JP2020072175A - コイル部品 - Google Patents

コイル部品 Download PDF

Info

Publication number
JP2020072175A
JP2020072175A JP2018205187A JP2018205187A JP2020072175A JP 2020072175 A JP2020072175 A JP 2020072175A JP 2018205187 A JP2018205187 A JP 2018205187A JP 2018205187 A JP2018205187 A JP 2018205187A JP 2020072175 A JP2020072175 A JP 2020072175A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
line
lines
turn
coil
turns
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018205187A
Other languages
English (en)
Inventor
純平 葉山
Jumpei Hayama
純平 葉山
憲隆 千代
Noritaka Chiyo
憲隆 千代
滋 金子
Shigeru Kaneko
滋 金子
朋大 森木
Tomohiro Moriki
朋大 森木
太洋 大石
Taiyo Oishi
太洋 大石
友成 寿緒
Toshio Tomonari
寿緒 友成
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2018205187A priority Critical patent/JP2020072175A/ja
Priority to US16/668,700 priority patent/US11854732B2/en
Publication of JP2020072175A publication Critical patent/JP2020072175A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/2804Printed windings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F5/00Coils
    • H01F5/003Printed circuit coils
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/06Mounting, supporting or suspending transformers, reactors or choke coils not being of the signal type
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/02Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
    • H01F41/04Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing coils
    • H01F41/041Printed circuit coils
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/2804Printed windings
    • H01F2027/2809Printed windings on stacked layers

Abstract

【課題】接続導体のレイアウト自由度を高めた、複数のラインに分割された2個のコイル部を有し、これらの内周端同士が接続されたコイル部品を提供する。【解決手段】コイル部品はコイル部100,200を備える。コイル部100の最内周ターン106は、スパイラル状のスリットによって互いに角距離の異なるラインL1、L2に分割され、コイル部200の最内周ターン206は、スパイラル状のスリットによって互いに角距離の異なるラインL3、L4に分割されている。そして、ラインL1の内周端とラインL4の内周端が互いに接続され、ラインL2の内周端とラインL3の内周端が互いに接続される。最内周ターンを構成する2つのラインの角距離が互いに相違していることから、接続導体の位置を分散することができる。これにより、接続導体のレイアウト自由度を高めることが可能となる。【選択図】図4

Description

本発明はコイル部品に関し、特に、スパイラル状の平面導体を有するコイル部品に関する。
各種電子機器に用いられるコイル部品としては、磁性コアにワイヤ(被覆導線)を巻回したタイプのコイル部品の他、絶縁層の表面にスパイラル状の平面導体を複数ターンに亘って形成したタイプのコイル部品が知られている。例えば、特許文献1には、複数の絶縁層にそれぞれスパイラル状のコイル部を形成し、その内周端同士を接続した構成を有するコイル部品が開示されている。
スパイラル状の平面導体からなるコイル部品において直流抵抗や交流抵抗を低減するためには、スパイラル状の平面導体の導体幅を大きくすればよい。しかしながら、平面導体の導体幅を単純に大きくするだけでは、電流密度の偏りが拡大するため、直流抵抗や交流抵抗を十分に低減することは困難である。
電流密度を均一化する方法としては、特許文献2に記載されているように、平面導体の各ターンをスパイラル状のスリットによって複数のラインに分割する方法が挙げられる。特許文献2に記載された例では、複数のラインを内周端で短絡しているため、特許文献1のように複数の平面導体の内周端同士を接続する場合であっても、1個の接続導体を用いれば足りる。
特開2008−205215号公報 特開2001−319813号公報
しかしながら、電流密度をより均一化すべく、ラインごとに別個の接続導体を設けると、複数の接続導体が一箇所に集中するため、これら接続導体をどのように配置するかが問題となる。
したがって、本発明は、複数のラインに分割された2個のコイル部を有し、これらの内周端同士が接続されてなるコイル部品において、接続導体のレイアウト自由度を高めることを目的とする。
本発明によるコイル部品は、複数ターンに亘ってスパイラル状に巻回された第1のコイル部と、複数ターンに亘ってスパイラル状に巻回された第2のコイル部とを備え、第1のコイル部の少なくとも最内周ターンは、スパイラル状のスリットによって、第1及び第2のラインを含む複数のラインに分割され、第2のコイル部の少なくとも最内周ターンは、スパイラル状のスリットによって、第3及び第4のラインを含む複数のラインに分割され、第1のラインの最内周ターンは第2のラインの最内周ターンよりも角距離が大きく、第3のラインの最内周ターンは第4のラインの最内周ターンよりも角距離が大きく、第1のラインの内周端と第4のラインの内周端が互いに接続され、第2のラインの内周端と第3のラインの内周端が互いに接続されることを特徴とする。
本発明によれば、最内周ターンを構成する2つのラインの角距離が互いに相違していることから、接続導体の位置を分散することができる。これにより、接続導体のレイアウト自由度を高めることが可能となる。しかも、一方のコイル部において角距離の大きいラインと、他方のコイル部において角距離の小さいラインを互いに接続していることから、ライン間におけるターン数に差が生じることもない。
本発明において、第1のラインは第2のラインよりも外周側に位置し、第3のラインは第4のラインよりも外周側に位置していても構わない。これによれば、ライン間における内外周差が相殺されることから、電流密度分布が均一化される。これにより、直流抵抗や交流抵抗をより低減することが可能となる。
本発明において、第1及び第2のコイル部の少なくとも最内周ターンは、いずれもn本のラインに分割されており、第1のコイル部の最内周ターンを構成するn本のラインの合計角距離は、n/2ターンであり、第2のコイル部の最内周ターンを構成するn本のラインの合計角距離は、n/2ターンであっても構わない。これによれば、第1及び第2のコイル部の合計ターン数を奇数とすることが可能となる。
本発明において、第1のコイル部の少なくとも最内周ターンは、いずれも第1及び第2のラインからなる2本のラインに分割されており、第2のコイル部の少なくとも最内周ターンは、いずれも第3及び第4のラインからなる2本のラインに分割されており、第1及び第3のラインの最内周ターンは、いずれも3/4ターンであり、第2及び第4のラインの最内周ターンは、いずれも1/4ターンであっても構わない。これによれば、第1のコイル部と第2のコイル部を重ねることにより、第1のラインの内周端と第4のラインの内周端の平面位置が一致し、且つ、第2のラインの内周端と第3のラインの内周端の平面位置が一致する。このため、両者を容易に接続することが可能となる。
本発明において、第1のコイル部の少なくとも最内周ターンは、いずれも第1及び第2のラインと第5のラインからなる3本のラインに分割されており、第2のコイル部の少なくとも最内周ターンは、いずれも第3及び第4のラインと第6のラインからなる3本のラインに分割されており、第1、第2及び第5のラインのいずれか1つは1/2ターン、残りの2つは合計で1ターンであり、第3、第4及び第6のラインのいずれか1つは1/2ターン、残りの2つは合計で1ターンであっても構わない。これによれば、第1及び第2のコイル部を構成する3ラインの合計長さを一致させつつ、合計ターン数を奇数とすることが可能となる。
この場合、第1、第2及び第5のラインの前記いずれか1つは、前記残りの2つに径方向に挟まれており、第3、第4及び第6のラインの前記いずれか1つは、前記残りの2つに径方向に挟まれていても構わない。これによれば、ライン間における内外周差が相殺されることから、電流密度分布がより均一化される。これにより、直流抵抗や交流抵抗をよりいっそう低減することが可能となる。
本発明において、第1のコイル部の少なくとも最内周ターンは、いずれも第1及び第2のラインと第5及び第7のラインからなる4本のラインに分割されており、第2のコイル部の少なくとも最内周ターンは、いずれも第3及び第4のラインと第6及び第8のラインからなる4本のラインに分割されており、第1、第2、第5及び第7のラインのいずれか2つは合計で1ターン、残りの2つは合計で1ターンであり、第3、第4、第6及び第8のラインのいずれか2つは合計で1ターン、残りの2つは合計で1ターンであっても構わない。これによれば、第1及び第2のコイル部を構成する4ラインの合計長さを一致させつつ、合計ターン数を奇数とすることができる。
本発明において、第1のコイル部は絶縁基板の一方の表面に形成され、第2のコイル部は絶縁基板の他方の表面に形成されていても構わない。これによれば、1枚の絶縁基板の表裏に第1及び第2のコイル部を形成することによって、本発明によるコイル部品を作製することが可能となる。
本発明において、第1及び第2のコイル部を構成する複数ターンのそれぞれは、径方向における位置が変化しない円周領域と、径方向における位置が遷移する遷移領域を有し、第1のコイル部を構成する複数ターンの円周領域と、第2のコイル部を構成する複数ターンの円周領域は、平面位置が互いに一致していても構わない。これによれば、絶縁基板が透明又は半透明である場合に、外観検査が容易となる。
このように、本発明によれば、複数のラインに分割された2個のコイル部を有するコイル部品において、接続導体のレイアウト自由度を高めることができるとともに、各ラインの合計ターン数を互いに等しくすることが可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態によるコイル部品の構成を示す断面図である。 図2は、第1のコイル部100のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の一方の表面11側から見た状態を示している。 図3は、第2のコイル部200のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の他方の表面12側から見た状態を示している。 図4は、第1の実施形態によるコイル部品の等価回路図である。 図5は、第1のコイル部300のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の一方の表面11側から見た状態を示している。 図6は、第2のコイル部400のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の他方の表面12側から見た状態を示している。 図7は、第2の実施形態によるコイル部品の等価回路図である。 図8は、第1のコイル部500のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の一方の表面11側から見た状態を示している。 図9は、第2のコイル部600のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の他方の表面12側から見た状態を示している。 図10は、第3の実施形態によるコイル部品の等価回路図である。 図11は、第1のコイル部700のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の一方の表面11側から見た状態を示している。 図12は、第2のコイル部800のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の他方の表面12側から見た状態を示している。 図13は、第4の実施形態によるコイル部品の等価回路図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態によるコイル部品の構成を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態によるコイル部品は、絶縁基板10と、絶縁基板10の一方の表面11に形成された第1のコイル部100と、絶縁基板10の他方の表面12に形成された第2のコイル部200とを備えている。詳細については後述するが、第1のコイル部100の内周端と第2のコイル部200の内周端は、絶縁基板10を貫通して設けられた接続導体TH11,TH12を介して互いに接続されている。
絶縁基板10の材料については特に限定されないが、PET樹脂などの透明又は半透明なフレキシブル材料を用いることができる。また、絶縁基板10は、ガラスクロスにエポキシ系樹脂が含浸されたフレキシブル基板であっても構わない。絶縁基板10が透明又は半透明である場合、平面視で第1のコイル部100と第2のコイル部200が重なって見えることから、これらの重なり方によっては検査装置を用いた外観検査が困難となる。詳細については後述するが、本実施形態によるコイル部品は、検査装置を用いた外観検査を正しく実行できるよう、第1のコイル部100と第2のコイル部200の大部分が平面視で重なる位置に配置されている。
図2は、第1のコイル部100のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の一方の表面11側から見た状態を示している。
図2に示すように、第1のコイル部100は、複数ターンに亘ってスパイラル状に巻回された平面導体によって構成される。図2に示す例では、第1のコイル部100がターン101〜106からなる6ターン構成であり、ターン101が最外周に位置し、ターン106が最内周に位置する。各ターン101〜106は、スパイラル状のスリットによってラインL1,L2に2分割されている。ラインL1は、ラインL2よりも外周側に位置する。
第1のコイル部100の外周端、つまり、ターン101の外周端は、径方向に延在する引き出しパターン111を介して、端子電極121に接続される。また、引き出しパターン111に対して周方向に隣接する位置には、径方向に延在する引き出しパターン112が設けられており、その先端部は端子電極122に接続される。
図2に示すように、第1のコイル部100を構成するターン101〜105はいずれも一周、つまり360°巻回されている一方、最内周に位置するターン106は、ラインL1の角距離θ11が3/4ターン、つまり270°であり、ラインL2の角距離θ12が1/4ターン、つまり90°である。このため、ラインL1,L2の最内周ターンの合計ターン数は1ターンである。角距離θ11は仮想線a0と仮想線a1がなす角度であり、角距離θ12は仮想線a0と仮想線a2がなす角度である。ここで、仮想線a0〜a2はいずれも中心点Cから放射状に延在しており、仮想線a0は引き出しパターン111と引き出しパターン112の間を通過し、仮想線a1はラインL1の内周端を通過し、仮想線a2はラインL2の内周端を通過する。そして、ターン106のラインL1の内周端には2つの接続導体TH11が設けられ、ターン106のラインL2の内周端には2つの接続導体TH12が設けられている。
第1のコイル部100を構成する各ターン101〜106は、径方向における位置が変化しない円周領域A1と、径方向における位置が遷移する遷移領域B1を有しており、この遷移領域B1を境界としてターン101〜106からなる6ターンが定義される。図2に示すように、本実施形態においては第1のコイル部100の外周端が遷移領域B1に位置している。尚、引き出しパターン111と引き出しパターン112の位置関係は、図2に示す位置とは逆であっても構わない。
図3は、第2のコイル部200のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の他方の表面12側から見た状態を示している。
図3に示すように、第2のコイル部200のパターン形状は、第1のコイル部100のパターン形状と同一である。したがって、第1のコイル部100と第2のコイル部200は、同一のマスクを用いて作製することが可能であり、これによって製造コストを大幅に削減することが可能となる。第2のコイル部200は、ターン201〜206からなる6ターン構成であり、ターン201が最外周に位置し、ターン206が最内周に位置する。各ターン201〜206は、スパイラル状のスリットによってラインL3,L4に2分割されている。ラインL3は、ラインL4よりも外周側に位置する。
第2のコイル部200の外周端、つまり、ターン201の外周端は、径方向に延在する引き出しパターン211を介して、端子電極221に接続される。また、引き出しパターン211に対して周方向に隣接する位置には、径方向に延在する引き出しパターン212が設けられており、その先端部は端子電極222に接続される。
図3に示すように、第2のコイル部200を構成するターン201〜205はいずれも一周、つまり360°巻回されている一方、最内周に位置するターン206は、ラインL3の角距離θ22が3/4ターン、つまり270°であり、ラインL4の角距離θ21が1/4ターン、つまり90°である。このため、ラインL3,L4の最内周ターンの合計ターン数は1ターンである。角距離θ21は仮想線a0と仮想線a1がなす角度であり、角距離θ22は仮想線a0と仮想線a2がなす角度である。そして、ターン206のラインL3の内周端には2つの接続導体TH12が設けられ、ターン206のラインL4の内周端には2つの接続導体TH11が設けられている。
第2のコイル部200を構成する各ターン201〜206は、径方向における位置が変化しない円周領域A2と、径方向における位置が遷移する遷移領域B2を有しており、この遷移領域B2を境界としてターン201〜206からなる6ターンが定義される。図3に示すように、本実施形態においては第2のコイル部200の外周端が遷移領域B2に位置している。尚、引き出しパターン211と引き出しパターン212の位置関係は、図3に示す位置とは逆であっても構わない。
このような構成を有する第1及び第2のコイル部100,200は、それぞれ絶縁基板10の一方の表面11及び他方の表面12に形成される。そして、接続導体TH11を介してラインL1の内周端がラインL4の内周端に接続され、接続導体TH12を介してラインL2の内周端がラインL3の内周端に接続される。
図4は、本実施形態によるコイル部品の等価回路図である。
図4に示すように、本実施形態においては、端子電極E1と端子電極E2の間に2本の導体パターンが並列に接続される。端子電極E1とは、端子電極121,222を接続導体TH1によって短絡した端子であり、端子電極E2とは、端子電極122,221を接続導体TH2によって短絡した端子である。並列に接続された2本の導体パターンのうち、第1の導体パターンは接続導体TH11を介して接続されたラインL1とラインL4からなり、第2の導体パターンは接続導体TH12を介して接続されたラインL2とラインL3からなる。
そして、ラインL1,L3については最内周ターンが3/4ターンであり、ラインL2,L4については最内周ターンが1/4ターンであることから、ラインL1,L4からなる導体パターンは合計で11ターンとなり、同様に、ラインL2,L3からなる導体パターンも合計で11ターンとなる。つまり、11ターン構成のコイルが並列に2個接続された状態が実現される。
本実施形態のように、お互い同じパターン形状を有する2つのコイル部を用いて奇数ターンを実現する方法としては、各コイル部のターン数をN+0.5ターン(Nは整数)とする方法も考えられるが、この場合、接続導体の形成位置が一箇所に集中し、場合によってはこの部分において磁束が通過しにくくなることも考えられる。これに対し、本実施形態においては、接続導体TH11,TH12の平面位置が角距離で互いに180°異なっており、接続導体が分散配置されていることが分かる。
しかも、本実施形態によるコイル部品は、各ターン101〜106,201〜206がスパイラル状のスリットによって径方向に2分割されていることから、電流密度の偏りが低減される。その結果、直流抵抗や交流抵抗を低減することができる。しかも、第1のコイル部100において外周側に位置するラインL1が第2のコイル部200において内周側に位置するラインL4に接続され、第1のコイル部100において内周側に位置するラインL2が第2のコイル部200において外周側に位置するラインL3に接続されることから、内外周差が相殺される。これにより、電流密度分布がより均一化されることから、直流抵抗や交流抵抗をよりいっそう低減することが可能となる。
また、本実施形態によるコイル部品は、互いに同じ平面形状を有する第1のコイル部100と第2のコイル部200によって構成されていることから、同じパターン形状を有するマスクを用いて第1のコイル部100と第2のコイル部200を作製することができ、製造コストを削減することができる。しかも、遷移領域B1,B2と重なる部分を除き、第1のコイル部100と第2のコイル部200の大部分が平面視で重なることから、絶縁基板10が透明又は半透明である場合であっても、第1のコイル部100と第2のコイル部200の視覚的な干渉を最小限に抑えることができる。つまり、第1のコイル部100を外観検査する際に第2のコイル部200が視覚的な障害とならず、逆に、第2のコイル部200を外観検査する際に第1のコイル部100が視覚的な障害とならない。これにより、検査装置を用いた外観検査を正しく実行することが可能となる。
さらに、本実施形態によるコイル部品は、第1及び第2のコイル部100,200の外周端及び内周端を遷移領域B1,B2に配置していることから、第1のコイル部100の外周端と第2のコイル部200の外周端を互いに隣接する位置に配置しているにもかかわらず、円周領域A1,A2の増大によるコイル部の外形の大型化や、コイルの内径領域の減少を防止することが可能となる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態によるコイル部品について説明する。第2の実施形態によるコイル部品は、上述した第1及び第2のコイル部100,200がそれぞれ第1及び第2のコイル部300,400に置き換えられている点において、第1の実施形態によるコイル部品と相違している。その他の基本的な構成は、第1の実施形態によるコイル部品と同一である。
図5は、第1のコイル部300のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の一方の表面11側から見た状態を示している。また、図6は、第2のコイル部400のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の他方の表面12側から見た状態を示している。本実施形態においても、第1のコイル部300と第2のコイル部400のパターン形状は同一である。
図5に示すように、第1のコイル部300は、ターン301〜306からなる6ターン構成であり、ターン301が最外周に位置し、ターン306が最内周に位置する。各ターン301〜306は、スパイラル状のスリットによってラインL1,L5,L2に3分割されている。ラインL1,L5,L2のうち、ラインL1が最も外周側に位置し、ラインL2が最も内周側に位置する。ラインL5は、ラインL1,L2によって径方向に挟まれている。
第1のコイル部300の外周端、つまり、ターン301の外周端は、径方向に延在する引き出しパターン311を介して、端子電極321に接続される。また、引き出しパターン311に対して周方向に隣接する位置には、径方向に延在する引き出しパターン312が設けられており、その先端部は端子電極322に接続される。
図5に示すように、第1のコイル部300を構成するターン301〜305はいずれも一周、つまり360°巻回されている一方、最内周に位置するターン306は、ラインL1の角距離が1ターン、つまり360°であり、ラインL5の角距離が1/2ターン、つまり180°であり、ラインL2の角距離が0ターン、つまり0°である。このため、ラインL1,L5,L2の最内周ターンの合計ターン数は1.5ターンである。ラインL2については、ターン305で終端していると見なしても構わない。ラインL1の内周端には接続導体TH21が設けられ、ラインL5の内周端には接続導体TH22が設けられ、ラインL2の内周端には接続導体TH23が設けられている。
第1のコイル部300を構成する各ターン301〜306は、径方向における位置が変化しない円周領域A3と、径方向における位置が遷移する遷移領域B3を有しており、この遷移領域B3を境界としてターン301〜306からなる6ターンが定義される。図5に示すように、本実施形態においては第1のコイル部300の外周端、並びに、ラインL1,L2の内周端が遷移領域B3に位置している。ラインL1,L2の内周端に設けられた接続導体TH21,TH23は、仮想線a0に対して対称となる位置に配置されている。
さらに、中心点Cから放射状に延在する仮想線a3を想定した場合、ラインL5の内周端に設けられた接続導体TH22は、仮想線a3上に設けられている。ここで、仮想線a0と仮想線a3の角距離θ3は180°である。
第2のコイル部400のパターン形状も同様である。つまり、第2のコイル部400は、ターン401〜406からなる6ターン構成であり、ターン401が最外周に位置し、ターン406が最内周に位置する。各ターン401〜406は、スパイラル状のスリットによってラインL3,L6,L4に3分割されている。ラインL3,L6,L4のうち、ラインL3が最も外周側に位置し、ラインL4が最も内周側に位置する。ラインL6は、ラインL3,L6によって径方向に挟まれている。
第2のコイル部400の外周端、つまり、ターン401の外周端は、径方向に延在する引き出しパターン411を介して、端子電極421に接続される。また、引き出しパターン411に対して周方向に隣接する位置には、径方向に延在する引き出しパターン412が設けられており、その先端部は端子電極422に接続される。
図6に示すように、第2のコイル部400を構成するターン401〜405はいずれも一周、つまり360°巻回されている一方、最内周に位置するターン406は、ラインL3の角距離が1ターン、つまり360°であり、ラインL6の角距離が1/2ターン、つまり180°であり、ラインL4の角距離が0ターン、つまり0°である。このため、ラインL3,L6,L4の最内周ターンの合計ターン数は1.5ターンである。ラインL4については、ターン405で終端していると見なしても構わない。ラインL3の内周端には接続導体TH23が設けられ、ラインL6の内周端には接続導体TH22が設けられ、ラインL4の内周端には接続導体TH21が設けられている。
第2のコイル部400を構成する各ターン401〜406は、径方向における位置が変化しない円周領域A4と、径方向における位置が遷移する遷移領域B4を有しており、この遷移領域B4を境界としてターン401〜406からなる6ターンが定義される。ラインL3,L4の内周端に設けられた接続導体TH23,TH21は、仮想線a0に対して対称となる位置に配置されている。ラインL6の内周端に設けられた接続導体TH22は、仮想線a3上に設けられている。
このような構成を有する第1及び第2のコイル部300,400は、それぞれ絶縁基板10の一方の表面11及び他方の表面12に形成される。そして、接続導体TH21を介してラインL1の内周端がラインL4の内周端に接続され、接続導体TH22を介してラインL5の内周端がラインL6の内周端に接続され、接続導体TH23を介してラインL2の内周端がラインL3の内周端に接続される。
図7は、本実施形態によるコイル部品の等価回路図である。
図7に示すように、本実施形態においては、端子電極E1と端子電極E2の間に3本の導体パターンが並列に接続される。端子電極E1とは、端子電極321,422を接続導体TH1によって短絡した端子であり、端子電極E2とは、端子電極322,421を接続導体TH2によって短絡した端子である。並列に接続された3本の導体パターンのうち、第1の導体パターンは接続導体TH21を介して接続されたラインL1とラインL4からなり、第2の導体パターンは接続導体TH22を介して接続されたラインL5とラインL6からなり、第3の導体パターンは接続導体TH23を介して接続されたラインL2とラインL3からなる。
そして、ラインL1,L3については最内周ターンが1ターンであり、ラインL5,L6については最内周ターンが1/2ターンであり、ラインL2,L4については最内周ターンが0ターンであることから、ラインL1,L4からなる第1の導体パターン、ラインL5,L6からなる第2の導体パターン、並びに、ラインL2,L3からなる第3の導体パターンは、いずれも合計で11ターンとなる。つまり、11ターン構成のコイルが並列に3個接続された状態が実現される。
ここで、各ターンが3ラインに分割された2つのコイル部を用いて奇数ターンを実現しようとすると、接続導体を一箇所にまとめて配置する方法では、径方向における中間に位置するライン(L5,L6)のターン数を他のラインのターン数と一致させることが困難となる。しかしながら、本実施形態では、径方向における中間に位置するラインL5,L6の最内周ターンを1/2ターンとしていることから、11ターン構成のコイルが並列に3個接続された構成を容易に実現することが可能となる。この方法は、各ターンが奇数ラインに分割された2つのコイル部を用いて奇数ターンを実現しようとする全てのケースに適用可能である。
しかも、本実施形態によるコイル部品は、各ターン301〜306,401〜406がスパイラル状のスリットによって径方向に3分割されていることから、第1の実施形態よりも電流密度の偏りがさらに低減される。その結果、直流抵抗や交流抵抗をより低減することができる。しかも、第1のコイル部300において最も外周側に位置するラインL1が第2のコイル部400において最も内周側に位置するラインL4に接続され、第1のコイル部300において最も内周側に位置するラインL2が第2のコイル部400において最も外周側に位置するラインL3に接続されることから、ライン間における内外周差が相殺される。これにより、電流密度分布がより均一化されることから、直流抵抗や交流抵抗をよりいっそう低減することが可能となる。
尚、第1の実施形態と比較すると、端子電極E1に接続される端子電極321,422と、端子電極E2に接続される端子電極322,421の位置が入れ替わっている。このように、本発明において端子電極の位置関係は任意である。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態によるコイル部品について説明する。第3の実施形態によるコイル部品は、上述した第1及び第2のコイル部300,400がそれぞれ第1及び第2のコイル部500,600に置き換えられている点において、第2の実施形態によるコイル部品と相違している。その他の基本的な構成は、第2の実施形態によるコイル部品と同一である。
図8は、第1のコイル部500のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の一方の表面11側から見た状態を示している。また、図9は、第2のコイル部600のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の他方の表面12側から見た状態を示している。本実施形態においても、第1のコイル部500と第2のコイル部600のパターン形状は同一である。
図8に示すように、第1のコイル部500を構成するターン501〜505はいずれも1ターン、つまり360°巻回されている一方、最内周に位置するターン506は、ラインL1の角距離θ41が5/6ターン、つまり300°であり、ラインL5の角距離θ3が1/2ターン、つまり180°であり、ラインL2の角距離θ51が1/6ターン、つまり60°である。角距離θ41は仮想線a0と仮想線a4がなす角度であり、角距離θ51は仮想線a0と仮想線a5がなす角度である。ここで、仮想線a4,a5はいずれも中心点Cから放射状に延在しており、仮想線a4はラインL1の内周端を通過し、仮想線a5はラインL2の内周端を通過する。そして、ターン506のラインL1,L5,L2の内周端には、それぞれ接続導体TH31,TH32,TH33が設けられている。
第1のコイル部500を構成する各ターン501〜506は、径方向における位置が変化しない円周領域A5と、径方向における位置が遷移する遷移領域B5を有しており、この遷移領域B5を境界としてターン501〜506からなる6ターンが定義される。ラインL1,L5の内周端に設けられた接続導体TH31,TH33は、仮想線a0に対して対称となる位置に配置されている。
第2のコイル部600のパターン形状も同様である。つまり、第2のコイル部600を構成するターン601〜605はいずれも1ターン、つまり360°巻回されている一方、最内周に位置するターン606は、ラインL3の角距離θ52が5/6ターン、つまり300°であり、ラインL6の角距離θ3が1/2ターン、つまり180°であり、ラインL4の角距離θ42が1/6ターン、つまり60°である。角距離θ42は仮想線a0と仮想線a4がなす角度であり、角距離θ52は仮想線a0と仮想線a5がなす角度である。そして、ターン606のラインL3,L6,L4の内周端には、それぞれ接続導体TH33,TH32,TH31が設けられている。
第2のコイル部600を構成する各ターン601〜606は、径方向における位置が変化しない円周領域A6と、径方向における位置が遷移する遷移領域B6を有しており、この遷移領域B6を境界としてターン601〜606からなる6ターンが定義される。ラインL3,L4の内周端に設けられた接続導体TH33,TH31は、仮想線a0に対して対称となる位置に配置されている。
このような構成を有する第1及び第2のコイル部500,600は、それぞれ絶縁基板10の一方の表面11及び他方の表面12に形成される。そして、接続導体TH31を介してラインL1の内周端がラインL4の内周端に接続され、接続導体TH32を介してラインL5の内周端がラインL6の内周端に接続され、接続導体TH33を介してラインL2の内周端がラインL3の内周端に接続される。
図10は、本実施形態によるコイル部品の等価回路図である。
図10に示すように、本実施形態においては、端子電極E1と端子電極E2の間に3本の導体パターンが並列に接続される。端子電極E1とは、端子電極521,622を接続導体TH1によって短絡した端子であり、端子電極E2とは、端子電極522,621を接続導体TH2によって短絡した端子である。並列に接続された3本の導体パターンのうち、第1の導体パターンは接続導体TH31を介して接続されたラインL1とラインL4からなり、第2の導体パターンは接続導体TH32を介して接続されたラインL5とラインL6からなり、第3の導体パターンは接続導体TH33を介して接続されたラインL2とラインL3からなる。
そして、ラインL1,L3については最内周ターンが5/6ターンであり、ラインL5,L6については最内周ターンが1/2ターンであり、ラインL2,L4については最内周ターンが1/6ターンであることから、ラインL1,L4からなる第1の導体パターン、ラインL5,L6からなる第2の導体パターン、並びに、ラインL2,L3からなる第3の導体パターンは、いずれも合計で11ターンとなる。つまり、11ターン構成のコイルが並列に3個接続された状態が実現される。
このように、本実施形態においては、3つの接続導体TH31〜TH33が互いに120°の角度を有しており、接続導体がより分散配置されている。
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態によるコイル部品について説明する。第4の実施形態によるコイル部品は、上述した第1及び第2のコイル部100,200がそれぞれ第1及び第2のコイル部700,800に置き換えられている点において、第1の実施形態によるコイル部品と相違している。その他の基本的な構成は、第1の実施形態によるコイル部品と同一である。
図11は、第1のコイル部700のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の一方の表面11側から見た状態を示している。また、図12は、第2のコイル部800のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の他方の表面12側から見た状態を示している。本実施形態においても、第1のコイル部700と第2のコイル部800のパターン形状は同一である。
図11に示すように、第1のコイル部700は、ターン701〜706からなる6ターン構成であり、ターン701が最外周に位置し、ターン706が最内周に位置する。各ターン701〜706は、スパイラル状のスリットによってラインL1,L5,L7,L2に4分割されている。ラインL1,L5,L7,L2のうち、ラインL1が最も外周側に位置し、ラインL5が2番目に外周側に位置し、ラインL7が2番目に内周側に位置し、ラインL2が最も内周側に位置する。
図11に示すように、第1のコイル部700を構成するターン701〜705はいずれも1ターン、つまり360°巻回されている一方、最内周に位置するターン706は、ラインL1の角距離が1ターン、つまり360°であり、ラインL5の角距離θ11が3/4ターン、つまり270°であり、ラインL7の角距離θ12が1/4ターン、つまり90°であり、ラインL2の角距離が0ターン、つまり0°である。このため、ラインL1,L5,L7,L2の最内周ターンの合計ターン数は2ターンである。ラインL2については、ターン705で終端していると見なしても構わない。ターン706のラインL1,L5,L7,L2の内周端には、それぞれ接続導体TH41〜TH44が設けられている。
第1のコイル部700を構成する各ターン701〜706は、径方向における位置が変化しない円周領域A7と、径方向における位置が遷移する遷移領域B7を有しており、この遷移領域B7を境界としてターン701〜706からなる6ターンが定義される。ラインL1,L2の内周端に設けられた接続導体TH41,TH44は、仮想線a0に対して対称となる位置に配置され、ラインL5,L7の内周端に設けられた接続導体TH42,TH43は、仮想線a0に対して対称となる位置に配置されている。接続導体TH42,TH43は、それぞれ仮想線a1,a2上に配置されている。
第2のコイル部800のパターン形状も同様である。つまり、第2のコイル部800は、ターン801〜806からなる6ターン構成であり、ターン801が最外周に位置し、ターン806が最内周に位置する。各ターン801〜806は、スパイラル状のスリットによってラインL3,L6,L8,L4に4分割されている。ラインL3,L6,L8,L4のうち、ラインL3が最も外周側に位置し、ラインL6が2番目に外周側に位置し、ラインL8が2番目に内周側に位置し、ラインL4が最も内周側に位置する。
図12に示すように、第2のコイル部800を構成するターン801〜805はいずれも1ターン、つまり360°巻回されている一方、最内周に位置するターン806は、ラインL3の角距離が1周、つまり360°であり、ラインL6の角距離θ22が3/4ターン、つまり270°であり、ラインL8の角距離θ21が1/4ターン、つまり90°であり、ラインL4の角距離が0ターン、つまり0°である。このため、ラインL3,L6,L8,L4の最内周ターンの合計ターン数は2ターンである。ラインL4については、ターン805で終端していると見なしても構わない。ターン806のラインL3,L6,L8,L4の内周端には、それぞれ接続導体TH44〜TH41が設けられている。
第2のコイル部800を構成する各ターン801〜806は、径方向における位置が変化しない円周領域A8と、径方向における位置が遷移する遷移領域B8を有しており、この遷移領域B8を境界としてターン801〜806からなる6ターンが定義される。ラインL4,L3の内周端に設けられた接続導体TH41,TH44は、仮想線a0に対して対称となる位置に配置され、ラインL8,L6の内周端に設けられた接続導体TH42,TH43は、仮想線a0に対して対称となる位置に配置されている。接続導体TH42,TH43は、それぞれ仮想線a1,a2上に配置されている。
このような構成を有する第1及び第2のコイル部700,800は、それぞれ絶縁基板10の一方の表面11及び他方の表面12に形成される。そして、接続導体TH41を介してラインL1の内周端がラインL4の内周端に接続され、接続導体TH42を介してラインL5の内周端がラインL8の内周端に接続され、接続導体TH43を介してラインL7の内周端がラインL6の内周端に接続され、接続導体TH44を介してラインL2の内周端がラインL3の内周端に接続される。
図13は、本実施形態によるコイル部品の等価回路図である。
図13に示すように、本実施形態においては、端子電極E1と端子電極E2の間に4本の導体パターンが並列に接続される。端子電極E1とは、端子電極721,822を接続導体TH1によって短絡した端子であり、端子電極E2とは、端子電極722,821を接続導体TH2によって短絡した端子である。並列に接続された4本の導体パターンのうち、第1の導体パターンは接続導体TH41を介して接続されたラインL1とラインL4からなり、第2の導体パターンは接続導体TH42を介して接続されたラインL5とラインL8からなり、第3の導体パターンは接続導体TH43を介して接続されたラインL7とラインL6からなり、第4の導体パターンは接続導体TH44を介して接続されたラインL2とラインL3からなる。
そして、ラインL1,L3については最内周ターンが1ターンであり、ラインL5,L6については最内周ターンが3/4ターンであり、ラインL7,L8については最内周ターンが1/4ターンであり、ラインL2,L4については最内周ターンが0ターンであることから、ラインL1,L4からなる第1の導体パターン、ラインL5,L8からなる第2の導体パターン、ラインL7,L8からなる第3の導体パターン、並びに、ラインL2,L3からなる第4の導体パターンは、いずれも合計で11ターンとなる。つまり、11ターン構成のコイルが並列に4個接続された状態が実現される。
このように、本実施形態によるコイル部品は、各ターン701〜706,801〜806がスパイラル状のスリットによって径方向に4分割されていることから、第1〜第3の実施形態よりも電流密度の偏りがさらに低減される。その結果、直流抵抗や交流抵抗をより低減することができる。しかも、第1のコイル部700において最も外周側に位置するラインL1が第2のコイル部800において最も内周側に位置するラインL4に接続され、第1のコイル部700において2番目に外周側に位置するラインL5が第2のコイル部800において2番目に内周側に位置するラインL8に接続され、第1のコイル部700において2番目に内周側に位置するラインL7が第2のコイル部800において2番目に外周側に位置するラインL6に接続され、第1のコイル部700において最も内周側に位置するラインL2が第2のコイル部800において最も外周側に位置するラインL3に接続されることから、ライン間における内外周差が相殺される。これにより、電流密度分布がより均一化されることから、直流抵抗や交流抵抗をよりいっそう低減することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記の各実施形態においては、2つのコイル部を絶縁基板の表裏に形成しているが、本発明においてこの点は必須でない。また、上記の各実施形態においては、2つのコイル部のパターン形状が互いに同一であるが、本発明においてこの点も必須ではない。
また、上記の各実施形態においては、2つのコイル部の全てのターンがスパイラル状のスリットによって複数のラインに分割されているが、本発明においてこの点は必須でなく、少なくとも最内周ターンが複数のラインに分割されていれば足りる。
10 絶縁基板
11 一方の表面
12 他方の表面
100,300,500,700 第1のコイル部
200,400,600,800 第2のコイル部
101〜106,201〜206,301〜306,401〜406,501〜506,601〜606,701〜706,801〜806 ターン
111,112,211,212,311,312,411,412,511,512,611,612,711,712,811,812 引き出しパターン
121,122,221,222,321,322,421,422,521,522,621,622,721,722,821,822 端子電極
A1〜A8 円周領域
B1〜B8 遷移領域
C 中心点
E1,E2 端子電極
L1〜L8 ライン
TH1,TH2,TH11,TH12,TH21〜TH23,TH31〜TH33,TH41〜TH44 接続導体
a0〜a5 仮想線

Claims (10)

  1. 複数ターンに亘ってスパイラル状に巻回された第1のコイル部と、
    複数ターンに亘ってスパイラル状に巻回された第2のコイル部と、を備え、
    前記第1のコイル部の少なくとも最内周ターンは、スパイラル状のスリットによって、第1及び第2のラインを含む複数のラインに分割され、
    前記第2のコイル部の少なくとも最内周ターンは、スパイラル状のスリットによって、第3及び第4のラインを含む複数のラインに分割され、
    前記第1のラインの最内周ターンは前記第2のラインの最内周ターンよりも角距離が大きく、
    前記第3のラインの最内周ターンは前記第4のラインの最内周ターンよりも角距離が大きく、
    前記第1のラインの内周端と前記第4のラインの内周端が互いに接続され、
    前記第2のラインの内周端と前記第3のラインの内周端が互いに接続されることを特徴とするコイル部品。
  2. 前記第1のラインは前記第2のラインよりも外周側に位置し、前記第3のラインは前記第4のラインよりも外周側に位置することを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記第1及び第2のコイル部の少なくとも最内周ターンは、いずれもn本のラインに分割されており、
    前記第1のコイル部の最内周ターンを構成するn本のラインの合計角距離は、n/2ターンであり、
    前記第2のコイル部の最内周ターンを構成するn本のラインの合計角距離は、n/2ターンであることを特徴とする請求項1又は2に記載のコイル部品。
  4. 前記第1のコイル部の少なくとも最内周ターンは、いずれも前記第1及び第2のラインからなる2本のラインに分割されており、
    前記第2のコイル部の少なくとも最内周ターンは、いずれも前記第3及び第4のラインからなる2本のラインに分割されており、
    前記第1及び第3のラインの最内周ターンは、いずれも3/4ターンであり、
    前記第2及び第4のラインの最内周ターンは、いずれも1/4ターンであることを特徴とする請求項3に記載のコイル部品。
  5. 前記第1のコイル部の少なくとも最内周ターンは、いずれも前記第1及び第2のラインと第5のラインからなる3本のラインに分割されており、
    前記第2のコイル部の少なくとも最内周ターンは、いずれも前記第3及び第4のラインと第6のラインからなる3本のラインに分割されており、
    前記第1、第2及び第5のラインのいずれか1つは1/2ターン、残りの2つは合計で1ターンであり、
    前記第3、第4及び第6のラインのいずれか1つは1/2ターン、残りの2つは合計で1ターンであることを特徴とする請求項3に記載のコイル部品。
  6. 前記第1、第2及び第5のラインの前記いずれか1つは、前記残りの2つに径方向に挟まれており、
    前記第3、第4及び第6のラインの前記いずれか1つは、前記残りの2つに径方向に挟まれていることを特徴とする請求項5に記載のコイル部品。
  7. 前記第1のコイル部の少なくとも最内周ターンは、いずれも前記第1及び第2のラインと第5及び第7のラインからなる4本のラインに分割されており、
    前記第2のコイル部の少なくとも最内周ターンは、いずれも前記第3及び第4のラインと第6及び第8のラインからなる4本のラインに分割されており、
    前記第1、第2、第5及び第7のラインのいずれか2つは合計で1ターン、残りの2つは合計で1ターンであり、
    前記第3、第4、第6及び第8のラインのいずれか2つは合計で1ターン、残りの2つは合計で1ターンであることを特徴とする請求項3に記載のコイル部品。
  8. 前記第1のコイル部は絶縁基板の一方の表面に形成され、前記第2のコイル部は前記絶縁基板の他方の表面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のコイル部品。
  9. 前記絶縁基板は、透明又は半透明であることを特徴とする請求項8に記載のコイル部品。
  10. 前記第1及び第2のコイル部を構成する前記複数ターンのそれぞれは、径方向における位置が変化しない円周領域と、径方向における位置が遷移する遷移領域を有し、
    前記第1のコイル部を構成する前記複数ターンの前記円周領域と、前記第2のコイル部を構成する前記複数ターンの前記円周領域は、平面位置が互いに一致していることを特徴とする請求項9に記載のコイル部品。
JP2018205187A 2018-10-31 2018-10-31 コイル部品 Pending JP2020072175A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018205187A JP2020072175A (ja) 2018-10-31 2018-10-31 コイル部品
US16/668,700 US11854732B2 (en) 2018-10-31 2019-10-30 Coil component

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018205187A JP2020072175A (ja) 2018-10-31 2018-10-31 コイル部品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020072175A true JP2020072175A (ja) 2020-05-07

Family

ID=70327583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018205187A Pending JP2020072175A (ja) 2018-10-31 2018-10-31 コイル部品

Country Status (2)

Country Link
US (1) US11854732B2 (ja)
JP (1) JP2020072175A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0737728A (ja) * 1993-07-21 1995-02-07 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 薄膜インダクタおよび薄膜トランス
JPH09260140A (ja) * 1996-03-19 1997-10-03 Murata Mfg Co Ltd 薄膜型コイル部品及びその製造方法
WO1998043258A2 (en) * 1997-03-20 1998-10-01 Micro Analog Systems Oy Stripe-line inductor
JP2003197438A (ja) * 2001-12-26 2003-07-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 磁性素子およびそれを用いた電源
JP2011049220A (ja) * 2009-08-25 2011-03-10 Sanken Electric Co Ltd コイル装置
US20110133877A1 (en) * 2009-12-08 2011-06-09 Chiu Tzuyin Stacked inductor with multi paths for current compensation
JP2014222707A (ja) * 2013-05-13 2014-11-27 日東電工株式会社 コイルプリント配線基板、受電モジュール、電池ユニットおよび受電通信モジュール

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06236821A (ja) * 1993-02-12 1994-08-23 Res Dev Corp Of Japan フィルム型トランス
JP2001319813A (ja) 2000-05-10 2001-11-16 Alps Electric Co Ltd インダクティブ素子
CN100580825C (zh) * 2003-08-26 2010-01-13 皇家飞利浦电子股份有限公司 超薄挠性电感器
JP2008205215A (ja) 2007-02-20 2008-09-04 Seiko Epson Corp 積層コイルユニット並びにそれを用いた電子機器及び充電器
US7956603B2 (en) * 2008-06-16 2011-06-07 Medility Llc Sensor inductors, sensors for monitoring movements and positioning, apparatus, systems and methods therefore
US20130293337A1 (en) * 2012-05-03 2013-11-07 Qualcomm Mems Technologies, Inc. High quality factor planar inductors

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0737728A (ja) * 1993-07-21 1995-02-07 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 薄膜インダクタおよび薄膜トランス
JPH09260140A (ja) * 1996-03-19 1997-10-03 Murata Mfg Co Ltd 薄膜型コイル部品及びその製造方法
WO1998043258A2 (en) * 1997-03-20 1998-10-01 Micro Analog Systems Oy Stripe-line inductor
JP2003197438A (ja) * 2001-12-26 2003-07-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 磁性素子およびそれを用いた電源
JP2011049220A (ja) * 2009-08-25 2011-03-10 Sanken Electric Co Ltd コイル装置
US20110133877A1 (en) * 2009-12-08 2011-06-09 Chiu Tzuyin Stacked inductor with multi paths for current compensation
JP2014222707A (ja) * 2013-05-13 2014-11-27 日東電工株式会社 コイルプリント配線基板、受電モジュール、電池ユニットおよび受電通信モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
US11854732B2 (en) 2023-12-26
US20200135382A1 (en) 2020-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11189418B2 (en) Coil component
US9196415B2 (en) Coil component
US11605494B2 (en) Coil component
US11257615B2 (en) Coil component
JP5858969B2 (ja) コイル及びその製造方法
JP6569653B2 (ja) 巻線型コイル部品
EP2793035B1 (en) Current sensor based on a rogowski coil
JP6455811B2 (ja) 電流検出用コイル
WO2016132666A1 (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP6547572B2 (ja) 給電装置
JP2019121791A (ja) コモンモードフィルタ
CN109786077B (zh) 线圈部件
JP7176264B2 (ja) コイル部品
JP2020072175A (ja) コイル部品
JP2022174304A (ja) コモンモードチョークコイル
JP2006086460A (ja) 結合コイル
JP7087428B2 (ja) コイル部品
JP6992458B2 (ja) コイル部品
JP6996276B2 (ja) コイル部品
JP7073694B2 (ja) コイル部品
JP7452507B2 (ja) インダクタ
JP7234610B2 (ja) コイル部品
WO2016068067A1 (ja) コイル部品
JP5076181B2 (ja) 誘導加熱コイル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210721

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220524

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220721

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20221122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230220

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20230220

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20230301

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20230307

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20230414

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20230418

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240322