JP7073694B2 - コイル部品 - Google Patents

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本発明はコイル部品に関し、特に、スパイラル状の平面導体を有するコイル部品に関する。
各種電子機器に用いられるコイル部品としては、磁性コアにワイヤ(被覆導線)を巻回したタイプのコイル部品の他、絶縁基板の表面にスパイラル状の平面導体を複数ターンに亘って形成したタイプのコイル部品が知られている。例えば、特許文献1には、絶縁基板の表面にスパイラル状の平面導体を形成し、この平面導体をスパイラル状のスリットによって径方向に3分割した構成が開示されている。このように、平面導体をスパイラル状のスリットによって径方向に分割すれば、電流密度の偏りが低減されることから、直流抵抗や交流抵抗を低減することが可能となる。
しかしながら、特許文献1に記載されたコイル部品は、基板の一表面にのみスパイラル状の平面導体を形成していることから、スパイラル状の平面導体の内周端を外部に引き出すためには、平面導体を径方向に横切る引き出し導体を設ける必要があった。このような引き出し導体を無くすためには、特許文献2に記載されているように、スパイラル状の平面導体を複数用い、これらの内周端同士をスルーホール導体などの接続部を介して短絡すれば良い。
特開平8-203739号公報 特開2008-205215号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたコイル部品のように、平面導体がスパイラル状のスリットによって径方向に複数分割されている場合、特許文献2に記載されたコイル部品のように内周端同士を接続すると、スルーホール導体などの接続部の数が増えてしまうという問題があった。また、接続部の導通不良によってコイル部品全体が不良品となることを防止するためには、複数の接続部を並列に配置すれば良いが、この場合には、接続部の数がさらに増加してしまう。
したがって、本発明は、スパイラル状の平面導体を複数備えるコイル部品において、平面導体をスパイラル状のスリットによって径方向に分割しつつ、接続部の数を減らし、或いは、接続部の数を抑制しつつ製品の信頼性を高めることを目的とする。
本発明によるコイル部品は、複数ターンに亘ってスパイラル状に巻回された第1のコイル部と、複数ターンに亘ってスパイラル状に巻回された第2のコイル部と、を備え、第1のコイル部は、スパイラル状のスリットによって径方向に分離された第1及び第2の導体部分を含み、第2のコイル部は、スパイラル状のスリットによって径方向に分離された第1及び第2の導体部分を含み、第1のコイル部の第1及び第2の導体部分の内周端は、第1の接続部を介して、第2のコイル部の第1及び第2の導体部分の内周端に共通に接続されることを特徴とする。
本発明によれば、複数の導体部分に対して同じ接続部が共通に割り当てられることから、必要となる接続部の数を減らすことが可能となる。或いは、複数の接続部を並列に使用すれば、接続部の数の増加を抑制しつつ製品の信頼性を高めることが可能となる。
本発明において、第1のコイル部は、スパイラル状のスリットによって径方向に分離された第3及び第4の導体部分をさらに含み、第2のコイル部は、スパイラル状のスリットによって径方向に分離された第3及び第4の導体部分をさらに含み、第1のコイル部の第3及び第4の導体部分の内周端は、第2の接続部を介して、第2のコイル部の第3及び第4の導体部分の内周端に共通に接続されるものであっても構わない。これによれば、第1及び第2のコイル部が少なくとも4分割されることから、電流密度の偏りが効果的に低減される。これにより、直流抵抗や交流抵抗をより低減することが可能となる。
本発明において、第1のコイル部の第1及び第2の導体部分は、第1のコイル部の第3及び第4の導体部分よりも外周側に位置し、第2のコイル部の第1及び第2の導体部分は、第1のコイル部の第3及び第4の導体部分よりも内周側に位置するものであっても構わない。これによれば、導体部分の内外周差が低減されることから、直流抵抗や交流抵抗をよりいっそう低減することが可能となる。
本発明において、第1のコイル部のパターン形状と第2のコイル部のパターン形状が同一であっても構わない。これによれば、同一のマスクを用いて第1のコイル部と第2のコイル部を作製することが可能となる。
本発明において、第1のコイル部は絶縁基板の一方の表面に形成され、第2のコイル部は絶縁基板の他方の表面に形成されていても構わない。これによれば、1枚の絶縁基板の表裏に第1及び第2のコイル部を形成することによって、本発明によるコイル部品を作製することが可能となる。しかも、絶縁基板が透明又は半透明であっても、第1のコイル部と第2のコイル部の大部分が重なれば、外観検査が容易となる。
このように、本発明によれば、第1のコイル部の内周端と第2のコイル部の内周端を接続する接続部の数を減らし、或いは、接続部の数を抑制しつつ製品の信頼性を高めることが可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態によるコイル部品の構成を示す断面図である。 図2は、第1のコイル部100のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の一方の表面11側から見た状態を示している。 図3は、第1のコイル部100の等価回路図である。 図4は、第2のコイル部200のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の他方の表面12側から見た状態を示している。 図5は、第2のコイル部200の等価回路図である。 図6は、本発明の第1の実施形態によるコイル部品の等価回路図である。 図7は、第1の変形例において用いられる第1のコイル部100のパターン形状を説明するための平面図である。 図8は、第2の変形例において用いられる第1のコイル部100のパターン形状を説明するための平面図である。 図9は、第2の変形例によるコイル部品の接続関係を説明するための等価回路図である。 図10は、本発明の第2の実施形態において用いられる第1のコイル部100のパターン形状を説明するための平面図である。 図11は、本発明の第2の実施形態によるコイル部品の等価回路図である。 図12は、第3の変形例において用いられる第1のコイル部100のパターン形状を説明するための平面図である。 図13は、第3の変形例によるコイル部品の接続関係を説明するための等価回路図である。 図14は、第4の変形例によるコイル部品の接続関係を説明するための等価回路図である。 図15は、第5の変形例によるコイル部品の接続関係を説明するための等価回路図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態によるコイル部品の構成を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態によるコイル部品は、絶縁基板10と、絶縁基板10の一方の表面11に形成された第1のコイル部100と、絶縁基板10の他方の表面12に形成された第2のコイル部200とを備えている。詳細については後述するが、第1のコイル部100の内周端と第2のコイル部200の内周端は、絶縁基板10を貫通して設けられた複数の接続部TH1~TH3を介して互いに接続されている。
絶縁基板10の材料については特に限定されないが、PET樹脂などの透明又は半透明なフレキシブル材料を用いることができる。また、絶縁基板10は、ガラスクロスにエポキシ系樹脂が含浸されたフレキシブル基板であっても構わない。絶縁基板10が透明又は半透明である場合、平面視で第1のコイル部100と第2のコイル部200が重なって見えることから、これらの重なり方によっては検査装置を用いた外観検査が困難となる。詳細については後述するが、本実施形態によるコイル部品は、検査装置を用いた外観検査を正しく実行できるよう、第1のコイル部100と第2のコイル部200の大部分が平面視で重なる位置に配置されている。
図2は、第1のコイル部100のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の一方の表面11側から見た状態を示している。
図2に示すように、第1のコイル部100は、複数ターンに亘ってスパイラル状に巻回された平面導体によって構成される。図2に示す例では、第1のコイル部100がターン110~ターン160からなる6ターン構成であり、ターン110が最外周に位置し、ターン160が最内周に位置する。また、各ターン110~160は、スパイラル状の5本のスリットによって径方向に6分割されている。これにより、ターン110~160は、最も外周側に位置する導体部分111~161と、2番目に外周側に位置する導体部分112~162と、3番目に外周側に位置する導体部分113~163と、4番目に外周側に位置する導体部分114~164と、5番目に外周側に位置する導体部分115~165と、最も内周側に位置する導体部分116~166に分離される。
最外周に位置するターン110の導体部分111~116は、径方向に延在する引き出しパターン191を介して、端子電極E1aに接続される。また、引き出しパターン191に対して周方向に隣接する位置には、径方向に延在する引き出しパターン192が設けられており、その先端部は端子電極E2bに接続される。一方、最内周に位置するターン160の導体部分161,162の内周端は接続部TH1に共通に接続され、導体部分163,164の内周端は接続部TH2に共通に接続され、導体部分165,166の内周端は接続部TH3に共通に接続される。
これにより、図3に示すように、最も外周側に位置する導体部分111~161は、端子電極E1aと接続部TH1との間に直列に接続された導体部分A1を構成し、2番目に外周側に位置する導体部分112~162は、端子電極E1aと接続部TH1との間に直列に接続された導体部分A2を構成し、3番目に外周側に位置する導体部分113~163は、端子電極E1aと接続部TH2との間に直列に接続された導体部分A3を構成し、4番目に外周側に位置する導体部分114~164は、端子電極E1aと接続部TH2との間に直列に接続された導体部分A4を構成し、5番目に外周側に位置する導体部分115~165は、端子電極E1aと接続部TH3との間に直列に接続された導体部分A5を構成し、最も内周側に位置する導体部分116~166は、端子電極E1aと接続部TH3との間に直列に接続された導体部分A6を構成する。
第1のコイル部100を構成する各ターン110~160は、径方向における位置が変化しない円周領域100aと、径方向における位置が遷移する遷移領域100bを有しており、この遷移領域100bを境界としてターン110~ターン160からなる6ターンが定義される。図2に示すように、本実施形態においては第1のコイル部100の外周端及び内周端がいずれも遷移領域100bに位置している。さらに、第1のコイル部100の中心点Cから放射状に延在し、引き出しパターン191と引き出しパターン192の間を通過する仮想線L0を引いた場合、遷移領域100bは仮想線L0上に位置している。また、接続部TH1~TH3は、いずれも仮想線L0上に配置されている。
図4は、第2のコイル部200のパターン形状を説明するための平面図であり、絶縁基板10の他方の表面12側から見た状態を示している。
図4に示すように、第2のコイル部200のパターン形状は、第1のコイル部100のパターン形状と同一である。したがって、第1のコイル部100と第2のコイル部200は、同一のマスクを用いて作製することが可能であり、これによって製造コストを大幅に削減することが可能となる。第2のコイル部200は、ターン210~ターン260からなる6ターン構成であり、ターン210が最外周に位置し、ターン260が最内周に位置する。また、各ターン210~260は、スパイラル状の5本のスリットによって径方向に6分割されている。これにより、ターン210~260は、最も外周側に位置する導体部分211~261と、2番目に外周側に位置する導体部分212~262と、3番目に外周側に位置する導体部分213~263と、4番目に外周側に位置する導体部分214~264と、5番目に外周側に位置する導体部分215~265と、最も内周側に位置する導体部分216~266に分離される。
最外周に位置するターン210の導体部分211~216は、径方向に延在する引き出しパターン292を介して、端子電極E2aに接続される。また、引き出しパターン292に対して周方向に隣接する位置には、径方向に延在する引き出しパターン291が設けられており、その先端部は端子電極E1bに接続される。引き出しパターン291は、接続部THaを介して、図2に示した引き出しパターン191に接続される。これにより、端子電極E1a,E1bが短絡される。同様に、引き出しパターン292は、接続部THbを介して、図2に示した引き出しパターン192に接続される。これにより、端子電極E2a,E2bが短絡される。本実施形態においては、接続部THa,THbをそれぞれ2個設けているが、これら接続部の個数については特に限定されるものではない。一方、最内周に位置するターン260の導体部分261,262の内周端は接続部TH1に共通に接続され、導体部分263,264の内周端は接続部TH2に共通に接続され、導体部分265,266の内周端は接続部TH3に共通に接続される。
これにより、図5に示すように、最も外周側に位置する導体部分211~261は、端子電極E2aと接続部TH1との間に直列に接続された導体部分B1を構成し、2番目に外周側に位置する導体部分212~262は、端子電極E2aと接続部TH1との間に直列に接続された導体部分B2を構成し、3番目に外周側に位置する導体部分213~263は、端子電極E2aと接続部TH2との間に直列に接続された導体部分B3を構成し、4番目に外周側に位置する導体部分214~264は、端子電極E2aと接続部TH2との間に直列に接続された導体部分B4を構成し、5番目に外周側に位置する導体部分215~265は、端子電極E2aと接続部TH3との間に直列に接続された導体部分B5を構成し、最も内周側に位置する導体部分216~266は、端子電極E2aと接続部TH3との間に直列に接続された導体部分B6を構成する。
第2のコイル部200を構成する各ターン210~260は、径方向における位置が変化しない円周領域200aと、径方向における位置が遷移する遷移領域200bを有している。第1のコイル部100と第2のコイル部200は同一の平面形状を有しているため、仮想線L0は、第1のコイル部100の外周端と第2のコイル部200の外周端の間を通過することになる。
このような構成を有する第1のコイル部100と第2のコイル部200は、それぞれの中心点Cが一致し、且つ、端子電極E1a,E1bが重なり、端子電極E2a,E2bが重なるよう、絶縁基板10の表裏に形成される。これにより、第1のコイル部100のターン110~160の円周領域100aと、第2のコイル部200のターン210~260の円周領域200aは、その大部分が平面視で重なることになる。
そして、第1のコイル部100と第2のコイル部200は、図6に示すように直列接続され、合計で12ターンのスパイラルコイルが構成されることになる。尚、図6に示す端子電極E1は短絡された端子電極E1a,E1bを示し、端子電極E2は短絡された端子電極E2a,E2bを示している。そして、導体部分A1,A2の内周端は、接続部TH1を介して導体部分B1,B2の内周端に共通に接続され、導体部分A3,A4の内周端は、接続部TH2を介して導体部分B3,B4の内周端に共通に接続され、導体部分A5,A6の内周端は、接続部TH3を介して導体部分B5,B6の内周端に共通に接続される。
このように、本実施形態によるコイル部品は、各ターンがスパイラル状のスリットによって径方向に6分割されていることから、このようなスリットを設けない場合と比べて、電流密度の偏りが低減される。その結果、直流抵抗や交流抵抗を低減することができる。しかも、各ターンが6分割されているにもかかわらず、接続部の数が3つに削減されていることから、製造工程を簡素化することが可能となる。
しかも、本実施形態によるコイル部品は、遷移領域100b,200bを除き、第1のコイル部100と第2のコイル部200の大部分が平面視で重なることから、絶縁基板10が透明又は半透明である場合であっても、第1のコイル部100と第2のコイル部200の視覚的な干渉を最小限に抑えることができる。つまり、第1のコイル部100を外観検査する際に第2のコイル部200が視覚的な障害とならず、逆に、第2のコイル部200を外観検査する際に第1のコイル部100が視覚的な障害とならない。これにより、検査装置を用いた外観検査を正しく実行することが可能となる。
さらに、本実施形態によるコイル部品は、第1及び第2のコイル部100,200の外周端及び内周端を遷移領域100b,200bに配置していることから、第1のコイル部100の外周端と第2のコイル部200の外周端を互いに隣接する位置に配置しているにもかかわらず、円周領域100a,200aの増大によるコイル部の外形の大型化や、コイルの内径領域の減少を防止することも可能となる。
以下、本実施形態のいくつかの変形例について説明する。
図7は、第1の変形例において用いられる第1のコイル部100のパターン形状を説明するための平面図である。第2のコイル部200についても同様のパターン形状を有している。図7に示す例では、導体部分161,162に対して共通に2個の接続部TH11,TH12が割り当てられ、導体部分163,164に対して共通に2個の接続部TH21,TH22が割り当てられ、導体部分165,166に対して共通に2個の接続部TH31,TH32が割り当てられている。このように、本変形例においては、複数の接続部が並列に使用されている。この場合、接続部の削減効果は低減する、或いは、削減効果は得られないが、ある接続部が導通不良となっても残りの接続部によって電気的接続が確保されることから、製品の信頼性を高めることが可能となる。本変形例が例示するように、本発明において、複数の導体部分に対して共通に割り当てられる接続部の数は1個に限定されず、2個以上であっても構わない。
図8は、第2の変形例において用いられる第1のコイル部100のパターン形状を説明するための平面図である。第2のコイル部200についても同様のパターン形状を有している。図8に示す例では、3つの導体部分161~163に対して接続部TH4が共通に割り当てられ、3つの導体部分164~166に対して接続部TH5が共通に割り当てられている。ここで、接続部TH4,TH5は、いずれも仮想線L0上に配置されている。これにより、図9に示すように、導体部分A1~A3の内周端は、接続部TH4を介して導体部分B1~B3の内周端に共通に接続され、導体部分A4~A6の内周端は、接続部TH5を介して導体部分B4~B6の内周端に共通に接続されることになる。本変形例によれば、3つの導体部分に対して1個の接続部を割り当てていることから、必要となる接続部の数をより削減することが可能となる。本変形例が例示するように、本発明において、共通の接続部が割り当てられる導体部分の数は2本に限定されず、3本以上の導体部分に対して1個の接続部を割り当てても構わない。
<第2の実施形態>
図10は、本発明の第2の実施形態において用いられる第1のコイル部100のパターン形状を説明するための平面図である。第2のコイル部200についても同様のパターン形状を有している。
図10に示すように、本実施形態においては、導体部分161,162に対して接続部TH6が共通に割り当てられ、導体部分163,164に対して接続部TH7が共通に割り当てられ、導体部分165,166に対して接続部TH8が共通に割り当てられている。そして、接続部TH6と接続部TH8は、仮想線L0を軸として互いに対称となる位置に配置され、接続部TH7は仮想線L0上に配置されている。
これにより、図11に示すように、導体部分A1,A2の内周端は、接続部TH6を介して導体部分B5,B6の内周端に共通に接続され、導体部分A3,A4の内周端は、接続部TH7を介して導体部分B3,B4の内周端に共通に接続され、導体部分A5,A6の内周端は、接続部TH8を介して導体部分B1,B2の内周端に共通に接続されることになる。つまり、外周側に位置する導体部分A1,A2と内周側に位置する導体部分B5,B6が接続され、内周側に位置する導体部分A5,A6と外周側に位置する導体部分B1,B2が接続される。このように、本実施形態においては、第1のコイル部100と第2のコイル部200との間で導体部分の径方向位置が入れ替えられていることから、内外周差が低減される。これにより、直流抵抗や交流抵抗をよりいっそう低減することが可能となる。
以下、本実施形態のいくつかの変形例について説明する。
図12は、第3の変形例において用いられる第1のコイル部100のパターン形状を説明するための平面図である。第2のコイル部200についても同様のパターン形状を有している。図12に示す例では、3つの導体部分161~163に対して接続部TH9が共通に割り当てられ、3つの導体部分164~166に対して接続部TH10が共通に割り当てられている。そして、接続部TH9と接続部TH10は、仮想線L0を軸として互いに対称となる位置に配置されている。これにより、図13に示すように、導体部分A1~A3の内周端は、接続部TH9を介して導体部分B4~B6の内周端に共通に接続され、導体部分A4~A6の内周端は、接続部TH10を介して導体部分B1~B3の内周端に共通に接続されることになる。本変形例によれば、必要となる接続部の数をより削減しつつ、内外周差を低減することが可能となる。
図14は、第4の変形例によるコイル部品の接続関係を説明するための等価回路図である。図14に示す例では、第1及び第2のコイル部100,200を構成する各ターンの分割数が4であり、導体部分A1,A2が導体部分B3,B4に共通に接続され、導体部分A3,A4が導体部分B1,B2に共通に接続される。これによれば、各ターンの分割数を4とした場合に、必要となる接続部の数を削減しつつ、内外周差を緩和することが可能となる。
図15は、第5の変形例によるコイル部品の接続関係を説明するための等価回路図である。図15に示す例では、第1及び第2のコイル部100,200を構成する各ターンの分割数が8であり、第1のコイル部100については導体部分A1~A8によって構成され、第2のコイル部200については導体部分B1~B8によって構成されている。そして、本例では、導体部分A1,A2が短絡されて導体部分B3,B4に共通に接続され、導体部分A3,A4が短絡されて導体部分B1,B2に共通に接続され、導体部分A5,A6が短絡されて導体部分B7,B8に共通に接続され、導体部分A7,A8が短絡されて導体部分B5,B6に共通に接続される。これによれば、各ターンの分割数を8とした場合に、必要となる接続部の数を削減しつつ、内外周差を緩和することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記各実施形態においては、2つのコイル部を絶縁基板の表裏に形成しているが、本発明においてこの点は必須でない。また、上記の各実施形態においては、2つのコイル部のパターン形状が互いに同一であるが、本発明においてこの点も必須ではない。
また、上記各実施形態においては、第1及び第2のコイル部100,200を構成する各ターンがスパイラル状のスリットによって全て径方向に分離されているが、全てのターンがスパイラル状のスリットによって径方向に分離されている必要はない。
また、上記各実施形態においては、第1及び第2のコイル部100,200を構成する各ターンがスパイラル状のスリットによって4分割、6分割又は8分割された例を示したが、各ターンの分割数についてはこれらに限定されるものではなく、分割数が2以上であれば足りる。
10 絶縁基板
11 絶縁基板の一方の表面
12 絶縁基板の他方の表面
100 第1のコイル部
100a 円周領域
100b 遷移領域
110~160 ターン
111~116,121~126,131~136,141~146,151~156,161~166 導体部分
191,192 引き出しパターン
200 第2のコイル部
200a 円周領域
200b 遷移領域
210~260 ターン
211~216,221~226,231~236,241~246,251~256,261~266 導体部分
291,292 引き出しパターン
A1~A8,B1~B8 導体部分
C 中心点
E1,E1a,E1b 端子電極
E2,E2a,E2b 端子電極
L0 仮想線
TH1~TH12,TH21,TH22,TH31,TH32 接続部
THa,THb 接続部

Claims (6)

  1. 複数ターンに亘ってスパイラル状に巻回された第1のコイル部と、
    複数ターンに亘ってスパイラル状に巻回された第2のコイル部と、を備え、
    前記第1のコイル部は、スパイラル状のスリットによって径方向に分離された第1、第2、第3及び第4の導体部分を含み、
    前記第2のコイル部は、スパイラル状のスリットによって径方向に分離された第1、第2、第3及び第4の導体部分を含み、
    前記第1のコイル部の前記第1及び第2の導体部分の内周端は、第1の接続部を介して、前記第2のコイル部の前記第1及び第2の導体部分の内周端に共通に接続され
    前記第1のコイル部の前記第3及び第4の導体部分の内周端は、前記第1の接続部とは異なる第2の接続部を介して、前記第2のコイル部の前記第3及び第4の導体部分の内周端に共通に接続されることを特徴とするコイル部品。
  2. 前記第1のコイル部の前記第1及び第2の導体部分は、前記第1のコイル部の前記第3及び第4の導体部分よりも外周側に位置し、
    前記第2のコイル部の前記第1及び第2の導体部分は、前記第のコイル部の前記第3及び第4の導体部分よりも内周側に位置することを特徴とする請求項に記載のコイル部品。
  3. 複数ターンに亘ってスパイラル状に巻回された第1のコイル部と、
    複数ターンに亘ってスパイラル状に巻回された第2のコイル部と、を備え、
    前記第1のコイル部は、スパイラル状のスリットによって径方向に分離された第1、第2、第3及び第4の導体部分を含み、
    前記第2のコイル部は、スパイラル状のスリットによって径方向に分離された第1、第2、第3及び第4の導体部分を含み、
    前記第1のコイル部の前記第1及び第2の導体部分の内周端は、第1の接続部を介して、前記第2のコイル部の前記第1及び第2の導体部分の内周端に共通に接続され
    前記第1のコイル部の前記第3及び第4の導体部分の内周端は、第2の接続部を介して、前記第2のコイル部の前記第3及び第4の導体部分の内周端に共通に接続され、
    前記第1のコイル部の前記第1及び第2の導体部分は、前記第1のコイル部の前記第3及び第4の導体部分よりも外周側に位置し、
    前記第2のコイル部の前記第1及び第2の導体部分は、前記第2のコイル部の前記第3及び第4の導体部分よりも内周側に位置することを特徴とするコイル部品。
  4. 前記第1のコイル部のパターン形状と前記第2のコイル部のパターン形状が同一であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコイル部品。
  5. 前記第1のコイル部は絶縁基板の一方の表面に形成され、前記第2のコイル部は前記絶縁基板の他方の表面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコイル部品。
  6. 前記絶縁基板は、透明又は半透明であることを特徴とする請求項5に記載のコイル部品。
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