JP2020047562A - リチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好なサイクル特性を有するリチウム二次電池を提供する。【解決手段】正極集電体の表面に正極活物質を含む層を有する正極と、負極集電体の表面に金属リチウムを含む層を有する負極と、セパレータと、電解液とを含み、前記電解液はリチウム塩と、イオン液体と、ハイドロフルオロエーテルとを含み、前記リチウム塩の濃度が2.0 mol/L以上であり、前記イオン液体は、カチオン成分とアニオン成分とを含み、前記カチオンが化学式(1)で示されるピロリジニウムカチオン、あるいは化学式(2)で示されるピペリジニウムカチオンの少なくとも一方を含み、前記ハイドロフルオロエーテルの前記電解液中に占める割合が5質量%以上60質量%以下であることを特徴とするリチウム二次電池。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウム二次電池に関する。
リチウム二次電池は、高いエネルギー密度を実現できることから携帯電話、ノートパソコン用電源、また大型の電力貯蔵用電源や自動車用電源としても注目されている。
リチウム二次電池は、電極を構成する材料内にリチウムイオンを挿入、脱離することで充放電を行うリチウムイオン二次電池とは異なり、リチウム金属が析出、溶解することで充放電を行う。リチウム金属は極めて卑な電位を有するため、リチウム二次電池は高い理論容量密度を実現できると期待されている。
リチウム二次電池は、充電時に金属リチウムが析出する。金属リチウムは、析出開始点を根として樹状に析出する(デンドライドを形成する)場合がある。樹状に析出した金属リチウムは、リチウム二次電池の放電時に溶解する。樹状に析出した金属リチウムの枝の部分から金属リチウムが順に溶解すれば問題ないが、根元の部分が先に溶解する場合がある。この場合、根元を失った金属リチウムは電解液中に浮遊し、導通が取れなくなる。電解液中に浮遊する金属リチウムは、導通が取れないため、以降の充電には寄与することができない。その結果、リチウム二次電池のサイクル特性は低減する。
また、電解液中に浮遊した金属リチウムは微小の金属片(デッドリチウム)を生成する場合があり、リチウムデンドライトやデッドリチウムは内部短絡の原因となり得るため、安全性の観点から好ましくない。
また、安全性を高める手段の一つとして、電解液を難燃化する方法が挙げられる。従来、リチウム二次電池の電解液として一般的には揮発性の可燃性溶媒である環状カーボネートや鎖状カーボネートなどにリチウム塩を溶解させた電解液が知られている。一方、有機溶媒であるグライムに対して、リチウム塩の混合比をモル換算で、0.70〜1.25に調整したものを用い、錯体を形成させることで難燃性を向上させる技術が提案されている。また、イオン液体を電解液として用いることも試みられている。イオン液体とは常温で液体を呈し、揮発性がなく、分解温度が高い特徴を有する。
特開2011−129352号公報 国際公開第2013/141195号公報 特許第6342230号
特許文献1に記載のイオン液体系電解液は、カーボン負極ではリチウムイオン選択透過部を設けることでサイクル特性が得られるものの、リチウム金属負極では十分なサイクル特性が得られないという問題点がある。
特許文献2に記載のグライム系電解液は、グライムとリチウム塩とハイドロフルオロエーテルを有することで副反応が抑制され、充電電圧が3.3V程度の低電圧では良好なサイクル特性が得られるものの、4.0V以上の高電圧ではまだ問題がある。
特許文献3に記載のイオン液体系電解液は、置換基を有する脂環式4級アンモニウムカチオンからなるイオン液体を用いることでイオン伝導性の向上や粘性が改善され、充電電圧が3.5V程度の低電圧ではサイクル特性が改善されるものの、4.0V以上の高電圧ではまだ問題がある。
本発明は、前記状況を鑑みて、充電電圧が4.0V以上の高電圧でも高いサイクル特性を有するリチウム二次電池を提供する。
本発明者らは、高濃度なリチウム塩と、特定のカチオンを有するイオン液体と、ハイドロフルオロエーテルとを含む電解液を用いる場合、得られたリチウム二次電池が良好なサイクル特性を実現できることを見出した。すなわち、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
[1]正極集電体の表面に正極活物質を含む層を有する正極と、負極集電体の表面に金属リチウムを含む層を有する負極と、セパレータと、電解液とを含み、前記電解液はリチウム塩と、イオン液体と、ハイドロフルオロエーテルとを含み、前記リチウム塩の濃度が2.0 mol/L以上であり、前記イオン液体は、カチオン成分とアニオン成分とを含み、前記カチオンが化学式(1)で示されるピロリジニウムカチオン、あるいは化学式(2)で示されるピペリジニウムカチオンの少なくとも一方を含み、前記ハイドロフルオロエーテルの前記電解液中に占める割合が5質量%以上60質量%以下であることを特徴とするリチウム二次電池。
Figure 2020047562
Figure 2020047562
(化学式(1)、(2)中、R、R、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜5であって、直鎖状又は分岐状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキレンアルコキシ基である。)
[2] 前記イオン液体のアニオンが化学式(3)で示されるアニオンを含むことを特徴とする[1]に記載のリチウム二次電池。
Figure 2020047562
(化学式(3)中、R、Rはハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。)
[3] 前記リチウム塩のアニオンが化学式(4)で示されるアニオンを含むことを特徴とする[1]乃至[2]の内のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
Figure 2020047562
(化学式(4)中、R、Rはハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。)
本発明によれば、高濃度なリチウム塩と、特定のカチオンを有するイオン液体と、ハイドロフルオロエーテルとを含む電解液を用いることにより、選択的にリチウムカチオンのみが負極に析出し、電解液の分解を抑制することができ、負極上での均一なリチウム析出が可能となる。その結果、良好なサイクル特性を実現できる。
本実施形態にかかるリチウム二次電池の断面模式図である。
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[リチウム二次電池]
図1は、第1実施形態にかかるリチウム二次電池の断面模式図である。図1に示すリチウム二次電池100は、発電部40と、外装体50と、リード60、62とを備える。外装体50は、発電部40を密閉した状態で収容する。一対のリード60、62の一端は、発電部40に接続され、他端は外装体50の外部まで延在している。また図示されていないが、発電部40と共に電解液が、外装体50内に収容されている。
(発電部)
発電部40は、正極20と負極30とが、セパレータ10を挟んで対向配置されている。図1では、外装体50内に発電部40が一つの場合を例示したが、複数積層されていてもよい。正極20は、板状(膜状)の正極集電体22上に正極活物質層24が設けられている。
本発明の実施形態として、リチウム二次電池に使用される材料や、構成部材の作製方法について説明する。しかし、発明においては、これらに限定されるものではない。最初にリチウム二次電池に使用される材料として電解液、正極、負極、およびセパレータについて説明する。
<電解液>
電解液70は、発電部40内に含浸される。電解液70には、高濃度なリチウム塩と、特定のカチオンを有するイオン液体と、ハイドロフルオロエーテルとを含むことを特徴とする。本発明によれば、上記構成により、選択的にリチウムカチオンのみが負極に析出し、電解液の分解を抑制することができ、負極上での均一なリチウム析出が可能となる。その結果、良好なサイクル特性を実現できる。こうした効果が得られる理由は、まだ未解明であるが、以下のように推察される。
負極上で均一なリチウムを析出させるには選択的にリチウムカチオンのみが負極に析出する必要がある。充電中は、正極から負極へリチウムカチオンやイオン液体のカチオンが負極近傍に引き寄せられる。イオン液体のカチオンが負極表面上に到達すると、還元分解を受けて負極表面に堆積してしまい、リチウム析出を阻害する。しかし、リチウム塩濃度を高濃度化することで、イオン液体のカチオンが負極表面上に到達する確率を下げることが可能となる。
さらには、イオン液体のカチオンが化学式(1)で示されるピロリジニウムカチオン、あるいは化学式(2)で示されるピペリジニウムカチオンを有するイオン液体の場合、ハイドロフルオロエーテルを添加することで前記カチオンはハイドロフルオロエーテルの酸素原子と相互作用し、対アニオンはハイドロフルオロエーテルに存在する水素原子と相互作用する。その結果、前記カチオンがハイドロフルオロエーテルにトラップされることになり、選択的にリチウムカチオンのみが負極近傍に到達することが可能となる。なお、リチウム塩濃度を2.0mol/L以上の高濃度とすることで、前記トラップ効果は更に促進できる。これは、電荷密度の高いハードなカチオンであるリチウムカチオンがリチウム塩の高濃度化により増加することで、静電的反発をより大きくすることができ、この静電的反発が前記トラップ効果に寄与するためである。換言すれば、化学式(1)または(2)に示すイオン液体を用いた上でリチウム塩濃度を2.0mol/L以上の高濃度とした場合にのみ、前記トラップ効果を効率的に作用させることができる。
一方、前記カチオンが置換基を有する場合、カチオンがかさ高くなるために、選択的にハイドロフルオロエーテルと相互作用することができず、上記トラップ効果を奏しない。また、疑似イオン液体とされる、グライムと高濃度リチウム塩との混合体では、リチウムカチオンとグライムが錯体を形成することで安定となるが、錯体状態で負極へ近づくため、リチウムカチオンに配位したグライムが分解し、その分解物によってリチウム析出が阻害される。この場合もカチオンが非常にかさ高くなるために、選択的にハイドロフルオロエーテルと相互作用することができず、上記トラップ効果を奏しない。
本実施形態での、ハイドロフルオロエーテルとイオン液体のカチオンおよびアニオンが相互作用する構成では、正極側での電解液の耐酸化性も向上することが可能となり、そのため、4.0V以上の高電圧下でも安定性を保つことが出来る。
(イオン液体)
イオン液体とは、常温で液体のイオン化合物のことであり、カチオン成分とアニオン成分とからなっている。本発明に用いるイオン液体は、カチオン成分がピロリジニウムやピペリジニウム等リチウム塩の溶解濃度を向上させ、かつ、ハイドロフルオロエーテルとの相互作用性が高いカチオンを構成要素に含むイオン液体であることを特徴としている。
ピロリジニウムカチオンとしては化学式(1)で示され、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜5であって、直鎖状又は分岐状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキレンアルコキシ基である。1,1−ジメチルピロリジニウムカチオン、1−エチル−1−メチルピロリジニウムカチオン、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムカチオン、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムカチオン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2020047562
ピペリジニウムカチオンとしては化学式(2)で示され、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜5であって、直鎖状又は分岐状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキレンアルコキシ基である。1,1−ジメチルピペリジニウムカチオン、1−エチル−1−メチルピペリジニウムカチオン、1−メチル−1−プロピルピペリジニウムカチオン、1−ブチル−1−メチルピペリジニウムカチオン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2020047562
イオン液体のアニオンとしては、ClO 、PF 、BF 、AsF 、B(C 、CFSO 、Cl、Br、I等が挙げられ、そのうちBF の少なくとも一つのフッ素原子をフッ化アルキル基で置換したBF(CF、BF(C、BF(C、BF(CF 、BF(CF)(Cや、PF の少なくとも一つのフッ素原子をフッ化アルキル基で置換したPF(CF、PF(C、PF(C、PF(CF 、PF(CF)(C、PF(CF 等を用いてもよい。
また、化学式(3)で示される化学構造式を含むアニオン等も挙げられる。化学式(3)におけるR、Rはハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。また、R、Rは異なったものでもよい。具体例としては、N(FSON(CFSON(CSON(CFSO)(CSO)である。
Figure 2020047562
またアニオンとしては、化学式(5)で示される化学構造式を含むアニオン等も挙げられる。化学式(5)におけるR、R10、R11はハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。また、R、R10、R11は異なったものでもよい。具体例としては、C(CFSOC(CSO、が挙げられる。
Figure 2020047562
本発明では、これらのカチオンやアニオンを構成要素とするイオン液体を用いることができる。しかし、アニオンは親水性を示すBF やPF 等のアニオンより、疎水性を示す化学式(3)のようなイミドアニオンを用いたイオン液体を用いるほうがリチウム塩の溶解性向上の観点から望ましい。
(ハイドロフルオロエーテル)
本発明におけるハイドロフルオロエーテルとしては、下記化学式(6)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2020047562
ここで化学式(6)におけるR12及びR13は、それぞれ独立にアルキル基または含フッ素アルキル基であり、R12及びR13の少なくとも一方が含フッ素アルキル基である。また、R12及びR13に含まれる水素原子の数は合計1以上であり、かつR12及びR13に含まれる炭素原子の数は合計3以上10以下で表される化合物である。具体例としては、1,1,2,2−テトラフルオロエチル2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル、2,2,2−トリフルオロエチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロ−3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ペンタン、エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチル1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、エチル1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルエーテル、メチル2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、メチル1,1,2,2,3,3,3−オクタフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチルエーテル、エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,2−トリフルオロエチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルエーテル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル−1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、メチル1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテル、メチル1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−トリフルオロメチルプロピルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルエーテル等が挙げられる。イオン液体との相溶性が高いことから、1,1,2,2−テトラフルオロエチル2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル、あるいは2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテルであることが好ましい。
ハイドロフルオロエーテルの電解液中に占める割合は5質量%以上60質量%以下がより好ましい。5質量%未満では、ハイドロフルオロエーテルの量が少なすぎてイオン液体のカチオンがハイドロフルオロエーテルにトラップされることができず、電解液の分解が進行し、負極表面に分解物が堆積してしまう。60質量%を超えると、リチウム塩の溶解性が下がり、高濃度化することができない。
(リチウム塩)
本発明におけるリチウム塩としては、例えばLiPF、LiBF、LiAsF、LiClO、Li10Cl10、Li12Cl12、LiB(C、LiCFSO、LiCl、LiBr、LiI等が挙げられ、LiBFの少なくとも一つのフッ素原子をフッ化アルキル基で置換したLiBF(CF)、LiBF(C)、LiBF(C)、LiBF(CF、LiBF(CF)(C)や、LiPFの少なくとも一つのフッ素原子をフッ化アルキル基で置換したLiPF(CF)、LiPF(C)、LiPF(C)、LiPF(CF、LiPF(CF)(C)、LiPF(CF等を用いてもよい。
リチウム塩のアニオンとしては、ClO 、PF 、BF 、AsF 、B(C 、CFSO 、Cl、Br、I等が挙げられ、そのうちBF の少なくとも一つのフッ素原子をフッ化アルキル基で置換したBF(CF、BF(C、BF(C、BF(CF 、BF(CF)(Cや、PF の少なくとも一つのフッ素原子をフッ化アルキル基で置換したPF(CF、PF(C、PF(C、PF(CF 、PF(CF)(C、PF(CF 等を用いてもよい。
また、化学式(4)で示される化学構造式を含むアニオン等も挙げられる。化学式(4)におけるR、Rはハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。また、R、Rは異なったものでもよい。具体例としては、N(FSON(CFSON(CSON(CFSO)(CSO)である。
Figure 2020047562
また、リチウム塩として、化学式(7)で示される化学構造式を含む化合物からなる塩も挙げられる。化学式(7)におけるR14、R15はハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。また、R14、R15は異なったものでもよい。具体例としては、LiN(FSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiN(CFSO)(CSO)である。
Figure 2020047562
また、リチウム塩として、化学式(8)で示される化学構造式を含む化合物からなる塩も挙げられる。化学式(8)におけるR16、R17、R18はハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。また、R16、R17、R18は異なったものでもよい。具体例としては、LiC(CFSO、LiC(CSO、が挙げられる。これらの中でも、化学式(7)で示されるリチウム塩は溶解性を高くすることが可能であるためより好ましい。リチウム塩の濃度が2.0mol/L以上ではリチウムカチオンが負極近傍に到達する確率が高くなり、電解液の分解を抑制することができ、均一なリチウムを析出させることができる。リチウム塩濃度が2.0mol/L未満ではリチウムカチオンよりもイオン液体のカチオンの方が負極近傍に到達する確率が高くなり、電解液の分解を抑制することができず、均一なリチウムを析出させることができない。
Figure 2020047562
また、電解液には、機能を向上させるために、必要に応じて他の成分が含まれていてもよい。他の成分としては、たとえば、従来公知のその他の溶媒、過充電防止剤、脱水剤、脱酸剤、特性改善助剤等が挙げられる。
(その他の溶媒)
その他の溶媒としては、たとえば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、メチル−n−プロピルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネート、エチルイソプロピルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、3−フルオロプロピルメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、4−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、ビニレンカーボネート、ジメチルビニレンカーボネート、ビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル等のカルボン酸エステル、γ−ブチロラクトン等の環状エステル、プロパンサルトン等の環状スルホン酸エステル、スルホン酸アルキルエステル、リン酸アルキルエステル等が挙げられる。
前記その他の溶媒の含有量は、該電解液量を100質量%としたとき、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
過充電防止剤としては、たとえば、ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物;2−フルオロビフェニル、o−シクロヘキシルフルオロベンゼン、p−シクロヘキシルフルオロベンゼン等の前記芳香族化合物の部分フッ素化物;2,4−ジフルオロアニソール、2,5−ジフルオロアニソールおよび2,6−ジフルオロアニオール等の含フッ素アニソール化合物が挙げられる。過充電防止剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
電解液が過充電防止剤を含有する場合、電解液中の過充電防止剤の含有量は、0.1〜5質量%であることが好ましい。電解液に過充電防止剤を0.1質量%以上含有させることにより、過充電による二次電池の破裂・発火を抑制することがさらに容易になり、二次電池をより安定に使用できる。
脱水剤としては、たとえば、モレキュラーシーブス、芒硝、硫酸マグネシウム、水素化カルシウム、水素化カリウム、水素化ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、塩化カルシウム、金属ナトリウム等が挙げられる。
特性改善助剤としては、たとえば、フルオロエチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート、フェニルエチレンカーボネート、エリスリタンカーボネート、スピロ−ビス−ジメチレンカーボネート等のカーボネート化合物;無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、無水ジグリコール酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、フェニルコハク酸無水物等のカルボン酸無水物;エチレンサルファイト、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、メタンスルホン酸メチル、ブスルファン、スルホラン、スルホレン、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、メチルフェニルスルホン、ジブチルジスルフィド、ジシクロヘキシルジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、N,N−ジメチルメタンスルホンアミド、N,N−ジエチルメタンスルホンアミド等の含硫黄化合物;1−メチル−2−ピロリジノン、1−メチル−2−ピペリドン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルスクシイミド等の含窒素化合物;ヘプタン、オクタン、シクロヘプタン等の炭化水素化合物、フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、ベンゾトリフルオライド等の含フッ素芳香族化合物が挙げられる。これら特性改善助剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
電解液が特性改善助剤を含有する場合、電解質中の特性改善助剤の含有量は、0.1〜5質量%であることが好ましい。
<正極>
正極20は、正極集電体22と、その一面に設けられた正極活物質層24とを有する(図1参照)。正極集電体22は、導電性を有する材料により構成されていればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
正極活物質層24に用いる正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンとリチウムイオンのカウンターアニオン(例えばPF -)とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能な電極活物質を用いることができる。
例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMnMaO(x+y+z+a=1、0≦x<1、0≦y<1、0≦z<1、0≦a<1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、MはCo、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素又はVOを示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)、LiNiCoAl(0.9<x+y+z<1.1)等の複合金属酸化物、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン等が挙げられる。
また正極活物質層24は、導電材を有していてもよい。導電材としては、例えば、カーボンブラック類等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。正極活物質のみで十分な導電性を確保できる場合は、正極活物質層24は導電材を含んでいなくてもよい。
また正極活物質層24は、バインダーを含む。バインダーは公知のものを用いることができる。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、が挙げられる。
また、上記の他に、バインダーとして、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HEP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PEP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PEP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオロライド系フッ素ゴムを用いてもよい。
<負極>
負極30は、集電体と金属リチウムとを有する。充電時には集電体の表面に金属リチウムが析出し、放電時には表面に析出した金属リチウムが溶出する。すなわち、充電時には集電体と金属リチウムとを含むものが負極30となり、放電時には集電体が負極30となる。また充放電に寄与するリチウム量が不足することに備えて、充放電前の初期状態から集電体の一面にリチウム箔を設けても良い。
負極集電体32は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
<セパレータ>
セパレータ10は、電気絶縁性の多孔質構造から形成されていればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いはセルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
<外装体>
外装体50は、その内部に発電部40及び電解質を密封する。外装体50は、電解質の外部への漏出や、外部からのリチウム二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。
例えば、外装体50として、図1に示すように、金属箔52を高分子膜54で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。金属箔52としては例えばアルミ箔を、高分子膜54としてはポリプロピレン等の膜を利用できる。例えば、外側の高分子膜54の材料としては融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等が好ましく、内側の高分子膜54の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が好ましい。
<リード>
リード60、62はアルミ等の導電材料から形成されている。リード60、62を正極20、負極30にそれぞれ溶接し、正極20と負極30との間にセパレータ10を挟んだ状態で、電解質と共に外装体50内に挿入し、外装体50の入り口をシールする。
[リチウム二次電池の製造方法]
本実施形態にかかるリチウム二次電池100の製造方法について説明する。まず正極20及び負極30を作製する。
正極20は、正極集電体22上に正極活物質を含む塗料を塗布、乾燥して作製する。正極活物質を含む塗料は、正極活物質、バインダー及び溶媒を含み、必要に応じて導電材が混合されている。溶媒には、例えば、水、N−メチル−2‐ピロリドン等を用いることができる。
塗料における正極活物質、導電材、バインダーの構成比率は、質量比で80wt%〜98wt%:0.1wt%〜10wt%:0.1wt%〜10wt%であることが好ましい。これらの質量比は、全体で100wt%となるように調整される。塗料を構成する成分の混合方法は特に制限されず、混合順序もまた特に制限されない。
そして作製した塗料を、正極集電体22に塗布する。塗布方法としては、特に制限はなく、通常電極を作製する場合に採用される方法を用いることができる。例えば、スリットダイコート法、ドクタープレード法が挙げられる。
続いて、正極集電体22に塗布された塗料中の溶媒を除去する。除去方法は特に限定されない。例えば、塗料が塗布された集電体22を、80℃〜150℃の雰囲気下で乾燥させればよい。そして、正極集電体22上に正極活物質層24が形成された正極20が得られる。
そして、このようにして正極活物質層24が形成された電極を必要に応じ、ロールプレス装置等によりプレス処理を行う。ロールプレスの線圧は用いる材料によって異なるが、正極活物質層24の密度が所定の値となるように調整する。正極活物質層24の密度と線圧との関係は、正極活物質層24を構成する材料比率との関係を踏まえた事前検討により求めることができる。負極30は、負極活物質として金属リチウムを用い、厚さ0.01〜200μmのリチウム箔を銅箔からなる負極集電体上に貼り付け、負極シートを作製する。負極集電体32上に負極活物質層34が形成された負極30が得られる。
次いで作製した正極20と負極30とを、セパレータ10を介して積層し、電解液と共に、外装体50内に封入する。例えば、正極20と、負極30と、セパレータ10とを積層し、予め作製した袋状の外装体50に、発電部40を入れる。電解液は、外装体50内に注入してもよいし、発電部40内に含浸させてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。実施例1〜43として、実施形態で説明したイオン液体、ハイドロフルオロエーテル及びその質量比や、リチウム塩及びリチウム塩濃度を変更したリチウム二次電池を作製した。また、比較のために、比較例1〜7を作製し、同様にサイクル測定を行った。
<リチウム二次電池評価用のセル作製>
まず、正極を準備した。正極活物質としてNCA(組成式:Li1.0Ni0.78Co0.19Al0.03)、導電材としてカーボンブラック、バインダーとしてPVDFを準備した。これらを溶媒中で混合し、塗料を作製し、アルミ箔からなる正極集電体上に塗布した。正極活物質と導電材とバインダーの質量比は、95:2:3とした。塗布後に、溶媒は除去した。その後正極活物質層の密度が3.0g/cmになるようにプレスして正極シートを作製した。
次いで負極を準備した。負極は、負極活物質として金属リチウムを用い、厚さ100μmのリチウム箔を銅箔からなる負極集電体上に貼り付け、負極シートを作製した。
上記で作製した正極および負極と、セパレータを介して積層した。セパレータには、ポリエチレンとポリプロピレンの積層体を用いた。得られた発電部を調製した電解液に含浸させてから外装体内に封入した後、真空シールし、評価用のリチウム二次電池を作製した。
50サイクル後の放電容量維持率の測定は、以下に示す手順により行った。
NCA正極−リチウム金属箔からなる単極セルのシート状二次電池を、電極間の密着性を高めるためにガラス板で挟んだ状態で、25℃において、0.1Cに相当する定電流で、終止電圧4.4Vまで充電し、その後0.1Cに相当する定電流で3.0Vまで放電することで行った。1サイクル目の放電容量に対する50サイクル目の放電容量の割合を求め、「50サイクル後の放電容量維持率」とした。
ただし、1Cとは電池の基準容量を1時間で放電する電流値を表し、0.1Cとはその1/10の電流値を表す。
(実施例1)
イオン液体である1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド(以下、P13FSAと略記する)と1,1,2,2−テトラフルオロエチル2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテルを質量比で80:20の割合で混合させた。その混合溶液に、濃度が2.5mol/L(2.5M)となる量のリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(以下、LiFSAと略記する:分子量 187.07)を溶解し、これを電解液として用いた。
(実施例2)
ハイドロフルオロエーテルを2,2,2−トリフルオロエチルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例3)
ハイドロフルオロエーテルをジフルオロメチル2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例4)
ハイドロフルオロエーテルを1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロ−3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ペンタンにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例5)
ハイドロフルオロエーテルをエチル1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例6)
ハイドロフルオロエーテルをエチルノナフルオロイソブチルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例7)
ハイドロフルオロエーテルをエチル1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例8)
ハイドロフルオロエーテルをエチル1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例9)
ハイドロフルオロエーテルをメチル1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例10)
ハイドロフルオロエーテルをメチル2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例11)
ハイドロフルオロエーテルをメチル1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例12)
ハイドロフルオロエーテルを2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例13)
ハイドロフルオロエーテルを1,1,2,2−テトラフルオロエチル2,2,2−トリフルオロエチルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例14)
ハイドロフルオロエーテルをメチル1,1,2,2,3,3,3−オクタフルオロプロピルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例15)
ハイドロフルオロエーテルをメチル1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例16)
ハイドロフルオロエーテルをエチル1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例17)
ハイドロフルオロエーテルをジフルオロメチル2,2,2−トリフルオロエチルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例18)
ハイドロフルオロエーテルをジフルオロメチル2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例19)
ハイドロフルオロエーテルを2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル−1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例20)
ハイドロフルオロエーテルをメチル1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例21)
ハイドロフルオロエーテルをメチル1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−トリフルオロメチルプロピルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例22)
ハイドロフルオロエーテルをジフルオロメチル2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルエーテルにすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例23)
イオン液体であるP13FSAと1,1,2,2−テトラフルオロエチル2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテルを質量比で85:15の割合で混合すること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例24)
イオン液体であるP13FSAと1,1,2,2−テトラフルオロエチル2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテルを質量比で60:40の割合で混合すること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例25)
イオン液体であるP13FSAと1,1,2,2−テトラフルオロエチル2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテルを質量比で40:60の割合で混合すること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例26)
イオン液体のカチオンを1−ブチル−1−メチルピロリジニウム(以下、P14と略記する)にすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例27)
イオン液体のカチオンを1−エチル−1−メチルピロリジニウム(以下、P12と略記する)にすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例28)
イオン液体のカチオンを1−メチル−1−プロピルピペリジニウム(以下PP13と略記する)にすること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例29)
イオン液体のカチオンをブチルメチルピペリジニウム(以下、BMPpと略記する)にすること以外は実施例1と同様に行った。
(実施例30)
イオン液体のアニオンをビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、TFSAと略記する)にすること以外は実施例1と同様に行った。
(実施例31)
イオン液体のアニオンをフルオロスルホニル(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、FTAと略記する)にすること以外は実施例1と同様に行った。
(実施例32)
2.5mol/L(2.5M)となる量のリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、LiTFSAと略記する)を溶解すること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例33)
2.5mol/L(2.5M)となる量のリチウムフルオロスルホニル(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、LiFTAと略記する)を溶解すること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例34)
2.0mol/L(2.0M)となる量のLiFSAを溶解すること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例35)
3.0mol/L(3.0M)となる量のLiFSAを溶解すること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例36)
3.5mol/L(3.5M)となる量のLiFSAを溶解すること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例37)
4.0mol/L(4.0M)となる量のLiFSAを溶解すること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例38)
4.5mol/L(4.5M)となる量のLiFSAを溶解すること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例39)
5.0mol/L(5.0M)となる量のLiFSAを溶解すること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例40)
5.5mol/L(5.5M)となる量のLiFSAを溶解すること以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例41)
ハイドロフルオロエーテルを2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテルにすること以外は実施例35と同様に行った。
(実施例42)
イオン液体であるP13FSAとジフルオロメチル2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルエーテルを質量比で84:16の割合で混合すること以外は、実施例22と同様に行った。
(実施例43)
イオン液体であるP13FSAとメチル1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−トリフルオロメチルプロピルエーテルを質量比で70:30の割合で混合すること以外は、実施例21と同様に行った。
(比較例1)
ハイドロフルオロエーテルを含まないこと以外は、実施例1と同様に行った。
(比較例2)
イオン液体であるP13FSAと1,1,2,2−テトラフルオロエチル2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテルを質量比で30:70の割合で混合すること以外は、実施例1と同様に行った。
(比較例3)
イオン液体であるP13FSAと1,1,2,2−テトラフルオロエチル2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテルを質量比で99:1の割合で混合し、その混合溶液に、濃度が1.0mol/L(1.0M)となる量のLiFSAとを溶解させた。
(比較例4)
イオン液体であるPP13TFSAと1,1,2,2−テトラフルオロエチル2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテルを質量比で95:5の割合で混合すること以外は、比較例3と同様に行った。
(比較例5)
イオン液体のカチオンを1,3−ジメチル−1−n−プロピルピペリジニウム(以下、3mPP13と略記する)にすること以外は実施例24と同様に行った。
(比較例6)
1.0mol/L(1.0M)となる量のLiFSAを溶解すること以外は、実施例24と同様に行った。
(比較例7)
イオン液体の代わりにエーテル化合物としてトリエチレングリコールジメチルエーテル(トリグライムともいう。以下、G3と略記する)を質量比100%で用いること以外は、実施例1と同様に行った。その結果、50サイクル後の放電容量維持率は15%であった。
実施例1〜43、比較例1〜6のサンプルに対するリチウム二次電池のサイクル後の評価を表1および表2に示す。なお、表1および表2に記載の維持率(%)とは、50サイクル後の放電容量維持率(%)を示す。
Figure 2020047562
Figure 2020047562
表1および表2等に示すように、実施例1〜43の二次電池は、比較例1〜7の二次電池よりも放電容量が優れる。なお、比較例2は2.5mol/Lに調整したが未溶解のリチウム塩が存在しており、実際には1.8mol/Lしか溶解していなかった。
10…セパレータ、20…正極、22…正極集電体、24…正極活物質層、30…負極、32…負極集電体、34…負極活物質層、40…発電部、50…外装体、60,62…リード、70…電解液、100…リチウム二次電池

Claims (3)

  1. 正極集電体の表面に正極活物質を含む層を有する正極と、
    負極集電体の表面に金属リチウムを含む層を有する負極と、
    セパレータと、
    電解液と、を含み、
    前記電解液は
    リチウム塩と、
    イオン液体と、
    ハイドロフルオロエーテルと、を含み、
    前記リチウム塩の濃度が2.0mol/L以上であり、
    前記イオン液体は、カチオン成分とアニオン成分とを含み、
    前記カチオンが化学式(1)で示されるピロリジニウムカチオン、あるいは化学式(2)で示されるピペリジニウムカチオンの少なくとも一方を含み、
    前記ハイドロフルオロエーテルの前記電解液中に占める割合が5質量%以上60質量%以下であることを特徴とするリチウム二次電池。
    Figure 2020047562
    Figure 2020047562
    (但し、化学式(1)、(2)中、R、R、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜5であって、直鎖状又は分岐状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキレンアルコキシ基である。)
  2. 前記イオン液体のアニオンが化学式(3)で示されるアニオンを含むことを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
    Figure 2020047562
    (但し、化学式(3)中、R、Rはハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。)
  3. 前記リチウム塩のアニオンが化学式(4)で示されるアニオンを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のリチウム二次電池。
    Figure 2020047562
    (但し、化学式(4)中、R、Rはハロゲン、フッ化アルキルからなる群から選ばれる。)
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