JP2007298817A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】像担持体に潤滑剤を塗布することを中断したときであっても、その像担持体の磨耗を低減しつつその像担持体に付着する放電生成物を除去し、かかる放電生成物の付着に起因した画像欠陥が発生することない良好な画像形成を行うことができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体(21)の像担持面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段(3)と、トナーを保持した状態で像担持体の像担持面を摺擦するトナー保持摺擦手段(4)と、このトナー保持摺擦手段と潤滑剤塗布手段を切り替えて動作させる切替え手段(5)とを備えている。
【選択図】図2

Description

この発明は、トナーからなる画像を形成するプリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に関するものである。
電子写真方式等を適用した画像形成装置においては、その画像形成に際し、感光体等からなる像保持体をコロナ放電方式、接触帯電方式等の帯電装置により所定の電位に帯電させているが、この際、その放電により窒素酸化物等の放電生成物が生成され、その放電生成物が硝酸アンモニウム等の物質になって像保持体の像保持面に付着することがある。放電生成物の生成は、帯電装置に限らず、コロナ放電や微小空間で放電が発生するような部位でも発生する。
このような像保持体への放電生成物の付着が起こると、その放電生成物が空気中の水分を吸着して電気抵抗の低い状態になるため、その像保持面が所定の電位を維持できなくなり、主に静電潜像の電位の横流れ等に起因した像流れが発生して画質の低下を招くという不具合がある。
この対策としては、主に、像保持体にステアリン酸亜鉛等の潤滑剤を塗布することが知られている。この潤滑剤の塗布により、像保持体への放電生成物の付着が低減するようになるほか、像保持体に付着してしまった放電生成物が潤滑剤と共にその像保持体に設置されるブレード方式等のクリーニング装置によって掻き取られるようになる。
ところが、潤滑剤を像保持体に塗布する場合は、像保持体の摩擦係数が低下するため用紙等の分離性が低下してしまうという問題があった。この現象は、潤滑剤の塗布により、特に像保持体とトナーとの間の吸着力が低下して非画像部に付着するトナー量が少なくなるため像保持体と用紙との密着性が高くなることによるものと考えられている。
これに対して、潤滑剤の塗布による用紙の分離性を低下させることなく、放電生成物の感光体への付着や蓄積を防止するため、感光体に潤滑剤を供給する供給手段とその潤滑剤を感光体から除去する除去手段との動作を制御して所定時間ごとに潤滑剤の供給及び除去を行うように構成された画像形成装置が知られている(特許文献1)。
また、上記した像流れの防止のために、感光体に付着した放電生成物をクリーニングブレードやクリーニングブラシを機械的に摺擦させて取り除くようにした場合は、その摺擦により特に有機感光材料からなる感光体にあってはその磨耗が進みやすく耐久性が低下するという問題があった。これに対しては、装置の電源オンしたときや1つの画像形成動作が終了した後所定時間が経過したときに、像保持体への潤滑剤の供給塗布を停止するように構成された画像形成装置が知られている(特許文献2)。
さらに、像保持体への潤滑剤の過剰な供給により像流れのような画像ぼけが発生するという問題があった。これに対しては、像保持体への潤滑剤の供給手段の動作及び停止を所定の時間間隔で交互に繰り返すよう行うように構成された画像形成装置が知られている(特許文献3)。例えば、1つの画像形成動作が終了した後所定時間が経過したときには、その次の画像形成動作が潤滑剤の供給手段の動作を停止させてからスタートして実行されるようになる。
特開平9−16021号公報 特開2001−324907号公報 特開2000−330425号公報
しかしながら、これらの従来の画像形成装置においても次のような問題がある。
すなわち、それらの画像形成装置では、像保持体への潤滑剤の供給を所定のタイミングで停止させる時期(特許文献1の場合には潤滑剤の除去を行う時期が相当する)が生じることになる。そして、その停止時期においては、像保持体の表面の潤滑剤の量が供給時に比べて相対的に少なくなるため、像保持体の表面をクリーニングブレード等にて摺擦しているのみでは放電生成物が十分に除去されなくなるという問題や、像保持体の表面の摩擦係数が増加して摺擦により像保持体の表面が磨耗されやすくなってその寿命が短くなるという問題がある。
この他、像保持体に付着する放電生成物を潤滑剤のみで除去しようとした場合には、像保持体に対して本来必要な量の潤滑剤よりも多めの潤滑剤が必要となり、これにより多量の潤滑剤の存在で像保持体の摩擦係数が低下する一方で、その像保持体とクリーニングブレード等のクリーニング部材との間の密着力が高まり、像担持体の回転トルクが上昇したり、そのクリーニング部材等の磨耗が増加するという不具合が発生してしまう。また、クリーニングブレード等の磨耗が進行した場合には、像保持体における現像剤のクリーニング不良が発生したり、そのブレード等の寿命が短くなってしまうという問題も発生する。
この発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、主に、像保持体に潤滑剤を塗布することを中断したときであっても、その像保持体の磨耗を低減しつつその像保持体に付着する放電生成物を除去し、かかる放電生成物の付着に起因した画像欠陥が発生することない良好な画像形成を行うことができる画像形成装置を提供するものである。
本発明の画像形成装置は、トナーからなる像が保持される像保持面を有する像保持体と、この像保持体の像保持面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段と、トナーを保持した状態で前記像保持体の像保持面を摺擦するトナー保持摺擦手段と、このトナー保持摺擦手段と潤滑剤塗布手段を切り替えて動作させる切替え手段とを備えているものである。
ここで、上記像保持体は、放電生成物が付着するおそれがあるとともにその付着による不具合が発生するものであればよく、通常は静電潜像とそれをトナーで現像したトナー像を保持する感光体であるが、これ以外にも例えば、未定着のトナー像を一時的に保持して所定の部位まで搬送する中間転写体等であってよい。また、像保持体の形態は、トナー像を保持し得る像保持面を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えばドラム形態、ベルト形態等である。
上記潤滑剤塗布手段は、像保持体の像保持面に潤滑剤をほぼ均一に塗布することができるものであればよい。潤滑剤は、像保持体とクリーニングブレード等のクリーニング部材との摩擦を低減させる機能を持っているが、像保持体の像保持面への放電生成物の付着を防止するとともにその付着した放電生成物を除去するために有効となるものであり、例えば、ステアリン酸亜鉛等である。この潤滑剤塗布手段としては、例えば、像保持体の像保持面に接触した状態で潤滑剤の塗布を行うタイプのものを適用できる。
上記トナー保持摺擦手段は、トナーを保持した状態で像保持面に摺擦させることができるものであればよい。例えば、像保持体の像保持面に接触してトナーを保持し得るブラシや不織布からなる部材で構成される。このトナー保持摺擦手段は、像保持体の像保持面に接触する位置とその像保持面から離間する位置との間で変位するように支持され、これにより、そのトナーの保持及び摺擦を行うときには像保持面に接触する位置に移動され、それ以外のときには像保持面から離間する位置に移動される。
上記切替え手段は、上記トナー保持摺擦手段と潤滑剤塗布手段を切り替えて動作させることができるものであればよい。潤滑剤塗布手段の動作時期は、好ましくは後記のトナー保持摺擦手段の動作時期を除いたすべての時期である。またトナー保持摺擦手段の動作時期は、電源投入後で最初の画像形成動作の開始時、画像形成終了後から所定の時間が経過した後の最初の画像形成動作の開始時、湿度の高いとき等における所要の時間である。特に、トナー保持摺擦手段の動作を上記したような時期に行うことにより、特に一定の時間が経過した後に発生しやすい像流れが発生せず、常に同じ品質の画像の形成を行うことができる等のメリットがある。そして、この潤滑塗布手段及びトナー保持摺擦手段の動作の切り替え時期は、基本的に、トナー保持摺擦手段の動作時期の開始時及び終了時になるが、必要に応じて適切な時期に設定変更も可能である。
上記トナー保持摺擦手段に保持させるトナーは、保持体の像保持面に保持されるトナー像が転写された後に残留する転写残留トナーとしてもよいが、所定の量のトナーを効率よく保持させてトナーの摺擦による放電生成物の除去を良好に行うようにする観点からすると、そのトナー保持摺擦手段に保持させるトナーを像保持体の像保持面に供給するトナー供給手段を備えていることが好ましい。このようなトナー供給手段は、例えば、潜像を現像するためのトナーを供給する現像装置とすることができるが、これ以外にも、その保持させるトナーを専用に供給する専用トナー供給装置としても差し支えない。
また、上記画像形成装置においては、その潤滑剤塗布手段及びトナー保持摺擦手段が、前記像保持体の像保持面に接触して回転するとともに潤滑剤及びトナーを保持し得る接触回転体と、この接触回転体に接触して潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とに集約されたものであり、かつ、上記切替え手段が、前記潤滑剤供給手段を前記接触回転体に接触させる動作とその接触回転体から離間させる動作を切り替えて行うものとなるように構成するとよい。
この場合には、潤滑剤塗布手段及びトナー保持摺擦手段が接触回転体と潤滑剤供給剤とに集約されたものになるとともに切替え手段も単に潤滑剤供給手段の像保持面との接離動作を行うものになるため、構成上の簡易化が図れるとともに、コスト面の低減化や設置スペースの省スペース化が図れるようになる。特に1つの接触回転体により潤滑剤の塗布とトナーの保持摺擦とを切り替えて行うことが可能になり、これにより接触回転体には潤滑剤及びトナーの少なくとも一方が保持されることになるため、接触回転体が像保持面に接触回転する際にもその潤滑剤又はトナーの存在によってその像保持面の磨耗が抑制されるようになる。
上記潤滑剤及びトナーを保持し得る接触回転体は、特にトナーを保持しやすいという観点からすると、極細繊維(例えば繊維の太さが1〜30μm)からなるブラシ又は不織布を像保持面に接触させるように構成した回転体(ブラシロールや不織布ロール)であることが好ましい。
また、上記画像形成装置においては、その潤滑剤供給手段が離間しているときの前記接触回転体に接触して、その回転体に保持されている潤滑剤を除去する潤滑剤除去手段を備えていることが好ましい。
この場合は、潤滑剤供給手段が離間しているときの接触回転体に保持されている潤滑剤が潤滑剤除去手段により効率よく除去されるため、その潤滑剤の保持量が少なくなる分だけ接触回転体へのトナーの保持が行われやすくなり、保持されるトナーの摺擦による放電生成物の除去性能が良好に維持されるようになる。ちなみに、前記した特許文献1の画像形成装置のように像保持体に塗布した潤滑剤をクリーニングブレードや現像ブラシで除去する場合には、例えばその潤滑剤を塗布する回転ブラシロールに存在する潤滑剤を除去することが難しく、また少なくなるまでに多くの時間を要してしまう。
また、上記切替え手段は、前記潤滑剤供給手段及び潤滑剤除去手段を前記接触回転体に接触させる動作とその接触回転体から離間させる動作とを切り替えて行うものに構成するとよい。
この場合は、接触回転体から潤滑剤塗布手段を離間させた動作が終了した後にその接触回転体に潤滑剤除去手段を接触させる動作を関連付けて簡易にかつ効率よく切り替えて行うことができる。
さらに、上記画像形成装置においては、前記トナー保持摺擦手段に保持させるトナーを前記像保持体の像保持面に供給するトナー供給手段を備えており、かつ、前記潤滑剤供給手段を接触回転体から離間させるとともに前記潤滑剤除去手段を接触回転体に接触させた後にその接触回転体に前記トナー供給手段からトナーを供給するように構成するとよい。
この場合は、接触回転体へのトナーの保持を確実にかつ効率よく行うことができる。
以上の各画像形成装置においては、前記像保持体の前記潤滑剤塗布手段及びトナー保持摺擦手段を通過した後の像保持面に残留するトナーを除去して回収するトナー回収手段を備えていることが好ましい。
この場合は、トナーの保持摺擦により放電生成物を捕獲して除去したトナーが最終的にトナー回収手段で回収されるようになり、これにより放電生成物の回収も行われることになる。このときのトナー回収手段は、通常、像保持体に設置されるトナーの除去が可能なクリーニング装置であるが、そのクリーニング装置を設置しない場合は例えばトナーを回収するように構成した現像装置である。
本発明によれば、像保持体の像保持面に潤滑剤塗布手段により潤滑剤が塗布されるとともに、その潤滑剤の塗布が行われないときにトナー保持摺擦手段により像保持体の像保持面がトナーで摺擦されることになる。これにより、潤滑剤の塗布により像保持面に付着する放電生成物の除去が行われるようになることに加え、潤滑剤の塗布がされないときにはトナーの摺擦による放電生成物の除去が行われるようになる。また、そのトナーの摺擦時には、像保持体の像保持面がトナーを介して摺擦されるため、その像保持面が磨耗されにくくなる。
従って、像保持体に潤滑剤を塗布することを中断したときであっても、その像保持体の磨耗を低減しつつその像保持体に付着する放電生成物を除去することができるようになり、この結果、像保持体への放電生成物の付着及び蓄積に起因した像流れ現象が発生することのない良好な画像形成を行うことが可能になる。また、像保持体の磨耗が低減される分、その寿命の短命化を抑制することもできる。さらに、像保持体に潤滑剤を本来必要な塗布量よりも多く塗布する必要もないため、前述したような多量の塗布剤を塗布した場合におけるような不具合等が発生することもない。
[実施の形態1]
図1及び図2は本発明の実施形態1に係るプリンタを示すものであり、図1はそのプリンタの全体の概要を示し、図2はそのプリンタの要部を拡大して示している。
このプリンタ1は、図示しない装置本体の内部に、画像情報に基づくトナー像を形成した後に用紙9に転写する作像装置10と、そのトナー像が転写された用紙9を通過させて熱定着を行う定着装置20と、作像装置10に用紙9を供給する給紙装置25とが主に装備されている。図1中の符号60はこのプリンタの各動作を制御するための制御装置であり、矢付き一点鎖線は用紙9の主な搬送経路を示す。
作像装置10は、例えば公知の電子写真方式を利用してトナー像を形成することができるものである。具体的には、矢印方向に回転駆動する円筒状の感光体ドラム12を備えており、この感光体ドラム12の周囲に、感光体ドラム12の表面(像保持面)を一様に帯電させる帯電ロール等からなる帯電装置13と、帯電後の感光体ドラム12の表面に画像情報(信号)に基づく像光を照射して電位差のある潜像を形成するLEDアレイ、レーザ走査装置等からなる露光装置14と、その潜像にトナーを転移付着させてトナー像を形成する現像装置15と、そのトナー像を給紙装置25から供給される用紙9に転写する転写ロール等からなる転写装置16と、転写後の感光ドラム12の表面に残留するトナー等を除去して清掃するブレード方式のクリーニング装置17が主に配置されている。
このうち、感光ドラム12は、ドラム状の基材に有機感光材料からなる光導電性層(感光層)を形成したものである。また、露光装置14には、プリンタ1に接続又は装備される原稿読取装置、パーソナルコンピュータ等の外部機器から入力される画像情報を図示しない画像処理装置で所要の処理をして得られる画像信号が入力されるようになっている。また、クリーニング装置17は、そのハウジング17aの内部に、感光ドラム12の像保持面にその回転軸方向にわたって所定の圧力で圧接してトナー等を除去するクリーニング弾性ブレード17bと、このクリーニング弾性ブレード17bで除去されて落下収集されるトナー等を図示しない廃トナー収容部に搬送する回転搬送部材(オーガなど)17cとが設置されている。
定着装置20は、矢印方向に回転駆動する加熱ロール21と、この加熱ロール21の軸線方向にほぼ沿うように圧接されて従動回転する加圧ロール22とを備えたものであり、その両ロール21,22どうしの圧接部にトナー像が転写された用紙9を導入して通過させることで定着を行うようになっている。
給紙装置25は、作像装置10に供給すべき複数枚の用紙9が積載されて収容される給紙カセット26と、この給紙カセット26に収容される用紙9を1枚ずつ送り出す送出機構27とを主に備えたものである。給紙カセット26は、必要により複数用意される。また、給紙装置25は、用紙9を給紙カセット26から作像装置10の転写部(感光ドラム12と転写装置16の間)まで搬送するための用紙搬送ロール対28a,28b,…やガイド部材等で構成される用紙搬送路を装備している。用紙搬送路は、作像装置10と定着装置20の間や、定着装置20と排紙部(トレイなど)29の間にも設置されている。例えば定着装置20の用紙排出側には定着後の用紙9を排紙部29に排出搬送する排出ロール対28cが設置されている。
また、このプリンタ1においては、作像装置10における帯電装置13の帯電(コロナ放電、隙間放電など)時等に発生する放電生成物が感光ドラム12の表面に付着することがあるため、その付着した放電生成物を除去する対策として、以下のような構成(潤滑剤塗布及びトナー保持摺擦を切り替えて実行する装置2)を採用している。
すなわち、図2に示すように、作像装置10におけるクリーニング装置17に、感光ドラム12の表面に接触して潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布部3と、トナーを保持した状態で感光ドラム12の表面を摺擦するトナー保持摺擦部4と、この潤滑剤塗布部3とトナー保持摺擦部4を切り替えて動作させる切替え部5とを組み込むように設けている。
この実施形態1では、同じく図2に示すように、クリーニング装置17のハウジング17a内に、クリーニング弾性ブレード17bよりも感光ドラムの回転方向上流側の位置において感光ドラム12に接触して回転駆動する回転ブラシロール31と、回転ブラシロール31に接触して潤滑剤を供給する潤滑剤供給ユニット33と、回転ブラシロール31に接触してそのブラシロール31に保持されている潤滑剤を除去する潤滑剤除去ユニット37と、潤滑剤供給ユニット32と潤滑剤除去ユニット35を回転ブラシロール31に接触させる動作とその回転ブラシロール31から離間させる動作とを切り替えて行う切替え機構51とを設けている。図2中の符号17dは、クリーニング弾性ブレード17bで除去されて落下するトナー等を収集するようにハウジング17a内を仕切る仕切り板である。
回転ブラシロール31は、潤滑剤塗布部3の一部及びトナー保持摺擦部4を構成するものであり、シャフト31aの周面に極細繊維からなるブラシ毛31bを所定の密度で放射状に立設させたものである。特にブラシ毛31bは、潤滑剤とトナーをそれぞれ保持することができるようにするため、繊維の太さが0.5〜25μm程度の極細繊維からなるブラシ毛を使用している。この例では、ブラシ毛31bとして、ナイロン繊維からなる太さが0.5デニールのブラシ毛を使用している。
また、回転ブラシロール31は、そのブラシ毛31bが感光ドラム12の回転軸方向に沿って接触するとともにそのブラシ毛先端部がドラム表面に接した際に少し曲げられるように接触する状態で回転するように支持されており、そのシャフト31aに図示しない駆動装置から回転動力が伝達されて矢印方向(この例では感光ドラム21の回転方向とは逆の方向)に回転駆動するようになっている。駆動装置は、他の回転部品を駆動させるための駆動装置から得られる動力を利用するように構成することで代用してもよい。
潤滑剤供給ユニット33は、潤滑剤塗布部3の残りの一部を構成するものであり、ステアリン酸亜鉛等の潤滑剤を固形化して回転ブラシロール31の軸(シャフト)方向にそって接するような形状に成形した固形潤滑剤33aをホルダー33bに固定するように取り付けたものである。固形潤滑剤33aは、回転ブラシロール31との接触によりほぼ一定の量の潤滑剤がブラシロール31側に移行するように所定の量及び強さでブラシロールに接触するように設定されている。この潤滑剤供給ユニット33は、後述する切替え機構51における揺動フレーム(52)の一端部側に取り付けられている。また、潤滑剤の塗布量が微量でかつ一定になるように、潤滑剤供給ユニット33の供給量や回転ブラシロール31の塗布量などが設定される。
潤滑剤除去ユニット37は、ポリエステルやナイロン等の材料を用いて回転ブラシロール31のブラシ毛先端部にそのロール軸方向にそって接触するような大きさの中空構造に成形した潤滑剤吸着部材で構成されている。この潤滑剤除去ユニット37は、後述する切替え機構51における揺動フレーム(52)のうち潤滑剤供給ユニット33が取り付けられる端部とは異なる側の端部に取り付けられている。
切替え機構51は、切替え部5を構成するものであり、回転ブラシロール31の近傍となる位置に設置される支軸52aを中心にして揺動する断面がほぼV字形状の揺動フレーム52と、この揺動フレーム52をその両端部が回転ブラシロール31に対して接近又は離間するような状態となるように矢印方向A,Bに揺動させる揺動装置53とで構成されている。揺動フレーム52は、その一端部52bに潤滑剤供給ユニット33が固定して取り付けられており、その他端部52cに潤滑剤除去ユニット37が固定して取り付けられている。また、揺動装置53は、揺動フレーム52の一端部52bに連結され、そのフレーム52全体を矢印方向A,Bに揺動させるように矢印方向C,Dに作動する作動アーム53aと、この作動アーム53aを矢印方向C,Dに往復動させるソレノイド、カム機構等のアーム駆動装置53bとで構成されている。
また、この潤滑剤塗布部3(31,33)による潤滑剤の塗布を行わない(中断する)ときは、回転ブラシロール31にむけてトナーが供給される。この例では、感光ドラム12の表面にそのドラム回転軸の方向にそって所定の幅で延びるような帯状のトナー像(トナーバンド)を現像装置15で形成し、そのトナーバンドを感光ドラム12の回転により転写装置16による転写を行わず回転ブラシロール31に達するまで搬送することでトナーの供給を行っている。上記トナーバンドの形成は、通常のトナー像を形成する場合と同様の動作(感光ドラムの帯電、トナーバンドの潜像を形成するための露光及びその潜像の現像の一連の動作)を実行することで行われる。
そして、この潤滑剤塗布及びトナー保持摺擦を切り替えて実行する装置2においては、感光ドラム12への潤滑剤の塗布を行うときには潤滑剤供給ユニット33を回転ブラシロール31に接触させるようになっている。また、トナーの保持及び摺擦を行うときには、潤滑剤供給ユニット33を回転ブラシロール31から離間させるとともに潤滑剤除去ユニット37を回転ブラシロール31に接触させるようになっている。さらに、回転ブラシロール37から潤滑剤を除去するときには、潤滑剤供給ユニット33を回転ブラシロール31から離間させるとともに潤滑剤除去ユニット37を回転ブラシロール31に接触させるようになっている。
潤滑剤の塗布を行う時期は、原則として、トナーの保持及び摺擦を行う時期以外の時期である。また、トナーの保持及び摺擦を行う時期は、プリンタ本体の電源投入後の最初のプリント動作の開始時と、プリント動作が所定の経過時間以上行われなかった後の最初のプリント開始時期と、高湿度であるときのプリント動作が所定の枚数分に達した時期(ごと)である。さらに、回転ブラシロール31から潤滑剤を除去する時期は、潤滑剤の塗布を中断した後からトナーの保持及び摺擦を行うまでの間である。
また、トナーの保持及び摺擦の動作は、作動設定時間(例えば30秒〜3分)や感光ドラム12の設定回転数(例えば60回転)などの設定条件に従って行われるが、この例では1分程度の設定時間だけ行われる。また、プリント動作が所定の経過時間以上行われなかった後の最初のプリント開始時期の場合は、その所定経過時間を湿度の検知結果レベルに応じて変更することができ、この例では、例えば湿度が75%RH未満のときは所定経過時間を「20分」とし、湿度が75%RH以上のときは所定経過時間を「3分」としている。さらに、湿度が例えば85%RH以上のときには、プリント開始時に加えて、プリント枚数が所定枚数(例えば50枚)に達した時期ごとにトナーの保持及び摺擦の動作を行うようにしている。
そして、潤滑剤の塗布動作とトナー保持及び摺擦動作の切り替えは、トナー保持及び摺擦動作の始期及び終期に合せて行われる。
これら潤滑剤の塗布、トナーの保持及び摺擦、潤滑剤の除去及びトナー(バンド)供給に関係する回転ブラシロール31、切替え機構51及びトナーバンド用の作像装置10の各動作の開始時期や駆動時間などについては、制御装置60により制御される。この場合、制御装置60には、上記動作の制御を行うために使用する情報として、プリンタ1に対して入力されるプリント開始指令の入力情報や、プリント動作(ジョブ)が終了してから次のプリント開始指令の入力があるまでの経過時間をカウントした経過時間情報、プリンタ1内の湿度を検出する湿度検出センサ65からの湿度検出情報などが入力されるように設定されている。
次に、このプリンタ1における各動作について説明する。
まず、基本的なプリント動作について説明する。プリンタ1がプリント開始指令を受けると、作像装置10において感光ドラム12が回転し始めるとともにその表面が帯電装置13により所定の電位に帯電された後、その帯電した感光ドラム12に画像信号に基づいて露光装置14から像光が走査露光されて静電潜像が形成される。続いて、その潜像が現像装置15を通過する際にトナーにより現像されてトナー像とされた後、そのトナー像が転写装置16と対向する転写部において給紙装置25から給紙路を通して所定のタイミングで搬送される用紙9に対して静電的に転写される。この転写後の感光ドラム12は、その表面に残留付着するトナー、紙粉等がクリーニング装置17によって除去されて清掃される。
トナー像が転写された用紙9は、定着装置20に導入されるように搬送され、その定着装置20における加熱ロール21と加圧ロール22の圧接部を通過する際に加熱及び加圧されることでトナー像の定着がなされる。その後、この定着後の用紙9は、排出ロール対28cにより排紙部29に排出されて積載収容される。これにより、用紙1枚に対する基本的なプリント動作が終了する。また、複数枚のプリント指示がある場合には、上記した一連の動作がその枚数分だけ同様に繰り返されることになる。
次いで、このプリンタ1における潤滑剤塗布及びトナー保持摺擦の動作について説明する。
まず、潤滑剤の塗布時期(この例では基本的に感光ドラム12が回転する時期)になると、回転ブラシロール31が感光ドラム12とともに回転し始めるとともに、切替え機構51における揺動装置53のアーム駆動装置53bが駆動してその作動アーム53aを矢印C方向に作動させる(図3)。なお、回転ブラシロール31自体は感光ドラム12と共に常に回転する(他の動作時も同様である)。
これにより、図3に示すように、揺動フレーム52が支軸52aを中心にして矢印A方向に揺動してそのフレームの端部52bが回転ブラシロール31に近づく位置に変位するため、その端部52bにある潤滑剤供給ユニット33の固形潤滑剤33aが回転ブラシロール31に接触した状態になる。この際、潤滑剤除去ユニット37は回転ブラシロール31から離間した状態に置かれている。そして、その固形潤滑剤33aが回転ブラシロール33のブラシ毛33bによって保持されるように少しずつ掻き取られた後、そのブラシ毛33bが感光ドラム12に接触して通過する際に、そのブラシ毛33bに付着して保持された潤滑剤がドラム表面側に一部又は全部が転移して塗布される。
この結果、感光ドラム12の表面に潤滑剤が薄膜状の層35となって塗布される。また、この潤滑剤の塗布により、感光ドラム12の表面に放電生成物が付着した場合でもクリーニング装置17によって潤滑剤とともに少しずつ除去されるようになる。
続いて、潤滑剤の塗布が中止されてトナーの保持及び摺擦を行う時期になると、回転ブラシロール31が感光ドラム12と共に回転し始めるとともに、切替え機構51における揺動装置53のアーム駆動装置53bが駆動してその作動アーム53aを矢印D方向に変位させる(図4)。つまり、このトナー保持及び摺擦の動作は、前記したような各条件を満たすことになる時期であり、例えば、電源投入後の最初のプリント開始時や、プリント動作が所定の経過時間(湿度の検出結果に応じて変更あり)以上行われなかった後の最初のプリント開始時期や、高湿度であるときの所定のプリント動作到達時である。
これにより、図4に示すように、揺動フレーム52が支軸52aを中心にして矢印B方向に揺動してそのフレームの端部52cが回転ブラシロール31に近づく位置に変位するため、その端部52cにある潤滑剤除去ユニット37がブラシロール31に接触した状態になる。この際、潤滑剤供給ユニット33は回転ブラシロール31から離間した状態に置かれている。そして、その潤滑剤除去ユニット37により、回転ブラシロール33のブラシ毛33bに保持されている潤滑剤が掻き取られるようにして除去される。
また、この潤滑剤除去ユニット37による回転ブラシロール31からの潤滑剤の除去が所定時間(例えば5秒程度)行われると、揺動装置53のアーム駆動装置53bが駆動してその作動アーム53aを矢印C方向に少し変位させるとともに、作像装置10において感光ドラム12の表面にトナーバンドTBを形成し、そのトナーバンドTBを回転ブラシロール31に達するよう搬送して供給する(図5)。
これにより、図5に示すように、揺動フレーム52が支軸52aを中心にして矢印A方向に少し戻されるように揺動してそのフレームの両端部52b,52cが共に回転ブラシロール31から離間した中立の位置に変位するため、その各端部にある潤滑剤供給ユニット33と潤滑剤除去ユニット37の双方がブラシロール31から離れた状態になる。この結果、回転ブラシロール31は、そのブラシ毛31bから潤滑剤が大幅に取り除かれた状態に置かれるとともに、感光ドラム12のみに接触して回転する状態に置かれる。
一方、作像ユニット10においては、感光ドラム12が帯電装置13で帯電された後に露光装置14で露光されてトナーバンド用の静電潜像が形成され、その静電潜像が現像装置15により現像されてトナーバンドTBとなる。このトナーバンドTBは、転写部で用紙9に転写されることなく(転写装置16を作動させず)、感光ドラム12の回転によって少なくとも回転ブラシロール31に達するまで搬送される。
これにより、図5に示すように、トナーバンドTBが感光ドラム12と接して回転する回転ブラシロール31を通過する際に、そのトナーバンドを構成するトナーの少なくとも一部(Ta)がブラシ毛31bに付着するように保持される。そして、その保持されたトナーTaは回転ブラシロール31の回転によって感光ドラム12の表面に接して通過することになるため、あたかもそのドラム表面を摺擦するようになる。また、ブラシ毛33bに保持されず回転ブラシロール31を単に通過するトナーも、そのブラシロール31と感光ドラム12に一時的に滞留してドラム表面を少し摺擦するようになる。
さらに、このときの回転ブラシロール31は、そのブラシ毛31bに潤滑剤塗布工程で保持させた潤滑剤がある程度残留付着しているため、その潤滑剤もトナーと共に感光ドラム12と接することなり、このため感光ドラムの表面が回転ブラシロール31の接触回転によって磨耗されることが低減されるようになる。
この結果、感光ドラム12の表面がトナーTaを保持した回転ブラシロール31で摺擦されるようになるため、感光ドラム12の表面に付着している放電生成物がトナーTaによって捕獲されるようにして除去される。また、トナーバンドTBのトナーがすべて回転ブラシロール31を通過し終わる頃になると、回転ブラシロール31に保持されたトナーTaは次第に感光ドラム12側に戻されるようになり、そのドラム回転方向下流側にあるクリーニング装置17(ブレード17b)によって除去される。これにより、トナーTa等によって捕獲された放電生成物は、そのトナーが感光ドラム12側に戻されると、最終的にクリーニング装置17によって除去されるようになる。
次いで、このトナーの保持及び摺擦の動作がその所要時間行われた後、潤滑剤の塗布時期が再来すると(この例ではトナー保持及び摺擦動作が終了した後の時期はすべて該当する)、前述したような潤滑剤塗布のための動作が同様に実行される。すなわち、切替え機構51により潤滑剤供給ユニット33が回転ブラシロール31に当接させられる。また、その後において潤滑剤の塗布が中止されてトナーの保持及び摺擦を行う時期が再来すると、やはり前述したようなトナー保持及び摺擦のための動作が同様に実行される。
図6は、上記回転ブラシロール31に保持されている潤滑剤又はトナーの保持量の推移状態を示すものである。
潤滑剤の塗布時は、前記したように回転ブラシロール31に潤滑剤供給ユニット33が接触するため、図6に示すように潤滑剤の保持量が多い状態になる。一方、トナーの保持及び摺擦時には、前記したように潤滑剤供給ユニット33が回転ブラシロール31から離間するため、その潤滑剤の保持量が次第に減少する状態になる。しかも、本例のように潤滑剤供給ユニット33に代えて潤滑剤除去ユニット37を回転ブラシロール31に接触させる場合には、その潤滑剤の保持量が急激に減少する状態になる。また、このトナー保持及び摺擦時には、前記したように回転ブラシロール31にむけてトナーバンドによるトナーの供給が行われるため、そのトナーの保持量が多い状態にある。なお、回転ブラシロール31に潤滑剤が多く保持されている間は、トナーを供給しても、その潤滑剤の存在によりトナーがブラシに保持されにくく、トナー保持量もすぐには増加しないことが確認されている。
図6から明らかなように、回転ブラシロール31は、潤滑剤又はトナーのいずれか一方が少なくとも多く保持された状態になっている。このため、この回転ブラシロール31が感光ドラム12に対して接触回転しても、その潤滑剤又はトナーの存在によりそのドラム表面を磨耗させることが低減されるようになる。また、この回転ブラシロール31は、潤滑剤の塗布とトナー保持及び摺擦(潤滑剤の除去を含むこともある)とが切り替えて行われるため、潤滑剤とトナーの一方の保持量がゼロになってしまうことはなく必ず少量ではあるが残存するようになり、このことによっても感光ドラムの表面の磨耗が抑制されるようになる。そして特に、回転ブラシロール31が潤滑剤の保持量が少ない状態が発生する場合でも、そのブラシロールにトナーを積極的に供給して多量に保持させることにより、感光ドラムの表面の磨耗を抑制しながら、その表面に付着する放電生成物の除去を行うことが可能になるという特有の作用効果が得られる。
図7は、上記感光ドラム12の駆動トルクについて種々の条件下で調べた結果を示すものである。駆動トルクは、トルク計測機を用いて測定している。
はじめに、感光ドラム12が新品で未使用のとき(潤滑剤の塗布なし)の駆動トルクを調べ、その値を基準にして他の試験及びその評価を行った。ちなみに、その新品で未使用時における駆動トルクは20mNm程度であった。そして、この新品の感光ドラム12の表面に潤滑剤を塗布したときの駆動トルクを調べたところ、図7に示すように、その潤滑剤を塗布しない新品の感光ドラムの場合に比べるとほぼ同等の値となった。これは、感光ドラムの表面が潤滑剤の存在により摩擦係数が大きく変化しないことを示している。
続いて、感光ドラム12を通常の帯電条件よりも電流値を多く設定した帯電装置13により500回転程度回転させて繰り返し帯電させることでそのドラム表面に放電生成物を(予防及び除去することなく)付着させたときの駆動トルクを調べたところ、図7に示すように、その駆動トルクは大幅に増加した。これは、感光ドラムの表面が放電生成物の付着により摩擦係数が急激に増加したことを示している。この際、感光ドラム12には潤滑剤を塗布していない。
この放電生成物を付着させた感光ドラム12に対して一定量のトナーを保持させた回転ブラシロール31を接触させて回転させたとき(感光ドラムを約50回程度だけ回転させた後)の駆動トルクを調べたところ、図7に示すように、その駆動トルクは大幅に低下した。これは、トナーが保持された回転ブラシロールを感光ドラムの表面に対して接触回転させることにより、そのドラム表面に付着していた放電生成物が除去されて、その表面の摩擦係数も低下したことを示している。なおこのときにも、感光ドラム12には潤滑剤を塗布していない。
図8は、上記感光ドラム12の表面における接触角について条件別に調べた結果を示すものである。接触角は、周知の方法で調べた。
この試験は、新品の感光ドラム12に前記したような条件で放電生成物を意図的に付着させたものを2つ用意するとともに、トナーの保持量を2種類に設定した回転ブラシロール31をそれぞれ用意した後、その各感光ドラム12にその2種の回転ブラシロール31をそれぞれ同じ条件で接触させて500回程度回転させるまでの間その各感光ドラム表面の接触角を定期的に測定したものである。トナー保持量は、Ag/m2(例えば30g/m2)の場合とその2倍の2・Ag/m2の場合に設定した。図8には、参考までに新品で未使用時の感光ドラムの接触角を併せて示した。
図8の結果から、トナー保持量が多い(2・Ag/m2)回転ブラシロールを接触回転させた場合の方が、その接触角が新品の場合のときの値により近づく値までに回復されることが判明した。これは、その測定表面に放電生成物が付着しているときには接触角が低下する傾向にあるため、放電生成物がより多く除去されたことを示していると考えられる。このことから、放電生成物をより多く除去する観点からすると、回転ブラシロールのトナー保持量を多めにすることが有効であることがわかる。
[実施の形態2]
図9は、本発明の実施形態2に係るカラープリンタの要部を示すものである。
この実施形態2に係るプリンタは、潤滑剤塗布及びトナー保持摺擦を切り替えて実行する装置2に関し、潤滑剤の塗布部3とトナーの保持及び摺擦部4とを独立した形態にするとともに切替え部5についてその潤滑剤塗布部3とトナー保持及び摺擦部4を切り替えるように構成した以外は実施形態1に係るプリンタ1と同じ構成からなるものである。
潤滑剤の塗布部3は、回転ブラシロール32と潤滑剤供給ユニット33とで主に構成されている。回転ブラシロール32は、シャフト32aの周面に極細繊維からなるブラシ毛31bを所定の密度で放射状に立設させたものであり、そのシャフト及びブラシ毛については実施形態1における回転ブラシロール31のシャフト及びブラシ毛と同じ構成にしている。潤滑剤供給ユニット33は、実施形態1における潤滑剤供給ユニット33と同じ構成のものであり、固形潤滑剤33aとホルダー33bとで構成されている。また、潤滑剤塗布部3による潤滑剤の塗布時期は、実施形態1の場合と同様である。
トナーの保持及び摺擦部4は、回転ブラシロール34で主に構成されている。この回転ブラシロール34は、シャフト34aの周面に極細繊維からなるブラシ毛34bを所定の密度で放射状に立設させたものであり、そのシャフト及びブラシ毛については実施形態1における回転ブラシロール31のシャフト及びブラシ毛と同じ構成にしている。また、トナー保持及び摺擦部4によるトナーの保持及び摺擦時期は、実施形態1の場合と同様である。
また、回転ブラシロール32及び回転ブラシロール34はいずれも、感光ドラム12の表面と接触する位置とその表面から離間した位置に変位できるように支持されており、ソレノイド、カム機構等からなる変位駆動装置55,56とそれぞれ連結されてその各位置にそれぞれ変位移動するように構成されている。潤滑剤供給ユニット33は、回転ブラシロール32に接触した状態で一体的に変位するように支持されているが、回転ブラシロール32から離間されるように構成してもよい。変位駆動装置55,56は、潤滑剤の塗布時期やトナー保持及び摺擦時期に合せて駆動するが、その動作については切替え制御装置57で制御される。なお、この切替え制御装置57は、実施形態1の場合と同様に、プリンタ1全体の制御装置60で代用してもよい。
そして、この実施形態2では、潤滑剤の塗布時期になると、潤滑剤の塗布部3における回転ブラシロール32が変位駆動装置55により感光ドラム12に接触する位置に変位させられると同時に、図示しない駆動装置により矢印方向に回転し始める。
これにより、潤滑剤供給ユニット33から回転ブラシロール32に供給されるとともに、その潤滑剤供給ユニット33からブラシ毛32bに供給されて保持された潤滑剤が感光ドラム12の表面に塗布される。
続いて、潤滑剤の塗布が中止されてトナーの保持及び摺擦を行う時期になると、図10に示すように、まず潤滑剤の塗布部3における回転ブラシロール32が変位駆動装置55により感光ドラムから離間した位置に変位させられる。これと同時又はその直後に、トナーの保持及び摺擦部4における回転ブラシロール34が変位駆動装置56により感光ドラム12に接触する位置に変位させられると同時に、図示しない駆動装置により矢印方向に回転し始める。また、このトナー保持及び摺擦部4の動作に合せて、実施形態1の場合と同様に作像装置10においてトナーバンドが感光ドラム12上に作成されて回転ブラシロール34に達するように供給される。
これにより、トナーバンドTBが回転ブラシロール34を通過する際に、そのトナーバンドを構成するトナーの少なくとも一部(Ta)がブラシロール34のブラシ毛31bに付着するように保持される。そして、その保持されたトナーTaが、回転ブラシロール34の回転によって感光ドラム12の表面に接して通過することによりそのドラム表面を摺擦するようになる。
この結果、感光ドラム12の表面がトナーTaを保持した回転ブラシロール34で摺擦されるようになるため、そのドラム表面に付着している放電生成物がトナーTaによって捕獲されるようにして除去される。また、トナーバンドTBのトナーがすべて回転ブラシロール34を通過し終わる頃になると、回転ブラシロール34に保持されたトナーTaは次第に感光ドラム12側に戻されるようになり、そのドラム回転方向下流側にあるクリーニング装置17(ブレード17b)によって除去される。これにより、トナーTa等によって捕獲された放電生成物は、そのトナーが感光ドラム12側に戻されると、最終的にクリーニング装置17によって除去されるようになる。
[他の実施形態]
実施形態1、2においては、トナーの保持及び摺擦の動作を行う時期として、湿度の検出結果を考慮した時期やその検出結果に応じて経過時間の変更するような構成について例示したが、その湿度の検出結果を考慮しないように設定しても構わない。特に、その時期として、プリント動作が所定の経過時間以上行われなかった後の最初のプリント開始時期を適用する場合には、その経過時間を常に同じ時間(例えば20分など)に設定して対応すればよい。
また、実施形態1、2では、潤滑剤塗布及びトナー保持摺擦を切り替えて実行する装置2としての潤滑剤塗布部3やトナー保持摺擦部4(及び切替え部5)をクリーニング装置17と一体的に設置した場合を示したが、クリーニング装置17とは別に独立した状態で設置するように構成することもできる。ただし、この場合も、その独立した形態の装置2(少なくともトナー保持摺擦部4)は、クリーニング装置17よりも感光ドラム回転方向上流側の位置に設置する。
さらに、実施形態1、2では、画像形成装置として単色のトナー像を形成するタイプのプリンタを例示したが、カラーのトナー像(画像)を形成するタイプの画像形成装置を適用できることは言うまでもない。
実施形態1(2)に係るプリンタの概要を示す説明図である。 図1のプリンタの要部(実施形態1における潤滑剤塗布部、トナー保持摺擦部及び切替え部)を示す概略説明図である。 潤滑剤の塗布時の動作状態を示す説明図である。 潤滑剤の除去時の動作状態を示す説明図である。 トナーの保持摺擦時の動作状態を示す説明図である。 回転ブラシロールに保持されている潤滑剤又はトナーの量の関係を示すブラフ図である。 各条件下における感光ドラムの駆動トルクを測定した結果を示すグラス図である。 回転ブラシロールのトナー保持量を異ならせてトナー保持摺擦を行ったときの感光ドラム表面の接触角を測定した結果を示すグラフ図である。 実施形態2における潤滑剤塗布部、トナー保持摺擦部及び切替え部(ならびに潤滑剤の塗布時の動作状態)を示す概略説明図である。 図9の装置によるトナー保持摺擦時の動作状態を示す説明図である。
符号の説明
1…プリンタ(画像形成装置)、3…潤滑剤の塗布部(潤滑剤塗布手段)、4…トナーの保持摺擦部(トナー保持摺擦手段)、5…切替え部(切替え手段)、12…感光ドラム(像保持体)、15…現像装置(トナー供給手段)、17…クリーニング装置(トナー回収手段)、31,32…回転ブラシロール(潤滑剤塗布手段及びトナー保持摺擦手段の一部)、33…潤滑剤供給ユニット(潤滑剤塗布手段の一部)、34…回転ブラシロール(トナー保持摺擦手段)、37…潤滑剤除去ユニット(潤滑剤除去手段)、51…切替え機構(切替え手段)、T…トナー、Ta…保持トナー。

Claims (7)

  1. トナーからなる像が保持される像保持面を有する像保持体と、この像保持体の像保持面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段と、トナーを保持した状態で前記像保持体の像保持面を摺擦するトナー保持摺擦手段と、このトナー保持摺擦手段と潤滑剤塗布手段を切り替えて動作させる切替え手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記トナー保持摺擦手段に保持させるトナーを前記像保持体の像保持面に供給するトナー供給手段を備えている請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記潤滑剤塗布手段及びトナー保持摺擦手段が、前記像保持体の像保持面に接触して回転するとともに潤滑剤及びトナーを保持し得る接触回転体と、この接触回転体に接触して潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とに集約されたものであり、
    かつ、前記切替え手段が、前記潤滑剤供給手段を前記接触回転体に接触させる動作とその接触回転体から離間させる動作を切り替えて行うものである請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記潤滑剤供給手段が離間しているときの前記接触回転体に接触して、その回転体に保持されている潤滑剤を除去する潤滑剤除去手段を備えている請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記切替え手段が、前記潤滑剤供給手段及び潤滑剤除去手段を前記接触回転体に接触させる動作とその接触回転体から離間させる動作とを切り替えて行うものである請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記トナー保持摺擦手段に保持させるトナーを前記像保持体の像保持面に供給するトナー供給手段を備えており、
    かつ、前記潤滑剤供給手段を接触回転体から離間させるとともに前記潤滑剤除去手段を接触回転体に接触させた後に、その接触回転体に前記トナー供給手段からトナーを供給する請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  7. 前記像保持体の前記潤滑剤塗布手段及びトナー保持摺擦手段を通過した後の像保持面に残留するトナーを除去して回収するトナー回収手段を備えている請求項3乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015106004A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 コニカミノルタ株式会社 滑剤塗布装置、クリーニング装置及び画像形成装置
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