JP2020061460A - ウェーハの加工方法 - Google Patents

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Kunimitsu Takahashi
邦充 高橋
尚樹 村澤
Naoki Murasawa
尚樹 村澤
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Abstract

【課題】コストを抑制しながらもプラズマエッチングを行うことができるウェーハの加工方法を提供すること。【解決手段】ウェーハの加工方法は、表面に複数のデバイスが形成されたウェーハを分割する方法である。ウェーハの加工方法は、ウェーハの表面の機能層側に粘着テープを配設する保護部材配設ステップST1と、ウェーハの裏面に切削溝を分割予定ラインに沿って形成する切削ステップST2と、ウェーハの裏面側にプラズマ状態のエッチングガスを供給し、基板を分割するプラズマエッチングステップST3と、ウェーハの裏面側からレーザー光線を分割溝に沿って照射し、分割溝の底で露出した機能層を加熱して変質させる機能層変質ステップST4と、粘着テープを引き延ばして拡張し、変質領域を破断起点にして機能層を分割予定ラインに沿って破断する機能層破断ステップST5と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、ウェーハの加工方法、特にプラズマダイシングに関する。
シリコン基板等からなる半導体ウェーハは、個々のデバイスチップに分割するため、切削ブレードやレーザー光線を用いた加工方法が適用されることが知られている。これらの加工方法は、分割予定ライン(ストリート)を1本ずつ加工してウェーハをデバイスチップに分割する。近年の電子機器の小型化からデバイスチップの軽薄短小化、コスト削減が進み、サイズが従来のように10mmを超えるようなデバイスチップから2mm以下のようなサイズの小さなデバイスチップが数多く生産されている。サイズの小さなデバイスチップを製造する場合、1枚のウェーハに対する分割予定ラインの数が激増し、1ラインずつの加工では加工時間も長くなってしまう。
そこで、ウェーハの分割予定ライン全てを一括で加工するプラズマダイシングという手法が開発されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に示されたプラズマダイシングは、マスクによって遮蔽された領域以外をプラズマエッチングによって除去し、ウェーハ単位で加工を実施するため、分割予定ラインの本数が多くなっても加工時間が劇的に長くなることがないという効果がある。
しかしながら、特許文献1に示されたプラズマダイシングは、エッチングによって除去する領域のみを正確に露出させるために、それぞれのウェーハの分割予定ラインにあった精密なマスクを準備する必要がある(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
特開2006−114825号公報 特開2013−055120号公報 特開2014−199833号公報
しかしながら、特に、特許文献2及び特許文献3に示されたマスクは、製造コスト及び製造工数の抑制、マスクを位置合わせする技術の確立など、切削加工等に比べてコストが高く難易度の高い課題が残されていた。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コストを抑制しながらもプラズマエッチングを行うことができるウェーハの加工方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウェーハの加工方法は、基板の表面に樹脂を含む機能層が積層され複数のデバイスが形成されたウェーハを、該複数のデバイスを区画する分割予定ラインに沿って分割するウェーハの加工方法であって、該ウェーハの表面の該機能層側に保護部材を配設する保護部材配設ステップと、該ウェーハの裏面に切削ブレードを切り込ませ、該機能層に至らない深さの切削溝を該分割予定ラインに沿って該基板に形成する切削ステップと、該ウェーハの裏面側にプラズマ状態のガスを供給し、該切削溝の底に残存する基板をエッチングして除去し、該分割予定ラインに沿った分割溝で該基板を分割するプラズマエッチングステップと、ウェーハの裏面側からレーザー光線を該分割溝に沿って照射し、該分割溝の底で露出した該機能層を加熱して変質させる機能層変質ステップと、該機能層変質ステップの後に、該保護部材を引き延ばして拡張し、変質した領域を破断起点にして該機能層を該分割予定ラインに沿って破断する機能層破断ステップと、を備えることを特徴とする。
前記ウェーハの加工方法において、該プラズマエッチングステップの後に、ウェーハの裏面を研削してウェーハを仕上がり厚さにする仕上げ研削ステップを備えても良い。
前記ウェーハの加工方法において、該プラズマエッチングステップの前に、ウェーハの裏面を予め研削する予備研削ステップと、を備えても良い。
本願発明のウェーハの加工方法は、コストを抑制しながらもプラズマエッチングを行うことができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るウェーハの加工方法の加工対象のウェーハの一例を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係るウェーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。 図3は、図2に示されたウェーハの加工方法の切削ステップを一部断面で示す側面図である。 図4は、図2に示されたウェーハの加工方法の切削ステップ後のウェーハの要部の断面図である。 図5は、図2に示されたウェーハの加工方法のプラズマエッチングステップで用いられるエッチング装置の構成を示す断面図である。 図6は、図2に示されたウェーハの加工方法のプラズマエッチングステップ後のウェーハの要部の断面図である。 図7は、図2に示されたウェーハの加工方法の機能層変質ステップを示す断面図である。 図8は、図2に示されたウェーハの加工方法の機能層破断ステップにおいて、ウェーハを破断装置に保持した状態を示す断面図である。 図9は、図2に示されたウェーハの加工方法の機能層破断ステップにおいて、機能層をデバイス毎に破断した状態を示す断面図である。 図10は、図2に示されたウェーハの加工方法の仕上げ研削ステップを示す側断面図である。 図11は、図2に示されたウェーハの加工方法のダイアタッチフィルム貼着ステップを示す断面図である。 図12は、図2に示されたウェーハの加工方法のダイアタッチフィルム分割ステップを示す断面図である。 図13は、図2に示されたウェーハの加工方法のダイアタッチフィルム分割ステップ後のウェーハの要部の断面図である。 図14は、実施形態2に係るウェーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。 図15は、図14に示されたウェーハの加工方法の予備研削ステップを示す側断面図である。 図16は、図14に示されたウェーハの加工方法の予備研削ステップ後のウェーハの要部の断面図である。 図17は、実施形態3に係るウェーハの加工方法のプラズマエッチングステップ後のウェーハの要部の断面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るウェーハの加工方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るウェーハの加工方法の加工対象のウェーハの一例を示す斜視図である。図2は、実施形態1に係るウェーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。
実施形態1に係るウェーハの加工方法は、図1に示すウェーハ1の加工方法である。実施形態1では、ウェーハ1は、シリコン、サファイア、又はガリウムヒ素などを基板2とする円板状の半導体ウェーハや光デバイスウェーハである。ウェーハ1は、図1に示すように、基板2の表面3に樹脂を含む機能層4が積層され、かつ複数のデバイス5が形成されている。機能層4は、SiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(Low−k膜)を含む。機能層4は、基板2の表面3に積層されている。
デバイス5は、表面3の交差する複数の分割予定ライン6で区画された各領域にそれぞれ形成されている。即ち、分割予定ライン6は、複数のデバイス5を区画するものである。デバイス5を構成する回路は、機能層4により形成されている。なお、実施形態1において、デバイス5は、切削加工によりウェーハ1から分割されるデバイスよりも小型であり、例えば、1mm×1mm程度の大きさであり、プラズマエッチング(プラズマダイシングともいう)により個々に分割されるのに好適なものである。また、ウェーハ1は、分割予定ライン6の少なくとも一部において、機能層4側に図示しない金属膜とTEG(Test Element Group)とのうち少なくとも一方が形成されている。TEGは、デバイス5に発生する設計上や製造上の問題を見つけ出すための評価用の素子である。
実施形態1に係るウェーハの加工方法は、ウェーハ1を分割予定ライン6に沿って個々のデバイス5に分割するとともに、デバイス5を仕上がり厚さ100まで薄化する方法である。ウェーハの加工方法は、図2に示すように、保護部材配設ステップST1と、切削ステップST2と、プラズマエッチングステップST3と、機能層変質ステップST4と、機能層破断ステップST5と、仕上げ研削ステップST6と、ダイアタッチフィルム貼着ステップST7と、ダイアタッチフィルム分割ステップST8とを備える。
(保護部材配設ステップ)
保護部材配設ステップST1は、ウェーハ1の基板2の表面3の機能層4側に保護部材である粘着テープ200を配設するステップである。実施形態1において、保護部材配設ステップST1は、図1に示すように、ウェーハ1よりも大径な粘着テープ200を機能層4側に貼着し、粘着テープ200の外周縁に環状フレーム201を貼着する。実施形態1では、保護部材として粘着テープ200を用いるが、本発明では、保護部材は、粘着テープ200に限定されない。ウェーハの加工方法は、ウェーハ1の機能層4側に粘着テープ200を貼着すると、切削ステップST2に進む。
(切削ステップ)
図3は、図2に示されたウェーハの加工方法の切削ステップを一部断面で示す側面図である。図4は、図2に示されたウェーハの加工方法の切削ステップ後のウェーハの要部の断面図である。
切削ステップST2は、ウェーハ1の基板2の裏面7に図3に示す切削装置10の切削ブレード12を切り込ませ、機能層4に至らない深さの切削溝300を分割予定ライン6に沿って基板2に形成するステップである。実施形態1において、切削ステップST2では、図3に示すように、切削ユニット11を2つ備えた、即ち、2スピンドルのダイサ、いわゆるフェイシングデュアルタイプの切削装置10のチャックテーブル13の保持面14に粘着テープ200を介してウェーハ1の機能層4側を吸引保持する。切削ステップST2では、切削装置10の図示しない赤外線カメラがウェーハ1の裏面7を撮像して分割予定ライン6を検出し、ウェーハ1と各切削ユニット11の切削ブレード12との位置合わせを行なうアライメントを遂行する。
切削ステップST2では、ウェーハ1と各切削ユニット11の切削ブレード12とを分割予定ライン6に沿って相対的に移動させながら切削ブレード12を裏面7に切り込ませて、ウェーハ1の裏面7側に切削溝300を形成する。実施形態1で用いる切削装置10の一対の切削ユニット11のうちの一方の切削ユニット11(以下、符号11−1で記す)の切削ブレード12(以下、符号12−1で記す)の厚さは、他方の切削ユニット11(以下、符号11−2で記す)の切削ブレード12(以下、符号12−2で記す)の厚さよりも厚い。実施形態1の切削ステップST2では、一方の切削ユニット11−1の切削ブレード12−1を裏面7に仕上げ厚さ100分切り込ませて、第1切削溝301をウェーハ1の裏面7に形成する。なお、実施形態1では、切削ステップST2において、一方の切削ユニット11−1の切削ブレード12−1を裏面7に仕上げ厚さ100分切り込ませるが、本発明は、一方の切削ユニット11−1の切削ブレード12−1を裏面7に仕上がり厚さ100よりも浅い深さ切り込ませても良く、仕上がり厚さ100より厚い切り残し部を第1切削溝301の溝底303側に残すのが望ましい。
切削ステップST2では、第1切削溝301を形成した後、他方の切削ユニット11−2の切削ブレード12−2を第1切削溝301の溝底303に切り込ませて、第1切削溝301より細い第2切削溝302を第1切削溝301の溝底303に形成する。切削ステップST2では、第1切削溝301と第2切削溝302とを形成して、ウェーハ1の裏面7にウェーハ1の仕上がり厚さ100を超えるとともに機能層4に至らない深さの切削溝300を形成して、プラズマエッチングステップST3でのプラズマ状態のエッチングガスの切削溝300への侵入を促進させる。なお、実施形態1において、切削溝300は、第1切削溝301と第2切削溝302とで構成される。ウェーハの加工方法は、図4に示すように、ウェーハ1の全ての分割予定ライン6の裏面7側に第1切削溝301及び第2切削溝302を形成すると、プラズマエッチングステップST3に進む。なお、実施形態1において、切削ステップST2では、ウェーハ1を太い切削ブレード12−1で切削した後に、細い切削ブレード12−2で切削する所謂ステップカットを実施したが、本発明は、ウェーハ1を1枚の切削ブレードで切削する所謂シングルカットを実施しても良い。
(プラズマエッチングステップ)
図5は、図2に示されたウェーハの加工方法のプラズマエッチングステップで用いられるエッチング装置の構成を示す断面図である。図6は、図2に示されたウェーハの加工方法のプラズマエッチングステップ後のウェーハの要部の断面図である。
プラズマエッチングステップST3は、図5に示すエッチング装置20のプラズマエッチングチャンバー25内のチャックテーブル21で粘着テープ200側を保持したウェーハ1の裏面7側にプラズマ状態のエッチングガスを供給し、切削溝300の底304(図4に示す)に残存する基板2をエッチングして除去し、分割予定ライン6に沿った分割溝310で基板2を分割するステップである。プラズマエッチングステップST3は、ウェーハ1の基板2をプラズマダイシングするステップである。
プラズマエッチングステップST3では、エッチング装置20の制御ユニット22が、ゲート作動ユニット23を作動してゲート24を図5中の下方に移動させ、プラズマエッチングチャンバー25の開口26を開ける。次に、図示しない搬出入手段によって切削ステップST2が実施されたウェーハ1を開口26を通してプラズマエッチングチャンバー25内の密閉空間27に搬送し、下部電極28を構成する被加工物保持部29のチャックテーブル21(静電チャック、ESC:Electrostatic chuck)上に粘着テープ200を介してウェーハ1の機能層4側を載置する。このとき、制御ユニット22は、昇降駆動ユニット30を作動して上部電極31を上昇させておく。制御ユニット22は、被加工物保持部29内に設けられた電極32,33に電力を印加してチャックテーブル21上にウェーハ1を吸着保持する。
制御ユニット22は、ゲート作動ユニット23を作動してゲート24を上方に移動させ、プラズマエッチングチャンバー25の開口26を閉じる。制御ユニット22は、昇降駆動ユニット30を作動して上部電極31を下降させ、上部電極31を構成するガス噴出部34の下面と下部電極28を構成するチャックテーブル21に保持されたウェーハ1との間の距離をプラズマエッチング処理に適した所定の電極間距離に位置付ける。
制御ユニット22は、ガス排出ユニット35を作動してプラズマエッチングチャンバー25内の密閉空間27を真空排気して、密閉空間27の圧力を所定の圧力に維持するとともに、冷媒供給ユニット36を作動させて下部電極28内に設けられた冷媒導入通路37、冷却通路38及び冷媒排出通路39に冷媒であるヘリウムガスを循環させて、下部電極28の異常昇温を抑制する。
次に、制御ユニット22は、エッチングガス供給ユニット40を作動しエッチングガスを上部電極31の複数の噴出口41から下部電極28のチャックテーブル21上に保持されたウェーハ1に向けて噴出するとともに、エッチングガスを供給した状態で、高周波電源42から上部電極31にプラズマを作り維持する高周波電力を印加し、高周波電源42から下部電極28にイオンを引き込むための高周波電力を印加する。これにより、下部電極28と上部電極31との間の空間にプラズマ状態のエッチングガスが発生し、このプラズマ状態のエッチングガスがウェーハ1側に引き込まれて、ウェーハ1の裏面7、切削溝301,302の内面及び切削溝300の底304をエッチングして、切削溝300を基板2の表面3に向かって進行させる。
なお、実施形態1では、基板2がシリコンで構成される場合、エッチングガスとして、SF、C又はCF等を用いるが、エッチングガスは、これらに限定されない。
プラズマエッチングステップST3では、制御ユニット22は、切削溝300の深さやウェーハ1の厚さに応じて、ウェーハ1をプラズマエッチングする所定時間が予め設定されている。プラズマエッチングステップST3において、所定時間、プラズマエッチングされたウェーハ1は、図6に示すように、裏面7全体がエッチングされて、厚さ101分薄化されている。また、所定時間、プラズマエッチングされたウェーハ1は、図6に示すように、切削溝300の底304に残存する基板2がエッチングされ除去され、切削溝300が機能層4に到達して、切削溝300が基板2を分割する分割溝310となる。ウェーハ1は、基板2が分割溝310により分割され、分割溝310内に機能層4が露出して、分割溝310の底に機能層4が残っている。
ウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST3において、所定時間、プラズマエッチングを行うと、機能層変質ステップST4に進む。なお、図6は、プラズマエッチングステップST3後のウェーハ1が分割溝310の底の基板2が除去されている例を示しているが、本発明では、切削溝300の底304に僅かに基板2が残っていても良い。また、本発明のウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST3において、ウェーハ1の裏面7全体をエッチングするとともに切削溝300を基板2の表面3に向かって進行させるエッチングステップと、エッチングステップに次いでウェーハ1の裏面7、切削溝301,302の内面及び切削溝300の底304に被膜を堆積させる被膜堆積ステップとを交互に繰り返す、所謂ボッシュ法でウェーハ1をプラズマエッチングしても良い。
(機能層変質ステップ)
図7は、図2に示されたウェーハの加工方法の機能層変質ステップを示す断面図である。機能層変質ステップST4は、プラズマエッチングステップST3を実施した後、ウェーハ1の裏面7側から図7に示すレーザー加工装置50が機能層4に対して吸収性を有する波長のレーザー光線51を分割溝310に沿って、分割溝310の底で露出した機能層4に照射し、分割溝310の底で露出した機能層4を加熱して変質させるステップである。
機能層変質ステップST4では、レーザー加工装置50が、チャックテーブルに粘着テープ200を介してウェーハ1の機能層4側を保持し、図7に示すように、レーザー光線照射ユニット52とチャックテーブルとを分割予定ライン6に沿って相対的に移動させながらレーザー光線照射ユニット52から機能層4に対して吸収性を有する波長(例えば、355nm)のレーザー光線51を分割溝310の底に露出した機能層4に照射する。機能層変質ステップST4では、レーザー加工装置50が、分割溝310の底に露出する機能層4をアブレーション加工することなく(即ち、分割溝310の底に露出する機能層4を切断することなく)、レーザー光線51で加熱して、機能層4のレーザー光線51が照射された箇所を変質した領域である変質領域4−1に形成する。なお、変質領域4−1は、機械的強度やその他の物理的特性が周囲のそれとは異なる状態になった領域のことを意味し、実施形態1では、機械的な強度が機能層4の周囲の機械的な強度よりも低い領域を意味している。
なお、機能層変質ステップST4において、レーザー加工装置50が照射するレーザー光線51の条件は、出力等がアブレーション加工を行う際よりも低く設定され、実施形態1では、例えば、以下のように設定されている。
YVO(ネオジウム:イットリウム・四酸化バナジューム)パルスレーザー
波長:355nm
平均出力:1W
繰り返し周波数:100kHz
集光点51−1のスポット径:10μm
加工送り速度:500mm/sec
ウェーハの加工方法は、全ての分割予定ライン6において分割溝310の底で露出した機能層4に変質領域4−1を形成すると、機能層破断ステップST5に進む。
(機能層破断ステップ)
図8は、図2に示されたウェーハの加工方法の機能層破断ステップにおいて、ウェーハを破断装置に保持した状態を示す断面図である。図9は、図2に示されたウェーハの加工方法の機能層破断ステップにおいて、機能層をデバイス毎に破断した状態を示す断面図である。機能層破断ステップST5は、機能層変質ステップST4の後に、粘着テープ200を引き延ばして拡張し、変質領域4−1を破断起点にして機能層4を分割予定ライン6に沿って破断するステップである。
機能層破断ステップST5では、図8に示すように、裏面7側を上方に向けた状態で、破断装置90が、クランプ部91で環状フレーム201を挟み込んで、機能層変質ステップST4後のウェーハ1を固定する。このとき、図8に示すように、破断装置90は、円筒状の拡張ドラム92を粘着テープ200のウェーハ1と環状フレーム201との間の領域に当接させておく。拡張ドラム92は、環状フレーム201の内径より小さくウェーハ1の外径より大きい内径および外径を有し、クランプ部91により固定される環状フレーム204と同軸となる位置に配置される。
実施形態1において、機能層破断ステップST5では、図9に示すように、破断装置90がクランプ部91を下降させる。すると、粘着テープ200が拡張ドラム92に当接しているために、粘着テープ200が面方向に拡張される。機能層破断ステップST5では、粘着テープ200は、拡張の結果、放射状の引張力が作用する。このようにウェーハ1の機能層4側に貼着された粘着テープ200に放射状に引張力が作用すると、機能層変質ステップST4において、分割溝310の底に露出した機能層4に機械的な強度が低下した変質領域4−1が形成されているために、引張力が分割溝310に底に露出した機能層4の変質領域4−1に集中する。そして、変質領域4−1が破断して、ウェーハ1は、個々のデバイス5毎に分割される。
なお、実施形態1では、機能層破断ステップST5において、クランプ部91を下降させて粘着テープ200を拡張したが、本発明は、これに限定されることなく、拡張ドラム92を上昇させても良く、要するに、拡張ドラム92をクランプ部91に対して相対的に上昇させ、クランプ部91を拡張ドラム92に対して相対的に下降させれば良い。また、本発明では、ウェーハの加工方法は、機能層破断ステップST5において、所謂クールエキスパンド技術を利用して、機能層4を冷却しながら粘着テープ200を拡張して、機能層4を変質領域4−1を起点に破断しても良い。なお、機能層破断ステップST5では、図示しない分割予定ライン6に形成された金属膜やTEGも分割する。ウェーハの加工方法は、機能層4を破断すると、仕上げ研削ステップST6に進む。
(仕上げ研削ステップ)
図10は、図2に示されたウェーハの加工方法の仕上げ研削ステップを示す側断面図である。仕上げ研削ステップST6は、プラズマエッチングステップST3、機能層変質ステップST4及び機能層破断ステップST5の後に、ウェーハ1の裏面7を研削してウェーハ1を仕上がり厚さ100にするステップである。
仕上げ研削ステップST6では、研削装置60が、チャックテーブル61の保持面62に粘着テープ200を介してウェーハ1の機能層4側を吸引保持する。仕上げ研削ステップST6では、図10に示すように、スピンドル63により仕上げ研削用の研削ホイール64を回転しかつチャックテーブル61を軸心回りに回転しながら研削水を供給するとともに、仕上げ研削用砥石65をチャックテーブル61に所定の送り速度で近づけることによって、仕上げ研削用砥石65でウェーハ1即ちデバイス5の裏面7を仕上げ研削する。仕上げ研削ステップST6では、仕上がり厚さ100になるまでウェーハ1即ちデバイス5を研削する。また、仕上げ研削ステップST6では、仕上がり厚さ100になるまでウェーハ1即ちデバイス5を研削すると、第1切削溝301と第2切削溝302とを起因とする段差が除去される。ウェーハの加工方法は、仕上がり厚さ100までウェーハ1即ちデバイス5を薄化するとダイアタッチフィルム貼着ステップST7に進む。
(ダイアタッチフィルム貼着ステップ)
図11は、図2に示されたウェーハの加工方法のダイアタッチフィルム貼着ステップを示す断面図である。ダイアタッチフィルム貼着ステップST7は、プラズマエッチングステップST3、機能層変質ステップST4、機能層破断ステップST5及び仕上げ研削ステップST6の後に、ウェーハ1の裏面7にダイアタッチフィルム202を貼着するステップである。
ダイアタッチフィルム貼着ステップST7では、仕上げ研削ステップST6において仕上げ研削されたウェーハ1即ちデバイス5の裏面7にデバイス5を接着するためのダイアタッチフィルム202を貼着する。ダイアタッチフィルム貼着ステップST7では、図11に示すように、外周縁に環状フレーム204が貼着するとともにダイシングテープ203に積層されたダイアタッチフィルム202をウェーハ1の裏面7に貼着し、機能層4から粘着テープ200を剥がす。ウェーハの加工方法は、粘着テープ200を機能層4から剥がすと、ダイアタッチフィルム分割ステップST8に進む。
(ダイアタッチフィルム分割ステップ)
図12は、図2に示されたウェーハの加工方法のダイアタッチフィルム分割ステップを示す断面図である。図13は、図2に示されたウェーハの加工方法のダイアタッチフィルム分割ステップ後のウェーハの要部の断面図である。ダイアタッチフィルム分割ステップST8は、分割溝310に沿ってダイアタッチフィルム202に図12に示すレーザー加工装置70がレーザー光線71を照射してダイアタッチフィルム202を分割するステップである。
ダイアタッチフィルム分割ステップST8では、レーザー加工装置70が、チャックテーブルにダイシングテープ203を介してウェーハ1の裏面7側を保持し、図12に示すように、レーザー光線照射ユニット72とチャックテーブルとを分割予定ライン6に沿って相対的に移動させながらレーザー光線照射ユニット72からダイアタッチフィルム202に対して吸収性を有する波長(例えば、355nm)のレーザー光線71を分割溝310内で露出したダイアタッチフィルム202に照射する。ダイアタッチフィルム分割ステップST8では、各分割予定ライン6において、分割溝310内で露出したダイアタッチフィルム202にアブレーション加工を施して、分割溝310内で露出したダイアタッチフィルム202を分割する。ウェーハの加工方法は、図13に示すように、全ての分割予定ライン6において分割溝310内で露出したダイアタッチフィルム202を分割すると、終了する。なお、その後、デバイス5は、ダイアタッチフィルム202毎、図示しないピックアップによりダイシングテープ203からピックアップされる。
実施形態1に係るウェーハの加工方法は、切削ステップST2において裏面7から分割予定ライン6に沿って切削溝300を形成した後、プラズマエッチングステップST3において裏面7側からプラズマエッチングすることで、切削溝300を基板2の表面3に向かって進行させて、ウェーハ1を分割するため、切削溝300の方が他の領域より早く裏面7までエッチングが進むため、マスクを不要としたプラズマダイシングを実現することができる。このために、ウェーハの加工方法は、切削加工により分割するデバイスよりも小型であるためにプラズマエッチングで分割するのに好適なデバイス5を備えるウェーハ1の加工方法において、高価なマスクが不要となる。その結果、ウェーハの加工方法は、コストを抑制しながらもウェーハ1にプラズマエッチングを行ってウェーハ1を個々のデバイス5に分割することができる。
また、ウェーハの加工方法は、切削ステップST2及び仕上げ研削ステップST6前の保護部材配設ステップST1において、機能層4側に粘着テープ200が貼着されている。このために、切削ステップST2及び仕上げ研削ステップST6時に発生するコンタミがデバイス5に付着することを抑制することができる。
また、ウェーハの加工方法は、機能層変質ステップST4において、分割溝310の底に残った機能層4にレーザー光線51を照射して変質領域4−1を形成し、機能層破断ステップST5において、粘着テープ200を拡張して変質領域4−1を起点に機能層4を破断する。このために、ウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST3後に、分割溝310の底にLow−k膜等の樹脂を含む機能層4が残ったとしても、Low−k膜等の機能層4が積層されたウェーハ1を効率的に個々のデバイス5に分割することができる。また、ウェーハの加工方法は、機能層4をレーザー光線で分断しないので、デブリの発生が無く、分割溝310の側面にデブリが付着しないという効果も奏する。
また、ウェーハの加工方法は、切削ステップST2において、第1切削溝301を形成した後に第1切削溝301の溝底303に第1切削溝301よりも細い第2切削溝302を形成すると共に、プラズマエッチングステップST3においてボッシュ法でウェーハ1をプラズマエッチングする。このために、ウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST3のエッチングステップにおいて、SFガスからなるプラズマ状態のエッチングガスを切削溝300の底を通してウェーハ1に引き込むことができる。その結果、ウェーハの加工方法は、効率的にウェーハ1の基板2を分割することができる。
また、ウェーハの加工方法は、切削ステップST2において、ウェーハ1の仕上がり厚さ100より深い切削溝300を形成することで、裏面7側に仕上がり厚さ100以上の段差を設け、プラズマエッチングステップST3後に残されるウェーハ1の厚さが仕上がり厚さになりつつ、所望の深さの切削溝300を形成できる。
また、ウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST3において、基板2を分割予定ライン6に沿って分割するために、個々に分割されたデバイス5の側面がプラズマエッチングによって除去された面である。このために、ウェーハの加工方法は、切削加工による欠けが個々に分割されたデバイス5の側面に残らず、抗折強度が高いデバイス5を製造できる、という効果も奏する。
また、ウェーハの加工方法は、仕上げ研削ステップST6において、ウェーハ1の裏面7を研削して、第1切削溝301と第2切削溝302との間の段差を除去するので、所定寸法のデバイス5を得ることができる。
また、ウェーハの加工方法は、ダイアタッチフィルム貼着ステップST7と、ダイアタッチフィルム分割ステップST8とを備えるので、基板などに固定可能なデバイス5を得ることができる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係るウェーハの加工方法を図面に基づいて説明する。図14は、実施形態2に係るウェーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。図15は、図14に示されたウェーハの加工方法の予備研削ステップを示す側断面図である。図16は、図14に示されたウェーハの加工方法の予備研削ステップ後のウェーハの要部の断面図である。なお、図14、図15及び図16は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係るウェーハの加工方法は、図14に示すように、予備研削ステップST10を備えること以外、実施形態1と同じである。予備研削ステップST10は、プラズマエッチングステップST3の前に、ウェーハ1の裏面7を予め研削するステップである。実施形態2において、ウェーハの加工方法は、予備研削ステップST10を保護部材配設ステップST1の後でかつ切削ステップST2の前に実施するが、本発明では、プラズマエッチングステップST3の前であれば、保護部材配設ステップST1の前又は切削ステップST2の後に実施しても良い。
予備研削ステップST10では、研削装置80が、チャックテーブル81の保持面82に粘着テープ200を介してウェーハ1の機能層4側を吸引保持する。予備研削ステップST10では、図15に示すように、スピンドル83により予備研削用の研削ホイール84を回転しかつチャックテーブル81を軸心回りに回転しながら研削水を供給するとともに、予備研削用砥石85をチャックテーブル81に所定の送り速度で近づけることによって、予備研削用砥石85でウェーハ1の裏面7を粗研削する。
予備研削ステップST10では、図16に示すように、仕上がり厚さ100とプラズマエッチングステップST3において除去される厚さ101とを合わせた厚さ以上になるまでウェーハ1を研削する。実施形態2において、ウェーハの加工方法は、仕上がり厚さ100とプラズマエッチングステップST3において除去される厚さ101とを合わせた厚さ以上になるまでウェーハ1を研削するとプラズマエッチングステップST3に進む。なお、本発明は、予備研削ステップST10では、仕上がり厚さ100とプラズマエッチングステップST3において除去される厚さ101と仕上げ研削ステップST6で除去される厚さとを合わせた厚さと略等しくなる厚さにウェーハ1を薄化してもいい。
実施形態2に係るウェーハの加工方法は、切削ステップST2において裏面7から分割予定ライン6に沿って切削溝300を形成した後、プラズマエッチングステップST3において裏面7側からプラズマエッチングするので、切削溝300の方が他の領域より早く裏面7までエッチングが進むため、マスクを不要としたプラズマダイシングを実現することができる。その結果、ウェーハの加工方法は、実施形態1と同様に、コストを抑制しながらもウェーハ1にプラズマエッチングを行ってウェーハ1を個々のデバイス5に分割することができる。
また、実施形態2に係るウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST3の前に予備研削ステップST10を実施してウェーハ1を薄化するので、プラズマエッチングステップST3時のウェーハ1の基板2の除去量を削減することができる。その結果、実施形態2に係るウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST3において発生する所謂アウトガスの量と加工時間とを削減することができる。
また、実施形態2に係るウェーハの加工方法は、切削ステップST2の前に予備研削ステップST10を実施してウェーハ1の裏面7を研削するので、予備研削ステップST10の前においてウェーハ1の裏面7が梨地面(細かい凹凸を有する面)であっても、切削ステップST2の前に裏面7を平坦化することができる。その結果、実施形態2に係るウェーハの加工方法は、切削ステップST2において、赤外線カメラによる撮影が可能となり、撮像したウェーハ1表面の画像に基づいてアライメントを遂行した際の切削ブレード12−1,12−2と分割予定ライン6との位置合わせを可能とする。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3に係るウェーハの加工方法を図面に基づいて説明する。図17は、実施形態3に係るウェーハの加工方法のプラズマエッチングステップ後のウェーハの要部の断面図である。なお、図17は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態3に係るウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST3において、ボッシュ法の代わりに、異方性エッチングによりウェーハ1をエッチングすること以外、実施形態1と同じである。実施形態3に係るウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST3では、図17に点線で示すエッチング前のウェーハ1の裏面7及び切削溝300の形状を維持した状態で、図17に実線で示すように、基板2全体を裏面7側からエッチングして、基板2を分割予定ライン6に沿って分割する。
実施形態3に係るウェーハの加工方法は、切削ステップST2において裏面7から分割予定ライン6に沿って切削溝300を形成した後、プラズマエッチングステップST3において裏面7側からプラズマエッチングするので、マスクを不要としたプラズマダイシングを実現することができる。その結果、ウェーハの加工方法は、実施形態1と同様に、コストを抑制しながらもウェーハ1にプラズマエッチングを行ってウェーハ1を個々のデバイス5に分割することができる。
また、実施形態3に係るウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST3において、異方性エッチングによりウェーハ1の基板2を裏面7側からエッチングするので、ボッシュ法でエッチングする場合よりもウェーハ1の基板2を薄化することができる。その結果、ウェーハ1の加工方法は、仕上げ研削ステップST6における基板2の研削量を抑制することができる。
なお、実施形態3に係るウェーハの加工方法は、実施形態2と同様に、予備研削ステップST10を実施しても良い。
〔実施形態4〕
本発明の実施形態4に係るウェーハの加工方法を説明する。実施形態4に係るウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST3において、電極に高周波電力を印加して密閉空間内でエッチングガスなどをプラズマするものではなく、プラズマ状態にしたエッチングガスなどをプラズマエッチングチャンバー内の密閉空間に導入するリモートプラズマ方式のプラズマエッチング装置を用いる。
実施形態4に係るウェーハの加工方法は、プラズマエッチングステップST3において、リモートプラズマ方式のエッチング装置を用いるので、エッチング装置ではプラズマ状態のエッチングガスに混入するイオンが供給管の内面に衝突してプラズマエッチングチャンバー内の密閉空間に到達することを抑制でき、ラジカルが高濃度なエッチングガスを供給できるので、より幅の狭い切削溝300であっても基板2をデバイス5毎に分割することができる。
なお、実施形態4に係るウェーハの加工方法は、実施形態3と同様に、予備研削ステップST10を実施しても良い。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、本発明では、分割予定ライン6に形成される機能層4、金属膜及びTEGを切削ステップST2の前に、表面からレーザー光線を照射して、アブレーションで除去しても良い。また、本発明は、ウェーハ1の裏面7に予め酸化被膜が形成されている場合、プラズマエッチングステップST3において、この酸化被膜をマスクとしてプラズマエッチングを行っても良い。また、本発明は、仕上げ研削ステップST6及び予備研削ステップST10の双方において、予備研削用砥石85を用いてウェーハ1の裏面7を粗研削した後に、予備研削用砥石85より砥粒の小さい仕上げ研削用砥石65でウェーハ1の裏面7を仕上げ研削しても良いし、ウェーハ1の裏面7を粗研削のみしても良いし、ウェーハ1の裏面7を仕上げ研削のみしても良い。また、本発明は、デバイス5のサイズが上記実施形態に記載されたものに限定されない。
1 ウェーハ
2 基板
3 表面
4 機能層
4−1 変質領域(変質した領域)
5 デバイス
6 分割予定ライン
7 裏面
12,12−1,12−2 切削ブレード
51 レーザー光線
200 粘着テープ(保護部材)
300 切削溝
304 底
310 分割溝
ST1 保護部材配設ステップ
ST2 切削ステップ
ST3 プラズマエッチングステップ
ST4 機能層変質ステップ
ST5 機能層破断ステップ
ST6 仕上げ研削ステップ
ST10 予備研削ステップ

Claims (3)

  1. 基板の表面に樹脂を含む機能層が積層され複数のデバイスが形成されたウェーハを、該複数のデバイスを区画する分割予定ラインに沿って分割するウェーハの加工方法であって、
    該ウェーハの表面の該機能層側に保護部材を配設する保護部材配設ステップと、
    該ウェーハの裏面に切削ブレードを切り込ませ、該機能層に至らない深さの切削溝を該分割予定ラインに沿って該基板に形成する切削ステップと、
    該ウェーハの裏面側にプラズマ状態のガスを供給し、該切削溝の底に残存する基板をエッチングして除去し、該分割予定ラインに沿った分割溝で該基板を分割するプラズマエッチングステップと、
    ウェーハの裏面側からレーザー光線を該分割溝に沿って照射し、該分割溝の底で露出した該機能層を加熱して変質させる機能層変質ステップと、
    該機能層変質ステップの後に、該保護部材を引き延ばして拡張し、変質した領域を破断起点にして該機能層を該分割予定ラインに沿って破断する機能層破断ステップと、を備えるウェーハの加工方法。
  2. 該プラズマエッチングステップの後に、ウェーハの裏面を研削してウェーハを仕上がり厚さにする仕上げ研削ステップを備える請求項1に記載のウェーハの加工方法。
  3. 該プラズマエッチングステップの前に、ウェーハの裏面を予め研削する予備研削ステップと、を備える請求項1または請求項2に記載のウェーハの加工方法。
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