JP2020061499A - ウェーハの加工方法 - Google Patents

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Yoshitama Toida
美玲 樋田
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Abstract

【課題】コストを抑制しながらもプラズマエッチングを行うことができるウェーハの加工方法を提供すること。【解決手段】ウェーハの加工方法は、表面に複数のデバイスが形成されたウェーハを分割する方法である。ウェーハの加工方法は、ウェーハの表面の機能層側に粘着テープを配設する保護部材配設ステップST1と、レーザー光線をウェーハの裏面側から照射し、機能層と基板の界面の高さ位置を検出する界面高さ検出ステップST2と、ウェーハの裏面に界面近郷を溝底とする切削溝を分割予定ラインに沿って形成する切削ステップST3と、ウェーハの裏面側にプラズマ化したエッチングガスを供給して基板を分割するプラズマエッチングステップST4と、切削溝の溝底で露出する機能層にウェーハの裏面側からレーザー光線を照射し機能層を切断する機能層切断ステップST5と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、ウェーハの加工方法、特にプラズマダイシングに関する。
シリコン基板等からなる半導体ウェーハは、個々のデバイスチップに分割するため、切削ブレードやレーザー光線を用いた加工方法が適用されることが知られている。これらの加工方法は、分割予定ライン(ストリート)を1本ずつ加工してウェーハをデバイスチップに分割する。近年の電子機器の小型化からデバイスチップの軽薄短小化、コスト削減が進み、サイズが従来のように10mmを超えるようなデバイスチップから2mm以下のようなサイズの小さなデバイスチップが数多く生産されている。サイズの小さなデバイスチップを製造する場合、1枚のウェーハに対する分割予定ラインの数が激増し、1ラインずつの加工では加工時間も長くなってしまう。
そこで、ウェーハの分割予定ライン全てを一括で加工するプラズマダイシングという手法が開発されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に示されたプラズマダイシングは、マスクによって遮蔽された領域以外をプラズマエッチングによって除去し、ウェーハ単位で加工を実施するため、分割予定ラインの本数が多くなっても加工時間が劇的に長くなることがないという効果がある。
しかしながら、特許文献1に示されたプラズマダイシングは、エッチングによって除去する領域のみを正確に露出させるために、それぞれのウェーハの分割予定ラインにあった精密なマスクを準備する必要がある(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
特開2006−114825号公報 特開2013−055120号公報 特開2014−199833号公報
しかしながら、特に、特許文献2及び特許文献3に示されたマスクは、製造コスト及び製造工数の抑制、マスクを位置合わせする技術の確立など、切削加工等に比べてコストが高く難易度の高い課題が残されていた。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コストを抑制しながらもプラズマエッチングを行うことができるウェーハの加工方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウェーハの加工方法は、基板の表面に機能層が積層され複数のデバイスが形成されたウェーハを、該複数のデバイスを区画する分割予定ラインに沿って分割するウェーハの加工方法であって、該ウェーハの表面の該機能層側に保護部材を配設する保護部材配設ステップと、該保護部材側をチャックテーブルで保持し、基板を透過する波長のレーザー光線を該チャックテーブルに保持されたウェーハの裏面側から照射し、機能層と基板の界面の高さ位置を検出する界面高さ検出ステップと、該界面高さ検出ステップを実施後、該チャックテーブルで保持した該ウェーハの裏面に切削ブレードを切り込ませ、該機能層に至らず該界面近傍を溝底とする切削溝を該分割予定ラインに沿って該基板に形成する切削ステップと、プラズマエッチング装置の保持テーブルで該保護部材側が保持された該ウェーハの裏面側に、プラズマ化したガスを供給して該切削溝の溝底に残存する基板をエッチングして除去し、該基板を該分割予定ラインに沿って分割するプラズマエッチングステップと、該プラズマエッチングステップを実施した後に、該切削溝の溝底で露出する該機能層にウェーハの裏面側からレーザー光線を照射し、該機能層を切断する機能層切断ステップと、を備えることを特徴とする。
前記ウェーハの加工方法において、該プラズマエッチングステップの前に、ウェーハの裏面を予め研削する予備研削ステップと、を備えても良い。
前記ウェーハの加工方法において、該プラズマエッチングステップの後に、ウェーハの裏面を研削して仕上げ厚さに薄化する研削ステップと、を備えても良い。
前記ウェーハの加工方法において、該プラズマエッチングステップを実施した該ウェーハ裏面側の基板にプラズマ化した不活性ガスを供給し、基板の裏面に歪み層を形成する歪み層形成ステップを備えても良い。
本願発明のウェーハの加工方法は、コストを抑制しながらもプラズマエッチングを行うことができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るウェーハの加工方法の加工対象のウェーハの一例を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係るウェーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。 図3は、図2に示されたウェーハの加工方法の保護部材配設ステップ後のウェーハの斜視図である。 図4は、図2に示されたウェーハの加工方法の界面高さ検出ステップを示す要部の断面図である。 図5は、図2に示されたウェーハの加工方法の切削ステップを一部断面で示す側面図である。 図6は、図2に示されたウェーハの加工方法の切削ステップ後のウェーハの要部の断面図である。 図7は、図2に示されたウェーハの加工方法のプラズマエッチングステップで用いられるプラズマエッチング装置の構成を示す断面図である。 図8は、図2に示されたウェーハの加工方法のプラズマエッチングステップ後のウェーハの要部の断面図である。 図9は、図2に示されたウェーハの加工方法の機能層切断ステップを示す断面図である。 図10は、図2に示されたウェーハの加工方法の機能層切断ステップ後のウェーハの要部の断面図である。 図11は、図2に示されたウェーハの加工方法の研削ステップを示す側断面図である。 図12は、図2に示されたウェーハの加工方法のダイアタッチフィルム貼着ステップ後のウェーハの断面図である。 図13は、図2に示されたウェーハの加工方法のダイアタッチフィルム分割ステップを示す断面図である。 図14は、図2に示されたウェーハの加工方法のダイアタッチフィルム分割ステップ後のウェーハの要部の断面図である。 図15は、実施形態2に係るウェーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。 図16は、図15に示されたウェーハの加工方法の予備研削ステップを示す側断面図である。 図17は、図15に示されたウェーハの加工方法の予備研削ステップ後のウェーハの要部の断面図である。 図18は、実施形態3に係るウェーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。 図19は、図18に示されたウェーハの加工方法のプラズマエッチングステップ及び歪み層形成ステップで用いられるプラズマエッチング装置の構成を示す断面図である。 図20は、図18に示されたウェーハの加工方法の歪み層形成ステップ後のウェーハの要部の断面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るウェーハの加工方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るウェーハの加工方法の加工対象のウェーハの一例を示す斜視図である。図2は、実施形態1に係るウェーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。
実施形態1に係るウェーハの加工方法は、図1に示すウェーハ1の加工方法である。実施形態1では、ウェーハ1は、シリコン、サファイア、又はガリウムヒ素などを基板2とする円板状の半導体ウェーハや光デバイスウェーハである。ウェーハ1は、図1に示すように、基板2の表面3に機能層4が積層され、かつ複数のデバイス5が形成されている。機能層4は、SiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(Low−k膜)を含む。機能層4は、基板2の表面3に積層されている。
デバイス5は、表面3の交差する複数の分割予定ライン6で区画された各領域にそれぞれ形成されている。即ち、分割予定ライン6は、複数のデバイス5を区画するものである。デバイス5を構成する回路は、機能層4により形成されている。なお、実施形態1において、デバイス5は、切削加工によりウェーハ1から分割されるデバイスよりも小型であり、例えば、1mm×1mm程度の大きさであり、プラズマエッチング(プラズマダイシングともいう)により個々に分割されるのに好適なものである。また、ウェーハ1は、分割予定ライン6の少なくとも一部において、機能層4側に図示しない金属膜とTEG(Test Element Group)とのうち少なくとも一方が形成されている。TEGは、デバイス5に発生する設計上や製造上の問題を見つけ出すための評価用の素子である。
実施形態1に係るウェーハの加工方法は、ウェーハ1を分割予定ライン6に沿って個々のデバイス5に分割するとともに、デバイス5を仕上げ厚さ100まで薄化する方法である。ウェーハの加工方法は、図2に示すように、保護部材配設ステップST1と、界面高さ検出ステップST2と、切削ステップST3と、プラズマエッチングステップST4と、機能層切断ステップST5と、研削ステップST6と、ダイアタッチフィルム貼着ステップST7と、ダイアタッチフィルム分割ステップST8とを備える。
(保護部材配設ステップ)
図3は、図2に示されたウェーハの加工方法の保護部材配設ステップ後のウェーハの斜視図である。保護部材配設ステップST1は、ウェーハ1の基板2の表面3の機能層4側に保護部材である粘着テープ200を配設するステップである。
実施形態1において、保護部材配設ステップST1は、図3に示すように、ウェーハ1よりも大径な粘着テープ200を機能層4側に貼着し、粘着テープ200の外周縁に環状フレーム201を貼着する。実施形態1では、保護部材として粘着テープ200を用いるが、本発明では、保護部材は、粘着テープ200に限定されない。ウェーハの加工方法は、ウェーハ1の機能層4側に粘着テープ200を貼着すると、界面高さ検出ステップST2に進む。
(界面高さ検出ステップ)
図4は、図2に示されたウェーハの加工方法の界面高さ検出ステップを示す要部の断面図である。界面高さ検出ステップST2は、粘着テープ200側を図4に示す切削装置10のチャックテーブル13の保持面14で保持し、基板2を透過する波長のレーザー光線15をチャックテーブル13に保持されたウェーハ1の裏面7側から照射し、機能層4と基板2の界面9の保持面14からの高さ102を検出するステップである。
実施形態1において、界面高さ検出ステップST2は、切削ステップST3を実施する切削装置10により実施される。界面高さ検出ステップST2では、図4に示すように、切削装置10が、チャックテーブル13の保持面14に粘着テープ200を介してウェーハ1の機能層4側を吸引保持する。界面高さ検出ステップST2では、切削装置10の図示しない赤外線カメラがウェーハ1の裏面7を撮像して分割予定ライン6を検出し、アライメントを遂行する。
界面高さ検出ステップST2では、切削装置10が、ウェーハ1と高さ測定器16とを分割予定ライン6に沿って相対的に移動させながら高さ測定器16からレーザー光線15を裏面7側から照射して、機能層4と基板2との界面9からの反射光を高さ測定器16で受光し、界面9の保持面14からの高さ102を測定する。実施形態1では、切削装置10は、全ての分割予定ライン6に沿ってウェーハ1と高さ測定器16とを相対的に移動させながら界面9の高さ102を測定して、全ての分割予定ライン6に沿って所定間隔毎の界面9の高さ102を測定して、記憶する。実施形態1では、高さ測定器16は、分光干渉方式、又は共焦点方式等の周知の方式を用いて界面9の高さ102を測定するものであり、切削装置10は、高さ測定器16が測定した高さ測定器16と界面9との距離103と、高さ測定器16と保持面14との距離104とに基づいて、界面9の高さ102を測定する。
なお、実施形態1において、界面高さ検出ステップST2では、切削装置10が、全ての分割予定ライン6に沿って所定間隔毎の界面9の高さ102を測定して記憶するが、本発明は、界面9の高さ102を測定する箇所が全ての分割予定ライン6の所定間隔毎に限らず、予め定められた1箇所の高さ102を測定し記憶しても良く、予め定められた複数個所の高さ102を測定し記憶しても良い。測定箇所は分割予定ライン6の一部でなくても良い。ウェーハの加工方法は、ウェーハ1の全ての分割予定ライン6の所定間隔毎の界面9の高さ102を測定して記憶すると、切削ステップST3に進む。
(切削ステップ)
図5は、図2に示されたウェーハの加工方法の切削ステップを一部断面で示す側面図である。図6は、図2に示されたウェーハの加工方法の切削ステップ後のウェーハの要部の断面図である。
切削ステップST3は、界面高さ検出ステップST2を実施後、図5に示す切削装置10のチャックテーブル13の保持面14で保持したウェーハ1の裏面7に切削ブレード12を切り込ませ、機能層4に至らず界面9近傍を溝底301とする切削溝300を分割予定ライン6に沿って基板2に形成するステップである。実施形態1において、界面高さ検出ステップST2及び切削ステップST3を実施する切削装置10は、図5に示すように、切削ユニット11を1つ備えたものである。
実施形態1において、切削ステップST3では、切削装置10は、界面高さ検出ステップST2において測定した全ての分割予定ライン6の所定間隔毎の界面9の高さに基づいて、全ての分割予定ライン6の所定間隔毎の切削ブレード12を位置付ける下端の高さを算出する。なお、実施形態1において、切削装置10は、界面高さ検出ステップST2において測定した全ての分割予定ライン6の所定間隔毎の界面9の高さ102に予め定められた所定距離105(図4に示す)を加えて、全ての分割予定ライン6の所定間隔毎の切削ブレード12の下端の高さを算出するが、切削ブレード12の下端の高さの算出方法は、これに限定されない。また、実施形態1において、所定距離105は、10μm以上でかつ100μm以下程度の距離であるのが望ましい。
実施形態1において、切削ステップST3では、切削装置10は、図5に示すように、界面高さ検出ステップST2から引き続き、チャックテーブル13の保持面14に粘着テープ200を介してウェーハ1の機能層4側を吸引保持した状態で、ウェーハ1と切削ユニット11の切削ブレード12とを分割予定ライン6に沿って相対的に移動させながら切削ブレード12の下端を算出した高さに調整しながら、切削ブレード12を裏面7から切り込ませて、ウェーハ1の裏面7側に機能層4に至らず溝底301が界面9近傍に位置する切削溝300を形成する。
切削ステップST3では、切削装置10は、ウェーハ1の裏面7側に機能層4に至らず溝底301が界面9近傍に位置する切削溝300を形成して、切削溝300の溝底301に基板2の母材を残存させる。ウェーハの加工方法は、図6に示すように、ウェーハ1の全ての分割予定ライン6の裏面7側に切削溝300を形成すると、プラズマエッチングステップST4に進む。ウェーハ1を1枚の切削ブレード12で切削する所謂シングルカットを実施したが、本発明は、ウェーハ1を太い切削ブレードで切削した後に、細い切削ブレードで切削する所謂ステップカットを実施しても良い。
(プラズマエッチングステップ)
図7は、図2に示されたウェーハの加工方法のプラズマエッチングステップで用いられるプラズマエッチング装置の構成を示す断面図である。図8は、図2に示されたウェーハの加工方法のプラズマエッチングステップ後のウェーハの要部の断面図である。
プラズマエッチングステップST4は、図7に示すプラズマエッチング装置20のプラズマエッチングチャンバー25内の保持テーブル21で粘着テープ200側が保持されたウェーハ1の裏面7側にプラズマ化したエッチングガスを供給して、切削溝300の溝底301(図6に示す)に残存する基板2をエッチングして除去し、基板2を分割予定ライン6に沿って分割するステップである。プラズマエッチングステップST4は、ウェーハ1の基板2をプラズマダイシングするステップである。
プラズマエッチングステップST4では、プラズマエッチング装置20の制御ユニット22が、ゲート作動ユニット23を作動してゲート24を図7中の下方に移動させ、プラズマエッチングチャンバー25の開口26を開ける。次に、図示しない搬出入手段によって切削ステップST3が実施されたウェーハ1を開口26を通してプラズマエッチングチャンバー25内の密閉空間27に搬送し、下部電極28を構成する被加工物保持部29の保持テーブル21(静電チャック、ESC:Electrostatic chuck)上に粘着テープ200を介してウェーハ1の機能層4側を載置する。このとき、制御ユニット22は、昇降駆動ユニット30を作動して上部電極31を上昇させておく。制御ユニット22は、被加工物保持部29内に設けられた電極32,33に電力を印加して保持テーブル21上にウェーハ1を吸着保持する。
制御ユニット22は、ゲート作動ユニット23を作動してゲート24を上方に移動させ、プラズマエッチングチャンバー25の開口26を閉じる。制御ユニット22は、昇降駆動ユニット30を作動して上部電極31を下降させ、上部電極31を構成するガス噴出部34の下面と下部電極28を構成する保持テーブル21に保持されたウェーハ1との間の距離をプラズマエッチング処理に適した所定の電極間距離に位置付ける。
制御ユニット22は、ガス排出ユニット35を作動してプラズマエッチングチャンバー25内の密閉空間27を真空排気して、密閉空間27の圧力を所定の圧力に維持するとともに、冷媒供給ユニット36を作動させて下部電極28内に設けられた冷媒導入通路37、冷却通路38及び冷媒排出通路39に冷媒であるヘリウムガスを循環させて、下部電極28の異常昇温を抑制する。
次に、制御ユニット22は、ガス供給ユニット40を作動しエッチングガスを上部電極31の複数の噴出口41から下部電極28の保持テーブル21上に保持されたウェーハ1に向けて噴出するとともに、エッチングガスを供給した状態で、高周波電源42から上部電極31にプラズマを作り維持する高周波電力を印加し、高周波電源42から下部電極28にイオンを引き込むための高周波電力を印加する。これにより、下部電極28と上部電極31との間の空間にプラズマ化されたエッチングガスが発生し、このプラズマ化されたエッチングガスがウェーハ1側に引き込まれて、ウェーハ1の裏面7、切削溝300の内面及び溝底301の表層をエッチングして除去し、切削溝300を基板2の表面3に向かって進行させる。
なお、実施形態1では、基板2がシリコンで構成される場合、エッチングガスとして、SF、C又はCF等を用いるが、エッチングガスは、これらに限定されない。
プラズマエッチングステップST4では、制御ユニット22は、切削溝300の深さ即ちウェーハ1の厚さに応じて、ウェーハ1をプラズマエッチングする所定時間が予め設定されている。プラズマエッチングステップST4において、所定時間、プラズマエッチングされたウェーハ1は、図8に示すように、裏面7全体がエッチングされて、厚さ101分薄化されている。また、所定時間、プラズマエッチングされたウェーハ1は、図8に示すように、切削溝300の溝底301に残存する基板2がエッチングされ除去され、切削溝300が機能層4に到達している。ウェーハ1は、基板2が切削溝300により分割され、切削溝300内に機能層4が露出して、切削溝300の溝底に機能層4が残っている。また、実施形態1において、プラズマエッチングステップST4において形成される切削溝300は、裏面7から表面3に向かうにしたがって幅が徐々に狭く形成されている。
ウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST4において、所定時間、プラズマエッチングを行うと、機能層切断ステップST5に進む。なお、図8は、プラズマエッチングステップST4後のウェーハ1が切削溝300の溝底の基板2が除去されている例を示しているが、本発明では、切削溝300の溝底301に僅かに基板2が残っていても良い。また、本発明のウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST4において、ウェーハ1の裏面7全体をエッチングするとともに切削溝300を基板2の表面3に向かって進行させるエッチングステップと、エッチングステップに次いでウェーハ1の裏面7、切削溝300の内面及び溝底301に被膜を堆積させる被膜堆積ステップとを交互に繰り返す、所謂ボッシュ法でウェーハ1をプラズマエッチングしても良い。
(機能層切断ステップ)
図9は、図2に示されたウェーハの加工方法の機能層切断ステップを示す断面図である。図10は、図2に示されたウェーハの加工方法の機能層切断ステップ後のウェーハの要部の断面図である。
機能層切断ステップST5は、プラズマエッチングステップST4を実施した後に、切削溝300の溝底で露出する機能層4にウェーハ1の裏面7側から図9に示すレーザー加工装置50が機能層4に対して吸収性を有する波長のレーザー光線51の集光点51−1をエッチングした切削溝300の溝底の機能層4に位置づけて照射し、機能層4を切削溝300に沿って切断するステップである。
機能層切断ステップST5では、レーザー加工装置50が、チャックテーブルに粘着テープ200を介してウェーハ1の機能層4側を保持し、図9に示すように、レーザー光線照射ユニット52とチャックテーブルとを分割予定ライン6に沿って相対的に移動させながらレーザー光線照射ユニット52から機能層4に対して吸収性を有する波長(例えば、355nm)のレーザー光線51の集光点51−1を切削溝300の溝底に露出した機能層4に設定して、レーザー光線51を機能層4に照射する。機能層切断ステップST5では、各分割予定ライン6において、切削溝300の溝底で露出した機能層4にアブレーション加工を施して、切削溝300の溝底で露出した機能層4を切断して、ウェーハ1を個々のデバイス5に分割する。なお、機能層切断ステップST5では、図示しない分割予定ライン6に形成された金属膜やTEGも分割する。ウェーハの加工方法は、図10に示すように、全ての分割予定ライン6において切削溝300の溝底で露出した機能層4を分割すると、研削ステップST6に進む。
(研削ステップ)
図11は、図2に示されたウェーハの加工方法の研削ステップを示す側断面図である。研削ステップST6は、プラズマエッチングステップST4、及び機能層切断ステップST5の後に、ウェーハ1の裏面7を研削してウェーハ1を仕上げ厚さ100に薄化するステップである。
研削ステップST6では、研削装置60が、チャックテーブル61の保持面62に粘着テープ200を介してウェーハ1の機能層4側を吸引保持する。研削ステップST6では、図11に示すように、スピンドル63により仕上げ研削用の研削ホイール64を回転しかつチャックテーブル61を軸心回りに回転しながら研削水を供給するとともに、仕上げ研削用砥石65をチャックテーブル61に所定の送り速度で近づけることによって、仕上げ研削用砥石65でウェーハ1即ちデバイス5の裏面7を仕上げ研削する。研削ステップST6では、仕上げ厚さ100になるまでウェーハ1即ちデバイス5を研削する。ウェーハの加工方法は、仕上げ厚さ100までウェーハ1即ちデバイス5を薄化するとダイアタッチフィルム貼着ステップST7に進む。
(ダイアタッチフィルム貼着ステップ)
図12は、図2に示されたウェーハの加工方法のダイアタッチフィルム貼着ステップ後のウェーハの断面図である。ダイアタッチフィルム貼着ステップST7は、プラズマエッチングステップST4、機能層切断ステップST5及び研削ステップST6の後に、ウェーハ1の裏面7にダイアタッチフィルム202を貼着するステップである。
ダイアタッチフィルム貼着ステップST7では、研削ステップST6において仕上げ研削されたウェーハ1即ちデバイス5の裏面7にデバイス5を接着するためのダイアタッチフィルム202を貼着する。ダイアタッチフィルム貼着ステップST7では、図12に示すように、外周縁に環状フレーム204が貼着するとともにダイシングテープ203に積層されたダイアタッチフィルム202をウェーハ1の裏面7に貼着し、機能層4から粘着テープ200を剥がす。ウェーハの加工方法は、粘着テープ200を機能層4から剥がすと、ダイアタッチフィルム分割ステップST8に進む。
(ダイアタッチフィルム分割ステップ)
図13は、図2に示されたウェーハの加工方法のダイアタッチフィルム分割ステップを示す断面図である。図14は、図2に示されたウェーハの加工方法のダイアタッチフィルム分割ステップ後のウェーハの要部の断面図である。ダイアタッチフィルム分割ステップST8は、切削溝300に沿ってダイアタッチフィルム202に図13に示すレーザー加工装置70がレーザー光線71を照射してダイアタッチフィルム202を分割するステップである。
ダイアタッチフィルム分割ステップST8では、レーザー加工装置70が、チャックテーブルにダイシングテープ203を介してウェーハ1の裏面7側を保持し、図13に示すように、レーザー光線照射ユニット72とチャックテーブルとを分割予定ライン6に沿って相対的に移動させながらレーザー光線照射ユニット72からダイアタッチフィルム202に対して吸収性を有する波長(例えば、355nm)のレーザー光線71を切削溝300内で露出したダイアタッチフィルム202に照射する。ダイアタッチフィルム分割ステップST8では、各分割予定ライン6において、切削溝300内で露出したダイアタッチフィルム202にアブレーション加工を施して、切削溝300内で露出したダイアタッチフィルム202を分割する。ウェーハの加工方法は、図14に示すように、全ての分割予定ライン6において切削溝300内で露出したダイアタッチフィルム202を分割すると、終了する。なお、その後、デバイス5は、ダイアタッチフィルム202毎、図示しないピックアップによりダイシングテープ203からピックアップされる。
実施形態1に係るウェーハの加工方法は、切削ステップST3において裏面7から分割予定ライン6に沿って切削溝300を形成した後、プラズマエッチングステップST4において裏面7側からプラズマエッチングすることで、切削溝300を基板2の表面3に向かって進行させて、ウェーハ1を分割するため、切削溝300の方が他の領域より早く裏面7までエッチングが進み、マスクを不要としたプラズマダイシングを実現することができる。このために、ウェーハの加工方法は、切削加工により分割するデバイスよりも小型であるためにプラズマエッチングで分割するのに好適なデバイス5を備えるウェーハ1の加工方法において、高価なマスクが不要となる。その結果、ウェーハの加工方法は、コストを抑制しながらもウェーハ1にプラズマエッチングを行ってウェーハ1を個々のデバイス5に分割することができる。
また、ウェーハの加工方法は、切削ステップST3及び研削ステップST6前の保護部材配設ステップST1において、機能層4側に粘着テープ200が貼着されている。このために、切削ステップST3及び研削ステップST6時に発生するコンタミがデバイス5に付着することを抑制することができる。
また、ウェーハの加工方法は、機能層切断ステップST5において、切削溝300の溝底に残った機能層4にレーザー光線51を照射して分割するので、プラズマエッチングステップST4後に、切削溝300の溝底にLow−k膜等の樹脂を含む機能層4が残ったとしても、Low−k膜等の機能層4が積層されたウェーハ1を個々のデバイス5に分割することができる。また、ウェーハの加工方法は、機能層切断ステップST5前の保護部材配設ステップST1において、機能層4側に粘着テープ200が貼着され、機能層切断ステップST5において、裏面7側からレーザー光線51を切削溝300の溝底の機能層4に照射するので、アブレーション加工時に発生するデブリがデバイス5に付着することを抑制することができる。
また、ウェーハの加工方法は、界面高さ検出ステップST2において、機能層4と基板2との界面9の高さ102を測定後、切削ステップST3において、界面9に近い界面9近傍となる深さまで切削溝300を形成してからプラズマエッチングステップST4においてプラズマエッチングを実施する。その結果、ウェーハの加工方法は、プラズマエッチングによる基板2の除去量を抑えつつプラズマエッチングによる基板2の分割を可能とする。
また、ウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST4において、プラズマエッチングによって裏面7及び切削溝300の内面の表層を除去して、基板2を分割予定ライン6に沿って分割するために、個々に分割されたデバイス5の側面がプラズマエッチングによって除去された面である。このために、ウェーハの加工方法は、切削加工による加工歪みが除去されて個々に分割されたデバイス5の側面に残らず、デバイス5の抗折強度を向上することができる、という効果も奏する。
また、ウェーハの加工方法は、ダイアタッチフィルム貼着ステップST7と、ダイアタッチフィルム分割ステップST8とを備えるので、基板などに固定可能なデバイス5を得ることができる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係るウェーハの加工方法を図面に基づいて説明する。図15は、実施形態2に係るウェーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。図16は、図15に示されたウェーハの加工方法の予備研削ステップを示す側断面図である。図17は、図15に示されたウェーハの加工方法の予備研削ステップ後のウェーハの要部の断面図である。なお、図15、図16及び図17は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係るウェーハの加工方法は、図15に示すように、予備研削ステップST10を備えること以外、実施形態1と同じである。予備研削ステップST10は、プラズマエッチングステップST4の前に、ウェーハ1の裏面7を予め研削するステップである。実施形態2において、ウェーハの加工方法は、予備研削ステップST10を保護部材配設ステップST1の後でかつ界面高さ検出ステップST2の前に実施するが、本発明では、プラズマエッチングステップST4の前であれば、切削ステップST3の後に実施しても良い。
予備研削ステップST10では、研削装置80が、チャックテーブル81の保持面82に粘着テープ200を介してウェーハ1の機能層4側を吸引保持する。予備研削ステップST10では、図16に示すように、スピンドル83により予備研削用の研削ホイール84を回転しかつチャックテーブル81を軸心回りに回転しながら研削水を供給するとともに、予備研削用砥石85をチャックテーブル81に所定の送り速度で近づけることによって、予備研削用砥石85でウェーハ1の裏面7を粗研削する。
予備研削ステップST10では、図17に示すように、仕上げ厚さ100とプラズマエッチングステップST4において除去される厚さ101とを合わせた厚さ以上になるまでウェーハ1を研削する。実施形態2において、ウェーハの加工方法は、仕上げ厚さ100とプラズマエッチングステップST4において除去される厚さ101とを合わせた厚さ以上になるまでウェーハ1を研削するとプラズマエッチングステップST4に進む。なお、本発明は、予備研削ステップST10では、仕上げ厚さ100とプラズマエッチングステップST4において除去される厚さ101と研削ステップST6で除去される厚さとを合わせた厚さと略等しくなる厚さにウェーハ1を薄化してもいい。
実施形態2に係るウェーハの加工方法は、切削ステップST3において裏面7から分割予定ライン6に沿って切削溝300を形成した後、プラズマエッチングステップST4において裏面7側からプラズマエッチングするので、切削溝300の方が他の領域より早く裏面7までエッチングが進み、マスクを不要としたプラズマダイシングを実現することができる。その結果、ウェーハの加工方法は、実施形態1と同様に、コストを抑制しながらもウェーハ1にプラズマエッチングを行ってウェーハ1を個々のデバイス5に分割することができる。
また、実施形態2に係るウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST4の前に予備研削ステップST10を実施してウェーハ1を薄化するので、プラズマエッチングステップST4時のウェーハ1の基板2の除去量を削減することができる。その結果、実施形態2に係るウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST4において発生する所謂アウトガスの量と加工時間とを削減することができる。
また、実施形態2に係るウェーハの加工方法は、切削ステップST3の前に予備研削ステップST10を実施してウェーハ1の裏面7を研削するので、予備研削ステップST10の前においてウェーハ1の裏面7が梨地面(細かい凹凸を有する面)であっても、切削ステップST3の前に裏面7を平坦化することができる。その結果、実施形態2に係るウェーハの加工方法は、切削ステップST3において、赤外線カメラによる撮影が可能となり、撮像したウェーハ1表面の画像に基づいてアライメントを遂行した後の切削ブレード12と分割予定ライン6との位置合わせを可能とする。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3に係るウェーハの加工方法を図面に基づいて説明する。図18は、実施形態3に係るウェーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。図19は、図18に示されたウェーハの加工方法のプラズマエッチングステップ及び歪み層形成ステップで用いられるプラズマエッチング装置の構成を示す断面図である。図20は、図18に示されたウェーハの加工方法の歪み層形成ステップ後のウェーハの要部の断面図である。なお、図18、図19及び図20は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態3に係るウェーハの加工方法は、図18に示すように、歪み層形成ステップST11を備え、プラズマエッチング装置20−3(図19に示す)がプラズマエッチングステップST4及び歪み層形成ステップST11との双方で用いられること以外、実施形態1と同じである。プラズマエッチング装置20−3は、図19に示すように、プラズマエッチングチャンバー25内の密閉空間27に不活性ガスを供給する不活性ガス供給ユニット43を備えている。なお、不活性ガス供給ユニット43が供給する不活性ガスは、アルゴンガス(Ar)、ヘリウムガス(He)等の希ガス、希ガスに窒素ガス(N)又は水素ガス(H)等を混合した混合ガス等で構成することができる。
歪み層形成ステップST11は、プラズマエッチングステップST4を実施したウェーハ1の裏面7側の基板2にプラズマ化した不活性ガスを供給し、基板2の裏面7及び切削溝300の内面に歪み層8を形成するステップである。実施形態3において、歪み層形成ステップST11では、プラズマエッチング装置20−3が、研削ステップST6後のウェーハ1を粘着テープ200を介して保持テーブル21上に吸着保持し、密閉空間27の圧力を所定の圧力に維持するとともに、下部電極28の異常昇温を抑制した状態で、不活性ガス供給ユニット43を作動して不活性ガスを上部電極31の複数の噴出口41から下部電極28の保持テーブル21上に保持されたウェーハ1に向けて噴出する。そして、歪み層形成ステップST11では、制御ユニット22は、不活性ガスを供給した状態で、高周波電源42から上部電極31にプラズマを作り維持する高周波電力を印加し、高周波電源42から下部電極28にイオンを引き込むための高周波電力を印加する。これにより、下部電極28と上部電極31との間の空間に等方性を有するプラズマ化した不活性ガスが発生し、このプラズマ化した不活性ガスがウェーハ1の裏面7側の基板2に衝突する。
歪み層形成ステップST11では、プラズマエッチング装置20−3は、所定時間、プラズマ化した不活性ガスをウェーハ1の裏面7、切削溝300の内面に衝突させて、裏面7及び切削溝300の内面の表層に結晶欠陥、歪みを付与して、図20に示すように、歪み層8を形成する。即ち、歪み層8は、ウェーハ1の裏面7及び切削溝300の内面の表層に結晶欠陥、歪みが形成された層であり、ウェーハ1に含有される銅(Cu)などの金属を主とする不純物を捕捉して、デバイス5の不純物による金属汚染を抑制する所謂ゲッタリング層としての機能を発揮する層である。実施形態3において、ウェーハの加工方法は、所定時間、プラズマ化した不活性ガスをウェーハ1の裏面7、切削溝300の内面に衝突させると、ダイアタッチフィルム貼着ステップST7に進む。
実施形態3に係るウェーハの加工方法は、切削ステップST3において裏面7から分割予定ライン6に沿って切削溝300を形成した後、プラズマエッチングステップST4において裏面7側からプラズマエッチングするので、マスクを不要としたプラズマダイシングを実現することができる。その結果、ウェーハの加工方法は、実施形態1と同様に、コストを抑制しながらもウェーハ1にプラズマエッチングを行ってウェーハ1を個々のデバイス5に分割することができる。
また、実施形態3に係るウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST4後に、歪み層形成ステップST11において、ウェーハ1の裏面7にプラズマ化した不活性ガスを供給して、歪み層8を形成する。その結果、ウェーハの加工方法は、歪み層形成ステップST11において、ゲッタリング層としての機能を発揮する歪み層8を形成するので、デバイス5にゲッタリング効果を付与することが出来る。また、ウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST4と歪み層形成ステップST11とを同一のプラズマエッチング装置20−3のプラズマエッチングチャンバー25内で実施出来るので、効率的な加工となる。
なお、実施形態3に係るウェーハの加工方法は、実施形態2と同様に、予備研削ステップST10を実施しても良い。
〔実施形態4〕
本発明の実施形態4に係るウェーハの加工方法を説明する。実施形態4に係るウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST4において、電極に高周波電力を印加して密閉空間内でエッチングガスなどをプラズマするものではなく、プラズマ状態にしたエッチングガスなどをプラズマエッチングチャンバー内の密閉空間に導入するリモートプラズマ方式のプラズマエッチング装置を用いる。
実施形態4に係るウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST4において、リモートプラズマ方式のプラズマエッチング装置を用いるので、プラズマエッチング装置ではプラズマ化したエッチングガスに混入するイオンが供給管の内面に衝突してプラズマエッチングチャンバー内の密閉空間に到達することを抑制でき、ラジカルが高濃度なエッチングガスを供給できるので、より幅の狭い切削溝300であっても基板2をデバイス5毎に分割することができる。
なお、実施形態4に係るウェーハの加工方法は、実施形態2と同様に、予備研削ステップST10を実施しても良く、実施形態3と同様に、歪み層形成ステップST11を実施しても良い。なお、歪み層形成ステップST11を実施する場合、実施形態3と同様に、プラズマエッチング装置は、プラズマエッチングチャンバー内の密閉空間に不活性ガスを供給する不活性ガス供給ユニットを備えるのが望ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、本発明では、分割予定ライン6に形成される機能層4、金属膜及びTEGを切削ステップST3の前に、表面からレーザー光線を照射して、アブレーションで除去しても良い。また、本発明は、ウェーハ1の裏面7に予め酸化被膜が形成されている場合、プラズマエッチングステップST4において、この酸化被膜をマスクとしてプラズマエッチングを行っても良い。また、本発明は、研削ステップST6及び予備研削ステップST10の双方において、予備研削用砥石85を用いてウェーハ1の裏面7を粗研削した後に、予備研削用砥石85より砥粒の小さい仕上げ研削用砥石65でウェーハ1の裏面7を仕上げ研削しても良いし、ウェーハ1の裏面7を粗研削のみしても良いし、ウェーハ1の裏面7を仕上げ研削のみしても良い。また、本発明は、デバイス5のサイズが上記実施形態に記載されたものに限定されない。
1 ウェーハ
2 基板
3 表面
4 機能層
5 デバイス
6 分割予定ライン
7 裏面
8 歪み層
9 界面
12 切削ブレード
13 チャックテーブル
15 レーザー光線
20,20−3 プラズマエッチング装置
21 保持テーブル
51 レーザー光線
100 仕上げ厚さ
102 高さ(高さ位置)
200 粘着テープ(保護部材)
300 切削溝
301 溝底
ST1 保護部材配設ステップ
ST2 界面高さ検出ステップ
ST3 切削ステップ
ST4 プラズマエッチングステップ
ST5 機能層切断ステップ
ST6 研削ステップ
ST10 予備研削ステップ
ST11 歪み層形成ステップ

Claims (4)

  1. 基板の表面に機能層が積層され複数のデバイスが形成されたウェーハを、該複数のデバイスを区画する分割予定ラインに沿って分割するウェーハの加工方法であって、
    該ウェーハの表面の該機能層側に保護部材を配設する保護部材配設ステップと、
    該保護部材側をチャックテーブルで保持し、基板を透過する波長のレーザー光線を該チャックテーブルに保持されたウェーハの裏面側から照射し、機能層と基板の界面の高さ位置を検出する界面高さ検出ステップと、
    該界面高さ検出ステップを実施後、該チャックテーブルで保持した該ウェーハの裏面に切削ブレードを切り込ませ、該機能層に至らず該界面近傍を溝底とする切削溝を該分割予定ラインに沿って該基板に形成する切削ステップと、
    プラズマエッチング装置の保持テーブルで該保護部材側が保持された該ウェーハの裏面側に、プラズマ化したガスを供給して該切削溝の溝底に残存する基板をエッチングして除去し、該基板を該分割予定ラインに沿って分割するプラズマエッチングステップと、
    該プラズマエッチングステップを実施した後に、該切削溝の溝底で露出する該機能層にウェーハの裏面側からレーザー光線を照射し、該機能層を切断する機能層切断ステップと、を備えるウェーハの加工方法。
  2. 該プラズマエッチングステップの前に、ウェーハの裏面を予め研削する予備研削ステップと、を備える請求項1に記載のウェーハの加工方法。
  3. 該プラズマエッチングステップの後に、ウェーハの裏面を研削して仕上げ厚さに薄化する研削ステップと、を備える請求項1または請求項2に記載のウェーハの加工方法。
  4. 該プラズマエッチングステップを実施した該ウェーハ裏面側の基板にプラズマ化した不活性ガスを供給し、基板の裏面に歪み層を形成する歪み層形成ステップを備える請求項1乃至請求項3のうちいずれか一項に記載のウェーハの加工方法。
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