JP7452507B2 - インダクタ - Google Patents

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Description

この発明は、インダクタに関するもので、特に、複数の非導電性材料層からなる積層構造を有する部品本体の内部にコイルが配置された、インダクタに関するものである。
この発明にとって興味あるインダクタは、複数の非導電性材料層が積層されてなる積層構造を有する、部品本体を備える。部品本体の内部には、コイルが配置される。コイルは、非導電性材料層間の界面に沿ってそれぞれ延びる複数のライン導体と、非導電性材料層を厚み方向に貫通する複数のビア導体と、をもって構成され、ライン導体とビア導体とが交互に接続されることによって全体として螺旋状の軌道に沿って延びる形態とされる。
図30には、上述したインダクタ1が模式的に図示されている。図30において、インダクタ1に備える部品本体2、および部品本体2の内部に配置されるコイル3が、コイル3の軸線方向(図30紙面に直交する方向)に透視した状態で図示されている。
部品本体2は、図30紙面方向に延びる、複数の非導電性材料層が積層されてなる積層構造を有する。コイル3は、非導電性材料層間の界面に沿ってそれぞれ延びる複数のライン導体4と、非導電性材料層を厚み方向に貫通する複数のビア導体5と、をもって構成され、ライン導体4とビア導体5とが交互に接続されることによって全体として螺旋状の軌道に沿って延びる形態とされる。部品本体2の外表面上には、コイル3の一方端および他方端にそれぞれ接続される第1外部端子電極6および第2外部端子電極7が設けられる。
図30を参照しながら、コイル3における複数のライン導体4のつながりについて、より具体的に説明する。図示された、たとえば4つのビア導体5を互いに区別するため、4つのビア導体5の各々に、「5-1」、「5-2」、「5-3」、「5-4」の参照符号を付す。また、4つのビア導体5-1、5-2、5-3および5-4の各々を介して接続される5つのライン導体4の各々に、「4-1」、「4-2」、「4-3」、「4-4」、「4-5」の参照符号を付す。ライン導体4-1、4-2、4-3、4-4および4-5は、それぞれ、非導電性材料層間の異なる界面に沿って延びるように設けられている。非導電性材料層の積層方向において、ライン導体4-1が設けられる界面の次に、ライン導体4-2が設けられる界面が位置し、その次に、ライン導体4-3が設けられる界面が位置し、その次に、ライン導体4-4が設けられる界面が位置し、その次に、ライン導体4-5が設けられる界面が位置している。
第1外部端子電極6に第1引き出し導体8を介して接続されたライン導体4-1は、ビア導体5-1の位置まで時計回り方向に延びる。ビア導体5-1は、ライン導体4-1とライン導体4-2とを接続する。ライン導体4-2は、ビア導体5-1の位置からビア導体5-2の位置まで時計回り方向に延びる。ビア導体5-2は、ライン導体4-2とライン導体4-3とを接続する。ライン導体4-3は、ビア導体5-2の位置からビア導体5-3の位置まで時計回り方向に延びる。ビア導体5-3は、ライン導体4-3とライン導体4-4とを接続する。ライン導体4-4は、ビア導体5-3の位置からビア導体5-4の位置まで時計回り方向に延びる。ビア導体5-4は、ライン導体4-4とライン導体4-5とを接続する。ライン導体4-5は、ビア導体5-4の位置から時計回り方向に延び、第2引き出し導体9を介して第2外部端子電極7に接続される。
ライン導体4の各々における、ビア導体5の各々と接続される端部には、パッド部10が設けられる。パッド部10は、通常、ビア導体5の断面積より広い面積を有しており、ライン導体4とビア導体5との接続信頼性を確保するものである。また、ビア導体5は、ライン導体4の線幅より大きい直径の円形の断面を有している。
たとえば特開2018-184582号公報(特許文献1)には、図30に示すように、ビア導体5の断面は、ライン導体4の線幅より大きい直径の円形であり、パッド部10は、ビア導体5の断面積より広く、ビア導体5の断面と同心円の形状である、インダクタ1が記載されている。
特開2018-184582号公報
図30に示したインダクタ1の実使用時において、磁束は、複数のライン導体4が集合して形成する螺旋状の軌道によって囲まれた領域Rにおいて、図30紙面に直交するように通過する。一方、上記領域Rには、ライン導体4の内周側から張り出して、ビア導体5の一部、さらにはパッド部10の一部が存在している。
このような状態において、ビア導体5およびパッド部10は、磁束を遮り、このことによって、インダクタ1の特性、特にQ値へ影響を及ぼすことが最近わかってきた。
そこで、この発明の目的は、上述した課題を解決し得るインダクタを提供しようとすることである。
この発明は、複数の非導電性材料層が積層されてなる積層構造を有する、部品本体を備えるとともに、部品本体の内部に配置されるものであって、非導電性材料層間の界面に沿ってそれぞれ延びる複数のライン導体と、非導電性材料層を厚み方向に貫通する複数のビア導体と、をもって構成され、ライン導体は、ビア導体と接続されるパッド部を有し、ライン導体とビア導体とが交互に接続されることによって螺旋状の軌道に沿って延びる形態とされた、コイルを備える、インダクタに向けられる。
この発明では、上述した技術的課題を解決するため、ビア導体は、ライン導体に沿って延びる長手形状の長手ビア導体を含むことを特徴としている。さらに、この発明では、長手ビア導体における長手方向に直交する幅方向の中心位置は、長手ビア導体に接続されているパッド部におけるライン導体の延びる方向に直交する方向である幅方向の中心位置からずれていることを特徴としている。
この発明によれば、ビア導体は、ライン導体に沿って延びる長手形状の長手ビア導体を含むので、長手ビア導体は、円形のビア導体に比べて、ライン導体の内周側に張り出す度合いを低減すること、あるいは、ライン導体の内周側に張り出さないようにすることができる。したがって、ビア導体による磁束の遮りを低減したり、なくしたりすることができ、ビア導体が、インダクタの特性、特にQ値へ影響を及ぼすことを抑制することができる。
また、この発明によれば、長手ビア導体の長手方向に直交する幅方向の中心位置がライン導体の幅方向の中心位置からずれているので、インダクタの製造段階、実装工程あるいは実稼働時における熱の付与による熱膨張、収縮時の応力を分散することができる。
この発明の第1の実施形態によるインダクタ11の外観を示す斜視図である。 図1に示したインダクタ11を、コイル20の軸線方向に透視して示す図である。 図2に示したインダクタ11の一部を示すもので、コイル20の第1端部21を与えるライン導体23-1が設けられた非導電性材料層19-1を示す平面図である。 図2に示したインダクタ11の一部を示すもので、ライン導体23-1に接続されるビア導体24-1が設けられた非導電性材料層19-2を示す断面図である。 図2に示したインダクタ11の一部を示すもので、ビア導体24-1に接続されるライン導体23-2が設けられた非導電性材料層19-2を示す平面図である。 図2に示したインダクタ11の一部を示すもので、ライン導体23-2に接続されるビア導体24-2が設けられた非導電性材料層19-3を示す断面図である。 図2に示したインダクタ11の一部を示すもので、ビア導体24-2に接続されるライン導体23-3が設けられた非導電性材料層19-3を示す平面図である。 図2に示したインダクタ11の一部を示すもので、ライン導体23-3に接続されるビア導体24-3が設けられた非導電性材料層19-4を示す断面図である。 図2に示したインダクタ11の一部を示すもので、ビア導体24-3に接続されるライン導体23-4が設けられた非導電性材料層19-4を示す平面図である。 図2に示したインダクタ11の一部を示すもので、ライン導体23-4に接続されるビア導体24-4が設けられた非導電性材料層19-5を示す断面図である。 図2に示したインダクタ11の一部を示すもので、ビア導体24-4に接続されかつコイル20の第2端部22を与えるライン導体23-5が設けられた非導電性材料層19-5を示す平面図である。 この発明の第2の実施形態によるインダクタ11aを示す、図2に相当する図である。 この発明の第3の実施形態によるインダクタ11bを示す、図2に相当する図である。 この発明の第4の実施形態によるインダクタ11cに備えるコイル20cの一部を、コイル20cの軸線方向に透視して示す図である。 図14に示したインダクタ11cの一部を示すもので、コイル20cの第1端部21を与えるライン導体23-1が設けられた非導電性材料層19-1を示す平面図である。 図14に示したインダクタ11cの一部を示すもので、ライン導体23-1に接続されるビア導体24-1が設けられた非導電性材料層19-2を示す断面図である。 図14に示したインダクタ11cの一部を示すもので、ビア導体24-1に接続されるライン導体23-2が設けられた非導電性材料層19-2を示す平面図である。 この発明の第5の実施形態によるインダクタ11dを示す、図2に相当する図である。 図18に示したインダクタ11dの一部を示すもので、コイル20dの第1端部21を与えるライン導体23-1が設けられた非導電性材料層19-1を示す平面図である。 図18に示したインダクタ11dの一部を示すもので、ライン導体23-1に接続されるビア導体24-1が設けられた非導電性材料層19-2を示す断面図である。 図18に示したインダクタ11dの一部を示すもので、ビア導体24-1に接続されるライン導体23-2が設けられた非導電性材料層19-2を示す平面図である。 図18に示したインダクタ11dの一部を示すもので、ライン導体23-2に接続されるビア導体24-2が設けられた非導電性材料層19-3を示す断面図である。 図18に示したインダクタ11dの一部を示すもので、ビア導体24-2に接続されるライン導体23-3が設けられた非導電性材料層19-3を示す平面図である。 図18に示したインダクタ11dの一部を示すもので、ライン導体23-3に接続されるビア導体24-3が設けられた非導電性材料層19-4を示す断面図である。 図18に示したインダクタ11dの一部を示すもので、ビア導体24-3に接続されるライン導体23-4が設けられた非導電性材料層19-4を示す平面図である。 図18に示したインダクタ11dの一部を示すもので、ライン導体23-4に接続されるビア導体24-4が設けられた非導電性材料層19-5を示す断面図である。 図18に示したインダクタ11dの一部を示すもので、ビア導体24-4に接続されるライン導体23-5が設けられた非導電性材料層19-5を示す平面図である。 図18に示したインダクタ11dの一部を示すもので、ライン導体23-5に接続されるビア導体24-5が設けられた非導電性材料層19-6を示す断面図である。 図18に示したインダクタ11dの一部を示すもので、ビア導体24-5に接続されかつコイル20dの第2端部22を与えるライン導体23-6が設けられた非導電性材料層19-6を示す平面図である。 従来のインダクタ1を、コイル3の軸線方向に透視して示す図である。
図1ないし図11を参照して、この発明の第1の実施形態によるインダクタ11について説明する。
インダクタ11は、部品本体12を備える。部品本体12は、たとえばガラス、樹脂およびフェライトの少なくとも1種を含む非導電性材料からなる。また、部品本体12が樹脂などの成形体からなる場合は、シリカなどの非磁性フィラーや、フェライトまたは金属磁性体などの磁性フィラーを含有していてもよい。さらに、これらガラス、フェライト、樹脂の複数を組み合わせた構造であってもよい。部品本体12は直方体形状を有している。直方体形状は、たとえば、稜線部分および角部分に丸みや面取りが付与された形状であってもよい。
直方体形状の部品本体12は、より具体的には、図1に示すように、実装基板側に向く実装面13と、実装面13に対向する天面14と、実装面13および天面14間を連結しかつ互いに対向する第1側面15および第2側面16と、実装面13および天面14間ならびに第1側面15および第2側面16間をそれぞれ連結しかつ互いに対向する第1端面17および第2端面18と、を有している。
部品本体12は、上述した非導電性材料からなる複数の非導電性材料層19を積層した積層構造を有している。複数の非導電性材料層19は、第1側面15から第2側面16に向かって積層され、積層方向の各端部に位置する非導電性材料層19の主面によって、部品本体12の第1側面15および第2側面16がそれぞれ与えられる。
部品本体12の内部には、図2に示すように、コイル20が配置されている。コイル20は、螺旋状の軌道に沿って延びる。コイル20の軸線は、側面15および16に直交する方向、すなわち、実装面13に平行な方向に向けられる。コイル20は、互いに逆の第1端部21および第2端部22を備えるとともに、第1端部21および第2端部22間において、複数の非導電性材料層19のいずれかの界面に沿って延びる複数のライン導体23と、非導電性材料層19のいずれかを厚み方向に貫通する複数のビア導体24と、を備えている。ライン導体23は、各々の端部において、ビア導体24と接続されるパッド部25を有する。コイル20において、上述のライン導体23とビア導体24とが交互に接続されることによって全体として螺旋状の軌道に沿って延びる形態が与えられる。
図2に示すように、コイル20の軸線方向に透視したとき、ライン導体23およびパッド部25の延びる方向に直交する方向を、ライン導体23およびパッド部25の幅方向とする。この実施形態では、ライン導体23の幅方向寸法が維持されて、パッド部25の幅方向寸法とされ、ビア導体24の幅方向寸法は、パッド部25の幅方向寸法より小さくされる。
部品本体12の外表面上には、コイル20の第1端部21および第2端部22にそれぞれ接続される第1外部端子電極26および第2外部端子電極27が設けられる。第1外部端子電極26および第2外部端子電極27は、部品本体12の実装面13とこれに隣接する第1端面17および第2端面18の各々との2面にわたって設けられる。このような形態をもって第1外部端子電極26および第2外部端子電極27を設ければ、インダクタ11が実装基板に実装されたとき、適正な形態のはんだフィレットが形成され得るので、電気的接続および機械的接合の双方において信頼性の高い実装状態を得ることができる。第1外部端子電極26および第2外部端子電極27は、積層方向での両端部に位置するいくつかの非導電性材料層19を除く複数の非導電性材料層19の各々の厚み方向に貫通するように設けられる。
上述したコイル20ならびに外部端子電極26および27は、たとえば銀を導電成分として含む導電性ペーストからなる導体膜をパターニングすることによって形成される。また、非導電性材料層19は、たとえばガラス、樹脂およびフェライトの少なくとも1種を含む非導電性材料を含むペーストからなる非導電性材料膜を必要に応じてパターンニングすることによって形成される。導体膜のパターニングや非導電性材料膜のパターニングには、たとえば、フォトリソグラフィ法、セミアディティブ法、スクリーン印刷法、転写法などが適用される。
図示しないが、外部端子電極26および27の、部品本体12から露出している部分にめっき膜が形成されてもよい。めっき膜は、たとえば、Niめっき層およびその上のSnめっき層を含む。
ビア導体24は、ライン導体23に沿って延びる長手形状の長手ビア導体を含む。この実施形態では、図示されたビア導体24のすべてが長手ビア導体である。ビア導体を指すために用いた参照符号「24」を、そのまま、長手ビア導体についても用いることにする。図2からわかるように、長手ビア導体24における長手方向に直交する幅方向の中心位置は、長手ビア導体24に接続されているパッド部25におけるライン導体23の延びる方向に直交する方向である幅方向の中心位置からずれている。より具体的には、コイル20の軸線方向(図2紙面に直交する方向)に透視したとき、長手ビア導体24の幅方向の中心位置は、ライン導体23の幅方向の中心位置から、ライン導体23によって形成される螺旋状の軌道の外周側にずれている。好ましくは、長手ビア導体24はライン導体23の内周縁から張り出さないようにされる。
なお、図2では、長手ビア導体24の内周縁はライン導体23の内周縁から離れた位置にあるが、長手ビア導体24の幅方向寸法をライン導体23の幅方向寸法より大きくして、長手ビア導体24の内周縁をライン導体23の内周縁上に位置させてもよい。さらに、パッド部25の幅方向寸法をライン導体23の幅方向寸法より大きくしながら、長手ビア導体24の幅方向寸法をパッド部25の幅方向寸法より大きくすれば、インダクタ11の製造段階、実装工程あるいは実稼働時における熱の付与による熱膨張、収縮時の応力を有利に分散することができる。
図3ないし図11を主として参照しながら、コイル20における複数のライン導体23のつながりについて、より具体的に説明する。
図2において図示された4つのビア導体24を互いに区別するため、4つのビア導体24の各々に、「24-1」、「24-2」、「24-3」、「24-4」の参照符号を付す。
また、4つのビア導体24-1、24-2、24-3および24-4の各々を介して接続される5つのライン導体23の各々に、「23-1」、「23-2」、「23-3」、「23-4」、「23-5」の参照符号を付す。ライン導体23-1、23-2、23-3、23-4および23-5は、それぞれ、非導電性材料層19間の異なる界面に沿って延びるように設けられている。
また、ライン導体23-1、23-2、23-3および23-4の各々の端部が与えるパッド部25に、「25-1」、「25-2」、「25-3」および「25-4」の参照符号を付す。
また、ライン導体23-1、23-2、23-3、23-4および23-5の各々を主面上に設けた非導電性材料層19に、「19-1」、「19-2」、「19-3」、「19-4」および「19-5」の参照符号を付す。非導電性材料層19-1、19-2、19-3、19-4および19-5は、この順に下から上へ積層される。
コイル20の第1端部21および第2端部22には、それぞれ、第1引き出し導体28および第2引き出し導体29が接続される。これら第1引き出し導体28および第2引き出し導体29は、コイル20の第1端部21および第2端部22をそれぞれ位置させるライン導体23-1および23-5の延長部分によって与えられる。
なお、この明細書において、「ライン導体」、「引き出し導体」および「外部端子電極」は、次にように定義されかつ互いに区別される。「ライン導体」は、コイルの軸線方向に透視した状態で周回している部分を言い、「引き出し導体」は、上記周回している部分から外れて延びる部分を言い、「外部端子電極」は、部品本体から露出している部分を言う。
まず、図3に示すように、非導電性材料層19-1上において、第1外部端子電極26に第1引き出し導体28を介して接続されたライン導体23-1は、パッド部25-1まで時計回り方向に延びる。
次に、図4に示す非導電性材料層19-2が非導電性材料層19-1の上に積層される。非導電性材料層19-2を貫通するように、長手ビア導体24-1が設けられる。長手ビア導体24-1は、パッド部25-1を介して、ライン導体23-1と図5に示すライン導体23-2とを接続する。
次に、図5に示すように、非導電性材料層19-2上において、ライン導体23-2は、長手ビア導体24-1の位置からパッド部25-2まで時計回り方向に延びる。
次に、図6に示す非導電性材料層19-3が非導電性材料層19-2の上に積層される。非導電性材料層19-3を貫通するように、長手ビア導体24-2が設けられる。長手ビア導体24-2は、パッド部25-2を介して、ライン導体23-2と図7に示すライン導体23-3とを接続する。
次に、図7に示すように、非導電性材料層19-3上において、ライン導体23-3は、長手ビア導体24-2の位置からパッド部25-3まで時計回り方向に延びる。
次に、図8に示す非導電性材料層19-4が非導電性材料層19-3の上に積層される。非導電性材料層19-4を貫通するように、長手ビア導体24-3が設けられる。長手ビア導体24-3は、パッド部25-3を介して、ライン導体23-3と図9に示すライン導体23-4とを接続する。
次に、図9に示すように、非導電性材料層19-4上において、ライン導体23-4は、長手ビア導体24-3の位置からパッド部25-4まで時計回り方向に延びる。
次に、図10に示す非導電性材料層19-5が非導電性材料層19-4の上に積層される。非導電性材料層19-5を貫通するように、長手ビア導体24-4が設けられる。長手ビア導体24-4は、パッド部25-4を介して、ライン導体23-4と図11に示すライン導体23-5とを接続する。
次に、図11に示すように、非導電性材料層19-5上において、ライン導体23-5は、長手ビア導体24-4の位置から時計回り方向に延び、第2引き出し導体29を介して第2外部端子電極27に接続される。
以上、第1の実施形態によれば、コイル20の軸線方向に透視したとき、長手ビア導体24がライン導体23の内周側に張り出さないようにすることが容易である。したがって、ビア導体24による磁束の遮りが生じる懸念が減り、ビア導体24が、インダクタ11の特性、特にQ値へ影響を及ぼすことを抑制することができる。
また、インダクタ11の製造過程において、たとえ積層ずれが生じたとしても、ライン導体23の内周側に長手ビア導体24が張り出す可能性が低減され、よって、インダクタ11において、安定した、すなわち狭偏差のインダクタンス値を得ることができる。
また、長手ビア導体24は、ライン導体23の内周側に張り出す度合いを低減したり、ライン導体23の内周側に張り出さないようにしたりしても、ライン導体23に沿って延びる長手形状であることにより、円形のビア導体に比べて、ライン導体23との接触面積を大きく得ることができ、よって、ライン導体23との接続信頼性を高めることができる。
また、第1の実施形態によれば、長手ビア導体24の長手方向に直交する幅方向の中心位置がライン導体23の幅方向の中心位置からずれているので、インダクタ11の製造段階、実装工程あるいは実稼働時における熱の付与による熱膨張、収縮時の応力を分散することができる。
第1の実施形態において得られた長手ビア導体24による上述した効果は、以下に説明する第2以降の実施形態においても奏される。
次に、図12を参照して、この発明の第2の実施形態によるインダクタ11aについて説明する。図12は、図2に相当する図である。図12において、図2に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明を省略する。
図12に示すインダクタ11aは、図2に示したインダクタ11の場合と同様、長手ビア導体24の長手方向に直交する幅方向の中心位置は、ライン導体23の幅方向の中心位置からずれている。しかしながら、インダクタ11aでは、図2に示したインダクタ11の場合とは逆に、コイル20aの軸線方向に透視したとき、長手ビア導体24の幅方向の中心位置は、ライン導体23の幅方向の中心位置から、ライン導体23によって形成される螺旋状の軌道の内周側にずれている。
なお、図4では、長手ビア導体24はライン導体23の外周縁から張り出さず、しかも、長手ビア導体24の外周縁はライン導体23の外周縁上に位置している。このように、長手ビア導体24がライン導体23の外周縁から張り出さない場合は、ライン導体23を外部端子電極26,27や部品本体12の縁のより近くまで寄せることができるので、コイル20aの内径を大きくでき、インダクタ11aのQ値を向上できる。また、長手ビア導体24の外周縁がライン導体23の外周縁上に位置している場合は、上記張り出さないことでインダクタ11aのQ値を向上できる構造において、ライン導体23とビア導体24の接触面積を最も大きくすることができ、接続信頼性を向上させることができる。
第2の実施形態によれば、まず、第1の実施形態の場合と同様、ビア導体24の、ライン導体23の内周側に張り出す度合いを低減することができ、Q値への影響を抑制できるとともに、インダクタ11aの製造段階、実装工程あるいは実稼働時における熱の付与による熱膨張、収縮時の応力を分散することができる。
また、第2の実施形態によれば、長手ビア導体24によって、ライン導体23の内周側に張り出す度合いを低減しながら、ライン導体23と長手ビア導体24との接続面積を増大することができ、当該接続部分での接続信頼性を向上させることができる。
また、第2の実施形態は、長手ビア導体24の幅方向寸法は、ライン導体23の幅方向寸法より大きいという特徴をも有している。このことは、ライン導体23と長手ビア導体24との接続面積を増大することにつながり、よって、当該接続部分での接続信頼性を向上させることができる。
また、第2の実施形態においても、図12では明瞭に図示されないが、ライン導体23は、長手ビア導体24と接続されるパッド部25を有する。長手ビア導体24の幅方向寸法は、パッド部25の幅方向寸法より大きくされる。この構成によれば、インダクタの製造段階、実装工程あるいは実稼働時における熱の付与による熱膨張、収縮時に生じる応力を有利に分散させることができる。
上述した第2の実施形態が有する特徴である、長手ビア導体24の幅方向寸法がライン導体23の幅方向寸法より大きいという特徴は、長手ビア導体24の幅方向の中心位置が、ライン導体23の幅方向の中心位置から、ライン導体23によって形成される螺旋状の軌道の外周側にずれている実施形態に対しても適用することができる。
なお、図12に示したコイル20aの形態は、図2等に示したコイル20の形態と異なっている。このことは、まず、コイルは種々の形態を取り得ることを示している。また、図12に示したコイル20aでは、図2等に示したコイル20に比べて、その内周縁側で凹凸を少なくすることができる。したがって、電流集中などによる損失を抑制することができる。
上述した第1の実施形態の特徴と第2の実施形態の特徴とを組み合わせるといった第3の実施形態も可能である。図13は、この発明の第3の実施形態によるインダクタ11bを示す、図2に相当する図である。図13において、図2に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明を省略する。
図13に示すインダクタ11bでは、複数の長手ビア導体が設けられるが、これら長手ビア導体は、たとえば、第1の長手ビア導体24-1、第2の長手ビア導体24-2、第3の長手ビア導体24-3および第4の長手ビア導体24-4を含む。ここで、第1の長手ビア導体24-1の幅方向の中心位置は、ライン導体23の幅方向の中心位置から、コイル20bが形成する螺旋状の軌道の外周側にずれている。第2および第3の長手ビア導体24-2および24-3の幅方向の中心位置は、ライン導体23の幅方向の中心位置と一致している。第4の長手ビア導体24-4の幅方向の中心位置は、ライン導体23の幅方向の中心位置から、コイル20bが形成する螺旋状の軌道の内周側にずれている。
第3の実施形態によれば、第1の実施形態による狭偏差のインダクタンス特性と第2の実施形態による高い接続信頼性とを両立させることができる。
第1ないし第3の実施形態は、共通して、非導電性材料層19間の同一界面内におけるライン導体23のターン数は、0.7ターン以上かつ2ターン未満であるという特徴を有している。上記ターン数が0.7ターン以上であれば、漏れ磁束を低減することができ、2ターン未満であれば、磁束の通過エリアを広く確保することができる。
なお、上述のターン数に関して、1ターンは、以下のように定義される。ライン導体23の始端から終端にかけて、ライン導体23の外周に沿って接線を順次引き、この接線が360度回転した段階で1ターンと定義される。
また、第1ないし第3の実施形態は、共通して、非導電性材料層19間の同一界面内におけるライン導体23のターン数は、1ターン未満であり、非導電性材料層19間の各界面にそれぞれ沿うライン導体23、すなわち、ライン導体23-2、23-3および23-4のターン数は一定であるという特徴を有している。この構成によれば、たとえば図2からわかるように、長手ビア導体24-1、24-2、24-3および24-4の各々の間隔が等しくなり、コイル20が与える電流経路における断面積によるボトルネックがなくなり、電流集中などによる損失を生じにくくすることができる。
次に、図14ないし図17を参照して、この発明の第4の実施形態について説明する。図14は、第4の実施形態によるインダクタ11cに備えるコイル20cの一部を、コイル20cの軸線方向に透視して示す図である。図14ないし図17は、それぞれ、図2ないし図5に相当する図である。図14ないし図17において、図2ないし図5に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明を省略する。
図14には、第1引き出し導体28と、コイル20cにおけるライン導体23-1および23-2ならびに長手ビア導体24-1が図示されている。
図15に示すように、非導電性材料層19-1上において、第1外部端子電極26に第1引き出し導体28を介して接続されたライン導体23-1は、パッド部25-1まで時計回り方向に延びる。
次に、図16に示す非導電性材料層19-2が非導電性材料層19-1の上に積層される。非導電性材料層19-2を貫通するように、ビア導体24-1が設けられる。ビア導体24-1は、パッド部25-1を介して、ライン導体23-1と図17に示すライン導体23-2とを接続する。図16に示したビア導体24-1は、図4に示したビア導体24-1と比べて、幅方向寸法が大きくされる。
次に、図17に示すように、非導電性材料層19-2上において、ライン導体23-2は、長手ビア導体24-1の位置からパッド部25-2まで時計回り方向に延びる。
第4の実施形態は、上述のような構成を一部に備えるコイル20cにおいて、図14からわかるように、ライン導体23-1の幅方向の中心位置と長手ビア導体24-1の幅方向の中心位置とが互いにずれ、長手ビア導体24-1の幅方向の中心位置とライン導体23-2の幅方向の中心位置とが互いにずれていることを特徴としている。より具体的には、長手ビア導体24-1の幅方向寸法が比較的大きくされながら、ライン導体23-1のパッド部25-1は内周縁が長手ビア導体24-1の内周縁と接し、ライン導体23-2の外周縁が長手ビア導体24-1の外周縁と接している。
この構成によれば、インダクタの製造段階、実装工程あるいは実稼働時における熱の付与後の収縮時に、ライン導体23-1とライン導体23-2とから長手ビア導体24-1が受ける収縮応力が有利に分散され、長手ビア導体24-1の破断を生じにくくすることができる。なお、上述の説明はコイル20cの一部である長手ビア導体24-1について行なったが、他の長手ビア導体についても同様である。
次に、図18ないし図29を参照して、この発明の第5の実施形態について説明する。図18は、第5の実施形態によるインダクタ11dを示す、図2に相当する図である。図19ないし図29は、図3ないし図11に対応する図である。図18ないし図29において、図2ないし図11に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明を省略する。
第5の実施形態によるインダクタ11dは、非導電性材料層19間の同一界面内におけるライン導体23のターン数は、1ターンを超えかつ2ターン未満であるという特徴を有している。
図18を参照して、第5の実施形態によるインダクタ11dに備えるコイル20dの第1端部21および第2端部22には、それぞれ、第1引き出し導体28および第2引き出し導体29が接続される。
図19ないし図29を主として参照しながら、第5の実施形態によるインダクタ11dに備えるコイル20dにおける複数のライン導体23のつながりについて説明する。
図19に示すように、非導電性材料層19-1上において、第1外部端子電極26に第1引き出し導体28を介して接続されたライン導体23-1は、パッド部25-1まで時計回り方向に約1.75ターン延びる。
次に、図20に示す非導電性材料層19-2が非導電性材料層19-1の上に積層される。非導電性材料層19-2を貫通するように、長手ビア導体24-1が設けられる。長手ビア導体24-1は、パッド部25-1を介して、ライン導体23-1と図23に示すライン導体23-2とを接続する。
ここで、図18からわかるように、長手ビア導体24-1(図18では、「24」の参照符号が付されている。)の長手方向に直交する幅方向の中心位置は、ライン導体23の幅方向の中心位置から、ライン導体23によって形成される螺旋状の軌道の外周側にずれている。
次に、図21に示すように、非導電性材料層19-2上において、ライン導体23-2は、長手ビア導体24-1の位置からパッド部25-2まで時計回り方向に約1.5ターン延びる。
次に、図22に示す非導電性材料層19-3が非導電性材料層19-2の上に積層される。非導電性材料層19-3を貫通するように、円形のビア導体24-2が設けられる。ビア導体24-2は、パッド部25-2を介して、ライン導体23-2と図23に示すライン導体23-3とを接続する。
次に、図23に示すように、非導電性材料層19-3上において、ライン導体23-3は、円形のビア導体24-2の位置からパッド部25-3まで時計回り方向に約1.75ターン延びる。
次に、図24に示す非導電性材料層19-4が非導電性材料層19-3の上に積層される。非導電性材料層19-4を貫通するように、長手ビア導体24-3が設けられる。長手ビア導体24-3は、パッド部25-3を介して、ライン導体23-3と図25に示すライン導体23-4とを接続する。
ここで、図18からわかるように、長手ビア導体24-3(図18では、「24」の参照符号が付されている。)の長手方向に直交する幅方向の中心位置は、ライン導体23の幅方向の中心位置から、ライン導体23によって形成される螺旋状の軌道の外周側にずれている。
次に、図25に示すように、非導電性材料層19-4上において、ライン導体23-4は、長手ビア導体24-3の位置からパッド部25-4まで時計回り方向に約1.75ターン延びる。
次に、図26に示す非導電性材料層19-5が非導電性材料層19-4の上に積層される。非導電性材料層19-5を貫通するように、円形のビア導体24-4が設けられる。ビア導体24-4は、パッド部25-4を介して、ライン導体23-4と図27に示すライン導体23-5とを接続する。
次に、図27に示すように、非導電性材料層19-5上において、ライン導体23-5は、円形のビア導体24-4の位置からパッド部25-5まで時計回り方向に約1.5ターン延びる。
次に、図28に示す非導電性材料層19-6が非導電性材料層19-5の上に積層される。非導電性材料層19-6を貫通するように、長手ビア導体24-5が設けられる。長手ビア導体24-5は、パッド部25-5を介して、ライン導体23-5と図29に示すライン導体23-6とを接続する。
ここで、図18からわかるように、長手ビア導体24-5(図18では、「24」の参照符号が付されている。)の長手方向に直交する幅方向の中心位置は、ライン導体23の幅方向の中心位置から、ライン導体23によって形成される螺旋状の軌道の外周側にずれている。
次に、図29に示すように、非導電性材料層19-6上において、ライン導体23-6は、長手ビア導体24-5の位置から時計回り方向に約1.75ターン延び、第2引き出し導体29を介して第2外部端子電極27に接続される。
以上説明した第1ないし第5の実施形態のうち、第1ないし第4の実施形態は、共通して、非導電性材料層19間の同一界面内におけるライン導体23の幅方向寸法は、均一であるという特徴を有している。この構成によれば、コイル20、20a、20bおよび20cの内周縁側の凹凸を少なくすることができるので、磁束の遮りを低減したり、なくしたりすることができ、また、電流集中などによる損失を生じにくくすることができる。なお、ライン導体23の幅方向寸法が均一であるといっても、たとえばコーナー部分などにおいて、幅方向寸法が変わる部分があってもよい。
第5の実施形態では、図21に示したライン導体23-2および図23に示したライン導体23-3が、円形のビア導体24-2と接続される部分において、他の部分よりも幅方向寸法が大きく、図25に示したライン導体23-4および図27に示したライン導体23-5が、円形のビア導体24-4と接続される部分において、他の部分よりも幅方向寸法が大きくされている。しかしながら、これらの幅方向寸法が大きくされた部分は、最外周の周回部分において外側に張り出す形態を与えるにすぎないので、磁束を遮る原因とはほとんどならない。また、第5の実施形態でも、非導電性材料層19間の同一界面内におけるライン導体23の大部分は、幅方向寸法が均一であるので、電流集中などによる損失を生じにくくすることができる。
以上、この発明を図示したいくつかの実施形態に関連して説明したが、この発明の範囲内において、その他種々の変形例が可能である。
たとえば、図示の実施形態では、コイル20、20a、20b、20cおよび20dは、部品本体12の内部において、その軸線を実装面13に平行な方向に向けた状態で配置されたが、非導電性材料層の積層方向を変更して、コイルの軸線は実装面に直交する方向に向けられてもよい。また、コイルの軸線が、実装面に平行な方向に向けられながら、部品本体の長手方向(たとえば図2における左右方向)に向けられることもある。
また、図示の実施形態では、外部端子電極26および27は、部品本体12の実装面13とこれに隣接する第1端面17および第2端面18の各々との2面にわたって設けられたが、たとえば、天面14ならびに第1側面15および第2側面16にまで延びるように形成されても、あるいは、実装面13のみに形成されてもよく、外部端子電極の形成領域は、必要に応じて任意に変更することができる。
また、コイルに備える複数のライン導体の総ターン数は、ライン導体とビア導体との接続数を変更することにより、任意に変更することができる。
また、本明細書に記載の各実施形態は、例示的なものであり、異なる実施形態間において、構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。
11,11a~11d インダクタ
12 部品本体
19 非導電性材料層
20,20a~20d コイル
23 ライン導体
24 ビア導体
25 パッド部

Claims (11)

  1. 複数の非導電性材料層が積層されてなる積層構造を有する、部品本体と、
    前記部品本体の内部に配置されるものであって、前記非導電性材料層間の界面に沿ってそれぞれ延びる複数のライン導体と、前記非導電性材料層を厚み方向に貫通する複数のビア導体と、をもって構成され、前記ライン導体は、前記ビア導体と接続されるパッド部を有し、前記ライン導体と前記ビア導体とが交互に接続されることによって螺旋状の軌道に沿って延びる形態とされた、コイルと、
    を備え、
    前記ビア導体は、前記ライン導体に沿って延びる長手形状の長手ビア導体を含み、
    前記コイルの軸線方向に透視したとき、前記長手ビア導体における長手方向に直交する幅方向の中心位置は、前記長手ビア導体に接続されている前記パッド部における前記ライン導体の延びる方向に直交する方向である幅方向の中心位置からずれている、
    インダクタ。
  2. 前記長手ビア導体の幅方向の中心位置は、前記ライン導体の幅方向の中心位置から前記螺旋状の軌道の外周側にずれている、請求項1に記載のインダクタ。
  3. 前記長手ビア導体の幅方向の中心位置は、前記ライン導体の幅方向の中心位置から前記螺旋状の軌道の内周側にずれている、請求項1に記載のインダクタ。
  4. 前記ビア導体は、前記長手ビア導体を複数含み、複数の前記長手ビア導体は、第1の長手ビア導体および第2の長手ビア導体を含み、
    前記第1の長手ビア導体の幅方向の中心位置は、前記ライン導体の幅方向の中心位置から前記螺旋状の軌道の外周側にずれており、
    前記第2の長手ビア導体の幅方向の中心位置は、前記ライン導体の幅方向の中心位置から前記螺旋状の軌道の内周側にずれている、
    請求項1に記載のインダクタ。
  5. 前記コイルは、前記非導電性材料層間の第1の界面に沿って延びる第1の前記ライン導体と、前記第1のライン導体に接続される第3の前記長手ビア導体と、前記第3の長手ビア導体に接続され、かつ前記非導電性材料層間の前記第1の界面の隣に位置する第2の界面に沿って延びる第2の前記ライン導体と、を含み、
    前記第1のライン導体の幅方向の中心位置と前記第3の長手ビア導体の幅方向の中心位置とは互いにずれていて、
    前記第3の長手ビア導体の幅方向の中心位置と前記第2のライン導体の幅方向の中心位置とは互いにずれている、
    請求項1に記載のインダクタ。
  6. 前記第1のライン導体の幅方向の中心位置と前記第2のライン導体の幅方向の中心位置とは互いにずれている、請求項5に記載のインダクタ。
  7. 前記長手ビア導体の幅方向寸法は、前記ライン導体の幅方向寸法より大きい、請求項1に記載のインダクタ。
  8. 前記長手ビア導体の幅方向寸法は、当該長手ビア導体と接続されている前記パッド部の幅方向寸法より大きい、請求項1に記載のインダクタ。
  9. 前記非導電性材料層間の同一界面内における前記ライン導体の幅方向寸法は、均一である、請求項1ないし8のいずれかに記載のインダクタ。
  10. 前記非導電性材料層間の同一界面内における前記ライン導体のターン数は、0.7ターン以上かつ2ターン未満である、請求項1ないし9のいずれかに記載のインダクタ。
  11. 前記非導電性材料層間の同一界面内における前記ライン導体のターン数は、1ターン未満であり、前記非導電性材料層間の各界面にそれぞれ沿う前記ライン導体のターン数は一定である、請求項1ないし10のいずれかに記載のインダクタ。
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