JP2020063752A - ケーブルアッセンブリ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で容易にキャップをブラケットに固定することができるケーブルアッセンブリを提供する。【解決手段】インナーケーブルと、インナーケーブルが挿通するアウターケーシングと、アウターケーシングの端部に設けられるキャップ部材と、キャップ部材が係合するブラケットと、インナーケーブルを付勢する付勢部材とを備えたケーブルアッセンブリであって、キャップ部材は、付勢部材を内部に収容する収容空間を有する筒状のキャップ本体と、ブラケットと係合する係合部とを有し、ブラケットは、キャップ部材の係合部と係合する被係合部を有し、付勢部材は、取付座の第一座を介してインナーケーブルと接続する接続部を有し、キャップ部材の係合部は、キャップ本体の周回り方向に変形して、定常状態と変形状態とに遷移し、キャップ部材の係合部が変形状態から定常状態となることで、キャップ部材の係合部とブラケットの被係合部とが係合する。【選択図】図6

Description

本発明は、ケーブルアッセンブリの技術に関する。
コントロールケーブル等の操作用ケーブルは、操作力を操作対象に伝達するために、操作側で引き操作される。
操作用ケーブルは、操作側で繰返しの操作ができるように、引き操作によって移動したケーブルを元の位置に戻すためのスプリングも操作用ケーブルに用いられることが多い。また、操作用ケーブルは、操作側へ操作力を伝達するために、操作側から操作対象までの配索経路に固定されるのが通常である。
このような固定においては、他の部材との干渉を避けるためのアウターケーシングの端部が、固定対象となるブラケットに固定される。
このような固定構造としては、例えば、特許文献1においてナットを用いてアウターケーシング(導管)の先端に設けられたキャップをブラケットに固定する構造が開示されている。
特開2002−327573号公報
しかし、このブラケットに対するキャップの固定構造については、ナットの締結作業が必要となり、作業時間を要する。また、キャップの外周に設けられた弾性爪がキャップの径方向内側に弾性変形してブラケットの係合部と係合する構造を用いた場合には、弾性爪がケーブルやスプリング等のキャップ内側に位置する部材と干渉してしまい、キャップのブラケットに対する固定作業が難しくなる。
本発明は、簡単な構造で容易にキャップをブラケットに固定することができるケーブルアッセンブリを提供することを課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、本発明のケーブルアッセンブリは、インナーケーブルと、前記インナーケーブルが挿通するアウターケーシングと、前記アウターケーシングの端部に設けられるキャップ部材と、前記キャップ部材が係合するブラケットと、前記インナーケーブルを付勢する付勢部材とを備えたケーブルアッセンブリであって、前記キャップ部材は、前記付勢部材を内部に収容する収容空間を有する筒状のキャップ本体と、前記ブラケットと係合する係合部とを有し、前記ブラケットは、前記キャップ部材の前記係合部と係合する被係合部を有し、前記付勢部材は、前記インナーケーブルと接続する接続部を有し、前記キャップ部材の前記係合部は、前記キャップ本体の周回り方向に変形して、定常状態と変形状態とに遷移し、前記キャップ部材の前記係合部が変形状態から定常状態となることで、前記キャップ部材の前記係合部と前記ブラケットの前記被係合部とが係合することを特徴とする。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明のケーブルアッセンブリによれば、簡単な構造で容易にキャップ部材(キャップ)をブラケットに固定することができる。
本発明の一実施形態に係るケーブルアッセンブリの全体的な構成を示した図である。 キャップ部材の構成を示した図であって、(a)は上方から見た図であり、(b)は図2(a)中の矢印Aの方向に見た図であり、(c)は図2(a)中の矢印Bの方向に見た図である。 ブラケットの構成を示した図であって、(a)は上方から見た図であり、(b)は図3(a)中の矢印Cの方向に見た断面を示した図であり、(c)は図3(a)中の矢印Dの方向に見た図である。 本発明の一実施形態に係るケーブルアッセンブリの全体的な構成を示した図であって、インナーケーブルを牽引方向に動作させた状態を示した図である。 ケーブルアッセンブリの組立作業において、キャップ部材をブラケットに挿着する直前の状態を示した図である。 キャップ部材をブラケットに挿着する際の状態を経時的に示した図であって、(a)はキャップ部材の係合部がブラケットの被係合部と当接した直後の状態を示した図であり、(b)はキャップ部材の係合部がブラケットの被係合部を通過する際の状態を示した図であり、(c)はキャップ部材の係合部がブラケットの被係合部と係合して当該キャップ部材の挿着が完了した状態を示した図である。
次に、本発明の一実施形態に係るケーブルアッセンブリ1の構成について、図1乃至図6を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図1乃至図6中に示した矢印の方向によって、ケーブルアッセンブリ1の上下方向、前後方向、及び左右方向を規定して記述する。
[ケーブルアッセンブリ1の全体構成]
先ず、ケーブルアッセンブリ1の全体構成について、図1乃至図4を用いて説明する。
本実施形態におけるケーブルアッセンブリ1は、操作側で引き操作を行うことによって、操作対象に操作力を伝達する操作用ケーブルであって、操作側で繰返しの操作ができるように、引き操作によって移動したケーブルを元の位置に戻すための付勢部材7(コイルスプリング)が設けられたものである。
このようなケーブルアッセンブリ1の一例として、例えば図1に示すように、フューエルリッドによって開閉可能に閉塞された燃料供給部F内において、燃料タンクに繋がる燃料供給口F1に隣接して設けられ、当該燃料タンクの近傍に配置される尿素タンクの供給扉Pの開閉動作を操作するものが挙げられる。
なお、本実施形態においては便宜上、前後方向に延びる状態にてケーブルアッセンブリ1を配置しているが、これに限定されるものではなく、ケーブルアッセンブリ1の配索経路は、例えば中途部において湾曲させる等して、任意の形状に設定することができる。
ケーブルアッセンブリ1は、主にインナーケーブル2、アウターケーシング3、キャップ部材4、ブラケット5、操作レバー6、及び付勢部材7などを備える。
インナーケーブル2は、操作レバー6と操作対象(例えば本実施形態においては、尿素水タンクの供給扉P)とを接続する部材であって、後述する操作レバー6による引き操作の操作力を、操作対象に伝達するためのものである。なお、ケーブルアッセンブリ1の説明においては、便宜上、操作レバー側を前とし操作対象側を後ろとして、延びる方向を表現する。
インナーケーブル2の一端部(本実施形態においては、前端部)には、インナーケーブル2に比べて断面積が大きな短柱形状の第一ケーブルエンド21、及び第一ケーブルエンド21の他端部(本実施形態においては、後端部)側において、第一ケーブルエンド21と離間して配置される取付座22が固定されている。
ここで、取付座22は、前端部側から後端部側に向かって順に同軸上に配置される、円盤形状の第一座22a、及び第二座22bにより構成されている。第一座22aの外径は、第一ケーブルエンド21の外径に比べて大きくなるように設定されて、また、第二座22bの外径は、第一座22aの外径に比べて大きくなるように設定されている。本実施形態においては、取付座22は、付勢部材7の端部と接続し、操作レバー6の操作によって付勢部材7を圧縮する。第一座22bは、コイルスプリングである付勢部材7の内側空間に挿入可能な径を有しており、取付座22aの側面が付勢部材7の内側と接触して、付勢部材7の取付座22からの離脱を抑制している。第一ケーブルエンド21と取付座22とは、一体で構成されても別体で構成されてもよいが、操作レバー6の操作と共に初期位置から移動し、操作後に付勢部材7の付勢によって、ともに初期位置に戻るように構成されている。付勢部材7の端部は、取付座22の座面、つまり第二座22bの前端部側の面と接している。
そして後述するように、これらの第一ケーブルエンド21及び取付座22を介して、インナーケーブル2は操作レバー6と着脱可能に接続される。
また、第一座22aを介して、インナーケーブル2は付勢部材7と接続される。
一方、インナーケーブル2の後端部には、インナーケーブル2に比べて断面積が大きな短柱形状の第二ケーブルエンド23が固定されており、当該第二ケーブルエンド23を介して、インナーケーブル2は操作対象である供給扉Pと、係合やカシメ等により接続される。
なお、インナーケーブル2の他端部の構成については、本実施形態に限定されることはなく、例えば鋳込みや加締めにより固定されたエンド部材や、貫通孔を有する金具等を設け、操作対象との嵌合や締結部材を用いて操作対象と接続するなど、何れの構成を有することとしてもよい。
次に、アウターケーシング3について説明する。
アウターケーシング3は、インナーケーブル2を保護するための部材である。
アウターケーシング3は、インナーケーブル2の外径に比べて大きな内径を有する管状の部材からなる。また、アウターケーシング3の全長は、インナーケーブル2の全長に比べて短くなるように設定されている。
アウターケーシング3の一端部(本実施形態においては、前端部)は、後述するように、キャップ部材4と接続され、当該キャップ部材4を介してブラケット7に固定される。
また、アウターケーシング3の他端部(本実施形態においては、後端部)は、前端部と同様に他端用のキャップ部材に接続してもよく、例えば、操作対象の近傍に設けられる支持部材Qなどに固定される。
そして、アウターケーシング3の内部には、インナーケーブル2が挿通され、操作レバー6を移動させて引き操作することにより、インナーケーブル2が、アウターケーシング3の内部を摺動するように構成されている。また、引き操作に対する操作レバー6の戻し操作においては、特にインナーケーブル2がプルケーブルの場合には、引き操作前の位置にインナーケーブル2を移動させるための付勢が必要である。しかし、本実施形態においては前端側のケーブル端部の構造に付勢部材が用いられているために、操作対象側のケーブル端部側が付勢部材を設けるスペースがない構造の場合でも、本発明のケーブルアッセンブリを適用することができる。
次に、キャップ部材4について説明する。
キャップ部材4は、インナーケーブル2が挿通されたアウターケーシング3の端部に設けられ、ブラケット5に固定される。
キャップ部材4は、図2(a)に示すように、キャップ本体41を有する。キャップ本体41は、付勢部材を内部に収容する収容空間が設けられ、内側に付勢部材を収容可能に構成されている。またキャップ本体41は、長さを有し、筒状を呈していて、本実施形態では略円筒状であるが、角筒状でもよく、取付相手であるブラケット5に応じて適宜形状を設定することができる。キャップ本体41は、一端部(本実施形態においては、アウターケーシング3が接続する側とは反対側の端部)には、係合部42とガイド部43が設けられている。また、キャップ本体41は、他端部(本実施形態においては、アウターケーシング3が接続する側の端部)に突出部44が設けられている。
キャップ部材4は、例えば熱可塑性樹脂などによって、これらのキャップ本体41、係合部42、ガイド部43、及び突出部44が一体成形された構成からなり、外力によって係合部42が弾性変形可能な構成となっている。
そして、キャップ部材4は、係合部42がブラケット5(図1を参照)と係合し、当該ブラケット5に固定される。
なお、係合部42及びガイド部43の詳細な構成については、後述する。
図2(b)に示すように、キャップ本体41の内側空間45(内周面41aによって囲まれた空間)は、上述したインナーケーブル2の取付座22(図1を参照)が移動可能に設けられている。内周面41aの内径は、取付座22の外径と、略同等以上の内径を有するように設定されており、前端部において開口される一方で、後端部においては第一底壁部41bによって取付座22の移動が阻害される。
また、第一底壁部41bには、内側空間45に面する底面側との反対側(本実施形態においては後側)に、アウターケーシング3が延びる方向に向かって突出する突出部44が設けられている。
突出部44には、キャップ本体41の前端側とは反対側に、アウターケーシング3の前端部が嵌合可能な嵌合穴44aが設けられる。嵌合穴44aは、キャップ本体41(より具体的には、内周面41a)と同軸上に設けられている。また、嵌合穴44aは、アウターケーシング3(図1を参照)の外径と略同等の内径を有する。嵌合穴44aは、突出部44の後端側(操作対象側)に開口を有する。
また、嵌合穴44aの底面(本実施形態においては、嵌合穴44a内の前端側の面)には、嵌合穴44aと同軸上、且つキャップ本体41の収容空間45と連通する貫通孔44bが設けられる。貫通孔44bは、キャップ本体41の内側に、キャップ部材4の外部からキャップ本体41の軸方向にインナーケーブル2が延びるように導入する。貫通孔44bは、インナーケーブル2が摺動自在となるように設けられている。
そして、図1に示すように、嵌合穴44a内にアウターケーシング3の前端部が嵌合することにより、キャップ部材4は、当該アウターケーシング3と接続される。
また、アウターケーシング3に挿通されたインナーケーブル2の前端部は、キャップ本体41の内側空間45内に第一ケーブルエンド21及び取付座22が設けられ、内側空間45内に配置される。なお、第一ケーブルエンド21と取付座22とは相対移動が不能な状態で設けられ、本実施形態においては第一ケーブルエンド21と取付座22とは固定されている。
このように、キャップ部材4には、アウターケーシング3の前端部が接続し、キャップ部材4の係合部42がブラケット5と係合する。
これにより、インナーケーブル2が挿通されたアウターケーシング3は、キャップ部材4を介してブラケット5に固定される。
次に、ブラケット5について説明する。
ブラケット5は、ケーブルアッセンブリ1を車体等の基体における所定の部位に固定するための部材であり、例えば一つの用途として、車体に設けられた燃料供給部Fを構成する内壁F2にケーブルアッセンブリ1を固定する。
また、ブラケット5は、キャップ部材4が固定され、操作レバー6を移動可能に支持する。
ブラケット5は、図3(a)に示すように、キャップ部材4が挿入されるソケット部51、及び取付対象物の取付部に取り付けられる取付面52を有する。取付部は、キャップ部材4が貫通可能な開口を有し、取付面52は、当該取付部の当該開口の周囲に取り付けられる。また、取付面52は、ソケット部51が延びる方向に対して垂直な方向を成分に含む方向に延びている部位を有する。取付部は、キャップ部材4が貫通する開口が設けられた略平坦面部と、略平坦面部から湾曲して延び、当該開口の開口軸に対して略平行に延びる略垂直面部とを有する。取付面52は、ソケット部5の後端側に設けられた後端側部と前端側に設けられた前端側部とを有する。取付面52の後端側部は取付部の略平坦面部と当接可能に設けられ、取付面52の前端側部は取付部の略垂直面部と当接可能に設けられている。
なお、図1に示すように、本実施形態においては、内壁F2に沿って湾曲した略板状に取付面52が構成されるが、これに限定されることはなく、内壁F2に対してソケット部51を堅固に固定可能な構成である限り、何れのような構成であってもよい。取付面52は、内壁F2の表面と当接可能な面を有する構成として認識できればよい。
図3(b)に示すように、ソケット部51には、キャップ本体41(図1を参照)を収容する収容穴53が設けられる。収容穴53はキャップ本体41の外径と略同等の内径を有する。
収容穴53は、開口を有する有底の穴として設けられており、収容穴53の一端部(本実施形態においては、前端部)には、第二底壁部51aが設けられている。第二底壁部51aには、操作レバー6のロッド61が貫通可能な貫通孔54が設けられる。一方、収容穴53の他端部(本実施形態においては、後端部)は開口されている。収容穴53の他端部の開口は、キャップ部材41が貫通可能な径を有している。
収容穴53を構成するソケット部51の内周面51bには、被係合部55が設けられており、当該被係合部55がキャップ部材4の係合部42に係合されることにより、ブラケット5はキャップ部材4と固定される。
なお、被係合部55は、収容穴53の内部に設けられ、キャップ部材4の係合部42と係合してキャップ部材4がブラケット5から離間するのを抑制する。
次に、操作レバー6について説明する。
操作レバー6は、図1に示すように、インナーケーブル2を介して、操作対象を引き操作するための部材である。
例えば、本実施形態においては、操作レバー6の引き操作によってインナーケーブル2を牽引することにより、操作対象である尿素タンクの供給扉Pが移動して開状態となる。
操作レバー6は、一方向(本実施形態においては、前後方向)に延びるロッド61、及びロッド61の一端部(本実施形態においては前端部)に設けられる取手部62を有する。
ロッド61は、例えば本実施形態においては、断面形状が多角形状(より具体的には、四角形)となるように設定されている。
一方、上述したブラケット5のソケット部51に設けられる貫通孔54は、ロッド61の断面形状と略同等の断面形状に設定されている。
操作レバー6は、ソケット部51の一方側(本実施形態においては、前端側)からソケット部51の収容穴53内に向かって、ロッド61を貫通孔54に貫通させた状態で、ブラケット5に取り付けられる。
また、ロッド61は、貫通孔54に対して当該ロッド61の軸方向(前後方向)に摺動可能となっており、操作レバー6は、ブラケット5によって前後方向に摺動可能に支持される。
なお、本実施形態においては、貫通孔54を介して、外部から粉塵等がソケット部51の収容穴53に侵入するのを防ぐため、操作レバー6における取手部62の後端面と、ソケット部51における第二底壁部51aの前端面との間には、シール部材8が設けられている。
ロッド61及び貫通孔54の断面形状は、本実施形態においては、ともに多角形状に設定され、ロッド61が貫通孔54内を摺動する際に、当該ロッド61が軸心周りの回転を生じるのを規制することができる。
ロッド61の他端部(本実施形態においては後端部)において、一方の側面(本実施形態においては左側面)には、第一ケーブルエンド21が嵌合する嵌合穴61aが形成されている。ロッド61は、後端部において第一ケーブルエンド21と係合することで、インナーケーブル2と接続することができる。ロッド61がインナーケーブル2と接続することにより、操作レバー6を操作することで操作対象を操作することができる。
ここで、上述したように、キャップ本体41の収容空間45は、取付座22における第二座22bの外径と略同等の内径を有し、ブラケット5に対して操作レバー6が前後方向に移動することにより、ロッド61の端面(後端面)に設けられる取付座22は、第二座22bの外周面において、キャップ本体41の内周面41aを摺動する構成となっている。
また、キャップ部材4は、ブラケット5のソケット部51における収容穴53内に挿入され、堅固に支持された状態となっている。
従って、操作レバー6は、ロッド61の中途部において、ブラケット5の貫通孔54の内壁面によって支持されるとともに、ロッド61の端面(後端面)において、取付座22及びキャップ部材4を介して、ブラケット5によって支持される。
このように、操作レバー6は、貫通孔54、及び取付座22の二箇所において、ロッド61を介してブラケット5より支持される構成となっている。このような構成により、前後方向に操作レバー6を移動させる際に、操作レバーが、ロッド61の軸方向に対して垂直な方向への動きを含む揺動をするのを抑制することができる。
以上のような構成からなる操作レバー6を、図4に示すように、ブラケット5に対して前方側に移動させて引き操作することにより、ロッド61の後端部に接続されるインナーケーブル2が前方側に牽引され、当該インナーケーブル2の後端部に接続される操作対象が操作される。
次に、付勢部材7について説明する。
付勢部材7は、操作レバー6を介してインナーケーブル2を付勢する。
図1に示すように、付勢部材7は、本実施形態においては、コイルスプリングにより構成され、ロッド61と略同軸となる位置に配置され、ブラケット5の第二底壁部51a及びインナーケーブル2の取付座22によって挟持されている。
ロッド61は、コイルスプリングである付勢部材7の内側空間71に挿通される。
キャップ部材4のキャップ本体41は、付勢部材7を内部に収容する収容空間45を有する。付勢部材7は収容空間45内において伸縮し、キャップ本体41は、付勢部材7の伸縮を第一底壁部41bが規制し、付勢部材7の伸縮がロッド61の軸方向に沿って移動するように内周面41aがガイドする。
ここで、付勢部材7は、取付座22側(本実施形態においては、後側)の端部において、取付座22の第一座22aが内側空間71(コイルスプリングの内部)に挿入され、取付座22に嵌合される。また、付勢部材7は、取付座22側(後側)の端部において、取付座22の第二座22bと当接する。
つまり、付勢部座7は、後端側の端部が第二座22bを付勢することにより、取付座22が付勢部材7の付勢力によって移動して、操作レバー6とインナーケーブル2とを移動させることができる。
図4に示すように、ブラケット5に対して操作レバー6が前方に移動した場合には、取付座22が内側空間45の前方へ移動して付勢部材7が収縮し、インナーケーブル2がアウターケーシング3から内側空間45へと引き出される。操作レバー6の操作が終了した段階で、操作レバー6を移動させた外力が開放されると、操作レバー6は付勢部材7の付勢力によって直ちに後方に移動され、ケーブルアッセンブリ1は操作前の状態に復帰される。ケーブルアッセンブリ1においては、付勢部材7によって、操作レバー6による引き操作を繰り返し行うことが可能な構成となっている。
[キャップ部材4及びブラケット5の係合構造]
次に、キャップ部材4及びブラケット5の係合構造について、図2、図3、図5、及び図6を用いて説明する。
前述したように、キャップ部材4をブラケット5に接続する場合において、キャップ部材4の係合部42及びブラケット5の被係合部55は、互いに係合しあって係合構造を構成し、キャップ部材4が、ブラケット5に固定される。
このような係合構造を構成する、キャップ部材4の係合部42、及びブラケット5の被係合部55の構成について、以下に説明する。
先ず、キャップ部材4の係合部42の構成について説明する。
図2(c)に示すように、キャップ本体41の前端部には、キャップ本体の軸方向に対して垂直方向となる方向の一方(左右方向)に対向して配置される一対の係合部42・42が設けられ、キャップ本体の軸方向に対して垂直方向となる方向の他方(上下方向)に対向して配置される一対のガイド部43・43が設けられている。
なお、これらの係合部42及びガイド部43の配置については、本実施形態に限定されることはない。係合部42及びガイド部43は、例えば、後述するブラケット5における一対の被係合部55・55を、上下方向に対向して配置するとともに、一対の係合部42・42を上下方向に対向して配置し、且つ一対のガイド部43・43を左右方向に対向して配置することとしてもよい。
各係合部42は、例えば図2(b)に示すように、被係合部55と当接して弾性変形し、弾性変形が復元することで被係合部55と係合する係合片を有する。この係合片は、第一弾性爪42A及び第二弾性爪42Bで構成されている。第一弾性爪42A及び第二弾性爪42Bは、上下方向に対向して配置される略「L」字形状で構成される。
第一弾性爪42Aは、前方に向かって延びる第一支持部42A1、及び第一支持部42A1の先端部(前端部)において下方に突出する第一突出部42A2により構成される。
また、第二弾性爪42Bは、第一弾性爪42Aの下方に配置され、前方に向かって延びる第二支持部42B1、及び第二支持部42B1の先端部(前端部)において上方に突出する第二突出部42B2により構成される。
さらに、これらの第一弾性爪42A及び第二弾性爪42Bは、図2(c)に示すように、前方から見て、キャップ本体41の断面形状に即した湾曲形状に、各々形成されている。
そして、これらの第一弾性爪42A及び第二弾性爪42Bは、第一突出部42A2の端面、及び第二突出部42B2の端面を、互いに向い合せた状態にて配置される。
一方、各ガイド部43は、図2(a)に示すように、前方に向かうにつれて徐々に窄まる台形状の平面形状からなり、上下方向に平面を向けた状態にて形成される。
また、各ガイド部43は、図2(c)に示すように、前方から見て、キャップ本体41の断面形状に即した湾曲形状に、各々形成されている。
このように、前方に向かって徐々に窄まる台形状に各ガイド部43を形成することにより、例えば図2(a)に示すように、各ガイド部43と、当該ガイド部43の左右両側に隣接して配置される一対の係合部42・42との隙間G・Gは、前方に向かって徐々に広がることとなり、後述するように、各係合部42が撓んで弾性変形する際、前端部における撓み代を大きくとることができる。
その結果、キャップ部材4の係合部42が、ブラケット5の被係合部55に係合する際、当該係合部42の弾性変形をより容易に行うことができる。
このような構成からなる一対の係合部42・42、及び一対のガイド部43・43は、ともに前方に向かうにつれてキャップ部材4の軸心側にやや傾斜するように構成されており、ブラケット5におけるソケット部51の収容穴53にキャップ部材4を挿入する際、容易に挿入することが可能な構成となっている。
次に、ブラケット5の被係合部55の構成について説明する。
図3(c)に示すように、ブラケット5において、ソケット部51の内周面51bには、左右方向に対向して配置される一対の被係合部55・55が設けられている。
各被係合部55は、収容穴53の軸心に向かって突出する突起状に形成され、図3(b)に示すように、ソケット部51の第二底壁部51a側、即ち前側に設けられる接触端面55a、及び互いに上下方向に平行に設けられ、収容穴53の軸心方向に向かって延びる一対の摺動端面55b・55bを有する。
また、各被係合部55において、接触端面55a側との反対側、即ち後側には、後方に向かって「L」字形状に屈曲された平面からなるガイド面55cが設けられる。
接触端面55aは、ブラケット5にキャップ部材4が接続された状態において、第一弾性爪42Aにおける第一突出部42A2の後側面、及び第二弾性爪42Bにおける第二突出部42B2の後側面と同等の位置となるように設定されている。
また、一対の摺動端面55b・55bの離間寸法L1は、第一弾性爪42Aにおける第一突出部42A2の下側面、及び第二弾性爪42Bにおける第二突出部42B2の上側面の離間寸法L2(図2(b)を参照)に比べて大きく、且つ第一弾性爪42Aにおける第一支持部42A1の下側面、及び第二弾性爪42Bにおける第二支持部42B1の上側面の離間寸法L3(図2(b)を参照)に比べて小さくなるように設定されている(L2<L1<L3)。
以上のような構成からなるキャップ部材4の係合部42、及びブラケット5の被係合部55によって係合構造は構成され、ブラケット5にキャップ部材4を接続する場合には、これらの係合部42及び被係合部55が互いに係合しあって堅固に固定される。
即ち、図5に示すように、ケーブルアッセンブリ1は、キャップ部材4とブラケット5とが予め分離された状態となっており、所定箇所(例えば、本実施形態においては、燃料供給部Fを構成する内壁F2)にケーブルアッセンブリ1を組付ける場合には、先ず始めに、前記所定箇所にブラケット5を組付けた後、キャップ部材4をブラケット5に接続する。
ブラケット5へのキャップ部材4の接続は、挿入方向(本実施形態においては、前方)に係合部42を向けた状態によって、ソケット部51の収容穴53に、キャップ部材4を挿入することにより行われる。
ソケット部51の収容穴53に挿入されたキャップ部材4は、収容穴53内に設けられる被係合部55と、一旦当接される。
具体的には、図6(a)に示すように、収容穴53に挿入されたキャップ部材4は、第一弾性爪42Aの第一突出部42A2、及び第二弾性爪42Bの第二突出部42B2において、被係合部55のガイド面55cと当接される。
なお、この時点においては、キャップ部材4に対して、第一弾性爪42A及び第二弾性爪42Bを弾性変形させる外力が未だ加えられておらず、係合部42は、収容穴53にキャップ部材4が挿入される前の状態、即ちこれらの第一弾性爪42A及び第二弾性爪42Bがともに前方に延びた状態(以下、「定常状態」と記載する)となっている。
被係合部55と当接された後さらに押し込むようにして、キャップ部材4を挿入すると、図6(b)に示すように、第一弾性爪42A及び第二弾性爪42Bは、第一突出部42A2及び第二突出部42B2をガイド面55cに摺動させながら、ともに弾性変形される。
具体的には、第一弾性爪42Aは、ガイド面55cを介して被係合部55から受ける反力によって、第一支持部42A1の基端部(キャップ本体41側の端部)を支点として、上方向、且つ図2(c)に示すように、キャップ本体41の周回り方向(図2(c)の矢印Xの方向)に向かって第一突出部42A2を揺動させた状態に弾性変形される。
また、図6(b)に示すように、第二弾性爪42Bは、ガイド面55cを介して被係合部55から受ける反力によって、第二支持部42B1の基端部(キャップ本体41側の端部)を支点として、下方向、且つ図2(c)に示すように、キャップ本体41の周回り方向(図2(c)の矢印Yの方向)に向かって第二突出部42B2を揺動させた状態に弾性変形される。
このように、キャップ部材4の係合部42が弾性変形される際、係合部42は、第一弾性爪42A及び第二弾性爪42Bが、ともにキャップ本体41の周回り方向(矢印X及び矢印Yの方向)に向かって、第一突出部42A2及び第二突出部42B2が揺動するようにして変形される。
その結果、例えばキャップ本体41の軸心に向かって当該キャップ本体41の内側に、第一弾性爪42Aの第一突出部42A2、及び第二弾性爪42Bの第二突出部42B2が揺動するようにして弾性変形される場合のように、キャップ部材41の内側空間45に収納される付勢部材7(図1を参照)と干渉して、係合部42の弾性変形が妨げられることはない。つまり、キャップ本体41の前端部に設けられた係合部42は、キャップ部材4をソケット部51に押し込んだ際に、係合部42が被係合部55に当接し、その当接の際の反力によって係合部42が弾性変形する。この際に、被係合部55が有する係合部42との当接部は、係合部42をキャップ本体41の周回り方向に移動させる。ここで、係合部42のキャップ本体41の周回り方向への移動とは、キャップ本体41の径方向とは異なる方向への移動を意味するものであり、周回り方向を方向成分として含む方向への移動であってもよい。係合部42のキャップ本体41の周回り方向への移動は、キャップ本体41の径方向と軸方向とに垂直な方向を方向成分として含む方向への移動としてとらえることもでき、キャップ本体41の径方向と軸方向とに垂直な方向への移動であってもよい。係合部42は、係合片であってもよく、爪状の係合爪であってもよい。係合部42が係合片である場合には、弾性変形可能な弾性変形部と弾性変形部の先端に設けられた係止部とから構成されることができる。弾性変形部は、板バネとして構成可能であり、係合片が被係合部55に当接して受ける反力によって変形して、被係合部55と係止部との干渉を回避する。この係止部が被係合部55との干渉が回避された状態でキャップ本体41がブラケット5に対して相対移動することで、係止部が被係合部55との当接可能な位置へ移動して係合片が元の形状に復元し、係止部によって被係合部55と係合部42との係合関係が成立する。つまり、係合部42と被係合部55とは、キャップ部材4の押し込みによって、係合部42と被係合部55とが係合可能な状態へと変形できる当接構造を構成することができ、係合部42と被係合部55とのいずれかが変形することで、係合部42と被係合部55とが係合した状態とすることができる。
また、例えばキャップ本体41の半径方向に向かって当該キャップ本体41の外側に、第一弾性爪42Aの第一突出部42A2、及び第二弾性爪42Bの第二突出部42B2が揺動するようにして弾性変形される場合のように、係合部42の変位量に合わせて、ソケット部51の収容穴53を大きく、且つ複雑な形状に設ける必要もなく、キャップ本体41と収容穴53との間のガタツキを少なくし、且つ安価にブラケット5を構成することができる。
図6(b)において、被係合部55のガイド面55cを通過した第一突出部42A2及び第二突出部42B2は、ともに摺動端面55bに到達する。
これにより、第一弾性爪42A及び第二弾性爪42Bの弾性変形は一旦停止することとなり、これらの第一弾性爪42A及び第二弾性爪42Bは、第一突出部42A2及び第二突出部42B2を介して、被係合部55を挟持した状態にて一時的に保持される。
つまり、キャップ部材4の係合部42は、ブラケット5の被係合部55によって、第一弾性爪42A及び第二弾性爪42Bが上下方向に開口された状態(以下、「変形状態」と記載する)に弾性変形される。
第一突出部42A2及び第二突出部42B2が摺動端面55bに到達した後、さらに押し込むようにしてキャップ部材4を挿入すると、第一弾性爪42A及び第二弾性爪42Bは、変形状態を維持しつつ、第一突出部42A2及び第二突出部42B2を介して、摺動端面55bを摺動する。
そして、第一突出部42A2及び第二突出部42B2が、ともに摺動端面55bを通過すると、図6(c)に示すように、被係合部55から受ける反力から解放されて、第一弾性爪42A及び第二弾性爪42Bは元の状態に復元され、係合部42は、定常状態となる。
その結果、キャップ部材4の係合部42は、第一突出部42A2の後端面、及び第二突出部42B2の後端面を、ともに被係合部55の接触端面55aに当接させた状態にて、ブラケット5の被係合部55と係合し、キャップ部材4は、ブラケット5に固定される。
このように、キャップ部材4の係合部42は、ブラケット5の被係合部55から受ける反力によって定常状態と変形状態とに遷移し、キャップ部材4の係合部42が変形状態から定常状態となることで、キャップ部材41の係合部42とブラケット5の被係合部55とが係合する。
ところで、ブラケット5にキャップ部材4が接続されている状態において、予期せぬ理由により、再びキャップ部材4とブラケット5とを分離する必要が生じた場合には、所定値以上の引抜力を加えながら、ソケット部51の収容穴53よりキャップ部材4を引き抜くことにより、当該キャップ部材4を容易にブラケット5から分離することができる。
即ち、所定値以上の引抜力を加えながらキャップ部材4を引き抜くことにより、当該キャップ部材4は、接触端面55aを介して被係合部55から受ける反力によって、再び係合部42の状態が定常状態から変位状態に弾性変形されることとなり、上述したキャップ部材4とブラケット5とを接続する場合のプロセスと逆のプロセスに従い、容易にブラケット5から分離することができる。
なお、ケーブルアッセンブリ1の別実施形態として、例えば、キャップ部材4における各係合部42において、第一弾性爪42Aにおける第一突出部42A2を上方に突出するようにして設け、且つ第二弾性爪42Bにおける第二突出部42B2を下方に突出するようにして設ける一方、ブラケット5における各被係合部55を、上下方向に配置される一対の突出部によって構成し、当該一対の突出部に対して各係合部42の第一弾性爪42A及び第二弾性爪42Bが、各々係合するように構成してもよい。
このような構成からなる別実施形態のケーブルアッセンブリ1においては、被係合部55から受ける反力によって、第一弾性爪42Aが、第一支持部42A1の基端部を支点として、下方向、且つキャップ本体41の周回り方向に向かって第一突出部42A2を揺動させた状態に弾性変形され、また、第二弾性爪42Bが、第二支持部42B1の基端部を支点として、上方向、且つキャップ本体41の周回り方向に向かって第二突出部42B2を揺動させた状態に弾性変形されて、キャップ部材4の係合部42は、定常状態から変形状態に遷移されることとなる。
[ケーブルアッセンブリ1の効果]
以上のように、本実施形態におけるケーブルアッセンブリ1は、インナーケーブル2と、インナーケーブル2が挿通するアウターケーシング3と、アウターケーシング3の端部(前端部)に設けられるキャップ部材4と、キャップ部材4が係合するブラケット5と、インナーケーブル2を付勢する付勢部材7とを備えたケーブルアッセンブリ1であって、キャップ部材4は、付勢部材7を内部に収容する内側空間45(収容空間)を有する筒状のキャップ本体41と、ブラケット5と係合する係合部42とを有し、ブラケット5は、キャップ部材4の係合部42と係合する被係合部55を有し、付勢部材7は、取付座22の第一座22aを介してインナーケーブル2と接続する接続部を有し、キャップ部材4の係合部42は、キャップ本体41の周回り方向に変形して、定常状態と変形状態とに遷移し、キャップ部材4の係合部42が変形状態から定常状態となることで、キャップ部材4の係合部42とブラケット5の被係合部55とが係合する構成となっている。
このような構成を有することにより、本実施形態におけるケーブルアッセンブリ1においては、従来のような、ナットを用いてアウターケーシングの先端に設けられたキャップ部材をブラケットに固定するような構成と比べて、ナットの締結作業等を要することがなく、キャップ部材4の係合部42が変形状態から定常状態となることで、キャップ部材4の係合部42とブラケット5の被係合部55を係合させることができ、簡単な構造で容易にキャップ部材4(キャップ)をブラケット5に固定することができる。
また、前述した基準状態にケーブルアッセンブリ1を復帰させるための付勢部材7を設ける場合、例えばケーブルアッセンブリ1における操作レバー6側との反対側、即ち操作対象側に付勢部材7を配置することが考えられるが、このような操作対象側には、付勢部材7を設けるためのスペースが存在しないことが多い。
一方、ケーブルアッセンブリ1における操作レバー6側に付勢部材7を配置する場合、操作レバー6とブラケット5との間に付勢部材を配置することも考えられるが、構造が複雑化し、部品点数も増えて大きな構成となる。
本実施形態におけるケーブルアッセンブリ1によれば、キャップ部材4の係合部42が、キャップ本体41の周回り方向に変形して、定常状態と変形状態とに遷移するように構成されているため、弾性変形する際の係合部42と干渉することなく、キャップ本体41の内側空間45(収容空間)内に付勢部材7を収容することが可能となり、ケーブルアッセンブリ1をよりコンパクトに構成することができる。つまり、係合部42がキャップ部材4の径方向に移動をすることがないので、係合部42が径方向に変形した場合に係合部42がソケット部51に干渉することを防止するためのソケット部51とキャップ本体41との間のスペースを設けたり、係合部42が付勢部材7と干渉することを防止するための付勢部材7の外周とキャップ本体41の内周との間のスペースを設ける必要がない。
また、本実施形態においては、付勢部材7が、コイルスプリングによって構成されている。
このような構成を有することにより、筒状のキャップ本体41の収容空間45(収容空間)に容易に付勢部材7を配置することができる。
また、本実施形態においては、インナーケーブル2のキャップ部材4側の端部(前端部)が、操作レバー6のロッド61と接続し、ロッド61がコイルスプリングからなる付勢部材7の内側空間71に挿通された構成となっている。
このような構成を有することにより、キャップ部材4の収容空間45(収容空間)内における限られたスペースを利用して、容易に付勢部材7を配置することができる。
即ち前述したように、キャップ部材4の収容空間45(収容空間)内においては、付勢部材7の他に、操作レバー6のロッド61やインナーケーブル2の取付座22が配置されるところ、コイルスプリングからなる付勢部材7の内側空間71にロッド61を挿通することにより、ロッド61の外周側における限られたスペースを利用して、容易に付勢部材7を組付けることができる。また、操作側に付勢部材7が用いられているので、操作対象側に付勢部材を用いるスペースがなくても、コントロールケーブルアッシーとして状態を元に戻すこともできる。
1 ケーブルアッセンブリ
2 インナーケーブル
3 アウターケーシング
4 キャップ部材
5 ブラケット
6 操作レバー
7 付勢部材
8 シール部材
21 第一ケーブルエンド
22 取付座
22a 第一座
22b 第二座
23 第二ケーブルエンド
41 キャップ本体
41a 内周面
41b 第一底壁部
42 係合部
42A 第一弾性爪
42A1 第一支持部
42A2 第一突出部
42B 第二弾性爪
42B1 第二支持部
42B2 第二突出部
43 ガイド部
44 突出部
44a 嵌合穴
44b 貫通孔
45 内側空間(収容空間)
51 ソケット部
51a 第二底壁部
51b 内周面
52 取付面
53 収容穴
54 貫通孔
55 被係合部
55a 接触端面
55b 摺動端面
55c ガイド面
61 ロッド
61a 嵌合穴
62 取手部
71 内側空間

Claims (3)

  1. インナーケーブルと、前記インナーケーブルが挿通するアウターケーシングと、前記アウターケーシングの端部に設けられるキャップ部材と、前記キャップ部材が係合するブラケットと、前記インナーケーブルを付勢する付勢部材とを備えたケーブルアッセンブリであって、
    前記キャップ部材は、前記付勢部材を内部に収容する収容空間を有する筒状のキャップ本体と、前記ブラケットと係合する係合部とを有し、
    前記ブラケットは、前記キャップ部材の前記係合部と係合する被係合部を有し、
    前記付勢部材は、前記インナーケーブルと接続する接続部を有し、
    前記キャップ部材の前記係合部は、前記キャップ本体の周回り方向に変形して、定常状態と変形状態とに遷移し、
    前記キャップ部材の前記係合部が変形状態から定常状態となることで、前記キャップ部材の前記係合部と前記ブラケットの前記被係合部とが係合するケーブルアッセンブリ。
  2. 前記付勢部材が、コイルスプリングである請求項1に記載のケーブルアッセンブリ。
  3. 前記インナーケーブルの前記キャップ部材側の端部がロッドと接続し、
    前記ロッドが前記コイルスプリングの内側空間に挿通された請求項2に記載のケーブルアッセンブリ。
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