JP3523044B2 - 建築構造物用電線 - Google Patents

建築構造物用電線

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JP3523044B2
JP3523044B2 JP01160298A JP1160298A JP3523044B2 JP 3523044 B2 JP3523044 B2 JP 3523044B2 JP 01160298 A JP01160298 A JP 01160298A JP 1160298 A JP1160298 A JP 1160298A JP 3523044 B2 JP3523044 B2 JP 3523044B2
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健司 土屋
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  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築構造物用電線に
関し、詳しくはオフィスビル、集合住宅等のビルの各階
に設置された通信機器に電気信号を伝送するために用い
られる建築構造物用電線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりオフィスビルや集合住宅等の建
築構造物の各階には、通信機器に電気信号を伝送するの
に適した分岐電線が設置されている。この分岐電線は、
例えば電話等の通信機器用として用いられ、工場にて設
置すべき場所の配線図に基づいて所定の分岐箇所で、幹
線ケーブルから所定数を選別し、各線心の絶縁体を剥ぎ
取り、導体を露出させる。その後、予め絶縁体を剥ぎ取
るとともに導体を露出させておいた分岐線側の各導体と
幹線ケーブル側の導体とが捻り合せられる。
【0003】次に、この捻り合せ部分に半田を流し込み
電気的に接続し、さらに接続部の上に保護層を施して、
その上にゴムやプラスチック等のモールドを施すなどの
加工を行っていた。このように、多数の導体を一本々捻
り合わせ、且つ半田を流し込むような作業は非常に手間
がかかるだけでなく、製品のコストアップの要因になる
と同時に、手作業であることから作業ミスが発生し易
く、品質上の点で問題を残していた。
【0004】また、現場においては、例えば、ビルの各
階に引込み用の二次側分岐線が設置されている。この二
次側分岐線は、各階を貫通するように配設された幹線ケ
ーブルから分岐した分岐線に接続される。この二次側分
岐線の接続は、手間がかかる作業であり、接続不良等の
発生する危険性を抱えている。
【0005】そこで、例えば、特開平8−329737
号公報に開示されているような技術が提案されている。
図5に示すように、幹線ケーブル51の分岐箇所に幹線
ケーブル51の所定数の各線心56を接続した一方のコ
ネクタ54aに、予め分岐線55に接続した他方のコネ
クタ54bを嵌合させる。そして、この嵌合接続した部
分を保護層57で覆い、その上にさらに幹線ケーブル5
1の被覆部分をも含めた状態でモールド加工を施して保
護層58を形成したものである。すなわち、幹線ケーブ
ル51と分岐線55及び該分岐線55と引込み用二次側
分岐線との接続を画一的に行なうようにした構成であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような構成においても、分岐部分にコネクタを覆う保
護層さらにはモールド加工が必要であり、製造工程を簡
略化する上で問題を残している。また、幹線ケーブルの
長さは、その加工当初から最終的な使用長さのスペース
が必要であり、長尺の幹線ケーブルを途中で切断するこ
となしに分岐部分の加工を行っている。したがって、長
い製造工程ラインが必要であり、製造時に少なくとも細
長いスペースが必要であるという問題があった。
【0007】さらに、長いままの幹線ケーブルを所定箇
所に配設する施工作業は、極めて面倒な作業であり、多
くの人手を必要とするといった問題があった。特に、高
層ビルの施工現場においては、この幹線ケーブル51を
下から吊り上げるか、又は上から吊り下げるか(図5
中、矢印A方向)の2つの施工方法が行行われている
が、上述したように分岐線55が設けられる従来の場合
には、分岐処理部分(分岐線が張り出したモールド部
分)が貫通穴60に引っ掛からないようにする必要があ
り、途中の各階に複数の作業員を配置しなければなら
ず、施工作業性が極めて悪いという問題があった。
【0008】本発明の目的は、上記課題に鑑みてなされ
たものであり、製造及び施工時の取り扱い性や加工性の
容易な建築構造物用電線を提供することにある。
【0009】本発明に係る上記課題は、幹線の長さ方向
に所定間隔をあけて分岐線を接続し、建築構造物内に敷
設して用いる建築構造物用電線において、前記幹線
記所定間隔に対応可能の長さの部分幹線として設定され
ており、各部分幹線の端部には前記分岐線の接続端子
び前記部分幹線同士を接続可能なハウジングを有する分
岐用コネクタが設けられており、該分岐用コネクタを介
して、前記幹線の長さが接続自在に構成されていること
を特徴とする建築構造物用電線によって解決できる。
【0010】また上記課題は、前記建築構造物用電線で
あって、好ましくは前記分岐用コネクタが全て同一構成
であり、該分岐用コネクタ同士がジョイントコネクタを
介して接続するように構成されていることを特徴とする
建築構造物用電線によって解決することができる。また
上記課題は、前記建築構造物用電線であって、好ましく
は前記分岐用コネクタに雌端子が配設され、前記ジョイ
ントコネクタに前記雌端子に対応するバスバーが設けら
れていることを特徴とする建築構造物用電線によって解
決することができる。更に上記課題は、上記建築構造物
用電線の少なくとも1つであって、好ましくは前記分岐
用コネクタを有する分岐部分が、カバー手段によって覆
われていることを特徴とする建築構造物用電線によって
解決することができる。
【0011】上記構成の建築構造物用電線においては、
前記幹線が前記所定間隔に対応可能の長さに設定されて
おり、その端部には前記分岐線の接続端子を接続可能な
ハウジングを有する分岐用コネクタが設けられており、
該分岐用コネクタを介して接続自在に構成されている。
したがって、幹線が、例えば高層ビルなどの各階の所定
間隔に対応可能の長さに設定されていることで、電線製
造時における長さが小さくなり、取り扱い性が向上す
る。また、前記幹線の端部に分岐線の接続端子を接続可
能なハウジングを有する分岐用コネクタが設けられてい
ることで、分岐線の接続が容易にできるとともに、この
分岐用コネクタを接続することにより、該幹線の長さを
自在に調整することができる。
【0012】また、前記構成の建築構造物用電線におい
ては、前記分岐用コネクタが全て同一構成であり、該分
岐用コネクタ同士がジョイントコネクタを介して接続す
るように構成されていることで、製造時における部品の
種類の増加を抑制することができ、幹線同士の接続に際
して、幹線の接続向きを選ぶ必要がない。
【0013】また、前記構成の建築構造物用電線におい
ては、前記分岐用コネクタに雌端子が配設され、前記ジ
ョイントコネクタに前記雌端子に対応するバスバーが設
けられているので、バスバーとして多数の分岐線に接続
可能な形態のものを用いることで、現場にて分岐数を変
更するような場合にも対応でき、極めて容易に分岐数を
変更することができる。更に、前記構成の建築構造物用
電線においては、前記分岐用コネクタを有する分岐部分
がカバー手段によって覆われているので、防湿性や絶縁
性を高めることが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の建築構造物用電線
の実施の形態を図1乃至図4に基づいて詳細に説明す
る。図1は本発明に係る建築構造物用電線の第1の実施
の形態を示す組立状態の概略図、図2は図1における要
部の分解断面図、図3は本発明に係る建築構造物用電線
の第2の実施の形態を示す要部の概略断面図、図4は本
発明に係る建築構造物用電線の第3の実施の形態を示す
要部の分解断面図である。
【0015】第1実施形態 図1及び図2に示すように本実施の形態の建築構造物用
電線10は、電話線などの通信ケーブルであり、その幹
線1の長さ方向に所定間隔L、例えばビルの各階の間隔
をあけて分岐線4が接続されている。この幹線1の上端
側は、ビル壁面等に取り付けられた吊り留め具11によ
り適宜固定され、所定間隔Lに対応可能の長さに設定さ
れている。また、その端部には、分岐線4の接続端子を
接続可能なハウジング3aを有する分岐用コネクタ3が
設けられている。
【0016】本実施形態の建築構造物用電線10は、電
線端部に設けられた分岐用コネクタ3同士がジョイント
コネクタ5を介して接続自在に構成されている。すなわ
ち、建築構造物用電線10は、幹線1が例えば高層ビル
などの各階の所定間隔Lに対応可能の長さに設定されて
いることで、電線製造時における長さが小さくなり、取
り扱い性が良い。また、分岐線4の接続端子4Aが分岐
用コネクタ3に接続可能であり、分岐用コネクタ3から
引き出された構成であるので、例えば施工現場において
も分岐用コネクタ3を接続することで幹線1の長さが自
在に調整できるとともに、必要に応じて分岐線4の接続
が容易にできる。
【0017】さらに詳しく説明すると、図2に示すよう
に建築構造物用電線10は、全ての分岐用コネクタ3が
同一に構成されており、分岐用コネクタ3のコネクタハ
ウジング3aに雌端子2A、4Aが配設されている。ま
た、ジョイントコネクタ5のジョイントハウジング5A
には、雌端子2A、4Aと接続可能に対応するバスバー
6が設けられている。したがって、一対の分岐用コネク
タ3、3の接続は、上述のごとくジョイントコネクタ5
を介することで嵌合接続が可能となる。よって、例え
ば、幹線1に接続された雌端子2Aと分岐線4の雌端子
4Aが接続可能となる。
【0018】このように、分岐用コネクタ3が全て同一
に構成されていると、建築構造物用電線10の製造時に
おける分岐用コネクタの部品管理が簡素化されるととも
に、施工現場において幹線1同士を接続するときに、幹
線1の向きを選ぶ必要がないので作業性の向上を図るこ
とができる。
【0019】第2実施形態 図3に示すように本実施形態の建築構造物用電線30
は、前記第1実施形態と異なる点は、分岐用コネクタ3
のジョイントコネクタ6を介して接続される分岐部分
が、カバー手段としてのビニールチューブ15および粘
着テープ20にて覆われていることである。すなわち、
幹線1の接続領域において、例えば、図示のごとく2つ
のビニールチューブ15、15を重ね合わせた後、その
重ね合わせた部分および両端部(図中、上下部分)が粘
着テープ20により巻き付け固定された構成である。
【0020】このような構成の建築構造物用電線30
は、例えば、分岐を必要としない部分の加工を予め工場
で行っても良く、施工現場で分岐線4の有無にかかわら
ず加工することもできる。したがって、電線30の分岐
部分は、防湿性および絶縁性が良好に維持され、幹線1
の接続部分の信頼性を高めることができる。
【0021】第3実施形態 図4に示すように本実施形態の建築構造物用電線40
は、分岐用コネクタ43が、幹線1に接続された2本の
雌端子2A、2Aと、2本の分岐線4に接続されたそれ
ぞれ2本の雌端子4A、4Aが、ジョイントコネクタ4
5の2つのバスバー46、46と接続可能に配置されて
いる。
【0022】すなわち、3つの接続端子と接続可能な構
成を有するバスバー46を配置したジョイントコネクタ
45および該コネクタ45に対応可能なコネクタハウジ
ング43aとすることにより、必要に応じて2本の分岐
線4、4を接続可能に構成したものである。したがっ
て、ジョイントコネクタ45に3つ以上の雌端子に対応
するバスバー46が設けられた構成であると、分岐部分
における分岐線数を増やすことが容易にできる。
【0023】なお、本発明の建築構造物用電線において
は、上述した各々実施形態に限定されるものではなく、
他の形態にも適用することができる。すなわち、上述し
た実施形態では分岐用コネクタがジョイントコネクタを
介して接続された構成について説明したが、例えば幹線
の一方端に設けられる分岐用コネクタと他方端に設けら
れた分岐用コネクタとが雌雄嵌合可能な構成であれば、
ジョイントコネクタがなくても嵌合接続できる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明の建築構造物
用電線によれば、幹線が所定間隔に対応可能の長さに設
定されており、その端部には前記分岐線の接続端子を接
続可能なハウジングを有する分岐用コネクタが設けられ
ており、該分岐用コネクタを介して接続自在に構成され
ている。したがって、幹線が、例えば高層ビルなどの各
階の所定間隔に対応可能の長さに設定されていること
で、電線製造時における長さが小さくなり、取り扱い性
が向上する。また、幹線の端部に分岐線の接続端子を接
続可能なハウジングを有する分岐用コネクタが設けられ
ていることで、分岐線の接続が容易にできるとともに、
幹線の長さを自在に調整することができる。よって、製
造スペースの小スペース化が可能となり製造時の加工性
に優れるとともに、施工時の取り扱い性が向上する。
【0025】また、前記構成の建築構造物用電線におい
ては、分岐用コネクタが全て同一構成であり、該分岐用
コネクタ同士がジョイントコネクタを介して接続するよ
うに構成されていることで、製造時における部品の種類
の増加を抑制することができ、幹線同士の接続に際して
は幹線の接続向きを選ぶ必要がない。したがって、多数
の作業員を必要とすることなく、作業者1人で上階から
吊り下げて接続して行く作業も可能であり、取り扱い性
が一層向上する。
【0026】また、前記構成の建築構造物用電線におい
ては、分岐用コネクタに雌端子が配設され、ジョイント
コネクタに雌端子に対応するバスバーが設けられている
ので、バスバーとして多数の分岐線に接続可能な形態の
ものを用いることで、現場にて分岐数を変更するような
場合にも対応でき、極めて容易に分岐数を変更すること
ができる。更に、前記構成の建築構造物用電線において
は、分岐用コネクタを有する分岐部分がカバー手段によ
って覆われているので、防湿性や絶縁性を高めることが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建築構造物用電線の第1実施形態
を示す組立状態の概略図である。
【図2】図1における要部の拡大概略断面図である。
【図3】本発明に係る建築構造物用電線の第2の実施形
態を示す要部の概略断面図である。
【図4】本発明に係る建築構造物用電線の第3の実施形
態を示す要部の概略断面図である。
【図5】従来の建築構造物用電線の部分断面図である。
【符号の説明】
1 幹線 2A、4A 雌端子 3 分岐用コネクタ 4 分岐線 5 ジョイントコネクタ 6、46 バスバー 10 建築構造物用電線(第1実施形態) 15 ビニールチューブ 20 粘着テープ 30 建築構造物用電線(第2実施形態) 40 建築構造物用電線(第3実施形態) 43 分岐用コネクタ 45 ジョイントコネクタ 46 バスバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 7/00 305 H01R 4/00 H01R 4/70

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幹線の長さ方向に所定間隔をあけて分岐
    線を接続し、建築構造物内に敷設して用いる建築構造物
    用電線において、 前記幹線前記所定間隔に対応可能の長さの部分幹線と
    して設定されており、各部分幹線の端部には前記分岐線
    の接続端子及び前記部分幹線同士を接続可能なハウジン
    グを有する分岐用コネクタが設けられており、該分岐用
    コネクタを介して、前記幹線の長さが接続自在に構成さ
    れていることを特徴とする建築構造物用電線。
  2. 【請求項2】 前記分岐用コネクタが全て同一構成であ
    り、該分岐用コネクタ同士がジョイントコネクタを介し
    て接続するように構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の建築構造物用電線。
  3. 【請求項3】 前記分岐用コネクタに雌端子が配設さ
    れ、前記ジョイントコネクタに前記雌端子に対応するバ
    スバーが設けられていることを特徴とする請求項2に記
    載の建築構造物用電線。
  4. 【請求項4】 前記分岐用コネクタを有する分岐部分
    が、カバー手段によって覆われていることを特徴とする
    請求項1乃至3の少なくともいずれか1項に記載の建築
    構造物用電線。
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