JP2020051268A - 内燃機関のオイル供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃費を向上させることができる内燃機関のオイル供給装置を提供すること。【解決手段】内燃機関により駆動され、メイン油路にオイルを送出するオイルポンプと、前記メイン油路における前記オイルの圧力を制御するリリーフバルブと、前記メイン油路の下流側の第2油路からオイルジェットへの前記オイルの供給量を変更するオイルチェックバルブと、前記リリーフバルブおよび前記オイルチェックバルブの動作を制御する制御部と、を備える、内燃機関のオイル供給装置。【選択図】図3

Description

本開示は、内燃機関のオイル供給装置に関する。
特許文献1には、内燃機関のピストン冷却用のオイルジェット装置にオイルジェット切り換えバルブを設け、オイルジェット切り換えバルブの開閉を電磁ソレノイドなどにより制御することで、オイルジェット噴射を停止させることができる内燃機関のオイル供給装置が記載されている。
特許文献1に記載される内燃機関のオイル供給装置によれば、オイルジェット噴射量を制限することで、オイルジェット噴射量が過剰になることを回避し、オイル飛散量を少なくしてクランクシャフトによるオイル撹拌抵抗を低減させることができる。
特開2014−98345号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものは、オイルジェット噴射を停止させた場合に、オイルポンプの負荷が増大するため、燃費が悪化するという問題があった。本開示の目的は、燃費を向上させることができる内燃機関のオイル供給装置を提供することである。
本開示に係る内燃機関のオイル供給装置は、内燃機関により駆動され、メイン油路にオイルを送出するオイルポンプと、前記メイン油路における前記オイルの圧力を制御するリリーフバルブと、前記メイン油路の下流側の第2油路からオイルジェットへの前記オイルの供給量を変更するオイルチェックバルブと、前記リリーフバルブおよび前記オイルチェックバルブの動作を制御する制御部と、を備える。
本開示に係る内燃機関のオイル供給装置によれば、燃費を向上させることができる。
実施形態に係る内燃機関のオイル供給装置を示す模式的な断面図 実施形態に係るオイルチェックバルブを示す模式的な断面図 実施形態に係るオイルチェックバルブを示す模式的な断面図 変形例に係るオイルチェックバルブを示す模式的な断面図
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は一例であり、本開示はこの実施形態により限定されるものではない。
まず、図1を参照して、実施形態に係る内燃機関のオイル供給装置1の全体構成について説明する。オイル供給装置1は、オイルポンプ10、オイルクーラー20、オイルフィルタ30、オイルジェット制御バルブ60、オイルチェックバルブ70およびECU(Engine Control Unit)80を備える。
オイルポンプ10は、オイルパン2に貯留されたオイルを吸い上げてメイン油路3へ圧送する。オイルポンプ10は、エンジンのクランクシャフト11の回転に連動して駆動する機械式のオイルポンプである。オイルポンプ10は、リリーフバルブ50を有する。
リリーフバルブ50は、オイルポンプ10内に組み込まれている。換言すると、オイルポンプ10は、リリーフバルブ50が内部に組み込まれた油圧リリーフオイルポンプである。リリーフバルブ50のリリーフ圧は、事前に試験によって設定された、エンジンの運転状態との関係を示す基本制御マップと、エンジン運転中の各温度、圧力などのセンサ情報に基づいて、ECU80により適切に制御される。
なお、リリーフバルブ50は、オイルポンプ10とは別に、オイルポンプ10の直後のメイン油路3、またはメイン油路3から分岐したパイロット油路4(「第1の油路」の一例)4に配置することも可能である。
また、この作動原理としては、エンジン回転と同一で決定されるポンプは回転の増加とともに高油圧となり、軽負荷では必要以上の油圧負荷が発生する。そのため軽負荷ではその油量を最適化することで低燃費化の効果を得ている。なお、この制御フローは本電磁オイルジェット制御の上段に位置し制御されている。
リリーフバルブ50は、メイン油路3の油圧であるメイン油圧Pがリリーフ圧に達すると開弁し、オイルをオイルパン2に排出する。すなわち、リリーフバルブ50は、メイン油圧Pを、所定の油圧に制御することができる。なお、このような所定の油圧は、上述のとおり、クランクシャフト11の回転数やエンジン負荷、更には各センサからの情報に応じて決定される。
オイルジェット制御バルブ60は、パイロット油路4に設けられている。オイルジェット制御バルブ60は、ECU80により、パイロット油路4を連通または遮断するように制御される。すなわち、オイルジェット制御バルブ60は、パイロット油路4の連通状態を制御する。パイロット油路4の下流は、オイルチェックバルブ70と接続されている。
メイン油路3は、オイルクーラー20と接続されている。メイン油路3からオイルクーラー20に流入したオイルは、オイルクーラー20、オイルフィルタ30などを通過してメインギャラリ5(「第2油路」の一例)に流入する。メインギャラリ5の下流は、オイルチェックバルブ70と接続されている。メインギャラリ5からは、エンジンの各部を潤滑するための油路が分岐している。
上述のとおり、メインギャラリ5は、オイルクーラー20およびオイルフィルタ30を介してメイン油路3と接続されている。そのため、オイルクーラー20およびオイルフィルタ30の圧力損失により、メインギャラリ5を流通するオイルの圧力P(以下、「油圧P」ということがある。)は、メイン油圧Pより低い。
オイルチェックバルブ70には、内燃機関のピストン冷却を行うためのオイルジェットへのオイルジェット油路6が接続されている。
次に、図2を参照して、オイルチェックバルブ70の構造について詳細に説明する。オイルチェックバルブ70は、ケーシング71の内部に設けられた内部空間に、軸方向(図2における左右方向)に往復移動可能に配設されたスプール72を有する。
ケーシング71の軸方向一端(図2における左端)には、パイロット油路4の下流が接
続される第1ポート75が設けられている。また、ケーシング71の軸方向他端(図2における右端)には、メインギャラリ5の下流が接続される第2ポート76が設けられている。
さらに、ケーシング71の軸方向中間部に開口するように、第3ポート77が設けられており、この第3ポート77にはオイルジェット油路6の上流が接続される。なお、オイルジェット油路6の下流は、オイルジェットに接続されている。
図2は、ECU80からの制御信号が無い状態で、オイルジェット制御バルブ60が作動しない閉状態を示している。この状態では、スプール72は左端部へ移動し、第1ポート75が閉じ、第3ポート77が開く。このとき、スプール72の一端面73は、ケーシング71の内部空間における一端側肩部78と当接し、第1ポート75が面シールされている。
この状態では、第2ポート76は開放されており、メインギャラリ5からの作動油はシリンダ71内に流れ、第3ポート77を通過し、オイルジェットからオイルが排出され、エンジンのピストンが冷却される状態となる。
一方、図3は、ECU80からの制御信号により、オイルジェット制御バルブ60が作動している状態を示している。この状態では、スプール72は右端部へ移動し、第2ポート76が閉じ、第3ポート77も閉じる。このとき、スプール72の他端面74は、ケーシング71の内部空間における他端側肩部79と当接し、第2ポート76が面シールされている。
したがって、この状態では、第3ポート77からオイルは供給されず、オイルジェットからピストンへの冷却オイルが遮断される。
上記作動により、オイルジェットからのオイル排出を停止すると、メイン油圧Pが上昇し、オイルポンプ10の負荷が増加してエンジン燃費を悪化させるが、本提案では、上述のとおり、メイン油圧PはECU80とリリーフバルブ50によって、上記作動する前の油圧にコントロールされるので、ポンプ駆動損失を防止することができる。
また、変形例として、図4に示すように、スリーブ72にスリット72aを設けることで、第1ポート75からのオイルを第3ポート77から若干量排出することも可能である。これはオイルジェットからの油で潤滑を兼ねている仕様の場合などに有効で、燃費効果としては変化せずに潤滑効果を有することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、エンジンにより駆動され、メイン油路3にオイルを送出するオイルポンプ10と、メイン油路3におけるオイルの圧力(メイン油圧P)を制御するリリーフバルブ50と、メイン油路3の下流側のメインギャラリ5からオイルジェットへのオイルの供給量を変更するオイルチェックバルブ70と、リリーフバルブ50およびオイルチェックバルブ70の動作を制御するECU80と、を備える。
これにより、オイルジェットへ供給されるオイルの流量を減少させた場合にも、メイン油圧Pが過度に上昇することを防止することができる。そのため、燃費を向上させることができる。
(他の実施形態)
図4で示した例では、第2ポート76が閉じた状態で、第1ポート75からオイルジェット油路6へオイルが供給される構成としたが、これに限定されない。以下、他の実施形
態について説明する。
この実施形態では、オイルジェット制御バルブ60を制御して、メインギャラリ5から第2ポート76および第3ポート77を介してオイルジェット油路6に少量の潤滑オイルを供給する。この場合にも、メイン油圧Pはリリーフバルブ50によって適切な油圧に制御されている。
具体的には、オイルジェット制御バルブ60を例えばデューティソレノイドバルブにより構成し、パイロット油路4を連通する状態と遮断する状態とを繰り返し切り換えることにより、第3ポート77の開度を制御して、第2ポート76から第3ポート77に少量の潤滑オイルを供給する。
このようにしても、少量の潤滑オイルをオイルジェットに供給することができる。なお、オイルジェット制御バルブ60をリニアソレノイドバルブにより構成し、第3ポート77の開度を制御するようにしてもよい。
また、オイルジェット制御バルブ60によってパイロット油路4を連通する状態と遮断する状態との時間比率を調節して、第2ポート76から第3ポート77に少量の潤滑オイルを供給するようにしてもよい。
本開示の内燃機関のオイル供給装置によれば、燃費を向上させることができ、産業上の利用可能性は多大である。
1 オイル供給装置
2 オイルパン
3 メイン油路
4 パイロット油路
5 メインギャラリ
6 オイルジェット油路
10 オイルポンプ
11 クランクシャフト
20 オイルクーラー
30 オイルフィルタ
50 リリーフバルブ
60 オイルジェット制御バルブ
70 オイルチェックバルブ
71 ケーシング
72 スプール
73 一端面
74 他端面
75 第1ポート
76 第2ポート
77 第3ポート
78 一端側肩部
79 他端側肩部
80 ECU

Claims (4)

  1. 内燃機関により駆動され、メイン油路にオイルを送出するオイルポンプと、
    前記メイン油路における前記オイルの圧力を制御するリリーフバルブと、
    前記メイン油路の下流側の第2油路からオイルジェットへの前記オイルの供給量を変更するオイルチェックバルブと、
    前記リリーフバルブおよび前記オイルチェックバルブの動作を制御する制御部と、を備える、
    内燃機関のオイル供給装置。
  2. 前記オイルチェックバルブは、弁体と、前記弁体の一方側に設けられ、前記第2油路と接続される第1ポートと、前記弁体の他方側に設けられ、前記第1油路から分岐したパイロット油路と接続される第2ポートと、前記オイルジェットと接続される第3ポートと、を有し、
    前記制御部は、前記パイロット油路の連通状態を切り替えて、前記弁体の動作を制御する、
    請求項1に記載の内燃機関のオイル供給装置。
  3. 前記制御部は、前記パイロット油路を遮断して前記第1ポートと前記第3ポートとを連通させることで、前記第2油路から前記オイルジェットへの前記オイルの供給を行わせ、前記パイロット油路を連通させて前記第1ポートと前記第3ポートとを遮断することで、前記第2油路から前記オイルジェットへの前記オイルの供給を停止させる、
    請求項2に記載の内燃機関のオイル供給装置。
  4. 前記第2油路から前記オイルジェットへの前記オイルの供給を停止した状態で、前記パイロット油路から前記オイルジェットへの前記オイルの供給が行われる、
    請求項3に記載の内燃機関のオイル供給装置。
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