JP2020076275A - 鉄骨造建物 - Google Patents

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朋典 渋谷
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壮一郎 九嶋
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雄樹 奥村
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卓也 片桐
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【課題】鉄骨造建物の振動対策エリアに配置されるH形鋼梁に要求される所定の耐力を確保しながら、梁重量を稼いで振動対策エリアにおける振動を抑制することができ、しかも、梁搬入や梁揚重等を有利に実施する。【解決手段】鉄骨造建物100の振動対策エリアA1に配置されるH形鋼梁を、合計で必要となる断面積を有し、且つ、並列配置された複数のH形鋼梁2A,2Bに分けて構成し、並列配置された複数のH形鋼梁2A,2B間に形成される梁間空間に、少なくとも振動対策レベルに応じた必要充填量のコンクリート4を現場打ちして振動対策梁25とする。【選択図】図1

Description

本発明は、振動発生源となる機器を設置する工場等の鉄骨造建物の振動対策技術に関する。
鉄骨造建物の振動対策は、建物の重量を稼ぐことが有効であるが、鉄骨造(S造)の場合では、振動対策レベルによっては大断面積の柱、梁が必要となる。また、重量を稼ぐために鉄筋コンクリート造(RC)又は鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)にすると、工期が長くなる問題がある。
因みに、特許文献1には、梁の耐力向上を目的とした鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)の建築架構が開示されている。この鉄骨鉄筋コンクリート造の建築架構では、並設された両H形鋼梁(1a)間に形成される梁間空間に、主筋(1e)及び剪断補強筋(1f)を備えた鉄筋を、それの上部が床スラブの構築領域内に入り込む状態で配筋するとともに、PC鋼材(2)を懸垂線状に配置する。さらに、両H形鋼梁(1a)の下側フランジにわたって型枠(1d)を設ける。この状態で両H形鋼梁(1a)の梁間空間にコンクリート(1b)を打設することにより鉄骨鉄筋コンクリート造の建築架構を構築する。
また、特許文献1の第3図、第6図に示すように、両H形鋼梁(1a)の上側フランジ間に開口が形成されているので、コンクリート(1b)の現場打ちによって鉄骨鉄筋コンクリート造の建築架構と床スラブを同時に構築すると考えられる。
特公平5−44499号公報
しかしながら、上述の特許文献1においては、梁の耐力向上を目的とした鉄骨鉄筋コンクリート造の建築架構が開示されているだけであり、鉄骨造建物における振動対策については全く記載されていない。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、鉄骨造建物の振動対策エリアに配置されるH形鋼梁に要求される所定の耐力を確保しながら、梁重量を稼いで振動対策エリアにおける振動を抑制することができ、しかも、梁搬入や梁揚重等を有利に実施することのできる鉄骨造建物を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、鉄骨造建物の振動対策エリアに配置されるH形鋼梁を、合計で必要となる断面積を有し、且つ、並列配置された複数のH形鋼梁に分けて構成し、並列配置された複数のH形鋼梁間に形成される梁間空間に、少なくとも振動対策レベルに応じた必要充填量のコンクリートを現場打ちして振動対策梁とする点にある。
上記構成によれば、鉄骨造建物の振動対策エリアにおいて、振動対策梁を構成する並列配置の複数のH形鋼梁の合計断面積によって所定の耐力を確保しながら、複数のH形鋼梁間に形成される梁間空間に少なくとも振動対策レベルに応じた必要充填量のコンクリートを打設することにより、梁重量を稼いで振動対策エリアにおける振動を抑制することができる。
しかも、並列配置された複数のH形鋼梁を型枠に活用して、コンクリートの現場打ちによって振動対策梁を構築するので、工場等でコンクリートを先打ちして振動対策梁を製作する場合に比して、梁搬入や梁揚重等を有利に実施することができる。
本発明の第2特徴構成は、前記振動対策梁における複数の前記H形鋼梁のうち、並列配置方向の少なくとも最外側に位置する前記H形鋼梁の端部には、柱又は大梁に対する接合用のガゼットプレートが設けられ、このガゼットプレートは、前記梁間空間へのコンクリート打設用の型枠に兼用構成されている点にある。
上記構成によれば、H形鋼梁の端部に設けたガゼットプレートを柱又は大梁に接合することにより、H形鋼梁の端部と柱又は大梁との接合部の隙間を閉塞して、梁間空間に現場打ちされたコンクリートの流出を阻止するための型枠を構成することができるので、型枠工事の簡素化、能率化を図ることができる。
本発明の第3特徴構成は、前記振動対策梁における複数の前記H形鋼梁のうち、並列配置方向の最外側に位置する前記H形鋼梁のウェブの外面にはガゼットプレートが設けられ、当該ガゼットプレートには別の鉄骨小梁が接合されている点にある。
上記構成によれば、振動対策梁の最外側に位置するH形鋼梁において、それのウェブの外面に設けたガゼットプレートに接合される別の鉄骨小梁が、振動対策梁や単一使用のH形鋼梁のいずれであっても、梁同士の取り合いは全て鉄骨接合構造となるので、施工の容易化を図ることができる。
本発明の第4特徴構成は、前記振動対策梁における複数の前記H形鋼梁は、仮設プレートで一体化された梁モジュールに構成されている点にある。
上記構成によれば、振動対策梁における複数のH形鋼梁を仮設プレートで一体化することによって構成される梁モジュールを工場で予め製作することができるので、振動対策梁の信頼性向上と施工能率の向上を図ることができる。
本発明の第5特徴構成は、前記振動対策梁の梁間空間に打設される前記コンクリートの充填量が振動対策レベルに応じた必要充填量以上となるように、前記梁間空間における並列配置方向での最大幅が設定されている点にある。
上記構成によれば、振動対策梁の梁間空間にコンクリートを現場打ちする際、梁間空間における並列配置方向での最大幅によって、打設されるコンクリートの充填量を、振動対策レベルに応じた必要充填量以上とすることができるので、鉄骨造建物の振動対策エリアでの振動をより抑制することができる。
本発明の鉄骨造建物の実施形態を示す図5のI−I線での水平断面図 図5のII−II線での柱・大梁接合部の水平断面図 図5のII−II線に相当する位置での大梁・小梁接合部の水平断面図 第1振動対策梁又は第2振動対策梁の拡大断面図 柱・大梁接合部の側面図 本発明の鉄骨造建物の別実施例を示す拡大断面図
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、振動発生源となる機器を設置する工場等の鉄骨造建物100の振動対策エリアA1とそれ以外の通常構築エリアA2との境界箇所の一部を示す。なお、図1に示される矢印X方向及び矢印Y方向は、互いに直交する水平二方向を示している。
本実施形態の鉄骨造建物100では、多数の柱1が矢印X方向及び矢印Y方向に所定間隔で配設されている。矢印X方向及び矢印Y方向で相対向する各両柱1間には水平方向に沿う鉄骨大梁2が接合されている。また、矢印X方向及び矢印Y方向で相対向する両鉄骨大梁2間には水平方向に沿う鉄骨小梁3が接合されている。図1においては、鉄骨造建物100の振動対策エリアA1と通常構築エリアA2との境界線BLを一点鎖線で示している。
柱1は、図1、図2に示すように、角形鋼管11内にコンクリート4を充填したコンクリート充填鋼管構造(CFT構造)により構成されている。柱1と鉄骨大梁2との接合部には、図1、図2、図5に示すように、角形鋼管11の鉛直方向に所定間隔をおいて一対のダイヤフラム12,13が設けられている。本実施形態のダイヤフラム12,13は、角形鋼管11の外周形状よりも少し大きな外形を有し、各ダイヤフラム12,13が角形鋼管11を横断する、いわゆる通しダイヤフラムであって、角形鋼管11を上下に分断する状態で水平に配設される鋼板から構成されている。
そのため、角形鋼管11は、図5に示すように、上側のダイヤフラム12の上面に溶接で接合される上側鋼管部11Aと、両ダイヤフラム12,13の対向面間に溶接で接合される中間鋼管部11Bと、下側のダイヤフラム13の下面に溶接で接合される下側鋼管部11Cと、に分割構成されている。
尚、図5では、柱1の正面と鉄骨大梁2との接合部が省略された状態で表されている。
柱1の両ダイヤフラム12,13は、図5に示すように、鉄骨大梁2の両フランジ21,22の外面間寸法であるウェブ高さに対応した上下間隔に設定されている。柱1の上側のダイヤフラム12に鉄骨大梁2の上側のフランジ21が溶接又はボルトで接合され、柱1の下側のダイヤフラム13に鉄骨大梁2の下側のフランジ22が溶接又はボルトで接合されている。
また、柱1の各ダイヤフラム12,13には、図1、図2に示すように、角形鋼管11の上方側等からコンクリート4を打設するための打設孔14が貫通形成されている。
鉄骨造建物100の振動対策エリアA1に配置される鉄骨大梁2は、図1、図2、図4に示すように、合計で必要となる断面積を有し、且つ、矢印X方向又は矢印Y方向に間隔をあけて並列配置された一対の第1H形鋼梁2A、2Bに分割構成されている。一対の第1H形鋼梁2A、2B間には、当該第1H形鋼梁2A、2Bの両ウェブ23,23における並列配置方向で相対向する内面と、上側の両フランジ21,21の下面と、下側の両フランジ22,22の上面とで区画される第1梁間空間24が形成されている。この第1梁間空間24に、少なくとも振動対策レベルに応じた必要充填量のコンクリート4を現場打ちして第1振動対策梁25を構成する。
図2に示すように、第1梁間空間24における並列配置方向での最大幅Wは、第1振動対策梁25の第1梁間空間24に打設されるコンクリート4の充填量が振動対策レベルに応じた必要充填量又はそれ以上となる幅に設定されている。
そして、鉄骨造建物100の振動対策エリアA1において、第1振動対策梁25を構成する一対の第1H形鋼梁2A、2Bの合計断面積によって所定の耐力を確保しながら、一対の第1H形鋼梁2A、2B間に形成される第1梁間空間24に少なくとも振動対策レベルに応じた必要充填量のコンクリート4を打設することにより、梁重量を稼いで振動対策エリアA1における振動を抑制することができる。しかも、並列配置された一対の第1H形鋼梁2A、2Bを型枠に活用して、コンクリート4の現場打ちによって第1振動対策梁25を構築するので、工場等でコンクリートを先打ちして第1振動対策梁25を製作する場合に比して、梁搬入や梁揚重等を有利に実施することができる。
図1、図4に示すように、両第1H形鋼梁2A、2Bの上側のフランジ21,21における対向面間には、第1H形鋼梁2A、2Bの全長に亘って第1梁間空間24に連通するコンクリート打設用の第1上側開口26が形成されている。
また、図2、図4に示すように、両第1H形鋼梁2A、2Bの下側のフランジ22,22における対向面間には、上述の第1上側開口26と同様に、第1H形鋼梁2A、2Bの全長に亘って第1梁間空間24に連通する第1下側開口27が形成されている。この第1下側開口27を第1H形鋼梁2A、2Bの全長に亘って閉止する第1仮設プレート28が、下側の両フランジ22,22の外面に渡って溶接で固着されている。
尚、図4においては、第1振動対策梁25を構成する符号と第2振動対策梁35を構成する符号とを併記して、図面を共有している。
上述の第1仮設プレート28は、第1梁間空間24に現場打ちされたコンクリート4の流出を阻止する型枠(捨型枠)に構成されているので、型枠工事の簡素化、能率化を図ることができる。
さらに、第1仮設プレート28は、工場等において両第1H形鋼梁2A、2Bを一体化して梁モジュールを構成することになる。これにより、第1振動対策梁25を構成する一対の第1H形鋼梁2A、2Bを第1仮設プレート28で一体化した梁モジュールを工場で予め製作することができるので、第1振動対策梁25の信頼性向上と施工能率の向上を図ることができる。
図1、図2、図5に示すように、第1振動対策梁25を構成する一対の第1H形鋼梁2A、2Bにおける両ウェブ23,23の端部は、柱1の角形鋼管11に溶接又はボルトで固設された一対の第1ガゼットプレート29にボルト又は溶接等で接合されている。この第1ガゼットプレート29は、柱1の角形鋼管11と第1H形鋼梁2A、2Bのウェブ23,23との接合部における隙間を閉塞可能な大きさを有し、第1梁間空間24へのコンクリート打設用の型枠(捨型枠)に兼用構成されている。
第1H形鋼梁2A、2Bのウェブ23,23の端部を、柱1の角形鋼管11に設けた第1ガゼットプレート29に接合することにより、柱1の角形鋼管11と第1H形鋼梁2A、2Bのウェブ23,23との接合部における隙間を閉塞して、第1梁間空間24に現場打ちされたコンクリート4の流出を阻止する型枠(捨型枠)を構成することができるので、型枠工事の簡素化、能率化を図ることができる。
尚、本実施形態では、柱1の角形鋼管11に設けた第1ガゼットプレート29に、第1振動対策梁25を構成する一対の第1H形鋼梁2A、2Bにおける両ウェブ23,23の端部を接合したが、第1ガゼットプレート29を用いずに、柱1の角形鋼管11と一対の第1H形鋼梁2A、2Bにおける両ウェブ23,23の端部とを溶接等で直接接合してもよい。
図4に示すように、両第1H形鋼梁2A、2Bのウェブ23,23の相対向する内面には、第1梁間空間24に打設されたコンクリート4との一体性を高める多数のスタッドボルト5が固着されている。
鉄骨造建物100の振動対策エリアA1に配置される鉄骨小梁3は、図1、図3、図4に示すように、合計で必要となる断面積を有し、且つ、矢印X方向又は矢印Y方向に間隔をあけて並列配置された一対の第2H形鋼梁3A、3Bに分割構成されている。一対の第2H形鋼梁3A、3B間には、当該第2H形鋼梁3A、3Bの両ウェブ33,33における並列配置方向で相対向する内面と、上側の両フランジ31,31の下面と、下側の両フランジ32,32の上面とで区画される第2梁間空間34が形成されている。この第2梁間空間34に、少なくとも振動対策レベルに応じた必要充填量のコンクリート4を現場打ちして第2振動対策梁35を構成する。
図3に示すように、第2梁間空間34における並列配置方向での最大幅Wは、第2振動対策梁35の第2梁間空間34に打設されるコンクリート4の充填量が振動対策レベルに応じた必要充填量又はそれ以上となる幅に設定されている。
そして、鉄骨造建物100の振動対策エリアA1において、第2振動対策梁35を構成する一対の第2H形鋼梁3A、3Bの合計断面積によって所定の耐力を確保しながら、一対の第2H形鋼梁3A、3B間に形成される第2梁間空間34に少なくとも振動対策レベルに応じた必要充填量のコンクリート4を打設することにより、梁重量を稼いで振動対策エリアA1における振動を抑制することができる。しかも、並列配置された一対の第2H形鋼梁3A、3Bを型枠に活用して、コンクリート4の現場打ちによって第2振動対策梁35を構築するので、工場等でコンクリートを先打ちして第2振動対策梁35を製作する場合に比して、梁搬入や梁揚重等を有利に実施することができる。
図1、図4に示すように、両第2H形鋼梁3A、3Bの上側の両フランジ31,31における対向面間には、第2H形鋼梁3A、3Bの全長に亘って第2梁間空間34に連通するコンクリート打設用の第2上側開口36が形成されている。
また、図3、図4に示すように、両第2H形鋼梁3A、3Bの下側の両フランジ32,32における対向面間には、上述の第2上側開口36と同様に、第2H形鋼梁3A、3Bの全長に亘って第2梁間空間34に連通する第2下側開口37が形成されている。この第2下側開口37を第2H形鋼梁3A、3Bの全長に亘って閉止する第2仮設プレート38が、下側の両フランジ32,32の外面に渡って溶接で固設されている。
第2仮設プレート38は、工場等において両第2H形鋼梁3A、3Bを一体化して梁モジュールを構成することになる。これにより、第2振動対策梁35を構成する一対の第2H形鋼梁3A、3Bを第2仮設プレート38で一体化した梁モジュールを工場で予め製作することができるので、第2振動対策梁35の信頼性向上と施工能率の向上を図ることができる。
図1、図3に示すように、第2振動対策梁35を構成する一対の第2H形鋼梁3A、3Bにおけるウェブ33,33の端部は、鉄骨大梁2である第1振動対策梁25を構成する一方の第1H形鋼梁2Bのうち、ウェブ23の外面における小梁接合部位に溶接又はボルトで固設された第2ガゼットプレート39にボルト又は溶接等で固設されている。この第2ガゼットプレート39は、第2H形鋼梁3A、3Bのウェブ33,33と第1H形鋼梁2A、2Bのウェブ23,23との接合部における隙間を閉塞可能な大きさを有し、第2梁間空間34へのコンクリート打設用の型枠に兼用構成されている。
第2H形鋼梁3A、3Bのウェブ33,33の端部に設けた第2ガゼットプレート39を、一方の第1H形鋼梁2Bのウェブ23に接合することにより、第2H形鋼梁3A、3Bのウェブ33,33と一方の第1H形鋼梁2Aのウェブ23との接合部における隙間を閉塞して、第2梁間空間34に現場打ちされたコンクリート4の流出を阻止する型枠を構成することができるので、型枠工事の簡素化、能率化を図ることができる。
図4に示すように、両第2H形鋼梁3A、3Bのウェブ33,33の相対向する内面には、第2梁間空間34に打設されたコンクリート4との一体性を高める多数のスタッドボルト5が固着されている。
鉄骨造建物100の通常構築エリアA2に配置される鉄骨大梁2は、図1、図2に示すように、必要となる断面積を有する単一使用の第3H形鋼梁2Dから構成されている。この第3H形鋼梁2Dにおけるウェブ23の端部は、図1、図2、図5に示すように、柱1の角形鋼管11に溶接又はボルトで固設された第3ガゼットプレート41にボルト又は溶接等で接合されている。
尚、本実施形態では、柱1の角形鋼管11に設けた第3ガゼットプレート41に、鉄骨大梁2を構成する第3H形鋼梁2Dにおけるウェブ23の端部を接合したが、第3ガゼットプレート41を用いずに、柱1の角形鋼管11と第3H形鋼梁2Dにおけるウェブ23の端部とを溶接等で直接接合してもよい。
また、鉄骨造建物100の通常構築エリアA2に配置される鉄骨小梁3は、図1、図3に示すように、必要となる断面積を有する単一使用の第4H形鋼梁3Dから構成されている。この第4H形鋼梁3Dにおけるウェブ33の端部は、鉄骨大梁2である第1振動対策梁25を構成する他方の第1H形鋼梁2Aのうち、ウェブ23の外面における小梁接合部位に溶接又はボルトで固設された第4ガゼットプレート42にボルト又は溶接等で接合されている。
そして、鉄骨大梁2である第1振動対策梁25の一方の第1H形鋼梁2Bのうち、ウェブ23の外面における小梁接合部位に溶接で固設された一対の第2ガゼットプレート39には、鉄骨小梁3である第2振動対策梁35を構成する一対の第2H形鋼梁3A、3Bにおける両ウェブ33,33がボルト又は溶接等で接合されている。
両第2ガゼットプレート39は、第1振動対策梁25の一方の第1H形鋼梁2Bのウェブ23と、第2振動対策梁35を構成する一対の第2H形鋼梁3A、3Bにおける両ウェブ33,33と、の接合部における隙間を閉塞可能な大きさを有し、第2梁間空間34へのコンクリート打設用の型枠(捨型枠)に兼用構成されている。
また、鉄骨大梁2である第1振動対策梁25の他方の第1H形鋼梁2Aのうち、ウェブ23の外面における小梁接合部位に設けた第4ガゼットプレート42には、単一使用の第4H形鋼梁3Dにおけるウェブ33が接合されている。
上述のように、第2振動対策梁35を構成する一対の第2H形鋼梁3A、3Bにおける両ウェブ33,33を、第1振動対策梁25の一方の第1H形鋼梁2Bのウェブ23に固設された両第2ガゼットプレート39に接合することにより、その接合部における隙間を閉塞して、第2梁間空間34に現場打ちされたコンクリート4の流出を阻止する型枠(捨型枠)を構成することができるので、型枠工事の簡素化、能率化を図ることができる。
さらに、鉄骨大梁2である第1振動対策梁25の第1H形鋼梁2A、2Bに接合される別の鉄骨小梁3が、第2振動対策梁35や単一使用の第4H形鋼梁3Dのいずれであっても、梁同士の取り合いは全て鉄骨接合構造となるので、施工の容易化を図ることができる。
図4に示すように、鉄骨大梁2の上側のフランジ21又は鉄骨小梁3の上側の両フランジ31に架設されたデッキプレート51上に、矢印X方向及び矢印Y方向にスラブ筋(図示省略)を適宜配筋し、コンクリート4を打設してコンクリ―トスラブ52を構築する。このコンクリ―トスラブ52は、第1梁間空間24及び第2梁間空間34に打設されるコンクリート4と一体化状態で構築されている。
本実施形態では、デッキプレート51として、凹凸加工された波型プレートを用いたが、凹凸加工されていないフラットプレートを用いてもよい。
〔上述の実施形態の別実施例〕
図6に示す鉄骨造建物100では、振動対策エリアA1に配置される鉄骨大梁2のH形鋼梁又は鉄骨小梁3のH形鋼梁を、合計で必要となる断面積を有し、且つ、並列配置された三つの第1H形鋼梁2A、2B、2C又は第2H形鋼梁3A、3B、3Cに分けて構成し、並列配置された三つの第1H形鋼梁2A、2B、2C又は第2H形鋼梁3A、3B、3Cの各隣接間に形成される両第1梁間空間24,24又は第2梁間空間34,34に、少なくとも振動対策レベルに応じた必要充填量のコンクリート4を現場打ちして第1振動対策梁25又は第2振動対策梁35を構成してある。
この別実施例では、第1振動対策梁25又は第2振動対策梁35を、三つの第1H形鋼梁2A、2B、2C又は第2H形鋼梁3A、3B、3Cに分けて構成してあるので、第1梁間空間24,24又は第2梁間空間34,34における並列配置方向での最大外側間幅が大きい場合でも、第1H形鋼梁2A、2B、2C又は第2H形鋼梁3A、3B、3Cの配設ピッチを許容ピッチ以下に保つことができる。
〔その他の実施形態〕
(1)上述の実施形態では、鉄骨造建物100の一部を振動対策エリアA1に構成したが、鉄骨造建物100の全体を振動対策エリアA1に構成してもよい。
(2)第1梁間空間24,24又は第2梁間空間34,34における並列配置方向での最大外側間幅が大きい場合には、第1振動対策梁25又は第2振動対策梁35を、四つ以上の第1H形鋼梁2A、2B、2C・・・又は第2H形鋼梁3A、3B、3C・・・に分けて構成してもよい。
1 柱
2 大梁(鉄骨大梁)
2A H形鋼梁(第1H形鋼梁)
2B H形鋼梁(第1H形鋼梁)
2C H形鋼梁(第1H形鋼梁)
3 小梁(鉄骨小梁)
3A H形鋼梁(第2H形鋼梁)
3B H形鋼梁(第2H形鋼梁)
3C H形鋼梁(第2H形鋼梁)
4 コンクリート
23 ウェブ
28 仮設プレート(第1仮設プレート)
29 ガゼットプレート(第1ガゼットプレート)
33 ウェブ
38 仮設プレート(第2仮設プレート)
39 ガゼットプレート(第2ガゼットプレート)
100 鉄骨造建物
A1 振動対策エリア
W 最大幅

Claims (5)

  1. 鉄骨造建物の振動対策エリアに配置されるH形鋼梁を、合計で必要となる断面積を有し、且つ、並列配置された複数のH形鋼梁に分けて構成し、並列配置された複数のH形鋼梁間に形成される梁間空間に、少なくとも振動対策レベルに応じた必要充填量のコンクリートを現場打ちして振動対策梁とする鉄骨造建物。
  2. 前記振動対策梁における複数の前記H形鋼梁のうち、並列配置方向の少なくとも最外側に位置する前記H形鋼梁の端部には、柱又は大梁に対する接合用のガゼットプレートが設けられ、このガゼットプレートは、前記梁間空間へのコンクリート打設用の型枠に兼用構成されている請求項1記載の鉄骨造建物。
  3. 前記振動対策梁における複数の前記H形鋼梁のうち、並列配置方向の最外側に位置する前記H形鋼梁のウェブの外面にはガゼットプレートが設けられ、当該ガゼットプレートには別の鉄骨小梁が接合されている請求項1又は2記載の鉄骨造建物。
  4. 前記振動対策梁における複数の前記H形鋼梁は、仮設プレートで一体化された梁モジュールに構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉄骨造建物。
  5. 前記振動対策梁の梁間空間に打設される前記コンクリートの充填量が振動対策レベルに応じた必要充填量以上となるように、前記梁間空間における並列配置方向での最大幅が設定されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の鉄骨造建物。
JP2018211146A 2018-11-09 2018-11-09 鉄骨造建物 Active JP7265343B2 (ja)

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