線側導体露出部56)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている。
まず、被覆除去工程において、実施例1と同様、幹線52及び分岐線53それぞれの所定位置の被覆を除去して幹線側導体露出部55及び分岐線側導体露出部56を形成する。
以上、図8を参照しながら説明してきたように、ブランチケーブル51によれば、実施例1と同様の効果を奏する。
図9に図示する幹線62及び分岐線63としては、実施例1と同様に600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルが採用されるものとする。幹線62及び分岐線63には、これらの電気的な接続部分64が形成されている。分岐線63は、接続部分64を介して幹線62から分岐されている。接続部分64は、幹線側導体露出部65と分岐線側導体露出部66とを電気的に接続することにより形成されている。接続部分64の形成にあたり、本実施例では、パイプ部材70を用いることが特徴になる。
図9に図示する幹線側導体露出部65は、幹線62の中間における図示しない被覆を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。幹線62の導体(幹線側導体露出部65)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている。なお、幹線62は、分岐線63よりも導体サイズが大きく、そのため素線径も大きくなるものとする。なお、幹線側導体露出部65は、後述する溶接被受け面68が形成されるため、図9に図示するように、圧縮されて、上側が潰されたような形状に形成されている。
図9に図示する分岐線側導体露出部66は、分岐線63の端末における図示しない被覆を適宜長さで除去(皮むき)することにより形成されている。被覆の除去に関しては、従来同様の工法が採用されるものとする。分岐線63の導体(分岐線側導体露出部66)は、軟銅製の素線を撚り合わせて形成されている(素線は幹線62の素線より細いものとする)。
図9に図示するパイプ部材70は、実施例2におけるパイプ34と同一の部材であり、予め分岐線側導体露出部66に組み付けられて幹線側導体露出部65との電気的な接続に用いられている。
まず、被覆除去工程において、実施例1と同様、幹線62及び分岐線63それぞれの所定位置の被覆を除去して幹線側導体露出部65及び分岐線側導体露出部66を形成する。なお、分岐線側導体露出部66には、パイプ部材70を組み付けておく(図9(a)参照)。
以上、図9を参照しながら説明してきたように、ブランチケーブル61によれば、実施例1と同様の効果を奏する。
Claims (3)
- 幹線及び分岐線を備えるとともに絶縁処理部を有し、
前記幹線及び前記分岐線は、それぞれ、所定位置の被覆を除去して形成される幹線側導体露出部及び分岐線側導体露出部を有し、
前記絶縁処理部は、前記幹線側導体露出部及び前記分岐線側導体露出部の電気的な接続部分を覆うように形成され、
該接続部分は、前記幹線側導体露出部と前記分岐線側導体露出部とが溶接されて形成され、
前記接続部分の形成にあたり、予め前記幹線側導体露出部と前記分岐線側導体露出部のいずれか一方には、いずれか他方の溶接受け面と面接触する溶接被受け面が形成され、
前記溶接被受け面は、この断面形状が前記溶接受け面の断面形状に合致するように形成される
ことを特徴とするブランチケーブル。 - 請求項1に記載のブランチケーブルにおいて、
前記溶接被受け面を前記分岐線側導体露出部側に形成する場合、前記分岐線側導体露出部に組み付けられた導電性のパイプ部材に前記溶接被受け面を形成する
ことを特徴とするブランチケーブル。 - 幹線及び分岐線それぞれの所定位置の被覆を除去して幹線側導体露出部及び分岐線側導体露出部を形成する被覆除去工程と、
前記幹線側導体露出部と前記分岐線側導体露出部とを溶接して接続部分を形成する接続部分形成工程と、
前記接続部分を覆うように絶縁処理部を形成する絶縁処理部形成工程と、
を含み、
前記被覆除去工程と前記接続部分形成工程との間に、前記幹線側導体露出部と前記分岐線側導体露出部のいずれか一方に、いずれか他方の溶接受け面と面接触する溶接被受け面を形成する溶接被受け面形成工程をさらに含み、
該溶接被受け面形成工程では、前記溶接被受け面を、この断面形状が前記溶接受け面の断面形状に合致するように形成する
ことを特徴とするブランチケーブルの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2018212837A JP2020080240A (ja) | 2018-11-13 | 2018-11-13 | ブランチケーブル、及び、ブランチケーブルの製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021221129A1 (ja) | 2020-04-30 | 2021-11-04 | 株式会社クラレ | 電気化学素子用正極添加剤、電気化学素子正極用組成物、電気化学素子正極およびこれを含む電気化学素子 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017017030A (ja) * | 2015-06-29 | 2017-01-19 | 矢崎エナジーシステム株式会社 | ブランチケーブル |
JP2018100027A (ja) * | 2016-12-21 | 2018-06-28 | 住友電装株式会社 | ワイヤハーネス |
-
2018
- 2018-11-13 JP JP2018212837A patent/JP2020080240A/ja active Pending
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