JP2020052204A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この特許文献1には、上記画像形成装置が、非作像動作時に付着物除去モードを実行し、かつ、その後に潤滑剤塗布モードを実行するとき、帯電手段は、像担持体表面に対向して設けられた帯電部材にAC電圧とDC電圧とを重畳した帯電AC電圧を印加して帯電せしめるものであり、前記付着物除去モード時は通常の作像動作時の帯電電流値よりも高い帯電電流値となる帯電AC電圧を帯電部材に印加し、前記付着物除去モード時は帯電部材へ帯電AC電圧の印加を行わないことを特徴とするものであることが記載されている。
また特許文献1には、付着物除去モード時に印加する帯電AC電圧が、直前の作像動作時に像担持体を帯電した電流値の1.2倍から1.4倍の電流値を像担持体に与える電圧値であることも記載されている。
この発明(A3)の画像形成装置は、上記発明A1の画像形成装置において、前記給電手段における特定の時期は、現像剤により現像される特殊な像を形成する動作が実行されるときの時期を含むものである。
この発明(A4)の画像形成装置は、上記発明A2の画像形成装置において、前記定期的な時期は画像を形成する累積回数が予め定める数値に達した時期であり、前記不定期の時期は予め定める濃度の画像を形成する回数が予め定める数値に達した時期であるものである。
この発明(A5)の画像形成装置は、上記発明A3の画像形成装置において、前記給電手段は、前記特殊な像を形成する動作が実行される前の時期に前記交流を重畳した直流の電圧を供給し始めるものである。
この発明(A6)の画像形成装置は、上記発明A5の画像形成装置において、前記給電手段は、前記特殊な像を形成するときの判断条件の閾値よりも小さい閾値に達した時期に前記交流を重畳した直流の電圧を供給し始めるものである。
この発明(A7)の画像形成装置は、上記発明A1からA6のいずれかの画像形成装置において、前記給電手段は、前記交流を重畳した直流の電圧の供給を、当該供給を開始してからの前記潜像保持手段の回転数又は経過時間が予め定める当該回転数又は経過時間に達した時点で終了するものである。
上記発明A3の画像形成装置によれば、給電手段における特定の時期が現像剤により現像される特殊な像を形成する動作の実行時期を含まない時期である場合に比べて、特殊な像を形成したときの現像剤の一部が接触清掃部材をすり抜けることを抑制することができる。
上記発明A4の画像形成装置によれば、定期的な時期が上記累積数値に達した時期でない場合や不定期の時期が上記数値に達した時期でない場合に比べて、通常の画像形成動作時の清掃手段による清掃工程において現像剤の一部が接触清掃部材をすり抜けることを適切に抑制することができる。
上記発明A5の画像形成装置によれば、給電手段が特殊な像を形成する動作の実行時又は実行後の時期に交流を重畳した直流の電圧を供給し始めた場合に比べて、特殊な像を形成したときの現像剤の一部が接触清掃部材をすり抜けることを確実に抑制することができる。
上記発明A6の画像形成装置によれば、給電手段が特殊な像を形成するときの判断条件の閾値よりも小さい閾値に達した時期に交流を重畳した直流の電圧を供給し始めない場合に比べて、特殊な像を形成したときの現像剤の一部が接触清掃部材をすり抜けることをより確実に抑制することができる。
上記発明A7の画像形成装置によれば、給電手段が交流を重畳した直流の電圧の供給を予め定める上記条件に達した時点で終了しない場合に比べて、交流を重畳した直流の電圧が供給される接触帯電部材による潜像保持手段の表面の過度な劣化又は変化の発生を防ぐことができる。
図1は実施の形態1に係る画像形成装置の構成を示し、図2はその画像形成装置における像形成部を示している。
図面中に符号X,Y,Zで示す矢印は、各図面において想定した幅、高さおよび奥行の各方向を示す。また図1、図2等においてX,Yの方向の矢印が交わる部分の丸印は、Zの方向が図面の垂直下方に向いていることを示している。
この画像形成装置1は、図1に示されるように、筐体10の内部空間に、画像情報に基づく未定着像を形成して用紙9に転写する像形成部2と、像形成部2に供給する用紙9を収容する給紙部4と、像形成部2で転写された未定着像を用紙9に定着させる定着部5と、画像形成装置1の各動作を総括的に制御する中央制御部15等を備えている。
帯電装置22は、感光ドラム21の外周面(像形成面)を直流の帯電電圧の供給により帯電させる装置である。この帯電装置22は、図2に示されるように、感光ドラム21の外周面に接触するとともに給電手段の一例である電源装置28から直流の帯電電圧が供給される接触帯電部材221を有している。接触帯電部材221としては、例えば、ロール形態からなる帯電ロールが適用される。この接触帯電部材221としての帯電ロールは、導電性のロール本体の外周面に、半導電性の弾性層等を設けて構成されている。
現像装置24は、感光ドラム21の外周面に形成された静電潜像を現像剤(トナー)により現像して顕像化する装置である。この現像装置24としては、例えば、摩擦帯電される非磁性のトナーと磁性キャリアから構成される二成分現像剤を用いる二成分現像装置が適用される。また、この現像装置24は、図2に示されるように、現像剤8が収容される装置本体241内に、現像剤8を撹拌して搬送する攪拌搬送部材242と、現像剤8を保持して感光ドラム21と対向する現像領域まで回転して搬送する現像ロール243と、現像ロール243に保持される現像剤8の量(層厚)を規制する規制部材244等を配置して構成されている。現像ロール243には、図示しない電源装置から現像電圧が供給される。
清掃装置26は、感光ドラム21の外周面に付着するトナー、紙粉等の不要物を除去して清掃する装置である。この清掃装置26は、感光ドラム21の外周面にその回転軸の方向に沿って接触する接触清掃部材261、接触清掃部材261で除去された不要物を回収する回収室を有する本体262等で構成されている。接触清掃部材261としては、例えば、長方形からなる板状の弾性部材(弾性ブレード)が適用される。
このうち収容体41は、所要のサイズ、種類等からなる複数枚の用紙9を所要の向きで積載して収容する積載板42を有し、筐体10の外部に引き出し操作が可能になるよう取り付けられた構造物である。また、供給装置43は、収容体41の積載板42上に積載されている用紙9を、複数のロール等の供給部材により積載した最上の用紙から1枚ずつ送り出す装置である。
このうち加熱用回転体51は、矢印で示す方向に回転するロール形態、ベルト−ニップ形態等からなる定着部材であり、例えば、その内部に配置された加熱源53にて加熱されるとともに温度検出器により所要の温度に保たれるよう制御されている。また、加圧用回転体52は、加熱用回転体51に所要の加圧下で接触して従動回転するロール形態等からなる定着部材である。
この定着部5では、加熱用回転体51と加圧用回転体52が接触する部位を、未定着像のトナー像が転写された用紙9を定着処理(加熱、加圧等)するための定着ニップ部FNとしている。
また、この中央制御部15は、外部機器やネットワークとの通信を行う通信部16や、入力される画像情報に対して必要な画像処理等を行う画像処理部17や、画像形成装置1の動作や操作等に関する必要な情報を入力および表示する操作表示部18や、制御動作に必要な情報を検出する検出部19等と接続されており、その通信部16、画像処理部17、操作表示部18、検出部19等から情報を取得するとともに必要な情報を出力している。
給紙搬送路Rt1は、給紙部4と像形成部2の間において給紙部4にある用紙9を像形成部2の転写位置TPまで供給するよう搬送する搬送路である。この給紙搬送路Rt1は、用紙9を挟持して搬送する一対の搬送ロール44,45や、用紙9の搬送空間を確保して用紙9の搬送を案内する図示しない案内部材等を配置して構成されている。
排出搬送路Rt2は、定着部5と排紙口13の間において定着終了後の用紙9を排紙口13から排出収容部12にむけて排出するよう搬送する搬送路である。この排出搬送路Rt2は、排紙口13の手前において用紙9を挟持して搬送する一対の排出ロール46や、用紙9の搬送空間を確保して用紙9の搬送を案内する図示しない案内部材等を配置して構成されている。
また、この画像形成装置1は、図4に示されるように、予め定めた判断条件の閾値に達したときに、像形成部2において感光ドラム21に特殊な像の一例であるトナーバンドSTを形成する動作を実行するよう構成されている。
このため、トナーバンドSTは、図4(B)に示されるように、接触清掃部材261の感光ドラム21の外周面に接触する幅とほぼ同じ幅で、感光ドラム21の回転方向Aに対して所要の長さLからなる帯状の像として形成される。また、トナーバンドSTは、高濃度(例えば印字する用紙1枚の当たりのトナー濃度が50%以上になる濃度)の帯状のトナー像として形成される。
つまり、この判断条件の閾値S1に達した時期は、像形成部2で低濃度である通常の画像が連続して形成されるため、転写位置TPで用紙9に転写しないで感光ドラム21の外周面に残る転写残りトナーが少なくなり、この結果、清掃装置26の接触清掃部材261に運ばれる転写残りトナーの量が減ってトナー溜りTaを形成するトナーの量も減少した状態になる時期に相当する。
また、このトナーバンドSTを形成する判断条件の閾値S1は、例えば、中央制御部15(又は像形成制御部152)において画像形成動作で形成される画像の濃度と形成枚数(累積の枚数)に関する情報を画像処理部17から入手して検出するよう構成されている。
ただし、トナーバンドSTを形成するときの転写装置25は、トナーバンドSTのトナー像が転写位置TPを通過するタイミングに合わせて、接触転写部材251に転写電圧と逆極性の電圧が供給されるか、あるいは、接触転写部材251を感光ドラム21の外周面から離間させるように変位させられるように構成される。これにより、トナーバンドSTのトナーが転写装置25の接触転写部材251に転移して付着することで汚れてしまうことを防ぐようにしている。
さらに、この画像形成装置1は、図3および図5に示されるように、給電手段の一例である電源装置28から帯電装置22の接触帯電部材221に対して直流の帯電電圧を供給するとともに、特定の時期に交流を重畳した直流の電圧(この重畳した電圧を特殊電圧と称することもある。)を切り替えて供給するように構成されている。
また、この特定の時期は、感光ドラム21の外周面にトナーバンドSTが実際に形成される前に特殊電圧が既に供給されているような時期に設定されていることが好ましい。
このため、実施の形態1における特定の時期は、トナーバンドSTを形成するときの判断条件の閾値よりも小さい閾値に達した時期に設定している。この明細書では、このときの小さい閾値に達した時期を「特定の時期J1」と称する。
具体的には、例えば、画像形成動作において形成対象の画像の濃度が低濃度(例えば上記した用紙1枚の当たりのトナー濃度が2%以下になる濃度)であって所要の枚数(例えば100〜150枚)以上の画像形成動作が連続して行われたときを、特定の時期J1(又はこの時期J1の到来を判断する判断条件の閾値)として設定している。
具体的には、帯電電圧Vcの直流電圧Vdcとして−600Vを適用する場合は、特殊電圧Vsとして、直流電圧Vが−600V、交流電圧(ピーク間電圧)が4kVであるものを適用する。
この場合、特殊電圧Vsにおける直流電圧(ピーク間電圧)の周波数については、特殊電圧Vsを供給した後の感光ドラム21で形成されるトナー像の干渉縞の発生を防ぐ等の観点からすると、プロセス速度(感光ドラム21の回転速度)に応じて設定することが好ましい。例えば、プロセス速度が220mm/秒である場合、特殊電圧Vsにおける直流電圧の周波数は1600Hz程度に設定される。
この電源装置28の動作については、図3に示されるように、像形成制御部152における帯電制御部1522を通して制御するよう構成されている。つまり、電源装置28は、帯電制御部1522の制御により出力切替部283における帯電電圧を出力するときと特殊電圧を出力するときの切り替えが行われることになる。
このときの終了の時期としては、例えば、特殊電圧の供給を開始(st1:図6)してからの感光ドラム21の回転数が予め定める閾値としての回転数に達した時点が設定される。この明細書では、このときの終了の時期を「終了の時期K1」と称する。この終了の時期K1については、例えば、中央制御部15(又は像形成制御部152)において感光ドラム21の回転数を検出するエンコーダ等の検出部19から情報を入出して検出するよう構成される。
そして、この画像形成装置1では、以下の通常の画像形成動作が行われる。
また画像形成装置1では、複数枚の用紙9に対する画像形成動作を要求する指令が出された場合、上記した一連の動作がその枚数分だけ同様に繰り返される。
また、画像形成装置1では、図6に示されるように、中央制御部15又は像形成制御部152においてトナーバンドSTを形成するときの判断条件の閾値に達したことが検出されると、トナーバンドSTを形成する動作が実行される。図6中の符号dt2は、中央制御部15又は像形成制御部152がトナーバンドSTを形成するときの判断条件の閾値に達したことを検出した時点を示す。
この結果、清掃装置26においては、このトナー溜りTaが形成されることにより、前述したように接触清掃部材261の感光ドラム21の外周面との接触による不要な異音の発生が抑制され、また、感光ドラム21の外周面に対する接触清掃部材261の安定した接触が確保されて清掃性能の安定化が図れる。
さらに、この画像形成装置1では、図5に示されるように特殊電圧の供給動作が実行される時期がある。
一方、ステップ11において特定の時期J1が到来したと判断された場合は、中央制御部15又は像形成制御部152が帯電制御部1552を通して電源装置28における出力切替部283を制御することにより、その出力切替部283において帯電電圧の出力(供給)状態から特殊電圧の出力(供給)状態への切り替えが行われる(S12)。
この場合は、像形成部2において電源装置28から出力切替部283を通して帯電装置22における接触帯電部材221に対して、交流を重畳した直流の特殊電圧が供給され始める(S13)。
この結果、像形成部2では、図4(A)に例示されるように、感光ドラム21の外周面を特殊電圧で帯電せずに直流の帯電電圧のみで帯電し続ける場合に比べて、清掃装置26における接触清掃部材261の先端部261aにおいてトナーの一部Tbがすり抜けてしまうことが抑制される。
また、このトナーTbのすり抜けが抑制されるのは、感光ドラム21の外周面が交流を重畳した直流の特殊電圧で帯電されることで、その交流成分による帯電(放電)によりごく微細であるが物理的に少し粗い状態(粗面の状態)になり、接触清掃部材261の先端部261aによるトナーのかき取り作用が発揮されやすくなることによるものと推測される。
その一方で、清掃装置26では、接触清掃部材261の先端部261aにおけるトナー溜りTaのトナーが減少していた状況がトナーバンドSTの供給により復旧され、十分なトナーからなるトナー溜りTaが再度形成される。
以上により、画像形成装置1では、通常の画像の形成を行う際、清掃装置26ですり抜けたトナーや清掃不良に起因した画質の低下が発生することも抑制される。
これにより、像形成部2においては、図6に示されるようにトナーバンドSTの形成動作が開始される前に特殊電圧の供給動作が開始されるようになる。また、像形成部2では、図5に二点鎖線で括弧って示すように、特殊電圧の供給が開始された後にトナーバンドSTの形成動作が実行される関係になっている。つまり、これは、特殊電圧を供給する特定の時期J1は、トナーバンドSTを形成する時期を含む時期になっているともいえる。
図6における符号dt1は、中央制御部15又は像形成制御部152が特殊電圧を供給する特定の時期J1の判断条件の閾値に達したことを検出した時点を示す。この特定の時期J1の到来を検出した時点dt1は、トナーバンドSTを形成するときの判断条件の閾値を検出した時点dt2よりも所要の時間(Δt1)だけ早くなる。また、図6に示されるように、特殊電圧の供給動作が開始される時点st1は、トナーバンドSTの形成動作が開始される時点st2よりも所定の時間(Δt2)だけ早くなる。
したがって、この画像形成装置1においては、トナーバンドSTのような特殊な像を形成する動作の実行時やその実行後の時期に特殊電圧を供給し始める場合に比べると、トナーバンドSTを構成するトナーの一部(Tb)が接触清掃部材261をすり抜けることが確実に抑制されるようになる。
具体的には、特殊電圧の供給を開始(st1:図6)してからの感光ドラム21の回転数が、予め定める閾値としての回転数(例えば500回転数)に達したか否かが判断される。
その一方で、ステップS14において終了の時期K1が到来したと判断された場合は、像形成制御部152における帯電制御部1522の制御により、電源装置28からの特殊電圧の供給が終了され(S15)、しかる後、電源装置28の出力切替部283において特殊電圧の出力(供給)状態から帯電電圧の出力(供給)状態への切り替えが行われる(S16)。
これにより、画像形成装置1においては、特殊電圧の供給をした後に通常の画像を形成する際、その特殊電圧の供給により感光ドラム21の外周面の過度な劣化又は変化に起因した画質の低下が発生することが抑制される。
図7は、実施の形態2に係る画像形成装置の一部(一部の動作の流れ)を示している。
実施の形態2に係る画像形成装置は、特殊電圧の供給動作を行う特定の時期を変更した以外は実施の形態1に係る画像形成装置1と同じ構成からなるものである。
この特定の時期J2(又はこの時期J2の到来を判断する判断条件の閾値)としては、具体的に、通常の画像を形成するときの感光ドラム21の回転数が所要の累積回数(例えば累積で1万回転)以上になったときを設定している。
実施の形態2に係る画像形成装置では、図7に示されるように特殊電圧の供給動作が実行される時期がある。
後者の場合には、実施の形態1に係る画像形成装置1の場合と同様に、像形成部2において電源装置28から出力切替部283を通して帯電装置22における接触帯電部材221に対して、交流を重畳した直流の特殊電圧が供給され始める(S23)。
また、このときの特殊電圧の供給動作は、実行中の通常の画像の形成動作がすべて終了した後に行われるが、判断条件の閾値S1の到来時期によっては通常の画像の形成動作を一旦中断して行われることもある。
この結果、像形成部2では、通常の画像の形成動作を行っている場合であっても、感光ドラム21の外周面を特殊電圧で帯電せずに直流の帯電電圧のみで帯電し続ける場合に比べて、清掃装置26における接触清掃部材261の先端部261aにおいてトナーの一部(Tb:図4)がすり抜けてしまうことが抑制される。
このときのトナーのすり抜けも、実施の形態1におけるトナーTbのすり抜けの場合と同様に、特に現像剤8として微小径(例えば平均粒径が5μm以下)のトナーTを含むものを使用した場合に発生しやすい傾向にある。
以上により、この画像形成装置では、通常の画像の形成を行う際でも、清掃装置26による清掃工程で接触清掃部材261をすり抜けたトナーに起因した画質の低下が発生することも抑制される。
図8は、実施の形態3に係る画像形成装置の一部(一部の動作の流れ)を示している。
実施の形態3に係る画像形成装置は、特殊電圧の供給動作を行う特定の時期とその終了の時期を変更した以外は実施の形態2に係る画像形成装置と同じ構成からなるものである。
この特定の時期J3(又はこの時期J3の到来を判断する判断条件の閾値)としては、具体的に、予め定める高濃度の通常の画像(例えば画像を形成する対象の用紙9において画像面積率:Cinが90%以上の箇所が用紙9の搬送方向に50mm以上連続するような画像)を形成するときの枚数が所要の枚数(例えば1000枚)以上になったときを設定している。
実施の形態3では、上記経過時間が予め定める経過時間に達した時点を終了の時期として設定し、このときの終了の時期を「終了の時期K2」と称することにする。また、予め定める経過時間としては、例えば2分に設定する。この2分の経過時間は、400mm/秒の回転速度で回転する感光ドラム21が500回転するときに要する時間にほぼ相当する。
実施の形態3に係る画像形成装置では、図8に示されるように特殊電圧の供給動作が実行される時期がある。
また、このときの特殊電圧の供給動作は、実行中の高濃度である通常の画像の形成動作がすべて終了した後に行われるが、判断条件の閾値S1の到来時期によっては高濃度である通常の画像の形成動作を一旦中断して行われることもある。
この結果、像形成部2では、高濃度である通常の画像の形成動作が所定の枚数以上行われた場合に高濃度でない通常の画像形成時に比べて相対的に多い転写残りトナーが清掃装置26に運ばれることがあっても、感光ドラム21の外周面を特殊電圧で帯電せずに直流の帯電電圧のみで帯電し続ける場合に比べて、清掃装置26における接触清掃部材261の先端部261aにおいてトナーの一部(Tb:図4)がすり抜けてしまうことが抑制される。
この結果、画像形成装置では、高濃度である通常の画像の形成動作において発生して清掃装置26に運ばれる転写残りトナーが接触清掃部材261の先端部261aをすり抜けてしまうことが抑制され、その転写残りトナー等が清掃装置26において良好に除去される。
以上により、この画像形成装置では、通常の画像の形成を行う際でも、清掃装置26による清掃工程で接触清掃部材261をすり抜けたトナーに起因した画質の低下が発生することも抑制される。
図9において符号dt6は、中央制御部15又は像形成制御部152が特殊電圧の供給動作を終了させる時期K2の判断条件の閾値に達したことを検出した時点を示す。このときの特殊電圧の供給動作が終了した時点et6の後においては、図9に示されるように、後続の通常の画像(高濃度である通常の画像を含む)の形成動作が所要の時間st4から開始されることもある。
この発明は、上記実施の形態1−3で例示した内容に何ら限定されるものではなく、例えば、以下に挙げるような変形例も含むものである。
ちなみに、画像形成装置1では、この判断条件の閾値S2になるときには、図10に例示するように像形成部2の感光ドラム21において狭い幅w2の用紙9Bが通過しない非通紙領域(Δwで示す幅の領域)が発生し、この非通紙領域には転写残りトナーが運ばれず、トナー溜りTbが狭い幅w2の用紙9Bが通過する通紙領域に比べて減少してしまう。このため、この判断条件の閾値S2になるときには、トナーバンドSTを形成して特に非通紙領域におけるトナー溜りTaを復旧させて再度形成する必要がある。
また、実施の形態1では、トナーバンドSTを形成する判断条件の閾値として、上記判断条件の閾値S1と、上記他の判断条件の閾値S2とを併用するように構成してもよい。
そして、画像形成装置1では、トナーバンドSTを形成する判断条件の閾値として、上記閾値S2を採用する場合や上記閾値S1,S2の双方を採用する場合でも、その各トナーバンドSTの形成動作に併せて特殊電圧の供給動作を実行するように構成される。
つまり、多色画像を形成する像形成部2が複数の感光ドラム21を有する場合は、その各感光ドラム21をそれぞれ帯電する各帯電装置22の接触帯電部材221に、直流の帯電電圧を供給することに加えて、特定の時期に交流を重畳した直流の特殊電圧を供給するよう構成すればよい。
8 …現像剤
21…感光ドラム(潜像保持手段の一例)
22…帯電装置(帯電手段の一例)
26…清掃装置(清掃手段の一例)
28…電源装置(給電手段の一例)
221…接触帯電部材
261…接触清掃部材
ST…トナーバンド(特殊な像の一例)
Vc…帯電電圧
Vs…特殊電圧(交流を重畳した直流の電圧の一例)
Claims (7)
- 潜像を保持して回転する潜像保持手段と、
前記潜像保持手段を接触帯電部材に直流の帯電電圧を供給して帯電させる帯電手段と、
前記潜像保持手段に付着する現像剤を接触清掃部材で除去して清掃する清掃手段と、
前記帯電手段の接触帯電部材に対して直流の帯電電圧を供給するとともに特定の時期に交流を重畳した直流の電圧を切り替えて供給する給電手段と、
を備えている画像形成装置。 - 前記給電手段における特定の時期は、予め定める定期的な時期又は予め定める濃度の画像を形成した不定期の時期を含む請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記給電手段における特定の時期は、現像剤により現像される特殊な像を形成する動作が実行されるときの時期を含む請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記定期的な時期は画像を形成する累積回数が予め定める数値に達した時期であり、前記不定期の時期は予め定める濃度の画像を形成する回数が予め定める数値に達した時期である請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記給電手段は、前記特殊な像を形成する動作が実行される前の時期に前記交流を重畳した直流の電圧を供給し始める請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記給電手段は、前記特殊な像を形成するときの判断条件の閾値よりも小さい閾値に達した時期に前記交流を重畳した直流の電圧を供給し始める請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記給電手段は、前記交流を重畳した直流の電圧の供給を、当該供給を開始してからの前記潜像保持手段の回転数又は経過時間が予め定める当該回転数又は経過時間に達した時点で終了する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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